JP7490150B2 - 自動列車運転支援装置、自動列車運転支援システムおよび自動列車運転支援方法 - Google Patents

自動列車運転支援装置、自動列車運転支援システムおよび自動列車運転支援方法 Download PDF

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Description

本開示は、自動列車運転装置を支援する自動列車運転支援装置、自動列車運転支援システムおよび自動列車運転支援方法に関する。
列車は、通常、予め指定されたダイヤ通りに駅に到着して出発するが、混雑などの要因によって停車時間が規定された時間を超過し、出発遅延につながる場合がある。また、1つの列車が遅延すると、後続の列車が遅延した列車に急接近し、後続の列車が急減速または急停車するおそれがあり、1つの列車の遅延が他の列車の運行に波及するおそれがある。そのため、列車を効率的に運行するため、列車の将来の位置を予測することが行われている。例えば、特許文献1には、駅における列車の停車時間あるいは走行時間を、過去の停車時間の実績値データを基にした統計処理によって予測する技術が開示されている。
特開2010-221839号公報
一般的に、列車の各車両の混雑状況は各車両で均一ではなく、旅客が出発または目的とする駅の階段、改札などに近い車両が混雑することが予想される。しかしながら、上記従来の技術によれば、車両ごとの混雑の違いを考慮していない。そのため、階段、改札などの近くに停車する車両への旅客の乗降に偏りがある場合、当該車両への乗降時間が予測した駅の停車時間を超過してしまうおそれがある、という問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、列車の将来の運行状況の予測精度を向上可能な自動列車運転支援装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の自動列車運転支援装置は、列車の機器データを収集するデータ収集装置から、列車の運行および列車の各車両の乗車率を含む運行データを取得するデータ抽出部と、運行データを用いて、列車が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、列車が第1の駅または第2の駅に停車する停車時間、走行時間における列車の各車両の乗車率についての情報、および停車時間における列車の各車両の旅客の乗降中の乗車率の変動を示す情報を含む駅間単位の運行データを特徴量として抽出する特徴量抽出部と、特徴量を用いて予測モデルを構築し、予測モデルと現在の特徴量とを用いて、列車の将来の位置を含む列車の将来の運行状況を予測する運行予測部と、を備えることを特徴とする。
本開示の自動列車運転支援装置は、列車の将来の運行状況の予測精度を向上させることができる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る自動列車運転支援装置の構成例を示すブロック図 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置の動作を示すフローチャート 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置が搭載される列車で収集される機器データと特徴量との関係を示す図 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置の特徴量抽出部が特徴量を抽出する際の対象となる乗降中の乗車率変動の例を示す第1の図 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置の特徴量抽出部が特徴量を抽出する際の対象となる乗降中の乗車率変動の例を示す第2の図 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置の運行時系列データ作成部で作成される運行時系列データの例を示す図 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置を実現する処理回路をプロセッサおよびメモリで実現する場合の処理回路の構成の一例を示す図 実施の形態1に係る自動列車運転支援装置を実現する処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の処理回路の構成の一例を示す図 実施の形態2に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第1の図 実施の形態2に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第2の図 実施の形態2に係る第1の自動列車運転支援装置の動作を示すフローチャート 実施の形態2に係る第2の自動列車運転支援装置の動作を示すフローチャート 実施の形態3に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第1の図 実施の形態3に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第2の図 実施の形態4に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第1の図 実施の形態4に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第2の図 実施の形態5に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第1の図 実施の形態5に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第2の図 実施の形態6に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第1の図 実施の形態6に係る自動列車運転支援装置の設置例を示す第2の図
以下に、本開示の実施の形態に係る自動列車運転支援装置、自動列車運転支援システムおよび自動列車運転支援方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態では、自動列車運転支援装置30が列車10に搭載される場合について説明する。なお、図1では記載を簡潔にしているが、実際には列車10は複数の車両から構成されているものとする。以降の実施の形態についても同様とする。列車10は、自動列車運転支援装置30の他に、データ収集装置20および自動列車運転装置40を搭載している。
データ収集装置20は、列車10の機器データを収集する車上装置である。具体的には、データ収集装置20は、列車10に搭載される図示しない車載機器から、列車10の運行状況、車載機器の動作状態、車載機器で計測された計測値などの機器データを収集する。機器データとは、例えば、列車10の加速度、速度、ドア開閉情報、走行位置情報、各車両の乗車率などであるが、これらに限定されない。データ収集装置20は、機器データを、秒単位、または数百ミリ秒単位、または数十ミリ秒単位で収集する。データ収集装置20は、機器データデータベース21を備え、収集した機器データを機器データデータベース21に格納する。
自動列車運転支援装置30は、データ収集装置20の機器データデータベース21から、列車10の運行および列車10の各車両の乗車率を含む運行データを取得する。自動列車運転支援装置30は、取得した運行データから特徴量を抽出し、特徴量を用いて機械学習を行い、列車10の将来の位置を含む列車10の将来の運行状況を予測する。
自動列車運転装置40は、自動列車運転支援装置30で予測された列車10の将来の位置を含む列車10の将来の運行状況に基づいて、列車10の自動運転を行う。自動列車運転装置40は、例えば、ATO(Automatic Train Operation)である。
自動列車運転支援装置30の構成および動作について詳細に説明する。図1に示すように、自動列車運転支援装置30は、データ抽出部31と、運行乗車率データベース32と、特徴量抽出部33と、特徴量データベース34と、運行時系列データ作成部35と、運行予測部36と、を備える。図2は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30の動作を示すフローチャートである。
データ抽出部31は、列車10の機器データを収集するデータ収集装置20が備える機器データデータベース21から、列車10の運行および列車10の各車両の乗車率を含む運行データを取得する(ステップS1)。データ抽出部31は、取得した運行データを運行乗車率データベース32に格納(ステップS2)、すなわち記憶させる。なお、データ抽出部31は、データ収集装置20での機器データの収集周期が短い周期であることから、自動列車運転支援装置30での演算負荷などを考慮して、データ収集装置20での機器データの収集周期よりも長い間隔で運行データを取得してもよい。
運行乗車率データベース32は、データ抽出部31で抽出された運行データを格納するデータベースである。
特徴量抽出部33は、運行乗車率データベース32に格納されている運行データを用いて、列車10が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、および列車10が第1の駅または第2の駅に停車する停車時間を含む1駅単位、すなわち駅間単位の運行データを特徴量として抽出する(ステップS3)。特徴量抽出部33は、抽出した特徴量を特徴量データベース34に格納(ステップS4)、すなわち記憶させる。
特徴量データベース34は、特徴量抽出部33で抽出された特徴量を格納するデータベースである。
データ抽出部31がデータ収集装置20の機器データデータベース21から抽出する機器データである運行データ、および特徴量抽出部33で抽出された特徴量の関係について説明する。図3は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30が搭載される列車10で収集される機器データと特徴量との関係を示す図である。図3において、左上の表は、データ抽出部31がデータ収集装置20の機器データデータベース21から運行データとして抽出した、すなわち運行、乗車率についての機器データの例を示している。図3の左上の表に示すように、ここでは機器データのデータ記録周期は1秒である。なお、図3の例では、列車10が6両編成であることを想定している。
図3において、右上の表は、特徴量抽出部33が抽出した駅間単位の運行データである特徴量の例を示している。図3の右上の表において、図3の下部のグラフの走行中乗車率に対応する部分には実際の乗車率が記載され、図3の下部のグラフの乗降中乗車率変動に対応する部分には乗車率の変動を示す標準偏差などが記載されている。なお、図3の右上の表において、図3の下部のグラフの乗降中乗車率変動に対応する部分について、乗車率の変動を示す標準偏差に替えて実際の乗車率を記載してもよいし、乗車率の変動を示す標準偏差および実際の乗車率を併記してもよい。
図3において、下部のグラフは、機器データを時系列にプロットしたときのイメージを示している。図3の下部のグラフは3駅間の機器データの推移を示している。図3に示すように、特徴量抽出部33は、運行乗車率に関する機器データを1駅間単位の運行データ、すなわち特徴量に変換している。特徴量抽出部33は、機器データが走行中のデータか駅停車中のデータかについて、機器データに含まれる列車10の加速度、速度、ドア開閉情報、走行位置情報などを用いることで判断することができる。なお、図3の例では、1駅間単位の特徴量として、ある駅での停車時間および次駅までの走行時間としているが、手前の駅からある駅までの走行時間およびある駅での停車時間としてもよい。
1駅単位、すなわち駅間単位の特徴量には、出発時刻、曜日、駅停車時間、駅ID(IDentifier)、行先情報、各車両の乗降中の乗車率変動、各車両の走行中の乗車率平均などが含まれる。列車10の運行が遅延している場合は走行時分が乱れる場合もあるため、駅間走行時分を特徴量に含めてもよい。走行中の乗車率は、車両の重量で計測しているような場合、計測した値にブレが発生する場合があるため、特徴量としての走行中の乗車率は平均値を使用している。列車10が運行している路線で分岐線が無い場合、行先情報を運転方向に置き換えてもよい。特徴量抽出部33は、これらの特徴量を同様に扱うのではなく、各特徴量の重要度を求めるなどして、特徴量を絞り込んでもよい。乗降中の乗車率変動とは、列車10のドアが開いている際の、旅客の乗り降りに伴う乗車率の変化度合を表す指標であり、乗り降りの激しさに起因する遅延時間、停車時間超過、乗車率などの予測に有効である。
図4は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30の特徴量抽出部33が特徴量を抽出する際の対象となる乗降中の乗車率変動の例を示す第1の図である。図5は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30の特徴量抽出部33が特徴量を抽出する際の対象となる乗降中の乗車率変動の例を示す第2の図である。図4は乗降旅客数が少ない場合を示し、図5は乗降旅客数が多い場合を示している。本実施の形態では、データ収集装置20が列車10の車両の重量などを基に乗車率のデータを取得しているため、車両ごとの乗車率のデータを取得することが可能である。また、データ収集装置20が乗車率のデータを秒単位、または数百ミリ秒単位、または数十ミリ秒単位の短い間隔で取得しているため、旅客の乗り降りに伴う細かな乗車率の変動を取得することができる。
例えば、乗車率のばらつき度合を表す乗車率変動として、図4および図5に示す標準偏差の値の大きさは、旅客の乗降度合の大きさを表す指標として使用できる。乗降中の乗車率変動として、図4および図5に示す平均は、乗降中の車両の混雑度合を表している。乗降中の乗車率変動として、図4および図5に示す最大は、旅客の乗り降り前後の乗車率の最大値を表している。乗降中の乗車率変動として、図4および図5に示す最小は、旅客が車両から降りた時点の乗車率を表している。乗降中の乗車率変動において最大/最小は、乗降度合が大きいほど差が大きくなり、乗降中の乗車率変動の平均とも離れた値になる。図4および図5の例では、混雑度合は大きく変わらないが、旅客の乗降度合が大きく変わることを表しており、このような違いを定量的に表すためには、乗車率変動の特徴量が有効である。乗り降りが最も激しい車両が停車時間超過に影響を及ぼすため、自動列車運転支援装置30は、乗降中の乗車率変動として、図4および図5に示す標準偏差が最も大きい車両の値のみを使用して、特徴量の抽出、列車10の将来の運行状況の予測などを行ってもよい。
その他、特徴量には、ドア開時の乗車率と乗車率変動の最小値との差分、ドア閉時の乗車率と乗車率変動の最小値との差分、降車にかかった時間であるドア開から乗車率変動の最小値までの時間、乗車にかかった時間である乗車率変動の最小値からドア閉時の乗車率に達するまでの時間などを用いてもよい。また、特徴量には、到着時刻、遅延時間、月日、曜日、天候またはワイパー動作有無、休日の並び、ドア開閉時刻、ドア開閉時間、ドア開閉回数、次駅ID、運行番号、列車番号、車両種別、イベントの有無、イベントの規模などの情報を追加してもよい。休日の並びとは、例えば、休日から見て何日後または何日前か、または何連休の情報である。車両種別とは、例えば、トイレの有無、女性専用車両などである。イベントの情報については、イベント会場はあるがイベントが無い日の旅客の利用が少ないが駅などに有効な特徴量になる。急行など、各駅停車以外の列車10が走行している路線の場合、各駅停車、急行などを示す列車種別の情報を特徴量に追加してもよい。これらの情報を用いることで、自動列車運転支援装置30は、より詳細な予測モデルを構築することも可能になる。特徴量の次元数が多すぎる場合、特徴量抽出部33は、特徴量の重要度を求めるなどして、予測に有用な特徴量のみを使用してもよい。
このように、運行データに含まれる列車10の各車両の乗車率には、列車10の車両ごとに、列車10が駅停車中で旅客が乗降中の乗車率、および列車10が走行中の乗車率が含まれる。特徴量抽出部33は、列車10が駅停車中の旅客の乗降時間における乗車率の変動を示す、最大乗車率、最小乗車率、平均乗車率、および旅客が乗降中の乗車率の標準偏差のうち少なくとも1つを含む特徴量を抽出する。なお、特徴量抽出部33は、駅IDを含めて特徴量を抽出してもよいし、駅IDを外して駅IDごと、すなわち駅ごとに同じ項目による特徴量を抽出するようにしてもよい。
運行時系列データ作成部35は、特徴量データベース34に格納されている2以上の異なる駅間の特徴量を時系列に組み合わせて運行時系列データを作成する(ステップS5)。すなわち、運行時系列データ作成部35は、特徴量抽出部33で抽出されて特徴量データベース34に格納されている特徴量を、時系列を考慮した特徴量に変換する。
図6は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30の運行時系列データ作成部35で作成される運行時系列データの例を示す図である。図6に示すように予測対象列車の現在の状態を表す特徴量がある場合、運行時系列データ作成部35が1駅前の特徴量、2駅前の特徴量など過去の状態の特徴量を追加した運行時系列データを作成することで、後述する運行予測部36は、時系列を考慮した予測を行うことができる。過去の状態が特徴量に追加されることで混雑の増加傾向、減少傾向などが分かるため、運行予測部36における将来の乗車率の予測、混雑に起因する停車時間超過、遅延時間などの予測に有用である。過去の特徴量については、1駅前の特徴量、2駅前の特徴量などの特徴量をそのまま用いてもよいが、特徴量によっては現在の特徴量との差分値、例えば、時間経過に伴う変化量などを用いてもよい。例えば、現在の乗車率が60%で1駅前の特徴量で示される乗車率が50%の場合、増加した乗車率が10%という情報に置き換えることもできる。なお、行先情報など、現在の状態と過去の状態とで値が変わらないものについては、過去の特徴量としての追加は不要である。
なお、運行時系列データ作成部35は、図6の例では予測対象列車の現在の特徴量に1駅前の特徴量、および2駅前の特徴量を追加していたが、追加する過去の状態の特徴量はこれに限定されない。運行時系列データ作成部35は、予測対象列車の現在の特徴量に追加する過去の状態の特徴量について、1駅前の特徴量のみでもよいし、3駅前より過去の特徴量を追加してもよい。このように、運行時系列データ作成部35は、予測対象の列車10の現在の特徴量に、規定された数の直近の駅間についての特徴量を組み合わせて運行時系列データを作成してもよい。なお、自動列車運転支援装置30は、運行時系列データ作成部35を備えず、運行予測部36が特徴量データベース34から直接特徴量を取得して後述するような動作を行うことも可能である。
運行予測部36は、特徴量を用いて機械学習を行って予測モデルを構築する。具体的には、運行予測部36は、運行時系列データ作成部35で作成された運行時系列データを説明変数とし、列車10の将来の運行状況を目的変数として機械学習を行って予測モデルを構築する(ステップS6)。運行予測部36は、構築した予測モデルと現在の特徴量とを用いて、列車10の将来の位置を含む列車10の将来の運行状況を予測する(ステップS7)。
本実施の形態において、運行予測部36は、機械学習アルゴリズムのなかでも教師あり学習を用いた回帰によって、駅間単位の運行データである説明変数と将来の運行状況である目的変数とを紐づけて学習し、予測モデルを構築する。運行予測部36は、列車10の運用時は予め学習しておいた予測モデルに現在のデータ、すなわち現在の特徴量を入力することで、列車10の将来、例えば、数駅先の運行状況として、遅延時間、駅停車時間、乗車率などを予測する。運行予測部36は、列車10に含まれる車両のうち乗降時間が最も長い車両、または最も降車する旅客が多い車両、または最も乗車する旅客が多い車両、または標準偏差が最も大きい車両の特徴量を用いて、当該車両を含む列車10の将来の運行状況を予測してもよい。運行予測部36は、予測した列車10の将来の運行状況を、列車10に搭載される自動列車運転装置40に出力する(ステップS8)。
つづいて、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30のハードウェア構成について説明する。自動列車運転支援装置30において、運行乗車率データベース32、および特徴量データベース34はメモリである。データ抽出部31、特徴量抽出部33、運行時系列データ作成部35、および運行予測部36は処理回路により実現される。処理回路は、プログラムを格納するメモリ、およびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。処理回路は制御回路とも呼ばれる。
図7は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30を実現する処理回路をプロセッサ91およびメモリ92で実現する場合の処理回路90の構成の一例を示す図である。図7に示す処理回路90は制御回路であり、プロセッサ91およびメモリ92を備える。処理回路90がプロセッサ91およびメモリ92で構成される場合、処理回路90の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ92に格納される。処理回路90では、メモリ92に記憶されたプログラムをプロセッサ91が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路90は、自動列車運転支援装置30の処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を備える。このプログラムは、処理回路90により実現される各機能を自動列車運転支援装置30に実行させるためのプログラムであるともいえる。このプログラムは、プログラムが記憶された記憶媒体により提供されてもよいし、通信媒体など他の手段により提供されてもよい。
上記プログラムは、データ抽出部31が、列車10の機器データを収集するデータ収集装置20から、列車10の運行および列車10の各車両の乗車率を含む運行データを取得する第1のステップと、特徴量抽出部33が、運行データを用いて、列車10が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、および列車10が第1の駅または第2の駅に停車する停車時間を含む駅間単位の運行データを特徴量として抽出する第2のステップと、運行予測部36が、特徴量を用いて機械学習を行って予測モデルを構築する第3のステップと、運行予測部36が、予測モデルと現在の特徴量とを用いて、列車10の将来の位置を含む列車10の将来の運行状況を予測する第4のステップと、を自動列車運転支援装置30に実行させるプログラムであるとも言える。
ここで、プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などである。また、メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
図8は、実施の形態1に係る自動列車運転支援装置30を実現する処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の処理回路93の構成の一例を示す図である。図8に示す処理回路93は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。処理回路93については、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路93は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動列車運転支援装置30は、列車10の機器データを収集している車上装置であるデータ収集装置20から、列車10の運行、各車両の乗車率のデータを運行データとして抽出し、駅間単位の時系列の特徴量に変換することで、機械学習を用いた列車10の将来の運行状況を予測する。これにより、自動列車運転支援装置30は、列車10の将来の遅延、混雑などを事前に把握できるため、自動列車運転装置40による列車10の運行の効率化を支援することができる。
自動列車運転支援装置30は、列車10の機器データを用いて混雑に伴う各車両の乗り降りの激しさを抽出するため旅客の状況を詳細に抽出でき、各車両の乗り降りの状況を考慮しない場合と比較して、機械学習を用いた予測精度を向上させることができる。例えば、自動列車運転支援装置30は、各車両の乗車率が同程度の複数の列車10があった場合でも、各車両の旅客の乗降度合、すなわち各車両の標準偏差が異なるときには、将来の遅延として異なる遅延時間を予測することができる。自動列車運転支援装置30は、列車10の将来の運行状況の予測精度を向上させることができる。
また、自動列車運転支援装置30が列車10の将来の運行状況を予測することで、自動列車運転装置40は、列車10の数駅先での停車時間超過などによる出発遅延を防止するため、当該駅に早めに到着することが可能な走行パターンの生成、当該駅で乗り降りが少ない車両への旅客の誘導などに活用することができる。また、自動列車運転支援装置30が列車10の将来の運行状況として数駅先までを予測することで、自動列車運転装置40は、仮に自動列車運転支援装置30で予測までに時間がかかって直近の遅延に対応できない場合でも、数駅先までの間で遅延を回復する対応を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、自動列車運転支援装置30が列車10に搭載される場合について説明した。実施の形態2では、自動列車運転支援装置が列車の外部に設置される場合として、運行管理装置に設置される場合について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明については省略する。
図9は、実施の形態2に係る自動列車運転支援装置30aの設置例を示す第1の図である。図9に示すように、自動列車運転支援装置30aは運行管理装置60aに設置される。運行管理装置60aには、自動列車運転支援装置30aの他に、通信部61、列車順序取得部62、およびデータ収集装置63が設置されている。列車10aは、通信部11、および自動列車運転装置40を搭載している。
列車10aにおいて、通信部11は、運行管理装置60aの通信部61との間で通信を行う。具体的には、通信部11は、運行管理装置60aの通信部61から、自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況を取得し、自動列車運転装置40に出力する。また、通信部11は、列車10aに搭載される図示しない車載機器から取得した機器データを、運行管理装置60aの通信部61に出力する。なお、通信部11は、各車載機器から直接機器データを取得してもよいし、各車載機器から機器データを収集する図示しない車上装置から各車載機器の機器データを取得してもよい。
運行管理装置60aは、複数の列車10aと無線通信を行い、複数の列車10aの運行を管理する。運行管理装置60aは、図9の例では列車10aが2つであるが、3つ以上の列車10aと無線通信を行い、3つ以上の列車10aの運行を管理することが可能である。
運行管理装置60aにおいて、通信部61は、列車10aの通信部11との間で通信を行う。具体的には、通信部61は、列車10aの通信部11から、列車10aに搭載される図示しない車載機器からの機器データを取得し、データ収集装置63に出力する。また、通信部61は、自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況を、列車10aの通信部11に出力する。通信部61および列車10aの通信部11は無線通信によって通信を行うが、無線通信の通信方式については特に限定されない。
データ収集装置63は、通信部61を介して、列車10aの機器データを収集する。データ収集装置63は、機器データデータベース64を備え、収集した機器データを機器データデータベース64に格納する。データ収集装置63は、実施の形態1のデータ収集装置20と異なり、複数の列車10aの機器データを収集する。なお、データ収集装置63が各列車10aから収集する機器データの内容は、実施の形態1のデータ収集装置20が列車10の車載機器から収集する機器データの内容と同様である。
列車順序取得部62は、データ収集装置63の機器データデータベース64に格納されている複数の列車10aの運行の順序の情報を取得する。一般的に運行管理装置60aは各列車10aの運行ダイヤを管理しているため、列車順序取得部62は、運行管理装置60aの図示しないデータベースなどから、複数の列車10aの運行の順序の情報を取得することができる。
自動列車運転支援装置30aは、図1に示す実施の形態1の自動列車運転支援装置30に対して、データ抽出部31および運行予測部36を、データ抽出部31aおよび運行予測部36aに置き換えたものである。
データ抽出部31aは、運行管理装置60aに設置されたデータ収集装置63が備える機器データデータベース64から複数の列車10aの運行データを取得する。また、データ抽出部31aは、列車順序取得部62から、複数の列車10aの運行の順序の情報を取得する。データ抽出部31aは、取得した運行データおよび複数の列車10aの運行の順序の情報を運行乗車率データベース32に格納、すなわち記憶させる。なお、自動列車運転支援装置30aが複数の列車10aの将来の運行状況を予測する際、先行列車、後続列車など各列車10aの前後の配置を考慮しない場合、データ抽出部31aは、列車順序取得部62からの複数の列車10aの運行の順序の情報を取得しなくてもよい。
運行予測部36aは、運行時系列データ作成部35で作成された運行時系列データを説明変数とし、列車10aの将来の運行状況を目的変数として機械学習を行って予測モデルを構築する。運行予測部36aは、構築した予測モデルと現在の特徴量とを用いて、列車10aの将来の位置を含む列車10aの将来の運行状況を予測する。運行予測部36aは、予測した列車10aの将来の運行状況を、通信部61を介して列車10aに出力する。このとき、運行予測部36aは、複数の列車10aを対象にして、各列車10aの将来の運行状況を予測する。運行予測部36aは、例えば、ある予測対象列車の先行列車について次駅の出発が遅延すると予測した場合、予測対象列車についても次駅の到着または出発が遅延すると予測することができる。このような将来の運行状況を取得した予測対象列車の列車10aに搭載される自動列車運転装置40は、次駅までの走行について、走行速度を下げて定刻よりも到着時刻が遅くなるような走行パターンにすることも可能である。これにより、予測対象列車の自動列車運転装置40は、無駄なエネルギーを消費せずに列車10aを走行させることができる。
なお、特徴量抽出部33、および運行時系列データ作成部35は、複数の列車10aの各々について実施の形態1と同様の動作を行ってもよいし、複数の列車10aの運行データを扱うことができることから、実施の形態1で説明した特徴量に加えて予測対象列車の先行列車の運行データを特徴量に追加してもよい。列車10aが遅延する場合には、旅客の乗降時間に起因する遅延の他、先行列車の遅延が後続列車に波及するような遅延もある。そのため、先行列車の情報は遅延の予測に有用である。このように、特徴量抽出部33は、予測対象列車の第1の特徴量に予測対象列車の先行列車の第2の特徴量を追加したものを特徴量として抽出してもよい。また、運行時系列データ作成部35は、特徴量抽出部33で抽出された予測対象列車の第1の特徴量および先行列車の第2の特徴量からなる特徴量を用いて、運行時系列データを作成してもよい。
運行予測部36aは、複数の列車10aを対象にして各列車10aの将来の運行状況を予測する場合、予測対象列車について将来の運行状況を予測する際、予測対象列車の特徴量に先行列車の特徴量が追加されたものを特徴量として用いてもよいし、先行列車など他の列車10について予測した将来の運行状況の結果を用いてもよいし、両方を用いてもよい。
自動列車運転支援装置30aの動作について、複数の列車10aを予測対象にする点で実施の形態1の自動列車運転支援装置30と異なるが、動作の流れ自体は図2のフローチャートに示す実施の形態1の自動列車運転支援装置30の動作の流れと同様である。
ここで、運行管理装置60aの通信部61と列車10aの通信部11との間の無線通信において遅延が発生し、無線通信がリアルタイムに行われない場合を想定する。この場合、運行管理装置60aに設置される自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況が列車10aの自動列車運転装置40に届くまでに時間がかかり、自動列車運転装置40において列車10aの将来の運行状況を有効に利用できないことも考えられる。そのため、運行管理装置60aの通信部61と列車10aの通信部11との間の無線通信がリアルタイムに行われないことが予め把握できている場合、運行管理装置で予測モデルの構築までを行い、構築された予測モデルを用いて列車で予測を行うようにしてもよい。
図10は、実施の形態2に係る自動列車運転支援装置30bの設置例を示す第2の図である。図10に示すように、自動列車運転支援装置30bは運行管理装置60bに設置される。運行管理装置60bには、自動列車運転支援装置30bの他に、通信部61、列車順序取得部62、およびデータ収集装置63が設置されている。列車10cは、通信部11、自動列車運転支援装置30c、および自動列車運転装置40を搭載している。なお、運行管理装置60bの自動列車運転支援装置30b、および列車10cの自動列車運転支援装置30cによって、自動列車運転支援システム70を構成している。
自動列車運転支援装置30bは、図9に示す自動列車運転支援装置30aに対して、運行予測部36aを学習部37に置き換えたものである。学習部37は、運行予測部36aの動作のうち、機械学習を行って予測モデルを構築するまでの動作を行う。学習部37は、特徴量を用いて機械学習を行って予測モデルを構築する。具体的には、学習部37は、運行時系列データを説明変数とし、列車10cの将来の運行状況を目的変数として機械学習を行って予測モデルを構築する。学習部37は、機械学習によって構築した予測モデルを、運行管理装置60bの通信部61、および列車10cの通信部11を介して、自動列車運転支援装置30cに出力する。なお、学習部37は、自動列車運転支援装置30cの予測部38で使用可能な予測モデルを構築することとする。
自動列車運転支援装置30cは、図1に示す自動列車運転支援装置30に対して、運行予測部36を予測部38に置き換えたものである。予測部38は、運行予測部36の動作のうち、構築された予測モデルと現在の特徴量とを用いて、列車10cの将来の位置を含む列車10cの将来の運行状況を予測する。なお、列車10cは、図1に示す実施の形態1の列車10と同様、データ収集装置20を搭載していてもよい。
以降の説明において、自動列車運転支援装置30bを第1の自動列車運転支援装置と称することがある。自動列車運転支援装置30bにおいて、データ抽出部31aを第1のデータ抽出部と称し、運行乗車率データベース32を第1の運行乗車率データベースと称し、特徴量抽出部33を第1の特徴量抽出部と称し、特徴量データベース34を第1の特徴量データベースと称し、運行時系列データ作成部35を第1の運行時系列データ作成部と称することがある。また、自動列車運転支援装置30cを第2の自動列車運転支援装置と称することがある。自動列車運転支援装置30cにおいて、データ抽出部31を第2のデータ抽出部と称し、運行乗車率データベース32を第2の運行乗車率データベースと称し、特徴量抽出部33を第2の特徴量抽出部と称し、特徴量データベース34を第2の特徴量データベースと称し、運行時系列データ作成部35を第2の運行時系列データ作成部と称することがある。
図10のような構成にすることで、自動列車運転支援装置30cは、列車10cでのリアルタイムな運行予測が可能となる。また、膨大なデータを扱う学習は運行管理装置60bで行われるため、列車10cは、自動列車運転支援装置30cとして高スペックな機器を搭載しなくてもよい。
図11は、実施の形態2に係る第1の自動列車運転支援装置の動作を示すフローチャートである。第1の自動列車運転支援装置である自動列車運転支援装置30bにおいて、データ抽出部31aは、データ収集装置63が備える機器データデータベース64から複数の列車10cの運行データを取得し、列車順序取得部62から、複数の列車10cの運行の順序の情報を取得する(ステップS11)。データ抽出部31aは、取得した運行データおよび複数の列車10cの運行の順序の情報を運行乗車率データベース32に格納(ステップS12)、すなわち記憶させる。図11に示すフローチャートにおいて、ステップS13からステップS15までの動作は、図2に示すフローチャートのステップS3からステップS5までの動作と同様である。学習部37は、運行時系列データを説明変数とし、列車10cの将来の運行状況を目的変数として機械学習を行って予測モデルを構築する(ステップS16)。学習部37は、機械学習によって構築した予測モデルを、運行管理装置60bの通信部61、および列車10cの通信部11を介して、第2の自動列車運転支援装置である自動列車運転支援装置30cに出力する(ステップS17)。
図12は、実施の形態2に係る第2の自動列車運転支援装置の動作を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートにおいて、ステップS21からステップS25までの動作は、図2に示すフローチャートのステップS1からステップS5までの動作と同様である。第2の自動列車運転支援装置である自動列車運転支援装置30cは、第1の自動列車運転支援装置である自動列車運転支援装置30bから予測モデルを取得する(ステップS26)。図12に示すフローチャートにおいて、ステップS27およびステップS28の動作は、図2に示すフローチャートのステップS7およびステップS8の動作と同様である。自動列車運転支援装置30cが自動列車運転支援装置30bから予測モデルを取得するステップS26の順序については、図12のパターンに限定されず、ステップS21より前の段階で取得していてもよい。
なお、自動列車運転支援装置30a,30b,30cは、実施の形態1の自動列車運転支援装置30と同様、運行時系列データ作成部35を備えず、運行予測部36aまたは学習部37または予測部38が特徴量データベース34から直接特徴量を取得して前述のような動作を行うことも可能である。以降の実施の形態についても同様である。
自動列車運転支援装置30aのハードウェア構成について説明する。自動列車運転支援装置30aにおいて、運行乗車率データベース32、および特徴量データベース34はメモリである。データ抽出部31a、特徴量抽出部33、運行時系列データ作成部35、および運行予測部36aは処理回路により実現される。処理回路は、プログラムを格納するメモリ、およびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
自動列車運転支援装置30bのハードウェア構成について説明する。自動列車運転支援装置30bにおいて、運行乗車率データベース32、および特徴量データベース34はメモリである。データ抽出部31a、特徴量抽出部33、運行時系列データ作成部35、および学習部37は処理回路により実現される。処理回路は、プログラムを格納するメモリ、およびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
自動列車運転支援装置30cのハードウェア構成について説明する。自動列車運転支援装置30cにおいて、運行乗車率データベース32、および特徴量データベース34はメモリである。データ抽出部31、特徴量抽出部33、運行時系列データ作成部35、および予測部38は処理回路により実現される。処理回路は、プログラムを格納するメモリ、およびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動列車運転支援装置30aは、運行管理装置60aにおいて膨大なデータを扱う機械学習および予測を行う。これにより、列車10aは、実施の形態1の列車10と比較して、膨大なデータを扱う機械学習および予測を行わないので、高スペックな機器を必要としない。また、自動列車運転支援装置30aは、予測対象列車の予測の際に先行列車のデータを特徴量に追加することで、実施の形態1の自動列車運転支援装置30と比較して、予測精度を向上させることができる。また、自動列車運転支援装置30aが複数の列車10aの予測を行うため、ある先行列車において遅延、駅停車時間の超過などが予測された場合、このような予測の情報を取得した後続列車の自動列車運転装置40は、先行列車に近づきすぎないよう、低速で省エネな走行パターンを生成するなど、走行を適切に制御することで、駅間での急減速、機外停止などを未然に防ぐことができる。
また、運行管理装置60bと列車10cとの間でリアルタイムな無線通信ができない場合、自動列車運転支援装置30bが運行管理装置60bにおいて膨大なデータを扱う機械学習を行い、自動列車運転支援装置30cが列車10cで予測を行う。この場合でも、列車10cは、実施の形態1の列車10と比較して、膨大なデータを扱う機械学習を行わないので、高スペックな機器を必要としない。なお、図10のような構成、すなわち列車10cで予測を行う場合では、先行列車の特徴量を予測に使用することはできない。そのため、先行列車の特徴量を予測に使用する場合は、予測までを運行管理装置60aで行う図9のような構成にする必要がある。
なお、本実施の形態では、運行管理装置60aの通信部61と列車10aの通信部11との間の無線通信において遅延が発生し、無線通信がリアルタイムに行われない場合に、自動列車運転支援装置30b,30cからなる自動列車運転支援システム70を用いるようにしたが、自動列車運転支援システム70の用途はこれに限定されない。例えば、列車10cの運行中に運行管理装置60bと列車10cとの間で機器データなどの送受信を行わない場合、列車10cの運行終了後、運行管理装置60bと列車10cとの間で、記憶媒体を介して機器データ、予測モデルなどのデータのやりとりを行ってもよいし、有線通信によって機器データ、予測モデルなどのデータのやりとりを行ってもよい。以降の実施の形態についても同様とする。
実施の形態3.
実施の形態1では、自動列車運転支援装置30が列車10に搭載される場合について説明した。実施の形態3では、自動列車運転支援装置が列車の外部に設置される場合として、クラウドに設置される場合について説明する。クラウドとは、インターネット上でサービスの提供が受けられる利用形態のことであり、クラウドサーバなどと表記してもよい。本実施の形態ではクラウドと表記し、以降の実施の形態についても同様とする。なお、実施の形態1および実施の形態2と同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明については省略する。
図13は、実施の形態3に係る自動列車運転支援装置30aの設置例を示す第1の図である。図13に示すように、自動列車運転支援装置30aはクラウド50aに設置される。クラウド50aには、自動列車運転支援装置30aの他に、通信部51、列車順序取得部52、およびデータ収集装置53が設置されている。
列車10aにおいて、通信部11は、クラウド50aの通信部51との間で通信を行う。具体的には、通信部11は、クラウド50aの通信部51から、自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況を取得し、自動列車運転装置40に出力する。また、通信部11は、列車10aに搭載される図示しない車載機器から取得した機器データを、クラウド50aの通信部51に出力する。
クラウド50aは、複数の列車10aと無線通信を行う。クラウド50aは、図13の例では列車10aが2つであるが、3つ以上の列車10aと無線通信を行うことが可能である。
クラウド50aにおいて、通信部51は、列車10aの通信部11との間で通信を行う。具体的には、通信部51は、列車10aの通信部11から、列車10aに搭載される図示しない車載機器からの機器データを取得し、データ収集装置53に出力する。また、通信部51は、自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況を、列車10aの通信部11に出力する。通信部51および列車10aの通信部11は無線通信によって通信を行うが、無線通信の通信方式については特に限定されない。
データ収集装置53は、通信部51を介して、列車10aの機器データを収集する。データ収集装置53は、機器データデータベース54を備え、収集した機器データを機器データデータベース54に格納する。データ収集装置53は、実施の形態2のデータ収集装置63と同様の機能を有する。
列車順序取得部52は、データ収集装置53の機器データデータベース54に格納されている複数の列車10aの運行の順序の情報を取得する。列車順序取得部52は、例えば、列車10aの運行ダイヤを管理する図示しない運行管理装置などから、複数の列車10aの運行の順序の情報を取得することができる。
自動列車運転支援装置30aは、図9に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30aと同様の構成であり、図9に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30aと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。ただし、データ抽出部31aは、クラウド50aに設置されたデータ収集装置53が備える機器データデータベース54から複数の列車10aの運行データを取得する。また、データ抽出部31aは、列車順序取得部52から、複数の列車10aの運行の順序の情報を取得する。また、運行予測部36aは、予測した列車10aの将来の運行状況を、通信部51を介して列車10aに出力する。
ここで、実施の形態2の場合と同様、クラウド50aの通信部51と列車10aの通信部11との間の無線通信において遅延が発生し、無線通信がリアルタイムに行われない場合を想定する。この場合、クラウド50aに設置される自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況が列車10aの自動列車運転装置40に届くまでに時間がかかり、自動列車運転装置40において列車10aの将来の運行状況を有効に利用できないことも考えられる。そのため、クラウド50aの通信部51と列車10aの通信部11との間の無線通信がリアルタイムに行われないことが予め把握できている場合、クラウドで予測モデルの構築までを行い、構築された予測モデルを用いて列車で予測を行うようにしてもよい。
図14は、実施の形態3に係る自動列車運転支援装置30bの設置例を示す第2の図である。図14に示すように、自動列車運転支援装置30bはクラウド50bに設置される。クラウド50bには、自動列車運転支援装置30bの他に、通信部51、列車順序取得部52、およびデータ収集装置53が設置されている。列車10cは、通信部11、自動列車運転支援装置30c、および自動列車運転装置40を搭載している。なお、クラウド50bの自動列車運転支援装置30b、および列車10cの自動列車運転支援装置30cによって、自動列車運転支援システム70を構成している。
自動列車運転支援装置30bは、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30bと同様の構成であり、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30bと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。同様に、自動列車運転支援装置30cは、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30cと同様の構成であり、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30cと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動列車運転支援装置30aは、クラウド50aにおいて膨大なデータを扱う機械学習および予測を行う。これにより、実施の形態2のときと同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態2では自動列車運転支援装置30aが運行管理装置60aに設置され、実施の形態3では自動列車運転支援装置30aがクラウド50aに設置される場合について説明した。実施の形態4では、運行管理装置およびクラウドの両方を用いて、自動列車運転支援装置30aが運行管理装置に設置され、データ収集装置53がクラウドに設置される場合について説明する。なお、実施の形態1から実施の形態3までと同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明については省略する。
図15は、実施の形態4に係る自動列車運転支援装置30aの設置例を示す第1の図である。図15に示すように、自動列車運転支援装置30aは運行管理装置60dに設置される。運行管理装置60dには、自動列車運転支援装置30aの他に、通信部61、および列車順序取得部62が設置されている。また、クラウド50dには、通信部51,およびデータ収集装置53が設置される。列車10aは、通信部11、および自動列車運転装置40を搭載している。
列車10aは、クラウド50dおよび運行管理装置60dの両方と無線通信を行う。具体的には、列車10aの通信部11は、運行管理装置60dの通信部61から、自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況を取得し、自動列車運転装置40に出力する。また、通信部11は、列車10aに搭載される図示しない車載機器から取得した機器データを、クラウド50dの通信部51に出力する。
クラウド50dにおいて、通信部51は、列車10aの通信部11との間で通信を行う。具体的には、通信部51は、列車10aの通信部11から、列車10aに搭載される図示しない車載機器からの機器データを取得し、データ収集装置53に出力する。通信部51および列車10aの通信部11は無線通信によって通信を行うが、無線通信の通信方式については特に限定されない。クラウド50dにおいて、データ収集装置53の構成および動作は前述の通りである。
運行管理装置60dにおいて、通信部61は、列車10aの通信部11との間で通信を行う。具体的には、通信部61は、自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況を、列車10aの通信部11に出力する。通信部61および列車10aの通信部11は無線通信によって通信を行うが、無線通信の通信方式については特に限定されない。運行管理装置60dにおいて、自動列車運転支援装置30aおよび列車順序取得部62の構成および動作は前述の通りである。
ここで、実施の形態2および実施の形態3の場合と同様、クラウド50dの通信部51および運行管理装置60dの通信部61と列車10aの通信部11との間の無線通信において遅延が発生し、無線通信がリアルタイムに行われない場合を想定する。この場合、運行管理装置60dに設置される自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10aの将来の運行状況が列車10aの自動列車運転装置40に届くまでに時間がかかり、自動列車運転装置40において列車10aの将来の運行状況を有効に利用できないことも考えられる。そのため、クラウド50dの通信部51および運行管理装置60dの通信部61と列車10aの通信部11との間の無線通信がリアルタイムに行われないことが予め把握できている場合、運行管理装置で予測モデルの構築までを行い、構築された予測モデルを用いて列車で予測を行うようにしてもよい。
図16は、実施の形態4に係る自動列車運転支援装置30bの設置例を示す第2の図である。図16に示すように、自動列車運転支援装置30bは運行管理装置60eに設置される。運行管理装置60eには、自動列車運転支援装置30bの他に、通信部61、および列車順序取得部62が設置されている。列車10cは、通信部11、自動列車運転支援装置30c、および自動列車運転装置40を搭載している。なお、運行管理装置60eの自動列車運転支援装置30b、および列車10cの自動列車運転支援装置30cによって、自動列車運転支援システム70を構成している。
自動列車運転支援装置30bは、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30bと同様の構成であり、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30bと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。同様に、自動列車運転支援装置30cは、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30cと同様の構成であり、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30cと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動列車運転支援装置30aは、運行管理装置60eにおいて膨大なデータを扱う機械学習および予測を行う。これにより、実施の形態2のときと同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、実施の形態2において運行管理装置60aに設置されていたデータ収集装置63が、データ収集装置20として列車に搭載される場合について説明する。なお、実施の形態1から実施の形態4までと同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明については省略する。
図17は、実施の形態5に係る自動列車運転支援装置30aの設置例を示す第1の図である。図17に示すように、自動列車運転支援装置30aは運行管理装置60fに設置される。運行管理装置60fには、自動列車運転支援装置30aの他に、通信部61、および列車順序取得部62が設置されている。列車10fは、通信部11、データ収集装置20、および自動列車運転装置40を搭載している。自動列車運転支援装置30aにおいて、データ抽出部31aは、列車10fに搭載されたデータ収集装置20から通信部61を介して運行データを取得する。
実施の形態5では、列車10fの通信部11は、列車10fに搭載される図示しない車載機器から取得した機器データのうち、自動列車運転支援装置30aで使用される、すなわち自動列車運転支援装置30aの学習および予測に使用される機器データのみを運行管理装置60fに出力する。これにより、通信部11は、実施の形態2の場合と比較して、運行管理装置60fへ送信するデータ量を削減でき、通信効率を向上させることができる。その他の構成の動作は前述の通りである。
ここで、実施の形態2の場合と同様、運行管理装置60fの通信部61と列車10fの通信部11との間の無線通信において遅延が発生し、無線通信がリアルタイムに行われない場合を想定する。この場合、運行管理装置60fに設置される自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10fの将来の運行状況が列車10fの自動列車運転装置40に届くまでに時間がかかり、自動列車運転装置40において列車10fの将来の運行状況を有効に利用できないことも考えられる。そのため、運行管理装置60fの通信部61と列車10fの通信部11との間の無線通信がリアルタイムに行われないことが予め把握できている場合、運行管理装置で予測モデルの構築までを行い、構築された予測モデルを用いて列車で予測を行うようにしてもよい。
図18は、実施の形態5に係る自動列車運転支援装置30bの設置例を示す第2の図である。図18に示すように、自動列車運転支援装置30bは運行管理装置60gに設置される。運行管理装置60gには、自動列車運転支援装置30bの他に、通信部61、および列車順序取得部62が設置されている。列車10gは、通信部11、データ収集装置20、自動列車運転支援装置30c、および自動列車運転装置40を搭載している。なお、運行管理装置60gの自動列車運転支援装置30b、および列車10gの自動列車運転支援装置30cによって、自動列車運転支援システム70を構成している。
自動列車運転支援装置30bは、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30bと同様の構成であり、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30bと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。同様に、自動列車運転支援装置30cは、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30cと同様の構成であり、図10に示す実施の形態2の自動列車運転支援装置30cと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動列車運転支援装置30aは、運行管理装置60fにおいて膨大なデータを扱う機械学習および予測を行う。また、運行管理装置60gと列車10gとの間でリアルタイムな無線通信ができない場合、自動列車運転支援装置30bが運行管理装置60gにおいて膨大なデータを扱う機械学習を行い、自動列車運転支援装置30cが列車10gで予測を行う。これにより、実施の形態2のときと同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態では、列車10fから運行管理装置60fへ送信するデータ量を削減でき、列車10gから運行管理装置60gへ送信するデータ量を削減できる。これにより、通信部11は、実施の形態2の場合と比較して、通信効率を向上させることができる。
実施の形態6.
実施の形態6では、実施の形態3においてクラウド50aに設置されていたデータ収集装置53が、データ収集装置20として列車に搭載される場合について説明する。なお、実施の形態1から実施の形態5までと同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明については省略する。
図19は、実施の形態6に係る自動列車運転支援装置30aの設置例を示す第1の図である。図19に示すように、自動列車運転支援装置30aはクラウド50fに設置される。クラウド50fには、自動列車運転支援装置30aの他に、通信部51、および列車順序取得部52が設置されている。列車10fは、通信部11、データ収集装置20、および自動列車運転装置40を搭載している。自動列車運転支援装置30aにおいて、データ抽出部31aは、列車10fに搭載されたデータ収集装置20から通信部51を介して運行データを取得する。
実施の形態6では、列車10fの通信部11は、列車10fに搭載される図示しない車載機器から取得した機器データのうち、自動列車運転支援装置30aで使用される、すなわち自動列車運転支援装置30aの学習および予測に使用される機器データのみをクラウド50fに出力する。これにより、通信部11は、実施の形態3の場合と比較して、クラウド50fへ送信するデータ量を削減でき、通信効率を向上させることができる。その他の構成の動作は前述の通りである。
ここで、実施の形態3の場合と同様、クラウド50fの通信部51と列車10fの通信部11との間の無線通信において遅延が発生し、無線通信がリアルタイムに行われない場合を想定する。この場合、クラウド50fに設置される自動列車運転支援装置30aの運行予測部36aで予測された列車10fの将来の運行状況が列車10fの自動列車運転装置40に届くまでに時間がかかり、自動列車運転装置40において列車10fの将来の運行状況を有効に利用できないことも考えられる。そのため、クラウド50fの通信部51と列車10fの通信部11との間の無線通信がリアルタイムに行われないことが予め把握できている場合、クラウドで予測モデルの構築までを行い、構築された予測モデルを用いて列車で予測を行うようにしてもよい。
図20は、実施の形態6に係る自動列車運転支援装置30bの設置例を示す第2の図である。図20に示すように、自動列車運転支援装置30bはクラウド50gに設置される。クラウド50gには、自動列車運転支援装置30bの他に、通信部51、および列車順序取得部52が設置されている。列車10gは、通信部11、データ収集装置20、自動列車運転支援装置30c、および自動列車運転装置40を搭載している。なお、クラウド50gの自動列車運転支援装置30b、および列車10gの自動列車運転支援装置30cによって、自動列車運転支援システム70を構成している。
自動列車運転支援装置30bは、図14に示す実施の形態3の自動列車運転支援装置30bと同様の構成であり、図14に示す実施の形態3の自動列車運転支援装置30bと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。同様に、自動列車運転支援装置30cは、図14に示す実施の形態3の自動列車運転支援装置30cと同様の構成であり、図14に示す実施の形態3の自動列車運転支援装置30cと同様の機能を有する。そのため、詳細な説明については省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動列車運転支援装置30aは、クラウド50fにおいて膨大なデータを扱う機械学習および予測を行う。また、クラウド50gと列車10gとの間でリアルタイムな無線通信ができない場合、自動列車運転支援装置30bがクラウド50gにおいて膨大なデータを扱う機械学習を行い、自動列車運転支援装置30cが列車10gで予測を行う。これにより、実施の形態3のときと同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態では、列車10fからクラウド50fへ送信するデータ量を削減でき、列車10gからクラウド50gへ送信するデータ量を削減できる。これにより、通信部11は、実施の形態3の場合と比較して、通信効率を向上させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10,10a,10c,10f,10g 列車、11,51,61 通信部、20,53,63 データ収集装置、21,54,64 機器データデータベース、30,30a,30b,30c 自動列車運転支援装置、31,31a データ抽出部、32 運行乗車率データベース、33 特徴量抽出部、34 特徴量データベース、35 運行時系列データ作成部、36,36a 運行予測部、37 学習部、38 予測部、40 自動列車運転装置、50a,50b,50d,50f,50g クラウド、52,62 列車順序取得部、60a,60b,60d,60e,60f,60g 運行管理装置、70 自動列車運転支援システム。

Claims (19)

  1. 列車の機器データを収集するデータ収集装置から、前記列車の運行および前記列車の各車両の乗車率を含む運行データを取得するデータ抽出部と、
    前記運行データを用いて、前記列車が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、前記列車が前記第1の駅または前記第2の駅に停車する停車時間、前記走行時間における前記列車の各車両の乗車率についての情報、および前記停車時間における前記列車の各車両の旅客の乗降中の乗車率の変動を示す情報を含む駅間単位の運行データを特徴量として抽出する特徴量抽出部と、
    前記特徴量を用いて予測モデルを構築し、前記予測モデルと現在の特徴量とを用いて、前記列車の将来の位置を含む前記列車の将来の運行状況を予測する運行予測部と、
    を備えることを特徴とする自動列車運転支援装置。
  2. 2以上の異なる駅間の前記特徴量を時系列に組み合わせて運行時系列データを作成する運行時系列データ作成部、
    を備え、
    前記運行予測部は、前記運行時系列データを説明変数とし、前記列車の将来の運行状況を目的変数として機械学習を行って予測モデルを構築する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動列車運転支援装置。
  3. 前記運行時系列データ作成部は、予測対象の前記列車の現在の特徴量に、規定された数の直近の駅間についての特徴量を組み合わせて前記運行時系列データを作成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動列車運転支援装置。
  4. 前記運行データに含まれる前記列車の各車両の乗車率には、前記列車の車両ごとに、前記列車が駅停車中で前記旅客が乗降中の乗車率、および前記列車が走行中の乗車率が含まれ、
    前記特徴量抽出部は、前記停車時間における前記列車の各車両の前記旅客の乗降中の乗車率の変動を示す情報として、前記列車が駅停車中の前記旅客の乗降時間における前記乗車率の変動を示す、最大乗車率、最小乗車率、平均乗車率、および前記旅客が乗降中の乗車率の標準偏差のうち少なくとも1つを含む特徴量を抽出する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の自動列車運転支援装置。
  5. 前記運行予測部は、前記列車に含まれる車両のうち前記乗降時間が最も長い車両、または最も降車する旅客が多い車両、または最も乗車する旅客が多い車両、または前記標準偏差が最も大きい車両の特徴量を用いて、当該車両を含む前記列車の将来の運行状況を予測する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の自動列車運転支援装置。
  6. 前記運行予測部は、予測した前記列車の将来の運行状況を、前記列車に搭載される自動列車運転装置に出力する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の自動列車運転支援装置。
  7. 前記列車に搭載される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の自動列車運転支援装置。
  8. 前記列車の運行を管理する運行管理装置またはクラウドに設置される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の自動列車運転支援装置。
  9. 前記運行管理装置または前記クラウドは複数の前記列車と無線通信を行い、
    前記データ抽出部は、前記運行管理装置または前記クラウドに設置された前記データ収集装置から複数の前記列車の前記運行データを取得する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の自動列車運転支援装置。
  10. 前記データ抽出部は、前記列車に搭載された前記データ収集装置から通信部を介して前記運行データを取得する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の自動列車運転支援装置。
  11. 前記運行予測部は、複数の列車を対象にして、各列車の将来の運行状況を予測する、
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1つに記載の自動列車運転支援装置。
  12. 前記特徴量抽出部は、予測対象列車の第1の特徴量に前記予測対象列車の先行列車の第2の特徴量を追加したものを前記特徴量として抽出する、
    ことを特徴とする請求項8から11のいずれか1つに記載の自動列車運転支援装置。
  13. 列車の運行を管理する運行管理装置またはクラウドに設置される第1の自動列車運転支援装置と、
    前記列車に搭載される第2の自動列車運転支援装置と、
    を備え、
    前記第1の自動列車運転支援装置は、
    前記列車の機器データを収集するデータ収集装置から、前記列車の運行および前記列車の各車両の乗車率を含む運行データを取得する第1のデータ抽出部と、
    前記運行データを用いて、前記列車が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、前記列車が前記第1の駅または前記第2の駅に停車する停車時間、前記走行時間における前記列車の各車両の乗車率についての情報、および前記停車時間における前記列車の各車両の旅客の乗降中の乗車率の変動を示す情報を含む駅間単位の運行データを特徴量として抽出する第1の特徴量抽出部と、
    前記特徴量を用いて予測モデルを構築する学習部と、
    を備え、
    前記第2の自動列車運転支援装置は、
    前記列車の機器データを収集するデータ収集装置から、前記列車の運行および前記列車の各車両の乗車率を含む運行データを取得する第2のデータ抽出部と、
    前記運行データを用いて、前記列車が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、および前記列車が前記第1の駅または前記第2の駅に停車する停車時間を含む駅間単位の運行データを特徴量として抽出する第2の特徴量抽出部と、
    前記予測モデルと現在の特徴量とを用いて、前記列車の将来の位置を含む前記列車の将来の運行状況を予測する予測部と、
    を備えることを特徴とする自動列車運転支援システム。
  14. 前記第1の自動列車運転支援装置は、
    2以上の異なる駅間の前記特徴量を時系列に組み合わせて運行時系列データを作成する第1の運行時系列データ作成部、
    を備え、
    前記学習部は、前記運行時系列データを説明変数とし、前記列車の将来の運行状況を目的変数として機械学習を行って予測モデルを構築する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の自動列車運転支援システム。
  15. 前記第1の運行時系列データ作成部は、予測対象の前記列車の現在の特徴量に、規定された数の直近の駅間についての特徴量を組み合わせて前記運行時系列データを作成する、
    ことを特徴とする請求項14に記載の自動列車運転支援システム。
  16. 前記運行データに含まれる前記列車の各車両の乗車率には、前記列車の車両ごとに、前記列車が駅停車中で前記旅客が乗降中の乗車率、および前記列車が走行中の乗車率が含まれ、
    前記第1の特徴量抽出部および前記第2の特徴量抽出部は、前記停車時間における前記列車の各車両の前記旅客の乗降中の乗車率の変動を示す情報として、前記列車が駅停車中の前記旅客の乗降時間における前記乗車率の変動を示す、最大乗車率、最小乗車率、平均乗車率、および前記旅客が乗降中の乗車率の標準偏差のうち少なくとも1つを含む特徴量を抽出する、
    ことを特徴とする請求項13から15のいずれか1つに記載の自動列車運転支援システム。
  17. 前記予測部は、前記列車に含まれる車両のうち前記乗降時間が最も長い車両、または最も降車する旅客が多い車両、または最も乗車する旅客が多い車両、または前記標準偏差が最も大きい車両の特徴量を用いて、当該車両を含む前記列車の将来の運行状況を予測する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の自動列車運転支援システム。
  18. 前記予測部は、予測した前記列車の将来の運行状況を、前記列車に搭載される自動列車運転装置に出力する、
    ことを特徴とする請求項13から17のいずれか1つに記載の自動列車運転支援システム。
  19. データ抽出部が、列車の機器データを収集するデータ収集装置から、前記列車の運行および前記列車の各車両の乗車率を含む運行データを取得する第1のステップと、
    特徴量抽出部が、前記運行データを用いて、前記列車が第1の駅から第2の駅まで走行する走行時間、前記列車が前記第1の駅または前記第2の駅に停車する停車時間、前記走行時間における前記列車の各車両の乗車率についての情報、および前記停車時間における前記列車の各車両の旅客の乗降中の乗車率の変動を示す情報を含む駅間単位の運行データを特徴量として抽出する第2のステップと、
    運行予測部が、前記特徴量を用いて予測モデルを構築する第3のステップと、
    前記運行予測部が、前記予測モデルと現在の特徴量とを用いて、前記列車の将来の位置を含む前記列車の将来の運行状況を予測する第4のステップと、
    を含むことを特徴とする自動列車運転支援方法。
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