JP7498481B2 - 圧電トランス - Google Patents

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Description

本発明は、圧電体を用いて高周波電圧の大きさを変換する圧電トランスに関する。ここで「高周波電圧」、及び後述の「高周波電力」はそれぞれ、電磁波を受信することにより得られる高周波信号及び/又は電磁波を送信する際に用いる高周波信号の電圧及び電力をいう。このような高周波電圧及び高周波電力の周波数は、典型的には50MHz~30GHzの範囲に含まれる。
近年、屋内外にセンサを多数設置し、それらのセンサから大量のデータを収集して分析することにより、新たなビジネスを創出したり、社会問題を解決しようとする試みがなされている。例えば、橋梁やトンネル等の建築物にセンサを多数設置してモニタリングを行うことにより、建築物まで出向かなくとも、建築物の老朽状態を監視したり、災害時の被災状況を把握することができるようになる。
このように多数設置されるセンサを動作させるためには、個々のセンサに電力を供給する必要がある。しかし、そのための電源として商用電源を用いると、多数のセンサを1個ずつ商用電源に接続しなければならず、設置時の配線作業や設置後の管理に手間とコストを要してしまう。あるいは、個々のセンサに太陽電池を設けることも考えられるが、その場合、太陽光が入射しない箇所にはセンサを設置することができない。
そこで、個々のセンサにレクテナを設けることが検討されている。レクテナは、電磁波を受信して直流の電力に変換する装置である。電磁波発生装置から発生させた電磁波をセンサの側で受信することにより、レクテナを介して当該センサに無線で直流電力を供給することができる。また、環境中にはテレビやラジオの放送用や、携帯電話等の通信用等の電磁波が存在することから、これらの環境電磁波をレクテナに入力してもよい。このように電磁波発生装置から発生させた電磁波、及び環境電磁波のいずれを用いる場合にも、個々のセンサを商用電源に接続することなく、当該センサを動作させることができる。そのため、配線やそのメンテナンスに要する手間や費用を抑えることができる。
電磁波センサでは一般に直流電力が用いられる。そのため、センサの電源用のレクテナは、高周波電力を直流電力に変換する回路を有する。この回路には一般にダイオードが含まれていることから、回路に入力する高周波電圧はダイオードのしきい電圧より高くなければならない。しかし、電磁波を単に入力しただけでは、そのようなしきい電圧より高い高周波電圧を得ることは難しい。そのため、センサの電源用のレクテナはさらに、高周波電力を直流電力に変換する回路の前段に、高周波電圧を昇圧するトランスを有する。
レクテナに設けられるトランスには、小型化が可能であるという点で、圧電トランスを好適に用いることができる。圧電トランスは圧電体の圧電効果を利用したトランスであって、一般に、外部から高周波電力が入力される第1の圧電体(入力側圧電体)と、電圧が昇圧された高周波電力を出力する第2の圧電体(出力側圧電体)とを有する。外部から入力側圧電体に高周波電力が入力されると、圧電効果によって該高周波電力が機械的振動に変換される。この機械的振動は入力側圧電体から出力側圧電体に伝わり、出力側圧電体にも機械的振動が生じる。そして、出力側圧電体において圧電効果によって機械的振動が高周波電力に変換され、この高周波電力が出力される。
その際、出力側圧電体において出力される高周波電圧(出力電圧)が入力時の高周波電圧(入力電圧)から昇圧される理由は、入力側圧電体と出力側圧電体の構成の相違に起因する。例えば特許文献1に記載の圧電トランスでは、入力側圧電体には1層のみの圧電膜から成る圧電体を用い、出力側圧電体には入力側圧電体の圧電膜と同じ材料、同じ厚さの圧電膜を複数積層した積層体を用いている。入力側圧電体の圧電膜及び出力側圧電体の各圧電膜は、分極の方向は圧電膜の表面に対して傾斜している。出力側圧電体では、分極は、隣接する圧電膜同士で、圧電膜に垂直な成分が等しく、圧電膜に平行な方向の成分が同じ大きさであって互いに逆向きとなるように形成されている。一般に圧電体の分極の方向は結晶軸の方向により定まるため、分極が上記の方向となるように、出力側圧電体の結晶軸は、圧電膜の表面に対して傾斜しており、隣接する圧電膜同士で、圧電膜の表面に対する仰角が等しく方位角が180°異なるように形成されている。この圧電トランスにはさらに、入力側圧電体の両面に1対の入力電極が、出力側圧電体の両面に1対の出力電極が、それぞれ設けられている。入力側圧電体と出力側圧電体の間に設けられる電極は、共通の(1個の)電極としてもよい。
特許文献1に記載の圧電トランスによれば、入力電極間に交流電圧を印加(入力)すると、入力側圧電体が振動し、その振動が出力側圧電体に伝わる。その際、入力側圧電体の圧電膜の分極が該圧電膜の表面に対して傾斜していることにより、入力側圧電体の圧電膜には、表面に平行な方向であって両面では互いに逆方向に、すなわち逆位相で振動するすべり振動が生じる。このように圧電膜の両面が逆位相で振動することから、このすべり振動は、膜に垂直な方向に半整数の波数を有し、膜に平行な方向に振動する横波が形成されるように生じる。このような振動が出力側圧電体の各圧電膜に生じることにより、圧電効果によって、出力側圧電体の全体では出力側圧電体における圧電膜の数に応じた出力電圧が厚さ方向に発生する。
特開2018-190800号公報
特許文献1には、出力側圧電体を、マグネトロンスパッタ装置を用いて作製することが記載されている。具体的には、圧電膜の材料から成る板状のターゲットに対して傾斜するように基板を基板ホルダに保持させたうえで、ターゲットをスパッタして基板表面にスパッタ粒子を堆積させることにより、1層目の圧電膜を作製する。その際、スパッタ粒子が基板の表面に対して傾斜した方向に入射することにより、作製された圧電膜の結晶軸は、膜の表面に対して傾斜する。次に、基板に垂直な回転軸を中心として基板を180°回転させた後、1層目と同様にターゲットをスパッタして基板表面にスパッタ粒子を堆積させることにより、1層目の圧電膜の表面に2層目の圧電膜を作製する。このような操作を繰り返し行うことにより、出力側圧電体が作製される。
これにより、隣接する圧電膜同士で、圧電膜の表面に対する圧電膜の結晶軸の仰角が等しく方位角が180°異なることとなる。しかしながら、スパッタ粒子が飛行する方向はマグネトロンスパッタ装置内での位置によって異なる。そのうえ、圧電膜を1層作製する毎に基板を180°回転することから、基板の表面上の各位置は、圧電膜を1層作製する毎にマグネトロンスパッタ装置内での位置が異なることとなる。これらの理由により、実際には、基板上の各位置にそれぞれ対応する圧電膜の表面の各位置では、隣接する圧電膜同士で、圧電膜の表面に対する圧電膜の結晶軸の仰角が異なり、方位角の相違が180°からずれてしまう。このような隣接する圧電膜同士での結晶軸の方向のずれは、比較的小さければ無視できるものの、基板(及び圧電膜)の面積が大きくなるほどこのずれが顕著になるため無視できなくなる。圧電トランスを量産するためには、大面積の基板に積層体を作製したうえで切断することによって個片に(/個片化)することが求められるが、上記方法では基板を大面積にできないため、量産が困難である。
本発明が解決しようとする課題は、量産に適した圧電トランスを提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る圧電トランスは、
a) 第1の圧電材料製であって第1の厚さd1を有し分極方向が所定の第1方向である入力側圧電膜と、該入力側圧電膜の両面に設けられた1対の入力電極とを有する入力部と、
b) 前記入力部に隣接して設けられた、第2の圧電材料製であって第2の厚さd2を有し分極方向が所定の第2方向である出力側圧電膜と非圧電性であって第3の厚さd3を有する非圧電膜との積層体であって、前記入力側圧電膜内の音速v1、前記出力側圧電膜内の音速v2、及び前記非圧電膜内の音速v3を用いて表される0.5×(v2/v1)d1≦d2≦2.0×(v2/v1)d1及び0.5×(v3/v1)d1≦d3≦2.0×(v3/v1)d1の関係を有する出力側積層体と、該出力側積層体の両面に設けられた1対の出力電極とを有する出力部と
を備えることを特徴とする。
本発明に係る圧電トランスでは、入力電極間に高周波電圧(「入力電圧」とする)を印加すると、圧電効果によって入力側圧電膜が振動する。この振動は入力側圧電膜から出力側積層体に伝わり、出力側積層体が入力側圧電膜と同じ振動数で振動する。その際、前記第2の厚さd2が(v2/v1)d1又はそれに近い値である、0.5×(v2/v1)d1≦d2≦2.0×(v2/v1)d1の範囲内にあると共に、前記第3の厚さd3が(v3/v1)d1又はそれに近い又はそれに近い値である、0.5×(v3/v1)d1≦d3≦2.0×(v3/v1)d1の範囲内にあることにより、入力側圧電膜と出力側積層体は同じ振動モード(例えば入力側圧電膜、出力側圧電膜及び非圧電膜の各々において波長の半分の長さが厚さに対応する振動)で共振する。そして、各出力側圧電膜において、圧電効果によって振動が高周波電圧に変換される(なお、非圧電膜では振動から交流電圧への変換が生じないことは言うまでもない)。これにより、1対の出力電極間には、全ての出力側圧電膜の両面間に生じる高周波電圧の総和に相当する高周波電圧(出力電圧)が得られる。
本発明に係る圧電トランスによれば、出力側積層体を構成する全ての出力側圧電膜が同じ第2方向の分極を有するため、特許文献1に記載の圧電トランスのように隣接する圧電膜同士で結晶軸の方向が異なる圧電膜を積層した積層体を作製する必要がない。そのため、本発明に係る圧電トランスは、特許文献1に記載の圧電トランスよりも容易に作製することができ、量産に適している。
前記第1圧電材料と前記第2圧電材料は同じ圧電材料であってもよいし、異なっていてもよい。また、前記非圧電膜は、圧電体ではない材料から成る膜であってもよいし、圧電性を生じ得る材料から成るものの分極が膜内でランダムな方向を向いていることによって膜全体では圧電性を生じない膜であってもよい。
入力側圧電膜及び出力側圧電膜の分極は、それぞれ同じ一方向(入力側圧電膜では前記第1方向、出力側圧電膜では前記第2方向)を向いていさえすればよく、それら第1方向及び第2方向は任意の方向とすることができる。
本発明に係る圧電トランスにおいて、前記第2の圧電材料は、前記第1の圧電材料の誘電率の(d2/d1)倍よりも小さい誘電率を有するものであることが望ましい。これにより、第1の圧電材料と第2の圧電材料が同じ材料から成る場合よりも出力電圧を大きくすることができる。
本発明に係る圧電トランスはさらに、前記入力側圧電膜又は前記出力側積層体を支持する、該入力側圧電膜及び前記出力側圧電膜の各々よりも厚い基板を備えることができる。
前記基板として、前記1対の入力電極の一方と前記1対の出力電極の一方に共通の(前記入力側圧電膜及び前記出力側圧電膜よりも厚い)電極を用いることができる。あるいは、前記基板として、前記入力側圧電膜と前記出力側圧電膜の間に設けられた絶縁体製の介在層を用いることもできる。さらには、前記入力側圧電膜、前記出力側積層体、前記1対の入力電極及び前記1対の出力電極を合わせたものの外側に前記基板を設けてもよい。
前記基板は音響ブラッグ反射器であることが好ましい。音響ブラッグ反射器は、音響インピーダンスが異なる2種類の層を交互に積層したものである。音響ブラッグ反射器の各層の厚さを入力側圧電膜及び出力側圧電膜の振動周波数を有する音波のブラッグ反射が生じるように定めておくことにより、入力側圧電膜及び出力側圧電膜の振動のエネルギーが外部に漏れることを抑えることができる。
本発明に係る圧電トランスは、50MHz~30GHzの範囲に含まれる周波数帯(50MHz~30GHzの全体であってもよいし、その一部の範囲内であってもよい)の高周波電力を直流電力に変換するレクテナに好適に用いることができる。すなわち、本発明に係るレクテナは、
本発明に係る圧電トランスと、
前記入力電極に接続され、50MHz~30GHzの範囲に含まれる周波数帯の電磁波を受信するアンテナと、
前記出力電極に接続され、該出力電極から出力される電力を直流に整流する整流回路と
を備えることを特徴とする。
本発明により、容易に量産することができる圧電トランスを得ることができる。
本発明に係る圧電トランスの一実施形態を示す断面図。 本実施形態のレクテナの構成を示す概略図。 本実施形態のレクテナにおいて、圧電トランスの出力側に接続される整流回路の一例を示す回路図。 本実施形態の圧電トランスの製造方法の一例を示す概略図。 本実施形態の圧電トランスを製造するためのマグネトロンスパッタ装置を示す概略図。 実験で作製した圧電トランスの構成を示す断面図。 図5に示した例について、様々な周波数における入力電圧に対する出力電圧の比の値を実験及び計算で求めた結果を示すグラフ。 本発明に係る圧電トランスの変形例を示す断面図。 本発明に係る圧電トランスの別の変形例を示す断面図。 本発明に係る圧電トランスのさらに別の変形例を示す断面図。
図1~図9を用いて、本発明に係る圧電トランスの実施形態を説明する。
(1) 本実施形態の圧電トランスの構成
図1は、本実施形態の圧電トランス10を示す断面図である。この圧電トランス10は、入力側圧電膜11と、出力側積層体12と、第1入力電極131と、第2入力電極132と、第1出力電極141と、第2出力電極142と、介在層15とを備える。これら各構成要素は、図1の下側から順に、第1入力電極131、入力側圧電膜11、第2入力電極132、介在層15、第1出力電極141、出力側積層体12、第2出力電極142の順に積層されている。
入力側圧電膜11は、第1の圧電材料製であって、第1の厚さd1を有する。第1の圧電材料には任意の圧電材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN、比誘電率ε20(ε0は真空の誘電率)は13、窒化アルミニウムにおけるAl(アルミニウム)の一部をSc(スカンジウム)に置換したAl1-xScxN(AlScN、0<x<1、比誘電率はxの値によって異なる。例えばx=0.43のとき、比誘電率ε20は23。)、酸化亜鉛にMgやCaをドープした(Zn, Mg)Oや(Zn, Ca)O、チタン酸鉛(PbTiO3:PTO、比誘電率:104)、チタン酸鉛におけるTi(チタン)の一部をZr(ジルコニウム)に置換したチタン酸ジルコン酸鉛(PbTi1-xZrxO3:PZT、0<x<1、比誘電率ε10はxの値によって異なる)等が挙げられる。
出力側積層体12は、第2の圧電材料製であって第2の厚さd2を有する出力側圧電膜121と、非圧電性であって第3の厚さd3を有する非圧電膜122とを交互に複数回積層した積層体である。図1に示した例では出力側積層体12中の各層のうち入力側圧電膜11に最も近い層を出力側圧電膜121としたが、この層を非圧電膜122とした(従って、出力側積層体12の全体では、図1に示した例における出力側圧電膜121と非圧電膜122と入れ替えた)構成を取ってもよい。
第2の圧電材料には、第1の圧電材料と同じものを用いてもよいし、第1の圧電材料とは異なるものを用いてもよい。圧電トランス10の出力電圧を大きくするためには、後述の理由により、第2の圧電材料は前記第1の圧電材料の誘電率ε1の(d2/d1)倍よりも小さい誘電率ε2を有する、すなわちε2<(d2/d11の関係を満たすものであることが望ましい。例えば、第1の圧電材料にPTOやPZTを用い、第2の圧電材料にAlNやAlScNを用いることにより、この関係を満たすことができる。
非圧電膜122の材料には、二酸化ケイ素(SiO2)等、圧電性を有しない種々の絶縁体(誘電体)を用いることができる。あるいは、圧電性を生じ得る材料から成るものの、膜内でランダムな方向を向いていることによって、全体では圧電性を生じない膜を非圧電膜122として用いてもよい。
第2の厚さd2は、0.5×(v2/v1)d1≦d2≦2.0×(v2/v1)d1との要件を満たすように設定する。また、第3の厚さd3は、0.5×(v3/v1)d1≦d3≦2.0×(v3/v1)d1との要件を満たすように設定する。ここでv1は入力側圧電膜11内の音速、v2は出力側圧電膜121内の音速、v3は非圧電膜122内の音速である。
入力側圧電膜11及び出力側圧電膜121における分極の方向は、それぞれ一方向に揃ってさえいれば、特に問わない。図1に示した例では、分極P1及び分極P2はいずれも圧電膜に垂直な方向であって互いに逆向きとなっている。
第1入力電極131及び第2入力電極132は前記1対の入力電極に、第1出力電極141及び第2出力電極142は前記1対の出力電極に、それぞれ相当する。これら4つの電極には、通常の金属等の導電体や半導体等、導電性を有する任意の材料を用いることができる。これら4つの電極の材料は、同じであってもよいし、異なるものであってもよい。
介在層15には、二酸化ケイ素(SiO2)等、圧電性を有しない種々の絶縁体(誘電体)を用いることができる。介在層15は、入力側圧電膜11、出力側圧電膜121及び非圧電膜122の厚さd1~d3よりも厚くてもよい。これにより、介在層15は入力側圧電膜11及び出力側積層体12を保持する基板としての機能も有する。また、介在層15には、音響インピーダンスが入力側圧電膜11及び出力側圧電膜12の音響インピーダンスに近い材料を用いることが好ましい。これにより、入力側圧電膜11の振動が出力側積層体12に伝わり易くなる。
本実施形態の圧電トランス10を用いて電磁波から電力を得るために、図2Aに示すようにレクテナ20を構成することができる。レクテナ20は、アンテナ21と、圧電トランス10と、整流回路22とを有する。アンテナ21は50MHz~30GHzの範囲に含まれる周波数帯(50MHz~30GHzの全体であってもよいし、その一部の範囲内であってもよい)の電磁波を受信するものであり、第1入力電極131又は第2入力電極132に接続されている。整流回路22は、共通電極15(第1出力電極141)及び第2出力電極142のいずれか一方に接続される入力端子221を有し、それら第1出力電極141及び第2出力電極142の間に生じる電力を直流電力に整流するものである。
整流回路22は、図2Bに示すように、前述した入力端子221の他に、ローパスフィルタ222と、ダイオード223と、1/4波長線路224と、コンデンサ225と、出力端子226とを有する。入力端子221、ローパスフィルタ222、1/4波長線路224及び出力端子226は直列に接続され、コンデンサ225はローパスフィルタ222と1/4波長線路224との接続部と接地の間に接続され、出力端子226は1/4波長線路224と出力端子226との接続部と接地の間に接続されている。この整流回路22は、入力端子221に入力する高周波電圧がダイオード223のしきい電圧より高くなければ動作しない。そのため、本実施形態の圧電トランス10を用いて高周波電圧を当該しきい電圧より高い値に昇圧する。
(2) 本実施形態の圧電トランスの製造方法の例
図3及び図4を用いて、本実施形態の圧電トランス10の製造方法の例を説明する。
まず、介在層15となる基板Sを用意し(図3(a))、基板Sをマグネトロンスパッタ装置90(図4)の基板ホルダ91に装着する。基板ホルダ91は、ターゲットホルダ92に対向して設けられており、ターゲットホルダ92に載置される板状のターゲットTに平行に基板Sを保持する。
次に、金属製のターゲットTMをターゲットホルダ92に載置したうえで(図4)、ターゲットTMをスパッタし、スパッタされたターゲットTMの粒子を基板Sの表面に堆積させることにより、第2入力電極132を作製する(図3(b))。続いて、第1の圧電材料製のターゲットT1をターゲットホルダ92に載置したうえで(図4)、ターゲットT1をスパッタし、スパッタされたターゲットT1の粒子を第2入力電極132の表面に堆積させることにより、入力側圧電膜11を作製する(図3(c))。その後、金属製のターゲットTMをターゲットホルダ92に載置し(図4)、ターゲットTMをスパッタしたうえで、スパッタされたターゲットTMの粒子を入力側圧電膜11の表面に堆積させることにより、第1入力電極131を作製する(図3(d))。
次に、基板Sを反転させて(図3(e))、入力側圧電膜11等が形成されていない方の表面を基板ホルダ91側に向けた状態で、基板Sを基板ホルダ91に装着する。そして、金属製のターゲットTMをターゲットホルダ92に載置し(図4)、ターゲットTMをスパッタしたうえで、スパッタされたターゲットTMの粒子を基板Sの表面に堆積させることにより、第1出力電極141を作製する(図3(f))。
次に、第2の圧電材料製のターゲットT2をターゲットホルダ92に載置したうえで(図4)、ターゲットT2をスパッタし、スパッタされたターゲットT2の粒子を第2入力電極132の表面に堆積させることにより、出力側圧電膜121を1層作製する(図3(g))。続いて、非圧電膜の材料から成るターゲットTNをターゲットホルダ92に載置したうえで(図4)、ターゲットTNをスパッタし、スパッタされたターゲットTNの粒子を出力側圧電膜121の表面に堆積させることにより、非圧電膜122を1層作製する(図3(h))。これら出力側圧電膜121の作製及び非圧電膜122の作製を繰り返し行うことにより、出力側積層体12を形成する(図3(i))。
最後に、金属製のターゲットTMをターゲットホルダ92に載置し(図4)、ターゲットTMをスパッタしたうえで、スパッタされたターゲットTMの粒子を基板Sの表面に堆積させることにより、出力側積層体12の表面に第2出力電極142を作製する(図3(j))ことにより、本実施形態の圧電トランス10が得られる。
本実施形態の圧電トランス10は、作製時に板状のターゲットTに平行に基板Sを固定したままの状態で出力側積層体12の各出力側圧電膜121を作製する。これにより、基板Sの表面の各位置では、いずれの出力側圧電膜121においても同じ方向からスパッタ粒子が入射するため、出力側圧電膜121毎の結晶軸の方向のばらつきが生じない。そのため、大面積の基板Sに各層を形成したうえで個片化したときに、各個片において出力側圧電膜121の結晶軸の方向が揃うため、いずれの個片も圧電トランス10として使用することができる。以上の理由により、本実施形態の圧電トランス10は量産に適している。
(3) 本実施形態の圧電トランスの動作
圧電トランス10を使用する際には、第1入力電極131と第2入力電極132の間に高周波電圧を入力(印加)する。高周波電圧を入力するための高周波電力を環境電磁波から得る場合、環境電磁波は互いに周波数が異なる多数の電磁波が重畳しているため、圧電トランス10に入力される高周波電圧もまた、周波数が異なる多数の高周波電圧が重畳したものとなる。
このように高周波電圧が印加されることで、圧電効果によって入力側圧電膜11に振動が生じる。この振動の波長λ1は、厚さd1の半整数分の1(2/1=2, 2/3, 2/5,…2/((2(n-1)+1):nは自然数)となる。これらnの値が異なるλ1の各々は、入力された高周波電圧に含まれる多数の周波数のうちの一部であるνnとの間でνn×λ1=v1、すなわち
νn×d1×2/((2(n-1)+1)=v1 …(A)
の関係を満たしている。従って、環境電磁波に含まれる多数の周波数のうち、この関係を満たす周波数のみが振動に変換される。この振動周波数νnには通常、nの値が異なる複数の周波数が含まれる。すなわち、入力側圧電膜11の振動は複数の振動周波数が重畳したものとなる。
このように入力側圧電膜11に生成された周波数νn、波長λ1の振動は、介在層15を介して出力側積層体12に伝わる。これにより、出力側積層体12内の各出力側圧電膜121及び各非圧電膜122にも周波数νnの振動が生じる。ここで、d2は(v2/v1)d1又はそれに近い値を有し、d3は(v3/v1)d1又はそれに近い値を有することから、d2=(v2/v1)d1、d3=(v3/v1)d1をそれぞれ(A)式に代入すると、
νn×d2×2/((2(n-1)+1)=v2 …(B)
νn×d3×2/((2(n-1)+1)=v3 …(C)
となる。(B)及び(C)式は、出力側積層体12内の各膜(各出力側圧電膜121及び各非圧電膜122)に、その厚さの半整数分の1(2/1=2, 2/3, 2/5,…2/((2(n-1)+1):nは自然数)の波長を有する振動が生じることを意味する。
このように各膜の厚さの半整数分の1波長を有する振動が生じることから、隣接する膜の間、すなわち隣接する出力側圧電膜121と非圧電膜122の間では振動の位相が互いに180°異なる。そのため、各出力側圧電膜121は同じ位相で振動する。その結果、各出力側圧電膜121の両面間には、圧電効果によって、同じ位相を有する高周波電圧が発生する。これにより、第1出力電極141と第2出力電極142からは、1つの出力側圧電膜121の両面間に生じる高周波電圧に、出力側積層体12に含まれる出力側圧電膜121の数を乗じた大きさの高周波電圧が出力される。
本実施形態の圧電トランス10の第1入力電極131と第2入力電極132の間に入力される交流電圧(入力電圧Vin)の大きさと、第1出力電極141と第2出力電極142の間に出力される交流電圧(出力電圧Vout)の大きさの関係は、以下のように求められる。一般に、誘電率εの誘電体から成り厚さd、面積Sを有する圧電膜の両面に電極が設けられたコンデンサの(電気的な)インピーダンスは、交流電圧の角周波数がωのときにZ=jωε(S/d)(但しjは虚数単位)で表される。本実施形態の圧電トランス10における入力側圧電膜11及び個々の出力側圧電膜121をそれぞれ1個のコンデンサの誘電体とみなすと、入力側圧電膜11を含むコンデンサの(電気的な)インピーダンスはZin=jωnε1(S/d1)(但しωn=2πνn)、1層の出力側圧電膜121を含むコンデンサの(電気的な)インピーダンスはZout1=jωnε2(S/d2)となる。コンデンサの入出力電圧は(電気的な)インピーダンスに反比例することから、エネルギーの一般式P=V2/Zより、出力側積層体12がm層の出力側圧電膜121を有する場合には、
Vout/Vin=(m(ε12)×(d2/d1))1/2…(D)
となる。さらに、出力側積層体12内で共振が生じることにより、Vout/Vinは(D)で表されるものよりも大きくなる。
第2の圧電材料が第1の圧電材料の誘電率ε1の(d2/d1)倍よりも小さい誘電率ε2を有する、すなわちε2<(d2/d11の関係を満たす場合には、(C)式をさらに整理したVout=(m(d2/d112)1/2Vinより、Vout>m1/2Vinとなる。すなわち、この場合には、入力側圧電膜11と各出力側圧電膜121が同じ圧電材料から成る場合よりも、同じ大きさの入力電圧Vinを入力したときの出力電圧Voutを大きくすることができる。
(4) 本実施形態の圧電トランスに関する実験及び計算結果
図5及び図6を用いて、本実施形態の圧電トランス10を作製し、様々な周波数における入力電圧Vinに対する出力電圧Voutの比Vout/Vinの値を求めた実験の結果、及び計算によりVout/Vinの値を求めた結果を説明する。この実験及び計算では図5に示すように、出力側積層体12として、2層の出力側圧電膜1211、1212と2層の非圧電膜1221、1222を交互に積層したものを用いた。入力側圧電膜11及び出力側圧電膜1211、1212の材料(第1の圧電材料及び第2の圧電材料)にはいずれも、Sc0.43Al0.57N(ScAlN、x=0.43、比誘電率ε/ε0=23(ε0は真空の誘電率))を用いた。非圧電膜1221及び1222にはシリカを、介在層15には石英ガラスを、それぞれ用いた。これら入力側圧電膜11、出力側圧電膜1211、1212、非圧電膜1221、1222及び介在層15の厚さは、計算では以下の表1に示した値を用い、実験では作製した各層の厚さの値を測定した結果を以下の表1に示す。
Figure 0007498481000001
実験及び計算結果を図6に示す。図6中に黒色で示したデータは実験値、灰色で示したデータは計算値である。この図より、多数の周波数においてVout/Vinが1を超え、入力電圧から昇圧された出力電圧が得るための圧電トランスとして機能している。多くの周波数では、計算値よりも実験値の方がVout/Vinの値が小さくなっているが、これは、各層の厚さが設計値(計算で使用した値)からずれていることに起因していると考えられる。
なお、Vout/Vinが1未満である周波数では、出力電圧が入力電圧よりも降圧されていることになるが、この場合にも本実施形態の圧電トランス10を降圧のためのトランスとして用いることができる。
(5) 変形例
上記実施形態は一例であって、本発明の主旨の範囲内で変形することが可能である。
例えば、上記実施形態では入力側圧電膜11の分極P1と各出力側圧電膜121の分極P2がいずれも圧電膜の表面に対して垂直であって互いに逆方向を向いているが、これら分極P1及びP2の方向はこれには限定されず、任意の方向とすることができる。
上記実施形態では入力側圧電膜11と出力側圧電膜121の間に、入力側圧電膜11側から順に第2入力電極132、介在層15及び第1出力電極141の3層を設けたが、図7に示す圧電トランス10Aのように、上記3層の代わりに共通電極15Aを設けてもよい。共通電極15Aは、第2入力電極132と第1出力電極141の役割を兼ねる電極である。共通電極15Aの厚さを入力側圧電膜11、各出力側圧電膜121及び各非圧電膜122よりも厚くすることにより、共通電極15Aはそれらの層(膜)を保持する基板としての役割を有する。
あるいは、図8に示す圧電トランス10Bのように、共通電極15Bの厚さは他の電極と同程度であって入力側圧電膜11、各出力側圧電膜121及び各非圧電膜122よりも薄くしたうえで、別途、第1入力電極131の入力側圧電膜11とは反対側の面に接する絶縁体製の基板16を設けてもよい。基板16は、第2出力電極142の出力側積層体12とは反対側の面に接するように設けてもよい。また、ここでは共通電極15Bを用いる場合を例として基板16を設けることを示したが、共通電極15Bの代わりに、入力側圧電膜11、各出力側圧電膜121及び各非圧電膜122よりも薄い介在層、第2入力電極及び第1出力電極を設けたうえで、圧電トランス10Bと同様の基板16を設けてもよい。あるいは、別途基板を設けることなく、第1入力電極131又は第2出力電極142を入力側圧電膜11、各出力側圧電膜121及び各非圧電膜122よりも厚くすることによって、それら電極を基板として用いてもよい。
また、基板16の代わりに、図9に示す圧電トランス10Cのように、音響ブラッグ反射器17を設けてもよい。この音響ブラッグ反射器17は基板としての役割を併せ持つ。音響ブラッグ反射器17は、音響インピーダンスが異なる2種類の層171、172を交互に積層したものである。各層171、172の厚さは、入力側圧電膜11及び各出力側圧電膜121の振動周波数を有する音波のブラッグ反射が生じるように、それら各層171、172の材料に応じて定める。このような音響ブラッグ反射器17を設けることにより、入力側圧電膜11及び出力側圧電膜121の振動のエネルギーが外部に漏れることを抑えることができる。
10、10A、10B、10C…圧電トランス
11…入力側圧電膜
12…出力側積層体
121、1211、1212…出力側圧電膜
122、1221、1222…非圧電膜
131…第1入力電極
132…第2入力電極
141…第1出力電極
142…第2出力電極
15…介在層
15A、15B…共通電極
16…基板
17…音響ブラッグ反射器
171、172…音響ブラッグ反射器を構成する層
20…レクテナ
21…アンテナ
22…整流回路
221…入力端子
222…ローパスフィルタ
223…ダイオード
224…1/4波長線路
225…コンデンサ
226…出力端子
90…マグネトロンスパッタ装置
91…基板ホルダ
92…ターゲットホルダ

Claims (5)

  1. a) 第1の圧電材料製であって第1の厚さd1を有し分極方向が所定の第1方向である入力側圧電膜と、該入力側圧電膜の両面に設けられた1対の入力電極とを有する入力部と、
    b) 前記入力部に隣接して設けられた、第2の圧電材料製であって第2の厚さd2を有し分極方向が所定の第2方向である出力側圧電膜と非圧電性であって第3の厚さd3を有する非圧電膜との積層体であって、前記入力側圧電膜内の音速v1、前記出力側圧電膜内の音速v2、及び前記非圧電膜内の音速v3を用いて表される0.5×(v2/v1)d1≦d2≦2.0×(v2/v1)d1及び0.5×(v3/v1)d1≦d3≦2.0×(v3/v1)d1の関係を有する出力側積層体と、該出力側積層体の両面に設けられた1対の出力電極とを有する出力部と
    を備えることを特徴とする圧電トランス。
  2. 前記第2の圧電材料が、前記第1の圧電材料の誘電率の(d2/d1)倍よりも小さい誘電率を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の圧電トランス。
  3. さらに、前記入力側圧電膜又は前記出力側積層体を支持する、該入力側圧電膜及び前記出力側圧電膜の各々よりも厚い基板を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電トランス。
  4. 前記基板が音響ブラッグ反射器であることを特徴とする請求項3に記載の圧電トランス。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の圧電トランスと、
    前記入力電極に接続され、50MHz~30GHzの範囲に含まれる周波数帯の電磁波を受信するアンテナと、
    前記出力電極に接続され、該出力電極から出力される電力を直流に整流する整流回路と
    を備えることを特徴とするレクテナ。
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