JP7484374B2 - 動体追跡装置および動体追跡装置の作動方法 - Google Patents

動体追跡装置および動体追跡装置の作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、動体追跡装置および動体追跡装置の作動方法に関する。
従来、動体追跡装置および動体追跡方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1の動体追跡装置は、陽子線照射システムに備えられている。陽子線照射システムは、陽子線発生装置と、照射対象(被験者)を載せるカウチと、を備える。カウチを移動させることにより照射対象を予め計画した位置に配置し、陽子線発生装置から発生する陽子線を照射対象の標的(腫瘍等)に照射することにより治療が行われる。
特開2017-209243号公報
ここで、上記特許文献1に記載されているような従来の動体追跡装置では、照射対象(被験者)の標的(腫瘍等)が予め計画した位置に配置されるように、照射対象を放射線照射部に対して相対的に移動させる必要がある。標的が呼吸等により移動している場合は、作業者は、透視画像により標的等の位置を目視で確認しながら透視画像(静止画)を取得し、取得した透視画像(静止画)に基づいて照射対象の位置補正を行う。この際、標的が呼吸等により移動しているため、作業者ごとに上記透視画像(静止画)にばらつきが生じるとともに、上記位置補正にばらつきが生じる場合があると考えられる。この場合、陽子線(放射線)による標的(患部)の治療が適切に行えない場合があるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、放射線による患部の治療を適切に行うことが可能な動体追跡装置および動体追跡方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における動体追跡装置は、呼吸によって位置が変化する体内の呼吸性移動部位における患部の近傍に検出対象物を埋め込んだ被験者に対して治療ビームを照射し、被験者を載置する寝台と接続される放射線治療装置に接続される動体追跡装置であって、動体追跡装置は、画像取得部と、位置検出部と、を備え、画像取得部は、被験者を撮影した放射線画像を順次取得するように構成されており、位置検出部は、画像取得部により順次取得された放射線画像の各々において、検出対象物の位置、および、検出対象物の位置と治療計画立案時に予め取得された検出対象物の位置である治療計画位置との距離を算出し、算出した距離が被験者の呼吸周期において最小となる検出対象物の位置の近傍の位置を補正基準位置の座標として算出するように構成されており、動体追跡装置は、算出した補正基準位置の座標と治療計画位置の座標とに基づいて、寝台の位置を補正する補正量を算出し、算出した補正量を放射線治療装置に送信するように構成されている。なお、患部の近傍とは、患部の位置そのものと、患部の位置の付近との両方を含む意味である。また、検出対象物の位置の近傍とは、検出対象物の位置そのものと、検出対象物の位置の付近との両方を含む意味である。
この発明の第2の局面における動体追跡装置の作動方法は、呼吸によって位置が変化する体内の呼吸性移動部位における患部の近傍に検出対象物を埋め込んだ被験者に対して治療ビームを照射し、被験者が載置される寝台と接続される放射線治療装置に接続される動体追跡装置の作動方法であって、被験者を撮影した放射線画像を動体追跡装置に含まれる画像取得部が順次取得する工程と、順次取得された放射線画像の各々において、検出対象物の位置、および、検出対象物と治療計画立案時に予め取得された検出対象物の位置である治療計画位置との距離を動体追跡装置に含まれる位置検出部が算出する工程と、検出対象物と治療計画位置との距離を位置検出部が算出する工程において算出された距離が被験者の呼吸周期において最小となる検出対象物の位置の近傍の位置を補正基準位置の座標として位置検出部が算出する工程と、算出した補正基準位置の座標と治療計画位置の座標とに基づいて、寝台の位置を補正する補正量を動体追跡装置が算出する工程と、補正量を動体追跡装置が放射線治療装置に送信する工程と、を備える。
上記第1の局面における動体追跡装置、および、上記第2の局面における動体追跡装置では、上記のように、検出対象物と治療計画位置との距離が被験者の呼吸周期において最小となる検出対象物の位置の近傍の補正基準位置の座標が算出される。これにより、放射線画像上において検出対象物が治療計画位置に最接近したことを目視で確認して補正基準位置を指定する場合と異なり、補正基準位置が演算等により算出されるので、作業者によって補正基準位置にばらつきが生じるのを抑制することができる。その結果、作業者の技量等に関わらず、被験者の位置補正を適切に行うことができるので、放射線による患部の治療を適切に行うことができる。なお、検出対象物と治療計画位置との距離が最小となる時とは、被験者の呼吸状態が、治療計画立案時における被験者の所定の呼吸状態と同じ状態である場合である。すなわち、検出対象物と治療計画位置との距離が最小となる検出対象物の位置の近傍の補正基準位置を基準に補正することによって、被験者の呼吸状態が治療計画立案時における被験者の所定の呼吸状態と略同じ状態で患部に放射線を照射される。
第1実施形態による動体追跡装置および放射線治療装置の全体構成を示す模式図である。 第1実施形態による放射線画像の一例を示す図である。 第1実施形態によるマーカ部材と治療計画位置との距離の算出について説明するための図である。 第1実施形態によるマーカ部材と治療計画位置との距離の時間推移を示した図である。 第1実施形態による寝台の補正後における放射線画像を示した図である。 第1実施形態による放射線照射を指示する信号が放射線治療装置に送信される場合のマーカ部材と治療計画位置との関係を示した図である。 第1実施形態による放射線照射を停止する信号が放射線治療装置に送信される場合のマーカ部材と治療計画位置との関係を示した図である。 第1実施形態による被験者の位置補正を行うための制御を示したフロー図である。 第2実施形態による動体追跡装置および放射線治療装置の全体構成を示す模式図である。 第2実施形態による放射線画像の一例を示す図である。 第2実施形態によるマーカ部材と治療計画位置との距離の算出について説明するための図である。 第2実施形態によるマーカ部材と治療計画位置との距離の合計値の時間推移を示した図である。 第2実施形態による被験者の位置補正を行うための制御を示したフロー図である。 第3実施形態による動体追跡装置および放射線治療装置の全体構成を示す模式図である。 第3実施形態によるマーカ部材の座標を算出する方法を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(放射線撮影装置の構成)
図1~図9を参照して、第1実施形態による動体追跡装置100の構成について説明する。
図1に示すように、動体追跡装置100は、画像取得部1と、位置検出部2、判定部3とを備える。また、第1実施形態では、動体追跡装置100は、画像取得部1と、位置検出部2と、判定部3とを構成する制御部10を備える。すなわち、画像取得部1と、位置検出部2と、判定部3との機能は、プログラムなどのソフトウェアにより実現することが可能である。
動体追跡装置100は、表示部4と、放射線照射部110と、放射線検出部120とを含む。放射線照射部110は、高電圧が印加されることによりX線を発生させるX線管を有する。放射線照射部110は、管電圧、管電流およびX線照射の時間間隔などの予め設定された撮影条件に従って放射線を発生する。
放射線検出部120は、放射線照射部110から照射され、被験者50を透過した放射線を検出し、検出した放射線強度に応じた検出信号を出力する。なお、放射線照射部110および放射線検出部120は、それぞれ2つずつ設けられている。一方の放射線照射部110から照射された放射線は、一方の放射線検出部120により検出される。また、他方の放射線照射部110から照射された放射線は、他方の放射線検出部120により検出される。
第1実施形態の動体追跡装置100は、被験者50の放射線画像5(図2参照)を撮影して放射線画像5中のマーカ部材6を追跡し、マーカ部材6の位置に基づいて治療用放射線を照射する放射線治療に用いられる。そのため、動体追跡装置100は、放射線治療装置200と接続している。なお、マーカ部材6は、特許請求の範囲の「検出対象物」の一例である。マーカ部材6は、たとえば、金マーカである。
放射線治療装置200は、寝台210上の被験者50に対して、X線、陽子線あるいは重粒子線などの治療用放射線を照射可能である。放射線治療装置200は、基台220と、基台220に対して揺動可能に設置されたガントリー230と、ガントリー230に設けられ、治療ビーム(治療用放射線)を出射するヘッド240とを備える。放射線治療装置200は、ガントリー230が基台220に対して揺動することにより、ヘッド240から照射される治療ビームの照射方向を変更することができる。放射線治療装置200は、被験者50の腫瘍等の患部51aに対して、様々な方向から治療ビームを照射することができる。寝台210は、たとえば、直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)に移動可能で、かつ、各軸周りに回動可能であり、6軸方向に移動することができる。
画像取得部1は、制御部10が所定の制御プログラムを実行することにより、放射線検出部120から出力された検出信号に基づいて、被験者50を撮影した放射線画像5を取得する。放射線画像5は、マーカ部材6を含む被験者50の放射線画像5である。なお、以後、放射線画像とは、断りがない場合は、静止画ではなく動画(リアルタイムでモニタリングされている画像)を意味するとする。
マーカ部材6は、被験者50の体内の呼吸によって位置が変化する呼吸性移動部位51(肺および肝臓等)における患部51aの近傍に埋め込まれている。マーカ部材6は、被験者50の呼吸により呼吸性移動部材51が動くことによって移動する(位置が変わる)。具体的には、マーカ部材6は、略直線状(図3参照)に往復移動する。
位置検出部2(制御部10)は、画像取得部1によって取得された放射線画像5において、マーカ部材6の移動をリアルタイムでモニタリングし、マーカ部材6の3次元座標を算出している。すなわち、位置検出部2は、移動するマーカ部材6の座標をリアルタイムで算出している。具体的には、位置検出部2は、表示部4に表示された放射線画像5上においてマーカ部材6が選択されることに基づいて、選択されたマーカ部材6を追跡するように構成されている。そして、位置検出部2は、追跡しているマーカ部材6の座標をリアルタイムで算出するように構成されている。なお、マーカ部材6の3次元座標は、2つの放射線検出部120の検出結果に基づいて画像取得部1により取得された2つの放射線画像5の各々に表示されるマーカ部材6に基づいて算出される。具体的には、位置検出部2は、2つの放射線画像5の各々においてマーカ部材6が選択されることに基づいて、選択されたマーカ部材6の3次元座標を算出する。なお、放射線画像5においてマーカ部材6を選択するとは、放射線画像5においてマーカ部材6にカーソルが合わされた状態で作業者が選択動作(クリック等)を行うことを意味する。
ここで、第1実施形態では、位置検出部2(制御部10)は、表示部4に表示された放射線画像5上においてマーカ部材6が選択されることに基づいて、選択されたマーカ部材6と後述する治療計画位置7との距離D1を算出するように構成されている。具体的には、位置検出部2は、上述した2つの放射線画像5の各々においてマーカ部材6が選択されることに基づいて、選択されたマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1を算出する。
また、図3に示すように、放射線治療を行う前の治療計画立案時において、治療計画位置7および治療計画位置7の座標が予め取得されている。治療計画位置7とは、被験者50が所定の呼吸状態である場合におけるマーカ部材6の位置である。詳細には、治療計画位置7および治療計画位置7の座標は、治療計画立案時において所定の呼吸状態の被験者50のCT画像から生成されたDRR(Digitally Reconstructed Radiograph)画像に基づいて取得される。なお、治療計画位置7の座標を(X0、Y0、Z0)とする。また、第1実施形態では、所定の呼吸状態とは、吸気状態を意味する。なお、上記の座標とは、放射線治療装置200における座標を、放射線治療装置200が配置されている部屋の空間座標に変換したものである。
そして、上記DRR画像表示される被験者50の骨の画像と、実際の治療時において取得されたDR画像(放射線画像)に表示される骨の画像とが一致するように被験者50を配置することにより、被験者50の位置決めが行われる。その後、後述するように、放射線画像5を用いた被験者50の位置決めがさらに行われる。
図3に示すように、位置検出部2(制御部10)は、画像取得部1により取得された放射線画像5において、マーカ部材6と、治療計画位置7との距離D1を算出するように構成されている。具体的には、マーカ部材6の座標を(X1、Y1、Z1)とすると、距離D1は、{(X0-X1)+(Y0-Y1)+(Z0-Z1)1/2で表される。すなわち、距離D1は、治療計画位置7とマーカ部材6との間のユークリッド距離である。
ここで、マーカ部材6は、被験者50の呼吸によって移動する(位置が変化する)ので、距離D1も被験者50の呼吸によって変化する。また、距離D1は、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づいた時に最小となる。なお、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づく時とは、治療計画立案時の被験者50の呼吸状態と、現在の被験者50の呼吸状態とが同じ状態である場合である。すなわち、被験者50が吸気状態の場合、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づくとともに距離D1が最小となる。
そして、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づく位置が、治療計画位置7に重なるように被験者50の位置を補正することにより、被験者50が吸気状態である時にマーカ部材6が治療計画位置7に重なる。これにより、被験者50が吸気状態の時に、マーカ部材6に対して所定の位置関係にある患部51aに放射線を照射することが可能となる。この補正を行うために、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づく位置の座標を特定する必要がある。
従来では、作業者は、放射線画像5を目視で確認しながら、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づく瞬間を判別していた。そして、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づいた瞬間の放射線画像5(静止画)を取得するとともに、取得された放射線画像5(静止画)に表示されるマーカ部材6の位置の座標が、補正基準位置の座標として算出されていた。この場合、技量の低い作業者等は、取得した補正基準位置が、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づいた位置であるか否かを適切に判別できず、不適切な位置が補正基準位置として指定される場合があった。すなわち、作業者ごとに、補正基準位置にばらつきが生じるという問題点があった。また、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づいた瞬間を作業者が見計らっている間に、被験者50に照射される放射線量が増大するという問題点があった。
ここで、第1実施形態では、位置検出部2(制御部10)は、算出したマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1が被験者50の呼吸周期において最小となるマーカ部材6の位置の近傍の補正基準位置P1の座標を算出するように構成されている。なお、距離D1が最小となるマーカ部材6の位置の近傍とは、上記位置そのもとの上記位置の付近との両方を含む意味である。なお、図3では、簡略化のために、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づく位置が補正基準位置P1であるように図示している。
具体的には、判定部3(制御部10)は、位置検出部2により算出された距離D1が最小となる位置の近傍の位置で、かつ、マーカ部材6が所定時間T以上滞在する位置であることに基づいて、マーカ部材6が補正基準位置P1に位置していることを判定する。なお、所定時間Tは、吸気中に呼吸性移動部位51の移動が停止する時間に対応するように予め設定された時間である。たとえば、呼吸周期が4秒程度であるとすると、吸気中に呼吸性移動部位51の移動が停止する時間は1秒程度である。したがって、所定時間Tは、この1秒という時間の長さに基づいて設定される時間である。たとえば、所定時間Tを、1秒または1秒よりも僅かに短い時間に設定することが考えられる。
詳細には、図4に示すように、判定部3は、呼吸周期Aにおけるマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1が、呼吸周期Aよりも前の呼吸周期Bにおける距離D1の最小値D1minを中心とした誤差範囲D1r内に所定時間T以上継続して収まっていることに基づいて、マーカ部材6が呼吸周期Aにおいて補正基準位置P1に位置していると判定するように構成されている。なお、呼吸周期Bとは、呼吸周期Aの直前の呼吸周期である。また、誤差範囲D1rは、マーカ部材6の座標の誤差に基づいた値であり、マーカ部材6が一定時間同じ場所に滞在することを定義するための値である。なお、呼吸周期Aにおける波形と呼吸周期Bにおける波形とは、呼吸状態が一定であれば略同じ形状となる。また、誤差範囲D1rは、特許請求の範囲の「所定の誤差範囲」の一例である。また、呼吸周期Aおよび呼吸周期Bは、ぞれぞれ、特許請求の範囲の「第1の呼吸周期」および「第2の呼吸周期」の一例である。
呼吸周期Bにおいて位置検出部2(制御部10)により算出された距離D1は、動体追跡装置100の図示しないメモリ等に保存される。また、位置検出部2(制御部10)は、呼吸周期Bにおいて取得された距離D1のうちの最小値D1minを取得する。そして、判定部3(制御部10)は、次の呼吸周期Aにおいて、距離D1が、最小値D1minを中心とした誤差範囲D1r内に所定時間T以上継続して収まっていると判定した場合に、マーカ部材6が呼吸周期Aにおいて補正基準位置P1に位置していると判定する。
また、誤差範囲D1rとは、たとえば、マーカ部材6が呼吸によって移動する直線距離(終端同士の間の直線距離)をLとすると、Lに対して約10%程度の大きさである。すなわち、判定部3は、呼吸周期Aにおける距離D1が、D1min±0.1×Lの範囲内に所定時間T以上継続して収まっていると判定した場合に、マーカ部材6が呼吸周期Aにおいて補正基準位置P1に位置していると判定する。なお、誤差範囲D1rの大きさは、上記の例に限られない。たとえば、誤差範囲D1rの大きさは、予め設定されていてもよいし、マーカ部材6が呼吸によって移動することによる距離D1の変化量に基づいて算出されてもよい。
また、位置検出部2(制御部10)は、判定部3(制御部10)によりマーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定された際に取得された放射線画像5(静止画)におけるマーカ部材6の位置を、補正基準位置P1の座標として算出するように構成されている。具体的には、位置検出部2は、距離D1が、最小値D1minを中心とした誤差範囲D1r内に入ってから所定時間T後のマーカ部材6の位置の座標を、補正基準位置P1の座標として算出する。
また、第1実施形態では、動体追跡装置100(制御部10)は、判定部3によりマーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定されたことに基づいて、被験者50の放射線画像5の撮影を停止する制御を行うように構成されている。具体的には、判定部3によりマーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定された瞬間に、放射線画像5(静止画)が取得されるとともに、放射線照射部110による放射線照射が停止される。すなわち、この時取得された放射線画像5(静止画)に表示されるマーカ部材6の座標が、補正基準位置P1の座標となる。
また、第1実施形態では、動体追跡装置100(制御部10)は、位置検出部2により算出されたマーカ部材6の補正基準位置P1の座標と、治療計画位置7の座標(X0、Y0、Z0)とに基づいて、被験者50に治療用の放射線を照射する放射線照射部110と、被験者50が載置される寝台210との相対的位置関係を補正する制御を行うように構成されている。具体的には、動体追跡装置100(制御部10)は、補正基準位置P1の座標と治療計画位置7の座標(X0、Y0、Z0)とに基づいて寝台210の補正量を算出する。そして、動体追跡装置100(制御部10)は、放射線治療装置200に算出した補正量を送信する。放射線治療装置200は、動体追跡装置100から受信した補正量に基づいて寝台210を移動させる。
また、図5に示すように、画像取得部1(制御部10)は、寝台210の補正後において放射線画像15を取得する。そして、判定部3(制御部10)により寝台210の補正後のマーカ部材6の位置が問題ないと判定された場合に、被験者50の位置決めが完了したことを通知するための信号が動体追跡装置100から放射線治療装置200に自動的に送信される。なお、図5および後述する図6、図7では、分かりやすいように、治療計画位置7とマーカ部材6とを敢えてずらして図示している。また、図5~図7では、簡略化のため、放射線画像を1つのみ図示している。
具体的には、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づいた時に、マーカ部材6が治療計画位置7の近傍に位置していると判定部3(制御部10)により判定された場合に、上記の通知信号が放射線治療装置200に送信される。詳細には、マーカ部材6が治療計画位置7に最も近づいた時のマーカ部材6と治療計画位置7との距離が算出されるとともに、算出された距離に基づいてマーカ部材6が治療計画位置7の近傍に位置しているか否かが判定される。なお、算出された距離に基づいた判定を行わずに、放射線画像15上において、マーカ部材6と治療計画位置7とが重なり具合に基づいて判定が行われてもよい。
また、被験者50の位置決めが完了したことを通知するための信号が放射線治療装置200に送信された後、放射線治療装置200を放射線照射可能な状態にするための信号が、動体追跡装置100から放射線治療装置200に自動的に送信される。
そして、図6および図7に示すように、画像取得部1(制御部10)によって取得された放射線画像25上において、治療計画位置7の近傍の領域(図6および図7において破線で図示)にマーカ部材6が入った場合(図6参照)、放射線照射を指示する信号が動体追跡装置100から放射線治療装置200に送信される。また、画像取得部1(制御部10)によって取得された放射線画像25上において、治療計画位置7の近傍の領域からマーカ部材6が出た場合(図7参照)、放射線照射を停止する信号が動体追跡装置100から放射線治療装置200に送信される。なお、治療計画位置7の近傍の領域とは、たとえば、治療計画位置7の座標(X0、Y0、Z0)に対して(X0±2mm、Y0±2mm、Z0±2mm)の範囲内の領域である。なお、放射線画像15の取得が一旦停止された後に、放射線画像25の取得が開始される。この場合、放射線画像15と放射線画像25とは互いに異なる画像となる。また、放射線画像15の取得を維持したまま放射線照射の開始および停止の制御を行ってもよい。この場合、放射線画像15と放射線画像25とは同じ画像となる。
(動体追跡装置を用いた動体追跡方法)
次に、図8を参照して、動体追跡装置100を用いた動体追跡方法(被験者50の位置補正の方法)について説明する。
図8に示すように、ステップ101において、画像取得部1(制御部10)は、被験者50を撮影した放射線画像5を取得する。
次に、ステップ102では、ステップ101において取得された放射線画像5上において、マーカ部材6の選択が受け付けられる。具体的には、2つの放射線検出部120の検出結果に基づいて画像取得部1により取得された2つの放射線画像5の各々においてマーカ部材6が選択されたことに基づき、マーカ部材6の選択が受け付けられる。これにより、ステップ103では、ステップ102において選択されたマーカ部材6の3次元座標(X1、Y1、Z1)が、位置検出部2(制御部10)により算出される。
次に、ステップ104では、位置検出部2(制御部10)は、ステップ103において算出されたマーカ部材6の座標(X1、Y1、Z1)と、治療計画立案時に予め取得された治療計画位置7の座標(X0、Y0、Z0)とに基づいて、マーカ部材6と治療計画位置7との距離D1を算出する。また、位置検出部2(制御部10)により算出された距離D1は、動体追跡装置100の図示しないメモリ等に保持される。具体的には、呼吸周期において時間毎の距離D1が上記メモリ等に保持される。
次に、ステップ105では、判定部3(制御部10)は、ステップ104において算出された距離D1が、所定時間T以上、最小値D1minを中心とした誤差範囲D1r内であることを判定する。具体的には、判定部3は、現在の呼吸周期A(図4参照)の直前の呼吸周期B(図4参照)における距離D1の最小値D1minを中心とした誤差範囲D1r内に、現在の呼吸周期Aの距離D1が所定時間T以上継続して収まっているか否かを判定する。ステップ105の判定結果がYesの場合は、マーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定部3により判定され、ステップ106に進む。また、ステップ105の判定結果がNoの場合は、ステップ103に戻る。
次に、ステップ106では、画像取得部1(制御部10)による放射線画像5の取得が停止されるとともに、位置検出部2(制御部10)により補正基準位置P1の座標が算出される。具体的には、ステップ105においてマーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定された際の(瞬間の)マーカ部材6の座標が、補正基準位置P1の座標として算出される。なお、位置検出部2は、ステップ105においてマーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定された際に(瞬間に)取得された放射線画像5(静止画)に表示されるマーカ部材6の座標を、補正基準位置P1の座標として算出する。
そして、ステップ107では、ステップ106において算出された補正基準位置P1の座標と、治療計画位置7の座標(X0、Y0、Z0)とに基づいて、被験者50(寝台210)の補正量が算出される。そして、算出された補正量が、動体追跡装置100から放射線治療装置200に送信される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、位置検出部2は、算出したマーカ部材6(検出対象物)と治療計画位置7との距離D1が被験者50の呼吸周期において最小となるマーカ部材6の位置の近傍の補正基準位置P1の座標を算出するように構成されている。これにより、放射線画像5上においてマーカ部材6が治療計画位置7に最接近したことを目視で確認して補正基準位置P1を指定する場合と異なり、補正基準位置P1が演算等により算出されるので、作業者によって補正基準位置P1にばらつきが生じるのを抑制することができる。その結果、作業者の技量等に関わらず、被験者50の位置補正を適切に行うことができるので、放射線による患部51aの治療を適切に行うことができる。なお、マーカ部材6と治療計画位置7との距離D1が最小となる時とは、被験者50の呼吸状態が、治療計画立案時における被験者50の所定の呼吸状態と同じ状態である場合である。すなわち、マーカ部材6と治療計画位置7との距離D1が最小となるマーカ部材6の位置の近傍の補正基準位置P1を基準に補正することによって、被験者50の呼吸状態が治療計画立案時における被験者50の所定の呼吸状態と略同じ状態で患部51aに放射線を照射される。
また、第1実施形態では、上記のように、治療計画位置7は、治療計画立案時に予め取得された被験者50が吸気状態である場合におけるマーカ部材6(検出対象物)の位置である。また、動体検出装置100は、位置検出部2により算出されたマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1が最小となる位置の近傍の位置で、かつ、マーカ部材6が、吸気中に呼吸性移動部位51の移動が停止する時間に対応するように予め設定された所定時間T以上滞在する位置であることに基づいて、マーカ部材6が補正基準位置P1に位置していることを判定する判定部3を備える。また、位置検出部2は、判定部3によりマーカ部材6が補正基準位置P1に位置していると判定された際に取得された放射線画像5におけるマーカ部材6の位置を、補正基準位置P1の座標として算出するように構成されている。これにより、マーカ部材6と治療計画位置7との距離D1に加えて、マーカ部材6の滞在時間に基づいて、マーカ部材6が補正基準位置P1に位置していることを判定することができる。その結果、上記距離D1だけに基づいて判定する場合に比べて、妥当でない位置を補正基準位置P1として誤判定するのをより確実に抑制することができる。たとえば、吸気状態でない間に一時的に距離D1が最小となった位置を補正基準位置P1と誤判定されるのを抑制することができる。
また、判定部3によりマーカ部材6(検出対象物)が補正基準位置P1に位置していると判定された際に取得された放射線画像5におけるマーカ部材6の位置が補正基準位置P1の座標として算出されることによって、マーカ部材6と治療計画位置7との距離D1が最小となる位置の近傍の位置の座標を、補正基準位置P1の座標として算出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、判定部3は、呼吸周期A(第1の呼吸周期)におけるマーカ部材6(検出対象物)と治療計画位置7との距離D1が、呼吸周期Aよりも前の呼吸周期B(第2の呼吸周期)における距離D1の最小値D1minを中心とした誤差範囲D1r(所定の誤差範囲)内に所定時間T以上継続して収まっていることに基づいて、マーカ部材6が呼吸周期Aにおいて補正基準位置P1に位置していると判定するように構成されている。これにより、呼吸周期Aにおける判定において、過去の呼吸周期Bにおける距離D1の最小値D1minを基準とすることができるので、判定部3による判定処理を簡易にすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像取得部1と、位置検出部2と、判定部3とを構成する制御部を備える。これにより、画像取得部1、位置検出部2、および判定部3の各々の処理をソフトウェアにより実行することができるので、各処理を行うハードウェアをそれぞれ設ける必要がない。その結果、動体追跡装置100のハードウェア的な構成を簡略化することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、判定部3によりマーカ部材6(検出対象物)が補正基準位置P1に位置していると判定されたことに基づいて、被験者50の放射線画像5の撮影を停止する制御を行うように構成されている。これにより、判定部3による判定が完了した後は被験者50に放射線が照射されなくなるので、被験者50に放射線が照射される時間を極力短くすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、位置検出部2により算出されたマーカ部材6(検出対象物)の補正基準位置P1の座標と、治療計画位置7の座標とに基づいて、被験者50に治療用の放射線を照射する放射線照射部110と、被験者50が載置される寝台210との相対的位置関係を補正する制御を行うように構成されている。これにより、位置検出部2により算出された補正基準位置P1の座標に基づいて、被験者50の位置を適切な位置に補正することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、動体追跡方法は、マーカ部材6(検出対象物)と治療計画位置7との距離D1を算出する工程において算出された距離D1が被験者50の呼吸周期において最小となるマーカ部材6の位置の近傍の補正基準位置P1の座標を算出する工程を備える。これにより、放射線画像5上においてマーカ部材6が治療計画位置7に最接近したことを目視で確認して補正基準位置P1を指定する場合と異なり、補正基準位置P1が演算等により算出されるので、作業者によって補正基準位置P1にばらつきが生じるのを抑制することができる。その結果、作業者の技量等に関わらず、被験者50の位置補正を適切に行うことができるので、放射線による患部51aの治療を適切に行うことが可能な動体追跡方法を提供することができる。
[第2実施形態]
次に、図9~図13を参照して、第2実施形態による動体追跡装置300および動体追跡方法について説明する。この第2実施形態の動体追跡装置300は、1つのマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1に基づいて制御される上記第1実施形態の動体追跡装置100とは異なり、複数のマーカ部材(16a~16c)と複数の治療計画位置(17a~17c)との距離(D11a~D11c)に基づいて制御が行われる。なお、上記第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
図9に示すように、動体追跡装置300は、画像取得部1と、位置検出部12、判定部13とを備える。第2実施形態では、動体追跡装置300は、画像取得部1と、位置検出部12と、判定部13とを構成する制御部20を備える。すなわち、画像取得部1と、位置検出部12と、判定部13との機能は、プログラムなどのソフトウェアにより実現することが可能である。
図10に示すように、第2実施形態では、被験者50の体内の呼吸性移動部位51(肺および肝臓等)における患部51aの近傍に、複数の(第2実施形態では3つの)マーカ部材(16a、16b、16c)が埋め込まれている。なお、マーカ部材(16a、16b、16c)の各々は、特許請求の範囲の「検出対象物」の一例である。
位置検出部12(制御部20)は、画像取得部1(制御部20)によって取得された放射線画像35において、複数のマーカ部材(16a~16c)の各々の移動をリアルタイムでモニタリングし、複数のマーカ部材(16a~16c)の各々の3次元座標を算出している。複数のマーカ部材(16a~16c)の各々の座標をそれぞれ、(X1a、Y1a、Z1a)、(X1b、Y1b、Z1b)、および、(X1c、Y1c、Z1c)とする。
また、図11に示すように、位置検出部12は、放射線治療を行う前の治療計画立案時において、複数のマーカ部材(16a~16c)の各々に対応する複数の治療計画位置(17a、17b、17c)を予め取得している。なお、複数の治療計画位置(17a、17b、17c)の座標をそれぞれ(X0a、Y0a、Z0a)、(X0b、Y0b、Z0b)、および、(X0c、Y0c、Z0c)とする。
位置検出部12(制御部20)は、画像取得部1(制御部20)により取得された放射線画像35において、互いに対応するマーカ部材(16a~16c)と治療計画位置(17a~17c)との距離(D11a~D11c)を算出する。具体的には、位置検出部12は、マーカ部材16aと、治療計画位置17aとの距離D11aを算出する。また、位置検出部12(制御部20)は、画像取得部1により取得された放射線画像35において、マーカ部材16bと、治療計画位置17bとの距離D11bを算出する。また、位置検出部12(制御部20)は、画像取得部1により取得された放射線画像35において、マーカ部材16cと、治療計画位置17cとの距離D11cを算出する。距離D11aは、{(X0a-X1a)+(Y0a-Y1a)+(Z0a-Z1a)1/2で表される。また、距離D11bは、{(X0b-X1b)+(Y0b-Y1b)+(Z0b-Z1b)1/2で表される。また、距離D11cは、{(X0c-X1c)+(Y0c-Y1c)+(Z0c-Z1c)1/2で表される。
また、位置検出部12(制御部20)は、距離D11aと、距離D11bと、距離D11cとの合計値S(S=D11a+D11b+D11c)を算出する。
ここで、第2実施形態では、図12に示すように、判定部13(制御部20)は、呼吸周期Aにおける距離(D11a~D11c)の合計値Sが、呼吸周期Bにおける距離(D11a~D11c)の合計値Sの最小値Sminを中心とした誤差範囲Sr内に所定時間T以上継続して収まっていることに基づいて、複数のマーカ部材(16a~16c)が呼吸周期Aにおいて補正基準位置(P11a、P11b、P11c)に位置していると判定するように構成されている。なお、誤差範囲Srは、特許請求の範囲の「所定の誤差範囲」の一例である。
たとえば、誤差範囲Srとは、マーカ部材(16a~16c)が呼吸によって移動する直線距離をLとすると、Lに対して約10%程度の大きさである。すなわち、判定部13(制御部20)は、呼吸周期Aにおける合計値Sが、Smin±0.1×Lの範囲内に所定時間T以上継続して収まっていると判定した場合に、複数のマーカ部材(16a~16c)が呼吸周期Aにおいて補正基準位置(P11a、P11b、P11c)に位置していると判定する。なお、誤差範囲Srの大きさは、上記の例に限られない。たとえば、所定の誤差範Srの大きさは、予め設定されていてもよいし、マーカ部材(16a~16c)が呼吸によって移動することによる合計値Sの変化量に基づいて算出されてもよい。
また、動体追跡装置300(制御部20)は、位置検出部12により算出された複数のマーカ部材(16a~16c)の補正基準位置(P11a、P11b、P11c)の座標と、複数の治療計画位置(17a~17c)の座標とに基づいて、被験者50に治療用の放射線を照射する放射線照射部110と、被験者50が載置される寝台210との相対的位置関係を補正する制御を行うように構成されている。具体的には、動体追跡装置300は、補正基準位置(P11a、P11b、P11c)の座標と、治療計画位置(17a~17c)の座標とに基づいて、寝台210の補正量を算出する。
(動体追跡装置を用いた動体追跡方法)
次に、図13を参照して、動体追跡装置300を用いた動体追跡方法(被験者50の位置補正の方法)について説明する。
図13に示すように、ステップ202では、ステップ101において取得された放射線画像35(図10参照)上において、マーカ部材(16a~16c)の選択が受け付けられる。具体的には、2つの放射線検出部120(図9参照)の検出結果に基づいて画像取得部1により取得された2つの放射線画像35の各々において、複数のマーカ部材(16a~16c)が選択されたことに基づき、選択されたマーカ部材(16a~16c)の追跡が開始される。これにより、ステップ203では、ステップ202において選択された複数のマーカ部材(16a~16c)の各々の3次元座標が、位置検出部12(制御部20)により算出される。
次に、ステップ204では、位置検出部12(制御部20)は、ステップ203において算出された複数のマーカ部材(16a~16c)の各々の座標と、治療計画立案時に予め取得された複数の治療計画位置(17a~17c)の座標とに基づいて、マーカ部材(16a~16c)と治療計画位置(17a~17c)との距離(D11a~D11c)を算出する。そして、位置検出部12は、距離(D11a~D11c)の合計値Sを算出する。また、位置検出部12により算出された合計値Sは、動体追跡装置300の図示しないメモリ等に保持される。具体的には、呼吸周期において時間毎の合計値Sが上記メモリ等に保持される。
次に、ステップ205では、判定部13(制御部20)は、ステップ204において算出された合計値Sが、所定時間T以上、最小値Sminを中心とした誤差範囲Sr内であることを判定する。具体的には、判定部13は、現在の呼吸周期A(図12参照)の直前の呼吸周期B(図12参照)における合計値Sの最小値Sminを中心とした誤差範囲Sr内に、現在の呼吸周期Aの合計値Sが所定時間T以上継続して収まっているか否かを判定する。ステップ205の判定結果がYesの場合は、複数のマーカ部材(16a~16c)が補正基準位置(P11a、P11b、P11c)に位置していると判定部13により判定され、ステップ206に進む。また、ステップ205の判定結果がNoの場合は、ステップ203に戻る。
次に、ステップ206では、画像取得部1(制御部20)による放射線画像35(図10参照)の取得が停止されるとともに、位置検出部12(制御部20)により、補正基準位置(P11a、P11b、P11c)の座標が算出される。具体的には、ステップ205において複数のマーカ部材(16a~16c)が補正基準位置(P11a、P11b、P11c)に位置していると判定された際の(瞬間の)マーカ部材(16a、16b、16c)の座標が、補正基準位置(P11a、P11b、P11c)の座標として算出される。
そして、ステップ207では、ステップ206において算出された補正基準位置(16a、16b、16c)の座標と、治療計画位置(17a、17b、17c)の座標とに基づいて、被験者50(寝台210)の補正量が算出される。そして、算出された補正量が、動体追跡装置300から放射線治療装置200に送信される。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、マーカ部材(16a~16c)(検出対象物)は、呼吸性移動部位51の近傍に複数埋め込まれている。また、治療計画位置(17a~17c)は、複数のマーカ部材(16a~16c)の各々に対応するように複数設けられている。また、判定部13は、呼吸周期A(第1の呼吸周期)における互いに対応するマーカ部材(16a~16c)と治療計画位置(17a~17c)との距離(D11a~D11c)の合計値Sが、呼吸周期B(第2の呼吸周期)における互いに対応するマーカ部材(16a~16c)と治療計画位置(17a~17c)との距離(D11a~D11c)の合計値Sの最小値Sminを中心とした誤差範囲Sr(所定の誤差範囲)内に所定時間T以上継続して収まっていることに基づいて、複数のマーカ部材(16a~16c)が呼吸周期Aにおいて補正基準位置(P11a~P11c)に位置していると判定するように構成されている。これにより、距離(D11a~D11c)の各々の値に基づいて判定を行う場合に比べて、距離(D11a~D11c)の合計値Sに基づいて判定を行うことによって、判定処理にかかる負荷を軽減することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果のうち、上記第1実施形態で得られる効果と同様のものの説明は省略する。
[第3実施形態]
次に、図14および図15を参照して、第3実施形態による動体追跡装置400および動体追跡方法について説明する。この第3実施形態の動体追跡装置400は、マーカ部材6が放射線画像5上において選択されることによりマーカ部材6の座標が算出される上記第1実施形態の動体追跡装置100とは異なり、マーカ部材6が選択されることなくマーカ部材6の座標が算出される。なお、上記第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
図14に示すように、動体追跡装置400は、画像取得部1と、位置検出部22、判定部3とを備える。第3実施形態では、動体追跡装置400は、画像取得部1と、位置検出部22と、判定部3とを構成する制御部30を備える。すなわち、画像取得部1と、位置検出部22と、判定部3との機能は、プログラムなどのソフトウェアにより実現することが可能である。
ここで、第3実施形態では、位置検出部22(制御部30)は、治療計画位置7(図15参照)近傍の範囲E内においてマーカ部材6を探索し、範囲E内においてマーカ部材6を検知したことに基づいてマーカ部材6の自動追跡を開始する。そして、位置検出部22は、追跡しているマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1(図3参照)を算出するように構成されている。具体的には、位置検出部22は、放射線画像45(図15参照)に表示される治療計画位置7近傍の範囲Eを監視しながら、マーカ部材6を探索する。そして、位置検出部22は、範囲E内においてマーカ部材6を検出すると、検出したマーカ部材6の座標を自動的に算出するとともに距離D1を算出する。なお、この位置検出部22の制御を、上記第2実施形態の構成において適用してもよい。また、範囲Eは、特許請求の範囲の「所定の範囲」の一例である。
なお、第3実施形態のその他の効果のうち、上記第1実施形態で得られる効果と同様のものの説明は省略する。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、位置検出部22は、治療計画位置7近傍の範囲E(所定の範囲)内においてマーカ部材6(検出対象物)を探索し、範囲E内においてマーカ部材6を検知したことに基づいてマーカ部材6の自動追跡を開始するとともに、追跡しているマーカ部材6と治療計画位置7との距離D1を算出するように構成されている。これにより、治療計画位置7近傍の範囲E内においては、マーカ部材6を放射線画像45上において選択する動作を行うことなく、マーカ部材6を追跡することができるので、作業者の上記選択動作を行う手間を省略することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果のうち、上記第1実施形態で得られる効果と同様のものの説明は省略する。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1~第3実施形態では、被験者50が吸気状態におけるマーカ部材(6、16a、16b、16c)の位置を治療計画位置(7、17a、17b、17c)とする例を示したが、本発明はこれに限られない。吸気状態以外(たとえば呼気状態)におけるマーカ部材の位置を治療計画位置としてもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、現在の呼吸周期A(第1の呼吸周期)よりも前の呼吸周期B(第2の呼吸周期)における距離D1または合計値Sの最小値を基準に、判定部(3、13)による判定が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、予め設定された値(距離D1または合計値Sの最小値と予測される値等)と、呼吸周期Aにおける距離D1または合計値Sとの比較に基づき、判定部による判定が行われてもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、画像取得部と、位置検出部と、判定部との機能が、プログラムなどのソフトウェアにより実現される例を示したが、本発明はこれに限られない。画像取得部と、位置検出部と、判定部とが、それぞれ、独立した回路(ハードウェア)により構成されていてもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、判定部によりマーカ部材(検出対象物)が補正基準位置に位置していると判定されたことに基づいて、放射線画像の撮影を停止する制御が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、上記判定が行われても放射線画像の撮影(取得)は停止せずに、放射線画像の取得を継続したまま被験者の位置補正が行われてもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、寝台210を移動させることにより、被験者50と放射線照射部110との相対的位置関係を調整する例を示したが、本発明はこれに限られない。放射線照射部110を移動させることにより、被験者50と放射線照射部110との相対的位置関係を調整してもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、判定部3(13)は、距離D1(合計値S)が、所定時間T以上、最小値D1min(Smin)を中心とした誤差範囲D1r(Sr)内に収まっていることを判定している例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、判定部は、距離D1(合計値S)が、所定の時間範囲(たとえば0.8秒~1.2秒)の間、最小値D1min(Smin)を中心とした誤差範囲D1r(Sr)内に収まっていることを判定してもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、呼吸周期B(第2の呼吸周期)が、呼吸周期A(第1の呼吸周期)の直前の呼吸周期である例を示したが、本発明はこれに限られない。呼吸周期Bが、呼吸周期Aの直前の呼吸周期よりも前の呼吸周期であってもよい。
また、上記第2実施形態では、複数のマーカ部材(16a~16c)(検出対象物)と、複数の治療計画位置(17a~17c)との間の距離(11a~11c)に基づいて、判定部13による判定が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。マーカ部材が複数設けられている場合でも、上記第1実施形態と同様に1つのマーカ部材と、このマーカ部材に対応する1つの治療計画位置との間の距離だけに基づいて、判定部による判定が行われてもよい。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理を、処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
被験者を撮影した放射線画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部により取得された前記放射線画像において、呼吸によって位置が変化する前記被験者の体内の呼吸性移動部位における患部の近傍に埋め込まれ、前記被験者の呼吸によって移動する検出対象物と、前記被験者が所定の呼吸状態である場合における前記検出対象物の位置であり、治療計画立案時に予め取得された治療計画位置との距離を算出する位置検出部と、を備え、
前記位置検出部は、算出した前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離が前記被験者の呼吸周期において最小となる前記検出対象物の位置の近傍の補正基準位置の座標を算出するように構成されている、動体追跡装置。
(項目2)
前記治療計画位置は、治療計画立案時に予め取得された前記被験者が吸気状態である場合における前記検出対象物の位置であり、
前記位置検出部により算出された前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離が最小となる位置の近傍の位置で、かつ、前記検出対象物が、吸気中に前記呼吸性移動部位の移動が停止する時間に対応するように予め設定された所定時間以上滞在する位置であることに基づいて、前記検出対象物が前記補正基準位置に位置していることを判定する判定部をさらに備え、
前記位置検出部は、前記判定部により前記検出対象物が前記補正基準位置に位置していると判定された際に取得された前記放射線画像における前記検出対象物の位置を、前記補正基準位置の座標として算出するように構成されている、項目1に記載の動体追跡装置。
(項目3)
前記判定部は、第1の呼吸周期における前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離が、前記第1の呼吸周期よりも前の第2の呼吸周期における前記距離の最小値を中心とした所定の誤差範囲内に前記所定時間以上継続して収まっていることに基づいて、前記検出対象物が前記第1の呼吸周期において前記補正基準位置に位置していると判定するように構成されている、項目2に記載の動体追跡装置。
(項目4)
前記検出対象物は、前記呼吸性移動部位の近傍に複数埋め込まれており、
前記治療計画位置は、前記複数の検出対象物の各々に対応するように複数設けられており、
前記判定部は、前記第1の呼吸周期における互いに対応する前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離の合計値が、前記第2の呼吸周期における互いに対応する前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離の合計値の最小値を中心とした前記所定の誤差範囲内に前記所定時間以上継続して収まっていることに基づいて、前記複数の検出対象物が前記第1の呼吸周期において前記補正基準位置に位置していると判定するように構成されている、項目3に記載の動体追跡装置。
(項目5)
前記画像取得部と、前記位置検出部と、前記判定部とを構成する制御部を備える、項目2~4のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
(項目6)
前記判定部により前記検出対象物が前記補正基準位置に位置していると判定されたことに基づいて、前記被験者の前記放射線画像の撮影を停止する制御を行うように構成されている、項目2~5のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
(項目7)
前記位置検出部により算出された前記検出対象物の前記補正基準位置の座標と、前記治療計画位置の座標とに基づいて、前記被験者に治療用の放射線を照射する放射線照射部と、前記被験者が載置される寝台との相対的位置関係を補正する制御を行うように構成されている、項目1~6のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
(項目8)
前記位置検出部は、治療計画位置近傍の所定の範囲内において前記検出対象物を探索し、前記所定の範囲内において前記検出対象物を検知したことに基づいて前記検出対象物の自動追跡を開始するとともに、追跡している前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離を算出するように構成されている、項目1~7のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
(項目9)
被験者を撮影した放射線画像を取得する工程と、
取得された前記放射線画像において、呼吸によって位置が変化する前記被験者の体内の呼吸性移動部位における患部の近傍に埋め込まれ、前記被験者の呼吸によって移動する検出対象物と、前記被験者が所定の呼吸状態である場合における前記検出対象物の位置であり、治療計画立案時に予め取得された治療計画位置との距離を算出する工程と、
前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離を算出する工程において算出された前記距離が前記被験者の呼吸周期において最小となる前記検出対象物の位置の近傍の補正基準位置の座標を算出する工程と、を備える、動体追跡方法。
1 画像取得部
2、12、22 位置検出部
3、13 判定部
4 表示部
5、35、45 放射線画像
6、16a、16b、16c マーカ部材(検出対象物)
7、17a、17b、17c 治療計画位置
10、20、30 制御部
50 被験者
51 呼吸性移動部位
51a 患部
100、300、400 動体追跡装置
110 放射線照射部
210 寝台
A 呼吸周期(第1の呼吸周期)
B 呼吸周期(第2の呼吸周期)
D1、D11a、D11b、D11c 距離
D1min 最小値(距離の最小値)
D1r、Sr 誤差範囲(所定の誤差範囲)
E 範囲(所定の範囲)
P1、P11a、P11b、P11c 補正基準位置
S 合計値
Smin 最小値(合計値の最小値)
T 所定時間

Claims (9)

  1. 呼吸によって位置が変化する体内の呼吸性移動部位における患部の近傍に検出対象物を埋め込んだ被験者に対して治療ビームを照射し、前記被験者を載置する寝台と接続される放射線治療装置に接続される動体追跡装置であって、
    前記動体追跡装置は、画像取得部と、位置検出部と、を備え、
    前記画像取得部は、前記被験者を撮影した放射線画像を順次取得するように構成されており、
    前記位置検出部は、前記画像取得部により順次取得された前記放射線画像の各々において、前記検出対象物の位置、および、前記検出対象物の位置と治療計画立案時に予め取得された前記検出対象物の位置である治療計画位置との距離を算出し、算出した前記距離が前記被験者の呼吸周期において最小となる前記検出対象物の位置の近傍の位置を補正基準位置の座標として算出するように構成されており、
    前記動体追跡装置は、算出した前記補正基準位置の座標と前記治療計画位置の座標とに基づいて、前記寝台の位置を補正する補正量を算出し、算出した前記補正量を前記放射線治療装置に送信する、動体追跡装置。
  2. 前記治療計画位置は、治療計画立案時に予め取得された前記被験者が吸気状態である場合における前記検出対象物の位置であり、
    前記位置検出部により算出された前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離が前記被験者の呼吸周期において最小となる位置の近傍の位置で、かつ、前記検出対象物が、吸気中に前記呼吸性移動部位の移動が停止する時間に対応するように予め設定された所定時間以上滞在する位置であることに基づいて、前記検出対象物が前記補正基準位置に位置していることを判定する判定部をさらに備え、
    前記位置検出部は、前記判定部により前記検出対象物が前記補正基準位置に位置していると判定された際に取得された前記放射線画像における前記検出対象物の位置を、前記補正基準位置の座標として算出するように構成されている、請求項1に記載の動体追跡装置。
  3. 前記判定部は、第1の呼吸周期における前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離が、前記第1の呼吸周期よりも前の第2の呼吸周期における前記距離の最小値を中心とした所定の誤差範囲内に前記所定時間以上継続して収まっていることに基づいて、前記検出対象物が前記第1の呼吸周期において前記補正基準位置に位置していると判定するように構成されている、請求項2に記載の動体追跡装置。
  4. 前記検出対象物は、前記呼吸性移動部位の近傍に複数埋め込まれており、
    前記治療計画位置は、前記複数の検出対象物の各々に対応するように複数設けられており、
    前記判定部は、前記第1の呼吸周期における互いに対応する前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離の合計値が、前記第2の呼吸周期における互いに対応する前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離の合計値の最小値を中心とした前記所定の誤差範囲内に前記所定時間以上継続して収まっていることに基づいて、前記複数の検出対象物が前記第1の呼吸周期において前記補正基準位置に位置していると判定するように構成されている、請求項3に記載の動体追跡装置。
  5. 前記画像取得部と、前記位置検出部と、前記判定部とを構成する制御部を備える、請求項2~4のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
  6. 前記判定部により前記検出対象物が前記補正基準位置に位置していると判定されたことに基づいて、前記被験者の前記放射線画像の撮影を停止する制御を行うように構成されている、請求項2~5のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
  7. 前記補正量に基づいて、前記被験者に治療用の放射線を照射する放射線照射部と、前記被験者が載置される寝台との相対的位置関係を補正する制御を行うように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
  8. 前記位置検出部は、治療計画位置近傍の所定の範囲内において前記検出対象物を探索し、前記所定の範囲内において前記検出対象物を検知したことに基づいて前記検出対象物の自動追跡を開始するとともに、追跡している前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離を算出するように構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の動体追跡装置。
  9. 呼吸によって位置が変化する体内の呼吸性移動部位における患部の近傍に検出対象物を埋め込んだ被験者に対して治療ビームを照射し、前記被験者が載置される寝台と接続される放射線治療装置に接続される動体追跡装置の作動方法であって、
    被験者を撮影した放射線画像を前記動体追跡装置に含まれる画像取得部が順次取得する工程と、
    順次取得された前記放射線画像の各々において、前記検出対象物の位置、および、前記検出対象物と治療計画立案時に予め取得された前記検出対象物の位置である治療計画位置との距離を前記動体追跡装置に含まれる位置検出部が算出する工程と、
    前記検出対象物と前記治療計画位置との前記距離を前記位置検出部が算出する工程において算出された前記距離が前記被験者の呼吸周期において最小となる前記検出対象物の位置の近傍の位置を補正基準位置の座標として前記位置検出部が算出する工程と、
    算出した前記補正基準位置の座標と前記治療計画位置の座標とに基づいて、前記寝台の位置を補正する補正量を前記動体追跡装置が算出する工程と、
    前記補正量を前記動体追跡装置が前記放射線治療装置に送信する工程と、を備える、動体追跡装置の作動方法。
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