JP7846437B2 - 撥水剤組成物 - Google Patents

撥水剤組成物

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Description

本開示は、撥水剤組成物に関する。
基材(特に繊維製品)に撥水性を付与するための撥水剤として、非フッ素系の撥水剤の開発が進められている。
中国特許第116289217号明細書
従来の撥水剤を繊維製品に用いた場合、縫目が滑脱(つまり、スリップ)して繊維製品としての信頼性が低下する虞がある。
本開示は、良好な撥水性と良好な耐スリップ性との両方を繊維製品に付与可能である撥水剤組成物を提供することを目的とする。
本開示は以下の態様を含む:
[項1]
下記式:
CH=C(-R)-X-SiZ
[式中:
は、水素原子または炭素数1~5の炭化水素基であり、
Xは、X及びXからなる群から選択される一以上から構成される2価の基であり、
は、-O-、-C(=O)-、及び-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)からなる群から選択される一以上から構成される基であり、
は、炭素数1~40の2価の脂肪族炭化水素基であり、
Zは、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-(O-SiZ -O-SiZ であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ11 であり、
11は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ111 であり、
111は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ21 であり、
21は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ211 であり、
211は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基であり、
nは、それぞれ独立して、0~196の整数である。]
で表されるケイ素含有単量体から誘導された繰り返し単位を含む重合体(A)と、分散剤(B)とを含み、
前記重合体(A)は、前記ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量を前記重合体(A)の重量のうち90重量%以上含み、及び
前記重合体(A)の数平均分子量は、60000以上4000000以下である、撥水剤組成物。
[項2]
Xは、-X-X
[式中、
は、-C(=O)-O-、-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-O-C(=O)-NR’-、-NR’-、-NR’-C(=O)-、-NR’-C(=O)-O-、-NR’-C(=O)-NR’-、-C(=O)-、又は-C(=O)-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)であり、
は、炭素数1~40の2価の脂肪族炭化水素基である。]
で表される基である、項1に記載の撥水剤組成物。
[項3]
は、それぞれ独立して、-OSiZ11 であり、
11は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基であり、
は、それぞれ独立して、-OSiZ21 であり、
21は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基である、項1又は2に記載の撥水剤組成物。
[項4]
は、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基である、項1~3のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項5]
nは、0である、項1~4のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項6]
前記重合体(A)は、前記ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位を前記重合体(A)の重量のうち96重量%以上含む、項1~5のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項7]
前記重合体(A)の数平均分子量が2000000以下である、項1~6のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項8]
前記分散剤(B)は、カチオン性分散剤を含む、項1~7のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項9]
ビニル重合体、イソシアネート誘導体、ワックス、及びシリコーンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物(C)を含む、項1~8のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項10]
撥水剤組成物における、前記重合体(A)の量が、前記重合体(A)の量と前記化合物(C)の量との合計に対し、5重量%~95重量%である、項9に記載の撥水剤組成物。
[項11]
前記化合物(C)は、炭素数2~40の炭化水素基を有する炭化水素基含有単量体から誘導される繰り返し単位を含む重合体である、項9又は10に記載の撥水剤組成物。
[項12]
前記炭化水素基含有単量体が、下記式:
CH=C(-R)-C(=O)-R-(R
[式中、
は水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
は直接結合、2~4価の炭素数1の炭化水素基、-C-、-O-、-S-、 -C(=O)-、-S(=O)-及び-NRC1-(RC1は、水素原子又は炭素数1~4の炭化水素基)から選ばれる少なくとも一以上で構成される2~4価の基であり、
kは1~3であり、
は、それぞれ独立して、炭素数2~40の炭化水素基である。]
で表される単量体である、項11に記載の撥水剤組成物。
[項13]
Xは、-X-X
[式中、
は、-C(=O)-O-、-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-O-C(=O)-NR’-、-NR’-、-NR’-C(=O)-、-NR’-C(=O)-O-、-NR’-C(=O)-NR’-、-C(=O)-、又は-C(=O)-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)であり、
は、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基である。]で表される基であり、
nは、0であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基であり、
下記式:
CH=C(-R)-C(=O)-R-(R
[式中、
は水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
は直接結合、2~4価の炭素数1の炭化水素基、-C-、-O-、-S-、 -C(=O)-、-S(=O)-及び-NRC1-(RC1は、水素原子又は炭素数1~4の炭化水素基)から選ばれる少なくとも一以上で構成される2~4価の基であり、
kは1~3であり、
は炭素数2~40の炭化水素基である。]
で表される炭化水素基含有単量体から誘導される繰り返し単位を含む重合体である化合物(C)をさらに含み、
撥水剤組成物における、前記重合体(A)の量が、前記重合体(A)の量と前記化合物(C)の量との合計に対し、5重量%~95重量%である、項1に記載の撥水剤組成物。
[項14]
は、水素原子またはメチル基であり、
Xは、-X-X
[式中、
は、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-であり、
は、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基である]であり、
nは、0であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基であり、
前記重合体(A)は、前記ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量を前記重合体(A)の重量のうち97重量%以上含み、及び
前記重合体(A)の数平均分子量は、100000以上2000000以下であり、
分散剤(B)は、カチオン系分散剤である、項1~13のいずれか一項に記載の撥水剤組成物。
[項15]
項1~14のいずれか一項に記載の撥水剤組成物で繊維基材に適用することを含む、繊維製品の製造方法。
[項16]
前記撥水剤組成物を前記繊維基材に適用する前に、繊維に
-SO(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、
-COOM(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、及び
-O-P(O)(OX)(OX)(式中、X及びXはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~22のアルキル基を示す)で示される1価の基からなる群より選ばれる一以上の官能基を付与する工程を含む、項15に記載の繊維製品の製造方法。
[項17]
繊維基材に項1~13のいずれか一項に記載の撥水剤組成物が付着している繊維製品。
[項18]
-SO(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、
-COOM(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、及び
-O-P(O)(OX)(OX)(式中、X及びXはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~22のアルキル基を示す)で示される1価の基からなる群より選ばれる一以上の官能基を有する化合物が付着している、項17に記載の繊維製品。
本開示における撥水剤組成物は、良好な撥水性と良好な耐スリップ性との両方を基材(特に繊維製品)に付与可能である。
<用語の定義>
本明細書において用いられる場合、「n価の基」とは、n個の結合手を有する基、すなわちn個の結合を形成する基を意味する。また、「n価の有機基」とは、炭素を含有するn価の基を意味し、「有機基」とは、炭素を含有する基を意味する。かかる有機基としては、特に限定されないが、炭化水素基又はその誘導体であり得る。炭化水素基の誘導体とは、炭化水素基の末端又は分子鎖において、1つ又はそれ以上のN、O、S、Si、アミド、スルホニル、シロキサン、カルボニル、カルボニルオキシ、ハロゲン等を有している基を意味する。
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」とは、炭素及び水素を含む基であって、炭化水素から水素原子を脱離させた基を意味する。かかる炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、C1-20炭化水素基、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基等であってよい。上記「脂肪族炭化水素基」は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよく、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。また、炭化水素基は、1つ又はそれ以上の環構造を含んでいてもよい。炭化水素基は、1つ又はそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
本明細書において、「各出現において独立して」、「それぞれ独立して」又はこれと同様の表現が明示的に記載されているか否かに関わらず、例外である旨の記載がある場合を除き、化学構造中に複数出現し得る用語(記号)が定義される場合、出現毎に独立して当該定義が適用される。
本明細書において説明される化学構造は、当業者によって化学的に不可能または極めて不安定であると認識される化学構造を包含しないように理解されるべきである。
<撥水剤組成物>
本開示における撥水剤組成物は、
下記式:
CH=C(-R)-X-SiZ
[式中:
は、水素原子または炭素数1~5の炭化水素基であり、
Xは、X及びXからなる群から選択される一以上から構成される2価の基であり、
は、-O-、-C(=O)-、及び-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)からなる群から選択される一以上から構成される基であり、
は、炭素数1~40の2価の脂肪族炭化水素基であり、
Zは、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-(O-SiZ -O-SiZ であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ11 であり、
11は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ111 であり、
111は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ21 であり、
21は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ211 であり、
211は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基であり、
nは、それぞれ独立して、0~196の整数である。]
で表されるケイ素含有単量体から誘導された繰り返し単位を含む重合体(A)と分散剤(B)とを含む。
重合体(A)は、ケイ素含有単量体を重合体(A)の重量のうち90重量%以上含み、及び
重合体(A)の数平均分子量は、60000以上4000000以下である。
本開示における撥水剤組成物は、上記特徴を有することにより、基材(例えば、繊維基材、紙基材)に撥液性(撥水性、撥油性、耐油性、及び/又は耐水性)を付与し得る。本開示の重合体(A)は、撥水剤、撥油剤、耐油剤、及び耐水剤からなる群から選択される少なくとも一として機能し得る。本開示における撥水剤組成物は、基材に耐油性(撥油性)及び/又は耐水性(撥水性)を良好に付与でき、例えば耐油性と耐水性の両方を良好に付与し得る。
本開示における撥水剤組成物は、上記特徴を有することにより、基材(例えば、繊維基材、紙基材)に付着して、基材に良好な撥液性(撥水性、撥油性、耐油性、及び/又は耐水性)と良好な耐スリップ性との両方を付与可能である。
〔(A)重合体〕
本開示の重合体(A)について説明する。重合体(A)は、ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位を含む。重合体(A)は、単量体を重合してなる重合体である。ここで、単量体は重合性の炭素-炭素二重結合(エチレン性不飽和二重結合)(>C=C<)を有する化合物であればよく、ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、又はこれらの誘導体基を含む単量体であってよい。
本開示の重合体(A)は、上記特徴を有することにより、基材(例えば、繊維基材、紙基材)に撥液性(撥水性、撥油性、耐油性、及び/又は耐水性)だけでなく耐スリップ性を付与し得る
本開示の重合体(A)は、非フッ素系であってよい。具体的には、本開示の重合体(A)は、炭素数8以上のパーフルオロアルキル基、炭素数6以上のパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキル基、フルオロアルキル基、又はフッ素原子を有しなくてもよい。
〔ケイ素含有単量体〕
本開示の重合体(A)は、ケイ素含有単量体から誘導された繰り返し単位を含む。ケイ素含有単量体は、下記式で表される。
CH=C(-R)-X-SiZ
[R
は、水素原子または炭素数1~5の炭化水素基である。炭素数1~5の炭化水素基は、炭素数1~3の炭化水素基であってよく、メチル基であってよい。なかでもRは、水素原子またはメチル基が好ましい。
[X]
Xは、X及びXからなる群から選択される一以上から構成される2価の基であり、
は、-O-、-C(=O)-、及び-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30(例えば炭素数1~20、1~10、1~5、又は1)の炭化水素基である。)からなる群から選択される一以上から構成される基であり、
は、炭素数1~40の2価の脂肪族炭化水素基である。
Xの分子量は10以上、50以上、100以上、200以上、300以上、500以上、又は750以上であってよい。Xの分子量は3000以下、2500以下、2000以下、1500以下、1000以下、750以下、500以下、300以下、200以下、100以下、又は50以下であってよい。
(X
は、非炭化水素のリンカーである。
の分子量は2000以下、1500以下、1000以下、750以下、又は500以下であってよい。Xの分子量は10以上、50以上、100以上、200以上、300以上、又は500以上であってよい。
は、-O-、-C(=O)-、及び-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30(例えば炭素数1~20、1~10、1~5、又は1)の炭化水素基である。)からなる群から選択される一以上から構成される基である。
の例としては、
-O-、
-O-C(=O)-、
-O-C(=O)-O-、
-O-C(=O)-NR’-、
-NR’-、
-NR’-C(=O)-、
-NR’-C(=O)-O-、
-NR’-C(=O)-NR’-、
-C(=O)-、
-C(=O)-O-、
-C(=O)-NR’-等が挙げられる。
式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30(例えば炭素数1~20、1~10、1~5、又は1)の炭化水素基である。
一態様では、Xは、
-C(=O)-O-又は-C(=O)-NR’-であってよく、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~3の炭化水素基であってよい。
(X
は、直接結合、または置換基を有してもよい炭化水素基である。かかる炭化水素基は2価の炭化水素基である。
の炭化水素基が有する炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、6以上、8以上、10以上、12以上、14以上、16以上、18以上、20以上、又は22以上であってよく、また、40以下、38以下、35以下、32以下、30以下、28以下、又は25以下であってよい。
の炭化水素基は、分岐状又は直鎖状であってよい。Xの炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、特に飽和の脂肪族炭化水素基であってよい。
一態様では、Xの炭化水素基が有する炭素数は、1以上、2以上、又は3以上であってよく、また、6以下、5以下、又は4以下であってよい。
一態様では、Xは、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数2~4の2価の脂肪族炭化水素基である。
における炭化水素基は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、-OR’、-N(R’)、-COOR’、及びハロゲン原子等(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30、1~20、1~10、又は1~4の炭化水素基である)が挙げられる。置換基は活性水素を有してもよいし、有していなくてもよい。置換基の数は、6個以下、5個以下、4個以下、3個以下、2個以下、1個以下、又は0であってよい。
の具体例としては、-(CH-が挙げられる。qは、1~22の整数である。qは、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、7以上、9以上、11以上、または13以上であってよい。qは、22以下、20以下、18以下、16以下、14以下、又は12以下、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
(Xの例)
Xの例としては、-X-、-X-X-、-X-X-X-、-X-X-X-X-、-X-、-X-X-、-X-X-X-、-X-X-X-X-、等が挙げられる。Xの好ましい例としては、-X-X-、-X-が挙げられる。
一態様では、
Xは、-X-X
[式中、
は、-C(=O)-O-、-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-O-C(=O)-NR’-、-NR’-、-NR’-C(=O)-、-NR’-C(=O)-O-、-NR’-C(=O)-NR’-、-C(=O)-、又は-C(=O)-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)であり、
は、炭素数1~40の2価の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは炭素数2~4の2価の脂肪族炭化水素基である。]
で表される基である。
一態様では、Xは、
-C(=O)-O-(CH-又は-C(=O)-NR’-(CH-であってよく、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~3の炭化水素基であってよく、qは、1以上、2以上、又は3以上であってよく、また、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
[Z]
Zは、ケイ素含有単量体のSiに結合する基である。
Zは、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-(O-SiZ -O-SiZ である。
炭素数1~10の炭化水素基は、炭素数1~6の炭化水素基であってよく、好ましくは炭素数1~3の炭化水素基であってよく、より好ましくはメチル基であってよい。
一態様では、Zは、それぞれ独立して、-(O-SiZ -O-SiZ であってよい。
(Z
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ11 である。
が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
一態様では、Zは、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
上記OSiZ における2つのZは、全て炭素数1~10の炭化水素基であってよく、又は全て-OSiZ11 であってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基と-OSiZ11 であってよい。
(Z11
11は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ111 である。
11が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
一態様では、Z11は、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
上記-OSiZ11 における3つのZ11は、全て炭素数1~10の炭化水素基であってよく、又は全て-OSiZ111 であってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基が2つと-OSiZ111 が1つであってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基が1つと-OSiZ111 が2つであってよい。
(Z111
111は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基である。
111が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上、であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
一態様では、Z111は、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
(Z
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ21 である。
が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上、であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
一態様では、Zは、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
上記OSiZ における3つのZは、全て炭素数1~10の炭化水素基であってよく、又は全て-OSiZ21 であってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基が2つと-OSiZ21 が1つであってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基が1つと-OSiZ21 が2つであってよい。
(Z21
21は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ211 である。
21が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
一態様では、Z21は、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
上記-OSiZ21 における3つのZ21は、全て炭素数1~10の炭化水素基であってよく、又は全て-OSiZ211 であってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基が2つと-OSiZ211 が1つであってよく、又は炭素数1~10の炭化水素基が1つと-OSiZ211 が2つであってよい。
(Z211
211は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基である。
211が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
一態様では、Z211は、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
(Zの例)
一態様のZにおけるZとZについて、
は、それぞれ独立して、-OSiZ11 であり、
11は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基であり、
は、それぞれ独立して、-OSiZ21 であり、
21は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基である。
(n)
nは、それぞれ独立して、0~196の整数である。nは、0以上、5以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、又は100以上であってよく、また、196以下、190以下、180以下、170以下、160以下、150以下、140以下、130以下、120以下、110以下、100以下、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下、20以下、10以下、5以下、3以下、2以下、又は1以下であってよい。
一態様では、-SiZにおける少なくとも1つのZのnは0であってよく、少なくとも2つのZのnは0であってよく、又は全てのZのnは0であってよい。
[ケイ素含有単量体の例]
ケイ素含有単量体の例としては、下記式:
CH=C(-R)-X-(CH-Si(-O-SiZ
[式中:
は、水素原子または炭素数1~5の炭化水素基であり、
は、-O-、-C(=O)-、及び-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)からなる群から選択される一以上から構成される基であり、
qは、1~22の整数であり、
は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ21 であり、
21は、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基である。]
で表されるケイ素含有単量体が挙げられる。
上記例において、Rは、水素原子または炭素数1~5の炭化水素基である。炭素数1~5の炭化水素基は、炭素数1~3の炭化水素基であってよく、メチル基であってよい。
上記例において、Xは、-O-、-C(=O)-、及び-NR’-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30の炭化水素基である。)からなる群から選択される一以上から構成される基である。Xは、-C(=O)-O-又は-C(=O)-NR’-であってよく、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~3の炭化水素基であってよい。
上記例において、qは、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、7以上、9以上、11以上、または13以上であってよい。qは、22以下、20以下、18以下、16以下、14以下、又は12以下、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
上記例において、Zは、それぞれ独立して、炭素数1~10の炭化水素基または-OSiZ21 である。Zは、好ましくは炭素数1~10の炭化水素基である。
上記例において、Zが炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。一態様では、Zは、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
上記例において、Z21が炭素数1~10の炭化水素基である場合、かかる炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、又は6以上であってよく、また、10以下、8以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。一態様では、Zは、メチル基又はエチル基であってよく、好ましくはメチル基である。
〔数平均分子量〕
重合体(A)の数平均分子量は、60000以上4000000以下である。重合体(A)の数平均分子量は、60000以上、70000以上、80000以上、90000以上、100000以上、120000以上、140000以上、160000以上、180000以上、200000以上、250000以上、300000以上、又は400000以上であってよく、また、4000000以下、3500000以下、3000000以下、2500000以下、2000000以下、1800000以下、1500000以下、1300000以下、1000000以下、900000以下、800000以下、700000以下、600000以下、500000以下、又は400000以下であってよい。一態様では、重合体(A)の数平均分子量は、70000以上1800000以下であってよく、好ましくは70000以上700000以下であって、より好ましくは80000以上500000以下である。
重合体(A)の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより得ることができる(ポリスチレン換算)。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーとしては、HLC-8420GPC EcoSEC Elite-WS(東ソー製)を使用した。カラムとしては、TSKgel SuperMultiporeHZ-Mを3本接続したものを使用した。検出器としては、RI検出器を使用した。標準物質としては、標準ポリスチレン(SRM706a NIST)を使用した。
分析サンプルは、IPAを貧溶媒とした再沈殿によってポリマー成分を回収し、これをテトラヒドロフランに溶解させ、0.1重量%の溶液とし、0.5μmのメンブレンフィルタに通したものとした。数平均分子量を測定する際は、カラムを40℃で保持し、溶離液としては、テトラヒドロフランを用い、流速を0.35mL/分とし、分析サンプル100μLを注入した。
本開示の重合体(A)の数平均分子量は、公知の方法により制御できる。例えば、本開示の重合体(A)の数平均分子量は、重合体(A)を製造する際の重合条件を調整することにより制御できる。重合条件としては、温度、開始剤の種類、開始剤の量、単量体の量、及び/又は連鎖移動剤の有無等が挙げられるが、これらに限定されない。
〔重合体(A)の組成〕
重合体(A)は、ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量を重合体(A)の重量のうち90重量%以上含む。
ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量は、重合体(A)に対して、90重量%以上、91重量%以上、92重量%以上、93重量%以上、94重量%以上、95重量%以上、96重量%以上、97重量%以上、98重量%以上、99重量%以上又は100重量%であってよく、100重量%以下、99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、96重量%以下、又は95重量%以下であってよい。
なお、ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量が重合体(A)に対して100重量%である場合、重合体(A)はケイ素含有単量体の単独重合体(換言するとケイ素含有単量体のホモポリマー)であることを意味する。
本開示の重合体(A)は、ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位以外の他の単量体を含んでもよい。換言すると、本開示の重合体(A)は、共重合体であってよい。かかる他の単量体としては、下記の化合物(C)の説明において、ビニル重合体が含み得る単量体(a)~(g)からなる群から選択される少なくとも1種の単量体であってよい。単量体(a)~(g)それぞれの詳細な態様は、下記の化合物(C)の説明において説明する単量体(a)~(g)それぞれの内容とする。
一態様では、本開示の重合体(A)は、ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位と炭化水素基含有単量体(a)から誘導される繰り返し単位とを含んでもよい。かかる炭化水素基含有単量体(a)の好ましい例としては、下記の化合物(C)の説明において説明する炭化水素基含有単量体(a)の内容を援用する。
上記他の単量体から誘導される繰り返し単位の量は、重合体(A)に対して、1重量%以上、2重量%以上、3重量%以上、4重量%以上、又は5重量%以上であってよく、また、10重量%以下、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1重量%以下であってよい。一態様では、本開示の重合体(A)は、上記他の単量体を含まなくてもよい。
〔重合体(A)の量〕
撥水剤組成物における重合体(A)の量は、撥水剤組成物中、0.01重量%以上、0.03重量%以上、0.5重量%以上、1重量%以上、3重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上であってよく、また、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、20重量%以下、10重量%以下、5重量%以下、又は3重量%以下であってよい。
重合体(A)の量は、重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.03重量部以上、0.5重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、20重量部以上、又は30重量部以上であってよく、また、95重量部以下、90重量部以下、87重量部以下、80重量部以下、70重量部以下、65重量部以下、60重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、5重量部以下、又は3重量部以下であってよい。
一態様では、重合体(A)の好ましい量は、重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、8重量部~90重量部である。
〔重合方法〕
重合体(A)は公知の重合方法で製造でき、また重合反応の条件も任意に選択できる。このような重合方法の例として、溶液重合、懸濁重合、乳化重合が挙げられる。
一態様では、以下で詳細に説明する化合物(C)で例示している単量体(a)~(h)のうち一つ以上の単量体をケイ素含有単量体と共重合させて重合体(A)を得てもよい。
溶液重合では、重合開始剤の存在下で、ケイ素含有単量体を有機溶剤に溶解させ、窒素置換後、30~120℃の範囲で1~10時間、加熱撹拌する方法が採用される。重合開始剤としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t-ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。重合開始剤は単量体100重量部に対して、0.01~20重量部、例えば0.01~10重量部の範囲で用いられる。
有機溶剤は、ケイ素含有単量体に不活性でこれらを溶解するものであり、例えば、エステル(例えば、炭素数2~40のエステル、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例えば、炭素数2~40のケトン、具体的には、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アルコール(例えば、炭素数1~40のアルコール、具体的には、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール)であってよい。有機溶剤の具体例としては、アセトン、クロロホルム、HCFC225、イソプロピルアルコール、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等が挙げられる。有機溶剤はケイ素含有単量体の合計100重量部に対して、10~3000重量部、例えば、50~2000重量部の範囲で用いられる。
乳化重合では、重合開始剤及び乳化剤の存在下で、ケイ素含有単量体を水中に乳化させ、窒素置換後、所定温度にまで加熱し、撹拌して重合させる方法が採用される。
乳化剤の配合割合は、単量体の総量100重量部に対して、例えば、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、25重量部以上、又は30重量部以上であってよく、また、40重量部以下、30重量部以下、25重量部以下、20重量部以下、15重量部以下、10重量部以下、又は5重量部以下であってよい。
水の配合割合は、単量体の総量100重量部に対して、例えば、50重量部以上、100重量部以上、150重量部以上、又は200重量部以上であってよく、また、400重量部以下、300重量部以下、250重量部以下、又は200重量部以下であってよい。
重合開始剤は、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t-ブチルパーベンゾエート、1-ヒドロキシシクロヘキシルヒドロ過酸化物、3-カルボキシプロピオニル過酸化物、過酸化アセチル、アゾビスイソブチルアミジン-二塩酸塩、過酸化ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性のものやアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t-ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の油溶性のものが用いられる。
重合開始剤の配合割合は、単量体100重量部に対して、例えば、0.01重量部以上、例えば、10重量部以下であってよい。
乳化剤としてはアニオン性、カチオン性あるいはノニオン性の各種乳化剤を用いることができ、単量体100重量部に対して、0.5~20重量部の範囲で用いられる。アニオン性及び/又はノニオン性及び/又はカチオン性の乳化剤を使用することが好ましい。乳化剤としては、公知の乳化剤を用いることができ、以下で説明する分散剤(B)で例示した分散剤を用いることもできる。乳化剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
撹拌する方法として、例えば、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー、加圧式ホモジナイザー、マイルダー、多孔膜圧入分散機などの分散機が用いられ、好ましくは、ホモミキサーが用いられる。攪拌により、放置安定性の優れた重合体水分散液を得やすくなる。
攪拌条件は、適宜設定され、ホモミキサーを用いる場合には、その回転数を、例えば、500rpm以上に、例えば、10000rpm以下に設定する。攪拌時間は、例えば、0.5分間以上であり、また、例えば、10分以下、好ましくは、5分以下である。攪拌温度は、例えば、50℃以上であり、また、例えば、90℃以下である。
単量体が完全に相溶しない場合は、これら単量体に充分に相溶させるような相溶化剤、例えば、水溶性有機溶剤や低分子量の単量体を添加することが好ましい。相溶化剤の添加により、乳化性及び共重合性を向上させることが可能である。
水溶性有機溶剤としては、上述した有機溶媒を用いてもよい。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エタノール等が挙げられ、水100重量部に対して、1~50重量部、例えば10~40重量部の範囲で用いてよい。また、低分子量の単量体としては、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート等が挙げられ、単量体の総量100重量部に対して、1~50重量部、例えば10~40重量部の範囲で用いてよい。
重合においては、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤の使用量に応じて、重合体の分子量を変化させることができる。連鎖移動剤の例は、ラウリルメルカプタン、チオグリコール、チオグリセロール等のメルカプタン基含有化合物(特に、(例えば炭素数1~40の)アルキルメルカプタン)、次亜リン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の無機塩等である。連鎖移動剤の使用量は、単量体の総量100重量部に対して、0.01~10重量部、例えば0.1~5重量部の範囲で用いてよい。
重合では、有機酸を加えてもよい。例えば、有機酸は、本開示の有機酸であってよく、酢酸等のカルボン酸であってよい。有機酸は、単量体の総量100重量部に対して、例えば、0.01重量部以上、0.1重量部以上であってよく、また、1重量部以下、0.5重量部以下であってよい。
重合条件として、加熱温度が、例えば、40℃以上であり、また、例えば、80℃以下であり、また、加熱時間は、例えば、1時間以上であり、また、例えば、6時間以下であってよい。
以上の内容を含む工程を経ることにより、重合体(A)を得ることができる。なお、乳化重合の場合、重合体(A)と分散剤(B)とを含むエマルションを得ることができる。
〔(B)分散剤〕
本開示における撥水剤組成物は、分散剤(B)を含む。分散剤(B)は、有機分散剤及び無機分散剤から選択される少なくとも一種であってよい。分散剤(B)は、アニオン性分散剤、ノニオン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤、及び無機分散剤から選択される少なくとも一種であってよい。本開示の撥水剤組成物はノニオン性分散剤、又はノニオン性分散剤とカチオン性分散剤の組み合わせを含んでもよい。分散剤(B)を含むことにより、撥水性、耐スリップ性、及び保存安定性を良好に兼ね備え得る。
分散剤(B)は有機分散剤及び無機分散剤のそれぞれを用いてもよいし、有機分散剤及び無機分散剤の組み合わせであってもよい。
分散剤(B)として有機分散剤を用いてもよい。有機分散剤はノニオン性分散剤、アニオン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤に分類でき、有機分散剤は界面活性剤を意味してよい。
分散剤(B)はフッ素原子を有しなくてもよい。
[ノニオン性分散剤]
分散剤(B)はノニオン性分散剤を含んでいてもよい。ノニオン性分散剤はノニオン性界面活性剤であってよい。
ノニオン性分散剤は低分子型(例えば、分子量2000以下、特に10000以下)であってもよいし、高分子型(例えば、分子量2000以上)であってもよい。ノニオン性分散剤の分子量は、100以上、500以上、1000以上、2000以上、4000以上、又は6000以上であってよく、また、1000000以下、750000以下、500000以下、250000以下、100000以下、50000以下、10000以下、7500以下、5000以下、2500以下、750以下、又は250以下であってよい。
ノニオン性分散剤の例としては、エーテル、エステル、エステルエーテル、アルカノールアミド、ポリオール及びアミンオキシドが挙げられる。
エーテルの例は、オキシアルキレン基(好ましくは、ポリオキシエチレン基)を有する化合物である。
エステルの例は、アルコールと脂肪酸のエステルである。アルコールの例は、1~30価(特に2~10価)の炭素数1~50(特に炭素数10~30)のアルコール(例えば、脂肪族アルコール)である。脂肪酸の例は、炭素数2~50、特に炭素数5~30の飽和又は不飽和の脂肪酸である。
エステルエーテルの例は、アルコールと脂肪酸のエステルに、アルキレンオキシド(特にエチレンオキシド)を付加した化合物である。アルコールの例は、1~30価(特に2~10価)の炭素数1~50(特に炭素数3~30)のアルコール(例えば、脂肪族アルコール)である。脂肪酸の例は、炭素数2~50、特に炭素数5~30の飽和又は不飽和の脂肪酸である。
アルカノールアミドの例は、脂肪酸とアルカノールアミンから形成されている。アルカノールアミドは、モノアルカノールアミド又はジアルカノールアミドであってよい。脂肪酸の例は、炭素数2~50、特に炭素数5~30の飽和又は不飽和の脂肪酸である。アルカノールアミンは、1~3のアミノ基及び1~5ヒドロキシル基を有する炭素数2~50、特に5~30のアルカノールであってよい。
ポリオールは、2~5価の炭素数10~30のアルコールであってよい。
アミンオキシドは、アミン(二級アミン又は好ましくは三級アミン)の酸化物(例えば炭素数5~50)であってよい。
ノニオン性分散剤は、オキシアルキレン基(好ましくはポリオキシエチレン基)を有するノニオン性分散剤であることが好ましい。オキシアルキレン基におけるアルキレン基の炭素数は、2~10であることが好ましい。ノニオン性分散剤の分子におけるオキシアルキレン基の数は、一般に、2~100であることが好ましい。
ノニオン性分散剤は、エーテル、エステル、エステルエーテル、アルカノールアミド、ポリオール及びアミンオキシドからなる群から選択されており、オキシアルキレン基を有するノニオン性分散剤であることが好ましい。
ノニオン性分散剤は、直鎖状及び/又は分岐状の脂肪族(飽和及び/又は不飽和)基のアルキレンオキシド付加物、直鎖状及び/又は分岐状脂肪酸(飽和及び/又は不飽和)のポリアルキレングリコールエステル、直鎖状及び/又は分岐状脂肪酸(飽和及び/又は不飽和)のソルビタンエステル、直鎖状及び/又は分岐状脂肪酸(飽和及び/又は不飽和)のグリセリンエステル、直鎖状及び/又は分岐状脂肪酸(飽和及び/又は不飽和)のポリグリセリンエステル、直鎖状及び/又は分岐状脂肪酸(飽和及び/又は不飽和)のショ糖エステル、ポリオキシエチレン(POE)/ポリオキシプロピレン(POP)共重合体(ランダム共重合体又はブロック共重合体)、アセチレングリコールのアルキレンオキシド付加物等であってよい。これらの中で、アルキレンオキシド付加部分及びポリアルキレングリコール部分の構造がポリオキシエチレン(POE)又はポリオキシプロピレン(POP)又はPOE/POP共重合体(ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってよい)であるものが好ましい。
また、ノニオン性分散剤は、芳香族基を含まなくてもよい。
ノニオン性分散剤は、式:
O-(CHCHO)-(RO)-R
[式中、Rは炭素数1~22のアルキル基又は炭素数2~22のアルケニル基又はアシル基であり、
のそれぞれは、独立的に同一又は異なって、炭素数3以上(例えば、3~10)のアルキレン基であり、
は水素原子、炭素数1~22のアルキル基又は炭素数2~22のアルケニル基であり、
pは2以上の数であり、
qは0又は1以上の数である。]
で示される化合物であってよい。
は、炭素数8~20、特に10~18であることが好ましい。Rの好ましい具体例としては、オクチル基、ノニル基、トリメチルノニル基、ラウリル基、トリデシル基、オレイル基、及びステアリル基が挙げられる。
の例は、プロピレン基、ブチレン基である。
ノニオン性分散剤において、pは3以上の数(例えば、5~200)であってよい。qは、2以上の数(例えば5~200)であってよい。すなわち、-(RO)-がポリオキシアルキレン鎖を形成してもよい。
ノニオン性分散剤は、中央に親水性のポリオキシエチレン鎖と疎水性のオキシアルキレン鎖(特に、ポリオキシアルキレン鎖)を含有したポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテルであってよい。疎水性のオキシアルキレン鎖としては、オキシプロピレン鎖、オキシブチレン鎖、スチレン鎖等が挙げられるが、中でも、オキシプロピレン鎖が好ましい。
ノニオン性分散剤の具体例には、エチレンオキシドとヘキシルフェノール、イソオクタチルフェノール、ヘキサデカノール、オレイン酸、アルカン(C12-C16)チオール、ソルビタンモノ脂肪酸(C-C19)又はアルキル(C12-C18)アミン等との縮合生成物、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン誘導体等が包含される。ノニオン性分散剤の一例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシブチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリエチレンイミンエトキシレート等が挙げられる。
ポリオキシエチレンブロックの割合がノニオン性分散剤(コポリマー)の分子量に対して5~80重量%、例えば30~75重量%、特に40~70重量%であることができる。
ノニオン性分散剤の平均分子量は、一般に300~5,000、例えば、500~3,000である。
ノニオン性分散剤は、一種単独であってよく、あるいは二種以上の混合物であってもよい。ノニオン分散剤は、HLB(親水性疎水性バランス)が10以下の化合物を含んでいてもよく、15未満(特に5以下)である化合物とHLBが15以上である化合物の混合物であってよい。具体的には、HLB1~18のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンや、HLB値が7未満であるソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選択することが好ましい。
[カチオン性分散剤]
分散剤(B)はカチオン性分散剤を含んでいてもよい。カチオン性分散剤は、カチオン性界面活性剤であってよい。カチオン性分散剤は、アミド基を有しない化合物であってもよい。
カチオン性分散剤は低分子型(例えば、分子量2000以下、特に10000以下)であってもよいし、高分子型(例えば、分子量2000以上)であってもよい。カチオン性分散剤の分子量は、100以上、500以上、1000以上、2000以上、4000以上、又は6000以上であってよく、また、1000000以下、750000以下、500000以下、250000以下、100000以下、50000以下、10000以下、7500以下、5000以下、2500以下、750以下、又は250以下であってよい。
カチオン性分散剤は脂肪族又は芳香族であってよく、例えばアンモニウム塩(例えば4級アンモニウム塩)等が挙げられる。カチオン性分散剤は、オキシエチレン付加型アンモニウム塩であってもよい。具体的にはアルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型分散剤;アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩型分散剤等;ポリクオタニウム-1乃至47等の高分子型のカチオン性分散剤等が挙げられる。カチオン性分散剤の一例として、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
低分子型のカチオン性分散剤は、
21-N(-R22)(-R23)(-R24)X
[式中、R21、R22、R23及びR24は水素、又は炭素数1~40の炭化水素基であり、
Xはアニオン性基である。]
で表される化合物であってよい。R21、R22、R23及びR24の具体例は、アルキル基(例えば、メチル基、ブチル基、ステアリル基、パルミチル基)、芳香族基(例えば、ベンジル基、フェニル基)等である。Xの具体例は、ハロゲン(例えば、塩素)、酸(例えば、塩酸、酢酸)である。カチオン性分散剤の一例としては、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩(アルキルの炭素数4~40)、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
具体的には、低分子型のカチオン性分散剤は、式:
-N
[式中、RはC12以上(例えばC12~C50)の直鎖状及び/又は分岐状の脂肪族(飽和及び/又は不飽和)基であり、
はH又はC1~4のアルキル基、ベンジル基、ポリオキシエチレン基(オキシエチレン基の数例えば1(特に2、特別には3)~50)(CH、Cが特に好ましい)であり、
Xはハロゲン原子(例えば、塩素)、又はC~Cの脂肪酸塩、又はC~Cのスルホン酸塩であり、
pは1又は2、qは2又は3で、p+q=4である。]
で示されるアンモニウム塩であってよい。Rの炭素数は、12~50、例えば12~30であってよい。
低分子型のカチオン性分散剤には、ドデシルトリメチルアンモニウムアセテート、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、(ドデシルメチルベンジル)トリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロライド、メチルドデシルジ(ヒドロポリオキシエチレン)アンモニウムクロライド、ベンジルドデシルジ(ヒドロポリオキシエチレン)アンモニウムクロライド、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]オレアミド塩酸塩等が包含され得る。
高分子型のカチオン性分散剤は、カチオン性基(例えば、アンモニウム基、第4級アンモニウム基)を有する各種ポリマー(例えばポリクオタニウム-1乃至47)であってよい。高分子型のカチオン性分散剤の例としては、カチオン化澱粉、カチオン化セルロース(例えば、塩化O-(2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピルヒドロキシエチルセルロース)、カチオン化グアーガム、カチオン化キサンタンガム、キトサン等のカチオン化天然物(特にカチオン化糖類);アジリジン、ビニルイミダゾール、アミノアルキルメタクリレート、N,N,N',N'-テトラメチル-2-ブテン-1,4-ジアミン、四級化ジメチルアンモニウムエチルメタクリル酸、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、ジメチルアミノプロピルアミン、四級化ビニルイミダゾール等のカチオン性基含有モノマーの重合体等が挙げられる。
[アニオン性分散剤]
分散剤(B)はアニオン性分散剤を含んでいてもよい。アニオン性分散剤はアニオン性界面活性剤であってよい。分散剤はアニオン性分散剤を含まなくてもよい。
アニオン性分散剤は低分子型(例えば、分子量2000以下、特に10000以下)であってもよいし、高分子型(例えば、分子量2000以上)であってもよい。アニオン性分散剤の分子量は、100以上、500以上、1000以上、2000以上、4000以上、又は6000以上であってよく、また、1000000以下、750000以下、500000以下、250000以下、100000以下、50000以下、10000以下、7500以下、5000以下、2500以下、750以下、又は250以下であってよい。
アニオン性分散剤の例としては、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型分散剤、リン酸モノ又はジエステル型分散剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。アニオン性分散剤の一例として、カルボン酸塩(例えば、脂肪酸塩)等が挙げられる。
[両性分散剤]
分散剤(B)は両性分散剤を含んでいてもよい。両性分散剤は、両性界面活性剤であってよい。
両性分散剤は低分子型(例えば、分子量2000以下、特に10000以下)であってもよいし、高分子型(例えば、分子量2000以上)であってもよい。両性分散剤の分子量は、100以上、500以上、1000以上、2000以上、4000以上、又は6000以上であってよく、また、1000000以下、750000以下、500000以下、250000以下、100000以下、50000以下、10000以下、7500以下、5000以下、2500以下、750以下、又は250以下であってよい。
両性分散剤の例としては、アラニン類、イミダゾリニウムベタイン類、アミドベタイン類、酢酸ベタイン等が挙げられ、具体的には、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
[無機分散剤]
分散剤(B)は無機分散剤を含んでいてもよい。
無機分散剤の平均一次粒子径は、5nm以上、30nm以上、100nm以上、1μm以上、10μm以上、又は25μm以上であってよく、また、100μm以下、50μm以下、10μm以下、1μm以下、500nm以下、又は300nm以下であってよい。平均一次粒子径は例えば顕微鏡(走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡)による観察で測定することができる。無機分散剤は親水性粒子であってもよい。
無機分散剤の例としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、ヒドロキシアパタイト等のリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;メタケイ酸カルシウム等のケイ酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物等が挙げられる。
[分散剤(B)の量]
分散剤(B)の量は、重合体(A)100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、又は100重量部以上であってよく、また、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、5重量部以下、3重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
一態様では、分散剤(B)の好ましい量は、重合体(A)100重量部に対して、5~20重量部である。
分散剤(B)の量は、重合体(A)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、又は100重量部以上であってよく、また、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、5重量部以下、3重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
一態様では、分散剤(B)の好ましい量は、重合体(A)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、5~20重量部である。
分散剤(B)の量は、重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.03重量部以上、0.5重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上であってよく、また、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、15重量部以下、10重量部以下、5重量部以下、又は3重量部以下であってよい。
一態様では、重合体(A)の好ましい量は、重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、6重量部~15重量部である。
〔(C)化合物〕
本開示の撥水剤組成物は、以下で説明する化合物(C)をさらに含んでもよい。本開示の撥水剤組成物は、ビニル重合体、イソシアネート誘導体、ワックス、及びシリコーンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物(C)を含むことが好ましい。
一態様では、本開示の撥水剤組成物は、化合物(C)としてビニル重合体を含むことが好ましい。
〔ビニル重合体〕
本開示の撥水剤組成物は、さらにビニル重合体を含んでもよい。ビニル重合体は、重合体(A)以外の重合体である。
ビニル重合体は、ビニル単量体を重合してなる重合体である。ここで、単量体は重合性の炭素-炭素二重結合(エチレン性不飽和二重結合)(>C=C<)を有する化合物であればよく、ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、又はこれらの誘導体基を含む単量体であってよい。
[特性等]
本開示のビニル重合体が有し得る特性等を下記に示す。
ビニル重合体は、バイオベース起源の炭素を有する化合物であることが好ましい。バイオベース度は、ASTM D6866に準拠して測定される。ビニル重合体のバイオベース度は、20%以上であってよく、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、最も好ましくは80%以上または90%以上、例えば100%である。バイオベース度が高いことは、石油等に代表される化石資源系材料の使用量が少ないことを意味しており、かかる観点において、ビニル重合体のバイオベース度は高いほど好ましいといえる。
ビニル重合体の融点は30℃以上、40℃以上、60℃以上、80℃以上、100℃以上、又は120℃以上であってよく、好ましくは40℃以上であり、また、250℃以下、225℃以下、200℃以下、150℃以下、130℃以下、120℃以下、110℃以下、100℃以下、80℃以下、又は50℃以下であってよい。
[構造等]
本開示におけるビニル重合体は炭素数8以上のフルオロアルキル基、炭素数8以上のパーフルオロアルキル基、炭素数4以上のフルオロアルキル基、炭素数4以上のパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキル基、フルオロアルキル基、及びフッ素原子からなる群から選択されるいずれかを有しなくてもよい。
ビニル重合体の重量平均分子量は、3000以上、5000以上、10000以上、30000以上、100000以上、300000以上、又は500000以上であってよく、また、5000000以下、3000000以下、1000000以下、750000以下、500000以下、300000以下、100000以下、75000以下、50000以下、30000以下、10000以下、又は5000以下であってよい。重量平均分子量は、GPCにおいて測定されるポリスチレン換算分子量であってよい。
(a)炭化水素基含有単量体
本開示のビニル重合体は、炭化水素基含有単量体(a)から誘導された繰り返し単位を有してもよい。単量体(a)は一のエチレン性不飽和二重結合及び炭素数2以上40以下の炭化水素基を有する。
単量体(a)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基として(メタ)アクリル基を有することが好ましく、例えば、エチレン性不飽和二重結合として(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基を有してもよい。
(炭素数2以上40以下の炭化水素基)
単量体(a)は炭素数2以上40以下の炭化水素基を有する。炭素数2以上40以下の炭化水素基は置換基を有していてもよいが、置換基を有しないことが好ましい。ここで炭化水素基は一価の基である。
単量体(a)が有する炭化水素基は芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であってよく、脂肪族炭化水素基、特に飽和の脂肪族炭化水素基(アルキル基)であることが好ましい。炭化水素基は、分岐鎖状又は直鎖状であり、より好ましくは直鎖状である。炭化水素基は、飽和又は不飽和であってよい。炭化水素基は、飽和の脂肪族炭化水素基(アルキル基)であることが好ましい。
炭化水素基は典型的には一価であり分子の末端に位置してよく、炭化水素基の末端には一又は複数のメチル基を有していてもよい。なお、本明細書中において、炭化水素化合物(例えば炭化水素ワックス)は一価の炭化水素基と1個の水素原子とのみからなるものと理解し、例えば炭素数20のn-アルカン(エイコサン)は、炭素数20のアルキル基と1個の水素原子とのみからなるものと理解する。
炭化水素基の炭素数は、2以上、4以上、6以上、8以上、10以上、12以上、14以上、16以上、18以上、20以上、又は22以上であってよく、好ましくは10以上、12以上、14以上、又は16以上であり、また、40以下、35以下、30以下、25以下、20以下、15以下、又は10以下であってよく、好ましくは30以下、25以下、又は20以下である。
炭化水素基は置換基を有してもよいが、無置換であることが好ましい。置換基の例としては、-OR’、-N(R’)、-COOR’、及びハロゲン原子等(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~30、1~20、1~10、又は1~4の炭化水素基である)が挙げられる。置換基は活性水素を有してもよいし、有していなくてもよい。置換基の数は、6個以下、5個以下、4個以下、3個以下、2個以下、1個以下、又は0であってよい。置換基を有する炭化水素基において、炭素原子及びヘテロ原子の量に対する炭素原子の量が70mol%以上、80mol%以上、90mol%以上、95mol%以上、又は99mol%以上であってよく、好ましくは75mol%以上であり、また、95mol%以下、90mol%以下、85mol%以下、又は80mol%以下であってよい。例えば、炭化水素基は、置換基として1~3個(例えば1個)の-OR’(特に-OH)を(例えば末端以外において)有していてもよい。
炭化水素基含有単量体(a)は、下記式:
CH=C(-R)-C(=O)-R-(R
[式中、
は、水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
は、2価~4価の炭素数1の炭化水素基(特に、-CH-、-CH(-))、-C-、-O-、-S-、 -C(=O)-、-S(=O)-及び-NRC1-(RC1は、水素原子又は炭素数1~4の炭化水素基)から選ばれる少なくとも1つ以上で構成される基であり、
kは1~3であり、
は、それぞれ独立して、炭素数2~40の炭化水素基である。]
で表される単量体であることが好ましい。
は、水素原子、メチル基、フッ素原子を除くハロゲン、置換又は非置換のベンジル基、置換又は非置換のフェニル基であってよい。Rの例は、水素原子、メチル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基である。Rは、水素原子、メチル基、塩素原子であることが好ましい。Rは水素原子であることが特に好ましい。
は、2価~4価の基である。Yは、2価の基であることが好ましい。
は、炭素数1の炭化水素基、-C-、-O-、-C(=O)-、-S(=O)-又は-NH-から選ばれる少なくとも1つ以上によって構成される基であることが好ましい。Yは炭化水素基ではないことが好ましい。炭素数1の炭化水素基の例として、-CH-、-CH(-)又は-C(-)が挙げられる。炭素数1の炭化水素基が繰り返し連なり、-(CHm-(mは1~5の整数である)のように、炭素数2以上の炭化水素基を形成してもよい。YがNH基を有していてもよい。
は、-R’-、-R’-R’-、-R’-C(=O)-、-C(=O)-R’-、-R’-C(=O)-R’-、-R’-R’-、-R’-R’-R’-、-R’-R’-R’-C(=O)-、-R’-R’-C(=O)-R’-、-R’-R’-R’-C(=O)-R’-、又は-R’-R’-R’-R’-
[式中、R’は、直接結合、-O-、-NH-又は-S(=O)-であり、
R’は-(CHm-(mは1~5の整数である)又は-C-(フェニレン基)である。]
であってよい。
の具体例は、-O-、-NH-、-O-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-、-O-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-O-、-NH-C(=O)-NH-、-O-C-、-O-(CHm-O-、-NH-(CHm-NH-、-O-(CHm-NH-、-NH-(CHm-O-、-O-(CHm-O-C(=O)-、-O-(CHm-C(=O)-O-、-NH-(CHm-O-C(=O)-、-NH-(CHm-C(=O)-O-、-O-(CHm-O-C(=O)-NH-、-O-(CHm-NH-C(=O)-O-、-O-(CHm-C(=O)-NH-、-O-(CHm-NH-C(=O)-、-O-(CHm-NH-C(=O)-NH-、-O-(CHm-O-C-、-O-(CHm-NH-S(=O)-、-O-(CHm-S(=O)-NH-、-NH-(CHm-O-C(=O)-NH-、-NH-(CHm-NH-C(=O)-O-、-NH-(CHm-C(=O)-NH-、-NH-(CHm-NH-C(=O)-、-NH-(CHm-NH-C(=O)-NH-、-NH-(CHm-O-C-、-NH-(CHm-NH-C-、-NH-(CHm-NH-S(=O)-、又は-NH-(CHm-S(=O)-NH-である[式中、mは1~5、特に2又は4である。]。
は、-O-、-NH-、-O-(CHm-O-C(=O)-、-O-(CHm-NH-C(=O)-、-O-(CHm-O-C(=O)-NH-、-O-(CHm-NH-C(=O)-O-、-O-(CHm-NH-C(=O)-NH-、-O-(CHm-NH-S(=O)-、-O-(CHm-S(=O)-NH-、-NH-(CHm-NH-S(=O)-、又は-NH-(CHm-S(=O)-NH-
[式中、mは1~5の整数、特に2又は4である。]
であることが好ましい。Yは、-O-又は-O-(CHm-NH-C(=O)-、特に-O-(CHm-NH-C(=O)-であることがより好ましい。
は、それぞれ独立して、炭素数2以上40以下の炭化水素基であり、上述の(炭素数2以上40以下の炭化水素基)の既に説明した内容を援用するが、直鎖状又は分岐状の炭化水素基であることが好ましい。炭化水素基は、特に直鎖状の炭化水素基であってよい。炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、特に飽和の脂肪族炭化水素基、特別にアルキル基であることが好ましい。炭化水素基の炭素数は、12~30、例えば、12以上18以下、16~26又は15~26、特に18~22又は17~22であることが好ましい。
単量体(a)の具体例は、
(a1)式:
CH2=C(-Xa1)-C(=O)-Ya11-Z(-Ya12-Ra1)
[式中、Ra1は、それぞれ独立して、炭素数2以上40以下の炭化水素基であり、
a1は、水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
a11は、-O-又は-NH-であり、
a12は、それぞれ独立して、直接結合、あるいは-O-、-C(=O)-、-S(=O)-、-NH-又は-CH-から選ばれる少なくとも1つ以上で構成される基であり、
Zは、直接結合、あるいは2価又は3価の炭素数1~5の炭化水素基であり、
nは、1又は2である。]
で表される単量体、及び
(a2)式:
CH2=C(-Xa2)-C(=O)-Ya2-Ra2
[式中、Ra2は、炭素数2以上40以下の炭化水素基であり、
a2は、水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
a2は、-O-又は-NH-である。]
で表される単量体
である。
(a1)単量体
単量体(a1)は、単量体(a2)とは異なる単量体である。
単量体(a1)は、炭素数2以上40以下の炭化水素基及びNH基含有基を有する単量体であってよい。単量体(a1)は、アミド基、ウレア基、ウレタン基、又はスルホンアミド基を含有してもよい。NH基含有基がアミド基、ウレア基、ウレタン基、又はスルホンアミド基であってよい。炭化水素系単量体は、アミド基、ウレア基、ウレタン基、又はスルホンアミド基を有する炭化水素系単量体とアミド基、ウレア基、ウレタン基、又はスルホンアミド基を有しない炭化水素系単量体との組合せであってもよい。単量体(a1)が斯かる基を含むことにより、本開示の効果が良好に奏され得る。
単量体(a1)は、-O-、-C(=O)-、-S(=O)-、-NH-又は-CH-から選ばれる少なくとも1つ以上で構成される基を有する(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリルアミドである。
単量体(a1)は、式:
CH2=C(-Xa1)-C(=O)-Ya11-Z(-Ya12-Ra1)
[式中、Ra1は、それぞれ独立して、炭素数2以上40以下の炭化水素基であり、
a1は、水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
a11は、-O-又は-NH-であり、
a12は、それぞれ独立して、直接結合、あるいは-O-、-C(=O)-、-S(=O)-、-NH-又は-CH-から選ばれる少なくとも1つ以上で構成される基であり、
Zは、直接結合、あるいは2価又は3価の炭素数1~5の炭化水素基であり、
nは、1又は2である。]
で表される化合物であってよい。Ya12及び/又はZは直接結合ではなくてよい。Ya12及びZは同時に直接結合でなくてもよい。
a1は、脂肪族炭化水素基、特に飽和の脂肪族炭化水素基、特別にアルキル基であることが好ましい。Ra1において、炭化水素基の炭素数は、12~30、例えば16~26又は15~26、特に18~22又は17~22であることが好ましい。
a1は、水素原子、メチル基、フッ素原子を除くハロゲン、置換又は非置換のベンジル基、置換又は非置換のフェニル基であってよい。水素原子、メチル基又は塩素原子であることが好ましい。
a12は、-Y’-、-Y’-Y’-、-Y’-C(=O)-、-C(=O)-Y’-、-Y’-C(=O)-Y’-、-Y’-R’-、-Y’-R’-Y’-、-Y’-R’-Y’-C(=O)-、-Y’-R’-C(=O)-Y’-、-Y’-R’-Y’-C(=O)-Y’-、又は-Y’-R’-Y’-R’-
[式中、Y’はそれぞれ独立して、直接結合、-O-、-NH-又は-S(=O)-であり、
R’は-(CH-(mは1~5の整数である)、炭素数1~5の不飽和結合を有する直鎖状の炭化水素基、炭素数1~5の分岐構造を有する炭化水素基、又は-(CH-C-(CH-(lはそれぞれ独立して0~5の整数であり-C-はフェニレン基である)である。]
であってよい。
a12の具体例は、直接結合、-O-、-NH-、-O-C(=O)-、-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-、-NH-S(=O)-、-S(=O)-NH-、-O-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-O-、-NH-C(=O)-NH-、-O-C-、-NH-C-、-O-(CHm-O-、-NH-(CHm-NH-、-O-(CHm-NH-、-NH-(CHm-O-、-O-(CHm-O-C(=O)-、-O-(CHm-C(=O)-O-、-NH-(CHm-O-C(=O)-、-NH-(CHm-C(=O)-O-、-O-(CHm-O-C(=O)-NH-、-O-(CHm-NH-C(=O)-O-、-O-(CHm-C(=O)-NH-、-O-(CHm-NH-C(=O)-、-O-(CHm-NH-C(=O)-NH-、-O-(CHm-O-C-、-NH-(CHm-O-C(=O)-NH-、-NH-(CHm-NH-C(=O)-O-、-NH-(CHm-C(=O)-NH-、-NH-(CHm-NH-C(=O)-、-NH-(CHm-NH-C(=O)-NH-、-NH-(CHm-O-C-、-NH-(CHm-NH-C
[式中、mは1~5の整数である。]
である。
特にYa12がNH基を有していてもよい。
a12は、-O-、-NH-、-O-C(=O)-、-C(=O)-O-、-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-、-NH-S(=O)-、-S(=O)-NH-、-O-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-O-、-NH-C(=O)-NH-、-O-C-であることが好ましい。Ya12は、-NH-C(=O)-、-C(=O)-NH-、-O-C(=O)-NH-、-NH-C(=O)-O-又は-NH-C(=O)-NH-であることがさらに好ましい。Ya12は直接結合でなくてもよい。
Zは、直接結合、あるいは2価又は3価の炭素数1~5の炭化水素基であり、直鎖構造を有しても、分岐構造を有していてもよい。Zの炭素数は、2~4、特に2であることが好ましい。Zの具体例は、直接結合、-CH-、-CHCH-、-CHCHCH-、-CHCHCHCH-、-CHCHCHCHCH-、-CHCH(-)、-CH(CH-)CH-、-CHCHCH(-)、-CHCHCHCHCH(-)、-CHCH(CH-)CH-、-CHCHCHCH(-)である。Zは直接結合でなくてもよい。
単量体(a1)は、CH2=C(-Xa1)-C(=O)-O-(CHm-NH-C(=O)-Ra1、CH=C(-Xa1)-C(=O)-O-(CH-O-C(=O)-NH-Ra1、CH=C(-Xa1)-C(=O)-O-(CH-NH-C(=O)-O-Ra1、CH=C(-Xa1)-C(=O)-O-(CH-NH-C(=O)-NH-Ra1であることが好ましい[ここで、Ra1及びXa1は上記と同意義である。]。
単量体(a1)は、CH2=C(-Xa1)-C(=O)-O-(CHm-NH-C(=O)-Ra1であることが特に好ましい。
単量体(a1)は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドと長鎖アルキルイソシアネートを反応させることによって製造できる。長鎖アルキルイソシアネートとしては例えば、ラウリルイソシアネート、ミリスチルイソシアネート、セチルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、オレイルイソシアネート、ベヘニルイソシアネートなどがある。
あるいは、単量体(a1)は、側鎖にイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート、例えば、2-メタクリロイルオキシエチルメタクリレートと長鎖アルキルアミン又は長鎖アルキルアルコールを反応させることでも製造できる。長鎖アルキルアミンとしては例えば、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベヘニルアミンなどがある。長鎖アルキルアルコールとしては例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコールなどがある。
単量体(a)の好ましい例は、次のとおりである。
ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ステアリルαクロロアクリレート、ベヘニルαクロロアクリレート;
ステアリル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミド;





[上記式中、nは6~40の数であり、mは1~5の数である。]
上記の化学式の化合物は、α位が水素原子であるアクリル化合物であるが、具体例は、α位がメチル基であるメタクリル化合物及びα位が塩素原子であるαクロロアクリル化合物であってよい。
単量体(a1)は、式:
a12-C(=O)-NH-Ra13-O-Ra11
[式中、Ra11は、エチレン性不飽和重合性基を有する有機残基、
a12は、炭素数2以上40以下の炭化水素基、
a13は、炭素数1~5の炭化水素基である。]
で表されるアミド基含有単量体であることが好ましい。
a11は、エチレン性不飽和重合性基を有する有機残基であり、重合体炭素炭素二重結合があれば特に限定されない。具体的には-C(=O)CRa111=CH、-CHRa111=CH、-CHCHRa111=CH等のエチレン性不飽和重合性基を有する有機残基が挙げられ、Ra111は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基が挙げられる。またRa11はエチレン性不飽和重合性基以外に種々の有機性基を有してよく、例えば鎖式炭化水素、環式炭化水素、ポリオキシアルキレン基、ポリシロキサン基等の有機性基が挙げられ、これら有機性基は種々の置換基で置換されていても良い。Ra11は-C(=O)CRa111=CHであることが好ましい。
a12は、単量体(a)が有する炭化水素基として上述したとおりであり、炭素数2以上40以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基であり、鎖式炭化水素基、環式の炭化水素基等が挙げられる。そのなかで、鎖式炭化水素基であることが好ましく、直鎖状の飽和炭化水素基であることが特に好ましい。Ra12の炭素数は、6以上40以下であるが、好ましくは11~27、特に好ましくは15~23である。
a13は、炭素数1~5の炭化水素基、好ましくはアルキル基である。炭素数1~5の炭化水素基は直鎖状又は分岐鎖状のいずれでも良く、不飽和結合を有していても良いが、好ましくは直鎖状が良い。Ra13の炭素数は、2~4が好ましく、特に2であることが好ましい。Ra13は、アルキレン基であることが好ましい。
アミド基含有単量体は、Ra12が1種類であるもの(例えば、Ra12が炭素数17である化合物のみ)、又はRa12が複数の組み合わせであるもの(例えば、Ra12の炭素数が17である化合物と、Ra12の炭素数が15である化合物との混合物)であってよい。
アミド基含有単量体の例は、カルボン酸アミドアルキル(メタ)アクリレートである。
アミド基含有単量体の具体例としては、パルミチン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、ステアリン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、ベヘニン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、ミリスチン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、ラウリン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、イソステアリン酸エチルアミド(メタ)アクリレート、オレイン酸エチルアミド(メタ)アクリレート、ターシャリーブチルシクロヘキシルカプロン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、アダマンタンカルボン酸エチルアミド(メタ)アクリレート、ナフタレンカルボン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、アントラセンカルボン酸アミドエチル(メタ)アクリレート、パルミチン酸アミドプロピル(メタ)アクリレート、ステアリン酸アミドプロピル(メタ)アクリレート、パルミチン酸アミドエチルビニルエーテル、ステアリン酸アミドエチルビニルエーテル、パルミチン酸アミドエチルアリルエーテル、ステアリン酸アミドエチルアリルエーテル、又はこれらの混合物が挙げられる。
アミド基含有単量体は、ステアリン酸アミドエチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。アミド基含有単量体は、ステアリン酸アミドエチル(メタ)アクリレートを含む混合物であってよい。ステアリン酸アミドエチル(メタ)アクリレートを含む混合物において、ステアリン酸アミドエチル(メタ)アクリレートの量は、アミド基含有単量体全体の重量に対して、例えば40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよく、90重量%以下、80重量%以下、又は70重量%以下であってよい。残りの単量体は、例えば、パルミチン酸アミドエチル(メタ)アクリレートであってよい。
(a2)単量体
単量体(a2)は、式:
CH2=C(-Xa2)-C(=O)-Ya2-Ra2
[式中、Ra2は、炭素数2以上40以下の炭化水素基であり、
a2は、水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
a2は、-O-又は-NH-である。]
で表される化合物である。
単量体(a2)は、Ya2が-O-である長鎖アクリレートエステル単量体、又はYa2が-NH-である長鎖アクリルアミド単量体である。
a2は、脂肪族炭化水素基、特に飽和の脂肪族炭化水素基、特別にアルキル基であることが好ましい。Ra2において、炭化水素基の炭素数は、12~30、例えば16~26、特に18~22であることが好ましい。
a2は、水素原子、メチル基、フッ素原子を除くハロゲン、置換又は非置換のベンジル基、置換又は非置換のフェニル基であってよい。水素原子、メチル基又は塩素原子であることが好ましい。
長鎖アクリレートエステル単量体の好ましい具体例は、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ステアリルαクロロアクリレート、イコシルαクロロアクリレート、ベヘニルαクロロアクリレートである。
長鎖アクリルアミド単量体の好ましい具体例は、ステアリル(メタ)アクリルアミド、イコシル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミドである。
本開示のビニル重合体は、以下の単量体から誘導された繰り返し単位を含んでもよい。
(b)親水性基含有単量体
本開示のビニル重合体は、親水性基含有単量体(b)から誘導された繰り返し単位を含んでもよい。単量体(b)は、単量体(a)以外の単量体であって、親水性基を有する単量体である。
単量体(b)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基として(メタ)アクリル基を有することが好ましく、例えば、エチレン性不飽和二重結合として(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基を有してもよい。単量体(a)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基を1個又は2個有してよいが、1個のみ有していることが好ましい。
親水性基は、オキシアルキレン含有基であることが好ましく(アルキレン基の炭素数は2~6である)、特に、オキシエチレン基であることが好ましい。特に、単量体(b)は、オキシアルキレン(メタ)アクリレート、例えば、ポリアルキレン(又はモノアルキレン)グリコールモノ(メタ)アクリレート及び/又はポリアルキレン(又はモノアルキレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレン(又はモノアルキレン)グリコールモノ(メタ)アクリルアミドであることが好ましい。
単量体(b)は、
式:
CH=CXC(=O)-Y-(RO)-A
[式中、
は、水素原子又はメチル基であり、
は、-O-又は-NH-であり、
は、それぞれ独立して炭素数2~6のアルキレン基であり、
は、水素原子、炭素数1~22の不飽和又は飽和の炭化水素基、又はCH=CXC(=O)-あり、
nは、1~90の整数である。]
で表されるオキシアルキレン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
単量体(b)の例は、式:
CH=CXC(=O)-O-(RO)-Abi (b1)
及び
CH=CXC(=O)-O-(RO)-C(=O)CX=CH (b2)、
CH=CXC(=O)-NH-(RO)-Abi (b3)
[式中、
は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、
biは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~22の不飽和又は飽和の炭化水素基であり、
は、それぞれ独立して炭素数2~6のアルキレン基であり、
nは、1~90の整数
である。]
で表されるものであることが好ましい。
nは、例えば1~50、特に1~30、特別に1~15あるいは2~15であってよい。あるいは、nは、例えば1であってよい。
は、直鎖又は分岐のアルキレン基であってよく、例えば、式-(CH-又は-(CHx1-(CH(CH))x2-[式中、x1及びx2は0~6、例えば2~5であり、x1及びx2の合計は1~6である。-(CHx1-と-(CH(CH))x2-の順序は、記載の式に限定されず、ランダムであってもよい。]で表される基であってよい。
-(RO)n-において、Rは2種類以上(例えば、2~4種類、特に2種類)であってよく、-(RO)n-は、例えば、-(RO)n1-と-(RO)n2-[式中、RとRは、相互に異なって、炭素数2~6のアルキレン基であり、n1及びn2は、1以上の数であり、n1とn2の合計は2~90である。]の組み合わせであってよい。
式(b1)、(b2)及び(b3)中のRは特にエチレン基、プロピレン基又はブチレン基、特にブチレン基であることが好ましい。式(b1)、(b2)及び(b3)中のRは2種類以上のアルキレン基の組み合わせであっても良い。その場合、少なくともRのひとつはエチレン基、プロピレン基又はブチレン基であることが好ましい。Rの組合せとしては、エチレン基/プロピレン基の組合せ、エチレン基/ブチレン基の組合せ、プロピレン基/ブチレン基の組合せが挙げられる。単量体(b)は2種類以上の混合物であっても良い。その場合は少なくとも単量体(b)のひとつは式(b1)、(b2)又は(b3)中のRがエチレン基、プロピレン基又はブチレン基であることが好ましい。また、式(b2)で表されるポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを使用する場合、単独で単量体(b)として使用することは好ましくなく、単量体(b1)と併用することが好ましい。その場合も、式(b2)で表される化合物は使用される単量体(b)の中で30重量%未満にとどめることが好ましい。
単量体(b)の具体例は、例えば以下のものを例示できるが、これらに限定されるものではない。
CH2=CHCOO-CH2CH2O-H
CH2=CHCOO-CH2CH2CH2O-H
CH2=CHCOO-CH2CH(CH3)O-H
CH2=CHCOO-CH(CH3)CH2O-H
CH2=CHCOO-CH2CH2CH2CH2O-H
CH2=CHCOO-CH2CH2CH(CH3)O-H
CH2=CHCOO-CH2CH(CH3)CH2O-H
CH2=CHCOO-CH(CH3)CH2CH2O-H
CH2=CHCOO-CH2CH(CH2CH3)O-H
CH2=CHCOO-CH2C(CH3)2O-H
CH2=CHCOO-CH(CH2CH3)CH2O-H
CH2=CHCOO-C(CH3)2CH2O-H
CH2=CHCOO-CH(CH3)CH(CH3)O-H
CH2=CHCOO-C(CH3)(CH2CH3)O-H
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)2-H
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)4-H
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)5-H
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)6-H
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)5-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)9-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)23-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)90-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH(CH3)O)9-H
CH2=CHCOO-(CH2CH(CH3)O)9-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH(CH3)O)12-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)2-H
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)3-CH3
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)8-(CH2CH(CH3)O)6-CH2CH(C2H5)C4H9
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)23-OOC(CH3)C=CH2
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)20-(CH2CH(CH3)O)5-CH2-CH=CH2
CH2=CHCOO-(CH2CH2O)9-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH(CH3)O-H
CH2=C(CH3)COO-CH(CH3)CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2CH(CH3)O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH(CH3)CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH(CH3)CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2CH(CH2CH3)O-H
CH2=C(CH3)COO-CH2C(CH3)2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH(CH2CH3)CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-C(CH3)2CH2O-H
CH2=C(CH3)COO-CH(CH3)CH(CH3)O-H
CH2=C(CH3)COO-C(CH3)(CH2CH3)O-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)2-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)4-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)5-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)6-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)9-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)5-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)9-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)23-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)90-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH(CH3)O)9-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH(CH3)O)9-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH(CH3)O)12-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)2-H
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)3-CH3
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)8-(CH2CH(CH3)O)6-CH2CH(C2H5)C4H9
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)23-OOC(CH3)C=CH2
CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)20-(CH2CH(CH3)O)5-CH2-CH=CH2
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH2CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH(CH3)O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH(CH3)CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH2CH(CH3)O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH(CH3)CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH(CH3)CH2CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2CH(CH2CH3)O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH2C(CH3)2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH(CH2CH3)CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-C(CH3)2CH2O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-CH(CH3)CH(CH3)O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-C(CH3)(CH2CH3)O-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)2-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)4-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)6-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)9-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)9-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)23-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)90-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH(CH3)O)9-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH(CH3)O)9-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH(CH3)O)12-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)2-H
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)3-CH3
CH2=CH-C(=O)-NH-(CH2CH2O)8-(CH2CH(CH3)O)6-CH2CH(C2H5)C4H9
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH(CH3)O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH(CH3)CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH2CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH2CH(CH3)O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH(CH3)CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH(CH3)CH2CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2CH(CH2CH3)O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH2C(CH3)2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH(CH2CH3)CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-C(CH3)2CH2O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-CH(CH3)CH(CH3)O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-C(CH3)(CH2CH3)O-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)2-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)4-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)6-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)9-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)9-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)23-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)90-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH(CH3)O)9-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH(CH3)O)9-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH(CH3)O)12-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)2-H
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)5-(CH2CH(CH3)O)3-CH3
CH2=C(CH3)-C(=O)-NH-(CH2CH2O)8-(CH2CH(CH3)O)6-CH2CH(C2H5)C4H9
単量体(b)としては、Xが水素原子である、アクリレート又はアクリルアミドであることが好ましい。単量体(b)は、特に、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、又はヒドロキシエチルアクリルアミドであることが好ましい。
(c)イオン性基含有単量体
本開示のビニル重合体は、イオン性基含有単量体(c)から誘導された繰り返し単位を含んでもよい。単量体(c)は、一のエチレン性不飽和二重結合及びイオン性基を含有する単量体(特に、アクリル単量体)であることが好ましい。イオン性基は、アニオン性基及び/又はカチオン性基、又はその塩である。
単量体(c)は、エチレン性不飽和二重結合として(メタ)アクリル基を有することが好ましく、例えば、エチレン性不飽和二重結合として(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基を有してもよい。
アニオン性基を有する単量体としては、カルボキシル基、スルホン酸基又はリン酸基を有する単量体が挙げられる。アニオン性基を有する単量体の具体例は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、リン酸(メタ)アクリレート、ビニルベンゼンスルホン酸、アクリルアミドターシャリーブチルスルホン酸など、又はそれらの塩である。
アニオン性基の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩、例えばメチルアンモニウム塩、エタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩などが挙げられる。
カチオン性基を有する単量体において、カチオン性基の例は、アミノ基、好ましくは、三級アミノ基及び四級アミノ基である。三級アミノ基において、窒素原子に結合する2つの基は、同じか又は異なって、炭素数1~5の脂肪族基(特にアルキル基)、炭素数6~20の芳香族基(アリール基)又は炭素数7~25の芳香脂肪族基(特にアラルキル基、例えばベンジル基(C-CH-))であることが好ましい。四級アミノ基において、窒素原子に結合する3つの基は、同じか又は異なって、炭素数1~5の脂肪族基(特にアルキル基)、炭素数6~20の芳香族基(アリール基)又は炭素数7以上25以下の芳香脂肪族基(特にアラルキル基、例えばベンジル基(C-CH-))であることが好ましい。三級アミノ基及び四級アミノ基において、窒素原子に結合する残りの1つの基が、エチレン性不飽和二重結合を有していてよい。カチオン性基は塩の形でもよい。
塩であるカチオン性基は、酸(有機酸又は無機酸)との塩である。有機酸、例えば炭素数1~20のカルボン酸(特に、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸などのモノカルボン酸)が好ましい。ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びそれらの塩が好ましい。
カチオン性基を有する単量体の具体例は、次のとおりである。
CH2=CHCOO-CH2CH2-N(CH3)2 及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=CHCOO-CH2CH2-N(CH2CH3)2 及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N(CH3)2 及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N(CH2CH3)2 及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=CHC(O)N(H)-CH2CH2CH2-N(CH3)2 及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=CHCOO-CH2CH2-N(-CH3)(-CH2-C6H5) 及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N(-CH2CH3)(-CH2-C6H5)及びその塩(例えば酢酸塩)
CH2=CHCOO-CH2CH2-N+(CH3)3Cl-
CH2=CHCOO-CH2CH2-N+(-CH3)2(-CH2-C6H5)Cl-
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N+(CH3)3Cl-
CH2=CHCOO-CH2CH(OH)CH2-N+(CH3)3Cl-
CH2=C(CH3)COO-CH2CH(OH)CH2-N+(CH3)3Cl-
CH2=C(CH3)COO-CH2CH(OH)CH2-N+(-CH2CH3)2(-CH2-C6H5)Cl-
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N+(CH3)3Br-
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N+(CH3)3I-
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N+(CH3)3O-SO3CH3
CH2=C(CH3)COO-CH2CH2-N+(CH3)(-CH2-C6H5)2Br-
イオン性基含有単量体(c)としては、メタアクリル酸、アクリル酸、又はジメチルアミノエチルメタクリレートが好ましく、メタアクリル酸、又はジメチルアミノエチルメタクリレートであることがより好ましい。
(d)ハロゲン化オレフィン単量体
本開示のビニル重合体は、ハロゲン化オレフィン単量体(d)から誘導された繰り返し単位を有してよい。ハロゲン化オレフィン単量体(d)は、フッ素原子を有しなくてもよい。ハロゲン化オレフィン単量体(d)は、1~10の塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子で置換されている炭素数2~20のオレフィンであることが好ましい。ハロゲン化オレフィン単量体(d)は、炭素数2~20の塩素化オレフィン、特に1~5の塩素原子を有する炭素数2~5のオレフィンであることが好ましい。ハロゲン化オレフィン単量体(d)の好ましい具体例は、ハロゲン化ビニル、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、例えば塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、ヨウ化ビニリデンである。撥水性(特に撥水性の耐久性)が高くなるので、塩化ビニル又は塩化ビニリデンが好ましい。ハロゲン化オレフィン単量体(d)から誘導された繰り返し単位が存在することにより、ビニル重合体が与える洗濯耐久性が高くなり得る。
(e)架橋性単量体
本開示のビニル重合体は架橋性単量体(e)から誘導された繰り返し単位を含んでもよい。架橋性単量体は(e)は、反応性基及び/又はエチレン性不飽和二重結合(好ましくは、(メタ)アクリレート基)を有する。架橋性単量体(e)は、フッ素原子を含まない単量体であってよい。架橋性単量体(e)は、少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合(好ましくは、(メタ)アクリレート基)を有する化合物、あるいは少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合及び少なくとも1つの反応性基を有する化合物であってよい。反応性基の例は、ヒドロキシル基、エポキシ基、クロロメチル基、ブロックイソシアネート基、アミノ基、カルボキシル基、などである。
架橋性単量体の例は、反応性基を有するビニル単量体、反応性基を有するモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリルアミドであってよい。
架橋性単量体としては、例えば、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、モノクロロ酢酸ビニル、メタクリル酸ビニル、グリシジル(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが例示されるが、これらに限定されるものでない。
(f)環状炭化水素基含有単量体
本開示のビニル重合体は環状炭化水素基含有単量体(f)から誘導された繰り返し単位を有してもよい。環状炭化水素基含有単量体(f)は、環状炭化水素基を有する単量体であり、一のエチレン性不飽和二重結合と、環状炭化水素基とを有する単量体であってよい。本開示のビニル重合体は、スチレン又はスチレン誘導体から誘導された繰り返し単位を有するスチレン重合体であってもよい。
環状炭化水素基含有単量体(f)は、エチレン性不飽和二重結合として(メタ)アクリル基を有することが好ましく、例えば、エチレン性不飽和二重結合として(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基を有してもよい。
環状炭化水素基は、脂環族又は芳香族であってよい。環状炭化水素基は、飽和又は不飽和であってよい。環状炭化水素基は、単環基、多環基、橋かけ環基であってよく、橋架け環基が好ましい。環状炭化水素基は鎖状基(例えば、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基(特に炭素数1~20の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基)を有していてよい。
環状炭化水素基の炭素数は4以上、6以上、又は8以上であってよく、30以下、26以下、22以下、18以下、又は14以下であってよい。
環状炭化水素基の具体例としては、シクロヘキシル基、t-ブチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、2-メチル-2-アダマンチル基、2-エチル-2-アダマンチル基、ボルニル基、イソボルニル基、ノルボルニル基、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンテニル基、ベンジル基、フェニル基、ナフチル基、2-t-ブチルフェニル基、これらの基から1以上の水素原子を除いた残基(例えば、シクロへキシレン基、アダマンチレン基、フェニレン基、ナフチレン基等)及びこれらの置換体である基等が挙げられる。
環状炭化水素基含有単量体(f)の具体例としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、これらのアクリレートをアクリルアミドに置換した化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
環状炭化水素基含有単量体(f)の一例としては、スチレン化合物が挙げられる。スチレン化合物は鎖状基(例えば、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基(特に炭素数1~20の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基)により修飾されていてもよい。その具体例としては、スチレン、4-t-ブチルスチレン、3,5-ジt-ブチルスチレン、2,4,6-トリt-ブチルスチレン、4-メチルスチレン、3,5-ジメチルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレン等が挙げられる。スチレン化合物は、αメチルスチレン化合物およびα位が塩素原子であるαクロロスチレン化合物であってよいし、α位が水素原子であるスチレン化合物であってもよい。
(g)他の単量体
その他の単量体はこれらの例に限定されず、アクリロニトリル、短鎖アルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルキルエーテル等が含まれる。その他の単量体(h)は単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
[重合体の組成]
本開示のビニル重合体は、単量体(a)~(g)からなる群から選ばれる1種の重合体であってよく、2種以上の共重合体であってもよい。
本開示のビニル重合体の繰り返し単位を構成する単量体(a)~(g)の組み合わせは特に限定されないが、例えば、次のとおりである(括弧は省略)。

a+b
a+b+c
a+c
a+d
a+b+c+d
a+b+c+d+e
a+b+c+d+e+f
上記組み合わせにおいて、単量体(a)に代えて又は単量体(a)に加えて、単量体(g)を併用してもよい。上記組み合わせに他の単量体(g)を併用してもよい。パルプ製品用の場合、単量体(a)、単量体(b)、及び単量体(c)を併用することが好ましい。
単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(a)(特に単量体(a1))の量は、ビニル重合体に対して、90重量%超、92重量%以上、94重量%以上、96重量%以上、98重量%以上、99重量%以上、99.5重量%以上、又は100重量%であってよく、例えば93重量%以上、好ましくは97重量%超であり、また、100重量%以下、99重量%以下、97重量%以下、95重量%以下、又は93重量%以下であり、一態様において90重量%超100重量%以下である。単量体(a1)の量が、ビニル重合体に対して、100重量%であってもよい。
単量体(a)のうち、単量体(a1)の量が、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、又は80重量%以上であってよく、好ましくは30重量%以上であり、また、100重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、50重量%以下、30重量%以下であってよい。
単量体(a)のうち、単量体(a2)の量が、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、又は80重量%以上であってよく、また、100重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、50重量%以下、30重量%以下であってよい。
単量体(b)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(b)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(c)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(c)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(d)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、単量体(d)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(d)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(e)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(e)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(f)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(f)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(g)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(g)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(h)から誘導される繰り返し単位の量は、ビニル重合体に対して、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上であってよく、また、95重量%以下、85重量%以下、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、15重量%以下、又は5重量%以下であってよい。
単量体(h)から誘導される繰り返し単位の量は、単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、100重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、750重量部以下、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、30重量部以下、10重量部以下、又は1重量部以下であってよい。
単量体(a)に代えて、単量体(g)を用いる場合、上述の各単量体の量の説明における「単量体(a)から誘導される繰り返し単位の量100重量部」は「単量体(g)から誘導される繰り返し単位の量100重量部」と読みかえてもよい。
[重合方法]
ビニル重合体は公知の重合方法で製造でき、また重合反応の条件も任意に選択できる。このような重合方法の例として、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、縮合重合が挙げられる。
溶液重合では、重合開始剤の存在下で、単量体を有機溶剤に溶解させ、窒素置換後、30~120℃の範囲で1~10時間、加熱撹拌する方法が採用される。重合開始剤としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t-ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。重合開始剤は単量体100重量部に対して、0.01~20重量部、例えば0.01~10重量部の範囲で用いられる。
有機溶剤は、単量体に不活性でこれらを溶解するものであり、例えば、エステル(例えば、炭素数2~40のエステル、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例えば、炭素数2~40のケトン、具体的には、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アルコール(例えば、炭素数1~40のアルコール、具体的には、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール)であってよい。有機溶剤の具体例としては、アセトン、クロロホルム、HCFC225、イソプロピルアルコール、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等が挙げられる。有機溶剤は単量体の合計100重量部に対して、10~3000重量部、例えば、50~2000重量部の範囲で用いられる。
乳化重合では、重合開始剤及び乳化剤の存在下で、単量体を水中に乳化させ、窒素置換後、50~80℃の範囲で1~20時間、撹拌して重合させる方法が採用される。重合開始剤は、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t-ブチルパーベンゾエート、1-ヒドロキシシクロヘキシルヒドロ過酸化物、3-カルボキシプロピオニル過酸化物、過酸化アセチル、アゾビスイソブチルアミジン-二塩酸塩、過酸化ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性のものやアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t-ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の油溶性のものが用いられる。重合開始剤は単量体100重量部に対して、0.01~10重量部の範囲で用いられる。
放置安定性の優れた重合体水分散液を得るためには、高圧ホモジナイザーや超音波ホモジナイザーのような強力な破砕エネルギーを付与できる乳化装置を用いて、単量体を水中に微粒子化して重合することが望ましい。また、乳化剤としてはアニオン性、カチオン性あるいはノニオン性の各種乳化剤を用いることができ、単量体100重量部に対して、0.5~20重量部の範囲で用いられる。アニオン性及び/又はノニオン性及び/又はカチオン性の乳化剤を使用することが好ましい。単量体が完全に相溶しない場合は、これら単量体に充分に相溶させるような相溶化剤、例えば、水溶性有機溶剤や低分子量の単量体を添加することが好ましい。相溶化剤の添加により、乳化性及び共重合性を向上させることが可能である。
水溶性有機溶剤としては、上述した有機溶媒を用いてもよい。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エタノール等が挙げられ、水100重量部に対して、1~50重量部、例えば10~40重量部の範囲で用いてよい。また、低分子量の単量体としては、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート等が挙げられ、単量体の総量100重量部に対して、1~50重量部、例えば10~40重量部の範囲で用いてよい。
重合においては、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤の使用量に応じて、重合体の分子量を変化させることができる。連鎖移動剤の例は、ラウリルメルカプタン、チオグリコール、チオグリセロール等のメルカプタン基含有化合物(特に、(例えば炭素数1~40の)アルキルメルカプタン)、次亜リン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の無機塩等である。連鎖移動剤の使用量は、単量体の総量100重量部に対して、0.01~10重量部、例えば0.1~5重量部の範囲で用いてよい。
〔イソシアネート誘導体〕
本開示の撥水剤組成物は、イソシアネート誘導体を含んでもよく、好ましくは以下で説明する活性水素化合物と原料イソシアネートとの反応により得られるイソシアネート誘導体を含んでもよい。
イソシアネート誘導体は、活性水素化合物と原料イソシアネートとの反応により得られる化合物であって、活性水素含有化合物から誘導された部分と、原料イソシアネートから誘導された部分とを有する。なお、イソシアネート誘導体はイソシアネート系硬化剤とは異なり、イソシアネート基を通常有しない。
イソシアネート誘導体は、活性水素化合物と原料イソシアネートとの反応により形成する-NHCO-を有する(ここで、-NHCO-はウレタン基又はウレア基の一部であってよい)。-NHCO-は、化合物(a)の有する活性水素含有基(典型的にはヒドロキシ基)と、化合物(b)の有する活性水素反応性基(典型的にはイソシアネート基)とが反応して形成される基である。イソシアネート誘導体は典型的にはウレタン(特にポリウレタン)である。
イソシアネート誘導体は、炭素数6以上40以下の炭化水素基を有していてもよい。炭素数6以上40以下の炭化水素基は、一価の炭化水素基であってよい。炭化水素基は芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であってよく、脂肪族炭化水素基、特に飽和の脂肪族炭化水素基(アルキル基)であることが好ましい。炭化水素基は、分岐鎖状、環式状又は直鎖状であってよく、より好ましくは鎖状、特に直鎖状である。炭化水素基の炭素数は、6以上、8以上、10以上、12以上、14以上、16以上、18以上、20以上、又は22以上であってよく、好ましくは10以上、12以上、又は、16以上である。炭化水素基の炭素数は40以下、35以下、30以下、25以下、20以下、15以下、又は10以下であってよく、好ましくは30以下、25以下、又は20以下である。
イソシアネート誘導体は、炭素数12以上30以下のアルキル基を有していてもよい。炭素数12以上30以下のアルキル基は、分岐鎖状、又は直鎖状であってよく、より好ましくは鎖状、特に直鎖状である。イソシアネート誘導体が有するアルキル基は、12以上、14以上、16以上、18以上、20以上、又は22以上であってよく、好ましくは12以上、又は、16以上である。イソシアネート誘導体が有するアルキル基は、30以下、25以下、20以下、15以下、又は10以下であってよく、好ましくは30以下、25以下、又は20以下である。
イソシアネート誘導体の重量平均分子量は、3000以上、5000以上、10000以上、30000以上、100000以上、300000以上、又は500000以上であってよい。イソシアネート誘導体の重量平均分子量は、1000000以下、750000以下、500000以下、300000以下、100000以下、75000以下、50000以下、30000以下、10000以下、又は5000以下であってよい。
イソシアネート誘導体の水接触角は50°以上、55°以上、65°以上、75°以上、85°以上、90°以上、100°以上、又は105°以上、110°以上、又は115°以上であってよい。イソシアネート誘導体の水接触角は160°以下、140°以下、130°以下、120°以下、110°以下、100°以下、又は90°以下であってよい。イソシアネート誘導体が上記の下限以上の水接触角を有することにより、基材に良好に撥水性を付与し得る。水接触角とは、イソシアネート誘導体のスピンコート膜に対する静的接触角であって、スピンコート膜上に、2μLの水を滴下し、着滴1秒後の接触角を測定して得られるものをいう。
〔活性水素化合物〕
活性水素化合物は、イソシアネート基と反応する活性水素基を含む。
活性水素基としては、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基が挙げられるが、典型的にはヒドロキシ基である。
[(α1)炭化水素アルコール]
活性水素化合物は、炭化水素基とヒドロキシとから構成される炭化水素アルコール(α1)であってよい。
炭化水素アルコール(α1)における炭化水素基は、上述した炭素数6以上40以下の炭化水素基であってよく、上記の説明を援用する。炭化水素アルコール(α1)における炭化水素基は、好ましくは上述した炭素数12以上30以下のアルキル基であってよく、上記の説明を援用する。
また、炭化水素アルコール(α1)は、好ましくは、1分子あたり1個のヒドロキシ基を有する。
炭化水素アルコール(α1)の例としては、n-トリデカノール、n-テトラデカノール、n-ペンタデカノール、n-ヘキサデカノール、n-ヘプタデカノール、n-オクタデカノール(ステアリルアルコール)、n-ノナデカノール、エイコサノール等の直鎖状飽和炭化水素基含有アルコール;イソミリスチルアルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、イソイコシルアルコール等の分岐鎖状飽和炭化水素基含有アルコール;テトラデセニルアルコール、ヘキサデセニルアルコール、オレイルアルコール、イコセニルアルコール、ドコセニルアルコール、テトラコセニルアルコール、ヘキサコセニルアルコール、オクタコセニルアルコール等の直鎖状不飽和炭化水素基含有アルコール;フィトール等の分岐鎖状不飽和炭化水素基含有活性水素化合物が挙げられる。
ここで、直鎖状飽和炭化水素基含有アルコールおよび直鎖状不飽和炭化水素基含有アルコールを併用してもよく、直鎖状飽和炭化水素基含有アルコールおよび直鎖状不飽和炭化水素基含有アルコールの併用する場合には、直鎖状飽和炭化水素基含有アルコールの配合割合は、直鎖状飽和炭化水素基含有アルコールおよび直鎖状不飽和炭化水素基含有アルコールの総量100重量部に対して、例えば、40重量部以上、好ましくは、55重量部以上、より好ましくは、70重量部以上であり、また、例えば、90重量部以下、好ましくは、80重量部以下である。また、直鎖状不飽和炭化水素基含有アルコールの配合割合は、直鎖状飽和炭化水素基含有アルコールおよび直鎖状不飽和炭化水素基含有アルコールの総量100重量部に対して、例えば、10重量部以上、好ましくは、20重量部以上であり、また、例えば、60重量部以下、好ましくは、45重量部以下、より好ましくは、30重量部以下である。直鎖状飽和炭化水素基含有アルコールの配合割合が、上記下限以上であれば、炭化水素基の結晶性が向上し、その結果、この撥水剤組成物で処理される撥水処理物の撥水性を向上させ得る。
[(α2)糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体]
活性水素化合物は、炭素数6以上40以下の炭化水素基が修飾された糖アルコール/ヒドロキシ酸(糖アルコール及び/又はヒドロキシ酸)である、糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)であってよい。糖アルコール/ヒドロキシ酸の種類は限定されず、環式又は非環式であってよく、糖アルコールの例としては単糖類、還元糖、アミノ糖、アルドン酸、アルドン酸ラクトンが挙げられ、ヒドロキシ酸の例としてはヒドロキシ多価カルボン酸等が挙げられる。糖アルコール/ヒドロキシ酸は、生体内に存在する物質であってもよい。糖アルコール/ヒドロキシ酸の例としては、アルドース及びケトース、例えば、テトロース、ペントース、ヘキソース及びヘプトース由来の化合物が挙げられるが、これらに限定されず、具体例としては、グルコース、グリセルアルデヒド、エリトロース、アラビノース、リボース、アラビノース、アロース、アルトロース、マンノース、キシロース、リキソース、グロース、ガラクトース、タロース、フルクトース、リブロース、マンノヘプツロース、セドヘプツロース、トレオース、エリスリトール、トレイトール、グルコピラノース、マンノピラノース、タロピラノース、アロピラノース、アルトロピラノース、イドピラノース、グロピラノース、グルシトール、マンニトール、エリスリトール、ソルビトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ボレミトール、グルコン酸、グリセリン酸、キシロン酸、ガラクタル酸、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸ラクトン、グリセリン酸ラクトン、キシロン酸ラクトン、グルコサミン、ガラクトサミン又はこれらの混合物が挙げられる。糖アルコール/ヒドロキシ酸の炭素数は、2以上、4以上、又は6以上であってよく、30以下、20以下、又は10以下であってよい。化合物(α2)の平均OH値は、0超~約230、好ましくは約10~約175、最も好ましくは約25~約140の範囲であってよい。
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)が有する炭素数6以上40以下の炭化水素基の数は1以上、2以上、3以上、4以上、又は5以上であってよい。糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)が有する炭素数6以上40以下の炭化水素基の数は12以下、9以下、6以下、又は3以下であってよい。糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)における炭化水素基は、上述した炭素数6以上40以下の炭化水素基であってよく、上記の説明を援用する。糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)は、炭素数12以上30以下のアルキル基を有していてもよい。炭素数12以上30以下のアルキル基については、上記の説明を援用する。
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)において、糖アルコール及び/又はヒドロキシ酸の有する少なくとも一の活性水素(例えば、OH基、カルボキシル基における水素)が、-Rα2、-C(O)Rα2、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mα2、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)Rα2、又はこれらの混合物から選択される活性水素置換基で置換されていてよい。ここで、Rα2は水素原子又は炭素数6以上40以下の炭化水素基であり、各nは、独立して、0~20であり、各mは、独立して、0~20であり、m+nは、0よりも大きくてよい。なお、化合物(α2)は少なくとも一の活性水素を有し、例えば、糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体において、糖アルコール/ヒドロキシ酸の活性水素の少なくとも一(1又は2以上)は未修飾であってよく、当該活性水素(例えば-OH基)が化合物(b)の活性水素反応基(特にイソシアネート基)と反応して-NHCO-を形成してもよい。なお、糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)が有する炭素数6以上40以下は、好ましくは上述した炭素数12以上30以下のアルキル基であってよく、上記の説明を援用する。
((α21)ソルビタン修飾体)
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)は、ソルビタンを炭素数6以上40以下の炭化水素基で修飾したソルビタン修飾体(α21)であってよく、特にアルキルソルビタンであってよく、ソルビタンを-Rα2、-C(O)Rα2、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mα2、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)Rα2、又はこれらの混合物で置換した化合物であってよい(ここで、Rα2は炭素数6以上40以下の炭化水素基である)。例えばソルビタンを-C(O)Rα2で一置換、二置換、又は三置換した化合物であってよい。ここで、ソルビタンは、ソルビトール、イソソルビド又はその他の中間体若しくは副生成物の量を含んでもよい。ソルビタン修飾体(α21)における炭化水素基は、上述した炭素数6以上40以下の炭化水素基であってよく、上記の説明を援用する。ソルビタン修飾体(α21)は、炭素数12以上30以下のアルキル基を有していてもよい。炭素数12以上30以下のアルキル基については、上記の説明を援用する。スパン(SPAN)などの市販のソルビタン等を上記アルキルソルビタンとして利用可能である。
一態様において、少なくとも1つの活性水素置換基は、-C(O)Rα2であってよく、Rα2は炭素数が6~40、より好ましくは7~21、最も好ましくは11~21の、直鎖・分岐鎖アルキル基であってよい。好ましい化合物としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、及びこれらの混合物から誘導される、一置換、二置換及び三置換ソルビタンが挙げられる。特に好ましい化合物としては、一置換、二置換及び三置換ソルビタンステアレート、又はソルビタンベヘニンが挙げられる。
一態様において、Rα2は、少なくとも1つの不飽和結合を含んでもよい。斯かる化合物の例(少なくとも1つの活性水素置換基は-C(O)Rα2から選択され、Rα2は少なくとも1つの不飽和結合を含有する)としては、トリオレイン酸ソルビタン(即ち、式中、Rα2は-C714CH=CHC817である)が挙げられるが、これらに限定されない。その他の実施例としては、パルミトレイン酸、リノール酸、アラキドン酸及びエルカ酸から誘導される、一置換、二置換及び三置換ソルビタンが挙げられるが、これらに限定されない。
一態様において、ソルビタン修飾体(α21)は、少なくとも1つの活性水素置換基を有し、活性水素置換基は、独立して、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mα2又は-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)Rα2であってよく、それぞれのmは、独立して0~20であり、それぞれのnは、独立して0~20であり、m+nは、0より大きい)。斯かる化合物はポリソルベートとして知られており、TWEEN(ツイーン)の商標名で市販されている。これらのソルビタンを、Rα2で、一置換、二置換、又は三置換することができる。市販のポリソルベートは、それぞれのR2がH(非置換)である種々のポリソルベートから、それぞれのRα2が6~40の炭素(完全に置換された)を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるポリソルベートまでの、多岐にわたる混合物、及びこれらの各種置換物の混合物を含有することが知られている。斯かるソルビタン修飾体(α21)の例としては、ポリソルベートトリステアレート及びポリソルベートモノステアレートなどのポリソルベートが挙げられる。m+nは0より大きく、Rα2は少なくとも1つの不飽和結合を含むソルビタン修飾体(α21)の例としては、限定されないが、ポリソルベートトリオレエート(ここで、Rα2は、C714CH=CHC817である)が挙げられ、ポリソルベート80という名称で市販されている。ソルビタン修飾体(α21)は種々の活性水素置換基を有する化合物の混合物を含んでもよく、また、Rα2が少なくとも1つの不飽和結合を含む化合物と、Rα2が完全に飽和した化合物との混合物を含んでもよい。
((α22)クエン酸修飾体)
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)は、クエン酸に炭素数6以上40以下の炭化水素基を修飾したクエン酸修飾体(α22)であってよく、特にアルキルシトレートであってよい。例えば、クエン酸修飾体(α22)は、アルキル基を有する一置換体、二置換体、又は三置換体として存在し得る。クエン酸修飾体(α22)における炭化水素基は、上述した炭素数6以上40以下の炭化水素基であってよく、上記の説明を援用する。クエン酸修飾体(α22)は、炭素数12以上30以下のアルキル基を有していてもよい。炭素数12以上30以下のアルキル基については、上記の説明を援用する。活性水素置換基が様々な値を有するシトレートの混合物を使用してもよく、また、Rα2が少なくとも1つの不飽和結合を有する炭化水素基を有する化合物と、Rα2が完全に飽和炭化水素である化合物との混合物を含んでもよい。クエン酸修飾体(α22)は、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mα2又は、-(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)Rα2から選択される活性水素置換基を有してもよい(ここで、Rα2は炭素数6以上40以下の炭化水素基である)。クエン酸修飾体(α22)の例としては、トリアルキルシトレートが挙げられるが、これらに限定されない。
((α23)ペンタエリスリトール修飾体)
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α21)は、ペンタエリスリトールに炭素数6以上40以下の炭化水素基を修飾したペンタエリスリトール修飾体(α23)であってよく、炭素数6以上40以下の炭化水素基(特にアルキル基)を有する一置換体、二置換体、又は三置換体であってよく、例えば、ジペンタエリスリオールエステルである。活性水素置換基は、-CH2C[CH2ORα23を含んでもよい(ここで、Rα2は炭素数6以上40以下の炭化水素基である)。また、ペンタエリスリトール修飾体(α23)は、炭化水素基の鎖長が異なる混合物を有する化合物、又はRα2が少なくとも1つの不飽和結合を含む化合物と、Rα2が完全に飽和した化合物との、混合物を含有してもよい。ペンタエリスリトール修飾体(α23)における炭化水素基は、上述した炭素数6以上40以下の炭化水素基であってよく、上記の説明を援用する。ペンタエリスリトール修飾体(α23)は、炭素数12以上30以下のアルキル基を有していてもよい。炭素数12以上30以下のアルキル基については、上記の説明を援用する。
[(α3)カチオン性活性水素化合物]
活性水素化合物は、活性水素基、及び、カチオン性基を有するカチオン性活性水素化合物(α3)であってよい。
また、カチオン性活性水素化合物(α3)は、好ましくは、1分子あたり2個以上のヒドロキシ基を有する。
カチオン性基としては、例えば、3級アミノ基が挙げられる。
つまり、カチオン性活性水素化合物(α3)は、好ましくは、活性水素基として、1分子あたり2つ以上の水酸基と、カチオン性基として、3級アミノ基とを併有する。
このようなカチオン性活性水素化合物によれば、液状媒体(例えば水)への良好な分散性を付与でき、また、繊維製品(後述)に親和性を持つカチオン基を樹脂に導入することができるため洗濯耐久性を向上させることができる。
より好ましくは、カチオン性活性水素化合物は、活性水素基として、1分子あたり2つの水酸基と、カチオン性基として、3級アミノ基とを併有する。
このようなカチオン性活性水素化合物としては、例えば、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N-プロピルジエタノールアミン、N-ブチルジエタノールアミン、N-メチルジプロパノールアミン、プロパノールアミン、などのアルキルジアルカノールアミンや、N-トリエタノールアミン、N-トリイソプロパノールアミンなどのトリアルカノールアミンなどが挙げられ、好ましくは、N-メチルジエタノールアミンが挙げられる。
カチオン性活性水素化合物(又は、重合体中の、カチオン性活性水素化合物から誘導される部分)は、酸化合物と塩を形成していてもよい。
酸化合物としては、例えば、有機酸、無機酸などが挙げられる。有機酸としては、例えば、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられ、好ましくは、酢酸、乳酸、より好ましくは、酢酸が挙げられる。無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられ、好ましくは、塩酸が挙げられる。酸化合物としては、好ましくは、有機酸が挙げられる。酸化合物が有機酸を含めば、熱処理により酸が揮発することにより、この撥水剤組成物で処理される撥水処理物の撥水性を向上し得る。また、熱処理により酸が揮発することにより、カチオン基が繊維製品に吸着しやすくなる観点から、繊維製品に対する洗濯耐久性を向上させ得る。
[(α4)その他活性水素含有化合物]
活性水素化合物(α)はその他活性水素化合物(α4)を含んでよい。
((α41)化合物)
活性水素化合物(α4)は、式
α41-Xα41
[式中、
α41は、
少なくとも1つの不飽和基を含んでよいC1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖C1~C30ポリエーテル、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖ポリエステル、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサン、チオール官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、アミン官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、Yα411α412α413-Rα414-(ここで、Yはハロゲン化物イオン、例えばClである。)、HOS(=O)-Rα414-、又はRα411α412C=N-(ここで、Rα411、Rα412、Rα413はそれぞれ独立して-H、C1~C6アルキルであり、Rα414は炭素数1~20の二価アルキル基である。)であり、
α41は、-OH、-C(O)OH、-SH、-NH(R’)、-O-(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)t-H又は-C(O)-O-(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)t-Hなどのイソシアネート反応性官能基であり(ここで、Rは、-H又は一価の有機基であり、sは0~50の整数であり、tは0~50の整数であり、s+tは0より大きい。)。]
で表される化合物(α41)であってよい。
化合物(α41)は、少なくとも1つのヒドロキシ末端ポリエーテルを含む親水性の水溶性材料であってよく、式中、Xα41は、-O-(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)t-H又は-C(O)-O-(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)t-Hである。-(CH2CH2O)-は、オキシエチレン基(EO)を表し、-(CH(CH3)CH2O)-は、オキシプロピレン基(PO)を表す。これらのポリエーテルは、EO基のみを、PO基のみを、又はこれらの混合物を含有することができる。また、これらのポリエーテルは、指定のPEG-PPG-PEG(ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-ポリエチレングリコール)トリブロックコポリマーとして存在してもよい。
一態様において、Xα41は、-OH、-C(O)OH、-SH、-NH(R)であり、Rα41は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖C1~C30ポリエーテル、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖ポリエステル、ヒドロキシ又はアミン官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサン、チオール官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキル、アミン官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルから選択される。
α41は、-OHであってよく、斯かる化合物(α41)の例としては、プロパノール、ブタノールなどのアルキルアルコール、又はステアリルアルコールを含む脂肪族アルコール(Rα41は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含む、C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール又はヘキサンジオールなどのアルキルジオール又はポリオール(Rα41は、ヒドロキシ官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、ポリ(テトラヒドロフラン)などのアルキレングリコールエーテル、又はPEG、PPG又はTHF単位の混合物を有するグリコールエーテル(Rα41は、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖C1~C30ポリエーテルである)、ポリエステルポリオール(Rα41は、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖ポリエステルである)、シリコーンプレポリマーポリオール(Rα41は、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサンである)、N,N-ジメチルアミノエタノール(Rα41は、アミン官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、塩化コリン若しくはベタインHCl(Rα41は、Yα411α412α413-Rα414-である)、ブタノンオキシム(Rα41は、Rα411α412C=N-である)が挙げられるが、これらに限定されない。ポリエーテルポリオールは、EO基のみを、PO基のみを、THF基のみを、又はこれらの混合物を含有することができる。また、これらのポリエーテルは、PEG-PPG-PEG(ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-ポリエチレングリコール)によって指定されたものなどの、ブロックコポリマーとして存在し得る。ポリエーテルグリコールは、好ましくは、約200以上、最も好ましくは350~2000の平均分子量を有する。
α41は、-C(O)OHであってよく、斯かる化合物(α41)の例としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、オレイン酸、又はエルカ酸などの脂肪酸(Rα41は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、ヒドロキシカプリル酸、ヒドロキシカプリン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシアラキジン酸、ヒドロキシベヘン酸、ヒドロキシリグノセリン酸、ヒドロキシパルミトレイン酸、ヒドロキシリノール酸、ヒドロキシアラキドン酸、ヒドロキシオレイン酸、又はヒドロキシエルカ酸などのヒドロキシ含有酸(Rα41は、ヒドロキシ官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、及びメルカプトプロピオン酸などのメルカプトアルカン酸(Rα41は、チオール官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)が挙げられるが、これらに限定されない。
α41は、-SHであってよく、斯かる化合物(α41)の例としては、ラウリルメルカプタン又はドデシルメルカプタンなどのアルキルチオール(Rα41は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)が挙げられるが、これらに限定されない。
α41は、-NH(R’)であってよく、斯かる化合物(α41)の例としては、ジイソプロピルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、又はラウリルアミンなどのアルキルアミン(Rα41は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、エタノールアミン又はプロパノールアミンなどのアルカノールアミン(Rα41は、ヒドロキシ官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、シリコーンプレポリマーポリアミン(Rα41は、アミン官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサンである)、アルキルジアミン(Rα41は、アミン官能性C1~C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)、及び2-アミノエタンスルホン酸などのアミノアルカンスルホン酸(Rα41は、HO-S(O)2α414-である)が挙げられるが、これらに限定されない。
((α42)化合物)
化合物(α42)は、式
α421-(OCH2CH(ORα422)CH2z-ORα423
[式中、
α421、Rα422及びRα423は、少なくとも1つのRα421、Rα422又はRα423が-Hであって、それぞれ独立して、-H、-Rα424、-C(O)Rα424であり、Rα424は、独立して、少なくとも1つの不飽和結合を含んでもよい5~29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、zは1~15である。]
化合物(α42)は、一般にポリグリセロールと呼ばれる化合物であってよい。その他の具体例としては、トリグリセロールモノステアレート、トリグリセロールジステアレート、ヘキサグリセロールモノステアレート、ヘキサグリセロールジステアレート、デカグリセリルモノ(カプリレート/カプレート)、デカグリセリルジ(カプリレート/カプレート)、デカグリセロール、ポリグリセロール-3及びC18ジグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。
((α43)鎖延長剤)
化合物(α4)は鎖延長剤(α43)であってもよい。鎖延長剤(α43)は分子内に活性水素を含有する官能基を2個以上(例えば2個)有する化合物である。鎖延長剤としては公知の鎖延長剤を使用でき、その例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族又は芳香族ジオール又はポリオール類;エチレンジアミン、ピペラジン、アミノエチルピペラジン、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン等の脂肪族又は芳香族ジアミン又はポリアミン類;例えばレゾルシノール、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールAP(1,1-ビス(4-ヒドロキシルフェニル)-1-フェニルエタン)、ビスフェノールF、ビスフェノールK、ビスフェノールM、テトラメチルビフェノール及びo,o’-ジアリル-ビスフェノールA等のフェノールヒドロキシル基含有化合物等;アミノエチルエタノールアミン、アミノプロピルエタノールアミン、アミノヘキシルエタノールアミン、アミノエチルプロパノールアミン、アミノプロピルプロパノールアミン、およびアミノヘキシルプロパノールアミン等のアルコールアミンが挙げられる。
一態様では、活性水素化合物は、炭化水素アルコール、糖アルコール修飾体、及びヒドロキシ酸修飾体からなる群から選択される少なくとも1種であってよい。
〔原料イソシアネート〕
イソシアネート誘導体は、原料イソシアネートから誘導された部分を有する。
原料イソシアネートは、芳香族ポリイソシアネート、非環式脂肪族ポリイソシアネート、環式脂環族ポリイソシアネート、又は橋架環式脂環族ポリイソシアネートであってよい。
芳香族ポリイソシアネートは、芳香族環とイソシアネート基を有する化合物である。芳香族ポリイソシアネートが有する芳香族環は、1個以上、2個以上、又は3個以上であってよく、また、5個以下、4個以下、又は3個以下であってよい。
非環式脂肪族ポリイソシアネートは、環構造を有さない脂肪族ポリイソシアネートである。非環式脂肪族ポリイソシアネートは、炭素数2以上20以下の脂肪族炭化水素基を有してもよい。炭素数2以上20以下の脂肪族炭化水素基は、二価の脂肪族炭化水素基であってよい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、2以上、4以上、6以上、8以上、10以上、12以上、又は14以上であってよく、好ましくは4以上、6以上、又は8以上である。脂肪族炭化水素基の炭素数は20以下、18以下、16以下、14以下、12以下、又は10以下であってよく、好ましくは14以下、12以下、又は10以下である。一態様では、非環式脂肪族ポリイソシアネートは、アルキレン基の末端にイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物であってよい。
環式脂環族ポリイソシアネートは、環構造を有する脂肪族ポリイソシアネートである。環式脂環族ポリイソシアネートは、芳香族環ではない炭素環を有する。環式脂環族ポリイソシアネートは、炭素数2以上20以下の脂肪族炭化水素基を有してもよい。炭素数2以上20以下の脂肪族炭化水素基は、上記非環式脂肪族ポリイソシアネートにおける説明を援用する。
橋架環式脂環族ポリイソシアネートは、環構造中にメチレン基等による架橋構造を有する多環式化合物である。橋架環式脂環族ポリイソシアネートは、炭素数2以上20以下の脂肪族炭化水素基を有してもよい。炭素数2以上20以下の脂肪族炭化水素基は、上記非環式脂肪族ポリイソシアネートにおける説明を援用する。
原料イソシアネートは、原料イソシアネートの誘導体であってよい。ここで、誘導体とは、例えばイソシアヌレート誘導体、アロファネート誘導体、ポリオール誘導体、ビウレット誘導体、ウレア誘導体、オキサジアジントリオン誘導体、カルボジイミド誘導体、ウレトジオン誘導体、ウレトンイミン誘導体等が挙げられる。
原料イソシアネートは、芳香族ポリイソシアネート、非環式脂肪族ポリイソシアネート、環式脂環族ポリイソシアネート、及び橋架環式脂環族ポリイソシアネートからなる群から選択されるポリイソシアネートの誘導体であってよい。
一態様では、原料イソシアネートは、イソシアヌレート誘導体又はビウレット誘導体であってよい。
一態様では、原料イソシアネートは、非環式脂肪族ポリイソシアネートであってよい。
原料イソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネート(2,4-または2,6-トリレンジイソシアネ-ト若しくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m-,p-フェニレンジイソシアネート若しくはその混合物)、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-、2,4’または2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート若しくはその混合物)(MDI)、4,4’-トルイジンイソシアネート(TODI)、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(1,3-または1,4-キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3-または1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート若しくはその混合物)(TMXDI)、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼン、ナフタレンジイソシアネート(1,5-、1,4-または1,8-ナフタレンジイソシアネート若しくはその混合物)(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ニトロジフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルプロパンジイソシアネート、および3,3’-ジメトキシジフェニル-4,4’-ジイソシアネートから選択される、芳香族ポリイソシアネート;
トリメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネ-ト、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアネートメチルカプレート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネートから選択される、非環式脂肪族ポリイソシアネート;
1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4-シクロヘキサンジイソシアネ-ト、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート)、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート(4,4’-、2,4’-または2,2’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート若しくはこれらの混合物)(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(1,3-または1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン若しくはその混合物)(水添XDI)、ダイマー酸ジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4-ジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート(水添TDI)、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート(水加TMXDI)から選択される、環式脂環族ポリイソシアネート;
ノルボルネンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートメチル、ビシクロヘプタントリイソシアネート、ジイソシアナートメチルビシクロヘプタン、ジ(ジイソシアナートメチル)トリシクロデカンから選択される、橋架環式脂環族ポリイソシアネート;
から選択される化合物;
および上記イソシアネートの、
ビウレット変性体、
ポリイソシアネートの多量体(例えば、2量体、3量体(例えば、イソシアヌレート誘導体、イミノオキサジアジンジオン誘導体)、5量体、7量体など)、
アロファネート誘導体(例えば、上記したポリイソシアネートと、1価アルコールまたは2価アルコールとの反応より生成するアロファネート誘導体など)、
ポリオール誘導体(例えば、上記したポリイソシアネートと3価アルコール(例えば、トリメチロールプロパンなど)との反応より生成するポリオール誘導体(アルコール付加体、好ましくは、トリメチロールプロパン付加体)など)、
ビウレット誘導体(例えば、上記したポリイソシアネートと、水またはアミン類との反応により生成するビウレット誘導体など)、
ウレア誘導体(例えば、上記したポリイソシアネートとジアミンとの反応により生成するウレア誘導体など)、
オキサジアジントリオン誘導体(例えば、上記したポリイソシアネートと炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオンなど)、
カルボジイミド誘導体(上記したポリイソシアネートの脱炭酸縮合反応により生成するカルボジイミド誘導体など)、
ウレトジオン誘導体、
ウレトンイミン誘導体等;が挙げられる。
原料イソシアネートの平均イソシアネート基数は、2以上、好ましくは、2.5、より好ましくは、2.9であり、また、例えば、3.8以下である。原料イソシアネートはイソシアネート基を複数有するポリイソシアネートであってよい。
〔イソシアネート誘導体の合成方法〕
そして、イソシアネート誘導体を得るには、活性水素化合物と原料イソシアネートとを反応させる。反応は、1段階で作製してもよいし、複数段階に分けて逐次的に行ってもよい。例えば生成物に未反応の活性水素基又は活性水素反応基が存在する場合、合成を逐次的に行ってもよい。逐次反応は、高OH数を有する置換糖アルコールを使用するとき等に特に有用である。反応濃度や反応温度等の反応条件は特に限定されず、当業者であれば決定できる。具体的には、活性水素基に対する活性水素反応性基(イソシアネート基)の当量比(活性水素反応性基/活性水素基)が、例えば、1.2以上、好ましくは、1.5以上、また、例えば、2.0以下となるように活性水素化合物と原料イソシアネートとを配合してもよい。
〔イソシアネート誘導体の組成〕
化合物(α)から誘導される部分の量は、イソシアネート誘導体に対して、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよい。
単量体(α)から誘導される部分の量は、イソシアネート誘導体に対して、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、又は15重量%以下であってよい。
炭化水素アルコール(α1)から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよい。
炭化水素アルコール(α1)から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、又は15重量%以下であってよい。
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体(α2)から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよい。
糖アルコール/ヒドロキシ酸修飾体から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、又は15重量%以下であってよい。
カチオン性活性水素化合物(α3)から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよい。
カチオン性活性水素化合物(α3)から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、又は15重量%以下であってよい。
その他活性水素含有化合物(α4)から誘導される部分の量は、その他活性水素含有化合物(α4)から誘導される部分に対して、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよい。
その他活性水素含有化合物(α4)から誘導される部分の量は、活性水素化合物から誘導される部分に対して、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、又は15重量%以下であってよい。
原料イソシアネートから誘導される部分の量は、イソシアネート誘導体に対して、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、又は70重量%以上であってよい。
原料イソシアネートから誘導される部分の量は、イソシアネート誘導体に対して、75重量%以下、65重量%以下、55重量%以下、45重量%以下、35重量%以下、25重量%以下、又は15重量%以下であってよい。
〔(B)イソシアネート誘導体の量〕
イソシアネート誘導体の量は、重合体(A)100重量部あたり0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、又は20重量部以上であってよい。イソシアネート誘導体の量は、重合体(A)100重量部に対して、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、又は5重量部以下であってよい。
〔ワックス〕
本開示における撥水剤組成物は、ビニル重合体、特に炭化水素基含有単量体(a)とは別に、ワックスを含むことが好ましい。ワックスを含むことで、撥水性、及び耐スリップ性を良好に兼ね備え得る。本開示における撥水剤組成物はシリコーン及びワックスの両方を含んでもよいし、シリコーン及びワックスのいずれか一方のみを含んでもよい。
ワックスのHD(n-ヘキサデカン)接触角は10°以上、20°以上、25°以上、30°以上、35°以上、40°以上、45°以上、50°以上、55°以上、60°以上、又は65°以上であってよく、好ましくは25°以上、さらに好ましくは30°以上であって、また、100°以下、90°以下、又は75°以下であってよい。ワックスが上記の下限以上のHD接触角を有することにより、基材に良好に撥液性(特に撥油性)を付与し得る。HD接触角とは、ワックスのスピンコート膜に対する静的接触角であって、スピンコート膜上に、2μLのHDを滴下し、着滴1秒後の接触角を測定して得られるものをいう。
ワックスの水接触角は35°以上、40°以上、45°以上、50°以上、55°以上、65°以上、75°以上、85°以上、90°以上、又は100°以上であってよく、また、160°以下、140°以下、130°以下、120°以下、110°以下、100°以下、又は90°以下であってよい。ワックスが上記の下限以上の水接触角を有することにより、基材に良好に撥液性(特に撥水性)を付与し得る。水接触角とは、ワックスのスピンコート膜に対する静的接触角であって、スピンコート膜上に、2μLの水を滴下し、着滴1秒後の接触角を測定して得られるものをいう。
ワックスは低分子(例えば分子量1000以下、又は500以下)であってもよいし、高分子であってもよい。ワックスが高分子の場合、その重量平均分子量は、1000以上、3000以上、5000以上、7500以上、10000以上、30000以上、100000以上、300000以上、又は500000以上であってよく、また、10000000以下、7500000以下、5000000以下、3000000以下、1000000以下、750000以下、500000以下、300000以下、100000以下、75000以下、50000以下、30000以下、10000以下、7500以下、5000以下、又は3000以下であってよい。
ワックスの融点は、30℃以上、40℃以上、50℃以上、60℃以上、80℃以上、100℃以上、又は120℃以上であってよく、好ましくは40℃以上であり、特に好ましくは55℃以上であり、また、250℃以下、225℃以下、200℃以下、150℃以下、130℃以下、120℃以下、110℃以下、100℃以下、80℃以下、又は50℃以下であってよく、好ましくは120℃以下である。ワックスの融点は、JIS K 2235-1991に準拠して測定されてよい。融点は、通常、DSC(示差走査熱量測定)において観測される融解前における最大温度の吸熱ピークのピークトップ温度が相当する。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等)、酸化ポリオレフィンワックス、動植物蝋、及び鉱物蝋等が挙げられる。パラフィンワックスが好ましい。ワックスを構成する化合物の具体例は、ノルマルアルカン(例えば、トリコサン、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、ヘプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリトリアコンタン、テトラトリアコンタン、ペンタトリアコンタン、ヘキサトリアコンタン)、ノルマルアルケン(例えば、1-エイコセン、1-ドコセン、1-トリコセン、1-テトラコセン、1-ペンタコセン、1-ヘキサコセン、1-ヘプタコセン、1-オクタコセン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリトリアコンタン、テトラトリアコンタン、ペンタトリアコンタン、ヘキサトリアコンタン)である。ワックスを構成する化合物の炭素数は、20~60、例えば、25~45であることが好ましい。ワックスの分子量は、200~2000、例えば250~1500、300~1000であってよい。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用してもよい。
ワックスの融点は、50℃以上、55℃以上、60℃以上、65℃以上、又は70℃以上であってよく、好ましくは55℃以上、より好ましくは60℃以上である。ワックスの融点は、JIS K 2235-1991に準拠して測定される。
[ワックスの種類等]
ワックスの例としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、オゾケライトワックス、セレシンワックス、ペトロラタムワックス等の鉱物ワックス(石油ワックス);フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成ワックス等が挙げられ、好ましくはパラフィンワックス又はマイクロクリスタリンワックスである。本開示におけるワックスは炭化水素ワックスであってよく、好ましくは鎖状脂肪族炭化水素であり、例えば直鎖状又は分岐鎖状炭化水素であってよく、特に直鎖状炭化水素である。
〔シリコーン〕
本開示における撥水剤組成物は、シリコーンを含んでもよい。
シリコーンは、式:
(R53)3Si-O-[-Si(R51)2-O-]a-[-Si(R51)-O-]-Si(R53)3 (S1)
[式中、R51のそれぞれは、独立に、水素原子、炭素数1~40のアルキル基、炭素数6~40のアリール基又は炭素数1~40のアルコキシ基を表し、
53のそれぞれは、独立に、水素原子、炭素数1~40のアルキル基、炭素数6~40のアリール基、炭素数1~40のアルコキシ基又は炭素数1~40の飽和の炭化水素基を表し、
aは0以上の整数を表し、bは1以上の整数を表し、(a+b)は5~200である。]
で示される重合体であってよい。
51及びR53において、炭素数1~40のアルキル基及び炭素数6~40のアリール基は、非置換であってよく、あるいは置換されていてもよい。
51及びR53の具体例は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基、又はこれらの基に結合する水素原子の一部又は全部がハロゲン原子、アミノ基、シアノ基等で置換された基等が挙げられる。R51及びR53は、メチル基又はエチル基であることが好ましい。
51及びR53において、炭素数1~40のアルコキシ基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。炭素数1~40のアルコキシ基の例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基である。
シリコーンは、長鎖炭化水素基を少なくとも1つ有してよい。例えば、式(S1)におけるR51の少なくとも1つ、R53の少なくとも1つ、又はR51及びR53のそれぞれの少なくとも1つが長鎖炭化水素基であってよく、R51の少なくとも1つ(例えば1つ)が長鎖炭化水素基であってよい。ここで、長鎖炭化水素基は、炭素数6以上、10以上、15以上、又は20以上、好ましくは10以上又は23以上の飽和の炭化水素基であってよい。ここで、炭化水素基は、直鎖又は分岐であってよく、アルキル基であることが好ましい。炭化水素基の具体例は、ヘキシル基(炭素数6)、オクチル基(炭素数8)、ラウリル基(炭素数12)、ミリスチル基(炭素数14)、ステアリル基(炭素数18)、ベヘニル基(炭素数22)、トリコシル基(炭素数23)、リグノセリル基(テトラコシル基、炭素数24)、セロチル基(ヘキサコシル基、炭素数26)、モンチル基(オクタコシル基、炭素数28)、メリシル基(トリアコンタン基、炭素数30)、ドトリアコンタン基(炭素数32)である。
工業的に製造し易く、入手が容易であるという点で、長鎖炭化水素基であるR51及びR53以外のR51及びR53は水素原子又はメチル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
aは0以上の整数である。工業的に製造しやすく、入手が容易であるという点で、aは、40以下、30以下、20以下であってよく、30以下であることが好ましい。
aとbの合計は5~200である。工業的に製造しやすく、入手が容易であり、取り扱いが容易であるという点で、aとbの合計は、10~100であることが好ましく、40~60であることがより好ましい。aは、0~150、例えば1~100であってよい。bの下限は、1又は2又は3であってよく、bの上限は、150、10又は5であってよい。
a又はbが2以上である場合に、複数で存在するR51及びR52のそれぞれは、同一であってもあるいは異なっていてもよい。
51とR53基(例えば下記式(S2)で表される場合R51とR52基とR53基)の合計の50モル%以上がメチル基であることが好ましい。
a又はbによって括られる繰り返し単位の存在順序は、化学式で表示した存在順序に限定されず、任意である。すなわち、シリコーンは、ランダム重合体であっても、あるいはブロック重合体であってもよい。
例えば、シリコーンは、式:
(R53)3Si-O-[-Si(R51)2-O-]a-[-Si(R51)(R52)-O-]-Si(R53)3 (S2)
[式中、R51のそれぞれは、独立に、水素原子、炭素数1~40のアルキル基、炭素数6~40のアリール基、炭素数1~40のアルコキシ基、又は長鎖炭化水素基を表し、
52のそれぞれは、独立に、長鎖炭化水素基を表し、
53のそれぞれは、独立に、水素原子、炭素数1~40のアルキル基、炭素数6~40のアリール基、炭素数1~40のアルコキシ基、又は長鎖炭化水素基を表し、
aは0以上の整数を表し、bは1以上の整数を表し、(a+b)は5~200である。]
で示される重合体であってよい。
式(S2)において、R51及びR53は、炭素数3~40のアルキル基又は炭素数6~40の不飽和炭化水素基(例えば芳香族環を有する炭化水素基)を有していてもよいが、これら基を有しないことが好ましい。
シリコーンの例は、次のとおりである。
[式中、aは0~150の整数を表し、
bは1~150の整数を表し、
(a+b)は5~200であり、
nは1~36(好ましくはnは長鎖炭化水素基の炭素数)の整数である。]
シリコーンは、従来公知の方法により合成することができる。シリコーンは、例えば、SiH基を有するシリコーンに、α-オレフィンをヒドロシリル化反応させることにより得ることができる。
SiH基を有するシリコーンとしては、例えば、重合度が10~200であるメチルハイドロジェンシリコーン、又は、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサンとの共重合体等が挙げられる。これらの中でも、工業的に製造しやすく、入手が容易であるという点で、メチルハイドロジェンシリコーンが好ましい。ハイドロジェンシリコーン(例えばメチルハイドロジェンシリコーン)とはポリジオルガノシロキサンの側鎖の一部が水素に置換され、水素原子がケイ素原子に直結したものである。ハイドロジェンシリコーンの使用にあたっては、反応性を向上させるために触媒を使用しても良い。例えば亜鉛、錫、マンガン、コバルト、鉄及びアミン系の触媒を使用することができる。これらの触媒としては有機酸金属塩が好ましく、有機酸としては脂肪酸が好ましい。ステアリン酸亜鉛等を使用することができる。触媒はメチルハイドロジェンシリコーンに対し10~40%使用すると効果を発揮しやすくなるので好ましい。アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン及びメチルハイドロジェンシリコーンは二種以上が混合されていても良い。いずれも反応基を有するシリコーンであり、造膜性を有するシリコーンであることが好ましい。造膜性とは、該シリコーンを各々エマルジョン状態で繊維表面に付着させた後、オイル状やゲル状ではなく、固体状の膜を形成することをいう。
α-オレフィンは、シリコーンにおいて、長鎖炭化水素基の由来となる化合物である。α-オレフィンの具体例は、1-トリコセン、1-テトラコセン、1-ヘキサコセン、1-オクタコセン、1-トリアコンテン、1-ドトリアコンテンである。
ヒドロシリル化反応は、必要に応じて触媒の存在下、上記SiH基を有するシリコーンに、α-オレフィンを段階的に或いは一度に反応させることにより行ってもよい。
ヒドロシリル化反応に用いられるSiH基を有するシリコーン及びα-オレフィンの使用量はそれぞれ、SiH基を有するシリコーンのSiH基当量、又は数平均分子量等に応じて適宜選択され得る。
ヒドロシリル化反応に用いられる触媒としては、例えば、白金、パラジウム等の化合物が挙げられ、中でも白金化合物が好ましい。白金化合物としては、例えば、塩化白金(IV)等が挙げられる。
ヒドロシリル化反応の反応条件は、特に制限はなく、適宜調整することができる。反応温度は、例えば10~200℃、好ましくは50~150℃である。反応時間は、例えば、反応温度が50~150℃のとき、3~12時間とすることができる。
ヒドロシリル化反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン等が挙げられる。無溶媒下でも反応は進行するが、溶媒を使用してもよい。溶媒としては、例えば、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸ブチル等が挙げられる。
(反応性シリコーン)
シリコーンは反応性シリコーンを含んでいてよい。反応性シリコーンには、側鎖、片末端、両末端、又は側鎖及び両末端において、反応基を有するポリシロキサンが挙げられるが、耐滑脱性に優れると同時に撥水性に優れる観点から、側鎖及び/又は両末端に反応基を有するポリシロキサンであってもよい。反応性シリコーンとしては、分子内に反応基を有するものであれば、特に限定されないが、たとえば、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、ハイドロジェン変成シリコーン等が挙げられる。反応性シリコーンは上述の式(S1)又は式(S2)における一以上の置換基が反応基に置換されたものであってよい。
アミノ変性シリコーンとしては、ケイ素原子に直結した有機基に、アミノ基が結合した構造を有するものがあげられる。有機基はアルキレン基、2価の芳香族基いずれであってもよい。アルキレン基としては炭素数2以上のものが好ましい。2価の芳香族基としては炭素数6以上のものが好ましい。アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基いずれであってもよい。アミノ基が結合した有機基としては以下のものが例示される。2-アミノエチル基、N-メチル-2-アミノエチル基、N,N-ジメチル-2-アミノエチル基、N-エチル-2-アミノエチル基、N,N-ジエチル-2-アミノエチル基、N,N-メチルエチル-2-アミノエチル基、3-アミノプロピル基、N-メチル-3-アミノプロピル基、N,N-ジメチル-3-アミノプロピル基、N-エチル-3-アミノプロピル基、N,N-ジエチル-3-アミノプロピル基、N,N-メチルエチル-3-アミノプロピル基。これらの官能基はポリシロキサンの側鎖にあっても、末端にあってもよい。
エポキシ変性シリコーンとしてはケイ素原子に直結した有機基に、エポキシ基が結合した構造を有するものが挙げられる。有機基はアルキレン基、2価の芳香族基いずれであってもよい。このようなかたちとしては前記有機基との間でグリシジルエーテルのかたちで結合するのが通常である。このような官能基としては3-グリシドキシプロピル基、2-グリシドキシエチル基が例示される。これらの官能基はポリシロキサンの側鎖にあっても、末端にあってもよい。
カルボキシ変性シリコーンとしてはケイ素原子に直結した有機基にカルボキシ基が結合した構造を有するものが挙げられる。有機基はアルキレン基、2価の芳香族基いずれであってもよい。アルキレン基としては炭素数2以上のものが好ましい。2価の芳香族基としては炭素数6以上のものが好ましい。このような官能基としては3-カルボキシプロピル基、2-カルボキシエチル基が例示される。これらの官能基はポリシロキサンの側鎖にあっても、末端にあってもよい。
(シリコーンレジン)
シリコーンはシリコーンレジンを含んでいてよい。シリコーンレジンは、RSiO1/2単位(M単位)、RSiO3/2単位(T単位)及びSiO4/2単位(Q単位)から選ばれる少なくとも1種からなるシリコーンレジンであり、Rは直鎖又は分岐の炭素数1~18の一価アルキル基である、またM単位のみ及びQ単位のみからなるシリコーンレジンを除く)。シリコーンレジン(3)は、RSiO2/2単位(D単位)を含まない方が、本願効果を発揮する観点から、好ましい。
シリコーンレジンは、ゾルの状態であると好ましい。Rを例示すると、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基、セチル基、ステアリル基等が挙げられるが、シリコーンレジン(3)がゾルの状態である場合における安定性、原料の入手のし易さ及び価格面から、Rはメチル基であることが好ましく、特に全てのRの90%以上がメチル基であることが好ましい。なお、Rは異なる種類の基を併用してもよい。
シリコーンレジンにRSiO2/2単位(D単位)を含むと、撥水剤組成物の低滑脱性が損なわれ得る。また、Q単位のみからなるシリコーンレジンは撥水剤組成物としての撥水性能を阻害し得る。
シリコーンレジンの構造は、(i)M単位とQ単位、(ii)M単位とT単位とQ単位、(iii)M単位とT単位、(iv)T単位とQ単位、(v)T単位のみからなるシリコーンレジンが例示され、好ましくは、(i)M単位とQ単位からなるシリコーンレジン及び(v)T単位のみからなるシリコーンレジンであってよい。(i)M単位とQ単位からなるシリコーンレジンのM単位とQ単位のモル比率(M/Q)は、M/Q=0.6~1.3であることが好ましく、M/Q=0.8~1.1であることがより好ましい。なお、これらのシリコーンレジンは2種以上を併用してもよい。
また、シリコーンレジン(3)はケイ素原子に結合した水酸基を含む構成単位を含有することができる。具体的には、(HO)RSiO2/2単位や、(HO)RSiO1/2単位、(HO)SiO3/2単位、(HO)SiO2/2単位、(HO)SiO1/2単位が挙げられ、水酸基の一部がRO基で表されるアルコキシ基であってもよい。
シリコーンレジンを含むゾルは、特許3852921に記載のように、オルガノジシロキサンとテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物を、界面活性剤を含む水中で均一分散及び重合を行う製造方法や、以下に示すシラン化合物を水中で加水分解させる製造方法で得ることができる。
シラン化合物を水中で加水分解させる製造方法について詳述する。製造するための原料として、加水分解性基の種類がクロル或いはアルコキシであり、加水分解性基を1個、3個又は4個含有し、上記条件を満たすアルキル基を有するシラン化合物であれば如何なるものでも使用可能である。具体的には、テトラクロルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリクロルシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリクロルシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリクロルシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリクロルシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリクロルシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、2-エチルヘキシルトリクロルシラン、2-エチルヘキシルトリメトキシシラン、2-エチルヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリクロルシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、セチルトリクロルシラン、セチルトリメトキシシラン、セチルトリエトキシシラン、ステアリルトリクロルシラン、ステアリルトリメトキシシラン、ステアリルトリエトキシシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルイソプロポキシシラン、ジメチルエチルクロルシラン、ジメチルエチルメトキシシラン、ジメチルエチルエトキシシラン、ジメチルプロピルクロルシラン、ジメチルプロピルメトキシシラン、ジメチルプロピルエトキシシラン、ジメチルイソプロピルクロルシラン、ジメチルイソプロピルメトキシシラン、ジメチルイソプロピルエトキシシラン、ジメチルヘキシルクロルシラン、ジメチルヘキシルメトキシシラン、ジメチルヘキシルエトキシシラン、ジメチルデシルクロルシラン、ジメチルデシルメトキシシラン、ジメチルデシルエトキシシラン、ジメチルセチルクロルシラン、ジメチルセチルメトキシシラン、ジメチルセチルエトキシシラン、ジメチルステアリルクロルシラン、ジメチルステアリルメトキシシラン、ジメチルステアリルエトキシシラン、及びこれらの部分加水分解物等が使用可能なシラン化合物として挙げられるが、使用可能なシラン化合物はこれに限定されるものではない。操作性、副生物の留去のし易さ、及び原料の入手の容易さから、メトキシシラン或いはエトキシシランを使用するのがより好ましい。これらのシラン化合物の1種または2種以上の混合物を使用してもよい。
シラン化合物を水中で加水分解させる方法としては通常知られる一般的な方法を用いることができる。即ち、水中にシラン化合物を滴下しながら加水分解反応を行う方法や、水とシラン化合物を一括で混合してその後に加水分解反応を行う方法である。
加水分解反応を実施するに際し、加水分解触媒を使用してもよい。加水分解触媒としては従来公知の触媒を使用することができ、酸性又はアルカリ性のものを使用するのがよい。酸性触媒の場合はハロゲン化水素、カルボン酸、スルホン酸、酸性或いは弱酸性の無機塩、イオン交換樹脂等の固体酸が好ましい。アルカリ性触媒の場合は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属塩、ナトリウムシラノレート、カリウムシラノレート等のアルカリ金属シラノレート、トリエチルアミン、ジエチルアミン、アニリン等のアミン類、アンモニア水等を用いることができる。触媒量は水溶液のpHが2~7及び7~12になるように添加量を調整することが好ましい。また反応終了後には必要に応じて、酸性又はアルカリ性触媒を中和する中和剤を添加してもよい。
水溶液にはシラン化合物及び加水分解反応生成物を水中に分散させるために界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤には特に制限はないが、例えばアルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、4級アンモニウム塩、アルキルアミン酢酸塩等のカチオン系界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤等が使用可能で、これらを単独又は2種以上を併用して使用することができる。また界面活性剤として酸性又はアルカリ性を示すものは、加水分解触媒としても使用することができる。界面活性剤を添加する際の添加量に特に制限はないが、シラン化合物100重量部に対して1~50重量部であることが好ましい。1重量部より少ないと界面活性剤を添加する効果が十分に得られず、50重量部より多いと撥水剤の撥水性が損なわれる可能性がある。
水とシラン化合物の混合物に、必要に応じて加水分解触媒及び界面活性剤を添加し、0~90℃で10分間~24時間加水分解反応を行ってよい。その後に必要に応じて中和反応を行うことでシリコーンレジンを得ることができる。また加水分解反応により副生したアルコール類や中和塩等は減圧留去や濾過等で除去することができる。このシリコーンレジンには種々の添加剤を配合することができる。例えば目的に応じて防腐剤、増粘剤等を配合することができる。
[化合物(C)の量]
撥水剤組成物における化合物(C)の量は、撥水剤組成物中、0.01重量%以上、0.03重量%以上、0.5重量%以上、1重量%以上、3重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上であってよく、また、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、20重量%以下、10重量%以下、5重量%以下、又は3重量%以下であってよい。
撥水剤組成物における重合体(A)の量は、重合体(A)の量と化合物(C)の量との合計量に対し、5重量%以上、7重量%以上、10重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上であってよく、また、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、又は50重量%以下であってよい。
一態様では、撥水剤組成物における、重合体(A)の量が、重合体(A)の量と化合物(C)の総量との合計に対し、5重量%~95重量%である。
化合物(C)の量は、重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上、0.03重量部以上、0.5重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、40重量部以上、50重量部以上、又は60重量部以上であってよく、また、95重量部以下、90重量部以下、87重量部以下、80重量部以下、70重量部以下、65重量部以下、60重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、5重量部以下、又は3重量部以下であってよい。
一態様では、化合物(C)の量は0重量部であってよく、換言すると本開示の撥水剤組成物は、化合物(C)を含まなくてもよい。
一態様では、化合物(C)の好ましい量は、重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)との合計量100重量部に対して、0重量部~80重量部である。
本開示における撥水剤組成物は、液状媒体、有機酸、無機酸、及び/又は硬化剤をさらに含んでもよい。
〔液状媒体〕
本開示における撥水剤組成物は、液状媒体を含んでもよい。液状媒体は水、有機溶媒、又は水と有機溶媒との混合物であってよい。撥水剤組成物は分散液又は溶液であってよい。本開示における撥水剤組成物は好適には水分散体又は水分散液である。
有機溶媒の例は、エステル(例えば、炭素数2~40のエステル、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例えば、炭素数2~40のケトン、具体的には、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン)、アルコール(例えば、炭素数1~40のアルコール、具体的には、イソプロピルアルコール)、芳香族系溶剤(例えば、トルエン及びキシレン)、石油系溶剤(例えば、炭素数5~10のアルカン、具体的には、ナフサ、灯油)である。有機溶媒は水溶性有機溶媒であることが好ましい。水溶性有機溶媒は少なくとも一のヒドロキシ基を有している化合物(例えば、アルコール、グリコール系溶媒等のポリオール、ポリオールのエーテル体(例えばモノエーテル体)等)を含んでいてもよい。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用してもよい。
本開示における撥水剤組成物は、有機溶媒溶液又は有機溶媒分散液であってよい。有機溶媒溶液とは、溶質が溶媒に溶解して均一な相を形成している液を意味する。有機溶媒分散液は、溶質が溶媒中に粒子状となって懸濁あるいは浮遊しており、遠心分離等により溶質(分散質)と溶媒(分散媒)に分離し得る液を意味する。
[液状媒体の量]
液状媒体の量は、重合体(A)1重量部に対して、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、40重量部以上、又は50重量部以上、100重量部以上、200重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、又は1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、500重量部以下、200重量部以下、175重量部以下、150重量部以下、125重量部以下、100重量部以下、80重量部以下、60重量部以下、40重量部以下、20重量部以下、又は10重量部以下であってよい。
水の量は、重合体(A)1重量部に対して、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、40重量部以上、50重量部以上、100重量部以上、200重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、又は1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、500重量部以下、200重量部以下、175重量部以下、150重量部以下、125重量部以下、100重量部以下、80重量部以下、60重量部以下、40重量部以下、20重量部以下、又は10重量部以下であってよい。
有機溶媒の量は、重合体(A)1重量部に対して、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、40重量部以上、50重量部以上、100重量部以上、200重量部以上、300重量部以上、500重量部以上、又は1000重量部以上であってよく、また、3000重量部以下、2000重量部以下、1000重量部以下、500重量部以下、200重量部以下、175重量部以下、150重量部以下、125重量部以下、100重量部以下、80重量部以下、60重量部以下、40重量部以下、20重量部以下、又は10重量部以下であってよい。
〔有機酸〕
本開示の撥水剤組成物は有機酸を含んでもよい。有機酸としては、公知のものを用いることができる。有機酸としては、カルボン酸、スルホン酸、スルフィン酸等が好ましく挙げられ、特にカルボン酸が好ましい。該カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられ、特にギ酸又は酢酸が好ましい。本開示においては、有機酸は、一種を用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。たとえば、ギ酸と酢酸とを組み合わせて用いてもよい。
[有機酸の量]
有機酸の量は、重合体(A)100重量部に対して、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、又は100重量部以上であってよく、また、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、又は5重量部以下であってよい。撥水剤組成物のpHが、3~10、例えば5~9、特に6~8となるように有機酸の量は調整されてもよい。撥水剤組成物は酸性(pH7以下、例えば6以下)であってもよい。
〔無機酸〕
本開示の撥水剤組成物は無機酸を含んでもよい。無機酸としては、公知のものを用いることができる。無機酸の例としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、ホウ酸、硫酸、及びリン酸等が挙げられる。本開示においては、無機酸は、一種を用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。無機酸を加えることで、水分散体の安定性を向上させることができる。
[無機酸の量]
無機酸の量は、重合体(A)100重量部に対して、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、又は100重量部以上であってよく、また、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、又は5重量部以下であってよい。撥水剤組成物のpHが、3~10、例えば5~9、特に6~8となるように無機酸の量は調整されてもよい。撥水剤組成物は酸性(pH7以下、例えば6以下)であってもよい。
〔硬化剤〕
本開示の撥水剤組成物は、硬化剤(活性水素反応性化合物又は活性水素含有化合物)を含んでよい。撥水剤組成物は、紙用(例えば、紙用耐油剤)である場合、硬化剤を含まなくてもよい。
撥水剤組成物における硬化剤(架橋剤)は撥水剤組成物を良好に硬化させ得る。硬化剤は、活性水素又は活性水素反応性基と反応する活性水素反応性化合物又は活性水素含有化合物であってよい。活性水素反応性化合物の例は、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、クロロメチル基含有化合物、カルボキシル基含有化合物及びヒドラジド化合物である。活性水素含有化合物の例は、ヒドロキシル基含有化合物、アミノ基含有化合物及びカルボキシル基含有化合物、ケトン基含有化合物、ヒドラジド化合物、メラミン化合物、及び尿素系化合物である。
硬化剤はイソシアネート化合物を含んでよい。イソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物であってよい。ポリイソシアネート化合物は、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物である。ポリイソシアネート化合物は、架橋剤として働く。ポリイソシアネート化合物の例は、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート及びこれらポリイソシアネートの誘導体等を挙げることができる。イソシアネート化合物は、ブロックドイソシアネート化合物(例えばブロックドポリイソシアネート化合物であってよい)。ブロックドイソシアネート化合物は、イソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック剤でマスクし反応を抑制した化合物である。
脂肪族ポリイソシアネートの例は、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、2,4,4-又は2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエートの脂肪族ジイソシアネート、及びリジンエステルトリイソシアネート、1,4,8-トリイソシアナトオクタン、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、1,8-ジイソシアナト-4-イソシアナトメチルオクタン、1,3,6-トリイソシアナトヘキサン、2,5,7-トリメチル-1,8-ジイソシアナト-5-イソシアナトメチルオクタン等の脂肪族トリイソシアネート等である。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
脂環族ポリイソシアネートの例は、脂環族ジイソシアネート及び脂環族トリイソシアネート等である。脂環族ポリイソシアネートの具体例は、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)、1,3,5-トリイソシアナトシクロヘキサン、4,4'メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、1,3―ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンである。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
芳香脂肪族ポリイソシアネートの例は、芳香脂肪族ジイソシアネート及び芳香脂肪族トリイソシアネートである。芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例は、1,3-若しくは1,4-キシリレンジイソシアネート又はその混合物、1,3-又は1,4-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン(テトラメチルキシリレンジイソシアネート)若しくはその混合物、1,3,5-トリイソシアナトメチルベンゼンである。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
芳香族ポリイソシアネートの例は、芳香族ジイソシアネート、芳香族トリイソシアネート、芳香族テトライソシアネートである。芳香族ポリイソシアネートの具体例は、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、2,4’-又は4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート若しくはその混合物、2,4-又は2,6-トリレンジイソシアネート若しくはその混合物、トリフェニルメタン-4,4’,4’’-トリイソシアネート、及び4,4’-ジフェニルメタン-2,2’,5,5’-テトライソシアネート等である。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
ポリイソシアネートの誘導体は、例えば、上記したポリイソシアネート化合物のダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン等の各種誘導体を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。
これらポリイソシアネートは、一種又は二種以上を組合せて使用することができる。
ポリイソシアネート化合物として、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック剤でブロックした化合物であるブロック化ポリイソシアネート化合物(ブロックイソシアネート)を使用することが好ましい。溶液中でも比較的安定であり、撥水剤組成物と同じ溶液中でも使用可能である等の理由からブロック化ポリイソシアネート化合物を使用することが好ましい。
ブロック剤は、遊離のイソシアネート基を封鎖するものである。ブロック化ポリイソシアネート化合物は、例えば、100℃以上、例えば130℃以上に加熱することにより、イソシアネート基が再生し、ヒドロキシル基と容易に反応することができる。ブロック剤の例は、フェノール系化合物、ラクタム系化合物、脂肪族アルコール系化合物、オキシム系化合物、ピラゾール系化合物等である。ポリイソシアネート化合物は、単独で又は二種以上を組合せて使用することができる。
エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物である。エポキシ化合物の例は、ポリオキシアルキレン基を有するエポキシ化合物、例えば、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル及びポリプロピレングリコ-ルジグリシジルエ-テル;並びにソルビトールポリグリシジルエーテル等である。
クロロメチル基含有化合物はクロロメチル基を有する化合物である。クロロメチル基含有化合物の例は、クロロメチルポリスチレン等である。
カルボキシル基含有化合物はカルボキシル基を有する化合物である。カルボキシル基含有化合物の例は、(ポリ)アクリル酸、(ポリ)メタクリル酸等である。
ケトン基含有化合物の具体例としては、(ポリ)ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
ヒドラジド化合物の具体例としては、ヒドラジン、カルボヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド等が挙げられる。
メラミン化合物の具体例としては、メラミン樹脂、メチルエーテル化メラミン樹脂等が挙げられる。
尿素系化合物の具体例としてはジメチロールジヒドロキシエチレン尿素(DMDHEU)、 ジメチルジヒドロキシエチレン尿素等が挙げられる。
[硬化剤の量]
硬化剤の量は、重合体(A)100重量部に対して、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、又は20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、又は100重量部以上であってよく、また、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、5重量部以下であってよい。
本開示の撥水剤組成物はさらに他の成分を含んでもよい。
〔他の成分〕
撥水剤組成物は、上記成分以外の他の成分を含んでよい。他の成分の例としては、撥水及び/又は撥油剤、スリップ防止剤、帯電防止剤、防腐剤、抗菌剤、消臭剤、浸透剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、又は二以上を併用して用いてもよい。前記の成分以外に、その他成分として、風合い調整剤、柔軟剤、抗菌剤、難燃剤、防シワ剤、架橋剤、造膜助剤、相溶化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調整剤、防虫剤、消泡剤、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、高分子分散剤、スカム分散剤、蛍光増白剤、染料固定剤、抑泡剤、これらは単独で使用してもよく、また二以上を併用して使用してもよい。
(帯電防止剤)
帯電防止剤の例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1、第2、第3アミノ基等のカチオン性官能基を有すカチオン型帯電防止剤;スルホン酸塩や硫酸エステル塩、ホスホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン性官能基を有するアニオン型帯電防止剤;アルキルベタイン及びその誘導体、イミダゾリン及びその誘導体、アラニン及びその誘導体等の両性型帯電防止剤、アミノアルコール及びその誘導体、グリセリン及びその誘導体、ポリエチレングリコール及びその誘導体等のノニオン型帯電防止剤等が挙げられる。これらのカチオン型、アニオン型、両性イオン型のイオン導電性基を有する単量体を重合若しくは共重合して得られたイオン導電性重合体であってもよい。これらは単独で使用してもよく、また二以上を併用してもよい。
(防腐剤)
防腐剤は、主に、防腐力、殺菌力を強化し、長期保存中の防腐性を保つために用いられ得る。防腐剤としては、例えば、イソチアゾロン系有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系有機硫黄化合物、安息香酸類、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール等が挙げられる。防腐剤の含有量は、撥水剤組成物の総重量に対し、0.0001~1重量%であることが好ましい。防腐剤の含有量が前記範囲の下限値以上であると、防腐剤の添加効果が充分に得られ、上限値以下であると、撥水剤組成物の保存安定性が良好である。
(抗菌剤)
抗菌剤は、繊維上での菌の増殖を抑え、さらには微生物の分解物由来の嫌なにおいの発生を抑える効果を有する成分である。抗菌剤としては、例えば、四級アンモニウム塩等のカチオン性殺菌剤、ビス-(2-ピリジルチオ-1-オキシド)亜鉛、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、8-オキシキノリン、ポリリジン等が挙げられる。
(消臭剤)
消臭剤としては、クラスターデキストリン、メチル-β-シクロデキストリン、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、モノアセチル-β-シクロデキストリン、アシルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、アミノカルボン酸系金属錯体(国際公開第2012/090580号記載のメチルグリシンジ酢酸3ナトリウムの亜鉛錯体)等が挙げられる。
(スリップ防止剤)
縫製時や着用時における繊維の目ずれ、縫製部のずれを抑制する効果を有する成分である。スリップ防止剤としては例えば、ポリシロキサン化合物、コロイダルシリカ類、シリコーンレジン誘導体、コロイド性有機シリコーン系、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
(柔軟剤)
柔軟剤は布に柔軟で平滑な風合いを与える効果を有する成分である。柔軟剤成分としては例えば、第4級アンモニウム塩型、アミン塩型等のカチオン系界面活性剤、せっけん、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型等アニオン系界面活性剤、多価アルコール型、ポリエチレングリコール型等のノニオン系界面活性剤、ベタイン型、アミノ酸型等の両性系界面活性剤、シロキサン系樹脂等が挙げられる。
[他の成分の量]
他の成分の各量又は総量は、重合体(A)100重量部に対して、0.1重量部以上、1重量部以上、3重量部以上、5重量部以上、10重量部以上、15重量部以上、20重量部以上、50重量部以上、75重量部以上、又は100重量部以上であってよく、また、500重量部以下、300重量部以下、200重量部以下、100重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、30重量部以下、20重量部以下、10重量部以下、又は5重量部以下であってよい。
<撥水剤組成物の製造方法>
撥水剤組成物の製造方法は、ケイ素含有単量体を含む媒体(例えば液状媒体)中、ケイ素含有単量体を反応(重合)させて重合体(A)を得る工程を含んでもよい。分散剤(B)は、上記媒体中に含まれていてもよく、又は重合後に重合体(A)と組み合わせてもよい。かかる方法により、本開示の撥水剤組成物を得ることができる。
重合方法としては、例えば、懸濁重合、乳化重合などが挙げられ、重合体(A)のエマルションを得る観点から、乳化重合が挙げられる。重合体(A)を得る方法は、上記で説明した重合体(A)の重合方法の通りである。
重合体(A)を乳化重合で得た場合、重合体(A)と分散剤(B)とを含むエマルションを得ることができる。重合体(A)と分散剤(B)とを含むエマルションは、そのまま撥水剤組成物として用いてもよい。重合体(A)と分散剤(B)とを含むエマルションを水等の液状媒体により希釈し、撥水剤組成物として用いてもよい。
重合体(A)が乾燥体(例えば、粉末)の場合、重合体(A)の乾燥体を分散剤(B)とともに液状媒体中に分散させて本開示の撥水剤組成物を得ることができる。
一態様では、撥水剤組成物の製造方法は、
ビニル重合体、イソシアネート誘導体、ワックス、及びシリコーンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物(C)を得る工程、及び
重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)とを組み合わせる工程をさらに含んでもよい。
ビニル重合体、イソシアネート誘導体、ワックス、及びシリコーンは、市販品として入手可能なものを用いてもよく、または上記化合物(C)において説明した重合方法等により得てもよい。
化合物(C)を得る工程における化合物(C)は、乾燥体(例えば、粉末)であってよく、又は液状媒体中に分散した分散液の状態であってよい。化合物(C)が分散液中に分散している状態である場合、かかる分散液は、分散剤(B)を含んでいてもよい。
重合体(A)と分散剤(B)と化合物(C)とを組み合わせる工程は特に限定されないが、重合体(A)及び分散剤(B-1)を含む分散液と、化合物(C)及び分散剤(B-2)を含む分散液とを組み合わせることであってよい。ここで、分散剤(B-1)および分散剤(B-2)は、それぞれ独立して上記分散剤(B)から選択される分散剤である。
重合体(A)と分散剤(B-1)とを含む分散液は、分散剤(B-1)を用いて乳化重合により重合体(A)を得る又は液状媒体中に分散剤(B-1)を用いて重合体(A)を分散させることで得ることができる。化合物(C)と分散剤(B-2)とを含む分散液は、分散剤(B-2)を用いて乳化重合によりビニル重合体、シリコーン等を得る又は液状媒体中に分散剤(B-2)を用いてビニル重合体、イソシアネート誘導体、ワックス、又はシリコーン分散させることで得ることができる。
<撥水剤組成物の用途>
本開示における撥水剤組成物の用途の例としては、外的処理剤(表面処理剤)又は内的処理剤、撥水剤組成物(撥水剤、撥油剤又は撥水撥油剤等、特に撥水剤)、防汚剤、汚れ脱離剤、剥離剤、離型剤(外部離型剤又は内部離型剤)等が挙げられる。
<処理製品の製造方法>
本開示における処理製品の製造方法は、撥水剤組成物で基材を処理する工程を含む。
[処理製品]
本開示の撥水剤組成物で処理され得る基材としては、繊維基材、石材、フィルター(例えば、静電フィルター)、防塵マスク、燃料電池の部品(例えば、ガス拡散電極及びガス拡散支持体)、ガラス、紙、木、皮革、毛皮、石綿、レンガ、セメント、金属及び酸化物、窯業製品、プラスチック、塗面、及びプラスター等を挙げることができる。繊維基材としては種々の例を挙げることができる。例えば、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維等の無機繊維、あるいはこれらの混合繊維が挙げられる。撥水剤組成物で処理される基材の一例として、織編物の例について詳述する。
(織編物)
・織編物の製造方法
織編物は、上記の繊維からなる長繊維、短繊維の糸を製織編して生機を得た後、これを後加工及び撥水加工することにより得ることができる。製織編は、公知の織機、編機を用いて行えばよく、製織編に先立つ準備工程も公知の設備を使用すればよい。
製織編された織編物は、織編物の繊維素材に適応した公知の精錬・染色の方法、設備を使用して後加工をすることができる。
後加工した後は、織編物を撥水加工してよい。撥水加工では、まず、撥水剤を含む水溶液(本開示における撥水剤組成物であってよい)を調製する。次に、パディング法、スプレー法、キスロールコータ法、スリットコータ法等に基づき、上記後加工後の織編物に上記水溶液を付与し、乾燥後に乾熱処理すればよい。上記水溶液には、必要に応じて架橋剤、柔軟剤、帯電防止剤等を併せて含ませてもよい。撥水加工後は、織編物をカレンダー加工してもよい。
織編物は、撥水性を要望される衣料用途、特にアウトドアやスキー、スノーボード、ゴルフなどのスポーツウェア用途そしてユニフォームウェア用途などに好適に用いられる。
・積層生地
本開示の織編物の片面に透湿防水層を設けた積層生地として提供してもよい。透湿防水層は織編物へ直接積層されてなるものであってもよいし、接着剤層を介して織編物に積層されてなるものであってもよい。なお、本開示の積層生地を衣料用途等に用いる場合は、織編物側が雨水等を弾く側に配置される。
・透湿防水層
透湿防水層とは、織編物の一方面を被覆している層であって、防水性及び透湿性を有する樹脂あるいは、構造の膜によって形成された層である。
透湿防水層は、織編物へ直接樹脂(透湿防水層を構成する樹脂)を塗布することによって形成されてもよいし、後述の接着剤層を介して織編物片面に積層されていてもよい。
透湿防水層を構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、無孔のものと多孔を形成する樹脂が用いられる。無孔のものは、透湿性を有するために親水性の成分を有するポリウレタン樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂が用いられる。また、多孔のものは、湿式多孔膜を形成するポリウレタン樹脂やエレクトロスピニングで多孔化するポリウレタン樹脂のほか、PTFEの多孔膜やPEやPPの多孔膜も用いられる。
ポリウレタン樹脂としては、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させて得られる従来公知のものを採用しうる。
微多孔構造を有する透湿防水膜は、無機微粉末を含有させたポリウレタン樹脂のDMF溶液を湿式凝固法により得ることができる。
無機微粉末としては、例えば二酸化珪素、二酸化アルミニウム、又は二酸化チタン等からなる微粉末が挙げられる。また、無機微粉末の平均一次粒子径としては、7~40nm程度が好ましい。無機微粉末の含有量は透湿防水層全量に対して3~50重量%であることが好ましく、5~50重量%であることが好ましい。
透湿防水層の厚みは、5μm以上であることが好ましく、10~30μmであることがより好ましい。厚みが上記範囲であると防水性及び透湿性のバランスに優れるものとなり、更に風合いといった面で利点がある。
・接着剤層
積層生地は、接着剤層を含むことが好ましい。つまり、織編物と透湿防水層とは接着剤層を介して積層されることが好ましい。また、接着剤層はドット、格子状などの不連続な層であることが透湿性の面で好ましい。
接着剤層を構成する接着剤の種類としては、特に制限されないが、透湿防水層との接着性に優れるものであることが好ましい。例えば、透湿防水層を構成する樹脂として、ポリウレタン樹脂を主成分とするものを選定した場合は、ポリウレタン系接着剤からなる接着剤層を採用することが好ましい。ポリウレタン系接着剤は、エーテル系、エステル系、ポリカーボネート系等のいずれの構造のものを使用してもよい
接着剤層は織編物の一方の面の全面に形成されてもよいし、透湿性又は風合い等の観点からパターン状に形成されていてもよい。パターン状の形態としては、特に限定されないが、点状、線状、格子状、市松模様、亀甲模様等が挙げられ、何れも全体に均一に配置されていることが好ましい。
接着剤層の厚みとしては、10~100μm程度が好ましく、20~80μmがより好ましい。
・裏地用繊維布帛
本開示の積層生地では、透湿防水層上(透湿防水層において、本開示の織編物が積層されている面とは反対側の面)に裏地用繊維布帛が積層されていてもよい。裏地用繊維布帛により透湿防水層を保護することができ、防水性(耐水圧)及び強度に一層優れたものとすることができる。
裏地用繊維布帛としては、各種の織物、編物等が挙げられる。中でも、編物は、織物に比べて表面に構成糸条が突出し易く平坦な表面状態とならず、アンカー効果がより発揮されて透湿防水層と剥離し難い点から、好適である。
また、トリコット編地は製編時に長い生機を得ることができ繋ぎ目が少なく、透湿防水層上に均一に積層することができる点でも好ましい。
裏地用繊維布帛を構成する繊維の素材については特に限定されず、適宜に選択できるが、ナイロン繊維であることが好ましい。なぜなら、一般にナイロン繊維においては酸性染料が用いられるために、分散染料が用いられるポリエステル繊維等において問題となる、透湿防水層への分散染料の移行昇華が起こり難いためである。裏地用繊維布帛の構成繊維の形態(長繊維、短繊維又は紡績糸)、又は繊度については特に限定されず、本開示の効果を損なわない範囲で適宜に選定できる。
・積層生地の特性
積層生地は、優れた防水性を有している。本開示の積層生地が有する防水性の好適な例として、JIS L 1092:2009 A法(低水圧法)に規定される耐水試験に従って測定される水位が、例えば、10000mm以上、好ましくは15000mm以上、更に好ましくは16000mm以上、特に好ましくは20000mm以上が挙げられる。
積層生地は、優れた透湿性を有している。本開示の積層生地が有する透湿性の好適な例として、JIS L 1099:2021 B-1法(酢酸カリウム法)に従って測定される透湿度が、例えば、10000g/m2・24h以上、好ましくは15000g/m2・24h以上、更に好ましく、20000g/m2・24h以上が挙げられる。当該透湿度の上限値については、特に制限されないが、例えば40000g/m2・24h又は35000g/m2・24h・mmが挙げられる。また、JIS L 1099:2021 A-1法(塩化カルシウム法)に従って測定される透湿度が、例えば、4000g/m2・24h以上、好ましくは8000g/m2・24h以上、更に好ましく、10000g/m2・24h以上が挙げられる。当該透湿度の上限値については、測定方法の限界として、13000~15000g/m2・24h程度となる。
積層生地は、本開示の積層生地において、織編物と透湿防水層との剥離強力として、JIS K 6404-2の手法に従って測定される剥離強力が、2.55N/2.54cm以上であれば衣料用途においては好ましく、使用用途においては5N/2.54cm以上であることが好ましいこともある。
・積層生地の製造方法
積層生地の製造方法については、特に制限されないが、例えば、以下に示す第一の製造方法及び第二の製造方法が挙げられる。
第一の製造方法:織編物の表面に、前記透湿防水層を構成する樹脂を塗布することで、前記透湿防水層を形成する工程を含む。
第二の製造方法:織編物又は透湿防水層上に接着剤層を形成する工程と、接着剤層を介して織編物と透湿防水層とを貼り合わせる工程、とを含む。
第一の製造方法において、織編物の表面に透湿防水層を構成する樹脂を塗布する手法としては、例えば、コーティング法が挙げられる。コーティング法において、ナイフコーター又はコンマコーターを使用することができる。また、優れた透湿性を備えさせるという観点から、湿式法により透湿防水層を得ることが好ましい。
第二の製造方法において、織編物又は透湿防水層上に接着剤層を形成する手法として、例えば、ラミネート法が挙げられる。ラミネート法において、接着剤層の形成には樹脂溶液を用いる方法、又はホットメルトによる方法を採用することができる。まず、透湿防水層形成用樹脂組成物(例えば、樹脂と有機溶剤とを含む樹脂組成物)を、離型材(離型紙、離型布又は離型フィルム等)の表面にクリアランスを設け、厚みを調節しながら透湿防水層を形成し、乾燥・熱処理することでフィルムを得る。離型材は、貼合わせた後又は熟成した後に、適宜に取り除くことができる。また、ホットメルトによる方法で貼り合せる場合は、離型材を剥離しフィルム単体で貼り合わせることもできる。
また、透湿防水膜は、無溶剤でTダイ法、インフレーションなどの押出法により製膜された膜やエレクトロスピニング法により製膜された多孔膜、PTFEやPE、PPなどの多孔膜などを貼り合わせることができる。
そして、織編物又は透湿防水層の上に、接着剤層を形成する。例えば、樹脂溶液を用いた方法であれば、二液硬化型であって粘度を500~5000mPa・sの範囲に調製したポリウレタン樹脂溶液を全面、又はパターン状に塗布してもよい。その後乾燥して接着剤層を形成し、接着剤層を介して織編物と透湿防水層とを貼り合わせ、両者を圧着若しくは熱圧着することで、第二の製造方法を実行することができる。
一方、ホットメルトの場合には、空気中の水分と反応する湿気硬化型樹脂を用いることが好適であり、実用上は80~150℃程度の温度域で溶融するものがより好ましい。この場合、まず、樹脂の融点及び溶融時の粘性等を考慮しながらホットメルト樹脂を溶融させる。その後、織編物又は透湿防水層の上に溶融した樹脂を塗布し接着剤層を形成して織編物と透湿防水層とを貼り合わせ、圧着することで、第二の製造方法を実行することができる。または、風合いを重視する場合は、パターン状に透湿防水膜に塗布し織編物と貼り合わせることもできる。
その後、公知の適宜な手法を用いて、透湿防水層上に裏地用繊維布帛を積層することができる。
・積層生地の用途
積層生地は、撥水性及び透湿防水性に優れ、過酷な環境下でも透湿防水層が剥離しないため、屋外にて使用されるユニフォーム衣料、スポーツ衣料、アウトドア製品等の分野において、好適に用いられる。
[処理方法]
本開示の撥水剤組成物は、処理剤(特に表面処理剤)として、従来既知の方法により基材(特に繊維基材)に適用することができる。本開示における撥水剤組成物を、必要により有機溶媒又は水に分散して希釈して、浸漬塗布、スプレー塗布、泡塗布等のような既知の方法により、基材の表面に付着させ、乾燥する方法であってよい。乾燥後、撥水剤組成物における固形成分が付着した繊維製品が得られる。また、必要ならば、適当な架橋剤と共に適用し、キュアリングを行ってもよい。さらに、本開示の撥水剤組成物と、撥水及び/又は撥油剤、スリップ防止剤、帯電防止剤、風合い調整剤、柔軟剤、抗菌剤、難燃剤、塗料定着剤、防シワ剤、乾燥速度調整剤、架橋剤、造膜助剤、相溶化剤、凍結防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調整剤、防虫剤、消泡剤等の各種添加剤とを併用することも可能である。各種添加剤の例としては、上述の撥水剤組成物における「他の成分」で説明したものと同様であってよい。基材と接触させる処理剤における炭化水素系撥水性樹脂の濃度は、用途によって適宜変更されてよいが、0.01~10重量%、例えば0.05~5重量%であってよい。
[繊維製品]
基材である繊維基材としては種々の例を挙げることができるが、例えば布製品や紙製品が挙げられる。
布製品の例としては、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、ポリアミド、ポリエステル(特にポリエチレンテレフタレートが好ましい)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維等の無機繊維、あるいはこれらの混合繊維が挙げられる。布製品には、織物、編物及び不織布、衣料品形態の布及びカーペットが含まれるが、布とする前の状態の繊維、糸、中間繊維製品(例えば、スライバー又は粗糸等)に対して、処理がなされてもよい。
紙製品の例としては、クラフトパルプあるいはサルファイトパルプ等の晒あるいは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプあるいはサーモメカニカルパルプ等の晒あるいは未晒高収率パルプ、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙あるいは脱墨古紙等の古紙パルプ等からなる紙、紙でできた容器、紙でできた成形体等が挙げられる。紙製品の具体例としては、食品用包装用紙、石膏ボード原紙、コート原紙、中質紙、一般ライナー及び中芯、中性純白ロール紙、中性ライナー、防錆ライナー及び金属合紙、クラフト紙、中性印刷筆記用紙、中性コート原紙、中性PPC用紙、中性感熱用紙、中性感圧原紙、中性インクジェット用紙及び中性情報用紙、モールド紙(モールド容器)等である。
撥水剤組成物は、繊維基材(例えば、布)を液体で処理するために知られている方法のいずれかによって繊維基材に適用することができる。繊維基材を撥水剤組成物に浸してよく、あるいは、繊維基材に溶液を付着又は噴霧してよい。処理された繊維製品繊維基材は、撥水性及び撥油性を発現させるために、好ましくは、加熱により乾燥及びキュアリングが行われる。加熱温度は例えば100℃~200℃、100℃~170℃又は100℃~120℃であってよい。本開示において低温加熱(例えば、100℃~140℃)であっても良好な性能が得られる。本開示において加熱時間は5秒~60分であってよく、例えば30秒~3分であってよい。
あるいは、重合体はクリーニング法によって繊維基材に適用してよく、例えば、洗濯適用又はドライクリーニング法等において繊維基材に適用してよい。
処理される繊維基材は、布であってよく、これには、織物(織布)、編物(編布)及び不織布、衣料品形態の布及びカーペット等が含まれるが、繊維又は糸又は中間繊維製品(例えば、スライバー又は粗糸等)であってもよい。本開示の撥水剤組成物は、繊維製品(例えば合成繊維)を撥水性にすることにおいて特に効果的である。
繊維基材を構成する繊維は、天然繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維又は無機繊維であってよい。繊維は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
天然繊維の例としては、綿、亜麻、パルプ等のセルロース系繊維、キチン、キトサン、羊毛、絹である。ウッドパルプの具体例は、グランドウッドパルプ(GP),プレッシャーライズドグランドウッドパルプ(PGW),サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ、針葉樹高歩留り未晒クラフトパルプ(HNKP;N材),針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP;N材、NB材),広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP;L材),広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP、L材)等の化学パルプ、デインキングパルプ(DIP),ウェイストパルプ(WP)等の古紙パルプやセミケミカルパルプ(CP)等である。
合成繊維の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル;線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン46等のポリアミド;ポリアクリロニトリル等のアクリル繊維;ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルである。
半合成繊維の例は、アセテート、トリアセテートである。再生繊維の例は、レーヨン、キュプラ、ポリノジックレーヨン、リヨセル、テンセルである。無機繊維の例は、ガラス繊維、炭素繊維である。
あるいは、繊維基材は皮革であってよい。製造重合体を、皮革を疎水性及び疎油性にするために、皮革加工の様々な段階で、例えば、皮革の湿潤加工の期間中に、又は、皮革の仕上げの期間中に、水溶液又は水性乳化物から皮革に適用してよい。
あるいは、繊維基材は紙であってもよい。製造重合体を、予め形成した紙に適用してよく、又は、製紙の様々な段階で、例えば、紙の乾燥期間中に適用してもよい。
「処理」とは、撥水剤組成物を、浸漬、噴霧、塗布等により基材に適用することを意味する。処理により、撥水剤組成物の有効成分である重合体(A)が基材の内部に浸透する及び/又は基材の表面に付着する。換言すると、処理により、本開示の撥水剤組成物における重合体(A)が付着している基材(例えば、繊維製品)が得られる。
[繊維基材の前処理]
繊維基材は、本開示の撥水剤組成物で処理する前に前処理されていてもよい。繊維基材の前処理を行うことで、撥水剤組成物で処理後の繊維基材に優れた堅牢性を付与し得る。
繊維基材の前処理の例は、反応性第四級アンモニウム塩との反応等によるカチオン化処理、スルホン化、カルボキシル化、リン酸化等のアニオン化処理、アニオン化処理後のアセチル化処理、ベンゾイル化処理、カルボキシメチル化処理、グラフト化処理、タンニン酸処理、高分子コーティング処理等が挙げられる。
繊維基材を前処理する方法としては、限定されないが、従来既知の方法により繊維基材を前処理することができる。前処理液を必要により有機溶媒又は水に分散して希釈して、浸漬塗布、スプレー塗布、泡塗布等のような既知の方法により、繊維基材の表面に付着させ、乾燥する方法であってよい。求める処理の程度に応じて前処理液のpH及び温度等が調整されてよい。繊維基材を前処理する方法の一例として、繊維基材を炭化水素系撥水剤で前処理する方法について詳述する。
繊維基材の前処理方法は、繊維に-SO(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、-COOM(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、及び-O-P(O)(OX)(OX)(式中、X及びXはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~22のアルキル基を示す)で示される1価の基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基(以下、「特定官能基」という場合もある)を付与する工程を備えてもよい。
としては、H、K、Na又は置換基を有していてもよいアンモニウムイオンが挙げられる。Mとしては、H、K、Na又は置換基を有していてもよいアンモニウムイオンが挙げられる。X又はXがアルキル基である場合、炭素数1~22のアルキル基であることが好ましく、炭素数4~12のアルキル基であることがより好ましい。
上記特定官能基を含む繊維(以下、「官能基含有繊維」という場合もある)は、例えば、以下の方法により用意することができる。
(i)繊維材料に、上記特定官能基を有する化合物を付着させる。なお、化合物の付着は、上記特定官能基が十分な量で残される範囲で化合物の一部と繊維の一部とが化学的に結合している状態であってもよい。
(ii)繊維を構成する材料に上記特定官能基が直接導入されている繊維を用意する。
(i)の場合、例えば、繊維材料を、上記特定官能基を有する化合物の一種以上が含まれる前処理液で処理する官能基導入工程により、官能基含有繊維を得ることができる。
繊維材料の素材としては、特に制限はなく、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ポリアミド(ナイロン等)、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン等の合成繊維及びこれらの複合繊維、混紡繊維等が挙げられる。繊維材料の形態は繊維(トウ、スライバー等)、糸、編物(交編を含む)、織物(交織を含む)、不織布、紙等のいずれの形態であってもよい。
本実施形態においては、得られる繊維製品の撥水性が良好になる観点から、ポリアミド及びポリエステルを素材として含む繊維材料を用いることが好ましく、特に、ナイロン6、ナイロン6,6等のナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチルテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、及びこれらが含まれる混合繊維を用いることが好ましい。
上記-SOを有する化合物としては、フェノール系高分子を用いることができる。このようなフェノール系高分子としては、例えば、下記一般式で表される化合物を少なくとも一種含むものが挙げられる。

[式中、Xは-SO(式中、Mは1価のカチオンを示す)又は下記一般式で表される基を表し、nは20~3000の整数である。]

[式中、Mは1価のカチオンを表す。]
上記Mとしては、H、K、Na又は置換基を有していてもよいアンモニウムイオンが挙げられる。
上記Mとしては、H、K、Na又は置換基を有していてもよいアンモニウムイオンが挙げられる。
上記一般式で表される化合物は、例えば、フェノールスルホン酸のホルマリン縮合物、スルホン化ビスフェノールSのホルマリン縮合物であってもよい。
上記-COOMを有する化合物としては、ポリカルボン酸系ポリマーが挙げられる。
ポリカルボン酸系ポリマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等をモノマーとして用いて従来公知のラジカル重合法で合成したポリマー、又は、市販されているものを使用することができる。
ポリカルボン酸系ポリマーの製造方法としては、例えば、上記モノマー及び/又はその塩の水溶液にラジカル重合開始剤を添加して、30~150℃で2~5時間加熱反応させる方法が挙げられる。このとき、上記モノマー及び/又はその塩の水溶液に、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類やアセトン等の水性溶剤を添加してもよい。ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過硫酸塩と重亜硫酸ナトリウム等の組み合わせによるレドックス系重合開始剤、過酸化水素、水溶性アゾ系重合開始剤等が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は単独で使用してもよく、又は二以上を併用してもよい。さらに、ラジカル重合の際には、重合度を調整する目的で連鎖移動剤(例えば、チオグリコール酸オクチル)を添加してもよい。
ラジカル重合には、上記モノマーのほかに共重合可能なモノマーを使用することができる。共重合可能なモノマーとしては、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系モノマー、アクリルアミド、アクリレート類、メタクリレート類等が挙げられる。アクリレート類及びメタクリレート類は、ヒドロキシル基等の置換基を有していてもよい炭素数1~3の炭化水素基を有するものが好ましい。このようなアクリレート類又はメタクリレート類としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート等が挙げられる。これらの共重合可能なモノマーは、単独で使用してもよく、又は二以上を併用してもよい。
ポリカルボン酸系ポリマー中のカルボキシル基はフリーであっても、アルカリ金属やアミン系化合物等によって中和されていてもよい。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられ、アミン系化合物としてはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
ポリカルボン酸系ポリマーの重量平均分子量は、得られる繊維製品の撥水性が良好となる観点から、1000~20000が好ましく、3000~15000がより好ましい。
ポリカルボン酸系ポリマーは、「ネオクリスタル770」(日華化学株式会社製、商品名)、「セロポールPC-300」(三洋化成工業株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
上記-O-P(O)(OX)(OX)を有する化合物としては、例えば、下記一般式で表されるリン酸エステル化合物が挙げられる。
[式中、X又はXは上記と同義であり、Xは炭素数1~22のアルキル基を示す。]
上記リン酸エステル化合物としては、アルキルエステル部分が、炭素数1~22のアルキル基であるリン酸モノエステル、ジエステル及びトリエステル、並びにこれらの混合物を用いることができる。
得られる繊維製品の撥水性が良好となる観点から、ラウリルリン酸エステル、デシルリン酸エステルを用いることが好ましい。
リン酸エステル化合物は、例えば、「フォスファノールML-200」(東邦化学工業株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
上記特定官能基を有する化合物の一種以上が含まれる前処理液は、例えば、上述した化合物の水溶液とすることができる。また、前処理液には、酸、アルカリ、界面活性剤、キレート剤等を含有させてもよい。
繊維材料を上記前処理液で処理する方法としては、例えば、パディング処理、浸漬処理、スプレー処理、コーティング処理が挙げられる。パディング処理としては、例えば、繊維染色加工辞典(昭和38年、日刊工業新聞社発行)の396~397頁や色染化学III(1975年、実教出版株式会社発行)の256~260頁に記載のパディング装置を用いた方法が挙げられる。コーティング処理としては、例えば、染色仕上機器総覧(昭和56年、繊維社発行)の473~477頁に記載のコーティング機を用いる方法が挙げられる。浸漬処理としては、例えば、染色仕上機器総覧(昭和56年、繊維社発行)の196~247頁に記載のバッチ式染色機を用いる方法が挙げられ、液流染色機、気流染色機、ドラム染色機、ウインス染色機、ワッシャー染色機、チーズ染色機等を用いることができる。スプレー処理としては、例えば、圧搾空気で処理液を霧状にして吹き付けるエアースプレーや、液圧霧化方式のエアースプレーを用いた方法が挙げられる。このときの処理液の濃度や付与後の熱処理等の処理条件は、その目的や性能等の諸条件を考慮して、適宜調整することができる。また、前処理液が水を含有する場合は、繊維材料に付着させた後に水を除去するために乾燥させることが好ましい。乾燥方法としては、特に制限はなく、乾熱法、湿熱法のいずれであってもよい。乾燥温度も特に制限されないが、例えば、室温~200℃で10秒~数日間乾燥させればよい。必要に応じて、乾燥後に100~180℃の温度で10秒~5分間程度加熱処理してもよい。
なお、繊維材料が染色されるものである場合、前処理液による処理は、染色前でも、染色と同浴で行ってもよいが、還元ソーピングを行う場合は、その過程で吸着した上記特定官能基を有する化合物(例えば、フェノール系高分子化合物等)が、脱落してしまうおそれがあるので、染色後の還元ソーピング後に行うことが好ましい。
浸漬処理における処理温度は、60~130℃とすることができる。処理時間は、5~60分とすることができる。
前処理液による官能基導入工程は、上記特定官能基を有する化合物の付着量が、繊維材料100重量部に対し、1.0~7.0重量部になる量で処理することが好ましい。この範囲内であると、耐久撥水性及び風合いを高水準で両立させることができる。
前処理液は、pHを3~5に調整することが好ましい。pH調整は、酢酸、リンゴ酸等のpH調整剤を用いることができる。
前処理液には、上記特定官能基を有する化合物を塩析効果により有効に繊維材料に吸着させるために塩を併用することもできる。使用できる塩としては、例えば、塩化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムが挙げられる。
前処理液による官能基導入工程では、過剰に処理された上記特定官能基を有する化合物を除去することが好ましい。除去方法としては、水洗による方法が挙げられる。十分な除去を行うことにより、後段の撥水加工において撥水性の発現が阻害されることを抑制することができ、加えて、得られる繊維製品の風合が良好となる。また、得られる官能基含有繊維は、炭化水素系撥水剤に接触させる前に、十分乾燥させておくことが好ましい。
(ii)繊維を構成する材料に上記特定官能基が直接導入されている繊維としては、例えば、カチオン可染ポリエステル(CD-PET)が挙げられる。
官能基含有繊維は、得られる繊維製品の撥水性が良好となる観点から、表面のゼータ電位が-100~-0.1mVであることが好ましく、-50~-1mVであることがより好ましい。繊維の表面のゼータ電位は、例えば、ゼータ電位・粒径測定システムELSZ-1000ZS(大塚電子株式会社製)にて測定することができる。
以下、実施例を挙げて本開示を詳しく説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
<試験方法>
試験の手順は次のとおりである。
分子量の解析に当たっては、下記機器を使用した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定(以下「GPC測定」とする。)
装置:HLC-8420GPC EcoSEC Elite-WS(東ソー製)
カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ-M(東ソー製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:0.35mL/分
検出器:示差屈折率検出器
〔撥水性試験〕
JIS-L-1092(AATCC-22)のスプレー法に準じて試験用布の撥水性を評価した。
以下に示す基準で撥水性を評価した。点数が大きいほど撥水性が良好なことを示し、状態によっては中間値(95、85、75)をつけた。
100 表面に湿潤や水滴の付着が観測されなかった。
90 表面に湿潤しないが、小さな水滴の付着が観測された。
80 表面に小さな個々の水滴上の湿潤が観測された。
70 表面の半分に湿潤を示し、小さな個々の湿潤が布を浸透する状態が観測された。
50 表面全体に湿潤が観測された。
0 表面および裏面が全体に湿潤が観測された。
〔軽撥油性試験〕
試験用布に試験液を0.6cmの高さから0.05mL滴下する。前記操作を繰り返し布上に5滴を4.0cm間隔で滴下し、30±2秒後の浸み込みや油滴の形状を観察して、軽撥油性を評価した。試験液は、PEG-600とオレイン酸を質量比9:1で混合することで調製した。本試験液の表面張力は自動表面張力計DY-300(協和界面科学社製)を用いて測定したところ、35.7mN/mであった。
以下に示す基準で軽撥油性を評価した。Aが最も軽撥油性に優れ、Dが著しく低い軽撥油性を示す。なお、滴下した5滴のうち3滴以上が示す結果を評価値として採用した。状態によっては中間値(A-、B-、C+)をつけた。
A [濡れ・浸み込み]透明(濡れていない)
[油滴の形状]丸みがある
B [濡れ・浸み込み]縁や底が若干黒ずんでいる
[油滴の形状]丸みを帯びている
C [濡れ・浸み込み]一部浸み込みが見られる
[油滴の形状]接触角が35°以下
D [濡れ・浸み込み]完全に浸み込む
[油滴の形状]平らである
〔耐スリップ性試験〕
荷重を160Nに設定した以外はISO 13936-2に従って試験を行い、縫目滑脱(mm)を測定した。縫目滑脱の値が小さいほど耐スリップ性に優れることを示し、未処理の布と同等すなわち2.0mm以下であることが最も好ましい。
[原料の調製]
(ケイ素含有重合体を含む水分散体の製造例)
製造例1
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤 2.76g、液状媒体として、純水 62.2g、ケイ素含有(メタ)アクリレートとして、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシリルオキシ)シラン(JNC株式会社製、製品名:TM-0701T) 27.6g、分散剤としてカチオン系分散剤0.52g、ソルビタン脂肪酸エステル 2.14g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.48gを仕込み、70℃に加熱し、ホモミキサーで1分、1000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
次いで、この乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、アゾ基含有水溶性開始剤0.14gを添加し、60℃で昇温し、3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発分濃度30%の水分散液を調製した。なお、この分散液中の重合体についてGPC測定を行ったところ、数平均分子量は305,000であった。
製造例2
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤 2.76g、液状媒体として、純水 62.2g、ケイ素含有(メタ)アクリレートとして、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシリルオキシ)シラン(JNC株式会社製、製品名:TM-0701T) 27.6g、分散剤としてカチオン系分散剤0.52g、ソルビタン脂肪酸エステル 2.14g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.48gを仕込み、60℃に加熱し、マグネチックスターラーで1分、800rpmで攪拌した後、超音波で5分間、乳化分散させた。
次いで、この乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、アゾ基含有水溶性開始剤0.14gを添加し、60℃で昇温し、3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発分濃度30%の水分散液を調製した。なお、この分散液中の重合体についてGPC測定を行ったところ、数平均分子量は1,400,000であった。
製造例3
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤 2.76g、液状媒体として、純水 62.2g、ケイ素含有(メタ)アクリレートとして、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシリルオキシ)シラン(JNC株式会社製、製品名:TM-0701T) 27.6g、分散剤としてカチオン系分散剤0.52g、ソルビタン脂肪酸エステル 2.14g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.48gを仕込み、70℃に加熱し、ホモミキサーで1分、1000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
次いで、この乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、ラウリルメルカプタン0.028gを仕込み撹拌後、更にアゾ基含有水溶性開始剤0.14gを添加し、60℃で昇温し、3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発分濃度30%の水分散液を調製した。なお、この分散液中の重合体についてGPC測定を行ったところ、数平均分子量は114,000であった。
製造例4
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤1.38g、液状媒体として、純水62.2g、ケイ素含有(メタ)アクリレートとして、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシリルオキシ)シラン(JNC株式会社製、製品名:TM-0701T) 26.2g、コモノマーとして、ステアリルアクリレート2.76g、分散剤としてカチオン系分散剤0.52g、ソルビタン脂肪酸エステル 2.14g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.48gを仕込み、70℃に加熱し、ホモミキサーで1分、1000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、アゾ基含有水溶性開始剤0.14gを添加し、60℃で昇温し、4時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発分濃度30%の水分散液を調製した。なお、この分散液中の重合体についてGPC測定を行ったところ、数平均分子量は370,000であった。
調製例1
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤30g、液状媒体として、純水120g、長鎖脂肪族炭化水素基含有(メタ)アクリレートとしてステアリルアクリレート48g、分散剤としてカチオン系分散剤0.46g、ソルビタン脂肪酸エステル2.0g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル6.0g、酢酸0.1gを仕込み、60℃に加熱し、ホモミキサーで1分、2000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
次いで、この乳化分散物を500mLのオートクレーブに移し、窒素置換後、連鎖移動剤として、ラウリルメルカプタン0.2g、塩化ビニルを12g仕込んだ。更にアゾ基含有水溶性開始剤 1.0gを添加し、60℃で昇温し、4時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発分濃度30%の水分散液を調製した。
調製例2
長鎖脂肪族炭化水素基含有(メタ)アクリレートについてステアリルアクリレート24g、ステアリル基含有アミドアクリレート24gに変更した以外は、調製例1と同様にして、アクリル重合体と界面活性剤と液体媒体とを含む水分散液を調製した。この分散液を更に純水で希釈して不揮発分濃度30%の水分散液を得た。
調製例3
攪拌棒、温度計、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに、メチルハイドロジェンシリコーンオイル(1H NMRにより測定したSiH:SiCHモル比=50:50)12gおよび白金触媒0.02gを仕込んだ。次いで、1-ヘキサコセン36gを滴下ロートに仕込み、70℃に維持しながら、滴下ロートから1-ヘキサコセンを滴下した。滴下終了後、さらに、70℃で3時間反応させた。赤外分光法(IR)によりSiHのピークが消失したことを確認し、固体状のシリコーン重合体47gを得た。
次いで、シリコーン重合体28g、水溶性グリコール系溶剤5.6g、純水60g、ソルビタン脂肪酸エステル1.7g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル0.7g、カチオン性分散剤0.6gを250mLガラス製容器へ仕込み、75℃に加熱し、ホモミキサーで1分、2000rpmで攪拌した後、超音波で10分間、乳化分散させ、シリコーン重合体の水分散液を得た。その後、この分散液を純水で希釈して、不揮発分濃度が30%の水分散液を調製した。
調製例4
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤30g、液状媒体として、純水120g、ステアリルアクリレート60g、分散剤としてカチオン系乳化剤2.0g、ソルビタン脂肪酸エステル2.0g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル6.0gを仕込み、80℃に加熱し、ホモミキサーで1分、2000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた500mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、ラウリルメルカプタン0.2gを仕込み攪拌後、更にアゾ基含有水溶性開始剤1.0gを添加し、60℃で昇温し、4時間反応させて重合体の水性分散液を得た。その後、純水を追加し、不揮発分濃度が30%の水分散体を調製した。
調製例5
1.脂肪族ポリイソシアネート誘導体の合成
温度計、攪拌装置、窒素導入管および冷却管が装着された反応器において、窒素雰囲気下、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI、三井化学社製、商品名:タケネート700)500質量部、2,6-ジ(tert-ブチル)-4-メチルフェノール(別名:ジブチルヒドロキシトルエン、BHT、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.25質量部、テトラフェニル・ジプロピレングリコール・ジホスファイト(有機亜リン酸エステル、助触媒)0.25質量を混合した後、この混合液に1,3-ブタンジオール 10.7質量部を加え、窒素を、その液相に1時間導入した。その後、混合液を80℃に昇温し3時間反応後、60℃に降温した。その後、イソシアヌレート化触媒として、トリメチル-N-2-ヒドロキシプロピルアンモニウム・2-エチルヘキサノエート 0.2質量部加え、1.5時間反応させた。その後、HDI 100質量部に対して、o-トルエンスルホンアミド 0.04質量部を添加した。その後、この反応混合液を、薄膜蒸留装置(温度150℃、真空度93.3Pa)に通液して、残存HDIモノマー量が0.5%以下になるまで蒸留し、脂肪族ポリイソシアネート誘導体(ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体)を得た。得られた脂肪族ポリイソシアネート誘導体の、イソシアネート基含有率は20.9%、平均イソシアネート官能基数は3.0であった。
2.炭化水素系ポリウレタンの製造
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備えた反応器に、前記脂肪族ポリイソシアネート誘導体100.20g、長鎖活性水素化合物として、カルコール8098(ステアリルアルコール、花王株式会社製)67.60gおよびオレインアルコール22.30gを混合し、窒素雰囲気化110℃で、イソシアネート基の濃度が3.67%になるまで4時間反応させた。
次いで、反応液を80℃に冷却し、カチオン性活性水素化合物として、N-メチルジエタノールアミン9.90gを加え、80℃で1時間反応させた。
次いで、溶剤として、メチルエチルケトン50.00gを加え、80℃で、赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基が消失したことが確認できるまで反応させた。
次いで、反応液にメチルエルケトン57.69gを加え、80℃に昇温し、反応液が完全に溶解するまで混合した後、75℃に冷却した。
その後、酸化合物として酢酸18.96gを加えて中和させた。
次いで、反応液を75℃に保ちながら、70℃に加温したイオン交換水800.0gを徐々に加えて乳化(内部乳化)させた。
次いで、エバポレーターにて、水浴温度60℃減圧下で、固形分濃度が20重量%以上となるまで脱溶剤した。
次いで、酸化合物(酢酸)を除く不揮発分濃度が20%となるようにイオン交換水にて調整することにより、ポリウレタンを含む水分散液を得た。
調製例6
圧反応容器にパラフィンワックス(融点 75℃)150g、純水350g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル4.5g、ソルビタン脂肪酸エステル3gを入れて密封し、攪拌しながら、110~120℃に昇温後、高圧下で30分間高圧乳化することにより、ワックスの水分散液を調製した。その後、純水を追加し、不揮発分濃度30%のワックスの水分散液を調製した。
比較製造例1
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤 2.76g、液状媒体として、純水 62.23g、ケイ素含有(メタ)アクリレートとして、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシリルオキシ)シラン(JNC株式会社製、製品名:TM-0701T) 27.6g、分散剤としてカチオン系乳化剤 2.25g、ソルビタン脂肪酸エステル 2.14g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.48gを仕込み、70℃に加熱し、ホモミキサーで1分、1000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
次いで、この乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、ラウリルメルカプタン0.28gを仕込み撹拌後、更にアゾ基含有水溶性開始剤0.14gを添加し、60℃で昇温し、3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発濃度30%の水分散液を調製した。なお、この分散液中の重合体についてGPC測定を行ったところ、数平均分子量は21,100であった。
比較製造例2
500mLのポリ容器に有機溶媒として、水溶性グリコール系溶剤30g、液状媒体として、純水120g、ケイ素含有(メタ)アクリレートとして、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシリルオキシ)シラン(JNC株式会社製、製品名:TM-0701T) 16.6g、コモノマーとして、ステアリルアクリレート11.0g、分散剤としてカチオン系乳化剤2.25g、ソルビタン脂肪酸エステル 2.14g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.48gを仕込み、70℃に加熱し、ホモミキサーで1分、1000rpmで攪拌した後、超音波で15分間、乳化分散させた。
乳化分散物を窒素導入管、温度計、攪拌棒、還流管を備えた200mLの四つ口フラスコに移し、窒素置換後、アゾ基含有水溶性開始剤0.14gを添加し、60℃で昇温し、4時間反応させて重合体の水性分散液を得た。この分散液を更に純水で希釈して不揮発濃度30%の水分散液を調製した。なお、この分散液中の重合体についてGPC測定を行ったところ、数平均分子量は350,000であった。
実施例1
表1に示される組成(表中、数値は(重量%)を示す)となるように、有機ケイ素ポリマー分散液及び水道水を混合し、撥水剤組成物の処理液を得た。この処理液にポリエステル布、ナイロン布、ポリエステル/ポリウレタン(PU)布を浸せきした後、マングルで絞った。この処理布を170℃で1分間、ピンテンターに通し、乾燥、キュアリングした。
このようにして処理された試験布を用いて、撥水性、軽撥油性、耐スリップ性の試験を行った。結果を表1に示す。
実施例2~15、比較実施例1~7
表1に従って、配合処方を変更した以外は、実施例1と同様に、試験布を作製して撥水性、軽撥油性、耐スリップ性の試験を行った。結果を表1に示す。

Claims (14)

  1. 下記式:
    CH=C(-R)-X-SiZ
    [式中:
    は、水素原子または炭素数1~5の炭化水素基であり、
    Xは、-X -X
    [式中、
    は、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-C(=O)-NR’-、又は-NR’-C(=O)-(式中、R’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数1~5の炭化水素基である。)であり、
    は、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基である。]で表される基であり
    Zは、それぞれ独立して、-O-SiZ であり、
    は、それぞれ独立して、炭素数1~の炭化水素基または-OSiZ21 であり、
    21は、それぞれ独立して、炭素数1~の炭化水素基である。
    で表されるケイ素含有単量体から誘導された繰り返し単位を含む重合体(A)と、分散剤(B)とを含み、
    前記重合体(A)は、前記ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量を前記重合体(A)の重量のうち90重量%以上含み、及び
    前記重合体(A)の数平均分子量は、60000以上4000000以下である、撥水剤組成物。
  2. 前記重合体(A)は、前記ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位を前記重合体(A)の重量のうち96重量%以上含む、請求項1に記載の撥水剤組成物。
  3. 前記重合体(A)の数平均分子量が2000000以下である、請求項1に記載の撥水剤組成物。
  4. 前記分散剤(B)は、カチオン性分散剤を含む、請求項1に記載の撥水剤組成物。
  5. ビニル重合体、イソシアネート誘導体、ワックス、及びシリコーンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物(C)を含む、請求項1に記載の撥水剤組成物。
  6. 撥水剤組成物における、前記重合体(A)の量が、前記重合体(A)の量と前記化合物(C)の量との合計に対し、5重量%~95重量%である、請求項に記載の撥水剤組成物。
  7. 前記化合物(C)は、炭素数2~40の炭化水素基を有する炭化水素基含有単量体から誘導される繰り返し単位を含む重合体である、請求項に記載の撥水剤組成物。
  8. 前記炭化水素基含有単量体が、下記式:
    CH=C(-R)-C(=O)-R-(R
    [式中、
    は水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
    は直接結合、2~4価の炭素数1の炭化水素基、-C-、-O-、-S-、 -C(=O)-、-S(=O)-及び-NRC1-(RC1は、水素原子又は炭素数1~4の炭化水素基)から選ばれる少なくとも一以上で構成される2~4価の基であり、
    kは1~3であり、
    は、それぞれ独立して、炭素数2~40の炭化水素基である。]
    で表される単量体である、請求項に記載の撥水剤組成物。
  9. は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基であり、
    下記式:
    CH=C(-R)-C(=O)-R-(R
    [式中、
    は水素原子、一価の有機基又はハロゲン原子であり、
    は直接結合、2~4価の炭素数1の炭化水素基、-C-、-O-、-S-、 -C(=O)-、-S(=O)-及び-NRC1-(RC1は、水素原子又は炭素数1~4の炭化水素基)から選ばれる少なくとも一以上で構成される2~4価の基であり、
    kは1~3であり、
    は炭素数2~40の炭化水素基である。]
    で表される炭化水素基含有単量体から誘導される繰り返し単位を含む重合体である化合物(C)をさらに含み、
    撥水剤組成物における、前記重合体(A)の量が、前記重合体(A)の量と前記化合物(C)の量との合計に対し、5重量%~95重量%である、請求項1に記載の撥水剤組成物。
  10. は、水素原子またはメチル基であり、
    Xは、-X-X
    [式中、
    は、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-であり、
    は、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基である]であり、
    は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基であり、
    前記重合体(A)は、前記ケイ素含有単量体から誘導される繰り返し単位の量を前記重合体(A)の重量のうち97重量%以上含み、及び
    前記重合体(A)の数平均分子量は、100000以上2000000以下であり、
    分散剤(B)は、カチオン性分散剤である、請求項1に記載の撥水剤組成物。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の撥水剤組成物で繊維基材に適用することを含む、繊維製品の製造方法。
  12. 前記撥水剤組成物を前記繊維基材に適用する前に、繊維に
    -SO(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、
    -COOM(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、及び
    -O-P(O)(OX)(OX)(式中、X及びXはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~22のアルキル基を示す)で示される1価の基からなる群より選ばれる一以上の官能基を付与する工程を含む、請求項11に記載の繊維製品の製造方法。
  13. 繊維基材に請求項1~10のいずれか一項に記載の撥水剤組成物が付着している繊維製品。
  14. -SO(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、
    -COOM(式中、Mは一価のカチオンを示す)で示される1価の基、及び
    -O-P(O)(OX)(OX)(式中、X及びXはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~22のアルキル基を示す)で示される1価の基からなる群より選ばれる一以上の官能基を有する化合物が付着している、請求項13に記載の繊維製品。
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