JP7745878B2 - 植物における標的dnaのメチル化を抑制する方法 - Google Patents

植物における標的dnaのメチル化を抑制する方法

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Description

本発明は、植物における標的DNAのメチル化を抑制する方法に関する。
植物の遺伝子発現は、エピジェネティクス制御と呼ばれるDNAメチル化やヒストンの化学的修飾によって調節されている。これは、RNAサイレンシングによって引き起こされる現象で、RNAサイレンシングは転写後型遺伝子サイレンシング(PTGS)及び転写型遺伝子サイレンシング(TGS)の2つに大別される。植物は機能性成分の蓄積レベルの調節をこのエピジェネティクス制御に依存しており、これらの有用成分を植物に高レベルに蓄積させるためには、このエピジェネティクスを自在に操る技術が必要となる。しかしながら、エピジェネティクス制御は複雑すぎて、標的DNAのメチル化を特異的に解除することは不可能と考えられていた。
これまでに、DNA配列特異的に脱メチル化を誘導する技術はほとんど存在しておらず、近年になってようやく、dCAS融合TET1を用いて脱メチル化を誘導する技術が報告されたに過ぎない(非特許文献1)。しかしながら、dCAS融合TET1を用いて脱メチル化を誘導する場合には、組み換え技術が必須であるため、簡便かつ迅速に脱メチル化を誘導することはできないといった問題が存在する。
国際公開第2014/129560号
Gallego-Bartolome J et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 55, E2125-E2134 (2018) Gallusci P et al., Trends in Plant Science 22, 610-623 (2017) Matzke M. A and Mosher R. A, Nature Reviews Genetics 15, 394-408 (2014) Philips J. G et al., PloS one, 12(2), e0171311 (2017) Otagaki S et al., Plant Biotechnology 23, 259-265 (2006)
本発明は、組み換え技術を用いて、あるいは、組み換え技術を用いることなく、簡便かつ迅速に植物における標的DNAのメチル化を抑制し、これにより、所望の形質を有する植物を作出することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、RNA指令型DNAメチル化機構において、標的DNAの転写により産生されるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害することによって、植物において標的DNAのメチル化を特異的に抑制することができるという驚くべき知見を見出した。
即ち、本発明の主旨は、以下に存する。
[1] 植物細胞において標的DNAのメチル化を抑制する方法であって、RNA指令型DNAメチル化機構において、前記標的DNAの転写により産生されるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害することを含む、方法。
[2] 前記スキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合の阻害が、前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列を含むショート・ダミーRNAを前記植物細胞に導入することにより達成される、1に記載の方法。
[3] 前記スキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合の阻害が、前記スキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列を含むショート・ダミーRNAを前記植物細胞に導入することにより達成される、1に記載の方法。
[4] 前記標的DNAが、植物細胞において所望の形質を発現する遺伝子を制御するプロモーターである、1~3のいずれかに記載の方法。
[5] 前記所望の形質を発現する遺伝子が、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積を制御する酵素のアミノ酸配列をコードする遺伝子である、4に記載の方法。
[6] 前記ショート・ダミーRNAの植物細胞への導入が、植物ウイルスベクター法、アグロインフィルトレーション法、magnICON(登録商標)システム、又はパーティクル・ガン法により行われる、1~5のいずれかに記載の方法。
[7] 前記植物細胞が植物体の非単離細胞である、1~6のいずれかに記載の方法。
[8] 前記植物細胞が培養細胞である、1~6のいずれかに記載の方法。
[9] 所望の形質を有する植物を作出する方法であって、1~8のいずれかに記載の方法を用いて、植物において所望の形質の発現に関与するDNAのメチル化を抑制することを含む、方法。
[10] 植物由来の機能性成分を製造する方法であって、1~8のいずれかに記載の方法を用いて、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積に関与するDNAのメチル化を抑制することにより前記植物細胞内で機能性成分を蓄積させ、そして、前記植物細胞から前記機能性成分を回収することを含む、方法。
[11] 植物由来の機能性成分を蓄積させるための発現系であって、
(A)RNA指令型DNAメチル化機構において、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積に関与するDNAの転写により産生されるスキャフォールドRNA及びsiRNA-AGO4複合体を産生する植物体又は植物細胞、及び
(B)前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列、又は前記スキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列を含むショート・ダミーRNA、
を含む、発現系。
本発明によって、植物における標的DNAのメチル化を抑制することで、簡便かつ迅速に標的DNAのTGSを特異的に制御することができる。これにより所望の形質を有する植物を得ることが可能となり、例えば、植物での有用タンパク質の生産や機能性成分の蓄積レベルの向上に大きく貢献する。
図1は、RdDM経路におけるDNAメチル化モデルを示す。 図2は、ショート・ダミーRNAによるsiRNA-AGO4複合体の捕捉に基づくDNAメチル化解除モデルを示す。 図3は、ショート・ダミーRNAによるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4との結合の遮断に基づくDNAメチル化解除モデルを示す。 図4は、ショート・ダミーRNAの標的となる35Sプロモーターの配列、及びスキャフォールドRNAが多く検出される(-51から-76)部分を標的に作成したショート・ダミーRNAコンストラクト(SD-51)の配列を示す。 図5は、コントロール(16c及び208RED)と比較した、SD-51をCMV-A1ベクターによって発現させたベンタミアーナ当代(図中ではSD-51と表記)でのGFP発現復帰個体の蛍光画像を示す。 図6は、SD-51をCMV-A1ベクターによって発現させたベンタミアーナ次世代でのGFP発現復帰個体(播種後35日)の蛍光画像を示す。 図7は、SD-51をCMV-A1ベクターによって発現させたベンタミアーナのGFP発現の表現型を分類した模式図を示す。
[1.諸言]
植物の遺伝子発現は、エピジェネティクス制御によって調節されている。「エピジェネティクス」とは、DNAの配列に変化を起こさず、かつ細胞分裂を経て伝達される遺伝子機能の変化やその仕組みを意味する。エピジェネティクスの1つとしては、DNAメチル化が知られている(非特許文献2)。この反応には、シトシンのピリミジン環の5位炭素原子又はアデニンのプリン環の6位窒素原子へのメチル基付加反応があるが、植物における遺伝子の発現は主にシトシンのメチル化によって制御されていると考えられている。すなわち、DNAのシトシンにおけるメチル化・脱メチル化により、塩基配列情報自体は変化することなく遺伝子発現のオン/オフが切り替わることになる。このようなDNAメチル化による遺伝子発現の抑制は転写型遺伝子サイレンシング(TGS)と呼ばれる。
本発明は、植物におけるエピジェネティクス制御を人為的にコントロールすることによって、遺伝子組み換えを行うことなく所望の植物の表現型を変化させることが可能となる、という基本思想に基づく。
モデル植物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)におけるDNAメチル化の理解が大きく進んでいる。植物では、CpG、CpHpG及びCpHpH部位(Hはグアニン以外のヌクレオチドを表す)においてメチル化され、DNAにメチル基を転移させ共有結合させる主要なDNAメチルトランスフェラーゼ酵素としては、DRM2、MET1、CMT3及びCMT2が知られている。現在、DNAメチルトランスフェラーゼは、DNAに新たなメチル標識を作成するde novo酵素とDNAの親鎖のメチル化位置を認識しDNA複製の後の娘鎖に新たなメチル化を伝達する維持酵素の2種類に分類されるが、この中でDRM2のみがde novo DNAメチルトランスフェラーゼであるとされている。細胞がどのようにしてde novo DNAメチル化の位置を決定しているかは明らかではないが、これまでの証拠から、多くの位置で、RNA指令型DNAメチル化(RNA-directed DNA methylation:RdDM)機構が関わっていることが示唆されている。
上述のとおり、本発明は、RNA指令型DNAメチル化機構において、前記標的DNAの転写により産生されるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害することによって、植物において標的DNAのメチル化を特異的に抑制することができるという知見に基づくものである。したがって、まず、本発明の前提となるRNA指令型DNAメチル化機構について説明する。
[RdDM機構]
RdDM機構とは、メチル化の標的となるDNA領域(標的DNA)と少なくとも一部において同一の塩基配列を有する低分子二本鎖RNA(siRNA)を介して、標的DNAにメチル化が誘導される機構を意味する。
図1に示されるように、RdDM機構では、まずPolIVがメチル化された標的ゲノム領域にリクルートされ、標的領域のRNAを転写する。PolIVの転写産物は、その場でRNA-DEPENDENT RNA POLYMERASE 2(RDR2)によって2本鎖RNAに変換され、RNaseIII様の酵素であるDICER-LIKE3(DCL3)によって24ヌクレオチドのsiRNAに切断される(非特許文献3)。このsiRNAは、HUA ENHANCER1(HEN1)により3’末端にメチル化修飾を受けた後、ARGONAUT 4(AGO4)に取り込まれサイレンシングエフェクター複合体(以降、「siRNA-AGO4複合体」と称する)を形成する。siRNA-AGO4複合体に取り込まれた相補的なsiRNAは、DNA依存性RNAポリメラーゼV(PolV)によって転写されるRNA(以降、「スキャフォールドRNA」と称する)と塩基対を形成することにより、当該複合体をリクルートする。次にsiRNA-AGO4複合体を介して、siRNAに対応したDNAの領域にde novoメチルトランスフェラーゼであるDOMAINS REARRANGED METHYLTRANSFERASE(DRM2)がリクルートされ、DNAをメチル化する。AGO4、DRM2、及びメチル化したDNAとの結合能を有するRNA-DIRECTED DNA METHYLATION 1(RDM1)、DEFECTIVE IN RNA-DIRECTED DNA METHYLATION 1(DRD1)そしてDEFECTIVE IN MERISTEM SILENCING 3(DMS3)がリクルートに重要な役割を果たすと考えられる。
標的DNAからPolIVやPolVによって転写されるRNA(これらは同じ領域から転写されるため配列がほぼ同じであるが、PolVによって転写されるRNAは特にスキャフォールドRNAと呼ばれる)は、siRNA-AGO4複合体との結合を介して、メチル基転移酵素DRM2を標的DNAへ呼び込む働きがある。したがって、DRM2を標的配列にリクルートする役割をもったsiRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列を含む短いRNA(以下、「ショート・ダミーRNA」と称する)によってsiRNA-AGO4複合体を捕捉するか(図2)、あるいは、スキャフォールドRNAにショート・ダミーRNAを先に結合させて、siRNA-AGO4との結合を遮断すること(図3)により、DRM2が標的配列にリクルートされることを防ぎ、これによって、DNAのメチル化を阻害することができる。
[2.植物細胞において標的DNAのメチル化を抑制する方法]
本発明の第1の観点によれば、植物細胞において標的DNAのメチル化を抑制する方法であって、RNA指令型DNAメチル化機構において、前記標的DNAの転写により産生されるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害することを含む、方法が提供される。
植物において所望の形質の発現を抑制するDNAメチル化の要因となるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害することによって、siRNAに対応したDNAの領域に対するDRM2のリクルートが阻害されるため、植物において標的DNAのメチル化を特異的に抑制することが可能となる。前記スキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合の阻害は、例えば、前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列を含むショート・ダミーRNAを前記植物細胞に導入することや、前記スキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列を含むショート・ダミーRNAを前記植物細胞に導入することによって達成することができる。
本発明において用いられる「ショート・ダミーRNA」とは、RdDMを誘発しない程度に短く、かつ、siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNA及び/又はスキャフォールドRNAの少なくとも一部に結合可能なRNAを意味する。ショート・ダミーRNAは、標的DNAと少なくとも80%以上、又は85%以上、又は90%以上、又は92%以上、又は94%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上の同一性を有する塩基配列からなることが好ましい。このような配列は、前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNA及び/又はスキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列であることから、ショート・ダミーRNAは、siRNA-AGO4複合体の捕捉に基づくDNAメチル化解除モデル(図2)、及び/又はショート・ダミーRNAによるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4との結合の遮断に基づくDNAメチル化解除モデル(図3)において、DRM2が標的配列にリクルートされることを防ぎ、これによって、標的DNAのメチル化を阻害することが可能となる。上述のとおり、標的DNAからPolIVによって転写されるRNAとPolVによって転写されるRNAは、同じ領域から転写されるため、配列がほぼ同じであることから、いずれのDNAメチル化解除モデルにおいても、同一の配列を有するショート・ダミーRNAを使用することができる。ショート・ダミーRNAは、典型的にはウイルスベクターから供給されるが、ウイルスベクターを使用しない場合には、植物発現ベクターのプロモーターの下流に挿入した配列から転写されるような組換え植物を作出することにより供給することが可能である。しかしながら、ショート・ダミーRNAの供給量はウイルスベクターから供給された方がはるかに優れていると考えられる。
前記ショート・ダミーRNAの長さの上限は、例えば、200bp以下、190bp以下、180bp以下、170bp以下、160bp以下、150bp以下、140bp以下、130bp以下、120bp以下、110bp以下、100bp以下、90bp以下、80bp以下、70bp以下、60bp以下、又は50bp以下であってよく、前記ショート・ダミーRNAの長さの下限は、例えば、19bp以上、20bp以上、21bp以上、22bp以上、23bp以上、24bp以上、25bp以上、30bp以上、35bp以上、40bp以上、又は45bp以上であってよい。前記ショート・ダミーRNAの長さは、典型的には、19bp~200bpであり、好適には、20bp~80bpであり、最も好適には、20bp~50bpである。
前記標的DNAは、植物における所望の形質の発現に関与し、かつメチル化によって抑制されているDNAであれば特に制限されないが、例えば、植物細胞において所望の形質を発現する遺伝子を制御するプロモーターが挙げられる。所望の形質には、例えば、形、色、大きさなどの外観(形態)として観察される性質や、開花期など観察できる生理的な性質の他、病原菌や温度に対する抵抗性などの生理的な性質なども含まれるが、好ましくは、植物内における機能性成分(代謝成分)の蓄積に関する性質である。したがって、前記所望の形質を発現する遺伝子は、好ましくは、植物由来の機能性成分の合成あるいは蓄積を制御する酵素のアミノ酸配列をコードする遺伝子である。
植物由来の機能性成分は、例えば、アセチレン、チオフェン、グリコシド、グルコシネート、プリン、ピリミジン、アルカロイド、フェノリックス(例えば、キノン)、精油、ビタミン類、テルペノイド(例えば、イリドイド、セスキテルペン、ジテルペノイド及びトリテルペノイド)、リグナン及びフラボノイド等が挙げられる。
植物細胞に対するショート・ダミーRNAの導入は、組み換え技術を用いること、あるいは、これを簡便かつ迅速に行うために一過性発現系を用いることが好ましい。例えば、植物ウイルスベクター法、アグロインフィルトレーション法、magnICON(登録商標)システム、パーティクル・ガン法、又はこれらの組み合わせにより行われる。
植物ウイルスベクター法は、目的のDNAを挿入した植物ウイルスゲノムのcDNAを試験管内転写し、得られたRNAをベクターとして植物に接種して感染させ、ウイルス自身の増殖能及び全身移行能を利用して、目的遺伝子を植物に発現させる手法である。この手法は、ウイルスの自己複製能を利用して目的遺伝子を発現させるため、特に増殖能の高いCMVやTMVに基づくベクターを使用すれば、植物細胞当たりの目的遺伝子の発現量を高めることができる。
アグロインフィルトレーション法は、目的遺伝子を挿入したT-DNAベクターで形質転換したアグロバクテリウムの培養液を、物理的手法(シリンジ等による注入や減圧等による浸透などの手法)で植物組織内に導入し、植物に感染させることにより、目的遺伝子を植物に一過性に発現させる手法である。この手法によれば、感染能の強いアグロバクテリウムを植物体の全身に物理的手法(注入又は浸透)で普く移行させて感染させ、植物の全組織で一様に目的遺伝子を発現させることができる。アグロバクテリウム(Agrobacterium)は、グラム陰性菌に属する土壌細菌であるリゾビウム属(Rhizobium)のうち、植物に対する病原性を有するものの総称であり、アグロバクテリウムの例としては、根頭癌腫病に関連するアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)が挙げられる。アグロバクテリウム由来のベクターを利用して植物に外来遺伝子を一過性発現させる場合、通常はベクターを物理的手法(シリンジ等による注入や減圧等による浸透などの手法)で植物組織内に導入し、植物に感染させる。アグロバクテリウム由来のベクターはT-DNA領域の作用により強い感染能を有するため、植物体の全身に物理的手法(注入や浸透等)で普く移行させて感染させれば、植物の全組織でムラなく一様に外来遺伝子を発現させることができる。
magnICON(登録商標)システムは、目的遺伝子を挿入したTMV又はPVXゲノムのcDNAをT-DNAベクター内に導入し、得られたT-DNAベクターで形質転換したアグロバクテリウムの培養液を、物理的手法(シリンジ等による注入又は減圧による浸透)で植物組織内に導入し、植物に感染させることにより、目的遺伝子を植物に一過性発現させる手法である。すなわち、ベクターを植物体の全身に物理的手法(注入又は浸透)で行き渡らせて感染させ、植物の全組織で目的遺伝子を発現させることができる。また、ウイルス(TMV又はPVX)の自己複製能を利用して目的遺伝子を発現させるため、植物細胞当たりの目的遺伝子の発現量を高めることができる。このように、本手法は、上述の植物ウイルスベクター法及びアグロインフィルトレーション法の利点を兼ね備えた手法である。
また、2bタンパク質をコードする遺伝子の一部又は全部が外来遺伝子に置換されたキュウリモザイクウイルス(CMV)のRNA2ゲノムに相当する配列を、アグロバクテリウムのT-DNA配列と機能的に組み合わせた核酸分子を、別途CMVのRNA1ゲノム及びRNA3ゲノム並びにタンパク質2bを機能的に発現する宿主植物に導入し、当該植物を栽培して外来遺伝子を発現させることにより、植物体の全身の細胞に外来遺伝子を普く移行させて発現させることができるとともに、各細胞での外来遺伝子の発現効率を高め、植物体全体として高発現を達成することができる(特許文献1)。本手法を用いることより、TMVやPVXを用いた上述のmagnICON(登録商標)システムに匹敵する技術になり、宿主植物の種類や導入可能な外来遺伝子サイズの自由度を高めることが可能となる。
パーティクル・ガン(パーティクル・ボンバードメント)法は、DNA又はベクターをコーティングした金やタングステンなどの金属の微粒子を高速で射出することにより、目的DNAを細胞内に導入する手法である。
本発明において用いられるショート・ダミーRNAを導入するためのベクターは、植物細胞内にショート・ダミーRNAを導入できる限り、特に制限されないが、典型的には、植物ウイルスベクター又はT-DNAベクターであり、特に好ましくは、植物ウイルスベクターである。植物ウイルスベクターは、植物細胞の核に侵入できる限り特に制限されないが、タバコモザイクウイルス(TMV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)、ジャガイモXウイルス(PVX)、クローバ葉脈黄化ウイルス(ClYVV)等の各種の一本鎖RNAウイルス、ビーンイエロードワーフウイルス(Bean yellow dwarf virus)(BeYDV)、ビートカーリートップウイルス(Beet curly top virus)(BCTV)、キャベジリーフカールウイルス(Cabbage leaf-curl virus)(CaLCuV)、ウィートドワーフウイルス(Wheat dwarf virus)(WDV)、トマトイエローリーフカールチャイナウイルス(Tomato yellow leaf curl China virus)(TYLCCNV)等の各種の一本鎖DNAウイルス及びカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)等の二本鎖DNAウイルス由来のベクター等が挙げられる。中でもRNAウイルスであるキュウリモザイクウイルス(CMV)由来のベクターが特に好ましく、例えばCMV-A1ベクターなどが挙げられる。
本発明を適用可能な植物の種は特に制限されないが、典型的には、イネ科、マメ科、アブラナ科、キク科、ナス科、バラ科、ウリ科、ヒルガオ科などの植物が挙げられる。好ましい植物としては、例えば、アルファルファ、オオムギ、インゲンマメ、カノーラ、ササゲ、綿、トウモロコシ、クローバー、ハス、レンズマメ、ルピナス、キビ、オートムギ、エンドウマメ、落花生、イネ、ライムギ、スイートクローバー、ヒマワリ、スイートピー、ダイズ、モロコシ、ライコムギ、クズイモ、ハッショウマメ、ソラマメ、コムギ、フジ、堅果植物等、シロイヌナズナ、コヌカグサ、ネギ、キンギョソウ、オランダミツバ、ナンキンマメ、アスパラガス、ロウトウ、カラスムギ、ホウライチク、アブラナ、ブロムグラス、ルリマガリバナ、ツバキ、アサ、トウガラシ、ヒヨコマメ、ケノポジ、キクニガナ、カンキツ、コーヒーノキ、ジュズダマ、キュウリ、カボチャ、ギョウギシバ、カモガヤ、チョウセンアサガオ、ジギタリス、ヤマノイモ、アブラヤシ、オオシバ、フェスキュ、イチゴ、フクロウソウ、ダイズ、ヒマワリ、キスゲ、パラゴムノキ、ヒヨス、サツマイモ、レタス、ヒラマメ、ユリ、アマ、ライグラス、ハス、トマト、マヨラナ、リンゴ、マンゴー、イモノキ、ウマゴヤシ、アフリカウンラン、タバコ、イガマメ、テンジクアオイ、チカラシバ、ツクバネアサガオ、アワガエリ、イチゴツナギ、サクラ、キンポウゲ、ラディッシュ、スグリ、トウゴマ、キイチゴ、サトウキビ、サルメンバナ、セネシオ、セタリア、シロガラシ、ナス、ソルガム、イヌシバ、カカオ、ジャジクソウ、レイリョウコウ、ブドウ等が挙げられる。
植物細胞の形態は任意であり、植物体内に存在する非単離の細胞でもよく、植物体から単離された組織培養物等の培養細胞でもよい。培養細胞の場合、分化した状態の細胞でも、脱分化を生じた細胞でも、再分化した細胞でもよい。
[3.所望の形質を有する植物を作出する方法]
上記の標的DNAのメチル化を抑制する方法を用いて、植物において所望の形質の発現に関与するDNAのメチル化を抑制することにより、所望の形質を有する植物を作出することが可能となる。したがって、本発明の第2の観点において、所望の形質を有する植物を作出する方法であって、上述の方法を用いて、植物において所望の形質の発現に関与するDNAのメチル化を抑制することを含む方法が提供される。
[4.植物由来の機能性成分を製造する方法]
また、上記の標的DNAのメチル化を抑制する方法を用いて、植物由来の機能性成分の合成・蓄積に関与するDNAのメチル化を抑制することにより、簡便かつ迅速に植物由来の機能性成分を製造することが可能となる。したがって、本発明の第3の観点において、植物由来の機能性成分を製造する方法であって、上述の方法を用いて、植物由来の機能性成分の合成・蓄積に関与するDNAのメチル化を抑制することにより前記植物細胞内で機能性成分を蓄積させ、そして、前記植物細胞から前記機能性成分を回収することを含む方法、ならびに、植物由来の機能性成分を蓄積させるための発現系であって、(A)RNA指令型DNAメチル化機構において、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積に関与するDNAの転写により産生されるスキャフォールドRNA及びsiRNA-AGO4複合体を産生する植物体又は植物細胞、及び(B)前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列、又は前記スキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列を含むショート・ダミーRNAを含む発現系が提供される。
以下、実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、適宜変更を加えて実施することが可能である。
[実験1] ショート・ダミーRNAコンストラクトの作成
ショート・ダミーRNAコンストラクトと相同なsiRNAを合成する35Sプロモーター(配列番号1)上の配列(下線部分)を図4に示す。siRNA-AGO4複合体の捕捉に基づくDNAメチル化解除モデル(図2)、及び/又はショート・ダミーRNAによるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4との結合の遮断に基づくDNAメチル化解除モデル(図3)における使用を想定して、この配列と相同なsiRNAを発現するSD-51(5’-TAAGGGAGGACGCACAATCCCCCTAT-3’:配列番号2)をクローニングするため、5’末端にそれぞれStuI及びMluI制限サイトを付加したオリゴDNA35S(-)-sdRNA-(-51)-5St(5’-CGAGGCCTTAAGGGATGACGCACAATCCCACTA-3’:配列番号3)、35S(-)-sdRNA-(-51)-3Ml(5’-CGCACGCGTATAGTGGGATTGTGCGTCATCCCTTA-3’:配列番号4)を合成し、これらをPCRによって2本鎖DNAにした。これをCMV-A1ベクターの感染性cDNAクローンプラスミドのクローニングサイト(StuI及びMluI制限サイト)に常法に従って組み込んだ。
[実験2] ショート・ダミーRNAコンストラクトの接種
(1)ショート・ダミーRNA(SD-51)接種当代
本実験では、本発明者らが作成したベンタミアーナ208RED系統を材料として用いた。208REDの作成経緯及び特性は下記の通りである。まず、導入されたGFP遺伝子によりGFP蛍光を発するベンタミアーナ16c系統(非特許文献4を参照のこと)に、このGFP遺伝子に連結してある35Sプロモーターと相同な配列を組み込んだCMV-A1ベクター(非特許文献5を参照のこと)を感染させた。このCMV-A1ベクターの感染により、35Sプロモーター配列内でRdDM経路を介したシトシンメチル化が起こり、その結果GFP遺伝子に転写型遺伝子サイレンシング(TGS)が誘導されてGFP蛍光が消失した。この感染個体の自殖後代においてGFP遺伝子のTGSが維持されている個体を毎世代選抜し、自殖第3世代(S3)において安定してTGSが維持されている系統を208RED系統として本実験に用いた。
このGFP蛍光が消失した208REDにショート・ダミーRNA(SD-51)コンストラクトを含むCMV-A1ベクター(CMV-A1-SD-51)を接種したところ、接種した個体の30%程度でGFPの蛍光が復帰した(図5)。一方、CMV-A1-SD-51を接種していない208REDでは、実験に供試した全ての個体で蛍光が復帰してこなかった(図5)。以上の結果から、CMV-A1-SD-51の感染により蛍光が復帰した個体ではショート・ダミーRNA(SD-51)によりGFP遺伝子のTGSが解除されたものと考えられた。
(2)ショート・ダミーRNA(SD-51)接種後代
CMV-A1-SD-51の感染によって蛍光が16c(オリジナルのGFP発現ベンタミアーナ)と同程度に復帰した208REDの個体(16c型)から採種し、次世代(S1)及び次々世代(S2)を育成、各世代におけるGFP蛍光を観察した。両世代ともGFP蛍光の復帰は茎から観察され、徐々に植物体全体に広がっていった(図6)。GFP蛍光の表現型は、RED(蛍光を示さない)、茎、葉柄、葉、及び16c型(16cと同等なレベルのGFP蛍光を示す)の5グループに分類した(図7)。
GFPの蛍光が復帰した個体のS1及びS2において、成長に伴ってGFPの蛍光が徐々に復帰していき、S2においては40%程度の個体で16cと同等なレベルのGFP蛍光を示した(表1)。
(3)ショート・ダミーRNA(SD-51)接種当代及び次世代での35SプロモーターにおけるDNAメチル化率
208REDの個体及び208RED個体にCMV-A1-SD-51を接種した当代及び次世代の個体の葉からillustra DNA Extraction Kit Nucleon Phytopure(GE Healthcare)を用いてDNAを抽出し、抽出したDNAに対してEZ DNA Methylation-Lightning Kit(Zymo Research)を用いてバイサルファイト処理を行い、メチル化されていないシトシンのウラシルへの変換を行った。バイサルファイト処理を行ったDNAから35Sプロモーター領域をTaKaRa EpiTaq HS for bisulfite-treated DNA(TaKaRa)を用いてPCR増幅した。プラス鎖検出用のPCR用のプライマーとして35S-346F-bisuT(5’-ATTGAGAYTTTTYAAYAAAGGGTA-3’:配列番号5)及び35S+1A-bisuA(5’-CTCTCCAAATGAAATGAACTTC-3’:配列番号6)を用いた。マイナス鎖検出用のPCR用のプライマーとして、35S(-)-5-BS(5’-TTATATAGAGGAAGGGTYTTGYGAAG-3’:配列番号7)、35S(-)-3-BS(5’-CAATTRARACTTTTCAACAAAR-3’:配列番号8)を用いた。得られたPCR産物はDyna Express TA PCR Cloning Kit(Bio Dynamics Laboratory)を使用し、pTAC1ベクターにライゲーションした。これをE. coli JM109 Competent Cells(TaKaRa)にトランスフォーメーションし、増殖後プラスミドを抽出した。抽出したプラスミドを常法に従いシークエンスした。シークエンス結果に基づき、35Sプロモーター領域のシトシンにおけるメチル化頻度をCG、CHG(H=A/C/T)及びCHHサイト別に比較した結果、いずれのサイトにおいてもSD-51接種個体でシトシンの脱メチル化が誘導されていることが確認された(表2)。

Claims (8)

  1. 植物細胞において標的DNAのメチル化を抑制する方法であって、
    前記方法が、RNA指令型DNAメチル化機構において、前記標的DNAの転写により産生されるスキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害する工程を含み、
    ここで、前記スキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を阻害する工程が、ショート・ダミーRNAを前記植物細胞に導入することによって達成され
    前記ショート・ダミーRNAが、i)前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列であって、前記siRNA-AGO4複合体を捕捉する配列、又は、ii)前記スキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列であって、スキャフォールドRNAとの結合を介して、スキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を遮断する配列のいずれかを含み(ただし、前記スキャフォールドRNAを消去するものを除く)、前記ショート・ダミーRNAの長さが、20bp~50bpであり、そして、
    前記標的DNAが、植物細胞において所望の形質を発現する遺伝子を制御するプロモーターである、方法。
  2. 前記所望の形質を発現する遺伝子が、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積を制御する酵素のアミノ酸配列をコードする遺伝子である、請求項に記載の方法。
  3. 前記ショート・ダミーRNAの植物細胞への導入が、植物ウイルスベクター法、アグロインフィルトレーション法、又はパーティクル・ガン法により行われる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記植物細胞が植物体の非単離細胞である、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記植物細胞が培養細胞である、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
  6. 所望の形質を有する植物を作出する方法であって、請求項1~のいずれか1項に記載の方法を用いて、植物において所望の形質の発現に関与するDNAのメチル化を抑制することを含む、方法。
  7. 植物由来の機能性成分を製造する方法であって、請求項1~のいずれか1項に記載の方法を用いて、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積に関与するDNAのメチル化を抑制することにより前記植物細胞内で機能性成分を蓄積させ、そして、前記植物細胞から前記機能性成分を回収することを含む、方法。
  8. 植物由来の機能性成分を蓄積させるための発現系であって、前記発現系が、(A)RNA指令型DNAメチル化機構において、植物由来の機能性成分の合成もしくは蓄積に関与する遺伝子を制御するプロモーターの転写により産生されるスキャフォールドRNA及びsiRNA-AGO4複合体を産生する植物体又は植物細胞、及び
    (B)i)前記siRNA-AGO4複合体に取り込まれたsiRNAと相補的な配列であって、前記siRNA-AGO4複合体を捕捉する配列、又はii)前記スキャフォールドRNAの少なくとも一部と相補的な配列であって、スキャフォールドRNAとの結合を介して、スキャフォールドRNAとsiRNA-AGO4複合体との結合を遮断する配列を含むショート・ダミーRNA(ただし、前記スキャフォールドRNAを消去するものを除く)
    を含み、前記ショート・ダミーRNAの長さが、20bp~50bpであり、そして、
    前記ショート・ダミーRNAによって前記スキャフォールドRNAと前記siRNA-AGO4複合体との結合が阻害されて、前記プロモーターのメチル化が抑制されることにより、前記植物体又は植物細胞において前記機能性成分が蓄積される、発現系。
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