JP7517286B2 - 情報処理装置、評価方法および評価プログラム - Google Patents

情報処理装置、評価方法および評価プログラム Download PDF

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本発明は、情報処理装置、評価方法および評価プログラムに関する。
石油、石油化学、化学、ガスなどを用いた各種プラントでは、作業員等(もしくはオペレータ等)により、プラントの安全操業が実行されている。例えば、作業員等が、プラントに設置される温度センサや流量計等の各種センサで得られる温度、圧力等のプラントの実測値に基づいてプラントの動作の傾向を把握し、作業員が、プラントに設置されるバルブやヒータ等の制御機器を操作することにより、プラントの運転が行われている。なお、本願における操作には、現場における手動操作等も含む。
近年では、実際のプラント(以降では実プラントと記載する場合がある)から、センサ値、実測値、制御値などのプラントデータをリアルタイムに取得して、模擬的または仮想的なプラントを稼働させて、実プラントの稼働状況に追従する仮想プラント(以降ではミラープラントと記載する場合がある)を用い、作業員等(もしくはオペレータ等)の運転支援や教育に利用されている。
特開2009-9301号公報 特開2011-8756号公報
ところで、プラントに障害が発生すると、生産物が生成できないだけではなく、火災などにより周辺地域に及ぼす影響も大きく、オペレータや作業員の能力向上が安全操業に直結する。しかしながら、オペレータや作業員の訓練としては、実際のプラントとは異なるシステムや机上などで行われることが多く、緊張感や臨場感が十分ではないことがあり、正確に評価することが難しい。
本発明は、プラントの操業に関わる作業員等の操作を評価することを目的とする。
一側面にかかる情報処理装置は、作業員が実プラントに対して操作を実行した場合に、前記実プラントの稼働状況に追従する仮想プラントを用いて、操作実行後の前記実プラントの挙動を予測した第1の予測結果を生成するとともに、前記実プラントの状態に応じた複数の操作パターン案それぞれについて前記実プラントの挙動を予測した各第2の予測結果を生成する予測部と、前記第1の予測結果と前記各第2の予測結果とに基づき、前記作業員が実行した前記操作を評価する評価部と、を有することを特徴とする。
一側面にかかる評価方法は、コンピュータが、作業員が実プラントに対して操作を実行した場合に、前記実プラントの稼働状況に追従する仮想プラントを用いて、操作実行後の前記実プラントの挙動を予測した第1の予測結果を生成するとともに、前記実プラントの状態に応じた複数の操作パターン案それぞれについて前記実プラントの挙動を予測した各第2の予測結果を生成し、前記第1の予測結果と前記各第2の予測結果とに基づき、前記作業員が実行した前記操作を評価する、処理を実行することを特徴とする。
一側面にかかる評価プログラムは、コンピュータに、作業員が実プラントに対して操作を実行した場合に、前記実プラントの稼働状況に追従する仮想プラントを用いて、操作実行後の前記実プラントの挙動を予測した第1の予測結果を生成するとともに、前記実プラントの状態に応じた複数の操作パターン案それぞれについて前記実プラントの挙動を予測した各第2の予測結果を生成し、前記第1の予測結果と前記各第2の予測結果とに基づき、前記作業員が実行した前記操作を評価する、処理を実行させることを特徴とする。
一実施形態によれば、プラントの操業に関わる作業員等の操作を評価することができる。
実施形態1にかかるシステムの全体構成例を説明する図である。 実施形態1にかかる情報処理装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 評価指標DBに記憶される情報の例を示す図である。 シミュレーションによる実プラントの状態のトレンドグラフを示す図である。 予測の具体例1を説明する図である。 予測の具体例2を説明する図である。 予測の具体例3を説明する図である。 予測結果の表示例1を説明する図である。 予測結果の表示例2を説明する図である。 予測結果の表示例3を説明する図である。 予測結果の表示例4を説明する図である。 操作パターンの表示変更例を説明する図である。 トレンド表示処理の流れを示すフローチャートである。 予測処理の流れを示すフローチャートである。 実操作の評価例1を説明する図である。 評価例1の処理の流れを示すフローチャートである。 実操作の評価例2を説明する図である。 障害発生時の操作パターン案の表示処理の流れを示すフローチャートである。 ハードウェア構成例を説明する図である。
以下に、本願の開示する情報処理装置、評価方法および評価プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略し、各実施形態は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
[実施形態1]
[全体構成]
図1は、実施形態1にかかるシステムの全体構成例を説明する図である。図1に示すように、このシステムは、実プラント1とミラープラント100を有し、実プラント1の状態をリアルタイムに追従して仮想上のプラントを構築し、実プラント1の安全操業を実現するシステムである。すなわち、実プラント1は、実世界で、実機器を用いて構築されたプラントであり、ミラープラント100は、仮想空間(サイバー空間)でソフトウェア的に構築された実プラント1に追従する仮想プラントである。なお、実プラント1とミラープラント100とは、有線や無線を問わず、ネットワークを介して接続されている。
実プラント1は、石油、石油化学、化学、ガスなどを用いた各種プラントの一例であり、生成物を得るためのさまざまな施設を備える工場等を含む。生成物の例は、LNG(液化天然ガス)、樹脂(プラスチック、ナイロン等)、化学製品等である。施設の例は、工場施設、機械施設、生産施設、発電施設、貯蔵施設、石油、天然ガス等を採掘する井戸元における施設等である。
実プラント1内は分散制御システム(Distributed Control Systems:DCS)などを用いて構築される。例えば、図示は省略したが、実プラント1内の制御システムが、実プラント1で利用されるプロセスデータを用いて、制御を行う対象の設備に設置されたフィールド機器などの制御機器や、制御を行う対象の設備に対応する操作機器などに対して各種制御を実行する。
なお、フィールド機器とは、設置されている設備の動作状態(例えば、圧力、温度、流量など)を測定する測定機能や、入力された制御信号に応じて設置されている設備の動作を制御する機能(例えば、アクチュエータなど)を備えた操作機器などの現場機器である。センサであるフィールド機器は、設置されている設備の動作状態をプロセスデータとし制御システム内のコントローラに逐次出力し、同コントローラで演算された制御信号に従い、アクチュエータであるフィールド機器はプロセスの動作を制御する。
ここで、プロセスデータには、測定値(Process Variable:PV)、設定値(Setting Variable:SV)、操作量(Manipulated variable:MV)などが含まれる。また、プロセスデータには、出力する測定値の種類(例えば、圧力、温度、流量など)の情報も含まれている。また、プロセスデータには、自フィールド機器を識別するために付与されているタグ名などの情報が紐付けられている。なお、プロセスデータとして出力する測定値は、センサであるフィールド機器が測定した測定値のみではなく、測定値から計算された計算値を含んでいてもよく、アクチュエータであるフィールド機器への操作量値などでもよい。測定値からの計算値の計算は、フィールド機器において行ってよいし、フィールド機器に接続された図示しない外部機器によって行ってもよい。
ミラープラント100は、ミラーモデル200と同定モデル300と解析モデル400とを含み、実プラント1の状態をリアルタイムに追従する仮想上のプラントである。ミラープラント100には、実プラント1に設置される各機器以外にも、例えば高温や高所のように実プラント1上で設置できない場所に仮想的に(ソフトウェア的に)機器を設置したり、コストの関係で設置しなかった機器などを仮想的に設置したりすることができ、実プラント1をより正確かつ安定的に操業するために有効なサービスを提供できる。ここでは、情報処理装置10が各モデルを実行する例で説明するが、これに限定されるものではなく、別々の装置で各モデルを実行してもよい。
ミラーモデル200は、実プラント1と同期して並行に動作し、実プラント1からデータを取得しながらシミュレーションすることにより、実プラント1の挙動を模擬し、同時に実プラント1内で計測されていない状態量を推定し、実プラント1内部を可視化する。一例を挙げると、ミラーモデル200は、実プラント1のプロセスデータを取得し、リアルタイムシミュレーションを実行する物理モデルなどである。すなわち、ミラーモデル200は、実プラント1の状態の可視化を実現する。例えば、ミラーモデル200は、実プラント1から取得したプロセスデータを取り込んで、実プラント1の挙動を追従し、その結果を監視端末500に出力する。この結果、ミラーモデル200は、実プラント1にはない機器なども考慮して、作業員がある操作を実行した後の実プラント1の挙動を予測し、監視者に提供することができる。
同定モデル300は、ミラーモデル200を実プラント1の実測データに合わせ込むために、実プラント1から取得するデータに基づいて定期的に機器の性能パラメータの推定を行う。一例を挙げると、同定モデル300は、ミラーモデル200と実プラント1の誤差を調整する物理モデルなどである。すなわち、同定モデル300は、一定時間ごと、もしくは、ミラーモデル200と実プラント1との誤差が大きくなった場合に、必要に応じて、ミラーモデル200のパラメータ等を調整する。例えば、同定モデル300は、ミラーモデル200から性能等を示す各種パラメータや変数の値を取得し、これらを更新して、更新後のパラメータや変数の値をミラーモデル200に出力する。この結果、ミラーモデル200のパラメータや変数の値が更新される。なお、パラメータや変数の値としては、設計データや運転データなどが含まれる。
解析モデル400は、ミラーモデル200が模擬する実プラント1の挙動に基づいて、実プラント1の将来の動作状態の予測などを行う。例えば、解析モデル400は、定常状態予測、過渡状態予測、及び予防診断(異常診断)等を行う。一例を挙げると、解析モデル400は、実プラント1の状態を解析するシミュレーションを実行する物理モデルなどである。すなわち、解析モデル400は、実プラント1の将来予測を実行する。例えば、解析モデル400は、ミラーモデル200から取得したパラメータや変数を初期値として高速計算を行うことにより、現時点から数分~数時間先の実プラント1の挙動を予測し、トレンドグラフとして表示することができる。
このようなシステムにおいて、情報処理装置10は、実プラント1に対する操作と操作を実行する実行時刻とが対応付けられた操作情報を含む複数の操作パターン案それぞれについて、実プラント1の稼働状況に追従するミラープラント100を用いたシミュレーションにより、実プラント1の挙動を予測する。そして、情報処理装置10は、複数の操作パターン案それぞれと各予測結果とを対応付けて出力する。このようにすることで、情報処理装置10は、作業員等が取り得る操作パターンそれぞれを作業員等に提示することができ、作業員等は、より適切な操作パターンを選択することができる。
[機能構成]
図2は、実施形態1にかかる情報処理装置10の機能構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、情報処理装置10は、通信部11、記憶部12、処理御部20を有する。
通信部11は、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば通信インタフェースなどにより実現される。例えば、通信部11は、実プラント1との通信を制御し、プラントデータなどをリアルタイムに取得する。また、通信部11は、監視端末500に各種情報を送信し、監視端末500に各種情報を表示出力する。
記憶部12は、各種データや処理部20が実行するプログラムなどを記憶する処理部であり、例えばメモリやハードディスクなどにより実現される。この記憶部12は、評価指標DB13を記憶する。
評価指標DB13は、複数の操作パターンのうち適切な操作パターンを選択する指標となる各評価指標を記憶するデータベースである。すなわち、評価指標DB13は、シミュレーションにより算出されるプラントの状態や性能を評価する指標を記憶する。なお、ここで記憶される情報は、シミュレーションにより算出可能な範囲内で、ユーザにより任意に変更することができる。
図3は、評価指標DB13に記憶される情報の例を示す図である。図3に示すように、評価指標DB13は、複数の評価指標と各評価指標の最終目標値とを対応付けて記憶する。図3の例では、評価指標として、生産量(t)、原材料消費量(t)、設備負荷率(%)、消費電力(W)、排出CO(kg)が設定されている。
生産量は、実プラント1の生産物の量を示す指標であり、最終目標値としてX(t)が設定されている。原材料消費量は、実プラント1で生成される生産物の原材料の消費量を示す指標であり、最終目標値としてY(t)が設定されている。設備負荷率は、実プラント1を稼働させる各装置や設備の負荷率を示す指標であり、最終目標値としてZ(%)が設定されている。消費電力は、実プラント1を稼働させる電力の消費量を示す指標であり、最終目標値としてP(W)が設定されている。排出COは、実プラント1を稼働させる際に排出される二酸化炭素の量を示す指標であり、最終目標値としてQ(kg)が設定されている。
処理部20は、情報処理装置10全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどにより実現される。この処理部20は、ミラー処理部30、同定処理部40、予測処理部50、表示処理部60を有する。なお、ミラー処理部30、同定処理部40、予測処理部50、表示処理部60は、プロセッサが有する電子回路やプロセッサが実行するプロセスなどにより実現される。
ミラー処理部30は、実プラント1の状態の可視化を実行する処理部である。具体的には、ミラー処理部30は、実プラント1からリアルタイムにプロセスデータを取得し、物理モデルを用いたリアルタイムシミュレーションにより、実プラント1の状態を追従して可視化する。すなわち、ミラー処理部30は、上述したミラーモデル200を用いる。
同定処理部40は、ミラー処理部30によるシミュレーションと実プラント1の誤差を調整する処理部である。具体的には、同定処理部40は、ミラー処理部30によるシミュレーションで使用される各種パラメータや変数の値を更新する。すなわち、同定処理部40は、上述した同定モデル300を生成する。
予測処理部50は、第1予測部51と第2予測部52を有し、実プラント1の状態を解析するシミュレーションを実行して、実プラント1の将来の状態を予測する処理部であり、上記解析モデル400を用いる。
第1予測部51は、現時点から数分~数時間先の実プラント1の挙動を予測し、トレンドグラフを生成する処理部である。具体的には、第1予測部51は、定期的、作業員等(もしくはオペレータ等)により指示された場合、または、実プラント1で操作が発生した場合などの任意のタイミングで、挙動予測のシミュレーションを実行する。なお、本実施形態では、作業員等(もしくはオペレータ等)を単に「作業員等」と記載する。
例えば、第1予測部51は、時刻Tに作業員が実プラント1上で「設備Aの温度を50度に設定」の操作を実行した場合、「設備Aの温度=50度」の操作情報を入力としたシミュレーションにより、時刻T以降の実プラント1の状態をシミュレーションする。ここでシミュレーションされる実プラント1の状態としては、実プラント1の生成物の量、設備Aによる影響を受ける機器の圧力や温度などを含む実プラント1の状態量などが該当する。
図4は、シミュレーションによる実プラント1の状態のトレンドグラフを示す図である。図4に示すように、第1予測部51は、横軸を時刻、縦軸を実プラント1の状態とするトレンドグラフを生成する。図4に示すトレンドグラフ上のTR110は、実プラント1の実測値であり、TR112は、現在時刻以降の予測データである。
第2予測部52は、作業員が実プラント1へ行う操作に関して仮想的に生成された複数の操作パターン案それぞれについて、実プラント1で取得されるプラントデータを用いたシミュレーションにより、複数の操作パターン案それぞれを実行した場合の各実プラント1の挙動を予測する処理部である。具体的には、第2予測部52は、ミラーモデル200を用いて、予測を開始する現在のプロセス状態値と各操作パターン案とから、指定された期間(もしくは工程間)の将来の状態を予測する。
例えば、第2予測部52は、作業員等により、開始時刻と終了時刻とを含むシミュレーション期間の設定を受け付ける。そして、第2予測部52は、開始時刻になると、実プラント1の状態を収集し、収集した情報を用いて複数の操作パターン案を生成する。そして、第2予測部52は、複数の操作パターン案それぞれについて、予め生成した物理モデルや実プラント1に同定したモデル(例えばミラーモデル200など)などを用いたシミュレーションにより、終了時刻における各評価指標の予測値を算出する。
より詳細には、第2予測部52は、操作パターン案に含まれる各仮想操作および実プラント1の状態を示すプロセス値などの各数値を入力とするシミュレーションにより、各仮想操作実行時の各評価指標、操作パターン案を実行した時の各評価指標の遷移、終了時刻における各評価指標の予測値などを含む予測結果を生成する。また、第2予測部52は、シミュレーション結果(予測結果)を、表示処理部60に出力し、記憶部12に格納する。
なお、各操作パターン案は、作業員等が予め用意してもよく、第2予測部52が過去に履歴等から自動で生成してもよく、機械学習モデルや専用のシミュレータなどを用いて予測されたものでもよい。
表示処理部60は、シミュレーション結果を表示出力する処理部である。例えば、表示処理部60は、情報処理装置10の表示部(図示しない)、実プラント1の監視端末、作業員等が利用する端末などの各装置に、第2予測部52により生成された各予測結果を表示出力する。
[予測(シミュレーション)の具体例]
次に、図5から図7を用いて、第2予測部52による予測(シミュレーション)の具体例を説明する。ここでは、作業員等により、シミュレーション期間として、開始時刻(12:00)、終了時刻(14:00)が指定されたとする。なお、各具体例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
(具体例1)
図5は、予測の具体例1を説明する図である。図5に示すように、第2予測部52は、開始時刻(12:00)になると、操作パターン案1から操作パターン案nのn個の操作パターン案を生成する。なお、操作パターン案に、電子化された実プラント1のSOP(Standard Operating Procedure)を含めてもよい。
例えば、操作パターン案1は、12:00から14:00までの操作を規定した情報であり、12:30に仮想操作Aを実行し、13:00に仮想操作Bを実行し、13:30に仮想操作Cを実行するパターンである。ここでは、一例として、操作パターン案1は、実プラント1のSOPと同一とする。
また、操作パターン案2は、12:00から14:00までの操作を規定した情報であり、12:30に仮想操作Aを実行し、13:30に仮想操作Bと仮想操作Cを実行するパターンである。なお、仮想操作とは、「設備Aの温度を50度に設定」、「バルブを20%閉める」、「原料の投入量を10%増やす」などのプラントを操業するための具体的な操作が該当する。
そして、第2予測部52は、操作パターン案1から操作パターン案nそれぞれについて、ミラーモデル200によるシミュレーションにより、予測結果1から予測結果nのそれぞれを算出する。すなわち、第2予測部52は、各操作パターン案について、例えば現在時刻12:00の時点で14:00における実プラント1の状態を予測する。なお、各予測結果には、「生産量(t)、原材料消費量(t)、設備負荷率(%)、消費電力(W)、排出CO(kg)」が含まれる。
このようにして、第2予測部52は、作業員等が指定したシミュレーション期間で、仮想的な各操作パターン案を実行した場合の実プラント1の状態変化を予測する。
(具体例2)
また、第2予測部52は、定期的もしくは各操作が行われた後に、その時点のプロセス値および同定モデル300を用いてシミュレーションを実行し、予測結果(評価指標)を更新してもよい。そこで、具体例2では、第2予測部52が、操作パターン案に含まれる各仮想操作の実行タイミングで、シミュレーションを再実行し、終了時刻における予測結果を更新する例を説明する。なお、再シミュレーションは、例えば同定モデル300によりミラーモデル200を更新した上で実行してもよい。
図6は、予測の具体例2を説明する図である。図6に示すように、第2予測部52は、開始時刻(12:00)になると、そのときのプロセス値等を取得するとともに、一例として操作パターン案1と操作パターン案2の2個の操作パターン案を生成する。なお、操作パターン案1と操作パターン案2は、具体例1で説明した操作パターン案である。
そして、第2予測部52は、操作パターン案1と操作パターン案2それぞれについて、開始時刻(12:00)のプロセス値およびミラーモデル300等を用いたシミュレーションにより、開始時刻(12:00)時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を予測する。
続いて、「12:30」になると、操作パターン案1および操作パターン案2について、「12:30」に仮想操作Aを実行した状態となる。ここで、第2予測部52は、操作パターン案1と操作パターン案2のそれぞれについて、再シミュレーションを実行する。すなわち、第2予測部52は、「12:30」時点のプロセス値等を取得し、当該プロセス値および12:30以降の操作パターン案1の各仮想操作を用いたシミュレーションにより、「12:30」時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を再予測する。同様に、第2予測部52は、操作パターン案2についても、現時刻のプロセス値および現時刻以降の各仮想操作を用いたシミュレーションにより、「12:30」時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を再予測する。
続いて、「13:00」になると、操作パターン案1について、「13:00」に仮想操作Bを実行した状態となる。ここで、第2予測部52は、操作パターン案1について、再シミュレーションを実行する。すなわち、第2予測部52は、「13:00」時点のプロセス値等を取得し、当該プロセス値および13:00以降の操作パターン案1の各仮想操作を用いたシミュレーションにより、「13:00」時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を再予測する。
続いて、「13:30」になると、操作パターン案1について、「13:30」に仮想操作Aを実行した状態となり、操作パターン案2について、「13:30」に仮想操作Bと仮想操作Cを実行した状態となる。ここで、第2予測部52は、操作パターン案1と操作パターン案2のそれぞれについて、再シミュレーションを実行する。すなわち、第2予測部52は、「13:30」時点のプロセス値等を取得し、当該プロセス値および13:30以降の操作パターン案1の各仮想操作を用いたシミュレーションにより、「13:30」時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を再予測する。同様に、第2予測部52は、操作パターン案2についても、現時刻のプロセス値および現時刻以降の各仮想操作を用いたシミュレーションにより、「13:30」時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を再予測する。
このようにして、第2予測部52は、作業員等が指定したシミュレーション期間で、予測結果を更新することで、実プラント1の実状態に追従しつつ、仮想的な各操作パターン案を実行した場合の実プラント1の状態変化を予測する。
(具体例3)
また、第2予測部52は、シミュレーション実行後に、気温や温度などが閾値以上変化するなどの外乱であって、実プラント1の操業に影響を及ぼすような外乱が発生した場合に、外乱発生後のプロセス値を取得して、再シミュレーションを実行することもできる。そこで、具体例3では、第2予測部52が、外乱発生後にシミュレーションを再実行し、終了時刻における予測結果を更新する例を説明する。
図7は、予測の具体例3を説明する図である。図7に示すように、具体例1と同様、第2予測部52は、開始時刻(12:00)になると、操作パターン案1から操作パターン案nのn個の操作パターン案を生成する。そして、第2予測部52は、具体例1と同様、操作パターン案1から操作パターン案nそれぞれについて、シミュレーションにより、予測結果1から予測結果nのそれぞれを算出する。なお、操作パターン案1から操作パターン案nは、具体例1で説明した操作パターン案である。
その後、12:45に外乱が発生した場合、外乱発生後のプロセス値を用いて、再シミュレーションが実行される。例えば、第2予測部52は、各操作パターン案について、12:45以降の仮想操作と外乱発生後のプロセス値とを用いたシミュレーションにより、外乱発生後の時点での終了時刻(14:00)における実プラント1の状態を再予測する。
このとき、第2予測部52は、外乱発生後に、新たな操作パターンxを生成し、新たな操作パターンxに対してシミュレーションを実行することもできる。例えば、第2予測部52は、過去の履歴等から、発生した外乱に対応する操作パターンを特定したり、外乱の情報の入力に応じて操作パターンを出力する機械学習モデルを用いて操作パターンを特定したり、管理者等から操作パターンの入力を受け付けたりして、外乱発生後の操作パターン案xを生成する。ここで生成される操作パターン案xは、12:45から14:00までの操作を規定した情報であり、13:00に仮想操作Eを実行し、13:30に仮想操作Bと仮想操作Cを実行するパターンである。
そして、第2予測部52は、操作パターン案xについて、上記シミュレーションにより予測結果xを算出する。すなわち、第2予測部52は、外乱発生後の時刻(12:45)の時点で14:00における実プラント1の状態を新たに予測する。
このようにして、第2予測部52は、外乱が発生した場合に、シミュレーション済みの各操作パターン案の予測結果を更新することができるとともに、新たな操作パターン案の予測結果を生成することができる。
[予測結果の表示の具体例]
次に、図8から図12を用いて、第2予測部52による予測結果の表示例を説明する。例えば、表示処理部60は、作業員等の設定や作業員等の操作に応じて、マトリックス表示、レーダーチャート、トレンドチャートなどの表示形式により、各操作パターン案を比較可能に表示する。なお、ここで表示される予測結果は、図5から図7で説明したいずれかの手法により算出される。
(表示具体例1)
図8は、予測結果の表示例1を説明する図である。図8に示すように、表示処理部60は、縦軸に「操作パターン案」、横軸に予測結果である「評価指標(生産量(t)、原材料消費量(t)、設備負荷率(%)、消費電力(W)、排出CO(kg))」を設定したマトリックス画面(表形式画面)を生成し、各マスにシミュレーションにより算出された値を設定して、ディスプレイや監視端末500等に表示出力する。例えば、操作パターン案1については、生産量が「1.0t」、原材料消費量が「0.3t」、設備負荷率が「20%」、消費電力が「300W」、排出COが「150kg」とシミュレーションにより算出されたことが示されている。
(表示具体例2)
図9は、予測結果の表示例2を説明する図である。図9に示すように、表示処理部60は、レーダーチャート形式で予測結果を表示することができる。表示処理部60は、評価指標(生産量(t)、原材料消費量(t)、設備負荷率(%)、消費電力(W)、排出CO(kg))を頂点とするレーダーチャートを生成し、各操作パターン案の予測結果を表示する。このとき、表示処理部60は、図3で示した各評価指標の最終目標値や、シミュレーション期間の開始時刻(12:00)で算出した終了時刻(14:00)における各評価指標の目標値なども表示してもよい。なお、終了時刻(14:00)における各評価指標の目標値は、予測処理部50により物理モデルやミラーモデル200などを用いて算出されたり、管理者等により設定されたり、過去の履歴に基づき決定される。
(表示具体例3)
図10は、予測結果の表示例3を説明する図である。図10に示すように、表示処理部60は、レーダーチャート形式以外にも、予測結果(各評価指標)の推移を表示することもできる。具体的には、表示処理部60は、操作パターン案1について、仮想操作が実行される12:30(仮想操作A)、13:00(仮想操作B)、13:30(仮想操作C)のそれぞれの予測結果(各評価指標)を、時系列で表示することで、予測結果の遷移を表示する。
また、表示処理部60は、操作パターン案ごとに、予測結果の時系列遷移と各時刻の予測結果のレーダーチャート形式とを同じ画面上で表示することもできる。必要に応じて、予め設定された目標値なども表示させることができる。また、表示処理部60は、マトリックス表示、レーダーチャート形式の表示、時系列の表示を、作業員等の操作により切り替えることができる。
(表示具体例4)
また、表示処理部60は、作業員等の操作に応じて表示を変更することもできる。図11は、予測結果の表示例4を説明する図である。図11では、予測結果の別例として、「総時間(分)、操作の容易性(回数)、消費電力(W)、排出CO(kg)、原材料消費量(t)」を評価指標とする例を示している。なお、「総時間(時間)」は、各仮想操作を実行するのに要する時間を示し、「操作の容易性」は、シミュレーション期間に含まれる仮想操作の回数である。
図11に示すように、表示処理部60は、操作パターン案1A、操作パターン案2A、操作パターン案3Aの予測結果をマトリックス形式で表示する。この状態で、表示処理部60は、「操作パターン1A」が選択されると、操作パターン1Aの詳細を表示する。例えば、表示処理部60は、操作パターン1Aの詳細情報として、操作パターン1Aが「12:30に仮想操作AA、13:00に仮想操作AB、13:45に仮想操作AC」が含まれていることを表示する。
また、表示処理部60は、マトリックス形式で表示される情報を強調表示したり、ソートしたりすることもできる。図12は、操作パターンの表示変更例を説明する図である。
例えば、図12の(a)に示すように、表示処理部60は、マトリックス形式の表示画面上で「排出CO(kg)」が選択された場合、操作パターン1A、2A、3Aのうち「排出CO(kg)」が最も少ない「操作パターン3A」の「排出CO(kg)=100」を強調表示する。
また、図12の(b)に示すように、表示処理部60は、マトリックス形式の表示画面上で「総時間(時間)」が選択された場合、操作パターン1A、2A、3Aを「総時間(時間)」が短い順でソートして表示する。
なお、ここでは、マトリックス形式を用いた例として説明したが、これに限定されるものではなく、レーダーチャート形式の表示、時系列の表示であっても、同様に強調表示やソート表示を実行することができる。
[トレンド表示処理の流れ]
図13は、トレンド表示処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、第1予測部51が最新のプラントデータを取得すると(S101:Yes)、同定モデル300が機器の性能パラメータの推定を行ってミラーモデル200の同定処理を行い(S102)、第1予測部51が、シミュレーションにより、現在時刻以降の実プラント1の状態を予測する(S103)。
そして、第1予測部51は、予測結果を表示するトレンドグラフを生成して監視端末500に図4のような形式で表示出力する(S104)。なお、表示先は、実プラント1の監視端末、作業員のスマートフォンや携帯端末などのように、任意に設定することができる。
[予測処理の流れ]
図14は、予測処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、第2予測部52は、処理開始が指示されると(S201:Yes)、複数の操作パターン案を生成する(S202)。
続いて、第2予測部52は、シミュレーション期間の入力を受け付けて、各操作パターン案についてシミュレーションを実行し(S203)、複数の評価指標を算出する(S204)。ここで、第2予測部52は、未処理の操作パターン案がある場合(S205:No)、S203以降を繰り返す。
一方、全操作パターン案についてシミュレーションが完了した場合(S205:Yes)、表示処理部60は、指定された形式により、評価指標を予測結果として表示する(S206)。
そして、表示処理部60は、予測結果を表示する画面上で、選択操作を受け付けた場合(S207:Yes)、選択された操作パターン案を強調表示する(S208)。
[効果]
上述したように、情報処理装置10は、複数の操作パターン案の操作内容と、その操作パターン案を実行したときに予測される実プラント1の状態である予測結果とを、作業員等に提示することができる。この結果、作業員等は、より適切な操作パターンを選択することができる。
また、情報処理装置10は、予測結果が異なる複数の操作パターン案を作業員等に提示することができる。この結果、作業員等は、実プラント1のユーザが所望する状態に対応する操作パターン案を、簡易かつ短時間で選択することができるので、安全操業および適切なプラント操業を両立することができる。
[実施形態2]
ところで、情報処理装置10は、仮想的な操作パターンの提示だけではなく、作業員等が実際に行った実操作を評価することもできる。そこで、実施形態2では、作業員等の操作を評価する例を説明する。
(評価例1)
例えば、情報処理装置10は、作業員等により実操作が行われた時点でシミュレーションを実行して評価することができる。図15は、実操作の評価例1を説明する図である。図15に示すように、第2予測部52は、「12:00」に実操作Xが実行されると、実際に実行された操作情報を取得する。そして、第2予測部52は、作業員等によりシミュレーションの対象時刻「14:00」の入力を受け付け、作業時刻「12:00」時点での「14:00」における実プラント1の状態を予測し、第1の予測結果の一例である予測結果Xを生成する。
一方で、第2予測部52は、実施形態1と同様の手法により、操作パターン案1から操作パターン案nそれぞれについて、「12:00」時点での「14:00」における評価指標を予測し、各第2の予測結果の一例である予測結果1から予測結果nを生成する。なお、操作パターン案1は、12:00に仮想操作Aを実行するパターンである。操作パターン案2は、12:00に仮想操作Bを実行し、12:30に仮想操作Cを実行し、13:30に仮想操作Dを実行するパターンである。操作パターン案nは、12:00に仮想操作Aと仮想操作Bを実行し、13:00に仮想操作Cを実行し、13:30に仮想操作Dを実行するパターンである。
その後、第2予測部52は、実操作Xに基づくシミュレーションにより得られた予測結果Xと、各操作パターン案に基づくシミュレーションにより得られた各予測結果とを比較した評価結果を生成して表示する。例えば、第2予測部52は、各予測結果のうち管理者等が評価の基準として選択した予測結果やSOPに対応する予測結果と、実操作Xに基づく予測結果Xとの類似度により比較する。例を挙げると、第2予測部52は、各予測結果に含まれる各評価指標の類似度を算出し、類似度が閾値以上の場合には高評価、類似度が閾値未満の場合には低評価と評価する。また、第2予測部52は、予測結果Xと最終目標値との類似度に基づき評価することもできる。
なお、実プラントの1の挙動の反応速度を考慮すると、各シミュレーションで使用される、実操作が実行されたタイミングもしくは仮操作が実行されたタイミングで取得されたプラント状態値(プラントデータ)は、実操作の実行もしくは仮操作の実行による反応後の値も、実操作の実行もしくは仮操作の実行による反応前の値(反応速度の関係で反応が反映される前の値)も含み得る。すなわち、第2予測部52は、実操作Xに基づくシミュレーションにおいて、12:00における実操作Xの操作情報と、実操作Xによる反応前のプロセス状態値とを用いて、14:00のプラント状態を予測してもよい。同様に、第2予測部52は、仮想操作Xに基づくシミュレーションにおいて、12:00における仮想操作Xの操作情報と、仮想操作Xによる反応前のプロセス状態値とを用いて、14:00のプラント状態を予測してもよい。つまり、実操作Xのシミュレーションの際に取得される12:00時点のプロセス状態値と、仮想操作Xのシミュレーションの際に取得される12:00時点のプロセス状態値とは、同じ値もしくは誤差が小さいほぼ同じ値である。
図16は、評価例1の処理の流れを示すフローチャートである。図16に示すように、第2予測部52は、作業員等による実際の操作が発生すると(S301:Yes)、実行された実際の操作情報を、実プラント1や操作履歴などから取得する(S302)。
続いて、第2予測部52は、実際の操作情報を用いたシミュレーションを実行して、評価指標の予測結果を生成する(S303)。また、第2予測部52は、実プラント1で取得可能な実環境の情報に基づき各操作パターン案を生成し(S304)、各操作パターン案を用いたシミュレーションを実行し、評価指標の各予測結果を生成する(S305)。
その後、第2予測部52は、実操作に基づく評価指標の予測結果と、各操作パターン案に基づく各評価指標の各予測結果とを用いて、作業員等が実行した実操作を評価する(S306)。
(評価例2)
例えば、情報処理装置10は、作業員等により行われた一連の実操作が完了した後、その一連の実操作を評価することができる。図17は、実操作の評価例2を説明する図である。図17に示すように、第2予測部52は、「12:00」に一連の実操作の最初である実操作Xが実行されると、実施形態1と同様の手法により、操作パターン案1から操作パターン案nそれぞれについて、「12:00」時点での「14:00」における評価指標を予測する。すなわち、第2予測部52は、各操作パターン案について、実操作Xが行われた時刻12:00の時点で14:00における実プラント1の状態(評価指標)を予測した各予測結果を生成する。
なお、操作パターン案1は、12:00に仮想操作X、12:30に仮想操作A、13:00に仮想操作B、13:30に仮想操作Cを実行するパターンであり、実プラント1のSOPと同一である。操作パターン案2は、12:00に仮想操作Xを実行し、13:00に仮想操作Bと仮想操作Cを実行し、13:30に仮想操作Dを実行するパターンである。操作パターン案nは、12:00に仮想操作Aを実行し、12:30に仮想操作Bを実行し、13:30に仮想操作Cと仮想操作Dを実行するパターンである。また、シミュレーション期間は、予め指定することもでき、その都度指定することもでき、任意に設定変更することができる。
その後、作業員等により、12:45に実操作Yが実行され、13:30に実操作Zが実行されたとする。そして、第2予測部52は、14:00になると、12:00の実操作X、12:45の実動作Y、13:30の実操作Zが実行された結果として、14:00時点の実行結果XXを取得する。ここで、第2予測部52は、実行結果XXとして、実プラント1から上述した各評価指標を取得する。
そして、第2予測部52は、各予測結果のうち管理者等が評価の基準として選択した予測結果やSOPに対応する予測結果と、実操作Xに基づく実行結果XXとの類似度により評価する。また、第2予測部52は、実行結果XXと最終目標値との類似度に基づき評価することもできる。
[実施形態3]
ところで、情報処理装置10は、障害発生時に想定される仮想的な操作パターンのシミュレーションを実行して、評価指標を作業員等に提示することもできる。そこで、実施形態3では、障害発生時に複数の操作パターン案を提示することで、作業員等が適切な障害対応を行うことができる例を説明する。
図18は、障害発生時の操作パターン案の表示処理の流れを示すフローチャートである。図18に示すように、第2予測部52は、障害が発生すると(S401:Yes)、障害情報を収集する(S402)。例えば、第2予測部52は、障害時のオペレーション通り、障害発生箇所、障害発生時刻、障害メッセージ、影響箇所、運転停止の有無などを、実プラント1から取得する。
続いて、第2予測部52は、少なくとも1つの障害時の操作パターン案を生成する(S403)。例えば、第2予測部52は、過去の障害対応履歴等を参照し、S402で取得した障害情報に対応する障害対応を、障害時の操作パターン案として生成する。
そして、第2予測部52は、各操作パターン案についてシミュレーションを実行し、各評価指標の予測結果を算出する(S404)。例えば、第2予測部52は、実施形態1や実施形態2で説明した手法を用いてシミュレーションを実行する。
その後、第2予測部52は、各操作パターン案とシミュレーション結果(予測結果)と対応付けて表示する(S405)。例えば、第2予測部52は、マトリックス形式などを用いて比較可能に表示する。この結果、作業員等は、障害状況に応じた適切な操作パターン案、または、復旧要請に応じた適切な操作パターン案を確認することができる。例えば、作業員等は、複数の操作パターン案の中から、生産量を一番早く回復させる必要がある場合は、生産量の予測結果が最も高い操作パターン案を確認することができる。
[実施形態4]
さて、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
[数値等]
上記実施形態で用いた画面表示例、時刻、各タグの例、評価指標、操作パターン案などは、あくまで一例であり、任意に変更することができる。また、各シミュレーションは、予め生成した物理モデルを採用することができる。さらに、各シミュレーションは、例えば温度などの操作内容などの入力(説明変数)と、例えばタグの値などの出力(目的変数)とが対応付けられた訓練データを用いて生成された機械学習モデルなどを採用することができる。
[操作パターン]
例えば、第2予測部52が仮想的に生成する操作パターンは、ある操作タグに対する操作パターンでもよく、複数の操作タグを含む実プラント1全体またはミラープラント100全体に関する操作パターンでもよい。また、各操作パターンは、SOPに限らず、ベテラン作業員の操作パターンを電子化したものであってもよい。また、操作ごとにシミュレーションに限らず、複数の操作をまとめてシミュレーションすることもできる。
[操作パターンの自動実行]
また、情報処理装置10は、複数の操作パターン案のうち作業員等により選択された操作パターン案を実際に実行することもできる。例えば、情報処理装置10は、図8から図10に示した形式を用いて複数の操作パターン案の予測結果を比較可能に表示し、操作パターン案1が選択された場合、操作パターン案1を自動実行する。すなわち、情報処理装置10は、12:30に仮想操作Aを実プラント1に実際に実行し、13:00に仮想操作Bを実プラント1に実際に実行し、13:30に仮想操作Cを実プラント1に実際に実行する。
また、情報処理装置10は、選択された操作パターン案の自動実行に限らず、例えば操作ガイダンスを実行することもできる。上記例で説明すると、情報処理装置10は、12:30になると仮想操作Aの実行タイミングを知らせるメッセージを表示し、13:00になると仮想操作Bの実行タイミングを知らせるメッセージを表示し、13:30になると仮想操作Cの実行タイミングを知らせるメッセージを表示する。
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
[ハードウェア]
次に、情報処理装置10のハードウェア構成例を説明する。図19は、ハードウェア構成例を説明する図である。図19に示すように、情報処理装置10は、通信装置10a、HDD(Hard Disk Drive)10b、メモリ10c、プロセッサ10dを有する。また、図19に示した各部は、バス等で相互に接続される。
通信装置10aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他のサーバとの通信を行う。HDD10bは、図2に示した機能を動作させるプログラムやDBを記憶する。
プロセッサ10dは、図2に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD10b等から読み出してメモリ10cに展開することで、図2等で説明した各機能を実行するプロセスを動作させる。例えば、このプロセスは、情報処理装置10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ10dは、ミラー処理部30、同定処理部40、予測処理部50、表示処理部60等と同様の機能を有するプログラムをHDD10b等から読み出す。そして、プロセッサ10dは、ミラー処理部30、同定処理部40、予測処理部50、表示処理部60等と同様の処理を実行するプロセスを実行する。
このように、情報処理装置10は、プログラムを読み出して実行することで各種処理方法を実行する情報処理装置として動作する。また、情報処理装置10は、媒体読取装置によって記録媒体から上記プログラムを読み出し、読み出された上記プログラムを実行することで上記した実施形態と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施形態でいうプログラムは、情報処理装置10によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することができる。
10 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 評価指標DB
20 処理部
30 ミラー処理部
40 同定処理部
50 予測処理部
51 第1予測部
52 第2予測部
60 表示処理部

Claims (5)

  1. 作業員が実プラントに対して操作を実行した場合に、前記実プラントの稼働状況に追従する仮想プラントを用いて、操作実行後の前記実プラントの挙動を予測した第1の予測結果を生成するとともに、前記実プラントの状態に応じた複数の操作パターン案それぞれについて前記実プラントの挙動を予測した各第2の予測結果を生成する予測部と、
    前記第1の予測結果と前記各第2の予測結果とに基づき、前記作業員が実行した前記操作を評価する評価部と、
    前記複数の操作パターン案それぞれの前記各第2の予測結果を比較可能な形式で表示するとともに、前記複数の操作パターン案のうち選択された操作パターン案を前記実プラントに実行させる処理、および前記複数の操作パターン案のうち選択された操作パターン案の実行タイミングを知らせるメッセージを当該実行タイミングの時点で表示する処理のうちいずれかを選択させる、表示制御部と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記評価部は、
    前記複数の操作パターン案それぞれに対応する前記各第2の予測結果から評価の基準とする第2の予測結果の選択を受け付け、
    選択された第2の予測結果と、前記第1の予測結果との類似度を算出し、
    前記類似度が閾値以上の場合には高評価と評価し、前記類似度が前記閾値未満の場合には低評価と評価する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記予測部は、
    所定時間内に前記作業員により複数の操作が実行された後の前記実プラントの状態を取得し、
    前記複数の操作のうち最初の操作の実行前もしくは実行後に取得された前記実プラントの状態に応じた前記複数の操作パターン案それぞれについて、前記仮想プラントを用いて、前記最初の操作から前記所定時間経過後の前記実プラントの挙動を予測した前記各第2の予測結果を生成し、
    前記評価部は、
    前記複数の操作が実行された後の前記実プラントの状態と、前記各第2の予測結果との比較により、前記作業員が実行した前記操作を評価する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. コンピュータが、
    作業員が実プラントに対して操作を実行した場合に、前記実プラントの稼働状況に追従する仮想プラントを用いて、操作実行後の前記実プラントの挙動を予測した第1の予測結果を生成するとともに、前記実プラントの状態に応じた複数の操作パターン案それぞれについて前記実プラントの挙動を予測した各第2の予測結果を生成し、
    前記第1の予測結果と前記各第2の予測結果とに基づき、前記作業員が実行した前記操作を評価し、
    前記複数の操作パターン案それぞれの前記各第2の予測結果を比較可能な形式で表示するとともに、前記複数の操作パターン案のうち選択された操作パターン案を前記実プラントに実行させる処理、および前記複数の操作パターン案のうち選択された操作パターン案の実行タイミングを知らせるメッセージを当該実行タイミングの時点で表示する処理のうちいずれかを選択させる、
    処理を実行することを特徴とする評価方法。
  5. コンピュータに、
    作業員が実プラントに対して操作を実行した場合に、前記実プラントの稼働状況に追従する仮想プラントを用いて、操作実行後の前記実プラントの挙動を予測した第1の予測結果を生成するとともに、前記実プラントの状態に応じた複数の操作パターン案それぞれについて前記実プラントの挙動を予測した各第2の予測結果を生成し、
    前記第1の予測結果と前記各第2の予測結果とに基づき、前記作業員が実行した前記操作を評価し、
    前記複数の操作パターン案それぞれの前記各第2の予測結果を比較可能な形式で表示するとともに、前記複数の操作パターン案のうち選択された操作パターン案を前記実プラントに実行させる処理、および前記複数の操作パターン案のうち選択された操作パターン案の実行タイミングを知らせるメッセージを当該実行タイミングの時点で表示する処理のうちいずれかを選択させる、
    処理を実行させることを特徴とする評価プログラム。
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