JP7846518B2 - 光レセプタクルおよび光モジュール - Google Patents

光レセプタクルおよび光モジュール

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Description

本発明は、光レセプタクルおよび光モジュールに関する。
以前から、光ファイバーや光導波路などの光伝送体を用いた光通信には、面発光レーザー(例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser))などの発光素子やフォトディテクターなどの受光素子を備えた光モジュールが使用されている。光モジュールは、1または2以上の光電変換素子(発光素子または受光素子)と、送信用、受信用または送受信用の光レセプタクルとを有する。
特許文献1には、半導体レーザーから出射された波長λの光束をシングルモードファイバーの端面に向けて集光するための樹脂製の光通信用のレンズが記載されている。特許文献1に記載のレンズでは、出射側の光学面に、温度変化時の焦点位置の変動を抑制するための回折構造が形成されている。回折構造は、同心円上に形成された複数の段部である。
特許文献1に記載のレンズでは、例えば、環境温度が上昇すると、半導体レーザーの発振波長が増大することに応じて、回折構造から生じる回折光の回折角が変化する。これにより環境温度変化によるレンズの屈折率の変化に起因した焦点位置のズレを補正している。
国際公開第2012/128142号
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、環境温度の変化に起因する光ファイバーの端面の位置が変化することによって結合効率が低下する不具合に対しては、まだ検討の余地がある。
本発明の目的は、環境温度が変化したときの結合効率の変化を抑制できる光レセプタクルを提供することである。また、本発明の別の目的は、当該光レセプタクルを有する光モジュールを提供することである。
本発明の一実施の形態に係る光レセプタクルは、光電変換素子および光伝送体の間に配置されたときに、前記光電変換素子および前記光伝送体を光学的に結合させるための光レセプタクルであって、前記光電変換素子から出射された光を前記光レセプタクルの内部に入射させるための第1光学面と、前記第1光学面で入射した光を前記光伝送体に向けて出射させるための第2光学面と、前記光伝送体の端面を前記第2光学面と対向するように位置決めするための位置決め部と、前記光レセプタクルの光学面上に配置された、前記第2光学面における光の出射位置が前記第2光学面の中心から離れるにつれて、当該光の前記第2光学面の中心軸と交差する位置が前記第2光学面から離れるように構成されている領域と、を有する。
本発明の一実施の形態に係る光モジュールは、光伝送体と、本発明の光レセプタクルと、を有する。
本発明によれば、環境温度が変化したときの結合効率の変化を抑制できる光レセプタクルを提供できる。したがって、本発明によれば、環境温度に依存することなく、適切に光通信を行うことができる光レセプタクルおよび光モジュールを提供できる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る光モジュールの断面図である。 図2A~Dは、本発明の実施の形態1に係る光レセプタクルの構造を示す図である。 図3は、第2光学面から出射された光と、第2光学面の第2中心軸との関係を説明するための模式図である。 図4A~Cは、本発明の実施の形態1に係る光モジュールにおける光伝送体の端面上でのスポットの大きさを示す図である。 図5A~Cは、比較例に係る光モジュールにおける光伝送体の端面上でのスポットの大きさを示す図である。 図6は、本発明の実施の形態2に係る光モジュールの断面図である。 図7A~Cは、本発明の実施の形態2に係る光レセプタクルの構造を示す図である。 図8A、Bは、本発明の実施の形態2に係る光レセプタクルの構造を示す他の図である。
以下、本発明の実施の形態に係る光レセプタクルおよび光モジュールについて、添付した図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
(光モジュールの構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光モジュール100の断面図である。なお、図1では、光電変換素子パッケージ110を点線で示している。また、図1では、光路を示すため、光モジュール100のハッチングを省略している。
図1に示されるように、光モジュール100は、光伝送体120と、光レセプタクル130とを有する。光モジュール100は、光レセプタクル130に光伝送体120が接続された状態で、光電変換素子パッケージ110に接続される。光モジュール100は、送信用の光モジュールであり、光電変換素子パッケージ110から出射された光を光伝送体120の端面に導く。ここで、光モジュール100を使用する環境温度は、例えば-40~+85℃の範囲内が好ましく、0~+60℃の範囲内がより好ましい。
光電変換素子パッケージ110は、筐体111と、光電変換素子112と、リード113とを含む。筐体111の内部には、光電変換素子112が配置されている。光電変換素子パッケージ110は、光レセプタクル130に固定される。
本実施の形態では、光電変換素子112は、発光素子であり、筐体111の内部に配されている。発光素子は、例えば垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)である。
リード113は、その一方の端部が光電変換素子112に接続されている。リード113は、筐体111の底面から突出するように配置されている。リード113の数は、特に限定されない。本実施の形態では、リード113の数は、3本である。また、特に図示しないが、本実施の形態では、3本のリード113は、光電変換素子パッケージ110を底面視したときに周方向に等間隔となるように配置されている。
光レセプタクル130は、光電変換素子パッケージ110と光伝送体120との間に配置されたときに、発光素子を含む光電変換素子パッケージ110と、光伝送体120の端面123とを光学的に結合させる。本実施の形態のように、送信用の光モジュール100では、光レセプタクル130は、光電変換素子112としての発光素子から出射された光を入射させ、入射させた光を光伝送体120の端面123に向けて出射する。
光伝送体120の種類は、特に限定されない。光伝送体120の種類の例には、光ファイバー、光導波路が含まれる。本実施の形態では、光伝送体120は、光ファイバーであり、コア121およびクラッド122を有する。また、光ファイバーは、シングルモード方式でもよいし、マルチモード方式でもよいが、シングルモード方式が好ましい。
(光レセプタクルの構成)
図2A~Dは、本発明の実施の形態1に係る光レセプタクル130の構造を示す図である。図2Aは、光レセプタクル130の正面図であり、図2Bは、図2Aに示されるA-A線の断面図であり、図2Cは、平面図であり、図2Dは、底面図である。図3は、第2光学面132の第2中心軸CA2と、第2光学面132から出射された光L1~光L5との関係を説明するための模式図である。
光レセプタクル130は、略円筒状の光学部材である。本実施の形態では、光レセプタクル130の一端には光伝送体120が固定され、他端には光電変換素子パッケージ110が固定される。図2A~Dに示されるように、光レセプタクル130は、第1光学面131と、第2光学面132と、位置決め部134と、第1領域(領域)135を有する。本実施の形態では、光レセプタクル130は、上記構成に加え、光電変換素子パッケージ110を固定するための固定部133さらに有する。
光レセプタクル130は、光通信に用いられる波長の光に対して透光性を有する材料を用いて形成される。光レセプタクル130の材料の例には、ウルテム(登録商標)などのポリエーテルイミド(PEI)や環状オレフィン樹脂などの透明な樹脂や、ガラスが含まれる。光レセプタクル130の材料は、成形性の観点から樹脂が好ましい。また、光レセプタクル130は、例えば射出成形により一体成形されて製造される。
第1光学面131は、光電変換素子パッケージ110(光電変換素子)から出射された光を光レセプタクル130の内部に入射させるための光学面である。第1光学面131の形状は、特に限定されない。第1光学面131は、光電変換素子パッケージ110に向かって凸状の凸レンズ面でもよいし、光電変換素子パッケージ110に対して凹状の凹レンズ面でもよいし、平面であってもよい。本実施の形態では、第1光学面131は、光電変換素子パッケージ110に向かって凸状の凸レンズ面である。第1光学面131の平面視形状は、特に限定されない。第1光学面131の平面視形状は、円形状でもよいし、楕円形状でもよい。本実施の形態では、第1光学面131の平面視形状は、円形状(円対称の形状)である。
第1光学面131の第1中心軸CA1は、光電変換素子112の表面に対して垂直でもよいし、垂直でなくてもよい。本実施の形態では、第1中心軸CA1は、光電変換素子112の表面に対して垂直である。また、第1光学面131の第1中心軸CA1は、光電変換素子パッケージ110の表面の中心と一致することが好ましい。第1光学面131の周りには、固定部133が配置されている。
固定部133は、第1光学面131の第1中心軸CA1を取り囲むように配置されており、第1光学面131と対向する位置に光電変換素子パッケージ110を保持する。固定部133の形状は、その内側面で光電変換素子パッケージ110を保持できれば、特に限定されない。本実施の形態では、固定部133の形状は、円筒形状である。固定部133には、光電変換素子パッケージ110が挿入される。例えば固定部133に光電変換素子パッケージ110が挿入され、接着剤の硬化物を介して固定されることで、光レセプタクル130に光電変換素子パッケージ110が固定される。
第2光学面132は、第1光学面131で入射し光レセプタクル130の内部を進行した光を光伝送体120の端面123に向けて出射させるための光学面である。第2光学面132の形状は、特に限定されない。第2光学面132は、光伝送体120に向かって凸状の凸レンズ面でもよいし、平面であってもよい。本実施の形態では、第2光学面132は、平面である。第2光学面132の平面視形状は、特に限定されない。第2光学面132の平面視形状は、円形状でもよいし、楕円形状でもよい。本実施の形態では、第2光学面132は円対称であり、第2光学面132の平面視形状は円形状である。
第2光学面132の第2中心軸CA2は、光伝送体120の端面123に対して垂直でもよいし、垂直でなくてもよい。本実施の形態では、第2中心軸CA2は、光伝送体120の端面に対して垂直である。第2光学面132の第2中心軸CA2は、光伝送体120の端面の中心と一致することが好ましい。なお、本実施の形態では、第1中心軸CA1と、第2中心軸CA2とは、同一直線上に位置する。第2光学面132の周りには、位置決め部134が配置されている。
第1領域135は、第2光学面132における光の出射位置が第2光学面132の中心から離れるにつれて、当該光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置が第2光学面132から離れるよう、第2光学面132から出射された光を制御する。すなわち、本実施の形態では、第2光学面132から出射された光は、一点で集光しない。第1領域135は、第1光学面131に配置されていてもよし、第2光学面132に配置されていてもよい。本実施の形態では、第1領域135は、第1光学面131の中心を含むように第1光学面131の中央に配置されている。第1領域135の平面視形状は、円対称であることが好ましい。第1光学面131における第1領域135の割合は、大きいほど好ましい。たとえば、第1光学面131における第1領域135の割合は、75%以上であり、90%以上であり、95%以上である。第1光学面131は、第1領域135のみからなっていてもよい。
なお、特に図示しないが、第1光学面131は、上記のように制御されない光も生じるように光を制御してもよい。たとえば、第1光学面131は、第2光学面132における光の出射位置が第2光学面132の中心から離れるにつれて、当該光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置が第2光学面132に近づくように構成されている第2領域を、第1領域135の外側に含んでもよい。なお、第2領域は、第1中心軸CA1から離れている(第1光学面131の外周部に位置する)ことが好ましい。第1中心軸CA1から離れた第2領域から出射された光は、光の強度が小さいためである。
位置決め部134は、第2光学面132よりも第1光学面131から離れた位置に第2光学面132の第2中心軸CA2を取り囲むように配置されており、端面123が第2光学面132と対向するように光伝送体120の端部を保持する。位置決め部134の形状は、略円筒形状である。
上述したように、第1光学面131の少なくとも一部(第1領域135)は、第2光学面132における光の出射位置が第2光学面132の中心から離れるにつれて、当該光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置が第2光学面132から離れるように構成されている。これにより、第2光学面132から出射された光は、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)上の一点ではなく、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)上の所定の範囲内(図3における交点P1と交点P5の間)に集光される。光伝送体120の端面123は、使用中に常にこの範囲内に位置するように配置されることが好ましい。この観点から、位置決め部134は、+25℃のときに、第2光学面132の中心付近(第2光学面132の中心は含まない)から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置(図3の交点P1)よりも第2光学面132から離れた位置に端面123が位置するように、光伝送体120を固定することが好ましい。また、位置決め部134は、+25℃のときに、第2光学面132の第1領域135の外縁付近から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置(図3の交点P5)よりも第2光学面132に近い位置に端面123が位置するように、光伝送体120を固定することが好ましい。さらに、位置決め部134は、-40~+85℃のすべての温度範囲において、第1領域135から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置に端面123が位置するように光伝送体120を固定することが好ましい。すなわち、位置決め部134は、-40~+85℃のすべての温度範囲において、第2光学面132の中心付近(第2光学面132の中心は含まない)から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置(図3の交点P1)と、第2光学面132の第1領域135の外縁付近から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置(図3の交点P5)との間に端面123が位置するように、光伝送体120を固定することが好ましい。
(第2光学面から出射される光と、第2中心軸との関係)
ここで、本実施の形態に係る光モジュール100において、第2光学面132から出射された光と、第2光学面132の第2中心軸CA2との関係について説明する。図3は、第2光学面132から出射された光と、第2光学面132の第2中心軸CA2との関係を説明するための模式図である。なお、図3では、第2中心軸CA2より左側の光線のみを図示しており、第2中心軸CA2より右側の光線を省略している。
図3における光L1~光L5は、第2光学面132から出射された光をそれぞれ示している。光L1は、第2光学面132の第2中心軸CA2付近から出射された光を示しており、光L5は、第2光学面132の外縁付近から出射された光を示しており、光L2~光L4は、光L1および光L5の間から出射された光を示している。交点P1~交点P5は、各光L1~L5と、第2中心軸CA2との交点をそれぞれ示している。交点P1は光L1と第2中心軸CA2との交点を示しており、交点P2は光L2と第2中心軸CA2との交点を示しており、交点P3は光L3と第2中心軸CA2との交点を示しており、交点P4は光L4と第2中心軸CA2との交点を示しており、交点P5は光L5と第2中心軸CA2との交点を示している。
図3に示されるように、第2光学面132の第2中心軸CA2付近から出射された光L1は、第2光学面132の近くにおいて、第2中心軸CA2と交差する。一方、第2光学面132の中心から第2光学面132の外縁に向かうにつれて、第2光学面132から出射された光L2~L5は、第2光学面132から徐々に離れた位置で第2中心軸CA2と交差する(交点P2~交点P5参照)。本実施の形態では、交点P1が第2光学面132に一番近く、交点P2、交点P3、交点P4、交点P5の順番に第2光学面132から遠くなる。上述のとおり、本実施の形態では、交点P1~交点P5の間に光伝送体120の端面123を配置すればよい。なお、本実施の形態では、25℃のときに端面123が交点P1と交点P5との中間地点に位置するように、光伝送体120が固定されている。
第1領域135は、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)から距離n離れた点から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する点と、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)から距離n+a離れた点から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する点との距離が、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)から距離m(ただしm>n)離れた点から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する点と、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)から距離m+a離れた点から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する点との距離よりも短くなるように構成されている。n、mおよびaの単位は、例えばmmまたはμmである。このように、第1光学面131の少なくとも一部の領域は、第2光学面132から出射された所定の間隔で隣接する2つの光の第2中心軸CA2との交点間の距離が、出射位置が第2光学面132の中心から離れるにつれて、短くなるように形成されている。図3の例では、交点P1および交点P2の間の距離は、交点P2および交点P3の間の距離よりも長い。同様に、交点P2および交点P3の間の距離は、交点P3および交点P4の間の距離よりも長く、交点P3および交点P4の間の距離は、交点P4および交点P5の間の距離よりも長い。このようにすることで、第2光学面132の中心付近から出射される強度が大きい光の集光密度は低く、第2光学面132の外縁付近から出射される強度が小さい光の集光密度を高くして、交点P1~交点P5の間の光の強度を略均一にすることができる。
(温度変化に伴うスポットサイズの変化)
次に、光モジュール100を使用する環境温度を変化させたときの光伝送体120の端面123における、第2光学面132から出射された光によるスポットサイズについて調べた。なお、比較として、第2光学面から出射された光が第2中心軸CA2上の一点で集光されるように形成された光レセプタクルを有する光モジュールについても調べた。
図4A~Cは、本実施の形態に係る光モジュール100における、第2光学面132から出射された光による光伝送体120の端面123上のスポットを示している。図4Aは、環境温度が0℃の場合のスポットを示しており、図4Bは、環境温度が25℃の場合のスポットを示しており、図4Cは、環境温度が70℃の場合のスポットを示している。図5A~Cは、比較例に係る光モジュールにおける、第2光学面から出射された光による光伝送体の端面上のスポットを示している。図5Aは、環境温度が0℃の場合のスポットを示しており、図5Bは、環境温度が25℃の場合のスポットを示しており、図5Cは、環境温度が70℃の場合のスポットを示している。図4A~Cおよび図5A~Cにおける縦軸および横軸は、スポットの中心からの距離(mm)を示している。
図4A~Cに示されるように、本実施の形態に係る光モジュール100では、環境温度(0℃、25℃、70℃)に依存せず端面123におけるスポットサイズはほぼ一定であった。これは、第1光学面131の少なくとも一部が、第2中心軸CA2上の一点ではなく所定の範囲内に光を集光するように構成されているため、環境温度の変化によって光レセプタクルが膨張または収縮して第2光学面132の焦点の位置または光伝送体120の端面123の位置がずれても、光伝送体120の端面123に到達する光の量をほぼ一定に保つことができるためと考えられる。なお、環境温度が0℃の場合における、強度の割合が50%以上の光によるスポットサイズは、φ10μmであり、強度の割合が13.5%以上の光によるスポットサイズはφ21μmである。環境温度が25℃の場合における、強度の割合が50%以上の光によるスポットサイズは、φ13μmであり、強度の割合が13.5%以上の光によるスポットサイズはφ21μmである。環境温度が70℃の場合における、強度の割合が50%までの光によるスポットサイズは、φ12μmであり、強度の割合が13.5%までの光によるスポットサイズはφ22μmである。なお、「強度の割合」とは、光伝送体120の端面123に到達した光のうち、最も強い強度に対する割合を意味する。
一方、図5A~Cに示されるように、比較例に係る光モジュールでは、環境温度(0℃、25℃、70℃)によってスポットサイズが大きく異なった。これは、第2光学面から出射された光が一点で集光されるため、環境温度の変化によって光レセプタクルが膨張または収縮して第2光学面の焦点の位置または光伝送体の端面の位置がずれたことによる影響が大きかったためと考えられる。なお、環境温度が0℃の場合における、強度の割合が50%以上の光によるスポットサイズは、φ15μmであり、強度の割合が13.5%以上の光によるスポットサイズはφ23μmである。環境温度が25℃の場合における、強度の割合が50%以上の光によるスポットサイズは、φ15μmであり、強度の割合が13.5%以上の光によるスポットサイズはφ18μmである。環境温度が70℃の場合における、強度の割合が50%以上の光によるスポットサイズは、φ12μmであり、強度の割合が13.5%以上の光によるスポットサイズはφ16μmである。
なお、本実施の形態では、第1光学面131に第1領域135を配置したが、第2光学面132に第1領域135を配置してもよい。また、上述した機能を発揮すれば、第1光学面131の一部の領域および第2光学面132の一部の領域で第1領域135の機能を発揮するように構成してもよい。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係る光レセプタクル130では、第2光学面132から出射された光は、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)上の一点ではなく、第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)上の所定の範囲内に集光されており、光伝送体120の端面123は、環境温度が変化してもこの範囲内に位置するように固定されるため、環境温度が変化しても、結合効率を維持できる。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2に係る光モジュール200について説明する。
(光モジュールの構成)
図6は、本発明の実施の形態2に係る光モジュール200の断面図である。なお、図6では、光電変換装置210を点線で示している。また、図6では、光路を示すため、光モジュール200のハッチングを省略している。
図6に示されるように、本実施の形態に係る光モジュール200は、光伝送体120と、光レセプタクル230とを有する。光モジュール200は、光レセプタクル230に光伝送体120が接続された状態で、光電変換装置210に接続される。なお、本実施の形態に係る光モジュール100は、送受信用の光モジュールである。
光電変換装置210は、基板211と、光電変換素子212とを含む。基板211には、光電変換素子112と、光モジュール200とが配置される。本実施の形態では、基板211の表面は、光レセプタクル230の設置面と平行となるように配置されている。基板211の材料は、特に限定されない。基板211の例には、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板が含まれる。
光電変換素子212は、発光素子213および受光素子214であり、基板211上に配置されている。光電変換装置210は、光電変換素子112として、4個の発光素子213と、4個の受光素子214を有している。発光素子213は、例えば垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)である。受光素子214は、例えばフォトディテクターである。本実施の形態では、発光素子213の発光面と、受光素子214の受光面とは、平行となるように配置されている。
光伝送体120は、実施の形態1の光伝送体120と同じであるため、その構造について、説明を省略する。光伝送体120は、フェルール240を介して光レセプタクル230に接続される。フェルール240には、後述する光レセプタクル230のフェルール用凸部238に対応したフェルール用凹部241が形成されている。フェルール用凹部241をフェルール用凸部238に嵌め込むことにより、光伝送体120の端面123を光レセプタクル230に対して所定の位置に固定できる。
(光レセプタクルの構成)
図7A~Cおよび図8A、Bは、本発明の実施の形態2に係る光レセプタクル230の構造を示す図である。図7Aは、光レセプタクル230の正面図であり、図7Bは、平面図であり、図7Cは、底面図である。図8Aは、光レセプタクル230の右側面図であり、図8Bは、図7Bに示されるA-A線の断面図である。
光レセプタクル230は、略直方体形状の部材である。光レセプタクル230は、第1光学面131と、第2光学面132と、位置決め部234(固定部)と、第1領域135とを有する。本実施の形態では、光レセプタクル230は、上記構成に加え、反射面235と、第3光学面236と、第4光学面237とをさらに有する。第1光学面131と、第2光学面132と、反射面235の一部とは、送信時に使用される。また、第2光学面132と、第4光学面237と、反射面235の他の一部とは、受信時に使用される。
第1光学面131は、発光素子213のそれぞれに対向できるように光レセプタクル230の基板211に対向する面(底面)に配置されている。第1光学面131の数は、発光素子213の数と同じ数である。すなわち、本実施の形態では、第1光学面131は、4個であり、かつ同一直線上に配置されている。第1光学面131の構造は、実施の形態1における第1光学面131と同じであるため、その説明を省略する。
第2光学面132は、送信用の光伝送体120の端面123と対向できるように光レセプタクル230の正面に配置されている。本実施の形態では、第2光学面132は、第1領域135を有する。第2光学面132の数は、第1光学面131の数と同じ数である。すなわち、本実施の形態では、第2光学面132は、4個であり、かつ同一直線上に配置されている。本実施の形態では、第2光学面132は、光伝送体120に向かって凸状の凸レンズ面である。本実施の形態でも、第2光学面132は、第2光学面132における光の出射位置が第2光学面132の中心から離れるにつれて、当該光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置が第2光学面132から離れるように構成されている第1領域(領域)を含む。その他の第2光学面132の構造は、実施の形態1における第2光学面132と同じであるため、その説明を省略する。
位置決め部234は、光レセプタクル230の正面の面の一部であり、フェルール240を介して、第2光学面132と対向するように光伝送体120の端面123を保持する。本実施の形態では、位置決め部234は、-40~+80℃のすべての温度範囲において、第2光学面132の中心付近(第2光学面132の中心は含まない)から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置と、第2光学面132の第1領域の外縁付近から出射された光の第2光学面132の中心軸(第2中心軸CA2)と交差する位置との間に端面123が位置するように、光伝送体120を固定することが好ましい。また、位置決め部234の両端部には、光伝送体120が挿入されたフェルール240を固定するための一対のフェルール用凸部238、238が配置されている。フェルール用凸部238は、前述のとおり光伝送体120のフェルール240に形成されたフェルール用凹部241に嵌め込まれる。本実施の形態では、フェルール用凸部238は、略円柱形状の凸部である。
反射面235は、第1光学面131で入射した光を第2光学面132に向けて反射(内部反射)させ、第3光学面236で入射した光を第4光学面237に向けて反射(内部反射)させる。本実施の形態では、反射面235は、光レセプタクル230の底面から天面に向かうにつれて、光伝送体120(第2光学面132)に近づくように傾斜している。本実施の形態では、反射面235の傾斜角度は、反射面235に入射する光の光軸に対して45°である。
第3光学面236は、光伝送体120から出射された光を光レセプタクル230の内部に入射させるための入射面である。第3光学面236は、受信用の光伝送体120のそれぞれに対向できるように光レセプタクル230の正面に配置されている。第3光学面236の数は、受信用の光伝送体120の数と同じ数である。すなわち、本実施の形態では、第3光学面236は、4個である。第3光学面236は、第2光学面132と同じ方向に配置されている。また、本実施の形態では、第2光学面132と、第3光学面236とは、同一直線上に位置する。
第3光学面236の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、第3光学面236の形状は、光伝送体120の端面123に向かって凸状の凸レンズ面である。また、第3光学面236の平面視形状は、円形である。第3光学面236の中心軸は、光伝送体120の端面123に対して垂直でもよいし、光伝送体120の端面123に対して垂直でなくてもよい。本実施の形態では、第3光学面236の中心軸は、光伝送体120の端面123に対して垂直である。また、第3光学面236の中心軸は、光伝送体120の端面123から出射される光の光軸と一致してもよいし、光伝送体120の端面123から出射される光の光軸と一致していなくてもよい。本実施の形態では、第3光学面236の中心軸は、光伝送体120の端面123から出射される光の光軸と一致している。
第2光学面132および第3光学面236の両端部には、光伝送体120が挿入されたフェルール240を固定するための一対のフェルール用凸部238、238が配置されている。フェルール用凸部238は、前述のとおり光伝送体120のフェルール240に形成されたフェルール用凹部241に嵌め込まれる。本実施の形態では、フェルール用凸部238は、略円柱形状の凸部である。
第4光学面237は、第3光学面236で入射し、光レセプタクル230の内部を進行した光を受光素子214に向けて出射させるための出射面である。第4光学面237は、受光素子214のそれぞれに対向できるように光レセプタクル230の基板211に対向する面(底面)に配置されている。第4光学面237の数は、受光素子214の数と同じ数である。すなわち、本実施の形態では、第4光学面237は、4個である。4個の第4光学面237は、第1光学面131と同じ方向に配置されている。また、本実施の形態では、第1光学面131と、第4光学面237とは、同一直線上に位置している。
第4光学面237の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、第4光学面237の形状は、受光素子214に向かって凸状の凸レンズ面である。また、第4光学面237の平面視形状は、円形である。第4光学面237の中心軸は、受光素子214の受光面に対して垂直でもよいし、受光素子214の受光面に対して垂直でなくてもよい。本実施の形態では、第4光学面237の中心軸は、受光素子214の受光面に対して垂直である。また、第4光学面237の中心軸は、受光素子214の受光面の中心軸と一致してもよいし、受光素子214の受光面の中心軸と一致していなくてもよい。本実施の形態では、第4光学面237の中心軸は、受光素子214の受光面の中心軸と一致している。
なお、本実施の形態では、送受信用の光モジュール200について説明したが、光モジュールは、送信用の光モジュールでもよい。この場合、光電変換素子112は、発光素子213である。また、光レセプタクル230は、第3光学面236および第4光学面237を有していない。また、本実施の形態では、第2光学面132に第1領域135を配置したが、第1領域135は、第1光学面131に配置されていてもよいし、反射面235に反射されていてもよい。さらに、上述した機能を発揮すれば、第1光学面131、第2光学面132、反射面235の少なくとも2つの面で第1領域135の機能を発揮するように構成してもよい。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係る光レセプタクル230は、実施の形態1に係る光レセプタクル130と同様の効果を有する。
本発明に係る光レセプタクルおよび光モジュールは、光伝送体を用いた光通信に有用である。
100、200 光モジュール
110 光電変換素子パッケージ
111 筐体
112、212 光電変換素子
113 リード
120 光伝送体
121 コア
122 クラッド
123 端面
130、230 光レセプタクル
131 第1光学面
132 第2光学面
133 固定部
134、234 位置決め部
135 第1領域
210 光電変換装置
211 基板
213 発光素子
214 受光素子
235 反射面
236 第3光学面
237 第4光学面
238 フェルール用凸部
240 フェルール
241 フェルール用凹部
CA1 第1中心軸
CA2 第2中心軸

Claims (9)

  1. 光電変換素子および光伝送体の間に配置されたときに、前記光電変換素子および前記光伝送体を光学的に結合させるための光レセプタクルであって、
    前記光電変換素子から出射された光を前記光レセプタクルの内部に入射させるための第1光学面と、
    前記第1光学面で入射した光を前記光伝送体に向けて出射させるための第2光学面と、
    前記光伝送体の端面を前記第2光学面と対向するように位置決めするための位置決め部と、
    前記光レセプタクルの光学面上に配置された、前記第2光学面における光の出射位置が前記第2光学面の中心から離れるにつれて、当該光の前記第2光学面の中心軸と交差する位置が前記第2光学面から離れるように構成されている領域と、
    を有
    前記位置決め部は、-40~+85℃のすべての温度範囲において、前記領域から出射された光が前記第2光学面の中心軸へ到達する範囲内に前記端面が位置するように、前記光伝送体を位置決めする、
    光レセプタクル。
  2. 光電変換素子および光伝送体の間に配置されたときに、前記光電変換素子および前記光伝送体を光学的に結合させるための光レセプタクルであって、
    前記光電変換素子から出射された光を前記光レセプタクルの内部に入射させるための第1光学面と、
    前記第1光学面で入射した光を前記光伝送体に向けて出射させるための第2光学面と、
    前記光伝送体の端面を前記第2光学面と対向するように位置決めするための位置決め部と、
    前記光レセプタクルの光学面上に配置された、前記第2光学面における光の出射位置が前記第2光学面の中心から離れるにつれて、当該光の前記第2光学面の中心軸と交差する位置が前記第2光学面から離れるように構成されている領域と、
    を有し、
    前記領域は、前記第2光学面の中心軸から距離n離れた点から出射された光の前記第2光学面の中心軸と交差する点と、前記第2光学面の中心軸から距離n+a離れた点から出射された光の前記第2光学面の中心軸と交差する点との距離が、前記第2光学面の中心軸から距離m(ただしm>n)離れた点から出射された光の前記第2光学面の中心軸と交差する点と、前記第2光学面の中心軸から距離m+a離れた点から出射された光の前記第2光学面の中心軸と交差する点との距離よりも長くなるように構成されている、
    レセプタクル。
  3. 前記領域は、円対称である、請求項1または請求項2に記載の光レセプタクル。
  4. 前記領域は、前記第1光学面または前記第2光学面に配置されている、請求項1~のいずれか一項に記載の光レセプタクル。
  5. 前記第1光学面または前記第2光学面は、凸面である、請求項に記載の光レセプタクル。
  6. 前記第1光学面および前記第2光学面の光路上に配置され、前記第1光学面で入射した光を前記第2光学面に向けて反射させるための反射面をさらに有する、請求項1~のいずれか一項に記載の光レセプタクル。
  7. 前記領域は、反射面に配置されている、請求項に記載の光レセプタクル。
  8. 前記反射面は、凸面である、請求項に記載の光レセプタクル。
  9. 光伝送体と、
    請求項1~のいずれか一項に記載の光レセプタクルと、
    を有する、光モジュール。
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