JPH01155059A - シリンダライナの構造 - Google Patents
シリンダライナの構造Info
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- JPH01155059A JPH01155059A JP31418387A JP31418387A JPH01155059A JP H01155059 A JPH01155059 A JP H01155059A JP 31418387 A JP31418387 A JP 31418387A JP 31418387 A JP31418387 A JP 31418387A JP H01155059 A JPH01155059 A JP H01155059A
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- Japan
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- cylinder liner
- ceramic material
- silicon nitride
- carbon fiber
- circumferential surface
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- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F7/00—Casings, e.g. crankcases or frames
- F02F7/0085—Materials for constructing engines or their parts
- F02F7/0087—Ceramic materials
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2253/00—Other material characteristics; Treatment of material
- F05C2253/16—Fibres
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、断熱エンジンにおけるシリンダライナの構
造に関する。
造に関する。
従来、セラミック材料を用いたエンジンにおけるシリン
ダライナについは、例えば、セラミック粉体層に流体に
よる高圧を冷間で等方的に加えて成形する冷間等方加ニ
ブレス即ちCI P (cold 1sostatic
al press ) 、或いはセラミック泥漿を多
孔質の石膏型に注入して製作するスリップキャスティン
グ等によって成形し、次いで焼成して機械加工して製作
している。セラミック材から成るシリンダライナの構造
については、例えば、実開昭58−79040号公報に
開示されている。該実開昭58−79040号公報に開
示されたセラミックス製シリンダライナについて、第3
図を参照して説明する。該セラミックス製シリンダライ
ナは、内燃機関のシリンダライナにおいて内側シリンダ
ライナ21と外側シリンダライナ22との二重構造とし
、内側シリンダライナ2Iを低熱伝導率のセラミックス
から構成し、外側シリンダライナ22を高強度のセラミ
ックスから構成したものであり、詳しくは、内側シリン
ダライナ2Iの材質をZr0z又は2Mg0 ・2A
Iz(h ・5SiOzで製作し、外側シリンダライナ
22の材質をSi3N4で製作したものである。
ダライナについは、例えば、セラミック粉体層に流体に
よる高圧を冷間で等方的に加えて成形する冷間等方加ニ
ブレス即ちCI P (cold 1sostatic
al press ) 、或いはセラミック泥漿を多
孔質の石膏型に注入して製作するスリップキャスティン
グ等によって成形し、次いで焼成して機械加工して製作
している。セラミック材から成るシリンダライナの構造
については、例えば、実開昭58−79040号公報に
開示されている。該実開昭58−79040号公報に開
示されたセラミックス製シリンダライナについて、第3
図を参照して説明する。該セラミックス製シリンダライ
ナは、内燃機関のシリンダライナにおいて内側シリンダ
ライナ21と外側シリンダライナ22との二重構造とし
、内側シリンダライナ2Iを低熱伝導率のセラミックス
から構成し、外側シリンダライナ22を高強度のセラミ
ックスから構成したものであり、詳しくは、内側シリン
ダライナ2Iの材質をZr0z又は2Mg0 ・2A
Iz(h ・5SiOzで製作し、外側シリンダライナ
22の材質をSi3N4で製作したものである。
一般に、内燃゛機関のシリンダライナとピストンリング
及びピストンとの摺動による摩擦量は、内燃機関中で約
50%以」二を占めている。従って、この部分のフリク
ションを減少させると、全体の摩擦量を減らずことにな
り、エンジンの燃費を著しく改善できることになる。し
かしながら、いたずらにセラミック材料を用いたとして
も摩擦力が減少することはない。一般に、面粗さが摩擦
係数に影響を与えると言われているが、その要素たけで
決定されるものではない。また、一般に金属対金属の組
合せ又は金属対セラミックの組合せの場合に、低粘度の
潤滑油を使用すると、極短時間の油膜切れで金属部の焼
付きが発注するという問題がある。ところで、相対運動
部材間に対して、セラミック材料及び該セラミック材料
に対応する材料を選定することによって、耐焼付性に優
れ、低フリクションの摺動特性を得ることができるもの
であり、摺動材料のセラミック材料としては、窒化珪素
(シリコンナイトライド:5i3N4) 、部分安定化
ジルコニア(PSZ)等が優れている。特に、窒化珪素
(シリコンナイトライド: 5i3N4)は、低い摩擦
係数を持っているため摺動材料として極めて有用な材料
である。
及びピストンとの摺動による摩擦量は、内燃機関中で約
50%以」二を占めている。従って、この部分のフリク
ションを減少させると、全体の摩擦量を減らずことにな
り、エンジンの燃費を著しく改善できることになる。し
かしながら、いたずらにセラミック材料を用いたとして
も摩擦力が減少することはない。一般に、面粗さが摩擦
係数に影響を与えると言われているが、その要素たけで
決定されるものではない。また、一般に金属対金属の組
合せ又は金属対セラミックの組合せの場合に、低粘度の
潤滑油を使用すると、極短時間の油膜切れで金属部の焼
付きが発注するという問題がある。ところで、相対運動
部材間に対して、セラミック材料及び該セラミック材料
に対応する材料を選定することによって、耐焼付性に優
れ、低フリクションの摺動特性を得ることができるもの
であり、摺動材料のセラミック材料としては、窒化珪素
(シリコンナイトライド:5i3N4) 、部分安定化
ジルコニア(PSZ)等が優れている。特に、窒化珪素
(シリコンナイトライド: 5i3N4)は、低い摩擦
係数を持っているため摺動材料として極めて有用な材料
である。
しかしながら、上記cip、或いは上記スリップキャス
ティングによって成形して、シリンダライナを製作する
場合に、引き続き焼成して加工すると、それらの工程中
に歪、破損等が生じて歩留まりが極めて悪い結果となる
。また、前掲実開昭58〜79040号公報に開示され
たセラミックス製シリンダライナにおける外側シリンダ
ライナ22を窒化珪素S i 3N4で製作するような
ことは、上記と同様に、極めて困難なことである。即ち
、窒化珪素5iffNaを円筒形に製作することば至難
なことてあり、窒化珪素S:zN<でシリンダライナを
製作する困難性という問題点を有している。
ティングによって成形して、シリンダライナを製作する
場合に、引き続き焼成して加工すると、それらの工程中
に歪、破損等が生じて歩留まりが極めて悪い結果となる
。また、前掲実開昭58〜79040号公報に開示され
たセラミックス製シリンダライナにおける外側シリンダ
ライナ22を窒化珪素S i 3N4で製作するような
ことは、上記と同様に、極めて困難なことである。即ち
、窒化珪素5iffNaを円筒形に製作することば至難
なことてあり、窒化珪素S:zN<でシリンダライナを
製作する困難性という問題点を有している。
この発明の目的は、」二記の問題点を解消することであ
り、カーボンとセラミック材とは親和性がよく両者の結
合が良好であること、及び低密度カーボンが断熱機能を
有していることに着眼し、シリンダライナの摺動面にセ
ラミック材を簡単に付着することができ、相対運動部材
間の低フリクションを達成して回転過渡状態でも焼付き
等の発生を防止し、低粘度のオイルの使用を可能にして
両者間の低フリクションを達成することができる低フリ
クシヨン構造のシリンダライナの構造を提供することで
ある。
り、カーボンとセラミック材とは親和性がよく両者の結
合が良好であること、及び低密度カーボンが断熱機能を
有していることに着眼し、シリンダライナの摺動面にセ
ラミック材を簡単に付着することができ、相対運動部材
間の低フリクションを達成して回転過渡状態でも焼付き
等の発生を防止し、低粘度のオイルの使用を可能にして
両者間の低フリクションを達成することができる低フリ
クシヨン構造のシリンダライナの構造を提供することで
ある。
この発明は、上記の問題点を解決し、上記の目的を達成
するために、次のように構成されている。
するために、次のように構成されている。
即ぢ、この発明は、シリンダライナ本体の内周面にカー
ボンファイバから成るシリンダライナ部材を配置し、該
シリンダライナ部材の内周面にセラミック材から成る薄
肉部材を積層したことを特徴とするシリンダライナの構
造に関し、更に具体的に詳述すると、前記セラミック材
が窒化珪素から成り、該窒化珪素を前記シリンダライナ
部材の内周面に化学蒸着によってコーティングし、また
カーボンファイバの隙間に前記セラミック材が侵入して
前記シリンダライナ部材と前記薄肉部材とが結合してい
ることを特徴とするシリンダライナの構造に関する。
ボンファイバから成るシリンダライナ部材を配置し、該
シリンダライナ部材の内周面にセラミック材から成る薄
肉部材を積層したことを特徴とするシリンダライナの構
造に関し、更に具体的に詳述すると、前記セラミック材
が窒化珪素から成り、該窒化珪素を前記シリンダライナ
部材の内周面に化学蒸着によってコーティングし、また
カーボンファイバの隙間に前記セラミック材が侵入して
前記シリンダライナ部材と前記薄肉部材とが結合してい
ることを特徴とするシリンダライナの構造に関する。
この発明は、上記のように構成されており、次のように
作用する。即ち、この発明は、シリンダライナ本体内の
カーボンファイバ製のシリンダライナ部材の内周面にセ
ラミンク材の薄肉部材を化学蒸着で積層したので、窒化
珪素Si3N4等のセラミック材がカーボンと極めて親
和性が良好であり、該セラミック材がカーボン製シリン
ダライナ部材に極めて良好に結合され、シリンダライナ
の摺動面に前記セラミック材を好ましい状態で確実に且
つ強固に接合でき、低フリクションの優れた摺動特性を
得ることができる。
作用する。即ち、この発明は、シリンダライナ本体内の
カーボンファイバ製のシリンダライナ部材の内周面にセ
ラミンク材の薄肉部材を化学蒸着で積層したので、窒化
珪素Si3N4等のセラミック材がカーボンと極めて親
和性が良好であり、該セラミック材がカーボン製シリン
ダライナ部材に極めて良好に結合され、シリンダライナ
の摺動面に前記セラミック材を好ましい状態で確実に且
つ強固に接合でき、低フリクションの優れた摺動特性を
得ることができる。
以下、図面を参照して、この発明によるシリンダライナ
の構造の実施例を詳述する。
の構造の実施例を詳述する。
第1図はこの発明によるシリンダライナの構造の一実施
例を示す断面口、及び第2図は第1図の符号へにおける
拡大断面図である。第1図において、この発明によるシ
リンダライナの構造については、シリンダボディを形成
するシリンダライナ本体1の内周面にカーホンファイバ
から成るシリンダライナ部材2を配置し、更にシリンダ
ライナ部材2の内周面にセラミック材から成る薄肉部材
3を積層したものである。シリンダライナ本体1ば、シ
リンダボディ或いはシリンダブロックを形成するもので
あり、アルミニウム又は鉄製の鋳物によって製作しであ
る。中間部に位置するシリンダライナ部材2は、カーボ
ン繊維即ちカーホンファイバによって、例えば、約3m
mの肉厚に製作したシリンダである。このシリンダライ
ナ部材2は、カーボンファイバ製であるため弾性を有し
ており、シリンダライナ本体1の内周面に固定する場合
に、極めて容易に圧入することができる。従って、シリ
ンダライナ部材2はシリンダライナ本体1に強固な嵌合
状態に固定される。このシリンダライナ部材2の内周面
には、セラミック材から成る薄肉部材3を積層している
。この薄肉部材3を構成するセラミック材は、窒化珪素
Si3N4が好ましいものであり、カーホンファイバ製
のシリンダライナ部材2の内周面に化学蒸着法(CVD
法)によって結合させる。シリンダライナ部材2の内周
面は、カーボンファイバのシリンダであり、該内周面に
は第2図に示すようにカーボンファイバの隙間8が多数
存在している。それ故に、カーボンファイバに対して窒
化珪素Si3N4を、例えば、約0.3〜0.5mmの
厚さに化学蒸着によってコーティングすると、該窒化珪
素Si3N4がカーボンファイバの隙間8に侵入して、
両者の境界部はカーボンと窒化珪素5XJaから成る強
固な複合体が形成される。
例を示す断面口、及び第2図は第1図の符号へにおける
拡大断面図である。第1図において、この発明によるシ
リンダライナの構造については、シリンダボディを形成
するシリンダライナ本体1の内周面にカーホンファイバ
から成るシリンダライナ部材2を配置し、更にシリンダ
ライナ部材2の内周面にセラミック材から成る薄肉部材
3を積層したものである。シリンダライナ本体1ば、シ
リンダボディ或いはシリンダブロックを形成するもので
あり、アルミニウム又は鉄製の鋳物によって製作しであ
る。中間部に位置するシリンダライナ部材2は、カーボ
ン繊維即ちカーホンファイバによって、例えば、約3m
mの肉厚に製作したシリンダである。このシリンダライ
ナ部材2は、カーボンファイバ製であるため弾性を有し
ており、シリンダライナ本体1の内周面に固定する場合
に、極めて容易に圧入することができる。従って、シリ
ンダライナ部材2はシリンダライナ本体1に強固な嵌合
状態に固定される。このシリンダライナ部材2の内周面
には、セラミック材から成る薄肉部材3を積層している
。この薄肉部材3を構成するセラミック材は、窒化珪素
Si3N4が好ましいものであり、カーホンファイバ製
のシリンダライナ部材2の内周面に化学蒸着法(CVD
法)によって結合させる。シリンダライナ部材2の内周
面は、カーボンファイバのシリンダであり、該内周面に
は第2図に示すようにカーボンファイバの隙間8が多数
存在している。それ故に、カーボンファイバに対して窒
化珪素Si3N4を、例えば、約0.3〜0.5mmの
厚さに化学蒸着によってコーティングすると、該窒化珪
素Si3N4がカーボンファイバの隙間8に侵入して、
両者の境界部はカーボンと窒化珪素5XJaから成る強
固な複合体が形成される。
従って、カーホンファイバ製のシリンダライナ部材2の
内周面に、窒化珪素製の薄肉部材3が強固に固着される
ことになる。このようにシリンダライナ部材2の内周面
に薄肉部材3を結合させた後に、薄肉部材3の内周面を
研削することによって、この発明によるシリンダライナ
が製作される。このシリンダライナについては、シリン
ダライナ部材2のカーボンとシリンダライナ本体1の鋳
物との間の線膨張係数が異なるので、熱に対する伸縮程
度が異なる。そこで、両者の熱に対する影響を調節する
ため、シリンダライナ本体1の端部にストッパ5をねじ
6によって固定し、カーボンの膨張を規制する構造に構
成している。ところで、ピストン7に嵌合しているピス
トンリング9については、シリンダライナの摺動面を構
成する薄肉部材3と同様に、窒化珪素(シリコンナイト
ライド:5I3N4)或いは部分安定化ジルコニア(P
SZ)、シリコンカーバイト等の摺動材料で構成するこ
とができるが、この場合には適度のボイド(例えば、2
0μの穴)を含んだ素材の方が含油性が優れ、油切れ等
を発生することがなく好都合であるので、適度のボイド
を含んだ素材を選定することが好ましい。即ち、ピスト
ンリング9では、面圧が局部的に上昇するので、オイル
切れが出来るだけ発生しないようにした方が良く、この
要求を満足するため、ピストンリング9は、冷間等方加
ニブレス(CIP)又はスリソプキャスチングにより成
形した素材を、常圧焼結したタイプが好ましい。一方、
ピストン7とシリンダライナの薄肉部材3との摺動につ
いては、ピストン7がスラストと反スラスト側に移動す
るので、むしろ潤滑条件は潤滑オイルの流動特性に支配
されることが多く、また面圧も小さいので、ピストンス
カー1−部は、例えば、アモルファス合金等のコーティ
ング層が望ましいものである。即ち、ピストンスカート
部は、その外面即ち接触面に耐摩耗性、耐腐食性に富む
金属であるタンクル、タングステン等のアモルファス合
金をコーティング即ち蒸着して約10μのアモルファス
層を構成する。アモルファスについては、耐摩耗性に優
れ、耐熱性に優れているため、セラミック材と摺動させ
た時、焼き付きを発生しない利点がある。なお、図中、
4はシリンダヘッド10とシリンダライナ本体1との間
に介在しているガスケットを示ず。
内周面に、窒化珪素製の薄肉部材3が強固に固着される
ことになる。このようにシリンダライナ部材2の内周面
に薄肉部材3を結合させた後に、薄肉部材3の内周面を
研削することによって、この発明によるシリンダライナ
が製作される。このシリンダライナについては、シリン
ダライナ部材2のカーボンとシリンダライナ本体1の鋳
物との間の線膨張係数が異なるので、熱に対する伸縮程
度が異なる。そこで、両者の熱に対する影響を調節する
ため、シリンダライナ本体1の端部にストッパ5をねじ
6によって固定し、カーボンの膨張を規制する構造に構
成している。ところで、ピストン7に嵌合しているピス
トンリング9については、シリンダライナの摺動面を構
成する薄肉部材3と同様に、窒化珪素(シリコンナイト
ライド:5I3N4)或いは部分安定化ジルコニア(P
SZ)、シリコンカーバイト等の摺動材料で構成するこ
とができるが、この場合には適度のボイド(例えば、2
0μの穴)を含んだ素材の方が含油性が優れ、油切れ等
を発生することがなく好都合であるので、適度のボイド
を含んだ素材を選定することが好ましい。即ち、ピスト
ンリング9では、面圧が局部的に上昇するので、オイル
切れが出来るだけ発生しないようにした方が良く、この
要求を満足するため、ピストンリング9は、冷間等方加
ニブレス(CIP)又はスリソプキャスチングにより成
形した素材を、常圧焼結したタイプが好ましい。一方、
ピストン7とシリンダライナの薄肉部材3との摺動につ
いては、ピストン7がスラストと反スラスト側に移動す
るので、むしろ潤滑条件は潤滑オイルの流動特性に支配
されることが多く、また面圧も小さいので、ピストンス
カー1−部は、例えば、アモルファス合金等のコーティ
ング層が望ましいものである。即ち、ピストンスカート
部は、その外面即ち接触面に耐摩耗性、耐腐食性に富む
金属であるタンクル、タングステン等のアモルファス合
金をコーティング即ち蒸着して約10μのアモルファス
層を構成する。アモルファスについては、耐摩耗性に優
れ、耐熱性に優れているため、セラミック材と摺動させ
た時、焼き付きを発生しない利点がある。なお、図中、
4はシリンダヘッド10とシリンダライナ本体1との間
に介在しているガスケットを示ず。
この発明は、以−トのように構成されているので、次の
ような効果を奏する。即ち、この発明は、シリンダライ
ナ本体内のカーボンファイバ製シリンダライナ部材の内
周面にセラミック材製薄肉部材を化学蒸着で積層したの
で、窒化珪素5iJa等のセラミック材がカーボンと極
めて親和性が良好であり、該セラミック材がカーホン製
シリンダライナに極めて良好に且つ強固に結合され、シ
リンダライナの摺動面に前記セラミックスオを好ましい
状態に配置でき、低フリクションの優れた摺動特性を得
ることができる。従って、シリンダライナとビス1−ン
との摺動運動が低フリクションのため回転過渡状態でも
焼付き等の発生を防止し、低粘度の潤滑油の使用を可能
にし、それ故、エンジンの燃費を向上させることができ
る。更に、前記シリンダライナ本体に前記シリンダライ
ナ部材を嵌合する場合には、該シリンダライナ部材がカ
ーボンファイバ製であるため弾性を有しており、前記シ
リンダライナ本体の内周面に極めて容易に圧入でき、し
かも前記シリンダライナ部材を前記シリンダライナ本体
に強固な嵌合状態に固定することができる。また、カー
ボンファイバから成る前記シリンダライナ部材の内周面
にはカーボンファイバの多数の割れ目即ち隙間が存在し
ているので、窒化珪素SL+Naを化学蒸着でコーティ
ングすると、該窒化珪素5j3N4がこれらの隙間に侵
入して強固な複合体が形成され、前記シリンダライナ部
材の内周面に窒化珪素製の前記薄肉部材を強固に固着す
ることができる。しかも、このシリンダライナの製作に
当たって歪等の発生かほとんどなく、歩留まりが良く、
しかも安価に且つ容易に製作することができる。
ような効果を奏する。即ち、この発明は、シリンダライ
ナ本体内のカーボンファイバ製シリンダライナ部材の内
周面にセラミック材製薄肉部材を化学蒸着で積層したの
で、窒化珪素5iJa等のセラミック材がカーボンと極
めて親和性が良好であり、該セラミック材がカーホン製
シリンダライナに極めて良好に且つ強固に結合され、シ
リンダライナの摺動面に前記セラミックスオを好ましい
状態に配置でき、低フリクションの優れた摺動特性を得
ることができる。従って、シリンダライナとビス1−ン
との摺動運動が低フリクションのため回転過渡状態でも
焼付き等の発生を防止し、低粘度の潤滑油の使用を可能
にし、それ故、エンジンの燃費を向上させることができ
る。更に、前記シリンダライナ本体に前記シリンダライ
ナ部材を嵌合する場合には、該シリンダライナ部材がカ
ーボンファイバ製であるため弾性を有しており、前記シ
リンダライナ本体の内周面に極めて容易に圧入でき、し
かも前記シリンダライナ部材を前記シリンダライナ本体
に強固な嵌合状態に固定することができる。また、カー
ボンファイバから成る前記シリンダライナ部材の内周面
にはカーボンファイバの多数の割れ目即ち隙間が存在し
ているので、窒化珪素SL+Naを化学蒸着でコーティ
ングすると、該窒化珪素5j3N4がこれらの隙間に侵
入して強固な複合体が形成され、前記シリンダライナ部
材の内周面に窒化珪素製の前記薄肉部材を強固に固着す
ることができる。しかも、このシリンダライナの製作に
当たって歪等の発生かほとんどなく、歩留まりが良く、
しかも安価に且つ容易に製作することができる。
第1図はこの発明によるシリンダライナの構造の一実施
例を示す断面図、第2図は第1図の符号Aにおける部分
の拡大断面図、及び第3図は従来のセラミックス製シリ
ンダライナを示す断面図である。 ■−−−−−−シリンダライナ本体、2−−−−−−−
シリンダライナ部材(カーボンファイバ製) 、3−−
−一薄肉部材(セラミック材製)、5− ストッパ、7
−−−−−−ピストン、8−−−−−−隙間、9−−−
−−−ピストンリング、10−−−−−−シリンダヘッ
ド。 出願人 いず5自動車株式会社 代理人 弁理士 尾 仲 −宗
例を示す断面図、第2図は第1図の符号Aにおける部分
の拡大断面図、及び第3図は従来のセラミックス製シリ
ンダライナを示す断面図である。 ■−−−−−−シリンダライナ本体、2−−−−−−−
シリンダライナ部材(カーボンファイバ製) 、3−−
−一薄肉部材(セラミック材製)、5− ストッパ、7
−−−−−−ピストン、8−−−−−−隙間、9−−−
−−−ピストンリング、10−−−−−−シリンダヘッ
ド。 出願人 いず5自動車株式会社 代理人 弁理士 尾 仲 −宗
Claims (3)
- (1)シリンダライナ本体の内周面にカーボンファイバ
から成るシリンダライナ部材を配置し、該シリンダライ
ナ部材の内周面にセラミック材から成る薄肉部材を積層
したことを特徴とするシリンダライナの構造。 - (2)前記セラミック材は窒化珪素から成り、該窒化珪
素を前記シリンダライナ部材の内周面に化学蒸着によっ
てコーティングしたことを特徴とする特許請求の範囲第
1項に記載のシリンダライナの構造。 - (3)前記カーボンファイバの隙間に前記セラミック材
が侵入して前記シリンダライナ部材と前記薄肉部材とが
結合していることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
記載のシリンダライナの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31418387A JPH01155059A (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | シリンダライナの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31418387A JPH01155059A (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | シリンダライナの構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01155059A true JPH01155059A (ja) | 1989-06-16 |
Family
ID=18050256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31418387A Pending JPH01155059A (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | シリンダライナの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01155059A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5117262A (en) * | 1990-01-31 | 1992-05-26 | Tokyo Electric Co., Ltd. | Electrophotographic apparatus with detachable ozone filter mounted near charging device |
WO2002057607A1 (de) * | 2001-01-19 | 2002-07-25 | Ip2H Ag | Verbrennungsmotor |
-
1987
- 1987-12-14 JP JP31418387A patent/JPH01155059A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5117262A (en) * | 1990-01-31 | 1992-05-26 | Tokyo Electric Co., Ltd. | Electrophotographic apparatus with detachable ozone filter mounted near charging device |
WO2002057607A1 (de) * | 2001-01-19 | 2002-07-25 | Ip2H Ag | Verbrennungsmotor |
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