JP7828118B2 - 水封入カプセル及びその製造方法 - Google Patents
水封入カプセル及びその製造方法Info
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Description
[1]水を含む含水コアと、該含水コアの外側に配置された封入層を備えた水封入カプセルであって、前記封入層が比重0.79~1.05の親油性組成物からなり、封入層の膜厚の最薄部が80μm以上であることを特徴とする前記水封入カプセル。
[2]含水コアが、水に粘性を付与する粘性付加剤を含有することを特徴とする上記[1]記載の水封入カプセル。
[3]親油性組成物が、親油性組成物の比重を0.79~1.05とする比重調整剤を含むことを特徴とする上記[1]記載の水封入カプセル。
[4]親油性組成物の融点が16℃以上であることを特徴とする上記[1]記載の水封入カプセル。
[5]親油性組成物が、30~70℃の融点を有する固形油脂を含むことを特徴とする上記[1]記載の水封入カプセル。
[6]親油性組成物が、20℃未満の融点を有する液状油脂を含むことを特徴とする上記[1]記載の水封入カプセル。
[7]封入層の外側にさらに皮膜層が設けられていることを特徴とする上記[1]記載の水封入カプセル。
[8]皮膜層の水分含量が20%以上であることを特徴とする上記[7]記載の水封入カプセル。
[9]皮膜層の水分含量が20%未満であることを特徴とする上記[7]記載の水封入カプセル。
[10]同心三重ノズルを用い、内側ノズルからは含水コアを、中間ノズルからは封入層を、外側ノズルからは皮膜層を吐出させて三層液滴とし、かかる三層液滴を冷却用溶媒と接触させて水封入プレカプセルを形成することを特徴とする上記[1]~[9]のいずれかに記載の水封入カプセルの製造方法。
[11]水封入プレカプセルを乾燥する前に、皮膜層を剥ぎ取り排除し、水を含む含水コアと、該含水コアの外側に配置された封入層の2層とすることを特徴とする上記[10]記載の製造方法。
[12]水封入プレカプセルを乾燥させずに、3層の水封入生カプセルを調製することを特徴とする上記[10]記載の水封入カプセルの製造方法。
[13]水封入プレカプセル乾燥工程をさらに経ることにより、3層水封入ドライカプセルを調製することを特徴とする上記[10]記載の水封入カプセルの製造方法。
200mLガラスビーカーに封入層を150g調整し、60℃(硬化油eを含む場合は75℃)の水浴にて溶解し、良く撹拌する。溶解液をプラスチック製ポリ瓶に50g入れ、冷蔵にて3時間以上冷却し固化させた後、室温に戻るまで放置し、レオメーターにてポリ瓶の中心をアダプターで3mmまで押し込んだ際の最大荷重を測定した。
SUN RHEO METER CR-3000 EX-L (サン科学)
モード: MODE1(Depth) アダプター :No.1φ10mm
REAL/HOLD: HOLD 進入距離 :3.0mm
圧縮/引張り: PRESS テーブル移動速度:20.0mm/min
ロードセル最大応力:200N
(a)同心三重ノズルを用い、内側ノズルからは含水コアを、中間ノズルからは封入層を、外側ノズルからは皮膜層を吐出させて三層液滴を形成する工程;
(b)三層液滴を冷却用溶媒と接触させて水封入プレカプセルを形成する工程;
(c)水封入プレカプセルをカプセル保存液に浸漬する工程;
なお、上記3層水封入カプセルは、周りに付着している冷却用溶媒を除去するために、必要に応じて、洗剤を用いたり、流水にて洗浄することもできる。
(a)同心三重ノズルを用い、内側ノズルからは含水コアを、中間ノズルからは前記封入層を、外側ノズルからは前記皮膜層を吐出させて三層液滴を形成する工程;
(b)三層液滴を冷却用溶媒と接触させて水封入プレカプセルを形成する工程;
(c)水封入プレカプセルを乾燥して3層ドライカプセルを作製する工程;
同心三重ノズル(富士カプセル社製)を用い、最も外側のノズルからは表1に示す組成からなる皮膜液を、最も内側のノズルからは表2,3に示す組成からなる含水コア液を、中間のノズルからは表2,3に示す組成からなる封入層液を吐出させて3層液滴とし、かかる3層液滴をMCTからなる冷却用溶媒と接触させて皮膜液を硬化させることにより、含水コアと、前記含水コアを被包する封入層と、前記封入層を被包する皮膜層とを備えた3層水封入プレカプセルを作製した。
実施例1~6の含水コアには、充填性を良くするために水をアルギン酸NaであるキミカアルギンIL-2 ((株)キミカ社製)で増粘させている。封入層には、固形油脂4種をベースにし、封入層の厚さを、70μmを超えることで水封入が可能になっている。実施例3、4及び4-1においては、充填性を良くするために固形油脂に比重調整剤 SAIB(Eastman Chemical社製))が添加されている。
実施例8~12及び比較例3では水封入可能な封入層の最薄膜厚を把握するため、封入層の最薄膜厚を700~70μmまで変更させた2層カプセルを作製し、22℃にて18~45%RHでの開放放置における水封入率の4週間、8週間、12週間、及び16週間経過後の経時変化を測定した。封入層の最薄部膜厚測定には、高分解能3DX線顕微鏡「NANO3DX」(リガク社製)を用い、非破壊による断面画像を撮影し膜厚を確認した。
SUN RHEO METER CR-3000 EX-L (サン科学)
モード: MODE1(Depth) アダプター:No.1φ10mm
REAL/HOLD: HOLD 進入距離 :3.0mm
圧縮/引張り: PRESS テーブル移動速度:20.0mm/min
ロードセル最大応力:200N
実施例13及び14の水封入カプセルにおいて、封入層は、固型油脂と-38℃の融点を有するとされる液状油脂スクワランが混合した油性物質を用い、封入層の比重を0.795及び0.815の低比重にそれぞれ設定した。また、レオメーターにより測定された最大荷重は、実施例13では0.75kg、実施例14では3.42kgであり、封入層が柔らかく設定された2層の水封入生カプセルを得ることができた。水封入率経時変化テスト8週間後のデータについていずれも、比較例2(ゴム風船(水風船))よりも優れた水封入率を保持している。したがって、封入層の比重が0.795~0.815の2層生カプセルは、優れた水封入率を保持することが確認された。
実施例15及び16の水封入カプセルにおいて、封入層は、固型油脂と液状油脂スクワランを混合した油性物質を用い、封入層の比重を0.825又は0.835とやや高めに設定した。また、レオメーターにより測定された最大荷重は、実施例15では5.81kg、実施例16では7.18kgであり、封入層が固めに設定された2層の水封入固形カプセルを得た。
封入層における親油性組成物の比重について、比重調整剤としてSAIBを用いて、高比重0.99に設定した2層固形カプセルを実施例17とした。水封入率経時変化テスト8週間後のデータについて、比較例2(ゴム風船(水風船))よりも優れた水封入率を保持している。
(実施例18及び19)
実施例18について、高比重0.99に設定したものをゼラチンをベースとする皮膜の3層ドライカプセルとして調製した。実施例19については、さらに高比重の1.03に設定し、ゼラチンをベースとする皮膜の3層ドライカプセルとして調製した。
封入層における親油性組成物の比重について、比重調整剤としてスクワランを用いて、低比重0.775及び0.785に設定したものをそれぞれ比較例4及び比較例5としたが、いずれも三層カプセルとして製剤化困難であった。製剤化には、0.79以上の比重が必要である。
封入層における親油性組成物の比重について、比重調整剤としてSAIBを用いて、高比重1.065に設定したものをそれぞれ比較例6(2層カプセル)及び比較例7(3層カプセル)とした。比重が1.05よりも大きい場合はカプセル製剤性は悪いがカプセルを作製することは何とか可能である。しかし水封入率の経時変化では8週経過後に2%程度にまで低下してしまい、水封入率が非常に良くなかった。いずれも、水封入率経時変化テスト4週間後のデータ、8週間後のデータともに、上記比較例2(ゴム風船(水風船))よりも低い水封入率であって、水封入安定性に優れたカプセルとはいえなかった。
香料等を内包したカプセルは、タバコのフィルターに埋設して喫煙時などにカプセルを割って香りを楽しんだり、カプセルが割れる際の音や感触を楽しむことなどが知られているが、使用される香料としては、一般的にカプセル化が容易な油溶性香料が従来用いられてきた。水溶性香料を使用した場合、カプセル化ができたとしても、水溶性香料内の水分や水溶性成分が早々にカプセル皮膜側に移行してしまい皮膜が軟化するため、カプセルが割れる際の音や感触を楽しむことができない等問題点が指摘されてきたが、これらの課題を解決するための検討をさらに行うこととした。
(実施例20~25)
実施例20~25の6種類の3層ドライカプセルは、いずれも最薄部膜厚が130μm~300μmの範囲内であった。また、融点44.2℃の固型油脂と比重調整剤SAIBとを使用した封入層の比重が0.940~0.945であったが、封入層の物性は固くなり、3層ドライ水封入カプセルとなった。また、皮膜層がカラギナンべース、ゼラチンベース、寒天ベースのいずれであっても手指で簡単に割ることができ、カプセルが割れるときに生じるパチンという音及び感触が心地よいものとなり良好であった。またカプセル乾燥後1月が経過(1M)しても手指潰し時の音と感触は良好で、カプセルが割れる音と感触を楽しむことができたので、130μm以上の封入層の最薄部膜厚を有する3層ドライカプセルは水封入安定性が高いことが確認された。
従来技術における生カプセルは、油溶性成分又は親油性組成物を湿潤状態の柔らかい皮膜に内包させた2層カプセルであり、化粧品用途での使用が知られている。使用時にカプセルを磨り潰すことによりカプセル皮膜が破砕され、適用箇所に放出された内容物が、液状、クリーム状、又は半固形状である化粧用基剤とフレッシュな状態で混合されるものであるが、内容物として用いられるものは油溶性成分や親油性組成物が一般的であり、水分や水溶性成分が内包された生カプセルは知られていない。したがって、前述のような使用方法を想定した、水を含む含水コアを有する3層生カプセルについて検討することとした(実施例26~30)。
(耐水性の確認)
実施例26~30の3層カプセルは、いずれも封入層の最薄部膜厚が150μm以上であり、液状油脂としてMCTを使用した封入層の比重は、0.930~1.010の3層生水封入カプセルであった。またカプセル乾燥後、3層生カプセルを保存液に浸漬し3月が経過(3M)しても保存液側への色素移行が無く、耐水性が高いことを確認した。また、これらのカプセルは、手指で容易にすり潰して使用可能であった。3層生カプセルにおける皮膜水分含量の実測値としてカラギナンベース皮膜カプセル:20.4%、ゼラチンベース皮膜:49.6%、寒天ベース皮膜カプセル:97.5%が挙げられ、これらの皮膜水分含量では各皮膜は柔らかく生カプセルであると判断された。
以下の表7(実施例31~35)に示されるように、様々な封入層の最薄部膜厚を有する2層固型カプセル又は3層カプセルを作製した。
表7から明らかなとおり比較例8は、封入層の最薄部膜厚が60μmであったが、8週後には全カプセルが色素漏出してしまい、耐水性は得られなかった。一方、実施例31は最薄部膜厚が200μm以上、実施例32は最薄部膜厚が500μm以上ある2層固形水封入カプセルであったが、16週間経過後もガラスバイアル内の水が青色に着色しておらず、色素漏出が無い耐水性を有するカプセルであった。500μm以上の最薄部膜厚である封入層がある実施例33の3層ドライカプセルではゼラチン皮膜層は経時的に膨潤するが、含水コアの色素漏出はなく、耐水性があった。実施例34及び35は、封入層の比重を0.940と1.030に設定した2層固形水封入カプセルであるが、良好な耐水性カプセルが得られている。
Claims (1)
- 水を含む含水コアと、該含水コアの外側に配置された封入層を備えた2層水封入カプセルであって、
前記封入層が固形油脂、又は固形油脂及び比重調整剤の混合物からなる比重0.890~0.945の親油性組成物からなり、
22℃で18~45%RHでの開放放置における水封入率の12週間経過後の経時変化が92.0%以上であり、前記封入層の膜厚の最薄部が80μm以上であることを特徴とする前記2層水封入カプセル。
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