以下、本発明の一実施形態に係る画像編集システムについて図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部同士を任意に組み合わせてもよい。また、以下に示す実施形態はあくまで例にすぎず、本発明の画像編集システムは、以下の例に限定されることはない。
本実施形態に係る画像編集システムES(図1を参照)は、画像の編集を行うシステムである。画像編集システムESの編集機能が用いられる分野は特に限定されないが、たとえば、冠婚葬祭等のイベント用の画像を作成するために用いられる。具体的には、たとえば、冠婚葬祭等のイベントにおいて、イベントに関与する人物(たとえばイベントの主役)の画像を上映するための当該画像を作成するために用いられる。なお、画像編集システムESの編集機能によって作成された画像は、イベント会場において上映される以外に、たとえば、インターネット等の通信回線を通じて配信されてもよい。以下では、画像編集システムESが葬儀用の画像を作成するために用いられる例について説明する。
図2に示されるように、画像編集システムESは、第1の記憶部1と、第2の記憶部2と、抽出部3と、合成部4とを備えている。画像編集システムESは、少なくとも第1の記憶部1、第2の記憶部2、抽出部3および合成部4を備えていればよく、特に限定されることはないが、図2に示されるように、画像編集システムESは、第3の記憶部5をさらに備えていてもよい。また、図2に示されるように、画像編集システムESは、画像変更部7をさらに備えていてもよい。本実施形態では、画像編集システムESは、サーバ装置SDを備え、サーバ装置SDが、抽出部3、合成部4、画像変更部7等のそれぞれの機能を実行する制御部8を備えている。しかし、抽出部3、合成部4、画像変更部7のそれぞれは、サーバ装置SDの制御部8とは別に設けられていてもよいし、サーバ装置SD以外の装置に設けられていてもよい。
また、図1に示されるように、画像編集システムESは、ユーザが使用する第1の端末装置9と通信可能に接続され、第2の端末装置10をさらに備えていてもよい。第1の端末装置9は、第1の記憶部1、第2の記憶部2、抽出部3、合成部4等(本実施形態では、サーバ装置SD)と通信可能に接続されている。第2の端末装置10は、第1の記憶部1、第2の記憶部2、抽出部3、合成部4等(本実施形態では、サーバ装置SD)と通信可能に接続されている。本実施形態では、画像編集システムESは、第1の記憶部1、第2の記憶部2、抽出部3、合成部4、第3の記憶部5、画像変更部7等により、ユーザから提供された編集対象画像を編集して編集画像EM(図4参照)を作成し、作成した編集画像EMをユーザへ提供する。具体的には、画像編集システムESは、作成した編集画像EMを、ユーザが使用する第1の端末装置9へ送信する。なお、画像編集システムESと通信可能に接続される第1の端末装置9の数は特に限定されず、1つであってもよいし、複数であってもよい。
第1の記憶部1は、所定の人物に関連する画像が複数個含まれている編集対象画像を保存可能である。第1の記憶部1は、編集対象画像を少なくとも一時的に保存することができる記憶媒体(たとえば、ハードディスクドライブ(HDD)であってもよいし、ソリッドステートドライブ(SSD)等)であれば、特に限定されない。なお、本実施形態では、第1の記憶部1は、サーバ装置SDに設けられているが、たとえばサーバ装置SDとは別の装置やクラウドストレージに設けられた記憶部であってもよい。本明細書において、「編集対象画像」とは、画像編集システムESによる編集の対象となる画像である。第1の記憶部1に編集対象画像を保存する方法は特に限定されず、たとえば、編集対象画像が図示しない端末装置から有線または無線の通信回線を通じて第1の記憶部1へ送信されて保存されてもよいし、編集対象画像がUSBメモリ等の図示しない記憶媒体からインターフェイスを介して第1の記憶部1に保存されてもよい。本明細書において、編集対象画像は、動画であってもよいし、静止画であってもよい。また、静止画は、デジタルカメラで撮影された画像であってもよいし、アナログ写真の画像をスキャナー等で読み取ってデジタル化した画像であってもよい。また、第1の記憶部1に保存される編集対象画像に所定の人物に関連する画像が複数個含まれていれば、第1の記憶部1に保存される編集対象画像の数は、特に限定されず、1つであってもよいし、複数個であってもよい。また、第1の記憶部1に保存される編集対象画像の数が複数個である場合、保存されるすべての画像が動画または静止画であってもよいし、保存される画像のうちの一部の画像が動画で、他の画像が静止画であってもよい。また、本明細書において、「所定の人物」とは、編集対象画像に映っている人物のうち、画像編集システムESの編集機能によって作成された画像(以下、編集画像とも称する)を見る人(たとえば、イベントの参加者、具体的には葬儀の参列者等)に印象付けたい人物(たとえば、イベントの主役など、イベントに関わっている人物、具体的には葬儀の対象である故人等)である。また、所定の人物の数は特に限定されず、1人であってもよいし、複数人であってもよい。また、本明細書において、「所定の人物に関連する画像」とは、所定の人物、および/または、所定の人物に関連する人物あるいは物が映っている画像を意味している。「所定の人物に関連する画像」は、所定の人物のみが映っている画像であってもよいし、所定の人物の他に、他の人物が映っている画像であってもよい。また、「所定の人物が映っている画像」は、動画においては、動画を構成する複数のフレーム(静止画)のうち、一部のフレームに所定の人物が映っていてもよいし、全部のフレームに所定の人物が映っていてもよい。第1の記憶部1は、抽出部3と通信可能に接続されている。第1の記憶部1は、編集対象画像を抽出部3へ出力することができる。
第2の記憶部2は、複数のテンプレートTP(図3参照)が記憶される第2の記憶部であって、テンプレートTPのそれぞれは、複数の編集対象画像がはめ込まれる複数の画像枠IFを有する。第2の記憶部2は、複数のテンプレートTPを記憶することができる記憶媒体(たとえば、ハードディスクドライブ(HDD)であってもよいし、ソリッドステートドライブ(SSD)等)であれば、特に限定されない。なお、本実施形態では、第2の記憶部2は、サーバ装置SDに設けられているが、たとえばサーバ装置SDとは別の装置やクラウドストレージに設けられた記憶部であってもよい。本明細書において、「テンプレート」とは、編集対象画像を編集するためのひな型である。テンプレートTPは、テンプレートTPにしたがって編集対象画像を編集することにより、所定のパターンの編集画像EM(図4参照)を得ることができるように構成されている。また、本明細書において、「画像枠」とは、編集対象画像が入る枠、枠組みを意味する。複数の画像枠IFの各々には、編集画像EMを構成する1つの画像IMをはめ込むことができる。編集画像EMを構成する画像IMは、動画であってもよいし、静止画であってもよい。複数の画像枠IFの各々には、1つの編集対象画像の一部または全部をはめ込むことができる。より具体的には、1つの画像枠IFには、後述の抽出部3によって編集対象画像から抽出された画像IMをはめ込むことができる。本実施形態では、テンプレートTPが有する画像枠IFの数は、テンプレートTP毎に設定されている。したがって、テンプレートTPを構成するのに必要な画像IMの数は、テンプレートTP毎に設定されている。
本実施形態では、テンプレートTPにしたがって画像編集を開始するのに必要な編集対象画像の数(以下、必要画像数とも称する)が、テンプレートTP毎に設定されている。「画像編集を開始するのに必要な編集対象画像の数」とは、画像編集システムESが画像編集を行うために必要であると予想される編集対象画像の数であって、実際にその数に満たなければ画像編集を行うことができないという値ではない。具体的には、画像編集を開始するのに必要な編集対象画像の数は、テンプレートTPが有する画像枠IFの数に応じて設定されている。たとえば、テンプレートTPが有する画像枠IFの数が多くなるにつれて、画像編集に必要な編集対象画像の数も多くなる傾向がある。なお、編集対象画像が動画である場合には、1つの編集対象画像の中に所定の人物の画像が複数個含まれている可能性が高いので、画像編集に必要な編集対象画像の数を抑えることができる。第2の記憶部2は、抽出部3と通信可能に接続されている。なお、第2の記憶部2と第1の記憶部1とは、別々の記憶装置として設けられていてもよいし、同じ記憶装置内の別々の記憶領域として設けられていてもよい。
テンプレートTPの複数の画像枠IFのそれぞれは、人の感情に対応するカテゴリーを有している。すなわち、テンプレートTPのそれぞれの画像枠IFには、人の感情に対応するカテゴリーが割り当てられており、互いに同じまたは異なるカテゴリーが割り当てられた複数の画像枠IFが所定の数および所定の順序で並べられている。これにより、テンプレートTPに編集対象画像がはめ込まれたときに、そのテンプレートTPに沿ったテーマやストーリーの編集画像EMが完成する。テンプレートTPは、テンプレートTPにおける画像枠IFの位置(たとえば、1番目の画像枠など)と、当該画像枠IFに割り当てられたカテゴリーが関連付けられた状態で記憶されている。
本明細書において、「人の感情に対応するカテゴリー」とは、人の感情の種類、区分を意味する。「人の感情に対応するカテゴリー」には、正の感情および負の感情、たとえば、「喜び」、「悲しみ」、「怒り」、「驚き」、「恐れ」、「嫌悪」等の複数の基本感情が含まれ得る。また、「人の感情に対応するカテゴリー」には、より詳細な感情(以下、詳細感情とも称する)が含まれていてもよい。詳細感情としては、たとえば、「穏やか」、「敬服」、「崇拝」、「称賛」、「娯楽」、「焦慮」、「畏敬」、「当惑」、「飽きる」、「冷静」、「困惑」、「渇望」、「嫌悪」、「苦しみの共感」、「夢中」、「嫉妬」、「興奮」、「恐れ」、「痛恨」、「面白さ」、「喜び」、「懐旧」、「ロマンチック」、「悲しみ」、「好感」、「同情」、「満足」等を挙げることができる。また、複数の画像枠IFのそれぞれは、複数の基本感情および/または複数の詳細感情のうちのいずれか1つのみを有する場合もあり得るし、複数の基本感情および/または複数の詳細感情のうちの複数の感情の組み合わせ(共存する複数の感情)を有する場合もあり得る。テンプレートTPの複数の画像枠IFのそれぞれが、人の感情に対応するカテゴリーを有していることにより、後述の抽出部3は、編集対象画像から人の感情(たとえば、「喜び」、「悲しみ」、「怒り」、「驚き」等)に着目して画像を抽出することができる。
なお、テンプレートTPは、当該テンプレートTPの画像枠IFが有する感情のカテゴリーに対応する、人のイメージのカテゴリーを有していてもよい。たとえば、テンプレートTPが、「喜び」に対応する画像枠IF、「驚き」に対応する画像枠IF、「怒り」に対応する画像枠IF、および「悲しみ」に対応する画像枠IFを有する場合には、「喜び」、「驚き」、「怒り」および「悲しみ」に対応する人のイメージである「波乱万丈なイメージ」を有する。また、テンプレートTPが、「喜び」に対応する画像枠IFのみを有する場合には、「喜び」に対応する人のイメージである「幸せなイメージ」を有する。また、テンプレートTPが、「穏やか」に対応する画像枠IFのみを有する場合には、「穏やか」に対応する人のイメージである「安らかなイメージ」を有する。また、テンプレートTPが、「喜び」に対応する画像枠IF、「驚き」に対応する画像枠IF、および「穏やか」に対応する画像枠IFを有する場合には、「喜び」、「驚き」および「穏やか」に対応する人のイメージである「明るいイメージ」を有する。なお、テンプレートTPが有する人のイメージは、上述のイメージに限定されるものではなく、テンプレートTPの画像枠IFが有する1つまたは複数の感情のカテゴリーに応じた任意のイメージを設けることが可能である。
また、本実施形態では、複数のテンプレートTPの各々は、複数の感情に対応する複数のカテゴリーが割り当てられた画像枠IFの順序がランダムに並べられて構成されていてもよい。たとえば、「波乱万丈なイメージ」のテンプレートTPは、「喜び」のカテゴリーの画像枠IFと、「驚き」のカテゴリーの画像枠IFと、「怒り」のカテゴリーの画像枠IFと、「悲しみ」のカテゴリーの画像枠IFとが、ランダムの順序で並べられて構成されていてもよい。なお、テンプレートTPにしたがって作成された編集画像EMにおけるカテゴリーの順序は、ユーザによる順序変更指示によって変更できるようにしてもよい。
また、本実施形態では、複数のテンプレートTPのうちの少なくとも1つは、複数の感情に対応する複数のカテゴリーが所定の順序で並べられて構成されていてもよい。たとえば、1つのテンプレートTPを構成する複数の画像枠IFに割り当てられたカテゴリーが互いに異なっている場合、完成した編集画像EMにおいて、故人などの所定の人物の多様な面を見ることができる。たとえば、「波乱万丈なイメージ」のテンプレートTPは、「喜び」のカテゴリーの画像枠IFと、「驚き」のカテゴリーの画像枠IFと、「怒り」のカテゴリーの画像枠IFと、「悲しみ」のカテゴリーの画像枠IFとが、この順序で並べられて構成されていてもよい。この場合、故人の親族などが波乱万丈なイメージの故人にふさわしい編集画像EMを作り出すことが容易になる。
テンプレートTPが、複数の感情に対応する複数のカテゴリーが所定の順序で並べられて構成されている場合には、画像編集を行うのに必要な編集対象画像の数は、感情に対応するカテゴリーの数に応じて設定され得る。たとえば、テンプレートTPが有するカテゴリーの数(感情の数)が多くなるにつれて、画像編集に必要な編集対象画像の数も多くなる傾向がある。なお、編集対象画像が動画である場合には、1つの編集対象画像の中に所定の人物の画像が複数個含まれている可能性が高く、かつ複数の所定の人物の画像が異なるカテゴリー(異なる感情)を有する可能性があるので、必要な編集対象画像の数を抑えることができる。
また、本実施形態では、複数のテンプレートTPは、ユーザによって選択可能であるように構成されてもよい。この場合、後述の抽出部3は、選択されたテンプレートTPの複数の画像枠IFに分類された編集対象画像を割り当てる。この場合、編集対象画像の編集に用いられるテンプレートTPを、ユーザの意思によって容易かつ速やかに決定することができるので、ユーザにとって満足度の高い編集画像が作成されやすくなる。
抽出部3は、編集対象画像から複数の画像枠IFに割り当てられる画像を抽出する。具体的には、抽出部3は、編集対象画像を人の感情に対応して分類し、分類された編集対象画像を、カテゴリーに応じて複数の画像枠IFに割り当てるように構成されている。すなわち、抽出部3は、第1の記憶部1に保存されている1つまたは複数の編集対象画像を、人の感情に対応して分類する(カテゴリーのうち、どの感情に該当するかを決定する)。抽出部3は、分類した複数の編集対象画像のそれぞれがどの感情に対応するかを分類して、編集対象画像と感情とを関連付けて、たとえば第1の記憶部1に記憶する。また、抽出部3は、感情によって分類された編集対象画像を、第2の記憶部2に保存されているテンプレートTP(複数の画像枠IFを有し、それぞれの画像枠IFが人の感情に対応するカテゴリーを有する)を用いて、対応するカテゴリーを有する画像枠IFに割り当てる。「編集対象画像を人の感情に対応して分類する」とは、編集対象画像を、当該編集対象画像に映っている人の感情に対応する種類、区分に仕分けすることを意味する。抽出部3は、編集対象画像からの画像の抽出処理を、編集対象画像が静止画である場合、および、編集対象画像が動画である場合のいずれにおいても行うことができる。たとえば、抽出部3は、編集対象画像が静止画である場合には、1つの静止画から所定の人物に関連する画像を切り出すことができる。また、抽出部3は、編集対象画像が静止画である場合には、複数の静止画から所定の人物に関連する静止画を選択することができる。また、抽出部3は、編集対象画像が動画である場合には、1つの動画から所定の人物に関連する画像(静止画または動画)を切り出すことができる。また、抽出部3は、編集対象画像が動画である場合には、複数の動画から所定の人物に関連する動画を選択することができる。また、本明細書において、「分類された編集対象画像を、カテゴリーに応じて複数の画像枠に割り当てる」とは、人の感情に対応して分類された編集対象画像を、当該感情に対応する画像枠に割り合てることを意味する。たとえば、編集対象画像に映っている所定の人物の感情が「喜び」である場合には、抽出部3は、当該編集対象画像を「喜び」のカテゴリーに分類した後、当該編集対象画像を「喜び」のカテゴリーを有する画像枠IFに割り合てる。なお、人の感情に対応して分類した編集対象画像の数が、当該感情に対応するカテゴリーを有する画像枠IFの数に満たない場合には、抽出部3は、当該感情に近い感情に対応するカテゴリーを有する編集対象画像を画像枠IFに割り当ててもよい。なお、互いに近い感情に対応するカテゴリーはサーバ装置SD等の記憶部において事前に記憶されている。このような割り当てを行うことにより、速やかに割り当てを行って、編集画像EMを迅速に作成することができる。また、テンプレートTPが同じ感情に対応するカテゴリーを有する画像枠IFを複数個有する場合、抽出部3は、当該感情に対応するカテゴリーを有する編集対象画像のうち、当該感情の度合いが高い編集対象画像を、所定の人物を印象付けやすい位置(イベントの参加者に感動を与えやすい位置、たとえばテンプレートTPにおける終盤等)の画像枠IFに割り当ててもよい。このような割り当てを行うことによって、イベントの参加者に所定の人物を強く印象付けて、感動的なイベントにすることができる。抽出部3は、たとえば、一般的にコンピュータに搭載される公知の中央演算処理装置(CPU)などを用いて構成することができる。
なお、本実施形態では、抽出部3は、編集対象画像に映っている人が所定の人物であるかどうかを判別する機能(以下、人物判別機能)を有していてもよい。人物判別機能は、たとえば、公知の顔認識システムを用いて構成することができる。顔認識システムは、デジタル画像から、人を自動的に識別するためのコンピュータシステムである。顔認識システムは、画像内の顔と思われる部分を抽出し、顔画像から目立つ特徴(たとえば、顔のパーツの相対位置や大きさ、目や鼻やほお骨やあごの形など)を抽出することで人を識別する技術である。本実施形態では、たとえば、第1の記憶部1に所定の人物のデジタル画像を保存しておき、抽出部3が所定の人物の画像に対して顔認識システムで所定の人物の顔認識を行い、第1の記憶部1に保存されている編集対象画像に映っている人に対して顔認識システムで顔認識を行い、編集対象画像に映っている人の顔と所定の人物の顔とを照合することにより、編集対象画像から所定の人物の画像を抽出することができる。抽出部3は、人物判別機能を有することにより、たとえば、編集対象画像に複数の人が映っている場合に、複数の人の中から所定の人物を抽出し、編集対象画像を所定の人物の感情に対応して分類するように構成されてもよい。
また、本実施形態では、抽出部3は、所定の人物の顔の表情を画像解析し、解析結果に基づいて、編集対象画像を分類するように構成されてもよい。すなわち、抽出部3は、編集対象画像に映っている人の顔の表情を画像解析して人の感情を認識し、認識結果に基づいて、編集対象画像を分類するように構成されてもよい。人の顔の表情を画像解析して人の感情を認識する機能(以下、感情認識機能とも称する)は、たとえば、公知の感情認識システムを用いて構成することができる。感情認識システムは、デジタル画像から、人の感情を自動的に識別するためのコンピュータシステムである。感情認識システムは、顔の表情から感情を認識する技術であって、画像内の顔と思われる部分を抽出し、顔画像から感情が反映されやすい部分の特徴(たとえば、視線の動き、瞳孔の大きさ、口角の形状など)を抽出することで人の感情を識別する技術である。本実施形態では、たとえば、抽出部3が編集対象画像に映っている所定の人物の顔画像に対して感情認識システムで感情認識を行い、認識された感情に対応する種類、区分に編集対象画像を分類するように構成することができる。抽出部3が、所定の人物の顔の表情を画像解析し、解析結果に基づいて、編集対象画像を分類することにより、編集対象画像を所定の人物の感情に対応する種類、区分に簡易かつ迅速に分類することができる。
また、本実施形態では、抽出部3は、編集対象画像に含まれている所定の人物の画像に基づいて、人物の感情の大きさの度合いを算出するように構成されてもよい。この場合、抽出部3は、感情の大きさの度合いに基づいて、複数の画像枠IFへの編集対象画像の割り当てを決定する。本明細書において、「人物の感情の大きさの度合い」とは、人物の感情の強弱の程度を意味する。抽出部3は、たとえば、「喜び」の感情がどの程度の大きさなのかを数値化して算出することができる。抽出部3は、数値化された感情の度合いに基づいて、複数の画像枠IFへの編集対象画像の割り当てを行うことができる。具体的には、たとえば、編集画像EMを構成する複数の画像枠IFのうちの任意の位置(たとえば編集画像EMの初期、中期または終期)に、「喜び」等の感情の度合いが大きな(たとえば最大)の画像を割り当てることができる。これにより、抽出部3が画像枠IFに編集対象画像を割り当てる際に、感情の度合いが大きい画像が選択されることで、ユーザに最適な編集画像EMを提供できる可能性が高くなる。また、テンプレートTPの複数の画像枠IFが同じカテゴリー(たとえば、テンプレートTPのうち2つの画像枠IFがカテゴリー「喜び」)である場合、感情の度合いによって抽出部3が順序を決定することができる。したがって、たとえば、後半での盛り上がりがユーザから求められている場合に、抽出部3は、後半に感情の度合いの高い画像を選択することができ、ユーザの求めに応じた編集画像EMを提供することが可能になる。これにより、画像編集システムESは、編集画像EMを見る人に感動を与えやすい編集画像EMを作成することができる。
合成部4は、抽出部3によって抽出された複数の画像を組み合わせる合成処理を行うように構成されている。すなわち、合成部4は、抽出部3によって編集対象画像から抽出された複数の画像IMを、抽出部3によって当該複数の画像IMにそれぞれ割り当てられた画像枠IFにはめ込むことにより、編集画像EMを作成するように構成されている。合成部4は、たとえば、一般的にコンピュータに搭載される公知の中央演算処理装置(CPU)などを用いて構成することができる。なお、合成部4および上述の抽出部3は、別々の中央演算処理装置などを用いて構成されていてもよいし、同じ中央演算処理装置などを用いて構成されていてもよい。合成部4は、上述の合成処理によって作成した編集画像EMを第3の記憶部5に保存するように構成されている。
第3の記憶部5は、合成部4によって作成された編集画像EMを保存するように構成されている。第3の記憶部5は、編集画像EMを保存きる記憶媒体(たとえば、ハードディスクドライブ(HDD)であってもよいし、ソリッドステートドライブ(SSD)等)であれば、特に限定されない。なお、本実施形態では、第3の記憶部5は、サーバ装置SDに設けられているが、たとえばサーバ装置SDとは別の装置やクラウドストレージに設けられた記憶部であってもよい。また、本実施形態では、制御部8により、後述の第1の端末装置9からのユーザの指示に基づいて、第3の記憶部5に保存されている編集画像EMが、第1の端末装置9へ送信される。
なお、画像編集システムESが編集画像EMをユーザへ提供する方法は上述した構成に限定されるものではない。たとえば、制御部8は、第3の記憶部5に保存されている編集画像EMをダウンロードするためのURL(Uniform Resource Locator)を図示しない通信部から第1の端末装置9へ送信するように構成されてもよい。この場合、ユーザは、通信部から受信したURLにアクセスすることにより、編集画像EMをダウンロードすることができる。
画像変更部7は、合成部4によって合成された画像IMを、ユーザからの要求に応じて変更する。さらに、画像変更部7は、合成部4によって合成された画像IMの順序の並び替え、および/または、合成部4によって合成された画像IMの少なくとも1つを、第1の記憶部1に記憶された編集対象画像と差し替え可能である。ユーザは、合成部4によって作成された編集画像EMが気に入らない場合は、制御部8へ画像変更の指示を行うことにより、合成部4が合成する画像IMの順序の入れ替え、および/または、編集対象画像の差し替えを行うことができる。抽出部3および合成部4は、順序が入れ替えられた画像および/または差し替えられた編集対象画像を用いて、それぞれ、画像IMの抽出および画像IMの合成を行うことにより、ユーザが希望する編集画像EMを作成することができる。
第1の端末装置9は、画像編集システムESのユーザによって使用される、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の端末装置である。第1の端末装置9は、キーボード、マウス、タッチパネル等の操作入力部と、ディスプレイ、スピーカ等の出力部と、画像編集システムESと通信を行う通信部と、第1の端末装置9の各構成要素の動作を制御する制御部とを備えている。操作入力部は、ユーザによる操作を受け付け、操作に応じた情報を出力するように構成されている。出力部のディスプレイは、画像編集システムESによって作成された編集画像EM、および画像編集システムESにおいて編集画像EMを作成する際の編集対象画像、および編集対象画像から抽出された画像IM等を表示するように構成されている。出力部のスピーカは、画像編集システムESによって作成された編集画像EMに伴う音声等を出力するように構成されている。通信部は、ユーザからの指示、およびユーザが管理する編集対象画像を画像編集システムESへ送信したり、画像編集システムESにより作成された編集画像EM、および画像編集システムESにおいて編集画像EMを作成する際の画像IM等を画像編集システムESから受信するように構成されている。制御部は、たとえば、一般的にコンピュータに搭載される公知の中央演算処理装置(CPU)などを用いて構成することができる。ユーザ(たとえば、葬儀において故人の画像を上映する場合には、故人の遺族)は、第1の端末装置9から(サーバ装置SDの送受信部を介して)画像編集システムESへ編集対象画像を送信し、画像編集に必要な指示を画像編集システムESへ送信することにより、画像編集システムESに編集画像EMを作成させ、作成された編集画像EMを画像編集システムESから受信することができる。
第2の端末装置10は、画像編集システムESによる画像編集サービスを提供するサービス提供者によって使用される、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の端末装置である。第2の端末装置10は、キーボード、マウス、タッチパネル等の操作入力部と、ディスプレイ、スピーカ等の出力部と、サーバ装置SDと通信を行う通信部と、第2の端末装置10の各構成要素の動作を制御する制御部とを備えている。操作入力部は、サービス提供者による操作を受け付け、操作に応じた情報を出力するように構成されている。出力部のディスプレイは、画像編集システムESによって作成された編集画像EM、および画像編集システムESにおいて編集画像EMを作成する際の作成用画像、テンプレートTP等の内容を変更する管理用画像等を表示するように構成されている。出力部のスピーカは、画像編集システムESによって作成された編集画像EMに伴う音声等を出力するように構成されている。通信部は、サービス提供者からの指示をサーバ装置SDへ送信したり、画像編集システムESにより作成された編集画像EM、および画像編集システムESにおいて編集画像EMを作成する際の画像IM等をサーバ装置SDから受信するように構成されている。制御部は、たとえば、一般的にコンピュータに搭載される公知の中央演算処理装置(CPU)などを用いて構成することができる。サービス提供者は、第2の端末装置10において、テンプレートTP等の内容を変更する管理用画像等を表示部に表示させながら、必要に応じてテンプレートTP等の内容を変更したり、編集画像EMを表示部に表示させて確認することができる。
本実施形態に係る画像編集システムESは、上述のように、複数の編集対象画像がはめ込まれる複数の画像枠IFを有するテンプレートTPを複数保存しておく。画像編集システムESは、所定の人物に関連する画像IMが複数個含まれている編集対象画像から、複数の画像枠IFに割り当てられる画像IMを抽出し、抽出された画像を合成することによって編集画像EMを作成する。具体的には、テンプレートTPの複数の画像枠IFのそれぞれは、人の感情に対応するカテゴリーを有している。画像編集システムESは、編集対象画像を人の感情に対応して分類し、分類された編集対象画像を、カテゴリーに応じて複数の画像枠IFに割り当てるように構成されている。すなわち、画像編集システムESは、テンプレートTP(複数の画像枠IFを有し、それぞれの画像枠IFが人の感情に対応するカテゴリーを有する)を用いて、1つまたは複数の編集対象画像を、人の感情に対応して分類する。画像編集システムESは、分類された編集対象画像を、対応するカテゴリーを有する画像枠IFに割り当てる。そして、画像編集システムESは、編集対象画像から抽出された複数の画像IMを、当該複数の画像IMにそれぞれ割り当てられた画像枠IFにはめ込むことにより、編集画像EMを作成する。このように、画像編集システムESは、編集対象画像に映っている人の感情に着目して画像IMを抽出し、抽出された画像IMを組み合わせて編集画像EMを作成するので、編集対象画像に映っている人の感情に着目した編集画像EMを自動的に作成することができる。したがって、画像編集システムESによれば、ユーザから提供された編集対象画像を編集することにより、イベントで上映される人物の画像を簡便かつ迅速に作成することができる。しかも、作成された編集画像EMは、編集対象画像に映っている人の感情に着目した画像であるため、イベントの参加者に対して、編集対象画像に映っている人を強く印象付けることができ、参加者に感動を与えることができる。また、たとえば、葬儀において故人の生前の画像を上映する場合には、上映される故人の画像を簡便かつ迅速に作成することができる。しかも、作成された編集画像EMは、編集対象画像に映っている故人の感情に着目した画像であるため、葬儀の参列者に対して、編集対象画像に映っている故人を強く印象付けることができ、葬儀の参列者に感動を与えることができる。したがって、葬儀を主催する遺族は、葬儀の準備に忙しい中であっても、故人の生前の画像のうちどれを用いるかに時間を割く必要がない。遺族は、所有している画像の全てまたは一部を無作為に画像編集システムESに提供するだけで、画像編集システムESが編集対象画像に映っている故人の生前の感情に着目した感動的な編集画像ESを簡易的にかつ迅速に作成する。したがって、遺族に負担をかけることなく、感動的な葬儀を行うことができる。
次に、画像編集システムESが行う処理手順について、図5~図13を参照して説明する。なお、以下の処理手順は一例であり、管理者の行為によっては、順序が変更されたり、処理手順の間に他の手順が入る場合もある。
まず、ユーザが、第1の端末装置9において、サービス提供者が発行した画像編集用WEBサイトのURLをクリックする等によって、第1の端末装置9はサーバ装置SDにアクセスする。第1の端末装置9がサーバ装置SDにアクセスすると、第1の端末装置9の表示部に画像編集用WEBサイトにおける画像編集用の初期画面C1が表示される(図5参照)。図5に示される例では、初期画面C1には、画像編集の方針を選択するための選択ボタンB1、B2が表示されている。具体的には、選択ボタンB1は、上述のテンプレートTPの内容をユーザがイメージしやすいようにサンプル動画で説明する画面に遷移するためのボタンである。図5に示される例では、選択ボタンB1には「テンプレートから選ぶ」と表示されている。選択ボタンB2は、上述のテンプレートTPの内容を、サンプル動画とは異なる観点(たとえば文字)で説明する画面に遷移するためのボタンである。図5に示される例では、選択ボタンB2には「感覚から選ぶ」と表示されている。
ユーザが初期画面C1において選択ボタンB1を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、複数のテンプレートTPの中から1つのテンプレートTPを選択するための選択用画面C2が表示される(図6参照)。図6に示される例では、選択用画面C2のタイトルが、「テンプレートから選ぶ」と表示されている。また、図6に示される例では、複数のテンプレートTPの内容をサンプル動画で説明するように構成されている。サンプル動画は、テンプレートTPを用いて画像編集を行う手順、および当該テンプレートTPを用いて画像編集を行うことにより作成される編集画像EMの例を動画で説明する。なお、サンプル動画には、説明を補助する音声が付属していてもよい。サンプル動画および音声は、複数のテンプレートTP毎に用意されている。また、各テンプレートTPの名称TPNが用意されている。図6に示される例では、サンプル動画が表示される動画表示エリアE1と、動画表示エリアE1に表示されたサンプル動画に対応するテンプレートTPの名称TPNと、ユーザが見たいサンプル動画を選択するため(テンプレートTPを変更するため)の選択ボタンB3、B4とが表示されている。一方の選択ボタンB3は、操作される毎に、動画表示エリアE1に表示されるサンプル動画を1つ分先に送ることが可能な送りボタンである。他方の選択ボタンB4は、操作される毎に、動画表示エリアE1表示されるサンプル動画を1つ分戻すことが可能な戻りボタンである。また、図6に示される例では、複数のテンプレートTPの中から、画像編集に用いられるテンプレートTPを決定するための決定ボタンB5が表示されている。図6に示される例では、決定ボタンB5には「これにする」と表示されている。本実施形態では、テンプレートTPの内容を説明するサンプル動画および当該テンプレートTPの名称が、テンプレートTP毎に画像編集システムESの記憶部に保存されている。ユーザが見たいサンプル動画を指定する操作を行うと、指定されたサンプル動画および当該サンプル動画に対応するテンプレートTPの名称TPNとが画像編集システムESから第1の端末装置9へ送信され、第1の端末装置9の表示部に表示される(サンプル動画は動画表示エリアE1に表示される)。ユーザは、表示部に表示されたサンプル動画を見て、いずれのテンプレートTPで画像編集を行うのかを決定することができる。ユーザは、画像編集に用いるテンプレートTPを決定して、決定ボタンB5を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、画像をアップロードするためのアップロード用画面C3が表示される(図8参照)。
一方、ユーザが初期画面C1において選択ボタンB2を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、複数のテンプレートTPの中から1つのテンプレートTPを選択するための選択用画面C4が表示される(図7参照)。図7に示される例では、選択用画面C4のタイトルが、「感覚から選ぶ」と表示されている。また、図7に示される例では、複数のテンプレートTPの内容を、文言および/または文章で説明するように構成されている。なお、文言や文章以外に、写真やイラストなどの画像が併せて表示されていてもよい。具体的には、図7に示される例では、説明用の文言および/または文章が表示される説明表示エリアE2と、ユーザが見たい文言および/または文章を選択するための選択ボタンB6とが表示されている。図6に示される例では、選択ボタンB6は、複数のテンプレートTPの名称TPNを示すプルダウンメニューで表示されるように構成されている。また、図7に示される例では、複数のテンプレートTPの中から、画像編集に用いられるテンプレートTPを決定するための決定ボタンB7が表示されている。図7に示される例では、決定ボタンB7には「これにする」と表示されている。本実施形態では、テンプレートTPの内容を説明する文言および/または文章が、テンプレートTP毎に画像編集システムESの記憶部に保存されている。ユーザが見たい文言および/または文章を指定する操作を行うと、指定された文言および/または文章が画像編集システムESから第1の端末装置9へ送信され、第1の端末装置9の表示部に表示される(説明表示エリアE2に表示される)。ユーザは、表示部に表示された文言および/または文章を見て、いずれのテンプレートTPで画像編集を行うのかを決定することができる。ユーザは、画像編集に用いるテンプレートTPを決定して、決定ボタンB7を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、画像をアップロードするためのアップロード用画面C3が表示される(図8参照)。
上述のように、選択用画面C2(図6参照)において決定ボタンB5を操作するか、または、選択用画面C4(図7参照)において決定ボタンB7を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、アップロード用画面C3が表示される(図8参照)。図8に示される例では、アップロード用画面C3のタイトルが、「写真/動画をアップロードする」と表示されている。また、図8に示される例では、アップロード用画面C3は、上述の所定の人物の顔画像と、上述の編集対象画像とをアップロードできるように構成されている。本明細書において、「所定の人物の顔画像」とは、所定の人物の顔が映っている画像である。「所定の人物の顔画像」には、所定の人物の顔が映っていればよく、所定の人物の顔の他に、所定の人物における顔以外の部位(たとえば、胸部、腹部、手足等)、および/または、所定の人物以外の物が映っていてもよい。「所定の人物の顔画像」は、編集対象画像と同じ画像であってもよいし、編集対象画像とは別の画像であってもよい。また、「所定の人物の顔画像」は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。なお、「所定の人物の顔画像」には、当該顔画像に映っている顔が上述の人物判別機能によって所定の人物を特定できる程度に鮮明に映っていることが好ましい。このように鮮明に映っていることにより、抽出部3は、「所定の人物の顔画像」に映っている顔から所定の人物を特定し、編集対象画像から所定の人物を自動的に抽出することができる。図8に示される例では、所定の人物の顔画像が表示される顔画像表示エリアE3と、所定の人物の顔画像を第1の端末装置9に保存されている複数の画像の中から選択する操作と、選択された顔画像を画像編集システムESへアップロードする操作とを行うことが可能なアップロードボタンB8とが表示されている。また、図8に示される例では、編集対象画像が表示される対象画像表示エリアE4と、編集対象画像を第1の端末装置9に保存されている複数の画像の中から選択する操作と、選択された編集対象画像を画像編集システムESへアップロードする操作とを行うことが可能なアップロードボタンB9とが表示されている。ユーザがアップロードボタンB8を操作することによって、第1の端末装置9に保存されている複数の画像の中から所定の人物の顔画像を選択すると、選択された所定の人物の顔画像が顔画像表示エリアE3に表示される。さらに、ユーザがアップロードボタンB8を操作すると、先のアップロードボタンB8の操作で選択された所定の人物の顔画像(顔画像表示エリアE3に表示されている画像)が、画像編集システムESにアップロードされ、第1の記憶部1に保存される。また、ユーザがアップロードボタンB9を操作することによって、第1の端末装置9に保存されている複数の画像の中から編集対象画像を選択すると、選択された編集対象画像が対象画像表示エリアE4に表示される。さらに、ユーザがアップロードボタンB9を操作すると、先のアップロードボタンB9の操作で選択された編集対象画像(対象画像表示エリアE4に表示されている画像)が、画像編集システムESにアップロードされ、第1の記憶部1に保存される。
図8に示される例では、アップロード用画面C3には、編集画像作成ボタン(プレビューボタン)B10が表示されている。編集画像作成ボタンB10は、画像編集システムESにアップロードした編集対象画像を編集することにより編集画像EMを作成するためのボタンである。図8に示される例では、編集画像作成ボタンB10には、「プレビューを見る」と表示されており、編集画像作成ボタンB10は、編集画像EMを作成する指示を送信するボタンであるとともに、画面上にプレビューを表示させるボタンでもある。本実施形態では、編集画像作成ボタンB10は、所定の条件が満たされることにより、ユーザによる操作が可能なアクティブ状態となるように構成されている。すなわち、編集画像作成ボタンB10は、所定の条件が満たされていない状態では、ユーザによる操作を行うことができない非アクティブ状態となるように構成されている。所定の条件とは、たとえば、テンプレートTPにしたがって画像編集を開始するのに必要な編集対象画像の数(必要画像数)以上の編集対象画像が画像編集システムESにアップロードされることである。必要画像数以上の数の編集対象画像がアップロードされると、編集画像作成ボタンB10がアクティブ状態となり、ユーザが操作することが可能となる。ユーザが編集画像作成ボタンB10を操作すると、画像編集システムESが、アップロードされている編集対象画像を編集して編集画像EMを作成する。編集画像EMが作成されると、第1の端末装置9の表示部に、編集画像EMが映し出されるプレビュー画面C5が表示される(図9参照)。
また、図8に示される例では、アップロード用画面C3には、チェックボックスCB1が表示されている。チェックボックスCB1は、第1の記憶部1に保存された編集対象画像から所定の人物を自動的に抽出する機能、および、所定の人物の顔の表情を画像解析して所定の人物の感情を識別する機能を使用するかどうかを選択するためのチェックボックスである。チェックボックスCB1の近傍には、チェックボックスCB1にチェックを入れたときの機能を示すように、「自動判別」と表示されている。なお、チェックボックスCB1に代えて、同様の選択を行うための選択ボタン(図示せず)が表示されていてもよい。ユーザがチェックボックスCB1にチェックを入れた状態で、編集画像作成ボタンB10を操作すると、画像編集システムESの抽出部3が、第1の記憶部1に保存されている所定の人物の顔画像および1つまたは複数の編集対象画像を照合することにより、1つまたは複数の編集対象画像から所定の人物に関連する複数の画像IMを抽出する。さらに、抽出部3は、抽出した複数の画像IMに映っている所定の人物の感情を自動的に認識する。さらに、抽出部3は、複数の画像IMの各々を当該画像IMに映っている所定の人物の感情に対応するカテゴリー(種類、区分)に分類し、分類した画像IMを、カテゴリーに応じて複数の画像枠IFに割り当てる(画像IMに対応するカテゴリーを有する画像枠IFに割り当てる)。一方、ユーザがチェックボックスCB1にチェックを入れていない状態で、編集画像作成ボタンB10を操作すると、画像編集システムESの抽出部3は、第1の記憶部1に保存されている編集対象画像には所定の人物が映っており、かつ所定の人物の感情が所定の感情であるものとみなして、編集対象画像を所定の人物の所定の感情に対応するカテゴリー(種類、区分)に分類し、分類した画像IMを、カテゴリーに応じて複数の画像枠IFに割り当てる(画像IMに対応するカテゴリーを有する画像枠IFに割り当てる)。具体的には、たとえば、編集対象画像には所定の人物のみが映っており、かつ、編集対象画像に映っている所定の人物の感情が所定の感情(たとえば喜びの感情)であることを示す情報が付随した編集対象画像をユーザが第1の端末装置9から第1の記憶部1にアップロードする。これにより、抽出部3が当該情報を読み取って、編集対象画像を当該情報に対応するカテゴリーに分類し、編集対象画像を、分類したカテゴリーに応じて画像枠IFに割り当てる。この場合、編集対象画像に映っている人が所定の人物であり、かつ所定の人物の感情が所定の感情であることをユーザが自ら判断し、その判断結果を編集対象画像ととともにアップロードすることにより、画像編集システムESが編集対象画像からの所定の人物の抽出および所定の人物の感情認識を行うことなく、編集画像EMを作成することができる。
また、図8に示される例では、アップロード用画面C3には、チェックボックスCB2が表示されている。チェックボックスCB2は、編集画像EMに伴う音声の文字起こしを行う機能を使用するかどうかを選択するためのチェックボックスである。チェックボックスCB2の近傍には、チェックボックスCB2にチェックを入れたときの機能を示すように、「文字起こし」と表示されている。なお、チェックボックスCB2に代えて、同様の選択を行うための選択ボタン(図示せず)が表示されていてもよい。ユーザがチェックボックスCB2にチェックを入れた状態で、編集画像作成ボタンB10を操作すると、画像編集システムESの抽出部3が、編集対象画像から抽出した画像IMに伴う音声の文字起こしを行い、起こした文字を画像IMに重畳させる。文字起こしは、所定の人物の音声(たとえば葬儀における故人の生前の音声)のみについてのみ行ってもよいし、所定の人物以外の人の音声(たとえば生前の故人の話し相手の音声、生前の故人の周囲の人の音声)についても文字起こししてもよい。文字起こしを行うことにより、イベントの参加者(たとえば葬儀の参列者)は、視覚的に音声の内容を把握することができ、所定の人物(たとえば葬儀における故人)がどのような人であったのかをより明確かつ容易に把握することができる。また、所定の人物以外の人の音声についても文字起こしすることにより、所定の人物と所定の人物の周囲の人との関わりをより明確かつ容易に把握することができる。したがって、イベントの参加者により感動を与えやすくなる。一方、ユーザがチェックボックスCB2にチェックを入れていない状態で、編集画像作成ボタンB10を操作すると、画像編集システムESの抽出部3は、編集対象画像から抽出した画像IMに伴う音声の文字起こしを行わない。
また、図8に示される例では、アップロード用画面C3には、画像変更ボタンB11が表示されている。画像変更ボタンB11は、画像編集システムESにアップロードした編集対象画像を編集することにより作成された編集画像EMの内容を変更するためのボタンである。図8に示される例では、画像変更ボタンB11には、「再生順や写真/動画を変更する」と表示されている。ユーザが画像変更ボタンB11を操作すると、画像変更用画面C6が表示される(図10参照)。
上述のように、アップロード用画面C3(図8参照)において編集画像作成ボタンB10を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、プレビュー用画面C5が表示される(図9参照)。図9に示される例では、プレビュー用画面C5のタイトルが、「プレビュー」と表示されている。図9に示される例では、プレビュー用画面C5には、画像編集システムESにアップロードした編集対象画像を編集することにより作成された編集画像EMがプレビュー表示されるプレビュー表示エリアE5が表示されている。図9に示される例では、プレビュー表示エリアE5をマウスでクリック等することにより、編集画像EMが再生される(プレビュー表示される)ように構成されている。また、図9に示される例では、プレビュー用画面C5には、アップロード用画面C3に遷移するためのアップロード遷移ボタンB12が表示されている。ユーザがアップロード遷移ボタンB12を操作することにより、アップロード用画面C3が表示される。また、図9に示される例では、編集画像EMの内容を変更する画面に遷移するための画像変更ボタンB13が表示されている。ユーザが画像変更ボタンB13を操作することにより、第1の端末装置9の表示部に画像変更用画面C6が表示される。また、図9に示される例では、編集画像EMを確定するための画面に遷移するための確定ボタンB14が表示されている。本実施形態では、確定ボタンB14は、編集画像EMを確定するとともに、当該編集画像EMを購入する購入ボタンでもあり、確定ボタンB14を操作することにより、画像購入用画面C7が表示される。ユーザは、プレビュー表示された編集画像EMを確認して、編集画像EMの内容に納得し、編集画像EMの購入を決めた場合には、確定ボタン(購入ボタン)B14を操作する。一方、ユーザは、プレビュー表示された編集画像EMを確認して、編集画像EMの内容に納得しない場合には、編集画像EMの内容を変更するために、アップロード遷移ボタンB12を操作するか、または、画像変更ボタンB13を操作する。
上述のように、ユーザがアップロード用画面C3(図8参照)において画像変更ボタンB11を操作したり、プレビュー用画面C5(図9参照)において画像変更ボタンB11を操作すると、第1の端末装置9の表示部に、画像変更用画面C6が表示される(図10参照)。図10に示される例では、画像変更用画面C6のタイトルが、「再生順や写真/動画を変更する」と表示されている。図10に示される例では、画像変更用画面C6には、編集画像EMの内容を変更するための操作を行うことが可能な変更操作エリアE6が表示されている。図10に示される例では、変更操作エリアE6は、たとえばマウスのクリックやドラッグ等の操作により、編集画像EMを構成する複数の画像IMの順序を入れ替える操作が可能に構成されている。複数の画像IMの順序を入れ替えることにより、画像IMの再生順序を変更することができる。また、変更操作エリアE6は、たとえばマウスのクリックやドラッグ等の操作により、編集画像EMを構成する複数の画像IMのいずれかを、編集画像EMに入っていない画像IM(たとえば、抽出部3によって抽出された画像IMではあるが、編集画像EMの構成要素としては採用されなかった画像IM)と入れ替える操作が可能に構成されている。変更操作エリアE6には、たとえば、現在の編集画像EMを構成している複数の画像IMと、当該画像IMと入れ替え可能な画像IMの候補とが表示される。この場合、ユーザは、画像IMの入れ替え操作を、マウスのクリック、ドラッグ等の操作により行うことができる。編集画像EMを構成する複数の画像IMのいずれかを、編集画像EMに入っていない画像IMと入れ替えることにより、編集画像EMを構成する画像IMの組み合わせを変更することができる。また、図10に示される例では、画像IMの組み合わせが変更された編集画像EMを作成(プレビュー)するための編集画像作成ボタン(プレビューボタン)B15が表示されている。ユーザが編集画像作成ボタンB15を操作すると、画像編集システムESは、画像IMの組み合わせが変更された編集画像EMを作成する。また、ユーザが編集画像作成ボタンB15を操作すると、第1の端末装置9の表示部にプレビュー用画面C5が表示され、プレビュー表示エリアE5に、画像IMの組み合わせが変更された編集画像EMが表示される(図9参照)。また、画像変更用画面C6には、アップロード用画面C3に遷移するためのアップロード遷移ボタンB19が表示されている。ユーザがアップロード遷移ボタンB19を操作することにより、第1の端末装置9の表示部にアップロード用画面C3が表示される(図8参照)。ユーザがアップロード遷移ボタンB12を操作した場合も、同様に、第1の端末装置9の表示部にアップロード用画面C3が表示される(図8参照)。ユーザは、アップロード用画面C3において、新たに編集対象画像をアップロードすることができる。ユーザがアップロード用画面C3において、編集画像作成ボタンB10を操作すると、画像編集システムESは、新たにアップロードされた編集対象画像を用いて編集画像EMを新たに作成する。また、ユーザが編集画像作成ボタンB10を操作すると、第1の端末装置9の表示部にプレビュー用画面C5が表示され(図9参照)、プレビュー表示エリアE5には、新たに作成された編集画像EMがプレビュー表示される。ユーザは、プレビュー表示された編集画像EMを確認して、編集画像EMの内容に納得し、編集画像EMの購入を決めた場合には、確定ボタン(購入ボタン)B14を操作する(図9参照)。
上述のように、ユーザが購入ボタンB14を操作すると、第1の端末装置9の表示部に編集画像EMを購入するための購入画面C7が表示される(図11参照)。図11に示される例では、決済手続きを行うための決済手続エリアE7が表示されている。図11に示される例では、決済手続エリアE7は、たとえば、オンラインでのクレジットカードによる決済ができるように構成されている。オンラインでのクレジットカードによる決済ができることにより、ユーザは容易かつ速やかに決済を行うことができる。図11に示される例では、決済手続エリアE7における決済内容に同意して決済を実行するための購入確定ボタンB16が表示されている。ユーザが購入確定ボタンB16を操作すると、決済手続きが実行され、動画購入手続きが完了したことを示す購入完了画面C8が表示される(図12参照)。また、ユーザが購入確定ボタンB16を操作すると、合成部4によって確定した編集画像の合成処理が開始される。「確定した編集画像の合成処理」とは、上述の編集画像作成ボタンB10およびB15の操作によって作成される編集画像EMと比べて画質の良好な編集画像EMを作成することを意味する。すなわち、編集画像作成ボタンB10およびB15の操作によって編集画像EMを作成する場合には、編集画像EMの購入が確定していないため、画質よりも作成スピードが要求される。このため、編集画像作成ボタンB10およびB15の操作によって編集画像EMを作成する場合には、比較的画質の低い編集画像EMであっても速やかに作成されるのがよい。一方、編集画像EMの購入確定後は、画質の高さが要求されるので、比較的画質の高い編集画像EMが作成される。なお、編集画像EMの作成時の画質と、購入確定後の編集画像EMの画質とは同じ画質であっても構わない。図12に示される例では、確定した編集画像の合成処理によって作成された編集画像EMをダウンロードするためのダウンロード用ボタンB17が表示されている。図12に示される例では、確定した編集画像の合成処理が完了して編集画像EMが作成されると、ダウンロードボタンB17が非アクティブ状態からアクティブ状態に変化する。ユーザがアクティブ状態のダウンロード用ボタンB17を操作すると、編集画像EMをダウンロードするためのURLが電子メール等で第1の端末装置9に通知される。ユーザが通知されたURLにアクセスすると、編集画像EMをダウンロードするためのダウンロード用画面C9が第1の端末装置9の表示部に表示される(図13参照)。図13に示される例では、編集画像EMをダウンロードするためのダウンロード実行ボタンB18が表示されている。ユーザがダウンロード実行ボタンB19を操作すると、第1の端末装置9に編集画像EMがダウンロードされる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。なお、上記した実施形態は、以下の構成を有する発明を主に説明するものである。
(1)画像の編集を行う画像編集システムであって、前記画像編集システムは、
所定の人物に関連する画像が複数個含まれている編集対象画像を保存可能な第1の記憶部と、
複数のテンプレートが記憶される第2の記憶部であって、前記テンプレートのそれぞれは、複数の前記編集対象画像がはめ込まれる複数の画像枠を有する、第2の記憶部と、
前記編集対象画像から前記複数の画像枠に割り当てられる画像を抽出する抽出部と、
前記抽出部によって抽出された複数の画像を組み合わせる合成処理を行うように構成されている合成部と、を備え、
前記テンプレートの前記複数の画像枠のそれぞれは、人の感情に対応するカテゴリーを有し、
前記抽出部は、前記編集対象画像を人の感情に対応して分類し、分類された前記編集対象画像を、前記カテゴリーに応じて前記複数の画像枠に割り当てるように構成されている画像編集システム。
(2)前記複数のテンプレートのうちの少なくとも1つは、複数の感情に対応する複数のカテゴリーが所定の順序で並べられて構成されている、(1)に記載の画像編集システム。
(3)前記複数のテンプレートは、ユーザによって選択可能であり、前記抽出部は、選択されたテンプレートの複数の画像枠に前記分類された前記編集対象画像を割り当てる、(1)または(2)に記載の画像編集システム。
(4)前記画像編集システムは、前記合成部によって合成された画像を、ユーザからの要求に応じて変更する画像変更部をさらに備え、
前記画像変更部は、前記合成部によって合成された画像の順序の並び替え、および/または、前記合成部によって合成された画像の少なくとも1つを、前記第1の記憶部に記憶された前記編集対象画像と差し替え可能である、(1)~(3)のいずれか1つに記載の画像編集システム。
(5)前記抽出部は、前記所定の人物の顔の表情を画像解析し、解析結果に基づいて、前記編集対象画像を分類する、(1)~(4)のいずれか1つに記載の画像編集システム。
(6)前記抽出部は、前記編集対象画像に含まれている前記所定の人物の画像に基づいて、前記人物の感情の大きさの度合いを算出するように構成され、
前記抽出部は、前記感情の大きさの度合いに基づいて、前記複数の画像枠への前記編集対象画像の割り当てを決定する、(1)~(5)のいずれか1つに記載の画像編集システム。