JP7507660B2 - 減速装置 - Google Patents

減速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7507660B2
JP7507660B2 JP2020186257A JP2020186257A JP7507660B2 JP 7507660 B2 JP7507660 B2 JP 7507660B2 JP 2020186257 A JP2020186257 A JP 2020186257A JP 2020186257 A JP2020186257 A JP 2020186257A JP 7507660 B2 JP7507660 B2 JP 7507660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
gear
heat sink
internal
reduction gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020186257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022076051A (ja
Inventor
了治 筑後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2020186257A priority Critical patent/JP7507660B2/ja
Publication of JP2022076051A publication Critical patent/JP2022076051A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7507660B2 publication Critical patent/JP7507660B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、減速装置に関する。
従来、樹脂製の歯車を有する減速装置が提案されている。例えば特許文献1には、内歯として機能する外ピンが回転自在に配置される内歯歯車本体と、外歯歯車とが樹脂から構成された減速装置が示されている。
特開2020-016262号公報
一般に樹脂は金属よりも熱伝導率が低いため、樹脂製のケーシングを有する減速装置は、装置内部に熱がこもりやすい。
本発明は、樹脂製のケーシングを有する一方、熱のこもりを抑制できる減速装置を提供することを目的とする。
(1)
本発明に係る一態様の減速装置は、
内歯歯車と、前記内歯歯車と噛合う外歯歯車と、前記内歯歯車が設けられるケーシングとを備える減速装置であって、
前記ケーシングは樹脂で構成され、
前記内歯歯車の内歯は、ピン形状であり、前記ケーシングの一部に径方向から接触可能に支持され、前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成され、かつ、前記外歯歯車の軸方向から見たときに前記ケーシングから露出している。
(2)
本発明に係るもう一つの態様の減速装置は、
内歯歯車と、前記内歯歯車と噛合う外歯歯車と、前記内歯歯車が設けられるケーシングとを備える減速装置であって、
前記ケーシングは樹脂で構成され、
前記内歯歯車の内歯は、ピン形状であり、前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成され、かつ、前記外歯歯車の軸方向から見たときに前記ケーシングから露出しており、
前記ケーシングの軸方向外側には前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成された放熱体を有し、
前記内歯が前記放熱体に当接しており、
前記内歯を前記ケーシングの軸方向外側から締結する連結部材を更に備え、
前記連結部材は、前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成され、
前記連結部材の断面積は、前記内歯の断面積よりも大きい。
本発明によれば、樹脂から構成されたケーシングを有する減速装置において、熱のこもりを抑制できるという効果が得られる。
本発明の実施形態1に係る偏心揺動型減速装置を示す断面図である。 図1の偏心揺動型減速装置を入力側から見た図である。 図1のA-A線における偏心揺動型減速装置の断面図である。 本発明の実施形態2に係る偏心揺動型減速装置を示す断面図である。 図4の偏心揺動型減速装置を入力側から見た図である。 本発明の実施形態3に係る偏心揺動型減速装置を示す断面図である。 図6の偏心揺動型減速装置を入力側から見た図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る偏心揺動型減速装置の断面図である。図2は、図1の偏心揺動型減速装置を入力側から見た図である。図3は、図1のA-A線における偏心揺動型減速装置の断面図である。本明細書において、軸方向は偏心揺動型減速装置1の回転軸O1に沿った方向を意味し、径方向は回転軸O1に垂直な方向を意味し、周方向は回転軸O1を中心とする回転方向を意味する。さらに、偏心体軸12のうち装置外部に露出した軸部12dが配置される側(図1の右側)を入力側と呼び、反対側(図1の左側)を出力側と呼ぶ。
<基本構成>
実施形態1の偏心揺動型減速装置1は、第1偏心体12b及び第2偏心体12cを有する偏心体軸12、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16、内歯歯車18、複数の内ピン20、第1キャリア体21、第2キャリア体22、キャリアピン23及び出力部材24を備える。さらに、偏心揺動型減速装置1は、ケーシング25、軸受31~36、並びに、放熱体41、42を備える。ケーシング25は、出力側に位置する第1ケーシング26と、入力側に位置する第2ケーシング27と、中央に位置する第3ケーシング28とを含む。第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16は、本発明に係る外歯歯車の一例に相当する。放熱体41は、本発明に係る第1放熱体の一例に相当し、放熱体42は、本発明に係る第2放熱体の一例に相当する。
偏心体軸12は、回転軸O1が中心軸線と重なる軸部12a、12dと、回転軸O1から偏心して設けられた第1偏心体12b及び第2偏心体12cとを有する。第1偏心体12b及び第2偏心体12cは、回転軸O1に垂直な断面が円形であり、偏心体軸12が回転することで互いに異なる位相で偏心回転する。
第1外歯歯車14は、第1偏心体12bに軸受31を介して組み込まれ、偏心体軸12が回転することで揺動する。第2外歯歯車16は、第2偏心体12cに軸受32を介して組み込まれ、偏心体軸12が回転することで、第1外歯歯車14と異なる位相で揺動する。第1外歯歯車14には、複数の内ピン20をそれぞれ通す複数の内ピン孔14hが周方向に並んで設けられている。同様に、第2外歯歯車16には、複数の内ピン20をそれぞれ通す複数の内ピン孔16hが周方向に並んで設けられている。
内歯歯車18は、径方向内側に複数の内歯を有し、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16を内接噛合する。内歯歯車18は、各々がピン形状でありかつ複数の内歯として機能する複数の外ピン18aを含む。複数の外ピン18aは、第1ケーシング26、第2ケーシング27及び第3ケーシング28の貫通孔h26、h27、h28に通されて保持される。すなわち、内歯歯車18はケーシング25に設けられている。外ピン18aは、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16と接触する軸方向範囲において第3ケーシング28と離間して保持されている。なお、離間せずに外ピン18aの径方向外側が第3ケーシング28と当接していてもよい。
複数の内ピン20は、第1外歯歯車14の内ピン孔14hと、第2外歯歯車16の内ピン孔16hとに通される。複数の内ピン20は、内ピン孔14h、16hの内周面に接触し、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の運動(自転運動)と同期した運動(静止を含む)を行う。
第1キャリア体21は、第1外歯歯車14よりも出力側に配置され、第2キャリア体22は第2外歯歯車16よりも入力側に配置され、複数の内ピン20を入力側及び出力側からそれぞれ支える。第1キャリア体21と第2キャリア体22とは、キャリアピン23を介して連結されている。キャリアピン23は、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16に設けられたキャリアピン孔14h2、16h2に通される。第1キャリア体21及び第2キャリア体22は、内ピン20を介して第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の運動(自転運動)と同期した運動(静止を含む)を行う。第1キャリア体21は、軸受35を介して偏心体軸12の軸部12aを回転自在に支持する。
出力部材24は、第1キャリア体21に連結され、偏心揺動型減速装置1の外部へ減速された回転運動を出力する。
ケーシング25(第1ケーシング26、第2ケーシング27及び第3ケーシング28)は、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の径方向外側と軸方向外側とを覆う。ケーシング25は、さらに、第1キャリア体21及び第2キャリア体22の径方向外側と、第2キャリア体22の入力側とを覆う。ケーシング25を構成する第1ケーシング26、第2ケーシング27及び第3ケーシング28は、軸方向にボルトなどの連結部材B1、B2が通されて連結される。例えば、第1ケーシング26と第3ケーシング28とは、出力側から連結部材B1が螺入されて連結される。このとき、連結部材B1は、放熱体41を共締めする。第2ケーシング27と第3ケーシング28とは、入力側から連結部材B2が螺入されて連結される。このとき、連結部材B2は放熱体42を共締めする。なお、放熱体41、ケーシング25及び放熱体42は、これらをまとめて貫通するボルトと、ナットにより連結されてもよい。
第1ケーシング26及び第3ケーシング28は、軸受33を介して第1キャリア体21を回転自在に支持する。第2ケーシング27及び第3ケーシング28は、軸受34を介して第2キャリア体22を回転自在に支持する。さらに、第2ケーシング27は、軸受36を介して偏心体軸12の軸部12dを回転自在に支持する。
一方の放熱体41は、径方向の中央に開口(貫通孔)41aを有する板状(ディスク状)で、ケーシング25(具体的には第1ケーシング26)の出力側に配置される。放熱体41は、第1ケーシング26の出力側の面において周方向の全周にわたって延在し、第1ケーシング26の出力側の面に固定される。もう一方の放熱体42は、径方向の中央に開口(貫通孔)42aを有する板状(ディスク状)で、ケーシング25(具体的には第2ケーシング27)の入力側に配置される。放熱体42は、第2ケーシング27の入力側の面において周方向の全域にわたって延在し、第2ケーシング27の入力側の面に固定される。
放熱体41、42は、連結部材B1、B2に対応する位置に貫通孔h41、h42を有し、連結部材B1、B2が貫通孔h41に通されて、第1ケーシング26又は第2ケーシング27に共締めされる。例えば、周方向に並ぶ6カ所において連結部材B1、B2により共締めされる。なお、放熱体41や放熱体42は、ケーシング25と接着剤を介して接着されてもよい。上記の接着と上記の共締めとの両方が適用されてもよい。
放熱体41の中央開口41aの径は、第1キャリア体21及び出力部材24の連結部の外径より大きく、軸受35の外輪の外径と内径との中間の大きさである。放熱体42の中央開口42aの径は、偏心体軸12の軸部12dの径より大きく、軸受34の外輪の外径と内径との中間の大きさである。放熱体41、42の外径は、第1ケーシング26及び第2ケーシング27の外径とほぼ同一(僅かに小さい)である。一方の放熱体41の中央開口41aが、他方の放熱体42の中央開口42aよりも大きい分、軸方向から見た平面面積は出力側の放熱体41よりも入力側の放熱体42の方が大きい。
放熱体41、42は、アルミ、銅又は鉄系の金属、あるいは、高い熱伝導特性を有する樹脂など、第1ケーシング26~第3ケーシング28よりも熱伝導率の高い素材から構成される。放熱体41、42は、内歯歯車18の複数の外ピン18aの軸方向における両端面と接触し、外ピン18aから熱を導き、装置外へ放出する。
上記の構成のうち、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16、第1ケーシング26、第2ケーシング27、第3ケーシング28は、樹脂材料から構成される。第1キャリア体21、第2キャリア体22、内ピン20及びキャリアピン23は、樹脂材料から構成されるが、金属材料から構成されてもよい。樹脂材料には、FRP(Fiber-Reinforced Plastic)、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)、単一素材である樹脂、紙ベーク材又は布ベーク材など、様々な樹脂材料が適用可能である。上記金属材料には、鉄系の金属、アルミ、アルミ合金、マグネシウム合金など、様々な金属が適用可能である。上記金属材料の替わりにセラミック等の材料が適用されてもよい。
外ピン18aは、ケーシング25よりも熱伝導率が高い素材、例えば、上記の金属材料、又は、炭素繊維を含有したCFRPなどから構成される。CFRPは、炭素繊維以外の繊維(ガラス繊維など)により強化されたFRPよりも熱伝導率が高い。CFRPを採用する場合、炭素繊維の長手方向が軸方向を向くように繊維が配向された材料を用いるとよく、当該繊維の配向により、軸方向の熱伝導率がより高くなり、装置内部の熱を外ピン18aを介して放熱体41、42に伝えやすい。したがって、ケーシング25が繊維の配向を有さないCFRPである場合、外ピン18aの軸方向に繊維の配向を有するCFRPの方が熱伝導率が高いと見なせる。複数の外ピン18aは、軸方向から見たとき、ケーシング25から露出する。露出とは、ケーシング25よりも熱伝導率が高い部品(図1の例では放熱体41、42)がケーシング25を軸方向から覆う場合に、上記の部品を除いた状態で、軸方向から見たときに外ピン18aが見えることを意味し、ケーシング25から外部に突出していなくてもよい。すなわち、外ピン18aの両端面は、第1ケーシング26の出力側の面よりも内側(入力側)に位置し、また、第2ケーシング27の入力側の面よりも内側(出力側)に位置していてもよい。この場合、放熱体41、42が突出部を有し、突出部が貫通孔h26、h27に進入して、外ピン18aの端面に接触する構成が採用されてもよいし、放熱体41、42が突出部を有さなくてもよい。
<動作説明>
偏心体軸12が回転すると第1偏心体12b及び第2偏心体12cが偏心回転し、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16が180度の位相差で揺動される。2つの外歯歯車(第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16)があることで、伝達容量の増大及び強度の維持が図られ、偏心揺動型減速装置1の回転バランスを保つことができる。第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16は、内歯歯車18に内接噛合しており、内歯歯車18はケーシング25と連結されている。このため、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16は、偏心体軸12が1回転するごとに、内歯歯車18に対して歯数差分だけ相対回転(自転)する。第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の自転成分は、内ピン20を介して第1キャリア体21及び第2キャリア体22に伝達される。これらの結果、偏心体軸12の回転運動が、1/(第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16の共通の歯数)の減速比で減速されて第1キャリア体21及び出力部材24から出力される。
偏心体軸12が回転し、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16が揺動すると、ケーシング25の内側では、フリクション等により熱が発生する。さらに、ケーシング25、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16が樹脂から構成されていることで、装置内部に発生した熱は、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16及びケーシング25を介して外に放出されにくい。一方、装置内部に発生した熱は、内歯歯車18の複数の外ピン18aを介して移動し、複数の外ピン18aから放熱体41、42へ、そこから装置外部へと放出される。したがって、装置内部に熱がこもることを抑制できる。
以上のように、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16及びケーシング25が樹脂から構成されることで、偏心揺動型減速装置1の軽量化を図れる。さらに、内歯として機能する複数の外ピン18aが、ケーシング25よりも熱伝導率の高い素材で構成され、軸方向から見て、ケーシング25から露出している。したがって、装置内部で発生した熱を複数の外ピン18aを介して装置外へ放出することができ、装置内部に熱がこもることを抑制できる。なお、実施形態1では、外ピン18aが、ケーシング25から入力側と出力側との両方に露出している例を示したが、片側のみに露出していてもよく、この場合でも、装置内部で発生した熱を複数の外ピン18aを介して装置外へ放出することができる。なお、外歯歯車16は樹脂製でなくてもよい。
さらに、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、第1ケーシング26の軸方向外側に放熱体41を有し、外ピン18aが放熱体41に当接している。したがって、外ピン18aを介して装置内部から伝導した熱を、放熱体41に伝導させ、効率的に装置外へ放出することができる。同様に、第2ケーシング27の軸方向外側に放熱体42を有し、外ピン18aが放熱体42に当接している。したがって、外ピン18aを介して装置内部から伝導した熱を、放熱体42に伝導させ、効率的に装置外へ放出することができる。
さらに、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、放熱体41、42が外ピン18aの両端に当接することで、外ピン18aの軸方向の移動を規制する。したがって、別途、外ピン18aの移動を規制する部材を設ける場合と比較して、部品点数の削減及びコストの低減を図れる。
さらに、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、1つの放熱体41か複数の外ピン18aに当接する。さらに、1つの放熱体42が複数の外ピン18aに当接する。したがって、外ピン18aから熱を導き放熱する放熱体41、42を、複数の外ピン18aで共通化でき、部品点数の削減、放熱性及び組付作業性の向上を図れる。
さらに、実施形態1の偏心揺動型減速装置1によれば、入力側の放熱体41と出力側の放熱体42とを備え、放熱体41と放熱体42との軸方向から見た面積が異なる。したがって、出力側と入力側とに確保できるスペースに合わせて、放熱体41、42を配置でき、かつ、確保できるスペースの違い等に応じて放熱体41、42の面積を異ならせることで、スペースを有効活用して効率的な放熱を行うことができる。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る偏心揺動型減速装置を示す断面図である。図5は、図4の偏心揺動型減速装置を入力側から見た図である。実施形態2の偏心揺動型減速装置1Aは、放熱体41A、42A、内歯歯車18A、並びに、第1ケーシング26~第3ケーシング28の連結構造が異なる他は、実施形態1と同様である。
内歯歯車18Aは、頭部H1と、軸部J1と、軸部J1の先端部に含まれるネジ部N1とを有するボルト状の外ピン18Aaと、ネジ部N1に螺合するナット18Abとを有する。ナット18Abは、本発明に係る「内歯をケーシングの軸方向外側から固定(締結)する連結部材」の一例に相当する。ナット18Abの軸方向に垂直な中央断面の断面積は、外ピン18Aaの軸部J1の軸方向に垂直な断面の断面積よりも大きい。連結部材は、その他、クリップ式に軸と連結する部品など、様々な構造の部品を適用できる。軸部J1は、軸方向において、第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16と噛合する範囲は、円柱形状であり、ネジを有さない。外ピン18Aaの軸部J1は、ケーシング25の出力側の面から入力側の面までの距離より長く、ケーシング25の貫通孔h26~h28に通されたときにネジ部N1が貫通孔h26~h28から外に飛び出る。
放熱体41A、42Aは、複数の外ピン18Aaに対応する径方向及び周方向の位置に複数の貫通孔h41A、h42Aを有する。貫通孔h41A、h42Aは、外ピン18Aaの軸部J1を通し、外ピン18Aaの頭部H1とナット18Abを通さない内径を有する。
外ピン18Aaは、軸部J1が、貫通孔h42A、h26~h28、h41Aに通され、反対側でネジ部N1にナット18Abが螺合することで、第1ケーシング26~第3ケーシング28に固定される。これにより、内歯(外ピン18Aa及びナット18Ab)がケーシング25に固定される。さらに、上記のナット18Abの螺合により、放熱体41A、42Aが、第1ケーシング26の出力側の面と第2ケーシング27の入力側の面に共締めされて固定される。この状態において、外ピン18Aaの頭部H1及びナット18Ab(すなわち内歯)が、放熱体41A、42Aに外側から内方へ当接する。
放熱体41A、42Aは、連結部材B1、B2に対応する位置に貫通孔を有さない。第1ケーシング26及び第2ケーシング27の連結部材B1、B2が通される貫通孔h26、h27には、連結部材B1、B2の頭部を埋め込むことのできるざぐりが含まれる。連結部材B1、B2は、第1ケーシング26の出力側の面と第2ケーシング27の入力側の面から突出せず、放熱体41A、42Aの軸方向内側に隠れる。
外ピン18Aa及びナット18Abの素材は、実施形態1の外ピン18aと同様である。放熱体41A、42Aの素材は、実施形態1の放熱体41、42と同様である。放熱体41A、42Aの軸方向から見たときの平面面積の大小関係は、実施形態1の放熱体41、42の平面面積の大小関係と同様である。
以上のように、実施形態2の偏心揺動型減速装置1Aによれば、内歯歯車18の内歯(外ピン18Aa及びナット18Ab)が、軸方向から見て、ケーシング25から露出している。したがって、装置内部で発生した熱を複数の外ピン18Aaを介して装置外へ放出することができ、装置内部に熱がこもることを抑制できる。さらに、外ピン18Aa及びナット18Abが放熱体41A、42Aに当接しているので、放熱体41A、42Aを介して熱を効率的に外部に放出できる。加えて、1つの放熱体41A及び1つの放熱体42Aが、複数の内歯(外ピン18Aa及びナット18Ab)に当接しているので、各内歯に個々の放熱体を接続する場合と比較して、部品点数及び部品コストを低減でき、かつ、放熱体41A、42Aの放熱面積を大きくして効率的な放熱を実現できる。その他、実施形態1と同様の構成によれば、この構成について実施形態1で説明した効果が同様に奏される。
さらに、実施形態2の偏心揺動型減速装置1Aによれば、外ピン18Aaの頭部H1とナット18Abとで放熱体41A、42Aを挟み込むので、内歯と放熱体41A、42Aとの接触面積(空気が介在しない接触面積)が増加し、放熱特性が向上する。さらに、ナット18Abの軸方向に垂直な断面の断面積が、外ピン18Aaの軸部J1の軸方向に垂直な断面の断面積よりも大きいので、ナット18Abからの放熱量が増し、偏心揺動型減速装置1Aの放熱特性が向上する。さらに、外ピン18Aaの頭部H1とナット18Abとで放熱体41A、42Aを挟み込むので、専用の固定部材で放熱体41A、42Aを固定する場合と比較して、部品点数及び部品コストを低減できる。なお、放熱体41A、42Aは、ケーシング25と外ピン18Aa(あるいは外ピン18Aa及びナット18Ab)の外側の面に塗布された導電性塗料でもよい。
なお、実施形態2において、内歯歯車18Aの全ての内歯は、外ピン18Aaである例を示したが、全ての内歯のうちの幾つかが外ピン18Aaであり、残りの幾つかが実施形態1の外ピン18aであってもよい。この場合、放熱体41A、42Aにおける外ピン18aに対応する箇所には、貫通孔h41A、h42Aを有さずに、外ピン18aの端部が内側から当接する構成としてもよい。また、実施形態2においても、実施形態1と同様に、放熱体41A、42Aが、連結部材B1、B2を介して第1ケーシング26~第3ケーシング28と共締めされる構成であってもよい。また、実施形態2において、外ピン18Aaが通るケーシング25の貫通孔h26~h28の一端部又は両端部にざぐりを設けて、外ピン18Aaの頭部H1、ネジ部N1及びナット18Ab、又はこれら両方がケーシング25から軸方向に突出しない構成としてもよい。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係る偏心揺動型減速装置を示す断面図である。図7は、図6の偏心揺動型減速装置を入力側から見た図である。実施形態3の偏心揺動型減速装置1Bは、放熱体を有さない点が、主に実施形態1、2と異なり。他は実施形態1又は2と略同様である。
実施形態3の内歯歯車18Bは、各々の内歯として、ボルト状の外ピン18Baとナット18Bbとを有する。外ピン18Ba及びナット18Bbは、実施形態2と比較して放熱体を挟まない分、軸部J1が短い。その他は、実施形態2の外ピン18Aa及びナット18Abと同様である。ナット18Bbの軸方向に垂直な中央断面の断面積は、外ピン18Baの軸部J1の軸方向に垂直な断面の断面積よりも大きい。素材についても同様である。内歯である外ピン18Baは、頭部H1とナット18Bbとがケーシング25に係合して軸方向の移動が規制される。
実施形態3において、第1ケーシング26~第3ケーシング28の連結構造は、連結部材B1、B2が放熱体を共締めしていない点を除いて、実施形態1と同様であるが、実施形態2の構造が採用されてもよい。
実施形態3の偏心揺動型減速装置1Bによれば、第1外歯歯車14、第2外歯歯車16及びケーシング25が樹脂から構成されることで、偏心揺動型減速装置1の軽量化を図れる。さらに、内歯として機能する複数の外ピン18Ba及びナット18Bbが、ケーシング25よりも熱伝導率の高い素材で構成され、軸方向から見て、ケーシング25から露出している。したがって、装置内部で発生した熱を複数の外ピン18Baを介して装置外へ放出することができ、装置内部に熱がこもることを抑制できる。さらに、ナット18Bbの軸方向に垂直な断面の断面積が、外ピン18Baの軸部J1の軸方向に垂直な断面の断面積よりも大きいので、ナット18Bbからの放熱量が増し、偏心揺動型減速装置1Bの放熱特性が向上する。
なお、実施形態3において、外ピン18Baが通るケーシング25の貫通孔h26~h28の一端部又は両端部にざぐりを設けて、外ピン18Baの頭部H1、ネジ部N1及びナット18Bb、又はこれら両方がケーシング25から軸方向に突出しない構成としてもよい。
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、内歯として機能する外ピンがケーシングに保持されている例を示したが、外ピンを保持する内歯歯車本体が別途設けられていてもよい。また、上記実施形態では、内歯(外ピン18a、18Aa、ナット18Ab)が放熱体と直接に当接する例を示したが、熱伝導率の高い介在部材を挟んで当接されてもよい。この場合、介在部材は放熱体の一部と見なすこともできる。さらに、実施形態2、3において、ボルト状の外ピンとナットとは、両端にネジ部を有する軸状の外ピンと、両端のネジ部に出力側と入力側とから螺合する2つのナットとに置き換えてもよい。また、上記実施形態では、第1ケーシング26及び第2ケーシング27が別体で連結される構成を示したが、第1ケーシング26及び第2ケーシング27は、一体化された単一の部品であってもよい。同様に、第1ケーシング26~第3ケーシング28は、一体化された単一の部品であってもよい。
また、上記実施形態では、1本の偏心体軸を減速機の軸心に配置した所謂センタークランク式の偏心揺動型減速装置を示した。しかし、本発明は、2個以上の偏心体軸が減速機の軸心からオフセットして配置された所謂振り分け型の偏心揺動型減速装置に適用してもよい。また、上記実施形態では、外歯歯車として第1外歯歯車14及び第2外歯歯車16を示したが、外歯歯車は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、本発明は、偏心揺動型減速装置に限らず、内歯がピンにより構成される減速装置であれば動力伝達機構は限定されずどのような種類の減速装置であっても広く適用できる。例えば内歯がピンで構成される単純遊星歯車装置であってもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1、1A、1B 偏心揺動型減速装置
12 偏心体軸
12b、12c 偏心体
14 第1外歯歯車
16 第2外歯歯車
18、18A、18B 内歯歯車
18a、18Aa、18Ba 外ピン
H1 頭部
J1 軸部
N1 ネジ部
18Ab、18Bb ナット(連結部材)
20 内ピン
21 第1キャリア体
22 第2キャリア体
25 ケーシング
26 第1ケーシング
27 第2ケーシング
28 第3ケーシング
h26~h28 貫通孔
31~36 軸受
41、42、41A、42A 放熱体
41a、42a 開口
h41、h42、h41A、h42A 貫通孔
B1、B2 連結部材
O1 回転軸

Claims (7)

  1. 内歯歯車と、前記内歯歯車と噛合う外歯歯車と、前記内歯歯車が設けられるケーシングとを備える減速装置であって、
    前記ケーシングは樹脂で構成され、
    前記内歯歯車の内歯は、ピン形状であり、前記ケーシングの一部に径方向から接触可能に支持され、前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成され、かつ、前記外歯歯車の軸方向から見たときに前記ケーシングから露出している、
    減速装置。
  2. 前記ケーシングの軸方向外側には前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成された放熱体を有し、
    前記内歯が前記放熱体に当接している、
    請求項1記載の減速装置。
  3. 前記放熱体を前記ケーシングの軸方向外側から固定する連結部材を備え、
    前記内歯は前記放熱体に当接され、
    前記連結部材は前記放熱体を前記ケーシングとの間に挟み込む、
    請求項2記載の減速装置。
  4. 前記ケーシングと内輪との間に減速された回転運動が生じる第1軸受を備え、
    前記ケーシングは、前記外歯歯車の径方向外側から、前記第1軸受よりも径方向内側の軸方向外側までを覆う第1部位を含み、
    前記内歯は、前記外歯歯車の軸方向から見たときに前記ケーシングの前記第1部位から露出している、
    請求項2又は請求項3記載の減速装置。
  5. 前記放熱体は、前記内歯の軸方向の移動を規制し、
    1つの前記放熱体が複数の前記内歯に当接している、
    請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の減速装置。
  6. 前記ケーシング及び前記放熱体は、軸方向の一方に位置する第1ケーシング及び第1放熱体と、軸方向の他方に位置する第2ケーシング及び第2放熱体とを含み、
    軸方向から見た前記第1放熱体と前記第2放熱体との面積が異なる、
    請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の減速装置。
  7. 内歯歯車と、前記内歯歯車と噛合う外歯歯車と、前記内歯歯車が設けられるケーシングとを備える減速装置であって、
    前記ケーシングは樹脂で構成され、
    前記内歯歯車の内歯は、ピン形状であり、前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成され、かつ、前記外歯歯車の軸方向から見たときに前記ケーシングから露出しており、
    前記ケーシングの軸方向外側には前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成された放熱体を有し、
    前記内歯が前記放熱体に当接しており、
    前記内歯を前記ケーシングの軸方向外側から締結する連結部材を更に備え、
    前記連結部材は、前記ケーシングよりも熱伝導率が高い素材で構成され、
    前記連結部材の断面積は、前記内歯の断面積よりも大きい
    速装置。
JP2020186257A 2020-11-09 減速装置 Active JP7507660B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020186257A JP7507660B2 (ja) 2020-11-09 減速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020186257A JP7507660B2 (ja) 2020-11-09 減速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022076051A JP2022076051A (ja) 2022-05-19
JP7507660B2 true JP7507660B2 (ja) 2024-06-28

Family

ID=

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015048872A (ja) 2013-08-30 2015-03-16 Ntn株式会社 車輪駆動装置
JP2015187497A (ja) 2014-03-13 2015-10-29 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP2015190567A (ja) 2014-03-28 2015-11-02 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP2019132364A (ja) 2018-02-01 2019-08-08 住友重機械工業株式会社 減速装置
JP2020016262A (ja) 2018-07-23 2020-01-30 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015048872A (ja) 2013-08-30 2015-03-16 Ntn株式会社 車輪駆動装置
JP2015187497A (ja) 2014-03-13 2015-10-29 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP2015190567A (ja) 2014-03-28 2015-11-02 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP2019132364A (ja) 2018-02-01 2019-08-08 住友重機械工業株式会社 減速装置
JP2020016262A (ja) 2018-07-23 2020-01-30 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10167929B2 (en) Speed reducer and actuator
US20140135166A1 (en) Planetary gearbox and process for assembling the same
JP7088767B2 (ja) 偏心揺動型減速装置
KR102612494B1 (ko) 편심요동형 감속장치
KR20200027408A (ko) 휨맞물림식 기어장치
JPWO2015001582A1 (ja) 中空型波動歯車装置
JP2007016838A (ja) シルクハット型波動歯車装置
JP5466739B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
WO2010047189A1 (ja) 歯車伝動装置
JP5988424B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
WO2014057628A1 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP7507660B2 (ja) 減速装置
KR20110093807A (ko) 선형 구동장치의 장착 장치
US11002348B2 (en) Rotary actuator and linear actuator
TW201831800A (zh) 軸承構件的安裝構造以及減速裝置
JP2022076051A (ja) 減速装置
JP2007127165A (ja) 遊星回転体の支持構造
JP7387498B2 (ja) ギヤモータ
JP7210581B2 (ja) 減速装置
JP2016128723A (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP7057812B2 (ja) 撓み噛み合い式歯車装置
JP2009287631A (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2016211643A (ja) 減速装置および減速装置の製造方法
EP4372247A1 (en) Gear device
JP2007051709A (ja) ハイポサイクロイド歯車減速装置