JP7724145B2 - シール付玉軸受 - Google Patents

シール付玉軸受

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Description

この発明は、内輪と外輪の間にシール部材が設けられたシール付玉軸受に関する。
自動車や産業機械などの回転軸を支持する軸受として、シール付玉軸受が多く用いられる。このシール付玉軸受は、一般に、内輪と、内輪の径方向外側に同軸に設けられた外輪と、内輪と外輪の間の環状空間内に設けられた複数の玉と、その複数の玉を保持する保持器と、内輪と外輪の間の環状空間の軸方向の端部開口に設けた環状のシール部材とを有する(例えば、特許文献1)。
特開2014-95451号公報
ところで、上記のシール付玉軸受は、軸受の軸方向幅を小さく設定することが難しい。すなわち、玉を保持する保持器は、玉の公転速度(内輪の回転速度と外輪の回転速度の中間の速度)で回転するのに対し、シール部材は、内輪または外輪と一体に回転する。そのため、保持器とシール部材の間には回転速度差が存在する。そのため、保持器がシール部材に摺接すると、保持器とシール部材の間の摺動抵抗によって、過大なトルク損失や異常発熱を生じてしまう。そこで、保持器がシール部材に摺接しないように、シール付玉軸受は、保持器とシール部材の間に軸方向間隔を確保する必要がある。そのため、シール付玉軸受は、軸受の軸方向幅を小さくすることが難しかった。
この発明が解決しようとする課題は、軸受の軸方向幅を小さく設定することが容易なシール付玉軸受を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明では、以下の構成をシール付玉軸受に採用する。
内輪と、
前記内輪の径方向外側に同軸に設けられた外輪と、
前記内輪と前記外輪の間に形成される環状空間に組み込まれた複数の玉と、
前記複数の玉を保持する保持器と、
前記環状空間の軸方向の一方の端部開口に設けた環状のシール部材と、を備えるシール付玉軸受において、
前記シール部材は、前記保持器と軸方向に対向するシール側摺動面を有し、
前記保持器は、前記シール側摺動面と軸方向に対向する保持器側摺動面を有し、
前記シール側摺動面と前記保持器側摺動面のうちの一方の摺動面に、他方の摺動面に摺接する複数の微小突起と、周方向に隣り合う前記微小突起の間をつなぐ平坦面とが周方向に交互に形成され、
前記各微小突起は、周方向に沿った断面形状が、1mm~30mmの半径をもつ円弧状を呈するか、または、周方向に対して45度以下の角度をなす斜辺をもつ台形状を呈するように形成され、
前記各微小突起の前記平坦面からの高さは、0.01mm~0.50mmの範囲に設定され、
前記各微小突起の周方向幅は、0.3~4.0mmの範囲に設定され、
前記各平坦面の周方向幅は、0.3~4.0mmの範囲に設定されていることを特徴とするシール付玉軸受。
このようにすると、シール側摺動面と保持器側摺動面のうちの一方の摺動面に、他方の摺動面に摺接する複数の微小突起と、周方向に隣り合う微小突起の間をつなぐ平坦面とが周方向に交互に形成され、各微小突起は、周方向に沿った断面形状が、1mm~30mmの半径をもつ円弧状を呈するか、または、周方向に対して45度以下の角度をなす斜辺をもつ台形状を呈するように形成されているので、軸受回転時に、その微小突起と前記他方の摺動面との間に、くさび膜効果による油膜が形成され、その油膜によってシール側摺動面と保持器側摺動面の間が流体潤滑状態となり、保持器とシール部材の間の接触抵抗をきわめて小さく抑えることができる。さらに、各微小突起の平坦面からの高さが、0.01mm~0.50mmの範囲に設定され、各微小突起の周方向幅が、0.3~4.0mmの範囲に設定され、各平坦面の周方向幅が、0.3~4.0mmの範囲に設定されているので、軸受が高速回転するときだけでなく、軸受が比較的低速で回転するときにも、安定して、シール側摺動面と保持器側摺動面の間を、流体潤滑状態とすることができる。このように、このシール付玉軸受は、保持器とシール部材の間の摺動抵抗をきわめて小さく抑えることができるので、保持器とシール部材の間に軸方向間隔を確保する必要がなく、軸受の軸方向幅を小さく設定することが容易である。
前記シール部材は、加硫成形されたゴム材を有し、
前記ゴム材の表面に、前記シール側摺動面が設けられ、
前記微小突起と前記平坦面は、前記シール側摺動面に形成されている構成を採用すると好ましい。
このようにすると、ゴム材の加硫成形により微小突起と平坦面を形成することができるので、低い加工コストで微小突起と平坦面を形成することが可能である。
前記シール部材は、樹脂または軟鋼で成形され、
前記微小突起と前記平坦面は、前記シール側摺動面に形成されている構成を採用すると好ましい。
このようにすると、樹脂の射出成形または軟鋼のプレス成形により微小突起と平坦面を形成することができるので、低い加工コストで微小突起と平坦面を形成することが可能である。
前記シール部材は、潤滑剤と樹脂とを主成分とする固体潤滑剤で形成してもよい。
前記保持器は、前記玉の通過領域と前記シール部材とで軸方向に挟まれる領域を周方向に延びる保持器円環部と、前記保持器円環部から周方向に隣り合う前記玉の間を軸方向に延びる片持ち梁状の保持器爪部とを有し、
前記保持器円環部の前記シール部材に対する軸方向の対向面に前記保持器側摺動面が設けられている構成を採用することができる。
このようにすると、軸受回転時に、片持ち梁状の保持器爪部が遠心力によって径方向外方に傾くのを抑えることができる。すなわち、保持器円環部と、保持器円環部から軸方向に延びる片持ち梁状の保持器爪部とを有する保持器(いわゆる冠型保持器)を使用する場合、軸受回転時に、片持ち梁状の保持器爪部に作用する遠心力によって保持器円環部にねじり変形が生じ、そのねじり変形によって保持器爪部が径方向外方に傾き、保持器爪部と玉の接触が不安定となるおそれがある。この問題に対し、保持器円環部のシール部材に対する軸方向の対向面に保持器側摺動面が設けられている上記構成を採用すると、上記の微小突起と上記他方の摺動面との摺接により、保持器円環部がシール部材で支持されるので、軸受回転時に保持器爪部が受ける遠心力による保持器円環部のねじり変形を抑えることができ、保持器爪部が径方向外方に傾くのを抑えることができる。
前記保持器としては、樹脂製保持器または軟鋼製保持器を採用することができる。
この発明のシール付玉軸受は、シール側摺動面と保持器側摺動面のうちの一方の摺動面に、他方の摺動面に摺接する複数の微小突起と、周方向に隣り合う微小突起の間をつなぐ平坦面とが周方向に交互に形成され、各微小突起は、周方向に沿った断面形状が、1mm~30mmの半径をもつ円弧状を呈するか、または、周方向に対して45度以下の角度をなす斜辺をもつ台形状を呈するように形成されているので、軸受回転時に、その微小突起と前記他方の摺動面との間に、くさび膜効果による油膜が形成され、その油膜によってシール側摺動面と保持器側摺動面の間が流体潤滑状態となり、保持器とシール部材の間の接触抵抗をきわめて小さく抑えることができる。さらに、各微小突起の平坦面からの高さが、0.01mm~0.50mmの範囲に設定され、各微小突起の周方向幅が、0.3~4.0mmの範囲に設定され、各平坦面の周方向幅が、0.3~4.0mmの範囲に設定されているので、軸受が高速回転するときだけでなく、軸受が比較的低速で回転するときにも、安定して、シール側摺動面と保持器側摺動面の間を、流体潤滑状態とすることができる。このように、このシール付玉軸受は、保持器とシール部材の間の摺動抵抗をきわめて小さく抑えることができるので、保持器とシール部材の間に軸方向間隔を確保する必要がなく、軸受の軸方向幅を小さく設定することが容易である。
この発明の第1実施形態にかかるシール付玉軸受を示す断面図 図1のシール付玉軸受のシール部材の近傍の拡大断面図 図1のIII-III線に沿った断面図 図1のIV-IV線に沿った断面図 図2のV-V線に沿った断面図 図2に示すシール部材を軸方向内側から見た図 図6のVII-VII線に沿った断面図 図7に示す微小突起の他の例を示す断面図 図1のシール部材のシールリップの近傍を拡大して示す図 図9のX-X線に沿った断面図 この発明の第2実施形態にかかるシール付玉軸受を図2に対応して示す図 図11のXII-XII線に沿った断面図 図11に示す保持器を軸方向外側から見た斜視図
図1に、この発明の第1実施形態にかかるシール付玉軸受を示す。このシール付玉軸受は、内輪1と、内輪1の径方向外側に同軸に設けられた外輪2と、内輪1と外輪2の間に形成される環状空間3内に周方向に間隔をおいて組み込まれた複数の玉4と、複数の玉4の周方向の間隔を保持する樹脂製保持器5(以下単に「保持器5」という)と、環状空間3の軸方向の両側の端部開口のうち一方の端部開口(図では右側の端部開口)を塞ぐ環状のシール部材6と、他方の端部開口(図では左側の端部開口)を塞ぐ環状のシール部材7とを有する。環状空間3には、グリース等の潤滑剤(図示せず)が封入されている。
内輪1の外周には、玉4が転がり接触する内輪軌道溝8と、内輪軌道溝8の軸方向外側に位置する一対の内輪溝肩部9と、内輪溝肩部9の軸方向外側に位置する一対の摺動凹部10とが形成されている。内輪軌道溝8は、玉4の表面に沿った凹円弧状の断面をもつ円弧溝であり、内輪1の外周の軸方向中央を周方向に延びて形成されている。一対の内輪溝肩部9は、内輪軌道溝8を軸方向に挟む両側を周方向に延びる土手状の部分である。摺動凹部10は、内輪溝肩部9の軸方向外側に隣接して形成された周方向に延びる凹部である。一対の摺動凹部10の内面には、シール部材6,7がそれぞれ摺接している。
外輪2の内周には、玉4が転がり接触する外輪軌道溝11と、外輪軌道溝11の軸方向外側に位置する一対の外輪溝肩部12と、外輪溝肩部12の軸方向外側に位置する一対のシール固定溝13とが形成されている。外輪軌道溝11は、玉4の表面に沿った凹円弧状の断面をもつ円弧溝であり、外輪2の内周の軸方向中央を周方向に延びて形成されている。一対の外輪溝肩部12は、外輪軌道溝11を軸方向に挟む両側を周方向に延びる土手状の部分である。シール固定溝13は、外輪溝肩部12の軸方向外側に隣接して形成された周方向に延びる溝である。一対のシール固定溝13には、シール部材6,7がそれぞれ嵌合して固定されている。
玉4は、外輪軌道溝11と内輪軌道溝8との間で径方向に挟み込まれている。このシール付玉軸受は、深溝玉軸受である。すなわち、外輪軌道溝11の軸方向幅寸法は、玉4の直径の半分より大きく、内輪軌道溝8の軸方向幅寸法も、玉4の直径の半分より大きい。
図2に示すように、シール部材6は、環状の芯金14と、芯金14に固定して設けられたゴム材15(例えばニトリルゴム、アクリルゴムなど)とからなる環状の部材である。ゴム材15は、加硫インサート成形によって芯金14に固定されている。すなわち、ゴム材15の加硫成形の金型内に芯金14を配置した状態でゴム材15を加硫成形することで、ゴム材15が芯金14の表面に接着して固定されている。
シール部材6は、シール固定溝13に嵌合する嵌合部16と、嵌合部16から径方向内方に延びる円環板部17と、摺動凹部10の内面に摺接するシールリップ18とを有する。嵌合部16は、シール部材6の外径側端部に設けられている。シールリップ18は、シール部材6の内径側端部に設けられている。摺動凹部10の内面のシールリップ18が摺接する面は、軸方向に沿って一定の外径をもつ円筒面である。
保持器5は、玉4の通過領域とシール部材6とで軸方向に挟まれる領域を周方向に延びる保持器円環部20と、保持器円環部20から周方向に隣り合う玉4の間を軸方向に延びる保持器爪部21とを有する。保持器円環部20と保持器爪部21は、樹脂組成物によって継ぎ目の無い一体に形成されている。保持器円環部20と保持器爪部21とを形成する樹脂組成物は、樹脂材のみからなるものを使用することも可能であるが、ここでは、樹脂材に繊維強化材を添加したものが使用されている。
樹脂組成物のベースとなる樹脂材としては、ポリアミド(PA)またはスーパーエンジニアリングプラスチックを採用することができる。ポリアミドとしては、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド66(PA66)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(PA9T)等を使用することができる。また、スーパーエンジニアリングプラスチックとしては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)を採用することができる。樹脂材に添加する繊維強化材としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等を採用することができる。
保持器爪部21は、軸方向の一端を保持器円環部20に固定された固定端とし、軸方向の他端を自由端とする片持ち梁状に形成されている。保持器爪部21の軸方向長さは、玉4の半径よりも大きく設定されている。保持器爪部21は、保持器円環部20に近い側(根元側)から遠い側(先端側)に向かって径方向厚さが次第に小さくなる先細形状となっている。
図3に示すように、保持器爪部21は、玉4と周方向に対向する周方向対向面22を有する。周方向対向面22の玉4を周方向に受け止める部分は、遠心力で保持器爪部21が径方向外方に移動したときに周方向対向面22が玉4に干渉しないように平面形状とされている。図では、周方向対向面22は、軸方向に見たときに、保持器爪部21の周方向幅が径方向外側から径方向内側に向かって次第に小さくなるように延びる平面(例えば、周方向対向面22の延長線上に保持器円環部20の中心が位置するように延びる平面)である。
図4に示すように、周方向対向面22の、玉4を周方向に受け止める部分は、玉4を受け止めたときに軸方向分力を生じないように、径方向に見て、周方向の傾斜をもたず軸方向にまっすぐ延びるストレート形状となっている。
図2に示すように、シール部材6は、保持器5と軸方向に対向するシール側摺動面23を有する。シール側摺動面23は、シール部材6の円環板部17の軸方向内側に全周にわたって形成された環状面である。シール側摺動面23は、芯金14の表面ではなく、ゴム材15の表面に形成されている。また、保持器5は、シール側摺動面23と軸方向に対向する保持器側摺動面24を有する。保持器側摺動面24は、保持器円環部20の軸方向外側に全周にわたって形成された環状面である。
図5に示すように、シール側摺動面23には、油膜を介して保持器側摺動面24と摺接する複数の微小突起25と、周方向に隣り合う微小突起25の間をつなぐ平坦面26とが周方向に交互に形成されている。各微小突起25は、全周にわたって等ピッチで配置されている。各微小突起25は、平坦面26に対して軸方向に突出して形成され、すべて同一形状である。また、各微小突起25は、周方向に沿った断面形状が、1mm~30mm(好ましくは20mm~30mm)の半径をもつ凸の円弧状を呈するように形成されている。一方、保持器側摺動面24は、軸方向に直角な円環状の平面である。
図6に示すように、微小突起25の周方向幅Aは、0.3~4.0mm(好ましくは1.4~3.7mm)の範囲に設定されている。また、平坦面26の周方向幅Bは、0.3~4.0mm(好ましくは1.4~3.7mm)の範囲に設定されている。
図7に示すように、微小突起25の平坦面26からの高さHは、0.01mm~0.50mm(好ましくは0.01~0.20mm、更に好ましくは0.01~0.10mm)の範囲に設定されている。図では、微小突起25の存在を分かりやすくするために、微小突起25の高さHを誇張して示している。微小突起25の平坦面26からの高さHは、0.20mm以下に設定すると、微小突起25をシール部材6に設けない構成のシール付玉軸受を製造する場合と比べて、外輪2の内周のシール固定溝13の位置を軸方向にずらず必要がなく、部品の管理が容易となる。
図2に示すように、微小突起25は、玉4のピッチ円(複数の玉4の中心を結ぶ仮想の円)に重なる位置かそれよりも径方向外側に配置されている。ここで、微小突起25が、玉4のピッチ円に重なる位置に配置されるとは、玉4のピッチ円を通る仮想の円筒面が微小突起25の位置を通過する位置関係にあることをいい、微小突起25が、玉4のピッチ円よりも径方向外側に配置されるとは、微小突起25の全体が、玉4のピッチ円を通る仮想の円筒面よりも径方向外側にある位置関係をいう。図では、微小突起25は、玉4のピッチ円よりも径方向外側に配置されている。
図9、図10に示すように、シールリップ18の内径側端部には、内輪1の外周の摺動凹部10と摺接する複数の突起27が周方向に間隔をおいて設けられている。突起27は、周方向に対して直交する方向に延びるように形成されている。図10に示すように、各突起27は、凸円弧状の断面形状を有する。
上記のシール付玉軸受は、図5に示すように、シール側摺動面23に、保持器側摺動面24に摺接する複数の微小突起25と、周方向に隣り合う微小突起25の間をつなぐ平坦面26とが周方向に交互に形成され、各微小突起25は、周方向に沿った断面形状が、1mm~30mm(好ましくは20mm~30mm)の半径をもつ円弧状を呈するように形成されているので、軸受回転時に、微小突起25と保持器側摺動面24との間に、くさび膜効果による油膜が形成され、その油膜によってシール側摺動面23と保持器側摺動面24の間が流体潤滑状態となり、保持器5とシール部材6の間の接触抵抗をきわめて小さく抑えることができる。
ここで、摺動面間の潤滑状態は、境界潤滑状態と流体潤滑状態とに区別される。境界潤滑状態は、各摺動面に吸着した潤滑油の数層の分子層(10-5~10-6mm程度)からなる油膜で摺動面を潤滑し、摺動面の細かい凹凸の直接接触が生じている状態をいい、一方、流体潤滑状態は、くさび膜効果によって摺動面間に油膜(例えば10-3~10-1mm程度)を形成し、その油膜によって摺動面同士の直接接触が生じていない状態(油膜を介した間接的な接触のみが生じている状態)をいう。くさび膜効果が発生し流体潤滑状態になると、摺動抵抗がほぼゼロになる。
また、このシール付玉軸受は、各微小突起25の平坦面26からの高さH(図7参照)が、0.01mm~0.50mm(好ましくは0.01~0.20mm、更に好ましくは0.01~0.10mm)の範囲に設定され、各微小突起25の周方向幅A(図6参照)が、0.3~4.0mm(好ましくは1.4~3.7mm)の範囲に設定され、各平坦面26の周方向幅B(図6参照)が、0.3~4.0mm(好ましくは1.4~3.7mm)の範囲に設定されているので、軸受が高速回転するときだけでなく、軸受が比較的低速で回転するときにも、安定して、シール側摺動面23と保持器側摺動面24の間を、流体潤滑状態とすることができる。このように、このシール付玉軸受は、保持器5とシール部材6の間の摺動抵抗をきわめて小さく抑えることができるので、保持器5とシール部材6の間に軸方向間隔を確保する必要がなく、軸受の軸方向幅を小さく設定することが容易である。
また、このシール付玉軸受は、軸受回転時に、片持ち梁状の保持器爪部21が遠心力によって径方向外方に傾くのを抑えることができる。すなわち、図1に示すように、保持器円環部20と、保持器円環部20から軸方向に延びる片持ち梁状の保持器爪部21とを有する樹脂製保持器5(いわゆる冠型保持器)を使用する場合、軸受回転時に、片持ち梁状の保持器爪部21に作用する遠心力によって保持器円環部20にねじり変形が生じ、そのねじり変形によって保持器爪部21が径方向外方に傾き、保持器爪部21と玉4の接触が不安定となるおそれがある。これに対し、この実施形態のシール付玉軸受は、図2に示すように、微小突起25と保持器側摺動面24との摺接により、保持器円環部20がシール部材6で支持されるので、軸受回転時に保持器爪部21が受ける遠心力による保持器円環部20のねじり変形を抑えることができ、保持器爪部21が径方向外方に傾くのを抑えることができる。
また、このシール付玉軸受は、ゴム材15の加硫成形により微小突起25と平坦面26を形成することができるので、低い加工コストで微小突起25と平坦面26を形成することが可能である。
上記実施形態では、図7に示すように、微小突起25として、周方向に沿った断面形状が円弧状を呈するものを説明したが、図8に示すように、周方向に沿った断面形状が、周方向に対して45度以下の角度θをなす対称一対の斜辺28をもつ等脚台形状を呈するものを採用してもよい。このようにしても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図11~13に、第2実施形態にかかるシール付玉軸受を示す。第1実施形態では、シール側摺動面23と保持器側摺動面24のうちのシール側摺動面23に微小突起25を設けたのに対し、第2実施形態では、保持器側摺動面24に微小突起25を設けた点でのみ異なり、それ以外の構成は同じである。そのため、第1実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、保持器側摺動面24には、油膜を介してシール側摺動面23と摺接する複数の微小突起25と、周方向に隣り合う微小突起25の間をつなぐ平坦面26とが周方向に交互に形成されている。一方、シール側摺動面23は、軸方向に直角な円環状の平面である。
このシール付玉軸受は、第1実施形態と同様の作用効果を有する。
上記各実施形態では、シール部材6として、芯金14とゴム材15とからなるものを例に挙げて説明したが、シール部材6として樹脂で形成したものを採用してもよい。この場合、樹脂の射出成形により微小突起25と平坦面26を形成することができるので、低い加工コストで微小突起25と平坦面26を形成することが可能である。また、シール部材6として軟鋼で形成したもの(軟鋼製のシールド)を採用してもよい。この場合も、軟鋼のプレス成形により微小突起25と平坦面26を形成することができるので、低い加工コストで微小突起25と平坦面26を形成することが可能である。
また、シール部材6は、潤滑剤(熱固化型グリース等)と樹脂(ポリエチレン等)とを主成分とする固体潤滑剤で形成してもよい。
上記実施形態では、保持器5として、樹脂組成物のみで形成した樹脂製保持器を例に挙げて説明したが、保持器円環部20と保持器爪部21を樹脂組成物で成形する際に、保持器円環部20の部分に金属製の環状の芯金をインサート成形した樹脂製保持器を採用することも可能である。また、保持器円環部20と保持器爪部21を軟鋼で一体に形成した軟鋼製保持器を採用することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 内輪
2 外輪
3 環状空間
4 玉
5 樹脂製保持器
6 シール部材
15 ゴム材
20 保持器円環部
21 保持器爪部
23 シール側摺動面
24 保持器側摺動面
25 微小突起
26 平坦面
28 斜辺
A 微小突起の周方向幅
B 平坦面の周方向幅
H 微小突起の平坦面からの高さ
θ 斜辺の角度

Claims (6)

  1. 内輪(1)と、
    前記内輪(1)の径方向外側に同軸に設けられた外輪(2)と、
    前記内輪(1)と前記外輪(2)の間に形成される環状空間(3)に組み込まれた複数の玉(4)と、
    前記複数の玉(4)を保持する保持器(5)と、
    前記環状空間(3)の軸方向の一方の端部開口に設けた環状のシール部材(6)と、を備えるシール付玉軸受において、
    前記シール部材(6)は、前記保持器(5)と軸方向に対向するシール側摺動面(23)を有し、
    前記保持器(5)は、前記シール側摺動面(23)と軸方向に対向する保持器側摺動面(24)を有し、
    前記シール側摺動面(23)と前記保持器側摺動面(24)のうちの一方の摺動面に、他方の摺動面に摺接する複数の微小突起(25)と、周方向に隣り合う前記微小突起(25)の間をつなぐ平坦面(26)とが周方向に交互に形成され、
    前記各微小突起(25)は、周方向に沿った断面形状が、20mm~30mmの半径をもつ円弧状を呈するように形成され、
    前記各微小突起(25)の前記平坦面(26)からの高さ(H)は、0.01mm~0.20mmの範囲に設定され、
    前記各微小突起(25)の周方向幅(A)は、1.4~4.0mmの範囲に設定され、
    前記各平坦面(26)の周方向幅(B)は、0.3~4.0mmの範囲に設定されていることを特徴とするシール付玉軸受。
  2. 前記シール部材(6)は、加硫成形されたゴム材(15)を有し、
    前記ゴム材(15)の表面に、前記シール側摺動面(23)が設けられ、
    前記微小突起(25)と前記平坦面(26)は、前記シール側摺動面(23)に形成されている、
    請求項1に記載のシール付玉軸受。
  3. 前記シール部材(6)は、樹脂または軟鋼で成形され、
    前記微小突起(25)と前記平坦面(26)は、前記シール側摺動面(23)に形成されている、
    請求項1に記載のシール付玉軸受。
  4. 前記シール部材(6)は、潤滑剤と樹脂とを主成分とする固体潤滑剤で形成されている、
    請求項1に記載のシール付玉軸受。
  5. 前記保持器(5)は、前記玉(4)の通過領域と前記シール部材(6)とで軸方向に挟まれる領域を周方向に延びる保持器円環部(20)と、前記保持器円環部(20)から周方向に隣り合う前記玉(4)の間を軸方向に延びる片持ち梁状の保持器爪部(21)とを有し、
    前記保持器円環部(20)の前記シール部材(6)に対する軸方向の対向面に前記保持器側摺動面(24)が設けられている、
    請求項1から4のいずれかに記載のシール付玉軸受。
  6. 前記保持器(5)は、樹脂製保持器または軟鋼製保持器である請求項1から5のいずれかに記載のシール付玉軸受。
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