JPH01168478A - スタンプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は通電により転写可能なスタンプ装置に関する。

〈従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〉従来
、捺印等に使用するスタンプは、インクを含浸させたフ
ェルト等を包み込んだスタンプ台と、凸版よりなる版型
を用いてなる。

しかしながら、前記スタンプにあっては、予め決められ
たパターンの捺印しか出来ず、また版型を作るのに手間
がかかる等の問題があった。

く問題点を解決するための手段〉 一方、本件出願人は通電により粘着性を付与することが
可能なインクを提案し、且つこのインクに電気エネルギ
ーを選択的に印加して画像パターン状に粘着性が付与さ
れたインク像を被記録媒体上に転写する装置を提案した
（特願昭６１−１７５１９１号等）。

本発明は前記提案に係るインクをスタンプ装置に応用す
ることにより、任意のパターンを転写可能にしたスタン
プ装置を提供せんとするものである。

そのための、以下述べる実施例に係る手段は、電気エネ
ルギーの印加により転写特性が変化するインクと、前記
インクを収容するだめの容器と、導電性像と、前記導電
性像と前記インク間に電圧を印加する電源とを設けてス
タンプ装置を構成したことを特徴としてなる。

〈作用〉 上記手段によれば、導電性像に前記インクを接触させて
両者間に通電を行うと、インクには前記導電性像に対応
して電気エネルギーが印加され、該エネルギー印加部分
のインクが粘着性を有するようになる。従って、前記イ
ンクを被転写体に押圧することによって、前記粘着性を
有するインク像が転写記録されるものである。

〈実施例〉 次に図面を参照して前記手段を適用したスタンプ装置の
一実施例を説明する。

第１図は本実施例に係るスタンプ装置の断面説明口であ
り、第２図は斜視説明図である。図に於いて、１は絶縁
性の材質よりなる外装容器であり、上面に把手１ａを突
設し、下面には凹型のインク収納部１ｂを形成している
。また上部には空気孔ＩＣを穿孔しである。更に前記収
納部１ｂの白太面全体には電極板２を取り付けると共に
、該収納部全体には前記電極板２と接触してインク３を
充填している。このインク３は後述するように電気エネ
ルギーが印加されると転写特性が変化して粘着性を有す
る性質を有し、また前記インク３は収納部１ｂの下端面
よりも僅かに盛り上がるように充填されるが、収納部１
ｂの縁部１ｄが内方に突出していると共に、インク３の
ｐｉを調整することにより収納部１ｂから脱落しないよ
うになっている。

次に４は版型であって、金属等の導電性板４ａの表面に
絶縁被覆４ｂが形成され、該絶縁液Ｍ４ｂの一部を除去
して部分的に導電性板４ａを露出し、導電性像４ｃを形
成している。更に前記版型４の導電性板４ａと外装容器
１内の電極板２間には電源５によって一定電圧を印加し
得る如く構成している。

尚、本実施例では電極板２としてステンレス板を用い、
また版型４としてはステンレスよりなる導電性板４ａの
表面にフェスやラッカー等の絶縁性塗料を塗布乾燥して
絶縁皮膜４ｂを形成した。

この絶縁皮膜４ｂは鉄筆により引っ掻くことで導電性板
４ａを露出し、簡単に導電性像４Ｃを作成出来る。

前記構成に於いて、導電性像４Ｃと外装容器ｌのインク
３面を接触させると、インク３には前記導電性像４Ｃの
パターン状に電流が流れる。これにより導電性パターン
状のインク像３ａが形成され、インク３面を紙等の被転
写体６に押圧することによって前記インク像３ａを被転
写体６に転写することが出来るものである。

ここで、前記性質を有するインク３について詳しく説明
する。

インク３としては、溶媒を架橋構造物質により保持する
広義のゲル状態を有するインク、或いは前記インクに粒
子（粒径が好ましくは０．００１〜１００μｍ、更に好
ましくは０．０１〜２０ｐｍ）を分散させてなるスラッ
ジ状態を有するインクが好ましく用いられる。このイン
ク３の具体例としては、例えば本件出願人が先に出願し
た特願昭６１−１７５１９１号、或いは同６２−３６９
０４号等に記載したインクが好ましく用いられる。

前記インク３は流動性を有し、且つ電気エネルギーが印
加されない状態にあってはゲル状態を維持して実質的に
非粘着性であり、電気エネルギーが印加されるとゾル状
態となって粘着性を有するようになる性質を有するもの
である。

尚、ここで言うｒ粘着性」とは選択的な粘着性をいい、
インク３を被記録材等の物体に接触させた時、インク３
の一部がインク全体から分離して物体に付着することを
言い、インク全体がベタベタしているか否かは関係ない
。

従って、外装容器１に充填されたインク３は電気エネル
ギーが付与されない状態にあっては、他の媒体、例えば
被転写体６と接触しても、該被転写体６には実質的に転
写されない。これはゲル状インクにあっては、溶媒が架
橋構造に保持されているために（若干量の溶媒を除き）
、該インクが被転写体等に転写されないと考える。

一方、前記ゲル状インクに電気エネルギーを印加した場
合は、電極付近の水素イオン濃度（ｐＨ）変化により、
これらの流動性インクに前記エネルギー印加に応じた粘
着性が付与されるものと考えられる。

尚、この実施例に於いて用いたインク３は、水等の液体
分散媒（若しくはビヒクル）を、水溶性高分子等からな
る架橋構造物質に保持させた広義のゲル状態を有し、外
装容器１や電極板２には非付着性を有する流動性を有し
、且つ微粉末充填剤を含有するインクであり、必要に応
じて染顔料等からなる着色成分を含有させたものを使用
している。

前記「架橋構造物質」とは、それ自体で架橋構造をとる
ことが可能な物質、或いは他の添加物（例えばホウ酸イ
オン等の無機イオンからなる架橋剤）の添加により、架
橋構造をとることが可能となる物質をいう。また「架橋
構造１とは、「橘かけ結合」を有する三次元的な構造を
いう。この架橋構造物資としては、例えばグアーガム、
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子が好ましく用い
られている。

架橋構造物質は、液体分散媒１００重量部に対して２〜
５０重景部重量用いることが好ましい。

本実施例で用いる架橋構造物質（例えばグアーガム、ポ
リビニルアルコール等の水溶性高分子）はそれ自体で架
橋構造を形成し得るが、通電時又は非通電時のインク特
性を改善する点から、該架橋構造物質をより積極的に架
橋する目的で、架橋剤（若しくはゲル化剤）を用いても
良い。

この場合、イオン性架橋剤としては、Ｃｕ５Ｏａ等の種
々の塩類、ホウ酸ナトリウム（ＮａＪ４０ｔ）　、ホウ
酸等のホウ酸塩化合物（水中でホウ酸イオンを生成可能
な化合物）等が好適に使用し得る。これらのイオン性架
橋剤を用いた場合、電気化学反応（電子の授受）ないし
ｐＨ変化によりインクに選択的な粘着性を付与すること
が容易となるため、パターン状エネルギーの消費抑制の
点で好ましい。

これらのイオン性架橋剤は架橋構造物ｆｆ　１００重量
部に対して、０．５〜３０重量部（更には２〜２０重量
部）使用することが好ましい。

また、共存結合性架橋剤としては、グリオキザール、ジ
アルデヒドヘンゼン等が挙げられる。その他、水素結合
による架も１剤としては、多価アルコール等が挙げられ
る。

一方、前記微粉末充填剤としては、例えば高分子材料の
分野で公知の充填剤をそのまま用いることが出来、例え
ばシリカ（ケイ酸）、カーボンブラック、ケイ酸塩、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミニウム水和物
、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等が単独で、或いは２
種以上混合して用いられる。

前記微粉末充填剤は、主にインク３の粘弾性調整のため
に用いるものであり、その着色性の有無に関係なく使用
することが可能であるが、実質的に着色性のない微粉末
充填剤、例えば白色乃至無色、或いは被転写体６と同様
の色調を有するものを用いることが、インク３の色調を
着色剤の種類により任意に決定出来る点、或いはインク
３の色調の如何に関係なく充填剤の添加量を決定出来る
点から好ましい。前記微粉末充填剤は、インク全体（充
填剤を含む）の重量に対して、好ましくは０．０１〜５
０％、より好ましくは１〜３０％、更に好ましくは５〜
２０％含有すると良い。

また、インク３を任意の色調にしたい場合は、一般に印
刷、記録の分野等で着色剤として用いられる染料、顔料
類が好適に使用し得る。これらの着色剤は、インク中に
溶解或いは分散させて用いれば良い、またこの着色剤は
、液体分散媒１００重量部に対して０．５〜２０重量部
程度用いることが好ましい。

またインク３のｐＨを調整する目的で塩基性成分を添加
する場合は、Ｎａ０１ｌ、　ＫＯＨ，ＮａＣＯ５その他
の強、弱塩基を適宜添加しても良い。

更に、通電時のインク３の導電性を調整する目的でＮａ
Ｃｌ、　ＬｉＣｌ、　ＫＣＩ等の塩類を添加しても良い
。

尚、このインク３は液体分散媒として水そのものが好ま
しく使用されるが、必要に応じてインク３の乾燥防止、
湿潤性の保持等の目的から、水と水溶性の有機溶媒との
混合物も好ましく用いられる。前記水溶性の有機溶媒と
しては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール等
の炭素数が１〜４のアルキルアルコール類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセ
トン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコ
ール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、Ｎ−メチル−２−ピロリドン等の含窒素複素環式ケ
トン類、ポリエチレングリコール等のポリアルキレング
リコール類、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル等のアルキレン基が２〜６個の炭素原子を含むアルキ
レングリコール類、エチレングリコールメチルエーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げ
られる。

前記インク３は通電によってインクの架橋構造が破壊さ
れるが、サーマルヘッドを使用した通常の熱等による架
橋構造変化に比べｌ／１０〜１／１００程度の電気エネ
ルギーで変化させることが可能である。

尚、本実施例では以下の成分により流動性のインク３を
構成した。

上記成分を７０°Ｃで加熱しつつ均一に混合した後、常
温下で放置することにより、高保水性のゲル状インクで
、且つ不定形（流動性を有する）ものを得た。尚、この
際、酸或いはアルカリを用いてｐＨ７〜１１とすること
が好ましかった。

このインク３はｐＨ７以下ではゾル化し粘着性となり、
ｐＨ１１以上では流動性が不足し、容器１の形状に充填
することが困難となる。これはポリビニルアルコールの
ＯＨ基がアルカリ側でホウ酸イオンにより架橋されるこ
とに基づくものと推定される。また第１図のようにイン
ク３が電極板２と外装容器１に保持され、且つ外装容器
１の開口を下向きにしてもインク３が外装容器ｌから落
下しないようにするためには、インク３のｐｌｌは９程
度が好ましい。

前記インク３を外装容器１内に充填し、該インク面を版
型４の導電性像４Ｃに接触させると、導電性像４Ｃと接
触したインク３部分に電気エネルギーが印加され、該部
分のインク３は水の電気分解に基づく電気化学反応によ
り酸性化してゾル状態となり粘着性を有するようになる
。

尚、本実施例のインク３を用いた場合、該インク３に印
加する電圧は３〜ＩＯＶに設定し、且つ導電性像４ｃが
陽極となるようにするのが好ましく、更にはインク３に
前記電圧を印加する場合の電極間距離、即ち第１図に示
すインク３の厚さｄは２〜５龍程度が好ましい。

前記の如くして形成したインク像３ａを被転写体６に押
し当てることにより、粘着性を有するようになったイン
ク像３ａが第３図のように被転写体６上に像として転写
される。一方、インク３上で粘着性が付与されたインク
像３ａのうち、被転写体６に転写されなかった転写残り
は、充分な時間放置後はインク中のイオンの拡散により
ｐｌｌ（水素イオン濃度）が元の値に戻ることによりこ
の部分のインクが再びゲル状態となることにより元の状
態に戻る。また転写されて表面からインク３が取り去ら
れた部分は、インク３の流動性に基づいてインク３が補
充される。更にインク像３ａを転写後は導電性像４Ｃ上
にゾル化して粘着性を有するインクが残存することがあ
るが、これは外装容器１のインク表面を電圧印加しない
状態で前記導電性像４ｃ上に押し当てることでクリーニ
ングすることが出来る。

本実施例のスタンプ装置によれば、前述の如くして導電
性像４Ｃのパターンを被転写体に簡単に転写することが
出来、また鉄筆等により絶縁皮膜４ｂを引っ掻くことに
よって導電性板４ａを露出して導電性像４Ｃを簡単に構
成することが出来るものである。

更に本実施例のスタンプ装置に於いてはインク表面より
直接に被転写体上にインク像を転写することも出来るた
め、導電性像４Ｃは所望のパターン像と同一で良く鏡像
を作成する必要がない。

く他の実施例〉 前述の実施例では絶縁皮膜４ｂを鉄筆等で引っ掻くこと
によって導電性像４Ｃを形成したが、他の実施例として
金属板上にフォトレジストを塗布して露光現像処理によ
りパターンを形成して除去されたフォトレジストに対応
する導電性像を得るようにしても良い。

また他の実施例として、導電性像４ｃをスイッチの選択
により変化するようにしても良い。例えば、第４図（Ａ
）　、　（Ｂ）に示すように、版型４として絶縁性基板
上に数字印字用のセグメントに分割された電極４ｄを形
成して４桁の数字に該当する導電性像を形成する。尚、
前記各電極４ｄへ通電する引き出し線４ｅ上は電気的に
絶縁を施すことにより、インクと接触しても通電されな
いようにする。更に前記数字印字用のセグメントの駆動
方法の一例として、第４図（Ｂ）に示すようにダイオー
ドマトリクスを形成し、スイッチ７によって選択した数
字の形状に対応した電極４ｄに通電するように構成する
。

前記の如く版型４を構成すると、スイッチ７の選択によ
り、ｒＱＪ〜ｒ９．の数字で４桁の印字をすることが可
能となる。

また前述した実施例では、外装容器１のインク表面にで
きるインク像３ａを被転写体６上に転写する場合を説明
したが、前述の版型４に相当する導電性像４Ｃ上にも形
成される粘着性インク像３ａを被転写体６上に転写して
も良い。尚、この場合には導電性像４ｃを所望の鏡像と
する必要がある。

〈発明の効果〉 本発明は前述の如く、インクに導電性像パターンに応じ
た通電をすることによりインク像を形成して被転写体上
に容易に転写することが出来、且つ前記導電性像は従来
の如く鏡像とする必要がないので、その作成が容易とな
る。

また導電性パターンをあらかじめ分割配線しておくよう
にすれば、異なったいくつかのパターンを作成すること
が容易になし得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るスタンプ装置の断面説
明図、第２図は斜視説明図、第３図はインク像を被転写
体に転写した場合の説明図、第４図（Ａ）　、　（Ｂ）
は数字印字用のセグメントに分割した導電性像を用いた
実施例の説明図である。 ■は外装容器、１ａは把手、■ｂはインク収納部、ｌｃ
は空気孔、１ｄは縁部、２は電極板、３はインク、４は
版型、４ａは導電性板、４ｂは絶縁皮膜、４Ｃは導電性
像、４ｄは電極、４ｅは引き出し線、５は電源、６は被
転写体、７はスイッチである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）電気エネルギーの印加により転写特性が変化する
   インクと、 前記インクを収容するための容器と、 導電性像と 前記導電性像と前記インク間に電圧を印加する電源と、 を有するスタンプ装置。
2. （２）前記導電性像を、絶縁性基板上に数字印字用のセ
   グメントに分割した電極で構成し、該電極をスイッチに
   より数字パターン状に接続してなる特許請求の範囲第１
   項記載のスタンプ装置。