JP7492593B2 - ステアバイワイヤ式のステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアバイワイヤ式のステアリング装置に関する。
特許文献1の車両用操舵装置は、車速Vに基づきステアリングギア比G及び転舵角δを算出し、更に車速V及び操舵角θに応じた操舵反力成分T(V,θ)と、フリクション成分Tfと、操舵角速度θ′に応じた操舵反力成分T(θ′)との和から操舵反力Tを演算し、操舵反力成分T(V,θ)を、車速Vが大きいときほど小さな値となる特性とする。
特開2013-23145号公報
ところで、ステアバイワイヤ式のステアリング装置において、ステアリングギア比を可変に設定するとともに、ステアリングホイールなどの操舵操作入力部材の操作角速度[deg/s]に応じて操舵操作入力部材に付与する操舵反力を可変に設定する場合、ステアリングギア比によっては操舵反力の設定値が過小あるいは過大になって、ドライバの操作負荷が増大するおそれがあった。
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操舵操作入力部材に付与する操舵反力を適切に設定して、ドライバの操作負荷を安定的に抑えることができる、ステアバイワイヤ式のステアリング装置を提供することにある。
本発明によれば、その1つの態様において、車両に取り付けられたステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、操舵入力装置であって、操舵操作入力部材と、前記操舵操作入力部材に操舵反力を付与する反力アクチュエータと、を備える前記操舵入力装置と、制御装置であって、前記操舵操作入力部材の操作角に対する前記車両のタイヤの操舵角の比であるステアリングギア比を、前記車両の車速に応じて可変とするステアリングギア比可変部と、前記反力アクチュエータの出力量を、前記操舵操作入力部材の操作角速度に応じて制御する反力アクチュエータ制御部と、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比に基づき、前記ステアリングギア比が所定値より小さいときに、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が大きいときほど増大させ、前記ステアリングギア比が前記所定値より大きいときに、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が大きいときほど減少させるように可変させる反力アクチュエータ出力量可変部と、を備える前記制御装置と、を有する。
また、本発明の別の態様によれば、前記反力アクチュエータ制御部は、前記反力アクチュエータの出力量を、前記操舵操作入力部材の操作角速度に応じて制御し、前記操作角速度に応じた反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が零であるときに零とし、前記操作角速度が大きいときほど増大させ、前記反力アクチュエータ出力量可変部は、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比に基づき、前記ステアリングギア比が小さいときほど大きく設定するゲインで、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を可変させる。
また、本発明の別の態様によれば、前記ステアリングギア比可変部は、前記操舵操作入力部材の操作角に対する前記車両のタイヤの操舵角の比であるステアリングギア比を、前記車両の車速に応じ、前記車両の車速が小さいときほど前記ステアリングギア比を減少させるように可変とし、前記反力アクチュエータ制御部は、前記反力アクチュエータの出力量を、前記操舵操作入力部材の操作角速度に応じて制御し、前記操作角速度に応じた反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が小さいときほど減少させ、前記操作角速度が大きいときほど増大させ、前記反力アクチュエータ出力量可変部は、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比に基づき、前記ステアリングギア比が小さいときほど大きく設定するゲインで、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を可変させる。
本発明によれば、ステアリングギア比及び操舵操作入力部材の操作角速度の条件が異なっても、操舵操作入力部材に付与する操舵反力を適切に設定して、ドライバの操作負荷を安定的に抑えることができる。
ステアバイワイヤ式のステアリング装置のシステム構成図である。 操舵制御装置の機能ブロック図である。 車速Vとステアリングギア比Kgとの相関を例示する線図である。 反力トルク算出部の第1実施形態を示す機能ブロック図である。 操作角θと操舵反力トルクTs-θとの相関を示す線図である。 車速Vと第1ゲインG1との相関を示す線図である。 操作角速度Δθと操舵反力トルクTs-Δθとの相関を示す線図である。 ステアリングギア比Kgと第2ゲインG2との相関を示す線図である。 操作角速度Δθに応じた第2操舵反力トルクTs2のステアリングギア比Kgによる違いを示す線図である。 操舵反力トルクTsの算出処理の手順を示すフローチャートである。 操作角θ、操作角速度Δθ、操舵反力トルクTsの相関を示すタイムチャートである。 反力トルク算出部の第2実施形態を示す機能ブロック図である。 ステアリングギア比Kgと第2ゲインG2との相関の操作方向(切り増し/切り戻し)による切り替えを示す線図である。 反力トルク算出部の第3実施形態を示す機能ブロック図である。
以下、本発明に係るステアバイワイヤ式のステアリング装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、自動車などの車両100に取り付けられたステアバイワイヤ式のステアリング装置200の一態様を示すシステム構成図である。図1のFrは、車両前方を示している。
ステアリング装置200は、転舵させる前輪101,102(換言すれば、前タイヤ)と、操舵操作入力部材としてのステアリングホイール310とが機械的に分離した操舵システムである。
そして、ステアリング装置200は、ステアリングホイール310を備える操舵入力装置300、操舵アクチュエータ装置400、操舵制御装置500を有する。
操舵入力装置300は、ステアリングホイール310、ステアリングシャフト320、反力アクチュエータ330、操作角センサ340を有する。
ステアリングシャフト320は、ステアリングホイール310の回転に伴って回転するが、前輪101,102とは機械的に分離されている。
反力アクチュエータ330は、モータなどを用いてステアリングシャフト320に操舵反力を付与するデバイスであり、モータの他、トルクダンパ、操作角制限機構、減速機などを備える。
ステアリング装置200は、上記の反力アクチュエータ330を備えることで、車両100の運転者がステアリングホイール310を操舵操作することで発生する操作トルクと、反力アクチュエータ330が発生する操舵反力トルクとの差分によって、ステアリングホイール310が回される。
操作角センサ340は、ステアリングシャフト320の回転角度、換言すれば、ステアリングホイール310の操作角θを検出するセンサである。
操作角センサ340は、例えば、ステアリングホイール310が中立位置であるときに操作角θが零であると検出し、右方向の操作角θをプラス、左方向の操作角θをマイナスで示す。
但し、本願において、操作角θの増大は、右方向への操作角θの増大と左方向への操作角θの増大との双方を含むものとする。
操舵アクチュエータ装置400は、モータなどの操舵アクチュエータ410、操舵アクチュエータによって前輪101,102を転舵させる転舵機構420、操舵アクチュエータ410の位置から前輪101,102の操舵角δ(換言すれば、前タイヤの切れ角)を検出する操舵角センサ430を有する。
操舵制御装置500は、MPU(Microprocessor Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むマイクロコンピュータ510を主体とする電子制御装置であって、外部から取得した各種信号に基づき演算処理し、反力アクチュエータ330の制御信号及び操舵アクチュエータ410の制御信号を出力する。
また、車両100は、車輪101-104それぞれの回転速度である車輪速を検出する車輪速センサ621-624を備える。
操舵制御装置500は、操作角センサ340、操舵角センサ430、車輪速センサ621-624が出力する検出信号をそれぞれ取得する。
そして、操舵制御装置500は、ステアリングホイール310の操作角θの検出値及びステアリングギア比Kgの設定値に基づき目標操舵角δtgを算出し、前輪101,102の操舵角δが目標操舵角δtgに近づくように操舵アクチュエータ410に出力する制御信号を算出する。
なお、ステアリングギア比Kgは、「ステアリングギア比Kg=ステアリングホイール310の操作角θ/前輪101,102の操舵角δ」として定義される値であり、ステアバイワイヤ式のステアリング装置200では任意に設定可能な値である。
ここで、ステアリングギア比Kgが小さいときほど、ステアリングホイール310の操作角θに対する前輪101,102の操舵角δが大きくなり、ステアリングホイール310を少し回すことで前輪101,102の切れ角が大きく変化することになる。
一方、ステアリングギア比Kgが大きいときほど、ステアリングホイール310の操作角θに対する前輪101,102の操舵角δが小さくなり、ステアリングホイール310をより大きく回さないと前輪101,102の切れ角が変化しないことになる。
以下では、操舵制御装置500による、ステアリングギア比Kg、及び、操舵反力トルクTs(換言すれば、反力アクチュエータ330の出力量)の設定処理を、詳細に説明する。
図2は、操舵制御装置500(詳細には、マイクロコンピュータ510)の一態様を示す機能ブロック図である。
操舵制御装置500は、操作角取得部520、車速取得部530、ステアリングギア比算出部540、反力トルク算出部550としての機能を備える。
操作角取得部520は、操作角センサ340が出力する信号を取り込み、ステアリングホイール310の操作角θ[deg]の情報を取得する。
なお、操作角θは符号付きのデータであって、符合によってステアリングホイール310が中立位置から右方向に操作されたか左方向に操作されたかを示す。
また、車速取得部530は、車輪速センサ621-624が出力する信号を取り込み、車両100の車速V[km/h]の情報を取得する。
なお、車速取得部530は、車両100の駆動軸の回転速度などから車速Vを検出する車速センサの出力を取り込んで、車速Vの情報を取得することができる。
ステアリングギア比算出部540は、車速取得部530から車速Vの情報を取り込み、ステアリングギア比Kgの設定値を車速Vの情報に応じて可変とする。
つまり、ステアリングギア比算出部540は、ステアリングギア比可変部として機能する。
図3は、車速Vとステアリングギア比Kgとの相関の一態様を示す線図である。
ステアリングギア比算出部540は、車速Vが車速V2から車速V3(V2<V3)までの速度域では、ステアリングギア比Kgを最小値Kgminに保持する。
そして、ステアリングギア比算出部540は、車速Vが車速V3から車速V4(V3<V4)までの速度域では車速Vが高くになるにつれてステアリングギア比Kgが比例的に増大させ、車速Vが車速V4以上の速度域ではステアリングギア比Kgを最大値Kgmaxに保持する。
また、ステアリングギア比算出部540は、車速Vが車速V1から車速V2(V1<V2)までの速度域では、車速Vが低くなるにつれてステアリングギア比Kgを比例的に増大させ、車速Vが車速V1以下の速度域ではステアリングギア比Kgを中間値Kgmid(Kgmin<Kgmid<Kgmax)に保持する。
つまり、図3に示した例では、車速V2以上の速度域では、車速Vが小さいときほどステアリングギア比Kgを減少させる。
車両100が旋回する場合、低速旋回では旋回半径が小さい場合が多いため、大きな操舵角δが必要となるのに対し、高速旋回では旋回半径が大きい場合が多いため、通常は大きな操舵角δが必要となることはない。
このため、ステアリングギア比Kgが車速Vに関わらずに一定であると、低速旋回におおいてドライバによるステアリングホイール310の持ち替えが頻発してドライバの操作負荷が大きくなったり、高速旋回でステアリングホイール310操作に対して車両100の向きが過敏に変わることで操縦安定性が悪化したりする。
そこで、ステアリングギア比算出部540は、基本的に車速Vが小さいときほどステアリングギア比Kgを小さくすることで、低速域においてドライバの操作負荷を軽減しつつ、高速域での操縦安定性を確保する。
なお、図3における車速V1-V4は、例えば、車速V1=5km/h、車速V2=10km/h、車速V3=20km/h、車速V4=60km/hとすることができる。
但し、車速Vとステアリングギア比Kgとの相関を、図3に示した相関に限定するものではない。
例えば、ステアリングギア比算出部540は、車速Vの増大変化に対してステアリングギア比Kgを減少させずに、車速Vの増大変化に対してステアリングギア比Kgを保持若しくは増大させ、車速Vが零であるときにステアリングギア比Kgを最小値とし、車速Vが高くなるほどステアリングギア比Kgを大きくすることができる。
反力トルク算出部550は、車速取得部530が取得した車速V、操作角取得部520が取得したステアリングホイール310の操作角θ、及び、ステアリングギア比算出部540が算出したステアリングギア比Kgの情報を取り込む。
そして、反力トルク算出部550は、車速V、操作角θ、操作角θから算出した操作角速度Δθ[deg/s]、及び、ステアリングギア比Kgに基づき、操舵反力トルクTs[Nm](換言すれば、反力アクチュエータ330の出力量)の指令値を求める。
なお、反力トルク算出部550は、操舵反力トルクTsを符合付きで演算し、符合によって操舵反力トルクTsの方向を指示する。
また、反力トルク算出部550は、後で詳細に説明するように、操舵反力トルクTsを、ステアリングホイール310の操作角速度Δθに応じて制御する反力アクチュエータ制御部としての機能、及び、操作角速度Δθに応じた操舵反力トルクTsを、ステアリングギア比Kgに基づいて可変させる反力アクチュエータ出力量可変部としての機能を備える。
[第1実施形態]
図4は、反力トルク算出部550の第1実施形態を示す機能ブロック図である。
図4に示す反力トルク算出部550は、第1反力トルク算出部551、操作角速度算出部552、第2反力トルク算出部553、加算部554を有する。
第1反力トルク算出部551は、操作角θ及び車速Vに基づき第1操舵反力トルクTs1を算出する。
詳細には、第1反力トルク算出部551は、操作角θに基づき操舵反力トルクTs-θを算出し、また、車速Vに基づき第1ゲインG1を算出する。そして、第1反力トルク算出部551は、操舵反力トルクTs-θに第1ゲインG1を乗算して第1操舵反力トルクTs1(Ts1=Ts-θ・G1)を算出する。
図5は、操作角θと操舵反力トルクTs-θとの相関の一態様を示す線図である。
第1反力トルク算出部551は、操舵反力トルクTs-θを、操作角θが零であってステアリングホイール310の中立位置であるときに零に設定する。
そして、第1反力トルク算出部551は、操舵反力トルクTs-θの絶対値を、操作角θの絶対値の増大に応じて漸増させる。
図6は、車速Vと第1ゲインG1との相関の一態様を示す線図である。
第1反力トルク算出部551は、第1ゲインG1(G1>0)を、車速Vが低いほど大きな値に設定する。
これにより、第1反力トルク算出部551は、第1操舵反力トルクTs1を、ステアリングホイール310の操作角θの絶対値が大きくなるほど大きな値に設定し、更に、そのときの車速Vが低いほど大きな値に設定する。
操作角速度算出部552は、操作角θのデータを時間微分して操作角速度Δθ[deg/s]を算出する。
詳細には、操作角速度算出部552は、操作角θの最新値と、操作角θの所定時間前の値との差分を求め、単位時間当たりの操作角θの変化量である操作角速度Δθを求める。
第2反力トルク算出部553は、操作角速度Δθ及びステアリングギア比Kgに基づき第2操舵反力トルクTs2を算出する。
詳細には、第2反力トルク算出部553は、操作角速度Δθに基づき操舵反力トルクTs-Δθを算出し、また、ステアリングギア比Kgに基づき第2ゲインG2を算出する。そして、第2反力トルク算出部553は、操舵反力トルクTs-Δθに第2ゲインG2を乗算して第2操舵反力トルクTs2(Ts2=Ts-Δθ・G2)を算出する。
ここで、操作角速度Δθに基づき操舵反力トルクTs-Δθを算出する第2反力トルク算出部553の機能が、ステアリングホイール310の操作角速度Δθに応じて操舵反力トルクTsを制御する反力アクチュエータ制御部の機能に相当する。
また、ステアリングギア比Kgに基づき求めた第2ゲインG2で第2操舵反力トルクTs2を補正する第2反力トルク算出部553の機能が、操作角速度Δθに応じた操舵反力トルクTs-Δθを、ステアリングギア比Kgに基づいて可変させる反力アクチュエータ出力量可変部の機能に相当する。
そして、加算部554は、第1反力トルク算出部551から第1操舵反力トルクTs1を取り込み、更に、第2反力トルク算出部553から第2操舵反力トルクTs2を取り込み、第1操舵反力トルクTs1と第2操舵反力トルクTs2との加算値を最終的な操舵反力トルクTs(Ts=Ts1+Ts2)の指令値として求める。
つまり、反力トルク算出部550は、操舵反力トルクTsを、操作角θに応じた第1操舵反力トルクTs1と、操作角速度Δθに応じた第2操舵反力トルクTs2とで決定し、操作角θに応じた第1操舵反力トルクTs1を車速Vに応じて修正し、操作角速度Δθに応じた第2操舵反力トルクTs2をステアリングギア比Kgに応じて修正する。
以下で、第2反力トルク算出部553による第2操舵反力トルクTs2の算出処理を詳細に説明する。
図7は、操作角速度Δθと操舵反力トルクTs-Δθとの相関の一態様を示す線図である。
第2反力トルク算出部553は、操舵反力トルクTs-Δθを、操作角速度Δθが零であってステアリングホイール310の操作角θに変化がないとき、換言すれば、操作角θが一定に保持されているとき、零に設定する。
そして、第2反力トルク算出部553は、操舵反力トルクTs-Δθの絶対値を、操作角速度Δθの絶対値の増大に応じて増大し、ステアリングホイール310に付与する操舵反力トルクを、ステアリングホイール310を回す速度が速いときほど増大させる。
図8は、ステアリングギア比Kgと第2ゲインG2との相関の一態様を示す線図である。
第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2を、ステアリングギア比Kgが小さいときほど大きな値に設定する。
ここで、ステアリングギア比Kgが小さいときほど、操作角θに対する操舵角δが大きくなり、ステアリングホイール310を少し回すことで前輪101,102の切れ角が大きく変化する。
したがって、第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2を、操作角θに対する操舵角δが大きくなるほど、第2ゲインG2を大きな値に設定する。
更に、第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2を、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより小さいときにプラスの値に設定し、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより大きいときにマイナスの値に設定し、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthであるときに零に設定する。
そして、第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2の絶対値を、ステアリングギア比Kgと所定値Kgthとの偏差の絶対値の増大に応じて増大させる。
図9は、操舵反力トルクTs-Δθと第2ゲインG2とを乗算した第2操舵反力トルクTs2と、ステアリングギア比Kgとの相関の示す線図である。
ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより小さいときは第2ゲインG2がプラスであるため、第2操舵反力トルクTs2は、操舵反力トルクTs-Δθの符号と同じ符号に算出され、第1操舵反力トルクTs1を増大補正する値になる。
そして、第2操舵反力トルクTs2の絶対値は、操作角速度Δθの絶対値が大きいときほど大きくなり、かつ、ステアリングギア比Kgが小さいときほど大きくなる。
つまり、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより小さいとき、ステアリングホイール310に付与する操舵反力トルク(換言すれば、反力アクチュエータ330の出力量)は、操作角速度Δθが大きいときほど大きくなり、かつ、ステアリングギア比Kgが小さいときほど大きくなる。
これにより、ステアリングギア比Kgが小さい値に設定される低速域で、ドライバがステアリングホイール310を急に操作して操作角速度Δθが大きくなると、第2反力トルク算出部553は、第2操舵反力トルクTs2を増大させることで操舵反力トルクTsを増やしてステアリングホイール310の切り過ぎを抑止する。
一方、ステアリングギア比Kgが小さい値に設定される低速域であっても、ドライバがステアリングホイール310を保持していて操作角速度Δθが零付近になると、第2反力トルク算出部553は、操舵反力トルクTs-Δθを零近傍に設定することで第2操舵反力トルクTs2を小さくする。
これにより、ドライバがステアリングホイール310を保持するときの操作負荷が軽減し、ドライバの操作感が向上する。
一方、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより大きいときは第2ゲインG2がマイナスに設定されるため、第2操舵反力トルクTs2の符号は、操舵反力トルクTs-Δθ及び操舵反力トルクTs-θの符号を反転させた符号になり、第2操舵反力トルクTs2は、第1操舵反力トルクTs1を減少補正する値になる。
そして、第2反力トルク算出部553は、第2操舵反力トルクTs2の絶対値を、操作角速度Δθの絶対値が大きいときほど大きくし、かつ、ステアリングギア比Kgが大きいときほど大きくする。
したがって、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより大きいとき、操作角速度Δθが大きいときほど、符合反転された第2操舵反力トルクTs2の絶対値が大きくなり、操作角速度Δθが小さいときに比べて操舵反力トルクTsが小さくなる。
つまり、第2反力トルク算出部553は、ステアリングギア比Kgが所定値Kgthより大きいとき、第2操舵反力トルクTs2を操作角速度Δθが大きいときほど減少させることになる。
これにより、大きな操舵角δが一般的に必要とされない高速域であっても、例えば、障害物を回避するなどのためにドライバがステアリングホイール310を急に操作した場合(換言すれば、ステアリングホイール310を大きく切る必要がある場合)は、操作角速度Δθが小さい場合に比べて操舵反力トルクTsを小さくなる。
このため、ドライバの操作負担を軽減し、また、車両100の操縦性(障害物の回避性能)が向上する。
また、大きな操舵角δが一般的に必要とされない高速域において、ドライバがステアリングホイール310を保持していて操作角速度Δθが小さい場合は、操作角速度Δθが大きいときに比べて操舵反力トルクTsが大きくなり、ステアリングホイール310のふらつきを抑制できる。
なお、第2操舵反力トルクTs2の算出に用いる第2ゲインG2の特性を、図8の特性、つまり、ステアリングギア比Kgの減少に応じてマイナスの値からプラスの値に漸増する特性に限定するものではない。
例えば、第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2を、G2>0とし、かつ、ステアリングギア比Kgの減少に応じて漸増させることができる。
図10は、操舵制御装置500(詳細には、反力トルク算出部550)による操舵反力トルクTsの算出手順を示すフローチャートである。
操舵制御装置500は、ステップS801(第1反力トルク算出部551)で、車速V及び操作角θに基づき第1操舵反力トルクTs1を算出する。
次いで、操舵制御装置500は、ステップS802(操作角速度算出部552)で、操作角θから操作角速度Δθを算出する。
また、操舵制御装置500は、次のステップS803(第2反力トルク算出部553)で、操作角速度Δθ及びステアリングギア比Kgに基づき第2操舵反力トルクTs2を算出する。
そして、操舵制御装置500は、ステップS804(加算部554)で、第1操舵反力トルクTs1と第2操舵反力トルクTs2とを加算して操舵反力トルクTsを求め、操舵反力トルクTsの指令信号を、反力アクチュエータ330に出力する。
図11は、第2ゲインG2がプラスの値に設定される低速域での操作角θ、操作角速度Δθ、操舵反力トルクTsの相関を例示するタイムチャートである。
図11において、実線は、ステアリングギア比Kgが第1ステアリングギア比Kg1であるときの操舵反力トルクTsを示し、破線はステアリングギア比Kgが第1ステアリングギア比Kg1より大きい第2ステアリングギア比Kg2(Kg1<Kg2)であるときの操舵反力トルクTsを示す。
前述のように、操舵反力トルクTsは、操作角θに応じた第1操舵反力トルクTs1と操作角速度Δθに応じた第2操舵反力トルクTs2との加算値である。
そして、第1操舵反力トルクTs1は、操作角θの絶対値の増大に応じて増大する。
一方、第2操舵反力トルクTs2は、操作角速度Δθが零であるとき(換言すれば、操作角θが一定であるとき)は零に設定され、操作角速度Δθの絶対値が大きいときほど大きくなる。
したがって、ステアリングホイール310の保持状態であって操作角速度Δθが零である時刻t0から時刻t2までの間、及び、時刻t3から時刻t4までの間の操作角速度Δθが零である状態では、操舵反力トルクTs=第1操舵反力トルクTs1となり、操作角θに応じた操舵反力トルクTsに設定される。
また、時刻t1から時刻t3までの間の操作角θが変化している状態では、操作角θの増大に応じて第1操舵反力トルクTs1が増大変化し、更に、操作角速度Δθが零ではないので、第2操舵反力トルクTs2は操作角速度Δθが大きくなるほど大きく設定され、第1操舵反力トルクTs1よりも大きな操舵反力トルクTsが設定される。
更に、第2操舵反力トルクTs2は、ステアリングギア比Kgが小さいときほど大きくなるため、時刻t1から時刻t3までの間の操作角θが変化している状態において、ステアリングギア比Kgが第1ステアリングギア比Kg1であるときの操舵反力トルクTsは、ステアリングギア比Kgが第2ステアリングギア比Kg2(Kg1<Kg2)であるときの操舵反力トルクTsよりも大きくなる。
これにより、ドライバがステアリングホイール310を回転操作している状態であって、ステアリングギア比Kgが小さいときは、ステアリングギア比Kgが大きいときに比べて操舵反力トルクTsが大きくなる。
このように、操舵制御装置500は、低速域において、ステアリングギア比Kgを小さくすることでステアリングホイール310の持ち替えが頻発することを抑止し、また、ステアリングギア比Kgを小さくしたときに、操舵角δが過剰に大きくなるようなステアリングホイール310の操作がなされることを、操舵反力トルクTsが大きくすることで抑止する。
したがって、操舵制御装置500は、車両100の旋回半径が小さくなり過ぎることによって巻き込むような車両挙動が発生することを抑止でき、ドライバは車両100をより適切に操縦することが可能となる。
また、反力トルク算出部550は、例えば、車両100が交差点に進入するときに、車速Vの低下に応じてステアリングギア比Kgを減少させるが、係るステアリングギア比Kgの減少変化に並行して、操作角速度Δθに応じた第2操舵反力トルクTs2をステアリングギア比Kgの減少に対して増大させる。
したがって、車両100が交差点に進入するときにステアリングギア比Kgが減少しても、車両100の旋回半径が小さくなり過ぎることが抑止され、車両100が交差点を旋回するときのトレース性能が向上する。
更に、反力トルク算出部550は、車両100が旋回するときに、ドライバがステアリングホイール310を回転させている状態から保持する状態になると、セルフアライニングトルクの発生に対して操舵反力トルクTsを小さくする。
これにより、旋回状態でのドライバの操作負荷を軽減できる。
[第2実施形態]
図12は、反力トルク算出部550の第2実施形態を示す機能ブロック図である。
第2実施形態において、反力トルク算出部550は、第1実施形態と同様に、第1反力トルク算出部551、操作角速度算出部552、第2反力トルク算出部553、加算部554を有し、更に、操作方向判断部555を付加して構成される。
操作方向判断部555は、操作角θの情報及び操作角速度Δθの情報を取り込み、操作角θ及び操作角速度Δθに基づき、切り増し(換言すれば、切り込み)と切り戻しとのいずれの方向にステアリングホイール310が操作されているかを判断し、操作方向を示す信号を出力する。
操作方向判断部555は、操作角θがプラスでかつ操作角速度Δθがプラスであるときに切り増しを判定し、操作角θがマイナスでかつ操作角速度Δθがマイナスであるときに切り増しを判定する。
また、操作方向判断部555は、操作角θがプラスでかつ操作角速度Δθがマイナスであるときに切り戻しを判定し、操作角θがマイナスでかつ操作角速度Δθがプラスであるときに切り戻しを判定する。
第2反力トルク算出部553は、操作角速度Δθの情報、ステアリングギア比Kgの情報に加え、操作方向判断部555から操作方向の情報を取り込み、これらの情報に基づき第2操舵反力トルクTs2を算出する。
ここで、第2反力トルク算出部553は、第1実施形態と同様に、操作角速度Δθに基づき操舵反力トルクTs-Δθを求め、また、ステアリングギア比Kgに基づき第2ゲインG2を求め、操舵反力トルクTs-Δθに第2ゲインG2を乗算して第2操舵反力トルクTs2を算出する。
更に、第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2を、操作方向の情報、つまり、ステアリングホイール310の操作方向が切り増しと切り戻しとのいずれであるかによって切り替える。
つまり、第2反力トルク算出部553は、ステアリングギア比Kgが同じであっても、ステアリングホイール310の操作方向によって第2ゲインG2を異ならせ、結果的に第2操舵反力トルクTs2の大きさをステアリングホイール310の操作方向によって変更する。
図13は、ステアリングギア比Kgと第2ゲインG2との相関を示す図であって、図13の実線は、切り増しのときに適用する第2ゲインG2を示し、図13の点線は、切り戻しのときに適用する第2ゲインG2を示す。
なお、第2反力トルク算出部553は、ステアリングギア比Kgから第2ゲインG2を求めるテーブル(あるいは関数)として、切り増し用のテーブルと切り戻し用のテーブルとを備え、操作方向判断部555による判断結果に基づき参照するテーブルを切り替えることができる。
第2反力トルク算出部553は、第2ゲインG2を、ステアリングギア比Kgが小さくなるほど大きくし、かつ、切り戻しのときは切り増しのときに比べて大きくする。
詳細には、ステアリングギア比Kgの減少変化に対する第2ゲインG2の増大変化の傾きを切り戻しのときは切り増しのときに比べて大きくし、ステアリングギア比Kgが低くなるほど、切り戻しのときの第2ゲインG2と切り増しのとき第2ゲインG2との差を大きくする。
これにより、第2反力トルク算出部553は、切り戻しで操作角速度Δθが速くなる場合、切り増しのときに比べて第2操舵反力トルクTs2引いては操舵反力トルクTsを大きくし、切り戻しにおいてステアリングホイール310の操作がラフになることを抑止する。
つまり、ステアリングホイール310の切り戻しのときは、切り増し(換言すれば、切り込み)のときに比べて、ドライバによるステアリングホイール310の操作がラフになり易く、車両100の旋回トレース性能が低下する場合がある。
そこで、第2反力トルク算出部553は、操作角速度Δθに応じた第2操舵反力トルクTs2を、切り戻し操作のときには切り増しのときに比べて大きくすることで、ステアリングホイール310の切り戻し操作に対する手応えをドライバに与える。
これにより、切り戻しのときにステアリングホイール310の操作がラフになることが抑止され、車両100の旋回トレース性能が向上する。
なお、操作方向による第2ゲインG2の切り替え特性を、図13の特性に限定するものではない。
例えば、第2反力トルク算出部553は、切り戻し操作のときの第2ゲインG2と切り増し操作のときの第2ゲインG2との差を一定値としたり、極低速域において切り戻し操作のときの第2ゲインG2と切り増し操作のときの第2ゲインG2とを同じ値に設定したりすることができる。
[第3実施形態]
図14は、反力トルク算出部550の第3実施形態を示す機能ブロック図である。
第3実施形態において、反力トルク算出部550は、第1実施形態と同様に、第1反力トルク算出部551、操作角速度算出部552、第2反力トルク算出部553、加算部554を有し、更に、変化リミッタ部556を付加して構成される。
変化リミッタ部556は、第2反力トルク算出部553が操作角速度Δθ及びステアリングギア比Kgに基づき算出した第2操舵反力トルクTs2を取得し、取得した第2操舵反力トルクTs2の変化を制限する処理を施し、処理後の第2操舵反力トルクTs2を加算部554に出力する。
詳細には、変化リミッタ部556は、演算周期の前回において加算部554に出力した第2操舵反力トルクTs2と、第2反力トルク算出部553から今回取得した第2操舵反力トルクTs2との差が上限値を上回る場合、第2操舵反力トルクTs2の前回値との差が上限値となる第2操舵反力トルクTs2を加算部554に出力する。
係る演算処理によって、変化リミッタ部556は、加算部554が取り込む第2操舵反力トルクTs2の単位時間当たりの変化量を上限値以下に制限する。
反力アクチュエータ330による操舵反力トルクの制御に応答遅れがあると、実際の操舵反力トルクがオーバーシュートあるいはアンダーシュートし、実際の操舵反力トルクがオーバーシュートあるいはアンダーシュートすることで、ステアリングホイール310が戻される違和感をドライバが覚えることになる。
ここで、変化リミッタ部556が、反力アクチュエータ330が追従できる範囲内で第2操舵反力トルクTs2を変化させれば、実際の操舵反力トルクのオーバーシュートやアンダーシュートを抑制でき、操舵反力トルクの変化によるドライバの違和感を抑制できる。
つまり、変化リミッタ部556の仕様(詳細には、第2操舵反力トルクTs2の変化を制限する処理で用いる上限値)は、反力アクチュエータ330の応答遅れに応じて決定され、実際の操舵反力トルクのオーバーシュートやアンダーシュートを抑制できるように適合される。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、反力トルク算出部550は、図12に示した操作方向判断部555と図14に示した変化リミッタ部556との双方を備えることができる。
また、加算部554が第1操舵反力トルクTs1と第2操舵反力トルクTs2とを加算して求めた操舵反力トルクTsの変化を制限して、反力アクチュエータ330に出力する変化リミッタ部を設けることができる。
また、第2反力トルク算出部553における操作角速度Δθとステアリングギア比Kgとに基づく第2操舵反力トルクTs2の算出処理は、操作角速度Δθに基づき算出した操舵反力トルクTs-Δθに、ステアリングギア比Kgに応じた第2ゲインG2を乗算する処理に限定されず、上記実施形態と同等の特性で第2操舵反力トルクTs2が得られる算出処理を適宜採用できる。
例えば、第2反力トルク算出部553は、操作角速度Δθから第2操舵反力トルクTs2を求める変換テーブル(あるいは関数)を、異なるステアリングギア比Kg毎に複数備え、そのときのステアリングギア比Kgに基づき選択した変換テーブルを用いて、操作角速度Δθに対応する第2操舵反力トルクTs2を求めることができる。
また、ステアリング装置200は、操舵入力装置300を制御する第1電子制御装置と、操舵アクチュエータ装置400を制御する第2電子制御装置とを個別に備えることができる。
そして、例えば、操舵アクチュエータ装置400を制御する第2電子制御装置が、ステアリングギア比可変部の機能を備え、操舵入力装置300を制御する第1電子制御装置が、反力アクチュエータ制御部及び反力アクチュエータ出力量可変部の機能を備えることができる。
100…車両、101-104…車輪(タイヤ)、200…ステアバイワイヤ式のステアリング装置、300…操舵入力装置、310…ステアリングホイール(操舵操作入力部材)、330…反力アクチュエータ、340…操作角センサ、400…操舵アクチュエータ装置、500…操舵制御装置(制御装置)、540…ステアリングギア比算出部(ステアリングギア比可変部)、550…反力トルク算出部、551…第1反力トルク算出部、552…操作角速度算出部、553…第2反力トルク算出部(反力アクチュエータ制御部、反力アクチュエータ出力量可変部)、554…加算部、621-624…車輪速センサ

Claims (6)

  1. 車両に取り付けられたステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、
    操舵入力装置であって、
    操舵操作入力部材と、
    前記操舵操作入力部材に操舵反力を付与する反力アクチュエータと、
    を備える前記操舵入力装置と、
    制御装置であって、
    前記操舵操作入力部材の操作角に対する前記車両のタイヤの操舵角の比であるステアリングギア比を、前記車両の車速に応じて可変とするステアリングギア比可変部と、
    前記反力アクチュエータの出力量を、前記操舵操作入力部材の操作角速度に応じて制御する反力アクチュエータ制御部と、
    前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比に基づき、前記ステアリングギア比が所定値より小さいときに、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が大きいときほど増大させ、前記ステアリングギア比が前記所定値より大きいときに、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が大きいときほど減少させるように可変させる反力アクチュエータ出力量可変部と、
    を備える前記制御装置と、
    を有する、ステアバイワイヤ式のステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量の変化を制限する変化リミッタ部を更に備える、
    ステアバイワイヤ式のステアリング装置。
  3. 車両に取り付けられたステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、
    操舵入力装置であって、
    操舵操作入力部材と、
    前記操舵操作入力部材に操舵反力を付与する反力アクチュエータと、
    を備える前記操舵入力装置と、
    制御装置であって、
    前記操舵操作入力部材の操作角に対する前記車両のタイヤの操舵角の比であるステアリングギア比を、前記車両の車速に応じて可変とするステアリングギア比可変部と、
    前記反力アクチュエータの出力量を、前記操舵操作入力部材の操作角速度に応じて制御し、前記操作角速度に応じた反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が零であるときに零とし、前記操作角速度が大きいときほど増大させる反力アクチュエータ制御部と、
    前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比に基づき、前記ステアリングギア比が小さいときほど大きく設定するゲインで、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を可変させる反力アクチュエータ出力量可変部と、
    を備える前記制御装置と、
    を有する、ステアバイワイヤ式のステアリング装置。
  4. 請求項1に記載のステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、
    前記制御装置は、
    前記操舵操作入力部材の操作方向が切り増しと切り戻しとのいずれであるかを判断する操作方向判断部を更に備え、
    前記反力アクチュエータ出力量可変部は、
    前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比が小さいときほど増大させるとともに、前記操舵操作入力部材の切り戻しのときは、切り増しのときよりも大きくする、
    ステアバイワイヤ式のステアリング装置。
  5. 請求項1に記載のステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、
    前記反力アクチュエータ制御部は、
    前記車両の車速及び前記操舵操作入力部材の操作角に応じた前記反力アクチュエータの出力量の指令値と、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量の指令値との加算値に基づき、前記反力アクチュエータの出力量を制御する、
    ステアバイワイヤ式のステアリング装置。
  6. 車両に取り付けられたステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、
    操舵入力装置であって、
    操舵操作入力部材と、
    前記操舵操作入力部材に操舵反力を付与する反力アクチュエータと、
    を備える前記操舵入力装置と、
    制御装置であって、
    前記操舵操作入力部材の操作角に対する前記車両のタイヤの操舵角の比であるステアリングギア比を、前記車両の車速に応じ、前記車両の車速が小さいときほど前記ステアリングギア比を減少させるように可変とするステアリングギア比可変部と、
    前記反力アクチュエータの出力量を、前記操舵操作入力部材の操作角速度に応じて制御し、前記操作角速度に応じた反力アクチュエータの出力量を、前記操作角速度が小さいときほど減少させ、前記操作角速度が大きいときほど増大させる反力アクチュエータ制御部と、
    前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を、前記ステアリングギア比に基づき、前記ステアリングギア比が小さいときほど大きく設定するゲインで、前記操作角速度に応じた前記反力アクチュエータの出力量を可変させる反力アクチュエータ出力量可変部と、
    を備える前記制御装置と、
    を有する、ステアバイワイヤ式のステアリング装置。
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