JP7525547B2 - 太陽電池およびその製造方法、光起電力モジュール - Google Patents

太陽電池およびその製造方法、光起電力モジュール Download PDF

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本願は、光起電力の分野に関し、特に太陽電池およびその製造方法、光起電力モジュールに関する。
太陽電池の性能(例えば、光電変換効率)に影響を与える原因としては、光学的損失と電気的損失があり、光学的損失には、電池前面での反射損失、コンタクトグリッド線のシャドウロス、長波長帯域の非吸収損失などが含まれ、電気的損失には、半導体表面および内部での光生成キャリアの再結合、半導体と金属グリッド線との接触抵抗、金属と半導体との接触抵抗などの損失が含まれる。
太陽電池の電気的損失を低減するために、電池の表面にトンネル酸化層不動態化金属接触構造を形成してもよい。トンネル酸化層不動態化金属接触構造は、極薄いトンネル誘電体層とドープ導電層からなり、良好な表面不動態化が得られ、金属接触再結合電流が低減され、電池の開放電圧および短絡電流が向上する。トンネル酸化層不動態化金属接触構造は、太陽電池の性能を最適化することができるが、このタイプの太陽電池の性能に影響する要因はまだ多く、効率的なパッシベーションコンタクト太陽電池を開発することは重要な意味を持っている。
本願は、少なくともパッシベーションコンタクト太陽電池の光電変換効率の向上に有利な太陽電池およびその製造方法、光起電力モジュールを提供する。
本願のいくつかの実施例によれば、本願の一態様は太陽電池が提供され、内部にN型またはP型であるドーピング元素を有するベースと、ベースの表面に位置されるトンネル誘電体層と、トンネル誘電体層のベースから離れた面に位置し、ドーピング元素を有するドープ導電層であって、ドープ導電層内のドーピング元素の種類がベースのドーピング元素導電型と同じであり、ドープ導電層が第1方向に沿って配列される複数の高濃度ドーピングエリアアレイを有し、各々の高濃度ドーピングエリアアレイが、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第1サブ高濃度ドーピングエリアと、間隔をおいて設けられた第2サブ高濃度ドーピングエリアとを含むようになされるドープ導電層と、間隔をおいて設けられた複数の電極であって、第2方向に沿って延び、高濃度ドーピングエリアアレイに対応し、高濃度ドーピングエリアアレイのドープ導電層の少なくとも一部に接触する電極と、を備える。
本願のいくつかの実施例によれば、本願の別の態様は光起電力モジュールが提供され、上記実施例のいずれかにおける太陽電池を複数接続してなる少なくとも1つのセルストリングと、セルストリングの表面を覆うシーラントフィルムと、シーラントフィルムのセルストリングから離反した面を覆うカバープレートと、を備える。
本願のいくつかの実施例によれば、本願のさらに別の態様は、太陽電池の製造方法が提供され、内部にドーピング元素を有するベースを提供することと、ベースの表面に位置されるトンネル誘電体層を形成することと、トンネル誘電体層のベースから離れた面に位置し、ドーピング元素を有するドープ導電層であって、ドープ導電層内のドーピング元素の種類がベースのドーピング元素導電型と同じであり、ドープ導電層が第1方向に沿って配列される複数の高濃度ドーピングエリアアレイを有し、各々の高濃度ドーピングエリアアレイが、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第1サブ高濃度ドーピングエリアと、間隔をおいて設けられた第2サブ高濃度ドーピングエリアとを含むようになされるドープ導電層を形成することと、間隔をおいて設けられた複数の電極であって、第2方向に沿って延び、高濃度ドーピングエリアアレイに対応し、高濃度ドーピングエリアアレイのドープ導電層の少なくとも一部に接触する電極を形成することと、を含む。
本願の実施例によって提供される技術案は、少なくとも以下の利点を有する。
本願実施例によって提供される太陽電池では、ドープ導電層に局所的な高濃度ドーピングエリアアレイを行うことにより、ベースの表面に比較的顕著なエネルギーバンドベンディングを形成し、少数キャリアのフィールドパッシベーション、多数キャリアの選択的輸送を実現しつつ、金属電極との間で良好なオーミックコンタクトを形成し、多数キャリアの効率的な輸送を確保する。そして、複数の高濃度ドーピングエリアアレイが第1方向に沿って配列され、かつ電極が高濃度ドーピングエリアアレイに対応する、すなわち高濃度ドーピングエリアアレイが形成される領域に対して局所ドーピング処理を行い、ドープ導電層のダメージコンタクト面積を低減することにより、トンネル誘電体層とドープ導電層を良好なフィールドパッシベーションを形成し、表面キャリア再結合レートを低減し、電池の光電変換効率の向上に有利である。同時に、高濃度ドーピングアレイ全体の領域を複数の第1サブ高濃度ドーピングエリアに分割し、すなわち高濃度ドーピングエリアの重複領域を減少し、ドーピング処理領域の総面積をさらに減少させ、ドーピングスループットを向上させることができる。レーザードーピングにより高濃度ドーピングエリアアレイ領域全体を形成することに比べて、高濃度ドーピング領域全体を複数の第1サブ高濃度ドーピングエリアに分割することは、高濃度ドーピングエリアアレイ内の重なり領域の出現を回避し、ドーピングの均一度の向上に有利である。
一つ又は複数の実施例は、対応する添付の図面における図で例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、特に断りのない限り、添付の図面における図は縮尺に制限されない。本願の実施例や従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例で用いるべき図面を簡単に紹介するが、自明なように、以下の説明における図面は、本願の一部の実施例のみであり、当業者であれば、創造的な労働を伴わずに、これらの図面から他の図面を得ることも可能である。
図1は、本願の一実施例に係る太陽電池の構成を示す図である。 図2は、本願の一実施例に係る太陽電池の一種の平面構成図である。 図3は、本願の一実施例に係る太陽電池のもう一種の平面構成図である。 図4は、本願の一実施例に係る太陽電池のさらに別の一種の平面構成図である。 図5は、本願の別の実施例に係る太陽電池の構成を示す図である。 図6は、本願のさらに別の実施例に係る太陽電池の構成を示す図である。 図7は、本願のさらに別の実施例に係る太陽電池の構成を示す図である。 図8は、本願の実施例に係る光起電力モジュールの構成を示す図である。 図9~図21は、本願の実施例に係る太陽電池の製造方法における各工程に対応する構成を示す図である。
背景技術から分かるように、従来のパッシベーションコンタクト太陽電池は、光電変換効率が低いという問題がある。
分析したところ、パッシベーションコンタクト太陽電池の光電変換効率が低い原因の一つは、太陽電池の光電変換効率を向上させるために、ドープ導電層の一部に対して高濃度ドーピング処理を行い、形成された高濃度ドーピング領域が電極の位置に対応することを見出した。しかしながら、高濃度ドーピング領域全体の形成、例えばレーザードーピングを行う場合、連続した高濃度ドーピング領域を形成するためには、連続したレーザースポットを形成し、すなわちレーザースポットとレーザースポットとの間に隙間がなく、拡散の原因で高濃度ドーピングエリアの内部に複数の重なり領域が形成されて、高濃度ドーピングエリアのドーピング濃度が不均一(重なり領域のドーピング濃度が大きい)となり、その結果、太陽電池の光電変換効率に影響を及ぼす。
本願実施例によって提供される太陽電池およびその製造方法、光起電力モジュールは、ドープ導電層内の高濃度ドーピングエリアアレイを複数の第1サブ高濃度ドーピングエリアと第2サブ高濃度ドーピングエリアとに区分し、第2サブ高濃度ドーピングエリアが第1サブ高濃度ドーピングエリアの周囲に位置し、第2サブ高濃度ドーピングエリアが第1サブ高濃度ドーピングエリアの拡散によって形成される。このように、第1サブ高濃度ドーピングエリアのみにドーピング処理を行う必要があり、隣り合う第2サブ高濃度ドーピングエリア間に重なり領域が無いため、ドーピング濃度が比較的均一となり、ドーピング均一度の向上及び太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。また、ドーピング処理の領域が小さく、例えば同一の太陽電池において、レーザードーピングにおけるレーザースポットの数を少なくすることで、ドーピングによるスループットを向上させるとともに、ドープ導電層のダメージ面積を低減することができる。ドープ導電層は高濃度ドーピングエリアアレイを有し、高濃度ドーピングエリアアレイが電極と接触して良好なオーミックコンタクトを確立し、多数キャリアの効率的な輸送を確保し、太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。
以下、本願の各実施例について図面を結合して詳細に説明する。しかしながら、当業者は理解できるが、読者に本願をよりよく理解させるために、本願の各実施例において多数の技術的細部が提案されているが、これらの技術的細部がなくても、以下の各実施例に基づく種々の変更や修正によっても、本願が保護を要求している技術案を実現することができる。
図1は本願の一実施例に係る太陽電池の構成を示す図であり、図2は本願の一実施例に係る太陽電池の一種の平面構成図であり、図3は本願の一実施例に係る太陽電池のもう一種の平面構成図であり、図4は本願の一実施例に係る太陽電池のさらに別の一種の平面構成図である。ここで、図2~図4における電極及びパッシベーション層は透視状態であり、すなわち、電極とパッシベーション層を通してドープ導電層の表面が見える。
本願の一態様は、太陽電池が提供される。太陽電池は、図1~図4に示すように、内部にN型またはP型であるドーピング元素を有するベース100と、ベース100の表面に位置されるトンネル誘電体層120と、トンネル誘電体層120のベース100から離れた面に位置し、ドーピング元素を有するドープ導電層121であって、ドープ導電層121内のドーピング元素の種類がベースのドーピング元素導電型と同じであり、ドープ導電層121が第1方向に沿って配列される複数の高濃度ドーピングエリアアレイ130を有し、各々の高濃度ドーピングエリアアレイ130が、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第1サブ高濃度ドーピングエリア141と、間隔をおいて設けられた第2サブ高濃度ドーピングエリア142とを含むようになされるドープ導電層121と、間隔をおいて設けられた複数の電極151であって、第2方向に沿って延び、高濃度ドーピングエリアアレイ130に対応し、高濃度ドーピングエリアアレイ130のドープ導電層121の少なくとも一部に接触する電極151と、を備える。
いくつかの実施例において、太陽電池は、トンネル酸化層パッシベーシヨンコンタクトセル(Tunnel Oxide Passivated Contact、TOPCon)であり、両面トンネル酸化層パッシベーシヨンコンタクトセルまたは片面トンネル酸化層パッシベーシヨンコンタクトセルを含んでいてもよい。図1に示すように、太陽電池は、片面トンネル酸化層パッシベーションコンタクトセルである。
ベース100は、入射光子を吸収して光生成キャリアを生成する領域である。いくつかの実施例において、ベース100は、シリコンベース100であり、単結晶シリコン、ポリシリコン、アモルファスシリコン、または微結晶シリコンのうちの一種または複数種を含み得る。他のいくつかの実施例において、ベース100の材料は、炭化ケイ素、有機材料、または多価化合物であってもよい。多価化合物は、ペロブスカイト、ガリウムヒ素、テルル化カドミウム、セレン化銅インジウム等を含むことができるが、これらに限定されない。例示的に、本願におけるベース100は、シリコン単結晶ベースである。
いくつかの実施例において、ベース100は、対向設置された第1面101と第2面102を有し、ベース100の第1面101を表面と称し、ベース100の第2面102を裏面と称する。さらに、片面セルの場合、ベース100の第1面101が受光面であり、ベース100の第2面102がバックライト面であり、両面セルの場合、第1面101と第2面102とが入射光を吸収する受光面とすることができる。図1に示すように、太陽電池の第1面101はエミッタ110を有し、かつ、第1面101はテクスチャ構造を有し、太陽電池の第2面102はトンネル誘電体層120及びドープ導電層121を有し、すなわち、太陽電池は正接合電池(Positive junction battery)である。
いくつかの実施例において、ベース100内はドーピング元素を有し、ドーピング元素の種類はN型またはP型であり、N型元素はリン(P)元素、ビスマス(Bi)元素、アンチモン(Sb)元素または砒素(As)元素などのV族元素であり、P型元素はホウ素(B)元素、アルミニウム(Al)元素、ガリウム(Ga)元素またはインジウム(In)元素などのIII族元素であってもよい。例えば、ベース100がP型ベースである場合、その内部のドーピング元素の種類はP型であるが、ベース100がN型ベースである場合、その内部のドーピング元素の種類はN型である。
いくつかの実施例において、ベース100内のドーピング元素の導電型と、ドープ導電層121内のドーピング元素の種類とが同じであってもよく、例えば、ベース100内のドーピング元素の種類がN型であり、ドープ導電層121のドーピング元素の種類がN型である。
いくつかの実施例において、太陽電池は、ベース100の第1面101側に位置されるエミッタ110を備える。ベース100とエミッタ110とは、PN接合を形成し、例えば、ベース100内にはN型ドーピング元素を有し、エミッタ110内にはP型ドーピング元素を有する。他のいくつかの実施例において、エミッタ110は、ベース100の一部とみなされてもよく、または言い換えれば、ベース100の延伸とみなされてもよい。また、エミッタ110の表面は、エミッタ110表面での光線の反射を低減し、光線の吸収利用率を増加させ、太陽電池の変換効率を高めるように、ピラミッドテクスチャ面としてもよい。
いくつかの実施例において、トンネル誘電体層120及びドープ導電層121は、ベース100の第2面102側に位置する。トンネル誘電体層120は、化学的なパッシベーションにより、ベース100とドープ導電層121との界面準位密度を低減し、少数キャリアと正孔の再結合を低減し、Jo負荷電流の低減に有利である。トンネル誘電体層120は、ドープ導電層121に多数キャリアをトンネリングさせることができ、さらに、多数キャリアがドープ導電層121で横方向に輸送されて、電極151によって収集されるので、電極151とドープ導電層121との接触再結合電流が極めて低減され、太陽電池の開放電圧および短絡電流が向上する。
いくつかの実施例において、トンネル誘電体層120の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、真性アモルファスシリコン、および真性ポリシリコンなどのトンネル作用を有する誘電体材料を含み得るが、これらに限定されない。トンネル誘電体層120の厚さは、0.5nm~3nmであってもよく、任意選択で、トンネル誘電体層120の厚さは、0.5nm~2nmであり、さらに、トンネル誘電体層120の厚さは、0.5nm~1.5nmである。
ドープ導電層121の材料は、多結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、または単結晶半導体の少なくとも一種であってもよく、好ましくは、ドープ導電層の材料は、ポリシリコン、アモルファスシリコン、または微結晶シリコンの少なくとも一種を含む。ドープ導電層121の厚さは、20nm~150nmの範囲にあり、任意選択で、ドープ導電層121の厚さは、60nm~90nmの範囲にあり、ドープ導電層121の厚さ範囲は、ドープ導電層121の光学損失が小さく、トンネル誘電体層120の界面パッシベーション効果が良いことを確保でき、セル効率を向上する。例示的に、本願におけるドープ導電層121の材料はポリシリコンであり、ドープ導電層121の厚さは80nmである。
いくつかの実施例において、高濃度ドーピングエリアアレイ130は、ドープ導電層121内において局所的な高濃度ドーピングが形成された領域と見なすことができ、高濃度ドーピングエリアアレイ130は、第2方向Yに沿って延伸し、且つ、複数の高濃度ドーピングエリアアレイ130が第2方向Yに沿って間隔をおいて配列される。高濃度ドーピングエリアアレイ130は、電極151のドープ導電層121における正射影の位置に対応しており、電極151が高濃度ドーピングエリアアレイ130のドープ導電層121の少なくとも一部と接触して電気的接続を形成する。形成された高濃度ドーピングエリアアレイ130は、多数キャリアの数を増やし、電極151とドープ導電層121との接触再結合電流を低減し、太陽電池の光電変換効率を向上させるためのものである。同一の電極151の下方に位置する各高濃度ドーピングエリアアレイ130は、それぞれの高濃度ドーピングエリアアレイ130の電流収集がより均一になるように、等間隔に設けられている。
いくつかの実施例において、図2に示すように、第1方向において、高濃度ドーピングエリアアレイ130の幅Mの範囲は、N≦M≦2Nを含み、ここで、Nは電極151の幅である。高濃度ドーピングエリアアレイ130の幅は、電極151の幅よりも広く、電極151によって接触される領域がいずれも高濃度ドーピングエリアアレイ130であることを確保し、電極151とドープ導電層121との接触抵抗を低減する。高濃度ドーピングエリアアレイ130の幅は、電極151の幅の2倍未満であり、高濃度ドーピングエリアアレイ130の占める領域が大きくなり過ぎてベース100表面の多数キャリアの再結合を避けながら、電極151以外のドープ導電層121のフィールドパッシベーション効果を確保している。好ましくは、高濃度ドーピングエリアアレイ130の幅Mの範囲は、N≦M≦1.2Nを含む。
電極151は、ベース100の表面に垂直な方向に沿って、上部が狭く、下部が広い台形の形態を有しており、電極151の上端の幅は電極の幅とすることが一般的に本分野で定義されているため、電極151のドープ導電層121との接触面の実際の幅は、電極の幅よりも大きいことが理解され得る。本願実施例における電極151の幅は、電極151とドープ導電層121との接触面の実際の幅である。具体的には、電極151とドープ導電層121との接触面の幅の範囲が60μm~80μm、すなわち電極151の幅Nが60μm~80μmであれば、高濃度ドーピングエリアアレイ130の幅Mの範囲は60μm~110μmであり、具体的には、幅Mは60μm、80μm、90μm、または103μmとすることができる。
いくつかの実施例において、図1を引き続き参照すると、第1サブ高濃度ドーピングエリア141は、ドーピング処理が正対する領域であってもよく、第2サブ高濃度ドーピングエリア142は、第1サブ高濃度ドーピングエリア141が拡散して形成された領域であり、第1サブ高濃度ドーピングエリア141のドーピング濃度は、第2サブ高濃度ドーピングエリア142のドーピング濃度以上であり、かつ図2に示すように、第2サブ高濃度ドーピングエリア142は第1サブ高濃度ドーピングエリア141を取り囲む。
図1に示す隣り合う第2サブ高濃度ドーピングエリア142間は、空白な高濃度ドーピング領域(非高濃度ドーピングエリア)を有しており、図に示されているのは、第2サブ高濃度ドーピングエリア142が間隔を有することを示すだけであり、太陽電池を作製する実際のプロセスにおいて、ドーピング処理のプロセスパラメーターを制御することにより、隣り合う第2サブ高濃度ドーピングエリア142のピッチを小さくしたり、形成される重なり領域の幅を狭くしたりすることで、電極151と高濃度ドーピングエリアアレイ130との接触面積を大きくしつつ、ドーピング処理によるドープ導電層121の表面へのダメージを小さくすることができることが理解され得る。例えば、ドーピング処理がレーザードーピング処理である場合、単位面積あたりのレーザードーピング処理によるスポットの数が減るため、単位時間当たりにより多くの数の太陽電池に対するレーザードーピング処理が可能となり、太陽電池のスループットの向上に有利である。
いくつかの実施例において、図2を参照すると、第2方向Yにおいて、隣り合う第1サブ高濃度ドーピングエリア141の間のピッチPの範囲は、0.2O≧P≧0.05Oを含み、ここで、Oは、第1サブ高濃度ドーピングエリア141の長さである。第1サブ高濃度ドーピングエリア141のピッチPは、第2サブ高濃度ドーピングエリア142を形成する大きさを確保するためのものであり、隣り合う高濃度ドーピングエリアアレイ130に位置する第2サブ高濃度ドーピングエリア142の間のピッチを小さくしたり、重なる領域を小さくしたりしながら、第1サブ高濃度ドーピングエリア141の長さを長く保つことで、電極が高濃度ドーピングエリアアレイ130と接触する面積が大きく、太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。第1サブ高濃度ドーピングエリア141の長さOの範囲は、1μm~20μmであってもよく、具体的には、第1サブ高濃度ドーピングエリア141の長さOは、1μm、6μm、13μmまたは18μmであってもよい。隣り合う第1サブ高濃度ドーピングエリア141の間のピッチPの範囲は、2μm~10μmであり、具体的には、隣り合う第1サブ高濃度ドーピングエリア141の間のピッチPは、3μm、5μm、8μmまたは9.3μmであってもよい。
いくつかの実施例において、第2方向Yにおいて、隣り合う第1サブ高濃度ドーピングエリア141の間のピッチPの範囲は、0.00006L≧P≧0.00001Lを含み、ここで、Lは電極の長さである。
いくつかの実施例において、図3に示すように、高濃度ドーピングエリアアレイ130は、第1方向Xに沿って配列された複数のサブドーピングエリアアレイ133を有し、各々のサブドーピングエリアアレイ133は、第1サブ高濃度ドーピングエリア141と、第2サブ高濃度ドーピングエリア142とを有する。拡散が等方性であるため、高濃度ドーピングエリアアレイ130は、複数のサブドーピングエリアアレイ133に分けられ、ドーピング処理の面積をより小さくし、スループットの向上に寄与するとともに、ドープ導電層121表面のダメージ面積を低減し、電極がドープ導電層121表面のダメージ層と接触するときの接触抵抗が大きくならないようにして、太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。
いくつかの実施例において、サブドーピングエリアアレイ133の幅Wは、第1サブ高濃度ドーピングエリア141の幅とすることができ、第1方向Xにおいて、サブドーピングエリアアレイ133の第1サブ高濃度ドーピングエリア141の幅Wの範囲は、0.1N≦W≦1.2Nを含み、第1方向Xにおいて、隣り合う第2サブ高濃度ドーピングエリア142間の距離が小さい、または隣り合う第2サブ高濃度ドーピングエリア142が重なる領域が小さいことを確保し、高濃度ドーピングエリアアレイ130のドーピングの均一度およびドーピングの生産性を高める。サブドーピングエリアアレイ133の第1サブ高濃度ドーピングエリア141の幅Wの範囲は、10μm≦W≦110μmを含み、幅Wは、具体的には、10μm、39μm、63μm、または101μmとすることができる。サブドーピングエリアアレイ133の第1サブ高濃度ドーピングエリア141の幅Wの範囲は、15μm~40μmであることが好ましく、幅Wは、具体的には、15μm、25μm、31μm、または40μmとすることができる。隣り合うサブドーピングエリアアレイ133のピッチUの範囲は、2μm≦U≦10μmを含み、具体的には、隣り合うサブドーピングエリアアレイ133のピッチUは、2.5μm、4.8μm、7.3μm、または9.7μmであってもよい。
いくつかの実施例において、図4に示すように、第1方向Xにおいて、少なくとも2つのサブドーピングエリアアレイ133が第1方向Xに沿ってずれて配列されている。第1方向Xにおいて、異なるサブドーピングエリアアレイ133に位置する第1サブ高濃度ドーピングエリア141は、ずれて配置されており、隣り合う第1サブ高濃度ドーピングエリア141の間の間隔は、4つの方向への拡散によって形成された第2サブ高濃度ドーピングエリア142で囲むことができ、空白領域(非高濃度ドーピングエリア)の面積を少なくし、電極とドープ導電層とが接触する面をできるだけ高濃度ドーピングエリアとし、コンタクト抵抗を低減させ、太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。
図1を引き続き参照すると、いくつかの実施例では、ベース100に垂直な方向において、高濃度ドーピングエリアアレイ130のドーピング深さは、ドープ導電層121の厚さ以下であり、高濃度ドーピングエリアアレイ130が形成されるときにトンネル誘電体層120の表面へダメージを起こし、トンネル誘電体層120の膜層均一性、ひいてはフィールドパッシベーション効果に影響することを回避するのに有利である。
いくつかの実施例において、高濃度ドーピングエリアアレイ130は、ベース100に垂直な方向に沿って配列された第1エリア131と第2エリア132を含み、第2エリア132のドーピング濃度が第1エリア131のドーピング濃度よりも小さく、電極151が第1エリア131のドープ導電層121に接触している。第1エリア131は、第1サブ高濃度ドーピングエリア141と第2サブ高濃度ドーピングエリア142を含んでもよい。他のいくつかの実施例において、第1エリアは、第1サブ高濃度ドーピングエリアを含んでもよい。
いくつかの実施例において、拡散原理により、第1方向Xに沿って、第2エリア132の断面形状は、円弧形状、半円形状、近似円弧形状、または近似半円形状である。同様に、第2方向Yに沿って、第2エリア132の断面形状は、円弧形状、半円形状、近似円弧形状または近似半円形状である。第2エリア132のドーピング濃度は、導電層121のドーピング濃度以上であり、第1エリア131から第2エリア132に向かう方向において、第2エリア132のドーピング濃度は、勾配漸減を含み、すなわち第2エリア132のドーピング濃度が、第1エリア131から第2エリア132に向かう方向に沿って、トンネル誘電体層120に近づくほど小さくなる階段状に分布または傾斜的に分布していてもよい。
いくつかの実施例において、図1を引き続き参照すると、太陽電池は、ドープ導電層121の表面に位置するパッシベーション層(図示せず)をさらに有し、電極151は、パッシベーション層を貫通してドープ導電層121の表面に接触している。パッシベーション層は、電極151がドープ導電層121に接触することによる金属領域の再結合を低減し、セル効率を向上させることができる。パッシベーション層は、単層構造または積層構造であってもよく、パッシベーション層の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸窒化炭化シリコン、酸化チタン、酸化ハフニウムまたは酸化アルミニウムなどの材料のうちの一種または複数種であってもよい。当業者にとって、前記パッシベーション層は、光利用率を増加させるために反射防止層の機能も有する。
電極151は、太陽電池のグリッド線であり、太陽電池の電流を収集してまとめるためのものである。電極151は、ファイヤースルー型スラリーが焼結されてなるものであってもよい。電極151とドープ導電層121との接触は、居所接触または完全接触であってもよい。電極151の材料は、アルミニウム、銀、金、ニッケル、モリブデン、または銅のうちの一種または複数種であってもよい。幾つかの実施例において、図1に示すように、ドープ導電層121がベース100の裏面に位置する場合、電極151は下部電極または裏面電極である。場合によっては、電極151は、メイングリッド線またはバスバーと区別するために、細いグリッド線またはフィンガーグリッド線を指す。
いくつかの実施例において、太陽電池は、エミッタ110のベース100から離間した面に位置し、フロントパッシベーション層とみなされる第1パッシベーション層111と、第2方向Yに沿って延伸し、第1パッシベーション層111を貫通してエミッタ110に接触する、間隔をおいて設けられた複数の第1電極152と、をさらに備える。
いくつかの実施例において、第1パッシベーション層111は、単層構造または積層構造であってもよく、第1パッシベーション層111の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸窒化炭化シリコン、酸化チタン、酸化ハフニウム又はアルミナなどの材料のうちの一種または複数種であってもよい。第1電極152は、ファイヤースルー型スラリーが焼結されてなるものであってもよい。第1電極152とエミッタ110との接触は、局所接触または完全接触であってもよい。第1電極152の材料は、アルミニウム、銀、ニッケル、金、モリブデンまたは銅の一種または複数種であってもよい。電極152は、上部電極または表面電極である。場合によっては、第1電極152は、メイングリッド線またはバスバーと区別するために、細いグリッド線またはフィンガーグリッド線を指す。
図1及び図4に示す太陽電池において、ドープ導電層121は、第1方向Xに沿って配列される複数の局所高濃度ドーピングエリアアレイ130を有しており、ドープ導電層121は、ベース100表面に比較的顕著なエネルギーバンドベンディングを形成し、少数キャリアのフィールドパッシベーション、多数キャリアの選択的輸送を実現しつつ、電極151との間で良好なオーミックコンタクトを形成し、多数キャリアの効率的な輸送を確保することができる。電極151は、高濃度ドーピングエリアアレイ130に対応する、すなわち高濃度ドーピングエリアアレイ130が形成される領域に対して局所ドーピング処理を行い、ドープ導電層121のダメージコンタクト面積を低減でき、トンネル誘電体層120とドープ導電層121を良好なフィールドパッシベーションを形成し、表面キャリア再結合レートを低減し、電池の光電変換効率の向上に有利である。同時に、高濃度ドーピングアレイ130全体の領域を複数の第1サブ高濃度ドーピングエリア141に分割し、すなわち高濃度ドーピング処理の領域を減少し、ドーピングスループットを向上させることができる。高濃度ドーピング領域全体を複数の第1サブ高濃度ドーピングエリア141に分割することは、高濃度ドーピングエリアアレイ130内で重なり領域がなくなることを避け、ドーピングの均一度を高めるのに有利であり、さらに太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。
図5は、本願の他の実施例に係る太陽電池の構成を示す図である。図5に示す太陽電池は、図1~図4に示す太陽電池の一部の構成と同じであり、主な違いは、トンネル誘電体層とドープ導電層がベースの第1面(前面ともいう)に位置していることである。図1~図4に示す実施例と同一または類似の内容、または要素の詳細な説明は繰り返さず、上記の説明と異なる説明だけを詳細に説明する。以下、本願の他の実施例に係る太陽電池について、図5を用いて詳細に説明する。
図5を参照して、太陽電池は、対向する第1面201(前面201ともいう)および第2面202(裏面202ともいう)を有するベース200と、ベース200の第1面201側に位置し、ドープ導電層221とベース200との間に位置するトンネル誘電体層220およびドープ導電層221と、ドープ導電層221のベース200から離れた面に位置し、フロントパッシベーション層とみなされたパッシベーション層222と、第2方向Yに沿って延伸し、パッシベーション層222を貫通し、高濃度ドーピングエリアアレイ230のドープ導電層221の表面構造の少なくとも一部と接触する、間隔をおいて設けられた複数の電極251(第1電極251とも称する)と、ベース200の第2面202側に位置する第2パッシベーション層、及びバックパッシベーション層とみなされた第2パッシベーション層を貫通し、ベース200に接触する電極252(第2電極252とも称する)と、を備える。
図5に示す太陽電池は、バック接合太陽電池(Back junction solar cell)であってもよく、すなわち、前記電池のPN接合は電池の裏面を形成することが理解され得る。前記ドープ導電層221におけるドーピング元素は、前記ベース200のドーピング元素と種類が同じであり、例えば、ベース200がN型ベースであり、ドープ導電層221がN型元素でドーピングされている。また、例えば、ベース200がP型ベースであり、ドープ導電層221がP型元素でドーピングされている。第2面202に近いベース200の内部には、ベース200とドーピング元素の種類が逆となるエミッタ領域が形成されている。
前記ドープ導電層221は、上述したドープ導電層121(図1~図4を参照)と同一または類似の素子であり、すなわち、本願の他のいくつかの実施例において、ドープ導電層221は、第1方向に沿って配列され、第1サブ高濃度ドーピングエリア241および第2サブ高濃度ドーピングエリア242を含む複数の高濃度ドーピングエリアアレイ230を有してもよいと理解される。同様に、高濃度ドーピングエリアアレイ230は、第1方向に沿って配列された複数のサブドーピングエリアアレイを含んでもよい。
いくつかの実施例において、第2パッシベーション層は単層構造または積層構造であってもよく、第2パッシベーション層の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸窒化炭化シリコン、酸化チタン、酸化ハフニウムまたは酸化アルミニウムなどの材料のうちの一種または複数種であってもよい。電極252は、ファイヤースルー型スラリーが焼結されてなるものであってもよい。電極252とベース200との接触は、局所接触または完全接触であってもよい。電極252の材料は、アルミニウム、銀、ニッケル、金、モリブデンまたは銅の一種または複数種であってもよい。電極251は、上部電極または表面電極であり、電極252は、下部電極または裏面電極である。
上記(図1または図5に示す太陽電池)は、ベースの片面(第1面または第2面)に、トンネル誘電体層と、高濃度ドーピングエリアを有するドープ導電層とを設けた例であるが、本願の別の実施例は、ベースの両面(第1面および第2面)のいずれにおいてもトンネル誘電体層とドープ導電層を設けたもの、すなわち、太陽電池が両面トンネル酸化層パッシベーシヨンコンタクトセルであることをさらに提供する。図1~図5の実施例の説明と同一または類似の内容や素子の詳細な説明は繰り返さず、上記と異なる説明だけを詳細に説明する。以下、図6及び図7を参照して具体的に説明する。
図6は、本願のさらに他の実施例によって提供される太陽電池の構成を示す図である。図6を参照して、太陽電池は、対向する第1面301および第2面302を有するベース300と、ベース300の第1面301側に位置して順次積層された第1トンネル誘電体層323、第1ドープ導電層324、フロントパッシベーション層とみなされる第3パッシベーション層325、および、第3パッシベーション層325を貫通し、第1ドープ導電層324に接触する電極352であって、上部電極または表面電極である電極352と、ベース300の第2面302側に位置し、ドープ導電層321とベース300との間に位置するトンネル誘電体層320(第2トンネル層320ともいう)及びドープ導電層321(第2導電層321ともいう)と、ドープ導電層321のベース300から離れた面に位置し、バックパッシベーシヨン層とみなされるパッシベーシヨン層と、第2方向Yに沿って延伸し、パッシベーション層を貫通しドープ導電層321に接触する、間隔をおいて設けられた複数の電極351であって、下部電極または裏面電極である電極351と、を備える。
いくつかの実施例において、第1ドープ導電層324のドーピング元素の種類は、ベース300内のドーピング元素の種類とは逆であり、ドープ導電層321のドーピング元素の種類は、ベース300内のドーピング元素の種類と同一である。一例では、ベース300内にN型のドーピング元素を有し、ドープ導電層321がN型のドーピング元素を有し、第1ドープ導電層324内にP型のドーピング元素を有する。他の例では、ベース300内にP型のドーピング元素を有し、ドープ導電層321がP型のドーピング元素を有し、第1ドープ導電層324内にN型のドーピング元素を有する。図6に示す太陽電池は、正接合太陽電池であってもよい。
前記ドープ導電層321とドープ導電層121(図1~図4を参照)とは同一または類似の素子であり、すなわち、本願の他のいくつかの実施例において、ドープ導電層321は、第1方向に沿って配列され、第1サブ高濃度ドーピングエリア341および第2サブ高濃度ドーピングエリア342を含む複数の高濃度ドーピングエリアアレイ330を有してもよい。同様に、高濃度ドーピングエリアアレイ330は、第1方向に沿って配列された複数のサブドーピングエリアアレイを含んでもよい。
いくつかの実施例において、第1トンネル誘電体層323の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、真性非晶質シリコン、および真性多結晶シリコンのいずれであってもよい。第1トンネル誘電体層323の厚さは、0.5nm~3nmであってもよく、任意選択で、第1トンネル誘電体層323の厚さは、0.5nm~2nmであり、さらに、第1トンネル誘電体層323の厚さは、0.5nm~1.5nmである。第1ドープ導電層324の材料は、ポリシリコン、アモルファスシリコン、または微結晶シリコンのうちの少なくとも一種を含む。第1ドープ導電層324の厚さの範囲は、20nm~150nmであり、任意選択で、第1ドープ導電層324の厚さの範囲は、60nm~90nmである。
いくつかの実施例において、第3パッシベーション層325は、単層構造または積層構造であってもよく、第3パッシベーション層325の材料は、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸窒化炭化シリコン、酸化チタン、酸化ハフニウム、または酸化アルミニウムなどの材料のうちの一種または複数種であってもよい。
電極352は、ファイヤースルー型スラリーが焼結されてなるものであってもよい。電極352と第1ドープ導電層324との接触は、局所接触または完全接触であってもよい。電極352の材料は、アルミニウム、銀、ニッケル、金、モリブデンまたは銅の1つまたは複数であってもよい。
図7は、本願のさらに別の実施例に係る太陽電池の構成を示す図である。図7に係る太陽電池は、上記の実施例(図6)に係る太陽電池の一部の構成と同じであり、上記実施例の説明と同一または類似の内容や素子の詳細な説明は繰り返さず、上記説明と異なる説明だけを詳細に説明する。
図7を参照して、太陽電池は、対向する第1面401および第2面402を有するベース400と、ベース400の第1面401側に位置し、ドープ導電層421とベース400との間に位置するトンネル誘電体層420及びドープ導電層421と、ドープ導電層421のベース400から離れた面に位置し、フロントパッシベーション層とみなされるパッシベーション層422と、第2方向Yに沿って延伸し、パッシベーション層を貫通しドープ導電層421に接触する、間隔をおいて設けられた複数の電極451であって、上部電極または表面電極である電極451と、ベース400の第2面402側に位置して順次積層された第1トンネル誘電体層423(第1トンネル層423ともいう)、第1ドープ導電層424(第2導電層424ともいう)、バックパッシベーション層とみなされる第3パッシベーション層、および、第3パッシベーション層を貫通し、第1ドープ導電層424に接触する電極452であって、下部電極または裏面電極である電極452と、を備える。
前記ドープ導電層421は、図1~図4で説明したドープ導電層121と同一または類似の素子であり、ドープ導電層421は、第1方向に沿って配列され、第1サブ高濃度ドーピングエリア441および第2サブ高濃度ドーピングエリア442を含む複数の高濃度ドーピングエリアアレイ430を有してもよい。同様に、高濃度ドーピングエリアアレイ430は、第1方向に沿って配列された複数のサブドーピングエリアアレイを含んでもよい。
いくつかの実施例において、ドープ導電層421のドーピング元素の種類は、ベース400内のドーピング元素の種類と同じであり、第1ドープ導電層424のドーピング元素の種類は、ベース400内のドーピング元素の種類とは逆である。一例において、ベース400内にN型のドーピング元素を有し、ドープ導電層421がN型のドーピング元素を有し、第1ドープ導電層424内にP型のドーピング元素を有する。他の例では、ベース400内にP型のドーピング元素を有し、ドープ導電層421がP型のドーピング元素を有し、第1ドープ導電層424内にN型のドーピング元素を有する。図7に示す太陽電池は、バック接合太陽電池であってもよい。
これに応じて、本願実施例の他の態様では、受光した光エネルギーを電気エネルギーに変換するための光起電力モジュールを提供する。図8は、本願の一実施例に係る光起電力モジュールの構成を示す図である。図8を参照して、光起電力モジュールは、上記(図1~図7)のいずれかの太陽電池を複数接続してなる少なくとも1つのセルストリング10と、セルストリング10の表面を覆うシーラントフィルム21と、シーラントフィルム21のセルストリング10から離反した面を覆うカバープレート22と、を備える。
シーラントフィルム21は、EVAまたはPOEなどの有機シーラントフィルムであってもよく、シーラントフィルム21は、セルストリング10の表面を覆ってセルストリングを封止して保護する。いくつかの実施例において、シーラントフィルム21は、セルストリング10の上下面をそれぞれ封止する上層シーラントフィルム及び下層シーラントフィルムを含んでもよい。カバープレート22は、ガラスカバープレートまたはプラスチックカバープレートなど、セルストリング10を保護するためのカバープレートであってもよく、カバープレート22は、シーラントフィルム21のセルストリング10から離反した表面を覆い、上層シーラントフィルムの表面に位置する上部カバープレートと、下層シーラントフィルムの表面に位置する下部カバープレートとを含んでいる。幾つかの実施例では、カバープレート22には、入射光の利用率を高めるための光トラップ構造が設けられている。光起電力モジュールは、高い電流収集能力と低いキャリア再結合率を有するため、高い光電変換効率を実現できる。
これに応じて、本願実施例の他の態様では、上述の実施例(図1~図4に示す)に係る太陽電池を製造するための太陽電池の製造方法をさらに提供する。上記実施例の説明と同一または類似の内容や素子の詳細な説明は繰り返さず、上記説明と異なる説明だけを詳細に説明する。
図9~図21は、本願の一実施例に係る太陽電池の製造方法における各工程に対応する構成を示す図である。そのうち、図13、図14、図15および図18は、太陽電池の平面構成図である。
図9を参照して、ドーピング元素を有するベース100が提供される。
ベース100は、対向する第1面101及び第2面102を有する。幾つかの実施例では、ベース100の第1面101が受光面であり、ベース100の第2面102がバックライト面である。ベース100の第1面101は、テクスチャ構造を有し、ベース100の第2面102は、研磨構造を有する。
図10を参照して、ベース100の第1面101であるエミッタ110が形成される。
図11を参照して、ベース100の表面に位置するトンネル誘電体層120が形成される。具体的には、トンネル誘電体層120は、ベース100の第2面102に位置する。
図11~図19を参照して、ドープ導電層121が形成されており、ドープ導電層121は、トンネル誘電体層120のベース100から離れた面に位置し、ドーピング元素を有し、ドープ導電層121内のドーピング元素の種類がベース100のドーピング元素の導電型と同一であり、ドープ導電層121は、第1方向に沿って配列された複数の高濃度ドーピングエリアアレイ130を有し、各々の高濃度ドーピングエリアアレイ130は、第2方向Yに間隔をおいて設けられた第1サブ高濃度ドーピングエリア141と、間隔をおいて設けられた第2サブ高濃度ドーピングエリア142とを含む。
具体的には、図11を参照して、トンネル誘電体層120のベース100から離れた面に位置するドープ導電膜103が形成される。
幾つかの実施例において、LPCVDにより真性ドープ導電層を形成した後、拡散またはイオン注入でドーピングを行ってドープ導電膜103を形成してもよく、真性ドープ導電層は、真性ポリシリコン層であってもよい。他の幾つかの実施例において、PECVDによりドープ初期導電膜を堆積してから、ァニールによりドープ導電膜103を形成し、初期導電膜の材料は、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンであってもよい。ドープ導電膜103の材料は、ポリシリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、または単結晶シリコンであってもよい。例示的に、本願実施例におけるドープ導電膜103の材料は、ポリシリコンである。
ドープ導電膜103に対して第1ドーピング処理を行い、第1ドーピング処理は、ドープ導電膜103の表面全体にドーピング処理を実行して、高濃度ドーピングエリアアレイ以外のドープ導電層の領域を形成するために用いられる。
図12~図16を参照して、ドープ導電膜103の表面にドーピング源層104を形成し、ドープ導電膜103に対して第2ドーピング処理を行い、ドープ導電層121を形成する。
幾つかの実施例において、第2ドーピング処理は、高濃度ドーピングエリアアレイ130を形成するために用いられ、ドープ導電層121を形成した後、残されたドーピング源層104を除去する。
幾つかの実施例において、図12に示すように、ドーピング源層104は、ドープ導電膜103の表面全体に位置する。ドーピング源層104の材料は、ホスホシリケートガラス(Phosphosilicate Glass、PSG)またはボロホスホシリケートガラス(Borophosphosilicate Glass、BPSG)を含み得るが、これらに限定されない。他の幾つかの実施例において、ドーピング源層の材料は、ホウ珪酸ガラス(Borosilicate Glass、BSG)であってもよい。
図13を参照して、第2ドーピング処理は、レーザードーピングである。ドーピング源層104の表面には、レーザードーピングによる光スポットパターン105が形成され、光スポットパターン105の幅Aは、後に形成される高濃度ドーピングエリアアレイの幅よりも小さく、光スポットパターン105の長さBは、後に形成される第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さに等しく、隣接する光スポットパターン105の間隔Cは、第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さに等しい。光スポットパターン105が位置する領域は、後に形成される第1サブ高濃度ドーピングエリアの領域であるため、光スポットパターン105の仕様パラメーター(幅、長さおよびピッチなど)は、後に形成される第1サブ高濃度ドーピングエリアが奏する効果を確保するためのもの、すなわちス光スポットパターン105の仕様パラメーター範囲の効果を第1サブ高濃度ドーピングエリアの仕様パラメーター範囲の効果と同一にするためのものであることが理解され得るので、ここではこれ以上贅言しない。
同様に、図14及び図3を参照して、図14の光スポットパターン105の配列は、図3に示す高濃度ドーピングエリアアレイを形成することができ、光スポットパターン105の第1方向Xに沿った幅Eが、第1サブ高濃度ドーピングエリア141の幅Wに等しく、隣接する光スポットパターン105のピッチFが、隣接する第1サブ高濃度ドーピングエリア141のピッチUに等しく、光スポットパターン105の第2方向Yに沿った長さBが、第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さOに等しく、隣接する光スポットパターン105のピッチCが、隣接する第1サブ高濃度ドーピングエリア141のピッチPに等しい。図15に示す光スポットパターン105の配列は、図4に示す高濃度ドーピングエリアアレイを形成するために用いられ、少なくとも2列の光スポットパターン105が第1方向Xに沿ってずれて配列されている。
図16を参照して、一部の領域のドーピング源層104(図12を参照)内のドーピングイオンをドープ導電膜103(図12を参照)内に拡散させる拡散処理を行い、高濃度ドーピングエリアアレイ130を形成する。ドーピング源層104を除去する。
幾つかの実施例において、ドーピング源層104をウェットエッチングで完全に除去し、残留したリンシリコンガラスの存在により、シリコンウェハの表面が空気中で濡れて電流の低下及び電力の減衰を招くことを回避し、後にドープ導電層121に形成されるパッシベーション層が脱落することも回避でき、太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。ウェットエッチングの溶液は、HNO3とHFの混合液である。他の幾つかの実施例において、熱拡散プロセスまたはイオン注入プロセスを用いて拡散処理を行うことが可能である。
なお、前記(図12~図16)は、ドーピング源層104がドープド導電膜103の表面全体に位置していることを例とするが、本願実施例は、間隔をおいて配列される複数のサブドーピング源層を形成してもよい。具体的には、以下、図17~図19を参照して詳細に説明する。
図17を参照して、ドープ導電膜103の表面には、複数のサブドーピング源層106を含むドーピング源が形成され、サブドーピング源層106の位置は、高濃度ドーピングエリアアレイの第1サブ高濃度ドーピングエリアの位置に対応する。
図18を参照して、サブドーピング源層106の幅Hは、後に形成される高濃度ドーピングエリアアレイの幅よりも小さく、サブドーピング源層106の長さIは、後に形成される第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さに等しく、隣接するサブドーピング源層106の間隔Gは、第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さに等しいことが理解され得る。サブドーピング源層106が位置する領域は、後に形成される第1サブ高濃度ドーピングエリアの領域であるので、サブドーピング源層106の仕様パラメーター(幅、長さおよびピッチなど)は、後に形成される第1サブ高濃度ドーピングエリアが奏する効果を確保するためのもの、すなわちサブドーピング源層106の仕様パラメーター範囲の効果を第1サブ高濃度ドーピングエリアの仕様パラメーター範囲の効果と同一にするためのものであり、ここではこれ以上贅言しない。
同様に、他の幾つかの実施例において、サブドーピング源層の配列は、図3に示す高濃度ドーピングエリアアレイを形成することができ、サブドーピング源層の第1方向に沿った幅が、第1サブ高濃度ドーピングエリア141の幅Wに等しく、隣接するサブドーピング源層のピッチが、隣接する第1サブ高濃度ドーピングエリア141のピッチUに等しく、サブドーピング源層の第2方向Yに沿った長さBが、第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さOに等しく、隣接するサブドーピング源層のピッチが、隣接する第1サブ高濃度ドーピングエリア141のピッチPに等しい。他の幾つかの実施例において、サブドーピング源層の配列は、図4に示す高濃度ドーピングエリアアレイを形成することができ、少なくとも2列のサブドーピング源層が第1方向Xに沿ってずれて配列されている。
いくつかの実施例において、サブドーピング源層106の材料は、ホスホシリケートガラスまたはボロホスホシリケートガラスを含み得るが、これらに限定されない。
図19を参照して、サブドーピング源層106(図17を参照)内のドーピング元素をドープ導電膜103内に拡散させる拡散処理を行い、高濃度ドーピングエリアアレイ130を形成する。サブドーピング源層106を除去する。
図16及び図19の太陽電池は、レーザー波長が532nmのナノ秒レーザー、または他のドーピングを実現可能なレーザーによって形成でき、レーザーのプロセスパラメーターは、レーザー周波数が220kHz~380kHz、レーザーエネルギ密度が0.1J/cm~0.2J/cm、レーザーラインスキャン速度が20m/s~35m/sである。いくつかの実施例において、図16と図19の太陽電池を形成する拡散処理のプロセスパラメーターが異なっていてもよい。具体的には、図16に示す太陽電池を形成するプロセスパラメーターは、レーザー周波数が220kHz~350kHz、レーザーエネルギ密度が0.15J/cm~0.2J/cm、レーザーラインスキャン速度が26m/s~35m/s、レーザースポットの幅が80μm~110μmであることを含み、図19に示す太陽電池を形成するプロセスパラメーターは、レーザー周波数が280kHz~380kHz、レーザーエネルギ密度が0.1J/cm~0.15J/cm、レーザーラインスキャン速度が20m/s~28m/s、レーザースポットの幅が20μm~60μmであることを含む。
図20を参照して、パッシベーション層123と第1パッシベーション層111が形成され、パッシベーション層123は、ドープ導電層121のベース100から離れた面に位置し、第1パッシベーション層111は、エミッタ110の表面に位置し、パッシベーション層123はバックパッシベーション層とみなされ、第1パッシベーション層111はフロントパッシベーション層とみなされる。当業者にとって、前記パッシベーション層123及び第1パッシベーション層111は、光利用率を高めるために反射防止層の機能も有する。
図21を参照して、間隔をおいて設けられた電極151が複数形成され、電極151が第2方向Yに沿って延伸し、電極151が高濃度ドーピングエリアアレイ130に対応し、電極151が高濃度ドーピングエリアアレイ130のドープ導電層121の表面構造の少なくとも一部に接触する。電極151は、下部電極または裏面電極とみなされる。
図21を引き続き参照して、間隔をおいて配列された第1電極152が複数形成され、第1電極152が第2方向Yに沿って延伸し、第1電極152が第1パッシベーション層111を貫通してエミッタ110に接触する。第1電極152は、上部電極または表面電極とみなされる。
他の幾つかの実施例において、太陽電池の製造方法で図5に示すような太陽電池を形成することができ、対向する第1面201および第2面202を有するベース200を提供することと、第1面101側に位置して積層されたトンネル誘電体層220、ドープ導電層221、パッシベーション層222、および、パッシベーション層222を貫通しドープ導電層221に接触する、間隔をおいて設けられた複数の電極251が、順次に形成されることと、第2面202側に位置する第2パッシベーション層、および、第2パッシベーション層を貫通しベース200に接触する電極252が、順次に形成されることと、を含む。
第2パッシベーション層を形成する工程は、上記実施例における第1パッシベーション層111(図20を参照)を形成する工程と同じまたは類似であるため、ここでは説明を省略する。同様に、電極252を形成する工程は、上記実施例における電極151(図21参照)を形成する工程と同一または類似である。
さらに他の実施例において、太陽電池の製造方法で図6に示すような太陽電池を形成することができ、対向する第1面301および第2面302を有するベース300を提供することと、第1面301側に位置して積層された第1トンネル誘電体層323、第1ドープ導電層324、第3パッシベーション層325、および、第3パッシベーション層325を貫通し第1ドープ導電層324に接触する電極352が順次に形成されることと、第2面302側に位置して積層されたトンネル誘電体層320、ドープ導電層321、パッシベーション層、および、パッシベーション層を貫通しドープ導電層321に接触する、間隔をおいて設けられた複数の電極351が、順次に形成されることと、を含む。
第1トンネル誘電体層323を形成する工程は、上記実施例におけるトンネル誘電体層120(図11を参照)を形成する工程と同一または類似であるため、ここでは説明を省略する。同様に、第1ドープ導電層324を形成する工程は、上記実施例におけるドープ導電膜103(図11を参照)を形成する工程と同一または類似である。第3パッシベーション層325を形成する工程は、上記実施例におけるパッシベーション層(図20を参照)を形成する工程と同じまたは類似である。電極352を形成する工程は、上記実施例における電極151(図21を参照)を形成する工程と同一または類似である。
さらに他の実施例において、太陽電池の製造方法で図7に示すような太陽電池を形成することができ、対向する第1面401および第2面402を有するベース400を提供することと、第1面401側に位置して積層されたトンネル誘電体層420、ドープ導電層421、パッシベーション層422、および、パッシベーション層422を貫通しドープ導電層421に接触する、間隔をおいて設けられた複数の電極451が、順次に形成されることと、第2面402側に位置して積層された第1トンネル誘電体層423、第1ドープ導電層424、第3パッシベーション層、および、第3パッシベーション層を貫通し第1ドープ導電層424に接触する電極452が順次に形成されることと、を含む。
当業者であれば、前記の各実施形態は本願を実現する具体的な実施例であるが、実用上では本願の精神と範囲を逸脱することなく、形態及び細部において様々な変更が可能であることが理解できる。いずれの当業者は、本願の精神と範囲を逸脱しない限り、それぞれ変更及び修正を行うことが可能であるため、本願の保護範囲は、請求項に限定された範囲を基準にすべきである。

Claims (16)

  1. 内部にN型またはP型であるドーピング元素を有するベースと、
    前記ベースの表面に位置されるトンネル誘電体層と、
    前記トンネル誘電体層の前記ベースから離れた面に位置し、ドーピング元素を有するドープ導電層であって、前記ドープ導電層内のドーピング元素の種類が前記ベースのドーピング元素の導電型と同じであり、前記ドープ導電層が第1方向に沿って配列される複数の高濃度ドーピングエリアアレイを有し、各々の前記高濃度ドーピングエリアアレイが、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第1サブ高濃度ドーピングエリアと、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第2サブ高濃度ドーピングエリアとを含み、前記第1サブ高濃度ドーピングエリアは、ドーピング処理が正対する領域であり、前記第2サブ高濃度ドーピングエリアは、前記第1サブ高濃度ドーピングエリアが拡散して形成された領域であり、前記第1サブ高濃度ドーピングエリアのドーピング濃度は、前記第2サブ高濃度ドーピングエリアのドーピング濃度以上であり、前記高濃度ドーピングエリアアレイのドーピング濃度は、前記高濃度ドーピングエリアアレイ以外の前記ドープ導電層の領域のドーピング濃度よりも大きいドープ導電層と、
    間隔をおいて設けられた複数の電極であって、各々の前記電極が前記第2方向に沿って延び、前記複数の電極の各々が前記複数の高濃度ドーピングエリアアレイの各々に対応し、前記電極が前記ドープ導電層の前記高濃度ドーピングエリアアレイの少なくとも一部に接触する電極と、
    を備え、
    前記第2方向において、隣り合う前記第1サブ高濃度ドーピングエリア間のピッチPの範囲は、0.2O≧P≧0.05Oを含み、ここで、Oは前記第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さである、
    ことを特徴とする太陽電池。
  2. 前記第1方向において、前記高濃度ドーピングエリアアレイの幅Mの範囲は、N≦M≦2Nを含み、ここで、Nは前記電極の幅である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記高濃度ドーピングエリアアレイは、前記第1方向に沿って配列された複数のサブドーピングエリアアレイを有し、前記サブドーピングエリアアレイの幅Wの範囲は、0.1N≦W≦1.2Nを含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池。
  4. 前記第1方向において、隣り合う前記サブドーピングエリアアレイのピッチUの範囲は、2μm≦U≦10μmを含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池。
  5. 前記第1方向において、少なくとも2つの前記サブドーピングエリアアレイは前記第1方向に沿ってずれて配列されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池。
  6. 前記第2方向において、隣り合う前記第1サブ高濃度ドーピングエリア間のピッチPの範囲は、0.00006L≧P≧0.00001Lを含み、ここで、Lは前記電極の長さである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  7. 前記ベースに垂直な方向において、前記高濃度ドーピングエリアアレイのドーピング深さは、前記ドープ導電層の厚さ以下である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  8. 前記高濃度ドーピングエリアアレイは、ベースに垂直な方向に沿って配列された第1エリアと第2エリアとを有し、
    前記第2エリアのドーピング濃度は、前記第1エリアのドーピング濃度よりも小さく、
    前記電極は、前記第1エリアのドープ導電層に接触している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池
  9. 前記第1方向に沿って、前記第2エリアの断面形状は、円弧形状または半円形状である、
    ことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池。
  10. 前記第2エリアのドーピング濃度は、前記高濃度ドーピングエリアアレイ以外の前記ドープ導電層の領域のドーピング濃度以上であり、
    前記第1エリアから前記第2エリアに向かう方向において、前記第2エリアのドーピング濃度は、勾配漸減を含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の太陽電池を複数接続してなる少なくとも1つのセルストリングと、
    前記セルストリングの表面を覆うシーラントフィルムと、
    前記シーラントフィルムの前記セルストリングから離反した面を覆うカバープレートと、を備える、
    ことを特徴とする光起電力モジュール。
  12. 内部にドーピング元素を有するベースを提供することと、
    前記ベースの表面に位置されるトンネル誘電体層を形成することと、
    ドープ導電層を形成することであって、前記ドープ導電層が前記トンネル誘電体層の前記ベースから離れた面に位置し、前記ドープ導電層がドーピング元素を有し、前記ドープ導電層内のドーピング元素の種類が前記ベースのドーピング元素の導電型と同じであり、前記ドープ導電層が第1方向に沿って配列される複数の高濃度ドーピングエリアアレイを有し、各々の前記高濃度ドーピングエリアアレイが、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第1サブ高濃度ドーピングエリアと、第2方向に沿って間隔をおいて設けられた第2サブ高濃度ドーピングエリアとを含み、前記第1サブ高濃度ドーピングエリアは、ドーピング処理が正対する領域であり、前記第2サブ高濃度ドーピングエリアは、前記第1サブ高濃度ドーピングエリアが拡散して形成された領域であり、前記第1サブ高濃度ドーピングエリアのドーピング濃度は、前記第2サブ高濃度ドーピングエリアのドーピング濃度以上であり、前記高濃度ドーピングエリアアレイのドーピング濃度は、前記高濃度ドーピングエリアアレイ以外の前記ドープ導電層の領域のドーピング濃度よりも大きいことと、
    間隔をおいて設けられた複数の電極を形成することであって、各々の前記電極が前記第2方向に沿って延び、前記複数の電極の各々が前記複数の高濃度ドーピングエリアアレイの各々に対応し、前記電極が前記ドープ導電層の前記高濃度ドーピングエリアアレイの少なくとも一部に接触することと、
    を含み、
    前記第2方向において、隣り合う前記第1サブ高濃度ドーピングエリア間のピッチPの範囲は、0.2O≧P≧0.05Oを含み、ここで、Oは前記第1サブ高濃度ドーピングエリアの長さである、
    ことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  13. ドープ導電層を形成する工程には、
    前記トンネル誘電体層のベースから離れた面にドープ導電膜を形成することと、
    前記ドープ導電膜に対して第1ドーピング処理及び第2ドーピング処理を行い、前記ドープ導電層を形成することと、が含まれ、
    そのうち、前記第1ドーピング処理は、前記ドープ導電膜の全面にドーピング処理を行うものであり、前記第2ドーピング処理は、前記高濃度ドーピングエリアアレイを形成するものである、
    ことを特徴とする請求項12に記載の太陽電池の製造方法。
  14. 前記第2ドーピング処理は、レーザードーピングであり、
    第2ドーピング処理が行われる前に、前記ドープ導電膜の表面にドーピング源層を形成し、
    前記ドープ導電層が形成された後、ドーピング源層を除去する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池の製造方法。
  15. 前記ドーピング源層は、複数のサブドーピング源層を含み、前記サブドーピング源層の位置は、前記高濃度ドーピングエリアアレイの第1サブ高濃度ドーピングエリアの位置に対応している、
    ことを特徴とする請求項14に記載の太陽電池の製造方法。
  16. 前記レーザードーピングのプロセスパラメーターは、レーザー周波数が220kHz~380kHz、レーザーエネルギ密度が0.1J/cm~0.2J/cm、レーザーラインスキャン速度が20m/s~35m/sであることを含む、
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の太陽電池の製造方法。
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