JPH0111263Y2 - - Google Patents
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- JPH0111263Y2 JPH0111263Y2 JP5219382U JP5219382U JPH0111263Y2 JP H0111263 Y2 JPH0111263 Y2 JP H0111263Y2 JP 5219382 U JP5219382 U JP 5219382U JP 5219382 U JP5219382 U JP 5219382U JP H0111263 Y2 JPH0111263 Y2 JP H0111263Y2
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- fibrinogen
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案は粘度の高い製剤を広い面積で患部に塗
布できるようにした器具に関するものである。
布できるようにした器具に関するものである。
血液に含まれるフイブリノゲンは組織が創傷を
受けたときの他の血液成分と共に創傷面の毛細血
管から流出して組織間を充填し、血液中のトロン
ビンと作用し合つて不溶性のフイブリンとなり、
これが創傷面を膠着させる働きをもつている。こ
の膠着作用により創傷面に繊維芽細胞が発生しや
すくなり、これがやがて繊維細胞となつて組織を
固定し、創傷面は治癒する。このように創傷の治
癒に有効なフイブリノゲンはトロンビンと作用さ
せて作つたフイブリン膜又は乾燥フイブリノゲン
(いずれも厚生省薬務局監修、生物学的製剤基準)
として医療に供されており、前者は人工薄膜とし
て外傷性皮膚欠損や火傷のほか脳外科等で使用さ
れ、後者は静脈内投与によつて低フイブリン血症
の治療に使用されている。
受けたときの他の血液成分と共に創傷面の毛細血
管から流出して組織間を充填し、血液中のトロン
ビンと作用し合つて不溶性のフイブリンとなり、
これが創傷面を膠着させる働きをもつている。こ
の膠着作用により創傷面に繊維芽細胞が発生しや
すくなり、これがやがて繊維細胞となつて組織を
固定し、創傷面は治癒する。このように創傷の治
癒に有効なフイブリノゲンはトロンビンと作用さ
せて作つたフイブリン膜又は乾燥フイブリノゲン
(いずれも厚生省薬務局監修、生物学的製剤基準)
として医療に供されており、前者は人工薄膜とし
て外傷性皮膚欠損や火傷のほか脳外科等で使用さ
れ、後者は静脈内投与によつて低フイブリン血症
の治療に使用されている。
近年外科領域においては、創傷の多様化にとも
ない神経や微小血管等の微細組織の吻合というよ
うに、極めて繊細な医術と使用する薬剤の薬理作
用の局所性の要求されるものがあり、その反面外
傷性皮膚欠損への植皮接着などというように、広
い面積の薬理作用を必要とするものが増えてい
る。本発明者らはこのような外科領域の要求に適
する組織接着剤として凍結フイブリノゲン製剤
(特願昭56−36826号)を開発し、フイブリノゲン
とトロンビンを主体として用時に組合せることに
より、いまゝで以上に強力なフイブリン糊を局所
に形成させ、このフイブリン糊の組織接着作用を
臨床治療に広く利用し、出血創傷面の閉鎖、骨折
片の固定、末梢神経並びに微小血管の吻合、腱縫
合の補強、実質臓器の創傷部の接着、外傷性皮膚
欠損並びに火傷への植皮の接着などに成功をおさ
めている。
ない神経や微小血管等の微細組織の吻合というよ
うに、極めて繊細な医術と使用する薬剤の薬理作
用の局所性の要求されるものがあり、その反面外
傷性皮膚欠損への植皮接着などというように、広
い面積の薬理作用を必要とするものが増えてい
る。本発明者らはこのような外科領域の要求に適
する組織接着剤として凍結フイブリノゲン製剤
(特願昭56−36826号)を開発し、フイブリノゲン
とトロンビンを主体として用時に組合せることに
より、いまゝで以上に強力なフイブリン糊を局所
に形成させ、このフイブリン糊の組織接着作用を
臨床治療に広く利用し、出血創傷面の閉鎖、骨折
片の固定、末梢神経並びに微小血管の吻合、腱縫
合の補強、実質臓器の創傷部の接着、外傷性皮膚
欠損並びに火傷への植皮の接着などに成功をおさ
めている。
この凍結フイブリノゲン製剤は−22℃以下で保
存し、用時に融解してトロンビン、アプロチニ
ン、塩化カルシウム等を併用して局所に塗布す
る。ところでフイブリノゲンの融解液(フイブリ
ノゲン液と略記する)は極めて粘度が高いから、
広い患部に塗布する際スプレーを使用するとノズ
ル詰まりや発泡等の問題を生じ、このためスプレ
ーを用いてのフイブリノゲン液の塗布は不可能で
ある。そこで従来は注射器を用いてフイブリノゲ
ン液を塗布しているが、注射器では1回にたかだ
か1〜10cm2の患部しか塗布できず、広い患部に塗
布するにはフイブリノゲン液の充填と塗布操作を
繰返したり、注射針を右往左往させて塗布してお
り、瞬時の操作を必要とする外科手術において注
射器によるフイブリノゲン液の塗布は好ましいも
のではない。
存し、用時に融解してトロンビン、アプロチニ
ン、塩化カルシウム等を併用して局所に塗布す
る。ところでフイブリノゲンの融解液(フイブリ
ノゲン液と略記する)は極めて粘度が高いから、
広い患部に塗布する際スプレーを使用するとノズ
ル詰まりや発泡等の問題を生じ、このためスプレ
ーを用いてのフイブリノゲン液の塗布は不可能で
ある。そこで従来は注射器を用いてフイブリノゲ
ン液を塗布しているが、注射器では1回にたかだ
か1〜10cm2の患部しか塗布できず、広い患部に塗
布するにはフイブリノゲン液の充填と塗布操作を
繰返したり、注射針を右往左往させて塗布してお
り、瞬時の操作を必要とする外科手術において注
射器によるフイブリノゲン液の塗布は好ましいも
のではない。
本考案者らはこのように問題点にかんがみ、フ
イブリノゲン製剤のような高粘度製剤に適する塗
布器を研究し、その結果じようご形の器体に複数
の孔あき板を嵌めた塗布器を開発し、外科手術に
おいて高粘度製剤を瞬時に広い患部に塗布するこ
とに成功した。
イブリノゲン製剤のような高粘度製剤に適する塗
布器を研究し、その結果じようご形の器体に複数
の孔あき板を嵌めた塗布器を開発し、外科手術に
おいて高粘度製剤を瞬時に広い患部に塗布するこ
とに成功した。
第1〜5図に示す実施例において、1は注射器
で、先端にルアテーパの短管3を有する筒体2に
プランジヤ4を嵌合し、筒体とプランジヤの各後
端にそれぞれ指掛け用の鍔5と端板6を設ける。
7はじようご形の器体で、裏板にルアテーパの接
手管8を突設し、裏板の内面に数本のリブ9を放
射状に隆起させ、この器体に3枚の孔あき板1
0,11,12を設ける。孔あき板10,12は
それぞれ全面にわたつて多数の大孔13…と小孔
14…を均等にあけ、孔あり板11に直径の異な
る数個の環状孔15を同心円状に刳抜いて十字形
の桟16で刳残して部を連結し、孔口径2〜3mm
の大孔13をあけた孔あき板10を器体7の内部
に嵌込み、その前面に孔巾2〜3mmの環状孔15
を刳抜いた孔あき板11を重ね、口径0.5〜1.0mm
の小孔14をあけた孔あき板12を器体7の正面
にほぼ一杯に設けた開口部へ嵌込む。
で、先端にルアテーパの短管3を有する筒体2に
プランジヤ4を嵌合し、筒体とプランジヤの各後
端にそれぞれ指掛け用の鍔5と端板6を設ける。
7はじようご形の器体で、裏板にルアテーパの接
手管8を突設し、裏板の内面に数本のリブ9を放
射状に隆起させ、この器体に3枚の孔あき板1
0,11,12を設ける。孔あき板10,12は
それぞれ全面にわたつて多数の大孔13…と小孔
14…を均等にあけ、孔あり板11に直径の異な
る数個の環状孔15を同心円状に刳抜いて十字形
の桟16で刳残して部を連結し、孔口径2〜3mm
の大孔13をあけた孔あき板10を器体7の内部
に嵌込み、その前面に孔巾2〜3mmの環状孔15
を刳抜いた孔あき板11を重ね、口径0.5〜1.0mm
の小孔14をあけた孔あき板12を器体7の正面
にほぼ一杯に設けた開口部へ嵌込む。
本考案の一実施例は以上の構成からなり、使用
に際して注射器の筒体2にフイブリノゲン液(図
示なし)を詰込み、その端管3に器体の接手管8
を固く挿着して筒体2を持ち、器体の正面を患部
に向けてプランジヤ4を押し進める。プランジヤ
が進むとフイブリノゲン液は器体7へ移り、その
裏板の内面のリブ9により器体の後部の周縁へ分
散し、孔あき板12の大孔14…と孔あき板11
の環状孔15…を通抜けて器体7の前部一杯に充
満し、孔あき板12の小孔14…から押出されて
器体7の正面一杯に拡がつて広い面積で患部に塗
布される。
に際して注射器の筒体2にフイブリノゲン液(図
示なし)を詰込み、その端管3に器体の接手管8
を固く挿着して筒体2を持ち、器体の正面を患部
に向けてプランジヤ4を押し進める。プランジヤ
が進むとフイブリノゲン液は器体7へ移り、その
裏板の内面のリブ9により器体の後部の周縁へ分
散し、孔あき板12の大孔14…と孔あき板11
の環状孔15…を通抜けて器体7の前部一杯に充
満し、孔あき板12の小孔14…から押出されて
器体7の正面一杯に拡がつて広い面積で患部に塗
布される。
実験例 (1)
5×5cmの2枚のブタ皮膚片の内皮面に実施例
を用いて9%フイブリノゲン液を1.3mlずつ塗布
する。フイブリノゲン液は1回の操作で内皮面全
体に均一に塗布できた。30秒を経過したのち各塗
布面に実施例を用いてトロンビン400U/mlとア
プロチニン3000KIF/mlを含む40mM塩化カルシ
ウム液を1.3ml塗布した。トロンビン液を塗布し
て15秒を経過したのち、両方の塗布面を重ねて接
着した。一夜放置したのちブタ皮膚片を手秤に吊
り下げて下部を垂直に引張り、接着面がせん断さ
れる力を読み取つたところ、300g/cm2を越える
接着強度を示した。この値は微細組織を接着した
時と同じ接着強度であつた。このことから実施例
は広い接着面にフイブリノゲン液及びトロンビン
液を塗布するのに有効であることが確認された。
を用いて9%フイブリノゲン液を1.3mlずつ塗布
する。フイブリノゲン液は1回の操作で内皮面全
体に均一に塗布できた。30秒を経過したのち各塗
布面に実施例を用いてトロンビン400U/mlとア
プロチニン3000KIF/mlを含む40mM塩化カルシ
ウム液を1.3ml塗布した。トロンビン液を塗布し
て15秒を経過したのち、両方の塗布面を重ねて接
着した。一夜放置したのちブタ皮膚片を手秤に吊
り下げて下部を垂直に引張り、接着面がせん断さ
れる力を読み取つたところ、300g/cm2を越える
接着強度を示した。この値は微細組織を接着した
時と同じ接着強度であつた。このことから実施例
は広い接着面にフイブリノゲン液及びトロンビン
液を塗布するのに有効であることが確認された。
実施例 (2)
実施例を用いてブタの四肢肢端の長骨骨幹の骨
折断面約7cm2に、6%フイブリノゲン液とトロン
ビン400U/mlとアプロチニン3000KIE/mlを含
む400mM塩化カルシウム液との等量混合液0.8ml
を塗布した。混合液は1回の操作で骨折断面全体
に均一に塗布できた。骨を接合して一夜放置した
のち、接合骨を手秤に吊り下げて下部を垂直に引
張り、接合面がせん断される力を読み取つたとこ
ろ、250g/cm2の接着強度を示した。この値は注
射器のみで塗布した場合の接着強度より高いもの
であつた。このことから実施例は広い接着面にフ
イブリノゲン液とトロンビン液の混合液を塗布す
るのに有効であることが確認された。
折断面約7cm2に、6%フイブリノゲン液とトロン
ビン400U/mlとアプロチニン3000KIE/mlを含
む400mM塩化カルシウム液との等量混合液0.8ml
を塗布した。混合液は1回の操作で骨折断面全体
に均一に塗布できた。骨を接合して一夜放置した
のち、接合骨を手秤に吊り下げて下部を垂直に引
張り、接合面がせん断される力を読み取つたとこ
ろ、250g/cm2の接着強度を示した。この値は注
射器のみで塗布した場合の接着強度より高いもの
であつた。このことから実施例は広い接着面にフ
イブリノゲン液とトロンビン液の混合液を塗布す
るのに有効であることが確認された。
以上は本考案の一実施例を示すもので、本考案
はこの実施例に限定されることなく、考案の要旨
内において設計変更できる。なお本考案はフイブ
リノゲン液以外の高粘度製剤はもちろん、粘度の
低い製剤の塗布や散布にも使用できる。
はこの実施例に限定されることなく、考案の要旨
内において設計変更できる。なお本考案はフイブ
リノゲン液以外の高粘度製剤はもちろん、粘度の
低い製剤の塗布や散布にも使用できる。
本考案によるときは注射器の筒体に挿着される
じようご形の器体に少なくとも3枚の孔あき板を
設け、数個の環状孔を同心円状に刳抜いた孔あき
板と多数の大孔をあけた孔あき板を前後に重ね又
は並べて器体の中央部に嵌込み、多数の小孔をあ
けた孔あき板を器体の正面に嵌込んだから、粘度
の高い製剤を器体の正面一杯に拡げて広い患部に
塗布することができ、瞬時の操作を必要とする外
科手術における高粘度製剤の塗布用として極めて
有効である。
じようご形の器体に少なくとも3枚の孔あき板を
設け、数個の環状孔を同心円状に刳抜いた孔あき
板と多数の大孔をあけた孔あき板を前後に重ね又
は並べて器体の中央部に嵌込み、多数の小孔をあ
けた孔あき板を器体の正面に嵌込んだから、粘度
の高い製剤を器体の正面一杯に拡げて広い患部に
塗布することができ、瞬時の操作を必要とする外
科手術における高粘度製剤の塗布用として極めて
有効である。
図面は実施例の一実施例を示すもので、第1図
はその中央部の縦断面図、第2図は裏板の内面
図、第3〜5図は孔あき板の正面図である。 なお、1は注射器、2はその筒体、7は器体、
10〜12は孔あき板、13は大孔、14は小
孔、15は環状孔である。
はその中央部の縦断面図、第2図は裏板の内面
図、第3〜5図は孔あき板の正面図である。 なお、1は注射器、2はその筒体、7は器体、
10〜12は孔あき板、13は大孔、14は小
孔、15は環状孔である。
Claims (1)
- 注射器の筒体に挿着されるじようご形の器体に
少なくとも3枚の孔あき板を設け、数個の環状孔
を同心円状に刳抜いた孔あき板と全面にわたつて
多数の大孔をあけた孔あき板を前後に重ね又は並
べて器体の中央部に嵌込み、全面にわたつて多数
の小孔をあけた孔あき板を器体の正面に嵌めたこ
とを特徴とする高粘度製剤用塗布器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5219382U JPS58153846U (ja) | 1982-04-10 | 1982-04-10 | 高粘度製剤用塗布器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5219382U JPS58153846U (ja) | 1982-04-10 | 1982-04-10 | 高粘度製剤用塗布器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58153846U JPS58153846U (ja) | 1983-10-14 |
JPH0111263Y2 true JPH0111263Y2 (ja) | 1989-03-31 |
Family
ID=30062904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5219382U Granted JPS58153846U (ja) | 1982-04-10 | 1982-04-10 | 高粘度製剤用塗布器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58153846U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63200773A (ja) * | 1987-02-17 | 1988-08-19 | テルモ株式会社 | 薬液塗布用具 |
-
1982
- 1982-04-10 JP JP5219382U patent/JPS58153846U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58153846U (ja) | 1983-10-14 |
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