JPH01119303A - 環状液−液系抽出装置 - Google Patents
環状液−液系抽出装置Info
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- JPH01119303A JPH01119303A JP27629887A JP27629887A JPH01119303A JP H01119303 A JPH01119303 A JP H01119303A JP 27629887 A JP27629887 A JP 27629887A JP 27629887 A JP27629887 A JP 27629887A JP H01119303 A JPH01119303 A JP H01119303A
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(g、梁上の利用分野)
本発明は液−液系抽出装置の改良に関するものである。
(従来技術とその問題点)
従来、液−液系抽出装置としては、一方の液に他方の液
を液高として分散させ、接触させるのが通常取られる方
式であり、その際作には重力または遠心力が必要である
ため、液液間に比重差がなければ実施し得ず、また、抽
出燥作後の液液間分離が面倒であるという問題点がある
。 (発明の目的) そこで、本発明は一方の液に他方の液を液滴として分散
させることなく、接触させて液−液抽出を行うことがで
きる装置を提供することを目的とする。 (発明の構成) 本発明は、内管が管内外を流通する2液相間の差圧ΔP
、界面張力σおよび多孔質壁孔系dとの関係 ΔP<4σ/d を満たす条件下で多重管を構成すれば、内管管壁を挟ん
で内外を流動する2液相が任意成分は通すが、液相その
ものは通さない多孔質平衡膜をもって対向し、かかる多
孔質平衡膜を介して液液接触が行われて液−液抽出が可
能であることを見出して完成したもので、 その要旨とするところは、「外管と多孔質壁を有する一
つ以上の内管とから構成され、液−液系を形成する2液
相を内管の内外に流通させた時に、内管が2液相聞の差
圧ΔP、界面張力σおよび多孔質壁孔径dとの関係 ΔP<4σ/d を満たし、液相中の任意成分は通すが内管内外の液相そ
のものは通さない多孔質平衡膜をなす抽出管を有し、 抽出管の端部には2液相をなす異なる溶剤を上記多孔質
平衡膜を挟んで向流又は並流するように圧送するポンプ
手段を備える」ことを要旨とする環状液−液系抽出装置
にある。 本発明においては、内管が液相中の任意成分は通すが液
相そのものは通さない多孔質平衡膜をなすことが肝要で
あるため、 ΔP<4σ/d (但し、ΔP:、2液相差圧、σ:2液相間界面張力、
d:多孔質壁孔径) を満たすように次のように設定される。 多孔質壁を挟んだ両側の液相に生じる圧力は、重力によ
る静圧とポンプによる送液圧力、さらに液相間の物質移
動によって生ずる圧力に分けられるが、本発明の装置を
コイル状に巻いて用いる場合にはポンプによる圧力が主
要なものとなる。 多孔質壁を介して2液相が互いに混合しないためには、
送液によって生ずる2液相間の圧力差ΔPが、多孔質壁
を通して液滴が形成されるための圧力4σ/dより小さ
い必要がある。 そのための十分条件は、液供給口での圧力が4σ/dを
越えないことであり、具体的には送液量を調整すること
によって達成される。 液物性、管の径および長さが分かれば、液流量と送液圧
力の関係は、例えばHagen−Poiseui 11
eの式から計算されるので、これを参考にして操作条件
を決めることが可能である。 以下、本発明を添付図面に示す具体例に基づき、詳細に
説明することにする。 (実施例) 第1図は本発明に係る抽出装置の具体例を示す概要図で
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 図面において、抽出管(11は第2図に示すように二重
管をなし、内管11としては、液相中の任意成分は通す
が液相そのものは通さない多孔質平衡膜をなす材料、例
えば、多孔質壁の平均孔径が凡そ1μのボアフロン管(
管厚0.5mm 、外径3mm、長さ6m:住友電気工
業@製)を使用し、外管12としてはテフロン管(管厚
IIIIII、外径6o+@)を使用する。かかる抽出
管(11は環状に巻回可能で、その一端には極性溶剤側
の圧送ポンプ(2)を取付け、極性熔7FI]Slを内
管11内部に圧送するようにする一方、他端には炭化水
素系溶剤側の圧送ポンプ(3)を取付け、内管11と外
管12との間に炭化水素系溶剤S2を圧送するようにす
るとともに、中央部には分別対象である脂肪酸混合物を
供給するポンプ(5)を取付け、内管11外層を流動す
る炭化水素系溶剤に脂肪酸混合物を供給するように構成
されている。 上記内管11の管壁を液−液系平衡膜として機能させる
ためには、管内外を流通する溶剤間即ち、炭化水素系溶
剤と極性溶剤の差圧ΔP (dyn/ ad)を溶剤の
界面張力σ(dyn/am)および多孔質孔径d(am
)を考慮して4σ/dにコントロールするのが肝要であ
り、上記孔径1μの多孔質管材で、炭化水素系溶剤とし
てn−へブタン、極性溶剤として10i[%含水アセト
ニトリルを使用する場合は炭化水素系溶剤を内管の外側
、極性溶剤を内側とし、チューブへの送液圧力が1.6
(kg/aJ)以下となるような条件下で向流させる
とよい。 かかるコントロール下では内管11の多孔質管壁界面に
て炭化水素系溶剤相と極性溶剤相は接触するだけで、互
いに流通し合うことなく、炭化水素系溶剤相に熔解する
脂肪酸混合物のうち高度不飽和脂肪酸が極性溶剤相側に
移行し、不飽和度の低い脂肪酸は炭化水素系溶剤相側に
残り、脂肪酸混合物を分別抽出することができることに
なる。 (操作例) 鱈油を常法によりケン化分解後、鉱酸で中和して得られ
た粗製の鱈油脂肪酸をさらに減圧ffl蒸留して原料脂
肪酸を調整した。ガスクロマトグラフィーによってこの
脂肪酸の組成を調べたところ、高度不飽和脂肪酸の含有
量はEPAlo、9%、DMA6.2%であった。ガス
クロマトグラフィーの分析条件は次の通りである。 装置 : @島原製作所GC−15Aカラム
: LILBON IIR−3S−10力ラム温度
: 200°C 試料気化室、検出器温度= 250℃ キャリアガス; ヘリウム1.2 tsl 7m1n(
スプリット比80:1 ”) 水素流fit : 40 n+Il/win検出
器 : FID 次の条件で操作を行った。 n−へブタン流m : 92+n6
/l+r10重量%含水アセトニトリル流量: 102
n/! /hr原料脂肪酸流量 :4g
1hr液送を始めて2時間後に流出液を20分間サンプ
リングし、分析したところ次のような結果であった。 10ffIffi%含水アセトニトリル相側にEPΔ、
DIIAが高濃度に濃縮されており、また、各流出相へ
の他相の流入も全く認められなかった。 したがって、この装置は一般の抽出操作に用いることが
できるとともに、高度不飽和脂肪酸を抽出によって濃縮
する際の装置としても好適であることが分かる。 (発明のグ1果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、多孔質
平衡膜を形成する内管内外を流動する2液相の圧送圧を
コントロールすれば、液相中の任意成分は通すが液相そ
のものに流通なく、両溶剤を管壁界面にて接触させるこ
とができるので、比重差のない二溶剤を用いて液−液系
抽出を実行することができる結果、溶剤系の選択中を広
げることができる。また、溶剤として、脂肪酸分子鎖と
類似の構造を有する炭化水素系溶剤と、脂肪酸のカルボ
キシル基と充分に溶媒和し、不飽和結合と親和性のある
極性溶剤を使用し、脂肪酸混合物から高度不飽和脂肪酸
を分別抽出する方法に通用可能である。 また、固体が懸濁している場合でも一方の相に固体を移
行させることなく、抽出操作が可能であり、液−液系抽
出の利用範囲を拡大するものである。なお、本発明装置
は上記実施例に限定して解釈されるものでなく、本発明
の要旨を逸脱することなく、当業者は種々変形可能であ
る。例えば、実施例では抽出管中央部に分別対象物の供
給ポンプを設置したが、一方の溶剤に分別対象物を溶解
させて1ハ給すれば、別途供給ポンプを設ける必要はな
い。また、2液相の選択については本出願人の既特願昭
62− 号(高度不飽和脂肪酸の抽出方法)
の記載に基づき、当業者ならば容易に実行できるもので
ある。
を液高として分散させ、接触させるのが通常取られる方
式であり、その際作には重力または遠心力が必要である
ため、液液間に比重差がなければ実施し得ず、また、抽
出燥作後の液液間分離が面倒であるという問題点がある
。 (発明の目的) そこで、本発明は一方の液に他方の液を液滴として分散
させることなく、接触させて液−液抽出を行うことがで
きる装置を提供することを目的とする。 (発明の構成) 本発明は、内管が管内外を流通する2液相間の差圧ΔP
、界面張力σおよび多孔質壁孔系dとの関係 ΔP<4σ/d を満たす条件下で多重管を構成すれば、内管管壁を挟ん
で内外を流動する2液相が任意成分は通すが、液相その
ものは通さない多孔質平衡膜をもって対向し、かかる多
孔質平衡膜を介して液液接触が行われて液−液抽出が可
能であることを見出して完成したもので、 その要旨とするところは、「外管と多孔質壁を有する一
つ以上の内管とから構成され、液−液系を形成する2液
相を内管の内外に流通させた時に、内管が2液相聞の差
圧ΔP、界面張力σおよび多孔質壁孔径dとの関係 ΔP<4σ/d を満たし、液相中の任意成分は通すが内管内外の液相そ
のものは通さない多孔質平衡膜をなす抽出管を有し、 抽出管の端部には2液相をなす異なる溶剤を上記多孔質
平衡膜を挟んで向流又は並流するように圧送するポンプ
手段を備える」ことを要旨とする環状液−液系抽出装置
にある。 本発明においては、内管が液相中の任意成分は通すが液
相そのものは通さない多孔質平衡膜をなすことが肝要で
あるため、 ΔP<4σ/d (但し、ΔP:、2液相差圧、σ:2液相間界面張力、
d:多孔質壁孔径) を満たすように次のように設定される。 多孔質壁を挟んだ両側の液相に生じる圧力は、重力によ
る静圧とポンプによる送液圧力、さらに液相間の物質移
動によって生ずる圧力に分けられるが、本発明の装置を
コイル状に巻いて用いる場合にはポンプによる圧力が主
要なものとなる。 多孔質壁を介して2液相が互いに混合しないためには、
送液によって生ずる2液相間の圧力差ΔPが、多孔質壁
を通して液滴が形成されるための圧力4σ/dより小さ
い必要がある。 そのための十分条件は、液供給口での圧力が4σ/dを
越えないことであり、具体的には送液量を調整すること
によって達成される。 液物性、管の径および長さが分かれば、液流量と送液圧
力の関係は、例えばHagen−Poiseui 11
eの式から計算されるので、これを参考にして操作条件
を決めることが可能である。 以下、本発明を添付図面に示す具体例に基づき、詳細に
説明することにする。 (実施例) 第1図は本発明に係る抽出装置の具体例を示す概要図で
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 図面において、抽出管(11は第2図に示すように二重
管をなし、内管11としては、液相中の任意成分は通す
が液相そのものは通さない多孔質平衡膜をなす材料、例
えば、多孔質壁の平均孔径が凡そ1μのボアフロン管(
管厚0.5mm 、外径3mm、長さ6m:住友電気工
業@製)を使用し、外管12としてはテフロン管(管厚
IIIIII、外径6o+@)を使用する。かかる抽出
管(11は環状に巻回可能で、その一端には極性溶剤側
の圧送ポンプ(2)を取付け、極性熔7FI]Slを内
管11内部に圧送するようにする一方、他端には炭化水
素系溶剤側の圧送ポンプ(3)を取付け、内管11と外
管12との間に炭化水素系溶剤S2を圧送するようにす
るとともに、中央部には分別対象である脂肪酸混合物を
供給するポンプ(5)を取付け、内管11外層を流動す
る炭化水素系溶剤に脂肪酸混合物を供給するように構成
されている。 上記内管11の管壁を液−液系平衡膜として機能させる
ためには、管内外を流通する溶剤間即ち、炭化水素系溶
剤と極性溶剤の差圧ΔP (dyn/ ad)を溶剤の
界面張力σ(dyn/am)および多孔質孔径d(am
)を考慮して4σ/dにコントロールするのが肝要であ
り、上記孔径1μの多孔質管材で、炭化水素系溶剤とし
てn−へブタン、極性溶剤として10i[%含水アセト
ニトリルを使用する場合は炭化水素系溶剤を内管の外側
、極性溶剤を内側とし、チューブへの送液圧力が1.6
(kg/aJ)以下となるような条件下で向流させる
とよい。 かかるコントロール下では内管11の多孔質管壁界面に
て炭化水素系溶剤相と極性溶剤相は接触するだけで、互
いに流通し合うことなく、炭化水素系溶剤相に熔解する
脂肪酸混合物のうち高度不飽和脂肪酸が極性溶剤相側に
移行し、不飽和度の低い脂肪酸は炭化水素系溶剤相側に
残り、脂肪酸混合物を分別抽出することができることに
なる。 (操作例) 鱈油を常法によりケン化分解後、鉱酸で中和して得られ
た粗製の鱈油脂肪酸をさらに減圧ffl蒸留して原料脂
肪酸を調整した。ガスクロマトグラフィーによってこの
脂肪酸の組成を調べたところ、高度不飽和脂肪酸の含有
量はEPAlo、9%、DMA6.2%であった。ガス
クロマトグラフィーの分析条件は次の通りである。 装置 : @島原製作所GC−15Aカラム
: LILBON IIR−3S−10力ラム温度
: 200°C 試料気化室、検出器温度= 250℃ キャリアガス; ヘリウム1.2 tsl 7m1n(
スプリット比80:1 ”) 水素流fit : 40 n+Il/win検出
器 : FID 次の条件で操作を行った。 n−へブタン流m : 92+n6
/l+r10重量%含水アセトニトリル流量: 102
n/! /hr原料脂肪酸流量 :4g
1hr液送を始めて2時間後に流出液を20分間サンプ
リングし、分析したところ次のような結果であった。 10ffIffi%含水アセトニトリル相側にEPΔ、
DIIAが高濃度に濃縮されており、また、各流出相へ
の他相の流入も全く認められなかった。 したがって、この装置は一般の抽出操作に用いることが
できるとともに、高度不飽和脂肪酸を抽出によって濃縮
する際の装置としても好適であることが分かる。 (発明のグ1果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、多孔質
平衡膜を形成する内管内外を流動する2液相の圧送圧を
コントロールすれば、液相中の任意成分は通すが液相そ
のものに流通なく、両溶剤を管壁界面にて接触させるこ
とができるので、比重差のない二溶剤を用いて液−液系
抽出を実行することができる結果、溶剤系の選択中を広
げることができる。また、溶剤として、脂肪酸分子鎖と
類似の構造を有する炭化水素系溶剤と、脂肪酸のカルボ
キシル基と充分に溶媒和し、不飽和結合と親和性のある
極性溶剤を使用し、脂肪酸混合物から高度不飽和脂肪酸
を分別抽出する方法に通用可能である。 また、固体が懸濁している場合でも一方の相に固体を移
行させることなく、抽出操作が可能であり、液−液系抽
出の利用範囲を拡大するものである。なお、本発明装置
は上記実施例に限定して解釈されるものでなく、本発明
の要旨を逸脱することなく、当業者は種々変形可能であ
る。例えば、実施例では抽出管中央部に分別対象物の供
給ポンプを設置したが、一方の溶剤に分別対象物を溶解
させて1ハ給すれば、別途供給ポンプを設ける必要はな
い。また、2液相の選択については本出願人の既特願昭
62− 号(高度不飽和脂肪酸の抽出方法)
の記載に基づき、当業者ならば容易に実行できるもので
ある。
第1図は本発明に係る抽出装置の具体例を示す概要図で
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 (1)・・抽出管、(2)、(3)・・圧送ポンプ(4
)・・供給ポンプ、 11・・内管、12・・外管 特許出願人 播牙化成工業株式会社 代理人 弁理士 石 井 久 夫 −丁埋 フ 手続?iii正書印発) 昭和63年 9月30日 昭和62年特許願第276298号 2、発明の名称 環状液−液系抽出装置 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 ■675兵庫県加古川市野ロ町水足671番地の
4名称 播磨化成工業株式会社代表者長谷川
末吉 4、代理人 住所 ■670兵庫県姫路市古二階町102番地明細
書 1、発明の名称 環状液−液系抽出装置 2、特許請求の範囲 ■外管と多孔質壁を有する一つ以上の内管とから構成さ
れ、液−液系を形成する2液相を内管の内外に流通させ
た時に、内管」相中の任意成分は通すが内管内外の液相
そのものは通さない多孔質平衡膜をな旦工 抽出管の端部には2液相をなす異なる溶剤を上記多孔質
平衡膜を挟んで自流又は並流するように圧送するポンプ
手段を備えることを特徴とする環状液−液系抽出装置。 ■溶剤として、脂肪酸分子鎖と類似の構造を有する炭化
尿素系溶剤と、脂肪酸のカルボキシル基と充分に溶媒和
し、不飽和結合と親和性のある極性溶剤を使用し、脂肪
酸混合物を溶解する前者炭化水素系溶剤から高度不飽和
脂肪酸を極性溶剤側に選択的に抽出する環状液−液系抽
出装置。 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は液−液系抽出装置の改良に関するものである。 (従来技術とその問題点) 従来、液−液系抽出装置としては、一方の液に他方の液
を液滴として分散させ、接触させるのが通常数られる方
式であり、その操作には重力または遠心力が必要である
ため、液液間に比重差がなければ実施し得ず、また、抽
出操作後の液液間分離が面倒であるという問題点がある
。 (発明の目的) そこで、本発明は一方の液に他方の液を液滴として分散
させることなく、接触させて液−液抽出を行うことがで
きる装置を提供することを目的とする。 (発明の構成) 本発明は、多孔質壁を有する内管を用いて多重管を構成
すれば、内管管壁を挟んで内外を流動する2液相が任意
成分は通すが、液相そのものは通さない多孔質平衡膜を
もって対向し、かかる多孔質平衡膜を介して液液接触が
行われて液−液抽出が可能であることを見出して完成し
たもので、その要旨とするところは、「外管と多孔質壁
を存する一つ以上の内管とから構成され、液−液系を形
成する2液相を内管の内外に流通させた時に、内管が液
相中の任意成分は通すが内管内外の液相そのものは通さ
ない多孔質平衡膜をなし、抽出管の端部には2液相をな
す異なる溶剤を上記多孔質平衡膜を挟んで向流又は並流
するように圧送するポンプ手段を備える」ことを要旨と
する環状液−液系抽出装置にある。 本発明においては、内管が液相中の任意成分は通すが液
相そのものは通さない多孔質平衡膜をなすことが肝要で
あるため、内管の内外の圧力条件は次のように設定され
る。 多孔質壁を挟んだ両側の液相に生じる圧力は、重力によ
る静圧とポンプによる送液圧力、さらに液相間の物質移
動によって生ずる圧力に分けられるが、本発明の装置を
コイル状に巻いて用いる場合にはポンプによる圧力が主
要なものとなる。 多孔質壁を介して2液相が互いに混合しないためには、
送液によって生ずる2液相間の圧力差ΔPが、多孔質壁
を通して液滴が形成されるための圧力4σ/dより小さ
い必要がある。 そのための条件は、使用する液や内管の種類によって一
様ではないが、一般に内管を濡らしにくい液相側の圧力
を若干高めに設定することによって達成される。 液物性、管の径および長さが分かれば、液流量と送液圧
力の関係は、例えば化学工学便覧等に記載の相関式から
計算されるので、これを参考にして操作条件を決めるこ
とが可能である。 本発明における内管材料としては、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド
、セルロース等の材質のもので、多孔質璧の平均孔径が
0.01〜50μ、空孔率が20%以上のものが好適で
あり、対象とする液−液系によって適宜選択して用いる
ことができる。 以下、本発明を添付図面に示す具体例に基づき、詳細に
説明することにする。 (実施例) 第1図は本発明に係る抽出装置の具体例を示す概要図で
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 図面において、抽出管(11は第2図に示すように二重
管をなし、内管11としては、液相中の任意成分は通す
が液相そのものは通さない多孔質平衡膜をなす材料、例
えば、多孔質璧の平均孔径が凡そ1μのボアフロン管(
管厚0.5IIIIm、外径3mm、長さ6m:住友電
気工業■製)を使用し、外管12としてはテフロン管(
管厚lll11、外径6nuw)を使用する。かかる抽
出管(1)は環状に巻回可能で、その一端には極性溶剤
側の圧送ポンプ(2)を取付け、極性溶剤51を内管1
1内部に圧送するようにする一方、他端には炭化水素系
溶剤側の圧送ポンプ(3)を取付け、内管11と外管1
2との間に炭化水素系溶剤S2を圧送するようにすると
ともに、中央部には分別対象である脂肪酸混合物を供給
するポンプ(5)を取付け、内管11外層を流動する炭
化水素系溶剤に脂肪酸混合物を供給するように構成され
ている。 上記内管11の管壁を液−液系平衡膜として機能させる
ためには、管内外を流通する溶剤間即ち、炭化水素系溶
剤と極性溶剤の差圧を溶剤の界面張力および多孔質孔径
を考慮して適当な値にコントロールするのが肝要であり
、上記孔径lμの多孔質管材で、炭化水素系溶剤として
n−へブタン、極性溶剤として10重量%含水アセトニ
トリルを使用する場合は炭化水素系溶剤を内管の外側、
極性溶剤を内側とし、極性溶剤側の圧力が0.1kg/
d程度高くなるような条件下で向流させるとよい。 かかるコントロール下では内管11の多孔質管壁界面に
て炭化水素系溶剤相と極性溶剤相は接触するだけで、互
いに流通し合うことなく、炭化水素系溶剤相に溶解する
脂肪酸混合物のうち高度不飽和脂肪酸が極性溶剤相側に
移行し、不飽和度の低い脂肪酸は炭化水素系溶剤相側に
残り、脂肪酸混合物を分別抽出することができることに
なる。 (操作例) 鱈油を常法によりケン化分解後、鉱酸で中和して得られ
た粗製の鱈油脂肪酸をさらに減圧単蒸留して原料脂肪酸
を調整した。ガスクロマトグラフィーによってこの脂肪
酸の組成を調べたところ、高度不飽和脂肪酸の含有量は
IEPAlo、9%、DMA6.2%であった。ガスク
ロマトグラフィーの分析条件は次の通りである。 装置 : ■島原製作所GC−15Aカラム
: [ILBON HR−5S−10力ラム温度
: 200℃ 試料気化室、検出器温度= 250℃ キャリアガス: ヘリウムl 、2 ts l /1l
lin(スプリント比80:1 ) 水素流量 :40IIll/ff1in績出器
: FID 次の条件で操作を行った。 n−へブタン流量 : 92a+1/h
r10重量%含水アセトニトリル流量: 102+++
It / hr原料脂肪酸流量 :4
g/hr液送を始めて2時間後に流出液を20分間サン
プリングし、分析したところ次のような結果であった。 10重量%含水アセトニトリル相側にEPA、DHAが
高濃度に濃縮されており、また、各流出相への他相の流
入も全く認められなかった。 したがって、この装置は一般の抽出操作に用いることが
できるとともに、高度不飽和脂肪酸を抽出によって濃縮
する際の装置としても好適であることが分かる。 (発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、多孔質
平衡膜を形成する内管内外を流動する2液相の圧送圧を
コントロールすれば、液相中の任意成分は通すが液相そ
のものに流通な(、両溶剤を管壁界面にて接触させるこ
とができるので、比重差のない二溶剤を用いて液−液系
抽出を実行することができる結果、溶剤系の選択中を広
げることができる。また、溶剤として、脂肪酸分子鎖と
類似の構造を有する炭化水素系溶剤と、脂肪酸のカルボ
キシル基と充分に溶媒和し、不飽和結合と親和性のある
極性溶剤を使用し、脂肪酸混合物から高度不飽和脂肪酸
を分別抽出する方法に通用可能である。 また、固体が懸濁している場合でも一方の相に固体を移
行させることな(、抽出操作が可能であり、液−液系抽
出の利用範囲を拡大するものである。なお、本発明装置
は上記実施例に限定して解釈されるものでなく、本発明
の要旨を逸脱することなく、当業者は種々変形可能であ
る。例えば、実施例では抽出管中央部に分別対象物の供
給ポンプを設置したが、一方の溶剤に分別対象物を溶解
させて供給すれば、別途供給ポンプを設ける必要はない
。また、2液相の選択については本出願人の既特願昭6
2−240293号(高度不飽和脂肪酸の抽出方法)の
記載に基づき、当業者ならば容易に実行できるものであ
る。
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 (1)・・抽出管、(2)、(3)・・圧送ポンプ(4
)・・供給ポンプ、 11・・内管、12・・外管 特許出願人 播牙化成工業株式会社 代理人 弁理士 石 井 久 夫 −丁埋 フ 手続?iii正書印発) 昭和63年 9月30日 昭和62年特許願第276298号 2、発明の名称 環状液−液系抽出装置 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 ■675兵庫県加古川市野ロ町水足671番地の
4名称 播磨化成工業株式会社代表者長谷川
末吉 4、代理人 住所 ■670兵庫県姫路市古二階町102番地明細
書 1、発明の名称 環状液−液系抽出装置 2、特許請求の範囲 ■外管と多孔質壁を有する一つ以上の内管とから構成さ
れ、液−液系を形成する2液相を内管の内外に流通させ
た時に、内管」相中の任意成分は通すが内管内外の液相
そのものは通さない多孔質平衡膜をな旦工 抽出管の端部には2液相をなす異なる溶剤を上記多孔質
平衡膜を挟んで自流又は並流するように圧送するポンプ
手段を備えることを特徴とする環状液−液系抽出装置。 ■溶剤として、脂肪酸分子鎖と類似の構造を有する炭化
尿素系溶剤と、脂肪酸のカルボキシル基と充分に溶媒和
し、不飽和結合と親和性のある極性溶剤を使用し、脂肪
酸混合物を溶解する前者炭化水素系溶剤から高度不飽和
脂肪酸を極性溶剤側に選択的に抽出する環状液−液系抽
出装置。 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は液−液系抽出装置の改良に関するものである。 (従来技術とその問題点) 従来、液−液系抽出装置としては、一方の液に他方の液
を液滴として分散させ、接触させるのが通常数られる方
式であり、その操作には重力または遠心力が必要である
ため、液液間に比重差がなければ実施し得ず、また、抽
出操作後の液液間分離が面倒であるという問題点がある
。 (発明の目的) そこで、本発明は一方の液に他方の液を液滴として分散
させることなく、接触させて液−液抽出を行うことがで
きる装置を提供することを目的とする。 (発明の構成) 本発明は、多孔質壁を有する内管を用いて多重管を構成
すれば、内管管壁を挟んで内外を流動する2液相が任意
成分は通すが、液相そのものは通さない多孔質平衡膜を
もって対向し、かかる多孔質平衡膜を介して液液接触が
行われて液−液抽出が可能であることを見出して完成し
たもので、その要旨とするところは、「外管と多孔質壁
を存する一つ以上の内管とから構成され、液−液系を形
成する2液相を内管の内外に流通させた時に、内管が液
相中の任意成分は通すが内管内外の液相そのものは通さ
ない多孔質平衡膜をなし、抽出管の端部には2液相をな
す異なる溶剤を上記多孔質平衡膜を挟んで向流又は並流
するように圧送するポンプ手段を備える」ことを要旨と
する環状液−液系抽出装置にある。 本発明においては、内管が液相中の任意成分は通すが液
相そのものは通さない多孔質平衡膜をなすことが肝要で
あるため、内管の内外の圧力条件は次のように設定され
る。 多孔質壁を挟んだ両側の液相に生じる圧力は、重力によ
る静圧とポンプによる送液圧力、さらに液相間の物質移
動によって生ずる圧力に分けられるが、本発明の装置を
コイル状に巻いて用いる場合にはポンプによる圧力が主
要なものとなる。 多孔質壁を介して2液相が互いに混合しないためには、
送液によって生ずる2液相間の圧力差ΔPが、多孔質壁
を通して液滴が形成されるための圧力4σ/dより小さ
い必要がある。 そのための条件は、使用する液や内管の種類によって一
様ではないが、一般に内管を濡らしにくい液相側の圧力
を若干高めに設定することによって達成される。 液物性、管の径および長さが分かれば、液流量と送液圧
力の関係は、例えば化学工学便覧等に記載の相関式から
計算されるので、これを参考にして操作条件を決めるこ
とが可能である。 本発明における内管材料としては、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド
、セルロース等の材質のもので、多孔質璧の平均孔径が
0.01〜50μ、空孔率が20%以上のものが好適で
あり、対象とする液−液系によって適宜選択して用いる
ことができる。 以下、本発明を添付図面に示す具体例に基づき、詳細に
説明することにする。 (実施例) 第1図は本発明に係る抽出装置の具体例を示す概要図で
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 図面において、抽出管(11は第2図に示すように二重
管をなし、内管11としては、液相中の任意成分は通す
が液相そのものは通さない多孔質平衡膜をなす材料、例
えば、多孔質璧の平均孔径が凡そ1μのボアフロン管(
管厚0.5IIIIm、外径3mm、長さ6m:住友電
気工業■製)を使用し、外管12としてはテフロン管(
管厚lll11、外径6nuw)を使用する。かかる抽
出管(1)は環状に巻回可能で、その一端には極性溶剤
側の圧送ポンプ(2)を取付け、極性溶剤51を内管1
1内部に圧送するようにする一方、他端には炭化水素系
溶剤側の圧送ポンプ(3)を取付け、内管11と外管1
2との間に炭化水素系溶剤S2を圧送するようにすると
ともに、中央部には分別対象である脂肪酸混合物を供給
するポンプ(5)を取付け、内管11外層を流動する炭
化水素系溶剤に脂肪酸混合物を供給するように構成され
ている。 上記内管11の管壁を液−液系平衡膜として機能させる
ためには、管内外を流通する溶剤間即ち、炭化水素系溶
剤と極性溶剤の差圧を溶剤の界面張力および多孔質孔径
を考慮して適当な値にコントロールするのが肝要であり
、上記孔径lμの多孔質管材で、炭化水素系溶剤として
n−へブタン、極性溶剤として10重量%含水アセトニ
トリルを使用する場合は炭化水素系溶剤を内管の外側、
極性溶剤を内側とし、極性溶剤側の圧力が0.1kg/
d程度高くなるような条件下で向流させるとよい。 かかるコントロール下では内管11の多孔質管壁界面に
て炭化水素系溶剤相と極性溶剤相は接触するだけで、互
いに流通し合うことなく、炭化水素系溶剤相に溶解する
脂肪酸混合物のうち高度不飽和脂肪酸が極性溶剤相側に
移行し、不飽和度の低い脂肪酸は炭化水素系溶剤相側に
残り、脂肪酸混合物を分別抽出することができることに
なる。 (操作例) 鱈油を常法によりケン化分解後、鉱酸で中和して得られ
た粗製の鱈油脂肪酸をさらに減圧単蒸留して原料脂肪酸
を調整した。ガスクロマトグラフィーによってこの脂肪
酸の組成を調べたところ、高度不飽和脂肪酸の含有量は
IEPAlo、9%、DMA6.2%であった。ガスク
ロマトグラフィーの分析条件は次の通りである。 装置 : ■島原製作所GC−15Aカラム
: [ILBON HR−5S−10力ラム温度
: 200℃ 試料気化室、検出器温度= 250℃ キャリアガス: ヘリウムl 、2 ts l /1l
lin(スプリント比80:1 ) 水素流量 :40IIll/ff1in績出器
: FID 次の条件で操作を行った。 n−へブタン流量 : 92a+1/h
r10重量%含水アセトニトリル流量: 102+++
It / hr原料脂肪酸流量 :4
g/hr液送を始めて2時間後に流出液を20分間サン
プリングし、分析したところ次のような結果であった。 10重量%含水アセトニトリル相側にEPA、DHAが
高濃度に濃縮されており、また、各流出相への他相の流
入も全く認められなかった。 したがって、この装置は一般の抽出操作に用いることが
できるとともに、高度不飽和脂肪酸を抽出によって濃縮
する際の装置としても好適であることが分かる。 (発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、多孔質
平衡膜を形成する内管内外を流動する2液相の圧送圧を
コントロールすれば、液相中の任意成分は通すが液相そ
のものに流通な(、両溶剤を管壁界面にて接触させるこ
とができるので、比重差のない二溶剤を用いて液−液系
抽出を実行することができる結果、溶剤系の選択中を広
げることができる。また、溶剤として、脂肪酸分子鎖と
類似の構造を有する炭化水素系溶剤と、脂肪酸のカルボ
キシル基と充分に溶媒和し、不飽和結合と親和性のある
極性溶剤を使用し、脂肪酸混合物から高度不飽和脂肪酸
を分別抽出する方法に通用可能である。 また、固体が懸濁している場合でも一方の相に固体を移
行させることな(、抽出操作が可能であり、液−液系抽
出の利用範囲を拡大するものである。なお、本発明装置
は上記実施例に限定して解釈されるものでなく、本発明
の要旨を逸脱することなく、当業者は種々変形可能であ
る。例えば、実施例では抽出管中央部に分別対象物の供
給ポンプを設置したが、一方の溶剤に分別対象物を溶解
させて供給すれば、別途供給ポンプを設ける必要はない
。また、2液相の選択については本出願人の既特願昭6
2−240293号(高度不飽和脂肪酸の抽出方法)の
記載に基づき、当業者ならば容易に実行できるものであ
る。
第1図は本発明に係る抽出装置の具体例を示す概要図で
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 (1)・・抽出管、(2)、(3)・・圧送ポンプ(4
)・・供給ポンプ、 11・・内管、12・・外管 特許出願人 播冴化成工業株式会社 代理人 弁理士 石 井 久 夫
、第2図は本発明装置の要部をなす抽出管の断面図、第
3図は本発明装置の抽出機能を示す説明図である。 (1)・・抽出管、(2)、(3)・・圧送ポンプ(4
)・・供給ポンプ、 11・・内管、12・・外管 特許出願人 播冴化成工業株式会社 代理人 弁理士 石 井 久 夫
Claims (2)
- (1)外管と多孔質壁を有する一つ以上の内管とから構
成され、液−液系を形成する2液相を内管の内外に流通
させた時に、内管が2液相間の差圧ΔP、界面張力σお
よび多孔質壁孔径dとの関係ΔP<4σ/d を満たし、液相中の任意成分は通すが内管内外の液相そ
のものは通さない多孔質平衡膜をなす抽出管を有し、 抽出管の端部には2液相をなす異なる溶剤を上記多孔質
平衡膜を挟んで向流又は並流するように圧送するポンプ
手段を備えることを特徴とする環状液−液系抽出装置。 - (2)溶剤として、脂肪酸分子鎖と類似の構造を有する
炭化水素系溶剤と、脂肪酸のカルボキシル基と充分に溶
媒和し、不飽和結合と親和性のある極性溶剤を使用し、
脂肪酸混合物を溶解する前者炭化水素系溶剤から高度不
飽和脂肪酸を極性溶剤側に選択的に抽出する環状液−液
系抽出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27629887A JPH01119303A (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 環状液−液系抽出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27629887A JPH01119303A (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 環状液−液系抽出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01119303A true JPH01119303A (ja) | 1989-05-11 |
Family
ID=17567499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27629887A Pending JPH01119303A (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 環状液−液系抽出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01119303A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010513007A (ja) * | 2006-12-21 | 2010-04-30 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 2種類の非混和液体を混合することなく接触させる方法および装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4941165A (ja) * | 1972-08-31 | 1974-04-17 | ||
JPS6279808A (ja) * | 1985-10-04 | 1987-04-13 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 有機溶剤に溶解する物質の抽出方法およびその装置 |
JPS62140609A (ja) * | 1985-12-16 | 1987-06-24 | Keinosuke Isono | 濾過分離装置 |
-
1987
- 1987-10-30 JP JP27629887A patent/JPH01119303A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4941165A (ja) * | 1972-08-31 | 1974-04-17 | ||
JPS6279808A (ja) * | 1985-10-04 | 1987-04-13 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 有機溶剤に溶解する物質の抽出方法およびその装置 |
JPS62140609A (ja) * | 1985-12-16 | 1987-06-24 | Keinosuke Isono | 濾過分離装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010513007A (ja) * | 2006-12-21 | 2010-04-30 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 2種類の非混和液体を混合することなく接触させる方法および装置 |
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