JP7745501B2 - 切削用チップ、切削方法、管継手の製造方法、及び管継手 - Google Patents

切削用チップ、切削方法、管継手の製造方法、及び管継手

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Description

本発明は、精密かつ高速な加工を実現可能な切削用チップ、切削方法、管継手の製造方法、及び管接手に関する。
例えば、鋼管管端の内面の切削加工は、NC(numerical control)旋盤装置に数種類の切削用刃物(チップ)(以下、切削用チップ又は、チップとも称する)をセットして行われる。当該加工においては、加工する形状等に応じた刃物(チップ)がセットされる。具体的には、鋼管の内面にねじ溝の形成を伴わず、また要求される仕上がり精度が高い場合には、菱形の刃物(チップ)が用いられることが多い。
菱形の刃物(チップ)は、その先端側に曲面が形成されている。このような切削加工においては、その加工の目的や、要求される仕上がり精度等に応じて、菱形の刃物(チップ)の先端の曲率を選択することが行われている。
例えば、NC旋盤を用いて切削加工された鋼管(被切削物)には、切削面に切削目と言われる規則的な波形を呈した微細な凹凸が形成される。この凹凸は、切削加工の仕上がり精度の評価の1つである表面粗さとなる。表面粗さは、算術平均粗さRa等の指標が用いられ、一定値以下であることが要求されることが多い。
ところで、表面粗さは、切削する刃物(チップ)の曲率半径と、送りと、に影響を受けることが知られている。すなわち、送りが一定である場合、刃物(チップ)の先端の曲率半径が大きくなるほど、表面粗さが低くなる傾向がある。したがって、曲率半径が大きい刃物(チップ)は、曲率半径が小さい刃物(チップ)よりも切削する際の送りを大きくすることができるため、加工時間の短縮を図ることができる。
一方、刃物(チップ)の先端側に形成される曲面の曲率半径は、切削加工の切削形状に応じて選択される。例えば、切削形状に凹部(以下、凹形状とも称する)を含む場合、刃物(チップ)の曲率半径が当該凹部のそれよりも小さくなければ、その形状に切削することができない。
以上の要求される表面粗さ及び、切削形状の観点から、これらの条件に応じた適正な曲率半径を有する菱形の刃物(チップ)が選択される。
このような、切削用チップとしては、先端に3つの曲率半径の異なる切削面1、2および3をもち、最先端の曲率半径R1と、曲率半径R1に隣接する曲率半径R2および曲率半径R2に隣接する曲率半径R3とが(1)、(2)および(3)式の関係にある鋼管の切削工具が特許文献1に開示されている。
11R1≦R2≦17R1 …………(1)
11R1≦R3≦17R1 …………(2)
R3<R2…………(3)
特開平10-006108号公報
ところで、切削加工の加工面積が大きくなると、加工に要する時間も長くなる。上述の通り、被切削物の表面粗さは、切削する刃物(チップ)の曲率半径と、送りと、に影響を受ける。すなわち、生産性を向上させるためには切削加工における送り速度を高くすることが有効だが、送り速度が高くなるにつれて切削目の表面粗さも増大する。表面粗さが小さい平滑な切削目と高い生産性を両立させるためには、刃物(チップ)の先端の曲率半径を大きくすることが必要である。
上述のように、切削加工の形状に凹形状を含む場合、刃物(チップ)先端の曲率半径は、この凹形状の曲率半径に応じて選択される。特に、凹形状が狭い場合や、例えば、曲率半径が0.5mm以下のように小さい凹形状の場合、刃物(チップ)の先端の曲率半径への制約が厳しくなる。そのため、刃物(チップ)の先端の曲率半径を小さくせざるを得なくなり、凹形状以外の部位を高速でかつ平滑に切削することが困難となる問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、凹形状を含む複雑な切削形状の切削を精密かつ高速に行うことが可能な切削用チップ、切削方法、管継手の製造方法、及び管継手を提供することを目的とする。
[1] 切削部を有する切削用チップにおいて、前記切削部を形成するコーナーが互いに異なる曲率の複数の曲面で構成され、互いに隣接する前記曲面の各々は、その接続点において接線を共有することを特徴とする切削用チップ。
[2] 旋盤装置に取り付ける取付部を有することを特徴とする[1]に記載の切削用チップ。
[3] 複数の前記曲面のうち、最も小さい曲率半径を有する曲面の角度が30°以上90°以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の切削用チップ。
[4] 複数の前記曲面のうち、最も小さい曲率半径を有する曲面は、その曲率半径が0.10mm以上であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の切削用チップ。
[5] 複数の前記曲面の曲率半径がいずれも0.80mm以下であることを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載の切削用チップ。
[6] 切削加工によって被切削物を切削する切削加工方法であって、[1]~[5]のいずれかに記載の切削用チップを用いて前記被切削物を切削する切削工程を含むことを特徴とする切削方法。
[7] 前記切削工程において、送りが0.05mm/rev以上0.20mm/rev以下で前記切削が行われることを特徴とする[6]に記載の切削方法。
[8] 切削加工によって鋼管の内面を切削して管継手を製造する方法であって、[1]~[5]のいずれかに記載の切削用チップを用いて前記鋼管を切削する切削工程を含むことを特徴とする管継手の製造方法。
[9] [1]~[5]のいずれかに記載の切削チップを用いて加工されたことを特徴とする管継手。
本発明の切削用チップによれば、凹形状を精度よく切削することができ、平面あるいは平面に比較的近い緩やかな曲面を高速で切削することができる。すなわち、凹形状を含む複雑な切削形状の切削を平滑かつ高速に行うことが可能となる。
切削用チップの構成を示す概念図である。 切削用チップの切削部を説明する説明図である。 切削用チップの切削部を説明する説明図である。 切削用チップの切削部を説明する説明図である。 切削用チップによる管継手の断面を示す断面図である。 変形例の切削用チップの切削部を説明する説明図である。 実施例における切削用チップによる鋼管の切削態様を説明する説明図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、切削用チップ100は、板状に形成されるものである。切削用チップ100は、例えば、一の面11から垂直な方向からみて菱形状に形成されている。切削用チップ100は、このような形状に限定されるものではなく、切削対象物を切削する曲面状の切削部を有するものであればよい。切削用チップ100の形状としては、例えば、三角状、円状等の種々の公知の形状を用いることができる。
切削用チップ100は、図示しない旋盤装置(図示せず)に取り付けられる取付部12を有する。取付部12は、一の面11から他方の面にかけて貫通した、いわゆる丸孔である。取付部12には、ピン等が差し込まれ、公知の固定部材(図示せず)で固定されることによって、切削用チップ100が旋盤装置に固定される。
切削用チップ100は、一の面11の垂直な方向から見て、その菱形の頂点P1及びP2を結ぶ短軸AX1、並びに、その菱形の頂点P3及びP4を結ぶ(短軸AX1に直交する)長軸AX2を有する。
切削用チップ100は、長軸AX2の先端側において切削部20を有する。本実施形態においては、切削部20は、頂点P1側に位置する一端Pa側から頂点P2側に位置する他端Pd側にかけて形成されている。また、切削部20は、一の面11に垂直な方向から見て、U字状に形成されている。
切削部20は、一端Pa側から他端Pd側にかけて連続的に形成された(互いに隣接して配置された)、第1の曲面C1,第2の曲面C2及び第3の曲面C3を有する。具体的には、第1の曲面C1は、切削部20の一端Paから点Pbまでの間に形成されている。第2の曲面C2は、点Pbから点Pcまでの間に形成されている。第3の曲面C3は、点Pcから点Pdまでの間に形成されている。すなわち、点Pbは、第1の曲面C1及び第2の曲面C2を接続する接続点である。点Pcは、第2の曲面C2及び第3の曲面C3を接続する接続点である。
また、本実施形態においては、第2の曲面C2は、点Pbから点Pcまでの間において長軸AX2を挟んで(含んで)形成されている。取付部12の中心から長軸AX2方向において最も離れた先端Pは、第2の曲面C2上に位置している。より詳しくは、先端Pは、長軸AX2よりも接続点Pb側に位置する。
ここで、先端Pは、後述する被切削物の凹形状を形成するために用いられる。したがって、先端Pが、長軸AX2よりも接続点Pb側に位置することによって、例えば、鋼管の内面を切削する際に凹形状を容易に形成することができる。
図2は、切削部20の第1の曲面C1及び第2の曲面C2の態様を表している。図2に示すように、第1の曲面C1は、その中心角θ1を有する扇状の曲面である。第1の曲面C1は、その曲率半径R1を有する。
第2の曲面C2は、その中心角θ2を有する扇状の曲面である。本実施形態においては、第2の曲面C2の中心角θ2は、第1の曲面C1の中心角θ1よりも大きい。また、第2の曲面C2は、その曲率半径R2を有する。第2の曲面C2の曲率半径R2は、第1の曲面C1の曲率半径R1よりも短い。したがって、第1の曲面C1及び第2の曲面C2は、互いに異なる曲率を有する。
接続点Pbにおいて、互いに隣接する第1の曲面C1及び第2の曲面C2の各々は、接線L1を共有する。すなわち、第1の曲面C1の中心CP1から接続点Pbに伸びる線L2に垂直な線(第1の曲面C1の接線)及び、第2の曲面C2の中心CP2から接続点Pbに伸びる線L3に垂直な線(第2の曲面C2の接線)は、重なり合う位置にある。
尚、図2においては、線L2及び線L3は、互いに重なり合う位置にある。また、本図においては、第1の曲面C1の中心CP1から接続点Pbに伸びる線L2上に、第2の曲面C2の中心CP2が位置する。
図3は、切削部20の第2の曲面C2及び第3の曲面C3の態様を表している。図3に示すように、第3の曲面C3は、その中心角θ3を有する扇状の曲面である。第3の曲面C3は、その曲率半径R3を有する。
本実施形態においては、第3の曲面C3の中心角θ3は、第2の曲面C2の中心角θ2よりも大きい。第3の曲面C3の曲率半径R3は、第2の曲面C3の曲率半径R2よりも長い。したがって、第2の曲面C2及び第3の曲面C3は、互いに異なる曲率を有する。
接続点Pcにおいて、互いに隣接する第2の曲面C2及び第3の曲面C3の各々は、接線L4を共有する。すなわち、第2の曲面C2の中心CP2から接続点Pcに伸びる線L5に垂直な線(第2の曲面C2の接線)及び、第3の曲面C3の中心CP3から接続点Pcに伸びる線L6に垂直な線(第2の曲面C2の接線)は、重なり合う位置にある。尚、本図においては、第3の曲面C3の中心CP3から接続点Pcに伸びる線L6上に、第2の曲面C2の中心CP2が位置する。
言い換えれば、第1の曲面C1,第2の曲面C2及び第3の曲面C3は、一端Pa側から他端Pd側に向かって、連続的なカーブ(コーナー)をなしており、いわゆるピン角を有することなく形成されている。
すなわち、切削部20の複数の曲面C1,C2,C3は、その隣り合う曲面(曲面C1、C2及び曲面C2,C3)の接続点Pb、Pcで接線L1,L4を共有する。ここで、接続点Pb、Pcにおいて接線を共有しない場合、その接続点Pb、Pcはいわゆるピン角となるため、被切削物の切削面に筋状の擦り傷を生じさせる恐れがある。
ここで、本実施形態において、「接線を共有する」とは、切削部20のコーナーにおいて、製造上許容される微細な角を有する状態であってもよい。このような角としては、当該切削用チップ100を用いて切削加工を行った際に視認される傷(例えば、送り方向に向かって形成される筋状の傷)が生じなければよい。例えば、接続点がなす角度が5°未満であればよい。尚、切削部20にピン角が形成されているか否かは、例えば、触診等により判断することができる。
第1の曲面C1,第2の曲面C2及び第3の曲面C3は、互いに異なる曲率を有する。言い換えれば、切削部20を形成するコーナーが互いに異なる曲率の複数の曲面で構成されている。本実施形態においては、第2の曲面C2>第3の曲面C3>第1の曲面C1の順に曲率が高くなっている。
複数の曲面のうち、最も曲率半径が小さい曲面C2は、その曲率半径が0.10mm以上であるとよく、好ましくは0.20mm以上0.50mm以下とするとよく、さらに好ましくは、0.30mm以上0.40mm以下であるとよい。
切削部20の最も小さい曲面C2の曲率半径が小さすぎると、切削時にその先端に切削抵抗が集中するため、チップの欠損を招きやすくなる。発明者らの研究の結果、切削用チップ100の切削部20のコーナーを構成する曲面の曲率半径が0.10mm以上であれば、この問題の発生が低減することが判明した。
切削部20のコーナーの複数の曲面C1,C2,C3の曲率半径は、いずれも0.80mm以下であるとよく、特に曲面C1,C2,C3のうち最も大きい曲率半径は、好ましくは、0.40mm以上0.75mm以下であるとよく、さらに好ましくは、0.50mm以上0.70mm以下であるとよい。
複数の曲面C1,C2,C3の曲率半径が大きすぎると、切削の際に前周で切削された箇所と切削用チップ100の間隔が狭く、その間隔に切り粉が挟まれることにより、切削面に傷が生じる恐れがある。発明者らの研究の結果、切削用チップ100の切削部20のコーナーを構成する曲面の曲率半径が0.80mm以下であればこの問題の発生が低減することが判明した。
尚、第2の曲面C2の曲率は、第1の曲面C1及び第3の曲面C3の曲率よりも大きければよい。したがって、第1の曲面C1及び第3の曲面C3は、同一の曲率であってもよいし、互いに異なるようにしてもよい。
切削部20のコーナーの複数の曲面C1,C2,C3のうち、最も小さい曲率半径を持つ曲面C2の角度θ2は、30°以上90°以下であるとよく、好ましくは、35°以上80°以下であるとよく、さらに好ましくは、40°以上60°以下であるとよい。
曲率の異なる複数の曲面のうち、最も曲率半径の小さい曲面C2は、凹形状を精度よく切削するために必要である。従ってその角度範囲が小さすぎると目的とする凹形状の中に入らず、結果として凹形状を精度よく切削することが困難である。必要な角度範囲は切削する凹形状にも依存するが、発明者らの研究の結果、30°以上の角度範囲があれば狭い凹形状にチップが入らないことがほぼ発生しないことが判明した。
一方、最も曲率半径の小さい曲面C2の角度範囲が大きすぎると、隣接する曲率半径の大きい曲面C1,C2の確保が難しくなる。このため、凹形状以外の多くの部位を曲率半径の最も小さい曲面C2で切削することになり、切削時間が長くなる。曲率半径の大きい曲面C1,C2を十分な角度範囲で確保するためには、曲率半径の最も小さい曲面C2の角度範囲は90°以下とするとよい。
先端Pは、第1の曲面C1~第3の曲面C3の間に位置していればよいが、第2の曲面C2に位置するとよい。先端Pは、長軸AX2よりも接続点Pb側に位置するとよい。先端Pがこのように位置することにより、例えば、鋼管の内面にシール部として機能する凹部(凹形状)を形成する際に、精密かつ迅速な加工を実現することができる。
図4は、切削用チップ100の切削部20を示している。図4に示すように、頂点P1から一端の点Paまでの稜線の延長線RL1、頂点P2から他端の点Pdまでの稜線の延長線RL2が交わる角度、すなわち、切削部20のコーナーがなす角度θは、90°未満であるとよく、好ましくは、20°以上75°以下であるとよく、さらに好ましくは、40°以上60°以下であることが好ましい。切削部20のコーナーがなす角度θを90°未満とすることで、上記凹形状を含む複雑な形状を容易に切削することができる。
以上で説明した切削用チップ100を用いて、鋼管の内面に凹部(凹形状)を含む切削加工をして管継手を生成する例を説明する。図5は、切削用チップ100によって鋼管に旋盤加工がなされた管継手40の断面を示している。図5に示すように、管継手40は、例えば、油井管継手として用いられるものであり、一端側から他端側にかけて形成されているねじ溝41と、当該ねじ溝41の他端側に形成されているシール部42を有する。
シール部42は、一端側から他端側にかけて径が狭まるようにテーパー状に形成された直線部43、直線部43の他端において管径の外側方向に向かって窪んで凹形状に形成されている凹部44、凹部44から管径の内側方向に延びる延設部45を有する。
シール部42は、例えば、切削用チップ100を用いて鋼管を旋盤加工により切削することによって形成することができる。具体的には、まず切削部20の第1の曲面C1から第2の曲面C2を軸回りに回転している鋼管に押し当て、凹部44を形成する所定位置まで切削する。これにより直線部43を形成することができる。
次いで、第2の曲面C2で凹部44を形成した後、第2の曲面C2から第3の曲面C3を切削対象に押し当てて、延設部45を形成する所定位置まで切削する。これにより、凹部44及び延設部45を形成することができる。
シール部42を形成する際に、被切削物の周速度を速くするほど、かつ、切削用チップの送りを大きくするほど加工時間を短くすることができる。被切削物の周速度は、速すぎると焼き付きが発生する。そのため、被切削物の周速度の上限は、被切削物及び切削用チップの双方の材質で決まる。例えば、被切削物が鉄系材料の場合、周速度の上限値を200m/minにするとよい。また、切削用チップの送りが大きすぎると表面粗さの要求を満たすことが困難となる。送りの上限値は、切削用チップのコーナーの曲面の曲率半径の大きさに比例して大きくするとよい。また、鋼管を切削する切削工程においては、送りが0.05mm/rev以上0.20mm/rev以下で行われることが好ましい。本発明の切削用チップ100を用いて、送りが0.05mm/rev以上0.20mm/rev以下で切削工程を行うことで、凹形状を精度よく切削し、平面あるいは平面に比較的近い緩やかな曲面を高速で切削することができる。
このように、切削用チップ100を用いて、上記の切削工程が行われることにより、要求される表面粗さを満たし、かつ凹部44を有する加工形状を有するものであっても、精密かつ迅速に旋盤加工を行うことが可能となる。その結果、管継手40が油井管継手として用いられた際に気密性の高いシール部42を実現することが可能となる。
尚、管継手は、油井管継手に限られず、鋼管を切削加工することにより生成することができるものであれば、特には限定されないが、当該切削加工は、旋盤加工であることが好ましい。特に、旋盤加工において、加工対象の形状に旋盤加工の送り方向に沿って形成される加工部位と、当該加工部位の先端側に形成される凹部と、を有するものであれば特に好ましい。このような管継手としては、例えば鋼管杭用継手、サーマルチューブ、ケーシング鋼管、ストレーナー鋼管(スクリーンパイプ)等が挙げられる。また、本発明の切削チップ及び切削方法は、例えば、ボルト等の切削加工にも用いることができる。
変形例
上述の実施形態においては、切削部20は3つの曲面C1~C3を有するものであった。しかし、切削部20の曲面は、互いに異なる曲率の曲面を2以上有していればよい。図6は、4つの曲面を有する切削部20を示している。図6に示すように、切削部20は、一端Pa側から他端Pe側にかけて連続的に形成された、第1の曲面C1,第2の曲面C2、第3の曲面C3及び第4の曲面C4を有する。
具体的には、第1の曲面C1は、切削部20の一端Paから点Pbまでの間に形成されている。第2の曲面C2は、点Pbから点Pcまでの間に形成されている。第3の曲面C3は、点Pcから点Pdまでの間に形成されている。第4の曲面C4は、点Pdから点Peまでの間に形成されている。
すなわち、点Pbは、第1の曲面C1及び第2の曲面C2を接続する接続点である。点Pcは、第2の曲面C2及び第3の曲面C3を接続する接続点である。点Pdは、第3の曲面C3及び第4の曲面C4を接続する接続点である。
尚、上述のように、接続点Pdにおいても、第3の曲面C3及び第4の曲面C4同士は、接線(図示せず)を共有する。すなわち、接続点Pdにおいて、第3の曲面C3の接線及び、第4の曲面C4の接線は、互いに重なり合う位置にある。
尚、このように第4の曲面C4を形成した場合であっても、第4の曲面C4の曲率半径を0.8mm以下とするとよい。
以上で説明した切削用チップ100は、鋼管の内面の加工以外にも、例えば、鋼管、円柱または円錐形の鋼材等の外面の加工に用いることができる。特に、切削用チップ100は、他の切削加工に比べて複雑な形状の加工ができるという観点からNC(numerical control)旋盤の加工に用いられることが好ましい。
以上のように、本発明の切削用チップ100によれば、切削部20のコーナーが互いに異なる曲率の複数の曲面で構成されることにより、曲率半径の小さい曲面C2は狭い凹形状(凹部44)の精度が高い切削に寄与する一方、曲率半径の大きい曲面C1,C3,C4等は平面あるいは平面に比較的近い緩やかな曲面(直線部43,延設部45)を高速で切削し平滑な切削面に仕上げることができる。
また、互いに隣接する曲面C1~C4同士が、その接続点Pb,Pc,Pdにおいて接線L1,L4,L7を共有することにより、被切削物の切削面に筋状の擦り傷を生じさせずに切削を行うことが可能となる。したがって、本発明の切削用チップ100は、凹部44を含む複雑な形状の切削を平滑かつ高速に行うことが可能となる。その結果、例えば、油井管継手等の管継手の生産効率を高めることが可能となる。
上述の実施形態においては、切削用チップ100を旋盤装置に取り付け、軸回りに回転させた鋼管に対して切削用チップ100を接触させることによって切削を行った。しかし、本発明の切削方法は、このような態様に限定されない。たとえば、鋼管を固定し、かつ切削用チップ100を鋼管の軸回りに移動させることにより切削してもよい。また、切削用チップ100を旋盤装置以外の装置、器具に取り付けることによって切削してもよい。
実施例1~9、比較例及び、従来例1、2の切削用チップを用いて、外径180mm、内径120mmのパイプ(鋼管)に、図7に示す凹部44を含む加工形状の切削を施し、加工時間及び凹部44の曲率半径(点P’の曲率半径)を測定した。尚、旋盤装置としてはNC(numerical control)旋盤装置を用い、そのワークの加工面の周速度は130m/minとした。
実施例1~9、比較例及び、従来例1、2の切削用チップの形状を表1に示す。また、表1に示すように、送り速度は、チップの形状、すなわち、実施例1~9、比較例及び、従来例1、2の曲面(C1~C4)毎に変更した。
加工時間の評価は、切削面の表面粗さRa=1.5μmを達成できた際の時間とした。尚、表面粗さRaは、接触式表面粗さ計によって測定した。
凹部44の曲率半径(点P’の曲率半径)は、型取り材を用いて凹部44の形状を型取り、当該型取り材の形状に基づいて測定した。具体的には、型取り材の形状を投影機によって、輪郭の形状を拡大させて評価した。その結果を表1に示す。尚、各々の切削用チップについて、切削部20にピン角が形成されているかを触診により評価した。
表1に示すように、実施例1~9は、従来例1よりも凹部44の曲率半径(点P’の曲率半径)を短くすることができた。また、実施例1~9は、従来例2よりも切削時間を短くすることができた。したがって、実施例1~9は、要求される凹部44の加工精度を満たしつつ、迅速な加工処理を実現することができた。
尚、比較例は、切削部20に、いわゆるピン角を有する切削用チップである。比較例の切削用チップを用いて切削加工を行った際には切削面に筋状の擦り傷が発生した。このため、要求された切削面の表面粗さRaの規定値を満たすことができず、「切削不可」と評価した。
以上のように、本発明による切削用チップ100を用いて切削加工することにより、曲率半径が0.700未満のような狭い凹形状をより小さい曲率半径で加工できる上に、その他の平面部および平面に近い切削面を高速かつ平滑に切削できることが示された。また、実施例1~9は切削面の傷の発生、ツールの欠損といった不具合も防げることが示された。
100 切削用チップ
12 取付部
20 切削部
C1 第1の曲面
C2 第2の曲面
C3 第3の曲面
C4 第4の曲面
Pb、Pc 接続点

Claims (13)

  1. 切削部を有する切削用チップにおいて、
    前記切削部を形成するコーナーが互いに異なる曲率の複数の曲面で構成され、
    互いに隣接する前記曲面の各々は、その接続点において接線を共有し、
    旋盤装置に取り付ける孔状に形成された取付部を有し、
    前記コーナーは、前記取付部の中心と前記コーナーの頂点を結ぶ軸に対して非対称に形成されている、ことを特徴とする切削用チップ。
  2. 複数の前記曲面のうち、最も小さい曲率半径を有する曲面の中心角が30°以上90°以下であることを特徴とする請求項1に記載の切削用チップ。
  3. 複数の前記曲面のうち、最も小さい曲率半径を有する曲面は、その曲率半径が0.10mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の切削用チップ。
  4. 複数の前記曲面のうち、最も小さい曲率半径を有する曲面は、その曲率半径が0.10mm以上であることを特徴とする請求項2に記載の切削用チップ。
  5. 複数の前記曲面の曲率半径がいずれも0.80mm以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の切削用チップ。
  6. 切削加工によって被切削物を切削する切削加工方法であって、
    請求項1~4のいずれかに記載の切削用チップを用いて前記被切削物を切削する切削工程を含むことを特徴とする切削方法。
  7. 切削加工によって被切削物を切削する切削加工方法であって、
    請求項5に記載の切削用チップを用いて前記被切削物を切削する切削工程を含むことを特徴とする切削方法。
  8. 前記切削工程において、送りが0.05mm/rev以上0.20mm/rev以下で前記切削が行われることを特徴とする請求項6に記載の切削方法。
  9. 前記切削工程において、送りが0.05mm/rev以上0.20mm/rev以下で前記切削が行われることを特徴とする請求項7に記載の切削方法。
  10. 切削加工によって鋼管の内面を切削して管継手を製造する方法であって、
    請求項1~4のいずれかに記載の切削用チップを用いて前記鋼管を切削する切削工程を含むことを特徴とする管継手の製造方法。
  11. 切削加工によって鋼管の内面を切削して管継手を製造する方法であって、
    請求項5に記載の切削用チップを用いて前記鋼管を切削する切削工程を含むことを特徴とする管継手の製造方法。
  12. 請求項1~4のいずれかに記載の切削チップを用いて加工されたことを特徴とする管継手。
  13. 請求項5に記載の切削チップを用いて加工されたことを特徴とする管継手。
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