JP7578570B2 - スペーサエキスパンダ、及びオイルリング - Google Patents
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Description
下片と、前記オイルリングの周方向において隣り合う前記上片と前記下片とを連結する複数の連結片と、を含み、前記上片は、上側ベース部と、前記オイルリングの径方向における前記上側ベース部の内側に起立形成され、前記一対のセグメントのうち前記内燃機関における燃焼室側に設けられた上側セグメントの内周面に当接することで当該上側セグメントを前記オイルリングの径方向の外側へ押圧する上側耳部と、を含み、前記下片は、下側ベース部と、前記オイルリングの径方向における前記下側ベース部の内側に起立形成され、前記一対のセグメントのうち前記内燃機関における前記クランク室側に設けられた下側セグメントの内周面に当接することで当該下側セグメントを前記オイルリングの径方向の外側へ押圧する下側耳部と、を含んでもよい。
図1は、実施形態に係るオイルリング40を備える内燃機関100の部分断面図である。図1では、オイルリング40の周方向(周長方向)に直交する断面が図示されている。また、図2は、実施形態に係るオイルリング40がピストン20のリング溝30に装着された状態を示す側面図である。図2では、リング溝30に装着されたオイルリング40を径方向外側から視認した状態が図示されている。図1に示すように、内燃機関100では、シリンダ10の内壁面10aとシリンダ10に装着されたピストン20の外周面20aとの間に所定の離間距離が確保されることにより、ピストン隙間PC1が形成されている。また、ピストン20の外周面20aには、略矩形状の断面を有するリング溝30が形成されている。リング溝30は、燃焼室側に形成された上壁面301と、クランク室側に形成されて上壁面301に対向する下壁面302と、上壁面301と下壁面302の内周縁同士を接続する底壁面(底面)303とを有する。底壁面303には、ピストン20の内周面側(不図示)に連通するオイル戻し孔(ドレーンホール)30aが形成されている。リング溝30内のオイルは、オイル戻し孔30aを通ってピストン20の内側に排出される。このリング溝30には、本実施形態に係るオイルリング40が装着されている。なお、オイル戻し孔30aは、本発明に係る「被挿入部」の一例である。
指し、「径方向」とはオイルリング40の径方向のことを指し、「軸方向」とはオイルリング40の軸方向のことを指す。また、本明細書では、図1に示すように内燃機関のシリンダに装着されたピストンにオイルリングが組み付けられた状態を「使用状態」と称する。また、オイルリングがピストンに組み付けられる前の状態を「自由状態」と称する。より詳細には、自由状態とは、オイルリングがセグメント、エキスパンダ本体、及び線状部材の各構成部品に分解された状態であり、これらの構成部品の夫々が他の要素に拘束されていない状態のことを指す。以下、オイルリング40の各構成について説明する。
一対のセグメント1,1は、オイルリング40の周方向に沿って環状に形成されており、互いに独立して軸方向に離間して設けられている。実施形態に係るオイルリング40は、一対のセグメント1,1を、同一の形状としている。但し、本発明は、一対のセグメントの形状が異なっていてもよい。以下、一対のセグメント1,1を区別して称する場合には、上側(燃焼室側)に設けられたセグメント1を上側セグメント1Uと称し、下側(クランク室側)に設けられたセグメント1を下側セグメント1Lと称する。これらを区別しないときは、単にセグメント1と称する。セグメント1の材質は特に限定されない。セグメント1の材質としては、SUSやSWRH等が例示される。
図1に示すように、スペーサエキスパンダ2は、一対のセグメント1,1の間に設けられており、軸方向において波状に形成されたエキスパンダ本体3と、エキスパンダ本体3に形成されたエキスパンダ溝4と、エキスパンダ溝4に嵌装される線状部材5と、を備える。
。また、複数の下片32は、下片32の夫々が周方向において上片31の夫々と交互に配置されるように配列されている。上片31及び下片32は、軸方向と直交するように設けられており、軸方向において互いに離間している。連結片33は、周方向において隣り合う上片31と下片32の周方向における端部同士を連結している。また、図3に示すように、エキスパンダ本体3は、互いに対向することで合口G1を形成する一対の合口端部3a,3bを含む。なお、本発明に係るエキスパンダ本体の構造はこれに限定されるものではなく、軸方向に波状に形成されていればよい。
外周径、つまり、エキスパンダ本体3の最外周の曲率半径(エキスパンダ本体3の中心軸CA3から外周面S1までの距離)をR1とし、エキスパンダ本体3の内周径、つまり、エキスパンダ本体3の最内周の曲率半径(エキスパンダ本体3の中心軸CA3から内周面S2までの距離)をR2とする。即ち、R1はエキスパンダ本体3の外径であり、R2はエキスパンダ本体3の内径である。
装されたスペーサエキスパンダ2では、線状部材5の内周端部512がエキスパンダ本体3を径方向の内側へ押圧した状態となる。これにより、線状部材5が合口G1に跨ってエキスパンダ溝4に嵌装された状態が維持される。
膜、及びDLC処理被膜のうち少なくとも何れか1つの層を含む被膜が形成されてもよい。なお、「樹脂被膜」とは、樹脂材料により形成された被膜のことを指す。また、「窒化処理被膜」とは、窒化処理により金属表面に窒素を浸透させることで形成される被膜のことを指す。また、「Ni-Pめっき処理被膜」とは、無電解Ni-Pめっきにより形成された被膜のことを指す。また、「クロムめっき処理被膜」とは、クロムめっきにより形成された被膜のことを指す。クロムめっきは工業用クロムめっきとも呼ばれる。また、「PVD(physical vapor deposition)処理被膜」とは、PVD法により形成された被膜のことを
指す。また、「DLC(Diamond Like Carbon)処理被膜」とは、主として炭素の同素体
により構成される非晶質の硬質炭素被膜のことを指す。このような被膜を形成することで、セグメント1又はエキスパンダ本体3の耐摩耗性を高めることができる。
次に、実施形態に係るオイルリング40のピストン20への組付方法について説明する。オイルリング40をピストン20に組み付けるには、まず、エキスパンダ本体3をリング溝30に装着する。次に、嵌装部51をエキスパンダ溝4に嵌め込むと共に屈曲部52を連結片間隙G2に差し込むことで、線状部材5をエキスパンダ本体3に嵌装させる。線状部材5をエキスパンダ本体3Hに嵌装させることで、一対の合口端部3a,3b同士の重なりが嵌装部51によって防止される。その後、スペーサエキスパンダ2へ一対のセグ
メント1,1を装着する。上述のように、スペーサエキスパンダ2では、線状部材5が合口G1に跨ってエキスパンダ溝4に嵌装された状態が維持されている。そのため、スペーサエキスパンダ2へ一対のセグメント1,1を装着する際において、エキスパンダ本体3は一対の合口端部3a,3b同士が対向した姿勢に維持され、一対の合口端部3a,3b同士が重なることが防止される。これに加え、エキスパンダ本体3の内周側に突出した線状部材5の屈曲部52がオイル戻し孔30aに挿入されることで、内燃機関100の運転時におけるスペーサエキスパンダ2の周方向の回転が抑制される。
以上のように、実施形態に係るスペーサエキスパンダ2は、オイルリング40の周方向に沿って環状に形成され、オイルリング40の径方向視において周方向に連続する波状に形成されたエキスパンダ本体3と、合口G1を跨いでオイルリング40の周方向に沿って延在するようにエキスパンダ本体3に形成されたエキスパンダ溝4と、エキスパンダ本体3に装着される線状部材5と、を備える。また、線状部材5は、オイルリング40の周方向に沿って円弧状に形成された嵌装部51と、嵌装部51の端部からオイルリング40の径方向内側に折れ曲がった屈曲部52を含む。そして、嵌装部51が合口G1に跨るようにエキスパンダ溝4に嵌装され、屈曲部52の一部がエキスパンダ本体3の内周側に突出してリング溝30の内壁に形成されたオイル戻し孔30aに挿入される。
以下、実施形態の変形例について説明する。以下の説明では、上述のオイルリング40との相違点を中心に説明し、同様の構成については同一の符号を付すことにより詳細な説明は割愛する。
図8は、変形例1に係る線状部材5Aの上面図である。図9は、変形例1に係るスペーサエキスパンダ2Aがリング溝30に装着された状態を示す上面図である。図8に示すように、変形例1に係る線状部材5Aは、屈曲部の形状が図5等で示した線状部材5と相違する。
から折れ曲がって径方向内側へ延びる挿入部533と、を含む。挿入部533は、線状部材5Aの端部5aを含む。また、係止部54は、嵌装部51の端部から折れ曲がって径方向内側へ延びる延在部541と、延在部541の先端から折れ曲がって周方向外側へ延びる係合部542と、を含む。係合部542は、線状部材5Aの端部5bを含む。
図10は、変形例2に係る線状部材5Bの上面図である。図11は、変形例2に係るスペーサエキスパンダ2Bがリング溝30に装着された状態を示す上面図である。図10に示すように、変形例2に係る線状部材5Bは、屈曲部の形状が図5等で示した線状部材5と相違している。
し、これらを区別しないで説明する場合には、単に屈曲部55と称する。屈曲部55は、嵌装部51の端部に接続されており、線状部材5Bが嵌装部51の端部から径方向内側に折れ曲がることで形成されている。第1屈曲部55aは線状部材5Bの端部5aを含み、第2屈曲部55bは線状部材5Bの端部5bを含む。屈曲部55は、嵌装部51の端部から折れ曲がって径方向内側へ延びる第1延在部551と、第1延在部551の先端から折り返されて径方向内側へ延びる第2延在部552と、を含む。図10において、第1延在部551と第2延在部552との折り曲げ部(接続部分)を符号553で示す。
図12は、変形例3に係るセグメント1の内周面12を示す図である。図12では、変形例3に係るセグメント1を径方向内側から視認した状態が図示されている。図12に示すように、変形例3に係るセグメント1の内周面には、符号15で示す回転抑制部が複数形成されている。図13は、回転抑制部15の断面図である。図13では、オイルリング40の軸方向に直交する断面が図示されている。
延びている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した種々の形態は、可能な限り組み合わせることができる。
10:シリンダ
20:ピストン
30:リング溝
40:オイルリング
1:セグメント
2,2A,2B:スペーサエキスパンダ
3:エキスパンダ本体
4:エキスパンダ溝
5,5A,5B:線状部材
Claims (6)
- 内燃機関のピストンに形成されたリング溝に装着されるオイルリングにおいて、該オイルリングの軸方向に離間して設けられる一対のセグメントの間に設けられるスペーサエキスパンダであって、
前記オイルリングの周方向に沿って環状に形成され、前記一対のセグメントを前記オイルリングの径方向における外側へ付勢するエキスパンダ本体であって、互いに対向することで合口を形成する一対の合口端部を含み、前記オイルリングの径方向視において周方向に連続する波状に形成されたエキスパンダ本体と、
前記合口を跨いで前記オイルリングの周方向に沿って延在するように前記エキスパンダ本体の外周面に形成されたエキスパンダ溝と、
前記エキスパンダ本体に装着される線状部材と、を備え、
前記線状部材は、前記オイルリングの周方向に沿って円弧状に形成された嵌装部と、前記嵌装部の両端部のうち少なくとも一方に設けられ、前記嵌装部の端部から前記オイルリングの径方向内側に折れ曲がった屈曲部と、を含み、
前記嵌装部は、前記合口に跨るように前記エキスパンダ溝に嵌装され、
前記屈曲部の一部は、前記エキスパンダ本体の内周側に突出すると共に前記リング溝の内壁に形成された被挿入部に挿入される、
スペーサエキスパンダ。 - 前記エキスパンダ本体は、
前記オイルリングの周方向に沿って間隔を空けて配列された複数の上片と、
前記オイルリングが前記ピストンに組み付けられた際に前記オイルリングの軸方向において前記複数の上片よりも前記内燃機関におけるクランク室側に位置するように設けられた複数の下片であって、前記下片の夫々が前記オイルリングの周方向において前記上片の夫々と交互に配置されるように配列された、複数の下片と、
前記オイルリングの周方向において隣り合う前記上片と前記下片とを連結する複数の連結片と、を含み、
前記上片は、上側ベース部と、前記オイルリングの径方向における前記上側ベース部の内側に起立形成され、前記一対のセグメントのうち前記内燃機関における燃焼室側に設けられた上側セグメントの内周面に当接することで当該上側セグメントを前記オイルリングの径方向の外側へ押圧する上側耳部と、を含み、
前記下片は、下側ベース部と、前記オイルリングの径方向における前記下側ベース部の内側に起立形成され、前記一対のセグメントのうち前記内燃機関における前記クランク室側に設けられた下側セグメントの内周面に当接することで当該下側セグメントを前記オイルリングの径方向の外側へ押圧する下側耳部と、を含む、
請求項1に記載のスペーサエキスパンダ。 - 前記屈曲部は、前記嵌装部の端部から折れ曲がって、周方向に隣り合う前記連結片同士の間である連結片間隙を通って前記エキスパンダ本体の内周側へ延びる延在部と、前記延在部の先端から折れ曲がって前記連結片における前記オイルリングの径方向内側の端部である内側端部に係合する係合部と、前記係合部の先端から折れ曲がって前記被挿入部に挿入される挿入部と、を含む、
請求項2に記載のスペーサエキスパンダ。 - 前記屈曲部は、前記嵌装部の端部から折れ曲がって、周方向に隣り合う前記連結片同士の間である連結片間隙を通って前記エキスパンダ本体の内周側へ延びる第1延在部と、前記第1延在部の先端から折り返されて前記第1延在部が通る前記連結片間隙とは別の前記連結片間隙に挿入される第2延在部と、を含み、
前記第1延在部と前記第2延在部との折り曲げ部が前記被挿入部に挿入される、
請求項2に記載のスペーサエキスパンダ。 - 前記一対のセグメントのうち、少なくとも一方の内周面には、前記オイルリングの軸方向に対して傾斜して延びる溝部と前記溝部を挟んで前記溝部に沿って延びる一対の土手状の突出部とを含む、回転抑制部が複数形成されている、
請求項1から4の何れか一項に記載のスペーサエキスパンダ。 - 内燃機関のピストンに形成されたリング溝に装着されるオイルリングであって、
前記オイルリングの軸方向に離間して設けられる一対のセグメントと、前記一対のセグメントの間に設けられるスペーサエキスパンダと、を備え、
前記スペーサエキスパンダは、
前記オイルリングの周方向に沿って環状に形成され、前記一対のセグメントを前記オイルリングの径方向における外側へ付勢するエキスパンダ本体であって、互いに対向することで合口を形成する一対の合口端部を含み、前記オイルリングの径方向視において周方向に連続する波状に形成されたエキスパンダ本体と、
前記合口を跨いで前記オイルリングの周方向に沿って延在するように前記エキスパンダ本体の外周面に形成されたエキスパンダ溝と、
前記エキスパンダ本体に装着される線状部材と、を備え、
前記線状部材は、前記オイルリングの周方向に沿って円弧状に形成された嵌装部と、前記嵌装部の両端部のうち少なくとも一方に設けられ、前記嵌装部の端部から前記オイルリングの径方向内側に折れ曲がった屈曲部と、を含み、
前記嵌装部は、前記合口に跨るように前記エキスパンダ溝に嵌装され、
前記屈曲部の一部は、前記エキスパンダ本体の内周側に突出すると共に前記リング溝の内壁に形成された被挿入部に挿入される、
オイルリング。
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| JP2021159344A JP7578570B2 (ja) | 2021-09-29 | 2021-09-29 | スペーサエキスパンダ、及びオイルリング |
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| Publication number | Publication date |
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| JP2023049550A (ja) | 2023-04-10 |
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