JP7836062B2 - インプラント体及び歯科インプラント - Google Patents

インプラント体及び歯科インプラント

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Description

本発明は、歯槽骨内において新しく生えてくる歯の上方に埋め込むためのインプラント体、及び当該インプラント体を備える歯科インプラントに関する。
歯の怪我やう蝕により永久歯が抜けた場合、その歯の周囲の歯槽骨の退縮又は周囲の歯の間の間隔の縮小が生じるおそれがある。従来、こうした問題を予防するために、永久歯が抜けた場所の歯槽骨に歯科インプラントを固定することが行われていた(例えば、特許文献1を参照)。
特許第4740139号公報
上述した抜けた歯の周囲の歯槽骨の退縮又は周囲の歯の間の間隔の縮小は、乳歯が歯の怪我やう蝕により自然に生え変わるよりも早期に抜けてしまった場合にも発生し得る。
しかし、従来の歯科インプラントでは、乳歯が生えようとする歯槽骨の領域をチタン製のインプラント体が占有しているため、乳歯の正常な成長が妨げられる。そもそも、歯科インプラントは、喪失した歯の代替物であって、永久歯などの新たな歯が形成される場所に埋め込むことを意図するものではない。
また、周囲の歯の間の間隔の縮小だけであれば、ブリッジ入れ歯でも予防できるかもしれないが、入れ歯が歯茎を強く押さえつけることになるので、乳歯の成長がやはり妨げられる。
また、上述の問題は、乳歯が早期に抜けた場合のみならず、永久歯が抜けた後に歯槽内で歯を再生する場合にも当てはまる。
以上に鑑み、本発明は、歯槽骨内において永久歯や再生歯などの新しく生えてくる歯の上方に好適に埋め込むことができるインプラント体及び歯科インプラントを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係るインプラント体は、
歯槽骨内において新しく生えてくる歯の上方に埋め込むためのインプラント体であって、
前記インプラント体の上部には、アバットメントが一体に形成されている又は前記アバットメントが固定されており、
前記インプラント体の下部は、前記新しく生えてくる歯の成長に応じて前記インプラント体の先端から短くなるように少なくとも一部が生体吸収性材料から形成されており、かつ、前記インプラント体の下部の内部に、前記新しく生えてくる歯により突き破られた前記インプラント体の部分を収容するように構成された空洞が設けられていることを特徴とする。
前記生体吸収性材料の生体吸収速度は前記歯槽骨内での新しく生えてくる歯の成長速度以上であってもよい。
前記生体吸収性材料は、ポリ乳酸またはポリグリコール酸であってもよい。
前記インプラント体の前記上部は、非生体吸収性材料から形成されていてもよい。
前記インプラント体の前記上部の生体吸収速度は、前記インプラント体の前記下部の生体吸収速度よりも遅くてもよい。
本発明の第2の観点に係る歯科インプラントは、
歯槽骨内において新しく生えてくる歯の上方に取り付けるための歯科インプラントであって、
上部構造と、
前記上部構造が取り付けられるアバットメントと、
前記アバットメントが一体に形成されている又は前記アバットメントが固定されている、上記本発明の第1の観点に係るインプラント体と、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、インプラント体及び歯科インプラントを歯槽骨内において新しく生えてくる歯の上方に好適に埋め込むことができる。
本発明の一実施形態に係る歯科インプラントが取り付けられる状態の歯周組織を歯列弓に垂直な平面に沿って切断した場合の断面模式図である。(a)は歯科インプラントが取り付けられた直後の歯周組織、(b)はその後の時期の新たに生えてくる歯が成長したときの歯周組織、(c)はさらに後の時期の新たに生えてくる歯が成長したときの歯周組織、(d)は新たに生えてくる歯が歯槽骨から生え出し歯科インプラントが抜け落ちた歯周組織を表している。 本発明の一実施形態に係る歯科インプラントの断面模式図である。 本発明の変形例に係る歯科インプラントの断面模式図である。
(実施形態)
本発明の一実施形態に係る歯科インプラント100について、図面を参照しつつ、説明する。図1(a)~(d)に、歯科インプラント100が取り付けられた状態の歯周組織200の模式図を示す。ヒト又はその他の動物の歯周組織200は、顎骨内の歯を支える部分である歯槽骨210と、歯槽骨210を覆う歯肉220とを備え、歯槽骨210内に新たに生えてくる歯230が存在する。歯科インプラント100は、図1(a)に示すように、歯槽骨210内において新しく生えてくる歯230の上方に取り付けられる。なお、本明細書において、「歯の上方」とは、顎骨内で、現在歯が生えている場所を下、歯が生育し突き出る方向を上としたときの、歯の上方を指す。
(新しく生えてくる歯)
新しく生えてくる歯230は、例えば、永久歯、再生歯、又は第3生歯である。
永久歯は、乳歯が抜けた後に生えてくる歯である。通常、乳歯は永久歯の成長に伴い自然に抜けるが、乳歯が歯の怪我やう蝕により早期に抜けることもある。また、乳歯はう蝕の治療のために早期に外科的に抜かれることもある。歯科インプラント100は、例えば、歯槽骨210内においてこのように早期に抜けた又は抜かれた乳歯に対応する永久歯の上方に取り付けられる。
再生歯は、幹細胞から再生された歯である。再生歯を形成する技術は任意である。例えば、再生歯は、幹細胞の顎内への移植又は顎内での誘導により形成されたものでもよいし、器官原基法により形成された歯の器官原基を顎内に移植することにより形成されたものでもよい。歯科インプラント100は、例えば、再生歯の元となる組織の移植直後又は再生歯がある程度歯槽骨210内に形成されてから歯槽骨210内においてこうした再生歯の上方に取り付けられる。
第3生歯は、永久歯の次に生えてくる歯である。哺乳類では永久歯の下に新たな歯を形成する潜在能力を持つものの痕跡的である第3歯堤が存在する。第3歯堤の成長を促す薬剤、例えば、USAG-1遺伝子の発現を阻害するsiRNAを第3歯堤の近傍に局所的に投与することにより、第3歯堤から第3生歯を発生させることができる。歯科インプラント100は、例えば、こうした薬剤を投与した直後又は第3生歯がある程度形成されてから歯槽骨210内において第3歯堤の上方に取り付けられる。
(歯科インプラント100の構成)
歯科インプラント100は、図2に示すように、上部構造110と、アバットメント120と、インプラント体130とを含む。
上部構造110は、歯科インプラント100において歯の役割を果たす部分である。上部構造110は、新たに生えてくる歯230に応じた外形をしており、例えば、上部構造110の外形は、新たに生えてくる歯230の成長完了後の予測形状である。上部構造110は、アバットメント120に取付可能であり、例えば、上部構造110の下面にはアバットメント120と嵌合する凹部が設けられている。上部構造110を構成する材料は、生体に適合し、自然な歯の代替物として適切な強度を有するものであれば任意であり、例えば、アパタイト系材料(アパタイト、ヒドロキシアパタイト、炭酸アパタイトなど)、セラミック材料、レジン材料、又は金属材料などが挙げられる。
アバットメント120は、上部構造110を取付可能であり、例えば、その外形が上部構造110の下面の凹部に嵌合するように形成されている。アバットメント120の頂部には、インプラント体130を顎内に外科的に開けた穴にねじ入れるためのねじ回し器具の先端に適合する表面構造、例えば、十字溝などが設けられている。アバットメント120の下部はインプラント体130の上部131に接続しており、アバットメント120はインプラント体130と一体に形成されている。すなわち、アバットメント120とインプラント体130とは、いわゆる、ワンピースインプラントを構成する。アバットメント120の材料はインプラント体130の材料と同じなのでまとめて後述する。
インプラント体130は、アバットメント120を介して上部構造110を歯槽骨210に固定する支持構造をなす雄ねじである。インプラント体130はその大部分が歯槽骨210内にねじ入れて埋め込まれる。インプラント体130の上部131はアバットメント120の下部に接続している。インプラント体130の下部132は新しく生えてくる歯230に面している。インプラント体130の長さは、インプラント体130を歯槽骨210内に埋め込んだときに、インプラント体130の先端が新しく生えてくる歯230に接触しない程度である。例えば、インプラント体130の長さは、6~12mmである。アバットメント120及びインプラント体130は、ともに、生体吸収性材料から形成されている。生体吸収性材料は、歯科インプラントに適した強度及び耐久性をアバットメント120及びインプラント体130に与えるのであれば任意であり、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、マグネシウム、炭酸アパタイトなどが挙げられる。
アバットメント120及びインプラント体130からなるワンピースインプラントは、それらの生体吸収性材料の種類を選択することにより、新しく生えてくる歯230の成長に応じて、当該ワンピースインプラントの先端から徐々に短くなるように構成されている。
具体的に説明すると、顎骨内での新しく生えてくる歯230の成長速度(顎骨内で歯のエナメル質側の先端が顎骨外へと向かって移動する速度)は、X線画像解析により実測することができるし、また、複数の被験者又は被験動物での統計データに基づき例えば平均値を求めることで推定することもできる。また、アバットメント120及びインプラント体130からなる同一形状のワンピースインプラントを異なる生体吸収性材料から形成した場合の吸収速度(ワンピースインプラントが短くなる速さ)は、生体条件を模した加水分解試験(例えば、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4、37℃)内での分解速度の測定)により予め求めておくことができる。したがって、歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度の実測値又は推定値に応じた吸収速度を有する(例えば、成長速度以上の吸収速度を有する、特に、成長速度とほぼ同じ吸収速度を有する)生体吸収性材料からワンピースインプラントを形成すれば、ワンピースインプラントを新しく生えてくる歯230の成長に応じてその先端から徐々に短くなるようにできる。
例えば、生体吸収性材料が炭酸アパタイトを含む場合、その生体吸収速度は焼結温度により制御できる。また、例えば、生体吸収性材料がポリマーを含む場合、当該ポリマーの重合度及び/又は分子量が大きくなれば、生体吸収速度が遅くなり、当該ポリマー中の未反応モノマー含量が多くなれば、生体吸収速度が速くなる。また、例えば、生体吸収性材料が生体吸収速度の異なる複数の材料から構成される場合、これらの材料の混合比を変えることで生体吸収性材料全体の生体吸収速度を新しく生えてくる歯230の成長速度に合わせて調整できる。具体的に説明すれば、生体吸収性材料が生体吸収速度の速い材料Aと遅い材料Bとから構成される場合、生体吸収性材料全体に対する材料Aの比率を高めれば生体吸収性材料全体の生体吸収速度も速くなるし、反対に、生体吸収性材料全体に対する材料Bの比率を高めれば生体吸収性材料全体の生体吸収速度も遅くなる。
例えば、ポリ乳酸は、ポリグリコール酸よりも生体に吸収される速度が速く、ポリグリコール酸から形成した4.5mmの長さのインプラント体は、加水分解試験に掛けると、16週ほどで3.9mmの長さになる(37.5μm/週の速度で短くなる)が、ポリ乳酸から形成した4.5mmの長さのインプラント体は、加水分解試験に掛けると、6週ほどで3.9mmの長さになる(100μm/週の速度で短くなる)。一方で、ヒトの大臼歯について、1週間で20μmだけ成長する(歯槽骨210内で20μm/週の速度で上方に伸びる)ことが知られている。したがって、歯科インプラント100を大臼歯の上方に取り付ける場合、アバットメント120及びインプラント体130の材料は、ポリ乳酸であることが好ましい。また、生体吸収性材料として、ポリ乳酸及びポリグリコール酸の混合物を用いる場合、両者の混合比を変えることで、生体吸収速度を新しく生えてくる歯230の成長速度に合わせて調節できる。
(歯科インプラント100の手術法)
歯科インプラント100は、一般的なワンピースインプラントと同様に1回法で、歯槽骨210内に取り付けることができる。具体的には、歯科インプラント100の取り付けを予定している歯槽骨210の部位の上にある粘膜を切開し、歯槽骨210にドリルで穴を開け、穴の内部に雌ねじを切り、アバットメント120及びインプラント体130からなるワンピースインプラントを穴内にねじ入れし、その後、切開した粘膜をアバットメント120を囲むように縫合する。縫合した粘膜が治癒した後、セメントを塗ったアバットメント120の上に上部構造110をかぶせて固定する。
(本実施形態の効果)
新しく生えてくる歯230が、再生歯又は第3生歯である場合、その歯が歯槽骨210内で成長し歯槽骨210から生え出すまでの期間に、その歯の周囲の歯槽骨210の退縮又は周囲の歯の間の間隔の縮小が生じるおそれがある。この問題は、乳歯が歯の怪我やう蝕により早期に抜けた場合にも生じ得る。歯槽骨210の退縮は新しく生えてくる歯230の成長を阻害する。また、歯間間隔の縮小は新しく生えてくる歯230がそれらの歯の間に歯列に沿って生え出ることを阻害し、結果として、新しく生えてくる歯230が歯列を外れて側方に生え出ることになりかねない。
また、従来の歯科インプラントを歯槽骨210内において新しく生えてくる歯230の上方に取り付けることで、取り付けた場所の周囲の歯槽骨210の退縮及び周囲の歯の間の間隔の縮小を防ぐことができるかもしれないが、歯科インプラントのインプラント体自体が新しく生えてくる歯230の成長を阻害してしまう。仮に新しく生えてくる歯230が成長できたとしても、新しく生えてくる歯230は歯科インプラントを避けるように歯槽骨210の側面から生え出ることになる。そもそも、従来の歯科インプラントは、永久歯などの新たな歯が形成される場所に埋め込むことを意図するものではない。
一方、本実施形態に係る歯科インプラント100によれば、それを歯槽骨210内において新しく生えてくる歯230の上方に取り付けることで、取り付けた場所の周囲の歯槽骨210の退縮及び歯科インプラント100の上部構造110の周囲の歯の間の間隔の縮小を防ぐことができる。また、図1(a)~(d)に示すように、歯科インプラント100のアバットメント120及びインプラント体130からなるワンピースインプラント(特に、インプラント体130の部分)が新しく生えてくる歯230の成長に応じてその先端から徐々に短くなるため、新しく生えてくる歯230の成長を阻害せず、むしろ、吸収されるインプラントの跡が新しく生えてくる歯230の伸びる道となり、新しく生えてくる歯230が歯列に沿ってきれいに生え出ることを助け得る。新しく生えてくる歯230が歯槽骨210から生え出るときには、ワンピースインプラントの大部分(特に、インプラント体130の部分)が分解・吸収されてなくなっているので、最終的に歯科インプラント100は乳歯が自然に抜けるが如くに抜ける。
(変形例)
上述の実施形態の種々の変形例について以下で説明する。上述の実施形態及び以下の変形例は、矛盾のない限り、相互に自由に組み合わせることができる。
(変形例1)
上述の実施形態では、アバットメント120とインプラント体130とは同一の材料から形成されているが、この代わりに、両者が別々の材料から形成されてもよい。特に、アバットメント120は、非生体吸収性材料から形成されてもよい。アバットメント120とインプラント体130とが異なる材料から形成される場合、アバットメント120とインプラント体130とは、一体に形成されてもよいし、それぞれが独立した部品として形成された後に互いに固定されてもよい。アバットメント120はインプラント体130を介して歯槽骨210に固定されているので、インプラント体130の大部分が新しく生えてくる歯230の成長によりなくなれば、アバットメント120の材質とは無関係にアバットメント120は歯槽骨210から抜けることになる。当然ながら抜けてしまえばアバットメント120が新しく生えてくる歯230の成長に悪影響を与えることはない。
(変形例2)
上述の実施形態では、インプラント体130を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度は歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度以上であるが、この代わりに、インプラント体130を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度が歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度より遅くてもよい。生体吸収性材料は、一般的に、全体が完全に分解・吸収される前でも、部分的に分解・吸収されて脆化している。このため、インプラント体130は容易に新しく生えてくる歯230により突き破られるので、インプラント体130を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度が歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度より遅くても支障はない。換言すれば、インプラント体130を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度は、新しく生えてくる歯230がインプラント体130に衝突するまでに、衝突箇所が十分に脆化している程度であれば十分である。
(変形例2-1)
この場合、図3に示すように、突き破られたインプラント体130の部分が収容されるように、空洞がインプラント体130内部(特に、インプラント体130の下部132の内部)に設けられていることが好ましい。この構成によれば、新たに生えてくる歯230が、インプラント体130を突き破った後に突き破られ崩壊したインプラント体130の残骸から受ける圧力が低減される。
(変形例2-2)
また、生体吸収性材料として炭酸アパタイトを用いる場合、炭酸アパタイトは新しい歯の成長に伴う周辺領域で増加した破歯細胞及び/又は破骨細胞により容易に吸収され、新しく生えてくる歯230の成長に悪影響を与えない。この場合、インプラント体130を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度が歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度より遅くてもよい。これは、破歯細胞及び/又は破骨細胞により容易に吸収され得る他の生体吸収性材料についても同様である。反対に、生体吸収性材料が破歯細胞及び/又は破骨細胞により最終的には吸収される場合でも、吸収速度が遅く新しく生えてくる歯230の成長に悪影響を与え得るのであれば、インプラント体130を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度が歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度以上とすべきである。
(変形例3)
上述の実施形態では、アバットメント120がインプラント体130と一体に形成されているが、この代わりに、それぞれ独立した部品として形成されたアバットメント120及びインプラント体130が互いに固定されたものでもよい。
それぞれ独立した部品として形成されたアバットメント120及びインプラント体130が生体適合性接着剤などの任意の手段により互いに恒久的に固定されたものでもよい。
また、それぞれ独立した部品として形成されたアバットメント120及びインプラント体130が互いに着脱可能に固定されるものでもよい。すなわち、歯科インプラント100は、いわゆる、ツーピースインプラントであってもよい。アバットメント120及びインプラント体130を互いに着脱可能に固定する手段は任意である。例えば、アバットメント120の下面に設けられた雄ねじ及びインプラント体130の上部131に設けられた雌ねじにより、アバットメント120及びインプラント体130を互いに固定してもよい。また、アバットメント120の中央に貫通穴を設け、インプラント体130の上部131に雌ねじを設け、ねじ頭は前述の貫通穴を通らず少なくとも先端に前述の雌ねじに適合する雄ねじが設けられたアバットメントスクリューを貫通穴を通して雌ねじにねじ入れることで、アバットメント120及びインプラント体130を互いに固定してもよい。
アバットメント120の下面に設けられた雄ねじやアバットメントスクリューなどのアバットメント120及びインプラント体130を互いに着脱可能に固定する固定手段は、生体吸収性材料から形成されてもよいし、非生体吸収性材料から形成されてもよい。
(変形例4)
上述の実施形態では、インプラント体130の全体が同一の材料から形成されているが、この代わりに、インプラント体130の上部131と下部132とは異なる材料から形成されてもよい。この場合、インプラント体130の上部131と下部132とは、一体に形成されてもよいし、それぞれが独立した部品として形成された後に生体適合性接着剤などの任意の手段により互いに恒久的に固定されてもよい。
インプラント体130の下部132は、生体吸収性材料から形成される。一方、インプラント体130の上部131は、生体吸収性材料から形成されてもよいし、非生体吸収性材料から形成されてもよい。この場合、下部132を形成する生体吸収性材料の生体吸収速度が歯槽骨210内での新しく生えてくる歯230の成長速度より速くてもよい。
(変形例4-1)
インプラント体130の上部131が生体吸収性材料から形成される場合、インプラント体130の上部131の生体吸収速度は、インプラント体130の下部132の生体吸収速度よりも遅いことが好ましい。これによれば、インプラント体130の上部131はインプラント体130の下部132よりも長期に渡り維持されるので、歯科インプラント100は新たに生えてくる歯230の成長の末期まで歯槽骨210にしっかりと固定された状態を維持し、途中で抜けたりしない。
例えば、インプラント体130の上部131は、ある生体吸収性材料から形成され、インプラント体130の下部132は、当該生体吸収性材料よりも生体吸収速度が速い別の生体吸収性材料から形成されるのでもよい。
また、例えば、インプラント体130の下から上に向かってインプラント体130の生体吸収速度が遅くなるように、インプラント体130を、複数種類の生体吸収性材料から形成された複数の部分から構成してもよいし、複数種類の生体吸収性材料のグラデーション組成から構成してもよい。この場合でも、インプラント体130の上部131全体の生体吸収速度は、インプラント体130の下部132全体の生体吸収速度よりも遅いとみなせる。グラデーション組成は、例えば、生体吸収性材料Aの生体吸収速度が生体吸収性材料Bの生体吸収速度よりも速いとして、インプラント体130の下端(先端)では、生体吸収性材料Aの割合が100%、生体吸収性材料Bの割合が0%、中央では、生体吸収性材料Aの割合が50%、生体吸収性材料Bの割合が50%、インプラント体130の上端では、生体吸収性材料Aの割合が0%、生体吸収性材料Bの割合が100%というように、下から上に向けて、生体吸収性材料Aの存在比率が下がり、反対に、生体吸収性材料Bの存在比率が上がるような混合比率に基づき、生体吸収性材料A及びBを混ぜ合わせてインプラント体130を形成することで実現できる。
(変形例4-2)
インプラント体130の上部131が非生体吸収性材料から形成される場合、歯科インプラント100は新たに生えてくる歯230の成長の末期まで歯槽骨210にしっかりと固定された状態を維持し、途中で抜けたりしない。なお、乳歯が生え変わる直前の時期には、新たに生えてくる歯230が非生体吸収性材料から形成されたインプラント体130の上部131に突き当たるので、歯科インプラント100全体が動揺し得るようになる。これにより、患者は、歯科インプラント100を外科的に抜歯するために又は抜歯すべきかを確認するために(例えば、当該動揺が、新たに生えてくる歯230が正常に育っていることによるものなのか又は歯周病などの病気が原因であるのかを確認するために)歯科医院にかかる時期を把握できる。そのため、非生体吸収性材料から形成されたインプラント体130の上部131が自発的に抜けずとも支障はない。また、新しく生えてくる歯230が歯科インプラント100とは無関係な発育不良により生えてこない場合には、インプラント体130の上部131が非生体吸収性材料から形成される歯科インプラント100は患者の歯槽骨210にしっかりと固定された状態を維持し、通常の歯科インプラントと同様に機能する。
インプラント体130の上部131が非生体吸収性材料から形成される場合、上部131の長さは短くてもよい。インプラント体130の上部131の長さが短いと歯槽骨210への固定力も弱まるので、新たに生えてくる歯230がインプラント体130の上部131に突き当たる際に、インプラント体130の上部131が自然に抜け易くなる。また、新たに生えてくる歯230の成長に伴い、図1(c)及び(d)にも示すように、当該歯の直上の歯槽骨組織は分解・吸収されるから、インプラント体130の上部131が十分に短ければ、新たに生えてくる歯230がインプラント体130の上部131に突き当たる際に、インプラント体130の上部131の周囲の歯槽骨組織が分解・吸収され、インプラント体130の上部131と歯槽骨210との結合が緩み、インプラント体130が自然に抜ける。例えば、インプラント体130の上部131の長さは2~3mmでもよい。
上述の変形例と同様に、インプラント体130の下部131の下から上に向かって下部132の生体吸収速度が遅くなるように、下部132を、複数種類の生体吸収性材料から形成された複数の部分から構成してもよいし、複数種類の生体吸収性材料のグラデーション組成から構成してもよい。
(変形例5)
上述の実施形態では、歯科インプラント100はワンピースインプラントであるが、歯科インプラント100の構造は、インプラント体130の下部132が新しく生えてくる歯230の成長に応じてインプラント体130の先端から短くなるように少なくとも一部が生体吸収性材料から形成されている点を除けば、従来の任意の歯科インプラントと同様に構成できる。この場合、歯科インプラント100は、その構造に応じた手術法で、ヒト又はその他の動物の歯槽骨210内において新しく生えてくる歯230の上方に取り付けることができる。
100 歯科インプラント
110 上部構造
120 アバットメント
130 インプラント体
131 インプラント体の上部
132 インプラント体の下部
200 歯周組織
210 歯槽骨
220 歯肉
230 新たに生えてくる歯

Claims (6)

  1. 歯槽骨内において新しく生えてくる歯の上方に埋め込むためのインプラント体であって、
    前記インプラント体の上部には、アバットメントが一体に形成されている又は前記アバットメントが固定されており、
    前記インプラント体の下部は、前記新しく生えてくる歯の成長に応じて前記インプラント体の先端から短くなるように少なくとも一部が生体吸収性材料から形成されており、かつ、前記インプラント体の下部の内部に、前記新しく生えてくる歯により突き破られた前記インプラント体の部分を収容するように構成された空洞が設けられていることを特徴とする、
    インプラント体。
  2. 前記生体吸収性材料の生体吸収速度は前記歯槽骨内での新しく生えてくる歯の成長速度以上である、
    請求項1に記載のインプラント体。
  3. 前記生体吸収性材料は、ポリ乳酸またはポリグリコール酸である、
    請求項1に記載のインプラント体。
  4. 前記インプラント体の前記上部は、非生体吸収性材料から形成されている、
    請求項1に記載のインプラント体。
  5. 前記インプラント体の前記上部の生体吸収速度は、前記インプラント体の前記下部の生体吸収速度よりも遅い、
    請求項1に記載のインプラント体。
  6. 上部構造と、
    前記上部構造が取り付けられるアバットメントと、
    前記アバットメントが一体に形成されている又は前記アバットメントが固定されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のインプラント体と、
    を含む、
    歯槽骨内において新しく生えてくる歯の上方に取り付けるための歯科インプラント。
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