JP7533355B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本開示は、コネクタに関する。
従来、車両用の機器に接続されるコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のコネクタは、並列する複数の端子金具と、複数の端子金具の各々に接続される複数の電線と、複数の端子金具及び複数の電線を保持する合成樹脂製のコネクタハウジングと、コネクタハウジングから突出する固定プレートとを備えている。各端子金具、各電線、及び固定プレートは、コネクタハウジングに埋設されている。
コネクタハウジングは、開口を有する筒状のフード部と、フード部から上記開口の開口方向に直交する方向に突出する電線導出部とを有している。電線導出部には、複数の端子と複数の電線とが埋設されている。各端子金具の一端は、フード部の開口から露出している。各電線は、電線導出部からコネクタハウジングの外部に延びている。
固定プレートは、コネクタハウジングからフード部の外周側に全周にわたって突出している。固定プレートが機器のケースに取り付けられることによって、コネクタが機器に取り付けられる。
端子金具は、固定プレートと平行に延びる延在部を有している。電線導出部には、固定プレートと延在部とが固定プレートの板厚方向において重なった状態で埋設されている。
特開2018-160316号公報
上記コネクタにおいて、電線を上記板厚方向において固定プレートから離れるように延ばそうとすると、例えば、端子金具の延在部を、フード部の径方向における外側ほど、上記板厚方向において固定プレートから離れるように傾斜させることが考えられる。この場合、固定プレートと延在部との上記板厚方向における距離は、上記径方向における外側ほど大きくなる。これにより、コネクタハウジング(以下、ハウジングと称する)における端子金具及び固定プレートの双方が保持される部分の厚さが増大するおそれがある。こうしたハウジングの厚さの増大に伴って、ハウジングの成形時にハウジング内にボイドが発生するおそれがある。このため、ハウジングの厚さの増大を抑制することが望まれている。
本開示の目的は、ハウジングの厚さの増大を抑制することにある。
本開示のコネクタは、機器のケースに取り付けられ、前記機器に電気的に接続されるコネクタであって、複数の端子と、前記複数の端子の各々に接続される複数の電線と、前記複数の端子を内部に露出させる開口を有する筒状のフード部、及び前記フード部から突出するとともに前記複数の端子及び前記複数の電線を保持する保持部を含む樹脂製のハウジングと、前記ハウジングから前記フード部の外周側に突出するとともに前記ケースに取り付けられるプレートと、を備え、前記フード部の径方向における外側を単に外側とするとき、前記端子は、前記プレートの板厚方向において前記プレートと並ぶとともに前記プレートと平行に延びる第1延在部と、前記第1延在部から前記外側に延びる第2延在部と、を有し、前記第1延在部、前記第2延在部、及び前記プレートは、前記保持部に埋設されており、前記第2延在部は、前記外側ほど前記板厚方向において前記プレートから離れるように前記第1延在部に対して傾斜して延びており、前記第2延在部には、前記電線に接続される電線接続部が設けられており、前記電線接続部は、前記プレートの端縁よりも前記外側に位置している。
本開示によれば、ハウジングの厚さの増大を抑制できる。
図1は、一実施形態のコネクタを示す平面図である。 図2は、図1の2-2線に沿った断面図である。 図3は、図2におけるA部の拡大断面図である。 図4は、変更例のコネクタを示す拡大断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
[1]本開示のコネクタは、機器のケースに取り付けられ、前記機器に電気的に接続されるコネクタであって、複数の端子と、前記複数の端子の各々に接続される複数の電線と、前記複数の端子を内部に露出させる開口を有する筒状のフード部、及び前記フード部から突出するとともに前記複数の端子及び前記複数の電線を保持する保持部を含む樹脂製のハウジングと、前記ハウジングから前記フード部の外周側に突出するとともに前記ケースに取り付けられるプレートと、を備え、前記フード部の径方向における外側を単に外側とするとき、前記端子は、前記プレートの板厚方向において前記プレートと並ぶとともに前記プレートと平行に延びる第1延在部と、前記第1延在部から前記外側に延びる第2延在部と、を有し、前記第1延在部、前記第2延在部、及び前記プレートは、前記保持部に埋設されており、前記第2延在部は、前記外側ほど前記板厚方向において前記プレートから離れるように前記第1延在部に対して傾斜して延びており、前記第2延在部には、前記電線に接続される電線接続部が設けられており、前記電線接続部は、前記プレートの端縁よりも前記外側に位置している。
同構成によれば、第2延在部が、外側ほどプレートの板厚方向においてプレートから離れるように第1延在部に対して傾斜して延びている。このため、上記板厚方向におけるプレートと第2延在部との距離は、外側ほど大きくなる。
ここで、第2延在部の電線接続部は、プレートの端縁よりも外側に位置している。このため、プレートと電線接続部とが板厚方向において並んだ状態で保持部に埋設される構成に比べて、保持部におけるプレート及び端子の双方が埋設される部分の厚さの最大値を小さくできる。したがって、ハウジングの厚さの増大を抑制できる。
[2]前記第1延在部における前記外側の端部は、前記板厚方向において前記プレートの前記端縁と並んでいることが好ましい。
同構成によれば、第2延在部の全体が、プレートの端縁よりも外側に位置している。このため、第2延在部とプレートとが板厚方向において並んだ状態で保持部に埋設されることを回避できる。これにより、保持部における第2延在部が埋設される部分の厚さを小さくできる。したがって、ハウジングの厚さの増大を一層抑制できる。
また、上記構成によれば、第1延在部がプレートの端縁よりも外側に延びていないため、端子の体格の増大、ひいては、コネクタの体格の増大を抑制できる。
[3]前記端子は、前記第1延在部における前記第2延在部とは反対側の部分から延びるとともに前記開口から露出する第3延在部を有し、前記第3延在部は、前記開口の開口方向に貫通するボルト孔を有していることが好ましい。
同構成によれば、開口から露出する第3延在部のボルト孔に対して、フード部の開口を通じてボルトを容易に挿入することができる。これにより、端子の第3延在部とケースの内部に設けられた接続部材とをボルトによって容易に締結することができる。したがって、コネクタと機器との接続作業を容易に行うことができる。
[4]前記第3延在部は、前記第1延在部から前記開口方向に延びる直線部と、前記直線部から前記第1延在部の延在方向において前記第1延在部とは反対側に延びるとともに前記ボルト孔が設けられた接続部と、を有していることが好ましい。
同構成によれば、第3延在部が直線部と接続部とを有している。このため、端子の接続部とケースの内部の接続部材とをボルト締結する際に端子に作用する応力が、第1延在部に集中しにくくなる。これにより、ハウジングにおける第1延在部との界面にて生じる応力集中を抑制できる。
[5]前記第1延在部と前記第2延在部とのなす角度は、10度以上45度以下であることが好ましい。
例えば、第1延在部と第2延在部とのなす角度が10度より小さい場合には、保持部から延びる電線が屈曲して配索される際に、当該電線を配索できる範囲が制限されるおそれがある。一方、上記角度が45度より大きい場合には、電線がコネクタを挟んでケースとは反対側に位置する他部品に干渉するおそれがある。
この点、上記構成によれば、上記角度が10度以上45度以下であるため、上述した不都合を回避しつつ、電線を好適に配索することができる。
[6]前記保持部の突出方向における先端は、前記突出方向に直交する仮想平面に対して傾斜する傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記電線の外周面に隣接していることが好ましい。
同構成によれば、保持部から延びる電線が屈曲される際に、電線が傾斜面に近付くように屈曲されれば、傾斜面を有しない構成と比較して、保持部により電線を保持しつつも保持部と電線との接触面積を小さくすることができる。したがって、電線が屈曲される際に電線に作用する負荷を低減することができる。
[7]前記傾斜面は、前記開口の開口方向に延びていることが好ましい。
同構成によれば、保持部の傾斜面がフード部における開口の開口方向に延びている。このため、開口方向において相対移動される固定型及び可動型を備える金型装置を用いてハウジングを成形する際に、ハウジングの離型性を高めることができる。したがって、コネクタを容易に製造することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。本明細書における「平行」や「直交」は厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交の場合も含まれる。
(コネクタ10の構成)
図1及び図2に示すように、コネクタ10は、例えば、モータやインバータなどの車両用の機器に電気的に接続されるものである。コネクタ10は、開口101を有する機器のケース100に取り付けられている。
コネクタ10は、複数の端子20と、各端子20に接続される複数の電線30と、複数の端子20及び複数の電線30を保持する樹脂製のハウジング40と、ハウジング40から突出したプレート60とを備えている。プレート60がケース100に取り付けられることによって、コネクタ10がケース100に取り付けられている。
コネクタ10は、例えば、端子20及び電線30を6つずつ備えている。各端子20、各電線30、プレート60、及びハウジング40は、インサート成形によって一体化されている。各端子20の一部、各電線30の一部、及びプレート60の一部は、ハウジング40に埋設されている。複数の端子20は、互いに並列している。複数の電線30は、互いに並列した状態でハウジング40から延びている。
(ハウジング40の構成)
図2に示すように、ハウジング40は、複数の端子20を内部に露出させる開口41を有する筒状のフード部42と、フード部42から突出する保持部43とを有している。ハウジング40の材料としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの樹脂材料を用いることができる。
以降において、フード部42の径方向における外側を単に外側と称する。また、プレート60の板厚方向を単に板厚方向と称する。本実施形態では、フード部42の径方向と板厚方向とは直交している。
開口41は、フード部42を板厚方向に貫通している。すなわち、開口41の開口方向と板厚方向とは一致している。図1に示すように、開口41は、複数の端子20の並び方向に長い長円状をなしている。
保持部43は、複数の第1部分44と、各第1部分44に連なる複数の第2部分45とを有している。
図2に示すように、第1部分44は、フード部42における開口41を取り囲む部分の外面42aから外側に向かって突出している。第1部分44には、端子20及びプレート60が埋設されている。
第2部分45は、第1部分44から外側に向かうほど板厚方向において第1部分44から離れるように第1部分44に対して傾斜して突出している。第2部分45には、端子20及び電線30が埋設されている。電線30は、第2部分45から延びている。
図3に示すように、第2部分45の突出方向における先端は、同突出方向に直交する仮想平面Vに対して傾斜した傾斜面45aを有している。傾斜面45aは、電線30の外周面に隣接している。傾斜面45aは、開口41の開口方向に延びている。傾斜面45aは、フード部42の外面42aと平行に延びている。
図2に示すように、ハウジング40のうち板厚方向においてケース100に対向する部分には、溝46が設けられている。溝46は、開口41を取り囲むように環状をなしている。溝46には、ハウジング40とケース100との間をシールする環状のシール部材50が設けられている。
(プレート60の構成)
図1に示すように、プレート60は、ハウジング40から全周にわたって外側に突出している。プレート60は、例えば、複数の電線30の並び方向に長い長尺状をなしている。プレート60の材料としては、例えば、鉄系の金属材料を用いることができる。
プレート60は、板厚方向に貫通する複数の取付孔61を有している。取付孔61に挿入された図示しないボルトがケース100に締結されることによって、コネクタ10がケース100に取り付けられている。
図2に示すように、プレート60の一部は、ハウジング40のうちフード部42と第1部分44とに埋設されている。プレート60のうち第1部分44に埋設された部分は、プレート60の外縁を構成する端縁60aを有している。
(端子20の構成)
端子20は、第1延在部21と、第2延在部22と、第3延在部23とを有している。端子20の材料としては、例えば、鉄系または銅系またはアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
(第1延在部21の構成)
第1延在部21は、板厚方向においてプレート60と並ぶとともにプレート60と平行に延びている。第1延在部21は、フード部42及び第1部分44の双方に埋設されている。
第1延在部21における外側の端部21aは、板厚方向においてプレート60の端縁60aと並んでいる。端部21aは、第1延在部21における第2延在部22に連なる部分である。
第1延在部21における端部21aとは反対側の端部は、フード部42の開口41の内部に位置している。本実施形態では、端子20のうち第1延在部21のみが、板厚方向においてプレート60と並んだ状態でハウジング40に埋設されている。換言すると、第2延在部22及び第3延在部23は、板厚方向においてプレート60と並んだ状態でハウジング40に埋設されていない。
(第2延在部22の構成)
図2に示すように、第2延在部22は、第1延在部21から外側に延びている。より詳しくは、第2延在部22は、外側ほど板厚方向においてプレート60から離れるように第1延在部21に対して傾斜して延びている。
第2延在部22における第1延在部21とは反対側の端部には、電線30に接続される電線接続部22aが設けられている。電線接続部22aには、例えば、電線30が圧着されている。電線接続部22aは、第2部分45に埋設されている。
第2延在部22の全体は、プレート60の端縁60aよりも外側に位置している。このため、第2延在部22の電線接続部22aは、プレート60の端縁60aよりも外側に位置している。
図3に示すように、第1延在部21と第2延在部22とのなす角度αは、例えば、10度以上45度以下であることが好ましい。本実施形態における角度αは、45度である。
(第3延在部23の構成)
図2に示すように、第3延在部23は、第1延在部21における第2延在部22とは反対側の部分から延びるとともに開口41から露出している。第3延在部23は、第1延在部21から開口41の開口方向に延びる直線部24と、直線部24から第1延在部21の延在方向において第1延在部21とは反対側に延びる接続部25とを有している。
直線部24は、第1延在部21から上記開口方向においてケース100に向かう方向に延びている。直線部24は、上記開口方向においてフード部42の開口41から突出している。
接続部25は、第1延在部21と平行に延びている。接続部25は、上記開口方向に貫通するボルト孔25aを有している。ボルト孔25aに挿入されたボルト120が、ケース100の内部に設けられた接続部材110に締結されることによって、端子20が接続部材110に電気的に接続されている。接続部材110は、例えば、貫通孔110aを有する金属端子である。同金属端子には、例えば、貫通孔110aに連通するナット111が取り付けられている。
(電線30の構成)
電線30は、導体からなる芯線31と、芯線31の外周を被覆する絶縁被覆32とを有している。
芯線31は、電線30の端部において絶縁被覆32から露出している。絶縁被覆32から露出した芯線31は、端子20の電線接続部22aに電気的に接続されている。
芯線31の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。絶縁被覆32の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂材料を用いることができる。
本実施形態の作用について説明する。
第2延在部22が、外側ほどプレート60の板厚方向においてプレート60から離れるように第1延在部21に対して傾斜して延びている。このため、上記板厚方向におけるプレート60と第2延在部22との距離は、外側ほど大きくなる。
ここで、第2延在部22の電線接続部22aは、プレート60の端縁60aよりも外側に位置している。このため、プレート60と電線接続部22aとが板厚方向において並んだ状態で保持部43に埋設される構成に比べて、保持部43におけるプレート60及び端子20の双方が埋設される部分の厚さの最大値を小さくできる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)端子20は、プレート60の板厚方向においてプレート60と並ぶとともにプレート60と平行に延びる第1延在部21と、第1延在部21から外側に延びる第2延在部22とを有している。第1延在部21、第2延在部22、及びプレート60は、保持部43に埋設されている。第2延在部22は、外側ほど板厚方向においてプレート60から離れるように第1延在部21に対して傾斜して延びている。電線接続部22aは、プレート60の端縁60aよりも外側に位置している。
こうした構成によれば、上述した作用を奏することから、ハウジング40の厚さの増大を抑制できる。
(2)第1延在部21における外側の端部21aは、板厚方向においてプレート60の端縁60aと並んでいる。
こうした構成によれば、第2延在部22の全体が、プレート60の端縁60aよりも外側に位置している。このため、第2延在部22とプレート60とが板厚方向において並んだ状態で保持部43に埋設されることを回避できる。これにより、保持部43における第2延在部22が埋設される部分の厚さを小さくできる。したがって、ハウジング40の厚さの増大を一層抑制できる。
また、上記構成によれば、第1延在部21がプレート60の端縁60aよりも外側に延びていないため、端子20の体格の増大、ひいては、コネクタ10の体格の増大を抑制できる。
(3)端子20は、開口41から露出する第3延在部23を有している。第3延在部23は、開口41の開口方向に貫通するボルト孔25aを有している。
こうした構成によれば、開口41から露出する第3延在部23のボルト孔25aに対して、フード部42の開口41を通じてボルト120を容易に挿入することができる。これにより、端子20の第3延在部23とケース100の内部に設けられた接続部材110とをボルト120によって容易に締結することができる。したがって、コネクタ10と機器との接続作業を容易に行うことができる。
(4)第3延在部23は、第1延在部21から開口41の開口方向に延びる直線部24と、直線部24から第1延在部21の延在方向において第1延在部21とは反対側に延びる接続部25とを有している。接続部25には、ボルト孔25aが設けられている。
こうした構成によれば、第3延在部23が直線部24と接続部25とを有している。このため、端子20の接続部25とケース100の内部の接続部材110とをボルト締結する際に端子20に作用する応力が、第1延在部21に集中しにくくなる。これにより、ハウジング40における第1延在部21との界面にて生じる応力集中を抑制できる。
(5)第1延在部21と第2延在部22とのなす角度αは、10度以上45度以下である。
例えば、第1延在部21と第2延在部22とのなす角度αが10度より小さい場合には、保持部43の第2部分45から延びる電線30が屈曲して配索される際に、当該電線30を配索できる範囲が制限されるおそれがある。一方、角度αが45度より大きい場合には、電線30がコネクタ10を挟んでケース100とは反対側に位置する他部品に干渉するおそれがある。
この点、上記構成によれば、角度αが10度以上45度以下であるため、上述した不都合を回避しつつ、電線30を好適に配索することができる。
(6)第2部分45の突出方向における先端は、突出方向に直交する仮想平面Vに対して傾斜する傾斜面45aを有している。傾斜面45aは、電線30の外周面に隣接している。
こうした構成によれば、第2部分45から延びる電線30が屈曲される際に、電線30が傾斜面45aに近付くように屈曲されれば、傾斜面45aを有しない構成と比較して、第2部分45により電線30を保持しつつも第2部分45と電線30との接触面積を小さくすることができる。したがって、電線30が屈曲される際に電線30に作用する負荷を低減することができる。
(7)第2部分45の傾斜面45aは、開口41の開口方向に延びている。
こうした構成によれば、第2部分45の傾斜面45aがフード部42における開口41の開口方向に延びている。このため、開口方向において相対移動される固定型及び可動型を備える金型装置を用いてハウジング40を成形する際に、ハウジング40の離型性を高めることができる。したがって、コネクタ10を容易に製造することができる。
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・フード部42の開口41の開口方向は、板厚方向に対して傾斜していてもよい。
・本実施形態の傾斜面45aは、開口41の開口方向に延びるものであったが、傾斜面45aは、上記開口方向に対して傾斜した方向に延びるものであってもよい。
・第2部分45から傾斜面45aを省略することができる。この場合、例えば、第2部分45の先端面の全体が、第2部分45の突出方向に直交する仮想平面Vに沿って延びることとなる。
・第1延在部21と第2延在部22とのなす角度αは、電線30の配索経路に応じて適宜変更できる。
・第3延在部23から直線部24を省略することができる。この場合、第3延在部23は、第1延在部21から当該第1延在部21の延在方向に延びる接続部25のみを有することとなる。
・本実施形態のフード部42の開口41は、フード部42を貫通するものであったが、開口41は、フード部42におけるケース100に対向する部分においてのみ開口するものであってもよい。この場合、例えば、端子20として、フード部42の内部から開口41を通じてケース100に向かって延びるピン形状の雄端子を採用することができる。また、接続部材110として、上記雄端子が挿入される雌端子を採用することができる。こうした構成によれば、端子20からボルト孔25aを省略することができる。
・図4に示すように、第1延在部21の端部21aは、プレート60の端縁60aよりも外側に位置していてもよい。この場合であっても、上述した効果(1)に準じた効果を奏することができる。
・第2延在部22の電線接続部22aがプレート60の端縁60aよりも外側に位置していれば、第1延在部21の端部21aは、プレート60の端縁60aよりもフード部42の径方向における内側に位置していてもよい。この場合であっても、上述した効果(1)に準じた効果を奏することができる。
α 角度
V 仮想平面
10 コネクタ
20 端子
21 第1延在部
21a 端部
22 第2延在部
22a 電線接続部
23 第3延在部
24 直線部
25 接続部
25a ボルト孔
30 電線
31 芯線
32 絶縁被覆
40 ハウジング
41 開口
42 フード部
42a 外面
43 保持部
44 第1部分
45 第2部分
45a 傾斜面
46 溝
50 シール部材
60 プレート
60a 端縁
61 取付孔
100 ケース
101 開口
110 接続部材
110a 貫通孔
111 ナット
120 ボルト

Claims (7)

  1. 機器のケースに取り付けられ、前記機器に電気的に接続されるコネクタであって、
    複数の端子と、
    前記複数の端子の各々に接続される複数の電線と、
    前記複数の端子を内部に露出させる開口を有する筒状のフード部、及び前記フード部から突出するとともに前記複数の端子及び前記複数の電線を保持する保持部を含む樹脂製のハウジングと、
    前記ハウジングから前記フード部の外周側に突出するとともに前記ケースに取り付けられるプレートと、を備え、
    前記フード部の径方向における外側を単に外側とするとき、
    前記端子は、前記プレートの板厚方向において前記プレートと並ぶとともに前記プレートと平行に延びる第1延在部と、前記第1延在部から前記外側に延びる第2延在部と、を有し、
    前記第1延在部、前記第2延在部、及び前記プレートは、前記保持部に埋設されており、
    前記第2延在部は、前記外側ほど前記板厚方向において前記プレートから離れるように前記第1延在部に対して傾斜して延びており、
    前記第2延在部には、前記電線に接続される電線接続部が設けられており、
    前記第2延在部の全体は、前記プレートの端縁よりも前記外側に位置している、
    コネクタ。
  2. 前記第1延在部における前記外側の端部は、前記板厚方向において前記プレートの前記端縁と並んでいる、
    請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記端子は、前記第1延在部における前記第2延在部とは反対側の部分から延びるとともに前記開口から露出する第3延在部を有し、
    前記第3延在部は、前記開口の開口方向に貫通するボルト孔を有している、
    請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記第3延在部は、前記第1延在部から前記開口方向に延びる直線部と、前記直線部から前記1延在部の延在方向において前記第1延在部とは反対側に延びるとともに前記ボルト孔が設けられた接続部と、を有している、
    請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記第1延在部と前記第2延在部とのなす角度は、10度以上45度以下である、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコネクタ。
  6. 前記保持部の突出方向における先端は、前記突出方向に直交する仮想平面に対して傾斜する傾斜面を有し、
    前記傾斜面は、前記電線の外周面に隣接している、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のコネクタ。
  7. 前記傾斜面は、前記開口の開口方向に延びている、
    請求項6に記載のコネクタ。
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