JPH01109902A - 一体型誘電体共振器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （ａ）産業上の利用分野 この発明は、複数の共振器を誘電体ブロックに構成した
一体型誘電体共振器に関する。

（ｂ）従来の技術 従来の一体型誘電体共振器の構造を第４図に示す。図に
おいて３は誘電体ブロックであり、この内部に内導体形
成用貫通孔５ａ〜５ｄと、これらの各貫通孔の中間位置
に電磁界結合用貫通孔７ａ〜７ｃが形成されている。貫
通孔５ａ〜５ｄの内壁には内導体１ａ〜１ｄが形成され
ている。誘電体ブロック３の四側面に外導体２が形成さ
れ、底面にはこの外扉体２と各内導体Ｌａ−１ｄを短絡
する導体（不図示）が形成されている。このようにして
図における上部を開放端、下部を短絡端とする一体型誘
電体共振器が構成されている。このように従来は単一誘
電体ブロック内に複数の共振器を構成し、各共振器間に
電磁界結合用貫通孔を形成することによって各共振器に
おける偶モードと奇モードの特性インピーダンス等に差
を生じさせて、これによって共振器間を結合させている
。

また、誘電体ブロック内に形成した各共振器間の結合を
とるために、内導体形成用貫通孔として、その断面形状
をステップ状にすることによって各共振器間を結合させ
ることも行われている。

（Ｃ１発明が解決しようとする問題点 ところが、このような従来の一体型誘電体共振器におい
ては、誘電体ブロックの構造によって周波数特性が定ま
る。たとえばこの一体型誘電体共振器をバンドパスフィ
ルタとして用いる場合、誘電体ブロックの各部の寸法に
よってフィルタの減衰特性が一義的に決まってしまう。

このため、たとえば低域と高域で異なった減衰特性を有
するフィルタを任意に設定するといったことは困難であ
った。

この発明の目的は、一体型誘電体共振器において、各共
振器間の結合性を容易に設定できるようにし、たとえば
バンドパスフィルタとして用いた場合、低域と高域のい
ずれかの減衰特性を容易に高めることを可能とした一体
型誘電体共振器を提供することにある。

（ｄ）問題点を解決するための手段 この発明の一体型誘電体共振器は、誘電体ブロックの内
部に複数の内導体を形成し、上記誘電体ブロックの外部
に共通の外導体を形成してなる一体型誘電体共振器にお
いて、 誘電体ブロックは、各内導体と外導体の間に設けた共振
用誘電体と、この共振用誘電体と異なる誘電率を有し、
隣接する内導体間に介在させた電磁界結合用誘電体と、
から構成したことを特徴としている。

（ｅ）作用 この発明の一体型誘電体共振器においては、誘電体ブロ
ックの内部に複数の内導体が形成され、誘電体ブロック
の外部に共通の外導体が形成され、一体型の誘電体共振
器が構成されるが、上記誘電体ブロックは、内導体と外
導体間に設けた共振用の誘電体とこの共振用誘電体と異
なる誘電率を有する誘電体が、隣接する内導体間に介在
されている。このように各内導体間に共振用の誘電体と
異なる誘電率を有する誘電体が介在されたことにより、
各共振器間において偶モードと奇モードとで特性インピ
ーダンスおよび電気角が変化し、これにより各共振器間
が結合する。ここで、共振用誘電体の比誘電率をεｒと
し、介在させる電磁界結合用誘電体の誘電率をεｒ゛と
すると、εｒくεｒ゛の時、容量性結合となり、バンド
パスフィルタとして用いた場合、低域の減衰カーブが急
峻となる。また、εｒ〉εｒ゛の時、誘導性結合となり
、高域の減衰カーブが急峻となる。

（ｆｌ実施例 この発明の実施例である一体型誘電体共振器の構造を第
１図と第２図（Ａ）、（Ｂ）に示す。第１図は一体型誘
電体共振器の外観斜視図、第２図（Ａ）、（Ｂ）はその
上面図および中央縦断面図である。

これらの図において３０ａ、３０．ｂ、３０．ｃ。

３０ｄはそれぞれ共振用誘電体であり、３１ａ。

３１ｂ、３１ｃはそれぞれ電磁界結合用誘電体である。

このように各共振用誘電体の間に電磁界結合用誘電体を
介在させて一つの誘電体ブロックを構成している。各共
振用誘電体の内部には内導体形成用貫通孔５ａ〜５ｄと
、これらの各貫通孔の内壁には内導体１ａ〜１ｄが形成
されている。誘電体ブロックの四側面には外導体２が形
成され、底面にこの外導体２と各内導体１ａ〜１ｄを短
絡する導体４が形成されている。（第２図（Ｂ）参照）
これにより図における上面を開放端、下面を短絡端とす
る四段のλ／４の一体型誘電体共振器が構成されている
。

以上に示した構造の一体型誘電体共振器を製造する場合
、マイクロ波用誘電体共振器材料から所定の誘電率を有
する材料を選び、共振用誘電体と電磁界結合用誘電体を
予め別個に焼成して接着剤で接合することによって単一
の誘電体ブロックを構成することができる。また、その
他の方法として、誘電体セラミクス粉末にバインダを混
合して成形する際、共振用誘電体と電磁界結合用誘電体
とを予め積層した状態で成形し、同時に焼成することに
よって一体化することもできる。このようにして一体化
した誘電体ブロックに対して従来と同様の方法により内
導体と外導体を形成することによって一体型誘電体共振
器が完成する。

前述のように、電磁界結合用誘電体の誘電率が共振用誘
電体の誘電率より高い場合、各共振器間は容量性結合と
なり、逆に電磁界結合用誘電体の誘電率が共振用誘電体
の誘電率より低い場合、誘導性結合となる。第３図は一
体型誘電体共振器をバンドパスフィルタとして用いた場
合の減衰特性を表している。容量性結合であれば、Ａに
示すように低域の減衰カーブが急峻となり、誘導性結合
であれば、Ｂに示すように高域の減衰カーブが急峻とな
る。このように通過帯域に偏りを生じさせることにより
、通過帯域の上下に近接するしゃ断すべき周波数信号に
対する選択度を高めることができる。

なお、電磁界結合用誘電体の誘電率を変えることによっ
て各共振器間の結合係数を変化させることも可能である
。

（ｇ１発明の効果 以上のようにこの発明によれば、共振用誘電体と異なる
誘電率を有する電磁界結合用誘電体を隣接する内導体間
に介在させたことにより、各共振器間の結合性は、共振
用誘電体と電磁界結合用誘電体の誘電率の差によって容
量性結合または誘電性結合となる。このため共振用誘電
体と電磁界結合用誘電体の誘電率を設定することによっ
て一体型誘電体共振器の周波数特性を容易に定めること
ができる。特に、バンドパスフィルタを構成した場合、
低域と高域における選択度に変化を持たせることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図（Ａ）、（Ｂ）はこの発明の実施例であ
る一体型誘電体共振器の構造を表す図であり、第１図は
その外観斜視図、第２図（Ａ）および（Ｂ）は上面図お
よびその中央縦断面図である。第３図は同一体型誘電体
共振器をバンドパスフィルタとして用いた場合の減衰特
性を表す図、第４図は従来の一体型誘電体共振器の構造
を表す外観斜視図である。 １ａ〜１ｄ−内導体、 ２−外導体、 ３０ａ〜３０ｄ−共振用誘電体、 ３１ａ〜３１ｃ−電磁界結合用誘電体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）誘電体ブロックの内部に複数の内導体を形成し、
   上記誘電体ブロックの外部に共通の外導体を形成してな
   る一体型誘電体共振器において、誘電体ブロックは、各
   内導体と外導体間に設けた共振用誘電体と、この共振用
   誘電体と異なる誘電率を有し、隣接する内導体間に介在
   させた電磁界結合用誘電体と、から構成したことを特徴
   とする一体型誘電体共振器。