JP7684497B1 - 二次電池バインダー、スラリー、電極、二次電池の製造方法、及び二次電池 - Google Patents
二次電池バインダー、スラリー、電極、二次電池の製造方法、及び二次電池 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】水系高分子を含み、
水に前記水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液のNa濃度が0.05質量%以上0.25質量%以下であり、
前記水系高分子の電解液吸液率(25℃)が8.0%以下である、二次電池バインダー。
【選択図】なし
Description
[項1]
水系高分子を含み、
水に前記水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液のNa濃度が0.05質量%以上0.25質量%以下であり、
前記水系高分子の電解液吸液率(25℃)が8.0%以下である、二次電池バインダー。
[項2]
前記電解液吸液率(25℃)が2%以上6.5%以下である、項1に記載の二次電池バインダー。
[項3]
前記水系高分子が酸性官能基含有繰り返し単位を有するビニル系重合体である、項1又は2に記載の二次電池バインダー。
[項4]
前記水系高分子は、
式:
-[CH2-C(R1)(C(=O)R2)]-
[式中、
R1は、水素原子又はCH3であり、
R2は、NH2、OM(Mは水素原子又は対カチオンである。)、O(CH2)nOH、NH(CH2)nOH(nは、それぞれ独立して、1以上6以下)である。]
で表される繰り返し単位(1)、及び
式:
-[CH2-CH(OH)]-
で表される繰り返し単位(2)
から選択される繰り返し単位を含む、項1~3のいずれか一項に記載の二次電池バインダー。
[項5]
前記水系高分子において、
前記繰り返し単位(1)及び前記繰り返し単位(2)から選択される前記繰り返し単位の量が40mol%以上であり、
酸性官能基含有繰り返し単位の量が0.8mol%以上であり、
非イオン性繰り返し単位の量が40mol%以上である、項4に記載の二次電池バインダー。
[項6]
SBRを含む、項1~5のいずれか一項に記載の二次電池バインダー。
[項7]
項1~6のいずれか一項に記載の二次電池バインダー、及び水を含む、スラリー。
[項8]
さらに電極活物質を含む、項7に記載のスラリー。
[項9]
項7又は8に記載のスラリーを塗工する工程を含む、二次電池の製造方法。
[項10]
項1~6のいずれか一項に記載の二次電池バインダー又は前記二次電池バインダーに由来する成分を含む電極。
[項11]
項7又は8に記載のスラリーの加熱乾燥物を含む電極。
[項12]
項10又は11に記載の電極を備える、二次電池。
本明細書において、「それぞれ独立して」又はこれと同様の表現が明示的に記載されているか否かに関わらず、例外である旨の記載がある場合を除き、化学構造中に複数出現し得る用語(記号)が定義される場合、出現毎に独立して当該定義が適用される。
本開示における二次電池バインダーは、二次電池における電極内部の粒子間の結着性や活物質層と集電体との結着性を高めるため等に用いられる。
本開示における二次電池バインダーは水系高分子を含む。本開示における水系高分子は、単独で水に分散可能であり、特に水溶性である高分子である。
水系高分子の特性を以下に示す。
水系高分子2.0gを25℃において100gの水に溶解した際の不溶分が、水系高分子に対して20質量%以下、又は15質量%以下であってよく、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。
水に水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液のpH(25℃)は、5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.5以上、8.0以上、8.5以上、又は9.0以上であってよく、好ましくは5.5以上であり、より好ましくは6.5以上であり、また、10以下、9.5以下、9.0以下、8.5以下、8.0以下、7.5以下、又は7.0以下であってよく、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.5以下である。本値は実施例に記載の方法により求められる。当該水としては通常、イオン交換水が使用される。
pHが上記下限値以上(特に7.0以上(中性~アルカリ))の場合、水系高分子を含む高分子成分の柔軟性が高くなり、活物質の膨張収縮に対しても高い追従性を示し得る。同様に、pHが上記下限値以上であることによりスラリーの分散性が良好となり得る。
pHが上記範囲(特に5.0以上7.5以下)であることにより水系高分子水溶液の粘度安定性が良好となり、電池製造の生産性の観点から好適となる。
水に水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液の粘度(25℃)は、1mPa・s以上、5mPa・s以上、10mPa・s以上、25mPa・s以上、又は50mPa・s以上であってよく、好ましくは5mPa・s以上であり、より好ましくは25mPa・s以上であり、また、2000mPa・s以下、1000mPa・s以下、500mPa・s以下、100mPa・s以下、50mPa・s以下、又は25mPa・s以下であってよく、好ましくは300mPa・s以下、より好ましくは100mPa・s以下である。本値は実施例に記載の方法により求められる。当該水としては通常、イオン交換水が使用される。
粘度を上記範囲(例えば5mPa・s以上200mPa・s以下)とすることで、スラリー中の活物質とバインダーの分散性が高くなり、活物質へバインダーの膜が良好に形成され、電池としたときの電極の膨張(特に初期膨張率)を抑制し得る。
同様に、粘度を上記範囲とすることで、スラリーの分散性が良好となり得る。
水に水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液の導電率は、0.5mS/cm以上、1.5mS/cm以上、2.5mS/cm以上、3.0mS/cm以上、3.5mS/cm以上、又は4.5mS/cm以上であってよく、好ましくは2.0mS/cm以上であり、より好ましくは2.5mS/cm以上であり、また、10mS/cm以下、7.5mS/cm以下、又は5.0mS/cm以下であってよく、好ましくは7.5mS/cm以下、より好ましくは4.0mS/cm以下である。本値は実施例に記載の方法により求められる。当該水としては通常、イオン交換水が使用される。
導電率が比較的低い場合(例えば3.3mS/cm以下、特に3.0mS/cm以下)であることにより、水溶液攪拌時の泡立ちの抑制が好適となる。また、導電率が上記範囲であることにより、イオン性成分の濃度が高くなり過ぎず、イオン性成分の界面活性剤としての性質を抑制し、泡立ちを抑えることができると考えられる。
導電率が比較的高い場合(特に3.3mS/cm以上)、水溶液の粘度安定性が好適となる。これは、導電率が高い場合、水系高分子の構造に由来する極性官能基濃度が高くなり、イオン間相互作用が強くなることで、水溶液粘度が安定化されると考えられる。
水に水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液のNa濃度は、0.05質量%以上、0.25質量%以下である。Na濃度が上記範囲の場合、充放電サイクル後の電極の膨張を抑制できる。
Na濃度が上記下限値以上の場合、スラリー中における水系高分子の偏在を抑制し、電池にしたときのバインダーの偏在も抑制でき、活物質の膨張を抑制しやすくなると考えられる。好ましい下限値は0.10質量%以上である。また、Na濃度が上記上限値以下の場合、活物質との接着が良好となることから、膨張も抑制されると考えられる。加えて、スラリーの均一性が向上し、電池の抵抗の増大も抑制し得ると考えられる。本値は実施例に記載の方法により求められる。当該水としては通常、イオン交換水が使用される。
水系高分子の電解液吸液率(25℃)は、8.0%以下である。電解液吸液率が上記範囲である場合、充放電サイクル後の電池の直流抵抗抑制が好適となる。同様の観点から、好ましくは、6.5%以下、より好ましくは2%以上6.5%以下である。
電解液吸液率(25℃)が上記上限値以下である水系高分子は、剛性が比較的高く、バインダー膜の強度が高くなる傾向にある。その結果、電池の充放電による活物質の膨潤収縮時にバインダー膜の破れや剥がれが起きにくいと考えられ、活物質の被覆度を高く維持でき、電解液との接触による電解液の分解に伴う高抵抗膜の生成を抑制でき、電池の直流抵抗の増大を抑制できると考えられる。本値は実施例に記載の方法により求められる。
水系高分子は、一種または二種以上の単量体を重合することにより得られる。水系高分子は、ビニル系重合体であってもよい。ビニル系重合体は、ビニル単量体を重合してなる重合体である。ここで、ビニル単量体は重合性の炭素-炭素二重結合(エチレン性不飽和二重結合)(>C=C<)を有する化合物であればよく、ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基、アクリロイル基、メタクリロイル基、又はこれらの誘導体基を含む単量体であってよい。水系高分子は特にアクリロイル基、又はメタクリロイル基を有する単量体から誘導された繰り返し単位を含む(メタ)アクリル系高分子であってよい。
水系高分子は親水性繰り返し単位を有する。親水性繰り返し単位は親水性基を含む。親水性基の例としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、硝酸基等のアニオン性基、アミノ基等のカチオン性基、ヒドロキシ基、ポリオキシエチレン基(例えば繰り返し数2以上、5以上、又は10以上)、及びアミド基等の非イオン性親水性基が挙げられる。アニオン性基及びカチオン性基は、遊離酸/塩基の状態でもよいし、その一部又は全部が塩となっていてもよい。
式:
-[CH2-C(R1)(C(=O)R2)]-
[式中、
R1は、水素原子又はCH3であり、
R2は、NH2、OM(Mは水素原子又は対カチオンである。)、O(CH2)nOH、NH(CH2)nOH(nは、それぞれ独立して、1以上6以下)である。]
で表される繰り返し単位(1)、及び
式:
-[CH2-CH(OH)]-
で表される繰り返し単位(2)
から選択される繰り返し単位が挙げられる。
水系高分子は非親水性繰り返し単位を有してもよい。非親水性繰り返し単位は親水性基(例えば、イオン性基)を有しない。非親水性繰り返し単位の例として、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、塩化ビニル等から誘導される繰り返し単位等が挙げられる。
親水性繰り返し単位の量は、水系高分子中、20mol%以上、40mol%以上、60mol%以上、80mol%以上、又は90mol%以上であってよく、好ましくは20mol%以上、より好ましくは40mol%以上であり、また、100mol%以下、90mol%以下、80mol%以下、又は70mol%以下であってよい。
前記水系高分子の製造方法については、特に制限されず、公知の共重合体の製造方法を利用して製造することができる。好ましくは水溶液ラジカル重合法により合成できる。具体的には、単量体混合液にラジカル重合開始剤及び必要に応じて連鎖移動剤を加え、撹拌しながら、反応温度50~100℃程度(例えば60~70℃)で重合反応を行えばよい。反応時間は特に限定されず、1~10時間程度であってよい。反応時間経過後、反応温度+3℃~+10℃(例えば+4℃~+8℃)の温度で15分~2時間(例えば30分~1.5時間)、さらに熟成させてもよい。熟成により未反応モノマーの量を低減することができる。水系高分子が、ビニルアルコール単位を有する場合、例えば、WO2017/168947に記載のビニルアルコールとエチレン性不飽和カルボン酸アルカリ金属中和物との共重合体の製造方法を参考に、けん化条件を設定してもよい。
水系高分子の量は、二次電池バインダー中、25質量%以上、50質量%以上、75質量%以上、95質量%以上、又は99質量%以上であってよく、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上であり、また、99質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、又は70質量%以下であってよい。二次電池バインダーは水系高分子単独であってもよい。
本開示における二次電池バインダーは水系高分子以外にその他のバインダー成分を含んでいてよい。その他の成分の例としては、公知のバインダー樹脂等が挙げられ、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体(SEBS)、ポリイミド(PI)、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。
本開示のスラリーは、前述の二次電池バインダー及び水を含み、さらに電極活物質を含んでもよい。前記スラリーは、導電助剤等の電池用粒子、その他液状媒体を含んでもよく、典型的には電極活物質を含む電極スラリーである。スラリーは正極活物質を含む正極スラリー又は負極活物質を含む負極スラリーであってよい。
スラリーは、水を含む液状媒体(水性媒体)を含む。液状媒体は、環境への影響懸念の観点から好ましくは水単独であるが、有機溶媒、例えばアルコール(エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールなど)を含んでいてもよい。有機溶媒の量は、液状媒体中、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、又は3質量%以下であってよく、好ましくは10質量%以下である。
液状媒体の量は、所望のスラリー固形分濃度に合わせて調される。液状媒体の量は、スラリー固形分(二次電池バインダー、活物質および導電助剤の合計量)中、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、又は60質量%以上であってよく、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上であり、また、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、又は40質量%以下であってよく、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。
スラリーは二次電池バインダーを含む。二次電池バインダーの種類については上記したとおりである。
二次電池バインダーの量は、スラリー固形分(二次電池バインダー、活物質および導電助剤の合計量)中、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、1.0質量%以上、1.5質量%以上、3.0質量%以上、又は5.0質量%以上であってよく、好ましくは0.3質量%以上であり、また、10質量%以下、7.5質量%以下、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.0質量%以下、0.5質量%以下、であってよく、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。上記下限値以上であることが、バインダーの効果を良好に奏する観点から好適である。上記上限値以下であることが、電池を高容量とする観点から好適である。
活物質は、電極活物質であり、負極活物質または正極活物質が挙げられる。活物質は、例えば負極活物質である場合には、例えば炭素材料などを含むことができ、また、例えばケイ素及びケイ素酸化物のうち少なくとも一つを含むことができる。負極活物質及び正極活物質の具体的材料について、以下に例示する。
負極活物質は、本技術分野で使用される負極活物質を使用してよい。
正極活物質としては、特に制限されず、本技術分野で使用される正極活物質を使用してよい。
活物質の量は、スラリー固形分(二次電池バインダー、活物質および導電助剤の合計量)中、35質量%以上、45質量%以上、55質量%以上、65質量%以上、75質量%以上、95質量%以上であってよく、好ましくは55質量%以上、より好ましくは75質量%以上であり、また、99質量%以下、95質量%以下、90質量%以下、又は85質量%以下である。
導電助剤としては、本技術分野で使用される導電助剤を使用することができる。導電助剤としては、導電性を有するものであれば特に限定されないが、炭素粉末が好ましい。炭素粉末としては、通常用いられているもの、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、黒鉛、カーボンファイバー、カーボンチューブ、グラフェン、非晶質炭素、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラッシーカーボン、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等の炭素材料が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよいし、又は二種以上を併用してもよい。
導電助剤の量は、スラリー固形分(二次電池バインダー、活物質および導電助剤の合計量)中、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1.0質量%以上、3.0質量%以上、又は5.0質量%以上であってよく、好ましくは0.3質量%以上であり、また、10質量%以下、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.0質量%以下、であってよく、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。
本開示のスラリーは、さらに分散助剤を含んでいてもよい。分散助剤としては、ヒドロキシ基、アミノ基及びイミノ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の置換基と、カルボキシ基とを含む有機酸、又はフミン酸が好ましい。ヒドロキシ基とカルボキシ基とを有する有機酸としては、例えば、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、タルトロン酸、グルクロン酸、フミン酸などが挙げられる。アミノ基とカルボキシ基とを有する有機酸としては、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、4-アミノ酪酸、ロイシン、イソロイシン、リジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、トリプトファン、システイン、およびこれらの高分子などが挙げられる。イミノ基とカルボキシ基とを有する有機酸としては、例えば、プロリン、3-ヒドロキシプロリン、4-ヒドロキシプロリン、ピペコリン酸などが挙げられる。これらの中でも、入手のしやすさの観点から、グルクロン酸、フミン酸、グリシン、ポリグリシン、アスパラギン酸、又はグルタミン酸が好ましい。
分散助剤の量は、スラリー固形分(二次電池バインダー、活物質および導電助剤の合計量)中、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1.0質量%以上、1.5質量%以上、又は3.0質量%以上であってよく、好ましくは0.3質量%以上であり、また、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.0質量%以下であってよく、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。
本開示のスラリーは、その他成分、例えば慣用の添加剤等を含んでいてもよい。
その他成分の量(各量又は総量)は、スラリー固形分(二次電池バインダー、活物質および導電助剤の合計量)中、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1.0質量%以上、3.0質量%以上、又は5.0質量%以上であってよく、好ましくは0.3質量%以上であり、また、10質量%以下、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.0質量%以下、0.5質量%以下、であってよく、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。
本開示のスラリーの製造方法は、特に限定されず、成分を混合することにより製造される。例えば、バインダー、液状媒体、活物質、さらには必要に応じて、導電助剤、分散助剤等を混合して、スラリーとする。液状媒体を加えるタイミングは特に限定されず、本開示のバインダーをあらかじめ液状媒体に分散または溶解させてから、活物質などを混合してスラリーとしてもよいし、活物質、本開示のバインダー、さらには必要に応じて、導電助剤、分散助剤などを固体状態で混合した後、液状媒体を加えてペースト状のスラリーとしてもよい。
本開示の電極は、二次電池用電極であって、前述の本開示における二次電池バインダー(又は二次電池バインダーに由来する成分)及び活物質を含む。すなわち、本開示の電極は、例えば、前述の本開示のスラリーを集電体に塗工し、乾燥させることによって作製することができる。よって、電極はスラリーの加熱乾燥物を含むものであってよい。二次電池バインダーは加熱乾燥により分解又は反応して二次電池バインダーに由来する成分へと変換されていてもよい。
本開示の二次電池は、前述の本開示の二次電池用電極を含む。本開示の二次電池は、正極及び負極のいずれか一方又は両方として、本開示の二次電池用電極を備えるものであればよい。本開示の二次電池は、本開示の二次電池用電極を利用し(すなわち、本開示における二次電池バインダーを利用し)、本技術分野で使用される手法によって作製される。
AA:アクリル酸
AAm:アクリルアミド
2-HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル
MAS:メタリルスルホン酸
VA:ビニルアルコール
CMC:カルボキシメチルセルロース
SBR:スチレンブタジエンゴム
下記に説明する手順に従い高分子を調製した。
密閉可能な内容積500mlのバイアル瓶に、アクリルアミド35.3g(0.49mol)、メタリルスルホン酸ナトリウム0.2g(0.001mol)、アクリル酸35.3g(0.49mol)、アクリル酸2-ヒドロキシエチル48.6g(0.42mol)、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩(富士フイルム和光純薬工業 製品名「VA-044」)1.36gおよびイオン交換水210.0gを添加して混合し、単量体水溶液を調製し、脱酸素した。
上記とは別に、攪拌機、温度計、N2ガス導入管、還流冷却機および滴下ロートを備えた容量2Lの反応槽に、イオン交換水858.3gを仕込み、N2ガスを吹き込んで系内を脱酸素した後、内温を68℃まで昇温した。続いて、反応槽に攪拌下、脱酸素した単量体水溶液を、滴下ロートにて3時間かけて滴下した。滴下後、内温を68℃で2時間保持した。更に、73℃で1時間攪拌して、30℃まで冷却し、pH5.5になるまで、48質量%NaOH水溶液30.3gを添加し、水系高分子を含む水溶液を得た。水系高分子の繰り返し単位の組成はAAm/AA(H/Na)/2-HEA/MAS(H/Na)=35/35/29.9/0.1(モル比)であった。
密閉可能な内容積500mlのバイアル瓶に、アクリル酸40.0g(0.56mol)、アクリル酸2-ヒドロキシエチル60.0g(0.52mol)、過硫酸アンモニウム0.367gおよびイオン交換水50.0gを添加して混合し、単量体水溶液を調製し、脱酸素した。
上記とは別に、攪拌機、温度計、N2ガス導入管、還流冷却機および滴下ロートを備えた容量1Lの反応槽に、イオン交換水500.0gを仕込み、N2ガスを吹き込んで系内を脱酸素した後、内温を75℃まで昇温した。続いて、反応槽に攪拌下、調製した単量体水溶液を、滴下ロートにて3時間かけて滴下した。滴下後、2時間保持した。その後、内温を80℃に昇温し1時間保持した。その後、内温を40℃に冷却し、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液124.9g(0.53mol)を添加してpH6.5とし、水系高分子を含む水溶液を得た。水系高分子の繰り返し単位の組成は2-HEA/AA(H/Na)=48/52(モル比)であった。
密閉可能な内容積500mlのバイアル瓶に、アクリル酸23.8g(0.33mol)、アクリル酸2-ヒドロキシエチル22.6g(0.19mol)、アクリルアミド69.3g(0.97mol)、過硫酸アンモニウム0.608gおよびイオン交換水225.0gを添加して混合し、単量体水溶液を調製した。
上記とは別に、攪拌機、温度計、N2ガス導入管、還流冷却機および滴下ロートを備えた容量1Lの反応槽に、イオン交換水607.6gを仕込み、N2ガスを吹き込んで系内を脱酸素した後、内温を75℃まで昇温した。続いて、反応槽に攪拌下、調製した単量体水溶液を、滴下ロートにて3時間かけて滴下した。滴下後、2時間保持した。その後、内温を80℃に昇温し1時間保持した。内温を30℃に冷却し、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液70.57g(0.30mol)を添加してpH6.5とし、水系高分子を含む水溶液を得た。水系高分子の繰り返し単位の組成は2-HEA/AA(H/Na)/AAm=13/22/65(モル比)であった。
内容積500mlのビーカーに、密閉可能な内容積500mlのバイアル瓶にアクリル酸メチル46.5g(0.54mol)および酢酸ビニル211.8g(2.46mol)を添加して混合し、単量体水溶液を調製した。
上記とは別に、攪拌機、温度計、N2ガス導入管、還流冷却機および滴下ロートを備えた容量2Lの反応槽に、イオン交換水768g及び無水硫酸ナトリウム12gを仕込み、N2ガスを吹き込んで系内を脱酸素した。続いて、部分ケン化ポリビニルアルコール(ケン化度88%)1gおよびラウリルパーオキシド1.2gを添加し、内温を60℃まで昇温した。続いて、反応槽に攪拌下、調製した単量体水溶液を、滴下ロートにて4時間かけて滴下した。滴下後、内温を65℃で2時間保持し、析出した固形分をろ過した。上記同様の反応槽に、得られた固形分、メタノール450g、イオン交換水420g、水酸化ナトリウム140g、及びヒドラジン0.52gを仕込み、35℃で3時間攪拌した。続いて、内温を30℃に冷却し、酢酸を添加しpH7.5とし、固形分をろ別後、該固形分をメタノールで洗浄し、減圧下60℃で8時間乾燥し、水系高分子を得た。水系高分子の繰り返し単位の組成はVA/AA(H/Na)=82/18(モル比)であった。
攪拌機、温度計、N2ガス導入管、還流冷却機および滴下ロートを備えた容量2Lの反応槽に、イオン交換水831.0gを仕込み、N2ガスを吹き込んで系内を脱酸素した後、内温を68℃まで昇温した。予め準備した、アクリルアミド126.6g(1.78mol)、メタリルスルホン酸ナトリウム2.9g(0.02mol)、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩(富士フイルム和光純薬工業製品名「VA-044」)1.45g、およびイオン交換水250.0gの混合液を滴下ロートにて、3時間かけて滴下した。滴下後、同温度で1.5時間保持した。続いて、VA-044 1.45g、イオン交換水20gを添加し、同温度で1時間攪拌した後に、73℃で1時間攪拌し、水系高分子を含む水溶液を得た。水系高分子の繰り返し単位の組成はAAm/MAS(H/Na)=99/1(モル比)であった。
攪拌機、温度計、N2ガス導入管、還流冷却機および滴下ロートを備えた容量1Lの反応槽に、イオン交換水485.3g及び末端チオール変性ポリビニルアルコール100.0g(重合度375、ケン化度98.7mol%)を仕込み、N2ガスを吹き込んで系内を脱酸素した後、内温を95℃まで昇温し、室温まで冷却した。続いて、0.5N硫酸により、pHを3.0に調製した。次に、内温を62℃に昇温し、攪拌下、アクリル酸9.9g(0.14mol)、過硫酸アンモニウム1.70g及びイオン交換水75.2gを滴下ロートにて、1.5時間かけて滴下した。滴下後、内温を62℃に維持しながら、0.5時間保持し、更に、67℃で1時間攪拌した。その後、内温を30℃に冷却し、48質量%水酸化ナトリウム水溶液5.72g(0.69mol)を添加し水系高分子を含む水溶液を得た。水系高分子の繰り返し単位の組成はVA/AA(H/Na)=94/6(モル比)であった。
カルボキシメチルセルロースとスチレンブタジエンゴムの混合物(CMC/SBR=1/2(固形重量比))を用いた。
上記の実施例/比較例で得た水系高分子の特性を測定した。試験方法は以下のとおりである。
上記の実施例/比較例で得た水系高分子について、標準ポリエチレングリコール/ポリエチレンオキサイド換算で、Mw(重量平均分子量)について、GPC-RIを用いて測定した。条件の詳細は下記のとおりである。
[GPC-RI]
GPC装置:HLC-8320GPC(東ソー(株)社)
カラム:TSK GMPW XL(東ソー(株)社)
キャリア:0.1M 硝酸ナトリウム
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/min
注入量:200μL
濃度:0.5mg/mL
水に水系高分子を固形分濃度が2質量%になるように溶解させた高分子水溶液を調製し、該水溶液を25℃に保温後、pHメーター(堀場製作所製、型式「D-71」、ガラス製pH電極:型式「9681S-10D」)を用い、pHを測定した。測定値の小数点第2位を四捨五入することでpHを算定した。
水に水系高分子を固形分濃度が2質量%になるように溶解させた高分子水溶液を調製し、該水溶液を25℃に保温後、B型粘度計(BROOKFIELD製、型式「DV1MLVTJ0」)を用いて、高分子水溶液の粘度を測定した。なお、以下のとおり、測定時には粘度に対応するスピンドル及び回転数を採用した。
LV-2、12rpm:250~2500mPa・s
LV-1、30rpm:20~200mPa・s
水に水系高分子を固形分濃度が2質量%になるように溶解させた高分子水溶液を調製し、25℃に保温後、導電率メーター(アズワン製、型式「AS710」)を用いて、導電率を測定した。測定値の小数点第2位を四捨五入することで導電率を算定した。
水に水系高分子を固形分濃度が2質量%になるように溶解させて調製した高分子水溶液に60質量%硝酸を加え、加熱溶解により測定液を調製した。誘導結合プラズマ発光分光分析装置(サーモフィッシャー製)を用いた分析により、測定液に含まれるNaの質量を測定した。下記式により、2質量%の水系高分子水溶液のNa濃度を算出した。
Na濃度=測定液中のNaの質量/加えた水系高分子水溶液の質量×100[%]
水に水系高分子を固形分濃度が2質量%になるように溶解させて調製した高分子水溶液をポリプロピレン製のトレー(アズワン製、型式「DT-1」)に20g加え、送風定温恒温器(ヤマト科学製、型式「DKM300」)内で60℃で15時間乾燥した後、真空乾燥器(アズワン製、型式「AVO-310N」)内で60℃、減圧度0.1MPaの条件で24時間追加乾燥を行い、フィルムを作製した。
前記の方法で作製したフィルムを露点-70℃のドライブース内で40mg(約2cm角)になるように切り取り、フィルムの電解液浸漬前重量を測定した。その後、切り取ったフィルムを50mLスクリュー管瓶に入れ、電解液(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1v/v%、キシダ化学製)を20g加えてフィルムを浸し、スクリュー管瓶を密栓し、25℃に設定した安全性試験機(ESPEC製、型式「CSH112」)内で22時間保管した。
保管後、ドライブース内にて電解液からフィルムを取り出し、キムワイプで挟んで上から2秒間約700gの荷重をかけて電解液を拭き取った後、電解液浸漬後重量を測定し、以下式にて電解液吸液率を算出した。
電解液吸液率=(電解液浸漬後重量-電解液浸漬前重量)/電解液浸漬前重量×100[%]
<電池/スラリー/バインダー液の特性等>
上記の実施例/比較例で得た水系高分子を用いて、電池/スラリー/バインダー液の作製を行い、その特性を測定した。試験方法は以下のとおりである。
以下手順に従い、100サイクル後容量維持率を求めた。
[電極の作製]
電極活物質として人造黒鉛(Jiangxi Zichen Technology製、G-49)23.3質量部、一酸化ケイ素(信越化学工業株式会社製、KSC-1265)5.8質量部、および高分子水溶液を固形分換算として0.9質量部を混練した。さらに、固形分濃度が58質量%となるように水を添加して混練することで、スラリー状の負極スラリーを調製した。得られた負極スラリーを厚さ18μmの圧延銅箔上に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機(大野ロール株式会社製)により、圧延銅箔と塗膜とを密着接合させ、次に加熱処理(減圧、100℃、12時間以上)を行って負極を作製した。得られた負極における活物質層の厚みは36μmであり、当該負極の容量密度は3.5mAh/cm2であった。
上記で作製した負極、下記の正極、セパレータ、および電解液を具備したコインセル(CR2032)を作製した。
・正極:LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2(株式会社八山社製)
・セパレータ:ガラスフィルター(アドバンテック株式会社製 商品名GA-100)
・電解液:エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比1:1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させ、電解液用添加剤であるビニレンカーボネート(VC)を1質量%と、フルオロエチレンカーボネート(FEC)を1質量%添加した溶液。
上述の通りに作製した各コインセルについて、30℃において、0.1Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、0.1Cに相当する電流で2.5Vまで放電し、0.5Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、0.5Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を3サイクル行い電池のエージングを行った。
続いて、0.5Cに相当する電流で4.2Vまで充電した後、0.5Cに相当する電流でSOC50まで放電し、0.2Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で24秒間充電し、0.5Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で1分間充電し、1Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で2分間充電し、2Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.2Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を行い、初期放電容量を測定した。
続いて、1Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、1Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を97サイクル(4~100サイクル目)行った。
その後、初期放電容量を測定したときと同様の操作を行い、100サイクル後の放電容量を測定した。
100サイクル後容量維持率=[100サイクル後の放電容量(mAh/g)]/[エージング後の初期放電容量(mAh/g)]×100[%]
上記〔100サイクル後容量維持率〕の試験における100サイクル後放電容量を測定した。
以下手順に従い、100サイクル後膨張率を求めた。
[電極の作製]
上記〔100サイクル後容量維持率〕で記載と同様に、電極を作製した。
上記〔100サイクル後容量維持率〕で記載と同様に、負極、下記の正極、セパレータ、および電解液を具備したコインセル(CR2032)を作製した。
上述の通りに作製した各コインセルについて、30℃において、0.1Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、0.1Cに相当する電流で2.5Vまで放電し、0.5Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、0.5Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を3サイクル行い電池のエージングを行った。
続いて、0.5Cに相当する電流で4.2Vまで充電した後、0.5Cに相当する電流でSOC50まで放電し、0.2Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で24秒間充電し、0.5Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で1分間充電し、1Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で2分間充電し、2Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.2Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作(初期放電操作)を行った。
続いて、1Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、1Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を97サイクル(4~100サイクル目)行った。
その後、ドライブース内で二次電池を解体し、負極を取り出した。ジメチルカーボネートで洗浄し、23℃で1時間減圧乾燥後、マイクロメータにて電極厚みを測定した。電極厚みから銅箔厚みを除くことで活物質層厚みを計算し、下記式にて膨張率を計算した。
100サイクル後膨張率=(100サイクル後に解体した後の活物質層厚み)/(電池作製時の活物質層厚み)×100[%]
[電極の作製]
上記〔100サイクル後容量維持率〕の記載と同様に、電極を作製した。
[コインセルの組立]
上記〔100サイクル後容量維持率〕の記載と同様に、負極、下記の正極、セパレータ、および電解液を具備したコインセル(CR2032)を作製した。
上述の通りに作製した各コインセルについて、30℃において、0.1Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、0.1Cに相当する電流で2.5Vまで放電し、0.5Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、0.5Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を3サイクル行い電池のエージングを行った。
続いて、0.5Cに相当する電流で4.2Vまで充電した後、0.5Cに相当する電流でSOC50まで放電し、0.2Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で24秒間充電し、0.5Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で1分間充電し、1Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.1Cに相当する電流で2分間充電し、2Cに相当する電流で12秒間定電流放電をした後、0.2Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作(初期放電操作)を行った。
続いて、1Cに相当する電流で4.2Vまで充電し、1Cに相当する電流で2.5Vまで放電する操作を97サイクル(4~100サイクル目)行った。
その後、初期放電操作と同様の操作を実施した。
各コインセルのC-rateの10.0秒時における放電電流および電圧の値からセルの直流抵抗を算出し、100サイクル後直流抵抗とした。
以下手順に従い、ピール強度(剥離強度)を求めた。
[電極の作製]
電極活物質として人造黒鉛(Jiangxi Zichen Technology製、G-49)23.3質量部、一酸化ケイ素(信越化学工業株式会社製、KSC-1265)5.8質量部、および高分子水溶液を固形分換算として0.9質量部を混練した。さらに、固形分濃度が58質量%となるように水を添加して混練することで、負極スラリーを調製した。得られた負極スラリーを厚さ18μmの圧延銅箔上に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機(大野ロール株式会社製)により、圧延銅箔と塗膜とを密着接合させ、次に加熱処理(減圧、100℃、12時間以上)を行って負極を作製した。得られた負極における活物質層の厚みは36μmであり、当該負極の容量密度は3.5mAh/cm2であった。
[ピール強度の測定]
得られた電極について、それぞれ、集電箔から活物質層を剥離したときのピール強度(N/15mm)を測定した。具体的な方法として、電極を幅80mm×15mmに切り出して粘着テープを表面(電極活物質層側)に貼り付けた後、両面テープでステンレス製の板に貼り付け電極(集電箔側)を固定し、これを評価用サンプルとした。この評価用サンプルを用いて引張試験機(株式会社島津製作所製 小型卓上試験機EZ-SX)にてステンレス製の板に対する電極の90度剥離試験(ステンレス製の板に固定した負極に対する粘着テープの90度剥離試験)を実施し、電極における活物質層と集電箔間のピール強度を測定した。
以下手順に従い、マンドレル試験を行った。
[電極の作製]
上記〔ピール強度〕の記載と同様に、電極を作製した。
[マンドレル試験]
JIS K 5600-5-1に準拠して、電極の活物質面を外側にし、直径3mmのマンドレルを用い、活物質層が外側になるように折り曲げ試験を4枚の電極で行い、電極面にヒビ、割れのある電極の数を記録した。
水に水系高分子を固形分濃度が2質量%になるように溶解させた高分子水溶液を調製し、該水溶液を25℃に保温後、B型粘度計(BROOKFIELD製、型式「DV1MLVTJ0」)を用いて、保管前粘度を測定した。その後、2質量%水溶液を20℃で1週間静置保管し、25℃に保温後、B型粘度計(BROOKFIELD製、型式「DV1MLVTJ0」)を用いて、保管後粘度を測定した。
下記式を用いて、粘度変化率を算出した。
粘度変化率=(保管後粘度-保管前粘度)/保管前粘度×100[%]
なお、以下のとおり、粘度に対応するスピンドル及び回転数を採用した。
LV-2、12rpm:250~2500mPa・s
LV-1、30rpm:20~200mPa・s
Claims (12)
- 水系高分子を含み、
水に前記水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液のNa濃度が0.05質量%以上0.25質量%以下であり、
前記水系高分子の電解液吸液率(25℃)が8.0%以下であり、前記電解液の組成は、エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート比が、1/1 v/v%であり、
水に前記水系高分子を2質量%の濃度で溶解させたときに得られた水溶液の25℃でのpHが6.5以上8.5以下である、二次電池バインダー。 - 前記電解液吸液率(25℃)が2%以上6.5%以下である、請求項1に記載の二次電池バインダー。
- 前記水系高分子が酸性官能基含有繰り返し単位を有するビニル系重合体である、請求項1又は2に記載の二次電池バインダー。
- 前記水系高分子は、
式:
-[CH2-C(R1)(C(=O)R2)]-
[式中、
R1は、水素原子又はCH3であり、
R2は、NH2、OM(Mは水素原子又は対カチオンである。)、O(CH2)nOH、NH(CH2)nOH(nは、それぞれ独立して、1以上6以下)である。]
で表される繰り返し単位(1)、及び
式:
-[CH2-CH(OH)]-
で表される繰り返し単位(2)
から選択される繰り返し単位を含む、請求項1又は2に記載の二次電池バインダー。 - 前記水系高分子において、
前記繰り返し単位(1)及び前記繰り返し単位(2)から選択される前記繰り返し単位の量が40mol%以上であり、
酸性官能基含有繰り返し単位の量が0.8mol%以上であり、
非イオン性繰り返し単位の量が40mol%以上である、請求項4に記載の二次電池バインダー。 - SBRを含む、請求項1又は2に記載の二次電池バインダー。
- 請求項1又は2に記載の二次電池バインダー、及び水を含む、スラリー。
- さらに電極活物質を含む、請求項7に記載のスラリー。
- 請求項7に記載のスラリーを塗工する工程を含む、二次電池の製造方法。
- 請求項1または2に記載の二次電池バインダー又は前記二次電池バインダーに由来する成分を含む電極。
- 請求項8に記載のスラリーの加熱乾燥物を含む電極。
- 請求項10に記載の電極を備える、二次電池。
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