JP7486775B2 - 香り情報提供装置、香り情報提供方法、香り情報提供プログラムおよび香りディフューザ - Google Patents

香り情報提供装置、香り情報提供方法、香り情報提供プログラムおよび香りディフューザ Download PDF

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特許法第30条第2項適用 公開者 株式会社コードミー 公開ウェブサイトのアドレス https://www.codemeee.com/news/2019-04-03-fujikura 公開日 平成31年4月3日 他4件 [刊行物等] 公開者 株式会社ブラーブメディア 公開ウェブサイトのアドレス https://amp.review/2019/02/01/interview-codemeee/ 公開日 平成31年2月1日 他21件 [刊行物等] 公開者 株式会社テレビ神奈川 放送日 令和1年7月25日 他4件 [刊行物等] 公開者 株式会社アール・エフ・ラジオ日本 放送日 平成31年2月27日 他11件 [刊行物等] 公開者 株式会社週刊粧業 発行日 令和1年7月8日 他2件 [刊行物等] 公開者 有限会社フレグランスジャーナル社 発行日 平成31年2月28日 他3件 [刊行物等] 公開者 株式会社コードミー 公開日 平成31年1月29日 他16件
本発明は、香り情報提供装置、香り情報提供方法、香り情報提供プログラムおよび香りディフューザに関する。具体的には、複数のユーザの脳波を解析し、所定の空間内に存在する人間にとって好ましい香りの情報を提供する装置、提供する方法、提供するプログラムおよび香りを提供するディフューザに関する。
従来、下記特許文献1のように、複数の種類の香りを調合して生成する香り発生装置が知られている。
特開2019-170692号公報
上記特許文献1のような香り発生装置では、ユーザの快適度、達成度に応じて、複数の香りを調合した香りを放出する。しかしながら、近年、所定の空間に存在する複数のユーザ全体にとって最適な香りの提供が望まれている。
そこで本発明は、ユーザ一人一人の精神状態に基づいて所定の空間内に存在する複数のユーザ全体に最適な香りの情報を提供することができる香り情報提供装置、香り情報提供方法、香り情報提供プログラムおよび香りディフューザを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の香り情報提供装置は、ユーザの脳波情報を取得する取得部と、取得部が取得した脳波情報を解析する解析部と、解析部による解析の結果に基づいて、ユーザに適した香りを推定する推定部と、推定部が推定した香りの情報を示す香料情報を出力する出力部と、を備える。
取得部は、複数のユーザの脳波情報を取得し、出力部は、複数のユーザの脳波情報から、ユーザ全員に適した一つの香り情報を示す香料情報を出力してもよい。
本発明の香り情報提供装置は、脳波情報と、脳波情報の内容と香りの関係を学習した香り学習モデルを記憶する記憶部を備え、解析部は、脳波情報に対して感性解析を行って、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を生成し、推定部は、感性情報を入力として、香り学習モデルを用いて、ユーザに適した香りを推定してもよい。
本発明の香り情報提供装置は、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を記憶する記憶部を備え、推定部は、感性情報を入力として、閾値との差に応じてユーザに適した香りを推定してもよい。
本発明の香り情報提供装置は、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を記憶する記憶部を備え、推定部は、感性情報を入力として、香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定してもよい。
ユーザの感性は、複数の感性を含み、解析部は、ユーザの複数の感性それぞれについて数値化した情報をユーザの感性を示す感性情報として生成し、推定部は、ユーザの複数の感性のうち、数値の高い感性を入力として、香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定してもよい。
解析部は、ユーザの複数の感性それぞれの数値について、所定の閾値を超えた感性を示す感性情報を生成してもよい。
ユーザの感性は、複数の感性を含み、解析部は、ユーザの複数の感性それぞれについて数値化した情報をユーザの感性を示す感性情報として生成し、推定部は、ユーザの複数の感性のうち、数値の低い特性を入力として、香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定してもよい。
解析部は、ユーザの複数の感性それぞれの数値について、所定の閾値以下の感性を示す感性情報を生成してもよい。
解析部は、ユーザの複数の感性それぞれの数値について、数値が低いものから所定数のユーザの感性を示す感性情報を生成してもよい。
出力部は、更に、ユーザの感性を示す感性情報を出力してもよい。
本発明の香り情報提供装置は、さらに、ユーザから、ユーザに関する感性情報の入力を受け付ける受付部と、ユーザの感性値と、香りと、の関係を紐づけた第1変換テーブルを保持する記憶部とを備え、推定部は、さらに、受付部が受け付けたユーザの感性情報と、第1変換テーブルとを用いて特定した香りの情報を加味して、ユーザに適した香りを推定してもよい。
第1変換テーブルは、感性値とランクとを対応付けた第1副テーブルと、ランクと香りとの関係とを対応付けた第2副テーブルと、を含み、感性値を入力として、まずランクを特定し、特定したランクに対応する香りを特定してもよい。
受付部は、ユーザに対して、複数の感性値としての感性内容を示す選択肢を示すユーザインターフェースを提供してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の香り情報を提供する香り情報提供方法は、ユーザから、ユーザの脳波情報を取得する取得ステップと、取得ステップで取得されたユーザの脳波情報を解析する解析ステップと、解析ステップでの解析の結果に基づいて、ユーザに適した香りを推定する推定ステップと、推定ステップで推定した香りの情報を示す香料情報を出力する出力ステップと、を含む。
また、上記課題を解決するために、本発明の香りを提供する香りディフューザは、ユーザの脳波情報を取得する取得部と、取得部が取得した脳波情報を解析する解析部と、解析部による解析の結果に基づいて、ユーザに適した香りを推定する推定部と、推定部が推定した香りの情報に基づく香料を噴出する噴出部と、を備える。
また、上記課題を解決するために、本発明の香りを提供する香り情報提供プログラムは、コンピュータに、ユーザの脳波情報を取得する取得機能と、取得機能により取得された脳波情報を解析する解析機能と、解析機能による解析の結果に基づいて、ユーザに適した香りを推定する推定機能と、推定機能により推定された香りの情報に基づく香料を出力する出力機能と、を実現させる。
本発明の香り情報提供装置、香り情報提供方法、香り情報提供プログラムおよび香りディフューザによれば、香りの情報は、所定の空間内に存在する複数のユーザ全体の脳波を解析することにより得られる。このため、所定の空間内に存在する複数のユーザ全体の精神状態に基づいて複数のユーザ全体にカスタマイズされた最適な香りの情報を提供することができる。
本発明の第1実施形態の香り情報が提供される全体構成を示す図である。 本発明の第1実施形態の香り情報提供装置の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態のディフューザの構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態の脳波計の構成例を示す図である。 (a)は、本発明の第1実施形態のデータ(感性の数値とランクとの対応を示すテーブル)を示す図である。(b)は、本発明の第1実施形態のデータ(感性及びランクと、香りとの対応を示すテーブル)を示す図である。 本発明の第1実施形態の装置間のやり取りを示すシーケンス図である。 本発明の第1実施形態の脳波計の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の香り情報提供装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態のディフューザの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態のユーザが脳波計を着用した使用形態を示す図である。 本発明の第1実施形態の脳波計で計測された信号をユーザの感性に変化したグラフの中からどれを表示するのかを選択するための画面を表す図である。 本発明の第1実施形態の脳波から推定された感性の変化を示すグラフである。 本発明の第1実施形態の脳波から導出した感性グラフイメージである。 本発明の第2実施形態のディフューザの構成例を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態のディフューザが複数種類の香りを噴射する構造図である。 本発明の第2実施形態のディフューザの動作を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
[香り情報提供装置]
本発明の香り情報提供装置により香り情報が提供される全体構成を図1に示す。香り情報提供装置1は、香りに関する情報を提供する装置である。香り情報提供装置1は、複数のユーザの脳波に基づいて、複数のユーザに最適な香りを特定し、提供する香りを決定する装置である。香り情報提供装置1は、一例として、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、サーバ装置などに代表される情報処理装置によって実現されるものである。ディフューザ2は、香りを放出する装置である。脳波計3は、複数のユーザの脳波を検出し測定する装置である。香り情報提供装置1はディフューザ2に接続され、脳波計3はネットワーク30に接続されている。香り情報提供装置1はネットワーク30を介して脳波計3からユーザの脳波情報を取得する。ディフューザ2と脳波計3とは、図1下部の正方形で表した複数のユーザが同時に存在する職場等の所定の空間4内に存在する。脳波計3は当該複数のユーザの頭部に装着され、ネットワーク30を介して香り情報提供装置1に、取得した脳波情報を送信する。香り情報提供装置1はネットワーク30にアクセスして、ユーザの脳波情報を取得する。ユーザの脳波情報には、ユーザのストレス度など精神状態が含まれる場合があり、香り情報提供装置1は、その脳波情報から感性情報を生成する。香り情報提供装置1は当該感性情報から、職場など所定の空間内に存在する複数のユーザ全員に適した香り情報を生成することができ、ライブ会場でのスモークへの香り付けに用いる香りあるいはその情報を提供することもできる。
次に、香り情報提供装置1の各構成要素を、図2を用いて説明する。香り情報提供装置1は、受付部10、制御部20、記憶部60、出力部80を備える。各構成要素について、以下に詳しく説明する。
受付部10は、ネットワーク30を介して、ユーザ情報を受け付ける通信インタフェースである。
受付部10は、ユーザから、ユーザの感性を示す感性情報の入力を受け付ける。感性情報とは、所定の環境に応じたユーザの精神状態を示す情報である。ユーザの精神状態を示す情報とは、一例として、図11に示すように、INTEREST(興味度)、LIKE(好き度)、CONCENTRATION(集中度)、STRESS(ストレス度)、CALMNESS(沈静度)などである。ユーザは、例えば、興味度50%、好き度40%などを入力する。
図11は、ユーザの感性情報に関する情報を入力するUI(User Interface)画面である。本実施例では、図11に示すように、香りの系統の選択肢をユーザの端末に表示して、選択させることとするが、これは一例であり、例えば、ユーザにより、好みの香りをイメージできるテキストを直接入力する態様であってよい。この場合には、入力される可能性のあるテキストと香りとの関係とを対応付けたテーブルを予め記憶しておき、入力されたテキストと予め記憶している入力される可能性のあるテキストの内容との相関度を特定し、特定した相関度の高いテキストに対応付けられた香りを好みの香りとして推定するように構成してもよい。
制御部20は、取得部40と、解析部50と、推定部70とを含み、受付部10が受け付けた情報を制御して、記憶部60が記憶している変換テーブル61を用いてユーザ情報を香りの情報に変換する。
取得部40は、後述の脳波計3からユーザの脳波情報を取得する。脳波情報とは、脳波計3から直接送信される信号であって、ユーザの脳から生じる電気信号を電極で計測した信号である。ここでは、取得部40は、ネットワーク30からの脳波情報、即ち、オンラインの情報を取得することとしているが、ネットワーク30から何らかの理由で接続が切断された状況でも脳波情報を取得できるように、取得部40は、コンピュータからのオフラインの情報を取得することとしてもよい。一例として、取得部40は、オンラインの状態で予め取得された情報であって、ユーザが保持するフラッシュメモリ等の記録媒体に記憶されたユーザが作成したテキスト情報を、フラッシュメモリを接続することにより取得するものであってもよい。サーバは、これらオフラインの情報を、サーバの共有フォルダ等に置かれているファイルから獲得する。
具体的には、取得部40は、ネットワーク30にアクセスし、後述の脳波計3からのユーザの脳波情報を収集する。取得部40は、例えば、企業の所定の部署内に存在する社員全員(例えば、10人であるが、10人に限定するものではなく、これ以上、これ以下であってよい)の脳波情報を収集する。
解析部50は、取得部40が取得した脳波情報を解析する。ここで解析するとは、ユーザの脳波から感性を数値化することをいう。解析部50は、脳波情報に対して脳波解析を行って、脳波情報の内容を示す感性情報を生成する。ここでいう感性情報は、脳波解析の結果得られる数値の情報であってよく、ユーザの精神状態であるユーザの感性を把握するのに有用な数値であればよい。例えば、感性情報中の興味度などの感性と0から100までの数値とであってよい。
図12は、脳波計が測定した電気信号を、各感性に変換して、時間的推移を示すグラフに変換した図である。ただし、グラフに限らず、各時間での感性の数値を示す表などであってもよい。図12に示すグラフでは、LIKE(好き度)が0~45秒で、60~65秒で高い値になっていることが分かる。逆に、INTEREST(興味度)は、55秒あたりや、60~65秒の間で最低の値を取っていることが分かる。
ユーザの感性は、複数の感性を含んでよい。複数の感性とは、例えば、INTEREST(興味度)、LIKE(好き度)、CONCENTRATION(集中度)、STRESS(ストレス度)、CALMNESS(沈静度)などである。これらの特性を、最高値を100、最低値を0として、例えば、興味度80、好き度30、集中度40、ストレス度50、沈静度60といった具合に数値化する。解析部50は、ユーザの複数の感性それぞれについて数値化した情報をユーザの感性を示す感性情報として生成する。具体的には、解析部50は、取得部40が取得した上記ユーザの脳波情報から、ユーザの精神状態を解析する。
また、解析部50は、ユーザの複数の感性の全てについて数値化してもよいし、複数の感性の中から選択された感性のみについて数値化することとしてもよい。そして、そのうちの数値が高いものを選択する。最高値を100、最低値を0として、例えば、興味度80、好き度30、集中度40、ストレス度50、沈静度30といった具合に、解析部50が脳波情報を解析して、得られた感性情報の感性の数値それぞれについて、閾値と比較する。閾値を超えた感性をそのユーザの特徴として、その感性に合った香りを作成する。閾値が、例えば、40であった場合に、興味度とストレス度とが高いユーザに向いている香りを作成する。例えば、より高い数値が好まれる例として、興味度、好き度、集中度、沈静度などが挙げられる。
このように、解析部50がユーザの感性の数値が高いものを選択することによって、香り情報提供装置1が、複数のユーザに現れている感性をより強調し得る香り情報を提供することができる。感性を強調するとは、例えば、興味度が上昇しているような場合には、興味度をより高めることができるような香りの情報を提供することであるが、この例に限定するものではない。
また、解析部50は、ユーザの複数の感性の全てについて数値化して、そのうちの数値が低いものを選択する。最高値を100、最低値を0として、例えば、興味度30、好き度40、集中度50、ストレス度60、沈静度20といった具合に、解析部50が脳波情報を解析して、得られた感性情報の感性の数値それぞれについて、閾値と比較する。閾値を下回る感性をそのユーザの特徴として、その感性に合った香りを作成する。閾値が、例えば、40であった場合に、興味度が低いユーザに向いている香りを作成する。例えば、より低い数値が好まれる例として、ストレス度などが挙げられる。
このように、解析部50がユーザの感性の数値が低いものを選択することによって、香り情報提供装置1が、複数のユーザの不足している感性を補強し得る香り情報を提供することができる。弱い感性を補強する香り情報を提供するとは、例えば、集中力が低下しているような場合には、集中力を高めることができるような香りの情報を提供することであるが、この例に限定するものではない。
所定の空間内に存在するユーザ全員の脳波情報が解析されてもよいし、所定の空間内の所定人数(例えば、10人分)の脳波情報が解析されてもよい。脳波解析した結果得られる数値を入力として、ユーザの感性情報に変換するための変換モデル(学習モデル)を後述する記憶部60が保持していて、この変換モデルに入力することで、興味度や好き度、集中度、ストレス度、沈静度などの数値化を行う。
なお、脳波を用いてユーザに適した香りを推定する方法としては、1)脳波から直接学習モデルを用いて香りを推定する方法と、2)脳波から感性を特定し、当該特定した感性に対して閾値を用いて香りを推定する方法と、3)脳波から感性を特定し、当該特定した感性から学習モデルを用いて香りを推定する方法と、がある。
1)としては、記憶部60が、脳波情報と脳波情報の内容と香りの関係を学習した香り学習モデルを記憶しており、解析部50による脳波の解析を行うことなく、脳波信号から直接学習モデルが推定処理を行い、脳波情報の内容をグラフで示す感性情報を生成し、推定部70は感性情報を入力として香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定する。推定部70の詳細については後述する。
2)としては、記憶部60がユーザの感性を記憶し、解析部50が脳波情報に対して感性解析を行って、ユーザの感性を示す感性情報を生成し、推定部70が感性情報を入力として、閾値を用いてユーザに適した香りを推定する。
3)としては、記憶部60がユーザの感性を記憶し、解析部50が脳波情報に対して感性解析を行って、ユーザの感性を示す感性情報を生成し、推定部70が感性情報を入力として、香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定する。記憶部60は、香り学習モデルとして、感性情報と、感性情報の内容と香りの関係を学習した香り学習モデルを記憶している。
学習モデルの作成方法としては、フィードバックを伴う教師あり学習、フィードバックを伴わない教師なし学習、強化信号を受信した時点(例えば、目標とする状態に達した時点)でフィードバックがされる強化学習のいずれかによって作成される。あるいは、脳内のニューロン間の接続に発想を得たモデルを使用して、入力ベクトルを処理して出力ベクトルに変換する、4層以上の多層ニューラルネットワークを用いた深層学習(ディープラーニング)によって作成されてもよい。本実施例においては、一例として、脳波状態と、それに対応付けられた、感性とその数値と、の組み合わせを学習することで、脳波情報と、ユーザの感性との関係性を学習した学習モデルを作成し、この学習モデルによる推定処理を行うことで、ユーザの感性を算出する。学習モデルには、ユーザの感性を香りに変換する香り学習モデルと、脳波解析結果をユーザの感性に変換する感性学習モデルとがある。香り学習モデルと、感性学習モデルとは、一つの学習モデルにより実現されてもよい。
記憶部60は、ユーザの感性値報と香りとの関係を紐づけた第1変換テーブル61を保持する。第1変換テーブル61は、感性値とランクとを対応付けた第1副テーブル62と、ランクと香りとの関係を対応付けた第2副テーブル63とを含む。第1副テーブル62は、推定部70が、解析部50が解析したユーザの感性の値それぞれを、ランク付け、すなわち感性の値の高さの度合いを決定するために用いる表である。図5(a)に示すように、第1副テーブル62には、1列目に興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度・・・という感性情報が、2列目に50、40、30・・・という数値(%)が、3列目にA,B,C,・・・というランクが並んでいる。第2副テーブル63は、第1副テーブル62によってランク付けされた感性から推定部70が最適な香りの種類を推定するために用いる表である。図5(b)に示すように、第2副テーブル63には、複数のユーザの感性値とランクと、香り(ハーブ系、柑橘系、・・・)とが対応付けられている。これにより、感性値を入力として、まずランクを特定し、特定したランクに対応する香りを特定する。具体的には、一例として、複数のユーザの興味度の平均値が50以上であり、好き度の平均値も50以上であった場合には、図5(a)から理解できるように、それぞれの感性のランクは共にAとなることから、図5(b)から、提供する香りは、柑橘系であると推定することができる。
このように、記憶部60が、第1副テーブル62でユーザの感性値とランクとを対応付け、第2副テーブル63でユーザの感性値とランクと、香りとを対応付けている第1変換テーブル61を備えていることによって、推定部70が、第1変換テーブル61に基づいた的確な香りの推定を行うことができる。
推定部70は、第1変換テーブル61を用いて解析部50が解析した解析の結果に基づいて、所定の空間4内に存在する複数のユーザに適した一つの香りを推定する。ここで推定するとは、所定の環境での複数のユーザに最適な香りを判断することをいう。例えば、ユーザ全体がストレスが溜まっている状態であれば、ストレス発散効果があるとされるハーブ(ペパーミントなど)、ウッディー素材を推定する。また、例えば、ユーザ全体が集中度が低下している状態にあれば、集中度を高める効果があるとされている柑橘系(オレンジなど)の素材を推定する。この素材推定は、脳波解析した結果得られる数値を入力として、ユーザの感性情報に変換するための変換モデル(学習モデル)を記憶部60が保持していて、この変換モデルに入力することで行われる。この推定はあくまで一例であり、これに限られない。
このように、推定部70が、感性情報を入力としてユーザに適した香りを推定することによって、香り情報提供装置1が、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員の感性に合った香り情報を提供することができる。
また、推定部70は、感性情報を入力として、香り学習モデルを用いて、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定する。推定部70は、さらに、受付部10が受け付けたユーザの感性情報と、第1副テーブル62とを用いて特定した香りの情報を加味して、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定する。推定部70は、さらに、受付部10が受け付けた感性情報と、第2副テーブル63とを用いて特定した香りの情報を加味して、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定する。
複数の感性情報のうち、例えば、「ストレス度」を選択した場合には、ストレス度が高まっているときにリラックスして仕事の能率が上がることが期待される特定のハーブ系(ラベンダーなど)素材を推定部70が推定する。また、例えば、「集中度」を選択した場合には、前向きな気持ちになり、集中力向上が期待される特定の柑橘系素材を推定部70が推定する。
複数のユーザの感性値は、当該複数のユーザの感性値の平均値を取ることで求められる。感性値がバッティングした場合、つまり複数の感性値が低下してそれらを上げる必要が生じた場合には、それらの感性値を上げる複数の香料を配合して香りを生成する。また、複数のユーザの感性値を単純に合算して、合計値の高い感性を用いてもよい。
出力部80は、推定部70が推定した香りの情報を示す香料情報を出力する。推定部70が解析情報を入力として、香り学習モデルを用いて、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定すると、推定された香りの系統に基づいて香りを出力する。出力部80は、更に、ユーザの感性を示す感性情報を出力してもよい。出力部80から出力されるものは、音声でもあっても画像であってもよい。出力された情報は、図13に示すように、グラフ化されビジュアル化されてもよい。出力部80は、通信インタフェースであってもよく、コンピュータと通信して情報を当該コンピュータに送信してもよく、モニタを備え当該モニタに画像を表示してもよい。また、出力部80は、有線又は無線のいずれでの通信も可能であってもよく、ディフューザ2や脳波計3と通信することができればどのような通信プロトコルによる通信であってもよい。
なお、香り情報提供装置のオペレータは、職場等のディフューザ2等に貯蔵される、特定された香りを放出する香料を交換に行ってもよい。
図11において入力した感性情報による香りの推定と、脳波解析による香り推定とを、例えば、3:7の比で組み合わせてもよく、5:5の比で組み合わせてもよく、7:3の比で組み合わせてもよい。これは例示であって、比率は任意であり、片方が0であってもよい。香りの情報は、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員が装着した脳波計3から当該複数のユーザ全員に適合する香りを脳波解析により推定することにより得られる。
本実施形態のこのような構成によれば、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員の精神状態に基づいて複数のユーザ全員にカスタマイズされた最適な香りの情報を提供することができる。
次に、ディフューザ2の構成例を、図3を参照して説明する。ディフューザ2は、通信部110と、制御部111と、駆動部112と、噴出部113とを備える。通信部110は香り情報提供装置1に接続され、香り情報提供装置1と通信し、香り情報提供装置1から送信された香り情報を受信する。制御部111は、駆動部112の駆動を制御する。駆動部112は制御部111により駆動され、通信部110が受信した香り情報に基づいた香りを、噴出部113が噴出する。
次に、脳波計3の構成を、図4を用いて説明する。脳波計3は、センサ120と、通信部121と、記憶部122と、制御部123とを備える。センサ120は、ユーザの脳波情報を検知する。通信部121は、ネットワーク30に接続され、ネットワーク30と通信し、センサ120が検知した脳波情報をネットワーク30に送信する。記憶部122はセンサ120が検知した脳波情報を記憶する。制御部123は、通信部121がネットワーク30と通信することを制御する。
脳波計3は、図10に示すように、ユーザの頭部に装着して使用するヘッドギアであって、ユーザの脳の電気信号をセンシングする装置であり、センシングした電気信号を出力する装置である。脳波計3は、タブレット端末等の情報処理装置と通信可能に構成されてよく、この場合に、タブレット端末で脳波計3が測定した電気信号を解析して感性情報に変換されてもよい。脳波計側で脳波情報を解析して感性情報に変換する場合には、香り情報提供装置1の解析部50による解析は不要となり、タブレット端末が出力する解析情報(感性情報)を推定部70の入力とすることもできる。本実施形態においては、基本的には、脳波計3は、センサ120が測定して脳の電気信号を、通信部121から香り情報提供装置1に送信するものである。
図11は、ユーザの感性情報に関する情報を入力するUI(User Interface)画面である。本実施例では、図11に示すように、香りの系統の選択肢をユーザの端末に表示して、選択させることとするが、これは一例であり、例えば、ユーザにより、好みの香りをイメージできるテキストを直接入力する態様であってよい。基本的には脳波情報から香りが推定されるのであるが、ヘッドギアに何らかの不具合がある場合や、ユーザがヘッドギアを装着することを嫌う場合には、このような入力とすることができる。
[香り情報提供方法]
以下、図6~図9を用いて、本発明に係る香り情報提供方法について説明する。本発明に係る香り情報提供方法は、ユーザの脳波情報を、ユーザに装着された脳波計3で解析することで、ユーザの精神状態を割り出し、その精神状態に基づいて香りを創る又はその香りの元となる情報を作成するプロセスである。
図6は、各装置間でのやり取りの一例を示すシーケンス図であって、香り情報を提供するためのやり取りの一例を示す図である。脳波計3はステップS601でユーザの脳波を測定し、ステップS602で脳波情報を香り情報提供装置1に送信する。香り情報提供装置1はステップS603で脳波解析を行い、ステップS604で解析結果から香りを推定する。そして、推定された香り情報を、ステップS605でディフューザ2に送信する。ディフューザ2は香り情報提供装置1から送信された香り情報を取得し、ステップS606で推定された香りを噴出する。
<脳波計の動作>
図7は、本発明の香り情報提供方法における脳波計3の動作について説明するフローチャートである。
受信ステップS11では、センサ120が、ユーザの脳波情報を適宜受信する。センサ120は、基本的にはセンシングを継続的に行うが、所定時間ごと(例えば、1msごと)にセンシングを行ってもよい。脳波情報には、ユーザインターフェース上での選択入力および脳波計3が取得した脳波情報が含まれる。脳波情報には、INTEREST(興味度)、LIKE(好き度)、CONCENTRATION(集中度)、STRESS(ストレス度)、CALMNESS(沈静度)等を類推できる情報が含まれる。ここでは、センサ120は電極であり、ユーザの脳から脳波情報、即ち電気信号を取得する。
次に、通信ステップS12では、通信部121が、受信ステップS11で受信した脳波情報をネットワーク30に送信する。
記憶部122が、センサ120が受信した脳波情報を記憶する記憶ステップS13を設けてもよい。
制御部123が、通信部121がネットワーク30に脳波情報を送信することを制御する制御ステップS14を設けてもよい。
<香り情報提供装置>
図8は、本発明に係る香り情報提供方法における香り情報提供装置1の動作を示すフローチャートである。
受付ステップS110では、受付部10が、ネットワーク30からユーザの脳波情報を受け付ける。
次に、取得ステップS120では、取得部40が、受付部10が受け付けたユーザの脳波情報を取得する。脳波情報とは、脳波計3から直接送信される信号であって、ユーザの脳から生じる電気信号を電極で計測した信号である。取得部40は、脳波情報を取得すると、取得した脳波情報を解析部50に送信する。
次に、解析ステップS130では、解析部50が、取得ステップS120で取得部40から送信された脳波情報を解析する。脳波情報を解析する手法としては、既知のアルゴリズムを利用することとしてもよい。
解析ステップS130は、数値化ステップS131と、ビジュアル化ステップS132と、を含む。
数値化ステップS131では、解析部50が、ユーザの感性の要素のレベルを数値化する。具体的には、脳波情報の解析から、ユーザの感性の要素として、興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度などのレベルを数値化する。
次に、ビジュアル化ステップS132では、数値化ステップS131で数値化されたユーザの感性の要素のレベルをグラフでビジュアル化する。具体的には、解析部50は、既存の脳波解析アルゴリズムを用いて、取得部40が取得した脳波情報を、各種の感性を数値化した感性情報に変換することとしてもよい。
記憶ステップS140は、選定ステップS141と、第1変換ステップS142と、第2変換ステップS143とを含む。選定ステップS141では、解析ステップS130で解析された結果に基づいて、最適な香りを選定する。なお、この選定ステップS141は省略してもよい。
第1変換ステップS142では、記憶部60に保持されている、ユーザの脳波情報と香りの情報との関係が紐づけられている第1変換テーブル61によって、ユーザの脳波情報が香りの情報に変換される。第1変換テーブル61は、感性値とランクとを対応付けた第1副テーブル62と、ランクと香りとの関係を対応付けた第2副テーブル63とを含む。第1副テーブル62は、推定部70が、解析部50が解析したユーザの感性の値それぞれを、ランク付け、すなわち感性の値の高さの度合いを決定するために用いる表である。図5(a)に示すように、第1副テーブル62には、1列目に興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度・・・という感性情報が、2列目に50、40、30・・・という数値(%)が、3列目にA,B,C,・・・というランクが並んでいる。
第2変換ステップS143では、記憶部60に保持されている感性値とランクとの関係が紐づけられている第2副テーブル63によって、ユーザの感性情報が香りの情報に変換される。第2副テーブル63は、第1副テーブル62によってランク付けされた感性から推定部70が最適な香りの種類を推定するために用いる表である。図5(b)に示すように、第2副テーブル63には、複数のユーザの感性値とランクと、香り(ハーブ系、柑橘系、・・・)とが対応付けられている。これにより、感性値を入力として、まずランクを特定し、特定したランクに対応する香りを特定する。具体的には、一例として、複数のユーザの興味度の平均値が50以上であり、好き度の平均値も50以上であった場合には、図5(a)から理解できるように、それぞれの感性のランクは共にAとなることから、図5(b)から、提供する香りは、柑橘系であると推定することができる。
次に、推定ステップS150では、解析ステップS130での解析の結果に基づいて、推定部70が、ユーザに適した香りを推定する。この推定は、上記2)で示した、学習モデルを使わない推定方法である。上記1)で示した推定方法を用いる場合には、上記ステップS130~ステップS143は省略することができ、上記3)で示した推定方法を用いる場合には、上記ステップS132~ステップS143を省略することができる。
推定ステップS150では、数値化ステップS131で数値化された数値に基づき第1変換ステップS142及び第2変換ステップS143で変換された香りの情報について、より高い数値が望まれる要素については数値が上がることが期待される香りを推定し、より低い数値が望まれる要素については数値が下がることが期待される香りを推定する。例えば、興味度の値が低い場合には、気分が上がる、前向きな気持ちになることが期待される特定の柑橘系の香りを推定する。また、例えば、ストレス度の値が高い場合には、ストレス軽減や鎮静、リラックスが期待される特定のハーブ系(ラベンダー精油など)、森林系(アカエゾマツなど)の香りを推定する。
次に、出力ステップS160では、推定ステップS150で推定した香りの情報を示す香料情報を、出力部80が出力する。なお、推定した香りを発する香料の配合や調合を追加で行ってもよい。
本実施形態のこのような構成によれば、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員の精神状態に基づいて複数のユーザ全員にカスタマイズされた最適な香りの情報を提供することができる。
<ディフューザ>
図9は、本発明の香り情報提供方法におけるディフューザ2の動作を示すフローチャートである。ディフューザ2は、複数の香りを保持しており、脳波計3が取得した脳波情報を解析して得られた解析結果の感性情報(精神状態)に基づき、不足していると思われる要素を補うための香りとして香り情報提供装置1が推定した香り情報に基づいて、香りを放出する。
制御ステップS21で、通信部110がネットワーク30から取得した香り情報に基づいて、制御部111が駆動部112を制御する。
次に、駆動ステップS22では、制御部111により制御された駆動部112が駆動する。
次に、噴出ステップS23では、駆動部112の駆動により噴出部113が、香り情報に基づいて、その情報に適合する香りを噴出する。
[香り情報提供プログラム]
本発明に係る香り情報提供プログラムでは、本発明の香り情報提供装置1が有する機能をコンピュータに実現させる。
[第2の実施形態]
図14は、本発明の第2の実施形態に係るディフューザ200の構成例を示すブロック図である。第2の実施形態は、第1の実施形態で香り情報提供装置1が担っていた機能を、IoTによりセンサ120と通信し、ディフューザ200が担うことにより、ディフューザ200自体が香り情報を提供するケースである。ディフューザ200は、香りおよび香りに関する情報を提供する装置である。ディフューザ200は、複数のユーザの脳波に基づいて、複数のユーザに最適な香りを特定し、提供する香りを決定し、香りを放出する装置である。
次に、ディフューザ200の各構成要素を説明する。ディフューザ200は、受付部210、通信部220、駆動部230、制御部240、取得部250、記憶部260、解析部270、推定部280、噴出部290、出力部300を備える。各構成要素について、以下に詳しく説明する。
受付部210は、ネットワーク30を介して、ユーザ情報を受け付ける通信インタフェースである。
受付部210は、ユーザから、ユーザの感性を示す感性情報の入力を受け付ける。ユーザの感性とは、ユーザの精神状態を示す情報である。ユーザの精神状態を示す情報とは、一例として、図11に示すように、INTEREST(興味度)、LIKE(好き度)、CONCENTRATION(集中度)、STRESS(ストレス度)、CALMNESS(沈静度)などである。ユーザは、例えば、興味度50%、好き度40%などを入力する。
図11は、ユーザの感性情報に関する情報を入力するUI(User Interface)画面である。本実施例では、図11に示すように、香りの系統の選択肢をユーザの端末に表示して、選択させることとするが、これは一例であり、例えば、ユーザにより、好みの香りをイメージできるテキストを直接入力する態様であってよい。この場合には、入力される可能性のあるテキストと香りとの関係とを対応付けたテーブルを予め記憶しておき、入力されたテキストと予め記憶している入力される可能性のあるテキストの内容との相関度を特定し、特定した相関度の高いテキストに対応付けられた香りを好みの香りとして推定するように構成してもよい。
通信部220は、センサを備え、ユーザの脳波情報を検知し、ネットワーク30と通信し、ネットワーク30に脳波情報を送信する。
駆動部230は、通信部220がネットワーク30と通信を始めると、ディフューザ200を駆動させる。
制御部240は、取得部250と、解析部270と、推定部280とを含み、受付部210が受け付けた情報を制御して、記憶部260が記憶している第1副テーブル262及び第2副テーブル263を用いてユーザ情報を香りの情報に変換する。
取得部250は、脳波計3からユーザの脳波情報を取得する。脳波情報とは、脳波計3から直接送信される信号であって、ユーザの脳から生じる電気信号を電極で計測した信号である。図12は、脳波計3が測定したこれらの電気信号を、各感性に変換して、時間的推移を示すグラフに変換した図である。ただし、グラフに限らず、各時間での感性の数値を示す表などであってもよい。図12に示すグラフでは、LIKE(好き度)が0~45秒で、60~65秒で高い値になっていることが分かる。逆に、INTEREST(興味度)は、55秒あたりや、60~65秒の間で最低の値を取っていることが分かる。ここでは、取得部250は、ネットワーク30からの脳波情報、即ち、オンラインのテキスト情報を取得することとしているが、ネットワーク30から何らかの理由で接続が切断された状況でも脳波情報を取得できるように、取得部250は、コンピュータからのオフラインの情報を取得することとしてもよい。一例として、取得部250は、ユーザが保持するフラッシュメモリ等の記録媒体に記憶されたユーザが作成したテキスト情報を、フラッシュメモリを接続することにより取得するものであってもよい。オフラインの情報は、例えば、音声データを文字起こししたデータであってもよい。サーバは、これらオフラインの情報を、サーバの共有フォルダ等に置かれているファイルから獲得する。
具体的には、取得部250は、ネットワーク30にアクセスし、脳波計3からのユーザの脳波情報を収集する。取得部250は、例えば、企業の所定の部署内に存在する社員全員(例えば、10人であるが、10人に限定するものではなく、これ以上、これ以下であってよい)の脳波情報を収集する。
解析部270は、取得部250が取得した脳波情報を解析する。解析部270は、脳波情報に対して脳波解析を行って、脳波情報の内容をグラフで示す感性情報を生成する。ここでいう感性情報は、脳波解析の結果得られる数値の情報であってよく、ユーザの精神状態を把握するのに有用な数値であればよい。例えば、脳波情報中の興味度などの感性と0から100までの数値とであってよい。
ユーザの感性は、複数の感性を含んでよい。複数の感性とは、例えば、INTEREST(興味度)、LIKE(好き度)、CONCENTRATION(集中度)、STRESS(ストレス度)、CALMNESS(沈静度)などである。これらの特性を、最高値を100、最低値を0として、例えば、興味度80、好き度30、集中度40、ストレス度50、沈静度60といった具合に数値化する。解析部270は、ユーザの複数の感性それぞれについて数値化した情報をユーザの感性を示す感性情報として生成する。具体的には、解析部270は、取得部250が取得した上記ユーザの脳波情報から、ユーザの精神状態を解析する。
また、解析部270は、ユーザの複数の感性の全てについて数値化してもよいし、複数の感性の中から選択された感性のみについて数値化することとしてもよい。そして、そのうちの数値が高いものを選択する。最高値を100、最低値を0として、例えば、興味度80、好き度30、集中度40、ストレス度50、沈静度30といった具合に、解析部270が脳波情報を解析して、得られた感性情報の感性の数値それぞれについて、閾値と比較する。閾値を超えた感性をそのユーザの特徴として、その感性に合った香りを作成する。閾値が、例えば、40であった場合に、興味度とストレス度とが高いユーザに向いている香りを作成する。例えば、より高い数値が好まれる例として、興味度、好き度、集中度、沈静度などが挙げられる。
また、解析部270は、ユーザの複数の感性の全てについて数値化して、そのうちの数値が低いものを選択する。最高値を100、最低値を0として、例えば、興味度30、好き度40、集中度50、ストレス度60、沈静度20といった具合に、解析部270が脳波情報を解析して、得られた感性情報の感性の数値それぞれについて、閾値と比較する。閾値を下回る感性をそのユーザの特徴として、その感性に合った香りを作成する。閾値が、例えば、40であった場合に、興味度が低いユーザに向いている香りを作成する。例えば、より低い数値が好まれる例として、ストレス度などが挙げられる。
所定の空間4内に存在するユーザ全員の脳波情報が解析されてもよいし、所定の空間4内の所定人数(例えば、10人分)の脳波情報が解析されてもよい。脳波解析した結果得られる数値を入力として、ユーザの感性情報に変換するための変換モデル(学習モデル)を後述する記憶部260が保持していて、この変換モデルに入力することで、興味度や好き度、集中度、ストレス度、沈静度などの数値化を行う。
なお、脳波を用いてユーザに適した香りを推定する方法としては、1)脳波から直接学習モデルを用いて香りを推定する方法と、2)脳波から感性を特定し、当該特定した感性に対して閾値との差に応じて香りを推定する方法と、3)脳波から感性を特定し、当該特定した感性から学習モデルを用いて香りを推定する方法と、がある。
1)としては、記憶部260が、脳波情報と脳波情報の内容と香りの関係を学習した香り学習モデルを記憶しており、解析部270による脳波の解析を行うことなく、脳波信号を直接学習モデルの推定処理に入力し、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を生成し、推定部280は感性情報を入力として香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定する。推定部280の詳細については後述する。
2)としては、記憶部260がユーザの感性を記憶し、解析部270が脳波情報に対して感性解析を行って、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を生成し、推定部280が感性情報を入力として、閾値との差に応じてユーザに適した香りを推定する。
3)としては、記憶部260がユーザの感性を記憶し、解析部270が脳波情報に対して感性解析を行って、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を生成し、推定部280が感性情報を入力として、香り学習モデルを用いてユーザに適した香りを推定する。記憶部260は、香り学習モデルとして、感性情報と、感性情報の内容と香りの関係を学習した香り学習モデルを記憶している。
学習モデルの作成方法としては、フィードバックを伴う教師あり学習、フィードバックを伴わない教師なし学習、強化信号を受信した時点(例えば、目標とする状態に達した時点)でフィードバックがされる強化学習のいずれかによって作成される。あるいは、脳内のニューロン間の接続に発想を得たモデルを使用して、入力ベクトルを処理して出力ベクトルに変換する、4層以上の多層ニューラルネットワークを用いた深層学習(ディープラーニング)によって作成されてもよい。本実施例においては、一例として、脳波状態と、それに対応付けられた、感性とその数値と、の組み合わせを学習することで、脳波情報と、ユーザの感性との関係性を学習した学習モデルを作成し、この学習モデルによる推定処理を行うことで、ユーザの感性を算出する。学習モデルには、ユーザの感性を香りに変換する香り学習モデルと、脳波解析結果をユーザの感性に変換する感性学習モデルとがある。香り学習モデルと、感性学習モデルとは、一つの学習モデルにより実現されてもよい。
記憶部260は、ユーザの感性情報と香りとの関係を紐づけた第1変換テーブル261を保持する。第1変換テーブル261は、感性値とランクとを対応付けた第1副テーブル262と、ランクと香りとの関係を対応付けた第2副テーブル263とを含む。第1副テーブル262は、推定部280が、解析部270が解析したユーザの感性の値それぞれを、ランク付けするために用いる表である。図5(a)に示すように、第1副テーブル262には、1列目に興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度・・・という感性情報が、2列目に50、40、30・・・という数値(%)が、3列目にハーブ系、柑橘系、・・・という香りが並んでいる。第2副テーブル263には、第2副テーブル263は、第1副テーブル262によってランク付けされた感性から推定部280が最適な香りの種類を推定するために用いる表である。図5(b)に示すように、第2副テーブル263には、複数のユーザの感性値とランクと、香り(ハーブ系、柑橘系、・・・)とが対応付けられている。これにより、感性値を入力として、まずランクを特定し、特定したランクに対応する香りを特定する。具体的には、一例として、複数のユーザの興味度の平均値が50以上であり、好き度の平均値も50以上であった場合には、図5(a)から理解できるように、それぞれの感性のランクは共にAとなることから、図5(b)から、提供する香りは、柑橘系であると推定することができる。
推定部280は、第1変換テーブル261を用いて解析部270が解析した解析の結果に基づいて、所定の空間4内に存在する複数のユーザに適した一つの香りを推定する。例えば、ユーザ全体がストレスが溜まっている状態であれば、ストレス発散効果があるとされるハーブ(ペパーミントなど)、ウッディー素材を推定する。また、例えば、ユーザ全体が集中度が低下している状態にあれば、集中度を高める効果があるとされている柑橘系(オレンジなど)の素材を推定する。この素材推定は、脳波解析した結果得られる数値を入力として、ユーザの感性情報に変換するための変換モデル(学習モデル)を記憶部260が保持していて、この変換モデルに入力することで行われる。この推定はあくまで一例であり、これに限られない。
また、推定部280は、感性情報を入力として、香り学習モデルを用いて、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定する。推定部280は、さらに、受付部210が受け付けたユーザの感性情報と、第1変換テーブル261とを用いて特定した香りの情報を加味して、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定する。推定部280は、さらに、受付部210が受け付けた感性情報と、第2変換テーブル262とを用いて特定した香りの情報を加味して、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定する。
複数の感性情報のうち、例えば、「ストレス度」を選択した場合には、ストレス度が高まっているときにリラックスして仕事の能率が上がることが期待される特定のハーブ系(ラベンダーなど)素材を推定部280が推定する。また、例えば、「集中度」を選択した場合には、前向きな気持ちになり、集中力向上が期待される特定の柑橘系素材を推定部280が推定する。
複数のユーザの感性値は、当該複数のユーザの感性値の平均値を取ることで求められる。感性値がバッティングした場合、つまり複数の感性値が低下してそれらを上げる必要が生じた場合には、それらの感性値を上げる複数の香料を配合して香りを生成する。また、複数のユーザの感性値を単純に合算して、合計値の高い感性を用いてもよい。
噴出部290は、推定部280が推定した香り情報に基づいた香りを噴出する。推定部280が解析情報を入力として、香り学習モデルを用いて、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定すると、推定された香りの系統に基づいて香りを噴出する。
出力部300は、推定部280が推定した香りの情報を出力する。推定部280が解析情報を入力として、香り学習モデルを用いて、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員に適した一つの香りを推定すると、推定された香りの系統に基づいて香りの情報を出力する。出力部300は、ディフューザ200に通信可能に接続された情報処理装置に対して、テキスト情報や画像情報の態様で、香りの情報を通信により出力することとしてもよいし、ディフューザ200にモニタ等の出力機器と接続可能なポートを設けて、そのモニタに表示情報という態様で出力することとしてもよいし、ディフューザ200本体に、小型のモニタやタッチパネル等を設けて、その小型のモニタに表示することで出力することとしてもよい。出力部300は、更に、ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を出力してもよい。出力部300から出力されるものは、音声であっても画像であってもよい。出力された情報は、図11に示すように、グラフ化されビジュアル化されている。
図11において入力した感性情報による香りの推定と、脳波解析による香り推定とを、例えば、3:7の比で組み合わせてもよく、5:5の比で組み合わせてもよく、7:3の比で組み合わせてもよい。これは例示であって、比率は任意であり、片方が0であってもよい。香りの情報は、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員が装着した脳波計3から当該複数のユーザ全員に適合する香りを脳波解析により推定することにより得られる。
本実施形態のこのような構成によれば、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員の精神状態に基づいて複数のユーザ全員にカスタマイズされた最適な香りの情報を提供することができる。
次に、ディフューザ200が複数種類の香りを噴射することができることを示す構造を、図15を用いて説明する。
ディフューザ200は容器201と噴出部202とからなる。容器201内には複数のタンク203が収納されており、それぞれには異なる種類の香料が封入されている。噴出部202には開閉スイッチ(図示せず)が備えられており、制御部(図示せず)によって開閉が切り替えられ、香りの噴出をしたりしなかったりする。噴出部202から容器内にかけて複数本の管204が挿通されており、各管204の下部は各タンク203に一本ずつ挿入されており、香料を吸い上げ、香料を配合して噴出部202から噴出するようになっている。
次に、ディフューザ200の動作を、図16を用いて説明する。
受付ステップS210では、受付部210が、ネットワーク30を介して、ユーザからユーザの感性情報を受け付ける。
次に、制御ステップS220では、制御部240が駆動部230を制御する。
次に、駆動ステップS230では、駆動部230が、ディフューザ200を駆動させる。
次に、取得ステップS240では、取得部250が、ユーザの脳波情報を取得する。脳波情報とは、脳波計から直接送信される信号であって、ユーザの脳から生じる電気信号を電極で計測した信号である。ここでは、取得部250は、ネットワークからの脳波情報、即ち、オンラインのテキスト情報を取得することとしているが、ネットワーク30から何らかの理由で接続が切断された状況でも脳波情報を取得できるように、取得部250は、コンピュータからのオフラインの情報を取得することとしてもよい。一例として、取得部250は、オンラインの状態で予め取得された情報であって、ユーザが保持するフラッシュメモリ等の記録媒体に記憶されたユーザが作成したテキスト情報を、フラッシュメモリを接続することにより取得するものであってもよい。サーバは、これらオフラインの情報を、サーバの共有フォルダ等に置かれているファイルから獲得する。
次に、解析ステップS250では、解析部270が、取得ステップS240で取得部250から送信された脳波情報を解析する。
解析ステップS250は、数値化ステップS251と、ビジュアル化ステップS252と、を含む。
数値化ステップS251では、解析部270が、ユーザの感性の要素のレベルを数値化する。具体的には、脳波情報の解析から、ユーザの感性の要素として、興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度などのレベルを数値化する。
次に、ビジュアル化ステップS252では、数値化ステップS251で数値化されたユーザの感性の要素のレベルをグラフでビジュアル化する。具体的には、解析部270は、既存の脳波解析アルゴリズムを用いて、取得部250が取得した脳波情報を、各種の感性を数値化した感性情報に変換することとしてもよい。
図12は、脳波計が測定したこれらの電気信号を、各感性に変換して、時間的推移を示すグラフに変換した図である。図12に示すグラフでは、LIKE(好き度)が0~45秒で、60~65秒で高い値になっていることが分かる。逆に、INTEREST(興味度)は、55秒あたりや、60~65秒の間で最低の値を取っていることが分かる。
記憶ステップS260は、選定ステップS261と、第1変換ステップS262と、第2変換ステップS263とを含む。選定ステップS261では、解析ステップS250で解析された結果に基づいて、最適な香りを選定する。なお、この選定ステップS261は省略してもよい。
第1変換ステップS262では、記憶部260に保持されている、ユーザの感性情報と香りの情報との関係が紐づけられている第1変換テーブル261によって、ユーザの感性情報が香りの情報に変換される。第1変換テーブル261は、感性値とランクとを対応付けた第1副テーブル262と、ランクと香りとの関係を対応付けた第2副テーブル263とを含む。第1副テーブル262は、推定部280が、解析部270が解析したユーザの感性の値それぞれを、ランク付け、すなわち感性の値の高さの度合いを決定するために用いる表である。図5(a)に示すように、第1副テーブル262には、1列目に興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度・・・という感性情報が、2列目に50、40、30・・・という数値(%)が、3列目にA,B,C,・・・というランクが並んでいる。
第2変換ステップS263では、記憶部260に保持されている、ユーザの感性情報と香りとの関係が紐づけられている第2副テーブル263によって、ユーザの感性情報が香りの情報に変換される。第2副テーブル263は、第1副テーブル262によってランク付けされた感性から推定部280が最適な香りの種類を推定するために用いる表である。図5(b)に示すように、第2副テーブル263には、複数のユーザの感性値とランクと、香り(ハーブ系、柑橘系、・・・)とが対応付けられている。これにより、感性値を入力として、まずランクを特定し、特定したランクに対応する香りを特定する。具体的には、一例として、複数のユーザの興味度の平均値が50以上であり、好き度の平均値も50以上であった場合には、図5(a)から理解できるように、それぞれの感性のランクは共にAとなることから、図5(b)から、提供する香りは、柑橘系であると推定することができる。
次に、推定ステップS270では、解析ステップS250での解析の結果に基づいて、推定部280が、ユーザに適した香りを推定する。
次に、配合ステップS280及び調合ステップS290では、数値化ステップS251で数値化された数値に基づき、より高い数値が望まれる要素については数値が上がることが期待される香料素材を配合し、より低い数値が望まれる要素については数値が下がることが期待される香料素材を配合して香料を調合する。例えば、興味度の値が低い場合には、気分が上がる、前向きな気持ちになることが期待される特定の柑橘系の香料素材を調合する。また、例えば、ストレス度の値が高い場合には、ストレス軽減や鎮静、リラックスが期待される特定のハーブ系(ラベンダー精油など)、森林系(アカエゾマツなど)の香料素材を配合して香料を調合する。なお、上記ステップS280で必要な香料素材を配合する割合はそれぞれの解析数値に応じて調整する。
次に、出力ステップS300では、出力部300が、推定部280が推定した香り情報を出力する。
次に、噴出ステップS310では、出力部300が出力した香り情報に基づく香りを、噴出部290が出力する。
本実施形態のこのような構成によれば、所定の空間4内に存在する複数のユーザ全員の精神状態に基づいて複数のユーザ全員にカスタマイズされた最適な香りの情報を提供することができる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、ユーザの要望に基づいて、目的、シーンに応じて脳波、感性評価との相関性に基づく調合香料を用いての空間演出サービスについて説明したが、これに限られるものではなく、顧客からのフィードバックに基づいて、目的、シーンに応じてカスタマイズ(改善)した調合香料を用いての空間演出サービスに用いてもよいし、また、リアルタイムで脳波、感性評価を行いながら、人や環境に適した香りをコントロール噴射するサービスに用いてもよい。
ユーザの感性の要素として、興味度、好き度、集中度、ストレス度、沈静度が含まれるとしたが、これらに限られるものではなく、例えば、快適度(快・不快レベル)、幸福度(幸せ度)、ワクワク度、ポジティブ度、楽しい、満足度、活性度、興奮度、喜び、驚き、嬉しい、リラックス、リフレッシュ、好奇心、理想、安定性、自由主義、興奮、変化許容性、自己超越、自己増進、現状維持、快楽主義、エロ度、綺麗、かわいい、可憐、エレガント、クール、ユーモア、ユニーク、かっこいい、ダンディー、おしゃれ、都会的、親近感、モダン、クラシック、ナチュラル、透明感、インドア、アウトドア、リーダー、効率重視、着実、コツコツ、聞き上手、癒し系、アグレッシブ、クリエイティビティー、温もり、爽やか、個性的、自己表現、自分らしさ、華やか、やさしい、清々しい、希望、多様性、期待、不安、成長意欲、承認欲求、自信、魅力的、覚醒、鎮静、清涼感、刺激的、明るい、暗い、軽い、重い、温かい、冷たい、固い、柔らかい、情熱的、穏やか、愛嬌、品格、フレッシュ、瑞々しい、ドライ、ワイルド、清潔、セクシー、真面目、社交的なども、ユーザの感性の要素になる。
上記実施形態においては、ユーザの脳波情報としては、波形を想定しているが、これは、音声情報や画像情報であってもよい。音声情報の場合には、音声認識により音声情報の内容をテキスト情報に変換して、上記実施形態に示した手法を用いて香りの情報に変換することとしてよいし、音声を入力として香り情報に変換する学習モデルを作成して、その学習モデルによる推定により音声を香りの情報に変換してもよい。また、画像の場合にも、画像内に文字列が含まれる場合には、画像認識によりその文字列を解析して、テキスト情報に変換し、上記実施の形態に示した手法により香り情報に変換することとしてもよい。また、画像と香りの関係を学習した学習モデルを用意し、画像を入力して、香りの情報に変換するように構成することとしてもよい。
また、上記実施形態では、ユーザの脳波情報から感性の値を特定する構成としたが、脈拍、心拍数、呼吸数、血圧等の他の生体情報から感性の値を特定する構成としてもよい。脈拍や心拍から感性の値を特定する場合には、脳波計に代えて、血圧計を用いてもよい。その場合、取得した拍動の強度と、拍動間隔とからユーザの感性を推定する学習モデルを作成し、その学習モデルによる推定により脈拍や心拍の情報を香りの情報に変換してもよい。
香りディフューザは、香料が液体として貯蔵されており、噴出部から霧状のミストとなって噴射されるが、アロマオイルとしても適用でき、香水としても利用できる。また、本発明に係る香りを提供する素材として、液体は一例であり、固体や気体として貯蔵されてもよい。個体として提供する場合には、一例として、石鹸用の香りとして用いることとしてよい。
また、職場だけでなく、コンサート会場や、美術館、映画館、球場などの公共の場所でも使用することもできる。これらの場合は、観客全体の感性に適した香りを作成することができる。また、病院などの医療施設や、老人ホーム、介護施設などでも使用することができる。医療施設において対象となるユーザは、例えば、患者、訪問者(見舞い客)、医師、看護師などであり、老人ホームや介護施設において対象となるユーザは、例えば、介護される入居者、介護者、訪問者などである。
また、前述した各種の変形例を選択し、適宜組み合わせてもよいし、その他の変形を施してもよい。
1 香り情報提供装置
2 ディフューザ
3 脳波計
4 所定の空間
10 受付部
20 制御部
30 ネットワーク
40 取得部
50 解析部
60 記憶部
70 推定部
80 出力部
61 第1変換テーブル
62 第1副テーブル
63 第2副テーブル
110 通信部
111 制御部
112 駆動部
113 噴出部
120 センサ
121 通信部
122 記憶部
123 制御部
200 ディフューザ
201 容器
202 噴出部
203 タンク
204 管
210 受付部
220 通信部
230 駆動部
240 制御部
250 取得部
260 記憶部
261 第1変換テーブル
262 第1副テーブル
263 第2副テーブル
270 解析部
280 推定部
290 噴出部
300 出力部

Claims (17)

  1. 所定の空間に存在する複数のユーザの脳波情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記複数のユーザの前記脳波情報を解析する解析部と、
    前記解析部による解析の結果に基づいて、前記複数のユーザに適した一つの香りを推定する推定部と、
    前記推定部が推定した、前記複数のユーザに適した一つの推定された香りの系統に基づいた香りの情報を示す香料情報を出力する出力部と、を備える
    香り情報提供装置。
  2. 前記香り情報提供装置は、
    脳波情報と、前記脳波情報の内容と香りの関係を学習した香り学習モデルを記憶する記憶部を備え、
    前記解析部は、前記脳波情報に対して感性解析を行って、前記ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を生成し、
    前記推定部は、前記感性情報を入力として、前記香り学習モデルを用いて、前記ユーザに適した香りを推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の香り情報提供装置。
  3. 前記香り情報提供装置は、
    ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を記憶する記憶部を備え、
    前記推定部は、前記感性情報を入力として、閾値との差に応じて前記ユーザに適した香りを推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の香り情報提供装置。
  4. 前記香り情報提供装置は、
    ユーザの感性を数値化した情報である感性情報を記憶する記憶部を備え、
    前記推定部は、前記感性情報を入力として、香り学習モデルを用いて、前記ユーザに適した香りを推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の香り情報提供装置。
  5. 前記ユーザの感性は、複数の感性を含み、
    前記解析部は、前記ユーザの複数の感性それぞれについて数値化した情報を前記ユーザの感性を示す感性情報として生成し、
    前記推定部は、前記ユーザの複数の感性それぞれの数値についての所定の閾値より数値の高い感性を入力として、前記香り学習モデルを用いて前記ユーザに適した香りを推定する
    ことを特徴とする請求項2または4に記載の香り情報提供装置。
  6. 前記解析部は、前記ユーザの複数の感性それぞれの数値について、所定の閾値を超えた感性を示す感性情報を生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の香り情報提供装置。
  7. 前記解析部は、前記ユーザの複数の感性それぞれの数値についての所定の閾値より数値が高いものから所定数のユーザの感性を示す感性情報を生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の香り情報提供装置。
  8. 前記ユーザの感性は、複数の感性を含み、
    前記解析部は、前記ユーザの複数の感性それぞれについて数値化した情報を前記ユーザの感性を示す感性情報として生成し、
    前記推定部は、前記ユーザの複数の感性それぞれの数値についての所定の閾値より数値の低い性を入力として、前記香り学習モデルを用いて前記ユーザに適した香りを推定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の香り情報提供装置。
  9. 前記解析部は、前記ユーザの複数の感性それぞれの数値について、所定の閾値以下の感性を示す感性情報を生成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の香り情報提供装置。
  10. 前記解析部は、前記ユーザの複数の感性それぞれの数値についての所定の閾値より数値が低いものから所定数のユーザの感性を示す感性情報を生成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の香り情報提供装置。
  11. 前記出力部は、更に、前記ユーザの感性を示す感性情報を出力する
    ことを特徴とする請求項3~10のいずれか一項に記載の香り情報提供装置。
  12. 前記香り情報提供装置は、さらに、
    前記ユーザから、前記ユーザに関する感性情報の入力を受け付ける受付部と、
    ユーザの感性値と、香りと、の関係を紐づけた第1変換テーブルを保持する記憶部とを備え、
    前記推定部は、さらに、前記受付部が受け付けたユーザの感性情報と、前記第1変換テーブルとを用いて特定した香りの情報を加味して、前記ユーザに適した香りを推定する
    ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の香り情報提供装置。
  13. 前記第1変換テーブルは、
    前記感性値とランクとを対応付けた第1副テーブルと、
    前記ランクと香りとの関係とを対応付けた第2副テーブルと、を含み、
    前記感性値を入力として、まず前記ランクを特定し、特定した前記ランクに対応する香りを特定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の香り情報提供装置。
  14. 前記受付部は、前記ユーザに対して、複数の感性値としての感性内容を示す選択肢を示すユーザインターフェースを提供する
    ことを特徴とする請求項12に記載の香り情報提供装置。
  15. コンピュータが、
    所定の空間に存在する複数のユーザの脳波情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得された前記複数のユーザの脳波情報を解析する解析ステップと、
    前記解析ステップでの解析の結果に基づいて、前記複数のユーザに適した一つの香りを推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定した、前記複数のユーザに適した一つの推定された香りの系統に基づいた香りの情報を示す香料情報を出力する出力ステップと、を実行する
    香り情報提供方法。
  16. 所定の空間に存在する複数のユーザの脳波情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記複数のユーザの前記脳波情報を解析する解析部と、
    前記解析部による解析の結果に基づいて、前記複数のユーザに適した一つの香りを推定する推定部と、
    前記推定部が推定した、前記複数のユーザに適した一つの推定された香りの系統に基づいた香りの情報に基づく香料を噴出する噴出部と、を備える
    香りディフューザ。
  17. コンピュータに、
    所定の空間に存在する複数のユーザの脳波情報を取得する取得機能と、
    前記取得機能により取得された前記複数のユーザの前記脳波情報を解析する解析機能と、
    前記解析機能による解析の結果に基づいて、前記複数のユーザに適した一つの香りを推定する推定機能と、
    前記推定機能により推定された、前記複数のユーザに適した一つの推定された香りの系統に基づいた香りの情報に基づく香料を出力する出力機能と、を実現させる
    香り情報提供プログラム。
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