JPH01170464A - 生体材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に生体との親和性が高い生体材料に関する
ものである。

〔従来技術〕

これまでに、人工歯、人工骨など種々の生体材料が提案
されている。例えば、人工歯などの基材を構成する材料
であるアパタイト、ヒドロキシアパタイトや各種のセラ
ミック材料やガラスの製造方法についての多数の提案で
ある。これらに加えて、さらに特開昭５８−３２７５９
号公報には、多孔性母体にコラーゲンを被覆結合したイ
ンブラント材料が開示されている。また特開昭６２−２
１７９５５号公報には、ポリビニルフォルマールのよう
なポリマー線維又はフィブリン膜、コラーゲン膜、改造
皮膚などの合成蛋白質からなる人工粘膜を粘膜内支持フ
レームに付着させることによって、使用域を向上させた
粘膜支持インブラント材料が開示されている。さらに、
特開昭６２−１５３２０４号公報には、リン酸三カルシ
ウム、ヒドロキシアパタイト及びクエン酸系溶液を用い
た歯科用根管充填材が開示され、ここにカチオン性界面
活性剤を添加することが記載されている。

これらはいずれも生体親和性の向上を図るものであるが
、コラーゲンは生体、細胞との親和性は高いが、線維芽
細胞はコラーゲン線維上に接着すると、細胞分裂能が低
下するという欠点があり、またカチオン界面活性剤は、
組織、細胞に対し為害性があるという欠点がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従って、本発明は、生体との親和性が高り、移植部位の
生体との間のゆ着が早く、炎症等が生じない生体材料を
提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、アパタイト等の生体材料を構成する基材の表
面を特定の化合物で被覆しておくと、上記問題を効率よ
く解決できるとの知見に基づいてなされたのである。

すなわち、本発明は、アミノ酸又はポリアミノ酸で基体
表面を被覆したことを特徴とする生体材料を提供する。

本発明で基材、すなわちコア材料として用いられる素材
は、安全性が高い素材であればどのようなものでもよく
、硬組織用としてはリン酸カルシウム（ヒドロキシアパ
タイトなど）、アルミナ、チタン等があげられ、軟組織
用としてはシリコンゴム等があげられる。これらのうち
、特に硬組織用としてはリン酸カルシュウムを用いるの
がよい。本発明では、上記材料を用いて基材を任意の形
状にした後、少なくとも生体に接触する部分の基材上を
、アミノ酸又はポリアミノ酸で被覆する。

アミノ酸又はポリアミノ酸としては種々のものが使用で
きるが、塩基性アミノ酸や塩基性ポリアミノ酸を用いる
と一層良好な生体親和性が得られる。

具体的には、ポリリジン、ポリアルギニンもしくは、リ
ジン及びまたはアルギニン含量が高い塩基性ポリアミノ
酸（コーポリマー）等が例示される。

なお、アミノ酸については、０体り体は共に使用可能で
ある。

本発明では、上記化合物を基体上に任意の厚さで被覆で
きる。尚、被覆方法はこれらの素材を溶液状コーティン
グ剤中に浸漬或いはコーティング剤を含有する蒸気中に
静置し、その後洗浄して過剰のコーティング剤を除去す
る方法などにより容易に行うことができる。この際、処
理温度、処理時間は、化合物や素材の種類により左右さ
れ一定とはならないが、処理時間を調節することにより
必要に応じた被覆が得られる。また、処理は静置状態で
行ってもよいが、回転させながら行うことも可能である
。

本発明により表面を改良したインブラント素材は、その
表面に細胞を付着させて、体内に移植するような場合に
特に有効である。

〔発明の効果〕

本発明による多（のインブラント素材の表面性状を改良
でき、基材を生体内に移植した時にその表面がプラスに
荷電し、組織・細胞が素材表面に強く付着するようにな
る。したがって、本発明の素材をインブラントとして生
体に移植すると、従来のものに比べて生体とのゆ合が早
いため治ゆ期間が短縮し、生着の確率も高くなるという
利点がある。また、目的に応じた化合物を選択し、それ
らを素材に被覆することにより、本発明の生体材料は、
人工歯根、骨補填材さらに人工関節等の軟組織及び硬組
織へのインブラントとしての幅広い応用が期待できる。

次に実施例により本発明を説明する。

〔実施例〕

実施例 素材として、アルミナ、ヒドロキシアパタイトを用い、
長さ１０１１、直径６鶴の円柱を成形し、これに被覆用
化合物の濃度が０．０１％となるような水溶液に浸漬し
、その後風乾して基材の表面を該化合物で被覆した。使
用化合物及び被覆条件をまとめて表−１に示す。このよ
うにして得られた生体材料について生体への適合性を、
細胞の増殖試験により次のようにして調べた。

細胞増茄試験 実験にはＡＴＣＣＮｏ、：　ＣＲＬ　１４８６　ＨＥＰ
Ｍ（Ｅｍｂｒｙｏｎｉｃｐａｌａｔａｌ　ｍｅｓｅｎｃ
ｈｙｍｅ　；　Ｈｕｍａｎ）　、ヒドロ蓋由来間葉細胞
を用いた。

各生体材料を高濃度の抗生物質を含む増殖培地に４日浸
漬し滅菌した。この培地は毎日交換した。

次に通常の増殖培地にて生体材料を洗浄した。これらの
各生体材料を、３Ｘ１０’個のＨＥＰＭ細胞を含む増殖
培地１　ｍｌに浸漬し細胞を付着させた。この際、付着
開始後３時間は３０分おきに振トウし生体材料表面に均
一に付着させた。付着開始２４時間後、細胞の付着した
生体材料を通常の増殖培地２ｍβ中に浸漬し常法に従い
１０日間培養した。

細胞付着増殖性はニュートラルレッドによる超生体染色
法並びにＤＮＡ定量により評価した。

結果をまとめて表−１に示す。尚、表中、細胞付着増殖
効果は比較例２を１００とする相対値で表わした。また
、使用したポリーＬ−リジンは分子量７０．０００〜１
５０．０００のものであり、ポリーＤＬ−リジンは分子
量４．　Ｏｏ　ｏ〜１５，０００のものである。

表−１の結果から、本発明によりポリアミノ酸で基体表
面を被覆すると、すぐれた細胞付着効果が得られ、すぐ
れた生体適合性があることがわかる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. アミノ酸又はポリアミノ酸で基体表面を被覆したことを
   特徴とする生体材料。