JP7841325B2 - 柱接続構造の施工方法 - Google Patents

柱接続構造の施工方法

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本発明は、柱接続構造の施工方法に関する。
例えば特許文献1には、断面矩形状の木製柱材を構造材として用いた柱構造として、木製柱材の外側面を、例えば石膏ボードなどの不燃板材で構成された耐火被覆材で覆った柱構造が開示されている。こうした柱構造は、木製柱材に対してビスなどで耐火被覆材が取り付けられた状態で施工現場に搬入されるのが通常である。
特開2011-179177号公報
ところで、上述した柱構造を上下方向で接続すると、接続部分の付近に耐火被覆材の端部が配置される。また、火災発生時、耐火被覆材は、その端部から熱分解により収縮する。こうした柱構造の接続部分においても木製柱材の耐火性能を担保する必要がある。
上記課題を解決する柱構造は、所定平面上に縦継面を有し、前記縦継面の周囲に面取り部を有する木製柱材と、前記木製柱材の側面を被覆し、前記所定平面上に端面を有する耐火被覆材と、前記所定平面、前記面取り部の面取り斜面、および、前記耐火被覆材の内側面に囲まれる領域に設けられた熱伝導低減部と、を有する。
上記構成においては、耐火被覆材の端部が熱分解によって収縮したとしても、木製柱材に先行して熱伝導低減部が露出する。その結果、火災時に木製柱材への熱伝導が低減されることから、柱構造の接続部分における木製柱材の耐火性能を担保することができる。
上記課題を解決する柱接続構造は、木製柱材と、前記木製柱材を接続する接続材と、前記木製柱材の側面を被覆し、前記接続材の設置面に端面が当接する耐火被覆材と、を有する柱接続構造であって、前記木製柱材は、前記接続材の設置面に当接する縦継面の周囲に面取り部を有し、前記接続材の設置面、前記面取り部の面取り斜面、および、前記耐火被覆材の内側面に囲まれる領域に熱伝導低減部が設けられている。
上記構成においては、木製柱材の縦継面が接続材に当接しているとともに、耐火被覆材の端部が熱分解によって収縮したとしても木製柱材に先行して熱伝導低減部が露出する。その結果、火災時に木製柱材への熱伝導が低減されることから、柱構造の接続部分における木製柱材の耐火性能を担保することができる。また、上記構成において、前記熱伝導低減部は、前記領域に充填された耐火充填材とすることができる。
上記課題を解決する柱接続構造は、木製上柱材と、木製下柱材と、前記木製上柱材と前記木製下柱材を接続する接続材と、を有する柱接続構造であって、前記木製上柱材の側面を被覆し、前記接続材の上面に端面が当接する上耐火被覆材と、前記木製下柱材の側面を被覆し、前記接続材の下面に端面が当接する下耐火被覆材と、を有し、前記木製上柱材は、前記接続材の上面に当接する縦継面の周囲に上柱材面取り部を有し、前記木製下柱材は、前記接続材の下面に当接する縦継面の周囲に下柱材面取り部を有し、前記接続材の上面、前記上柱材面取り部の面取り斜面、および、前記上耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に上熱伝導低減部が設けられ、前記接続材の下面、前記下柱材面取り部の面取り斜面、および、前記下耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に下熱伝導低減部が設けられている。
上記構成の柱接続構造の施工方法であって、前記木製下柱材と前記下耐火被覆材と前記下熱伝導低減部を有する木製下柱構造を設置する木製下柱構造設置工程と、前記木製上柱材と前記上耐火被覆材と前記上熱伝導低減部を有する木製上柱構造と、前記木製下柱構造と、の間に所定間隔の離間空間が形成されるように、前記木製下柱構造に前記木製上柱構造を連結する木製上柱構造設置工程と、前記離間空間を囲繞する型枠を設置する型枠設置工程と、前記離間空間に、前記木製上柱構造と前記木製下柱構造とを接続する接続材を充填する接続材充填工程と、前記型枠を脱型する型枠脱型工程と、を有する。
上記構成においては、木製上柱材および木製下柱材において縦継面が接続材に当接しているとともに、耐火被覆材の端部が熱分解によって収縮したとしても木製柱材に先行して熱伝導低減部が露出する。その結果、火災時に木製柱材への熱伝導が低減されることから、柱構造の接続部分における木製柱材の耐火性能を担保することができる。
上記課題を解決する柱接続構造は、木製上柱材と、木製下柱材と、前記木製上柱材と前記木製下柱材を接続する接続材と、を有する柱接続構造であって、前記木製上柱材の側面を被覆し、前記接続材の上面に端面が当接する上耐火被覆材と、前記木製下柱材の側面を被覆し、前記接続材の下面に端面が当接する下耐火被覆材と、を有し、前記木製上柱材は、前記接続材の上面に当接する縦継面の周囲に上柱材面取り部を有し、前記木製下柱材は、前記接続材の下面に当接する縦継面の周囲に下柱材面取り部を有し、前記接続材の上面、前記上柱材面取り部の面取り斜面、および、前記上耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に上熱伝導低減部が設けられ、前記接続材の下面、前記下柱材面取り部の面取り斜面、および、前記下耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に下熱伝導低減部が設けられ、前記上耐火被覆材と前記下耐火被覆材との間に、前記接続材を囲繞する耐火目地材が設けられている。
上記構成の柱接続構造の施工方法は、前記木製下柱材と前記下耐火被覆材と前記下熱伝導低減部を有する木製下柱構造を設置する木製下柱構造設置工程と、前記木製上柱材と前記上耐火被覆材と前記上熱伝導低減部を有する木製上柱構造と、前記木製下柱構造と、の間に所定間隔の離間空間が形成されるように、前記木製下柱構造に前記木製上柱構造を連結する木製上柱構造設置工程と、前記離間空間を囲繞する型枠として前記耐火目地材を位置決め治具を用いて位置決めして設置する型枠設置工程と、前記離間空間に、前記木製上柱構造と前記木製下柱構造とを接続する接続材を充填する接続材充填工程と、前記位置決め治具を取り外す取り外し工程と、を有する。
上記構成によれば、木製上柱材および木製下柱材において縦継面が接続材に当接しているとともに、耐火被覆材の端部が熱分解によって収縮したとしても木製柱材に先行して熱伝導低減部が露出する。また、火災にともなう熱を耐火目地材で吸収することもできる。その結果、火災時に木製柱材への熱伝導が低減されることから、柱構造の接続部分における木製柱材の耐火性能を担保することができる。
第1実施形態において、柱接続構造の構造性能に関する基本構造の概略構成を示す図である。 第1実施形態において、柱構造の一例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態において、柱接続構造の施工方法の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態において、木製上柱構造設置工程における位置合わせの様子を模式的に示す図である。 第1実施形態において、木製上柱構造設置工程において、木製下柱構造に木製上柱構造が連結された状態を模式的に示す図である。 第1実施形態において、接続材充填工程においてセメント組成物が打設される様子を模式的に示す図である。 第1実施形態において、型枠脱型工程が完了した状態を模式的に示す図である。 第1実施形態において、柱接続構造の作用を説明するための図である。 第2実施形態において、柱接続構造の施工方法の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態において、型枠設置工程が完了した状態を模式的に示す図である。 第2実施形態において、治具取り外し工程が完了した状態を模式的に示す図である。 第2実施形態において、柱接続構造の作用を説明するための図である。
(第1実施形態)
図1~図8を参照して、柱構造、柱接続構造、および、柱接続構造の施工方法の第1実施形態について説明する。まず、柱接続構造の構造性能に関する基本構造について説明する。
図1に示すように、柱接続構造10は、木製上柱材11A、木製下柱材11B、および、これら木製上柱材11Aと木製下柱材11Bとを接続する接続材12を備えている。柱接続構造10においては、木製上柱材11Aと木製下柱材11Bとの間の荷重伝達は、接続材12を通じて行われる。なお、木製上柱材11Aおよび木製下柱材11Bは、その基本的な構造が同じである。そのため、以下では、木製上柱材11Aと木製下柱材11Bとを区別しないときは、単に木製柱材11という。
接続材12は、木製上柱材11Aと木製下柱材11Bとの間に設けられている。接続材12は、セメント組成物が硬化したものである。セメント組成物は、セメントと水とを混練したモルタルである。セメント組成物は、無収縮モルタルであることが好ましい。接続材12は、木製上柱材11Aと木製下柱材11Bとを所定位置に配置した状態でこれらの間にセメント組成物が打設されることにより形成される。
(柱構造)
木製柱材11を用いた柱構造15について説明する。
図2に示すように、柱構造15は、木製柱材11、耐火被覆材16、および、耐火充填材31,32を有する。
木製柱材11は、断面が矩形状に形成されている。木製柱材11は、接続材12と接続される平面状の縦継面21a,21bを有する。木製柱材11の上面である縦継面21aは、上側所定平面22a上に設けられており、木製柱材11が木製下柱材11Bとして設置された場合の縦継面である。木製柱材11の下面である縦継面21bは、下側所定平面22b上に設けられており、接続材12の上面を設置面とする木製上柱材11Aとして木製柱材11が設置された場合の縦継面である。
木製柱材11は、各縦継面21a,21bの周囲に位置する隅角部に面取り部25,26を有する。面取り部25は、木製柱材11が木製下柱材11Bとして設置された場合に下柱材面取り部として機能する。面取り部26は、木製柱材11が木製上柱材11Aとして設置された場合に上柱材面取り部として機能する。面取り部25,26は、木製柱材11の端面および外側面が20mm程度だけ面取られる形状であることが好ましい。
木製柱材11は、上端部に接続孔27、下端部に接続孔28を有する。接続孔27,28は、端面に開口を有して木製柱材11の延在方向に延びている。接続孔27,28は、木製柱材11の中心部を取り囲むように形成されている。
柱構造15は、縦継面21aから上方に向かって突出する接合部材29を有する。接合部材29は、金属製の棒材である。接合部材29は、接続孔27を用いて木製柱材11に固定されている。具体的には、接合部材29は、接続孔27に差し込まれたのち、木製柱材11に形成された図示されない注入孔を通じて注入された接着剤が硬化することにより、木製柱材11に固定される。接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂系接着剤が好ましい。接着剤が硬化すると、接着充填材30が形成される。
木製柱材11は、各側面が耐火被覆材16で被覆される。耐火被覆材16は、木製柱材11よりも燃えにくい部材であり、耐水性に優れた耐水強化石膏ボードのほか、ケイカル板などの不燃板材で構成することができる。耐火被覆材16は、図示されないビスなどにより木製柱材11に取り付けられている。なお、図2では、各側面が重畳する2枚の耐水強化石膏ボードで構成されている場合を示している。
耐火被覆材16は、木製柱材11が木製下柱材11Bとして設置された場合に、下耐火被覆材16Bとして機能する(図4参照)。耐火被覆材16は、木製柱材11が木製上柱材11Aとして設置された場合に、上耐火被覆材16Aとして機能する(図4参照)。
耐火被覆材16は、その上端面16aが木製柱材11の縦継面21aと面一となるように、上側所定平面22a上に設けられている。また、耐火被覆材16は、その下端面16bが木製柱材11の縦継面21bと面一となるように、下側所定平面22b上に設けられている。耐火被覆材16は、例えば、乾燥硬化形の無機質系充填材である「ジプタイト(登録商標)」や「タイガートラボンド(登録商標)」(いずれも吉野石膏株式会社製)などが好適である。
耐火充填材31および耐火充填材32は、熱伝導低減部として機能する。耐火充填材31は、上側所定平面22a、面取り部25の面取り斜面、および、耐火被覆材16の内側面によって囲まれた領域に設けられている。耐火充填材31は、木製柱材11が木製下柱材11Bとして設置された場合、接続材12の下側に配置される下耐火充填材として機能する。
耐火充填材32は、下側所定平面22b、面取り部26の面取り斜面、および、耐火被覆材16の内側面によって囲まれた領域に設けられている。耐火充填材32は、木製柱材11が木製上柱材11Aとして設置された場合、接続材12の上側に配置される上耐火充填材として機能する。
こうした構成の柱構造15は、柱構造15は、木製柱材11が木製上柱材11Aとして設置される場合、木製上柱構造15A(図3参照)として機能する。また、木製柱材11が木製下柱材11Bとして設置される場合、木製下柱構造15B(図3参照)として機能する。
(柱接続構造の施工方法)
図3に示すように、柱接続構造10の施工方法は、木製下柱構造設置工程(ステップS101)、木製上柱構造設置工程(ステップS102)、型枠設置工程(ステップS103)、接続材充填工程(ステップS104)、および、型枠脱型工程(ステップS105)、を有する。
木製下柱構造設置工程(ステップS101)では、接合部材が設けられた基礎や仕口部材、柱構造(いずれも図3では図示せず)などに対して木製下柱構造15Bが設置される。木製下柱構造15Bは、それら基礎や仕口部材、柱構造に対しては木製上柱構造15Aとなるため、次に説明する木製上柱構造設置工程と同様の方法にて設置される。
木製上柱構造設置工程(ステップS102)では、木製下柱構造15Bの縦継面21aと木製上柱構造15Aの縦継面21bとの間に所定間隔の離間空間が形成されるように木製上柱構造15Aが設置される。
具体的には、図4に示すように、木製下柱構造15Bの上方まで木製上柱構造15Aを搬送する。そして、接合部材29が木製上柱構造15Aの接続孔28に差し込まれるように位置合わせを行ったのち、木製上柱構造15Aを下降させる。なお、木製上柱構造15Aの接続孔28には、上述した接着剤が注入されている。
そして、図5に示すように、木製下柱構造15Bと木製上柱構造15Aとの間に所定間隔の離間空間35が形成される位置まで木製上柱構造15Aを下降させる。その後、木製下柱構造15Bと木製上柱構造15Aとを金属製の仮固定治具40で連結する。この仮固定治具40は、耐火被覆材16を貫通する締結部材41などによって木製上柱材11Aと木製下柱材11Bとに固定される。仮固定治具40は、接続材12の形成後に取り除かれる。
図6に示すように、型枠設置工程(ステップS103)では、上述した離間空間35を囲繞するように型枠42が設置される。一部の型枠42には、離間空間35にセメント組成物を充填するための貫通孔(図示略)が設けられている。
接続材充填工程(ステップS104)では、一部の型枠42に設けられた貫通孔を利用して、図6に矢印で示すように、離間空間35に対してセメント組成物を注入する。
図7に示すように、離間空間35に注入されたセメント組成物が硬化すると接続材12が形成される。これにより、離間空間35が接続材12で充填される。
型枠脱型工程(ステップS105)では、セメント組成物の充填に用いた型枠42を脱型する。また、型枠脱型工程では、仮固定治具40を取り外す。
このようにして木製上柱構造15Aと木製下柱構造15Bとが接続された柱接続構造10においては、その外側面が化粧木板45によって覆われる。これにより、仮固定治具40の取付にともなって上耐火被覆材16Aおよび下耐火被覆材16Bに形成された開口が化粧木板45によって覆い隠される。
第1実施形態の作用および効果について説明する。
(1-1)図8に示すように、柱接続構造10においては、火災の発生にともなって上耐火被覆材16Aの下端部および下耐火被覆材16Bの上端部が熱分解によって収縮したとしても、木製柱材11A,11Bに先行して耐火充填材31,32が露出する。そのため、木製柱材11A,11Bが火災の影響を受けにくくなることから、木製柱材11の耐火性能を担保することができる。
また、木製上柱構造設置工程(ステップS202)の完了後、耐火被覆材を構成する不燃板材を別途各柱構造15A,15Bに取り付ける必要がないため、施工方法も簡易なものとすることができる。
(第2実施形態)
図9~図12を参照して、柱接続構造の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の柱接続構造は、第1実施形態における柱接続構造と主要な構成が同じである。そのため、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。
図9に示すように、柱接続構造の施工方法は、木製下柱構造設置工程(ステップS201)、木製上柱構造設置工程(ステップS202)、型枠設置工程(ステップS203)、接続材充填工程(ステップS204)、および、治具取り外し工程(ステップS205)、を有する。なお、木製下柱構造設置工程(ステップS201)および木製上柱構造設置工程(ステップS202)は、上述したステップS101およびステップS102と同じ工程である。そのため、以下では、型枠設置工程(ステップS203)、接続材充填工程(ステップS204)、および、治具取り外し工程(ステップS205)について説明する。
図10に示すように、型枠設置工程(ステップS203)では、上述した離間空間35を囲繞するように設置される型枠として、木製上柱構造15Aの上耐火被覆材16Aと木製下柱構造15Bの下耐火被覆材16Bとの間に耐火目地材50が設置される。耐火目地材50は、木製柱材11よりも燃えにくい部材であり、耐水性に優れた耐水強化石膏ボードのほか、ケイカル板などの不燃板材で構成することができる。
耐火目地材50は、位置決め治具55を用いて上耐火被覆材16Aと下耐火被覆材16Bとに取り付けられる。位置決め治具55は、取付基板56、締結部材57、および、スペーサー58を有する。取付基板56は、上耐火被覆材16Aと下耐火被覆材16Bとに跨がるように配設される板材である。締結部材57は、取付基板56の上部が上耐火被覆材16Aに、取付基板56の下部が下耐火被覆材16Bに、取付基板56の中央部がスペーサー58を通じて耐火目地材50に締結されるように設けられている。スペーサー58は、取付基板56が上耐火被覆材16Aと下耐火被覆材16Bとに取り付けられた状態において、木製上柱材11Aおよび木製下柱材11Bの外側面に対して、耐火目地材50の内側面が面一となるようにするための部材である。位置決め治具55は、図9の紙面に直交する方向における複数箇所に設けられている。位置決め治具55は、取付基板56に耐火目地材50が締結された状態で上耐火被覆材16Aと下耐火被覆材16Bとに取り付けられる。一部の耐火目地材50には、離間空間35にセメント組成物を充填するための貫通孔(図示略)が設けられている。
接続材充填工程(ステップS204)では、一部の耐火目地材50に設けられた貫通孔を利用して、離間空間35に対してセメント組成物を注入する。
図11に示すように、離間空間35に注入されたセメント組成物が硬化すると接続材12が形成される。これにより、離間空間35のうちで耐火目地材50によって囲まれた空間が接続材12で充填される。
治具取り外し工程(ステップS205)では、耐火目地材50、上耐火被覆材16A、および、下耐火被覆材16Bから位置決め治具55を取り外す。その後、耐火目地材50、上耐火被覆材16A、および、下耐火被覆材16Bによって形成される周縁溝部に溝部充填材59が充填される。溝部充填材59は、上耐火被覆材16Aの外側面および下耐火被覆材16Bの外側面と面一となるように設けられる。溝部充填材59としては、上述した「ジプタイト」や「タイガートラボンド」(いずれも吉野石膏株式会社製)などが好適である。このようにして柱接続構造60が形成される。また、柱接続構造60の外側面が化粧木板45によって覆われることにより、位置決め治具55の取付にともなって上耐火被覆材16Aおよび下耐火被覆材16Bに形成された開口が覆い隠される。
第2実施形態によれば、上記(1-1)に記載した効果に準ずる効果のほか、下記の効果が得られる。
(2-1)図12に示すように、柱接続構造60においては、火災の発生にともない、上耐火被覆材16Aの下端部および下耐火被覆材16Bの上端部に加えて、耐火目地材50によっても熱が吸収される。これにより、木製柱材11の耐火性能を高めることができる。
(2-2)耐火目地材50を型枠とすることにより、脱型作業を省略することができる。また、耐火被覆材16に接触しないように接続材12が形成されるため、木製柱材11間において伝達される荷重の一部が耐火被覆材16に作用することもない。
第1および第2実施形態は、以下のように変更して実施することができる。第1および第2実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1および第2実施形態の木製上柱構造設置工程(ステップS102,S202)において、木製上柱構造15Aは、仮固定治具40を用いることなく、例えば所定の設備などを用いて木製下柱構造15Bに連結されてもよい。
10…柱接続構造、11…木製柱材、11A…木製上柱材、11B…木製下柱材、12…接続材、15…柱構造、15A…木製上柱構造、15B…木製下柱構造、16…耐火被覆材、16A…上耐火被覆材、16a…上端面、16B…下耐火被覆材、16b…下端面、21a,21b…縦継面、22a…上側所定平面、22b…下側所定平面、25…下柱材面取り部として機能可能な面取り部、26…上柱材面取り部として機能可能な面取り部、27,28…接続孔、29…接合部材、30…接着充填材、31…上熱伝導低減部としての耐火充填材、32…下熱伝導低減部としての耐火充填材、35…離間空間、40…仮固定治具、41…締結部材、42…型枠、45…化粧木板、50…型枠として機能する耐火目地材、55…位置決め治具、56…取付基板、57…締結部材、58…スペーサー、59…溝部充填材、60…柱接続構造。

Claims (2)

  1. 接続構造の施工方法であって、
    前記柱接続構造は、木製上柱材と、木製下柱材と、前記木製上柱材と前記木製下柱材を接続する接続材と、前記木製上柱材の側面を被覆し、前記接続材の上面に端面が当接する上耐火被覆材と、前記木製下柱材の側面を被覆し、前記接続材の下面に端面が当接する下耐火被覆材と、を有し、
    前記木製上柱材は、前記接続材の上面に当接する縦継面の周囲に上柱材面取り部を有し、
    前記木製下柱材は、前記接続材の下面に当接する縦継面の周囲に下柱材面取り部を有し、
    前記接続材の上面、前記上柱材面取り部の面取り斜面、および、前記上耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に上熱伝導低減部が設けられ、
    前記接続材の下面、前記下柱材面取り部の面取り斜面、および、前記下耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に下熱伝導低減部が設けられており、
    前記木製下柱材と前記下耐火被覆材と前記下熱伝導低減部を有する木製下柱構造を設置する木製下柱構造設置工程と、
    前記木製上柱材と前記上耐火被覆材と前記上熱伝導低減部を有する木製上柱構造と、前記木製下柱構造と、の間に所定間隔の離間空間が形成されるように、前記木製下柱構造に前記木製上柱構造を連結する木製上柱構造設置工程と、
    前記離間空間を囲繞する型枠を設置する型枠設置工程と、
    前記離間空間に、前記木製上柱構造と前記木製下柱構造とを接続する接続材を充填する接続材充填工程と、
    前記型枠を脱型する型枠脱型工程と、を有する
    柱接続構造の施工方法。
  2. 接続構造の施工方法であって、
    前記柱接続構造は、
    木製上柱材と、木製下柱材と、前記木製上柱材と前記木製下柱材を接続する接続材と、前記木製上柱材の側面を被覆し、前記接続材の上面に端面が当接する上耐火被覆材と、前記木製下柱材の側面を被覆し、前記接続材の下面に端面が当接する下耐火被覆材と、を有し、
    前記木製上柱材は、前記接続材の上面に当接する縦継面の周囲に上柱材面取り部を有し、
    前記木製下柱材は、前記接続材の下面に当接する縦継面の周囲に下柱材面取り部を有し、
    前記接続材の上面、前記上柱材面取り部の面取り斜面、および、前記上耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に上熱伝導低減部が設けられ、
    前記接続材の下面、前記下柱材面取り部の面取り斜面、および、前記下耐火被覆材の内側面で囲まれた領域に下熱伝導低減部が設けられ、
    前記上耐火被覆材と前記下耐火被覆材との間に、前記接続材を囲繞する耐火目地材が設けられており、
    前記木製下柱材と前記下耐火被覆材と前記下熱伝導低減部を有する木製下柱構造を設置する木製下柱構造設置工程と、
    前記木製上柱材と前記上耐火被覆材と前記上熱伝導低減部を有する木製上柱構造と、前記木製下柱構造と、の間に所定間隔の離間空間が形成されるように、前記木製下柱構造に前記木製上柱構造を連結する木製上柱構造設置工程と、
    前記離間空間を囲繞する型枠として前記耐火目地材を位置決め治具を用いて位置決めして設置する型枠設置工程と、
    前記離間空間に、前記木製上柱構造と前記木製下柱構造とを接続する接続材を充填する接続材充填工程と、
    前記位置決め治具を取り外す治具取り外し工程と、を有する
    柱接続構造の施工方法。
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