JPH0110193Y2

JPH0110193Y2 -

Info

Publication number: JPH0110193Y2
Application number: JP1984145569U
Authority: JP
Priority date: 1984-09-25
Filing date: 1984-09-25
Publication date: 1989-03-23
Also published as: JPS6159022U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、スクリユー押出機の温調装置に関
し、入口部と出口部との温度差を解消し、均一な
温度分布が得られるようにしたものである。

（従来の技術）食品、プラスチツク等の加工用に使用する１軸
又は２軸式のスクリユー押出機において、各ゾー
ン毎にスクリユーを取囲むシリンダ内に通路を形
成し、この通路に加熱又は冷却用の温調媒体を流
し、これによつて各ゾーン毎に温調を行なうよう
にした技術が公知である。

この種温調装置としては、従来、第６図に示す
ように、シリンダ１にジグザグ状に蛇行する通路
２を形成し、その通路２の一端を入口３、他端を
出口４とし、矢印方向に媒体を流すようにしたも
のと、第７図に示すように、シリンダ１の軸方向
の両端に周方向の通路５，６を形成し、この２本
の通路５，６間を並列に設けた多数の通路７で連
通させ、通路５一端を入口８、通路６の他端を出
口９とし、矢印方向に媒体を流すようにしたもの
（例えば特開昭54−130668号）等がある。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、第６図の場合には、媒体の流量に見合
つた熱交換が行なわれることになるが、媒体自体
に入口部と出口部とで温度差があり、これに伴な
つてシリンダ１に温度勾配を生ずる欠点がある。

第７図では、並列に配置した通路７を媒体が流
れるため、第６図のものに比較して温度差がつき
難くできる。しかし、媒体がシユートパスし、部
分的には逆流することも起り得るため、シリンダ
１の温度斑を防止することはできない。

（問題点を解決するための手段）本考案は、このような従来の問題点に鑑み、入
口部と出口部との温度差をなくして、均一な温度
分布が得んとするものであつて、スクリユーを取
囲むシリンダ内に温調媒体を流す通路を設けたス
クリユー押出機の温調装置において、シリンダ内
に２本の通路を並べてジグザグ状に蛇行させて設
け、この各通路に温調媒体が逆方向に流れるよう
に、該２本の通路両端の出入口を互いに反対にし
たものである。

（実施例）以下、図示の実施例について本考案を詳述する
と、第２図及び第３図は２軸式のスクリユー押出
機を示し、これは第１から第４までの４ゾーンに
分かれ、原料の投入から圧縮、混練、脱水、脱
気、添加剤注入等の作用を必要に応じて行なうよ
うになつている。各ゾーンは１本又は２本のスク
リユー１０，１１と、これを取囲むシリンダ１２
とから成り、その各スクリユー１０，１１は各ゾ
ーンにわたるスクリユー軸１３，１４上に夫々設
けられ、またシリンダ１２はゾーン相互でフラン
ジ結合されている。１５は投入口である。

シリンダ１２には温調装置が設けられている。
即ち、シリンダ１２には、第１図の展開図に示す
ように２本の通路１６，１７がジグザグ状に蛇行
して全域にわたつて略均等に分布するように形成
されており、この各通路１６，１７に温調媒体が
逆方向に流れるように、該各通路１６，１７の両
端に入口１８，１９と出口２０，２１とが互いに
反対に設けられている。従つて、温調時には加熱
又は冷却用の温調媒体を並列する２本の通路１
６，１７に逆方向に流すことにより、入口部と出
口部との温度差を解消し、均一な温度分布を得る
ことができる。

シリンダ１２の各通路１６，１７は、シリンダ
１２に軸方向の通孔２２を周方向に多数形成する
と共に、その通孔２２の端部を、第４図及び第５
図に示すような接続構造で順次接続して、全体と
して２本が並んでジグザグ状に蛇行するように構
成されている。多数の通孔２２の内、隣合う２本
の通孔２２ａ，２２ｂが蓋体２３で閉塞された溝
部２４で接続され、この２本の通孔２２ａ，２２
ｂの両側の通孔２２ｃ，２２ｄが蓋体２５で閉塞
された溝部２６で接続されている。蓋体２３，２
５は、シリンダ１２に形成された凹部に嵌合し、
溶接等で固定されている。なお、各通路１６，１
７の入口１８，１９及び出口２０，２１は、シリ
ンダ１２のフランジ部２７に径方向に形成されて
いる。２８は添加剤注入口である。

なお、２本の通路１６，１７をシリンダ１２の
全域で複数組に分け、その各組毎に温調媒体を流
すようにしても良い。

シリンダ１２両端の通孔２２の接続構造は、実
施例に限定されるものではなく、要するに相互に
接続し得るものであれば良い。

（考案の効果）本考案によれば、シリンダ内に２本の通路を並
べてジグザグ状に蛇行させて設け、これに温調媒
体を逆方向に流すようにしているので、入口部と
出口部との温度差を解消し、均一な温度分布を得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す展開断面図、
第２図は同押出機の断面図、第３図は第２図の
−矢視拡大図、第４図は接続部の断面図、第５
図はその側面図、第６図及び第７図は従来例を示
す展開断面図である。１０，１１……スクリユー、１２……シリン
ダ、１６，１７……通路、１８，１９……入口、
２０，２１……出口、２２……通孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

スクリユーを取囲むシリンダ内に温調媒体を流
す通路を設けたスクリユー押出機の温調装置にお
いて、シリンダ内に２本の通路を並べてジグザグ
状に蛇行させて設け、この各通路に温調媒体が逆
方向に流れるように、該２本の通路両端の出入口
を互いに反対にしたことを特徴とするスクリユー
押出機の温調装置。