JPH01113576A - ガイドベーン開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は水力発電所等に使用される水力機械のガイドベ
ーン開閉装置に係り、特にガイドベーンが異物を噛込ん
だときの保護装置を有するガイドベーン開閉装置に関す
る。

［従来の技術］ 一般に水車やホンプ水車等の水力機械に使用されるガイ
ドベーン開閉装置は、駆動源に連結されたガイドリング
がリンク機構を介してガイドベーンレバーを駆動してガ
イドベーンを開閉するように構成されている。隣接する
ガイドベーンの間に異物が挾まった場合には、ガイドベ
ーン操作力（駆動力）がこの異物を挟んだガイドベーン
に集中し、このガイドベーン自体またはガイドベーン開
閉装置を損傷することがあるので、このような損傷を未
然に防ぐ保護装置が付設されている。

従来の保護装置としては、ガイドリングとガイドベーン
レバーとの間に弱点ピンを介在させ、上述の操作力の集
中による過大な荷重が作用したときに弱点ピンが切損し
て、ガイドリングとガイドベーンレバー゛との間の連結
を断つ構成のものが知られている。ところが、弱点ピン
の切損によりガイドベーンが無拘束な状態になると、こ
のガイドベーンは水力不平衡力によって急激に回動され
隣接のガイドベーンに衝突したり、時には高速回転中の
ランナの外周部に衝突し大きな損傷を発生する可能性が
あった。

そこで、このような衝突を防ぐために、実開昭５１−７
６２４６号公報にはガイドベーンの回動範囲を制限する
ストッパーを設けることが提案され、また特公昭５３−
９６７０号公報及び特公昭５４−１４２４９号公報には
弱点ピンの切損後にもガイドベーンレバーとガイドリン
グとが完全に機械的に切離されることなく摩擦力付与機
構を介して連結されるように構成し、この摩擦力付与機
構によって弱点ピンの切損後のガイドベーンの動きを抑
制して、ガイドベーンの急激な回動を防止することが提
案されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しか（ながら、上述のストッパ一方式は、構成が簡単で
あるが隣接ガイドベーンとの衝突を防止することはでき
ないという問題がある。また、摩擦力付与機構は、構造
が複雑で多くのスペースを必要とするという問題がある
。更にこの摩擦力付与機構の場合には、通常ガイドベー
ンレバーとリンクとはリンク効果を高めるために互いに
ほぼ直角に定められている。従って、弱点ピンの切損後
にガイドベーンに作用する水力不平衡力を摩擦力にて拘
束する場合、モーメントをガイドベーンレバーの長さで
除した値そのものに近い大きな摩擦力が必要となり、こ
のためには垂直応力を大きくせざるをえず、非常に大き
なバネや多数段重ねた皿バネ等を取付けなければならず
、大きなスペースが必要となると共にコストも大幅に上
昇するといった問題もあった。

そこで、本発明の目的は、弱点ピンを省略でき、摩擦力
付与機構を採用するにも拘らず比較的構造が簡単であり
大きなスペースを必要とせずかつ低コストの保護装置を
具備したガイドベーン開閉装置を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ この目的を達成するために、本発明は、回転駆動される
ガイドリングと、ガイドベーンに連結されたガイドベー
ンレバーと、上記ガイドリングと上記ガイドベーンレバ
ーとを連結し、上記ガイドリングの駆動力を上記ガイド
ベーンレバーに伝達するリンク機構とを具備するガイド
ベーン開閉装置において、上記リンク機構は、一端にお
いて第１リンクビンによって上記ガイドリングにピン接
合された第１リンクと、一端において第２リンクピンに
よって上記第１リンクの他端にピン接合され、他端にお
いて第３リンクピンによって上記ガイドベーンレバーに
ピン接合された第２リンクと、上記第２リンクピン接合
部に設けられ、上記第１リンクからの所定値までの回転
トルクを上記第２リンクに伝達する摩擦トルク伝達機構
とから構成されていることを特徴とするものである。

［作　用コ 開閉装置が正常に作動している時には、ガイドリングの
駆動力は第１リンクと摩擦トルク伝達機構と第２リンク
とを介してガイドベーンレバーに伝達されガイドベーン
を開閉する。ところが、ガイドベーンの閉動作中に異物
が隣接ガイドベーンの間に挟まった場合には、この異物
の挟まったガイドベーンのリンクは動きを拘束されるた
め、この拘束されたリンクには駆動力が集中し、その他
のリンクよりも大きな駆動力が作用するようになる。こ
の拘束リンクに作用する駆動力は、ガイドベーンの閉動
作進行に伴い徐々に大きくなり、所定値を越えると摩擦
トルク伝達機構が滑り始め第１リンクが第２リンクに対
して屈曲し、過大な駆動力がガイドベーンに伝達するこ
とを防止する。

ガイドベーンレバーは、第２リンクの屈曲後も第１リン
クと摩擦トルク伝達機構と第２リンクとを介してガイド
リングに連結されているので、異物の流失後もガイドベ
ーンの急激な回動を摩擦トルク伝達機構の摩擦力により
抑制することができる。

［実施例］ 以下に本発明によるガイドベーン開閉装置の一実施例を
図面を参照して説明する。

第１図及び第２図において、図示を省略されたサーボモ
ータ等の駆動源に連結されたガイドリング１には、第１
リンク２の一端が第１リンクピン３によってピン接合さ
れ、この第１リンク２の他端は第２リンクピン４によっ
て第２リンク５の一端にピン接合されている。この第２
リンク５の他端は第３リンクビン６によってガイドベー
ンレバー７にピン接合されている。第２リンクピン４は
、この実施例では第２リンク５に一体に形成された突起
として形成されている。この第２リンクピン４と第１リ
ンク２のピン挿入孔との間には摩擦トルク伝達機構８が
介在され、この摩擦トルク伝達機構８は、第１リンク２
からの所定値以下の回転トルクを第２リンク５に伝達す
るが、その回転トルクがその所定値を越えると滑りが生
じて伝達しないように構成されている。

これらの第１、第２及び第３リンクピン３．４．６は、
互いに一直線上に並ばないように配置され、具体的には
第１及び第３リンクピン３．６を結ぶ直線Ｑと第１リン
ク２とのなす角度αが比較的小さくなるように定めるこ
とが好ましい。また、第１リンク２と第２リンク５とは
ほぼ等しい長さとすることが好ましい。ガイドベーンレ
バー７は、第３図に示されたようにガイドベーン９に連
結されている。

次にこの実施例の作用を説明する。

開閉装置が正常に作動している時、即ちガイドベーン９
に異物が挾まったりしない時には、ガイドリング１の駆
動力は第１リンク２と摩擦トルク伝達機構８と第２リン
ク５とを介してガイドベーンレバー７に伝達されガイド
ベーン９を開閉する。

他方、第３図に示したようにガイドベーン９の閉動作中
に異物１０が隣接ガイドベーン９の間に挟まった場合に
は、この異物１０の挟まったガイドベーン９に関連する
第１及び第２リンク２．５は動きを拘束されるため、こ
こに駆動力が集中し、上記拘束リンクにはその他の非拘
束リンクよりも大きな力が作用するようになる。この拘
束リンクに作用する集中駆動力は、ガイドベーン閉動作
の進行に伴い徐々に大きくなるが、摩擦トルク伝達機構
８はこれが所定値を越えるまでは第１及び第２リンク２
．５の初期の相対位置関係を維持したまま力の伝達を行
う。集中駆動力が上記所定値を越えると摩擦トルク伝達
機構８が滑り始め第１リンク２が第２リンク５に対して
屈曲し、従来の弱点ピンの切損の場合と同様に、過大な
力がガイドベーン９に伝達することを遮断し、ガイドベ
ーン開閉装置及びガイドベーン９の損傷を防止する。

ガイドベーンレバー７は、第２リンク５の屈曲後も第１
リンク２と摩擦トルク伝達機構８と第２リンク５とを介
してガイドリング１に連結されているので、異物の流失
後もガイドベーン９の急激な回動を摩擦トルク伝達機構
８の摩擦力により抑制することができる。

ここで、上記実施例について摩擦トルク伝達機構８に作
用する回転モーメントとガイドベーン９に作用する回転
モーメントとの関係を調べてみる。

第４図において、ガイドリング１から第１リンクビン３
に作用する駆動力をＦｓとすると、第３リンクピン６に
作用する力Ｆ１はリンク効果によって次式で表わせる。

Ｆｌ−Ｆｓ／ｓｉｎθｌ ここで、角度θｌは第１ピン３とガイドリング１の中心
とを結ぶ直線と力Ｆ１、即ち直線Ｑとのなす角度である
。

ガイドベーンに最終的に作用する回転モーメントＭは、
ガイドベーンレバー７の長さをＬとしたとき以下のよう
になる。

Ｍ　−Ｌ　Ｘ　Ｆ　Ｉ　Ｘ５ｌｎθ２−ＬＸＦ　ｓ　Ｘ
５ｉｎθ２／ｓｉｎ　　θ１　　−（１） 第１リンクピン３に作用する力Ｆ１によって摩擦トルク
伝達機構８に作用する回転モーメントｍは、第１リンク
２の長さを１としたとき、次式で表わせる。

ｍ−Ｆ　１　ｘ　ｌ　ｘｓｉｎ　ａ　　　　　　　−（
２）ここで、αは、上述したように直線Ｑ即ち力Ｆ１と
第１リンク２とのなす角度である。

式（１）と式（２）とから回転モーメントＭとｍとの比
は次のように表わせる。

Ｍ／ｍ−（Ｌ／１）Ｘ　（ｓ１ｎθ２　／ｓｉｎ　ａ）
角度αを比較的小さな値に定め、角度θ２を比較的大き
い値に定め、かつＬ＞１に定めると、比Ｍ／ｍは非常に
大きな値になる。このことは、摩擦トルク伝達機構８で
の小さな摩擦力で大きなガイドベーン操作モーメントＭ
を伝達することができることを意味している。

上述の第１実施例では第２リンクビン４を第２ピン１５
の突起から構成しかつ摩擦トルク伝達機構８をこの第２
リンクピンの外周と第１リンク２のピン挿入孔との間に
介在させる構成であったが、次に第２リンクピンをリン
クとは別体のビンとし、また摩擦トルク伝達機構として
皿バネを使用した本発明の第２実施例を第５図により説
明する。

第５図において、第１リンク２と第２リンク５とは、第
２リンクピン１１によってビン接合され、このリンクピ
ン１１は一端に抜止め１１ａを有する。リンクピン１１
の他端にはボルト１２が螺合され、このボルト１２は皿
バネ１３と共に摩擦トルク伝達機構を構成するもので、
第１リンク２と第２リンク５とを締付けて両リンク２．
５の接触面に摩擦力を発生させている。その他の構成は
第１実施例と同一である。

第６図は第２実施例の変形例を示したもので、第１及び
第２リンク２．５のピン挿入孔２ａ。

５ａがテーパー状に加工され、このテーパ一部にはテー
パー状のリング１４．１４が挿入されている。第２リン
クピン１５は、一端に抜止め１５ａを有し、挿入孔２ａ
、５ａとくさびリング１４．１４とに挿入され、この第
２ピン１５の他端にはボルト１６が植設されている。こ
のボルト１６に螺合したナツト１７を締付けることによ
って、くさびリング１４．１４と第１、第２リンク２．
５との間及び第１、第２リンクの接触面の間に夫々摩擦
力を発生させる。

［発明の効果コ 以上の説明から明らかなように本発明によれば、リンク
機構を第１リンクと第２リンクとから構成しこの第１リ
ンクと第２リンクとのビン接合部に摩擦トルク伝達機構
を設置し、ガイドベーンに異物が挾まった場合に摩擦ト
ルク伝達機構の滑りにより第１リンクと第２リンクとの
間に相対変位を生じさせてガイドリングからの駆動力が
ガイドベーンレバーに伝達することを遮断するため、弱
点ビンを省略できると共に異物の流失後のガイドベーン
の急激な回動を防止することができる。

また、第１リンクピン接合部と第２リンクビン接合部と
第３リンクピン接合部とが一直線上に並ばないように定
めたため、小さな摩擦力で大きな操作力を伝達すること
ができ、従って摩擦トルク伝達機構を小型化し中小の水
力機械への採用が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるガイドベーン開閉装置の一実施例
を示した断面図、第２図は第１図の■−■線矢視の平面
図、第３図は上記実施例の動作を示した説明図、第４図
は摩擦トルク伝達機構に作用する回転モーメントとガイ
ドベーンに作用する回転モーメントとの関係を示した説
明図、第５図は本発明のｆ？Ｊ２実施例を示した断面図
、第６図は第２実施例の変形例を示した断面図である。 １・・・ガイドリング、２・・・第１リンク、３・・・
第１リンクピン、４・・・第２リンクピン、５・・・第
２リンク、６・・・第３リンクピン、７・・・ガイドベ
ーンレバー、８・・・摩擦トルク伝達機構、９・・・ガ
イドベーン、１１・・・第２リンクピン、１２．１３・
・・摩擦トルク伝達機構、１４．１６．１７・・・摩擦
トルク伝達機構、１５・・・第２リンクピン。 易　３　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、回転駆動されるガイドリングと、ガイドベーンに連
   結されたガイドベーンレバーと、上記ガイドリングと上
   記ガイドベーンレバーとを連結し、上記ガイドリングの
   駆動力を上記ガイドベーンレバーに伝達するリンク機構
   とを具備するガイドベーン開閉装置において、上記リン
   ク機構は、一端において第１リンクピンによって上記ガ
   イドリングにピン接合された第１リンクと、一端におい
   て第２リンクピンによって上記第１リンクの他端にピン
   接合され、他端において第３リンクピンによって上記ガ
   イドベーンレバーにピン接合された第２リンクと、上記
   第２リンクピン接合部に設けられ、上記第１リンクから
   の所定値までの回転トルクを上記第２リンクに伝達する
   摩擦トルク伝達機構とから構成されていることを特徴と
   するガイドベーン開閉装置。 ２、上記第１及び第２リンクの長さはほぼ等しく、上記
   第１リンクピン接合部と上記第３リンクピン接合部とを
   結ぶ直線と上記第１リンクとのなす角度は、上記直線と
   上記ガイドベーンレバーとのなす角度よりも充分に小さ
   いことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のガイド
   ベーン開閉装置。