JP7842828B1 - フロー型金属空気電池用充電システム及びフロー型金属空気電池 - Google Patents

フロー型金属空気電池用充電システム及びフロー型金属空気電池

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Abstract

【課題】大きな電力を消費することなく負極から負極活物質粒子を剥離することができ、劣化しにくいフロー型金属空気電池用充電システム及びフロー型金属空気電池を提供する。
【解決手段】フロー型金属空気電池用充電システムは、第1の流路が形成された第1の層と、前記第1の流路に面する正極と、第2の流路が形成された第2の層と、前記第2の流路に面する負極と、前記第1の流路及び前記第2の流路を互いに隔てるセパレータと、前記第1の流路を流れる正極液と、前記第2の流路を流れる負極液と、前記正極と前記負極との間に印加される電圧及び前記負極液の送液圧力からなる群より選択される少なくとも1種に基づいて、前記負極液の流速及び前記正極と前記負極との間に流れる電流からなる群より選択される少なくとも1種を制御する制御装置と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、フロー型金属空気電池用充電システム及びフロー型金属空気電池に関する。
特許文献1は、金属粒子を生成するシステムを開示する。当該システムにおいては、溶解した金属を含む溶液の電気分解により、カソードの表面に金属粒子が生成される。形成された金属粒子は、十分なサイズを有するようになった際に、スクレーパー又は他の適切な手段により、カソードの表面から除去される(段落0014及び0057)。
米国特許第7470351号明細書
特許文献1に開示されたシステムにおいては、金属粒子をカソードの表面から除去するために、スクレーパー又は他の適切な手段をカソードの表面に沿って動かさなければならない。このため、スクレーパー又は他の適切な手段を動かすのに必要な電力の消費、スクレーパー又は他の適切な手段をカソードの表面に沿って動かすことによるシステムの劣化等が問題となる。例えば、スクレーパー又は他の適切な手段の摩耗劣化、カソードの摩耗劣化、カソードの表面から除去できなかった金属粒子の詰まりによるシステムの劣化等が問題となる。
本開示の一態様は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、大きな電力を消費することなく負極から負極活物質粒子を剥離することができ、劣化しにくいフロー型金属空気電池用充電システム及びフロー型金属空気電池を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様のフロー型金属空気電池用充電システムは、第1の流路が形成された第1の層と、前記第1の流路に面する正極と、第2の流路が形成された第2の層と、前記第2の流路に面する負極と、前記第1の流路及び前記第2の流路を互いに隔てるセパレータと、前記第1の流路を流れる正極液と、前記第2の流路を流れる負極液と、前記正極と前記負極との間に印加される電圧及び前記負極液の送液圧力からなる群より選択される少なくとも1種に基づいて、前記負極液の流速及び前記正極と前記負極との間に流れる電流からなる群より選択される少なくとも1種を制御する制御装置と、を備える。
本開示の第2の態様のフロー型金属空気電池は、本開示の第1の態様のフロー型金属空気電池用充電システムと、フロー型金属空気電池用放電部と、を備え、前記制御装置は、前記フロー型金属空気電池用放電部の放電深度に基づいて前記流速及び前記電流からなる群より選択される少なくとも1種を制御する。
第1実施形態のフロー型金属空気電池を模式的に図示する図である。 第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルを模式的に図示する分解斜視図である。 第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルを模式的に図示する断面図である。 第1実施形態及び第4実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。 第1実施形態及び第4実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。 第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の第1変形例及び第4実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。 第1実施形態の第1変形例及び第4実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。 第2実施形態及び第5実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。 第2実施形態及び第5実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。 第2実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。 第3実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。 第3実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態の第1変形例及び第6実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。 第3実施形態の第1変形例及び第6実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。 第3実施形態の第2変形例及び第6実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。 第3実施形態の第2変形例及び第6実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。 第3実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施形態のフロー型金属空気電池を模式的に図示する図である。 第4実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第5実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第6実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第6実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。 第7実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の内容を示す図である。 第7実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の内容を示す図である。 第7実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の内容を示す図である。 第7実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の内容を示す図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
1 第1実施形態
1.1 フロー型金属空気電池
図1は、第1実施形態のフロー型金属空気電池を模式的に図示する図である。
図1に図示される第1実施形態のフロー型金属空気電池1は、放電する際に、フロー型金属空気電池1の周辺の空気から酸素ガス11を吸収する。フロー型金属空気電池1は、充電される際に、フロー型金属空気電池1の周辺の空気に酸素ガス12を放出する。
フロー型金属空気電池1は、フロー型亜鉛空気電池である。このため、フロー型金属空気電池1における負極活物質は、亜鉛種である。ただし、フロー型金属空気電池1が、フロー型亜鉛空気電池以外のフロー型金属空気電池であってもよい。このため、フロー型金属空気電池1における負極活物質が、亜鉛種以外の金属種であってもよい。亜鉛種以外の金属種は、例えば、カドミウム種、リチウム種、ナトリウム種、マグネシウム種、鉛種、錫種、アルミニウム種又は鉄種である。金属種を構成する金属は、主成分となる金属のみにより構成されてもよいし、主成分となる金属及び副成分の合金により構成されてもよい。金属種は、金属及び酸化物のいずれにもなりうる。金属種が金属及び酸化物のいずれになるのかは、放電反応又は充電反応の進行の程度に応じて決まる。
図1に図示されるように、フロー型金属空気電池1は、正極液21、負極液22、貯蔵部23、放電部24、充電部25及び制御装置26を備える。
1.2 正極液
図1に図示されるように、正極液21は、第1の電解液31を含む。
第1の電解液31は、水酸化カリウム水溶液である。第1の電解液31が、水酸化カリウム水溶液以外の水溶液であってもよく、水溶液以外の電解液であってもよい。
第1の電解液31に含まれる水は、充電部25において起こる充電反応の反応物である。
1.3 負極液
図1に図示されるように、負極液22は、還元状態の負極活物質粒子41a、酸化状態の負極活物質粒子41b、負極活物質イオン42及び第2の電解液43を含む。
上述したように、フロー型金属空気電池1は、フロー型亜鉛空気電池である。このため、還元状態の負極活物質粒子41a、酸化状態の負極活物質粒子41b及び負極活物質イオン42は、亜鉛種である。還元状態の負極活物質粒子41aは、金属亜鉛(Zn)粒子であり、酸化状態の負極活物質粒子41bは、酸化亜鉛粒子(ZnO)粒子であり、還元状態の負極活物質粒子41a及び酸化状態の負極活物質粒子41bは、第2の電解液43に分散している。このため、負極液22は、スラリー状の性状を有する。還元状態の負極活物質粒子41aは、例えば、数μmの粒子径を有し、酸化状態の負極活物質粒子41bは、例えば、数10~数100nmの粒子径を有する。負極活物質イオン42は、亜鉛酸イオン(Zn(OH) 2-)であり、第2の電解液43に溶解している。
第2の電解液43は、水酸化カリウム水溶液である。第2の電解液43が、水酸化カリウム水溶液以外の水溶液であってもよく、水溶液以外の電解液であってもよい。
負極活物質イオン42は、充電部25において起こる充電反応の反応物である。還元状態の負極活物質粒子41aは、充電部25において起こる充電反応の生成物である。
1.4 貯蔵部
貯蔵部23は、負極液22を貯蔵する。貯蔵部23には、流出口23a、流入口23b、流出口23c及び流入口23dが形成される。流出口23a及び流出口23cは、負極液22を流出させる。流入口23b及び流入口23dは、負極液22を流入させる。
1.5 放電部
放電部24は、放電部24の周辺の空気から酸素ガス11を吸収する。放電部24には、貯蔵部23から負極液22が流入する。放電部24は、吸収した酸素ガス11及び流入した負極液22を、放電電力を発生させる放電反応に関与させ、放電反応に関与させた負極液22を貯蔵部23へ流出させる。放電部24は、酸素ガス11及び負極液22に含まれる還元状態の負極活物質粒子41aを放電反応に関与させて、還元状態の負極活物質粒子41aを消滅させ、負極活物質イオン42を生成する。
図1に図示されるように、放電部24は、配管51、ポンプ52、配管53、放電セル54及び配管55を備える。
配管51は、貯蔵部23の流出口23aからポンプ52の流入口52aまで負極液22を導く。これにより、配管51は、流出口23aから流出した負極液22を流入口52aに流入させる。
ポンプ52は、ポンプ52の流入口52aに流入した負極液22をポンプ52の流出口52bから流出させる。ポンプ52は、その際に、負極液22の流れを生成する。これにより、ポンプ52は、貯蔵部23から放電セル54に負極液22を送る。
配管53は、ポンプ52の流出口52bから放電セル54の流入口54aまで負極液22を導く。これにより、配管53は、流出口52bから流出した負極液22を流入口54aに流入させる。
放電セル54は、放電セル54の周辺の空気から酸素ガス11を吸収する。放電セル54は、放電セル54の流入口54aに流入した負極液22を放電セル54の流出口54bから流出させる。放電セル54は、その際に、吸収した酸素ガス11及び流入した負極液22を放電反応に関与させ、放電反応に関与させた負極液22を流出口54bから流出させる。放電セル54は、放電反応により発生した放電電力を出力する。
配管55は、放電セル54の流出口54bから貯蔵部23の流入口23bまで負極液22を導く。これにより、配管55は、流出口54bから流出した負極液22を流入口23bに流入させる。
1.6 放電セル
図1に図示されるように、放電セル54は、層61、負極液62、正極63、セパレータ64及び負極65を備える。
層61には、流路61aが形成される。流路61aは、放電セル54の流入口54aから放電セル54の流出口54bに至る。このため、流路61aは、流入口54aに流入した負極液22を通過させ、通過させた負極液22を流出口54bから流出させる。
負極液62は、層61の流路61aを流れる。負極液62は、フロー型金属空気電池1に備えられる負極液22の一部である。
正極63は、放電セル54の周辺の空気に接触する。これにより、正極63には、放電セル54の周辺の空気に含まれる酸素ガス11が供給される。これにより、正極63においては、式(1)により表される酸素の還元反応が起こる。
+2HO+4e→4OH (1)
正極63は、セパレータ64を介して層61の流路61aに面する。これにより、正極63は、セパレータ64を介して流路61aを流れる負極液62に、式(1)により表される酸素の還元反応の生成物であるOHの受け渡しを行う。
負極65は、層61の流路61aに面する。これにより、負極65は、流路61aを流れる負極液62に接触する。これにより、負極65においては、式(2)及び式(3)により表される金属亜鉛の酸化反応が起こる。
Zn+4OH→Zn(OH) 2-+2e (2)
Zn(OH) 2-→ZnO+HO+2OH (3)
正極63における酸素の還元反応及び負極65における金属亜鉛の酸化反応により、放電セル54においては、式(4)により表される全反応が起こる。
2Zn+O→2ZnO (4)
したがって、放電セル54は、金属亜鉛が酸化亜鉛に変化する際に放電する。
1.7 充電部
充電部25には、貯蔵部23から負極液22が流入する。充電部25は、流入した負極液22を、負極液22を再生する充電反応に関与させ、充電反応に関与させた負極液22を貯蔵部23へ流出させる。充電部25は、負極液22に含まれる負極活物質イオン42を充電反応に関与させて、負極活物質イオン42を消滅させ、還元状態の負極活物質粒子41aを生成する。
図1に図示されるように、充電部25は、配管71、ポンプ72、配管73、配管74、ポンプ75、配管76、電源77、充電セル78、配管79及び配管80を備える。
配管71は、図示されない正極液21の供給源からポンプ72の流入口72aまで正極液21を導く。これにより、配管71は、正極液21の供給源から流出した正極液21を流入口72aに流入させる。
ポンプ72は、ポンプ72の流入口72aに流入した正極液21をポンプ72の流出口72bから流出させる。ポンプ72は、その際に、正極液21の流れを生成する。これにより、ポンプ72は、正極液21の供給源から充電セル78に正極液21を送る。
配管73は、ポンプ72の流出口72bから充電セル78の流入口78aまで正極液21を導く。これにより、配管73は、流出口72bから流出した正極液21を流入口78aに流入させる。
配管74は、貯蔵部23の流出口23cからポンプ75の流入口75aまで負極液22を導く。これにより、配管74は、流出口23cから流出した負極液22を流入口75aに流入させる。
ポンプ75は、ポンプ75の流入口75aに流入した負極液22をポンプ75の流出口75bから流出させる。ポンプ75は、その際に、負極液22の流れを生成する。これにより、ポンプ75は、貯蔵部23から充電セル78に負極液22を送る。ポンプ75の流出、流入方向を変えて、逆流させることもできる。
配管76は、ポンプ75の流出口75bから充電セル78の流入口78bまで負極液22を導く。これにより、配管76は、流出口75bから流出した負極液22を流入口78bに流入させる。
電源77は、充電セル78に充電電力を入力する。
充電セル78は、充電セル78の流入口78aに流入した正極液21を充電セル78の流出口78cから流出させ、充電セル78の流入口78bに流入した負極液22を充電セル78の流出口78dから流出させる。充電セル78は、その際に、流入した正極液21及び負極液22を充電電力により起こされる充電反応に関与させ、充電反応に関与させた正極液21を流出口78cから流出させ、充電反応に関与させた負極液22を流出口78dから流出させ、充電反応により発生した酸素ガス12を充電セル78の周辺の空気に放出する。
配管79は、充電セル78の流出口78cから正極液21の供給源まで正極液21を導く。これにより、配管79は、流出口78cから流出した正極液21を正極液21の供給源に流入させる。
配管80は、充電セル78の流出口78dから貯蔵部23の流入口23dまで負極液22を導く。これにより、配管80は、流出口78dから流出した負極液22を流入口23dに流入させる。
1.8 充電セル
図2は、第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルを模式的に図示する分解斜視図である。図3は、第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルを模式的に図示する断面図である。
図2及び図3に図示されるように、充電セル78は、第1の層91、正極液92、正極93、通電板94、ガスケット95、第2の層96、負極液97、負極98、通電板99、ガスケット100、セパレータ101、ガスケット102及びガスケット103を備える。
第1の層91は、矩形枠状の形状を有する。このため、第1の層91は、開口面91p、開口面91q、端面91a及び端面91cを有する。開口面91p及び開口面91qは、互いに反対の側にある。端面91a及び端面91cは、互いに反対の側にある。第1の層91が、矩形枠状の形状以外の枠状の形状を有してもよい。
第1の層91には、第1の流路91eが形成される。
第1の層91の第1の流路91eは、開口面91p及び開口面91qに露出し、開口面91p及び開口面91qに開口91pe及び開口91qeをそれぞれ有する。
第1の層91の第1の流路91eは、端面91a及び端面91cに露出し、端面91a及び端面91cに流入口78a及び流出口78cをそれぞれ有する。このため、第1の流路91eは、流入口78aから流出口78cに至る。このため、第1の流路91eは、流入口78aに流入した正極液92を通過させ、通過させた正極液21を流出口78cから流出させる。
充電セル78の流入口78a及び流出口78cは、下方側及び上方側にそれぞれ配置される。このため、第1の層91の第1の流路91eは、正極液92を下方から上方へ導く。流入口78aが下方側以外の位置に配置されてもよく、流出口78cが上方側以外の位置に配置されてもよい。
正極液92は、第1の層91の第1の流路91eを流れる。正極液92は、正極液21の一部である。上述したように、充電セル78の流入口78a及び流出口78cは、下方側及び上方側にそれぞれ配置される。このため、第1の流路91eにおける正極液92の流れ方向は、下方から上方へ向かう方向になる。
正極液92の流れ方向が上方から下方へ向かう方向である場合は、第1の層91の第1の流路91eが正極液92で完全に満たされる前であっても、正極液92が第1の流路91eから流れ落ちる。このため、第1の流路91eを正極液92で完全に満たすことができない可能性がある。これに対して、正極液92の流れ方向が下方から上方へ向かう方向である場合は、第1の流路91eが正極液92で完全に満たされた後に正極液92が第1の流路91eからあふれ出る。このため、第1の流路91eを正極液92で完全に満たすことができる。
正極93において発生した酸素ガス12は、浮力により下方から上方へ移動するだけでなく、正極液92の流れにのって下方から上方へ移動する。これにより、充電セル78からの酸素ガス12の排出を促進することができる。
正極93は、矩形板状の形状を有する。正極93は、第1の層91の開口面91p上に配置される。これにより、正極93は、第1の層91の開口91peを塞ぎ、第1の層91の第1の流路91eに面する。これにより、正極93は、第1の流路91eを流れる正極液92に接触する。これにより、正極93においては、式(5)により表される水の酸化反応が起こる。
4OH→O+2HO+4e (5)
したがって、充電セル78は、正極93における水の酸化反応により酸素ガス12を発生させる。発生した酸素ガス12は、充電セル78から排出される。
正極93は、金属、スピネル系導電酸化物、ペロブスカイト系導電酸化物等からなる。金属は、発泡ニッケル等である。スピネル系導電酸化物は、ニッケル、コバルト等を含む。
通電板94は、矩形板状の形状を有する。通電板94は、正極93に重ねて第1の層91の開口面91p上に配置される。これにより、通電板94は、正極93に接触し、正極93への通電経路を構成する。
ガスケット95は、第1の層91の開口面91pと、正極93及び通電板94と、に挟まれ、第1の層91の開口面91pと、正極93及び通電板94と、の間を液密に塞ぐ。
第2の層96は、矩形枠状の形状を有する。このため、第2の層96は、開口面96p、開口面96q、端面96b及び端面96dを有する。開口面96p及び開口面96qは、互いに反対の側にある。端面96b及び端面96dは、互いに反対の側にある。
第2の層96には、第2の流路96eが形成される。
第2の層96の第2の流路96eは、開口面96p及び開口面96qに露出し、開口面96p及び開口面96qに開口96pe及び開口96qeをそれぞれ有する。
第2の層96の第2の流路96eは、端面96b及び端面96dに露出し、端面96b及び端面96dに流入口78b及び流出口78dをそれぞれ有する。このため、第2の流路96eは、流入口78bから流出口78dに至る。このため、第2の流路96eは、流入口78bに流入した負極液97を通過させ、通過させた負極液97を流出口78dから流出させる。
充電セル78の流入口78b及び流出口78dは、下方側及び上方側にそれぞれ配置される。このため、第2の層96の第2の流路96eは、負極液97を下方から上方へ導く。
負極液97は、第2の層96の第2の流路96eを流れる。負極液97は、負極液22の一部である。上述したように、充電セル78の流入口78b及び流出口78dは、下方側及び上方側にそれぞれ配置される。このため、第2の流路96eにおける負極液97の流れ方向は、下方から上方へ向かう方向になる。
負極液97の流れ方向が上方から下方へ向かう方向である場合は、第2の層96の第2の流路96eが負極液97で完全に満たされる前であっても、負極液97が第2の流路96eから流れ落ちる。このため、第2の流路96eを負極液97で完全に満たすことができない可能性がある。これに対して、負極液97の流れ方向が下方から上方へ向かう方向である場合は、第2の流路96eが負極液97で完全に満たされた後に負極液97が第2の流路96eからあふれ出る。このため、第2の流路96eを負極液97で完全に満たすことができる。
負極98は、矩形板状の形状を有する。負極98は、第2の層96の開口面96p上に配置される。これにより、負極98は、第2の層96の開口96peを塞ぎ、第2の層96の第2の流路96eに面する。これにより、負極98は、第2の流路96eにおける負極液97に接触する。これにより、負極98においては、式(2)及び式(3)により表される金属亜鉛の酸化反応により生成された亜鉛酸イオンZn(OH) 2-及び/又は酸化亜鉛ZnOを含む負極液が負極98に供給される。これにより、負極98においては、式(6)及び式(7)により表される金属亜鉛への還元反応が起こる。
ZnO+HO+2OH→Zn(OH) 2- (6)
Zn(OH) 2-+2e→Zn+4OH (7)
したがって、充電セル78は、負極98における金属亜鉛への還元反応により還元状態の負極活物質粒子41aを生成させる。生成した還元状態の負極活物質粒子41aは、負極98に付着する。
負極98は、導電性素材からなる。導電性素材は、炭素材料及び樹脂からなる。
通電板99は、矩形板状の形状を有する。通電板99は、負極98に重ねて第2の層96の開口面96p上に配置される。これにより、通電板99は、負極98に接触し、負極98への通電経路を構成する。
ガスケット100は、第2の層96の開口面96pと、負極98及び通電板99と、に挟まれ、第2の層96の開口面96pと、負極98及び通電板99と、の間を液密に塞ぐ。
セパレータ101は、シート状の形状を有する。セパレータ101は、可撓性を有する。セパレータ101は、第1の層91の開口面91q上に配置される。これにより、セパレータ101は、第1の層91の開口91qeを塞ぎ、第1の層91の第1の流路91eに面する。また、セパレータ101は、第2の層96の開口面96q上に配置される。これにより、セパレータ101は、第2の層96の開口96qeを塞ぎ、第2の層96の第2の流路96eに面する。
セパレータ101は、第1の層91と、第2の層96と、に挟まれる。これにより、セパレータ101は、第1の層91の第1の流路91eと第2の層96の第2の流路96eとを互いに隔てる。セパレータ101は、還元状態の負極活物質粒子41a及び酸化状態の負極活物質粒子41bを透過させない。これにより、セパレータ101は、還元状態の負極活物質粒子41a及び酸化状態の負極活物質粒子41bが負極液97から正極液92へ移動することを抑制する。
セパレータ101は、高いイオン電導性を有する。これにより、セパレータ101は、水酸化物イオンOHを透過させる。これにより、水酸化物イオンOHが負極液97から正極液92へ移動することが可能になる。
負極98における金属亜鉛への還元反応すなわち金属亜鉛の電析反応においては、電流の分布の不均一性により、負極98から樹状すなわちデンドライト状の金属亜鉛が成長する可能性がある。セパレータ101は、高い耐デンドライト性を有する。このため、セパレータ101は、デンドライト状の金属亜鉛がセパレータ101を超えて成長することを阻害する。これにより、正極93及び負極98がデンドライト状の金属亜鉛を介して互いに短絡することを抑制することができる。
ガスケット102は、第1の層91の開口面91qと、セパレータ101と、に挟まれ、第1の層91の開口面91qと、セパレータ101と、の間を液密に塞ぐ。
ガスケット103は、第2の層96の開口面96qと、セパレータ101と、に挟まれ、第2の層96の開口面96qと、セパレータ101と、の間を液密に塞ぐ。
1.9 フロー型金属空気電池の理論電圧
正極93における水の酸化反応及び負極98における金属亜鉛への還元反応により、充電セル78においては、式(8)により表される全反応が起こる。
2ZnO→2Zn+O (8)
したがって、充電セル78は、充電される際に酸化亜鉛を金属亜鉛に変化させる。
放電反応及び充電反応が起こっている間の正極及び負極の電位は、標準水素電極基準でそれぞれ-1.25V及び0.40Vである。このため、フロー型金属空気電池1の理論電圧は、1.65Vである。
1.10 制御装置
図1に図示されるように、制御装置26は、電圧計測部111及び制御部112を備える。充電部25及び制御装置26は、充電システムを構成する。
電源77は、正極93と負極98との間に電流Iを流す。
電圧計測部111は、正極93と負極98との間の電圧Vを計測する。計測する際には、正極93、負極98間を直接測定する必要はなく、各極と略等電位の通電版などを代わりに測定してもよい。
制御部112は、ポンプ75を制御して第2の層96の第2の流路96eにおける負極液22の流速VLを制御する。また、制御部112は、電源77を制御して正極93と負極98との間に流れる電流Iを制御する。
制御部112は、電圧Vに基づいて流速VLを制御する。
制御部112は、マイクロコントローラ及び周辺回路を備える。マイクロコントローラは、プロセッサ及びメモリを備える。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行してマイクロコントローラ及び周辺回路を、制御部112として動作させる。マイクロコントローラにより実行される処理の全部又は一部が専用の電子回路により実行されてもよい。
1.11 電流値及び流速の制御
図4Aは、第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図4Bは、第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
図4Aにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に電流Iがとられている。図4Bにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に流速VLがとられている。
図4Aに示されるように、制御部112は、電流Iを一定の電流I1に維持する。このため、制御部112は、期間T0~T4において、電流Iを一定の電流I1にする。
また、図4Bに示されるように、制御部112は、流速VLを第1の流速LV1と第2の流速VL2との間で切り替える。このため、制御部112は、期間T0~T1において、流速VLを第1の流速VL1にし、期間T1~T2において、流速VLを第2の流速VL2にし、期間T2~T3において、流速VLを第1の流速VL1にし、期間T3~T4において、流速VLを第2の流速VL2にする。第2の流速VL2は、第1の流速LV1より遅い。
第1の流速VL1は、負極98に供給される負極活物質イオン42の量が十分になり、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない流速である。第2の流速VL2は、負極98に供給される負極活物質イオン42の量が不十分になり、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる流速である。
水素発生反応により発生した水素ガスは、還元状態の負極活物質粒子41aに付着する。これにより、還元状態の負極活物質粒子41aに働く浮力が大きくなる。これにより、還元状態の負極活物質粒子41aに働く力が大きくなる。
また、水素発生反応により発生した水素ガスは、第2の層96の第2の流路96eの内圧を高くする。これにより、第2の流路96eにおける負極液97の流速が局所的に速くなる。これにより、還元状態の負極活物質粒子41aに働く力が大きくなる。
これらにより、水素発生反応が起こった場合は、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することが容易になる。
しかし、水素発生反応に利用される電力は、還元反応に利用されない。このため、水素発生反応が起こった場合は、充電部25により消費される電力に対する還元反応に消費される電力の割合を示す充電効率が低くなる。このため、水素発生反応は、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに最低限必要な程度に抑制される。
水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4においては、電圧Vが、水素発生反応が進行するにつれて高くなり、時間が経過するにつれて高くなる。
制御部112は、電圧Vに基づいて、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。これにより、制御部112は、電圧Vに基づいて、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを変化させる。これにより、水素発生反応を、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに必要な最小限必要な程度に抑制することができる。これにより、充電効率を高くすることができる。
制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きくなるのに応答して、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替える。
水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4においては、電圧Vは、電流Iに強く依存するが、電圧Vの上昇率ΔVは、電流Iに強く依存しない。このため、電圧Vが設定された電圧より大きくなるのに応答して流速VLを切り替えるのではなく、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きくなるのに応答して流速VLを切り替えることにより、電流Iにかかわらず流速VLを切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を適切なタイミングにすることができる。
水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さが適切な長さより長い場合は、水素発生反応により発生する水素ガスの量が適切な量より多くなる。このため、発生した水素ガスが第2の層96の第2の流路96eに滞留する。このため、電圧Vが異常な電圧となる空焚きが発生する。水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さが適切な長さより短い場合は、水素発生反応により発生する水素ガスの量が適切な量より少なくなる。このため、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することが困難になる。このため、第2の流路96eが還元状態の負極活物質粒子41aにより閉塞する可能性がある。このため、電圧Vの時間上昇率ΔVと比較される設定された時間上昇率ΔVsは、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さが適切な長さになるように設定され、例えば、1.35V/sに設定される。
第1実施形態においては、期間T0~T4において、電流Iが一定の電流I1に維持される。しかし、期間T0~T4において、電流Iが特定の電流以上になる範囲内において変動させられてもよい。また、第1実施形態においては、期間T0~T1及び期間T2~T3において、流速VLが一定の第1の流速VL1に維持され、期間T1~T2及び期間T3~T4において、流速VLが一定の第2の流速VL2に維持される。しかし、期間T0~T1及び期間T2~T3において、流速VLが第1の流速VL1以上になる範囲内において変動させられてもよく、期間T1~T2及び期間T3~T4において、流速VLが第2の流速VL2以下になる範囲内において変動させられてもよい。
第1実施形態においては、充電システムが、ひとつの充電セル78を備える。しかし、充電システムが、電気的に直列接続された複数の充電セル78を備えるスタックを備えてもよい。充電システムがスタックを備える場合は、電圧計測部111が、スタックの全体の電圧Vを計測し、計測した電圧Vを複数の充電セル78の数nで除した電圧V/nの値を返す。制御部112は、電圧V/nの値に基づいて、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。
1.12 処理の流れ
図5は、第1実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
制御部112は、図5に示されるステップS101からS104までを実行する。
ステップS101においては、制御部112が、流速VLを第1の流速VL1にする。これにより、負極98に供給される負極活物質イオン42の量が十分になる。これにより、負極98において負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が起こる。これにより、還元状態の負極活物質粒子41aが負極98に付着し成長する。
続くステップS102においては、制御部112が、流速VLを第1の流速VL1にしてから経過した時間tが設定された時間tsより長いか否かを判定する。制御部112は、時間tが設定された時間tsより長いと判定した場合は、ステップS103を実行する。制御部112は、時間tが設定された時間tsより短いと判定した場合は、ステップS101を実行する。
ステップS101及びS102により、流速VLが第1の流速VL1にされてから設定された時間tsが経過するまでは、流速VLが第1の流速VL1にされている状態が継続する。また、流速VLが第1の流速VL1にされてから設定された時間tsが経過するのに同期して、流速VLが第1の流速VL1にされている状態が終了する。
ステップS103においては、制御部112が、流速VLを第2の流速VL2にする。これにより、負極98に供給される負極活物質イオン42の量が不十分になる。これにより、負極98において水素発生反応が起こる。これにより、負極98に付着した還元状態の負極活物質粒子41aが剥離される。
続くステップS104においては、制御部112が、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいか否かを判定する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいと判定した場合は、ステップS101を実行する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより小さいと判定した場合は、ステップS103を実行する。
ステップS103及びS104により、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsに達するまでは、流速VLが第2の流速VL2にされている状態が継続する。また、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsに達するのに同期して、流速VLが第2の流速VL2にされている状態が終了する。
ステップS101からS104までにより、流速VLは、第1の流速VL1と第2の流速VL2との間で切り替えられる。また、流速VLが第1の流速VL1とされている時間は、設定された時間tsとなる。また、流速VLが第2の流速VL2とされている時間は、可変の時間となり、水素発生反応の進行に応じて変化する。
1.13 変形例
図6Aは、第1実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図6Bは、第1実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
図6Aにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に電流Iがとられている。図6Bにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に流速VLがとられている。
第1実施形態においては、図4Bに示されるように、第2の流速VL2が、0より大きい。このため、制御部112は、流速VLを第2の流速VL2にしている間も、ポンプ75の状態をオン状態にし、ポンプ75に負極液22の流れを生成させる。
これに対して、第1実施形態の第1変形例においては、図6Bに示されるように、第2の流速VL2が、0である。±0.5以内が5.0秒間続けば0とみなす。このため、制御部112は、流速VLを第2の流速VL2にしている間に、ポンプ75の状態をオフ状態にし、ポンプ75に負極液22の流れを生成させない。したがって、制御部112は、ポンプ75の状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることにより、流速VLを第1の流速VL1と第2の流速VL2との間で切り替える。第2の流速VL2が0である場合は、第2の流速VL2が0より大きい場合と比較して、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くすることができ、ポンプ75その他の補機により消費される電力を小さくすることができる。ポンプ75の流速はポンプ75に入力する電圧に依存し、マイコンが信号を出すことで、VL1、VL2、0(ポンプオフ)を制御する。そのため、ポンプ75のINPUT側の電圧をモニターし、そのINPUT側の電圧の値が0Vであれば、流速が0であるとみなしてよい。閾値を超えたかついても、0.01秒の間、閾値を0.01でも超えていれば、閾値を超えたとみなす。
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
第2実施形態においては、制御部112が、電圧Vに基づいて電流Iを制御する。
図7Aは、第2実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図7Bは、第2実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
図7Aにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に電流Iがとられている。図7Bにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に流速VLがとられている。
第2実施形態においては、図7Aに示されるように、制御部112が、電流Iを第1の電流I1と第2の電流I2との間で切り替える。このため、制御部112は、期間T0~T1において、電流Iを第1の電流I1にし、期間T1~T2において、電流Iを第2の電流I2にし、期間T2~T3において、電流Iを第1の電流I1にし、期間T3~T4において、電流Iを第2の電流I2にする。第2の電流I2は、第1の電流I1より大きい。
また、図7Bに示されるように、制御部112は、流速VLを一定の流速VL1に維持する。このため、制御部112は、期間T0~T4において、流速VLを一定の流速VL1にする。
第1の電流I1は、水素発生反応が起こり始める電流Ihより小さく、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない電流である。第2の流速VL2は、電流Ihより大きく、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる電流である。
制御部112は、電圧Vに基づいて、電流Iを第2の電流I2から第1の電流I1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。これにより、制御部112は、電圧Vに基づいて、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを変化させる。これにより、水素発生反応を、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに必要な最小限必要な程度に抑制することができる。これにより、充電効率を高くすることができる。
制御部112は、例えば、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きくなるのに応答して、電流Iを第2の電流I2から第1の電流I1に切り替える。
図8は、第2実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態においては、制御部112が、図8に示されるステップS111からステップS114までを実行する。
ステップS111においては、制御部112が、電流Iを第1の電流I1にする。これにより、負極98において負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が起こる。これにより、還元状態の負極活物質粒子41aが負極98に付着し成長する。
続くステップS112においては、制御部112が、電流Iを第1の電流I1にしてから経過した時間tが設定された時間tsより長いか否かを判定する。制御部112は、時間tが設定された時間tsより長いと判定した場合は、ステップS113を実行する。制御部112は、時間tが設定された時間tsより短いと判定した場合は、ステップS111を実行する。
ステップS111及びS112により、電流Iが第1の電流I1にされてから設定された時間tsが経過するまでは、電流Iが第1の電流I1にされている状態が継続する。また、電流Iが第1の電流I1にされてから設定された時間tsが経過するのに同期して、電流Iが第1の電流I1にされている状態が終了する。
ステップS113においては、制御部112が、電流Iを第2の電流I2にする。これにより、負極98において水素発生反応が起こる。これにより、負極98に付着した還元状態の負極活物質粒子41aが剥離される。
続くステップS114においては、制御部112が、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいか否かを判定する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいと判定した場合は、ステップS111を実行する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより小さいと判定した場合は、ステップS113を実行する。
ステップS113及びS114により、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsに達するまでは、電流Iが第2の電流I2にされている状態が継続する。また、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsに達するのに同期して、電流Iが第2の電流I2にされている状態が終了する。
ステップS111からS114までにより、電流Iは、第1の電流I1と第2の電流I2との間で切り替えられる。また、電流Iが第1の電流I1とされている時間は、設定された時間tsとなる。また、電流Iが第2の電流I2とされている時間は、可変の時間となり、水素発生反応の進行に応じて変化する。
3 第3実施形態
以下では、第3実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第3実施形態においても採用される。
第3実施形態においては、制御部112が、電圧Vに基づいて電流I及び流速VLを制御する。
図9Aは、第3実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図9Bは、第3実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
図9Aにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に電流Iがとられている。図9Bにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に流速VLがとられている。
第3実施形態においては、図9Aに示されるように、制御部112が、電流Iを第1の電流I1と第2の電流I2との間で切り替える。このため、制御部112は、期間T0~T1において、電流Iを第1の電流I1にし、期間T1~T2において、電流Iを第2の電流I2にし、期間T2~T3において、電流Iを第1の電流I1にし、期間T3~T4において、電流Iを第2の電流I2にする。第2の電流I2は、第1の電流I1より大きい。
また、図9Bに示されるように、制御部112は、流速VLを第1の流速LV1と第2の流速VL2との間で切り替える。このため、制御部112は、期間T0~T1において、流速VLを第1の流速VL1にし、期間T1~T2において、流速VLを第2の流速VL2にし、期間T2~T3において、流速VLを第1の流速VL1にし、期間T3~T4において、流速VLを第2の流速VL2にする。第2の流速VL2は、第1の流速LV1より遅い。
第1の電流I1は、水素発生反応が起こり始める電流Ihより小さく、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない電流である。第2の電流I2は、電流Ihより大きく、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる電流である。
第1の流速VL1は、負極98に供給される負極活物質イオン42の量が十分になり、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、当該還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない流速である。第2の流速VL2は、負極98に供給される負極活物質イオン42の量が不十分になり、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる流速である。
電流Iが第2の電流I2に切り替えられ、流速VLが第2の流速VL2に切り替えられた場合は、電流Iが第2の電流I2に切り替えられたが、流速VLが第1の流速VL1に維持された場合、及び電流Iが第1の電流I1に維持され、流速VLが第2の流速VL2に切り替えられた場合と比較して、短時間に多量の水素が発生する。このように短時間に多量の水素が発生した場合は、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することがさらに容易になる。このため、充電効率をさらに高くすることができる。
制御部112は、電圧Vに基づいて、流速VL及び電流Iを第2の流速VL2及び第2の電流I2から第1の流速VL1及び第1の電流I1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。これにより、制御部112は、電圧Vに基づいて、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを変化させる。これにより、水素発生反応を、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに必要な最小限必要な程度に抑制することができる。これにより、充電効率を高くすることができる。
制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きくなるのに応答して、流速VL及び電流Iを第2の流速VL2及び第2の電流I2から第1の流速VL1及び第1の電流I1に切り替える。
図10は、第3実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
第3実施形態においては、制御部112が、図10に示されるステップS121からS124までを実行する。
ステップS121においては、制御部112が、電流Iを第1の電流I1にし、流速VLを第1の流速VL1にする。これにより、負極98において負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が起こる。これにより、還元状態の負極活物質粒子41aが負極98に付着し成長する。電流Iが第1の電流I1にされ、流速VLが第1の流速VL1とされている期間においては、充電部25により消費される電力が最も小さくなる。
続くステップS122においては、制御部112が、電流Iを第1の電流I1にし流速VLを第1の流速VL1にしてから経過した時間tが設定された時間tsより長いか否かを判定する。制御部112は、時間tが設定された時間tsより長いと判定した場合は、ステップS123を実行する。制御部112は、時間tが設定された時間tsより短いと判定した場合は、ステップS121を実行する。
ステップS121及びS122により、電流Iが第1の電流I1にされ流速VLが第1の流速VL1にされてから設定された時間tsが経過するまでは、電流Iが第1の電流I1にされ流速VLが第1の流速VL1にされている状態が継続する。また、電流Iが第1の電流I1にされ流速VLが第1の流速VL1にされてから設定された時間tsが経過するのに同期して、電流Iが第1の電流I1にされ流速VLが第1の流速VL1にされている状態が終了する。
ステップS123においては、制御部112が、電流Iを第2の電流I2にし、流速VLを第2の流速VL2にする。これにより、負極98において水素発生反応が起こる。これにより、負極98に付着した還元状態の負極活物質粒子41aが剥離される。
続くステップS124においては、制御部112が、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいか否かを判定する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいと判定した場合は、ステップS121を実行する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより小さいと判定した場合は、ステップS123を実行する。
ステップS123及びS124により、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsに達するまでは、電流Iが第2の電流I2にされ流速VLが第2の流速VL2にされている状態が継続する。また、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsに達するのに同期して、電流Iが第2の電流I2にされ流速VLが第2の流速VL2にされている状態が終了する。
ステップS121からS124までにより、電流I及び流速VLは、第1の電流I1及び第1の流速VL1と第2の電流I2及び第2の流速VL2との間で切り替えられる。また、電流I及び流速VLが第1の電流I1及び第1の流速VL1とされている時間は、設定された時間tsとなる。また、電流I及び流速VLが第2の電流I2及び第2の流速VL2とされている時間は、可変の時間となり、水素発生反応の進行に応じて変化する。
図11Aは、第3実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図11Bは、第3実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
図11Aにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に電流Iがとられている。図11Bにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に流速VLがとられている。
第3実施形態においては、図9Bに示されるように、第2の流速VL2が、0より大きい。このため、制御部112は、流速VLを第2の流速VL2にしている間も、ポンプ75の状態をオン状態にし、ポンプ75に負極液22の流れを生成させる。
これに対して、第3実施形態の第1変形例においては、図11Bに示されるように、第2の流速VL2が、0である。このため、制御部112は、流速VLを第2の流速VL2にしている間に、ポンプ75の状態をオフ状態にし、ポンプ75に負極液22の流れを生成させない。したがって、制御部112は、ポンプ75の状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることにより、流速VLを第1の流速VL1と第2の流速VL2との間で切り替える。第2の流速VL2が0である場合は、第2の流速VL2が0より大きい場合と比較して、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くすることができ、ポンプ75その他の補機により消費される電力を小さくすることができる。
図12Aは、第3実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図12Bは、第3実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
図12Aにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に電流Iがとられている。図12Bにおいては、横軸に時間Tがとられており、縦軸に流速VLがとられている。
第3実施形態の第2変形例においては、今回水素発生反応が起こっている期間T3~T4における電圧Vの上昇率ΔV1が、前回水素発生反応が起こっていた期間T1~T2における電圧Vの上昇率ΔV2より低くない場合は、制御部112が、タイミングT4以降も、電流I及び流速VLを第1の電流I1及び第1の流速VL1と第2の電流I2及び第2の流速との間で切り替えることを継続する。
しかし、今回水素発生反応が起こっている期間T3~T4における電圧Vの上昇率ΔV1が、前回水素発生反応が起こっていた期間T1~T2における電圧Vの上昇率ΔV2より低い場合に、制御部112が、続く期間T4~T5に、メンテナンス処理を行う。制御部112は、メンテナンス処理を開始する際に、図12Aに示されるように、電流Iを第2の電流I2に維持し、図12Bに示されるように、流速VLを第2の流速VL2から第3の流速VL3に切り替える。第3の流速VL3は、第2の流速VL2の符号と反対の符号を有する。第3の流速VL3は、第2の流速VL2の絶対値と同じ絶対値を有してもよいし、第2の流速VL2の絶対値と異なる絶対値を有してもよい。
メンテナンス処理が行われた場合は、水素発生反応が起こる。このため、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することが容易になる。
加えて、メンテナンス処理が行われた場合は、負極液97が第2の層96の第2の流路96eを逆流する。これより、メンテナンス処理が行われる前に還元状態の負極活物質粒子41aに働いていた力の方向と逆の方向を有する力が還元状態の負極活物質粒子41aに働く。これにより、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することがさらに容易になる。
還元状態の負極活物質粒子41aは、負極液97が流れる方向に沿って成長する。このため、負極液97が流れる方向が一定である場合は、還元状態の負極活物質粒子41aが当該方向に沿って成長し続ける。これに対して、負極液97が流れる方向が一定でない場合は、還元状態の負極活物質粒子41aが当該方向に沿って成長し続けることを抑制することができる。還元状態の負極活物質粒子41aに逆の方向を有する力が働いた場合に、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離することがさらに容易になるのは、このためである。
図13は、第3実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
第3実施形態の第2変形例においては、制御部112が、図13に示されるステップS131からS136までを実行する。
ステップS131からS133までにおいては、図10に示されるステップS121からS123までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。
続くステップS134においては、制御部112が、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいか否かを判定する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより大きいと判定した場合は、ステップS135を実行する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより小さいと判定した場合は、ステップS133を実行する。
ステップS135においては、制御部112が、今回電流I及び流速VLを第2の電流I2及び第2の流速VL2にしていた期間における電圧Vの上昇率ΔV1が、前回電流I及び流速VLを第2の電流I2及び第2の流速VL2にしていた期間における電圧Vの上昇率ΔV2より低いか否かを判定する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔV1が電圧Vの上昇率ΔV2より低いと判定した場合は、ステップS136を実行してからステップS131を実行する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔV1が電圧Vの上昇率ΔV2より低くないと判定した場合は、ステップS136を実行することなくステップS131を実行する。
ステップS136においては、制御部112が、メンテナンス処理を行う。
ステップS135及びS136により、制御部112は、電圧Vの上昇率ΔV1が電圧Vの上昇率ΔV2より低くなっていない場合に、メンテナンス処理を行うことなく電流I及び流速VLの交互の切り替えを継続し、電圧Vの上昇率ΔV1が電圧Vの上昇率ΔV2より低くなった場合に、メンテナンス処理を行ってから電流I及び流速VLの交互の切り替えを再開する。制御部112が、電圧Vの上昇率ΔV1が電圧Vの上昇率ΔV2より低い条件以外の条件を電圧Vが満たす場合に、メンテナンス処理を行ってもよい。
4 第4実施形態
以下では、第4実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第4実施形態においても採用される。
図14は、第4実施形態のフロー型金属空気電池を模式的に図示する図である。
第4実施形態においては、図14に図示されるように、制御装置26が、圧力計側部113及び制御部112を備える。圧力計側部113及び制御部112は、充電システムを構成する。
圧力計側部113は、配管76に接続され、配管76により導かれる負極液22の送液圧力Pを計測する。計測される送液圧力Pは、第2の層96の第2の流路96eにかかる圧力を示す。
第4実施形態においては、制御部112が、送液圧力Pに基づいて流速VLを制御する。
図4Aは、第4実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフでもある。図4Bは、第4実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフでもある。
第4実施形態においては、図4Aに示されるように、制御部112が、電流Iを一定の電流I1に維持する。
また、図4Bに示されるように、制御部112は、流速VLを第1の流速LV1と第2の流速VL2との間で切り替える。第2の流速VL2は、第1の流速LV1より遅い。
第1の流速VL1は、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない流速である。第2の流速VL2は、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる流速である。
水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4においては、送液圧力Pが、水素発生反応が進行するにつれて高くなり、時間が経過するにつれて高くなる。
第4実施形態においては、制御部112が、送液圧力Pに基づいて、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。これにより、水素発生反応を、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに必要な最小限必要な程度に抑制することができる。これにより、充電効率を高くすることができる。
制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きくなるのに応答して、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替える。
送液圧力Pの時間上昇率ΔPと比較される設定された時間上昇率ΔPsは、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4が適切な時間になるように設定され、例えば、10.4kPa/sに設定される。
図15は、第4実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
制御部112は、図15に示されるステップS141からS144までを実行する。
ステップS141からS143までにおいては、図5に示されるステップS101からS103までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。
続くステップS144においては、制御部112が、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいか否かを判定する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいと判定した場合は、ステップS141を実行する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより小さいと判定した場合は、ステップS143を実行する。
ステップS143及びS144により、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsに達するまでは、流速VLが第2の流速VL2にされている状態が継続する。また、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsに達するのに同期して、流速VLが第2の流速VL2にされている状態が終了する。
図6Aは、第4実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフでもある。図6Bは、第4実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフでもある。
第4実施形態の第1変形例においては、図6Bに示されるように、第2の流速VL2が、0である。第2の流速VL2が0である場合は、第2の流速VL2が0より大きい場合と比較して、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くすることができ、ポンプ75その他の補機により消費される電力を小さくすることができる。
5 第5実施形態
以下では、第5実施形態が第4実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第4実施形態において採用される構成と同様の構成が第5実施形態においても採用される。
第5実施形態においては、制御部112が、送液圧力Pに基づいて電流Iを制御する。
図7Aは、第5実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフでもある。図7Bは、第5実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフでもある。
第5実施形態においては、図7Aに示されるように、制御部112が、電流Iを第1の電流I1と第2の電流I2との間で切り替える。第2の電流I2は、第1の電流I1より大きい。
また、図7Bに示されるように、制御部112が、流速VLを一定の流速VL1に維持する。
第1の流速VL1は、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない流速である。第2の流速VL2は、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる流速である。
第5実施形態においては、制御部112が、送液圧力Pに基づいて、電流Iを第2の電流I2から第1の電流I1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。これにより、水素発生反応を、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに必要な最小限必要な程度に抑制することができる。これにより、充電効率を高くすることができる。
制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きくなるのに応答して、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替える。
図16は、第5実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
制御部112は、図16に示されるステップS151からS154までを実行する。
ステップS151からS153までにおいては、図8に示されるステップS111からS113までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。
続くステップS154においては、制御部112が、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいか否かを判定する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいと判定した場合は、ステップS151を実行する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより小さいと判定した場合は、ステップS153を実行する。
ステップS153及びS154により、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsに達するまでは、電流Iが第2の電流I2にされている状態が継続する。また、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsに達するのに同期して、電流Iが第2の電流I2にされている状態が終了する。
6 第6実施形態
以下では、第6実施形態が第4実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第4実施形態において採用される構成と同様の構成が第6実施形態においても採用される。
第6実施形態においては、制御部112が、送液圧力Pに基づいて流速VLを制御する。
図9Aは、第6実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフである。図9Bは、第6実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
第6実施形態においては、図9Aに示されるように、制御部112が、電流Iを第1の電流I1と第2の電流I2との間で切り替える。第2の電流I2は、第1の電流I1より大きい。
また、図9Bに示されるように、制御部112は、流速VLを第1の流速LV1と第2の流速VL2との間で切り替える。第2の流速VL2は、第1の流速LV1より遅い。
第1の電流I1は、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない電流である。第2の流速VL2は、還元反応が負極98において起こらず、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こる電流である。
第1の流速VL1は、負極活物質イオン42の還元状態の負極活物質粒子41aへの還元反応が負極98において起こるが、還元反応に競合する水素発生反応が負極98において起こらない流速である。第2の流速VL2は、還元反応が負極98において起こらず、水素発生反応が負極98において起こる流速である。
制御部112は、送液圧力Pに基づいて、流速VL及び電流Iを第2の流速VL2及び第2の電流I2から第1の流速VL1及び第1の電流I1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を制御する。これにより、水素発生反応を、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出するのに必要な最小限必要な程度に抑制することができる。これにより、充電効率を高くすることができる。
制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きくなるのに応答して、流速VL及び電流Iを第2の流速VL2及び第2の電流I2から第1の流速VL1及び第1の電流I1に切り替える。
図17は、第6実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
第6実施形態においては、制御部112が、図17に示されるステップS161からS164までを実行する。
ステップS161からS163までにおいては、図10に示されるステップS121からS123までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。
続くステップS164においては、制御部112が、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいか否かを判定する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいと判定した場合は、ステップS161を実行する。制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより小さいと判定した場合は、ステップS163を実行する。
ステップS163及びS164により、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsに達するまでは、電流Iが第2の電流I2にされ流速VLが第2の流速VL2にされている状態が継続する。また、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsに達するのに同期して、電流Iが第2の電流I2にされ流速VLが第2の流速VL2にされている状態が終了する。
図11Aは、第6実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフでもある。図11Bは、第6実施形態の第1変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフである。
第6実施形態の第1変形例においては、図11Bに示されるように、第2の流速VL2が、0である。第2の流速VL2が0である場合は、第2の流速VL2が0より大きい場合と比較して、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くすることができ、ポンプ75その他の補機により消費される電力を小さくすることができる。
図12Aは、第6実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの正極と当該充電セルの負極との間に流れる電流の時間変化の例を示すグラフでもある。図12Bは、第6実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる充電セルの第2の層の第2の流路における負極液の流速の時間変化の例を示すグラフでもある。
第6実施形態の第2変形例においては、今回水素発生反応が起こっている期間T3~T4における電圧Vの上昇率ΔV1が、前回水素発生反応が起こっていた期間T1~T2における電圧Vの上昇率ΔV2より低くない場合は、制御部112が、タイミングT4以降も、電流I及び流速VLを第1の電流I1及び第1の流速VL1と第2の電流I2及び第2の流速との間で切り替えることを継続する。
しかし、今回水素発生反応が起こっている期間T3~T4における電圧Vの上昇率ΔV1が、前回水素発生反応が起こっていた期間T1~T2における電圧Vの上昇率ΔV2より低い場合に、制御部112が、続く期間T4~T5に、メンテナンス処理を行う。制御部112は、メンテナンス処理を開始する際に、図12Aに示されるように、電流Iを第2の電流I2に維持し、図12Bに示されるように、流速VLを第2の流速VL2から第3の流速VL3に切り替える。第3の流速VL3は、第2の流速VL2の符号と反対の符号を有する。第3の流速VL3は、第2の流速VL2の絶対値と同じ絶対値を有してもよく、第2の流速VL2の絶対値と異なる絶対値を有してもよい。
メンテナンス処理が行われた場合は、水素発生反応が起こる。このため、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することが容易になる。
加えて、メンテナンス処理が行われた場合は、負極液97が第2の層96の第2の流路96eを逆流する。これより、メンテナンス処理が行われる前に還元状態の負極活物質粒子41aに働いていた力の方向と逆の方向を有する力が還元状態の負極活物質粒子41aに働く。これにより、負極98から還元状態の負極活物質粒子41aを剥離し、剥離した還元状態の負極活物質粒子41aを充電セル78から排出することがさらに容易になる。
図18は、第6実施形態の第2変形例のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
第6実施形態の第2変形例においては、制御部112が、図18に示されるステップS171からS176までを実行する。
ステップS171からS173までにおいては、図13に示されるステップS131からS133までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。
続くステップS174においては、制御部112が、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいか否かを判定する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより大きいと判定した場合は、ステップS175を実行する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより小さいと判定した場合は、ステップS173を実行する。
ステップS175においては、制御部112が、今回電流I及び流速VLを第2の電流I2及び第2の流速VL2にしていた期間における送液圧力Pの上昇率ΔP1が、前回電流I及び流速VLを第2の電流I2及び第2の流速VL2にしていた期間における送液圧力Pの上昇率ΔP2より低いか否かを判定する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔP1が送液圧力Pの上昇率ΔP2より低いと判定した場合は、ステップS176を実行してからステップS171を実行する。制御部112は、送液圧力Pの上昇率ΔP1が送液圧力Pの上昇率ΔP2より低くないと判定した場合は、ステップS176を実行することなくステップS171を実行する。
7 第7実施形態
以下では、第7実施形態が第1実施形態から第6実施形態までと相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態から第6実施形態までにおいて採用される構成と同様の構成が第7実施形態においても採用される。
図19から図22までは、第7実施形態のフロー型金属空気電池に備えられる制御部により行われる処理の内容を示す図である。
第1実施形態から第6実施形態までにおいては、制御部112は、電圧Vの上昇率ΔVが設定された上昇率ΔVsより高くなる又は送液圧力Pの上昇率ΔPが設定された上昇率ΔPsより高くなるのに応答して、電流I及び/又は流速VLを制御することにより、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを制御する。
これに対して、第7実施形態においては、図19に示されるように、制御部112は、さらに、放電部24の放電深度Dに基づいて電流I及び/又は流速VLを制御することにより、放電部24の放電深度Dに基づいて水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを制御する。
例えば、制御部112は、第1実施形態と同様に流速VLが第1の流速VL1と第2の流速VL2との間で切り替えられる場合は、放電部24の放電深度Dに基づいて流速VLを制御して、図20に示されるように、放電部24の放電深度Dが浅くなるほど、流速VLを第2の流速VL2から第1の流速VL1に切り替えるタイミングT2及びタイミングT4を早くして、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くする。
又は、制御部112は、第2実施形態と同様に電流Iが第1の電流I1と第2の電流I2との間で切り替えられる場合は、放電部24の放電深度Dに基づいて電流Iを制御して、図21に示されるように、放電部24の放電深度Dが浅くなるほど、電流Iを第2の電流I2から第1の電流I1に切り替えるタイミングを早くして、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くする。
又は、制御部112は、第3実施形態と同様に流速VL及び電流Iが第1の流速VL1及び第1の電流I1と第2の流速VL2及び第2の電流I2との間で切り替えられる場合は、図22に示されるように、放電部24の放電深度Dに基づいて流速VL及び電流Iを制御して、放電部24の放電深度Dが浅くなるほど、流速VL及び電流Iを第2の流速VL2及び第2の電流I2から第1の流速VL1及び第1の電流I1に切り替えるタイミングを早くして、水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~T4の長さを短くする。
放電部24の放電深度Dが浅い場合は、負極液97に含まれる負極活物質イオン42の量が少ないため、水素発生反応が進行しやすい。一方、放電部24の放電深度Dが深い場合は、負極液97に含まれる負極活物質イオン42の量が多いため、水素発生反応が進行しにくい。このため、放電部24の放電深度Dが浅くなるほど水素発生反応が起こる期間T1~T2及び期間T3~Tの長さが短くされた場合は、水素発生反応の進行を適切な程度にすることができる。
放電部24による放電及び充電部25による充電は、交互に行われる。
制御部112は、放電部24により放電された電流と放電部24により放電が行われていた時間との積から放電部24の放電深度Dを求めることができる。求められる放電部24の放電深度Dは、直近の放電部24による放電が終了した時点の放電部24の放電深度である。放電部24により放電された電流は、定電流である。
放電深度Dは、上記放電電流と放電時間の積(Ah)を、初期(放電前)の負極液97の容量Ah(亜鉛Mg含まれている場合には、容量はM×0.82)で割り算した値(商)を指す。放電深度Dが深いとは、放電部24により放電された電流と放電部24により放電が行われていた時間との積」を「放電前の負極液97の容量」で割った値が0.1(深度10%)より大きいことを意味する。放電深度Dが浅いとは、放電部24により放電された電流と放電部24により放電が行われていた時間との積」を「放電前の負極液97の容量」で割った値が0.1(深度10%)より小さいことを意味する。
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
1 フロー型金属空気電池
21 正極液
22 負極液
23 貯蔵部
23a 流出口
23b 流入口
23c 流出口
23d 流入口
24 放電部
25 充電部
26 制御装置
31 第1の電解液
41a 還元状態の負極活物質粒子
41b 酸化状態の負極活物質粒子
42 負極活物質イオン
43 第2の電解液
51 配管
52 ポンプ
52a流入口
52b 流出口
53 配管
54 放電セル
54a 流入口
54b 流出口
55 配管
61 層
61a 流路
62 負極液
63 正極
64 セパレータ
65 負極
71 配管
72 ポンプ
72a 流入口
72b 流出口
73 配管
74 配管
75 ポンプ
75a 流入口
75b 流出口
76 配管
77 電源
78 充電セル
78a 流入口
78b 流入口
78c 流出口
78d 流出口
79 配管
80 配管
91 第1の層
91p 開口面
91q 開口面
91a 端面
91c 端面
91e 第1の流路
91pe 開口
91qe 開口
92 正極液
93 正極
94 通電板
95 ガスケット
96 第2の層
96b 端面
96d 端面
96e 第2の流路
96p 開口面
96q 開口面
96pe 開口
96qe 開口
97 負極液
98 負極
99 通電板
100 ガスケット
101 セパレータ
102 ガスケット
103 ガスケット
111 電圧計測部
112 制御部
113 圧力計側部

Claims (37)

  1. 第1の流路が形成された第1の層と、
    前記第1の流路に面する正極と、
    第2の流路が形成された第2の層と、
    前記第2の流路に面する負極と、
    前記第1の流路及び前記第2の流路を互いに隔てるセパレータと、
    前記第1の流路を流れる正極液と、
    前記第2の流路を流れる負極液と、
    前記正極と前記負極との間に印加される電圧及び前記負極液の送液圧力からなる群より選択される少なくとも1種に基づいて、前記負極液の流速及び前記正極と前記負極との間に流れる電流からなる群より選択される少なくとも1種を制御する制御装置と、
    を備えるフロー型金属空気電池用充電システム。
  2. 前記制御装置は、前記電圧に基づいて前記流速を制御する
    請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  3. 前記制御装置は、前記流速を第1の流速と前記第1の流速より遅い第2の流速との間で切り替え、
    前記電圧に基づいて前記流速を制御することは、前記電圧に基づいて、前記流速を前記第2の流速から前記第1の流速に切り替えるタイミングを制御することを含む
    請求項2に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  4. 前記電圧に基づいて前記タイミングを制御することは、前記電圧の上昇率が設定された上昇率より大きくなるのに応答して前記流速を前記第2の流速から前記第1の流速に切り替えることを含む
    請求項3に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  5. 前記第1の流速は、前記負極において水素発生反応が起こらない流速であり、
    前記第2の流速は、前記負極において前記水素発生反応が起こる流速である
    請求項3又は4に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  6. 前記第2の流速は、0である
    請求項3又は4に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  7. 前記制御装置は、前記電圧に基づいて前記電流を制御する
    請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  8. 前記制御装置は、前記電流を第1の電流と前記第1の電流より大きい第2の電流との間で切り替え、
    前記電圧に基づいて前記電流を制御することは、前記電圧に基づいて、前記電流を前記第2の電流から前記第1の電流に切り替えるタイミングを制御することを含む
    請求項7に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  9. 前記電圧に基づいて前記タイミングを制御することは、前記電圧の上昇率が設定された上昇率より大きくなるのに応答して前記電流を前記第2の電流から前記第1の電流に切り替える
    請求項8に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  10. 前記第1の電流は、前記負極において水素発生反応が起こらない電流であり、
    前記第2の電流は、前記負極において前記水素発生反応が起こる電流である
    請求項8又は9に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  11. 前記制御装置は、前記電圧に基づいて前記流速及び前記電流を制御する
    請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  12. 前記制御装置は、前記流速及び前記電流を第1の流速及び第1の電流と前記第1の流速より遅い第2の流速及び前記第1の電流より大きい第2の電流との間で切り替え、
    前記電圧に基づいて前記流速及び前記電流を制御することは、前記電圧に基づいて、前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流から前記第1の流速及び前記第1の電流に切り替えるタイミングを制御することを含む
    請求項11に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  13. 前記電圧に基づいて前記タイミングを制御することは、前記電圧の上昇率が設定された上昇率より大きくなるのに応答して前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流から前記第1の流速及び前記第1の電流に切り替えることを含む
    請求項12に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  14. 前記第1の流速及び前記第1の電流は、前記負極において水素発生反応が起こらない流速及び電流であり、
    前記第2の流速及び前記第2の電流は、前記負極において前記水素発生反応が起こる流速及び電流である
    請求項12又は13に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  15. 前記第2の流速は、0である
    請求項12又は13に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  16. 前記電圧に基づいて前記流速及び前記電流を制御することは、前記電圧に基づいて前記流速を前記第2の流速から前記第2の流速の符号と反対の符号を有する第3の流速に切り替えることを含む
    請求項12又は13に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  17. 前記電圧に基づいて前記流速を前記第2の流速から前記第3の流速に切り替えることは、前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流としている間における前記電圧の上昇率が、前記流速及び前記電流を前回前記第2の流速及び前記第2の電流としていた間における前記電圧の上昇率より低い場合に、前記流速を前記第2の流速から前記第3の流速に切り替えることを含む
    請求項16に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  18. 前記制御装置は、前記送液圧力に基づいて前記流速を制御する
    請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  19. 前記制御装置は、前記流速を第1の流速と前記第1の流速より遅い第2の流速との間で切り替え、
    前記送液圧力に基づいて前記流速を制御することは、前記送液圧力に基づいて前記流速を前記第2の流速から前記第1の流速に切り替えるタイミングを制御することを含む
    請求項18に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  20. 前記送液圧力に基づいて前記タイミングを制御することは、前記送液圧力の上昇率が設定された上昇率より大きくなるのに応答して前記流速を前記第2の流速から前記第1の流速に切り替えることを含む
    請求項19に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  21. 前記第1の流速は、前記負極において水素発生反応が起こらない流速であり、
    前記第2の流速は、前記負極において前記水素発生反応が起こる流速である
    請求項19又は20に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  22. 前記第2の流速は、0である
    請求項19又は20に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  23. 前記制御装置は、前記送液圧力に基づいて前記電流を制御する
    請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  24. 前記制御装置は、前記電流を第1の電流と前記第1の電流より大きい第2の電流との間で切り替え、
    前記送液圧力に基づいて前記電流を制御することは、前記送液圧力に基づいて、前記電流を前記第2の電流から前記第1の電流に切り替えるタイミングを制御することを含む
    請求項23に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  25. 前記送液圧力に基づいて前記タイミングを制御することは、前記送液圧力の上昇率が設定された上昇率より大きくなるのに応答して前記電流を前記第2の電流から前記第1の電流に切り替えることを含む
    請求項24に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  26. 前記第1の電流は、前記負極において水素発生反応が起こらない電流であり、
    前記第2の電流は、前記負極において前記水素発生反応が起こる電流である
    請求項24又は25に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  27. 前記制御装置は、前記送液圧力に基づいて前記流速及び前記電流を制御する
    請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  28. 前記制御装置は、前記流速及び前記電流を第1の流速及び第1の電流と前記第1の流速より遅い第2の流速及び前記第1の電流より大きい第2の電流との間で切り替え、
    前記送液圧力に基づいて前記流速及び前記電流を制御することは、前記送液圧力に基づいて、前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流から前記第1の流速及び前記第1の電流に切り替えるタイミングを制御することを含む
    請求項27に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  29. 前記送液圧力に基づいて前記タイミングを制御することは、前記送液圧力の上昇率が設定された上昇率より大きくなるのに応答して前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流から前記第1の流速及び前記第1の電流に切り替える
    請求項28に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  30. 前記第1の流速及び前記第1の電流は、前記負極において水素発生反応が起こらない流速及び電流であり、
    前記第2の流速及び前記第2の電流は、前記負極において前記水素発生反応が起こる流速及び電流である
    請求項28又は29に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  31. 前記第2の流速は、0である
    請求項28又は29に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  32. 前記送液圧力に基づいて前記流速及び前記電流を制御することは、前記送液圧力に基づいて前記流速を前記第2の流速から前記第2の流速の符号と反対の符号を有する第3の流速に切り替えることを含む
    請求項28又は29に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  33. 前記送液圧力に基づいて前記流速を前記第2の流速から前記第3の流速に切り替えることは、前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流としている間における前記送液圧力の上昇率が、前記流速及び前記電流を前回前記第2の流速及び前記第2の電流としていた間における前記送液圧力の上昇率より低い場合に、前記流速を前記第2の流速から前記第3の流速に切り替えることを含む
    請求項32に記載のフロー型金属空気電池用充電システム。
  34. 請求項1に記載のフロー型金属空気電池用充電システムと、
    フロー型金属空気電池用放電部と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記フロー型金属空気電池用放電部の放電深度に基づいて前記流速及び前記電流からなる群より選択される少なくとも1種を制御する
    フロー型金属空気電池。
  35. 前記制御装置は、前記放電深度に基づいて前記流速を制御し、
    前記制御装置は、前記流速を第1の流速と前記第1の流速より遅い第2の流速との間で切り替え、
    前記放電深度に基づいて前記流速を制御することは、前記放電深度が浅くなるほど前記流速を前記第2の流速から前記第1の流速に切り替えるタイミングを早くすることを含む
    請求項34に記載のフロー型金属空気電池。
  36. 前記制御装置は、前記放電深度に基づいて前記電流を制御し、
    前記制御装置は、前記電流を第1の電流と前記第1の電流より大きい第2の電流との間で切り替え、
    前記放電深度に基づいて前記電流を制御することは、前記放電深度が浅くなるほど前記電流を前記第2の電流から前記第1の電流に切り替えるタイミングを早くすることを含む
    請求項34に記載のフロー型金属空気電池。
  37. 前記制御装置は、前記放電深度に基づいて前記流速及び前記電流を制御し、
    前記制御装置は、前記流速及び前記電流を第1の流速及び第1の電流と前記第1の流速より遅い第2の流速及び前記第1の電流より大きい第2の電流との間で切り替え、
    前記放電深度に基づいて前記流速及び前記電流を制御することは、前記流速及び前記電流を前記第2の流速及び前記第2の電流から前記第1の流速及び前記第1の電流に切り替えるタイミングを早くすることを含む
    請求項34に記載のフロー型金属空気電池。
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