JP7493611B2 - 流体を処理するための電磁気アセンブリ - Google Patents

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(優先権の主張)
本特許出願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2020年4月3日に出願された、米国仮出願第63/004,913号の優先権の利益を主張する。
サンプルの調製は、化学的および生物学的分析研究の重要な段階である。精密かつ信頼できる分析を達成するために、標的化合物が、複雑な未加工サンプルから処理され、分析機器に送達されなければならない。例えば、プロテオミクス研究は、概して、単一のタンパク質またはタンパク質群に焦点を合わせる。故に、生物学的サンプルが、サンプル中の他の細胞物質から標的タンパク質を単離するように処理される。タンパク質単離(例えば、免疫沈降)、マトリクス浄化、消化、脱塩等の付加的処理が、多くの場合、要求される。塩、緩衝剤、洗剤、タンパク質、酵素、および他の化合物等の非標的物質が、典型的には、化学的および生物学的サンプル中で見出される。これらの非標的物質は、例えば、分析機器によって検出される標的信号の量の低減を引き起こすことによって、分析に干渉し得る。したがって、複雑な未加工サンプルは、典型的には、非標的物質から着目化合物を単離するように、1つまたはそれを上回る分離および/または抽出技法を受ける。
磁性粒子またはビーズは、化学および生物学的アッセイおよび診断のためのサンプル調製のために採用され得る、ある技術である。磁性粒子分離および取扱技術における1つの主要な要素は、標的物質と粒子表面との間の反応率、1つの基質から別の基質への質量移送、または1つの媒体から別の媒体への被分析物の移送を増進する効率的な混合である。
磁性粒子を使用して流体を混合するための1つの公知の技法は、定常コンテナに対して磁石を移動させること、またはコンテナ内の磁場勾配の相対変位を誘発するように機械的手段を使用して定常磁石に対してコンテナを移動させることを伴う。別の技法は、その中に配列された磁性粒子を有するチャンバの周囲で相互に対面する2つの電磁石の使用を伴う。十分な周波数で2つの電磁石を順次通電および非通電させること(すなわち、バイナリオン/オフ制御)は、チャンバの中に配置された流体中で磁性粒子を懸濁させるように動作する。そのような技法は、過度の電力消費を要求し得、磁性粒子を緩徐に分離させ得る。またはそのような技法は、修正されたレンズ配列を要求し得、これは、混合品質を低下させ得る。但し、当技術分野において公知であるこれらおよび他の技法は、粒子の凝集および粒子の混合における非効率性を含む、種々の欠点を被る。さらに、そのような技法は、プロセスの段階間で手動の介入を要求し得る。磁気ビーズを使用して溶液を混合するステップを改良するための技法は、変化する磁場を生成するような、サンプルコンテナを囲繞する電磁石の使用である。
しかしながら、典型的に、生物学的分子の捕捉および単離のために使用される磁性粒子は、常磁性である。常磁性ビーズは、印加された外部磁場に応答するが、その場が除去されると、残留磁性を殆どまたは全く留保しない。本低残留磁性は、ビーズの凝集を低減または排除し、ビーズが溶液中で分散および懸濁された状態に留まり、ピペット先端を通して容易に移送されることを可能にする。しかしながら、常磁性ビーズは、概して、外部磁場にあまり応答せず、したがって、特に、磁気ビーズを使用して核酸を選択的に沈殿させ、単離するために使用されるもの等の粘着性溶液中で、電磁気混合器を使用して効果的に混合することはより困難である。故に、そのような磁性粒子の効果的な混合をより効果的に誘発する、電磁気要素の配列を提供する必要性が、存在する。
本明細書に説明される装置、システム、および方法は、公知の技法の限界を伴うことなく、電磁気アセンブリを使用してサンプリングデバイスおよび流体を処理することを可能にする。例えば、本明細書に説明される装置、システム、および方法は、サンプル損失または磁性粒子損失を伴うことなく、サンプル体積に対して電磁気アセンブリを使用する、サンプリングデバイスおよび流体の処理を可能にする。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
流体を処理するための方法であって、
流体と、複数の磁性粒子とを含有する流体チャンバを有する少なくとも1つの流体コンテナを提供することと、
前記少なくとも1つの流体コンテナを磁気アセンブリ上に配置することであって、前記磁気アセンブリは、前記流体チャンバの周辺を中心として位置する複数の電磁石を含み、前記複数の電磁石はそれぞれ、
(i)z方向に延在する中心線を中心として位置する導電性コイルと、
(ii)伝導性コイルによって発生された磁場を前記流体チャンバに向かって指向するように構成され、配列される磁気レンズであって、
前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方は、前記z方向に移動可能である、磁気レンズと
を有する、ことと、
前記流体チャンバ内に磁場を発生させるように、前記複数の電磁石のそれぞれに電気信号を提供することであって、前記磁場は、前記複数の磁性粒子に影響を及ぼすように構成される、ことと、
前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方を前記z方向に移動させ、前記流体チャンバ内の前記磁場をさらに修正する間、前記流体チャンバ内の前記磁場を修正するように前記電気信号を調節することと
を含む、方法。
(項目2)
前記少なくとも1つの流体コンテナは、複数の流体的に隔離される流体チャンバを備え、前記複数の電磁石のうちの少なくとも1つは、前記複数の流体チャンバのうちの2つまたはそれを上回るものの中に前記磁場を発生させるように構成される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記少なくとも1つの流体コンテナは、サンプルプレート内に配列される複数のサンプルウェルを備える、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記磁気アセンブリは、前記複数のサンプルウェル内に配列される前記磁性粒子に同時に影響を及ぼすように構成される、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記サンプルプレートは、前記磁気アセンブリの少なくとも一部に除去可能に係合するように構成される底面を備える、項目3に記載の方法。
(項目6)
前記流体チャンバ内の前記磁場を修正するように前記電気信号を調節することは、少なくとも1つの電気周波数波形を前記複数の電磁石のそれぞれに印加することを含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記複数の電磁石のそれぞれに印加される前記少なくとも1つの電気周波数波形は、位相遅延を有する、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記流体チャンバは、約1μL~約15mLの範囲内の最大体積を保持するように構成される、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記複数の電磁石は、複数の垂直位置における前記少なくとも1つの流体チャンバの周囲に配列される、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記磁気レンズは、前記コイルに対する前記電気信号を調節する間に移動される、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記流体チャンバに流体を添加すること、その中で流体を混合すること、そこから流体を除去すること、またはその中で流体を加熱することをさらに含む、項目1-10のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
前記流体から前記磁性粒子を除去することをさらに含む、項目1-11のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
流体処理システムであって、
少なくとも1つの流体コンテナであって、前記少なくとも1つの流体コンテナは、その中に、流体と、複数の磁性粒子とを含有するための流体チャンバを画定する、少なくとも1つの流体コンテナと、
前記少なくとも1つの流体チャンバの周辺を中心として配置される複数の電磁石を含む磁気アセンブリであって、前記複数の電磁石はそれぞれ、
(i)z方向に延在する中心線を中心として位置する導電性コイルと、
(ii)前記伝導性コイルによって発生された磁場を前記流体チャンバに向かって指向するように構成され、配列される磁気レンズであって、
前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方は、前記z方向に移動可能である、磁気レンズと
を有する、磁気アセンブリと、
前記磁気アセンブリに結合される制御構成要素であって、前記制御構成要素は、
(i)前記複数の電磁石のそれぞれによって発生され、前記流体チャンバ内に、前記流体チャンバ内の前記複数の磁性粒子に磁気的に影響を及ぼすために十分な複数の磁場勾配を発生させる前記磁場を制御し、
(ii)前記流体チャンバ内に前記複数の磁場勾配を発生させながら、前記z方向における、前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方の移動を制御する
ように構成される、制御構成要素と
を備える、システム。
(項目14)
前記制御構成要素は、前記磁気レンズを前記導電性コイルに対して移動させるように構成される、項目13に記載のシステム。
(項目15)
前記磁性粒子は、常磁性またはフェリ磁性である、項目13または14に記載のシステム。
(項目16)
前記少なくとも1つの流体チャンバ内に磁場を発生させ、前記流体チャンバの内面に前記磁性粒子を引き寄せる永久磁石をさらに備える、項目13-15のいずれか1項に記載のシステム。
(項目17)
前記磁気アセンブリを前記流体チャンバに隣接した位置まで移動させるための少なくとも1つの機械的手段をさらに備える、項目16に記載のシステム。
(項目18)
前記磁気アセンブリは、前記z方向に配向される磁気軸を有する前記複数の電磁石のうちの少なくとも1つを有する、項目16または17に記載のシステム。
(項目19)
前記制御構成要素は、前記複数の電磁石のそれぞれによって、前記複数の電磁石のそれぞれに少なくとも1つの電気周波数波形を印加することを介して発生される前記磁場を制御するように構成される、項目13-18のいずれか1項に記載のシステム。
(項目20)
前記電気周波数波形は、交流波形と、一定波形とを含む、項目19に記載のシステム。
説明が、実施例として、以下の図面を参照して、本明細書において下記に提供される。図面が、実施例として提供されているにすぎず、図面の全ての参照が、例証の目的のためのみに行われ、本開示の範囲をいかようにも限定することを意図していないことを理解されたい。便宜上、参照番号はまた、類似構成要素または特徴を示すように、図の全体を通して(添字の有無にかかわらず)繰り返され得る。
図1A-1Dは、本明細書に説明される種々の側面による、流体処理システムの概略図である。
図2Aおよび2Bは、本明細書に説明される種々の側面による、例証的開放ウェル磁気サンプルプレートの概略図である。
図3は、本明細書に説明される種々の側面による、例証的流体処理システムの概略図である。
図4は、本明細書に説明される種々の側面による、例証的流体処理構造およびその混合パターンの概略図である。
図5は、本明細書に説明される種々の側面による、例証的流体処理構造およびその混合パターンの概略図である。
図6は、本明細書に説明される種々の側面による、例証的流体処理および分析システムの概略図である。
図7A-Bは、本明細書に説明される種々の側面による、流体処理システムの別の実施例の概略図である。
図8は、本明細書に説明される磁気レンズの物理的移動から結果として生じる、z方向混合の一実施例の表現である。
図9A-Bは、本明細書に説明される種々の側面による、流体処理システムの表現である。
図10A-Bは、4点レンズ形状の表現である。 図10A-Bは、4点レンズ形状の表現である。
図11は、例証的レンズ形状の表現である。
図12は、レンズがねじ山付きナットを介して電磁石コアに締結される、例示的磁気レンズアセンブリの写真である。
図13A-Cは、永久磁石レールの表現であり、そのようなレール構成要素は、分離のために管のアレイの内外に移動する。
図14A-Bは、サンプル管115、レンズ部材730cの集合によって生成される磁気レンズ730bに対して移動させるステップ(図14A)および磁気アセンブリ900全体をサンプル管115に対して移動させるステップ(図14B)の表現である。
図15は、流体サンプルに隣接して可逆的に位置付けられ得る、垂直に配向された永久磁石のアセンブリの一実施例の表現である。
説明
当業者は、本明細書に説明される方法、システム、および装置が、非限定的な実施例であり、本出願人の開示の範囲が、請求項のみによって定義されることを理解するであろう。本出願人の教示は、種々の側面と併せて説明されるが、本出願人の教示がそのような側面に限定されることは意図していない。対照的に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるであろうように、種々の代替物、修正、および均等物を包含する。一実施例に関連して図示または説明される特徴は、他の側面の特徴と組み合わせられることができる。そのような修正および変形例は、本出願人の開示の範囲内に含まれることを意図している。
本開示は、概して、その中に分散された磁性粒子を利用することによって、流体サンプルを混合、分離、濾過、または別様に処理するための流体処理方法およびシステムに関する。本開示の種々の側面によると、流体サンプルは、流体チャンバ内に配置されることができる。種々の側面によると、流体はまた、粘着性溶液であり得るが、しかしながら、用語「流体」は、概して、サンプルが懸濁され得る任意の材料を説明するために使用されるであろう。複数の流体チャンバが、流体コンテナの全体を通して保持および分散される。流体チャンバは、サンプルおよび/または試薬が、(例えば、流体チャンバの開放端を通して挿入されるオートサンプラまたはピペットを介して)開放流体チャンバに直接添加され得、同様に、例えば、処理に続いて、(例えば、捕捉デバイスを介して)そこから直接除去され得るように、(例えば、大気に開放している)開放管または類似のデバイスであることができる。
流体中に配置および分散される磁性粒子は、流体中での磁性粒子の移動を促進するように、流体チャンバに隣接して配列される(例えば、流体コンテナの周辺を中心として配列される)磁気アセンブリによって発生される、磁場(または勾配)の影響下で攪拌されるように構成されることができる。磁気アセンブリは、水平または略水平な層内に配列される、1つまたは複数の磁気構造を含むことができる。磁気構造はそれぞれ、電磁石等の1つまたはそれを上回る磁石によって形成されることができる。流体に対する、磁気構造のうちの1つまたはそれを上回るものの垂直位置は、例えば、流体中での磁性粒子の移動を促進する前、間、または後に、移動可能または調節可能であることができる。磁性粒子の移動を促進するステップの前の磁気構造のうちの1つまたはそれを上回るものの垂直位置の調節は、例えば、異なるサンプル体積を処理する、および/または磁気アセンブリによって発生される磁場の特性に影響を及ぼすために使用されることができる。磁性粒子の移動を促進するステップの間の磁気構造の垂直移動は、例えば、粒子内の移動の垂直成分を追加し、流体中での粒子のより効果的または効率的な混合を提供し得る。加えて、または代替として、(例えば、異なる垂直に離間された層の)種々の磁気構造の電極が、異なるサンプル体積を処理する、および/または磁気アセンブリによって発生された磁場の特性に影響を及ぼすように、選択的に通電されることができる。
磁気アセンブリ構造は、各電磁石が、その中に配置された磁性粒子に影響を及ぼすために有効な所望の磁場を流体コンテナ内で発生させるように個々に制御される、1つまたはそれを上回る異なる垂直高さで流体コンテナの周囲に配置される、複数の電磁石から形成されることができる。流体チャンバを囲繞する複数の電磁石への電気信号の選択的印加に基づいて、磁性粒子は、種々の電磁石によって発生される磁場勾配の組み合わせられた効果によって、流体サンプル中で水平に左右に、および/または垂直に上下に、回転する、旋回する、またはそのような移動の任意の組み合わせを行うように影響を受けることができる。実施例として、(例えば、単一の水平層内の)各磁気構造の電磁石に印加された信号は、実質的にx-y平面内で磁場勾配を発生させるように構成されることができる一方、存在する場合、異なる磁気構造の電磁石(例えば、異なる水平層内の電磁石)に印加される信号は、z方向または垂直成分を呈する磁場勾配をもたらすことができる。このように、複数の電磁石の組み合わせられた効果は、非限定的実施例として、急速かつ効率的に流体を混合する、および/または流体中の標的被分析物を捕捉するような、異なる強度および/または指向性等の異なる特性を伴う磁場をサンプルコンテナ内で生産することができる。
図8を参照すると、アセンブリ900は、透磁性金属から成るピン901を備えるアセンブリ900が、コイル730の中心を通して設置され、ピン901は、コイル730の上方に延在する。コイル730が、作動されると、これは、ピン901、ひいては、また、透磁性金属から成る、レンズアセンブリ730aに対して透過される、磁場を生成する。レンズアセンブリ730aは、それぞれが、所望の面積内に磁場を集束させ、成形する、レンズ部材730cの集合によって生成される、複数の磁気レンズ730b(図10A参照)を備え、本実施例では、サンプル管115内で、磁性粒子(図示せず)を備える。アセンブリ730a内に備えられるレンズ部材730cは、任意の好適な形状を有することができる。種々の実施例では、レンズ部材730cは、円形形状を有することができる。種々の実施例では、レンズ部材730cは、図10Bに示されるもの等の4点形状を有する。さらなる実施例として、レンズ部材は、図11に示されるもの等、アセンブリにとって最も効率的な任意の形状に形成され得る。種々の側面では、磁気レンズは、サンプル管115等、本明細書に説明されるサンプルに接触(またはそれに非常に近接)した状態にされる。
種々の実施例では、レンズは、0.25mmの厚さ~20mmの厚さである。別の実施例では、レンズは、2mmの厚さ~12mmの厚さである。
図10Aおよび10Bに示されるレンズアセンブリは、各レンズ部材730cが、連結部材730dによって継合されているため、実質的に一体型であるが、種々の実施例では、複数のレンズ部材730cのうちの1つまたはそれを上回るものは、個々であることができる。例えば、各個々のレンズ部材730cがねじ山が付けられているピン901を受入し、その上に螺合するように構成される、ねじ山を備える、図12を参照されたい。種々の側面では、磁気レンズは、単一レンズ部材730cから形成され、複数のレンズ部材730cが、レンズアセンブリ730aを構成するであろう。
種々の実施例では、磁場を誘発するために使用されるコイルが、アルミニウムまたは銅中に封入される。種々の実施例では、電磁コイルのアレイが、低透磁性を伴う、アルミニウムまたは他の非常に熱伝導性の材料のブロック内に完全に封入される。加えて、少量の熱注封化合物(図示せず)が、ブロックとコイルとの間に設置され、コイルとブロックとの間に十分な接触を生成することができる。種々の側面では、コイル730およびレンズアセンブリ730aが、中実の注封材料(図示せず)内に封入される。
種々の実施例では、コイルからの熱が、サンプルから絶縁され、サンプルの好適な温度を維持するために、本デバイスから除去される。
種々の実施例では、サンプルは、それらが周囲と異なる温度に維持または熱循環されるように、加熱または冷却されることができる。加熱または冷却は、任意の好適な加熱要素または冷却要素を使用して遂行されることができる。一実施例では、サンプルは、磁場を誘発するために使用されるコイルによって発生される熱を使用して加熱されることができる。
レンズアセンブリは、サンプル液体を通してビーズを上下に移動させるために、コイルのうちの1つまたはそれを上回るものが作動される間、サンプル管に対して移動されることができる。レンズアセンブリは、サンプル管が定常状態のままである間、物理的に移動されることができる。サンプル管は、レンズアセンブリが定常状態のままである間、物理的に移動されることができる。レンズアセンブリおよびサンプル管は両方とも、物理的に移動されることができる。種々の実施例では、レンズ磁気アセンブリおよび/または構造は、磁場の存在によって閉じ込められるにつれて、粒子(例えば、フェリ磁性粒子)を旋回またはx、y、およびz方向に往復して進行させる。実施例として、(例えば、単一水平層内の)各磁気構造110の電磁石110a-dに印加された信号は、実質的にx-y平面において変化する磁場を発生させるように構成されることができる一方、サンプル管に対するレンズアセンブリの移動は、混合のz方向または垂直成分において変化する場を生成する。このように、複数の電磁石の組み合わせられた効果は、非限定的な実施例として、急速かつ効率的にサンプルを混合する、および/またはサンプル中の標的被分析物を捕捉するような、異なる強度および/または指向性等の異なる特性を伴う磁場をコンテナ115内で生産することができる。レンズアセンブリまたはサンプル管の垂直移動は、上向きまたは下向きの単一の運動であることができる、または連続した上向きおよび下向きの移動の任意の組み合わせを含んでもよい。垂直移動は、サンプル管に対するレンズアセンブリの任意の垂直位置から開始することができる。いくつかの側面では、上向きの垂直移動は、管の底部に向かって沈殿している磁性粒子の垂直の再懸濁を誘発するために、レンズアセンブリがサンプル管の底部の近傍に位置するとき、開始することができる。いくつかの実施例では、レンズアセンブリまたはサンプル管の垂直移動は、レンズアセンブリが、サンプル流体中で分離し得る液体または成分間の沈降または境界層の近傍に位置付けられると、開始することができる。このように、コイルが作動される間のレンズアセンブリまたはサンプル管の垂直移動は、本沈降または境界層を阻害し、サンプル流体全体のより効果的な混合を提供することに役立つことができる。垂直移動の率は、x-y平面内の効果的な混合を維持しながら、z方向に沿った混合の十分な分散を提供する、任意の好適な率であることができる。垂直運動の範囲は、z方向に沿った十分な混合を維持するために要求される、任意の好適な範囲であることができる。
種々の実施例では、コントローラは、無線周波数(RF)信号、直流電流(DC)信号、交流電流(AC)信号、電気周波数(EF)、または同等物、およびまた、それらの任意の組み合わせを含むもののうちの1つまたはそれを上回るものの印加を介して、電磁石を差動的に作動させるように構成されることができる。種々の実施例では、複数の電磁石に印加されるRF信号は、サンプル流体中での電磁石の所望の移動をもたらすように、相互に対して異なる位相遅延を呈することができる。いくつかの側面では、DC信号は、非限定的実施例として、磁性粒子の吸引を伴わずに、流体がチャンバから引き出され得るように、粒子を単離する(例えば、磁性粒子を流体チャンバの片側および/または垂直レベルに引き寄せる)ために効果的であることができる。いくつかの実施例では、定電圧DC信号が、サンプル流体のより効果的な混合を提供するために、交流または変化する作動信号間に散在されることができる。定電圧DC信号を囲繞する交流または変化する作動信号は、任意の好適なRF、AC、DC、またはEF信号、または同等物であることができる。
種々の実施例では、管は、混合プロセスの間に非回転可能なままであるものとする。例えば、管は、締り嵌め機構を用いて定位置に機械的に固定されることができる。管はまた、螺合される、または、同様に、ラック内の係止位置の中に回転されることができる。管はまた、ラックと関連付けられる、蓋または類似の特徴の使用によって非回転可能な様式において保持されることもできる。
種々の実施例に従って説明される流体処理システムは、マイクロスケールまたはマクロスケール(大容量形式を含む)で流体を処理するように構成されることができる。一般に、マクロスケールが、ミリリットル範囲内の流体体積を伴う一方、マイクロスケール流体処理は、マイクロリットル、ピコリットル、またはナノリットル等のミリリットル範囲を下回る流体体積を伴う。大容量形式は、1mLを上回る流体体積の処理を伴うことができる。例えば、本教示の種々の側面による流体処理システムは、例えば、約1.5mL、約2mL、約5mL、約10mL、またはそれを上回るものを含む、約1μL~約15mLおよびそれをさらに上回る流体体積を処理することが可能であることができる。いくつかの側面では、流体チャンバは、約20~200μLの範囲内の体積を保持するように構成される。
いくつかの実施例では、流体チャンバは、下側閉鎖端から、それを通して処理されるべき流体を受容するために大気に開放するように構成される、上側開放端まで延在するように構成される。いくつかの実施例では、流体チャンバは、蓋を備える。
しかしながら、本明細書に説明されるように、動作することが可能である流体処理システムが、任意の流体体積を処理し得ることを、本開示に照らして理解されたい。
例えば、従来の磁性粒子処理システムと比較して、種々の実施例による、磁性粒子に影響を及ぼすための磁気アセンブリの使用は、複数の技術的利点を提供することができる。そのような利点の1つの非限定的実施例は、例えば、磁気免疫学的検定の被分析物捕捉効率を向上させるように、種々の体積のサンプル流体における増加したサンプル接触率のために、有意に向上した拡散率を含む。技術的利点の別の非限定的実施例は、磁気アセンブリの磁気構造が、例えば、よりロバストな磁性粒子移動および複数の次元内の移動に起因する、より高速でより効果的なサンプル混合を提供するように、磁性粒子に影響を及ぼし得るため、サンプル混合効率の向上を含む。これは、例えば、成分間の増大した質量移送につながり得る。
本出願人の教示に従って構成される流体処理構造を使用して、サンプルを処理することは、速い反応速度を発生させる。例えば、タンパク質処理(免疫学的親和性プルダウン、洗浄、溶出/変性、還元、アルキル化、および消化ステップを含む)は、手動の管内処理のための1日または2日の処理時間と比較して、約10~12分で完了されることができる。増加した処理速度は、例えば、流体処理の律速ステップ(例えば、LCの律速ステップ)および既知のマイクロ流体プラットフォームの中で少ない固定体積を利用する必要性のため、拡散の克服に起因して、達成されることができる。加えて、そのような高速の効率的なサンプル処理は、出願人の教示に従って構成される流体処理構造が、サンプル反応ウェルの大型アレイの中へ統合され、それによって、サンプル処理を増加させ、例えば、オートサンプラを介した自動化を可能にし得るため、同時にサンプル反応コンテナの大型アレイを横断して達成されることができる。本開示に照らして、本明細書に説明される流体処理システムが、前述の非限定的実施例に加えて、複数の他の技術的利点を提供することを理解されたい。
本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法は、多くの異なる流体処理システムと併せて使用されることができるが、好適な流体処理システム100のある実施例が、図1Aで概略的に図示されている。流体処理システム100が、本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法に従った使用のための1つのみの可能性として考えられる流体処理システムを表し、他の構成および動作特性を有する、流体処理システムおよび/またはその構成要素も全て同様に、本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法に従って使用され得ることを理解されたい。
種々の側面では、サンプルがより粘着性のビーズ含有溶液に添加されている溶液において、2つの液体が、部分的に分離し、部分的に分離された液体層間に少なくとも1つの境界を形成し得る。組み合わせられたサンプルおよびビーズ溶液を混合するためにアセンブリの1つまたはそれを上回る電磁石を作動させる間、そのような境界の近傍またはそれを横断した磁気アセンブリの垂直移動は、組み合わせられたサンプルおよびビーズ溶液のより効果的または徹底的な混合を提供し得る。いくつかの実施例では、境界の垂直位置は、ビーズ含有溶液および添加されるサンプルの既知の体積に基づいて、予め推定されることができる。他の実施例では、磁気アセンブリの垂直移動は、境界の初期の垂直位置にかかわらず、効果的な混合を促進するために、サンプル流体またはサンプル管の範囲の大部分または全体を包含するようにプログラムされる。
図1Aは、流体処理システム100のある実施例を図式的に描写する。図1Aに示されるように、流体処理システム100は、流体チャンバ115と、下記に詳細に議論されるように、流体チャンバ内で磁場勾配または磁力を発生させるように構成される磁気構造105とを有する、流体処理構造またはコンテナ130を含む。流体チャンバ115は、概して、その中に流体含有チャンバを画定する、サンプルウェル、バイアル、流体リザーバ、または同等物等のサンプル流体を保持するように構成される任意のタイプの容器を備えることができる。図1Bに最も良く示されるように、流体チャンバ115は、流体チャンバ115内の流体が、開放上端115aの中に挿入され得る1つまたはそれを上回る液体装填/収集デバイス135によって、装填される、および/またはそこから除去され得るように、開放上端115a(周囲大気に開放している)から下部閉鎖端115bまで延在する。チャンバ115が、例えば、混合、汚染、および/または蒸発中に流体の逃散を防止するように、種々の処理ステップ中に開放上端115a(例えば、エッペンドルフ管)に結合され得る、除去可能なキャップを含み得ることが、当業者によって理解されるであろう。例証的液体装填/収集デバイス135は、限定ではないが、全て非限定的実施例として、手動サンプル装填デバイス(例えば、ピペット)、マルチチャネルピペットデバイス、音響液体取扱デバイス、および/またはオートサンプラを含むことができる。
図1Aを再び参照すると、サンプル流体は、その中に配置され、サンプル流体を流体チャンバ115に移送する前にサンプル流体に添加され得る、またはサンプル流体がそこに移送される前または後に流体チャンバ115に添加され得る、複数の磁性粒子120を有することができる。
本明細書に説明されるシステムおよび方法における使用のために好適な磁性粒子120は、限定ではないが、Beckman Coulter, Inc.(Brea, CA)製のAMPure XPビーズ等の常磁性粒子を含む。好適な磁性粒子はまた、米国特許第5,705,628号、第5,898,071号、および第6,534,262号、および2020年1月23日に公開された、公開済みのPCT出願第WO 2020/018919号(その全ては、本明細書に完全に記載されている場合と同様に、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているものも含む。
本明細書で使用されるように、「フェリ磁性粒子」は、フェリ磁性材料から成る粒子を指す。フェリ磁性粒子は、外部磁場(例えば、変化する磁場)に応答することができるが、外部磁場が除去されると、消磁することができる。したがって、フェリ磁性粒子は、外部磁場によって、サンプルを通して効率的に混合され、かつ磁石または電磁石を使用してサンプルから効率的に分離されるが、磁気的に誘発された凝集が生じない限り、懸濁されたままであることができる。
本明細書に説明される磁性粒子120は、それらがサンプルを通して効率的に移動され得るように、磁場に十分に応答する。一般に、場強度の範囲は、粒子を移動させることが可能である限り、任意の電磁石と同一の範囲であり得る。例えば、磁場は、約10mT~約250mT、約20mT~約80mT、および約30mT~約50mTの強度を有する。いくつかの実施例では、より強力な電磁石が、あまり応答性ではない微小粒子を混合するために使用されることができる。いくつかの実施例では、磁場は、可能な限り多く、サンプルの中に集束されることができる。また、電磁石は、磁場の強度が、距離の2乗として減少するため、可能な限り、サンプルに近接することができる。
磁性粒子120は、規則的または不規則的であり得る、種々の形状であることができる。いくつかの実施例では、本形状は、粒子の表面積を最大限化する。例えば、磁性粒子120は、球状、バー形状、楕円形、または任意の他の好適な形状であることができる。磁性粒子120は、種々の密度であることができ、これは、コアの組成によって決定されることができる。いくつかの実施例では、磁性粒子の密度は、コーティングを用いて調節されることができる。
磁気構造105は、複数の電磁石110a-dを含むことができる。4つの電磁石110a-dが図1Aに描写されているが、本出願人の教示の種々の側面に従って動作することが可能な任意の数の電磁石が使用され得るため、磁石の数および種類は、そのように限定されない。4つの電磁石110a-dは、四重極磁石構造と同一に、または実質的に同様に動作することができる。例えば、磁気構造105は、図1Aに描写されるように、2つの電磁石、3つの電磁石、または4つの電磁石110a-dを含むことができるが、しかしながら、必要に応じてより多くの電磁石が、存在することができる。電磁石110a-dは、例えば、強磁性コア電磁石を含む、当業者に公知の任意の電磁石を含むことができる。電磁石110a-dは、正方形、長方形、円形、楕円形、または本出願人の教示の種々の側面に従って動作することが可能な任意の他の形状を含む、種々の形状を有してもよい。
図1Aに示されるように、流体処理システム100は、加えて、磁気構造105に動作可能に結合され、電磁石110a-dによって生産される磁場を制御するように構成される、コントローラ125を含む。種々の側面では、コントローラ125は、電気信号を複数の電磁石110a-dに供給するように構成される、1つまたはそれを上回る電源(図示せず)を制御するように構成されることができる。電気信号は、高周波数(RF)波形、DC電流、AC電流、または同等物の形態にあることができる。RF波形が、概して、流体サンプルの混合を助長するように電磁石110a-dに印加され得る、波形の実施例として本明細書で使用されるが、本出願人の教示の種々の側面に従って動作することが可能な任意のタイプの電流が本明細書において考慮されているため、電気信号のタイプは、そのように限定されない。実施例として、DC信号は、加えて、または代替として、磁性粒子を流体チャンバの片側に引き寄せるように電磁石のうちの1つまたはそれを上回るものに印加されることができる。さらなる実施例は、混合ステップ後にチャンバからの流体移送を補助する、および/または磁性粒子の吸引を防止するように、サンプルの混合を促進するために、RF信号および/またはAC信号間に供給され得る、またはRF信号および/またはAC信号後に供給され得る、DC信号を含んでもよい。種々の実施例では、コントローラ125は、電磁石を作動させることが可能な任意のタイプのデバイスおよび/または電気構成要素であることができる。コントローラ125は、電磁石のそれぞれのソレノイドまたはコイルを通して通過する電流を制御することによって、電磁石110a-dのそれぞれによって生産される磁場を調整するように動作することができる。コントローラ125は、電磁石110a-dを制御するための命令を提供するように構成されるアプリケーションを実行するように構成される、コンピューティングデバイス等の論理デバイス(図示せず)および/またはメモリを含む、またはそれに結合されることができる。アプリケーションは、オペレータ入力および/または流体処理システム100からのフィードバックに基づいて命令を提供することができる。アプリケーションは、メモリを含むことができる、および/またはメモリは、コントローラ125による実行のための1つまたはそれを上回るサンプル処理プロトコルを記憶するように構成されることができる。
種々の側面では、各電磁石110a-dは、個別にアドレス指定され、コントローラ125によって作動されることができる。例えば、コントローラ125は、電磁石のうちの1つまたはそれを上回るものが異なる磁場を発生させるように、異なる位相のRF電気信号を電磁石110a-dのうちの1つまたはそれを上回るもののそれぞれに供給することができる。このように、流体チャンバ115内で磁気構造105によって発生される磁場勾配は、サンプル流体中の磁性粒子120の移動を操作するように、急速かつ効果的に制御されることができる。RF波形およびその特性(例えば、位相偏移)が、サンプル処理プロトコルに従って電磁石110a-dに印加されることができる。本開示に照らして、磁気構造105が、限定ではないが、タンパク質検定、サンプル誘導体化(例えば、ステロイド誘導体化、ガスクロマトグラフィのためのサンプル誘導体化等)、および/またはサンプル精製および脱塩を含む、種々のプロセスでサンプル流体中の磁性粒子120を操作するために利用され得ることを理解されたい。本処理に続いて、処理された流体は、分析のために質量分析計(MS)等の種々の分析機器140に送達されることができる。(例えば、流体コンテナの周辺の周囲に流体チャンバの底部115bの上方の高さで配列される)電磁石110a-dの単一の層は、流体チャンバ内の特定の平面内で磁性粒子120を捕捉する、および/または懸濁させる、磁場を流体チャンバ115内で発生させるように作動されることができる。例えば、磁性粒子120は、流体収集プロセス中に、および/または流体チャンバの下面上の材料との接触が回避されるべきである、物質(例えば、流体チャンバの下面に付着する細胞)の上方の平面内で流体(例えば、試薬)を処理するために、流体チャンバの底部から離して磁性粒子を移動させるように特定の平面内で懸濁されることができる。
本開示の種々の実施例によると、磁気構造105は、種々の流体処理システムおよび流体取扱デバイスに組み込まれることができる。ここで図1Bを参照すると、磁気構造105のある実施例が、独立型混合デバイスとして描写されている。例えば、磁気構造105は、磁気ミキサの混合要素として、または渦型ミキサの混合要素として(すなわち、モータ駆動混合要素に取って代わって)、使用されることができる。流体チャンバ115(例えば、単一のバイアルおよび/またはサンプルプレートのサンプルウェル)は、コントローラ125を起動し、本出願人の教示に従って電磁石110a-dを作動させるように、アクチュエータ150に圧接されることができる。他の実施例では、磁気構造105は、従来の4、8、12、または96ウェルサンプルプレート等のサンプルプレートのサンプルウェル内で磁性粒子120を混合するために使用されることができる。磁気構造105は、開放ウェルサンプルプレート(すなわち、大気に開放している、除去可能カバーまたはキャップで密閉される、および/または部分的に封入される)のサンプルウェル内で磁性粒子120を混合するように構成されることができる。図1Cに示されるように、サンプルプレート160の流体チャンバ115(すなわち、サンプルウェル)は、電磁石110a-dの間に形成される空洞内で下方に嵌合してもよい。別の実施例では、図1Dに示されるように、サンプルプレート160は、サンプルウェル115が電磁石110a-dに隣接して配列され得るように、その平面170上等の流体処理システム100の一部の上に設置されることができる。
図2Aは、開放ウェル磁気サンプルプレートのある実施例を描写する。図2Aに示されるように、96ウェルサンプルプレート205は、複数のサンプルウェル215を含むことができる。菱形のサンプルウェル215が、図2Aに描写されているが、本開示による流体チャンバが、そのように限定されないことを理解されたい。例えば、サンプルウェル215は、正方形、長方形、円形、楕円形、または本出願人の教示の種々の実施例に従って動作することが可能な任意の他の形状を含む、種々の形状を有することができる。各サンプルウェル215は、複数の電磁石220a-dを含む磁気構造210によって、その周辺を中心として囲繞されることができる。磁気構造210および本出願人の教示の種々の側面に従ってRF駆動発振磁場を使用して磁性粒子を混合する方法は、サンプルウェル215の大型開放アレイとして構成されるサンプルプレートデバイスを含む、既存のサンプルプレートデバイスに組み込まれることができる。例えば、磁気構造210は、業界標準96サンプルウェルアレイ205等の標準サンプルプレートデバイスを受容するように構成されることができる。これは、例えば、標準サンプルウェルプレートと対応する幾何学形状を有する、電磁石220a-dおよび磁気構造210の形成を使用することによって、達成されることができる。このように、流体チャネルおよびポンプが要求されず、限定ではないが、非特異的結合およびキャリーオーバーを含む、これらの要素に関連する流体処理問題を低減させ、さらに排除する(すなわち、使い捨てサンプルプレートの使用)。加えて、開放ウェルサンプルシステムの使用は、オートサンプラおよび他の自動流体取扱システムとの統合等のサンプル装填および収集のためのより効率的な方法を提供する。このように、本出願人の教示の種々の実施例による流体処理システムは、流体操作および機械的複雑性の観点から単純かつ効率的である、サンプルの大型のアレイの同時処理を可能にし得る。
図2Bは、複数のサンプルウェル215a-dの間の電磁石220a-fの共有を実証する、複数のサンプルウェル215a-dおよび電磁石220a-fを備える関連付けられる磁気構造のレイアウトを備える、コンテナの部分図のある実施例を描写する。本実施例では、サンプルウェル215dは、電磁石220a、220b、220c、および220dを備える、磁気構造によって囲繞される。電磁石220aおよび220cはまた、それ自体も電磁石220eおよび220fによって囲繞される、サンプルウェル215cを囲繞する。電磁石220aおよび220cは、サンプルウェル215cおよび215dを貫通する磁場を発生させることができる。同様に、サンプルウェル215bおよび215dは、電磁石220aおよび220bを共有し、サンプルウェル215aおよび215cは、電磁石220eおよび220fを共有する。電磁石220aは、サンプルウェル215a-dによって共有され、4つ全てのサンプルウェルの中で磁場を発生させることができる。理解されるはずであるように、本構造は、同様に、全てのサンプルウェルまでサンプルウェルプレート205の全体を通して繰り返すことができる。
図3は、種々の側面による、例証的流体処理システムを図式的に描写する。図3に示されるように、流体処理システム300は、関連付けられる流体チャンバ315a-f内で磁場勾配を発生させるように構成される複数の磁気構造305a-fを含む。各磁気構造305a-fは、電磁石310a-lのうちのあるものが磁気構造305a-fの間で共有される、複数の電磁石310a-lを含むことができる。電磁石310a-lは、任意の好適な位相遅延を有する、RF信号のそこへの印加を介して、制御されることができる。
図3に示されるように、電磁石310a-lは、A-Dと標識される。磁気構造305a-fの電磁石310a-lの位相遅延は、隣接電磁石に対して90°位相偏移を生産することができる。しかしながら、180°位相遅延、270°位相遅延、または同等物等の他の位相偏移値が、本出願人の教示の種々の側面に従って使用され得るため、本開示は、そのように限定されない。種々の側面では、位相遅延方程式320による電磁石310a-lの作動は、サンプルウェル315a、315e、および315cの中の磁性粒子(図示せず)を時計回り運動で混合させ、サンプルウェル315b、315d、および315fの中の磁性粒子を反時計回り運動で混合させる。
本出願人の教示の種々の実施例に従って攪拌される磁性粒子を使用して、流体を混合することは、磁性粒子を各流体チャンバ内で均質に分散させ、最適な暴露および流体との増進された混合を提供する。
図4は、本出願人の教示の種々の実施例による、例証的流体処理構造およびその混合パターンを描写する。グラフ405は、本出願人の教示の種々の側面による、時間間隔T1-T5における流体処理構造400の電磁石420a-dへの電流の印加に起因する、磁場410a、410bを描写する。種々の実施例では、磁場410a、410bの波形は、連続磁性粒子混合および向上した混合効率を促進するように、コンテナ内で磁性粒子の例示的概略移動425を発生させる、正弦波を表す。磁場410a、410bは、相互に対して90°位相偏移を有し、磁場410aが電磁石420aおよび420dに対応し、磁場410bが電磁石420bおよび420cに対応する。図4の例証的描写では、電磁石420a-dが、同一の電気信号がそれに印加されるときに、各電磁石によって発生される磁場の配向が、概して、異なるように、流体サンプルに対して異なる場所に配列されることを理解されたい。同様に、電磁対(すなわち、420aおよび420d、および420bおよび420c)が流体サンプルの反対側に配列されるため、各対の中の電極によって発生される磁場は、同一規模および逆位相の電気信号が各対の中の電極に印加されるときに同一方向430にある。したがって、方程式(1)-(4)の例示的正弦波電気信号が、それぞれ、電磁石420a-dに印加されるとき、サンプル流体中の結果として生じる磁場は、図4で概略的に描写されるように経時的に変動し、一対の電磁石420aおよび420dが、ともに磁場410aを発生させ、一対の電磁石420bおよび420cが、ともに磁場410bを発生させ(磁場410bが磁場410aに対して90°遅延される)、それによって、概略的に描写されるような種々の時点における粒子の略反時計回り移動425および整合435に起因して、流体に混合を受けさせる。
したがって、本開示に照らして、異なる混合パターンが、磁気構造の電磁石に印加されるRF波形を制御することによって達成され得ることを理解されたい。例えば、図5を参照すると、図4の流体処理構造のための別の例証的混合パターンが、本出願人の教示の種々の側面に従って描写されている。示されるように、流体混合パターンは、例えば、コントローラが、異なる位相遅延のRF信号を、電磁石420a-dに印加するように構成されるという点で、図4に示されるものと異なる。
図5に示されるように、正弦波電気信号が、それぞれ、電磁石420a-dに印加されるとき、サンプル流体中の結果として生じる磁場は、概略的に描写されるように経時的に変動し、一対の電磁石420aおよび420dが、ともに磁場410aを発生させ、一対の電磁石420bおよび420cが、ともに磁場410bを発生させる。この場合、磁場410aは、代わりに、磁場410bに対して90°遅延され、それによって、概略的に描写されるような種々の時点における粒子の移動425に起因して、略時計回りの様式で流体を混合させる。
図3-5のコンテナを囲繞する4つの電磁石のそれぞれに印加される正弦波RF波形は、隣接電磁石に対して±90°偏移を呈するが、本開示は、そのように限定されない。実際に、任意のタイプの波形が、本出願人の教示に従って動作することが可能な電磁石に供給され得ることを理解されたい。非限定的実施例として、各流体チャンバを囲繞する電磁石の数、隣接電磁石の間の位相偏移(例えば、30°、60°、90°、120°、150°、180°、210°、240°、270°、300°、および330°位相偏移)、および波形の形状は、本開示の種々の側面に従って変動されることができる。電流波形の非限定的実施例は、正方形、長方形、三角形、非対称、鋸歯、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。電磁石に供給される電流のタイプは、いくつかの実施形態に従って構成される流体処理システムの動作中に修正されることができる。例えば、電磁石の少なくとも一部が、90°位相偏移を伴うRF波形を受信し得る一方、別の部分は、180°位相偏移を伴うRF波形を受信し得る。そのような実施形態では、各部分の位相偏移は、流体処理システムの動作中に修正されることができる(例えば、位相偏移は、切り替えられる、同期化される、または同等物であることができる)。電磁石の少なくとも一部は、並行して、順に、パルスで、または同等物で動作されることができる。種々の側面では、電磁石に供給される電流は、処理プロトコルに従って制御されることができる。処理プロトコルが、フィードバック、オペレータ入力、混合効率の検出、分析結果、または同等物等の種々の要因に基づいて、流体処理システムの動作中に動的に改変されることができる。
種々の実施例では、波形は、異なる振幅を伴う、異なるセグメントを含むことができる。例えば、波形は、より低い振幅が持続されたセグメントに続いて、より大きい振幅(ブースト)を伴う、比較的に短い持続時間の初期セグメントを含むことができる。種々の側面では、持続されたセグメントの振幅は、サンプルを過度に加熱するであろうものを下回る。種々の実施形態では、ブースト振幅は、より大きいが、作動の開始時に許容されることができる。種々の側面では、持続されたセグメントは、一定のセグメントが続くことができる。一定のセクションは、ゼロの電圧を含む、定電圧のDC信号を含むことができる。ブーストセグメント、持続されたセグメント、および一定のセグメントの組みわせ、またはそれらの任意の副次的組み合わせが、順次繰り返されることができる。種々の実施例では、ブースト振幅は、持続された振幅より1~50%大きくあることができる。種々の側面では、ブースト振幅は、持続された振幅より10~30%大きくあることができる。種々の側面では、ブースト振幅は、持続された振幅より20%大きくあることができる。
別の実施例では、図15に示されるように、垂直に配向されたネオジム磁石330が、チャンバ内のビーズを下方に引き寄せる、または引き込むために使用される別個の永久磁石のある実施例である。磁石330は、トレイ340または他の保持機構内で使用されることができる。ネオジム磁石が、利用される場合、実施例として、そのような磁石は、少なくとも1つのチャンバの対向する側面上の単一の列またはチャンバの列に配列される。そのような実施例では、磁石330の1つの列が、上向きかつS極の対向する列内に配向されるN極が、上向きに配向されるであろうように、配列されるであろう。プレート350が、鋼鉄から成る実施例として、磁石330の下方に設置され、磁石330を磁気回路に接続することができる。さらに、モータ360が、トレイ340およびプレート350の一方または両方が、ガイドブラケット370の中に挿入されると、モータ360が、トレイ340の移動を引き起こし得るように、トレイ340およびプレート350の一方または両方と結合されることができる。そのような移動は、ビーズを下方に引き込むようなチャンバに隣接した位置までである。混合の間、トレイ340は、磁石330をチャンバから離れるように移動させ、ビーズが懸濁状態のままであることを可能にする。
図13は、ビーズを下方に引き込むために使用される、別個の永久磁石の別の実施例である。これは、ここでは、下方引込位置に示される。永久磁石は、管の底部に最も近接する、バーである(本図に上下逆に示される、テーパ状の円錐形部分)。後退位置において、トレイは、磁気バーをサンプル管から離れるように引動する。13Bは、上からの図であり、13Aは、右からの図であり、13Cは、正面からの図である。
加えて、本明細書に記載されるように、電磁石420a-dは、代替として、非限定的実施例として、混合ステップ後にチャンバからの流体移送を補助する、および/または磁性粒子の吸引を防止するように、磁性粒子を流体チャンバの片側に引き寄せる(およびバルク流体から引き出す)ように、静的磁場を発生させるように印加されるDC信号を有することができる。種々の側面では、別個の磁石が、粒子をチャンバの片側に引き寄せるために使用される。いくつかの実施例では、別個の磁石は、永久磁石である。別の実施例では、別個の磁石は、粒子を引き寄せるために、コンテナの底部に対する所望の高さにおいて、コンテナに直接隣接して位置付けられるように移動可能である。いくつかの実施例では、別個の磁石は、コンテナに直接隣接する位置まで水平に摺動するように構成されることができる。いくつかの実施例では、別個の磁石は、その磁気軸をコンテナの垂直軸に対して直角に整合させてもよい。別の実施例では、別個の磁石は、その磁気軸をコンテナの垂直軸と平行に整合させてもよい。
ここで図7A-Bを参照すると、これらの図は、本開示の種々の実施例による、例示的流体処理システム700の実施例を提供する。最初に図7Aを参照すると、分解図で描写される流体処理システム700は、ベースプレート710と、プリント回路基板(PCB)720と、複数の電磁構造730と、その略平面的な上面740aから延在する複数のサンプルウェル740を画定する、上側プレート740とを備える。上側プレート740は、サンプルウェルが略円形の断面形状を有する、96ウェル形式として図7Aで描写されているが、上側プレート740は、上記で議論されるような種々の断面形状および最大容積を呈する、任意の数のサンプルウェル742を含み得ることが、当業者によって理解されるであろう。例えば、本開示によると、開放サンプルウェル742はそれぞれ、種々の体積の流体サンプルで充填もしく部分的に充填されることができ、それによって、例えば、サンプルの可用性または経費および/または特定の検定の要件に応じて、処理されるサンプル体積の低減または拡張を可能にする。さらに、上側プレート740が、全て非限定的実施例として、ポリマー材料(例えば、ポリスチレンまたはポリプロピレン)等の当技術分野で公知である、または本開示に従って以降で開発される、任意の材料で製造され得ることを理解されたい。加えて、当技術分野で公知であるように、表面は、親水性の増加、疎水性、不動態化、または細胞または他の被分析物への結合の増加を提供するように、種々の表面コーティングでコーティングされることができる。いくつかの実施例では、上側プレート740の底面740bは、以下で議論されるように、流体処理システムの下側部分と(恒久的または除去可能に)係合するように構成されることができる。例えば、いくつかの側面では、底面740bは、電磁構造730の上端730aに係合するためのその中に形成されたくぼみ、またはそれを通して電磁構造の一部がサンプルウェル742のそれぞれの周囲に配置されるように延在し得るボアを含むことができる。
ここで流体処理システム700の下側部分を参照すると、図7Aは、PCB720、ベースプレート710、および複数の電磁構造730を描写する。示されるように、PCB720は、電気信号が電源(図示せず)によって印加されることができ、電磁構造730が電気的に結合され得る、複数の電気接点722を備える。別様に本明細書で議論されるように、PCB720は、各電磁構造が個別にアドレス指定され、そこへの電気信号の選択的印加を通してコントローラによって作動され得るように、配線されることができる。加えて、PCB720は、それを通して電磁構造の一部が延在してベースプレート710と電気的に接触し得る、複数の孔724を含む。例えば、図7Aに示されるように、電磁構造730は、搭載支柱732と関連付けられる伝導リード線が、ベースプレート710に電気的に結合され得るように、電磁構造730が電気接点722上に着座されるときに孔724を通って延在する、搭載支柱732を含むことができる。示されるように、ベースプレート710は、搭載支柱732がそれとしっかり係合していることを確実にするように、搭載支柱732に対応するボアを含むことができる。ベースプレート710はまた、本開示に従って、電流が電磁構造730を通って流動することを可能にするために、1つまたはそれを上回る電気信号がPCB720の複数の電気接点722に印加され得るように、回路を完成させるように電力供給部に結合される(または接地される)ことができる。図7Aに示されるように、電磁構造730は、その周囲で、接点722に電気的に結合され、上端730aで終端する導線734がコイル状である、上部支柱を含むことができる。したがって、電流が電気接点722、ワイヤコイル734、上端730a、および金属ベースプレート710の間で流動すると(電流方向は、PCB720の特定の接点722に印加される信号の電圧に依存する)、ワイヤコイル734が、ソレノイドとして作用し、それによって、ワイヤコイル734を通して、かつその周囲で磁場を発生させ、その指向性が電流の方向に依存することを理解されたい。電磁構造730の上端730aは、種々の形状(例えば、その周囲でワイヤがコイル状である支柱と実質的に同一の断面形状)を有することができるが、上端730aは、優先的に伝導性材料から形成され、サンプルウェル内で磁場を集中させる、および/またはその一様性を増加させるレンズとして作用するように、サンプルウェルの周辺表面に対応するように成形され得ることが見出されている。理解されるはずであるように、図1-5および7によって具現化される実施例は、磁気構造が単一の水平層のみの中で流体コンテナの周囲に配列される、装置および方法を対象とする。本構成では、磁場の発生は、本開示の一側面のみを説明する、実質的にx-y平面内の粒子の混合を引き起こす。本実施形態においてさらに詳述されるであろうように、そのようなシステムおよび方法は、付加的磁場がz方向にも粒子の混合を引き起こすように発生される様式で修正されることができる
したがって、本開示に照らして、異なる混合パターンが、磁気構造の電磁石に印加されるRF波形を制御することによって達成され得ることを理解されたい。
円筒部材が、管115を説明する際に上記で説明されているが、三角形、正方形、長方形、または任意の他の多辺形状を含む、変動する断面形状を伴う他の形状も利用され得ることを理解されたい。
電磁石を備える磁気アセンブリおよび/または磁気構造は、金属管の外側に設置されることができる、またはそれ自体が金属管の一部であり、先端またはその近傍で金属と直接一体的であることができる。
本明細書に説明される教示が、当業者によって決定され得るような規定された必要性を満たすように修正および適合され得ることを理解されたい。
本出願人の開示に従って説明される磁気構造および流体処理システムは、LC、CE、またはMSデバイス等の当技術分野で公知である、または本開示に従って以降で開発および修正される、種々の分析機器と組み合わせて使用されることができる。ここで図6を参照すると、本出願人の教示の種々の側面による、1つの例証的流体処理および分析システムが、概略的に描写されている。図6に示されるように、流体処理システム610は、いくつかの実施形態による、磁気構造および開放ウェルサンプルプレートを使用して、流体サンプルを処理するように構成されることができる。処理された流体は、全て非限定的実施例として、手動サンプル装填デバイス(例えば、ピペット、マルチチャネルピペット)、または液体取扱ロボット、オートサンプラ、または音響液体取扱デバイス(例えば、LabCyte, Inc.(Sunnyvale, California)によって製造されるEcho(登録商標)525液体ハンドラ)等の種々の自動システムのうちのいずれかを使用して、流体処理システム610から処理されることができる。処理された流体は、渦駆動サンプル移送デバイス等の種々の流体移送デバイスを使用して、移送されることができる。上記のように、1つのサンプルウェルから除去されるサンプルは、さらなる処理ステップのためにプレート上の異なるサンプルウェルに添加されることができる、または下流分析器に送達されることができる。例えば、いくつかの側面では、処理されるサンプルは、インラインLC分離のためにLCカラム615に送達されることができ、溶出液は、処理された被分析物のイオン化のためにイオン源620に送達され、続いて、キャリアガスを通したそれらの移動度に基づいてイオンを分析するDMS625、および/またはそれらのm/z比に基づいてイオンを分析する質量分析計630によって、分析されることができる。いくつかの側面では、処理されたサンプルは、イオン源615に直接移送され、分離は、例えば、米国特許第8,217,344号に説明されるようなMSと一致した微分移動度分光計(DMS)アセンブリによって提供される。化学分離のためのDMSアセンブリと組み合わせて本出願人の開示に従って説明される、流体処理システムは、MS分析のためにサンプルを処理するためのLC(またはHPLC)カラムの必要性を排除し得る。種々の側面では、処理されたサンプルは、表面音響波噴霧(SAWN)装置、エレクトロスプレーイオン化(ESI)デバイス、およびマトリクス支援導入イオン化(MAII)源を使用して、MS等の分析機器の中に導入されることができる。
種々の上記で開示されるおよび他の特徴および機能、またはそれらの代替物が、望ましくは、多くの他の異なるシステムまたは用途に組み入れられ得ることを理解されたい。また、種々の現在では予定外または予想外の代替物、修正、変形例、またはそれらの改良が、続いて、当業者によって行われ得、その代替物、変形例、および改良もまた、以下の請求項によって包含されることを意図していることも理解されたい。

Claims (20)

  1. 流体を処理するための方法であって、
    体チャンバを有する少なくとも1つの流体コンテナを提供することであって、前記流体チャンバは、流体と、複数の磁性粒子とを含有する、ことと、
    前記少なくとも1つの流体コンテナを磁気アセンブリ上に配置することであって、前記磁気アセンブリは、前記流体チャンバの周辺を中心として位置する複数の電磁石を含み、前記複数の電磁石それぞれは、(i)電性コイル(ii)気レンズとを有し、前記導電性コイルは、z方向に延在する中心線を中心として位置し、前記磁気レンズは、前記導電性コイルによって生成された磁場を前記流体チャンバに向かって指向するように構成されており、かつ、配列されており、前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方は、前記z方向に移動可能であることと、
    記複数の電磁石のそれぞれに電気信号を提供することにより、前記流体チャンバ内に磁場を生成することであって、前記磁場は、前記複数の磁性粒子に影響を及ぼすように構成されている、ことと、
    前記流体チャンバ内の前記磁場をさらに修正するために、前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの前記少なくとも一方を前記z方向に移動させる間に、前記流体チャンバ内の前記磁場を修正するように前記電気信号を調節することと
    を含む、方法。
  2. 前記少なくとも1つの流体コンテナは流体的に隔離されてい複数の流体チャンバを備え、前記複数の電磁石のうちの少なくとも1つは、前記複数の流体チャンバのうちの2つ以上において前記磁場を生成するように構成されている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの流体コンテナは、サンプルプレート内に配列されている複数のサンプルウェルを備える、請求項1に記載の方法。
  4. 前記磁気アセンブリは、前記複数のサンプルウェル内に配列されている前記複数の磁性粒子に同時に影響を及ぼすように構成されている、請求項3に記載の方法。
  5. 前記サンプルプレートは、底面を備え、前記底面は、前記磁気アセンブリの少なくとも一部に除去可能に係合するように構成されてい請求項3に記載の方法。
  6. 前記流体チャンバ内の前記磁場を修正するように前記電気信号を調節することは、少なくとも1つの電気周波数波形を前記複数の電磁石のそれぞれに印加することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記複数の電磁石のそれぞれに印加される前記少なくとも1つの電気周波数波形は、位相遅延を有する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記流体チャンバは、μL~15mLの範囲内の最大体積を保持するように構成されている、請求項1に記載の方法。
  9. 前記複数の電磁石は、複数の垂直位置における前記少なくとも1つの流体チャンバの周囲に配列される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記磁気レンズは、前記コイルに対する前記電気信号を調節する間に移動される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記方法は、前記流体チャンバに流体を添加すること、または、前記流体チャンバの中で流体を混合すること、または、前前記流体チャンバから流体を除去すること、または、前記流体チャンバの中で流体を加熱することをさらに含む、請求項110のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記方法は、前記流体から前記複数の磁性粒子を除去することをさらに含む、請求項111のいずれか1項に記載の方法。
  13. 流体処理システムであって、
    少なくとも1つの流体コンテナであって、前記少なくとも1つの流体コンテナは、その中に流体チャンバを画定し、前記流体チャンバは、流体と、複数の磁性粒子とを含有する少なくとも1つの流体コンテナと、
    前記少なくとも1つの流体チャンバの周辺を中心として配置されている複数の電磁石を含む磁気アセンブリであって、前記複数の電磁石それぞれは、(i)電性コイル(ii)気レンズとを有し、前記導電性コイルは、z方向に延在する中心線を中心として位置し、前記磁気レンズは、前記導電性コイルによって生成された磁場を前記流体チャンバに向かって指向するように構成されており、かつ、配列されており、前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方は、前記z方向に移動可能である磁気アセンブリと、
    前記磁気アセンブリに結合されている制御構成要素
    を備え、
    前記制御構成要素は、
    (i)前記複数の電磁石のそれぞれによって生成された前記磁場を制御することにより、前記流体チャンバ内の前記複数の磁性粒子に磁気的に影響を及ぼすために十分な複数の磁場勾配を前記流体チャンバ内に生成することと、
    (ii)記複数の磁場勾配を前記流体チャンバ内に生成する一方で、前記磁気レンズまたは前記流体チャンバのうちの少なくとも一方を前記z方向に移動させることを制御することと
    を行うように構成されていシステム。
  14. 前記制御構成要素は、前記磁気レンズを前記導電性コイルに対して移動させるように構成されている、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記複数の磁性粒子は、常磁性またはフェリ磁性である、請求項13または請求項14に記載のシステム。
  16. 前記システムは、前記少なくとも1つの流体チャンバ内に磁場を生成することにより、前記流体チャンバの内面に前記複数の磁性粒子を引き寄せるための永久磁石をさらに備える、請求項1315のいずれか1項に記載のシステム。
  17. 前記システムは、前記磁気アセンブリを前記流体チャンバに隣接した位置まで移動させるための少なくとも1つの機械的手段をさらに備える、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記磁気アセンブリは、前記z方向に配向されている磁気軸を有する前記複数の電磁石のうちの少なくとも1つを有する、請求項16または請求項17に記載のシステム。
  19. 前記制御構成要素は前記複数の電磁石のそれぞれに少なくとも1つの電気周波数波形を印加することを介して前記複数の電磁石のそれぞれによって生成される前記磁場を制御するように構成されている、請求項1318のいずれか1項に記載のシステム。
  20. 前記電気周波数波形は、交流波形一定波形とを含む、請求項19に記載のシステム。
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