JP7484943B2 - カラオケ用プログラム、及び、カラオケ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、端末装置で実行可能なカラオケ用プログラム、及び、カラオケ装置に関する。
従来、伴奏に合わせて歌唱を楽しむカラオケが社交の場等で行われている。現在、感染病の蔓延する中、カラオケボックスなどに集まって歌唱をすることは困難な場合がある。そのため、カラオケを好むユーザの中には、オンラインによるWeb会議を利用してカラオケを楽しむ者もいる。Web会議を利用したカラオケでは、ユーザが所持するパーソナルコンピュータを使用してWeb会議を開催するWeb会議サーバに通信接続し、ダウンロードした楽曲を再生して歌唱を楽しむことになる。
ところで、カラオケ装置間を通信接続することで、離れた場所におけるユーザ同士でカラオケを楽しむシステムがある。特許文献1には、カラオケボックス等の客室間において、相互に情報通信を行うリンク処理を行うことで、客室間でのコミュニケーションを行うことができるカラオケシステムが開示されている。
特許文献2には、遠隔した複数のカラオケ宴会場をテレビ会議システムで結び、カラオケ装置を統一した同期情報の支配下におくことで、待ち行列に従ったカラオケ楽曲の演奏時系列制御を同期させることが開示されている。具体的には、楽曲を演奏する演奏端末部のそれぞれに、テレビ会議システムを構成するカラオケコンピュータを接続しておく。カラオケコンピュータを使用したテレビ会議システムによる接続後、カラオケコンピュータからのリクエスト曲は、統一の待ち行列で管理される。テレビ会議に参加する演奏端末部の双方は、待ち行列に従って、同じカラオケ楽曲を同期的に演奏する。
特開2015-184662号公報 特開2003-46967号公報
コロナ禍の現状、ビジネスの現場においては、パーソナルコンピュータを使用したWeb会議が盛んに行われている。このような、Web会議システムを使用して、カラオケを楽しむ者もいる。Web会議システムを使用してカラオケを行う場合、パーソナルコンピュータ上でカラオケ楽曲を再生し、それに併せて歌唱を行うことで、離れたユーザ間でカラオケを楽しまれている。
しかしながら、Web会議システムは、カラオケが行われることを前提としていないため、良好な音響環境で歌唱を楽しむことが困難であった。複数人数でカラオケを行う場合、歌唱者と聴取者に分かれることになるが、例えば、歌唱者の音声に遅延が生じる音響環境の不具合が発生すると、歌唱者と聴取者間でのコミュニケーションが上手くいかないことが考えられる。あるいは、音響効果が付与された歌唱音声をインターネット等の通信回線を使用して送信すると、歌唱音声が大きく劣化する場合がある。
本発明は、このような状況を鑑みたものであって、端末装置間で通信を行い、カラオケを楽しむ際、良好な音響環境を提供することを1つの目的とする。
そのため、本発明に係るカラオケ用プログラムは以下の構成を採用するものである。
端末装置で実行可能なカラオケ用プログラムであって、
楽曲再生処理と、音響処理と、通信処理と、判別処理と、設定処理とを実行可能とし、
楽曲再生処理は、楽曲情報を再生出力し、
音響処理は、再生された楽曲音と、音声入力部から入力される音声信号を出力し、
通信処理は、他の端末装置との間でネットワークを介した通信を可能とし、
判別処理は、端末装置の利用者が、歌唱者または聴取者であるかを判別し、
設定処理は、歌唱者であると判別された場合、歌唱者モードに設定し、聴取者であると判別された場合、聴取者モードに設定し、
歌唱者モードは、聴取者モードに設定されている他の端末装置に、音声入力部から入力される音声信号に音響効果を付与せずに送信し、
聴取者モードは、歌唱者モードに設定された他の端末装置からネットワークを介して受信した音声信号に当該音響効果を付与する。
さらに本発明に係るカラオケ用プログラムにおいて、
聴取者モードで付与される音響効果は、少なくともエコー、ディレイ、リバーブ等の遅延系音響効果を含む。
さらに本発明に係るカラオケ用プログラムは、
再生する楽曲情報を予約可能な予約処理を実行可能とし、
設定処理は、楽曲を再生する際、当該楽曲の予約が行われた端末装置を、歌唱者モードに設定する。
さらに本発明に係るカラオケ用プログラムにおいて、
歌唱者モード時の通信処理は、聴取者モード時の通信処理よりも低遅延な通信モードに設定される。
さらに本発明に係るカラオケ用プログラムにおいて、
歌唱モードに設定された端末装置は、他の端末装置に音響効果に関する音響設定情報を送信し、
聴取モードに設定された端末装置は、歌唱モードに設定された他の端末装置から受信した音響設定情報に基づき、音声信号に音響効果を付与する。
さらに本発明に係るカラオケ用プログラムにおいて、
聴取モードに設定された端末装置から受信した音声信号の音量は、歌唱モードに設定された端末装置から受信した音声信号の音量よりも低く設定される。
また本発明に係るカラオケ装置は、
楽曲情報を再生出力可能なカラオケ装置であって、
音響処理と、通信処理と、判別処理と、設定処理とを実行可能とし、
音響処理は、再生された楽曲音と、音声入力部から入力される音声信号を出力し、
通信処理は、他の端末装置との間でネットワークを介した通信を可能とし、
判別処理は、端末装置の利用者が、歌唱者または聴取者であるかを判別し、
設定処理は、歌唱者であると判別された場合、歌唱者モードに設定し、聴取者であると判別された場合、聴取者モードに設定し、
歌唱者モードは、聴取者モードに設定されている他の端末装置に、音声入力部から入力される音声信号に音響効果を付与せずに送信し、
聴取者モードは、歌唱モードに設定された他の端末装置からネットワークを介して受信した音声信号に当該音響効果を付与する。
本発明に係るカラオケ用プログラム、カラオケ装置によれば、複数の端末装置(カラオケ装置)間でカラオケを行う際、良好な音響環境を提供することが可能となり、ユーザはカラオケを十分に楽しむことが可能となる。
本実施形態のシステム構成を示す図 本実施形態の携帯端末の外観図 本実施形態の携帯端末の構成を示すブロック図 本実施形態のルーム処理を示すフロー図 本実施形態の予約処理を示すフロー図 本実施形態の携帯端末間処理を示すフロー図 本実施形態の携帯端末における各種画面を示す図 本実施形態の携帯端末における各種画面を示す図 本実施形態の携帯端末における各種画面を示す図
図1は、本実施形態のシステム構成を示す図である。本実施形態では、携帯端末6間でカラオケを行うことが可能なシステムであって、そのため、携帯端末6間での通信を行う必要がある。図1は、携帯端末6間の通信形態の各種例を示したものである。例えば、個人宅の場合、インターネットに通信接続されたルータ12aが設けられ、ルータ12aには無線ルータ12bが接続されている。携帯端末6は、無線ルータ12bを介してインターネットに通信接続することが可能である。
このような通信形態以外に、携帯通信網を使用してインターネットとの通信を行うことも可能である。携帯通信網は、携帯端末6と無線基地局13との間で無線通信を行うことで、携帯端末6をインターネットに通信接続させる通信形態である。
このような各種通信形態を使用することで、携帯端末6は、インターネットに通信接続することが可能である。また、インターネットには、カラオケシステムを管理するための管理サーバ11が通信接続されている。カラオケ用プログラムがインストールされ、インターネットに通信接続した携帯端末6は、この管理サーバ11と通信を行うことで、携帯端末6間でカラオケを行うことが可能となっている。
以上、本実施形態では、端末装置として携帯端末6を使用してカラオケを行う形態について説明を行う。なお、端末装置としては、携帯端末6の他、家庭用ゲーム機、パーソナルコンピュータ、あるいは、カラオケ専用のカラオケ装置を使用することとしてもよい。また、カラオケ用プログラムがインストールされた端末装置は、カラオケ装置として機能することになる。
図2は、本発明の実施形態に係る携帯端末6の外観(正面図)を示す図であり、図3は、本発明の実施形態に係る携帯端末6の構成を示すブロック図である。この携帯端末6としては、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などを採用することが可能である。この携帯端末6に、カラオケ用プログラムをインストールすることで、携帯端末6間においてカラオケを行うことが可能となる。
本実施形態の携帯端末6は、CPU61、RAM62、記憶部63、画像処理部64、音響処理部66を含んで構成された制御手段を有している。記憶部63には、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶手段を採用することが可能である。この記憶部63には、本実施形態のプログラム、そして、プログラムで使用する各種データが記憶される。
CPU61は、携帯端末6全体を統括して制御する手段であり、記憶部63に記憶されたプログラム、データに基づいて各種制御を実行する。RAM62には、CPU61の制御によって生成されたデータを一時的に格納する。
音響処理部66は、携帯端末6の音響関係の入出力を行う手段である。CPU61の制御によりスピーカ67aから放音させる手段である。また、音響処理部66は、マイクロホン67bと接続され、マイクロホン67bから通話音声や、周囲の音声を取り込み可能としている。スピーカ67a及びマイクロホン67bについては、ヘッドセットなど外部機器を用いてもよい。
タッチパネル表示部68は、画像を表示する表示部68mとその表面あるいは裏面に配設されるタッチパネル68nを有して構成されている。タッチパネル68nには、静電容量方式などユーザのタッチ位置を認識可能とする各種タイプを採用することが可能である。CPU61は、表示部68mに表示を行うとともに、タッチパネル68nからのタッチ入力にて、表示させている画像中のどの部分にタッチ入力されたかを判定することが可能である。
画像処理部64は、携帯端末6の画像関係の入出力を行う手段である。画像処理部64は、CPU61で形成された画像を表示部68mに表示出力する。そして、携帯端末6の前面(タッチパネル表示部68側)に配置されたフロントカメラ65F、もしくは、携帯端末6の背面に配置されたリアカメラ65Rから画像、又は、映像であれば動画を取り込み、画像、又は、動画情報として、記憶部63に記憶する機能を有する。
本実施形態の携帯端末6は、外部と通信するための通信手段として第1通信部69a、第2通信部69bを備える。第1通信部69aは、携帯通信網接続用の通信手段であって、携帯基地局140に無線接続することで、携帯通信網の通信回線でインターネット網を介した各通信を行うことが可能である。第2通信部69bは、Wifi接続用の通信手段である。携帯端末6は第2通信部69bを使用して、アクセスポイント110に無線接続し、アクセスポイント110が参加するローカルエリアネットワークに通信接続することが可能である。なお、携帯端末6の通信手段としては、第1通信部69a、第2通信部69b以外に、赤外線通信部、Bluetooth(登録商標)といった近距離通信手段等を設けることとしてもよい。
本実施形態の携帯端末6は、入力手段としてタッチパネル68n以外に入力スイッチ70を備えて構成されている。この入力スイッチ70(図2の入力スイッチ70a、70b等)には、電源スイッチ、音量調整スイッチ、プログラムに応じて入力用途が変更されるスイッチなど、各種スイッチを設けることが可能である。
さらに本実施形態の携帯端末6は、携帯端末6を所持するユーザに各種通知を行うため、振動部72、LED73を有する。振動部72は、モータの軸に偏心させたウェイトを取り付けて構成される部材である。モータを回転駆動することでユーザに通知可能な振動を伝えることが可能である。LED73は、図2に示すように携帯端末6の正面上方に配置され、明滅することでユーザに各種通知を行うことができる。
本実施形態では、このような携帯端末6にカラオケ用プログラムをインストールすることで、携帯端末6間においてカラオケを行うことが可能とするものである。では、携帯端末6を用いてカラオケを行う際の各種処理の詳細を説明する。
図4は、本実施形態のルーム処理を示すフロー図である。ここでは、携帯端末6a、6bを使用してカラオケを行う場合について説明を行う。本実施形態では、仮想的に形成されたルームに集うことで、同じルームに集うユーザが音声(映像を含むものであってもよい)を共有することでカラオケを行うことが可能である。
ここでは、携帯端末6aを使用するユーザがルームを作成し、携帯端末6bを使用するユーザが当該ルームに参加する場合について説明する。携帯端末6a、6bを使用するユーザは、管理サーバ11に対するアカウントを予め有しているものとする。なお、アカウントを有していないユーザは、管理サーバ11にアクセスして新規アカウントを作成することが可能である。
携帯端末6aは、まず、管理サーバ11に対してログイン指示(S11)を行う。ログイン指示は、アカウント情報(ユーザID、パスワード等)を入力することで行われる。ログイン指示(S11)を受信した管理サーバ11は、ログイン処理(S21)を実行する。ログイン処理では、アカウント情報に基づく認証が行われ、認証が適正な場合、ユーザは、カラオケ用プログラムの各種機能を使用することが可能となる。
図7(A)には、ログイン後に表示されるルーム選択画面が示されている。ルーム選択画面では、ルーム選択欄68a、新規ルーム作成ボタン68bが表示される。ルーム選択欄68aは、既に作成されたルームであって、当該ルームに関する状況が示されている。ルーム選択欄には、ルーム名、ルームに参加しているユーザのアイコン、ルームの開催状況(「OPEN」、「準備中」)、ルームの開催日等が表示されている。また、左上に鍵のマークが表示されたルーム選択欄68aは、パスワードが必要なルーム、あるいは、予め招待されたユーザのみが参加できるルームであることを示している。
ユーザはルーム選択欄68aを操作することでルームに参加することが可能である。また、新規ルーム作成ボタン68bは、新たにルームを作成するためのボタンである。新規ルーム作成ボタン68bを操作することで、携帯端末6aは、管理サーバ11に対してルーム作成指示(S12)を行うことが可能である。管理サーバ11は、ルーム作成指示(S12)に基づき、ルーム作成処理(S22)を実行する。ルーム作成処理(S22)が完了すると、図7(A)に示されるルーム選択欄68aが表示される。
一方、ルームに参加する携帯端末6bでは、まず、アカウント情報の入力によるログイン指示(S11)を管理サーバ11に対して行う。管理サーバ11では、携帯端末6aの場合と同様、アカウント情報に基づく認証を行い、認証が適正な場合、携帯端末6bをログインさせる。ユーザは、図7(A)に示されるルーム選択画面を参照し、入りたいルーム選択欄68aの選択操作によるルーム参加指示を行う(S13)。図4の例では、携帯端末6aのユーザが作成したルームに参加する場合であって、管理サーバ11は、携帯端末6aのユーザが作成したルームに、携帯端末6bのユーザを参加させるユーザ追加処理(S23)を実行する。
携帯端末6a、6bのユーザが同じルームに入ったことで、携帯端末6a、6b間でカラオケ処理(S12)を実行することが可能となる。
カラオケ処理(S12)は、主に予約処理と、楽曲再生処理を含んで構成されている。予約処理は、歌唱する楽曲の予約を行う処理であり、楽曲再生処理は、予約処理に基づき、予約リストに登録された楽曲を順に再生する処理である。
図5は、本実施形態の予約処理を示すフロー図である。予約処理では、楽曲の検索を行い、歌唱する楽曲を選択することで、管理サーバ11で管理する予約リストに楽曲を追加することが可能である。楽曲を予約したいユーザは、図7(B)に示される楽曲検索画面を使用して楽曲の検索を行う(S101)。なお、図7(B)の楽曲検索画面は、後で説明する図8(D)、図9(E)に示される楽曲検索ボタン68kを操作することで表示させることが可能である。
楽曲検索画面には、検索カテゴリー選択欄68c、楽曲選択欄68dが設けられている。検索カテゴリー選択欄には、「お気に入り」、「曲」、「アーティスト」、「アルバム」といった検索カテゴリーが設けられ、ユーザはこれら検索カテゴリーを選択することで、選択した検索カテゴリーに応じた楽曲検索を行うことが可能である。図7(B)の状態は、検索カテゴリーとして「曲」が選択されている場合であり、あいうえお、アルファベット順に楽曲選択欄68dが表示されている。
楽曲選択欄68dは、楽曲毎に、アイコン(アルバムアート等)、楽曲名、アーティスト名が表示されている。ユーザが、希望する楽曲選択欄68dを選択した場合(S102:Yes)、当該楽曲について楽曲確認画面が表示される(S103)。
図8(C)は、本実施形態の楽曲確認画面を示す図である。楽曲確認画面には、楽曲確認欄68eが表示されている。楽曲確認欄には、選択した楽曲について、アイコン(アルバムアート等)、楽曲名、アーティスト名、そして、予約ボタン68g、キャンセルボタン68fが表示されている。ユーザは、この楽曲確認画面に表示される情報を確認し、予約を行う場合、予約ボタン68gを操作する(S104:Yes)ことで、楽曲の予約を実行する。予約が行われると予約情報が管理サーバ11に送信される。予約情報は、予約したユーザを示すユーザID、そして、楽曲を示す楽曲IDを含んで構成されている。管理サーバ11は、受信した予約情報を予約リストに登録する。
図6は、本実施形態の携帯端末間処理を示すフロー図である。ここでは同じルームに入室している2台の携帯端末6a、6bを例に取って説明する。実際には、ルームに入室する携帯端末6の台数は、2台以上とすることが可能である。
まず、携帯端末6aが予約処理(S100)を実行し、所望の楽曲の予約を行う。予約処理(S100)については、図5で説明したとおりであって、携帯端末6aは、管理サーバ11に対して予約情報を送信する。予約情報を受信した管理サーバ11は、予約情報を予約リストに登録する(S201)。その際、本実施形態では、予約操作に伴い、ルームに入室している全ての携帯端末6a、6bにシステムコメントを表示することとしている(S101、S151)。
予約情報を受信した管理サーバ11は、予約を行ったユーザが入室しているルームの全ての携帯端末6a、6bに対してシステムコメントの送信を行い(S202)、受信した携帯端末6a、6bは、システムコメントの表示を行う(S101、S151)。このような構成に基づき、離れた状態でカラオケを行うユーザ間において、楽曲再生処理に関する操作(この場合、予約処理)を各ユーザに通知することが可能となる。したがって、各ユーザは、誰がどのような操作を行っているかを知ることが可能となり、円滑なコミュニケーションを行うことが可能となる。
管理サーバ11は、予約リストの確認を行い(S203)、次に再生する楽曲がある場合(S204)、当該楽曲について、図6の破線で囲まれる楽曲再生処理を実行する。楽曲再生処理では、まず、予約情報に含まれるユーザIDに基づき、予約を行ったユーザを歌唱者として特定する(S205)。そして、歌唱者に特定されたユーザが使用する携帯端末6aに対して、歌唱者モードへの変更指示を行う(S208)。変更指示を受けた携帯端末6aは、歌唱者モードに変更する(S102)。
一方、管理サーバ11は、同じルームに入室している歌唱者以外のユーザを、聴取者として特定し、歌唱者に特定されたユーザが使用する携帯端末6bに対して、聴取者モードへの変更指示を行う(S207)。変更指示を受けた携帯端末6aは、歌唱者モードに変更する(S152)。
ここで、歌唱者モード、聴取者モードについて説明する。歌唱者モードに設定された携帯端末6では、マイクロホン67bの音量を十分に上げ、ユーザの歌唱音声を取り込み易くする。また、歌唱者モードに設定された携帯端末6では、マイクロホン67bで取り込まれた歌唱音声には、エコー等の音響効果は付与することなく、ネットワーク(管理サーバ11等)に送信する。また、歌唱者モードでは、聴取者モード時の通信処理よりも低遅延な通信モードに設定される。このような通信モードとすることで、歌唱者モードの歌唱音声は遅延を抑えた状態で、他の携帯端末6に送信されることになる。
一方、聴取者モードに設定された携帯端末6では、聴取者モードに設定された携帯端末6では、マイクロホン67bをオフにする、あるいは、マイクロホン67bの音量を下げ、歌唱の妨げにならないようにする。また、ネットワークを介して送信されてきた歌唱音声に対し、音響処理部66で音響効果を付与し、スピーカ67aから放音を行う。なお、歌唱者モード、聴取者モードに設定された携帯端末6のどちらにおいても楽曲再生が行われる。
このように歌唱者モード、聴取者モードにおいて、音量の調整を行うことで、聴取しやすい環境を形成することが可能となる。また、歌唱音声に対し、聴取者モードに設定された携帯端末6の音響処理部66で音響効果を付与することで、次のような効果を得ることが可能となる。
ネットワークを介した音声伝送においては、歌唱者の音声に遅延が生じる音響環境の不具合が発生すると、歌唱者と聴取者間でのコミュニケーションが上手くいかないことが考えられる。また、音響効果(特に、エコー、ディレイ、リバーブ等の遅延系音響効果)が付与された歌唱音声をネットワークを介して送信すると、歌唱音声が大きく劣化する場合がある。本実施形態では、歌唱音声に対し、聴取者モードに設定された携帯端末6の音響処理部66で音響効果を付与することで、聴取者モードに設定されている携帯端末6において、品質の高い歌唱音声を再生し、良好な音響環境を提供することが可能となっている。
図6のフロー図に戻り、歌唱者モード、聴取者モードの設定が完了すると、管理サーバ11は、各携帯端末6a、6bに対して楽曲送信を開始する(S208)。本実施形態では、ストリーム再生による楽曲送信としているが、携帯端末6a、6bに予め楽曲情報を記憶して再生させる蓄積タイプとすることも可能である。どちらにおいても、各携帯端末6a、6bにおいて、楽曲再生の同期が取られることになる。
各携帯端末6a、6bでは、楽曲再生が行われる(S103、S153)。そして、歌唱者モードに設定されている携帯端末6aでは、マイクロホン67bによる歌唱音声の集音が行われる(S104)。集音された歌唱音声は、管理サーバ11に送信され、管理サーバ11は、同じルームに入室している他の携帯端末6bに対して転送を行う(S209)。歌唱音声を受信した携帯端末6bは、受信した歌唱音声に対し、音響処理部66で音響効果付与(S154)を行い、スピーカ67aから楽曲再生音とともに放音する。
図9は、本実施形態の携帯端末6における楽曲再生中に表示される楽曲再生画面である。図8(D)に示されるように、楽曲再生画面の上部には、ルーム名、楽曲検索ボタン68kが表示されている。楽曲検索ボタン68kを操作することで、図7(B)で説明した楽曲検索画面が表示され、楽曲の予約を行うことが可能である。
この他、楽曲再生画面には、大きく分けて、楽曲関連表示欄68h、上部表示欄68i、下部表示欄68jが設けられている。楽曲関連表示欄68hは、歌詞表示欄681、プログレスバー682を含んで構成されている。歌詞表示欄681には、再生中の楽曲について、歌唱すべき歌詞が表示される。なお、歌詞表示欄681には背景映像が表示されるものであってもよい。プログレスバー682は、楽曲再生の進行状況を示している。
上部表示欄68i、下部表示欄68jは、両者の占有する面積を変更することが可能である。通常、図8(D)に示す状態、すなわち、上部表示欄68i、下部表示欄68jの両方が表示された状態である。下部表示欄68jに設けられたコメントタブ686、予約確認タブ687、リモコンタブ688を操作した場合、下部表示欄68jは、図9(E)に示されるように、上部表示欄68iが表示されていた部分も使用して表示される。図9(E)は、リモコンタブ688が操作された状態を示している。コメントタブ686、予約確認タブ687、リモコンタブ688を再度操作することで、図8(D)の状態に戻る。
上部表示欄68iには、状況表示・選択ボタン683、マイク選択ボタン684、参加ユーザアイコン685が表示される。状況表示・選択ボタン683は、携帯端末6の状況を示すボタンであって、前述した歌唱者モードに設定されている場合「歌っています」がマーキングされ、聴取者モードに設定されている場合「聴いています」にマーキングが表示される。図8(D)の状態は、「歌っています」がマーキングされた状態である。また、ユーザは、「歌っています」、「聴いています」、そして、「退席中」を手動操作で切り換えることが可能である。その際、「歌っています」に切り換えた場合、歌唱者モードに設定変更され、「聴いています」、「退席中」に切り換えた場合、聴取者モードに設定変更される。
マイク選択ボタン684は、ユーザの手動操作により、マイクロホン67bのオン、オフを切り換えることが可能である。本実施形態では、歌唱者モードに設定されている場合、オンに自動設定され、聴取者モードに設定されている場合、オフに自動設定される。参加ユーザアイコンは、ルームに参加している全ユーザを示したものである。図8(D)の例では、4人のユーザが参加した状態となっている。アイコンが太線で示されるユーザ(図8(D)の例では「JOY」)は、歌唱中(歌唱者モードに設定されている)ことを示している。また、スピーカとバツ印が付いたアイコン(図8(D)の例では「もんきち」)は、退席中であることを示している。
下部表示欄68jには、3つのタブ(コメントタブ686、予約確認タブ687、リモコンタブ688)が設けられている。図8(D)の状態は、コメントタブ686が選択されている状態であって、下部表示欄68jには、コメント表示欄689、コメント入力欄690が表示されている。コメント表示欄689には、コメント入力欄690を使用してユーザが入力したユーザコメントの他、楽曲再生処理に関する操作に伴うシステムコメントが表示される。図8(D)では、コメント表示欄689に予約処理に伴うシステムコメントであって、ユーザ名、そして、予約した楽曲名/アーティスト名が表示されている。コメント表示欄689には、システムコメント、ユーザコメントが時系列で順次表示され、ユーザは、これらシステムコメント、ユーザコメントを見ることで円滑なコミュニケーションを行うことが可能となっている。
図9(E)は、リモコンタブ688を操作したときの状態である。前述したように、下部表示欄68jは、上部表示欄68iが表示された領域まで拡張して表示されている。リモコンタブ788を選択した場合の下部表示欄68jには、歌唱者音量ボリューム691、話者音量ボリューム692、音程変更ボタン693、BGMボリューム694、再生位置調整ボタン695、歌いなおしボタン696、一時停止ボタン697、演奏停止ボタン698が表示されている。
本実施形態において、このリモコンタブ688で表示される各種操作子、ボタンは、歌唱者モードに設定された携帯端末6のみで操作可能としている。したがって、聴取者モードに設定された携帯端末6では、楽曲再生に関する操作を行うことが禁止され、聴取者による誤入力を抑制することが可能となっている。
歌唱者音量ボリューム691は、歌唱者モードに設定されている携帯端末6のマイクロホン67bから入力される歌唱音声の音量を調整する操作子である。また、話者音量ボリューム692は、聴取者モードに設定されている携帯端末6のマイクロホン67bから入力される歌唱音声の音量を調整する操作子である。歌唱者音量ボリューム691、話者音量ボリューム692は、歌唱者モード、聴取者モードに設定される際、各モードのデフォルト状態に設定されることになるが、歌唱者モードに設定された携帯端末6からのみ、操作可能となっている。
音程変更ボタン693は、再生中の楽曲について音程を変更するためのボタンである。BGMボリューム694は、曲間時に再生されるBGMの音量を調整するための操作子である。再生位置調整ボタン695は、再生位置を変更するための操作子である。操作子の左側には、現在の再生時間、全体の再生時間が表示されている。歌いなおしボタン696は、操作することで、現在再生中の楽曲を頭から再生することが可能である。一時停止ボタン697は、現在再生中の楽曲の一時停止を行うためのボタンである。演奏停止ボタン698は、現在再生中の楽曲を停止するためのボタンであり、演奏停止ボタン698が操作された場合、次に予約されている楽曲の再生処理に移行する。
楽曲の再生中、歌唱者モードに設定されたユーザは、図9(E)のリモコンタブ688に表示される各種操作子、ボタンを使用することで、楽曲再生に関する各種設定操作を行うことが可能である。図6のフロー図において、楽曲再生中、設定操作が行われた場合(S105:Yes)、携帯端末6aは、管理サーバ11に対して、設定変更指示を送信する。管理サーバ11は、受信した設定変更指示に応じた設定変更を実行する(S210)。
設定変更は、例えば、楽曲の音程変更のような、管理サーバ11で行う設定のみならず、各種携帯端末6a、6bに対して行う設定変更も可能である。例えば、歌唱者モードに設定された携帯端末6aから、他の携帯端末6b(聴取者モードに設定)に対しての音響効果(エコーやディレイ等)の音響設定変更を行う場合、歌唱者モードに設定された携帯端末6aは、管理サーバ11に対して、音響効果に関する音響設定情報を送信する(S106)。音響設定情報を受信した管理サーバ11は、他の携帯端末6bに対して、音響設定情報を転送する。音響設定情報を受信した携帯端末6bは、受信した音響設定情報に基づき、歌唱音声信号、あるいは、再生される楽曲音に対して、音響効果を付与することになる。
管理サーバ11は、設定変更(S210)に基づくシステムコメントを各携帯端末6a、6bに送信する(S211)。各携帯端末6a、6bでは、図8(D)で説明したコメント表示欄689にシステムコメントが表示される(S107、S155)。したがって、ルームに参加しているユーザは、楽曲再生処理に関する操作を、コメント表示欄689に表示されるシステムコメントで確認することが可能である。したがって、ルームに参加するユーザは、システムコメントを確認することで、円滑なコミュニケーションを行うことが可能となる。
管理サーバ11では、楽曲送信が完了(S212:Yes)すると、次の楽曲の再生のため、予約リストの確認を行う(S203)。また、楽曲再生送信の終了に伴い、各携帯端末6a、6bでは、楽曲の再生を終了する(S108、S156:Yes)。
以上、本実施形態では、聴取者モードに設定された携帯端末6(端末装置)において、歌唱者モードに設定された他の携帯端末6(端末装置)から受信した音声信号に音響効果を付与することで、良好な音響環境のもと、カラオケを楽しむことが可能となる。
6(6a、6b):携帯端末(端末装置) 69a:第1通信部
11:管理サーバ 69b:第2通信部
12a:ルータ 70:入力スイッチ
12b:無線ルータ 70a:入力スイッチ
13:無線基地局 70b:入力スイッチ
61:CPU 72:振動部
62:RAM 73:LED
63:記憶部 110:アクセスポイント
64:画像処理部 140:携帯基地局
65F:フロントカメラ 681:歌詞表示欄
65R:リアカメラ 682:プログレスバー
66:音響処理部 683:選択ボタン
67a:スピーカ 684:マイク選択ボタン
67b:マイクロホン 685:参加ユーザアイコン
68:タッチパネル表示部 686:コメントタブ
68a:ルーム選択欄 687:予約確認タブ
68b:新規ルーム作成ボタン 688:リモコンタブ
68c:検索カテゴリー選択欄 689:コメント表示欄
68d:楽曲選択欄 690:コメント入力欄
68e:楽曲確認欄 691:歌唱者音量ボリューム
68f:キャンセルボタン 692:話者音量ボリューム
68g:予約ボタン 693:音程変更ボタン
68h:楽曲関連表示欄 694:BGMボリューム
68i:上部表示欄 695:再生位置調整ボタン
68j:下部表示欄 696:ボタン
68k:楽曲検索ボタン 697:一時停止ボタン
68m:表示部 698:演奏停止ボタン
68n:タッチパネル 788:リモコンタブ

Claims (7)

  1. 端末装置で実行可能なカラオケ用プログラムであって、
    楽曲再生処理と、音響処理と、通信処理と、判別処理と、設定処理とを実行可能とし、
    楽曲再生処理は、楽曲情報を再生出力し、
    音響処理は、再生された楽曲音と、音声入力部から入力される音声信号を出力し、
    通信処理は、他の端末装置との間でネットワークを介した通信を可能とし、
    判別処理は、端末装置の利用者が、歌唱者または聴取者であるかを判別し、
    設定処理は、歌唱者であると判別された場合、歌唱者モードに設定し、聴取者であると判別された場合、聴取者モードに設定し、
    歌唱者モードは、聴取者モードに設定されている他の端末装置に、音声入力部から入力される音声信号に音響効果を付与せずに送信し、
    聴取者モードは、歌唱者モードに設定された他の端末装置からネットワークを介して受信した音声信号に当該音響効果を付与する
    カラオケ用プログラム。
  2. 聴取者モードで付与される音響効果は、少なくともエコー、ディレイ、リバーブ等の遅延系音響効果を含む
    請求項1記載のカラオケ用プログラム。
  3. 再生する楽曲情報を予約可能な予約処理を実行可能とし、
    設定処理は、楽曲を再生する際、当該楽曲の予約が行われた端末装置を、歌唱者モードに設定する
    請求項1または請求項に記載のカラオケ用プログラム。
  4. 歌唱者モード時の通信処理は、聴取者モード時の通信処理よりも低遅延な通信モードに設定される
    請求項1から請求項の何れか1項に記載のカラオケ用プログラム。
  5. 歌唱モードに設定された端末装置は、他の端末装置に音響効果に関する音響設定情報を送信し、
    聴取モードに設定された端末装置は、歌唱モードに設定された他の端末装置から受信した音響設定情報に基づき、音声信号に音響効果を付与する
    請求項1から請求項の何れか1項に記載のカラオケ用プログラム。
  6. 聴取モードに設定された端末装置から受信した音声信号の音量は、歌唱モードに設定された端末装置から受信した音声信号の音量よりも低く設定される
    請求項1から請求項の何れか1項に記載のカラオケ用プログラム。
  7. 楽曲情報を再生出力可能なカラオケ装置であって、
    音響処理と、通信処理と、判別処理と、設定処理とを実行可能とし、
    音響処理は、再生された楽曲音と、音声入力部から入力される音声信号を出力し、
    通信処理は、他の端末装置との間でネットワークを介した通信を可能とし、
    判別処理は、端末装置の利用者が、歌唱者または聴取者であるかを判別し、
    設定処理は、歌唱者であると判別された場合、歌唱者モードに設定し、聴取者であると判別された場合、聴取者モードに設定し、
    歌唱者モードは、聴取者モードに設定されている他の端末装置に、音声入力部から入力される音声信号に音響効果を付与せずに送信し、
    聴取者モードは、歌唱モードに設定された他の端末装置からネットワークを介して受信した音声信号に当該音響効果を付与する
    カラオケ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005505008A (ja) 2001-09-28 2005-02-17 テレフオンアクチーボラゲツト エル エム エリクソン(パブル) カラオケ機能を実施する方法およびシステム
JP2006201272A (ja) 2005-01-18 2006-08-03 Tamura Seisakusho Co Ltd Ip電話端末及びカラオケ配信サーバシステム
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