JP7508353B2 - 海底地形推定方法、学習済モデル生成方法、海底地形推定装置およびプログラム - Google Patents
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Description
<情報処理装置の構成>
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1の(a)は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成を例示するブロック図である。情報処理装置10は、海底の地形の変化を推定する装置である。情報処理装置10は、本明細書に係る海底地形推定装置の一例である。図1の(a)に示すように、情報処理装置10は、取得部11および推定部12を備える。
以上のように構成された情報処理装置10が実行する海底地形推定方法S10の流れについて説明する。図1の(b)は、海底地形推定方法S10の流れを示すフロー図である。図示のように、海底地形推定方法S10は、ステップS11およびステップS12を含む。
ステップS11において、取得部11は、海底の地形のコンター図を表すコンター図データ、海底に来襲した波浪の統計結果を示す統計データ、および、統計結果に対応する期間を示す期間データを含む入力データを取得する。
ステップS12において、推定部12は、機械学習により構築された学習済モデルに入力データを入力して得られる、海底の変化後の地形に関する出力データを用いて、海底の地形の変化を推定する。
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置10は、コンター図データ、統計データおよび期間データを含む入力データを、機械学習により構築された学習済モデルに入力して得られる出力データに基づき、海底の地形の変化を推定する。これにより、海底の地形の変化を容易に推定することができる。
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図2は、実施形態2に係る情報処理装置10Aの機能構成を例示するブロック図である。情報処理装置10Aは、海底の地形の変化を推定する装置である。情報処理装置10Aは、制御部110A、記憶部120A、および通信部130Aを含む。制御部110Aは、取得部11Aおよび推定部12Aを備える。
取得部11Aは、学習済モデルLM1に入力する入力データを取得する。入力データは、海底の地形のコンター図を表すコンター図データ、前記海底に来襲した波浪の統計結果を示す統計データ、および、前記統計結果に対応する期間を示す期間データを含む。
推定部12Aは、入力データを学習済モデルLM1に入力して得られる、海底の変化後の地形に関する出力データを用いて、前記海底の地形の変化を推定する。地形の変化を推定する手法の詳細については後述する。
以上のように構成された情報処理装置10Aが実行する海底地形推定方法S10Aの流れについて、図面を参照して説明する。図3は、海底地形推定方法S10Aの流れを示すフロー図である。海底地形推定方法S10Aは、ステップS21~S26を含む。
ステップS21において、取得部11Aは、コンター図データ、統計結果データ、および期間データを含む入力データを取得する。一例として、取得部11Aは、記憶部120Aに記憶された入力データを読み出すことにより取得する。また、一例として、取得部11Aは、端末装置20が送信した入力データを受信することにより、入力データを取得してもよい。また、取得部11Aは、外部接続された記憶装置から入力データを読み出すことにより、入力データを取得してもよい。また、取得部11Aは、コンター図データを第1の端末装置から受信し、統計データおよび期間データを第2の端末装置から受信する、といったように、複数の装置から入力データを取得してもよい。
コンター図データは、海底の地形のコンター図を表すデータである。図4は、コンター図を例示する図である。図において、コンター図C11は、海底を含む領域R1の地形を複数の等値線で表す。図4のコンター図C11において、凡例C111は地盤高(m)を表す。凡例C111では図中右側ほど地盤高が高い。コンター図データを生成する装置は、情報処理装置10Aであってもよく、また、端末装置20等の他の装置であってもよい。一例として、情報処理装置10Aが領域R1において予め計測された水深を示す水深データに基づきコンター図データを生成する。
統計結果データは、コンター図データに対応する領域において出現した波浪の統計結果を示すデータである。図5は、統計結果を例示する図である。図5において、表T1は、領域R1において出現した波浪を波高毎および波向毎に統計した結果を示す。表T1は、出現した波浪の波高毎および波向毎の出現数および出現率を含む。表T1において、波高は、「0.00~0.50」、「0.50~1.00」、「1.00~1.50」といったように、所定範囲毎に区分される。また、波向は、「N」、「NNE」、「NE」といったように、複数の方向に区分される。波浪は、統計対象とする期間において波高毎および波向毎にカウントされる。波浪の統計処理を行う装置は、情報処理装置10であってもよく、また、他の装置であってもよい。波浪の計測は例えば、超音波式や水圧式の波高計により計測され、波高計からの計測値に基づき出現した波浪が記録される。なお、波高計に通信機器を設置し、波高計から直接計測値を情報処理装置10に回線を通じて送信するようにしてもよい。
期間データは、統計結果データの示す統計結果に対応する期間を示すデータである。統計結果データの示す統計結果が図5の表T1に示す内容である場合、期間データは、表T1に記録された波浪が計測された期間を示す。なお、表T1には統計対象とした期間の表示はないが、別途情報処理装置10Aに表T1の対象期間が入力される。
図3のステップS22において、推定部12Aは、ステップS21で取得した入力データを学習済モデルLM1に入力して得られる出力データを取得する。
図6は、学習済モデルLM1の一例を模式的に示した図である。図示のとおり、学習済モデルLM1には、コンター図データ、統計結果データ、および期間データを含む入力データが入力される。
学習済モデルLM1が出力する出力データは、海底の変化後の地形に関するデータである。本実施形態において、出力データは、波浪による海底の地形の高さ変化量をコンター図で表すデータを含む。海底の地形の変化量とは、例えば波浪による海底の侵食あるいは堆積による高さ変化をいう。
図3のステップS23において、推定部12Aは、学習済モデルLM1からの出力データの示すコンター図を、所定の格子間隔毎に高さ変化量を表す数値、すなわちメッシュ上の数値データに変換する。格子間隔の大きさは例えば10~15mであってもよい。格子間隔は、推定対象である海底の特徴等に応じて情報処理装置10Aの管理者が設定してもよい。図7の(b)は、ステップS23で推定部12Aが変換した数値データD21を例示する図である。数値データD21は、x座標とy座標により表される各座標における侵食や堆積による高さ変化量ΔZを含む。
図3のステップS24において、推定部12Aは、ステップS23で変換した数値データD21を用いて、地形変化の推定対象である領域R1に含まれる複数の部分領域のそれぞれの体積変化量を算出する。部分領域は、例えば情報処理装置10Aの管理者等により設定される。部分領域は、一例として、港口部、港内部、港奥部、および/または港外部により区分された領域であってもよい。また、部分領域は、一例として、海底地形の特徴により区分される領域であってもよい。海底の特徴により区分する場合、一例として、水深が浅い領域、出っ張った凸部を含む領域(例えば岩礁部)、凹凸が大きい領域(例えば窪地)、等が部分領域として設定されてもよい。
図3のステップS25において、推定部12Aは、出力データが変換された数値データを所定の補正値を用いて補正した結果を用いて海底の地形の変化を推定する。
補正値は、学習済モデルLM1から出力される出力データを補正するために用いられる情報である。本実施形態において、補正値は、学習済モデルLM1の機械学習において教師データとして用いられた実測値である海底の変化後の地形に関するデータと、当該データに対応する入力データを学習済モデルLM1に入力して得られる出力データとの関係に基づく値である。補正値は、例えば0.7~1.3の範囲の数値である。補正値を算出する手法、および学習済モデルLM1を構築する手法の詳細については、後段の実施形態3で説明する。
図3のステップS26において、推定部12Aは、ステップS25で補正した数値データを用いて海底の地形の変化を推定する。一例として、推定部12Aは、補正値を用いて補正された数値データと、変化前の海底の地形を表すコンター図データとを用いて、海底の変化後の地形を表すコンター図データを生成する。推定部12Aが海底の地形の変化を推定する手法はこれに限られない。例えば、推定部12Aは、ステップS25で補正した数値データをそのまま推定結果として出力してもよい。
ステップS27において、推定部12Aは、ステップS26で推定した海底の地形の変化を示すデータを出力する。一例として、推定部12Aは、ステップS26で生成したコンター図データを出力する。この場合、推定部12Aは、コンター図データを端末装置20の表示装置に出力し、コンター図データの表すコンター図を表示装置に表示させてもよい。また、推定部12Aは、コンター図データを端末装置20に送信することにより出力してもよい。また、推定部12Aは、コンター図データを記憶部120Aに記憶させることにより出力してもよい。
本発明の実施形態3について、図面を参照して説明する。なお、実施形態1~2にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を繰り返さない。
図9は、本実施形態に係る情報処理装置10Bの機能構成を示すブロック図である。情報処理装置10Bは、機械学習により学習済モデルLM1を構築する装置である。情報処理装置10Bは、制御部110B、記憶部120Aおよび通信部130Aを備える。制御部110Bは、推定フェーズ実行部111Bおよび学習フェーズ実行部112Bを含む。推定フェーズ実行部111Bは、取得部11Aおよび推定部12Aを含む。学習フェーズ実行部112Bは、学習用データ取得部13B、学習済モデル生成部14B、補正値算出部15Bおよび再学習部16Bを含む。
学習用データ取得部13Bは、学習済モデルLM1の機械学習で用いる学習用データ(教師データ)を取得する。本実施形態において、学習用データは、第1データおよび第2データを含む。
学習済モデル生成部14Bは、第1データと該第1データに対応する第2データとを用いて、第1データと第2データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルLM1を生成する。
補正値算出部15Bは、学習済モデルLM1の機械学習において教師データとして用いられた第2データと、当該第2データに対応する第1データを学習済モデルLM1に入力して得られる出力データとの関係に基づき補正値を算出する。補正値を算出する手法の詳細については後述する。
再学習部16Bは、補正値算出部15Bが算出した補正値を用いて、該第1データに基づく学習済モデルLM1の出力データを補正して得られるデータを再学習用データとして前記学習済モデルの再学習を実施する。
再学習を実施する手法の詳細については後述する。
以上のように構成された情報処理装置10Bが実行する学習済モデル生成方法S10Bの流れについて、図面を参照して説明する。図10は、学習済モデル生成方法S10Bの流れを示すフロー図である。学習済モデル生成方法S10Bは、ステップS31~S41を含む。
ステップS31において、学習用データ取得部13Bは、第1データと第2データとを取得する。一例として、学習用データ取得部13Bは、記憶部120Aに記憶された第1データと第2データとを読み出すことにより取得する。また、一例として、学習用データ取得部13Bは、端末装置20が送信した第1データと第2データとを受信することにより、第1データと第2データとを取得してもよい。また、学習用データ取得部13Bは、外部接続された記憶装置から第1データと第2データとを読み出すことにより、第1データと第2データとを取得してもよい。また、学習用データ取得部13Bは、第1データを第1の端末装置から受信し、第2データを第2の端末装置から受信する、といったように、複数の装置から別々に第1データと第2データとを取得してもよい。
ステップS32において、学習済モデル生成部14Bは、第1データと第1データに対応する第2データとの組を用いて、第1データと第2データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルLM1を生成する。学習済モデルLM1を規定する各種のパラメータは記憶部120Aに記憶される。
ステップS33~S39において、補正値算出部15Bは、機械学習において教師データとして用いた第2データと、当該第2データに対応する第1データを学習済モデルLM1に入力して得られる出力データとの関係に基づき、補正値を特定する。ステップS33~S39の処理は、教師データの数だけ繰り返し実行される。以下の説明では、教師データの数をn(nは自然数)とし、k番目(1≦k≦n)に処理対象となる第1データを「第1データD1(k)」という。また、第1データD1(k)に対応する第2データを「第2データD2(k)」という。
ステップS34において、補正値算出部15Bは、第2データD2(k)に対応する実測値データDpic(k)を取得する。図11は、ステップS34~S39において補正値算出部15Bが取得する実測値データ等のデータの具体例を示す図である。図において、実測値データDpicは、ステップS34で補正値算出部15Bが取得する実測値データDpic(k)の具体例である。補正値算出部15Bは、一例として、記憶部120Aから実測値データDpic(k)を読み出すことにより取得してもよく、また、端末装置20から実測値データDpic(k)を受信することにより取得してもよい。また、補正値算出部15Bは、第2データD2(k)を実測値データDpic(k)に変換することにより、実測値データDpic(k)を取得してもよい。第2データD2(k)を実測値データDpic(k)に変換する処理は、例えば図3のステップS23の変換処理と同様である。
ステップS35において、補正値算出部15Bは、出力データDo(k)を一定の格子間隔毎の高さ変化量を表すメッシュ上の数値データDai(k)に変換する。出力データDo(k)を数値データDai(k)に変換する処理は、例えば図3のステップS23の処理と同様である。図11における数値データDaiは、ステップS35で補正値算出部15Bが算出する数値データDai(k)の具体例である。
ステップS36において、補正値算出部15Bは、実測値データDpic(k)を用いて部分領域(R11~R14)毎の体積変化量Vpic(k)を算出するとともに、数値データDai(k)を用いて部分領域毎の体積変化量Vai(k)を算出する。図11の例では、補正値算出部15Bは、実測値データDpicを用いて、部分領域R11~R14の体積変化量Vpicを算出する。また、補正値算出部15Bは、数値データDaiを用いて、部分領域R11~R14の体積変化量Vaiを算出する。
ステップS37において、補正値算出部15Bは、部分領域毎に、ステップS36で算出した体積変化量Vpic(k)と体積変化量Vai(k)との比Vpic(k)/Vai(k)を、補正値を算出するための値(以下、「データ別補正値」という)として算出する。図11の例では、補正値算出部15Bは、部分領域R11のデータ別補正値A11(k)として、(25.4/12.4)を算出する。また、補正値算出部15Bは、部分領域R12のデータ別補正値A12(k)として、(32.2/52.2)を算出する。補正値算出部15Bは、部分領域R13のデータ別補正値A13(k)として、(210.4/250.4)を算出する。補正値算出部15Bは、部分領域R14のデータ別補正値A14(k)として、(62.3/112.3)を算出する。なお、補正値算出部15Bは、データ別補正値としてVai(k)/Vpic(k)を算出して用いてもよい。
ステップS38において、補正値算出部15Bは、教師データとして用いた全ての第1データについて、データ別補正値の算出処理(ステップS33~S37の処理)を実行したかを判定する。全ての第1データについてデータ別補正値の算出処理が完了した場合(ステップS38にてYES)、補正値算出部15BはステップS39の処理に進む。一方、全ての第1データについてデータ別補正値の算出処理が完了していない場合(ステップS38にてNO)、補正値算出部15BはステップS33の処理に進み、次の第1データについてデータ別補正値の算出処理を実行する。
ステップS39において、補正値算出部15Bは、教師データとして使用した第1データ毎に算出したデータ別補正値の平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値、またはこれらを用いて算出される値を、補正値Aとして特定する。補正値Aは、地形変化の推定処理(図3のステップS25、等)で用いられる値である。補正値算出部15Bは、部分領域毎に補正値Aを算出してもよく、複数の領域に対して共通した補正値Aを算出してもよく、また、領域全体で共通するひとつの補正値Aを算出してもよい。一例として、図8に示すように領域R1が4つの部分領域R11~R14を含む場合、補正値算出部15Bは、4つの補正値A1~A4を算出してもよいし、領域全体での補正値Aを算出してもよい。領域ごとの補正値Aとしては、一例として、領域ごとのデータ別補正値の平均値、領域ごとのデータ別補正値の最大値、領域ごとのデータ別補正値の最小値、が用いられてもよい。
図10のステップS40において、再学習部16Bは、ステップS39で算出された補正値Aを用いて出力データを補正する。一例として、再学習部16Bは、第1データを学習済モデルLM1に入力して得られるコンター図データ等の出力データを数値データに変換し、変換した数値データを、ステップS39で算出した補正値Aを用いて補正する。再学習部16Bは、補正した数値データを、コンター図データ等の出力データに変換する。変換後の出力データが、補正後の出力データとして用いられる。
ステップS41において、再学習部16Bは、ステップS40で補正した出力データを再学習用データとして、学習済モデルLM1の再学習を実施する。換言すると、再学習部16Bは、第1データと、第1データを学習済モデルLM1に入力して得られた出力データの補正後のデータとの組を教師データとして、学習済モデルLM1の再学習を実施する。
本実施形態にかかる海底地形推定方法の流れは、上述の実施形態2で説明した海底地形推定方法S10Aの流れと同様であるため、ここではその説明を繰り返さない。
本発明の実施形態4について、図面を参照して説明する。なお、実施形態1~3にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施形態に係る情報処理装置の構成は、上述の実施形態2にて説明した構成要素と同様の構成であるため、ここではその説明を繰り返さない。
以下では、本実施形態に係る情報処理装置10Aによる海底地形推定方法S10Cの流れについて、図面を参照して説明する。図12は、海底地形推定方法S10Cの流れを示すフロー図である。海底地形推定方法S10Cは、ステップS21a、およびS22~S26を含む。
ステップS21aにおいて、取得部11Aは、入力データを取得する。取得部11Aが取得する入力データは、コンター図データ、統計結果データおよび期間データに加えて、潮流を示す潮流データ、および海流を示す海流データの少なくともいずれか一方を含む。
学習済モデルLM1に入力する入力データに含まれるデータは、上述した実施形態で示したものに限られない。入力データは、地球上の様々な観測データ、再解析データ、予報データ、衛星データ等の他のデータを含んでいてもよい。
上述の実施形態では、学習済モデルLM1の出力データとして、海底の地形の高さ変化量を表すコンター図データを例示したが、出力データは上述した実施形態で示したものに限られない。出力データは例えば、海底の変化後の地形を表すコンター図データであってもよい。この場合、教師データとして用いられる第2データは、海底の変化後の地形を表すコンター図データである。
学習済モデルLM1の機械学習用の教師データは、上述した実施形態で示したものに限られない。教師データは、地形変化の実測値に基づくデータ、来襲した波浪の実測値に基づくデータに限らず、想定される初期の地形を用いた数値解析結果、および/または想定される来襲波浪を用いた数値解析結果を示すデータであってもよい。
上述の各実施形態における情報処理装置10、情報処理装置10Bの機能は、単体の装置により実現されてもよく、また、複数の装置が協働するシステムにより実現されてもよい。例えば、推定フェーズ実行部111Bを実装する第1の装置と、学習フェーズ実行部112Bを実装する第2の装置とが別体の装置として構成され、第1の装置と第2の装置とが協働することにより上述の情報処理装置10Bが実現されてもよい。この場合、第2の装置は、一例として、第1データおよび第2データを取得するステップと、取得した第1データと第2データとを用いて、第1データと第2データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルLM1を生成するステップと、を実行してもよい。なお、第1の装置と第2の装置間は通信部130Aで接続される。
上述の実施形態3では、補正値算出部15Bは、図10のステップS39において、教師データとして使用した第1データ毎に算出したデータ別補正値の平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値、またはこれらを用いて補正値を算出した。補正値を特定する手法は上述した実施形態で示したものに限られない。一例として、補正値算出部15Bは、ひとつの第1データD1(k)について算出されるデータ別補正値を、地形変化の推定処理で用いる補正値としてもよい。
補正値算出部15Bが複数の補正値を特定した場合、推定フェーズにおいては、情報処理装置10Bは、複数の補正値(例えば、データ別補正値Vpic(k)/Vai(k)の平均値、最大値、最小値)を用いて地形変化の推定を複数パターン行う。これにより、情報処理装置10Bの管理者等が地形変化の推定のばらつき(振れ幅)の程度を把握し易くなる。
上述の各実施形態で用いられる学習済モデルLM1は、上述した実施形態で示したものに限られない。学習済モデルLM11は例えば、MTRNN(Multi Timescale RNN)、LSTM(Long Short Term Memory)等のRNN(Recurrent Neural Network)、ARIMA(AutoRegressive, Integrated and Moving Average)モデル等であってもよい。
情報処理装置10、10A、10Bの制御ブロック(特に取得部11、推定部12、取得部11A、推定部12A、学習用データ取得部13B、学習済モデル生成部14B、補正値算出部15B、再学習部16B)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
S10、S10A、S10C 海底地形推定方法
11、11A 取得部
12、12A 推定部
13B 学習用データ取得部
14B 学習済モデル生成部
15B 補正値算出部
16B 再学習部
20 端末装置
110A、110B 制御部
111B 推定フェーズ実行部
112B 学習フェーズ実行部
120A 記憶部
130A 通信部
Claims (12)
- 海底の地形のコンター図を表すコンター図データ、前記海底に来襲した波浪の統計結果を示す統計データ、および、前記統計結果に対応する期間を示す期間データを含む入力データを取得するステップと、
前記入力データを機械学習により構築された学習済モデルに入力して得られる、前記海底の変化後の地形に関する出力データを用いて、前記海底の地形の変化を推定するステップと、
を情報処理装置が実行する海底地形推定方法。 - 前記出力データは、波浪による前記海底の地形の高さ変化量をコンター図で表すデータを含む、請求項1に記載の海底地形推定方法。
- 前記出力データは、前記海底において予め設定した領域毎の前記海底の地形の体積変化量を示すデータを含む、請求項1または2に記載の海底地形推定方法。
- 前記推定するステップにおいては、前記情報処理装置は、前記出力データを、前記機械学習において教師データとして用いられた実測値である前記海底の変化後の地形に関するデータと、当該データに対応する入力データを前記学習済モデルに入力して得られる出力データとの関係に基づく補正値を用いて補正した結果を用いて、前記海底の地形の変化を推定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の海底地形推定方法。
- 前記海底の地形のコンター図を表すコンター図データ、前記海底に来襲した波浪の統計結果を示す統計データ、および、前記統計結果に対応する期間を示す期間データを含む第1データ、並びに、前記海底の変化後の地形に関する第2データを取得するステップと、
前記第1データと該第1データに対応する第2データとを用いて、前記第1データと前記第2データとの相関関係を機械学習させた前記学習済モデルを生成するステップと、
を更に備える請求項1~4のいずれか1項に記載の海底地形推定方法。 - 前記機械学習において教師データとして用いられた前記第2データと、当該第2データに対応する前記第1データを前記学習済モデルに入力して得られる出力データとの関係に基づき補正値を算出するステップと、
前記補正値を用いて前記出力データを補正して得られるデータを再学習用データとして前記学習済モデルの再学習を実施するステップと、
を更に備える請求項5に記載の海底地形推定方法。 - 前記算出するステップにおいては、前記補正値を前記海底において予め設定された領域毎に算出し、
前記再学習を実施するステップにおいては、前記領域毎の前記補正値を用いて前記領域ごとの前記出力データを補正する、請求項6に記載の海底地形推定方法。 - 前記入力データは、潮流を示す潮流データ、および海流を示す海流データの少なくともいずれか一方を含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載の海底地形推定方法。 - 海底の地形のコンター図を表すコンター図データ、前記海底に来襲した波浪の統計結果を示す統計データ、および、前記統計結果に対応する期間を示す期間データを含む第1データと、実測値である前記海底の変化後の地形に関する第2データと、を含む教師データを用いて、前記第1データを入力データとし、前記第2データを出力データとして、前記第1データと前記第2データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルを生成するステップ、
を情報処理装置が実行する学習済モデル生成方法。 - 海底の地形のコンター図を表すコンター図データ、前記海底に来襲した波浪の統計結果を示す統計データ、および、前記統計結果に対応する期間を示す期間データを含む入力データを取得する取得部と、
前記入力データを機械学習により構築された学習済モデルに入力して得られる、前記海底の変化後の地形に関する出力データに基づき、前記海底の地形の変化を推定する推定部と、
を備えることを特徴とする、海底地形推定装置。 - 前記推定部は、前記出力データを、前記機械学習において教師データとして用いられた実測値である前記海底の変化後の地形に関するデータと、当該データに対応する入力データを前記学習済モデルに入力して得られる出力データとの関係に基づく補正値を用いて補正した結果を用いて、前記海底の地形の変化を推定する、
請求項10に記載の海底地形推定装置。 - 請求項10または11に記載の海底地形推定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記取得部および前記推定部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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深層ニューラルネットワークと分布型モデルを組み合わせたハイブリッド河川水位予測手法,土木学会論文集B1(水工学)[online],Vol.73, No.1,日本,2017年,22-33,[2024年4月5日 検索日], インターネット:<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejhe/73/1/73_22/_pdf> |
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