JP7498787B2 - 歯科用インプラント処置システム内で連携使用するための電極アプリケータ - Google Patents

歯科用インプラント処置システム内で連携使用するための電極アプリケータ Download PDF

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Description

従来出願の相互参照
本出願は、2020年5月27日付けで出願された米国特許出願第16/884,664号、並びに2020年3月3日付けで出願された米国特許出願第62/984,332号の優先権を主張する。上記文献のそれぞれは全体的に参照することにより援用される。
本出願は大まかに言えば、外科的に植え込まれたデバイスに由来する細菌を破壊するために使用される処置システムの分野に関し、そしてより具体的には、感染した金属歯科用インプラントを処置するためのシステム内で使用される電極を支援し構成することに関する。
数多くの種々異なる負傷又は医学的問題を有する患者には、金属インプラントが使用される。例えば、種々の整形外科的デバイス、例えば膝関節、股関節、又は肩関節の置換体を外科的に植え込むことができる。同様に、歯科的手順において歯を置換する必要のあるいかなる個人にも金属インプラントを使用することができる。歯科用インプラントは一般には、歯を完全に置換するために使用される。より具体的には、歯科用インプラントは、3つの構成部分、すなわち、患者の顎骨にオセオインテグレーションにより一体化された(osseointegrated)金属ポストと、金属ポストから延びるアバットメントと、義歯(歯科用クラウン)とから形成されている。これらのうち、義歯はアバットメントに被せられる非導電性材料から形成することができる。
金属インプラントの1つの潜在的な問題は、大まかに言えば、金属インプラントが表面上に細菌の成長を許す傾向があることである。このことは患者の感染のリスクを高め得る。この問題は、細菌の存在が大規模であることに基づき、口腔内で特に支配的である。細菌が異種表面、例えば金属上にコロニー形成するのに伴って、バイオフィルムが形成される。バイオフィルムは保護性細胞外マトリックス物質であり、この物質は表面上に細菌コロニーをカプセル化し、そしてこれらを保護する。バイオフィルムは、一般的な浮遊細菌よりも抗生物質に対する耐性が500~5000倍高い可能性がある。なぜならば、抗生物質はバイオフィルムを貫通できないからである。統計的には、優位なパーセンテージ(14%超)の歯科用インプラントがインプラント周囲炎、又はインプラントの細菌感染に陥っている。このことはインプラントの緩み、歯肉及び骨の損失を伴う合併症を引き起こすおそれがある。
感染リスクを低くするために、電極が電気的刺激を提供することにより、細菌の成長を妨害することができる。適宜なカソード電流を金属試料に印加することにより、インプラントの表面に化学反応を引き起こし、この化学反応が、金属上に存在する細菌バイオフィルムを破壊し死滅させ得ることが、科学論文に示されている。
電気化学的プロセスが発生するためには、電解質溶液中にアノードとカソードとが存在しなければならない。アノードは、酸化反応が発生する金属表面であり、そしてカソードは、還元反応が発生する別の金属表面である。還元反応は本質的に、当該材料が電子を取得し、これにより分子の酸化状態を減少させるときに生じる。電極がそれぞれ内在する電解質は、イオンキャリア、例えばナトリウムイオン又はカリウムイオンによって往復させられる電子の流れを促進することによって、電気的接続を可能にする。電子は、アノードから、ポテンショスタットを介した電気的経路を通ってカソードへ駆動される。ポテンショスタットは、電流を対電極から作業電極へ駆動することにより、作業電極上の電圧を、安定な参照電極と比較して一定の値に維持するために使用される機器である。カソード電圧制御型電気刺激(cathodic voltage controlled electrical stimulation)(CVCES)に基づく処置技術が米国特許第9,616,142号明細書に記載されており、この文献は、参照することにより本明細書中にその全体が援用される。この処置技術の場合、アノードは対電極を形成し、カソードは作業電極を形成する。ポテンショスタットを使用すると、別個の参照電極に対して印加電圧パラメータを調節するだけで、どの電気化学プロセスが作業電極上で行われるか、そしてどのような速度でそれが行われるかを使用者が指示することができる。作業電極で発生するカソード反応は水酸化物イオンを生成し、インプラント表面上にアルカリpHをもたらす一方、存在するバイオフィルムに対して殺菌作用を有する種々異なる反応性酸化的化学種をも生成する。
研究環境において、上記処置技術は、可能な限り最小限の侵襲性で金属インプラント上の細菌バイオフィルム感染と戦う方法として示されている。このような環境において、金属インプラントをカソードとして、そして対電極をアノードとして使用することによって、患者の身体は電気化学電池として作用することができる。処置システムは、DC回路内の2つの電極の電気化学特性を用いることによって、バイオフィルムを化学的に死滅させる。このことは、電極が電解質に浸漬されるか又は接触しなければならないことを意味する。電解質は電気エネルギーを、化学反応を通して他方の電極に輸送する。人間の骨及び軟組織はこの電解質媒質を導電のために提供し、したがって骨内に埋め込まれた歯科用インプラントの全表面積が処置を受ける。全表面処置はバイオフィルム感染に抗する効果を最適化する。
具体的には歯科用インプラントの場合には、インプラントとの電気的な接続は、金属ポスト及びアバットメントの頂部に、そして歯肉線の上方に位置するクラウン及びクラウン被覆体が非導電性であることに基づき困難なことがある。処置のために金属ポストに電気的に接続するための種々のアプローチは、クラウンを取り除くこと、又は歯肉を穿刺するための針を使用することを含む。これらのアプローチのそれぞれは非現実的且つ不便であり、そして患者にとって不快である。さらに、あらゆる歯科用装置又は医療用デバイスのデザインは、患者の安全性及び快適性を高く考慮しなければならない。処置デバイスは患者に対して効率的であり且つ非毒性でなければならない。
上述のように、カソード電圧を金属材料に印加すると、金属上に存在する細菌バイオフィルムのいかなる形態をも死滅させることが実証されている。この治療を感染した歯科用インプラントに施すときには、クラウンのない状態でインプラント・アバットメントに直接に接続する必要のある別の取り付けメカニズムとは異なり、義歯クラウンを取り付けられたままにしておくことが好ましい。開示された装置は、アバットメントの露出部分との接続手段を提供し、又は米国特許出願第16/884,664号に記載されているように、特化されたクラウン上に特化された電気的接点が提供される。上記文献は参照又は他の変更形により本明細書中に援用される。本発明の装置及び関連方法は、口腔内の患者の安全のためにカソード電圧システムを最適化する新規の特徴にも関与する。
開示された発明は、露出した歯科用アバットメント又は露出した金属を備えた特化されたクラウンと電気的に接触するための新規装置、並びに対電極(アノード)及び参照電極を口腔内部で活用する新規実施態様を提供する。インプラント(作業電極)コネクタ、対電極、及び参照電極を最適に活用することにより、外部電圧源との効率的且つ簡潔な接続が可能になる。このシステム及び関連方法は、患者安全性パラメータ及びその最小侵襲性プロフィールを維持しながら、骨に完全に埋め込まれたインプラント表面を医師が処置するのを可能にする。
本発明は、歯科用インプラントには一般的な、例えばインプラント周囲炎の事例におけるような、表面上の微生物コロニー形成を防止し根絶する方法として、金属表面に電圧制御型電気的処置を用いることに関する。本発明は、DC電流が金属インプラントに印加されるときに実施される。システムは少なくとも2つの電極を必要とするが、しかし3つ又は4つ以上の電極を利用することもできる。具体的には、そして3つの電極の事例では、対電極、作業電極、及び参照電極が提供される。対電極は作業電極に電流を送達することにより、安定な参照電極に対して定常DC電位を維持する。歯科用インプラントの事例では、インプラントポスト及びアバットメントの金属表面は作業電極として作用する。
新規メカニズムは、バイオフィルム処置のための化学反応が安全且つ効果的に進むのを可能にするように、歯科用インプラント及び口腔内部の組織に電極を信頼性高く取り付けるために開示されている。本明細書中に開示された装置は、患者の安全性を維持し且つバイオフィルム感染の処置を最適化しつつ、効果的なカソード電圧電気的刺激を歯科用インプラントに提供するために必要な全てのエレメントを包含する新規方法を提供する。これらのエレメントは、処置システムの種々の電極、並びに本明細書に記載される物理的アプリケータ装置を含む。
したがって1つの態様によれば、金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含む、装置が提供される。装置は、前記刺激電圧生成可能デバイスに接続するように、そして患者の口腔に取り付けるように形成された少なくとも1つのフィーチャを有するように形成された接続ボディを含み、前記ボディが、前記作業電極としての前記金属歯科用インプラントの露出金属領域と電気的に接触するように形成された少なくとも1つの金属コンタクトを含む。
少なくとも1つの実施態様に基づく接続ボディが、患者の歯及び歯肉に被さるように成形され形成されたマウスガードを含むことができる。少なくとも1つの変更形では、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁内へ組み込まれている。別の変更形では、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁に解離可能に取り付けられるようになっている。
前記マウスガードが、前記マウスガードの壁内に埋め込まれた接地板を含むことができ、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードに解離可能に取り付けられるようになっているクリップ部材上に形成されている。少なくとも1つの変更形では、前記装置は、前記マウスガード上に解離可能に配置され得る2つ又は3つ以上のクリップ部材をさらに含むことができる。
1実施態様では、患者の口腔に取り付けられると、少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触するように、前記マウスガードの少なくとも1つの金属コンタクトが付勢される。付勢は数多くの方法で行うことができる。例えば1変更形では、前記少なくとも1つの金属コンタクトが導電性スポンジ又はスチールウールの区分を含むことができる。別の変更形によれば、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、鋼又は他の導電性材料から成るばね区分を含む。
少なくとも1つの他の変更形によれば、前記接続ボディは、患者の少なくとも1つの歯に直接に取り付けるように形成された少なくとも1つのクリップ部材を含む。前記少なくとも1つのクリップ部材がねじりばねを含むことができ、前記ねじりばねが、取り付けられたときに少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるべく前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するように形成されている。前記少なくとも1つのクリップ部材が、取り付けられたときに患者の歯と接触するように形成された、前記少なくとも1つの金属コンタクトの反対側のソフトパッドをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記作業電極が前記金属歯科用インプラントを含み、前記装置が、前記患者の歯肉線に取り付けるように構成された接続ボディを含む前記対電極を含む、装置が記載される。
少なくとも1つの変更形によれば、前記接続ボディが、患者の口腔の少なくとも一部の歯及び歯肉を包み込むように形成された可撓性部材を含み、前記可撓性部材が導電性アノード層を含む。
別の変更形によれば、前記装置が、前記患者の口腔外部の容器内部に配置された導電性部材を含み、前記容器が、患者の口腔内部に配置されたアプリケータに流体接続された導電性流体を含有する。前記導電性流体のpHは好ましくは中性~塩基性であり、前記容器が前記接続ボディに導電性流体を送達するように形成されている。少なくとも1つの変更形では、前記接続ボディが、前記導電性流体によって飽和された少なくとも1つのコットンロールを支持し、前記導電性流体は、前記容器と少なくとも1つのコットンロールとの間に配置された中空管を使用して移動させられる。
さらに別の態様によれば、金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムであって、前記処置システムが、カソード刺激電圧生成可能デバイスと、前記金属歯科用インプラントを含む作業電極と、対電極とを含む、処置システムが提供される。前記対電極及び作業電極のそれぞれが回路を介して、前記刺激電圧生成可能デバイスに接続される。前記対電極が、導電性流体及び導電性部材を保持する容器を含み、前記容器は、前記刺激電圧生成可能デバイスに接続される。前記システムは、前記容器と前記金属歯科用インプラントに関連して患者の歯肉界面とに流体カップリングされる接続ボディをさらに含み、前記接続ボディが、導電性流体と刺激電圧生成可能デバイスによって形成された電流とを受容するように形成されている。
別の態様によれば、金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記装置が、患者の口腔に取り付けるように形成された当該マウスガードが、前記作業電極としての前記金属歯科用インプラントの露出金属領域と電気的に接触するように形成された少なくとも1つの金属コンタクトを有している、マウスガードを含む、装置が提供される。
さらに別の態様によれば、金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記装置が、患者の少なくとも1つの歯に取り付けるように形成された少なくとも1つのクリップ部材を含む、装置が提供される。
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムであって、前記システムが、カソード刺激電圧提供可能デバイスと、少なくとも1つの金属歯科用インプラントと電気的に接続し得る作業電極と、前記少なくとも1つの金属歯科用インプラントの近くで患者の歯肉線と電気的にカップリングされた対電極であって、前記作業電極及び対電極のそれぞれが回路内でカップリングされている、対電極と、を含む、処置システムが提供される。
少なくとも1つの実施態様では、前記処置システムが、前記回路にカップリングされた参照電極をさらに含み、前記参照電極が、前記少なくとも金属歯科用インプラントの処置をモニタリングするように形成されている。
少なくとも1つの実施態様によれば、前記作業電極が、患者の口腔に取り付けるように形成された接続ボディをさらに含み、前記接続ボディが、少なくとも1つの金属歯科用インプラントの露出金属領域に係合するための少なくとも1つの金属コンタクトを含む。少なくとも1つの変更形では、前記接続ボディが、患者の歯及び歯肉に被さるように成形され形成されたマウスガードを含み、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁内へ組み込まれているか、あるいは、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁に解離可能に取り付けられるようになっている。
前記マウスガードの壁内に接地板が埋め込まれており、前記少なくとも1つの金属コンタクトを、前記マウスガードに解離可能に取り付けられるようになっているクリップ部材上に形成することができる。少なくとも1つの変更形によれば、前記マウスガード上に解離可能に配置されるように、2つ又は3つ以上のクリップ部材が形成されている。
少なくとも1つの実施態様では、前記接続ボディが、患者の少なくとも1つの歯に取り付けるように形成された少なくとも1つのクリップ部材を含む。前記接続ボディが患者の口腔に取り付けられると、少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるように前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するための手段が提供される。1変更形では、前記少なくとも1つの金属コンタクトが導電性スポンジ又はスチールウールの区分を含むことができる。別の変更形では、前記少なくとも1つの金属コンタクトが導電性材料から形成されたばね区分を含むことができる。
少なくとも1つの変更形では、前記クリップ部材がねじりばねを含み、前記ねじりばねが、取り付けられたときに少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるべく前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するように形成されている。前記少なくとも1つのクリップ部材が、取り付けられたときに患者の歯と接触するように形成された、前記少なくとも1つの金属コンタクトの反対側のソフトパッドをさらに含むことができる。
前記歯科用インプラントが、ポストに被せられたクラウンを含み、前記クラウンが、患者の顎に融合された金属ポストと電気的に接触している露出端部を有する金属コアを含む。
別の実施態様によれば、前記接続ボディが、患者の口腔の少なくとも一部の歯及び歯肉を包み込むように形成された可撓性部材を含むことができ、前記可撓性部材が導電性アノード層を含む。前記可撓性部材が、前記導電性アノード層と外側接着層との間に配置された導電性メッシュ層をさらに含むこともできる。加えて、前記導電性アノード層と外側接着層との間には、緩衝剤を有するヒドロゲル層が配置されている。
別の実施態様によれば、前記対電極が、前記患者の口腔外部の容器内部に配置された少なくとも1つの導電性部材を含み、前記容器が、患者の口腔内部に配置された前記接続ボディに流体接続された導電性流体を含有する。いくつかの変更形では、前記導電性流体のpHが中性~塩基性である。
前記容器が前記接続ボディに導電性流体を送達するように形成されており、前記導電性流体は、少なくとも1つの中空管によって前記接続ボディに送達することができ、そして前記接続ボディが、前記容器から導電性流体を受容するように形成された少なくともコットンロールを含む。
利点は、本明細書中に記載された装置が、統計的には歯科用インプラントを受容する全ての人のおおよそ14%が罹患する感染症を、歯科医師が極めて最小限の侵襲性で治療する代替手段を提供することである。
アバットメント及びクラウンのコンタクト・メカニズムを含む、本明細書中に記載された歯科用インプラント処置システムの新規実施態様、並びに新規の対電極の実施態様は、クラウンを取り外すことなしに歯科用インプラントに由来するバイオフィルムを効果的に破壊し排除し得るカソード電圧システムを活用する最適な可能性を医師に与える。別の歯科処置技術からの明確な差別化要因は、このシステムが腫瘍ポケット内部だけではなく、骨に埋め込まれた歯科用インプラント全体にわたって導電を促進することである。このことは、特に歯科用インプラントポストに関して極めて重要である。ポストは、オセオインテグレーションによる一体化を促進するために、極めてラフな粗い微細表面を有するように製造されている。この表面が生む1つの問題点は、骨基質が表面内へ明らかに成長している場合でも、細菌が微細構造の隙間内部に「隠れ」得ることである。この新規のシステムのアプローチ及びデザインは、骨が存在しても、金属内の全ての微細構造の徹底的な処置が、これらの個所に由来する全ての細菌を排除するのを可能にする。最適な処置パラメータにおいて、反応に対して局所的である基質埋込骨細胞が高度に影響を及ぼされないことが、科学文献から判っている。
これらの、そして他の技術的な特徴及び利点が下記詳細な説明から容易に明らかになる。詳細な説明は添付の図面と併せて読まれるべきである。
クラウンを取り外すことなしに処置システムによってアクセス可能な歯科用インプラントを示す側方立面図である。 図1(a)の歯科用インプラントを、断面A-Aに沿って示す断面図である。 図1(a)及び図1(b)の歯科用インプラントを示す部分分解図である。 模範的CVCES処置システムを示す概略図である。 作業電極、対電極、及び参照電極を含む別の模範的CVCES処置システムを示す概略図である。 複数の電極を組み込んださらに別のCVCES処置システムを示す概略図である。 本発明の態様に基づいて製造された、一例としては図2(a)~2(c)に示されたものを含む、CVCES処置システム内に使用するための装置を示す上方斜視図である。 本発明の態様にもとづいて形成されたコンタクト部分を含む図3(a)の装置を示す上方斜視図である。 本発明の別の態様にもとづいて形成されたコンタクト部分を含む図3(a)の装置を示す上方斜視図である。 本発明の別の態様にもとづいて形成されたコンタクト部分を含む図3(a)の装置を示す上方斜視図である。 1形態に基づく、解離可能に取り付けることができる1つ又は2つ以上のコンタクトを含む、模範的実施態様に基づく装置を示す上方斜視図である。 別の形態を成して配置された1つ又は2つ以上のコンタクトを含む、図4(a)の装置を示す上方斜視図である。 図4(a)及び4(b)の装置への解離可能なコンタクトの取り付けを示す部分断面図である。 図4(c)の解離可能なコンタクトの取り付けを示す拡大図である。 解離可能なコンタクトの別の代わりの配置を示す、図4(a)~4(d)の装置の部分斜視図である。 コンタクトの解離可能な取り付け能力を示す、図4(a)~4(e)の装置の斜視図である。 本発明の他の態様に基づいて製造された装置を、患者に取り付けられた状態で示す斜視図である。 模範的実施態様に基づいて製造されたコンタクト部分を示す、図5(a)の装置を示す立面図である。 図5(a)及び5(b)の装置を示す上方斜視図である。 本発明の態様に基づいて製造された別のコンタクト部分を示す、図5(a)~5(c)の装置を示す斜視図である。 本発明の態様に基づいて製造された別のコンタクト部分を示す、図5(a)~5(c)の装置を示す斜視図である。 別の模範的実施態様に基づいて製造された装置を示す斜視図である。 図6(a)の装置内に使用するために製造された電極を示す分解図である。 本発明の態様に基づく外部電解質送達システムを示す概略図である。 本発明の態様に基づく外部電解質送達システムを示す概略図である。 図7及び8の外部電解質送達システムと一緒に使用するために、患者の口腔内へコットン又は同様の材料を配置した状態を示す図である。 図9(a)~9(c)は、図7及び8の外部電解質送達システムと一緒に使用するために、患者の口腔内へコットン又は同様の材料を配置した状態を示す図である。 図7及び8の外部電解質送達システムと一緒に使用するために、患者の口腔内へコットン又は同様の材料を配置した状態を示す図である。
本開示は、金属歯科用インプラントに由来するバイオフィルムを破壊し除去するために、処置システムと併せて使用される装置のいくつかの新規の実施態様を提供する。論じられる処置システムは、金属歯科用インプラントとの確立した電気的接続、及び適宜なカソード電圧の印加を通した、電気化学的な刺激治療を活用する。クラウン部分の取り外しを必要とすることなしに処置を可能にする歯科用インプラントの特定の形態との接続が、下記実施態様において説明される。しかしながら容易に明らかになるように、このインプラントは一例であり、本明細書中に記載された装置は、他のタイプの歯科用インプラントと一緒に使用するように適合させることができる。論じられる新規の装置デザインは、適宜なカソード刺激電圧で金属歯科用インプラントを処置することの容易さ及び効率の全体を改善する。
背景としては、患者が除去する必要のある歯を有する場合、標準的な手順は、その歯を歯科用インプラントと取り換えることである。歯科用インプラントは典型的には、3つの主要な構成部分から形成されている。これらの構成部分は、患者の顎骨にオセオインテグレーションにより一体化される金属ポストと、金属ポストのアバットメントに被せられる義歯(クラウン)とを含む。歯及び根を摘出し、金属ポストに正しくフィットするように骨をリーマーで穴開けする。部位が十分に治癒するまでヒーリングアバットメントを配置する。次いでヒーリングアバットメントを取り外し、別の金属アバットメントをポストにねじ嵌める。次いで、義歯クラウンをアバットメントに接合することができる。クラウンは典型的には空洞のコアを有している。コアはアバットメントが内側に圧入されるのを可能にする。クラウン自体の内部にねじ込まれるアバットメントを有することも一般的である。ねじ穴は典型的には歯の頂部にあり、次いで完全なインプラントが所定の場所に位置したら埋められる。このインプラント植え込みの多くの事例では、特に組織の後退を引き起こす感染が存在すると、金属アバットメントは基部で視認可能に露出する。この状況は、感染の処置のためのカソード刺激を提供するために、そしてバイオフィルム層を破壊するために、作業電極接続を介してアバットメントと直接に接触する手段を提供する。
本明細書中に記載されたシステム及び方法は、電気化学電池に電流を導入することに依存する。背景としては、電気化学的(レドックス)プロセスが発生するためには、電解質溶液中にアノードとカソードとが存在しなければならない。アノードは、酸化反応が発生する金属表面であり、そしてカソードは、還元反応が発生する別の金属表面である。還元反応は、当該材料が電子を取得し、これにより分子の酸化状態を減少させるときに発生する。電極がそれぞれ内在する電解質は、イオンキャリア、例えばナトリウムイオン又はカリウムイオンによって往復させられる電子の流れを促進することによって、電気的接続を可能にする。電子は、アノードから、ポテンショスタット又は同様のデバイスを介した電気的経路を通ってカソードへ駆動される。より具体的には、ポテンショスタットは、電流を対電極から作業電極へ駆動することにより、作業電極上の電圧を、安定な参照電極と比較して一定の値に維持するために使用される機器である。金属インプラント上のバイオフィルムの処置のために用いられる1つのこのような手順は、米国特許第9,616,142号明細書に記載されている。この文献の内容全体は、参照することにより本明細書中に援用される。
この処置手順によれば、アノードは対電極を形成し、カソードは作業電極を形成する。ポテンショスタットを使用すると、別個の参照電極に対して印加電圧パラメータを調節するだけで、どの電気化学プロセスが作業電極上で行われるか、そしてどのような速度でそれが行われるかを使用者が指示することができる。作業電極で発生するカソード反応は水酸化物イオンを生成し、インプラント表面上にアルカリpHをもたらす一方、存在するバイオフィルムに対して殺菌作用を有する種々異なる反応性酸化的化学種をも生成する。
研究環境において、上記技術は、可能な限り最小限の侵襲性で金属インプラント上の細菌バイオフィルム感染と戦う方法として示されている。このような環境において、金属インプラントをカソードとして、そして対電極をアノードとして使用することによって、患者の身体は電気化学電池として作用することができる。上記技術は、金属歯科用インプラントを含む種々の整形外科用インプラントの処置のために用い得ることが判っている。
図1(a)~1(c)を参照すると、模範的な歯科用インプラント200は金属アバットメント208と歯科用クラウン220とを含む。歯科用クラウンは、開いた端部と密閉された中空キャビティ224とを有する非導電性材料、例えばセラミック、陶材、又は適宜なポリマーから形成されている。中空キャビティは、金属アバットメント208に被せられるように適宜に寸法設定され成形されている。アバットメント208は金属ポスト210に連結されている。金属ポストの構成部分は図2(a)~2(c)により明確に示されている。金属ポスト210は、患者の顎骨240内へ直接に植え込まれている。この実施態様によれば、金属アバットメント208はクラウン220内へ圧入されており、クラウンは、特化された実施態様に基づいて形成された一体化型の金属コア230を有している。金属コア230は、導電を可能にし促進する適宜な金属材料から形成されている。好ましい実施態様では、金属コア230は、歯科において広く使用されている生体適合性金属、例えばチタン、ステンレス鋼、及び/又はこれらの合金から成っている。金属アバットメント208は外科的に植え込まれる。アバットメント208は、金属コア203の遠位端と直接に物理的に接触させられ、これにより電気的接続を形成する。この実施態様によれば、金属コア230はあるいはアバットメント208と一体的に形成することもできる(又はクラウン230の部分として形成することもできる)。
より具体的には、そしてこの特定の実施態様によれば、金属コア230は歯科用クラウン220の中空キャビティ224を通って、より具体的には図1(b)に示されているように、上方へ向かって延びている。金属コアは、コア230の横方向部分を含む。横方向部分は、歯科用クラウン220の側壁に形成された開口へさらに延びている。金属コア230の近位端は好ましくは歯科用クラウン220の側壁と同一平面上にあり、これにより図示のように、歯科用クラウン220上の小さな金属表面ゾーン234を露出させる。露出金属表面ゾーン234の形状は、この特定の実施態様によれば円形であるが、しかし言うまでもなく、定義されたゾーン234及び金属コア230の形状は適宜に変化させることができる。クラウン220の表面に対して同一平面上のコア230の近位端は、オーバーハングを形成しないように、又は鋭利なエッジを形成しないように形成することが好ましい。1変更形によれば、金属コア230の露出表面領域234にディンプルを施すことにより、クラウン取り付けメカニズムとのより良好な連携を可能にすることもできる。好ましい実施態様では、露出金属ゾーン234は、患者に関連してクラウン220の内側に面する壁上に位置し、これにより露出金属表面ゾーン234は目に見えない。
歯科用クラウン22が先ず第一に義歯として十分に且つ構造的に機能し得るならば、金属コア230の形状及び形態全体を適宜に変化させることができる。例えば、そして図示のように横方向に延びる代わりに、金属コア230の近位端は、クラウン220の頂面で露出されるまで、中空キャビティ224を通って鉛直方向に延びることもできる。金属アバットメント及びポストへのアクセスを可能にするが、しかしクラウンの取り外しを必要としない同様に基礎となる変更形が米国特許出願第16/884,664号に記載されている。この文献は参照により本明細書中に援用される。上記のように、このインプラント・デザインは、他の技術と比較して大きな利点をもたらす。なぜならば、処置を実施するためにクラウンを取り外さなくて済むからである。
インプラント上のバイオフィルム層を破壊するためにクラウン220を先ず取り外す必要なしに、金属表面領域234に適宜なカソード刺激電圧を印加することに基づいて、感染した歯科用インプラント、例えばインプラント200を処置するために利用し得る種々のシステムが図2(a)~図(c)に概略的に示されている。この処置形態(CVCES)の原理全体は、全体的に本明細書中に前に援用された米国特許第9,616,142号明細書中に記載されている。図2(a)~図2(c)に示されているように、本明細書中に記載された歯科用インプラント200又は他の歯科用インプラントを、本明細書中でそれぞれ符号400,500及び600で示された種々のCVCES処置形態又はシステムと併せて処置することができる。この議論を目的として、歯科用インプラント200はそれぞれの処置システム400,500及び600と一緒に使用する状態で概略的に示されている。言うまでもなく、これらの模範的処置システムのいずれかを使用して、他の金属歯科用インプラントを同様に処置することもできる。
図2(a)~図(c)にそれぞれ概略的に示されているように、それぞれのCVCES処置システム400,500及び600は一般に、電位を発生させることができるポテンショスタット404又は同様のデバイス、並びに、作業電極と対電極とを最小限含む複数の電極を含む。第1の模範的CVCES処置システム400のために、最小形態が図2(a)に関連して示されており、これは電極対、つまり作業電極と対電極420とを採用している。作業電極は、クラウン230の露出金属表面領域234の利用可能性に基づいて歯科用インプラント200であるのに対して、対電極420は好ましくは炭素から形成されているものの他の材料を使用することもできる。対電極420は、ポテンショスタット404にカップリングされた電気的リード又はワイヤ412を介して患者の歯肉/顎骨240領域に取り付けられる。導電部材へ延びる電気的リード408がさらに設けられている。導電部材はクラウン230の露出金属領域234と接触させられる。作業電極200と対電極420との間に形成された電気化学的回路を介して、ポテンショスタット404によって印加された電圧に基づいて、電気化学的電流が流される。露出領域234に起因して、ポテンショスタット404は金属アバットメント208に電気的に接続され、ひいてはポスト-アバットメント-コアシステムが電気的に接続される。しかしながら、導電性電解質(骨及び軟組織)と接触している金属材料は、金属アバットメント208及びポスト210だけである。金属コア230が非導電性クラウン材料によってカプセル化されているので、金属コア230は、電気エネルギー(すなわち電流)をポテンショスタット・リードから歯科用インプラント200へ移動させ得る電気的ワイヤ又はリードとして本質的に作用する。このシステム400は、他の比較可能な電位差測定処置システム又は技術と比較すると顕著な利点をもたらす。なぜならば、歯科用クラウン220は、処置を実施するために先ず取り外す必要がないからである。
図2(b)は3つの電極システム500を図式的に示している。電極システム500は、作業電極(インプラント200)、並びに前のシステム400と同様に機能する対電極520を含む。それぞれの電極200,520は、それぞれ電気的リード508及び512を介してポテンショスタット404にカップリングされている。第3(参照)電極524が、対象者の歯肉/顎骨領域240に対電極520とともに被着され、対応のリード516を介してポテンショスタット404に電気的にカップリングされている。参照電極524は、処置システム500のためのより大きな電気化学的制御を可能にする。好ましい実施態様では、参照電極524は銀/塩化銀から形成されており、ひいては作業電極(インプラント200)のための安定な電気化学的生体電位を生成する。このシステム500のポテンショスタット、並びに対電極及び参照電極の機能に関連するさらなる詳細は、以前に全体的に参照することにより援用された米国特許第9,616,142号明細書に詳述されている。
図2(c)は、4つの電極を採用するCVCES処置形態600のさらに別の変更形を図式的に示している。前述のように、歯科用インプラント200は、露出金属領域234に起因して、電気的リード608によってポテンショスタット404に電気的にカップリングされた作業電極として役立つ。リード612及び616によってポテンショスタット404に接続された患者の歯肉/顎骨領域240には、それぞれ対電極620及び参照電極624が取り付けられている。電極620及び624のそれぞれは、前述のものと同様に動作する。加えて、この処置システム600は作業感知電極632をさらに備えている。作業感知電極632は、患者の歯肉/顎骨領域240に同様に取り付けられ、そして電気的リード618によってポテンショスタット404に同様にカップリングされている。作業感知電極632は、作業電極(インプラント200)のさらなる制御及びデータ・フィードバックを可能にする。他の適宜なカソード電圧処置形態又はシステムを利用することもできる。加えて、対電極、参照電極、及び作業感知電極は、この実施態様によれば、患者の図2(a)~2(c)の顎骨/歯肉領域240に取り付けられた状態で示されてはいるものの、これらの電極の他の適宜な位置決めも可能である。例えば、これらの電極のいずれか又は全てを口腔の外側の顔面上、又は身体に対して完全に外部に配置し、そして塩橋を介して接続することもできる。
上記システム/形態は、歯科用インプラント200の信頼性の高い処置を可能にするが、しかしクラウンの取り外しを必要としないので有利である。クラウンの露出金属表面領域234は、歯科用インプラントの残りの部分への導電を可能にする。露出金属表面は、これらのデザイン及び実施態様を適用すると、安全であり且つ美容的に許容することができる。別の歯科処置技術からの明確な差別化要因は、本明細書中に記載されたインプラントが、例えば腫瘍ポケット内部の導電だけを促進するのではなく、歯科用インプラントの骨に埋め込まれた表面全体にわたって導電を促進することである。この差別化要因は、特に歯科用インプラントポストに関して著しい前進である。インプラントポストは典型的には、オセオインテグレーションによる一体化を促進するために、極めてラフな粗い微細表面を有するように製造されている。この微細構造が生むことのできる1つの問題点は、骨基質が表面内へ明らかに成長している場合でも、細菌が微細構造の隙間内部に「隠れ」得ることである。本明細書中に記載された装置のアプローチ及びデザインは、骨が存在しても、金属内の全ての微細構造の徹底的な処置が、これらの個所に由来する全ての細菌を排除するのを可能にする。最適な処置パラメータにおいて、反応に対して局所的である基質埋込骨細胞が大規模な影響を及ぼされないことが、科学文献から判っている。
本発明の種々の態様に基づく数多くの実施態様に従って、処置システム内で使用するための装置を以下に説明する。より具体的には、以下に説明する装置は、作業電極(金属歯科用インプラント)との電気的接触を可能にし、且つ/又は対電極及び/又は参照電極を保持するために、処置システムと併せて使用することができる。
図3(a)~3(d)を参照すると、図2(a)~2(c)のCVCES処置システム400,500,600、並びに金属表面からバイオフィルムを除去するように構成された他のシステムと併せて使用することができる装置700の第1実施態様が示されている。本明細書中に記載される装置700は、一例として、歯科用インプラント200の金属アバットメント/ポストとの直接の電気的接続を可能にするように、クラウン220上に図1(a)~1(c)の露出金属領域234を有する図1(a)~1(c)の歯科用インプラント200と一緒に使用することを目的として説明される。しかしながら言うまでもなく、特化された歯科用インプラント200は一例として論じられるにすぎず、記載された装置700は、他の歯科用インプラント・デザインとの使用にも適している。
前述のように、CVCES処置システム、例えば図2(b)のシステム500において、歯科用インプラント200は作業電極、及び形成された電気化学電池のカソードとして採用される。本明細書中に記載された装置700は接続ボディであり、この接続ボディは、外部電源、例えば図2(b)のポテンショスタット404と、歯科用インプラント200との間に電気的係合をもたらすように形成されている。より具体的には、この実施態様によれば、本明細書中に記載された装置700は、半円形状のマウスガード720によって定義される。マウスガード720は、モールディング可能な、生体に優しい熱可塑性材料、又は他の適宜な構造材料から形成されている。このような材料は患者の口腔内部にフィットするように寸法設定され形成される。より具体的には、この実施態様によれば、マウスガード720は外側又は外面722と、反対側の内側又は内面723とを含む。前側円周区分又は外周区分728と、後側円周区分又は内周区分732とはそれぞれ内面723から突出している。前側及び後側の円周区分728,732のそれぞれは、開いた端部を有する円周凹部736によって分離されている。凹部736は、口腔の上側部分又は下側部分の全体にわたって患者の歯(図示せず)にマウスガード720が被せられるのを可能にする高さ及び幅の寸法によって画定される。別のマウスガード・デザインも、本発明の目的のために考えられる。例えば、患者の上側及び下側の両方の歯列を同時にカバーするように、単一のマウスガードを寸法設定し形成することもできる。
この実施態様によれば、図3(b)に示されているように、マウスガード720は、患者に形状フィットしたカスタム版であり、前側及び後側の円周区分728,732のうちの少なくとも一方の壁内に一体化された少なくとも1つの金属コンタクト752を含む。少なくとも1つの金属コンタクトの位置は、マウスガード720の製造プロセス中に見極めることができ、インプラントの位置に応じて患者特異的である。装置700は患者特異的であるため、単一の金属コンタクトを提供することができ、そして装置700は、感染した複数の歯科用インプラントを有する患者とともに使用するために2つ又は3つ以上の金属コンタクトを含むこともできる。
電気的接続に関して、図3(b)をなおも参照すると、少なくとも1つの金属コンタクト752は、マウスガード720の壁内部に埋め込まれた接地板744にカップリングされている。後者の接地板744は、埋め込まれたワイヤ748にカップリングされている。ワイヤ748は、マウスガード720の一方の端部で延長電気的リード740へ延びている。延長電気的リード740は好ましくはポリマー又は他の絶縁材料で被覆されており、外部給電装置、例えば図2(a)~2(c)のポテンショスタット404に取り付けるように形成されている。
少なくとも1つの変更形によれば、マウスガード720は再使用可能であってよく、あるいは、単独の患者又は単回使用のための装置として構成されてもよい。好ましい実施態様によれば、マウスガード720の外側又は内側の円周区分728,732の内面(すなわち円周凹部736に面する表面)上に、少なくとも1つの金属コンタクト752を付勢された状態で位置決めすることにより、歯科用インプラント200の、図1(b)の露出金属領域234との電気的接触を促進する。
マウスガード720の少なくとも1つの金属コンタクト752を付勢するための種々の手段を採用することができる。例えば、少なくとも1つの金属コンタクト752には、マウスガード720の円周区分728,732のうちの一方に対してばね荷重を加えることができる。あるいは、図3(b)に示されているように、少なくとも1つの金属コンタクト752をばね鋼区分から製造することにより、付勢をもたらすこともできる。
あるいは、図3(c)及び3(d)に示されているように、少なくとも1つの金属コンタクトは導電性スポンジ756又はスチールウール区分760から形成することができる。これらの材料のそれぞれはばね様品質を固有に提供するものの、この品質はばね荷重を加えるか、又はばね鋼区分から少なくとも1つの金属コンタクトを製造することによって提供されるものよりも弱い。前記コンタクト752,756,760のそれぞれはマウスガード720内部に配置された、図3(b)の接地板744及び、図3(b)の埋め込み型ワイヤ748に電気的にカップリングされている。図1(a)~1(c)の歯科用インプラント200の、図1(b)の露出金属領域234と接触するように、少なくとも1つのばねコンタクト752,756,760が付勢されるのを保証するために、前記技術のそれぞれ又はいずれかを使用することができる。上記のように、接地板744及び埋め込み型ワイヤ748は、部分的に示された被膜付き電気的リード740との好適な電気的接続を提供する。被膜付き電気的リード740は、処置システムの外部電圧供給装置、例えば図2(a)~2(c)のCVCES処置システム400,500,600に通じている。これらの処置システムはそれぞれカソード刺激電圧を供給し得るポテンショスタット404又は他の適宜なデバイスを有している。
導電性スポンジ又はスチールウール756,760をそれぞれ図3(c)及び(d)に示されているように金属コンタクトとして使用するときには、作業電極反応に関与する余剰の金属表面積を減らすために、歯科用インプラントのアバットメント又はクラウンとの接触可能性を犠牲にすることなしに、コンタクト構成部分は、定義された凹部736内部にできる限り圧縮して(condensed)形成されるべきである。加えて、この実施態様に基づいて記載されたコンタクト構成部分の全ては、絶縁ポリマーで被覆してよい。絶縁ポリマーは、異質金属表面積を減らすために電気的接続に必要な接点だけを露出させる。
この実施態様に基づいて記載され、埋め込み型接点を有する少なくとも1つの電気的コンタクトは、クラウンを取り外す必要なしに、歯科用インプラントの処置を可能にする。前述のように、クラウンの取り外しは、多くの歯科医が実施しないことを好む選択肢である。なぜならば、歯科用クラウンは破損のおそれがあり、又は罹患組織に外傷を与えることがあるからである。バイオフィルムがポスト及びアバットメント上に存在する場合には、バルク金属内へ入り、金属表面から出て、そして電解質環境内へ入る電子の流れは、殺菌化学種を形成することになる。この殺菌化学種は、金属表面から外方へ向かってバイオフィルムを攻撃する。pHも殺菌効果における大きなファクターである。それというのも実験室試験が示したところによれば、表面から数ミクロン離れた微小環境pHレベルが、電気刺激から数分以内にアルカリ性レベル12に達し得るからである。
あるいは、歯科用インプラントのアバットメントが露出していない、又はクラウンが露出した電気的接点を提供していない歯科用インプラントの場合、マウスガード720内に埋め込まれたコンタクト・メカニズムはその代わりに針(図示せず)を含む。針は、組織を穿刺し、そして金属歯科用インプラントのアバットメントに直接に接触するように適宜に寸法設定され形成されている。
図4(a)~4(f)を参照すると、別の模範的装置800が記載されている。この実施態様に基づく装置800は、別の接続ボディによって、より具体的には一般的なマウスガード824によって定義される。このマウスガードは前述の図3(a)~3(d)のカスタム又は形状フィット版700と同様に、半円形の形状又は形態を有する。マウスガード820は、外方に面する側又は表面821、反対側の内側又は内面823、並びに外周区分又は前側円周区分826、内周区分又は後側円周区分830、及び開いた端部を有する円周凹部834を含み、それぞれは内面823から延びている。凹部834は、マウスガード820が患者の歯及び歯肉に被せられるのを可能にする幅及び高さの寸法を有している。好ましくは、マウスガード820はモールディング可能な熱可塑性材料から形成されている。1変更形によれば、装置800は再使用のために清浄化又はリサイクルすることができる。別の変更形では、装置800は、単独の患者又は単回使用のために構成される。
図4(a),4(c)及び4(d)に示されているように、本明細書中に記載された装置800はさらに、マウスガード820内部に埋め込まれた、好ましくは金属薄板から形成された金属接地板844、並びにさらに電気的リード840へ延びる埋め込み型ワイヤ848を含有している。電気的リード840はマウスガード820から、図2(a)~(c)のCVCESインプラント処置システム400,500,600の、図2(a)~(c)の外部電圧供給装置404へ延びている。好ましくは、延長電気的リード840は好ましくは保護ポリマー層又は他の適宜な絶縁層で被覆されている。
この具体的な実施態様によれば、具体的に少なくとも1つの電気的コンタクトを一体化しているのではなく、マウスガード820の内周区分826及び外周区分830のうちの一方に被さるように、少なくとも1つの解離可能に取り付けることができるコンタクト850が形成されている。図4(c)及び4(d)に示されているように、少なくとも1つの解離可能に取り付けることができるコンタクト850は、ベース部分854、並びにベース部分854から平行の関係を成して延びるアーム部分対860,864によって画定されたクリップ様部材の形態を成して製作されている。アーム部分860,864間には間隔858が画定されており、この間隔は、マウスガード820の外周部分826又は内周部分830に、解離可能に取り付けられるコンタクト850を被せるように寸法設定されている。より具体的には、アーム部分864は他方のアーム部分860よりも長く、そして取り付けられたときにマウスガード820の凹部834内へ延びるように形成されている。アーム部分864の外側はさらにコンタクト部分を有するように形成されている。コンタクト部分は歯科用インプラントと係合するように形成されている。
図4(d)にさらに示されているように、この実施態様に基づく解離可能に取り付けることができるコンタクト850は、アーム部分860,864のそれぞれの内面上に埋め込み型金属を有することにより、マウスガード820内に埋め込まれた接地板844の金属薄板内に「食い込む」。
この実施態様によれば、解離可能に取り付けることができるコンタクト850の数及び位置を必要に応じて変化させることにより、患者の口腔内のインプラントの位置とは無関係に、インプラントとの整合をもたらすことができるので有利である。図3(a)~(c)を再び参照すると、この実施態様に基づくコンタクト・メカニズムは、ばね荷重を加えられたばね鋼/板ばねであり、又は導電性スポンジ又はスチールウールの部分を含むことによって、付勢を形成することができる。導電性スポンジ又はスチールウールの区分はそれぞれ、歯科用インプラント200の図1(a)~1(c)の露出金属領域234との電気的接触を可能にする。あるいは、コンタクトの代わりに、脚部分864はこれから延びる針(図示せず)を別個に備えていてよい。針は、インプラントのアバットメント/ポストと接触するために、歯肉線の下方の組織に直接に係合するように形成し位置決めすることもできる。
本明細書中の解離可能に取り付けることができるコンタクト850を、マウスガード820の壁区分826,830のうちの一方に取り付け可能であることにより、かなりの多用性が提供され、カスタム・ガードを予めモールディングする必要なしに、図4(a),(b)及び(e)に示された患者の口腔の文字とおり任意の位置にコンタクトを配置することが可能になる。しかしながら、歯科医が併用洗浄治療法(conjunctive irrigational therapies)を用いてバイオフィルムを破壊するために、マウスガードを持たないことを望む場合には、作業電極コンタクトの別の実施態様が記載される。これらの実施態様は、フィットしたマウスガードを必要とせずにクラウンに直接に取り付ける。
図5(a)~5(e)は、中間マウスガードなしで使用できる接続ボディに対する、本発明の態様に基づいて製造された装置900を示している。より具体的には、装置900は、第1及び第2半部分924,928を有するばね荷重クリップ920である。半部分924,928のそれぞれは、各半部分924,928の遠位端から鉛直方向に延びる、それぞれ脚部分932,936を含んでいる。各脚部分932,936の上端部から、アーム部分940,944が湾曲形態を成して外方へ向かって且つ横方向に延びている。アーム部分940,944のそれぞれは内方へ向かって延び、次いでアーム部分944の一方が他方のアーム部分940の下に位置するように形成された状態で交差する。上側アーム部分940上に設けられたねじりばね950が、湾曲アーム部分940,944間の接合個所で残りの下側アーム部分944にカップリングされている。この実施態様に基づくねじりばね950は、装置900の脚部分932,936を付勢し、そしてより具体的には脚部分932,936間の間隔964を画定する。この間隔964は、アーム部分940,944の近位端を内方へ向かって圧潰することによりさらに開くことができ、これにより装置900を患者の歯及び歯肉に被せて解離可能に固定することができる。歯及び歯肉は図5(a)に符号940として概略的に示されている。
図5(a)及び5(c)を参照すると、脚部分932,936は、画定された間隔964のそれぞれの側に、内方へ向いた表面を含む。脚部分932の内方へ向いた表面は金属コンタクト968を備えている。残りの脚部分936の内方へ向いた表面はソフトパッド972を備えている。ソフトパッドは接着又は他の形式で取り付けられている。金属コンタクト968は、埋め込み型ワイヤ(図示せず)を介して直接に配線されている。埋め込み型ワイヤは半部分924を通って、アーム部分940の近位端へ延び、そして図5(a)及び5(c)にのみ示された電気的リード976として延びている。電気的リードは、外部電圧供給装置、例えば図2(b)の処置システム500の、図2(b)のポテンショスタット404との電気的接続をもたらすように形成されている。
この模範的実施態様によれば、金属コンタクト968は、図1(a)~1(c)の歯科用インプラント200の露出金属領域234との電気的接触をもたらすように形成されているのに対して、装置900の残りの脚部分936上のソフトパッド972は歯を把持するのを助けるために、好ましくはシリコンから形成されている。図5(b)及び5(d)に示されているように、金属コンタクトは図5(b)に示されたばね鋼968Aのカンチレバー区分、又は図5(d)に示されたばね荷重ピン968Bとして形成することもできる。あるいは、金属コンタクト968は前の実施態様に記載されているような導電性スポンジ材料又はスチールウールから形成することもできる。これらの材料のそれぞれは、図1(a)~1(c)の符号200のような歯科用インプラントとの電気的接続を形成するように、好ましくは付勢される。あるいはクリップ部材900は、歯肉線の下方で歯科用インプラントと係合するように位置決めされた針(図示せず)と一緒に形成することもできる。図5(e)に示された別の変更形によれば、著しく露出したインプラント(図示せず)のアバットメントの基部とクリップ結合し接触するには、脚部分932の下端部に設けられた半円形クリップ968Cが適している場合もある。前述の変更形と同様に、装置900は好ましくは、図2(a)~2(c)に示されているようなCVCES処置システムの作業電極との接続をもたらすように形成されている。歯科用インプラントは作業電極として働く。
前述したように、回路を完成させるためには、金属歯科用インプラント以外の1つの他の電極がCVCES又は他の電気化学的に基づく処置システム内に少なくとも存在しなければならない。金属歯科用インプラントは以前に図2(a),2(b)及び2(c)に示されたように作業電極として作用する。歯科用インプラントの場合、CVCES処置システムの対電極は患者の歯肉、より具体的には、顎の反対側の歯肉、又は他方の顎全体(上側又は下側)の歯肉ではなく、インプラントが植え込まれている歯肉と界面を形成するのが理想的である。電気化学的な電流は、組織の導電性に起因してインプラントと対電極との間を流れる。図2(a)に示されたような2電極処置システム400が機能するものの、2電極処置システムは、作業電極上の電気化学的プロセスの最小限の制御を可能にするにすぎない。なぜならば、インプラントの金属の電位は、熱力学的領域内へドリフトすることがあり、このことは腐食又は金属免疫(metal immunity)を引き起こすおそれがある。したがって、図2(b)及び2(c)に示された付加的な電極を有する処置システムが好ましい。
任意の数の電極を使用することができるものの、付加的な安定な参照電極を含む3電極システムが、十分な電気化学的制御と患者の口腔内にあるのを必要とする電極の数とのバランスに基づきより好ましい。好ましい実施態様では、参照電極はAg/AgClから形成されており、ひいては参照されるべき作業電極電圧のために安定な電気化学的生体電位を提供する。この機能は、作業電極を熱力学的特性の安全な電気化学的領域内に維持する。電気化学的電流が組織を通って歯科用インプラントへ進むのを促進するために、対電極が歯肉と界面を形成する必要があるものの、電極の金属表面は本明細書中に記載されたように、口腔の内部又は外部に存在することができる。
図6(a)及び6(b)に示された1変更形に基づき、模範的装置1000が、高可撓性の接続ボディ1006によって定義されている。接続ボディ1006は、電気接続を形成する複数のスタック層から製作された可撓性電極1008を保持している。この実施態様に基づく接続ボディ1006は、患者の口腔内に配置されるように、そしてより具体的には歯に被せるか又は歯を包み込むように成形され形成されている。可撓性電極1008の互いに対向する側は患者の歯肉と接触している。
この実施態様によれば、図6(b)に示されているように、可撓性電極1008が分解した形で示されており、好ましくは少なくとも1種の緩衝剤を含む、炭素でバッキングされた(carbon backed)ヒドロゲル層1012と、アノード導電フィルム層1016と、導電メッシュ層1020と、外層1024とを含む。外層1024は、好ましくは可撓性材料、例えば布地から形成されている。可撓性材料は、集成体1000を取り囲むように寸法設定され形成されており、そして患者の歯及び歯肉1004に被さる可撓性の取り付けを可能にする外側接着剤を含んでいる。電気的リード1030が刺激デバイス、例えば図2(b)のポテンショスタット404から延びており、外層1024の後ろを通して取り付けられる。導電性アノード(好ましくは炭素)層1016の背後に位置する導電性メッシュ層1020はかなり広い面積にわたって接点を広げる。メッシュ層1020は好ましくは銅又は白金から形成されている。緩衝されたヒドロゲル層1012の背後に位置する炭素フィルム層1016は、反応のための導電性電極表面として作用する。層1016はあるいは白金、又はアノード反応下で化学的に安定な他の適宜な金属から形成することもできる。この集成体に関連するさらなる詳細は、同時係属中の米国特許出願第62/984,332号に記載されている。前記文献の内容全体は参照することにより援用される。
好ましい実施態様では、装置1000の可撓性接続ボディ1006は、インプラントの周りの顎の内側及び外側の両方に位置する歯肉と界面を形成するが、しかしあまり好ましくはない実施態様では、インプラントのただ1つの側にただ1つの電極が存在していてもよい。好ましくは、本明細書中に記載された装置1000の電極1008は十分に可撓性であり、歯肉の両側に付着するために歯を包み込んでよく、あるいは歯肉の両側に付着する2つの別個の電極として存在してもよいが、しかしこれらの電極は互いに電気的に接続されている。歯肉の両側に可撓性電極1008を有すると、歯科用インプラント自体に、処置がより均一に分配されて行われる。電極1008は、顎に対してより効果的に輪郭付けた可撓性セグメントを組み込んでよい。アノード反応はヒドロゲル内部に酸性pHを形成し、ひいてはヒドロゲルの出発pHは中性又は塩基性となり、好ましくはpH6~11である。好ましくは、電極1008の表面積は、より最適化された処置を促進するために、歯科用インプラントの表面積と少なくとも同じであるべきである。この実施態様は、CVCES処置システム、例えば図2(b)の処置システム500の対電極に関するが、しかし本明細書中で符号1011として示された参照電極を含有してもよい。参照電極は可撓性接続ボディ1006内へ組み込むことができる。参照電極1011はあるいは、それぞれ対電極及び参照電極の炭素表面とAg/Ag/Cl金属表面との電気分離を維持しながら、本明細書中に記載された対電極内へ組み込まれるのとは異なり、歯肉に付着する別個の電極として提供されてもよい。
前述のものは、CVCES又は他の適宜な処置システム、例えば図2(a)~2(c)の処置システム400,500,600との関連において使用される装置を記載した。対電極は患者の口腔内部の歯科用インプラントの近くに配置される。上記のように、処置システムの対電極はあるいは患者の口腔の外部に配置されてもよい。図7及び8に示されているように、外部電解システム1200が形成されている。システム1200は、容器1240又はカートリッジ内部に支持された金属対電極表面1220を含む。容器1240又はカートリッジは、患者の口腔の外部にある。容器1240は、歯肉界面への電気化学的電流の輸送を可能にするために、適量の導電性流体1242、例えば塩溶液を保持するように成形され形成されている。好ましい実施態様では、塩溶液は塩化ナトリウムと水とから構成される。しかし、塩溶液は口腔内部で安全に保持され得る任意の適宜な電解質塩化合物を含有してよい。1変更形によれば、容器1240はほぼ100mLの導電性流体を保持している。他の実施態様では、例えば容器1240は、20mL~10リットルの導電性流体を保持するように形成し寸法設定することができるものの、保持される導電性流体1242の量を容易に変更し得ることは明らかである。
この実施態様によれば、電解ブリッジを形成するために、導電性流体1242は、蓋1248を通って中空管1250を介して容器1240を出る。中空管1250は、蓋1248を通って容器1240の内部内へ延びる1つの近位端を有している。この実施態様に基づく電極1220は、炭素シート又は白金メッシュによって定義されている。炭素シート又は白金メッシュは、容器1240内に保持された導電性流体1242内部に完全又は実質的に浸漬されている。この実施態様に基づく導電性流体1242は、任意のpHを有することができ、弱酸性(約5.0のpH)であり得るが、しかし好ましくは中性から塩基性であり、そしてさらにより好ましくは、処置中の酸発生に対抗するために塩基性のpHである。
この実施態様によれば、少なくとも1つのコットンロール1254が中空管1250の遠位端1249に配置されている。少なくとも1つのコットンロール1254は好ましくは、歯科手順のためにしばしば歯肉を覆う、伝統的に使用される歯科用綿から形成することができる。あるいは、ロール1254は合成綿又は他の同様の材料から形成することもできる。好ましい実施態様では、コットンロール1254が中空管1250の開口内へ挿入されるのとは異なり、管1250の遠位端1249が、コットンロール1254の端部内へ挿入される。単一のコットンロール1254が説明を目的として示されてはいるものの、言うまでもなく1つ又は2つ以上のコットンロールを使用することができる。好ましい実施態様によれば、管1250は分岐させることができ、管部分が、患者の口腔内部に配置された2つのコットンロールに別々に取り付けられる。
導電性流体1242は、種々の手段によって容器1240から中空管1250を介してコットンロール1254へ流れるようにすることができる。例えば、容器1240は圧潰し得る可撓性材料から形成することができる。別の変更形によれば、容器1240をその製造中に加圧し、これにシール(図示せず)を設けることができる。このシールは歯科医又は医師/介護者によって使用前に破断することができる。別の変更形では、容器1240には図8の一方向弁1262を設けることができる。一方向弁は、使用者が空気を容器1240内へ押し込むことにより、導電性流体1242を、取り付けられた管1250を通してコットンロール1254へ押し退けることを可能にする。さらに別の変更形によれば、容器1240は、患者の頭上に懸吊するか又は掛けることができる。重力を用いて導電性流体1242をコットンロール1254に供給することができる。前述のものは一例にすぎない。言うまでもなく、導電性流体1242を容器1240からコットンロール1254へ移動させるように形成された他の適宜な手段を採用することもできる。
図7は、外部電解システム1200を通る電流を概略的に示している。ライン1264は、外部電圧供給装置、例えば処置システムの図5(b)のポテンショスタット404から、符号1260として図式的に示されたコネクタを介して、流体容器1240内に配置された金属電極表面1222(対電極)へ電気的に輸送される電流を表す。次いで電流は、ファラデー反応及び非ファラデー反応を介して電気化学的電流に変換され、矢印1276として示されているように導電性流体1242中に入る。電流は次いで電解質を介して中空管1250を通って、少なくとも1つの飽和コットンロール1254内へ、そして矢印1278によって示される歯肉界面内へ往復運動することができる。コットンロール1254は、患者の口腔内部に配置された接続ボディを使用して、図9(a)~9(c)に示された患者の歯肉界面に保持され、これにより、導電性流体1242が歯肉界面へ導かれることが可能になる。好適な接続ボディの一例が米国特許第5,203,699号明細書中に記載されている。この文献は全体的に参照することにより本明細書中に援用される。上記特許明細書に基づく接続ボディは、歯科手順において患者から唾液を除去するように記載されている。本装置は、フレーム内で1つ及び好ましくは2つ(又は3つ以上)のコットンロールを支持するように形成されており、フレームはインプラント処置を目的として、歯肉界面にポジティブに係合し導電性流体(及び電流)を受容するように形成されている。
上記のように、図2(b)に示されているような3電極処置システム又は形態を利用することが好ましい。本明細書中に記載された外部電解システムに関連して、安定な参照電極1270、例えばAg/Ag-Clが、作業電極(例えば歯科用インプラント)のできるだけ近くにあるように、口腔内部に留まることが極めて好ましい。作業電極と参照電極1270との間の高い抵抗は、処置電流を著しく降下させることがある。したがって、参照電極1270は歯肉線に対する典型的な付着ヒドロゲル電極として配置することができ、あるいは図7及び8に概略的に示されているように、コットンロール1254のボディ内へ組み込むこともできる。前述の配置関係のそれぞれにおいて、参照電極1270はリード1268を介して、図2(b)の処置システム500の外部電圧供給デバイス(図2(b)のポテンショスタット404)に、コネクタ1260を通して別個にカップリングされる。
外部システム1200の流体形態は図8に示されている。フレーム(図示せず)の互いに対向する側にコットンロール1254を保持し、導電性流体1242を容器1240から受容し、コットンロール1254を飽和させ、そして患者の歯肉で電解ブリッジを形成し、そして電気化学電池を作業電極(金属歯科用インプラント)で形成するように、電極アプリケータが形成されている。所定量の導電性流体1242が容器1240から移動させられ、少なくとも1つのコットンロール1254を飽和させると、コットンロール1254は、以前に図6(a)及び6(b)に示された内部配置型の電極1008に関して説明したものと同様に、歯肉の内側及び外側の両方を含む患者の歯肉界面に対して機械的に安定化される。歯科用インプラントから、歯肉、少なくとも1つのコットンロール1254、導電性流体1242、及び金属表面1222を通って形成されて延びる連続的な電解ブリッジは、この外部電解システム1200を可能にする。このようなものとして、本明細書中に開示された実施態様は、コットンロール1254に流体を供給することにより、金属歯科用インプラントへの導電経路を促進するように形成されている。
図6(a)及び6(b)の変更形と比較した前述の外部電解システム1200の主な利点は、対電極上のアノード反応から生じる酸蓄積を、外部金属表面1220によって、より大規模に軽減し得ることである。外部配置型の金属表面1220には、内部配置型の対電極よりも著しく大きい表面積を提供することができる。なぜならば患者の口腔内に見出されるような寸法の制約がないからである。外部金属表面1220は平面状シート、導電性メッシュとして、又は表面積を増大させるために折り畳みシートとして存在してよい。表面積が増大するのに伴って、作業電極における反応を支援するために行われる必要のあるファラデー化学反応は少なくなり、ひいては酸蓄積が低減される。また、導電性流体1242の容器1240は、酸が拡散するための著しく大きな体積の電解質を提供し、ひいては1体積あたりの酸の濃度を低減することができる。上述のように、導電性流体1242はまた、いかなる酸蓄積をも中和するのを助けるために、中性~塩基性pHとして存在することが好ましい。しかしながら、記載の外部システム1200の1つの欠点は、電極間の距離及び流体の体積に起因して、今や電極間により高い電気化学抵抗が存在することである。この抵抗増大は電流を損失させ、ひいては処置されるインプラントのバイオフィルム層に対する治療強度を損なうことがある。この難題は、導電性流体1242の導電率を高めること、中空管1250の距離全体を最適化すること(ひいては流体の体積を減らすこと)、対電極シート又はメッシュ1220の表面積寸法を最大化すること、そして処置システム、例えば図2(b)のシステム500の刺激デバイスの外部給電装置の電子素子が適宜な電圧制限を含むことにより、処置反応により必要とされる電圧を外部給電装置(図2(b)のポテンショスタット404)によって調整し得ることを保証することにより、克服することができる。
図1~9(c)の符号のリスト
200 歯科用インプラント
208 アバットメント
210 ポスト
220 クラウン
224 クラウンの中空キャビティ
230 金属コア
234 露出表面領域
240 顎骨/歯肉
400 処置システム
404 ポテンショスタット
408 電気的リード
412 電気的リード
420 対電極
500 処置システム
508 電気的リード
512 電気的リード
516 電気的リード
520 作業電極
524 参照電極
600 処置システム
608 電気的リード
612 電気的リード
616 電気的リード
620 作業電極
624 参照電極
632 感知電極
700 装置
720 カスタム・マウスガード
721 外側又は外面
723 内側又は内面
728 前側円周区分又は外周区分
732 後側円周区分又は内周区分
736 円周凹部
740 電気的リード
744 接地板
748 埋め込み型ワイヤ
752 コンタクト
756 導電性スポンジ
760 スチールウール
800 装置
820 作業マウスガード
821 外方に面する側又は表面
823 内面
826 前側円周区分又は外周区分
830 後側円周区分又は内周区分
834 凹部
840 電気的リード
844 接地板
848 埋め込まれたワイヤ
850 解離可能に取り付けることができるコンタクト
854 コンタクトのベース部分
858 コンタクトの間隔
860 コンタクトの脚部分
864 コンタクトの脚部分
900 装置
904 顎ライン/歯肉(患者)
920 ねじりクリップ
924 クリップの半部分
928 クリップの半部分
932 脚部分
936 脚部分
940 アーム部分
944 アーム部分
950 ねじりばね
964 間隔
968 金属コンタクト
968A カンチレバー型金属片
968B ばね荷重ピン
968C 半円形クリップ
972 パッド
976 電気的リード
1000 装置
1006 接続ボディ
1008 電極
1012 緩衝ヒドロゲル層
1016 導電層
1020 導電性メッシュ層
1024 外層
1030 電気的リード
1200 外部電解システム
1220 金属電極表面
1240 容器
1242 導電性流体
1248 容器の蓋
1249 管の遠位端
1250 管
1254 コットンロール
1260 コネクタ
1262 一方向弁
1264 ライン
1268 ライン
1270 参照電極
1276 矢印
1278 矢印
1280 矢印
先行の実施態様は一例であり、下記クレームを含む本発明に基づいて数多くの改変及び変更を加え得ることが読者には理解される。例えば、実施態様は特定の電極と一緒に使用することに関して記載されてはいるものの、種々の装置を他の電極と併せて使用することもできる。例えば、口腔内に配置された対電極は、ねじりクリップ作業電極接触メカニズムと併せて使用するのに最適な場合もある。本発明の態様の一部を以下記載する。
[態様1}
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記装置が、
前記刺激電圧生成可能デバイスに接続するように、そして患者の口腔に取り付けるように形成された少なくとも1つのフィーチャを有するように形成された接続ボディを含み、前記ボディが、前記作業電極としての前記金属歯科用インプラントの露出金属領域と電気的に接触するように形成された少なくとも1つの金属コンタクトを含む、
装置。
[態様2}
前記接続ボディが、患者の歯及び歯肉に被さるように成形され形成されたマウスガードを含む、態様1に記載の装置。
[態様3}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁内へ組み込まれている、態様2に記載の装置。
[態様4}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁に解離可能に取り付けられるようになっている、態様2に記載の装置。
[態様5}
前記マウスガードの壁内に埋め込まれた接地板をさらに含み、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードに解離可能に取り付けられるようになっているクリップ部材上に形成されている、態様4に記載の装置。
[態様6}
前記マウスガード上に解離可能に配置されるように形成された2つ又は3つ以上のクリップ部材をさらに含む、態様5に記載の装置。
[態様7}
前記装置が、患者の少なくとも1つの歯に取り付けるように形成された少なくとも1つのクリップ部材を含む、態様1に記載の装置。
[態様8}
前記装置が、前記装置が患者の口腔に取り付けられると、少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるように前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するための手段を含む、態様1に記載の装置。
[態様9}
少なくとも1つの金属コンタクトが導電性スポンジ又はスチールウールの区分を含む、態様8に記載の装置。
[態様10}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが導電性材料から形成されたばね区分を含む、態様8に記載の装置。
[態様11}
前記少なくとも1つのクリップ部材がねじりばねを含み、前記ねじりばねが、取り付けられたときに少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるべく前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するように形成されている、態様7に記載の装置。
[態様12}
前記少なくとも1つのクリップ部材が、取り付けられたときに患者の歯と接触するように形成された前記少なくとも1つの金属コンタクトとは反対側にソフトパッドをさらに含む、態様11に記載の装置。
[態様13}
前記歯科用インプラントが、ポストに被せられたクラウンを含み、前記クラウンが、患者の顎に融合された金属ポストと電気的に接触している露出端部を有する金属コアを含む、態様1に記載の装置。
[態様14}
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記作業電極が前記金属歯科用インプラントを含み、前記装置が、前記患者の歯肉線に取り付けるように構成された接続ボディを含む前記対電極を含む、装置。
[態様15}
前記接続ボディが、患者の口腔の少なくとも一部の歯及び歯肉を包み込むように形成された可撓性部材を含み、前記可撓性部材が導電性アノード層を含む、態様14に記載の装置。
[態様16}
前記可撓性部材が、前記導電性アノード層と外側接着層との間に配置された導電性メッシュ層をさらに含む、態様15に記載の装置。
[態様17}
前記導電性アノード層と外側接着層との間に配置された緩衝剤を有するヒドロゲル層をさらに含む、態様16に記載の装置。
[態様18}
前記対電極が、前記患者の口腔外部の容器内部に配置された少なくとも1つの導電性部材を含み、前記容器が、患者の口腔内部に配置された前記接続ボディに流体接続された導電性流体を含有する、態様14に記載の装置。
[態様19}
前記導電性流体のpHが中性~塩基性である、態様18に記載の装置。
[態様20}
前記容器が前記接続ボディに導電性流体を送達するように形成されている、態様18に記載の装置。
[態様21}
前記導電性流体が、少なくとも1つの中空管によって前記接続ボディに接続される、態様20に記載の装置。
[態様22}
前記接続ボディが、前記容器から導電性流体を受容するように形成された少なくともコットンロールを含む、態様21に記載の装置。
[態様23}
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムであって、前記処置システムが
カソード刺激電圧生成可能デバイスと、
前記金属歯科用インプラントを含む作業電極と、
対電極であって、前記対電極及び作業電極のそれぞれが回路を介して、前記刺激電圧生成可能デバイスに接続され、前記対電極が、
導電性流体及び導電性部材を保持する当該容器が、前記刺激電圧生成可能デバイスに接続される、容器、及び、
前記容器と前記金属歯科用インプラントに関連して患者の歯肉界面とに流体カップリングされる当該接続ボディが、導電性流体と刺激電圧生成可能デバイスによって形成された電流とを受容するように形成されている、接続ボディ
を含む対電極と
を含む、処置システム。
[態様24}
前記導電性流体のpHが中性~塩基性である、態様23に記載の処置システム。
[態様25}
前記導電性流体が、少なくとも1つの中空管によって前記接続ボディに接続される、態様23に記載の処置システム。
[態様26}
前記接続ボディが、前記容器から導電性流体を受容するように形成された少なくともコットンロールを含む、態様25に記載の処置システム。
[態様27}
前記回路にカップリングされた参照電極をさらに含む、態様23に記載の処置システム。
[態様28}
前記参照電極が、前記金属歯科用インプラントに関連して前記接続ボディ上に配置されている、態様27に記載の処置システム。
[態様29}
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記装置が、
患者の口腔に取り付けるように形成された当該マウスガードが、前記作業電極としての前記金属歯科用インプラントの露出金属領域と電気的に接触するように形成された少なくとも1つの金属コンタクトを有している、マウスガードを含む、装置。
[態様30}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁内へ組み込まれている、態様29に記載の装置。
[態様31}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁に解離可能に取り付けられるようになっている、態様29に記載の装置。
[態様32}
前記マウスガードの壁内に埋め込まれた接地板をさらに含み、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードに解離可能に取り付けられるようになっているクリップ部材上に形成されている、態様29に記載の装置。
[態様33}
前記マウスガード上に解離可能に配置されるように形成された2つ又は3つ以上のクリップ部材をさらに含む、態様32に記載の装置。
[態様34}
前記マウスガードが、前記マウスガードが患者の口腔に取り付けられると、少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるように前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するための手段を含む、態様29に記載の装置。
[態様35}
少なくとも1つの金属コンタクトが導電性スポンジ又はスチールウールの区分を含む、態様34に記載の装置。
[態様36}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが導電性材料から形成されたばね区分を含む、態様34に記載の装置。
[態様37}
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムと一緒に使用するための装置であって、前記処置システムが、刺激電圧生成可能デバイスと、前記刺激電圧生成可能デバイスにそれぞれがカップリングされた対電極と、作業電極とを含み、前記装置が、
患者の少なくとも1つの歯に取り付けるように形成された少なくとも1つのクリップ部材を含む、装置。
[態様38}
前記少なくとも1つのクリップ部材がねじりばねを含み、前記ねじりばねが、取り付けられたときに少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるべく前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するように形成されている、態様37に記載の装置。
[態様39}
前記少なくとも1つのクリップ部材が、取り付けられたときに患者の歯と接触するように形成された前記少なくとも1つの金属コンタクトとは反対側にソフトパッドをさらに含む、態様38に記載の装置。
[態様40}
金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムであって、前記システムが、
カソード刺激電圧提供可能デバイスと、
少なくとも1つの金属歯科用インプラントと電気的に接続し得る作業電極と、
前記少なくとも1つの金属歯科用インプラントの近くで患者の歯肉線と電気的にカップリングされた対電極であって、前記作業電極及び対電極のそれぞれが回路内でカップリングされている、対電極と、
を含む、処置システム。
[態様41}
前記回路にカップリングされた参照電極をさらに含み、前記参照電極が、前記少なくとも金属歯科用インプラントの処置をモニタリングするように形成されている、態様40に記載の処置システム。
[態様42}
前記作業電極が、患者の口腔に取り付けるように形成された接続ボディをさらに含み、前記接続ボディが、少なくとも1つの金属歯科用インプラントの露出金属領域に係合するための少なくとも1つの金属コンタクトを含む、態様40に記載の処置システム。
[態様43}
前記接続ボディが、患者の歯及び歯肉に被さるように成形され形成されたマウスガードを含む、態様42に記載の処置システム。
[態様44}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁内へ組み込まれている、態様43に記載の処置システム。
[態様45}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードの壁に解離可能に取り付けられるようになっている、態様43に記載の処置システム。
[態様46}
前記マウスガードの壁内に埋め込まれた接地板をさらに含み、前記少なくとも1つの金属コンタクトが、前記マウスガードに解離可能に取り付けられるようになっているクリップ部材上に形成されている、態様45に記載の処置システム。
[態様47}
前記マウスガード上に解離可能に配置されるように形成された2つ又は3つ以上のクリップ部材をさらに含む、態様46に記載の処置システム。
[態様48}
前記接続ボディが、患者の少なくとも1つの歯に取り付けるように形成された少なくとも1つのクリップ部材を含む、態様42に記載の処置システム。
[態様49}
前記接続ボディが患者の口腔に取り付けられると、少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるように前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するための手段をさらに含む、態様42に記載の処置システム。
[態様50}
少なくとも1つの金属コンタクトが導電性スポンジ又はスチールウールの区分を含む、態様49に記載の処置システム。
[態様51}
前記少なくとも1つの金属コンタクトが導電性材料から形成されたばね区分を含む、態様49に記載の処置システム。
[態様52}
前記少なくとも1つのクリップ部材がねじりばねを含み、前記ねじりばねが、取り付けられたときに少なくとも1つの歯科用インプラントの露出金属領域と接触させるべく前記少なくとも1つの金属コンタクトを付勢するように形成されている、態様48に記載の処置システム。
[態様53}
前記少なくとも1つのクリップ部材が、取り付けられたときに患者の歯と接触するように形成された、前記少なくとも1つの金属コンタクトの反対側のソフトパッドをさらに含む、態様52に記載の処置システム。
[態様54}
前記歯科用インプラントが、ポストに被せられたクラウンを含み、前記クラウンが、患者の顎に融合された金属ポストと電気的に接触している露出端部を有する金属コアを含む、態様40に記載の処置システム。
[態様55}
前記接続ボディが、患者の口腔の少なくとも一部の歯及び歯肉を包み込むように形成された可撓性部材を含み、前記可撓性部材が導電性アノード層を含む、態様42に記載の処置システム。
[態様56}
前記可撓性部材が、前記導電性アノード層と外側接着層との間に配置された導電性メッシュ層をさらに含む、態様55に記載の処置システム。
[態様57}
前記導電性アノード層と外側接着層との間に配置された緩衝剤を有するヒドロゲル層をさらに含む、態様56に記載の処置システム。
[態様58}
前記対電極が、前記患者の口腔外部の容器内部に配置された少なくとも1つの導電性部材を含み、前記容器が、患者の口腔内部に配置された前記接続ボディに流体接続された導電性流体を含有する、態様42に記載の処置システム。
[態様59}
前記導電性流体のpHが中性~塩基性である、態様58に記載の処置システム。
[態様60}
前記容器が前記接続ボディに導電性流体を送達するように形成されている、態様58に記載の処置システム。
[態様61}
前記導電性流体が、少なくとも1つの中空管によって前記接続ボディに接続される、態様60に記載の処置システム。
[態様62}
前記接続ボディが、前記容器から導電性流体を受容するように形成された少なくともコットンロールを含む、態様61に記載の処置システム。

Claims (13)

  1. 金属歯科用インプラントに由来する細菌を破壊する処置システムであって、前記処置システムが
    カソード刺激電圧生成可能デバイスと、
    前記金属歯科用インプラントを含む作業電極と、
    対電極であって、前記対電極及び作業電極のそれぞれが回路を介して、前記カソード刺激電圧生成可能デバイスに接続され、前記対電極が、
    導電性流体及び導電性部材を保持する容器であって、前記容器は前記カソード刺激電圧生成可能デバイスに接続され、前記導電性部材が、前記容器内に保持された前記導電性流体に浸漬される、容器、及び、
    前記容器と前記金属歯科用インプラントに関連して患者の歯肉界面とに流体カップリングされる接続ボディが、前記導電性流体と前記カソード刺激電圧生成可能デバイスによって形成された電流とを受容するように形成されている、接続ボディ
    を含む対電極と
    を含む、処置システム。
  2. 前記導電性流体のpHが中性~塩基性である、請求項1に記載の処置システム。
  3. 前記導電性流体を保持する前記容器が、少なくとも1つの中空管によって前記接続ボディに接続される、請求項1に記載の処置システム。
  4. 前記接続ボディが、前記容器から導電性流体を受容するように形成された少なくとも1つのコットンロールを含む、請求項3に記載の処置システム。
  5. 前記回路にカップリングされた参照電極をさらに含む、請求項1に記載の処置システム。
  6. 前記参照電極が、前記金属歯科用インプラントに関連して前記接続ボディ上に配置されている、請求項5に記載の処置システム。
  7. 前記少なくとも1つのコットンロールが、前記容器とは反対側の前記少なくとも1つの中空管の端部に配置される、請求項4に記載の処置システム。
  8. 前記導電性部材が、炭素または白金のいずれかから作られたシートである、請求項に記載の処置システム。
  9. 前記導電性流体を前記容器から前記接続ボディに移動させるための手段を含む、請求項1に記載の処置システム。
  10. 前記導電性流体を移動させるための前記手段が、重力を用いた供給、前記容器の加圧、および一方向弁のうちの1つを含む、請求項に記載の処置システム。
  11. 前記容器と前記カソード刺激電圧生成可能デバイスとの間に配置されたコネクタをさらに備える、請求項6に記載の処置システム。
  12. 前記参照電極が、前記コネクタまで延びるリードを含む、請求項11に記載の処置システム。
  13. 前記参照電極が、AgClから形成される、請求項12に記載の処置システム。
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