JP7842383B2 - 開閉器の消弧室、及び開閉器 - Google Patents

開閉器の消弧室、及び開閉器

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Description

本発明は、開閉器の消弧室、及び開閉器に関する。詳しくは固定接触子、及び可動接触子間に発生するアークの消弧性能を高めるとともに、絶縁耐力を早期に回復させることができる開閉器の消弧室、及び開閉器に係るものである。
一般的に、変電所から引き出される高圧の電力配電線は、市中に立てられた多数の電柱により網目状に張り巡らされ、需要家に電力を供給するようになっている。このような各電柱には需要家の入り口に責任分界点用、又は作業区間、事故区間を切り離す配電線路区分用の開閉器が随所に設置され、例えば異常発生時や電気機器類の点検、及び修理作業時等に、この開閉器を操作して電流の流れを一時的に遮断するようになっている。
この種の開閉器としては、帯板からなる可動接触子と、一対の帯板からなる固定接触子とを備えている。そして、可動接触子が固定接触子から離れる際には、可動接触子と固定接触子間でアークが発生する。開閉器内で発生したアークは、開閉器内部の各機器に影響を与えることから、発生したアークを早期に消滅させるために従来より様々な提案がされている。
例えば特許文献1には、細隙部(アークガイド)を有し、アークが接した際に消弧性のガスを発生する絶縁樹脂からなる消弧室を備えた開閉器が開示されている。特許文献1によれば、可動接触子の回動軌跡に沿うように細隙部が設けられ、発生したアークを細隙部内で引き延ばしながら導き、アークが細隙部内を通過する際に消弧性ガスを噴出させ、このガスによりアークを冷却して消弧させることができる。
特開2000-173412号公報
ところで、遮断する電流値が大きくなる程、遮断時に発生するアークエネルギーは増大し、仮に電流が一旦遮断されても、再点弧し遮断不能に至る場合がある。この遮断後の再点弧する現象は、可動接触子が固定接触子から開離した後、早い段階で電流零点が到来し消弧するが、その際、両接触子間の開離距離が短い場合、或いは消弧室内の絶縁耐力の回復が不十分である場合、さらには消弧室内の炭素および金属蒸着相により電気抵抗が低下している場合に頻繁に発生すると考えられている。
そして消弧室内の絶縁耐力の回復が不十分であるということは、遮断時のアークにより誘発される消弧室内の絶縁耐力のないイオン化、プラズマ化されたガスの密度が高まり、電流が一旦遮断されても、消弧室内の絶縁回復を待たずに再点弧し遮断不能に至ることを意味する。
そして従来の消弧室においては、アークガイドの細隙部の幅を小さくすればするほど細隙部の内壁がアークに晒されやすくなる。その結果、消弧室の内壁から噴出するガスは加速され、アークが冷却され易すくなり、ひいては電流遮断の性能が良くなる。しかし、アークガイドの細隙の幅を小さくし過ぎると、ガスの排出通路が狭まることになり、絶縁耐力のないイオン化、プラズマ化されたガスが速やかにアークガイドの外に排出されず、絶縁回復特性が悪くなり、再点弧によって遮断不能になりやすくなるという、相反する問題点がある。
一方、遮断不能になる他の要因として挙げられる炭素が消弧室の内壁面や接点部に付着することにより、電気抵抗の低下を起こすことに対しても検討が進められているが解決には至っていない。従来のアークガイドを備える消弧室においては、アークガイド内壁面がアークにより一様に晒されることで炭化される。よって、遮断しようとする電流値が大きくなるにつれてアークガイド内の炭化が促進される。また、遮断回数を重ねることでも当然にアークガイド内の炭化は進行し、最終的には炭化に伴う絶縁低下により負荷開閉時に充分な絶縁回復ができず、再点弧して遮断不能の状態を招いたりする。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、固定接触子、及び可動接触子間に発生するアークの消弧性能を高めるとともに、絶縁耐力を早期に回復させることができる開閉器の消弧室、及び開閉器を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の開閉器の消弧室は、開閉器の固定接触子を被覆するように設けられた消弧室において、該消弧室は、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として熱可塑性樹脂を発泡させて成形された発泡成形体からなるものである。
ここで、開閉器の消弧室が、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として熱可塑性樹脂を発泡させて成形された発泡成形体であることにより、微細な不活性ガスを発泡成形体内に高密度かつ均一に分散させることができる。
以上の構成により、アーク発生時の熱により、消弧室自体から放出される熱分解ガスと、アークの熱により消弧室の内壁が溶けることで消弧室内に分散された不活性ガスとが外部に放出される。このように、アーク発生時に、消弧性のある熱分解ガスと不活性ガス(これら熱分解ガスと不活性ガスをまとめて「消弧性ガス」という。)がそれぞれ放出されることで、アークを早期に消弧させることができる。さらに、不活性ガスは消弧室内に均一に分散しているため、固定接触子と可動接触子との遮断が繰り返し行われても、遮断の都度、確実に不活性ガスを放出することができる。
また、消弧室は、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として微細発泡して成形されているため、アークが接する内壁表面をミクロ的にみると微細な凹凸形状が形成されている。この凹凸形状により、アークが接する消弧室の表面積が広くなるとともに、消弧性ガスの放出量も多くなるため、アークによる消弧室内壁に付着する炭素や金属相を系外に排出することができる。従って、炭素が消弧室の内壁面や接点部に付着することによる炭化に伴う電気抵抗の低下を抑制し、さらには消弧室内の絶縁耐力を早期に回復させることが可能となる。
また、発泡成形体に含まれる不活性ガスは、熱可塑性樹脂の発泡がない状態の全体積に対して5体積%~15体積%である場合には、熱可塑性樹脂の本来の機械特性(弾性、強度等)を損なうことなく、十分な量の不活性ガスを消弧室に放出することが可能となる。
なお、不活性ガスが、熱可塑性樹脂の全体積に対して15体積%よりも多く含まれている場合には、熱可塑性樹脂の機械特性に影響を与え、アーク発生時の圧力増加、もしくは固定接触子に対する可動接触子の投入、開放に際して生じる衝撃への耐力が脆弱となる虞がある。
一方、不活性ガスが、熱可塑性樹脂の全体積に対して5体積%未満である場合には、機械特性を高めることができるが、不活性ガスの放出量が少なくなるため、アーク発生時の消弧性能が劣るものとなる。
また、不活性ガスは、窒素、二酸化炭素、及び六フッ化硫黄から選択される何れか一つ、またはこれらのうち2種以上が混合された混合物からなる場合には、これら不活性ガスは化学的に安定しており、絶縁性、及び冷却性能が高いため、消弧室内のアークをこれら不活性ガスにより早期に消弧させることができる。
また、熱可塑性樹脂は、ポリアセタール、またはポリアミドである場合には、これら熱可塑性樹脂材料は絶縁性が高く、耐摩耗性、及び耐疲労性に優れるため、アーク発生時の衝撃による消弧室の破損を防止することができる。
また、発泡成形体の空隙が50μm~500μmである場合には、微細発泡を消弧室内に均一に分散させることで、アーク発生時の消弧性能を高めることができる。
なお、発泡成形体の空隙のサイズが500μmを超えると、消弧室の機械強度が低下し、アーク発生時の衝撃により消弧室が破損する虞がある。一方、空隙のサイズが50μm未満である場合には、不活性ガスの放出量が少なくなるため、アーク発生時の消弧性能が劣るものとなる。
前記の目的を達成するために、本発明の開閉器は、固定接触子と、該固定接触子に対して接離する可動接触子と、前記固定接触子を被覆するように設けられた消弧室と、を備える開閉器において、前記消弧室は、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として熱可塑性樹脂を発泡させて成形された発泡成形体からなるものである。
以上の構成により、アーク発生時に消弧性ガスを消弧室内に放出することができるため、アークを早期に消弧させることができる。また、不活性ガスは消弧室内に均一に分散しているため、固定接触子と可動接触子の遮断が繰り返し行われても、遮断の都度、確実に不活性ガスを放出することができる。従って、アークに起因する開閉器内の各機器の損傷を保護することができる。
また、消弧室は、可動接触子の移動軌跡に沿って設けられた細隙部を有する場合には、消弧室自体から放出される熱分解ガスに加え、不活性ガスが放出されることにより、細隙部をより高圧化することができるため、細隙部における消弧性能を高め、確実にアークを消弧することができる。
本発明に係る開閉器の消弧室、及び開閉器は、固定接触子、及び可動接触子間に発生するアークの消弧性能を高めるとともに、絶縁耐力を早期に回復させることができる。
本発明の実施形態に係る開閉器の全体外観図である。 本発明の実施形態に係る開閉器の正面断面図である。 本発明の実施形態に係る消弧室の全体外観図である。 本発明の実施形態に係る消弧室の要部断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る開閉器の消弧室、及び開閉器について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
(開閉器)
まず、本発明を適用した実施形態に係る開閉器1の全体構成について、図1、及び図2を用いて説明する。開閉器1は、例えば需要家の入り口に責任分界点用として電柱に設置される柱上開閉器であり、金属製のケース10内に各種の電源機器20が収納されている。
ここで、必ずしも、開閉器1は柱上開閉器である必要はない。例えば、平常時の負荷電流を開閉でき、かつ電路の短絡状態における異常電流も投入できる開閉器であれば、どのような用途に使用される開閉器であってもよい。
(接続端子)
ケース10の一側の側面には、配電系統内の配電線に接続される電源側接続端子22を備える電源側ブッシング21aが設けられ、ケース10の他側の側面には、配電線に接続される負荷側接続端子23を有する負荷側ブッシング21bがそれぞれ設けられている(以下、電源側ブッシング21aと負荷側ブッシング21bを、まとめて「ブッシング21」という。)。また、電源側ブッシング21aには固定接触子24が接続されるとともに、負荷側ブッシング21bには可動接触子25が接続されている。
ここで、図1に示したブッシング21は、3本一組で一対、即ち計6本のブッシング21を有する場合を示しているが、ブッシング21は1本、2本または4本以上を一組とし、また二対以上で構成されていてもよい。
可動接触子25は、固定接触子24に対して接離可能に回転軸に軸支されており、可動接触子25が固定接触子24に接触している状態を主接点(回路)の投入状態とし、可動接触子25が固定接触子24から離間している状態を主接点(回路)の開放状態とする。そして、固定接触子24と可動接触子25との主接点の投入、及び開放は手動ハンドル30、或いは図示しないソレノイドを含む操作機構により実現される。
(消弧室)
電源側ブッシング21aの内端には消弧室40が設けられている。この消弧室40は、図3に示すように、固定接触子24を覆う本体部41を有し、本体部41には、本体部41の幅に対して幅狭に形成され、アークを導くための細隙部42が連設されている。細隙部42は側面視で可動接触子25の回動軌跡に沿った形状であり、細隙部42の先端に形成された開口部43から可動接触子25が細隙部42に挿入可能となっている。
ここで、必ずしも、消弧室40は前記した構造のものである必要はなく、複数枚の消弧板を所定間隔で保持して重ねられた消弧グリッドを備えるもの、或いは細隙から離れて固定接触子の内側に退避した状態になる退避位置と細隙の固定接触子側の端部を閉塞した状態になる遮蔽位置との間を変位自在な消弧シャッタを備えるものであってもよい。
消弧室40は、ポリアセタール、或いはポリアミドからなる熱可塑性樹脂であり、消弧室40を成形する際には、熱可塑性樹脂に窒素、二酸化炭素、六フッ化硫黄から選択される一つの不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として射出成形される。
ここで、必ずしも、消弧室40の樹脂材料としてポリアセタール、或いはポリアミドの何れかから選択される必要はなく、熱可塑性樹脂であればその材料は特に限定されるものではない。但し、ポリアセタール、或いはポリアミドは絶縁性能、或いは耐摩耗性や耐疲労性に優れるため、これら熱可塑性樹脂を使用することにより、消弧室としての性能をより一層高めることが可能となる。
また、必ずしも、射出成形に際して、窒素、二酸化炭素、六フッ化硫黄から選択される一つの不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として使用する必要はない。窒素、二酸化炭素、六フッ化硫黄をそれぞれ配合した不活性ガスを使用してもよく、その他の不活性ガスを混合してもよい。
(超臨界流体)
ここで、本発明の実施形態における「超臨界流体」とは、特定の温度、及び圧力(臨界点)以上の条件下において気体状態と液体状態との中間の性質を示すため、これを発泡剤として使用することで溶融した熱可塑性樹脂内への浸透力(溶解力)も液体状態に比べて強いものとなる。
図4は、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として射出成形した消弧室40の断面形状を示す図である。図4に示すように、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として使用することにより、消弧室40の内部には、微細な不活性ガスの気泡Aが均一かつ高密度に分散させることができる。
以上の消弧室40の構成により、可動接触子25が固定接触子24に対して投入、開放される際に生じるアークの熱により消弧室40から噴出される熱分解ガスに加えて、消弧室40の内部に均等に分散している不活性ガスが外部に向けて放出される。このように、熱分解ガスと不活性ガスとが同時に消弧室40内に噴出されるため、これら消弧性ガスによりアークを確実かつ早期に消弧することが可能となる。
また、消弧室40の内部に気泡Aが高密度かつ均一に分散されるため、消弧室40の内壁の表面部分は、図4に示すように凹凸面Sが形成される。この凹凸面Sにより消弧室40の表面積が増大し、消弧性ガスの放出量をより一層増やすことで、消弧室40の消弧性能さらに高めることが可能となる。さらに、消弧性ガスが放出された後には、新たな凹凸面Sが形成されるため、常に汚損の少ない表面となるため、消弧室40の絶縁耐力を早期に回復することが可能となる。
不活性ガスが充填された気泡Aのサイズは、射出成形時の製造条件により変化するものであるが、例えば略50μm~500μmの範囲であることが好ましい。ここで、気泡Aのサイズとして500μmよりも大きくなると、消弧室40内の空隙体積が大きくなるため、消弧室40の機械強度の低下が顕著なものとなり、アーク発生時の衝撃により消弧室40が破損する虞がある。
一方、気泡Aのサイズが50μm未満である場合には、アークによる衝撃に対する機械強度は高まるものの、不活性ガスの放出量が少なくなるため、消弧性能が弱まり、アークを確実に消弧することができない虞がある。従って、気泡Aのサイズとしては50μm~500μmの範囲であることが好ましい。
そして、気泡のサイズが前記した50μm~500μmである場合、熱可塑性樹脂の全体積に対する気泡Aの体積率としては、略5体積%~15体積%となる。即ち、気泡Aの体積率が略5体積%~15体積%である場合には、熱可塑性樹脂の本来の機械特性(弾性、強度等)を損なうことなく、十分な量の不活性ガスを消弧室40に放出することが可能となる。
なお、不活性ガスが熱可塑性樹脂の全体積に対して15体積%よりも多く含まれている場合には、熱可塑性樹脂の機械特性に影響を与え、アーク発生時の圧力増加、もしくは固定接触子に対する可動接触子の投入、開放に際して生じる衝撃への耐力が脆弱となる恐れがある。一方、不活性ガスが、熱可塑性樹脂の全体積に対して5体積%未満である場合には、機械特性を高めることができるが、不活性ガスの放出量が少なくなるため、アーク発生時の消弧性能が劣るものとなる。
次に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
ポリアセタール樹脂を用い、超臨界窒素流体を発泡剤とした平均100μm以下、かつ窒素ガスの体積パーセント率が10%で均一に微細発泡させた消弧室を作製し、遮断試験を実施した。
遮断試験では、アーク発生時にポリアセタール樹脂の熱分解ガスと、発泡成形体から放出される不活性ガス(窒素ガス)が消弧室内に放出された。消弧性ガスの放出により、消弧室内の圧力が高まり、細隙部から外部に向けて消弧性ガスが勢いよく噴出されることで、確実にアークを電流零点で消弧し、再点弧することなく電流を遮断することができた。
この遮断試験を50回連続して実施したが、全ての遮断において再点弧することなく遮断できることが確認できた。そして、50回の遮断試験後の消弧室の内部状態(煤、或いは金属相の付着程度)は、1回目(最初)の遮断時の消弧室内部の状態から大きな変化はなかった。
[実施例2]
ポリアセタール樹脂を用い、超臨界二酸化炭素流体を発泡剤とした平均300μm以下、かつ二酸化炭素ガスの体積パーセント率が15%で均一に微細発泡させた消弧室を作製し、遮断試験を実施した。
遮断試験を50回連続で実施したが、全ての遮断において再点弧することなく電流遮断できることが確認できた。そして、50回の遮断試験後の消弧室の内部状態(煤、或いは金属相の付着程度)は、1回目の遮断時の消弧室内部の状態から大きな変化はなかった。
[比較例1]
ポリアセタール樹脂を用い、従来の射出成型で内部に気泡が無い消弧室を作製し、実施例1、及び実施例2と同様の遮断試験を実施した。遮断試験を50回連続して実施し、全ての遮断において再点弧することなく電流遮断できた。
しかしながら、遮断試験後の消弧室内部は1回目の遮断時との対比で、明らかに煤や金属相の付着が多く、汚損が蓄積されていることが確認できた。このことは、比較例1では消弧性ガスとして熱分解ガスのみが消弧室に放出されるため、実施例1、及び実施例2に比べて相対的な消弧性ガスの放出量が少ないことが原因と考えられる。そして比較例1では、消弧室内の絶縁耐力の劣化、さらに遮断回数を継続することで、再点弧、或いは電流遮断が困難となる虞がある。
[比較例2]
ポリアセタール樹脂を用い、超臨界窒素流体を発泡剤とした平均300μmであり、局所的に径0.6mm~0.8mmの比較的大きな気泡が点在し、かつ窒素ガスの体積パーセント率が18%である消弧室を作製し遮断試験を実施した。
遮断試験を行った結果、アーク発生時の圧力増加、或いは固定接触子に対する可動接触子の投入、及び開放時に加わる衝撃に耐えきれず、32回目の遮断試験時には大きな気泡が形成された箇所を起点として消弧室に亀裂が生じた。ただし、32回目の遮断試験後の消弧室内部の煤や金属相の付着は1回目の遮断時との対比で差異はなかった。
比較例2により、超臨界窒素流体を発泡剤として使用することで、不活性ガスの放出により消弧室内部の煤や金属相の付着を防止することができるが、窒素ガスの体積パーセント率が15体積%よりも大きくなると、樹脂の機械特性に影響が生じることが示された。
[比較例3]
ポリアセタール樹脂を用い、超臨界二酸化炭素流体を発泡剤とした平均500μmであり、局所的に径0.6mm~0.8mmの比較的大きな気泡が点在し、かつ二酸化炭素ガスの体積パーセント率が20%である消弧室を作製し遮断試験を実施した。
遮断試験を行った結果、アーク発生時の圧力増加、或いは固定接触子に対する可動接触子の投入、及び開放時に加わる衝撃に耐えきれず、19回目の遮断試験時には大きな気泡が形成された箇所を起点として消弧室に亀裂が生じた。ただし、19回目の遮断試験後の消弧室内部の煤や金属相の付着は、1回目の遮断時との対比で差異はなかった。
比較例3により、超臨界二酸化炭素流体を発泡剤として使用することで、不活性ガスの放出により消弧室内部の煤や金属相の付着を防止することができるが、二酸化炭素ガスの体積パーセント率が15体積%よりも大きくなると、樹脂の機械特性に影響が生じることが示された。
以上の実施例、及び比較例の結果より、実施例の消弧室は、消弧室内に消弧性ガスが効率良く均一に発生するとともに消弧室の内壁面の汚損による電気抵抗の低下を抑制し、さらには絶縁耐力を早期に回復して電流遮断を確実に行うことが可能となることが確認できた。
以上、本発明に係る開閉器の消弧室、及び開閉器は、固定接触子、及び可動接触子間に発生するアークの消弧性能を高めるとともに、絶縁耐力を早期に回復させることができるものとなっている。
1 開閉器
10 ケース
20 電源機器
21 ブッシング
21a 電源側ブッシング
21b 負荷側ブッシング
22 電源側接続端子
23 負荷側接続端子
24 固定接触子
25 可動接触子
30 手動ハンドル
40 消弧室
41 本体部
42 細隙部
43 開口部
A 気泡
S 凹凸面

Claims (7)

  1. 開閉器の固定接触子を被覆するように設けられた消弧室において、
    該消弧室は、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として熱可塑性樹脂を発泡させて成形された発泡成形体からなる
    開閉器の消弧室。
  2. 前記発泡成形体に含まれる前記不活性ガスは、前記熱可塑性樹脂の全体積に対して5体積%~15体積%である
    請求項1に記載の開閉器の消弧室。
  3. 前記不活性ガスは、窒素、二酸化炭素、及び六フッ化硫黄から選択される何れか一つ、またはこれらのうち2種以上が混合された混合物からなる
    請求項1または請求項2に記載の開閉器の消弧室。
  4. 前記熱可塑性樹脂は、ポリアセタール、またはポリアミドである
    請求項1または請求項2に記載の開閉器の消弧室。
  5. 前記発泡成形体の空隙が50μm~500μmである
    請求項1または請求項2に記載の開閉器の消弧室。
  6. 固定接触子と、該固定接触子に対して接離する可動接触子と、前記固定接触子を被覆するように設けられた消弧室と、を備える開閉器において、
    前記消弧室は、不活性ガスの超臨界流体を発泡剤として熱可塑性樹脂を発泡させて成形された発泡成形体からなる
    開閉器。
  7. 前記消弧室は、前記可動接触子の移動軌跡に沿って設けられた細隙部を有する
    請求項6に記載の開閉器。
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