JPH0111294Y2 - - Google Patents
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- JPH0111294Y2 JPH0111294Y2 JP7114283U JP7114283U JPH0111294Y2 JP H0111294 Y2 JPH0111294 Y2 JP H0111294Y2 JP 7114283 U JP7114283 U JP 7114283U JP 7114283 U JP7114283 U JP 7114283U JP H0111294 Y2 JPH0111294 Y2 JP H0111294Y2
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Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
Description
本考案はCN化合物などの有害物質を含有した
低カロリーガスの処理装置に係り、特に発熱量
(0〜120Kcal/Nm3)が最も低い極低カロリー
ガスの処理装置に関するものである。 例えばアクリルニトリル製造プロセスから排出
される低カロリーガスにはCN化合物などの有害
成分が含まれ、このCN化合物は毒性のために直
接大気へ放出することができず、これを処理する
ために処理プロセスが設置されている。 一方、この低カロリーガスの発熱量は120〜
250Kcal/Nm3と低いために、自燃をすることが
できず補助燃料を使用して焼却処理することが一
般に行なわれている。 第1図は従来の多段燃焼に用いられている処理
装置の概略系統図である。 第1図において、1は低カロリーガスの供給管
路、2は供給管路1の途中に設けられた多段燃焼
炉、3,4は補助燃料および空気供給管、5は排
熱回収装置、6は排熱回収装置5の熱交換管、7
は煙突、8a,8b,8cは多段燃焼炉2への低
カロリーガスの分割供給管、9a,9b,9cは
多段燃焼炉2内の第一〜第三燃焼ゾーンである。 この様な構造において、多段燃焼炉2へ補助燃
料および空気を補助燃料供給管3、空気供給管4
より供給して炉内を高温雰囲気(800〜900℃)に
保ち、この多段燃焼炉2内へ低カロリーガスを供
給管路1より分割供給管8aから40%、分割供給
管8bから25%、分割供給管8cから35%を三段
に分けて供給することによつて、多段燃焼炉2内
の燃焼は第一燃焼ゾーン9aから第三燃焼ゾーン
9cへと移りHCNの燃焼とNOの環元反応を気
相で処理するものである。 つまり、多段燃焼炉2内での酸化反応は HCN+1.75O2→CO2+1/2H2O+NO 還元反応は HCN+3.5NO→CO2+1/2H2O+N2 の反応を同一の多段燃焼炉2内で行なうものであ
る。 そして、この低カロリーガスを三段に分けて焼
却する理由は、計画値を比較すれば一層明らかに
なる。 条件として、低カロリーガスの焼却処理量が
110000Nm3/Hr、低カロリーガスの発熱量
250Kcal/Nm3、多段燃焼炉2出口の排ガス温度
が800℃、酸素濃度3%で完全燃焼するものと仮
定する。 (a) 低カロリーガスを三段に分割して焼却する場
合、 補助燃料(L,P,G)の必要量909Nm3/
Hr 排ガス温度 800℃ (b) 低カロリーガスを一段で供給して焼却する場
合、 L,P,Gの必要量1892Nm3/Hr 排ガス温度 970℃ (c) 自燃するように低カロリーガスにL、P、G
を混入し、自燃可能な700Kcal/Nm3にカロリ
ーアツプして焼却する場合、 L,P,Gの必要量2200Nm3/Hr 排ガス温度 970℃ 従つて、低カロリーガスを三段に分割して供給
することにより、この低カロリーガスを焼却する
ための補助燃料(L,P,G)量は一段供給の場
合(b)の1/2、自燃させる場合(c)の約2/5に少なくす
ることができ、排ガス温度も170℃低い800℃に出
来るからである。 この様に、この多段燃焼炉2で焼却されて燃焼
ガスとなつた低カロリーガスは、熱回収装置5の
熱交換管6によつてその排熱が回収され、煙突7
から大気へ放出される。 ところが、かかる従来の低カロリーガスの焼却
にあたつては、発熱量が250Kcal/Nm3として計
画しても多量の補助燃料量を消費するために、省
エネルギ化の進む中で、排気物に多量の補助燃料
量を使用することは好ましくなく、しかもその燃
焼温度が約800〜930℃の高温域であるために、焼
却設備自体も高温材を用いて高価になる欠点があ
る。 第2図および第3図は、第1図の多段燃焼炉2
における実験データを示したものである。 第2図は縦軸にCN/NOの還元反応率を示し、
横軸に多段燃焼炉2の炉内温度を示し、これらの
特性曲線図で、図中の曲線Aは発熱量が120〜
250Kcal/Nm3の低カロリーガスを第1図の多段
燃焼炉2で焼却したときの還元率曲線である。 第3図は縦軸に温度、横軸に多段燃焼炉2の分
割供給管8a,8b,8cからの燃焼ゾーン9
a,9b,9cを示し、これらの特性曲線図で、
図中曲線Bは発熱量が120〜250Kcal/Nm3の低
カロリーガスを焼却した場合の排ガス温度を示
す。 なお、第3図中の斜線部分Cは、発熱量が0〜
120Kcal/Nm3の極低カロリーガスを燃焼させた
時の各燃焼ゾーン9b,9cでの不足温度を示す。 この第2図からも明らかなように、従来の低カ
ロリーガスの多段燃焼炉2内でのCN/NOの還
元反応は曲線Aで示す如く、多段燃焼炉2内の炉
内温度が約800〜930℃で最大の値を示し、約800
℃以下、あるいは約930℃以上では急激に還元反
応率が減少する傾向を示している。 従つて、第3図に示す如く第一燃焼ゾーン9
a、第二燃焼ゾーン9bおよび第三燃焼ゾーン9
cの炉内温度を約800〜930℃に保つためには、第
1図の分割供給管8a,8b,8cからの低カロ
リーガス量と、補助燃料供給管3からの補助燃料
量を厳しく選定する必要があり、特に補助燃料量
の調整が煩雑になる。 この様に発熱量が120〜250Kcal/Nm3の低カ
ロリーガスの焼却においても多量の補助燃料量を
消費するが、本考案のように前述の低カロリーガ
スの発熱量よりも更に低い発熱量(0〜
120Kcal/Nm3)の極低カロリーガスの焼却にあ
たつては、第3図の斜線部分Cで示すように第二
燃焼ゾーン9b、第三燃焼ゾーン9cでの炉内温
度が約800℃以下になり、CN/NOの還元反応率
が悪くなることから、それだけ補助燃料量を多量
に消費することになる。 一方、これらの多段燃焼炉による焼却のほかに
酸化反応、還元反応を触媒を用いて焼却する方法
も提案されているが、かかる触媒による焼却では
約800℃以上の高温域で触媒が使用されるために
触媒自体が高価になり、触媒の劣化に問題があ
る。 本考案は、かかる従来の欠点をを解消しようと
するもので、その目的とするところは、発熱量が
0〜120Kcal/Nm3の極低カロリーガスであつて
も450℃以下く低温域で処理することができる極
低カロリーガスの処理装置を得ようとするもので
ある。 本考案は前述の目的を達成するために、極低カ
ロリーガス(0〜120Kcal/Nm3)の供給管路
に、補助燃料と空気を加えて極低カロリーガスを
350〜400℃に予熱する温度調整器とこの予熱され
た極低カロリーガスを酸化反応させる酸化塔を設
けるとともに、この供給管路の温度調整器の入口
から酸化塔の出口に未反応の極低カロリーガスの
バイパス管路を並列に設け、前記供給管路とバイ
パス管路に直列に還元触媒を内蔵し、かつ250〜
350℃でCN/NOの還元反応を行なう還元塔を設
け、450℃以下の低温域で処理するようにしたも
のである。 以下、本考案の実施例を図面を用いて説明す
る。第4図において、10は極低カロリーガスの
供給管路、11は熱交換器、12は極低カロリー
ガスに補助燃料と空気を加えて極低カロリーガス
を350〜450℃に予熱する温度調整器、13,14
は補助燃料配管および空気配管、15は酸化触媒
16が内蔵された酸化塔、17は熱交換器11の
入口から酸化塔15の出口に未反応の極低カロリ
ーガスを分流するバイパス管路、18は還元触媒
19を内蔵した還元塔、20は混合管路、21は
排出管路、22,23はダンパ、24は煙突であ
る。 この様な構造において、供給管路10に供給さ
れた極低カロリーガスはダンパ22,23によつ
て供給管路10側と、バイパス管路17側へ分流
され、供給管路10の極低カロリーガスは熱交換
器11で予熱され、更に補助燃料配管13、空気
配管14からの補助燃料、空気によつて温度調整
器12で350〜450℃に予熱され、供給管路10よ
り酸化塔15に供給される。この酸化塔15には
貴金属(主にPt系)の酸化触媒16が充填され
ており、極低カロリーガス中の含有有害成分は第
5図の酸化率データで示すようにほぼ100%酸化
される。 つまり、第5図に示すように極低カロリーガス
中のC3H8は約300℃でCO2とH2Oを生成し、CN
化合物は約400℃でCO2とH2OとNOを生成する。 この酸化塔15で酸化反応をした極低カロリー
ガスは酸化塔15の出口で、先に熱交換器11の
上流側で分流したバイパス管路17の未反応の極
低カロリーガスと混合管路20内で合流し、250
〜350℃に温度が低下した極低カロリーガスは還
元塔18へ供給される。 この還元塔18には還元触媒19が充填され、
還元塔18では第6図の実験データに示す如く、
例えば触媒層温度300℃ではC3H8等の炭化水素は
95℃以上の浄化率を有し、CO2、H2Oとなる。更
にCN化合物は300℃で98%以上の浄化率が得ら
れる。 この事はCN/NOの反応によつてCN化合物の
大部分がN2に還元され、残りがNOになるもので
ある。 すなわち、第6図のNO除去率の実験データが
示すように、CNの90%以上がNOと反応し、CN
化合物とNOを同時に無害化できるものである。
更に理論的に説明するならば、NOはCN基ある
いはNH3基によつて還元されることは周知であ
るが、CNとNOの還元反応よりも触媒の作用に
よつて、酸化反応速度が助長され、CN化合物の
全てがNOに酸化されるのである。 この様に本考案の処理装置においては、酸化反
応にて還元反応に必要なNOを発生させ、しかる
後に還元塔18にてNOのCN基、NH3基の還元
反応を助長するものであり、これによつて発熱量
が0〜120Kcal/Nm3の極低カロリーガスであつ
ても450℃以下の低温域で処理することができる
ので、補助燃料の消費量は少なくてすみ、省エネ
ルギー化が計れる。 なお、還元触媒19は活性成分をTi、Cr、Cu、
V等を用いて実現することができる。 この還元塔18で浄化されたガスは排出管路2
1で熱交換器11にて熱回収され煙突24より大
気へ放出される。 なお、本考案の処理装置によつて浄化した場合
の各部の濃度、温度、反応率、NO除去率等を下
記の表に示す。
低カロリーガスの処理装置に係り、特に発熱量
(0〜120Kcal/Nm3)が最も低い極低カロリー
ガスの処理装置に関するものである。 例えばアクリルニトリル製造プロセスから排出
される低カロリーガスにはCN化合物などの有害
成分が含まれ、このCN化合物は毒性のために直
接大気へ放出することができず、これを処理する
ために処理プロセスが設置されている。 一方、この低カロリーガスの発熱量は120〜
250Kcal/Nm3と低いために、自燃をすることが
できず補助燃料を使用して焼却処理することが一
般に行なわれている。 第1図は従来の多段燃焼に用いられている処理
装置の概略系統図である。 第1図において、1は低カロリーガスの供給管
路、2は供給管路1の途中に設けられた多段燃焼
炉、3,4は補助燃料および空気供給管、5は排
熱回収装置、6は排熱回収装置5の熱交換管、7
は煙突、8a,8b,8cは多段燃焼炉2への低
カロリーガスの分割供給管、9a,9b,9cは
多段燃焼炉2内の第一〜第三燃焼ゾーンである。 この様な構造において、多段燃焼炉2へ補助燃
料および空気を補助燃料供給管3、空気供給管4
より供給して炉内を高温雰囲気(800〜900℃)に
保ち、この多段燃焼炉2内へ低カロリーガスを供
給管路1より分割供給管8aから40%、分割供給
管8bから25%、分割供給管8cから35%を三段
に分けて供給することによつて、多段燃焼炉2内
の燃焼は第一燃焼ゾーン9aから第三燃焼ゾーン
9cへと移りHCNの燃焼とNOの環元反応を気
相で処理するものである。 つまり、多段燃焼炉2内での酸化反応は HCN+1.75O2→CO2+1/2H2O+NO 還元反応は HCN+3.5NO→CO2+1/2H2O+N2 の反応を同一の多段燃焼炉2内で行なうものであ
る。 そして、この低カロリーガスを三段に分けて焼
却する理由は、計画値を比較すれば一層明らかに
なる。 条件として、低カロリーガスの焼却処理量が
110000Nm3/Hr、低カロリーガスの発熱量
250Kcal/Nm3、多段燃焼炉2出口の排ガス温度
が800℃、酸素濃度3%で完全燃焼するものと仮
定する。 (a) 低カロリーガスを三段に分割して焼却する場
合、 補助燃料(L,P,G)の必要量909Nm3/
Hr 排ガス温度 800℃ (b) 低カロリーガスを一段で供給して焼却する場
合、 L,P,Gの必要量1892Nm3/Hr 排ガス温度 970℃ (c) 自燃するように低カロリーガスにL、P、G
を混入し、自燃可能な700Kcal/Nm3にカロリ
ーアツプして焼却する場合、 L,P,Gの必要量2200Nm3/Hr 排ガス温度 970℃ 従つて、低カロリーガスを三段に分割して供給
することにより、この低カロリーガスを焼却する
ための補助燃料(L,P,G)量は一段供給の場
合(b)の1/2、自燃させる場合(c)の約2/5に少なくす
ることができ、排ガス温度も170℃低い800℃に出
来るからである。 この様に、この多段燃焼炉2で焼却されて燃焼
ガスとなつた低カロリーガスは、熱回収装置5の
熱交換管6によつてその排熱が回収され、煙突7
から大気へ放出される。 ところが、かかる従来の低カロリーガスの焼却
にあたつては、発熱量が250Kcal/Nm3として計
画しても多量の補助燃料量を消費するために、省
エネルギ化の進む中で、排気物に多量の補助燃料
量を使用することは好ましくなく、しかもその燃
焼温度が約800〜930℃の高温域であるために、焼
却設備自体も高温材を用いて高価になる欠点があ
る。 第2図および第3図は、第1図の多段燃焼炉2
における実験データを示したものである。 第2図は縦軸にCN/NOの還元反応率を示し、
横軸に多段燃焼炉2の炉内温度を示し、これらの
特性曲線図で、図中の曲線Aは発熱量が120〜
250Kcal/Nm3の低カロリーガスを第1図の多段
燃焼炉2で焼却したときの還元率曲線である。 第3図は縦軸に温度、横軸に多段燃焼炉2の分
割供給管8a,8b,8cからの燃焼ゾーン9
a,9b,9cを示し、これらの特性曲線図で、
図中曲線Bは発熱量が120〜250Kcal/Nm3の低
カロリーガスを焼却した場合の排ガス温度を示
す。 なお、第3図中の斜線部分Cは、発熱量が0〜
120Kcal/Nm3の極低カロリーガスを燃焼させた
時の各燃焼ゾーン9b,9cでの不足温度を示す。 この第2図からも明らかなように、従来の低カ
ロリーガスの多段燃焼炉2内でのCN/NOの還
元反応は曲線Aで示す如く、多段燃焼炉2内の炉
内温度が約800〜930℃で最大の値を示し、約800
℃以下、あるいは約930℃以上では急激に還元反
応率が減少する傾向を示している。 従つて、第3図に示す如く第一燃焼ゾーン9
a、第二燃焼ゾーン9bおよび第三燃焼ゾーン9
cの炉内温度を約800〜930℃に保つためには、第
1図の分割供給管8a,8b,8cからの低カロ
リーガス量と、補助燃料供給管3からの補助燃料
量を厳しく選定する必要があり、特に補助燃料量
の調整が煩雑になる。 この様に発熱量が120〜250Kcal/Nm3の低カ
ロリーガスの焼却においても多量の補助燃料量を
消費するが、本考案のように前述の低カロリーガ
スの発熱量よりも更に低い発熱量(0〜
120Kcal/Nm3)の極低カロリーガスの焼却にあ
たつては、第3図の斜線部分Cで示すように第二
燃焼ゾーン9b、第三燃焼ゾーン9cでの炉内温
度が約800℃以下になり、CN/NOの還元反応率
が悪くなることから、それだけ補助燃料量を多量
に消費することになる。 一方、これらの多段燃焼炉による焼却のほかに
酸化反応、還元反応を触媒を用いて焼却する方法
も提案されているが、かかる触媒による焼却では
約800℃以上の高温域で触媒が使用されるために
触媒自体が高価になり、触媒の劣化に問題があ
る。 本考案は、かかる従来の欠点をを解消しようと
するもので、その目的とするところは、発熱量が
0〜120Kcal/Nm3の極低カロリーガスであつて
も450℃以下く低温域で処理することができる極
低カロリーガスの処理装置を得ようとするもので
ある。 本考案は前述の目的を達成するために、極低カ
ロリーガス(0〜120Kcal/Nm3)の供給管路
に、補助燃料と空気を加えて極低カロリーガスを
350〜400℃に予熱する温度調整器とこの予熱され
た極低カロリーガスを酸化反応させる酸化塔を設
けるとともに、この供給管路の温度調整器の入口
から酸化塔の出口に未反応の極低カロリーガスの
バイパス管路を並列に設け、前記供給管路とバイ
パス管路に直列に還元触媒を内蔵し、かつ250〜
350℃でCN/NOの還元反応を行なう還元塔を設
け、450℃以下の低温域で処理するようにしたも
のである。 以下、本考案の実施例を図面を用いて説明す
る。第4図において、10は極低カロリーガスの
供給管路、11は熱交換器、12は極低カロリー
ガスに補助燃料と空気を加えて極低カロリーガス
を350〜450℃に予熱する温度調整器、13,14
は補助燃料配管および空気配管、15は酸化触媒
16が内蔵された酸化塔、17は熱交換器11の
入口から酸化塔15の出口に未反応の極低カロリ
ーガスを分流するバイパス管路、18は還元触媒
19を内蔵した還元塔、20は混合管路、21は
排出管路、22,23はダンパ、24は煙突であ
る。 この様な構造において、供給管路10に供給さ
れた極低カロリーガスはダンパ22,23によつ
て供給管路10側と、バイパス管路17側へ分流
され、供給管路10の極低カロリーガスは熱交換
器11で予熱され、更に補助燃料配管13、空気
配管14からの補助燃料、空気によつて温度調整
器12で350〜450℃に予熱され、供給管路10よ
り酸化塔15に供給される。この酸化塔15には
貴金属(主にPt系)の酸化触媒16が充填され
ており、極低カロリーガス中の含有有害成分は第
5図の酸化率データで示すようにほぼ100%酸化
される。 つまり、第5図に示すように極低カロリーガス
中のC3H8は約300℃でCO2とH2Oを生成し、CN
化合物は約400℃でCO2とH2OとNOを生成する。 この酸化塔15で酸化反応をした極低カロリー
ガスは酸化塔15の出口で、先に熱交換器11の
上流側で分流したバイパス管路17の未反応の極
低カロリーガスと混合管路20内で合流し、250
〜350℃に温度が低下した極低カロリーガスは還
元塔18へ供給される。 この還元塔18には還元触媒19が充填され、
還元塔18では第6図の実験データに示す如く、
例えば触媒層温度300℃ではC3H8等の炭化水素は
95℃以上の浄化率を有し、CO2、H2Oとなる。更
にCN化合物は300℃で98%以上の浄化率が得ら
れる。 この事はCN/NOの反応によつてCN化合物の
大部分がN2に還元され、残りがNOになるもので
ある。 すなわち、第6図のNO除去率の実験データが
示すように、CNの90%以上がNOと反応し、CN
化合物とNOを同時に無害化できるものである。
更に理論的に説明するならば、NOはCN基ある
いはNH3基によつて還元されることは周知であ
るが、CNとNOの還元反応よりも触媒の作用に
よつて、酸化反応速度が助長され、CN化合物の
全てがNOに酸化されるのである。 この様に本考案の処理装置においては、酸化反
応にて還元反応に必要なNOを発生させ、しかる
後に還元塔18にてNOのCN基、NH3基の還元
反応を助長するものであり、これによつて発熱量
が0〜120Kcal/Nm3の極低カロリーガスであつ
ても450℃以下の低温域で処理することができる
ので、補助燃料の消費量は少なくてすみ、省エネ
ルギー化が計れる。 なお、還元触媒19は活性成分をTi、Cr、Cu、
V等を用いて実現することができる。 この還元塔18で浄化されたガスは排出管路2
1で熱交換器11にて熱回収され煙突24より大
気へ放出される。 なお、本考案の処理装置によつて浄化した場合
の各部の濃度、温度、反応率、NO除去率等を下
記の表に示す。
【表】
本考案は酸化塔で還元反応に必要なNOを発生
させ、還元塔でNOをCN基、NH3基の還元反応
を助長するようにしたので、発熱量が0〜
120Kcal/Nm3の極低カロリーガスであつても
450℃以下の低温域で処理することができ、しか
も補助燃料量の消費量が少なく、処理装置自体も
低級材料で安価に製作できる。
させ、還元塔でNOをCN基、NH3基の還元反応
を助長するようにしたので、発熱量が0〜
120Kcal/Nm3の極低カロリーガスであつても
450℃以下の低温域で処理することができ、しか
も補助燃料量の消費量が少なく、処理装置自体も
低級材料で安価に製作できる。
第1図は従来の多段燃焼に用いられた処理装置
の概略系統図、第2図は縦軸にCN/NO還元反
応率、横軸に炉内温度を示した従来の還元率特性
曲線図、第3図は縦軸に温度、横軸に燃焼ゾーン
を示した従来の温度特性曲線図、第4図は本考案
の極低カロリーガスの処理系統図、第5図は縦軸
に酸化率、横軸に酸化温度を示した酸化率特性曲
線図、第6図は縦軸にNO除去率と浄化(酸化
率)、横軸に触媒層温度を示した特性曲線図であ
る。 10……供給管路、12……温度調整器、15
……酸化塔、16……酸化触媒、17……バイパ
ス管路、18……還元塔、19……還元触媒。
の概略系統図、第2図は縦軸にCN/NO還元反
応率、横軸に炉内温度を示した従来の還元率特性
曲線図、第3図は縦軸に温度、横軸に燃焼ゾーン
を示した従来の温度特性曲線図、第4図は本考案
の極低カロリーガスの処理系統図、第5図は縦軸
に酸化率、横軸に酸化温度を示した酸化率特性曲
線図、第6図は縦軸にNO除去率と浄化(酸化
率)、横軸に触媒層温度を示した特性曲線図であ
る。 10……供給管路、12……温度調整器、15
……酸化塔、16……酸化触媒、17……バイパ
ス管路、18……還元塔、19……還元触媒。
Claims (1)
- 極低カロリーガス(0〜120Kcal/Nm3)の供
給管路に、補助燃料と空気を加えて極低カロリー
ガスを350〜450℃に予熱する温度調整器とこの予
熱された極低カロリーガスを酸化反応させる酸化
搭を設けるとともに、この供給管路の温度調整器
の入口から酸化塔の出口に未反応の極低カロリー
ガスのバイパス管路を並列に設け、前記供給管路
とバイパス管路に直列に還元触媒を内蔵し、かつ
250〜350℃でCN/NOの還元反応を行なう還元
塔を設け、450℃以下の低温域で処理するように
したことを特徴とする極低カロリーガスの処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7114283U JPS59176640U (ja) | 1983-05-14 | 1983-05-14 | 極低カロリ−ガスの処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7114283U JPS59176640U (ja) | 1983-05-14 | 1983-05-14 | 極低カロリ−ガスの処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59176640U JPS59176640U (ja) | 1984-11-26 |
JPH0111294Y2 true JPH0111294Y2 (ja) | 1989-04-03 |
Family
ID=30201290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7114283U Granted JPS59176640U (ja) | 1983-05-14 | 1983-05-14 | 極低カロリ−ガスの処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59176640U (ja) |
-
1983
- 1983-05-14 JP JP7114283U patent/JPS59176640U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59176640U (ja) | 1984-11-26 |
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