以下、本発明に係るプロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置を図面を用いて説明する。
(1)プロセスカートリッジの概略説明
先ず、図1乃至図4を用いて、本発明の一実施例を適用したプロセスカートリッジBについて説明する。図1は、カートリッジBの断面図である。図2、図3はカートリッジBの斜視図である。また、図4は電子写真画像形成装置本体A(以下、「装置本体A」と称す。)の断面図である。尚、装置本体Aとは、電子写真画像形成装置の内、カートリッジBを除いた部分の事である。
図1乃至図3において、カートリッジBは電子写真感光体ドラム(以下、「感光体ドラム」と称す。)107を有する。感光体ドラム107は、図4に示すようにカートリッジBが装置本体Aに装着された際に、装置本体Aから後述するカップリング機構により回転力を受けて回転する。尚、このカートリッジBは、使用者によって、装置本体Aに対して取り付け、及び、取り外し可能である。
感光体ドラム107の外周面に接触して帯電手段(プロセス手段)としての帯電ローラ108が設けられている。帯電ローラ108は装置本体Aからの電圧印加によって、感光体ドラム107を帯電する。また、帯電ローラ108は、感光体ドラム107と従動回転する。
カートリッジBは、現像手段(プロセス手段)としての現像ローラ110を有する。現像ローラ110は、感光体ドラム107の現像領域へ現像剤tを供給する。そして、現像ローラ110は、前記現像剤tを用いて、感光体ドラム107に形成された静電潜像を現像する。この現像ローラ110は、マグネットローラ(固定磁石)111を内蔵している。
現像ローラ110の周面に当接して現像ブレード112が設けられている。現像ブレード112は、現像ローラ110の周面に付着する現像剤tの量を規定する。また、現像剤tに摩擦帯電電荷を付与する。
現像剤収納容器114内に収納された現像剤tは、攪拌部材115、116の回転によって現像室113aへ送り出される。そして、電圧を印加された現像ローラ110を回転させる。これによって、現像ブレード112によって電荷を付与した現像剤層を現像ローラ110の表面に形成する。そして、その現像剤tを潜像に応じて感光体ドラム107へ転移させる。これによって、前記潜像を現像する。
尚、感光体ドラム107に形成された現像剤像は、転写ローラ104によって記録媒体102に転写される。ここで、記録媒体とは、現像剤による画像を形成されるものであって、例えば、記録紙、ラベル、OHPシートである。
感光体ドラム107の外周面に接触して、クリーニング手段(プロセス手段)としての弾性クリーニングブレード117aが配置されている。ブレード117aは、その先端が感光体ドラム107に弾性的に接触している。そして、ブレード117aは、前記現像剤像を記録媒体102に転写した後に、感光体ドラム107に残留する現像剤tを除去する。ブレード117aによって感光体ドラム107表面から除去された現像剤tは、除去現像剤溜め117bに収納される。
尚、カートリッジBは、第1枠体ユニット119及び第2枠体ユニット120にて一体に構成されている。
また、第1枠体ユニット119は、カートリッジ枠体B1の一部である第1枠体113によって構成されている。そして第1枠体ユニット119は、現像ローラ110、現像ブレード112、現像室113a、現像剤収納容器114、及び、攪拌部材115、116を有する。
また、第2枠体ユニット120は、カートリッジ枠体B1の一部である第2枠体118によって構成されている。そして、第2枠体ユニット120は、感光体ドラム107、クリーニングブレード117a、除去現像剤溜め117b、及び、帯電ローラ108を有する。
また、第1枠体ユニット119と第2枠体ユニット120は、ピンPによって回動可能に結合されている。そして、両ユニット119、120間に設けられた弾性部材135(図3)によって、感光体ドラム107に現像ローラ110が押圧されている。
使用者が、取っ手Tを握って、カートリッジBを装置本体Aのカートリッジ設置部130aに取り付ける(装着する)。この際に、後述するように、カートリッジBの装着動作に連動して装置本体Aの駆動軸180(図17参照)とカートリッジBの有する回転力伝達部品であるカップリング部材150(後述する)とが結合する。そして、感光体ドラム107等は装置本体Aから回転力を受けて回転する。
(2)電子写真画像形成装置の説明
図4を用いて、前述したカートリッジBを用いる電子写真画像形成装置について説明する。
尚、以下、装置本体Aとして、レーザービームプリンターを例に挙げて説明する。
画像形成時に、回転する感光体ドラム107の表面を帯電ローラ108によって一様に帯電する。次いで、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、レンズ、反射ミラー(いずれも不図示)を有する光学手段101から画像情報に応じたレーザ光を感光体ドラム107へ照射する。これによって、感光体ドラム107に画像情報に応じた静電潜像を形成する。この潜像は、前述した現像ローラ110によって現像される。
一方、現像剤像の形成と同期して、カセット103aにセットした記録媒体102を送り出しローラ103b、搬送ローラ対103c、103d、103eによって転写位置へ搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ104が配置されている。そしてこの転写ローラ104に電圧を印加する。これによって、感光体ドラム107に形成された現像剤像を記録媒体102に転写する。
現像剤像の転写を受けた記録媒体102は、ガイド103fを介して定着手段105へ搬送される。定着手段105は、駆動ローラ105c、及び、ヒータ105aを内蔵した定着ローラ105bを備えている。そして、通過する記録媒体102に熱及び圧力を印加して、現像剤像を記録媒体102に定着する。これによって、記録媒体102に画像が形成される。記録媒体102は、その後、ローラ対103g、103hによって搬送されて、トレイ106へ排出される。前記ローラ103b、搬送ローラ対103c、103d、103e、ガイド103f、及び、ローラ対103g、103h等が記録媒体102の搬送手段103を構成する。
尚、カートリッジ設置部130aは、カートリッジBが設置される部屋(空間)である。カートリッジBがこの部屋に位置した状態で、カートリッジBのカップリング部材150(後述する)が装置本体Aの駆動軸に連結される。本実施例では、カートリッジBが設置部130aに設置されることを、カートリッジBが装置本体Aに取り付けられると称する。また、カートリッジBが設置部130aから取り外されることを、カートリッジBが装置本体Aから取り外されると称する。
(3)ドラムフランジの構成説明
まず、装置本体Aから感光体ドラム107へ回転力が伝達される側(以下単に「駆動側」と称す))のドラムフランジについて、図5を用いて説明する。図5(a)は駆動側のドラムフランジの斜視図であり、図5(b)は図5(a)においてS1方向に切った断面図である。尚、感光体ドラムの軸線方向において、駆動側とは反対側を「非駆動側」と称す。
ドラムフランジ151は射出成形で成形された樹脂製であり、その材質は、ポリアセタール、ポリカーボネイト、等である。また、ドラム軸153は金属製であり、その材質は、鉄、ステンレス、等である。但し、感光体ドラム107を回転するための負荷トルクに応じて、フランジ151を金属製にしたり、或いは、ドラム軸153を樹脂製にしたり、適宜選択できる。尚、フランジ151、ドラム軸153ともに樹脂製であれば、一体成形が可能である。
フランジ151には感光体ドラム107の内周面に嵌合される嵌合部151a、現像ローラ110に回転力を伝達するギア部(はす歯ギア、または、平歯ギア)151c、ドラム軸受に回転可能に支持される嵌合部151dが設けられている。尚、具体的には、フランジ151は嵌合部151aが後述するドラムシリンダー107aの一端に嵌合する。これらは、感光体ドラム107の回転軸線L1と同軸線上に配置されている。そして、その円筒状であるドラム嵌合部151aに直交するように基部151bが設けられている。その基部151bには、基部151bから軸線L1方向へ外方へ突出したドラム軸153が設けられている。このドラム軸153は、ドラム嵌合部151aと同軸線である。これらは、回転軸線L1と同軸線となるように固定されている。その固定方法としては、圧入、接着、インサート成形等があり、適宜選択される。
ドラム軸153は、凸部形状である円柱部153aよりなり、感光体ドラム107の回転軸線と同軸線となるように配置されている。即ち、ドラム軸153は、感光体ドラム107の軸線L1上で、感光体ドラム107の一端部に設けられている。また、ドラム軸153は、材質と負荷、スペースを考慮して、直径5~15mm程度とした。そして、その円柱部153aの一端部には先端部153bが設けられている。そして、その先端部153bは、回転力伝達部品であるカップリング部材150の軸線が傾斜する際に滑らかに傾斜できる様に、半球面形状である。また、ドラム軸153の先端よりも感光体ドラム107側には、カップリング部材150から回転力を受けるために回転力伝達ピン(回転力被伝達部)155が設けられている。ピン155は、ドラム軸153の軸線に対して実質的に直交する方向に配置されている。
回転力被伝達部としてのピン155は、ドラム軸153の円柱部153aより径の小さい円柱状で、金属製もしくは樹脂製である。そして、ドラム軸153に対して圧入、接着等の方法で固定されている。そして、感光体ドラム107の軸線L1に対して、ピン155の軸線が交差する方向に固定されている。好ましくは、ピン155の軸線が、ドラム軸153の先端部153bの球面の中心P2を通過する様に配置することが望ましい(図5(b))。尚、先端部153bは、実際には半球面形状であるが、中心P2は前記半球面がその一部をなす球面の中心である。また、ピン155の本数は適宜選択することができる。本実施例では、駆動トルクを確実に伝達できるようにするため、及び、組立性の観点から、ピン155を1本とした。ピン155は、前記中心P2を通過するようにドラム軸153を貫通している。そして、ピン155は、ドラム軸153の周面の180°相対する位置に突出するように配置した(155a1、155a2)。即ち、ピン155は、ドラム軸153から、ドラム軸153の軸線(軸線L1と同じ)と直交する方向へ対向して2箇所突出する(155a1、155a2)。これによって、ドラム軸153には、カップリング部材150から2箇所で回転力が伝達される。尚、本実施例では、ピン155は、ドラム軸153の先端から5mm以内の先端側に取り付けられている。但し、これに限定されるものではない。
また、嵌合部151d、及び、基部151bからなる空間部151eは、フランジ151にカップリング部材150(後述する)を取り付ける際に、カップリング部材150の一部分が入りこむスペースである。
尚、本実施例ではフランジ151に現像ローラ110に回転力を伝達するギア部151cを配置している。しかしながら、現像ローラ110の回転は、特にフランジ151を介さなくとも良い。その場合には、ギア部151cは無くすことができる。しかしながら、フランジ151にギア部151cを配置する場合には、ギア部151cをフランジ151と一体成形することができる。
以上、フランジ151、ドラム軸153、及び、ピン155は、後述するカップリング部材150から回転力を受ける回転力被伝達部材として機能する。
(4)電子写真感光体ドラムユニットの構成の説明
次に、図6、図7を用いて、電子写真感光体ドラムユニット(以下、「ドラムユニット」と称す)の構成について説明する。図6(a)ドラムユニットU1を駆動側から見た斜視図であり、図6(b)は非駆動側から見た斜視図である。また、図7は図6(a)のS2-S2で切った断面図である。
感光体ドラム107は、周面に感光層107bが被覆されたドラムシリンダー107aを有する。
ドラムシリンダー107aは、アルミ等の導電性のシリンダーに感光層107bを塗布したものである。その両端部には、ドラムフランジ(151、152)が嵌合するために、ドラム表面と略同軸線の開口部107a1、107a2が設けられている。即ち、ドラム軸153は、ドラムシリンダー107aの軸線上で、ドラムシリンダー107aの一端部に設けられている。尚、151cはギアであって、カップリング150が駆動軸180から受けた回転力を現像ローラ110に伝達するものである。ギア151cは、フランジ151と一体成形されている。
尚、シリンダー107aは、内部が中空であっても、或いは、内部が詰まっていても構わない。
駆動側のドラムフランジ151については、前述したため説明を省略する。
非駆動側のドラムフランジ152は駆動側と同様に、射出成形からなる樹脂製である。そして、ドラム嵌合部152bと軸受部152aとが略同軸線上に配置されている。また、フランジ152にはドラムアース板156が配されている。ドラムアース板156は導電性(主に金属)の薄板状の部材である。アース板156は、導電性であるドラムシリンダー107aの内周面に接する接点部156b1、156b2と、ドラムアース軸154(後述する)に接する接点部156aと、を有する。そして、アース板156は、感光体ドラム107をアースするために、装置本体Aと電気的に接続されている。
フランジ151はシリンダー107aの一端の開口部107a1に対して、嵌合部151aが嵌合している。また、フランジ152はシリンダー107aの他端の開口部107a2に対して、嵌合部152bが嵌合している。嵌合部151a、152bは、接着、カシメ等でシリンダ107aに固定される。そして、ドラム軸153とシリンダ107aは同軸線となり、ドラム軸153が回転すると、ドラムシリンダ107aが一体的に回転する。
尚、アース板156はフランジ152に設けられていると説明したが、その限りでは無い。例えば、アース板156は、ムフラン151に配置してもよいし、その他、アースに接続可能な場所に適宜選択して配置すれば良い。
以上、ドラムユニットU1は、シリンダ107aを有する感光体ドラム107、フランジ151、フランジ152、ドラム軸153、ピン155、ドラムアース板156を有する。
(5)回転力伝達部品(カップリング部材)の説明
次に、回転力伝達部品であるカップリング部材の一例について、図8を用いて説明する。図8(a)はカップリング部材を装置本体側から見た斜視図であり、図8(b)はカップリング部材を感光体ドラム側から見た斜視図であり、図8(c)はカップリング回転軸L2方向に直交方向から見た図である。また、図8(d)はカップリング部材を装置本体側から見た側面図であり、図8(e)は感光体ドラム側から見た図であり、図8(f)は図8(d)をS3で切った断面図である。
カップリング部材(以下「カップリング」と称す)150は、カートリッジBを設置部130aに装着(設置)した状態で、装置本体Aの駆動軸180(図17参照)と係合する。また、カップリング150は、カートリッジBを装置本体Aから取り出すことで、駆動軸180から離脱する。そして、カップリング150は、駆動軸180と係合した状態で、駆動軸180を介して、装置本体Aに設けられたモータからの回転力を受ける。また、カップリング150は、その回転力を感光体ドラム107に伝達する。カップリング150の材質は、ポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂である。但し、カップリング150の剛性を上げるために、負荷トルクに応じて上記樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合しても良い。前記材料を配合した場合には、カップリング150の剛性を上げることができる。また、前記樹脂中に、金属をインサートして更に剛性を上げても良いし、カップリング全体を金属等で製作しても良い。
カップリング150は主に3つの部分を有する。
まず第一の部分は、駆動軸180(後述する)と係合して、この駆動軸180に設けられた回転力付与部(本体側回転力伝達部)である回転力伝達ピン182から回転力を受けるためのカップリング側被駆動部150aである。また第二の部分は、ピン155に係合して、ドラム軸153に前記回転力を伝えるカップリング側駆動部150bである。また、第三の部分は、被駆動部150aと駆動部150bとをつなぐ、繋ぎ部150cである(図8(c)(f))。
尚、被駆動部150a、駆動部150b,及び、繋ぎ部150cは,一体成形されていても、或いは、各々別体に形成されたものが一体に結合されても良い。本実施例では、これらを樹脂で一体成形している。これによって、カップリング150の製造の容易性、部品としての精度の向上を実現している。図8(f)に示すように、被駆動部150aは、カップリング150の回転軸線L2に対して広がった駆動軸挿入開口部150mを有する。また、駆動部150bは、回転軸線L2に対して広がったドラム軸挿入開口部150lを有する。
開口部150mは、カップリング150が装置本体Aに装着された状態で、駆動軸180側に向かって広がった拡開部としての円錐形状の駆動軸受け面150fを有する。受け面150fは、図8(f)に示すように凹部150zを構成している。尚、前記凹部150zは、軸線L2方向において、感光体ドラム107の設けられた側とは反対側に開口部150m(開口)を有する。
これによって、カートリッジB内での感光体ドラム107の回転位相がどこであっても、駆動軸180の先端部に阻止されることなく、カップリング150が感光体ドラム107の軸線L1に対して回転力伝達角度位置、係合前角度位置、及び、離脱角度位置の間を傾動できる。回転力伝達角度位置、係合前角度位置、離脱角度位置については後述する。
そして、凹部150zの端面であって、軸線L2を中心とする円周上には、複数個の突起(突出部、以下突起と称す)(係合部)150d1~d4が等間隔に配置されている。また、各々の突起150d(150d1、150d2、150d3、150d4)の間には、待機部150k1、150k2、150k3、150k4が設けられている。即ち、隣り合う突起150d1~d4の間隔は、この間隔内に、装置本体Aに設けられた駆動軸180の回転力伝達ピン(回転力付与部)182が位置できるように、ピン182の外径よりも大きく設定されている。この隣り合う突起の間が、待機部150k1~k4である。カップリング150に駆動軸180から回転力が伝達される際には、待機部150k1~k4の何れかに伝達ピン182(182a1、182a2)が位置する。更に、図8(d)において、各突起150dの時計周り方向(図示X1)において下流側には、カップリング150の回転方向と交差する回転力受面(回転力受け部)150e(150e1~150e4)が設けられている。即ち、突起150d1には受面150e1、突起150d2には受面150e2、突起150d3には受面150e3、及び、突起150d4には受面150e4が設けられている。駆動軸180が回転している状態では、ピン182a1、182a2が、受面150e1~150e4の何れかに接触する。これによって、ピン182a1、182a2が接触している受面150eがピン182の側面に押される。これによって、カップリング150は軸線L2を中心に回転する。ここで、受面150e1~150e4は、カップリング150の回転方向と交差する方向に設けられている。
尚、カップリング150に伝達される回転トルクをできるだけ安定させるため、回転力受け面150eは軸線L2上に中心を有する同一円周上に配置されていることが望ましい。これにより、回転力伝達半径が一定となり、カップリング150に伝達される回転トルクが安定する。また、突起150d1~150d4は、カップリングの受ける力の釣り合いにより、カップリング150の位置ができるだけ安定することが好ましい。そのために、本実施例では、各受け面150eを180°対向した位置に配置している。即ち、本実施例では、受け面150e1と面150e3及び受け面150e2と面150e4を対向させて対で構成している(図8(d))。なぜなら、180°でもって対向した位置に配置することにより、カップリング150の受ける力は偶力となる。そのため、カップリング150は偶力を与えるだけで回転運動を続けることができる。従って、カップリング150はその回転軸線L2の位置を規定しなくとも、回転することができるからである。また、その設置個数は、駆動軸180のピン182(回転力付与部)が待機部(窪み、以下待機部と称す)150k(150k1~150k2)に挿入できる程度に空いていれば、適宜の数選択できる。本実施例では、図8に示すように4本とした。尚、本実施例はこれに限定されるものではない。例えば、受け面150e(突起部150d1~150d4)が同一円周上(仮想円C1 図8(d))に配置されていない場合であっても、或いは、180°対向した位置に配置されていない場合であっても構わない。しかしながら、受け面150eを前述した配置とすることによって、前述した効果を得ることができる。
ここで、本実施例の場合には、前記ピン182の直径を約2mmとした。この場合に、待機部150kの周長は、約8mmとした。尚、待機部150kの周長とは、隣り合う突起150dの円弧上(仮想円上)の間隔である。但し、これに限定されるものではない。
また、開口部150mと同様に、ドラム軸挿入開口部150lも、カートリッジBに取り付けられた状態で、ドラム軸153側に向かって広がった拡開部としての円錐形状の回転力受け面150iを有する。受け面150iは、図8(f)に示すように凹部150qを構成している。
これによって、カートリッジB内での感光体ドラム107の回転位相がどこであっても、ドラム軸153の先端部に阻止されることなく、カップリング150がドラム軸線L1に対して、回転力伝達角度位置、係合前角度位置、及び、離脱角度位置の間を傾動できる。図示例では、凹部150qは、軸線L2とする円錐状の受け面150iにより構成されている。そして、受け面150iに、待機開口部150g1、150g2(以下単に「開口部」と称す)が設けられている(図8b参照)。カップリング150は、この開口部150g1、150g2内にピン155が位置できるように、ドラム軸153に取り付けられる。そして、開口部150g1、150g2の大きさは、ピン155の外径よりも大きくなっている。これによって、カートリッジB内での感光体ドラム107の回転位相がどこであっても、ピン155に阻止されること無く、カップリング150が後述する回転力伝達角度位置、係合前角度位置(または、離脱角度位置)の間を傾動可能である。
即ち、突起150dは、凹部150zの先端側に設けられている。そして、突起(突出部)150dは、カップリング150が回転する回転方向と交差する交差方向に突出して、及び、前記回転方向に沿って間隔をあけて複数個設けられている。
そして、受け面150eは、カートリッジBが装置本体Aに取り付けられた状態で、ピン182と係合して、ピン182によって押される。これによって、受け面150eは、駆動軸180からの回転力を受ける。また、受け面150eは、軸線L2から等距離に、及び、軸線L2を挟んで対になって位置するように、各突起150dにおいて、前記交差方向に設けられた面に設けられている。
また、待機部(窪み)150kが、前記回転方向に沿って、及び、軸線L2方向に窪んで設けられている。この、待機部150kは、突起150dと突起150dとの間に設けられている。尚、カートリッジBが装置本体Aに取り付けられた状態で、ピン182が待機部150kに進入して、待機している。そして、駆動軸180が回転することによって、ピン182が受け面150eを押す。これによって、カップリング150が回転する。
尚、回転力受け面(回転力受け部)150eは、駆動軸受け面150fの内側に配置されていても良い。或いは、受け面150eは、軸線L2方向において、受け面150fから外方へ突出した箇所に配置されていても良い。受け面150eが、受け面150fの内側に配置されている場合には、待機部150kも受け面150fの内側に配置される。即ち、待機部150kは、受け面150fの円弧部の内側で、且つ、突起150d間に位置する窪みである。また、受け面150eが、前記外方へ突出した箇所に配置されている場合には、待機部150kは、突起150d間に位置する窪みである。尚、ここで、窪みとは、軸線L2方向において、貫通している穴であっても、或いは、底部を有している場合であっても含まれる。即ち、窪みとは、突起150d間に位置している空間領域であれば良い。そして、カートリッジBが装置本体Aに取り付けられた状態で、前記領域に、ピン182が進入できればよい。
前記構成は、後述する各実施例においても同様である。
また、図8(e)において、開口部150g1、150g2の時計周り方向(図示X1)において上流側には、回転力伝達面(回転力伝達部)150h(150h1、150h2)が設けられている。そして、伝達面150h1、150h2が、ピン155a1、155a2の何れか一方と接触することにより、カップリング150から感光体ドラム107に回転力が伝達される。即ち、伝達面150h1、150h2が、接触しているピン155の側面を押す。これによって、カップリング150が軸線L2を中心にして回転する。尚、伝達面150h1、150h2は、カップリング150の回転方向と交差した方向に設けられている。
尚、突起150dと同様に、伝達面150h1、150h2は、同一円周及び180°対向に配置されていることが望ましい。
また、カップリング部材150を射出成形によって製造する場合には、繋ぎ部150cが細くなることがある。その理由は、被駆動部150a、駆動部150b、繋ぎ部150cが略均等な肉厚となるようにしているからである。しかしながら、繋ぎ部150cの剛性が不足しているようであれば、繋ぎ部150cを太くすることも可能である。
(6)ドラム軸受部材の説明
次にドラム軸受部材について、図9を用いて説明する。図9(a)は駆動軸側から見た斜視図であり、図9(b)は感光体ドラム側から見た斜視図である。
ドラム軸受部材157は感光体ドラム107を第2枠体118に回転可能に支持する。また、軸受部材157は、第2枠体ユニット120を装置本体Aに位置決めするための部材である。更には、感光体ドラム107に回転力を伝達可能なように、カップリング150を保持する機能を有している。
更に詳細に説明する。図9に示すように、感光体ドラム107を位置決めし、第2枠体118に対して位置決めされる嵌合部157dと、装置本体Aに位置決めされる外周部157cとが略同軸線上に配置されている。それら嵌合部157d、外周部157cは円環状である。そして、その内側の空間部157bには、カップリング150が配置される。また、嵌合部157dと外周部157cの軸線方向中央付近には、カップリング150をカートリッジBから脱落させない為のリブ157eが設けられている。更に、軸受部材157には、軸受部材157を第2枠体118に固定するための突き当て面157fと固定ビスを通す穴157g1、157g2が設けられている。また、後述するが、軸受部材157には、カートリッジBを装置本体Aに着脱するためのガイド部157aが一体的に設けられている。
(7)カップリング取り付け方法の説明
次にカップリングの取り付け方法について、図10~図16を用いて説明する。図10(a)は感光体ドラム周り要部について、駆動側側面から見た拡大図である。図10(b)は前記要部について、非駆動側側面から見た拡大図である。図10(c)は図10(a)のS4-S4で切った断面図である。図11(a)(b)は第2枠体ユニットの主要部材の組み付け前を図示した分解斜視図である。図11(c)は図11(a)をS5-S5で切った断面図である。図12は図11(c)を組み付けた状態の断面図である。図13は図11(a)のS6-S6で切った各部品を組み付けた断面図である。図14は図13の状態からカップリング及び感光体ドラムを90°回転させた状態での断面図である。図15はドラム軸とカップリングの結合状態を表した斜視図である。図15(a1)~(a5)は、感光体ドラムの軸線方向から見た正面図であり、図15(b1)~(b5)は斜視図である。図16はプロセスカートリッジにおいて、カップリングが傾斜した状態を表した斜視図である。
図15に示すように、カップリング150はその軸線L2がドラム軸153(感光体ドラム107と同軸線上)の軸線L1に対して、どのような方向にも傾斜できるように取り付けられている。
図15(a1)(b1)では、カップリング150の軸線L2は、ドラム軸153の軸線L1に同軸である。この状態から、カップリング150を上向きに傾斜させたときの図を図15(a2)(b2)に示した。この図に示すように、カップリング150が、開口部150gが設けられた方向へ傾斜するとき、開口部150gはピン155に沿って移動する。その結果、カップリング150はピン155の軸線と直交する軸線AXを中心に傾斜する。
図15(a3)(b3)では、カップリング150を右向きに傾斜させた状態を示している。この図のに示すように、カップリング150が開口部150gの直交方向へ傾斜するとき、開口部150gはピン155を中心に回転する。回転する軸線は、ピン155の中心軸線AYである。
カップリング150を下向きに傾けた状態を図15(a4)(b4)に、及び、カップリング150を左向きに傾けた状態を、図15(a5)(b5)に示した。回転軸線AXおよびAYの説明は重複するので割愛する。
また、ここで説明した傾斜方向と異なる方向、例えば図15(a1)において、45°の方向等へは、軸線AXとAYそれぞれの方向への回転が足しあわされて傾斜可能となる。このように、軸線L1に対して、軸線L2はどのような方向にも傾斜することができる。
つまり、ドラム軸153には、その円周面から突出したピン155が設けられている。そのため、カップリング150の、ピン155に対応する部分には開口部150gが設けられている。そして、軸線L2が軸線L1に対して傾斜する際に、ピン155が干渉しないように、開口部150gの大きさを設定している。
即ち、伝達面(回転力伝達部)150hは、ピン(回転力被伝達部)155に対して可動である。ピン155は、伝達面150が可動状態である。そして、カップリング150の回転方向において、伝達面150hとピン155は係合する。このように、カップリング150は、カートリッジに取り付けられている。このように為さしめる為に、伝達面150hとピン155との間に隙間を有している。これによって、カップリング150は、軸線L1に対して実質的に全方向にわたって傾動可能である。
以上のように、開口部150gは、少なくともピン155の突出方向と交差する方向(カップリング150の回転軸線方向)に延びた形状となっている。そこで、先述のとおりカップリング150はあらゆる方向に傾動可能である。
尚、軸線L2は軸線L1に対してどのような方向にも傾斜可能であると述べた。しかしながら、カップリング150は、軸線L2が必ずしも360°いずれの方向にも所定の角度まで、直線的に傾斜可能である必要はない。その場合、例えば、開口部150gを円周方向に広めに設定しておく。このように設定しておけば、軸線L2が軸線L1に対して傾斜する際、直線的に所定の角度傾斜できない場合であっても、カップリング150は軸線L2回りに少し回転できる。これにより、所定の角度まで傾斜することができる。つまり、開口部150gの回転方向のガタの量は、必要に応じ、適宜選択できる。
このように、カップリング150は、ドラム軸(回転力被伝達部材)153に対して実質的にその全周に渡って旋回可能(揺動可能)である。即ち、カップリング150は、ドラム軸153に対して実質的にその全周に渡って傾動可能である。
更に以上の説明から明らかなように、カップリング150はドラム軸153に対して実質的にその全周に渡って旋回可能である。
ここで、カップリングの旋回とは、カップリングの軸線L2の周りにカップリング自身が回転するのではなくて、傾斜した軸線L2が感光体ドラムの軸線L1の周りに回転することである。但し、遊び或いは積極的に設けた間隙の範囲で、軸線L2の周りにカップリング自身が回転することを排除しない。
即ち、カップリング150は、駆動部150bのドラム107側一端を軸線L2上に位置させて状態で、被駆動側150aの先端が軸線L2を中心とした円を描くように旋回可能である。
次に、組み付けの手順について述べる。
まず、感光体ドラム107を、図11(a)、図11(b)において、X1方向に組み付ける。この時、フランジ151の軸受部151dを、第2枠体118の芯決め部118hと略同軸に係合させる。また、フランジ152の軸受穴152a(図7(a)参照)を、第2枠体118の芯決め部118gに略同軸になるように係合させる。
次に、ドラムアース軸154をX2方向に挿入する。そして、芯決め部154bを軸受穴152a(図6b参照)と、芯決め穴118gとに貫通させる(図10(b)参照)。この時、芯決め部154bと軸受穴152aは、感光体ドラム107が回転自在となるよう支持する。これに対して、芯決め部154bと芯決め穴118gは、圧入等によって、固定する。これにより、感光体ドラム107は第2枠体に対して回転自在に支持される。尚、ドラムアース軸154(芯決め部154b)はフランジ152に対して回転不能に固定し、第2枠体118には回転自在に固定しても良い。
次に、X3方向に、カップリング150及び軸受部材157を挿入する。まず、軸線L2(図11c参照)をX3と平行に、駆動部150bをX3方向下流側に向けて挿入する。この時、ピン155の位相と、開口150gの位相を合わせて、ピン155を開口部150g1、150g2に潜り込ませる。そして、ドラム軸153の先端部153bをドラム軸受け面150iに突き当てる。先端部153bは球面であり、ドラム軸受面150iは円錐面である。つまり凹部である円錐面のドラム軸受面150iと、凸部であるドラム軸153の先端部153bとが接触する。そのため、駆動部150b側は先端部153bに対して位置が決まる。前述したが、装置本体Aから回転力が伝達されて、カップリング150が回転すると、開口部150gに位置するピン155が、回転力伝達面(回転力伝達部)150h1、150h2(図8b参照)に押される。これによって、感光体ドラム107に回転力が伝達される。その後、嵌合部157dをX3方向下流に向けて挿入する。これによって、空間部157bにカップリング150の一部が内包される。そして、嵌合部157dは、感光体ドラム107が回転自在となるようにフランジ151の軸受部151dを支持する。また、嵌合部157dは、第2枠体118の芯決め部118hと嵌合する。軸受部材157は、その突き当て面157fが第2枠体118の突き当て面118jに突き当たる。そして、ビス158a、158bが穴157g1、157g2を通過して、第2枠体118のビス穴118k1、118k2に固定されることにより、軸受部材157は、第2枠体118に固定される(図12参照)。
ここで、カップリング150関連の寸法関係について述べる。図11(c)に示すように、被駆動部150aの最大外径をφD2、駆動部150bの最大外径をφD1、待機開口150gの最大径をφD3とする。また、ピン155の最大外径をφD5、軸受部材157の抜け止めリブ157eの内径をφD4とする。尚、最大外径とは軸線L1または、軸線L2を中心とした時の、最大回転軌跡の外径を示す。この時、φD5<φD3の関係が成り立てば、X3方向に真直ぐ組み付ける工程のみでカップリング150を所定の位置まで組むことができる。従って、組立性を向上させることが出来る(組み付け後は図12参照)。また、軸受部材157の抜け止めリブ157eの内周φD4はカップリング150のφD2よりも大きく、φD1よりも小さく設定する(すなわち、φD2<φD4<φD1)。これによって、X3方向に真直ぐ組み付ける工程のみで、軸受部材157を所定の位置まで組むことができる。従って、組立性を向上させることが出来る(組み付け後は図12参照)。
次に、図12に示すように、軸受部材157の抜け止めリブ157eは軸線L1方向においてカップリング150のつば部150jに近接して配置されている。具体的には、軸線L1方向において、つば部150jの一端面150j1から、ピン155の軸線L4までの距離をn1とする。また、リブ157eの一端面157e1から、つば部150jの他端面157j2までの距離をn2とする。この時、距離n2<距離n1となるように設定している。
また、軸線L1に直交する方向において、つば部150jとリブ157eはオーバラップするように配置されている。具体的には、軸線L1の直交方向に対して、リブ157eの内周面157e3から、つば部150jの外周面150j3までの距離n4が、オーバラップ量n4である。
これらの設定により、ピン155がカップリング150の開口150gから外れることはない。即ち、カップリング150の移動が軸受部材157によって規制される。これによって、カップリング150がカートリッジから外れることはない。また、カップリング150の脱落防止を部品を追加することなく行うことができる。尚、これまで述べた寸法関係は組立性の向上、コストダウンのために好ましい寸法関係である。しかしながら、組立方法を変えれば別の寸法関係でも良い。
先に説明したように(また、図10(c)、図13にも示すように)、カップリング150の凹部150qである受面150iが、凸部であるドラム軸153の先端面153bに接触している。そのため、カップリング150は先端部(球面)153bの中心P2を回動中心にして、先端部(球面)153b上を沿うように揺動する。つまり、ドラム軸153の位相に関わらず、軸線L2は実質的に全方向にわたって傾斜可能に取り付けられている。即ち、カップリング150は、軸線L2が実質的に全方向にわたって傾動可能である。また、後述するが、カップリング150が駆動軸180に係合するためには、係合直前において、軸線L2は軸線L1に対して、カートリッジBの装着方向下流側に傾斜している。つまり、図16に示すように、感光体ドラム107(ドラム軸153)の軸線L1に対して、被駆動部150aが装着方向X4下流側となるよう、軸線L2が傾斜している。図16(a)~(c)では、被駆動部150aの位置が若干異なるが、いずれの場合も、装着方向X4に対して下流側に位置している。
次に詳細に述べる。
まず、図12に示すように、駆動部150bの最大外径部と軸受部材157の距離n3は、僅かに隙間が空くように設定されている。これによって、カップリング150が前述した通りに傾斜可能である。
また、図9に示すように、リブ157eは半円状のリブである。リブ157eは、カートリッジBの装着方向X4下流側に配置されている。そのため、図10(c)に示すように、軸線L2は、被駆動部150a側がX4方向に大きく傾斜可能となる。言い換えれば、リブ157eが配置されていない位相(図9(a)で角度α3)方向に、軸線L2の駆動部150b側が大きく傾斜可能である。図10(c)に軸線L2が傾斜した状態を示す。また、図10(c)の軸線L2が傾斜した状態から、図13の軸線L1と略平行な状態になることも自在である。以上のように、リブ157eを配置する。これによって、カップリング150をカートリッジBに簡単な方法で取り付けることができる。更に加えて、ドラム軸153がどのような位相で停止しても、軸線L2が軸線L1に対して傾斜可能となる。但し、リブは半円状のリブに限らない。カップリング150をカートリッジB(感光体ドラム107)に取り付けることができ、また、カップリング150が所定の方向に傾斜可能であれば、リブの形状はどのようなものでも良い。このようにリブ157eは、カップリング150の傾斜方向を規制する規制手段としての機能を有する。
また、リブ157eからつば部150jまでの軸線L1方向の距離n2(図12参照)は、ピン155の中心から駆動部150b側端面までの距離n1よりも、短く設定している。これにより、ピン155が開口150gから外れることが無い。
以上のようにカップリング150は実質的にドラム軸153とドラム軸受157の双方によって支持されている。即ち、カップリング150は、実質的に、ドラム軸153とドラム軸受157とによって、カートリッジBに取り付けられている。
尚、カップリング150はドラム軸153に対して、軸線L1方向にがた(図12において距離n2)を持っている。そのため、受面150i(円錐面)がドラム軸先端部153b(球面)に沿わない可能性もある。従って、軸線L2の傾斜が球面中心P2を中心とした回動でない場合がある。しかし、このような場合であっても、軸線L2が軸線L1に対して傾斜可能である。従って、本実施例の目的は達成できる。
また、軸線L1と軸線L2の最大傾斜可能角度α4(図10(c))は、軸線L2に対して、受け面150iのなすテーパ角α1(図8(f)に図示)の半分で示される。つまり、受面150iが円錐形状で、ドラム軸153が円柱形状である。その為、両者の間には角度α1/2の隙間gができる。つまりテーパ角α1を変化させる。これによって、カップリング150の傾斜角度α4を最適な値にすることができる。このように、受面150iを円錐面としたことにより、ドラム軸153の円柱部153aは単純な円筒形状にすることが可能となる。つまりドラム軸を複雑な形状にする必要がない。よって、ドラム軸の加工コストを抑えることが可能である。
また、図10(c)に示すように、カップリング150が傾斜した時、カップリングの一部がフランジ151の空間部151e(ハッチングで図示)に潜り込ませることもできる。これにより、ギア部151cの肉抜き部(空間部151e)を無駄なく使用することができる。よって、スペースの有効利用ができる。因みに、肉抜き部(空間部151e)は、通常は使用しない。
以上のように図10(c)に示す実施例では、軸線L2方向において、ギア部151cとオーバーラップした位置に、カップリング150の一部が位置するように、カップリング150を取り付けた。仮に、ギア部151cが設けられてはいないフランジの場合には、カップリング150の一部を更にシリンダ107aの内部にまで侵入させることができる。
尚、軸線L2が傾斜した時、ピン155が干渉しないように、ピン155のサイズを考慮して、開口部150gの広さを設定する。また、図14には、被駆動部150a側がX5方向に傾斜した時のつば部150jの軌跡を領域T1として図示した。図に示すように、カップリング150が傾斜してもピン155と干渉はすることなく、カップリング150の全周囲に渡ってつば部150jを設けることができる(図8(b)参照)。つまり、軸受面150iを円錐形状にする。これにより、カップリング150が傾斜する際も、ピン155が領域T1内に入らなくて済む。従って、カップリング150を切り欠く範囲を最小限にすることができる。そのため、カップリング150の剛性を確保することができる。
尚、前述した組み付け手順において、X2方向からの手順(非駆動側)と、X3方向からの手順(駆動側)は入れ替わっても構わない。
また、軸受部材157は第2枠体118に対して、ビス止めで固定すると述べた。しかしながら、その限りでは無い。例えば、接着等、軸受部材157を第2枠体118に固定できればどのような方法でも構わない。
(8)装置本体の駆動軸及び駆動構成の説明
次に、装置本体Aにおける、感光体ドラム107を駆動する構成について、図17を用いて説明する。図17(a)は装置本体AのカートリッジBが装着されていない状態で、駆動側の側板を一部切り欠いた斜視図である。図17(b)はドラム駆動構成のみを示した斜視図である。図17(c)は図17(b)をS7-S7で切った断面図である。
駆動軸180は先に説明したドラム軸153とほぼ同様な構成である。つまり、先端部180bは半球面である。また円筒形状の主部180aのほぼ中心を貫く、回転力付与部としての回転力伝達ピン182を有している。このピン182によりカップリング150に回転力を伝達する。
駆動軸180の先端部180bとは長手方向反対側に、駆動軸180の軸線と略同軸線上にドラム駆動ギア181を設けている。ギア181は駆動軸180に対して回転不能に固定されている。そのため、ギア181が回転すると、駆動軸180も回転する。
また、ギア181はモータ186から回転力を受けるピニオンギア187と噛み合っている。そのため、モータ186が回転すると、ギア181を介して駆動軸180が回転する。
また、ギア181は軸受部材183、184により、装置本体Aに対して回転自在に取り付けられている。この時、ギア181は駆動軸180(ギア181)の軸線方向L3方向に対して移動しない、つまり軸線方向L3に位置決めされている。そのため、ギア181と軸受部材183、184は軸線方向に近接して配置可能である。
また、駆動軸180は、その軸線L3方向に対して移動しない。そのため、駆動軸180と、軸受部材183、184との間の隙間は、駆動軸180が回転できる程度の隙間にしてある。従って、ギア181のギア187に対する径方向の位置も正確に位置決めできる。
また、ギア181にギア187から直接駆動すると説明したが、その限りではない。例えば、装置本体Aにモータを配置する都合上、ギアを複数介しても良い。また、またベルト等で回転力を伝達しても良い。
(9)装置本体Aに設けられた、カートリッジBをガイドするための本体側装着ガイドの説明
図18及び図19に示すように、本実施例の装着手段130は、装置本体Aに設けた本体ガイド130R1、130R2、130L1、130L2を有する。
これらは、装置本体A内に設けられたカートリッジ装着スペース(カートリッジ設置部130a)の左右両側面に対向して設けられている(図18は駆動側側面、図19は非駆動側面を図示)。カートリッジBの駆動側に対向するように、本体側には本体ガイド130R1、130R2がカートリッジBの取り付け方向に沿って設けられている。一方、カートリッジBの非駆動側に対向するように、本体側には本体ガイド130L1、130L2がカートリッジBの取り付け方向に沿って設けられている。本体ガイド130R1、130R2と本体ガイド130L1、130L2は対向している。カートリッジBを装置本体Aに装着する際には、このガイド130R1、130R2、130L1、130L2に後述するカートリッジガイドをガイドさせて挿入する。尚、装置本体AにカートリッジBを装着するには、軸109aを中心にして装置本体Aに対して開閉可能なカートリジドア109を開いて行う。そして、ドア109を閉じることによって、カートリッジBの装置本体Aに対する装着を完了する。尚、カートリッジBを装置本体Aから取り出す際にも、ドア109を開くことにより取り出し動作を行なう。これらの動作は、使用者によって行われる。
(10)カートリッジBの装着ガイド及び装置本体Aに対する位置決め部の説明
図2及び図3に示すように、本実施例では、軸受部材157はその外側端部外周157aがカートリジガイド140R1を兼ねている。また、ドラムアース軸154は、その外側端部外周154aがカートリッジガイド140L1を兼ねている。
また、第2枠体ユニット120の長手方向一端(駆動側)には、カートリッジガイド140R1の略上方にカートリッジガイド140R2が設けられている。そして、前記長手方向他端(非駆動側)には、カートリッジガイド140L1の上方にカートリッジガイド140L2が設けられている。
即ち、感光体ドラム107の長手方向一端には、カートリッジ枠体B1から外方へ突出したカートリッジ側ガイド140R1、140R2が設けられている。また、前記長手方向他端には、カートリッジ枠体B1から外方へ突出したカートリッジ側ガイド140L1、140L2が設けられている。ガイド140R1、140R2、140L1、140L2は、前記長手方向に沿った外方方向へ突出している。即ち、前記ガイド140R1、140R2、140L1、140L2は、軸線L1に沿った方向にカートリッジ枠体B1から突出している。そして、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際には、及び、カートリッジBを装置本体Aから取り外す際には、ガイド140R1はガイド130R1によってガイドされ、また、ガイド140R2はガイド130R2によってガイドされる。また、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際には、及び、カートリッジBを装置本体Aから取り外す際には、ガイド140L1はガイド130L1によってガイドされ、また、ガイド140L2はガイド130L2によってガイドされる。このようにして、カートリッジBは装置本体Aに、駆動軸180の軸線方向L3と実質的に直交する方向に移動させて取り付けられ、また、装置本体Aから取り外される。また、本実施例ではカートリッジガイド140R1、140R2は第2枠体118と一体に成形されている。しかしながら、カートリッジガイド140R1、140R2は別部材でも構わない。
(11)プロセスカートリッジの装着動作の説明
図20を用いて、カートリッジBの装置本体Aに対する装着動作を説明する。図20は装着過程を示す。図20は、図18のS9-S9で切った断面図である。
図20(a)に示すように、使用者によって、ドア109を開く。そして、カートリッジBを装置本体Aに設けたカートリッジ装着手段130(設置部130a)に対して取り外し可能に装着する。
カートリッジBを装置本体Aに装着する際は、図20(b)に示すように、駆動側において、カートリッジガイド140R1、140R2を、本体ガイド130R1、130R2に沿って挿入する。また、非駆動側についても、カートリッジガイド140L1、140L2(図3参照)を本体ガイド130L1、130L2(図19参照)に沿って挿入する。
次に、そのまま矢印X4方向にカートリッジBを挿入していくと、駆動軸180とカートリッジBのカップリング150の係合を経て、カートリッジBは所定の位置(設置部130a)に装着される(設置される)。つまり、図20(c)に示すように、カートリッジガイド140R1が本体ガイド130R1の位置決め部130R1aに接触して、また、カートリッジガイド140R2が本体ガイド130R2の位置決め部130R2aに接触する。また、カートリッジガイド140L1が本体ガイド130L1の位置決め部130L1a(図19参照)に接触して、また、カートリッジガイド140L2が本体ガイド130L2の位置決め部130L2aに接触する。尚、この状態は、略対称形状であるので図示は省略する。このように、カートリッジBは、装着手段130によって、設置部130aに取り外し可能に装着される。即ち、カートリッジBは装置本体Aに位置決めして装着される。そして、カートリッジBが設置部130aに装着された状態で、駆動軸180とカップリング150とが係合状態になる。
即ち、カップリング150は後述する回転力伝達角度位置となる。
カートリッジBは、設置部130aに装着されることによって、画像形成動作が可能となる。
尚、カートリッジBが前述のように所定の位置に収まった際には、押圧バネ188R(図18、図19、図20に示す)により、カートリッジBの押圧受け部140R1b(図2も合わせて参照)が押圧力を受ける。また、押圧バネ188Lにより、カートリッジBの押圧受け部140L1b(図3参照)が押圧力を受ける。これにより、カートリッジB(感光体ドラム107)が、装置本体Aの転写ローラ、光学手段等に対して正確に位置が決まる。
尚、カートリッジBの装着形態に関し、上述のように使用者自身でもって、カートリッジBを設置部130aまで進入させても良い。或いは、、使用者がカートリッジBを途中位置までは進入させて、最終の装着動作を別の手段で行っても良い。例えば、ドア109を閉める動作を利用して、ドア109の一部を、装着途中位置にあるカートリッジBに作用させて、カートリッジBを最終装着位置に押し込む構成でも良い。或いは、使用者が途中まではカートリッジBを押し込むけれども、途中からはカートリッジBが自重によって設置部130aに進入しても良い。
ここでカートリッジBは、図18乃至20に示すように、駆動軸180の軸線L3(図21参照)方向と実質的に直交する方向に移動させることで、装置本体Aに取り付けられ、及び、取り外しも行われる。そして、駆動軸180とカップリング150とが係合状態、及び、離脱状態となる。
ここで「実質的に直交」の意味について説明する。
カートリッジBと装置本体Aの間には、カートリッジBをスムーズに着脱する為に、両者の間には若干の隙間を持たせてある。具体的に言えば、ガイド140R1とガイド130R1との前記長手方向の間、ガイド140R2とガイド130R2との前記間、ガイド140L1とガイド130L1との前記間、及び、ガイド140L2とガイド130L2との前記間に若干の隙間を持たせてある。従ってカートリッジBを装置本体Aに取り付け及び取り外す際に、カートリッジB全体がその隙間の範囲内で若干斜めになることもあり得る。従って、厳密に直交方向からの取り付け及び取り外しではないこともある。しかしそういった場合でも、本発明の作用効果は達成可能である。従ってカートリッジが若干斜めになった場合も含めて、「実質的に直交」と称している。
(12)カップリング係合動作及び駆動伝達の説明
先に述べたように、カートリッジBは、装置本体Aの所定の位置に位置決めされる直前、もしくは、所定の位置に位置決めされると略同時に、カップリング150は駆動軸180に係合する。即ち、カップリング150が、回転力伝達角度位置に位置する。ここで、前記所定の位置とは、設置部130aである。このカップリングの係合動作に関して、図21,図22、図23を用いて説明する。図21は駆動軸と、カートリッジの駆動側の要部を示した斜視図である。図22は装置本体下方から見た縦断面図である。図23は図22に対して装置本体下方から見た縦断面図である。尚、ここでいう係合とは、軸線L2と軸線L3とが略同軸線となり、駆動伝達可能となっている状態をいう。
図22に示すように、カートリッジBは、駆動軸180の軸線L3と実質的に直交する方向(矢印X4方向)から装置本体Aに装着される。または、装置本体Aから取り外される。カップリング150は、係合前角度位置として、軸線L2(図22(a))が、予めドラム軸153の軸線L1(図22(a))に対して、装着方向X4に傾斜している(図21(a)、図22(a))。
尚、カップリングを係合前角度位置に傾斜させる構成は、例えば、後述する実施例3から実施例9の構成を用いれば良い。
カップリング150が傾斜することで、軸線L1方向において、装着方向X4下流側先端位置150A1は、駆動軸先端180b3よりも感光体ドラム107方向側に位置する。また、装着方向上流側の先端位置150A2は、駆動軸先端180b3よりもピン182方向側に位置する(図22(a)、(b))。ここで言う先端位置とは、図8(a)(c)に示す被駆動部150aにおける、軸線L2方向に対して最も駆動軸側であり、かつ、軸線L2より最も離れた位置である。つまり、カップリング150の回転位相により、カップリング150の被駆動部150aの一稜線もしくは突起部150dの一稜線のどちらかとなる(図8(a)(c)において、150Aとした)。
まず、カップリング150の先端位置150A1が、駆動軸先端180b3を通過する。そして、カップリング150が、駆動軸先端180b3を通過した後、受面(カートリッジ側接触部)150f、もしくは突起部(カートリッジ側接触部)150dが、駆動軸(本体側係合部)180の先端部180b、もしくは、ピン(本体側係合部)(回転力付与部)182と接触する。そして、カップリング150、カートリッジBの装着動作に応じて、軸線L2が軸線L1と略直線となるように傾斜していく(図22(c))。そして、カップリング150は、前記係合前角度位置から傾斜し、その軸線L2が軸線L1と略一直線の状態となる回転力伝達角度位置に傾動する。そして、最終的に装置本体Aに対してカートリッジBの位置が決まる。この際、駆動軸180とドラム軸153が略同一直線上に位置する。また受面150fが、球面である駆動軸180の先端部180bと対向した状態となる。そして、カップリング150と駆動軸180は係合される(図21(b)、図22(d))。またこの時、ピン155(不図示)は開口150g(図8(b)参照)内に位置する。また、ピン182は、待機部150kに位置する。ここで、カップリング150は、先端部180bにかぶさった状態となる。
尚、受面150fは、凹部150zを構成している。また、凹部150zは円錐形状である。
以上説明したように、カップリング150が、軸線L1に対して傾斜可能に取り付けらている。そしてカートリッジBの移動に応じて、本体側係合部(駆動軸180及び/又はピン182)に、カートリッジ側接触部であるカップリング150の一部分(受面150f及び/又は突起部150d)が接触する。これによって、カップリング150の傾動動作が行われる。図22に示すように、カップリング150は、駆動軸180とは、軸線L1方向でオーバラップした状態で装着される。しかし上述のようなカップリングの傾動動作によって、オーバラップした状態のカップリング150と駆動軸180であっても両者は係合可能となる。
さらに、前述したカップリング150の取り付け動作は、駆動軸180とカップリング150の位相に関係なく、可能となる。図15、23を用いて説明する。図23はカップリングと駆動軸の各々の位相を表した図である。図23(a)は、カートリッジの装着方向X4下流側において、ピン182と受面150fとが相対している状態を示した図である。図23(b)は、ピン182と突起部150dとが相対している状態を示した図である。図23(c)は先端部180bと突起部150dとが相対している状態を示した図である。図23(d)では、先端部180bと受面150fとが相対している状態を示した図である。
図15に示したように、カップリング150はドラム軸153に対して、どのような方向にも傾斜可能に取り付けられている。即ち、カップリング150は旋回可能である。そのため、図23に示すように、カートリッジBの装着方向X4に対して、ドラム軸153がどのような位相であっても、装着方向X4に傾斜可能である。また、駆動軸180とカップリング150の各々の位相に関係なく、先端位置150A1は、軸線L1方向で軸先端180b3よりも感光体ドラム107側に位置するようにカップリング150の傾斜角度を設定している。また、先端位置150A2は、軸先端180b3よりもピン182方向側に位置するようにカップリング150の傾斜角度を設定している。このような設定にしておけば、カートリッジBの装着動作に応じて、装着方向X4において、先端位置150A1は、軸先端180b3を通過する。そして、図23(a)に示す場合には、受面150fがピン182に接触する。図23(b)に示す場合には、突起部(係合部)150dがピン(回転力付与部)182に接触する。図23(c)に示す場合には、突起部150dが先端部180bに接触する。図23(d)に示す場合には、受面150fが先端部180bに接触する。更に、カートリッジBを装着する際に発生する接触力により、カップリング150は、軸線L2が軸線L1と略一直線となるように移動する。これによって、カップリング150は、駆動軸180と係合する。即ち、凹部150zが、先端部180bにかぶさる。従って、駆動軸180とカップリング150、または、ドラム軸153がどのような位相であっても、カップリング150は、駆動軸180(ピン182)と係合することができる。
また、ドラム軸153とカップリング150の間には、図22に示すように隙間が設けられており、上述のように揺動可能(旋回可能、傾動可能)な構成となっている。
尚、本実施例においては、カップリング150は、図22の面内において傾動する場合を説明した。しかし、カップリング150は前述の通り旋回も可能であるので、図22の面内以外の方向への傾動を含んでも良い。その場合でも、図22(a)の状態から図22(d)の状態に至ることになる。この点は、以下の実施例についても、特記なき限り該当する。
次に、図24を用いて、感光体ドラム107を回転する際の回転力伝達動作について説明する。駆動源(モータ186)から受けた回転力によって、駆動軸180は、図中X8の方向に、ギア181とともに回転する。そして、駆動軸180と一体のピン182(182a1、182a2)が回転力受け面(回転力受け部)150e1~150e4のいずれかに接触する。即ち、ピン182a1が回転力受け面150e1~150e4のいずれか一箇所と接触する。また、ピン182a2が回転力受け面150e1~150e4のいずれか一箇所と接触する。これによって、駆動軸180の回転力をカップリング150に伝達して、カップリング150を回転させる。さらに、カップリング150が回転することで、カップリング150の有する回転力伝達面(回転力伝達部)150h1、150h2が、ドラム軸153と一体のピン155に接触する。これによって、駆動軸180の回転力が、カップリング150、回転力伝達面150h1、150h2、ピン155、ドラム軸153及びドラムフランジ151、を介して感光体ドラム107に伝達される。そして、感光体ドラム107を回転させる。
また、回転力伝達角度位置において、先端部153bは受面150iと接触する。そして、駆動軸180の先端部(位置決め部)180bは受面(被位置決め部)150fと接触する。これによって、カップリング150は駆動軸180にかぶさった状態で、駆動軸180に対して位置決めされる(図22d参照)。
ここで、本実施例においては、仮に、軸線L3と軸線L1とが多少同一軸線(軸線L1と軸線L3と一直線)からずれていたとしても、カップリング150が少し傾斜することで、カップリング150は回転力の伝達を行うことができる。このような場合であっても、カップリング150は、ドラム軸153、駆動軸180に大きな負荷をかけずに回転することができる。そのため、駆動軸180とドラム軸153を組立時に精度良く位置決めを調整する等の操作が軽減できる。従って、組立操作性を向上させることができる。
これは、本発明の効果として前述した効果に加えて、本発明を適用した実施例の効果の一つである。
また、図17で説明したように、駆動軸180及びギア181の位置は、装置本体Aの所定位置(設置部130a)において、径方向、及び、軸方向に位置決めされる。また、カートリッジBに関しても、上述のように装置本体の所定位置に位置決めされる。そして、前記所定位置に位置決めされた駆動軸180と、同じく前記所定位置に位置決めされたカートリッジBの両者を、カップリング150が連結する。カップリング150は感光体ドラム107に対して揺動可能(傾動可能)な構成である。従って、上述のように所定位置に位置決めされた駆動軸180と、同じく所定位置に位置決めされたカートリッジBとの間であっても、カップリング150は円滑に回転力を伝達できる。つまり、駆動軸180と感光体ドラム107との間に、多少の軸ずれがあったとしても、カップリング150は円滑に回転力を伝達できる。
これも、本発明を適用した本実施例の効果の一つである。
また、上述のようにカートリッジBは、前記所定位置に位置決めされる。従って、カートリッジBの構成要素である感光体ドラム107の位置が装置本体Aに対して正確に位置決めされる。そのため、感光体ドラム107と、光学手段101、或は転写ローラ104、或は記録媒体102との間の位置が高精度に維持できる。つまり、両者の位置がずれることを低減できる。
尚、駆動軸180に、カップリング150が接触する。これによって、カップリング150が係合前角度位置から回転力伝達角度位置に揺動すると述べたが、その限りでは無い。例えば、装置本体の駆動軸以外の場所に本体側係合部としての突き当て部を設けても良い。そして、カートリッジBの装着過程において、先端位置150A1が駆動軸先端180b3を通過した後、カップリング150の一部(カートリッジ側接触部)が前記突き当て部と接触する。これによって、カップリングが揺動方向(傾動方向)の力を受けて、軸線L2が軸線L3と略同軸線となるように揺動(傾動)させることもできる。つまり、カートリッジBの装着動作と連動させて、軸線L1が軸線L3と略同軸線上に位置することできる構成であるならば、どのような手段でも良い。
(13)カップリングの離脱動作とカートリッジを取り出す動作の説明
図25を用いて、カートリッジBを装置本体Aから取り出す際、カップリング150を駆動軸180から離脱させる動作について説明する。図25は装置本体下方から見た縦断面図である。
まず、カートリッジBを取り外す際のピン182の位置について説明する。画像形成が終了すると、これまでの説明から明らかなように、ピン182は、待機部150k1~150k4(図8参照)のいずれか2箇所に位置する。そして、ピン155は開口150g1、150g2内に位置している。
次に、カートリッジBを取り出す動作に連動して、カップリング150が駆動軸180から離脱する動作に関して説明する。
図25に示すように、カートリッジBは、装置本体Aから取り外す際に、軸線L3と実質的に直交する方向(矢印X6方向)から取り外される。
ドラム軸153の駆動が停止した状態では、カップリング150は回転力伝達角度位置として、軸線L2が軸線L1に対して、略同軸線上に位置する(図25(a))。そして、カートリッジBとともにドラム軸153が取り出し方向X6に移動して、カップリング150の取り出し方向上流側の受面150fもしくは、突起部150dが少なくとも駆動軸180の先端部180bに当接する(図25(a))。そして、軸線L2が取り出し方向X6上流側に傾斜を開始する(図25(b))。この方向はカートリッジBの装着時にカップリング150が傾斜している方向(係合前角度位置)と同じである。このカートリッジBの装置本体Aからの取り出し動作により、カップリング150は、取り出し方向X6上流側先端部150A3が先端部180bに接触しながら移動する。より詳細には、カートリッジBの取り出し方向への移動に応じて、カップリング150は、カートリッジ側接触部であるカップリング150の一部分(受面150f及び/又は突起部150d)が、本体側係合部(駆動軸180及び/又はピン182)と接触しながら移動する。そして、軸線L2が離脱角度位置として、先端部150A3が先端180b3に至るまで傾斜する(図25(c))。そして、この状態で、カップリング150は、先端180b3に接触しながら駆動軸180を通過し、駆動軸180から離脱する(図25(d))。その後、図20で説明した装着過程とは反対の過程を辿り、カートリッジBは装置本体Aから取り出される。
以上の説明から明らかなように、軸線L1に対する係合前角度位置の角度は、軸線L1に対する離脱角度位置の角度よりも大きい。なぜならば、各部品の寸法公差を考慮して、カップリングの係合時には、係合前角度位置において、先端位置150A1が先端部180b3を確実に通過できるようにするからである。即ち、係合前角度位置は、カップリング150と先端部180b3との間に、隙間が空くような角度に設定する必要があるからである(図22(b)参照)。それに対して、カップリング離脱時には、離脱角度位置は、カートリッジの取り出しに連動して軸線L2が傾斜する。そのため、カップリング150の先端部150A3が先端部180b3に沿う。つまり、カップリングのカートリッジ取り出し方向上流側と、駆動軸の先端部とはほぼ一致する(図25(c)参照)。従って、係合前角度位置の軸線L1に対する角度は、離脱角度位置の軸線L1に対する角度よりも大きい。
また、カートリッジBを装置本体Aに装着する際と同様に、カップリング150とピン182との位相は、どのような位相であってもカートリッジBを取り出すことができる。
尚、図22に示すように、カップリング150の回転力伝達角度位置とは、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態で、カップリング150が駆動軸180から回転力の伝達を受けて、回転することができるカップリング150の軸線L1に対する角度位置である。即ち、回転力伝達角度位置とは、感光体ドラムを回転させるための回転力を前記感光体ドラムに伝達するための角度位置である。
また、カップリング150の係合前角度位置とは、カートリッジBを装置本体Aに装着する際、カップリング150が駆動軸180に係合する直前のカップリング150の軸線L1に対する角度位置である。即ち、カートリッジBの取り付け方向において、カップリング150の下流側先端部150A1が、駆動軸180を通過可能な軸線L1に対する角度位置である。
また、カップリング150の離脱角度位置とは、カートリッジBを装置本体Aから取り出す際に、カップリング150が駆動軸180から離脱する時のカップリング150の軸線L1に対する角度位置である。即ち、図25に示すように、カートリッジBの取り外し方向において、カップリング150の先端部150A3が駆動軸180を通過可能な軸線L1に対する角度位置である。
前記係合前角度位置あるいは、前記離脱角度位置において、軸線L2が軸線L1となす角度θ2は、前記回転力伝達角度位置において、軸線L2が軸線L1となす角度θ1よりも大である。尚、角度θ1は0°が好ましい。しかしながら、本実施例によれば、角度θ1は15°程度以内ならば、回転力の円滑な伝達ができる。尚、角度θ2は20~60°程度が好ましい。これも、本発明を適用した本実施例の効果の一つである。
以上説明したように、カップリングが、軸線L1に対して傾斜可能に取り付けらている。そして、カートリッジBの取り出し動作に応じて、カップリングが傾斜することで、軸線L1方向で駆動軸180とオーバラップした状態のカップリング150を、駆動軸180から離脱させることができる。即ち、カートリッジBを、駆動軸180の軸線方向と実質的に直交する方向に移動させる。これによって、駆動軸180にかぶさった状態のカップリング150を、駆動軸180から離脱させることができる。
尚、前記説明では、カートリッジBが取り出し方向X6に移動するのに連動して、カップリング150の受面150f、もしくは、突起部150dが先端部180bと接触する。これによって、軸線L2が取り出し方向上流側に傾斜を開始すると説明した。しかしながら、本実施例では、その限りでは無い。例えば、予め、カップリング150に取り出し方向上流側に付勢力が発生するように、構成しておく。そして、カートリッジBの移動に応じて、カップリング150に対する付勢力によって、軸線L2が取り出し方向下流側に傾斜を開始する。そして、先端150A3が先端180b3を通過し、カップリング150が駆動軸180から離脱する。つまり、カップリング150は、カップリング150の取り出し方向上流側の受面150f、もしくは、突起部150d、と先端部180bとは接触せずに、駆動軸180から離脱することができる。従って、カートリッジBの取り出し動作に連動して、軸線L2を傾斜させることができるならば、どのような構成でも適用できる。
また、カップリング150が駆動軸180に取り付けられる直前までに、カップリング150の被駆動部を、装着方向下流側に向くように傾斜させる。つまり、あらかじめカップリング150を係合前角度位置の状態にする。
以上、図25の面内における傾動について説明したが、旋回を含んでも良いことは図22の場合と同じである。
その構成については、実施例2以降で説明するいずれかの構成を用いれば良い。
次にドラム軸の他の実施例について図26、図27を用いて説明する。図26はドラム軸周りの斜視図である。図27は図26に対応した特徴的な部分を示した図面である。
前述した実施例では、ドラム軸153の先端は球面であり、カップリング150はその球面に接触している。しかしながら、図26(a)、27(a)に示すように、ドラム軸1153の先端1153bを平面状にしても良い。この実施例の場合には、その周面上のエッジ部1153cが、カップリング150の円錐面に当接して回転する。このような構成でも、軸線L1に対して、軸線L2を確実に傾斜させることができる。又、本実施例の場合には、球面の加工を施す必要が無い。そのため、加工コストを低減することができる。
次に、前述した実施例では、ドラム軸に対して、別の回転力伝達ピンを固定した。しかしながら、図26(b)、27(b)に示すように、ドラム軸1253とピン1253cとを一体成形してもよい。射出成形等での一体成形の場合には、形状的な自由度が高くなる。そのため、ピン1253cをドラム軸1253と一体に形成することができる。従って、駆動伝達部1253dは広い面積を取ることが可能となる。そのため、樹脂製のドラム軸に確実に回転トルクを伝達することができる。また、一体成形のため、コスト低減も実現できる。
次に、図26(c)、27(c)に示すように、回転力伝達ピン(回転力被伝達部)1355の両端部1355a1、1355a2を予めカップリング1350の待機開口部1350g1、1350g2に圧入等で固定する。そして、その後、先端部1353c1、1353c2がすり割状(凹状)に形成されたドラム軸1353を挿入しても良い。この時、カップリング1350が傾斜可能となるように、ピン1355のドラム軸1353の先端部(不図示)との嵌合部1355bを球状にする。このように予めピン1355を固定する。これによって、カップリング1350の開口部1350gの大きさを広く取る必要が無い。そのため、カップリング1350の剛性を高めることができる。
また、これまでの説明では、軸線L2の傾斜は、ドラム軸の先端に沿うような構成を説明してきた。しかしながら、図26(d)、26(e)、27(d)に示すように、ドラム軸1453と同軸線上の、当接部材1457の当接面1457aに沿う構成でも良い。この際に、ドラム軸1453の先端面1453bは当接部材1457の端面と同程度の高さである。また、先端面1453bよりも突出した回転力伝達ピン(回転力被伝達部)1453cがカップリング1450の待機開口1450gに挿入されている。ピン1453cがカップリング1450の回転力伝達面(回転力伝達部)1450hに接触する。これによって、ドラム107に回転力が伝達される。このように、カップリング1450が傾斜する際の当接面1457aを当接部材1457に設けた。これにより、ドラム軸を直接加工する必要が無い。よって、加工コストを下げることができる。
また同様に、先端の球面を別部材の樹脂成形部品としても良い。この場合には、軸の加工コストを下げることができる。なぜなら、切削等で加工する軸の形状を単純化することができるからである。また、軸先端の球面の範囲を狭くして、精度を必要とする加工範囲を小さくすることができる。これによって、加工コストを下げても良い。
次に、駆動軸の他の実施例について、図28を用いて説明する。図28は駆動軸とドラム駆動ギアの斜視図である。
まず、図28(a)に示すように、駆動軸1180の先端を平面1180bにする。これにより、軸の形状が単純となり加工コストを下げることができる。
また、図28(b)に示すように、回転力付与部(駆動伝達部)1280(1280c1、1280c2)を駆動軸1280と一体に成形してもよい。駆動軸1280を樹脂成形部品とした場合、回転力付与部を一体に成形することができる。よって、コストダウンを実現できる。尚、1280bは、平面部である。
また、図28(c)に示すように、駆動軸1380の先端部1380bの範囲を狭くする。そのために、主部1380aの外径よりも、先端軸部1380cの外径を細くしても良い。前述したように、先端部1380bは、カップリング150の位置を決めるために、ある程度の精度を必要とする。そのため、球面範囲をカップリングの当接部のみに限定する。これによって、加工精度が要求される面以外は細くする。これによって、加工コストを下げる。また、同様に、必要のない球面の先端をカットしても良い。尚、1382はピン(回転力付与部)である。
次に、軸線L1方向の感光体ドラム107の位置決め方法について説明する。すなわち、カップリング1550にテーパ面(傾斜面)1550e、1550hを設ける。そして、駆動軸181が回転することでスラスト方向に力を発生させる。このスラスト力によって、カップリング1550及び、感光体ドラム107の軸線L1方向の位置決めを行う。図29、図30を用いて詳しく説明する。図29はカップリング単体の斜視図及び平面図である。図30は駆動軸、ドラム軸、カップリングのみを示した分解斜視図である。
図29(b)に示すように、回転力受け面1550e(傾斜面)(回転力受け部)は軸線L2に対して角度α5のテーパ角度がついている。T1方向に駆動軸180が回転すると、ピン182と回転力受け面1550eとが接触する。すると、カップリング1550にはT2方向に分力が加わり、T2方向に移動する。そして、駆動軸受面1550f(図30a)が駆動軸180の先端180bに接触するまで、カップリング1550が軸線方向へ移動する。これによって、カップリング1550の軸線L2方向の位置が決まる。また、駆動軸180の先端180bは球面であり、受面1550fは円錐面である。そのため、軸線L2に対する直交方向の、駆動軸180に対する被駆動部1550aの位置が決まる。尚、ドラム107にカップリング1550が取り付けられている場合には、T2方向に加わる力の大きさによっては、ドラム107も軸線方向へ移動する。この場合には、ドラム107の装置本体に対する長手方向の位置も決まる。尚、ドラム107はカートリッジ枠体B1内に、その長手方向へ遊びを有して取り付けられている。
また、図29(c)に示すように、回転力伝達面(回転力伝達部)1550hも軸線L2に対して角度α6のテーパ角度がついた傾斜面である。T1方向にカップリング1550が回転すると、伝達面1550hとピン155とが接触する。すると、ピン155にはT2方向に分力が加わり、T2方向に移動する。そして、ドラム軸153の先端153bがカップリング1550のドラム軸受面1550i(図30(b))に接触するまで、ドラム軸153が移動する。これによって、ドラム軸155(感光体ドラム)の軸線L2方向の位置が決まる。また、ドラム軸受面1550iは円錐面であり、ドラム軸153の先端153bは球面である。そのため、軸線L2に対する直交方向の、ドラム軸153に対する駆動部1550bの位置が決まる。
尚、テーパ角度α5、α6は、各々カップリング、及び、感光体ドラムをスラスト方向に移動させる力を発生させる程度に必要である。しかしながら、その力は感光体ドラム107の回転トルクにより異なる。但し、他にスラスト方向に位置を決める手段があれば、テーパ角度α5、α6は小さくても構わない。
以上説明したように、カップリングに軸線L2方向に引き込まれるためのテーパと、軸線L2に直交方向に位置を決めるための円錐面を設ける。これにより、カップリングは、軸線L1方向の位置と軸線L1と直交方向の位置を同時に決められる。またカップリングは、確実に回転力を伝達することができる。またカップリングの回転力受け面(回転力受け部)または回転力伝達面(回転力伝達部)に、前述したようなテーパ角度が付いていない場合と比較してべて、駆動軸の有する回転力付与部とカップリングの回転力受け部との接触を安定させることができる。また、ドラム軸の回転力被伝達部とカップリングの回転力伝達部との接触を安定させることができる。
但し、カップリングに軸線L2方向に引き込むためのテーパ面(傾斜面)と、軸線L2に直交方向に位置を決めするための円錐面と、が共に無い場合であっても構わない。例えば、軸線L2方向に引き込むためのテーパの代わりに、軸線L2方向に付勢するための部品を追加しても良い。尚、今後は特に記載の無い限りテーパ面、及び、円錐面を共に設けた場合について述べる。また、前述したカップリング150にも、前記テーパ面、及び、円錐面を共に設けている。
次に、カップリングがカートリッジに対して傾斜する方向を規制する規制手段について、図31を用いて述べる。図31(a)はプロセスカートリッジの駆動側の要部を示した側面図であり、図31(b)は図31(a)のS7-S7で切った断面図である。
尚、本実施例は、前記規制手段を有することよって、より確実にカップリング150と装置本体の駆動軸180とを係合させることができる。
本実施例では、規制手段として、ドラム軸受部材1557に規制部1557h1、1557h2を設けた。この規制手段によって、カップリング150のカートリッジBに対する揺動方向を規制することができる。この規制部1557h1、1557h2は、駆動軸180にカップリング150が係合する直前において、カートリッジBの装着方向X4に平行となるように設ける。また、その間隔D6はカップリング150の駆動部150bの外径D7より若干大きめにする。これにより、カートリッジBの装着方向X4のみにカップリング150が傾斜可能となる。また、カップリング150はドラム軸153に対して、どのような方向にも傾斜可能である。そのため、ドラム軸153がどのような位相であろうとも、カップリング150は規制方向に傾斜することができる。よって、より確実にカップリング150の開口150mに駆動軸180を迎え入れることができる。これによって、カップリング150は、駆動軸180とより確実に係合可能となる。
次にカップリングの傾斜方向を規制する他の構成について図32を用いて述べる。図32(a)は装置本体駆動側の内部を表す斜視図であり、図32(b)は装着方向X4の上流側からみたカートリッジの側面図である。
前述した説明では、規制部1557h1、1557h2をカートリッジB内に設けた。本実施例は、装置本体Aの駆動側の装着ガイド1630R1の一部をリブ状の規制部1630R1aとした。規制部1630R1aをカップリング150の揺動方向を規制する規制手段とした。そして、使用者がカートリッジBを挿入する際、規制部1630R1aの上面1630R1a-1にカップリング150の繋ぎ部150cの外周が接触するように構成する。これにより、カップリング150は上面1630R1a-1によってガイドされる。従って、カップリング150の傾斜する方向が規制される。また、前述した実施例と同様に、ドラム軸153がどのような位相であっても、カップリング150は規制方向に傾斜することができる。
尚、図32(a)に示す実施例では、規制部1630R1aを、カップリング150の下側に設けた。しかしながら、図31に示した規制部1557h2と同様に、規制部を上側に追加すると、より確実な規制ができる。
また、前述したように、カートリッジB内に規制部を設ける構成と合わせた構成としても良い。この場合には、より確実な規制を行うことができる。
但し、本実施例において、カップリングの傾斜する方向を規制する手段が無くとも構わない。例えば、カートリッジBの装着方向下流側にカップリング150を傾斜させておく。そして、カップリングの駆動軸受面150fを大きくする。これによって、駆動軸180とカップリング150を係合することもできる。
また、これまでの説明では、ドラム軸線L1に対するカップリング150の係合前角度位置の角度は、離脱角度位置の角度より大きいとした(図22、25参照)。しかし、その限りでは無い。
図33を用いて説明する。図33はカートリッジBを装置本体Aから取り出す過程を示した縦断面図である。
カートリッジBを装置本体Aから取り出す過程において、軸線L1に対するカップリング1750の離脱角度位置(図33cの状態)の角度は、カップリング1750が係合する際の軸線L1に対するカップリング1750の係合前角度位置の角度と同等程度でも良い。ここで、カップリング1750が離脱する過程を図33(a)→(b)→(c)→(d)に示して説明する。
即ち、カップリング1750の取り出し方向X6上流側先端部1750A3が駆動軸180の先端部180b3を通過する時、先端部1750A3と先端部180b3の距離が、係合前角度位置の場合と同程度になるように設定する。このように設定しても、カップリング1750は駆動軸180から離脱することができる。
尚、カートリッジBを取り外す際のその他の動作については、これまでの動作と同様であるため説明を省略する。
また、これまでの説明では、カートリジBを装置本体Aに装着する際に、カップリングの装着方向下流側先端が駆動軸180の先端よりも、ドラム軸側にあると説明した。しかしながら、その限りでは無い。
図34を用いて説明する。図34はカートリッジBの装着過程を説明するための縦断面図である。図34に示すように、カートリッジBの装着過程((a)→(b)→(c)→(d))において、(a)に示す状態においては、軸線L1方向において、装着方向X4下流側先端位置1850A1は駆動軸先端180b3よりもピン182(回転力付与部)方向側に位置している。(b)に示す状態では、先端位置1850A1はの先端部180bに当接する。この時、先端位置1850A1は先端部180b上に沿って、ドラム軸153方向に移動する。そして、先端位置1850A1は駆動軸180の先端部180b3を通過する(この位置で、カップリング150は係合前角度位置をとる)(図34(c))。そして、最終的にカップリング1850と駆動軸180が係合する(回転力伝達角度位置)(図34(d))。
次に、本実施例に基づく一実施例を示す。
まずドラム軸153の軸径をφZ1、ピン155の軸径をφZ2、長さをZ3とする(、図7(a)を参照)。また、カップリング150の被駆動部150aの最大外径をφZ4、突起150d1、150d2、150d3、150d4の各々の内端を通過する仮想円C1の径をφZ5、駆動部150bの最大外径をφZ6とする(図8(d)、(f)を参照)。また、カップリング150の受面150fのなす角をα2、受面150iのなす角をα1とする。また、駆動軸180の軸径をφZ7、ピン182の軸径をφZ8、長さをZ9とする(図17(b)を参照)。また、軸線L1に対する回転力伝達角度位置の角度をβ1、係合前角度位置の角度をβ2、離脱角度位置の角度をβ3とする。この時、例えば、Z1=8mm、Z2=2mm、Z3=12mm、Z4=15mm、Z5=10mm、Z6=19mm、Z7=8mm、Z8=2mm、Z9=14mm、α1=70°、α2=120°、β1=0°、β2=35°、β3=30°と設定した。上記設定でカップリング150の駆動軸180との係合が可能であることを確認できた。但し、その他の設定でも同様の動作が可能であることは言うまでもない。また、カップリング150は、ドラム107に精度良く回転力を伝達できる。尚、前述した各数値は一例であって、本発明は、前記数値に限定されるものではない。
また、本実施例では、ピン(回転力付与部)182は、駆動軸180の先端から5mm以内に配置している。また、突起150dに設けられた回転力受け面(回転力受け部)150eは、カップリング150の先端から4mm以内に配置している。このように、ピン182は、駆動軸180の先端側に配している。また、回転力受け面150eは、カップリング150の先端側に配置している。
これによって、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際に、駆動軸180とカップリング150とが円滑に係合することができる。即ち、ピン182と回転力受け面150eとが円滑に係合することができる。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り外す際に、駆動軸180とカップリング150とが円滑に離脱することができる。即ち、ピン182と回転力受け面150eとが円滑に離脱することができる。
尚、前記数値は一例であって、本発明は、前記数値に限定されるものではない。しかしながら、ピン(回転力付与部)182及び回転力受け面150eが、前記数値範囲に配置されていることによって、前述した効果をより発揮する事ができる。
以上説明のように、本発明を適用した実施例によれば、カップリング150は、感光体ドラム107を回転させるための回転力を感光体ドラム107に伝達するための回転力伝達角度位置と、前記回転力伝達角度位置から前記電子写真感光体ドラムの軸称と離れる方向へ傾斜した係合前角度位置とを取り得る。またカップリング150は、前記回転力伝達角度位置から前記電子写真感光体ドラムの軸線と離れる方向へ傾斜した離脱角度位置を取り得る。そして、装置本体Aから、軸線L1と実質的に直交する方向にカートリッジBを取り外すに当たっては、カップリング150が、前記回転力伝達角度位置から前記離脱角度位置に移動する。これによって、カートリッジBを装置本体Aから取り外すことができる。また、軸線L1と実質的に直交する方向にカートリッジBを移動させて、装置本体Aに取り付けるに当たっては、カップリング150が、前記係合前角度位置から前記回転力伝達角度位置に移動する。これによって、カートリッジBを装置本体Aに取付けることができる。以下説明する実施例においても同様である。但し、実施例2は、カートリッジBを装置本体Aから取り外す場合のみである。
次に、図35~図40を参照して、本発明を適用した第2の実施例について説明する。
尚、本実施例では、前述した実施例と異なる構成、動作について説明し、同様の構成、機能を有する部材については同一の参照番号を付して先の実施例の説明を援用する。また、同様の部材名を付して説明を援用する。以下説明する他の実施例についても同様である。
本実施例は、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける、及び、取り外す場合のみならず、カートリッジBを装置本体Aから取り外す場合のみであっても、本発明が有効な発明であることを示すものである。
即ち、装置本体Aの制御によって、駆動軸180が停止する場合には、駆動軸180を所定の位相で停止するようにする(ピン182が所定の位置で停止するようにする)。そのうえで、カップリング14150(150)の位相を、停止している駆動軸180の位相に合わせて設定しておく(例えば、待機部14150k(150k)の位置をピン182の停止位置に合うように設定しておく)。このように設定しておけば、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際には、カップリング14150(150)は傾動(揺動,旋回)しなくても、駆動軸180と対向する状態になる。そして、駆動軸180が回転することによって、駆動軸180からの回転力がカップリング14150(150)に伝達される。これによって、カップリング14150(150)は、精度良く回転することができる。
しかしながら、カートリッジBを装置本体Aから、軸線L3方向と実質的に直交する方向に移動させて取り外す場合には、本発明を適用した実施例が有効である。なぜならば、駆動軸180が所定の位相で停止したとしても、ピン182と回転力受け面14150e1、14150e2(150e)とが係合している。そために、カップリング14150(150)が駆動軸180と離脱するためには、カップリング14150(150)が傾動させなければならないからである。
また、前述した実施例1は、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける、及び、取り外す場合に、カップリング14150(150)が傾動する。従って、前述した、装置本体Aの制御、及び、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際に前もって、カップリング14150(150)の位相を、停止している駆動軸180の位相に合わせて設定する必要がない。
以下、図面を用いて説明する。
図35は装置本体の駆動軸、駆動ギア及び、駆動軸の位相制御手段を表した斜視図である。図36はカップリングの斜視図及び平面図である。図37はカートリッジの装着動作を表した斜視図である。図38はカートリッジ装着時に装着方向方向から見た平面図である。図39は、カートリッジ(感光体ドラム)の駆動が停止した状態を示した斜視図である。図40はカートリッジを取り出す動作を示した縦断面図及び斜視図である。
本実施例では、ピン182の停止位置の位相を制御できる制御手段(不図示)を備えた装置本体Aに着脱可能なカートリッジについて述べる。図35(a)に示すように、駆動軸180の一端側(不図示の感光体ドラム107側)は、第1の実施例と同様であるから説明を省略する。一方、図35(b)に示すように、駆動軸180の他端側(不図示の感光体ドラム107側とは反対側)には、駆動軸180外周から突出したフラグ14195が設けられている。そして、フラグ14195が装置本体Aに固定されたフォトインタラプタ14196を通過するように回転する。そして、制御手段(不図示)は、駆動軸180が所定の回転(例えば、画像を形成するための回転等)後、最初にフラグ14195がフォトインタラプタ14196を遮った時に、モータ186が停止するように制御する。これにより、ピン182は駆動軸180回転中心に対して、所定の位置で停止する。尚、本実施例の場合には、モータ186は、正確な位置決めを制御し易いステッピングモータが望ましい。
次に、図36を用いて本実施例に用いられるカップリングについて説明する。
カップリング14150は主に3つの部分より成る。つまり、図36(c)に示すように、駆動軸180から回転力を受けるための被駆動部14150a、ドラム軸153に回転力を伝える駆動部14150b、及び、被駆動部14150aと駆動部14150bを繋ぐ繋ぎ部14150cである。
被駆動部14150aは、軸線L2に対して広がった2つの面で構成される駆動軸挿入部14150mを有する。また、駆動部14150bは、軸線L2に対して広がった2つの面で構成されるドラム軸挿入部14150vを有する。
挿入部14150mはテーパ状の駆動軸受面14150f1、14150f2を有する。そして、各々の端面には、突起部14150d1、14150d2が配置されている。突起部14150d1、14150d2は、カップリング14150の軸線L2を中心とする円周上に配置されている。受け面14150f1、14150f2は、図に示すように、両者で凹部14150zを構成している。また、図36(d)に示すように、突起部14150d1、14150d2の時計周りの方向において下流側には、回転力受け面(回転力受け部)14150e(14150e1、14150e2)が設けられている。この受け面14150e1、14150e2に、ピン(回転力付与部)182が接触する。これによって、カップリング14150に回転力が伝達される。尚、隣り合う突起部14150d1~d2の間隔Wは、ピン182が進入することがきるように、ピン182の外径よりも大きく設定されている。この間隔が待機部14150kである。
また、挿入部14150vは2つの面14150i1,14150i2により構成されている。そして、その面14150i1,14150i2に待機開口部14150g1、14150g2が設けられている(図36a,図36e参照)。また、図36(e)において、開口部14150g1、14150g2の時計周り上流側には、回転力伝達面(回転力伝達部)14150h(14150h1、14150h2)が設けられている。そして、前述したように、ピン(回転力被伝達部)155aが回転力伝達面14150h1、14150h2と接触する。これにより、カップリング14150から感光体ドラム107に回転力が伝達される。
尚、カップリング14150のような形状であっても、カートリッジが装置本体に取り付けられた状態で、カップリングが駆動軸の先端にかぶさる。これによって、後述するような効果が得られる。
そして、カップリング14150は、第1の実施例で説明した構成同様な構成で、ドラム軸153に対してどのような方向にも傾斜可能である。
次に、図37、図38を用いてカップリングの取り付け動作について述べる。図37(a)は、カップリングが取り付けられる前の状態を示した斜視図である。図37(b)はカップリングが係合した状態を示した斜視図である。図38(a)は装着方向から見た平面図である。図38(b)は装着方向に対して上から見た平面図である。
前述した制御手段により、ピン(回転力付与部)182の軸線L3は装着方向X4に平行な方向を向いている。また、カートリッジについては、受面14150f1、14150f2が装着方向X4に対して直交する方向に相対するように位相を合わせている(図37(a))。位相を合わせる構成としては、例えば、図に示すように、軸受部材14157に設けた目印14157zに、受面14150f1、14150f2のいずれか一方を合わせる構成で良い。これは、カートリッジを工場から出荷する際に行う。但し、装置本体にカートリッジBを取り付ける前に、使用者が行うようにしても構わない。また、他の位相合わせ手段を用いても良い。そうすることにより、図38(a)に示すように、装着方向に対して、カップリング14150と駆動軸180(ピン182)とは干渉しない位置関係となる。そのため、障害無く、カップリング14150と駆動軸180が係合可能な位置となる(図37(b))。そして、駆動軸180がX8の方向に回転し、ピン182が受け面14150e1、14150e2に接触する。これにより、感光体ドラム107に回転力が伝達される。
次に、図39、図40を用いて、カートリッジBを装置本体Aから取り出す動作に連動して、カップリング14150が駆動軸180から離脱する動作について説明する。前記制御手段により、駆動軸180に対するピン182の位相を所定の位置で停止する。又、前述したように、カートリッジBの装着のし易さを考慮すると、ピン182は、カートリッジ取り出し方向X6と平行な方向に停止することが望ましい(図39b)。カートリッジBを取り出す時の動作を図40に示している。この状態(図40(a1)(b1))では、カップリング14150は回転力伝達角度位置として、軸線L2が軸線L1に対して、略同軸線上の位置にある。この時、カートリッジBを装着する際と同様に、カップリング14150はドラム軸153に対して、どのような方向にも傾斜可能である(図40(a1)、図40(b1))。そのため、カートリッジBの取り出し動作に連動して、軸線L2が軸線L1に対して、取り出し方向とは反対方向に傾斜する。即ち、カートリッジBは、軸線L3と実質的に直交する方向(矢印X6方向)から取り外される。そして、軸線L2は、カップリング14150の先端14150A3が、カートリッジの取り出し過程において、駆動軸180の先端180bを沿う位置まで傾斜する(離脱角度位置)。または、軸線L2は、先端部180b3に対してドラム軸153側に位置するまで傾斜する(図40(a2)、図40(b2))。この状態で、カップリング14150は先端部180b3付近を通過する。それにより、カップリング14150は駆動軸180から取り外される。
また、図39(a)に示すように、ピン182の軸線が、カートリッジ取り出し方向X6に対して直交する方向に停止する場合がある。つまり、制御手段の制御によって、ピン182は通常、図39(b)に示す位置で停止する。しかながら、仮に装置(プリンタ)の電源がOFFとなり、制御手段が働かなかった場合には、ピン182は、図39(a)に示すような位置に停止する場合も想定される。しかしそのような場合でも、前述したのと同様に、軸線L2は軸線L1に対して傾斜して取り外される。装置が駆動停止状態においては、取り出し方向X6において、ピン182が突起部14150d2よりも、下流側にある。そのため、軸線L2が傾斜することにより、カップリングの突起14150d1の先端14150A3が、ピン182よりも、ドラム軸153側を通過する。これによって、カップリング14150は駆動軸180から取り外される。
以上説明したように、カートリッジBの装着の際には、何らかの方法でカップリング14150を駆動軸180に対して係合させた場合であっても、取り出しの際には、軸線L2が軸線L1に対して傾斜する。これにより、取り出し動作のみでカップリング14150は駆動軸180から取り外すことができる。
前述した通り、本実施例2によれば、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける、及び、取り外す場合のみならず、カートリッジBを装置本体Aから取り外す場合のみであっても、本発明を適用した実施例が有効であることが理解される。
次に、図41~図45を参照して、本発明を適用した第3の実施例について説明する。
図41は装置本体Aのドアを開けた状態の断面図である。図42は装着ガイドを示した斜視図である。図43はカートリッジの駆動側側面を拡大した図である。図44はカートリッジの駆動側から見た斜視図である。図45は装置本体にカートリッジを挿入するところを示した図である。
本実施例では、例えばクラムシェル型画像形成装置のように、カートリッジを鉛直方向下方に装着する場合について説明する。図41に代表的なクラムシェル型画像形成装置を示す。装置本体A2は、下部筐体D2と上部筐体E2とに分割可能である。そして、上部筐体E2には、ドア2109と、ア2109の内側露光装置2101とを設けている。そのために、上部筐体E2を上方向に開放すると、露光装置2101が退避する。そして、カートリッジ設置部2130aの上方が開放される。従って、使用者は、カートリッジB2を設置部2130aに装着する際、カートリッジB2を鉛直下方向(図中方向X4B)に落とし込むだけで良い。従って、カートリッジが大変装着しやすい。また、定着装置105付近のジャム処理も装置上部から行うことができる。よってジャム処理性に優れている。ここで、ジャム処理とは、搬送途中で詰まった記録媒体102を取り除く動作である。
次に、具体的にカートリッジB2の設置部について述べる。図42に示すように、画像装置A2には装着手段2130として、駆動側の装着ガイド2130Rと、対向する非駆動側に装着ガイド(不図示)を有している。設置部2130aは、対向する前記ガイドに囲まれた空間である。この設置部2130aに設置されたカートリッジB2が有するカップリング150に、装置本体Aから回転力が伝達される。
装着ガイド2130Rは略鉛直方向に溝2130bが設けられている。また、その最下部に、カートリッジB2を所定の位置に決めるための突き当て部2130Raが設けられている。また、駆動軸180が溝部2130bから突出している。これは、カートリッジB2が所定の位置に位置決めされた状態で、装置本体Aからカップリング150に回転力を伝達するためである。また、カートリッジB2を所定の位置に確実に位置決めるために、付勢バネ2188Rが装着ガイド2130Rの下方に設けられている。前述した構成によって、カートリッジB2は、設置部2130aに位置決めされる。
次に、図43、図44に示すように、カートリッジB2には、カートリッジ側の装着ガイド2140R1及び2140R2が設けられている。このガイドによって、装着時に、カートリッジB2の姿勢が安定する。そして、装着ガイド2140R1はドラム軸受部材2157に一体的に形成されている。また、装着ガイド2140R2は装着ガイド2140R1の略鉛直上方に設けられている。そして、ガイド2140R2は、第2枠体2118に設けられており、リブ状である。
尚、カートリッジB2の有する装着ガイド2140R1、2140R2、及び、装置本体A2に設けられた装着ガイド2130Rが前述したガイド構成である。即ち、図2及び図3を用いて説明したガイドの構成と同様である。また、他端のガイドの構成も同様である。従って、カートリッジB2は装置本体A2に、駆動軸180の軸線L3方向と実質的に直交する方向に移動させて取り付けられ、また、装置本体A2から取り外される。
図45に示すように、カートリッジB2を装着する時上部筐体E2を軸2109aを中心に時計回りに回動する。そして、使用者が、カートリッジB2を下部筐体D2の上方に持っていく。この時、カップリング150は自重により下方向に傾斜している(図43を合わせて参照)。つまり、カップリング150の被駆動部150aが下方向に向くように、カップリングの軸線L2がドラム軸線L1に対して傾いている(係合前角度位置)。
また、実施例1において説明したように(図9、12参照)、好ましくは、半円形状の抜け止めリブ2157e(図43参照)を配置することが望ましい。但し、本実施例ではカートリッジB2の装着方向が下方向である。そのため、リブ2157eは装着方向下方向に配置している。なぜなら、実施例1で述べたように、軸線L1と軸線L2が傾斜可能となること、及び、カップリング150の抜け止めを両立することができるためである。尚、抜け止めとは、カップリング150がカートリッジB2から外れることを防止することである。カップリング150が感光体ドラム107に取り付けられていた場合には、感光体ドラム107から外れることを防止することである。
この状態で使用者は、図45に示すように、カートリッジB2の装着ガイド2140R1、2140R2を装置本体A2の装着ガイド2130Rに合わせて、カートリッジB2を下方向に降ろしていく。この操作だけでカートリッジB2を装置本体A2(設置部2130a)に装着することができる。この装着過程において、実施例1と同様に(図22参照)、カップリング150は装置本体の駆動軸180に係合することができる(この状態でカップリングは回転力伝達角度位置をとる)。即ち、カートリッジB2を駆動軸180の軸線L3方向と実質的に直交する方向に移動させることで、カップリング150は駆動軸180と係合する。また、カートリッジを取り外す時も、実施例1と同様に、カートリッジを取り外す動作のみで、駆動軸180からカップリング150を離脱することができる(カップリングは回転力伝達角度位置から離脱角度位置に移動する)(図25参照)。即ち、カートリッジB2を駆動軸180の軸線L3方向と実質的に直交する方向に移動させることで、カップリング150は駆動軸180から離脱する。
以上説明したように、装置本体に対してカートリッジを下方向に装着する場合に関して、カップリングが自重により下方向に傾斜するため、装置本体の駆動軸により確実に係合することができる。
尚、本実施例ではクラムシェル型の画像形成装置について説明した。しかしながら、その限りでは無い。例えば、カートリッジの装着経路が下方向であれば、本実施例が適用できる。また、装着経路に関しても下方向一直線でなくとも良い。例えば、カートリッジの装着初期は斜め下方で、最後に下方向といった経路でも良い。要するに、所定の位置(カートリッジ設置部)に達する直前の装着経路が鉛直下方向であれば良い。
次に、図46~図49を参照して、本発明を適用した第4の実施例について説明する。
本実施例では、軸線L1に対して、軸線L2を傾斜した状態に維持する手段について説明する。
尚、図面においては、本実施例の説明に関する部材のみ表示し、その他の部材は省略する。後述する他の実施例においても同様である。
図46はドラム軸受部材にカップリング係止部材(本実施例特有)を貼り付けた状態を示す斜視図である。図47はドラム軸受部材、カップリング、及びドラム軸を示した分解斜視図である。図48はカートリッジの駆動側要部を拡大した斜視図である。図49は駆動軸とカップリングの係合状態を示した斜視図と縦断面図である。
図46に示すように、ドラム軸受部材3157はカップリングの一部を包含する空間3157bを有している。その空間を構成する円筒面3157iに、カップリング3150の傾斜を維持する維持部材としてのカップリング係止部材3159を貼り付けている。後述するが、この係止部材3159は、軸線L2が軸線L1に対して傾斜している状態を、一時的に維持するための部材である。つまり、図48に示すように、この係止部材3159にカップリング3150のつば部3150jが接触する。これにより、軸線L2は、軸線L1に対して、カートリッジの装着方向(X4)下流側に傾斜した状態を維持する(図49(a1)参照)。そのために、図46に示すように、係止部材3159は、軸受部材3157の装着方向X4上流側の円筒面3157i上に配置している。尚、係止部材3159の材質は、ゴム、エラストマ-等の摩擦係数が比較的高い材質、或いは、スポンジ、板バネ等の弾性部材が適している。なぜなら、摩擦力や弾性力等の力により、軸線L2の傾斜を維持するためである。また、実施例1と同様に(図31で図示)、軸受部材3157には、傾斜方向規制リブ3157hを設けている。このリブ3157hを設けていた方が、カップリング3150の傾斜方向を確実に決めることができる。また、つば部3150jと係止部材3159がより確実に接触できる。次に、図47を用いて、カップリング3150の組立て方法を説明する。図47に示すように、ピン(回転力被伝達部)155をカップリング3150の待機空間3150gに進入させる。また、ドラム軸受部材3157の有する空間部3157bに、カップリング3150の一部を挿入する。この時、好ましくは、リブ3157eの内周端と係止部材3159の距離D12は、被駆動部3150aの最大外径φD10よりも大きく設定する。また、距離D12は、駆動部3150bの最大外径φD11よりも小さく設定する。これにより、軸受部材3157を真直ぐ組むことができる。従って、組立性が向上する。但し、この関係に限定されず、他の設定でも良い。
次に、図49を用いて、カップリング3150を駆動軸180に係合させる係合動作(カートリッジの装着動作の一部)について説明する。図49(a1)、(b1)は係合直前の図であり、図49(a2)、(b2)は係合した状態を表した図である。
図49(a1)、図49(b1)に示すように、カップリング3150は、係止部材3159の力によって、その軸線L2が、予め軸線L1に対して、装着方向X4下流側に傾斜している(係合前角度位置)。カップリング3150が傾斜することで、軸線L1方向において、装着方向下流側先端位置3150A1は、駆動軸先端180b3よりも感光体ドラム107方向側に位置する。そして、装着方向上流側先端位置3150A2は、駆動軸180の先端180b3よりも、ピン182の設けられている側に位置する。また、この時、先に説明したように、つば部3150jは係止部材3159に接触する。そして、その摩擦力によって、軸線L2の傾斜状態が維持されている。
その後、カートリッジBが装着方向X4に移動する。これにより、先端面180b、または、ピン182の先端がカップリング3150の駆動軸受面3150fに接触する。そして、その接触力(カートリッジの装着力)により、軸線L2が軸線L1と平行な方向に近づいていく。この時、つば部3150jは係止部材3159から離れ、非接触の状態となる。そして、最終的には、軸線L1と軸線L2は略一直線となる。そして、カップリング3150は、回転力を伝達するための待機状態となる(回転力伝達角度位置)(図49(a2)、(b2))。
次に、実施例1と同様に、モータ186から、駆動軸180を介して、カップリング3150、ピン(回転力被伝達部)155、ドラム軸153、感光体ドラム107へと回転力が伝達される。回転時、軸線L2は、軸線L1と略一直線上になっている。そのため、係止部材3159はカップリング3150に接触していない。そのため、係止部材3159は、カップリング3150の回転に影響を与えることはない。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り出す過程においては、実施例1と同様の工程を辿る(図25参照)。つまり、駆動軸180の先端部180bがカップリング3150の駆動軸受面3150fを押す。これにより、軸線L2が軸線L1に対して傾き、つば部3150jが係止部材3159に接触する。これによって、カップリング3150の傾斜状態が再び維持される。つまり、カップリング3150は回転力伝達角度位置から係合前角度位置に移動する。
以上説明したように軸線L2の傾斜状態を、係止部材3159(維持部材)で維持する。これにより、カップリング3150は駆動軸180により確実に係合することができる。
尚、本実施例では、係止部材3159を軸受部材3157の内周面3157iでもって、そのカートリッジ装着方向X4の最上流側に貼った。しかし、この限りではない。例えば、軸線L2が傾斜した時に、その傾斜状態が維持できる位置であればどこでも良い。
また、本実施例では、係止部材3159は、駆動部3150b(図49(b1)参照)側に設けられたつば部3150jと接触した。しかしながら、接触位置は被駆動部3150aでも良い。
また、本実施例で用いた係止部材3159は、軸受部材3157とは別部材である。しかしながら、この限りではない。例えば、係止部材3159は、軸受部材3157と一体に成形(例えば2色成形)しても良い。或いは、係止部材3159の代わりに軸受部材3157をカップリング3150に直接接触させても良い。或いは、その表面を摩擦係数が高くなるように荒らしても良い。
また、係止部材3159を軸受部材3157に貼り付ける実施例を説明した。しかしながら、係止部材3159は、カートリッジBに固定されている部材であればどこに貼り付けても良い。
次に、図50~図53を参照して、本発明を適用した第5の実施例について説明する。
本実施例では軸線L1に対して、軸線L2を傾斜した状態に維持する別の手段について述べる。
図50は、ドラム軸受部材にカップリング付勢部材(本実施例特有)を取り付ける状態を表した分解斜視図である。図51はドラム軸受部材、カップリング、及びドラム軸を示した分解斜視図である。図52は、カートリッジの駆動側要部を拡大した斜視図である。図53、は駆動軸とカップリングの係合状態を示した斜視図、及び、縦断面図である。
図50に示すように、ドラム軸受部材4157は、軸受部材4157が有する抜け止めリブ4157eに保持穴4157jを設けている。その保持穴4157jに、カップリング4150の傾斜を維持する維持部材としてのカップリング付勢部材4159a、4159bを取り付けている。付勢部材4159a、4159bは、軸線L2が軸線L1に対して、カートリッジB2の装着方向下流方向に傾斜するように、カップリング4150を付勢する。付勢部材4159a、4159bはコイル状の圧縮バネ(弾性部材)である。図51に示すように、付勢部材4159a、4159bは、カップリング4150の有するつば部4150jを軸線L1方向に付勢している(図51(a)の矢印X13方向)。付勢部材がつば部4150jと接触する接触位置は、カートリッジ装着方向X4において、ドラム軸153の中心よりも下流側に設定している。そのため、軸線L2は、軸線L1に対して、付勢部材4159a、4159bによる弾性力によって、被駆動部4150a側がカートリッジの装着方向(X4)下流側に向くように傾斜する(図52参照)。
また、図50で示すように、コイルバネである付勢部材4159a、4159bのカップリング側先端には、当接部材4160a、4160bを設けている。当接部材4160a、4160bは、つば部4150jと接触する。従って、当接部材4160a、4160bの材質は、摺動性の良い材料とした。また、こうした材料を使用することで、後述するように、回転力伝達時に、付勢部材4159a、4159bによる付勢力がカップリング4150の回転に与える影響を少なくした。但し、回転に対する負荷が充分小さく、カップリング4150が良好に回転するのであれば、当接部材4160a、4160bは無くとも良い。
尚、本実施例では付勢部材を2個とした。しかしながら、軸線L2を軸線L1に対して、カートリッジの装着方向下流方向に傾斜させることができるのであれば、付勢部材は何個でも良い。例えば、付勢部材が1個の場合、その付勢位置はカートリッジの装着方向X4の最下流位置であることが望ましい。これによって、カップリング4150を安定して装着方向下流方向に傾斜させるためである。
また、付勢部材として、本実施例では圧縮コイルバネとした。しかしながら、付勢部材としては、板バネ、トーションバネ、ゴム、スポンジ等弾性力を発生させるものであれば適宜選択することができる。但し、軸線L2を傾斜させるためにある程度ストロークを必要とする。そのために、コイルバネ等のストロークを得ることのできるものの方が望ましい。
次に、カップリング4150の取り付け方法につて、図51を用いて説明する。
図51に示すように、ピン155をカップリング4150の待機空間4150gに進入させる。そして、ドラム軸受部材4157の有する空間4157bに、カップリング4150の一部を挿入する。この時、先に説明したように、付勢部材4159a、4159bは当接部材4160a、4160bを介して、つば部4157jの所定の位置を押す。また、軸受部材4157に設けられた穴4157g1、4157g2に、ビス(図52の4158a、4158b)、を通して、軸受部材4157を第2枠体118に固定する。これにより、付勢部材4159a、4159bがカップリング4150を押圧する力を保することができる。そして、軸線L2は軸線L1に対して傾斜する(図52の状態)。
次に、図53を用いて、カップリング4150を駆動軸180と係合させる動作(カートリッジの装着動作の一部)について説明する。図53(a1)、(b1)は係合直前の状態を示した図であり、図53(a2)、(b2)は係合した状態を示した図であり、図53(c1)は中間の状態を示した図である。
図53(a1)、(b1)に示した状態において、カップリング4150は、その軸線L2が、予め軸線L1に対して、装着方向X4に傾斜している(係合前角度位置)。カップリング4150が傾斜することで、軸線L1方向において、流側先端位置4150A1は、先端180b3よりも感光体ドラム107の設けられている方向側に位置する。また、先端位置4150A2は、先端180b3よりもピン182の設けられている方向側に位置する。つまり、先に説明したように、カップリング4150のつば部4150jが、付勢部材4159により押圧されている。そのため、その押圧力により軸線L2は軸線L1に対して傾斜している。
その後、カートリッジBが装着方向X4に移動することにより、先端面180b、または、ピン(回転力付与部)182の先端(本体側係合部)が、カップリング4150の駆動軸受面4150fまたは突起部(カートリッジ側接触部)4150dに接触する。図53(c1)には、ピン182が受面4150fに接触する状態を示した。そして、その接触力(カートリッジの装着力)により、軸線L2が軸線L1と平行な方向に近づいていく。同時に、つば部4150jに設けられたバネ4159の弾性力により押圧されている押圧部4150j1は、バネ4159が圧縮される方向に移動する。そして、最終的には軸線L1と軸線L2は略一直線となる。そして、カップリング4150は、回転力の伝達を行うための待機状態となる(回転力伝達角度位置)(図53a2、b2)。
次に、実施例1と同様に、モータ186から、駆動軸180を介して、カップリング4150、ピン155、ドラム軸153、感光体ドラム107へと回転力が伝達される。回転時、カップリング4150には、付勢部材4159の押圧力が作用する。しかしながら、前述した通り、付勢部材4159の押圧力は、当接部材4160を介して、カップリング4150に作用する。そのため、それほど負荷を掛けずに、カップリング4150を回転することができる。また、モータ186の駆動トルクに余裕があるようであれば、当接部材4160が無くとも良い。この場合には、当接部材4160が無くとも、カップリング4150は回転力を精度良く伝達することができる。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り外す過程においては、取り付ける工程とは反対の工程を辿る。つまり、カップリング4150は付勢部材4159により、常に装着方向X4下流側に付勢されている。そのため、カートリッジBの取り外す過程において、装着方向X4上流側では、受面4150fが、ピン182の先端部182Aに接触している(図53(c1)参照)。また、装着方向X4下流側では、伝達面4150fと駆動軸180の先端180bとの間には必ず隙間n50ができる。これまでの実施例では、カートリッジの取り出し過程において、カップリングの装着方向X4下流側の受面150f、もしくは、突起部150dが、少なくとも駆動軸180の先端部180bに接触すると説明した(例えば、図25参照)。しかし、本実施例のように、カップリングの装着方向X4下流側の受面150f、もしくは、突起部4150dが、駆動軸180の先端部180bに接触しなくとも、カートリッジBの取り出し動作し応じて、カップリング4150が駆動軸180から離れることができる。そして、カップリング4150が駆動軸180から抜けた後も、付勢部材4159の付勢力により、軸線L2が軸線L1に対して、装着方向X4下流方向に傾斜する(離脱角度位置)。即ち、本実施例では、軸線L1に対する係合前角度位置の角度と、離脱角度位置の角度は同等である。これは、カップリング4150がバネの弾性力により付勢されているためである。
また、付勢部材4159は、軸線L2を傾斜させる、及び、カップリング4150の傾斜方向を規制するという機能を有している。即ち、付勢部材4159は、カップリング4150の傾斜方向を規制する規制手段としても機能する。
以上説明したように、本実施例では、軸受部材4157に設けられた付勢部材4159の弾性力でもって、カップリング4150を付勢する。これにより、軸線L1に対して軸線L2を傾斜させる。従って、カップリング4150の傾斜状態が維持される。よって、カップリング4150は駆動軸180に対して確実に係合することができる。
尚、本実施例で説明した付勢部材4159は、軸受部材4157の有するリブ4157eに設けた。しかしながら、その限りではない。例えば、軸受部材4157の別の部位でもよいし、カートリッジBに固定されている部材であれば、軸受部材以外の部材でも良い。
また、本実施例では、付勢部材4159の付勢方向は、軸線L1方向とした。しかしながら、前記付勢方向は、軸線L2がカートリッジBの装着方向X4下流方向に傾斜すれば、どのような方向でも良い。
また、より確実に、カップリング4150をカートリッジBの装着方向下流方向に傾斜させるために、カップリングの傾斜方向を規制する規制部をプロセスカートリッジに設けても良い(図31参照)。
また、本実施例では、付勢部材4159の付勢位置は、つば部4150jとした。しかしながら、軸線L2がカートリッジの装着方向下流方向に傾斜すれば、カップリングのどの位置でも良い。
また、本実施例と、実施例4を同時に実施しても良い。この場合には、より確実に、カップリングの取り付け及び取り外し動作を行なうことができる。
次に、図54~図58を参照して、本発明を適用した第6の実施例について説明する。
本実施例では、軸線L1に対して、軸線L1を傾斜した状態に維持する別の手段について述べる。
図54は、分解斜視図である。図55は、カートリッジの駆動側を拡大した側面図である。図56は、ドラム軸、カップリング、及び、軸受部材を模式的に表した縦断面図である。図57は、駆動軸に対して、カップリングが取り付けられる動作を示す縦断面図である。図58は、カップリング係止部材の変形例を示した断面図である。
図54、図56に示すように、ドラム軸受部材5157には、カップリング係止部材5157kを設けている。軸受部材5157を軸線L1方向に組み付ける際に、係止部材5157kの有する係止面5157k1の一部が、カップリング5150の斜面5150mに接触しながら、つば部5150jの上面5150j1に係合する。このとき、つば部5150jは、係止部5157kの係止面5157k1と、ドラム軸153の円柱部153aとの間で、回転方向にガタ(角度α49)を持った状態で支持されている。このガタ(角度α49)を設定することにより次の効果が得られる。即ち、カップリング5150、軸受部材5157、ドラム軸153の寸法がその公差分振れた時でも、上面5150j1が係止面5157k1に確実に係止できる。
そして、図56(a)に示すように、軸線L2は、軸線L1に対して、被駆動部5150a側がカートリッジの装着方向(X4)下流側に向くように傾斜する。また、つば部5150jが全周にあることで、カップリング5150の位相に関係なく保持可能である。さらに、実施例1で説明したように、規制手段としての規制部5157h1,5157h2(図55)によって、装着方向X4のみにカップリング5150が傾斜できる。また、本実施例では、カップリング係止部材5157kは、カートリッジの装着方向(X4)の最下流側に設けている。
後述するが、カップリング5150が駆動軸180に係合した状態では、図56(b)に示すように、つば部5150jは係止部材5157kから解除されている。そして、カップリング5150は、係止部材5157kに対してフリーな状態になっている。軸受部材5157を組み付ける際に、カップリング5150を傾斜した状態に保持できなかった場合には、工具等で、カップリングの被駆動部5150aを押すと良い(図56(b)の矢印X14方向)。こうすることで、カップリング5150を容易に傾斜した保持状態(図56(a))に戻すことができる。
また、リブ5157mは、使用者が簡単にカップリングに触れないようにするためのものである。リブ5157mは、カップリングの傾斜した状態での先端位置とほぼ同じ高さに設定している(図56(a)参照)。
次に、図57を用いて、カップリング5150が駆動軸180と係合する動作(カートリッジの装着動作の一部)について説明する。図57(a)は係合する直前のカップリングの状態を示した図、(b)はカップリング5150の一部が駆動軸180を通過した図、(c)は駆動軸180によって、カップリング5150の傾斜が解除されている図、(d)は係合状態を示した図である。
(a)、(b)の状態において、カップリング5150は、その軸線L2が、予め軸線L1に対して、装着方向X4に傾斜している(係合前角度位置)。カップリング5150が傾斜することで、軸線L1方向において、先端位置5150A1は先端180b3よりも感光体ドラム側に位置している。また、先端位置5150A2は先端180b3よりもピン182側に位置する。また、前述した通り、この時、つば部5150jは係止面5157k1に接触しており、カップリング5150は傾斜状態が維持されている。
その後、(c)に示すように、カートリッジBが装着方向X4に移動することにより、先端部180bもしくはピン182に、受面5150fもしくは突起部5150dが接触する。その接触力により、つば部5150jが係止面5157k1から離れる。そして、カップリング5150の軸受部材5157に対する係止が解除される。そして、カートリッジ装着動作に応じて、カップリングは、その軸線L2が軸線L1と略一直線となるように傾斜していく。係止部材5157kは、つば部5150jが通過した後は、復元力により元の位置に戻る。そのとき、カップリング5150は、係止部材5157kに対して、フリーな状態となる。そして、最終的には、(d)に示すように、軸線L1と軸線L2は略同一直線となり、回転待機状態となる(回転力伝達角度位置)。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り外す過程においては、実施例1と同様の工程を辿る(図25参照)。即ち、カートリッジが、取り出し方向X6に移動することにより、カップリング5150は、(d)から(c)、(b)、(a)の順序で推移する。まず、先端部180bが、受面5150f(カートリッジ側接触部)を押す。これにより、軸線L2が軸線L1に対して傾き、つば部下面5150j2が係止部材5157kの斜面5157k2と接触を始める。そして、係止部材5157kは、弾性部5157k3が撓んで、係止面先端5157k4がつば部5150jの傾斜軌跡から逃げていく(図57(c)参照)。さらに、カートリッジが取り出し方向(X6)に進むにつれて、つば部5150jと係止面5157k1が接触する。これによって、カップリング5150の傾斜状態が維持される(図57(b)参照)。即ち、カップリング5150は、回転力伝達角度位置から離脱角度位置に揺動(傾動)する。
以上説明したように、カップリング5150の角度位置を、係止部材5157kによって維持する。これによって、カップリングの傾斜状態が維持される。従って、カップリング5150は駆動軸180に対してより確実に係合することができる。さらに、回転時には、係止部材5157kがカップリング5150に接触していない。従って、カップリング5150は、より安定した回転を行うことができる。
尚、図56、図57、図58に示すカップリングの運動は旋回を含んでも良い。
本実施例では、係止部材5157kは、弾性部を有する構成にした。しかしながら、弾性部を有しないリブ状でも良い。即ち、係止部材5157kとつば部5150jの係り量を小さくする。これにより、つば部5150jを少し変形させることで、同様の効果を得ることができる(図58(a))。
また、係止部材5157kを装着方向X4最下流側に設けた。しかしながら、軸線L2が所定の方向に傾斜して維持できれば、係止部材5157kを設ける位置はどのような位置でも構わない。
図58(b)(c)には、カップリング係止部5357k(図58b)、5457k(図58c)を、装着方向X4上流側に設けた例を示す。
また、前述実施例では、係止部材5157kを軸受部材5157の一部で構成した。しかしながら、カートリッジBに固定されている部材であれば、係止部材5157kは、軸受部材以外の部材の一部で構成しても良い。また、係止部材を別部材にしても良い。
また、本実施例と、実施例4または実施例5を同時に実施しても良い。この場合には、より確実にカップリングの取り付け、及び、取り外し動作を行なうことができる。
次に、図59~図62を参照して、本発明を適用した第7の実施例について説明する。
本実施例では、感光体ドラムの軸線に対して、カップリングの軸線を傾斜した状態に維持する別の手段について説明する。
図59はドラム軸受部材に磁石部材(本実施例特有)を貼り付けた状態を示す斜視図である。図60は分解斜視図である。図61はカートリッジの駆動側要部を拡大した斜視図である。図62は駆動軸とカップリングの係合状態を示した斜視図と縦断面図である。
図59に示すように、ドラム軸受部材8157は、カップリングの一部を包含する空間8157bを構成している。その空間を構成する円筒面8157iに、カップリング8150の傾斜を維持する維持部材としての磁石部材8159を貼り付けている。また図59に示すように、磁石部材8159は円筒面8157iの装着方向X4上流側に設けられている。後述するが、この磁石部材8159は、軸線L2が軸線L1に対して傾斜している状態を一時的に維持するための部材である。ここでカップリング8150の一部に磁性材料を用いる。そして、その磁性部分が磁石部材8159の磁力によって磁石部材8159に引き付けられる。本実施例では、つば部8150jの略全周に金属製の磁性材料8160を配置している。つまり、図61に示すように、この磁石部材8159につば部8150jが磁力によって接触する。これにより、軸線L2は、軸線L1に対して、カートリッジの装着方向(X4)下流側に傾斜した状態を維持する(図62(a1)参照)。尚、実施例1と同様に(図31で図示)、、軸受部材8157に傾斜方向規制リブ8157hを設けると良い。リブ8157hを設けることによって、カップリング8150の傾斜方向がより確実に決まる。そして、磁性材料で形成されたつば部8150jと磁石部材8159がより確実に接触できる。次に、カップリング8150の組立て方法について、図60を用いて説明する。
図60に示すように、ピン155をカップリング8150の待機空間8150gに進入させ、ドラム軸受部材8157の空間部8157bにカップリング8150の一部を挿入する。この時、好ましくは、軸受部材8157の抜け止めリブ8157eの内周端と磁石部材8159の距離D12は、被駆動部8150aの最大外径φD10よりも大きくする。また、距離D12は、駆動部8150bの最大外径φD11よりも小さくする。これにより、軸受部材8157を真直ぐ組むことができる。従って、組立性が向上する。但し、この関係に限定されず、他の設定でも良い。
次に、図62を用いて、カップリング8150を駆動軸180と係合させる係合動作(カートリッジの装着動作の一部)について説明する。図62(a1)、(b1)は係合直前の状態を示した図、図62(a2)、(b2)は係合した状態を示した図である。
図62(a1)、(b1)に示すように、カップリング8150は、磁石部材(維持部材)8159の力によって、その軸線L2が、予め軸線L1に対して、装着方向X4下流側に傾斜している(係合前角度位置)。
その後、カートリッジBが装着方向X4に移動することにより、先端面180b、または、ピン182先端が、カップリング8150の駆動軸受面8150fと接触する。そして、その接触力(カートリッジの装着力)により、軸線L2が軸線L1と略一直線となるように近づいていく。この時、つば部8150jは磁石部材8159から離れ、非接触の状態となる。そして、最終的には軸線L1と軸線L2は略一直線となる。そして、カップリング8150は、回転待機状態となる(回転力伝達角度位置)(図62(a2)、(b2))。
尚、図62に示すカップリングの運動は旋回を含んでも良い。
以上説明したように、前述した実施例は、軸線L2の傾斜状態を、軸受部材8157に貼り付けた磁石部材8159(維持部材)の磁力で維持する。これにより、カップリングは駆動軸とより確実に係合することができる。
次に、図63~図68を参照して、本発明を適用した第8の実施例について説明する。
本実施例では、軸線L1に対して、軸線L2を傾斜した状態に維持する別の手段について説明する。
図63は、カートリッジの駆動側を示した斜視図である。図64は、ドラム軸受部材を組み付ける前の状態を示した分解斜視図である。図65は、ドラム軸、カップリング、及び、ドラム軸受部材の構成を模式的に表した縦断面図である。図66は、装置本体ガイドの駆動側を示した斜視図である。図67は、ロック部材が外れる様子を示した縦断面図である。図68は、駆動軸にカップリングが係合する動作を示す縦断面図である。
図63に示すように、カップリング6150は、ロック部材6159とバネ部材6158によって、装着方向(X4)下流側に傾斜している。
まず、ドラム軸受部材6157、ロック部材6159、及び、バネ部材6158について図64を用いて説明する。軸受部材6157は、開口6157vを有する。そして、開口6157vに、係止部(係止部材)6159aが係合する。これによって、係止部6159aの先端6159a1が軸受部材6157の空間部6157bに突出する。後述するが、この係止部6159aによって、カップリング6150の傾斜した状態を維持できる。ロック部材6159は、軸受部材6157の空間6157pに取り付けられる。バネ部材6158は穴6159bと軸受部材6157のボス6157mによって取り付けられる。本実施例におけるバネ部材6158は、バネ力(弾性力)50g~300g程度の圧縮コイルバネを採用している。しかしながら、所定のバネ力を発生させるバネであれば、どのようなバネでも良い。また、ロック部材6159は、溝部6159dとリブ6157kとが係合することによって、装着方向X4に移動可能である。
カートリッジBが装置本体Aの外にある状態(即ち、カートリッジBが装置本体Aに装着されてはいない状態)において、カップリング6150の姿勢は、カップリング6150が傾斜した状態である。この状態で、つば部6150jの可動範囲T2(ハッチングとして図示)内にロック部材6159の係止部先端6159a1が位置する。尚、図64(a)に、カップリング6150の姿勢を示す。これにより、カップリングの傾斜した姿勢を維持できる。さらに、ロック部材6159を軸受部材6157の外周面6157q(図64(b)参照)に、バネ部材6158のバネ力によって突き当てる。これによって、カップリング6150は安定した姿勢を維持できる。
尚、カップリング6150を駆動軸180と係合させるためには、このロックを解除して、軸線L2が傾斜できる状態にする。つまり、図65(b)に示すように、係止部先端6159a1がX12の方向に移動して、つば部6150jの可動範囲T2から退避しなければならない。
ロック部材6159の解除について更に説明する。
図66に示すように、本体ガイド6130R1に、ロック解除部材6131が設けられている。カートリッジBを装置本体Aに装着する際に、解除部材6131とロック部材6159とが係合する。これによって、カートリッジB内でのロック部材6159の位置が移動する。従って、カップリング6150が傾斜可能となる。
図67を用いて、ロック部材6159の解除について説明する。カートリッジBが装着方向X4に移動して、カップリング6150の先端位置6150A1が軸先端180b3付近に来たとき、解除部材6131とロック部材6159とが係合する。このとき、解除部材6131の有するリブ(当接部)6131aと、ロック部材6159の有するフック部(力受け部)6159cとが接触する。これによって、装置本体A内におけるロック部材6159の位置が固定される(b)。その後、カートリッジが装着方向に1~3mm移動することで、係止部先端6159a1は、空間部6157bから突出しない状態となる。従って、駆動軸180とカップリング6150とが係合可能、つまりカップリング6150が揺動可能(傾動可能)状態となる(c)。
次に、図68を用いて、駆動軸に対するカップリングの係合動作を、ロック部材の位置を含めて説明する。
図68(a)、(b)の状態において、カップリング6150は、その軸線L2が、予め軸線L1に対して、装着方向X4に傾斜している(係合前角度位置)。この時、軸線L1方向において、先端位置6150A1は、軸先端180b3よりも感光体ドラム107側に位置している。そして、先端位置6150A2は、軸先端180b3よりもピン182側に位置する。(a)に示す状態で、ロック部材(力受け部)6159は、ロック解除部材(当接部)6131から力を受ける状態で係合する。そして、(b)に示す状態で、係止部先端6159a1が、空間部6157bから退避する。これによって、カップリング6150は姿勢を維持する状態が解除される。即ち、カップリング6150は揺動可能(傾動可能)状態となる。
その後、(c)に示すように、カートリッジが装着方向X4に移動することにより、先端部180bもしくは、ピン182に、カップリング6150の駆動軸受面(カートリッジ側接触部)6150f、もしくは、突起部6150dが当接する。そしてカートリッジの移動に応じて、軸線L2が軸線L1と略一直線となるように近づいていく。そして、最終的には、(d)に示すように、軸線L1と軸線L2は略同一直線となりる。これによって、カップリング6150は、回転待機状態となる(回転力伝達角度位置)。
尚、ロック部材6159が退避するタイミングは、次の通りである。即ち、先端位置6150A1が、軸先端180b3を通過してから、先端部180bもしくはピン182に、受面6150fもしくは突起部6150dが接触するまでの間である。そうすることで、カップリング6150に余計な負荷を与えず、確実な装着動作を行うことができる。尚、受面6150fはテーパ形状をしている。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り外す過程においては、取り付けるときと反対の工程を辿る。即ち、カートリッジBが取り出し方向に移動することで、駆動軸(本体側係合部)180の先端部180bが受面6150f(カートリッジ側接触部)を押す。これによってし、軸線L2が軸線L1に対して傾き始める(図68(c))。そして、カップリング6150が完全に軸先端180b3を通過する(図68(b)参照)。その直後、フック部6159cがリブ6131aから離間する。そして、係止部先端6159a1がつば部下面6150j2に接触する状態となる。従って、カップリング6150の傾斜した状態が維持される(図68(a)参照)。即ち、カップリング6150は回転力伝達角度位置から離脱角度位置に傾動(揺動)する。
尚、図67、図68に示すカップリングの運動は旋回を含んでも良い。
以上、説明したように、カップリング6150の傾斜した角度位置をロック部材6159で維持する。これによって、カップリングの傾斜状態が維持される。そのため、カップリング6150は駆動軸180に対してより確実に取り付けられる。さらに、回転時に、ロック部材6159がカップリング6150に接触していない。従って、カップリング6150は、より安定した回転を行うことができる。
尚、前述した実施例では、ロック部材を装着方向上流側に設けた。しかしながら、カップリングの軸線が所定の方向に傾斜して維持できれば、ロック部材はどのような位置に設けても構わない。
また、本実施例と、実施例4乃至7を同時に実施しても良い。この場合には、より確実にカップリングの取り付け及び取り外し動作を行なうことができる。
次に、図69~図73を参照して、本発明を適用した第9の実施例について説明する。
本実施例では、軸線L1に対して、軸線L2を傾斜させる別の手段について述べる。
図69は、カートリッジの駆動側を拡大した側面図である。図70は、装置本体ガイドの駆動側を示した斜視図である。図71は、カートリッジと本体ガイドの関係示した側面図である。図72は、本体ガイドとカップリングの関係を示した側面図と斜視図である。図73は、装着過程を示した側面図である。
図69(a1)、図69(b1)はカートリッジを、駆動軸側から見た側面図を示し、図69(a2)、図69(b2)はカートリッジを、駆動軸とは反対側から見た側面図である。図69に示すように、カップリング7150は、装着方向(X4)下流側に傾斜可能な状態で、ドラム軸受部材7157に取り付けられている。また、傾斜方向に関しては、実施例1で述べたように、抜け止めリブ(規制手段)7157eによって、装着方向X4下流のみに傾斜可能である。また、カップリング7150は、図69(b1)において、その軸線L2が水平線に対し、角度α60で傾斜している。尚、カップリング7150が角度α60で傾斜している理由は次の通りである。、カップリング7150のつば部7150jが、規制手段としての規制部7157h1、7157h2によって規制されている。そのため、カップリング7150は装着方向下流側が上側に角度α60傾いた方向に傾斜可能である。
次に、本体ガイド7130Rについて、図70を用いて説明する。本体ガイド7130R1は、主に、カップリング7150を介して、カートリッジBをガイドするガイドリブ7130R1aと、カートリッジ位置決め部7130R1e、7130R1fを有する。リブ7130R1aはカートリッジBの装着軌跡上にある。そして、リブ7130R1aは、カートリッジ装着方向において、駆動軸180の手前まで延びている。そして、駆動軸180付近におけるリブ7130R1bは、カップリング7150が駆動軸180と係合したときに、干渉しない高さになっている。本体ガイド7130R2は、主に、カートリッジ枠体B1の一部をガイドして、カートリッジの装着時の姿勢を決めるためのガイド部7130R2aと、カートリッジ位置決め部7130R2cを有する。
次に、カートリッジを装着する際の、本体ガイド7130Rと、カートリッジとの関係について説明する。
図71(a)に示すように、カートリッジBは、駆動側において、カップリング7150の繋ぎ部(力受け部)7150cが、ガイドリブ(固定部分、当接部)7130R1a上に接触した状態で移動する。この時、軸受部材7157の有するカートリッジガイド7157aは、ガイド面7130R1cとはn59だけ離れている。そのため、カップリング7150には、カートリッジBの自重がかかる。また一方、先に説明したように、カップリング7150は、装着方向(X4)に対して、装着方向下流側が上側に角度α60傾いた方向に傾斜可能となるように設定している。そのため、カップリング7150は、被駆動部7150aが装着方向X4下流側(装着方向に対し角度α60傾いた方向)に傾斜する(図72参照)。
尚、カップリング7150が前記傾斜する理由は、次の通りである。繋ぎ部7150cが、ガイドリブ7130R1aから、カートリッジBの自重の反力を受ける。そして、その反力が、傾斜方向を規制する規制部7157h1、7157h2に作用する。これによって、カップリングは所定の方向に傾斜する。
ここで、繋ぎ部7150cがガイドリブ7130R1a上を移動する際に、繋ぎ部7150cとガイドリブ7130R1aとの間には、摩擦力が生じる。従って、カップリング7150は、この摩擦力によって、装着方向X4とは反対方向への力を受ける。しかしながら、前記反力によってカップリング7150が装着方向X4下流側に傾動する力よりも、繋ぎ部7150cとガイドリブ7130R1aとの間の摩擦係数によって発生する摩擦力が小さい。そのために、前記摩擦力に打ち勝って、カップリング7150は、装着方向X4下流側に傾動する。
尚、軸受部材7157の有する規制部7157p(図69参照)を前記傾斜を規制する規制手段として設けることもできる。これにより、カップリングの傾斜方向の規制を、規制部7157h1、7157h2(図69参照)と規制部7157pとでもって、軸線L2方向で異なる位置で規制する。これにより、カップリング7150が傾斜する方向をより確実に規制できる。また、常に角度α60程度に傾斜させることができる。但し、カップリング7150の傾斜方向の規制は別の手段でも良い。
また、ガイドリブ7130R1aは、被駆動部7150aと駆動部7150bと繋ぎ部7150cとによって構成される空間7150s内にある。従って、装着過程において、カップリング7150の装置本体A内における長手位置(軸線L2方向における)は規制される(図71参照)。カップリング7150の長手位置が規制されることによって、カップリング7150は、駆動軸180に対してより確実に係合することができる。
次に、カップリング7150が駆動軸180と係合する係合動作について説明する。係合動作は、実施例1とほぼ同様である(図22参照)。ここでは、図73を用いて、カップリングが駆動軸180と係合する過程における、本体ガイド7130R2と軸受部材7157及びカップリング7150の関係について、説明する。リブ7130R1aに、繋ぎ部7150cが接触している間は、カートリッジガイド7157aは、ガイド面7130R1cから離れている状態である。それによって、カップリング7150は傾斜している(係合前角度位置)(図73(a)、図73(d))。次に、傾斜したカップリング7150の先端7150A1が、軸先端180b3を通過する時点で、繋ぎ部7150cはガイドリブ7130R1aと接触しなくなる(図73(b)、図73(e)参照)。このとき、カートリッジガイド7157aは、ガイド面7130R1cを通過して、斜面7130R1dを経て、位置決め面7130R1eに接触を始めている状態である(図73(b)、図73(e))。その後は、先端部180bもしくはピン182に、受面7150fもしくは突起部7150dが接触する。そして、カートリッジ装着動作に応じて、軸線L2が軸線L1と略一直線に、かつ、ドラム軸の中心位置とカップリングの中心位置が同軸線上に近づいてく。そして、最終的には、図73(c)、図73(f)に示すように、軸線L1と軸線L2は略同一直線となる。そして、カップリング7150は回転待機状態となる(回転力伝達角度位置)。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り出す過程においては、ほぼ係合動作と反対の工程を辿る。つまり、カートリッジBが取り出し方向に移動する。これによって、先端部180bが受面7150fを押す。これによって、軸線L2が軸線L1に対して傾き始める。カートリッジの取り出し動作により、取り出し方向上流側先端部7150A1が軸先端180b上を沿って移動し、上先端部A1が駆動軸先端180b3に至るまで軸線L2が傾斜する。そして、この状態でカップリング7150が完全に軸先端180b3を通過する(図73(b)参照)。その後は、カップリング7150は、繋ぎ部7150cがリブ7130R1a上に接触する。これによって、カップリング7150は、装着方向下流側に傾斜した状態で取り出される。つまり、カップリング7150は、回転力伝達角度位置から離脱角度位置に傾動(揺動)する。
以上、説明したように、使用者がカートリッジを本体へ装着する行為によって、カップリングが揺動し、本体駆動軸にカップリングが係合する。また、カップリングの姿勢を維持する手段を格別必要としない。ただし、前述した実施例4乃至実施例8に示したように、予めカップリングの姿勢を維持した構成も、本実施例と合わせて実施可能である。
尚、本実施例では、ガイドリブに自重をかけることでカップリングを装着方向に傾斜させている。しかしながら、自重のみならず、さらにバネ力等を利用しても良い。
前記実施例では、カップリングの繋ぎ部が力を受けて、カップリングを傾斜させた。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、本体の当接部から力を受けて、カップリングが傾斜できるのであれば、繋ぎ部以外の箇所を当接部に接触させても良い。
また、本実施例と、実施例4乃至実施例8のいずれかを合わせて実施しても良い。この場合には、より確実にカップリングの駆動軸に対する係合及び離脱を行なうことができる。
次に、図74~図81を参照して、本発明を適用した第10の実施例について説明する。
本実施例では、軸線L1に対して、軸線L2を傾斜させる別の手段について説明する。
図74は、装置本体の駆動側を図示した斜視図である。
図74を用いて、本体ガイド及びカップリング付勢手段について説明する。
尚、本実施例は、実施例9で説明した摩擦力が、カップリング7150が装着方向X4下流側に傾動する力よりも、大きくなることが予想される場合に有効に適用されるものである。即ち、例えば、繋ぎ部あるいは本体ガイドが摺擦されることによって、前記摩擦力が増大したとしても、本実施例によれば、カップリングを係合前角度位置に確実に傾動させることができる。本体ガイド1130R1は、主に、カートリッジガイド140R1(図2参照)を介して、カートリッジBをガイドするガイド面1130R1bと、カップリング150をガイドするガイドリブ1130R1cと、カートリッジ位置決め部1130R1aとを有する。ガイドリブ1130R1cはカートリッジBの装着軌跡上にある。そしてガイドリブ1130R1cは、カートリッジ装着方向において、駆動軸180の手前まで延びている。また、駆動軸180付近に設けられているリブ1130R1dは、カップリング150が係合したときに干渉しない高さになっている。
リブ1130R1cの一部は切りかかれている。そしてリブ1130R1cには、本体ガイドスライダ1131が矢印W方向にスライド可能に取り付けられている。スライダ1131には、押圧バネ1132の弾性力により押圧されている。そして、スライダ1131が本体ガイド1130R1の突き当て面1130R1eに突き当たることで位置が決まる。この状態において、スライダ1131は、ガイドリブ1130R1cより突出している。
本体ガイド1130R2は、主に、カートリッジ枠体B1の一部をガイドして、カートリッジBの装着時の姿勢を決めるためのガイド部1130R2bと、カートリッジ位置決め部1130R2aを有する。
次に図75~図77を用いて、カートリッジBを装着する際の、本体ガイド1130R1、1130R2と、スライダ1131、及び、カートリッジBの関係について説明する。図75は本体駆動軸180(図1、2参照)側から見た側面図であり、図76はその斜視図である。図77は図75のZ-Z断面図である。
図75に示すように、カートリッジは、駆動側において、カートリッジガイド140R1がガイド面1130R1b上に接触した状態で移動する。この時、図77に示すように、繋ぎ部150cは、ガイドリブ1130R1cとn1だけ隙間を設けている。そのため、カップリング150に力は加わっていない。また図75に示すように、カップリング150は上面から左面にかけて規制部140R1aで規制されている。そのため、カップリング150は、装着方向(X4)に対してのみ自由に傾斜できるように設定されている。
次に図78~図81を用いて、カップリング150がスライダ1131に接触して、スライダ1131が付勢位置から退避位置へ移動する動作を説明する。図78~図79は、カップリング150がスライダ1131の頂点1131bで接触している状態、即ち、スライダ1131が退避位置に移動した状態を示している。装着方向(X4)にのみ傾斜可能なカップリング150の進入により、繋ぎ部150cとスライダ1131の突出部の斜面1131aとが接触する。これによって、スライダ1131は押し下げられ、退避位置へと移動する。
次に図80~図81を用いて、カップリング150がスライダ1131の頂点1131bを乗り越えた後の動作を説明する。図80~図81は、カップリング150がスライダ131の頂点1131bを乗り越えた後の状態を示している。
カップリング150が頂点1131bを乗り越えると、スライダ1131は、押圧バネ132の弾性力によって、退避位置から付勢位置へと戻ろうとする。その際、カップリング150の繋ぎ部150cの一部が、スライダ1131の斜面1131cから力Fを受ける。即ち、斜面1131cが力付与部として機能して、繋ぎ部150cの一部が、上記力を受ける力受け部150pとして機能する。図80に示すように、前記力受け部150pは、繋ぎ部150cのカートリッジ装着方向上流側に設けられている。そのため、スムーズにカップリング150が傾斜できる。図81に示すように、更に、力Fは分力F1及びF2に分けられる。この時、カップリング150は上面が規制部140R1aで規制されている。そのため、カップリング150は、分力F2により装着方向(X4)に傾斜することになる。即ち、カップリング150は係合前角度位置へと傾斜する。これによって、カップリング150が駆動軸180と係合可能な状態となる。
前述した実施例では、繋ぎ部が力を受けて、カップリングを傾斜させた。しかしながらこれに限定されない。例えば、本体のスライダより力を受けて、カップリングが傾斜可能であれば、繋ぎ部以外の箇所が前記スライダと接触しても良い。
また、本実施例と、実施例4乃至実施例9を同時に実施しても良い。この場合には、より確実に、駆動軸に対するカップリングの係合及び離脱を行なうことができる。
次に、図82~図84を参照して、本発明を適用した第11の実施例について説明する。
尚、本実施例ではカップリングの形状について説明する。図82~図84の(a)は、カップリングの斜視図、図82~図84の(b)は、カップリングの断面図である。
これまでの実施例では、カップリングの駆動軸受面、または、ドラム軸受面が円錐形状である実施例を説明した。しかしながら、本実施例で異なる形状について述べる。
図82に示すカップリング12150は、図8に示したカップリング同様に、主に3つの部分を有する。即ち、図82(b)に示すように、カップリング12150は、駆動軸から駆動を受けるための被駆動部12150a、ドラム軸に駆動を伝える駆動部12150b、及び、被駆動部12150aと駆動部12150bを繋ぐ繋ぎ部12150cを有する。
被駆動部12150a、駆動部12150bはともに、図82(b)に示すように、軸線L2に対して駆動軸180方向に広がった拡開部としての駆動軸挿入開口部12150m、及び、ドラム軸153方向に広がった拡開部としてのドラム軸挿入開口部12150vを有する。開口部12150m、開口12150vともに、ラッパ状の駆動軸受面12150f、ドラム軸受面12150iにより構成されている。受け面12150f、及び、受面12150iは、図に示すように凹部12150x、12150zを有している。回転力伝達時には、凹部12150zが、駆動軸180の先端と対向した状態となる。即ち、凹部12150zが、駆動軸180の先端にかぶさる状態となる。
次に、図83を用いてカップリング12250について説明する。被駆動部12250a、駆動部12250bはともに、図83(b)に示すように、軸線L2に対して駆動軸180方向に広がった拡開部としての駆動軸挿入開口部12250m、及びドラム軸153方向に広がった拡開部としてのドラム軸挿入開口部12250vを有する。
開口部12250m、開口12250vはともに、釣鐘状の駆動軸受け面12250f、ドラム軸受け面12250iにより構成されている。受け面12250f、及び、受面12250iは、図に示すように凹部12250x、12250zを構成している。回転力伝達時には、凹部12250zが、駆動軸180の先端部と対向するように係合する。次に、図84を用いてカップリング12350について説明する。被駆動部12350aは、図84(a)に示すように、繋ぎ部12350cから直接、軸線L2に対して駆動軸180方向に放射線状に広がった被駆動伝達突起部12350d1、12350d2、12350d3、12350d4を有する。また、各々の突起部12350d1~121350d4の間は、待機部となる。さらには、回転方向X7において上流側には、回転力受け面(回転力受け部)12350e(12350e1~e4)が設けられている。回転時には、回転力受け面12350e1~e4に、ピン(回転力付与部)182から回転力が伝達される。回転力伝達時には、凹部12250zが、装置本体の凸部である駆動軸の先端部と対向するように係合する。即ち、凹部12250zが、駆動軸180の先端にかぶさる状態となる。
また、開口部12350vは、実施例1と同様の効果が得られるのであれば、形状は適宜選択することができる。
また、カップリングのカートリッジへの取り付け方法は実施例1と同様であるため説明を省略する。また、カートリッジを装置本体に装着する動作、または、装置本体から抜き出す動作は実施例1と同様である(図22,25参照)ため説明を省略する。
以上説明したように、カップリングのドラム軸受面が拡開形状であれば、カップリングを、ドラム軸の軸線に対して傾斜可能に取り付けることができる。更に、カップリングの駆動軸受面が拡開形状であれば、カートリッジBの装着動作または、取り出し動作に応じて、駆動軸と干渉せずにカップリングを傾斜させることができる。これによって、本実施例においても、実施例1または第2の実施例と同様な効果を得ることができる。
また開口部12150m、12250mと開口部12150v、12250vの形状は、ラッパ形状、釣鐘形状等を適宜組み合わせても良い。
次に、図85を用いて、本発明の第12の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、カップリングの形状である。図85(a)は略円筒形状であるカップリングの斜視図であり、図85(b)はカップリングがカートリッジに取り付けられ、駆動軸と係合した時の断面図である。
カップリング9150の駆動側端面には、複数本の被駆動突起9150dが設けられている。また、各々の被駆動伝達突起部9150dの間には被駆動待機部9150kが設けられている。突起部9150dには、回転力受け面(回転力受け部)9150eが設けられている。後述する駆動軸9180の回転力伝達ピン(回転力付与部)9182が、回転力受け面9150eに接触する。これにより、カップリング9150に回転力が伝達される。
尚、カップリングに伝達される回転トルクをできるだけ安定させるため、複数の回転力受け面150eは同一円周上(図8(d)に示す仮想円C1上)に配置されていることが望ましい。このように配置されている事によって、回転力伝達半径が一定となり、伝達されるトルクが安定する。また、複数の受け面9150eはカップリングの受ける力の釣り合いにより、カップリング150の位置ができるだけ安定する方が良いため。そのため、受け面9150eは、180°対向位置に配されている事が望ましい。また、受け面9150eの数は、駆動軸9180のピン9182が待機部9150kに挿入できる程度に空いていれば、何箇所でも良い。本実施例では2個とした。尚、回転力受け面9150eが同一円周上に存在しなかったり、或いは、180°対向位置に配置されていない場合でも構わない。
また、カップリング9150の円筒面には、待機開口部9150gが設けられている。また、開口部9150gには、回転力伝達面(回転力伝達部)9150hが設けられている。この回転力伝達面9150hに、後述するドラム軸の駆動伝達ピン(回転力被伝達部)9155(図85(b))が接触する。これにより、感光体ドラム107に回転力が伝達される。
尚、突起部9150dと同様に、回転力伝達面9150hは同一円周上、及び、180°対向して配置されていることが望ましい。
次に、ドラム軸9153と駆動軸9180の構成について説明する。実施例1では円柱の端部が球面であったが、本実施例ではドラム軸9153の球面形状である先端部9153bの直径を、主部9153aの直径よりも大きくしてある。この構成によって、カップリング9150が図示のような円筒形状であっても、軸線L1に対して傾斜可能とすることが出来る。即ち、ドラム軸9153とカップリング9150の間には図示のような隙間gが存在することとなる。これによって、カップリング9150はドラム軸9153に対して傾動可能(揺動可能)となる。駆動軸9180の形状はドラム軸9150とほぼ同様である。つまり、先端部9180bを球面とし、その直径を円柱形状の主部9180aの直径よりも大きくしてある。また、球面である先端部9180bのほぼ中心を貫くピン9182を有している。ピン9182がカップリング9150の回転力受け面9150eへ回転力を伝達する。
ドラム軸9150と駆動軸9180の球面は、カップリング9150の内周面9150pと嵌合している。これによって、ドラム軸9150と駆動軸9180のカップリング9150との相対位置が決められる。尚、カップリング9150の着脱に関する動作説明は実施例1と同じであるので省略する。
以上説明したように、カップリングを円筒形状とすることで、カップリング9150の軸線L2方向と直交する方向の位置は、ドラム軸または、駆動軸に対して、決めることが出来る。カップリングの変形例をさらに説明する。図85(c)に示したカップリング9250の形状は、円筒形状と円錐形状を組み合わせたものである。図85(d)にはこの変形例の断面図を示した。カップリング9250の被駆動部9250aは円筒形状であり、内周面9250pで駆動軸の球面と嵌合する。さらに突き当て面9250qを有し、カップリング9250と駆動軸180との軸方向の位置決めをさせることが出来る。駆動部9250bは円錐形状であり、実施例1同様に、ドラム軸受面9250iによってドラム軸153との位置が決められる。
図85(e)に示したカップリング9350の形状は、複数の円筒形状と、円錐形状を組み合わせたものである。図85(f)にはこの変形例の断面図を示した。カップリング9350の被駆動部9350aは円筒形状であり、内周面9350pで駆動軸180の球面と嵌合する。径の異なる円筒部とで作られるエッジ部である稜線9350qに、駆動軸の球面を接触させることで軸方向の位置決めを行う。
図85(g)に示したカップリング9450の形状は、球面と円筒形状と、円錐形状を組み合わせたものである。図85(h)にはこの変形例の断面図を示した。カップリング9450の被駆動部9450aは円筒形状で内周面9450pで駆動軸180の球面と嵌合する。球の一部である球面9450qに駆動軸180の球面を接触させる。これによって、軸線L2方向の位置を決めることが出来る。
また、本実施例では、カップリングを略円筒形状とし、ドラム軸または駆動軸の先端部を球面形状とする。また、その直径をドラム軸または駆動軸の主部の直径よりも大きくすると説明した。しかしながらこれに限定されるものではない。カップリングを円筒形状、ドラム軸または駆動軸を円柱形状とする。そして、カップリングの内周面の内径に対して、ドラム軸または駆動軸の直径を、ピンがカップリングから外れない程度に小さく設定する。これによって、カップリングが、軸線L1に対して傾斜可能に取り付けることができる。及び、カートリッジBの装着動作または取り出し動作に応じて、駆動軸と干渉せずにカップリングを傾斜させることができる。そこで、本実施例においても、実施例1または実施例2と同様な効果を得ることができる。
また、本実施例において、カップリングの形状が円筒形状と円錐形状を組み合わせたものの一例を説明したが、例示したものとは反対にしても良い。つまり、駆動軸側を円錐形状、ドラム軸側を円筒形状にしても良い。
次に、図86~図88を参照して、本発明を適用した第13の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、カップリングの駆動軸に対する取り付け動作とそれに関する構成である。図86はカップリング10150の形状を説明するための斜視図である。カップリング10150の形状は、実施例10で説明した円筒形状と円錐形状とを組み合わせた形状である。また、カップリング10150の先端側にテーパ面10150rを設けてある。また、被駆動伝達突起部10150dの軸線L1方向において反対側の面には、付勢力受け面10150sを設けてある。
図87を用いて、カップリング周辺の構成を説明する。
カップリング10150は、その内周面10150pとドラム軸10153の球面10153bとで嵌合している。先に説明した受け面10150sと、ドラムフランジ10151の底面10151bとの間に、付勢部材10634を挟み込んでいる。これにより、カップリング10150を駆動軸180側へ付勢している。また、これまでの実施例と同様に、軸線L1方向において、つば部10150jの駆動軸180側に、抜け止めリブ10157eを設けている。これにより、カートリッジからカップリング10150が脱落しないようにしてある。カップリング10150は、内周面10150pが円筒状である。そのため、軸線L2方向に移動可能に取り付けられる。
図88は、カップリングが駆動軸と係合する時の姿勢について説明するための図である。図88(a)には実施例1で用いたカップリング150の断面図、図88(c)には本実施例のカップリング10150断面図を示した。そして、図88(b)として、図88(c)に至る前の断面図を示した。装着方向はX4で示した方向であり、一点鎖線L5は駆動軸180の先端位置から装着方向と平行に引いた線である。
各カップリングが駆動軸180と係合するには、装着方向下流側先端位置10150A1が駆動軸180の先端部180b3を通り過ぎる必要がある。実施例1の場合、軸線L2が角度α104以上に傾斜する。これによって、先端位置150A1が先端部180b3と干渉しない位置まで、カップリングを移動させている(図88(a))。
これに対して、本実施例のカップリング10150では、まず、駆動軸180が係合していない状態では、付勢部材10634の復元力により、カップリング10150は最も駆動軸180側に寄っている。この状態で、カートリッジBを装着方向X4に移動すると、駆動軸180の一部がカップリング10150のテーパ面10150rに接触する(図88(b))。この時、テーパ面10150rにはX4方向と逆方向に力がかかる。そのため、その分力により、カップリング10150は長手方向であるX11方向に後退する。そして、ドラム軸10153の先端部10153bがカップリング10150の突き当て部10150tに突き当たる。更に、先端部10153bの中心P1を中心にして、カップリング10150が図中時計周りに回転する(カップリングは係合前角度位置をとる)。これによって、カップリングの先端位置10150A1が、駆動軸180の先端180bを通り抜ける(図88(c))。駆動軸180に対して、ドラム軸10153が略同軸線となった時、付勢バネ10634の復元力により先端部180bにカップリング10150の駆動軸受面10150fが接触する。これによって、カップリングは、回転待機の状態となる(回転力伝達角度位置)(図87)。このような構成を取ることにより、軸線L2方向への移動動作と、傾動動作(揺動動作)とを組み合わせて、カップリングを係合前角度位置から回転力伝達角度位置へ揺動することもできる。
この構成により、角度α106程度まで、軸線L2が傾斜する量を小さくしても、カートリッジを装置本体Aに装着させることができる。従って、カップリング10150の傾動動作に使用するスペースが少なくて済む。そのために、装置本体Aを設計する際の自由度が向上する。
カップリング10150が駆動軸180から回転力を受けて回転している状態は、実施例1と同じであるため説明を省略する。カートリッジBを装置本体Aから取り出す際には、カートリッジを取り出す力によって、先端部180bが、カップリング10150の円錐形状をした駆動軸受け面10150fを押し付ける。この力によってカップリング10150は軸線L2方向へ後退しつつ傾動する。これによって、カップリングは駆動軸180から取り外される。すなわち、軸線L2方向への移動動作と傾動動作とを組み合わせて(旋回運動が含まれても良い)、カップリングを回転力伝達角度位置から離脱角度位置へ傾動することができる。
次に、図89~図90を参照して、本発明を適用した第14の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、カップリングの駆動軸に対する係合動作とそれに関する構成である。図89はカップリング21150とドラム軸153のみを示した斜視図。図90は装置本体の下方から見た縦断面図である。
図89に示すように、カップリング21150の駆動部21150aの一端には磁石部材21100が取り付けられている。また図90に示す駆動軸180は、磁性材料から構成されている。従って本実施例では、磁石部材21100が、磁性材料である駆動軸180との磁力によって引き寄せられる力を利用して、カップリング21150を傾斜させる。
まず、図90(a)に示すように、カップリング21150はドラム軸153に対して、特に傾斜しない状態で挿入される。この時、磁石部材21100は、装着方向X4上流側の駆動部21150aに位置している。
図90(b)まで挿入が進むと、磁石部材21100が駆動軸180に引き寄せられる。そして、その磁力により、図示のようにカップリング21150は揺動を始める。
その後、カップリング21150の装着方向(X4)先端位置21150A1が、球面を有する駆動軸先端180b3を通過する。そして、通過したその後、カップリング21150の凹部21150zを構成する、円錐形状をしている駆動軸受面21150f、もしくは、被駆動突起部21150d(カートリッジ側接触部)が、先端部180b、もしくは、182と接触する(図90(c))。
そして、カートリッジBの装着動作に応じて、軸線L2がL1と略一直線となるように傾斜していく(図90(d))。
そして、最終的に、軸線L1と軸線L2とが略同一直線上に位置する。この状態で、凹部21150zが、先端部180bを包み込んでいく。そして、カップリング21150は、軸線L2が軸線L1と略同一となるように、係合前角度位置から回転力伝達角度位置へ傾動する。そして、カップリング21150と駆動軸180は係合される(図90(e))。
尚、図90に示すカップリングの運動は旋回を含んでも良い。
尚、磁石部材21100の位置は、駆動部21150aの装着方向X4上流側に位置している必要がある。従って、装置本体AにカートリッジBを装着する際には、適宜カップリング21150の位相を合わせる必要がある。カップリングの位相を合わせる方法については、実施例2で説明した方法を適用できる。
装着完了後に回転駆動力を受けて回転している状態は、実施例1と同じであるため説明を省略する。
次に、図91を用いて、本発明を適用した第15の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、カップリングの支持方法である。実施例1では、カップリングは、ドラム軸の先端部と抜け止めリブとで挟まれるように、軸線L2が傾斜可能にカートリッジBに取り付けられていた。これに対して、本実施例ではドラム軸受部材のみで、カップリングを軸線L2が傾斜可能となるように取り付けている。以下詳細に説明する。
図91(a)はカップリングを組み付ける途中を示した斜視図である。図91(b)はその縦断面図である。図91(c)は軸線L2が軸線L1に対して傾斜した状態を示した斜視図である。図91(d)はその縦断面図である。図91(e)はカップリングが回転する状態を示した斜視図である。図91(f)はその縦断面図である。
本実施例では、ドラム軸受部材11157の有する空間部11157bの内周面に、ドラム軸153を挟む。また、その反対側に、かつ、軸線L1方向において異なる位置に、リブ11157eとリブ11157pを設けた。
この構成により、軸線L2が傾斜した状態で(図91(d)参照)、つば部11150j、ドラム軸受面11150iが各々リブ内端面11157p1,及び、円柱部11153aで規制される。ここで、端面11157p1は、軸受部材11157内に設けられている。また、円柱部11153aは、ドラム軸11153の円柱部である。そして、軸線L2が軸線L1と略一直線となる時(図91(f)参照)、つば部11150j、テーパ外面11150qが各々軸受部材11157のリブ11157e、リブの外端面11157p2で規制される。
従って、軸受部材11157の形状を工夫することにより、カップリング11150は、軸受部材11157から脱落することがない。また、カップリング11150は、軸線L1に対して傾斜可能に取り付けることができる。
また、ドラム軸11153はその先端において、駆動伝達部を配置するのみで良い。そして、カップリング11150の動きを規制するための球面部等を設ける必要が無い。従って、ドラム軸11153の加工が容易となる。
また、リブ11157eとリブ11157pを段違いに配置した。これによって、図91(a)、図91(b)に示すように、カップリング11150を軸受部材11157に対して、少し斜め方向(図中X12)から組み付ければ良い。即ち、特別な組み方をしなくても良い。その後、カップリング11150が仮に取り付けられた軸受部材11157を、ドラム軸11153に組み付ければよい(図中X13方向)。
次に、図92を用いて、本発明を適用した第16の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、カップリングの取り付け方法である。実施例1では、カップリングは、ドラム軸の先端部と抜け止めリブとで挟まれるように、取り付けていた。それに対して、本実施例では、カップリングの抜け止めを、ドラム軸13153の回転力伝達ピン(回転力被伝達部)13155で行っている。即ち、本実施例は、ピン13155にカップリング13150が取り付けられている。
以下詳細に説明する。
図92は、感光体ドラム107(ドラムシリンダー107a)の端部にカップリングが組みつけられた状態を示している。尚、感光体ドラム107は駆動側の一部のみを示し、他は省略した。
図92(a)では、軸線L2は軸線L1に対して、略同軸線上に位置している。この状態で、カップリング13150は、被駆動部13150aに駆動軸180から回転力を受ける。そして、カップリング13150は、回転力を感光体ドラム107に伝達する。
そして、図92(b)に示すように、カップリング13150は軸線L1に対して、どのようなの方向にも傾斜可能なように、ドラム軸13153に取り付けられている。尚、被駆動部13150aの形状は、図82乃至図85で説明した被駆動部の形状でも構わない。そして、この感光体ドラムユニットU13を実施例1で説明したように、第2枠体に組み付けた。そして、カートリッジBを装置本体Aに着脱する際に、カップリングが駆動軸と係合、離脱可能なように構成した。
次に、本実施例における組み付け方法について述べる。ドラム軸13153の先端(不図示)にカップリング13150を被せる。その後、ピン(回転力被伝達部)13155を軸線L1方向と直交する方向からドラム軸13153の穴(不図示)に挿入する。また、ピン13155の両端部は、つば部13150jの内側面より突出している。これらの設定により、ピン13155が待機開口13150gから外れることがない。これによって、カップリング13150が脱落するのを防止するための部品を追加することが必要ない。
以上、前述した実施例によれば、ドラムユニットU13は、少なくとも、ドラムシリンダー107a、カップリング13150、感光体ドラム107、ドラムフランジ13151、ドラム軸13153、駆動伝達ピン13155、で構成される。しかしながら、ドラムユニットU13の構成は、これに限定されるものではない。
尚、カップリングが駆動軸に係合する直前に、軸線L2を係合前角度位置に傾斜させる手段としては、これまで述べた実施例3から実施例10の方法を採用することができる。
また、カートリッジの装着、取出しに連動した、カップリングと駆動軸の係合、離脱に関する説明は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
また、実施例1で説明したように(図31参照)、軸受部材によって、カップリングの傾斜方向を規制する。これによって、より確実に、カップリングを駆動軸に係合させることができる。
以上のような構成にすることにより、カップリング13150を感光体ドラムと一体的に感光体ドラムユニットとして扱うことができる。そのため、組立時に取り扱いが容易となり、組立性を向上させることができる。
次に、図93を用いて、本発明を適用した第17の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、カップリングの取り付け方法である。実施例1では、カップリングは、ドラム軸の先端側に、軸線L1に対して軸線L2がどのような方向にも傾斜自在に取り付けられていた。それに対して、本実施例では、カップリング15150が直接、感光体ドラム107のドラムシリンダー107aの端部にどのような方向にも傾斜自在に取り付けられている。
以下詳細に説明する。
図93は、電子写真感光体ドラムユニット(以下「ドラムユニット」と称す)Uを示す。この図では、、感光体ドラム107(ドラムシリンダー107a)の一端部にカップリング15150が取り付けられた状態を示している。尚、感光体ドラム107は駆動側の一部のみを示し、他は省略した。
図93(a)では、軸線L2は軸線L1に対して、略同軸線上に位置している。この状態で、カップリング15150は被駆動部15150aに駆動軸180から回転力を受ける。そして、カップリング15150は受けた回転力を感光体ドラム107に伝達する。
そして、図93(b)に一例を示すように、カップリング15150が、感光体ドラム107の有するドラムシリンダー107aの一端部に、どのような方向にも傾斜自在に取り付けられている。この実施例では、ドラム軸(凸部)にではなくて、シリンダー107aの一端部に設けられた凹部(回転力被伝達部)にカップリングの一端が取り付けられている。そして、カップリング15150は軸線L1に対して、どのような方向にも傾斜可能に取り付けられている。尚、被駆動部15150aとして、実施例1で説明した形状を示したが、実施例10あるいは実施例11で説明したカップリングの被駆動部の形状でも構わない。そして、このドラムユニットUを実施例1で説明したように、第2枠体118(ドラム枠体)に組み付け、カートリッジとして、装置本体に着脱可能なように構成した。
以上、ドラムユニットUは、少なくともカップリング15150、感光体ドラム107(ドラムシリンダー107a)、ドラムフランジ15151、で構成される。
尚、カップリング15150が駆動軸180に係合する直前に、軸線L2を係合前角度位置に傾斜させる構成はは、実施例3から実施例9の構成を採用すれば良い。
また、カートリッジの装着、取出しに連動したカップリングと駆動軸との係合、離脱に関する説明は実施例1と同様である。そのため、説明を省略する。
また、実施例1で説明したように(図31参照)、ドラム軸受部材に、軸線L1に対するカップリングの傾斜方向を規制する規制手段を設ける。これにより、より確実にカップリングを駆動軸と係合させることができる。
以上のような構成にすることにより、これまで述べたようなドラム軸を取り付けなくとも、カップリングを感光体ドラムに対してどのような方向にも傾斜自在に取り付けることができる。したがって、コストダウンを図ることができる。
また、以上のような構成にすることにより、カップリング15150を感光体ドラムと一体的にドラムユニットとして扱うことができる。そのため、カートリッジを組立時に取り扱いが容易になり、組立性を向上させることができる。
次に、図94~図105を用いて、本実施例について説明する。
図94に本実施例のカップリング15150を用いたプロセスカートリッジB2の斜視図を示した。駆動側に配されたドラム軸受部材15157はその外側端部外周15157aがカートリジガイド140R1を兼ねている。
また、第二枠体ユニット120の長手方向一端(駆動側)には、外方へ突出したカートリッジガイド140R1の略上方に、外方へ突出したカートリッジガイド140R2が設けられている。
これらカートリジガイド140R1、1402と、非駆動側に配設されたカートリッジガイド(不図示)により、プロセスカートリジは装置本体に着脱自在に支持される。即ち、カートリッジBは装置本体Aに、駆動軸180の軸線L3方向と実質的に直交する方向に移動させて取り付けられ、また、装置本体Aから取り外される。
図95(a)はカップリングを駆動側から見た斜視図、図95(b)カップリングを感光体ドラム側から見た斜視図、図95(c)はカップリングを軸線L2と直交する方向から見た図である。また、図95(d)はカップリングを駆動側から見た側面図であり、図95(e)は感光体ドラム側から見た図であり、図95(f)は図95(d)をS21-S21で切った断面図である。
カップリング15150は、カートリッジBを装置本体Aに設けられた設置部130aに装着した状態で、駆動軸180と係合する。そして、カートリッジBを設置部103aから取り出すことで、駆動軸180から離脱する。そして、カップリング15150は、駆動軸180と係合した状態で、モータ186からの回転力を受け、感光体ドラム107に回転力を伝達する。
カップリング15150は主に3つの部分を有する(図95(c))。第一の部分は、駆動軸180と係合し、ピン182から回転力を受けるための回転力受面(回転力受け部)15150e(15150e1~15150e4)を有する被駆動部15150aである。また第二の部分は、ドラムフランジ15151(ピン15155(回転力被伝達部))と係合して回転力を伝える駆動部15150bである。また、第三の部分は、被駆動部15150aと駆動部15150bをつなぐ、繋ぎ部15150cである。それらの材質はポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂である。但し、本部材の剛性を上げるために、負荷トルクに応じて上記樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合して剛性を上げても良い。また、上記樹脂中に金属をインサートして更に剛性を上げても良いし、カップリング全体を金属等で製作しても良い。図95(f)に示すように、被駆動部15150aは、軸線L2に対して円錐状に広がった拡開部である駆動軸挿入開口部15150mを有する。開口部15150mは、図に示すように凹部15150zを構成している。
駆動部15150bは、球状の駆動軸受面15150iを有する。前記受面15150iによって、カップリング15150が軸線L1に対して回転力伝達角度位置と係合前角度位置(または、離脱角度位置)間を傾動できる。これによって、カップリング15150は、感光体ドラム107の回転位相がどこであっても、駆動軸180の先端部180bに阻止されることなく、駆動軸180と係合する。駆動部15150bは、図に示すように凸形状である。
そして、被駆動部15150a端面の円周上(図8(d)に示す仮想円C1上)には、複数の被駆動伝達突起部15150d1~d4が配置されている。また、各々の突起部15150d1、15150d2、15150d3、15150d4の間には、被駆動待機部15150k1、15150k2、15150k3、15150k4が設けられている。つまり、隣り合う突起部15150d1~d4の間隔は、この間隔部にピン(回転力付与部)182が位置できるように、ピン182の外径よりも大きく設定されている。この間隔部が、待機部15150k1~k4である。更に、図95(d)の方向において、突起部15150dの時計周り方向下流側には、カップリング15150の回転方向と交差する回転力受面(回転力受け部)15150e(15150e1~15150e4)が設けられている。駆動軸180が回転すると、ピン182が、受面15150e1~15150e4の何れかに接触する。そして、受面15150がピン182の側面に押されて、カップリング15150は軸線L2を中心に回転する。
また、駆動部15150bは、球面である。球面であることによって、カートリッジB内において、感光体ドラム107の回転位相がどこであっても、カップリング15150が、回転力伝達角度位置と、係合前角度位置(または、離脱角度位置)との間を傾動(揺動)できる。図示例では、駆動部15150bは、軸線L2を軸線とする球面状のドラム軸受け面15150iにより構成されている。そして、その中心を通る位置に、ピン(回転力伝達部)15155を通す固定穴15150gが設けてある。
次に、カップリング15150を取り付けるドラムフランジ15151の一例について図96を用いて説明する。図96(a)は駆動軸側からみた図であり、図96(b)は図96(a)のS22-S22で切った断面図である。
図96(a)に示した開口部15151g1、15151g2は、フランジ15151の回転軸方向に設けられた溝であろ。また開口部15151g1と15151g2の間には、開口部15151g3が設けられている。カップリング15150をフランジ15151に取り付ける際、ピン15155がこの開口部15151g1、15151g2に収まる。また、ドラム軸受け面15150iは、開口部15151g3内に収まる。
以上のような構成により、カートリッジB2内において、感光体ドラム107の回転位相がどこであっても(ピン15155の停止位置がどこであっても)、カップリング15150が回転力伝達角度位置と係合前角度位置(または、離脱角度位置)との間を傾動可能(揺動可能)となる。
また、図96(a)において、開口部15151g1、15151g2の時計周り方向上流側には、回転力伝達面(回転力被伝達部)15151h1、15151h2が設けられている。そして、回転力伝達面15151h1、15151h2に、カップリング15150の回転力伝達ピン(回転力伝達部)15155の側面が接触する。これによって、カップリング15150から感光体ドラム107に回転力が伝達される。ここで、伝達面15151h1~15151h2は、フランジ15151の回転方向と交差した面である。これによって、伝達面15151h1~15151h2は、ピン15155の側面に押される。そして、カップリング15150は、軸線L1と軸線L2とが略一直線上になった状態で、軸線L2を中心に回転する。
ここでフランジ15151は、被伝達部15151h1、15151h2を有するから、回転力被伝達部材として機能する。
図96(b)に示した抜け止め部15151iは、カップリング15150を、回転力伝達角度位置と係合前角度位置(または離脱角度位置)との間を傾動可能にフランジ15151に取り付け、また、カップリング15150が軸線L2方向に移動することを規制する。そのため、開口15151jは、軸受け面15150iの直径よりも小さな直径φD15である。即ち、カップリング15150の移動がフランジ15151によって規制される。これによって、カップリング15150が感光体ドラム(カートリッジ)から外れることはない。
以上図96に示したとおり、カップリング15150の駆動部15150bが、フランジ15151に設けられた凹部に係合している。
図96(c)は、カップリング15150をフランジ15151に組み付ける過程を示した断面図である。
被駆動部15150a及び繋ぎ部15150cは、フランジ15151に対してX33の方向から挿入される。また、軸受け面15150iを有する位置決め部材15150p(駆動部15150b)が矢印X32方向から被せられる。ピン15155は、位置決め部材15150pの有する固定穴15150g及び繋ぎ部15150cの有する固定穴15150rを貫通する。これによって、位置決め部材15150pを繋ぎ部15150cに固定する。
図96(d)は、カップリング15150をフランジ15151に固定する過程を示した断面図を示した。
カップリング15150をX32方向に移動させて、軸受け面15150iを抜け止め部15151iと接触もしくは近接させる。次に、抜け止め部材15156を矢印X32方向から挿入して、フランジ15151に固定させる。この取り付け方法では、カップリング15150は、位置決め部材15150pとガタ(隙間)を残してフランジ15151に取り付ける。これによって、カップリング15150が向きを変えることが出来る。
尚、突起部15150dと同様に、回転力伝達面15150h1、15150h2は同一円周上に180°対向して配置されていることが望ましい。
次に、図97、図98を用いて、感光体ドラムユニットU3の構成について説明する。図97(a)はドラムユニットを駆動側から見た斜視図であり、図97(b)は非駆動側から見た斜視図である。また、図98は図97(a)のS23-S23で切った断面図である。
カップリング15150を取り付けたドラムフランジ15151を、伝達部15150aが露出するように、感光体ドラム107(ドラムシリンダー107a)の一端側に固定する。また非駆動側のドラムフランジ152を、感光体ドラム107(ドラムシリンダー107a)の他端側に固定する。この固定方法は、カシメ、接着、溶着等を用いる。
そして、ドラムユニットU3は、駆動側を軸受部材15157、非駆動側をドラム支持ピン(不図示)によって支持された状態で、第2枠体118に回転可能に支持される。そして第2枠体ユニット120に第1枠体ユニット119を取り付けることにより、プロセスカートリッジとして一体化される(図94の状態)。
尚、15151cはギアであって、カップリング15150が駆動軸180から受けた回転力を現像ローラ110に伝達するものである。ギア15151cは、フランジ15151と一体成形されている。
本実施例で説明したドラムユニットU3は、カップリング15150、感光体ドラム107(ドラムシリンダー107a)、及び、ドラムフランジ15151を有する。尚、ドラムシリンダー107aの周面には、感光層107bが被覆されている。また、ドラムユニットとは、感光層107bが被覆された感光体ドラムの一端にカップリングが取り付けられたものである。カップリングの構成は、本実施例で説明した構成に限らずに、たとえば、本明細書にカップリングの実施例として説明した構成であっても良い。また、本発明の効果が得られる構成であるならば、他の構成であっても良い。
ここで、図100に示すように、カップリング15150はその軸線L2がの軸線L1に対して、どのような方向にも傾斜できるように取り付けられている。図100(a1)~(a5)は駆動軸180の方向からみた図であり、図100(b1)~(b5)はその斜視図である。ここで、図100(b1)~(b5)は、フランジ15151の一部を切断して、カップリング15150の略全体を図示してある。
図100(a1)(b1)において、軸線L2は軸線L1に対して同軸線上に位置している。この状態から、カップリング15150を上向きに傾斜させたときの状態を、図100(a2)(b2)に示した。この図に示すように、カップリング15150が、開口部15151gが設けられた方向へ傾斜する際に、ピン15155は開口部15151gに沿って移動する。その結果、カップリング15150は開口部15151gと直交する軸線AXを中心に傾斜する。
図100(a3)(b3)では、カップリング15150を右向きに傾斜させた状態を示している。この図に示すように、カップリング15150が開口部15151gの直交方向へ傾斜する際には、ピン15155は開口部15151gの中で回転する。尚、ピン15155は、ピン15155の中心軸線AYを中心にして回転する。
カップリング15150を下向きに傾けた状態および左向きに傾けた状態を、それぞれ図100(a4)(b4)および図100(a5)(b5)に示した。回転軸線AX、AYの説明は重複するので省略する。
尚、前記説明した傾斜方向と異なる方向、例えば図100(a1)に示す45°の方向等への傾斜方向は、回転軸線AX、AYそれぞれの方向への回転が組み合わさって傾斜できる。このように、軸線L1に対して、軸線L2はどのような方向にも傾斜することができる。
以上のように、開口部15151gが、少なくともピン15155の突出方向と交差する方向に延びた形状となっている。
また、フランジ(回転力被伝達部材)15151と、カップリング15150の間には、図に示すように隙間が設けられている。そこで、前述した通り、カップリング15150はあらゆる方向に傾動可能である。
即ち、伝達面(回転力被伝達部)15151h(15151h1、15151h2)は、ピン15155(回転力伝達部)とは可動状態である。ピン15155は、伝達面15151hに対して可動である。そして、カップリングの回転方向において、伝達面15151hとピン15155とは係合する。このように為さしめるために、ピン15155と伝達面15151hとの間に隙間を有する。これによって、カップリング15150は、軸線L1に対して実質的に全方向にわたって傾動可能である。このように、カップリング15150は、感光体ドラム107の端部に取り付けられている。
尚、軸線L2は軸線L1に対してどのような方向にも傾斜可能であると述べた。しかしながら、カップリング15150は、必ずしも360°いずれの方向にも所定の角度まで直線的に傾斜可能である必要はない。この点については、本明細書に実施例として記載したいずれのカップリングにも適用される。
前記実施例の場合には、例えば、開口部15151gを円周方向に広めに設定しておく。このように設定しておけば、軸線L2が軸線L1に対して傾斜する際、直線的に所定の角度傾斜できない場合であっても、カップリング15150が軸線L2まわりに少し回転することにより、所定の角度まで傾斜することができる。つまり、開口部15151gの回転方向のガタは必要に応じ、適宜選択できる。
このように、カップリング15150は、実質的にどの方向にも傾動可能に取り付けられている。そのため、カップリング15150は、フランジ15151に対して実質的に全周に渡って旋回可能(傾動可能)である。 先に説明したように(図98参照)、カップリング15150の球面15150iが、抜け止め部(凹部の一部)15151iに接触している。そのため、カップリング15150は球面15150iの中心P2を回転中心にして取り付けられている。即ち、フランジ15151の位相に関わらず、カップリング15150は、その軸線L2が傾斜可能に取り付けられている。
また、カップリング15150が駆動軸180に係合するためには、係合直前において、軸線L2は軸線L1に対して、カートリッジB2の装着方向下流側に傾斜している。即ち、図101に示すように、軸線L1に対して、被駆動部15150aが装着方向X4下流側となるよう、軸線L2を傾斜させる。図101(a)~(c)では、被駆動部15150aの位置が、いずれの場合も、装着方向X4に対して下流側に位置している。
図94は、軸線L2が軸線L1に対して傾斜した状態を示している。また、図98には、図94をS24-S24で切った断面図を示している。これまで説明した構成により、図99に示したとおり、軸線L2が傾斜した状態から、軸線L1と略平行な状態になることも可能である。また、軸線L1と軸線L2の最大傾斜可能角度α4(図99)は、被駆動部15150a又は繋ぎ部15150cが、フランジ15151又は軸受部材15157と接触するまで傾斜可能な角度である。尚、この傾斜角度は、カートリッジを装置本体に着脱する際に、カップリングが駆動軸と係合、離脱するのに必要な値に設定すれば良い。
次に、カートリッジBは、装置本体Aの所定の位置に決まる直前もしくは所定の位置に決まると同時に、カップリング15150と駆動軸180とが係合する。このカップリング15150の係合動作に関して、図102、図103を用いて説明する。図102は駆動軸と、カートリッジの駆動側の要部を示した斜視図である。図103は装置本体下方から見た縦断面図である。
カートリッジBの装着過程において、カートリッジBは、図102に示すように、軸線L3と実質的に直交する方向(矢印X4方向)から装置本体Aに装着される。カップリング15150は、係合前角度位置として、その軸線L2が、予め軸線L1に対して、装着方向X4側に傾斜している(図102(a)、図103(a))。カップリング15150が傾斜することで、軸線L1方向において、先端位置15150A1は、軸先端180b3よりも感光体ドラム107の設けられている方向側に位置する。また、先端位置15150A2は軸先端180b3よりもピン182方向側に位置する(図103(a))。
まず、先端位置15150A1が、駆動軸先端180b3を通過する。その後、円錐形状をしている駆動軸受面150f、もしくは、被駆動突起部150dが、駆動軸180の先端部180b、もしくは、回転力駆動伝達ピン182に接触する。ここで、受面150f及び/又は突起部150dがカートリッジ側接触部である。また、先端部180b及び/又はピン182が本体側係合部である。そして、カートリッジBの移動に応じて、カップリング15150は、軸線L2が軸線L1と略直線になるように傾斜していく(図103(c))。そして、最終的に装置本体Aに対してカートリッジBの位置が決まると、駆動軸180と感光体ドラム107が略同一直線上になる。即ち、カップリング15150は、前記カートリッジ側接触部が前記本体側係合部と接触した状態で、カートリッジBが装置本体Aの奥へ押し込まれるのに応じて、軸線L2が軸線L1と略同一直線となるように、前記係合前角度位置から前記回転力伝達角度位置へ傾動する。そして、カップリング15150と駆動軸180は係合される(図102(b)、図103(d))。
以上説明したように、カップリング15150は、軸線L1に対して傾斜可能に取り付けらている。そして、カートリッジBの装着動作に応じて、カップリング15150が傾動することで、駆動軸180に対して係合することができる。
また、実施例1と同様に、上述したカップリング15150の係合動作は、駆動軸180とカップリング15150の位相に関係なく、可能となる。
このように、本実施例では、カップリング15150は軸線L1周りに、実質的に旋回,遥動(傾動)可能に取り付けられている。
尚、図103に示すカップリングの運動は旋回を含んでも良い。
次に、感光体ドラム107を回転する際の回転力伝達動作について、図104を用いて説明する。モータ186から受けた回転力によって駆動軸180は、図中X8の方向に、ドラム駆動ギア181とともに回転する。尚、ギア181は、はす歯ギアであって、直径は約80mmである。そして、駆動軸180と一体のピン182が、カップリング15150の受け面150e(4箇所)(回転力受け部)のいずれか2箇所に接触する。そして、ピン182が受け面150eを押すことによって、カップリング15150が回転する。また、カップリング15150は、回転力伝達ピン15155(カップリング側係合部、回転力伝達部)が、回転力伝達面(回転力被伝達部)15151h1、15151h2に接触する。これによって、カップリング15150は、感光体ドラム107と回転力が伝達可能に連結される。従って、カップリング15150が回転することで、フランジ15151を介して感光体ドラム107は回転する。
また仮に、軸線L1と軸線L2が多少同一直線からずれていた場合に、カップリング15150が少し傾斜する。これによって、感光体ドラム107、駆動軸180に大きな負荷をかけずに、カップリング15150は回転することができる。そのため、駆動軸180と感光体ドラム107を組立てる際に、精度の高い調整を行わなくても済む。従って、コストを低減できる。
次に、プロセスカートリッジB2を装置本体Aから取り出す際、カップリング15150の取り外し動作について、図105を用いて説明する。図105は装置本体下方から見た縦断面図である。カートリッジBは、装置本体Aから取り外される際に、図105に示すように、軸線L3と実質的に直交する方向(矢印X6方向)から取り外される。まず、実施例1と同様に、カートリッジB2を取り外す際には、駆動軸180の駆動伝達ピン182は、待機部15150k1~15150k4(図参照)のいずれか2箇所に位置する。
感光体ドラム107の駆動が停止した状態では、カップリング15150は回転力伝達角度位置として、軸線L2が軸線L1に対して、略同軸線上に位置している。そして、カートリッジBが装置本体Aの手前側(取り出し方向X6)に移動するとともに感光体ドラム107が手前側に移動する。この移動に応じて、カップリング15150の取り出し方向上流側の軸受面15150f、もしくは、突起部15150dが少なくとも駆動軸180の先端部180bに接触する(図105a))。そして、軸線L2が取り出し方向X6上流側に傾斜を開始する(図105(b))。この傾斜方向は、カートリッジBの装着時にカップリング15150が傾斜している方向と同じ方向である。このカートリッジBの取り出し動作により、取り出し方向X6上流側先端部15150A3が先端部180bに接触しながら移動する。そして、カップリング15150は、上流側先端部15150A3が駆動軸先端180b3に至るまで傾斜する(図105(c))。この際のカップリング15150の角度が、離脱角度位置である。そして、この状態でカップリング15150は駆動軸先端180b3に接触しながら、駆動軸先端180b3を通過する(図105(d))。その後、カートリッジB2は装置本体Aから取り出される。
以上説明したように、カップリング15150が、軸線L1に対して傾動可能に取り付けられている。そして、カートリッジB2の取り出し動作に応じて、カップリング15150が傾動することで、駆動軸180よりカップリング15150を離脱することができる。
尚、図105に示すカップリングの運動は旋回を含んでも良い。
以上のような構成にすることにより、カップリング15150を感光体ドラムと一体的に感光体ドラムユニットとして扱うことが可能である。そのため、組立時に取り扱いが容易になり、組立性を向上させることができる。
尚、カップリング15150が駆動軸180に係合する直前に、軸線L2を係合前角度位置に傾斜させる構成としては、実施例3から実施例9の構成を用いれば良い。
また、本実施例では、駆動側のドラムフランジを感光体ドラムと別体と説明したが、その限りではない。つまり、回転力被伝達部をドラムフランジに設けずに、ドラムシリンダに直接設ける構成でも良い。
次に、図106、図107、図108を用いて、本発明を適用した第18の実施例について説明する。
尚、本実施例では、実施例17で説明したカップリングの変形例を説明する。そのため、駆動側のドラムフランジ、抜け止め部材についても形状が実施例17とは異なる。いずれの場合も感光体ドラムがどのような位相であっても、カップリングは任意の方向に傾斜可能に構成される。また、以下に説明する感光体ドラムユニットの第二枠体への取り付け構成についてはこれまでと同様であるため説明を省略する。
感光体ドラムユニットの第1の変形例を図106(a)、(b)に示す。尚、図106(a)(b)では、感光体ドラム、及び、非駆動側ドラムフランジについては、実施例16と同様であるため省略している。
即ち、カップリング16150は、ピン155が貫くようにリング状の支持部16150pを設けている。支持部16150pは、その外周部の稜線16150p1、16150p2が、ピン155の軸線から等距離になるように配置されている。
そして、ドラムフランジ(回転力被伝達部材)16151は、その内周部に球面部16151i(凹部)設けている。球面部16151iの仮想中心は、ピン155の軸線上に位置するように設けられている。また、溝部16151uは、軸線L1方向に延びた穴である。前記穴によって、軸線L2が傾斜する際に、ピン155が干渉しない。
また、抜け止め部材16156が被駆動部16150aと支持部16150pとの間に設けられている。そして、支持部16150pに対向する部分には、球面部16156aが設けられている。ここで、球面部16156aは、球面部16151iの仮想中心と同心となるように配置されている。また、溝部16156uは、溝部16151uと、軸線L1方向で連続するように配置されている。従って、軸線L1が傾動した際に、ピン155は、溝部16151u、16156u内を移動することができる。
そして、これら駆動側のドラムフランジ、カップリング、及び抜け止め部材を感光体ドラムに取り付ける。これにより、感光体ドラムユニットを構成する。
以上のような構成をとることにより、軸線L2が傾斜した時に、支持部16150pの稜線16150p1、16150p2が、球面部16151i、及び、球面部16156aに沿う。これにより、これまでの実施例と同様に、カップリング16150を確実に傾斜させることができる。
このように、支持部16150pが、球面部16151iに対して傾動可能となっている。つまりフランジ16151とカップリング16150との間には、カップリング16150が揺動可能なように適切な隙間を設けてある。
従って実施例17で述べた効果と同様な効果を発揮できる。
感光体ドラムユニットの第2の変形例を図107(a)、(b)に示す。尚、図107(a)(b)においては、感光体ドラム、及び、非駆動側ドラムフランジについては、実施例17と同様であるため図示を省略している。
即ち、実施例17と同様に、カップリング17150は、ピン155の軸線と軸線L2の交点を中心とするような球面形状の支持部17150p有する。
ドラムフランジ17151には、カップリングの支持部17150p表面と接触する円錐部(凹部)17151iが設けられている。
また、抜け止め部材17156が被駆動部17150aと支持部17150pとの間に設けられている。また、稜線部17156aが支持部17150pの表面と接触する。
そして、これら駆動側のドラムフランジ、カップリング、及び抜け止め部材を感光体ドラムに取り付ける。これにより、感光体ドラムユニットを構成する。
以上のような構成をとることにより、軸線L2が傾斜した時に、支持部17150pが、円錐部17151i、及び、抜け止め部材の稜線17156aに沿う。これにより、カップリング17150は確実に傾斜することができる。
以上のように、支持部17150pが、円錐部17151iに対して傾動可能(揺動可能)となっている。フランジ17151とカップリング17150との間には、カップリング17150が傾動可能なように隙間を設けてある。従って実施例17で述べた効果と同様な効果を発揮することができる。
感光体ドラムユニットU7の第3の変形例を図108(a)、(b)に示す。尚、図108(a)(b)では、感光体ドラム、及び、非駆動側ドラムフランジについては、実施例17と同様であるため図示を省略している。
即ち、ピン20155の回転軸線と同軸線上に配置されている。また、カップリング20150は、軸線L2と直交する平面部20150rを有する。また、ピン20155の軸線と軸線L2の交点を中心とするような半球面形状の支持部20150pを有する。
フランジ20151には、その軸線上に頂点20151gを有する円錐部20151iが設けられている。頂点20151gは、カップリングの平面部20150rと接触するように設定されている。
また、抜け止め部材20156が被駆動部20150aと支持部20150pのと間に設けられている。また、稜線部20156aが支持部20150pの表面と接触するように設けられている。
そして、これら駆動側のドラムフランジ、カップリング、及び、抜け止め部材を感光体ドラムに取り付ける。これによって、感光体ドラムユニットを構成する。
以上のような構成により、軸線L2が傾斜しても、カップリング20150とフランジ20151とは、常に一点により接触している。従って、カップリング20150は、確実に傾斜することができる。
以上のように、カップリングの平面部20150rが、円錐部20151iに対して揺動可能となっている。即ち、フランジ20151とカップリング20150との間には、カップリング17150が揺動可能なように隙間を設けてある。
感光体ドラムユニットを構成することによって、前述した効果を得ることができる。
尚、カップリングを係合前角度位置に傾斜させる手段としては、実施例3から実施例9の構成を用いれば良い。
次に、図109、図110、図111を用いて、本発明を適用した第19の実施例について説明する。
尚、本実施例が実施例1と相違する点は、感光体ドラムの取り付け構成、及び、カップリングから感光体ドラムへの回転力伝達構成である。
図109は、ドラム軸、及び、カップリングを示した斜視図である。図111は第二枠体ユニットを駆動側から見た斜視図である。図110は図111においてS20-S20で切った断面図である。
本実施例では、感光体ドラム107を、第2枠体18118の駆動側から非駆動側に通したドラム軸18153により支持している。これによって、感光体ドラム107の位置をより正確に決めることができる。具体的な構成を詳細に説明する。
ドラム軸(回転力被伝達部材)18153は、感光体ドラム107の両端のフランジ18151、18152の位置決め穴18151g、18152gを支持している。また、ドラム軸18153は、駆動伝達部18153cにより、感光体ドラム107と一体的に回転する。更に、ドラム軸18153は、その両端付近で軸受部材18158、18159を介して、第2枠体18118に回転自在に支持されている。
ドラム軸18153の先端部18153bは、実施例1で説明した形状と同一である。即ち、先端部18153bを球面とし、球面上をカップリング150のドラム軸受面150fが沿う。それにより、軸線L2は軸線L1に対して、どのような方向に対しても傾斜可能に取り付けられている。また、ドラム軸受部材18157により、カップリング150が脱落しないように取り付けている。そして、第2枠体18118に第一枠体ユニット(不図示)を取り付けることにより、プロセスカートリッジとして一体化される。
そして、感光体ドラム107は、カップリング150から、ピン(回転力被伝達部)18155を介して回転力が伝達される。ピン18155は、ドラム軸の先端部(球面)18153の中心を貫通している。
更に、カップリング150は、ドラム軸受部材18157により脱落しないように取り付けられている。
尚、カートリッジの装着、取出しに連動した、カップリングと装置本体の駆動軸の係合、離脱に関する説明は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
尚、軸線L2を係合前角度位置に傾斜させる構成は、実施例3から実施例10の構成を用いれば良い。
また、ドラム軸の先端形状については、実施例1で説明したような変形例が適用できる。
また、実施例1で説明したように(図31参照)、ドラム軸受部材によって、カートリッジに対するカップリングの傾斜方向を規制する。これによって、より確実に、カップリングを駆動軸に係合することができる。
尚、回転力被伝達部は、感光体ドラムの一端部に設けられており、感光体ドラムと一体的に回転する構成ならば、構成は限定されるものではない。例えば、実施例1で説明した通り、感光体ドラム(ドラムシリンダー)の一端部に設けられているドラム軸に設けられていても良い。或いは、本実施例で説明したように、感光体ドラム(ドラムシリンダー)を貫通しているドラム貫通軸の一端部に設けられていても良い。或いは、実施例17で説明したように、感光体ドラム(ドラムシリンダー)の一端部に設けられているドラムフランジに設けられていても良い。
尚、本明細書において、駆動軸とカップリングが係合(連結)するとは、カップリングが、駆動軸、及び/または、回転力付与部と接触した状態を意味する。また、前記意味に加えて、駆動軸が回転を開始した際に、カップリングが回転力付与部と接触して、駆動軸から回転力を受けることが可能な状態を意味する。
尚、図面に符号が記載されており、明細書にその部材名が記載されていない場合には次のとおりである。即ち、各実施例におけるカップリング、及び、本体の符号において、同じアルファベットを用いている場合には、同じ部材名である。
図112は、本発明の一実施形態に係る感光体ドラムユニットUの斜視図である。
図において、感光体ドラム107は、カップリング150が設けられているのと同じ端部側に、はす歯ギア107cが取り付けられている。はす歯ギア107cは、カップリング150が装置本体Aから受けた回転力を、現像ローラ(プロセス手段)110に伝達する。尚、この構成は、図97に示したドラムユニットU3においても同じである。
また、更に、感光体ドラム107は、はす歯ギア107cが設けられているのとは反対側の他端部に、ギア107dが取り付けられている。尚、本実施例では、このギア107dは、平歯ギアである。ギア107dは、カップリング150が装置本体Aから受けた回転力を、装置本体Aに設けられている転写ローラ104(図4)に伝達する。
また、更に、感光体ドラム107には、帯電ローラ(プロセス手段)108が、感光体ドラム107とその長手方向にわたって接触している。これによって帯電ローラ108は感光体ドラム107と従動回転する。尚、転写ローラ104は、感光体ドラム107とその長手方向にわたって接触しても良い。これによって、転写ローラ104を感光体ドラム107に従動回転させても良い。この場合には、ギアは不要である。
更に、図98に示す通り、感光体ドラム107は、カップリング15150が設けられているのと同じ端部側に、はす歯ギア15151cが取り付けられている。ギア15151cはカップリング15150が装置本体Aから受けた回転力を、現像ローラ110に伝達する、そして、感光体ドラム107の軸線L1方向において、ギア15151cが設けられている位置と回転力伝達ピン(回転力伝達部)15150h1、h2が設けられている位置とは重なっている(図98において、重なっている位置を、l(エル)3で示す位置)。
このように、ギア15151cと回転力伝達部とが、軸線L1方向において重なっている。これによって、カートリッジ枠体B1を変形させるような力を軽減できる。また、感光体ドラム107の長手方向を小型化できる。
尚、前述したドラムユニットには、前述した各実施例のカップリングを適用できる。
前述した各カップリングは、次の構成を有する。
前述した各カップリング(例えば、カップリング150、1550、1750、1850、3150.4150、5150、6150、7150、8150.、1350、1450、11150、12150、12250、12350、13150、14150、15150、16150、17150、20150、21150、等)は、装置本体Aに設けられた回転力付与部(例えば、ピン182、1280、1355、1382、9182等)と係合する。そして、前記各カップリングは、感光体ドラム107を回転させるための回転力を受ける。また、前記各カップリングは、前記回転力付与部と係合して、感光体ドラム107を回転させるための前記回転力を感光体ドラム107に伝達するための回転力伝達角度位置と、前記回転力伝達角度位置から感光体ドラム107の軸線L1と離れる方向へ傾斜した離脱角度位置との間を傾動可能である。また、前記各カップリングは、装置本体Aから、軸線L1と実質的に直交する方向にカートリッジBを取り外す際には、前記回転力伝達角度位置から前記離脱角度位置に傾動する。
尚、前述した通り、前記回転力伝達角度位置と前記離脱角度位置は、同一角度或いは同程度の角度であっても良い。
また、装置本体AにカートリッジBを取り付ける際には、軸線L1と実質的に直交する方向にカートリッジBを移動させるのに応じて、装置本体AにカートリッジBを取り付ける方向から見て、下流側に位置している前記各カップリングの一部分(例えば、下流側先端位置A1に位置する部分)が前記駆動軸を迂回することを許容するように、前記係合前角度位置から前記回転力伝達角度位置に傾動する。そして、前記各カップリングが前記回転力伝達角度位置に位置する
尚、前記「実質的に直交する方向」の意味については、前述した通りである。
前記各カップリングは、軸線L2上に凹部(例えば、凹部150z、12150z、12250z、14150z、15150z、21150z等)を有している。そして、前記各カップリングが前記回転力伝達角度位置に位置する状態で、前記凹部が駆動軸(例えば、駆動軸180、1180、1280、1380、9180等)の先端にかぶさっている。そして、回転力受け部(例えば、回転力受け面150e、9150e、12350e、14150e、15150e等)が、前記駆動軸の先端側において、軸線L3と直交する方向へ突出して設けられている前記回転力付与部と、前記各カップリングの回転方向において係合する。これによって、前記各カップリングは、前記駆動軸から回転力を受けて回転する。そして、装置本体AからカートリッジBを取り外す際には、前記各カップリングが、軸線L1と実質的に直交する方向にカートリッジBを移動させるのに応じて、前記カップリング部材の一部分(例えば、取り出し方向上流側先端部150A3、1750A3、14150A3、15150A3等)が前記駆動軸を迂回することを許容するように、前記回転力伝達角度位置から前記離脱角度位置に傾動する。これによって、前記各カップリングが、前記駆動軸から離脱する。
また、前記回転力受け部は、前記各カップリングの軸線L2上に中心Oを有する仮想円C1(図8(d)、図95(d))上に、前記中心O(図8(d)、図95(d))を挟んで対向して位置するように複数個配置されている。
ここで、前記各カップリングの有する前記凹部は、その先端に向かうにしたがって広がった拡開部(例えば、図8、図29、図33、図34、図36、図47、図51、図54、図60、図63、図69、図72、図82、図83、図90~図93、図106~図108等で示すカップリングの形状)を有する。そして、前記拡開部の先端側に前記回転力受け部が前記カップリング部材の回転方向に沿って等間隔に複数個配置されている。また、前記回転力付与部は前記駆動軸の軸線と直交する方向へ対向して2箇所突出して配置されている(例えば、ピン182a、182b)。そして、前記回転力受け部の何れか一つが前記回転力付与部の前記2箇所の内の一つと係合する。及び、前記回転力受け部と対向している前記回転力受け部の他の一つが、前記回転力付与部の前記2箇所の内の他の一つと係合する。これによって前記各カップリングは、前記駆動軸から回転力を受けて回転する。このように構成することによって、前記各カップリングは、より安定した状態で回転力を感光体ドラムに伝達する事ができる。
ここで、前記拡開部は円錐形状である。前記円錐形状は軸線L2上に頂点Oを有しており、前記カップリング部材が前記回転力伝達角度位置に位置する状態で、前記頂点Oが前記駆動軸の先端と対向する。そして、前記各カップリングが、前記駆動軸の先端にかぶさって、この状態で、前記各カップリングに回転力が伝達される。このように構成したことによって、前記各カップリングは、装置本体に突出して設けられている駆動軸と、軸線L2方向にオーバーラップした状態で係合(連結)することができる。従って、前記各カップリングは、駆動軸と安定した状態で係合することができる。
また、前記各カップリングは、カップリングの先端側が前記駆動軸の先端にかぶさる。従って、前記各カップリングは、前記駆動軸から離脱し易い。また、前記各カップリングは、前記駆動軸から精度の良い回転力を伝達される。
また、前記カップリングは、拡開部を有するから、駆動軸を円柱形状とすることができる。即ち、駆動軸の加工を行う易い。
また、カップリングは、前記拡開部を円錐形状とすることによって、前述した効果をより発揮することができる。
また、前記各カップリングは、前記回転力伝達角度位置に位置する状態では、軸線L2が軸線L1と実質的に一致する。そして、前記各カップリングは、前記離脱角度位置に位置する状態では、装置本体AからカートリッジBを取り外す取り外し方向において、その上流側が前記駆動軸の先端を通過することができるように、軸線L1に対して傾斜している。また、前記カップリングは、軸線L2方向において、前記回転力受け部と、前記感光体ドラムに回転力を伝達するための回転力伝達部(例えば、回転力伝達面150h、1550h、9150h、14150h、15150h)とを有する。そして、前記回転力受け部と回転力伝達部との間に繋ぎ部(力受け部、7150c)を有する。そして、カートリッジBを前記駆動軸と実質的に直交する方向へ移動させる際には、前記カップリングは、前記繋ぎ部が装置本体に設けられた固定部分(ガイドリブ(当接部)7130R1a)と接触して前記係合前角度位置をとる。
更に、カートリッジBは、前記カップリングを前記係合前角度位置に維持するための維持部材(係止部材3159、付勢部材4159a、4159b、係止部材5157k、磁石部材8159)を有している。そして、前記カップリングは前記維持部材の力によって前記係合前角度位置に位置している。ここで、前記維持部材は弾性部材(付勢部材4159a、4159b)である。前記弾性部材の弾性力によって前記カップリングを前記係合角度位置に維持させている。また、前記維持部材は摩擦部材(係止部材3159)である。前記摩擦部材の摩擦力によって前記カップリングを前記係合角度位置に維持させている。また、前記維持部材は係止部材(係止部材5157k)である。前記係止部材の係止力によって前記カップリング部材を前記係合角度位置に維持させている、また、前記維持部材は前記カップリングに設けられた磁性部材(磁石部材8159)である。前記磁性部材の磁力によって前記カップリングを前記係合角度位置に維持させている。
また、前記回転力受け部は、前記駆動軸と一体に回転している前記回転力付与部と係合する。そして、前記回転力受け部は、前記カップリングを回転させるための駆動力を受ける際に、前記駆動軸側へ引き込まれる引き込み力を受ける方向へ傾斜している。この引き込み力によって、前記カップリングは、前記駆動軸の先端と接触する。そして、前記カップリングは、前記駆動軸に対して、軸線L2方向の位置が決まる。また、前記引き込み力によって、感光体ドラム107も引き込まれる場合には、感光体ドラム107の軸線L1方向の装置本体Aの位置が決まる。前記引き込み力は、適宜設定される。
また、前記カップリングは、感光体ドラム107の端部に、前記電子写真感光体ドラムの軸線に対して実質的に全方向にわたって傾斜可能に設けられている。これによって、カップリングは、前記係合前角度位置、回転力伝達角度位置、及び、離脱角度位置との間を、円滑に傾動することができる。
ここで、実質的に全方向にわたって傾動可能とは、使用者が、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際に、回転力付与部を有する駆動軸がどのような位相で停止していたとしても、カップリングが回転力伝達角度位置まで傾動することができる範囲を意味する。
また、使用者が、カートリッジを装置本体Aから取り外す際に、前記駆動軸がどのような位相で停止していたとしても、カップリングが前記離脱角度位置まで傾動することができる範囲を意味する。
また、前記カップリングは、軸線L1に対して実質的に全方向にわたって傾斜可能なように、前記回転力伝達部(例えば、回転力伝達面150h、1550h、9150h、14150h、15150h)と前記回転力伝達部と係合する回転力被伝達部(例えば、ピン155、1355.9155、13155、15155、15151h)との間に隙間を有している。このように、前記カップリングは、感光体ドラムの端部に取り付けられている。従って、前記カップリングは、軸線L1に対して実質的に全方向にわたって傾斜可能である。
また、装置本体Aには、付勢位置と前記付勢位置から退避した退避位置との間を移動可能な付勢部材(例えば、スライダ1131)が設けられている。前記付勢部材は、装置本体にカートリッジBを取り付ける際に、進入するカートリッジBと接触して一旦前記付勢位置から前記退避位置に退避してその後、前記付勢位置へ復帰する。前記カップリングは、前記付勢位置へ復帰する前記付勢部材の弾性力によって付勢されて前記係合前角度位置へ移動する。この構成によって、例えば、繋ぎ部あるいは本体ガイドが摺擦されることによって、前記摩擦力が増大したとしても、カップリングを前記係合前角度位置に確実に傾動させることができる。
前述した各感光体ドラムユニットは、次の構成を有する。感光体ドラムユニット(U、U1、U3、U7、U13)は、前記駆動軸であって、モータ186により回転される駆動軸を備えた装置本体に対して、前記駆動軸の軸線方向と実質的に直交する方向に移動させて取り外され、また、取り付けられるものである。そして、前記ドラムユニットは、i)軸線を中心に回転可能で、周面に感光層107bを有する感光体ドラム107を有する。また、ii)前記回転力付与部と係合して、感光体ドラム107を回転させるための回転力を受けるカップリングを有する。ここで、前記カップリングは、前述した各カップリングを適宜用いることができる。
尚、前記ドラムユニットは、前記ドラムユニットが前記カートリッジに取付けられている。これによって、前記カートリッジが前記装置本体に取り付けられることによって、前記ドラムユニットは、前記装置本体に取り付けられる場合もある。これは、前述した通りである。
前述した各カートリッジ(B、B2)は、次の構成を有する。
前述した各カートリッジは、前記装置本体に対して、前記駆動軸の軸線方向と実質的に直交する方向に移動させて取り外され、また、取り付けられるものである。そして、前記各カートリッジは、i)軸線を中心に回転可能で、周面に感光層107bを有する感光体ドラム107を有する。また、ii)前記感光体ドラム107に作用するプロセス手段(例えば、クリーニングブレード117a、帯電ローラ108.現像ローラ110)を有する。また、iii)前記回転力付与部と係合して、感光体ドラム107を回転させるための回転力を受けるカップリングを有する。ここで、前記カップリングは、前述した各カップリングを適宜用いることができる。
また、電子写真画像形成装置は、前記各感光体ドラムユニットを取り外し可能に取付けるものである。
また、電子写真画像形成装置は、前記各カートリッジを取り外し可能に取付けるものである。
尚、軸線L1は、前記感光体ドラムが回転する際の軸線である。
軸線L2は、前記カップリングが回転する際の軸線である。
軸線L3は、前記駆動軸が回転する際の軸線である。
また、以上の実施例において、カップリングの旋回とは、カップリングの軸線L2の周りにカップリング自身が回転するのではなくて、傾斜した軸線L2が感光体ドラムの軸線L1の周りに回転することである。但し、遊び或いは積極的に設けた間隙の範囲で、軸線L2の周りにカップリング自身が回転することを排除しない。
(その他の実施例)
前記実施例では、装置本体の駆動軸に対して、斜め下方向や下方向に直交する着脱経路であるプロセスカートリッジについて説明した。しかし、その限りでは無い。前記実施例は、例えば、装置本体の構成上、駆動軸に対して直交する方向から着脱することができるプロセスカートリッジに好適に適用することができる。
また、前記実施例では、装置本体に対して装着経路は一直線であったが、その限りでは無い。前記実施例は、例えば、装着経路が直線の組合せ、あるいは曲線経路があっても、好適に適用できる。
また、前記実施例のカートリッジは単色画像を形成するためのものであった。しかしながら前記実施例は、現像手段を複数設け、複数色の画像(例えば2色画像、3色画像或いはフルカラー等)を形成するカートリッジにも好適に適用することができる。
また前述したプロセスカートリッジとは、例えば電子写真感光体と、少なくともプロセス手段の1つを備えたものである。従って、そのプロセスカートリッジの態様としては、前述した実施形態のもの以外にも、例えば電子写真感光体ドラムとプロセス手段としての帯電手段とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。電子写真感光体ドラムとプロセス手段としての現像手段とを一体化的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。電子写真感光体ドラムとプロセス手段としてのクリーニング手段とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。更には電子写真感光体ドラムと、前記プロセス手段の2つ以上のものを組み合わせて一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの等がある。
また、このプロセスカートリッジは、使用者自身が装置本体に着脱することができる。そこで、装置本体のメンテナンスを使用者自身で行うことができる。以上説明した各実施例によれば、、感光体ドラムに回転力を伝達するための本体側カップリング部材を、その軸線方向へ移動させる機構を備えていない装置本体に対して、駆動軸の軸線と実質的に直交する方向から取り付ける、及び、取り外すことができる。そして、感光体ドラムを滑らかに回転させることができる。また、前述した実施例によれば、プロセスカートリッジを、駆動軸を備えた電子写真画像形成装置の本体から、前記駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に取り外すことができる。
また、前述した実施例によれば、プロセスカートリッジを、駆動軸を備えた電子写真画像形成装置の本体に、前記駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に取り付けることができる。
また、前述した実施例によれば、プロセスカートリッジを、駆動軸を備えた電子写真画像形成装置の本体に、前記駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に取り付け及び取り外すことができる。
また、前述したカップリングによれば、本体に設けた駆動ギアをその軸線方向に進退させなくても、プロセスカートリッジを駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に移動させて、装置本体に着脱できる。
また、前述した実施例によれば、本体とカートリッジの駆動連結部において、ギアとギアとが噛合する場合と比べて、感光体ドラムを滑らかに回転させることができる。
また、前述した実施例によれば、プロセスカートリッジを、本体に設けられた駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に取り外すこと、及び、感光体ドラムを滑らか回転すること、を共に実現することができた。
また、前述した実施例によれば、プロセスカートリッジを、本体に設けられた駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に取り付けること、及び、感光体ドラムを滑らか回転すること、を共に実現することができた。
また、前述した実施例によれば、プロセスカートリッジを、本体に設けられた駆動軸の軸線と実質的に直交する方向から取り付け、及び、取り外すこと、及び、感光体ドラムを滑らか回転すること、を共に実現することができた。
以上説明した通り、本発明は、カップリング部材の軸線が、感光体ドラムの軸線に対して、異なった角度位置を取り得る構成である。この構成によって、本発明は、カップリング部材を、本体に設けられた駆動軸の軸線と実質的に直交する方向から、駆動軸と係合させることができる。また、カップリング部材を、前記駆動軸の軸線と実質的に直交する方向から、駆動軸と離脱させることができる。本発明は、プロセスカートリッジ、電子写真感光体ドラムユニット、回転力伝達部品(カップリング部材)、および、電子写真画像形成装置に適用できる。