JPH0115996Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は携帯用発電機等のエンジン作業機に関
するものである。

（従来の技術） エンジン作業機、例えば携帯用発電機では電圧
計、周波数計等の表示部やスイツチ類を備え、一
方、エンジン系の表示部やスイツチ系を備える。

従来のこの種発電機として特開昭59−15664号
が開示されているが、該技術は表示部やスイツチ
類等の操作部がカバーに設けられた表示開口部か
ら露出せしめられたり、カバーの表示部に直接表
示パネルを結合したりしている。

又、実公昭57−24900号公報に示される発電機
ではエンジンを支承する枠体の外側に制御パネル
を取付けている。

（考案が解決しようとする問題点） 前記特開昭59−15664号公報の例では、表示部
や操作部がカバーに付設されているためカバー裏
面への配線を必要とし、配線作業が広いカバー裏
面に錯綜するため面倒、煩雑であること、カバー
裏面に配線があることからカバーの脱着が面倒
で、メンテナンス時等においてカバーの取り外
し、取り付けにさいし、不利であること、表示部
等が薄いカバーに設けられることから表示部等の
保護上最良とはいい難いこと等の問題がある。

又、実公昭57−24900号公報の例では枠体の外
側に制御パネルを取付けるので制御パネルが外部
に露出し、この制御パネルの保護を図りにくくな
り、又制御パネルが外部に露出するので各種の制
約を受け、その形状、構造を任意に設定しにくい
という不具合がある。

本考案は以上の技術課題を解決すべくなされた
ものである。

（考案の目的） 本考案の目的とする処は、表示部等の保護上有
利であり、表示部等の取付や配線が容易であると
ともに、カバーの脱着が極めて簡単となり、メン
テナンス等で有利である携帯用エンジン作業機を
提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 以上の技術課題を解決し、併せて以上の目的を
達成するため本考案は、横杆と、この横杆に形成
したキヤリングハンドル取付部と、前記横杆の両
端から垂下した縦杆とを成形型により一体成形し
て略門型の枠体を形成し、その枠体を一対設ける
とともにこれらの枠体の下部間を底カバーの両端
で連結し、該底カバー上にエンジンを載置支持
し、前記キヤリングハンドル取付部間にキヤリン
グハンドルを架設してこれらを連結し、前記縦杆
を前記キヤリングハンドルの架設方向に幅広に形
成するとともにこの幅広部に孔を形成して取付窓
とし、この取付窓内に表示部及び操作部を内側よ
り挿入し、外部から視認自在及び操作自在に構成
したことを特徴とする。

（上記手段による作用） 以上によれば、表示部等を枠体に形成した取付
窓に内側より挿入するだけなので取付が容易であ
り、又配線が枠体裏面に集中し、配線が容易とな
ること、表示部等をダイカスト製等の一体成形の
枠体に取付窓を介して設けるため、取付窓は必要
とする形状、構造に設定、成形することができ、
又枠体と一体に容易に成形することができ、製作
上、コスト上有利であること、表示部等が堅牢な
ダイカスト製等の枠体で保護できるため有利であ
ること、カバーに表示部等を設ける必要がなくな
ることからカバーへの配線等がなくなり、カバー
の脱着が容易化し、メンテナンス作業等に有利で
あること等の利点がある。

（実施例） 次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

以下に述べる実施例は携帯用発電機として説明
するが、作業機は任意であつて実施例に限定され
るものでないことを予め付言する。

第１図は分解斜視図、第２図は枠体の拡大斜視
図、第３図はエンジン、作業機を組み込んだ状態
の斜視図、第４図は最終形状を示す斜視図であ
る。

第１図において２，３は枠体である。枠体２，
３は対称形状をなし門型をなす。実施例では各枠
体２，３は頂杆部２ａ，３ａ、これの両端から垂
下された二本の縦杆部２ｂ，２ｃ，３ｂ，３ｃ、
縦杆部の下端部間をつなぐ底杆部２ｄ，３ｄを備
え、頂杆部２ａ，３ａの中央部上には各内方に対
向する如く凹部を備える支持突部２ｅ，３ｅを備
える。そして縦杆部２ｂ，２ｃ，３ｂ，３ｃは上
が狭く、中間部が広くなるように上半部が台形を
なし、必要な部分に取付用ボス部２ｆ…，３ｆ…
を設けた。前記縦杆部２ｂ，２ｃ，３ｂ，３ｃは
後述するキヤリングハンドル５の架設方向、即ち
左右方向に幅広に形成されている。以上の枠体
２，３は各部全一体に成形型で一体成形され、図
の如く閉塞枠形であるため強度、剛性に高いもの
が得られ、アルミニウム合金等で形成し、軽量化
を図つた。前記成形は例えばダイカスト鋳造であ
るが、このダイカスト鋳造に代えてナイロン、ポ
リプロピレン等の合成樹脂で枠体を成形しても良
い。

以上の枠体に表示部等の取付窓等を形成する。
かかる取付窓を詳細に明確に示すため第２図で枠
体２，３を拡大して示した。

一方の枠体２の二本の縦杆部の一方２ｂの上半
部２ｇの上部には縦長の窓２１を厚さ方向に貫設
し、この下に実施例では上下に二個の筒状突部２
２，２３を外側方に突設する。

他方の枠体３の縦杆部の同じ側のもの３ｂの上
半部３ｇの上部には例えばオイル切れ表示ランプ
取付孔３１を、又この下にはエンジンスイツチ露
出用開口部３２を裏側の取付ベース３３とともに
設ける。

以上の取付窓をなす各部２１，２２，２３及び
３１，３２，３３は枠体２，３がダイカスト鋳造
で成形されるため縦杆部２ａ，３ａの幅を任意に
設定でき、又各部２１，２２，２３及び３１，３
２，３３を各枠体２，３と全一体に鋳造するもの
とする。

以上の取付窓２１，２２，２３から露出し、或
は取り付けられる表示部や操作部は支持パネル８
に取付支持され、ユニツト化されている。パネル
は第１図、第２図の如くで枠体２の門型開放面２
ｈに臨む面積の大きい本体８ａと、これの一端の
上半部から直角方向に折曲され、前記枠体２の縦
杆部２ｂの上半部２ｇ裏面に臨む側片部８ｂ、こ
れの端部から折り返された剛性用金片８ｃからな
り、本体８ａには取付孔８ｄ…を備える。本体８
ａの上部外面には直流用出力端子８４が、又この
下には直流用出力端子８５が設けられ、この部分
は後述する如くカバーから露出し、図中８６は整
流器及びコンデンサである。

又側片部８ｂの上部には前記した窓２１から露
出する電圧計、周波数計等の計器８１を、これの
下に既述の筒状突部２２，２３から突出する交流
ブレーカ釦８２、直流ブレーカ釦８３を設ける。
更に他の枠体３の既述の取付孔３１にはオイル切
れランプ３４を取り付け、ランプ３４は外部から
視認でき、又窓３２にはエンジンスイツチを組み
込む。

４は底カバーで皿状をなし、底片４ａ四周を折
曲、起立或は絞り加工で成形せる周片４ｂ〜４ｅ
で囲み、底片や周片の必要な部分には取付部４ｆ
…が形成されており、かかる底カバー４は鋼板素
材のプレス成形品で得た。

５はキヤリングハンドルで、図では下向きに開
放された溝５ａ，５ｂ…を全長に亘つて形成し、
アルミニウム合金の押出材や引抜材で成形し、下
に溝５ａ，５ｂを塞ぐ略同長の下カバー５ｅを備
える。

以上において、枠体２，３の下部をなす底杆２
ｄ，３ｄ内側間に底カバー４の左右の片４ｂ，４
ｄを臨ませ、取付部２ｆ，３ｆ，４ｆ…にビスを
通して左右の枠体２，３と底カバー４の左右を連
結する。かかる結合にさいし、キヤリングハンド
ル５の両端部５ｃ，５ｄを枠体２，３の既述の突
部２ｅ，３ｅの凹部（図では一方３ｉのみが表さ
れているが）に下カバー５ｅの両端と一緒に嵌挿
し、キヤリングハンドル５を枠体２，３上部間に
架設する。

かくしてフレーム１が得られる。

又６は発電機で、エンジン本体及びこれに付設
される補機類からなるエンジン部６ａと、これの
クランクケースに連結された発電機本体６ｂから
なり、既述の底カバー４の底片４ａ上に載置し、
取付部４ｆ、枠体２，３の取付部２ｆ，３ｆ…の
一部でエンジン部６ａ、発電機本体６ｂを取付支
持する。

７は燃料タンクで、前後に長い形状をなし、上
面７ａの一部の一部にキヤツプ７ｃで開閉される
給油口７ｂを備える。タンク７は両端部には支持
突部７ｄを各突設し、又両端寄り部上には位置決
め突部７ｅを各突設し、タンク７の支持は既述の
キヤリングハンドル５を取付支持させるにさい
し、既述の枠体２，３の頂杆部２ａ，３ａの下に
垂下した係止部２ｊ，３ｊに突部７ｄを係止し、
且つブリーザパイプを兼ねる位置決め用突部７ｅ
で位置決めを行い、タンク７をフレーム１の組着
状態下でキヤリングハンドル５の下に枠体２，３
によつて取付支持せしめ、タンク７は合成樹脂で
各部一体に形成した。

ところで技術の枠体の一方２には既述のパネル
８を組着する。パネル８の本体８ａは枠体２の開
放面２ｈに臨み、側片８ｂは縦杆部２ｂの上半部
２ｇの裏側に臨み、計器８１が窓２１から、又釦
８２，８３の先部が筒状突部２２，２３から突出
する。かかるパネル８を組着した後開放面２ｂを
この側、図では左カバー９で覆い、カバー９の取
付部９ａ…を枠体２の所定の取付部２ｆ…を介し
て結着し、カバー９には前記した出力端子８４，
８５が露出する窓９ｂ，９ｃが設けられている。

反対側の枠体３の開放面３ｈを右カバー１０で
覆い、カバー１０には実施例では開放突出部１０
ｂを設け、リコイルスタータ操作部が露出するよ
うにし、取付部１０ａ…を取付部３ｆ…の所定の
ものに結合してカバー１０で覆う。

ところで既述のキヤリングハンドル５の溝５
ａ，５ｂにはブリーザパイプ１１を収納し、下カ
バー５ｅで脱落しないように保持し、又底カバー
４の四隅にはゴム等の脚片１２を取着した。

１３，１４は前後のカバーで、前カバー１３の
四隅部にはエンジン部へのオイル注入用の開口１
３ａを設け、ゴム等のキヤツプ１３ｂで閉塞し、
カバー１３，１４には内部の冷却や放熱のための
換気用スリツト１３ｃ，１４ｃや網状の通気部１
４ｄが設けられている。

かかるカバー９，１０，１３，１４で周囲を覆
い、防音型の携帯用発電機を構成する。

（考案の効果） 以上の如き本考案は次の如き効果がある。

先ず表示部等が枠体に形成した取付窓に挿入さ
れるため、従来の如く薄く取り付けにくいカバー
への取り付けと異なり容易に取り付けることがで
きること、又配線が枠体裏面等に集中し、配線が
容易となる。

次に取付窓は枠体に一体に成形されるため、必
要とする形状、構造に容易に設定、成形すること
ができ、又枠体の幅も任意に設定でき、充分の取
付スペースが確保できること、以上により製作
上、コスト上有利であり、更に表示部等は機体重
量を支える骨格の如き堅牢な枠体で保護できて有
利である。

更に、従来の如くカバーに表示部等を設ける必
要なくなることからカバー裏面の配線等がなくな
り、カバーの脱着が容易化し、メンテナンス作業
等に有利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は分解斜視図、第２図は同要部の拡大図、第３図
は組立状態の斜視図、第４図は最終形状の斜視図
である。 尚図面中２，３は枠体、２１，２２，２３，３
１，３２，３３は取付部、４は底カバー、５はキ
ヤリングハンドル、６は作業機である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横杆と、この横杆に形成したキヤリングハンド
   ル取付部と、前記横杆の両端から垂下した縦杆と
   を成形型により一体成形して略門型の枠体を形成
   し、この枠体を一対設けるとともにこれらの枠体
   の下部間を底カバーの両端で連結し、該底カバー
   上にエンジンを載置支持し、前記キヤリングハン
   ドル取付部間にキヤリングハンドルを架設してこ
   れらを連結し、前記縦杆を前記キヤリングハンド
   ルの架設方向に幅広に形成するとともにこの幅広
   部に孔を形成して取付窓とし、この取付窓内に表
   示部及び操作部を内側より挿入し、外部から視認
   自在及び操作自在に構成したことを特徴とする携
   帯用エンジン作業機。