JP7487086B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば鉄道等の車両に設けられ、車両の振動を抑制する緩衝器に関するものである。
特許文献1には、緩衝器の閉塞部材に弁機構が設けられたものが開示されている。
特開2014-62643号公報
従来の緩衝器では、1つの弁機構により、オリフィス領域とリリーフ領域の2つの特性を作っている。この減衰力特性を増やす場合、異なる特性の弁機構をさらに設けることで3つ以上の領域の特性を作りだすことができる。しかし、コスト面や緩衝器のサイズ、形状によっては弁機構を複数備えることが困難なものがあり、減衰力特性を増やすことが困難という課題があった。
本発明は、緩衝器の減衰力特性を単一弁にて領域に応じて3つ以上の特性を発生させることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、内部に作動流体が封入されたシリンダと、前記シリンダ内に移動可能に挿入されて前記シリンダ内を第1流体室と第2流体室とに区分するピストンと、前記シリンダ内で前記ピストンに連結され、先端が前記シリンダの外部へ延びるピストンロッドと、前記シリンダの外周に配置され、前記シリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒と、前記シリンダの一方の端部の開口部を閉塞する閉塞部材と、前記シリンダ内と前記リザーバ室とを連通し、前記作動流体が流通する流路と、前記流路に設けられ、前記ピストンの移動に伴って生じる前記作動流体の流れを抑制して作動圧を発生させる弁機構と、前記ピストンの移動に伴って生じる前記作動流体の流れを常に流路抵抗を持って許すオリフィス通路と、を備えた緩衝器であって、前記弁機構は、弁体と、該弁体が移動可能に収容される弁体室と、前記弁体を閉塞する方向に付勢するバネ手段とからなり、前記弁機構は、前記弁体が開弁方向に移動した際に異なる位置で開閉される複数の開弁流路を有し、前記オリフィス通路は、前記弁体に設けられ、前記開弁流路の一部は、前記オリフィス通路から分岐して前記弁体の径方向外周に延びるように形成される径方向穴であることを特徴とする。
本発明によれば、1つの弁機構の作用で3つ以上の減衰力特性を作りだすことが可能である。
本実施形態に係る緩衝器の全体を示す断面図である。 図1の緩衝器の弁構造周囲の拡大図である。 従来の緩衝器の弁構造により発生する減衰力特性図である。 図2の本実施形態に係る弁構造の閉弁時を拡大した図面で、(a)は弁構造の一軸平面による断面図、(b)は(a)のA―A断面図である。 図2の本実施形態に係る弁構造の開弁時を拡大した図面で、(a)は弁構造の一軸平面による断面図、(b)は(a)のA―A断面図である。 図2の本実施形態に係る弁構造を拡大した図面で、(a)は弁体を第2軸部方向から矢視した図、(b)は弁体の変形例で弁体を第2軸部方向から矢視した図である。 図2の本実施形態に係る弁構造の変形例の閉弁時を拡大した図面で、(a)は弁構造の一軸平面による断面図、(b)は(a)のA―A断面図である。 図2の本実施形態に係る弁構造の変形例の開弁時を拡大した図面で、(a)は弁構造の一軸平面による断面図、(b)は(a)のA―A断面図である。 本実態形態に係る緩衝器の弁構造により発生する減衰力特性図である。
以下、本発明を実施するための形態を図1~図9に基づいて詳細に説明する。
ここでは、垂直に配置される緩衝器1を用いて本発明について説明する。なお、取付状態の上方向(上側)及び下方向(下側)は、図1における上方向(上側)及び下方向(下側)と一致している。
なお、本発明は、取付方向によるものではなく、水平方向や斜めに取付られる緩衝器であってもよい。
第1実施形態を図1乃至図5に示し説明する。
図1に示されるように、緩衝器1は、円筒状のシリンダ2の外側に円筒状の外筒3が設けられる複筒構造であり、シリンダ2と外筒3との間に環状のリザーバ室4が形成され、リザーバ室4には、作動流体と大気や圧縮窒素等の気体が封入されている。シリンダ2及び外筒3の両端部の開口は、外周が円形状の上側閉塞部材70及び下側閉塞部材6によって閉塞される。
上側閉塞部材70は、環状のロッドガイド5とシールキャップ15とから構成されている。
また、下側閉塞部材6は、外筒3の下側端部の開口を閉塞させる第1蓋部材7(ボトムキャップ)とシリンダ2の下側端部の開口を閉塞させるボトムバルブ本体8とに分割して構成される。
シリンダ2の内側には、ピストンロッド9が挿入される。ピストンロッド9の下端部には、ピストン10が固定され、シリンダ2に摺動可能に嵌挿される。シリンダ2は、内側の空間がピストン10によって第1流体室2Aと第2流体室2Bとに分画される。ピストン10には、第2流体室2Bから第1流体室2Aへの作動流体の流れを許容する逆止弁11が設けられる。なお、ピストン10の逆止弁11に代えて、減衰力を発生させる調圧弁としてもよく、または、ピストン10に第1流体室2Aから第2流体室2Bへの作動流体の流れを許容する調圧弁や、圧力を解放するリリーフ弁をさらに備えても良い。
また、下側閉塞部材6(第2蓋部材)のボトムバルブ本体8には、リザーバ室4から第2流体室2Bへの作動流体の流れのみを許容する逆止弁12が設けられる。なお、逆止弁12は減衰力を発生させる調圧弁としてもよく、また、第2流体室2Bからリザーバ室4への作動流体の流れを許し、圧力を解放するリリーフ弁を備えても良い。
なお、ピストンロッド9に固定されるピストン10の位置は下端部に限らず、例えばピストン10が上端部と下端部の間に配置され、ピストンロッド9は、下側閉塞部材6まで延びていても良い。
ピストンロッド9の上端部側は、上側閉塞部材70のロッドガイド5及びシールキャップ15に挿通されてシリンダ2の外部へ延ばされる。シールキャップ15の内周には、ピストンロッド9に摺接するオイルシールとダストシール(図示せず)が設けられ、外周側には、外筒3とシールキャップ15との間をシールするシールリング(図示せず)が設けられている。
ロッドガイド5には、ピストンロッド9が軸方向へ移動することによって作動流体が第1流体室2Aからリザーバ室4へ流れるための流路13が設けられる。流路13には、予め定められた圧力で開弁されて、圧力の変化に伴い変化する開弁量に応じて第1流体室2Aからリザーバ室4へ流れる流路面積が変化する弁機構14が設けられている。また、流路13は、第1流体室2Aと弁体室20を連通させる流入路16と、弁体室20と、弁体室20の流出口18Aとリザーバ室4とを連通させる流出路18とを含む。流出路18のリザーバ室4側には、パイプ17がピストンロッド9の軸方向下側に延びるように接続されている。パイプ17の下側端面は、リザーバ室4に溜められた作動流体内に入る長さを有する。
弁機構14は、弁体室20とその内部に収容される弁体19から大略構成される。弁体室20は、円筒形状のロッドガイド5の外周面5Aに開口し、この開口から径方向内側に向け(図4における右から左方向)て形成された円形の底を有する穴によって形成される。弁体室20の底面には、中央に流入路16の径方向に延びる径方向部16Bが接続される流入口16Aが設けられ、この流入口16Aの周囲には、弁体19が着座される環状のシート29が突出している。このシート29と弁体19の接触部が第1弁部43を構成する。弁体室20の内周面の下側部分には、流出口18Aが接続され開口されている。また、弁体室20の内周面は、底部側に小径部20Aと開口側の大径部20Bを有する。
さらに、弁体室20は、内周面の開口側端部に形成される雌ねじ21を有する。雌ねじ21には、弁体19に対して同軸上に配置されるばね受け部材22(軸部材)が螺着され、弁体室20の開口を閉塞している。ばね受け部材22は、雌ねじ21に螺合される雄ねじ23が外周面に形成されて弁ばね25の一端部を受け止める略円板形のばね受部26と、弁ばね25の一端部内側に挿入されて弁ばね25の径方向の位置決めをするとともに、弁体19のストロークを規制する弁体止め28を有する。なお、弁体室20の開口周縁部にはザグリ24が形成される。
なお、弁体止め28には、弁体19が弁体止め28に当接した際、後述の弁体19に設けられたオリフィス穴37の小径部37Bから流れる作動流体を弁体室20に流すための直径方向へ延びる溝を設けてもよい。
弁体19は、弁ばね25の内側に挿入される円柱状の第1軸部31と、弁ばね25の他端部を受け止めるフランジ形のばね受部33と、ばね受部33から流入口16Aに向けて延びた円柱状の第2軸部32から構成される。
弁体19の第1軸部31と、第2軸部32と、フランジ形のばね受部33の外径は、同軸状に形成されている。ばね受部33の周囲には、弁体室20の小径部20Aと略同径(スムーズに動く程度の隙間を持った大きさの径)の円形部33Aと、小径部20Aと離間する切欠部33Bとが形成されている。この切欠部33Bは、弁体19の開弁時に流入路16と弁体室20とを連通する第1開弁流路41を構成する。図6(a)に示すように、切欠部33Bは、例えば、ばね受部33の外周部分の3箇所に配置されている。これら3つの切欠部33Bは、ばね受部33の周方向に等間隔に離間して配置されている。なお、図6(b)に示す変形例のように、切欠部33Bは、例えば、ばね受部33の外周部分の2箇所に配置してもよい。
弁体19の第2軸部32には、径方向へ貫通し、流入路16方向の端面まで延びる溝部34が形成されている。溝部34のばね受部33側の端部は、弁体19の軸線に対して略垂直な底面34Aとなっている。なお、底面34Aの形状は、円弧形状でもよい。底面34Aの位置は必要とされる減衰力特性に応じ任意で設定される。また、弁体19には、底面34Aに一端が開口して、弁体19の軸方向に延び、流入路16と弁体室20とを連通するオリフィス穴37が形成されている。オリフィス穴37は、流入路16側の大径部37Aと弁体室20側の小径部37Bを有し、この小径部37Bは大きさにより減衰力値が変化し、常時減衰力を発生する固定オリフィスとなっている。ばね受部33の内部には、ばね受部33の円形部33Aの外周に一端が開口し、他端がオリフィス穴37の大径部37Aに開口する弁体19の径方向に延びる径方向穴37Cが形成されている。この径方向穴37Cは、ばね受部33が弁体室20の小径部20Aと対向しているときに閉塞(実質的に減衰力特性に影響がない程度のわずかな漏れは生じる)され、大径部20Bに対向した際に開口する構成となっている。この径方向穴37Cと小径部20Aとの間が、第2弁部44を構成し、このオリフィス穴37の大径部37Aから径方向穴37Cの流路が第2開弁流路42を構成する。
次に、実施形態の緩衝器1の作用を説明する。
ピストンロッド9の伸び行程時には、ピストン10に設けられた逆止弁11が閉弁し、第1流体室2Aの作動流体の圧力が上昇し、作動流体が弁機構14に流入する。そして、弁体19が移動を開始する第1の作動圧力までは、流入路16に流入し、オリフィス穴37を通過する。これにより、作動流体は第1流体室2Aからリザーバ室4へ流れ、オリフィス穴37の小径部37Bの流路面積に応じた図9のオリフィス特性Aの減衰力が発生する。図4に示す状態である。
作動圧が上昇し、第1の作動圧を超え第2の作動圧力に到達すると、弁ばね25のばね力に抗して弁体19が開弁し、第1弁部43が開弁される。このとき、オリフィス穴37の径方向穴37Cは閉塞されており、第2開弁流路42は遮断状態を継続している。これにより、作動流体は第1流体室2Aから第1開弁流路41を通過し、リザーバ室4へ流れ、作動流体が弁体19とシート29との間の流路面積に応じた図9のバルブ特性Bの減衰力が発生する。
なお、弁体19とシート29との間の流路面積より、第1開弁流路41の流路面積は大きく、弁体19とシート29との間で減衰力を支配的に発生する。
さらに、作動圧が上昇し、第1の作動圧よりも高い第2の作動圧力に到達すると、弁体19の開弁量が増加し、オリフィス穴37の径方向穴37Cが開口することで、第2弁部44が開弁し、第2開弁流路42は連通状態となる。これにより、作動流体は第1流体室2Aから第2開弁流路42を通過し、リザーバ室4へ流れ、流路面積に応じた図9のリリーフ特性Cの減衰力が発生する。図5に示す状態である。
以上のように、第1流体室2Aの作動圧力に対応するピストン10の移動速度に応じた伸び側の減衰力が発生する。なお、伸び側行程時には、ピストンロッド9がシリンダ2から退出された分の作動流体が、リザーバ室4から逆止弁12を経由して第2流体室2Bへ補給される。
他方、ピストンロッド9の縮み行程時には、ボトムバルブ本体8に設けられた逆止弁12が開弁し、第2流体室2Bの作動流体の圧力が上昇し、作動流体が第2流体室2Bからピストン10の逆止弁11を経由して第1流体室2Aへ流れる。これにより、第1流体室2A内の作動流体の圧力と第2流体室2B内の作動流体の圧力とが平衡される。また、ピストンロッド9がシリンダ2内に進入された分の作動流体が、第1流体室2Aから、弁体19を経由してリザーバ室4へ流れる。これにより、ピストン10の移動速度に応じて、第1流体室2A及び第2流体室2Bの作動圧力が上昇して縮み側の減衰力が発生する。
減衰力の発生原理及び特性は、ピストンロッド9の伸び行程時と同様である。
第1実施形態によれば、緩衝器1の動作においてピストン10の移動速度の低速領域(弁体19が開弁される前の状態)では、作動流体は、第1流体室2Aから、流入路16、溝部34、オリフィス穴37の小径部37B、弁体室20、流出路18、パイプ17を経由してリザーバ室4へ流れ、これにより、オリフィス特性の減衰力(オリフィス特性A)を得ることができる。また、ピストン10の移動速度が中速領域では、ピストン10の移動速度に応じた弁体19が開弁し、第1開弁流路41を介して作動流体が流れる。このとき、ピストン10の移動速度により流路面積が変化し、減衰力(バルブ特性B)を得る。さらに、ピストン10の移動速度の高速領域では、弁体19に設けられた第2開弁流路42が開放されて、第2開弁流路42の流れが生じる。この第2開弁流路42は、これにより、ピストン10の移動速度に応じた弁体19の移動により流路面積が大きく変化し減衰力が殆ど変化しない特性(リリーフ特性C)を得る。
このように、弁体19の移動量に応じて、異なる流路を前記作動流体が流通するので、前記弁流路の流路面積の変化率が変化し、この単一の弁体によりバルブ特性及びリリーフ特性の減衰力特性を得る。
このように、第1実施形態では、1つの弁機構の弁体に第1開弁流路41と第2開弁流路42と言う異なる流路を有し、これらの開弁流路は、それぞれに開閉する第1弁部43と第2弁部44となる。このため、一つの弁機構の作用により、図3に示す従来技術のように、開弁前のオリフィス特性A、開弁後にバルブ特性Bが得られるのに加え、図9に示すリリーフ特性Cも得ることが可能である。
また、第1実施形態では、オリフィス特性Aを発生するオリフィス穴も弁体19に設けたので、弁体部分の変更、すなわち、弁体19の形状変更及び弁ばね25の変更のみで、オリフィス特性A、バルブ特性B、リリーフ特性Cを変更することができる。
なお、上記実施形態では、オリフィス穴37を弁体19に設けたが、これに限らず、ピストン部などに設けてもよい。この場合も、一つの弁機構の採用で、開弁前のオリフィス特性Aから開弁後のバルブ特性B、リリーフ特性Cを得ることができる。また、弁体部分による特性変更は、バルブ特性B、リリーフ特性Cのみを変更することで可能となる。
次に、本発明の第2実施形態を図7、図8を参照して説明する。なお、第1実施形態に対して同一又は相当の構成要素については、同一の名称及び符号を付与するとともに詳細な説明を省略する。
本第2実施形態は、第1実施形態の弁機構14の第2開弁流路42の設ける位置を変更したもので、その他の構成は、第1実施形態と同様である。
弁機構50の弁体室51は、内周面が第1実施形態とは異なり小径部を有しない単一径となっている。内周面に設けられた雌ねじ21には、弁体室51内に設けられた弁体52と同軸上に配置される弁座部材53(軸部材)が螺着される。弁座部材53の外周には、雌ねじ21に螺合される雄ねじ23が形成されて弁ばね25の一端部を受け止める略円板形のばね受部26と、弁ばね25の一端部内側に挿入される有底筒状の弁体止め54を有する。
弁体止め54には、弁体52の第3軸部52Bが摺動可能に嵌挿される小径部54A(挿入部)とその底部側で内径が小径部54Aより大径の大径部54Bが形成されている。さらに、弁体止め54の大径部54B内は、流体室55が形成され、大径部54Bには、流体室55と弁体室51を径方向に連通する連通路59(連通穴)が形成される。
弁体52は、弁ばね25の内側に挿入される第1軸部31と、第1軸部31の軸方向に第1軸部31の外径よりも小径に突出する第3軸部52Bと、弁ばね25の他端部を受け止める外径が円形のフランジ形のばね受部33と、ばね受部33から流入口16Aに向けて延びる第2軸部32から構成される。弁体52とシート29との間及びばね受部33の外側が第1開弁流路58を構成する。第3軸部52Bは、弁体止め54の小径部54Aに挿入される挿入部53Bを構成する。
第3軸部52Bには、底面34Bに一端が開口して、弁体52の軸方向に延び、流入路16と弁体室51とを連通するオリフィス穴56が形成されている。オリフィス穴56は、流入路16側の大径部56Aと弁体室51側の小径部56Bを有し、この小径部56Bは常時減衰力を発生する固定オリフィスとなっている。
第3軸部52Bには、挿入部53Bの外周に一端が開口し、他端がオリフィス穴56の大径部56Aに開口し、径方向に延びる第2開弁流路60が形成されている。この第2開弁流路60は、弁体52が閉弁状態である図7の状態にあっては、弁体止め54の小径部54Aと対向し、閉塞され、弁体52が右側に移動し、図8の状態になったときは、大径部54Bと対向し、開口される。この第2開弁流路60と小径部54Aで第4弁部61を構成する。
第2実施形態によれば、緩衝器1の動作においてピストン10の移動速度の低速領域(弁体52が開弁される前の状態)では、作動流体は、第1流体室2Aから、流入路16、溝部34、弁体室51、流出路18、パイプ17を経由してリザーバ室4へ流れ、これにより、オリフィス特性の減衰力(オリフィス特性A)を得ることができる。また、ピストン10の移動速度が中速領域では、ピストン10の移動速度に応じた弁体52の移動量により、弁体52とシート29が離間し、この間の流路面積が変化し、第1開弁流路58が開き減衰力(バルブ特性B)を得る。さらに、ピストン10の移動速度の高速領域では、弁体52に設けられた第2開弁流路60が大径部54Bと対向して開放され、作動流体が弁体室51に流れる。これにより、ピストン10の移動速度に応じた弁体52の移動量により流路面積が大きく変化し、実質的に減衰力が殆ど変化しない特性(リリーフ特性C)を得る。このように、第1実施形態と同様に弁体の移動量に応じて前記作動流体が流通する前記弁流路の流路面積の変化率が可変し、単一の弁機構の作用により複数の減衰力特性を得る。
なお、上記各実施形態では、本発明をユニフロー構造緩衝器に用いた場合を示したが、これに限らず、ピストン部で両方向に流れを許すバイフロー構造の緩衝器にも用いることが可能である。この場合、弁機構14を下側閉塞部材6にも設けることになる。また、上記各実施形態は、弁機構を上側閉塞部材70に設けた例を示したが、弁機構はシリンダとリザーバとの間に設けられれば、どの部材に設けてもよい。
さらに、上記各実施形態では、弁機構を1つ設けた例を示したが、これに限らず、複数設けてもよい。この場合、弁機構毎に特性を異ならせてもよい。
なお、記各実施形態では、一の弁機構に弁部を有する開弁流路を2つ設けた例を示したが、一の弁機構に弁部を有する開弁流路を3つ以上設けてもよい。
1 緩衝器、2 シリンダ、2A 第1流体室、2B 第2流体室、3 外筒、4 リザーバ室、70 上側閉塞部材、5A 外周面、6 下側閉塞部材、7 第1蓋部材、8 ボトムバルブ本体、9 ピストンロッド、10 ピストン、11 逆止弁、12 逆止弁、13 流路、14 弁機構、16 流入路、16A 流入口、17 パイプ、18 流出路、18A 流出口、19 弁体、20 弁体室、20A 小径部、20B 大径部、21 雌ねじ、22 ばね受け部材、23 雄ねじ、24 ザグリ、25 弁ばね、26 ばね受部、28 弁体止め、29 シート、31 第1軸部、32 第2軸部、33 ばね受部、33A 円形部、33B 切欠部、34 溝部、34A 底面、34B 底面、37 オリフィス穴、37A 大径部、37B 小径部、37C 径方向穴、41 第1開弁流路、42 第2開弁流路、43 第1弁部、44 第2弁部、50 弁機構、51 弁体室、52 弁体、52B 第3軸部、53 弁座部材、53A ガイド、53B 挿入部、54 弁体止め、54A 小径部、54B 大径部、55 流体室、56 オリフィス穴、56A 大径部、56B 小径部、58 第1開弁流路、59 連通路、60 第2開弁流路

Claims (3)

  1. 内部に作動流体が封入されたシリンダと、
    前記シリンダ内に移動可能に挿入されて前記シリンダ内を第1流体室と第2流体室とに区分するピストンと、
    前記シリンダ内で前記ピストンに連結され、先端が前記シリンダの外部へ延びるピストンロッドと、
    前記シリンダの外周に配置され、前記シリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒と、
    前記シリンダの一方の端部の開口部を閉塞する閉塞部材と、
    前記シリンダ内と前記リザーバ室とを連通し、前記作動流体が流通する流路と、
    前記流路に設けられ、前記ピストンの移動に伴って生じる前記作動流体の流れを抑制して作動圧を発生させる弁機構と、
    前記ピストンの移動に伴って生じる前記作動流体の流れを常に流路抵抗を持って許すオリフィス通路と、
    を備えた緩衝器であって、
    前記弁機構は、弁体と、該弁体が移動可能に収容される弁体室と、前記弁体を閉塞する方向に付勢するバネ手段とからなり、
    前記弁機構は、前記弁体が開弁方向に移動した際に異なる位置で開閉される複数の開弁流路を有し
    前記オリフィス通路は、前記弁体に設けられ、
    前記開弁流路の一部は、前記オリフィス通路から分岐して前記弁体の径方向外周に延びるように形成される径方向穴であることを特徴とする緩衝器。
  2. 請求項1に記載の緩衝器であり、
    前記径方向穴は、前記弁体が閉弁している際に前記弁体室の内壁によって閉弁していることを特徴とする緩衝器。
  3. 請求項1に記載の緩衝器であり、
    前記弁機構は、前記バネ手段および前記弁体の移動を制限する弁座部材と、を有し、
    前記弁体は、一部が前記弁座部材に挿入され、
    前記径方向穴は、前記弁体の前記弁座部材に挿入される部位に設けられ、前記弁体が閉弁している際に前記弁座部材の内壁によって閉弁していることを特徴とする緩衝器。
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