JP7484176B2 - 情報処理装置、情報処理システムおよびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、電子文書の記入箇所を予め登録しなくても、未記入箇所を特定することができる情報処理装置等を提供することを目的とする。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、決定されたグループに属し過去に処理した電子文書で生じた差分と比較して、受け付けられた電子文書で生じた差分が予め定められた変化をしたときに、前記変更版であると推定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、予め定められた変化として差分の量および電子文書の中で差分の生じた箇所の少なくとも一方が変化したときに、前記変更版であると推定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに差分が同程度である場合であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに予め定められた箇所が変更されない場合であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、ユーザが記載する箇所である記入箇所とそれ以外の箇所について区別して前記特徴点を見いだすことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けし、受け付けられた電子文書が、グループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、電子文書を予め定められた区分に区切り、当該区分毎に比較することで、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別し、受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定することを特徴とする情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記プロセッサは、電子文書の中の予め定められた記号により前記区分を区切ることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、画像の処理を行う画像処理装置と、前記画像処理装置を利用する際に用いる電子文書について、ユーザが記入しなかった未記入箇所を特定する処理を行う情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分部と、受け付けられた電子文書が、前記振分部によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分の特徴点を見いだし、当該特徴点が予め定められた条件を満たしたときに、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定部と、受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定部と、を備える情報処理システムである。
請求項10に記載の発明は、コンピュータに、電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分機能と、受け付けられた電子文書が、前記振分機能によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分の特徴点を見いだし、当該特徴点が予め定められた条件を満たしたときに、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定機能と、受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項11に記載の発明は、画像の処理を行う画像処理装置と、前記画像処理装置を利用する際に用いる電子文書について、ユーザが記入しなかった未記入箇所を特定する処理を行う情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分部と、受け付けられた電子文書が、前記振分部によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、電子文書を予め定められた区分に区切り、当該区分毎に比較することで、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定部と、受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定部と、を備える情報処理システムである。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分機能と、受け付けられた電子文書が、前記振分機能によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、電子文書を予め定められた区分に区切り、当該区分毎に比較することで、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定機能と、受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項2の発明によれば、変更版を、より精度よく推定することができる。
請求項3の発明によれば、予め定められた変化を判断するのに、より適したパラメータを設定することができる。
請求項4の発明によれば、特徴点を判断するのに、より適当なパラメータを設定することができる。
請求項5の発明によれば、特徴点を判断するのに、より適当なパラメータを設定することができる。
請求項6の発明によれば、変更版であるか否かを判別する精度が向上する。
請求項7の発明によれば、電子文書の記入箇所を予め登録しなくても、未記入箇所を特定することができ、未記入箇所がある電子文書が、次のステップに渡ることを抑制できる情報処理装置を提供することができる。
請求項8の発明によれば、グループの決定の精度が、より向上する。
請求項9の発明によれば、電子文書に対する記入事項の確認作業が軽減できる情報処理システムを提供することができる。
請求項10の発明によれば、電子文書の記入箇所を予め登録しなくても、未記入箇所を特定することができ、変更版の推定、変更版の判別がより容易になる機能をコンピュータにより実現できる。
請求項11の発明によれば、電子文書に対する記入事項の確認作業が軽減できる情報処理システムを提供することができる。
請求項12の発明によれば、電子文書の記入箇所を予め登録しなくても、未記入箇所を特定することができ、未記入箇所がある電子文書が、次のステップに渡ることを抑制できる機能をコンピュータにより実現できる。
<情報処理システム全体の説明>
図1は、本実施の形態における情報処理システム1の構成例を示す図である。
図示するように本実施の形態の情報処理システム1は、画像形成装置10a、10bと、端末装置20a、20b、20c、20dと、管理サーバ30とが、ネットワーク40を介して接続されることにより構成されている。なお、画像形成装置10a、10bのそれぞれを区別しない場合は、以下、単に、画像形成装置10と言うことがある。また、端末装置20a、20b、20c、20dのそれぞれを区別しない場合は、以下、単に、端末装置20と言うことがある。
なお、図1では、画像形成装置10は、2つ、端末装置20は、4つしか示していないが、それぞれの数はいくつでもよい。
図示するように、画像形成装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、操作パネル15と、画像読み取り部16と、画像形成部17と、通信I/F18とを備える。そしてこれらがバスBを介して必要なデータのやりとりを行なう。
ROM13は、CPU11が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD14は、画像読み取り部16が読み取った画像情報や画像形成部17における画像形成にて用いる画像情報等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
操作パネル15は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行なう例えばタッチパネルである。そのため表示機構は、予め定められた領域でコンテンツ(情報内容)を画像として表示する液晶パネル等の表示部を備えるとともに、液晶パネルに人の指、スタイラスペンに代表される接触物が接触したときに、接触物が液晶パネルに接触した位置を検知する機能を備えている。本実施の形態においてタッチパネルは、特に限定されるものではなく、抵抗膜方式や静電容量方式など種々の方式のものを使用することができる。
通信I/F18は、ネットワークを介して他の装置との間で各種情報の送受信を行なう。
なお、本実施の形態で、「電子文書」とは、文字情報や画像情報を電子化したものである。この電子文書は、画像形成装置10、端末装置20および管理サーバ30のそれぞれで扱うことができるものであれば、形式およびデータ構造等について特に限られるものではない。また、ここでは、端末装置20で表示された電子文書に対し、あるいは電子文書の印刷物に対し、ユーザが、手書きで書き込むことができる。本実施の形態の電子文書としては、例えば、帳票が挙げられる。帳票の具体例としては、見積書、請求書、顛末書、稟議書、申込書などである。
さらに、端末装置20および管理サーバ30は、外部との通信を行うための通信インタフェース(以下、「通信I/F」と表記する)と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構と、キーボード、マウス、タッチパネル、スタイラスペン等の入力デバイスとを備える。この表示機構は、電子文書を閲覧する際に、電子文書を表示する表示手段として機能する。
図3は、情報処理システム1の概略動作の例について示した図である。
まず、端末装置20aを操作するユーザAが、電子文書の作成を行う。このとき、ユーザAは、例えば、文書作成ソフトウェアや表計算ソフトウェア等のアプリケーションソフトウェアを使用して、電子文書の作成を行うことができる。即ち、このユーザAは、電子文書の作成者である。そして、ユーザAは、作成した電子文書を管理サーバ30にアップロードする(1A)。なおこのとき、ユーザAは、電子文書を画像形成装置10aでスキャンし、取り込んだ画像を電子文書としてもよい(1B)。
そして、ユーザBは、画像形成装置10bを使用して、ダウンロードした電子文書を印刷し、印刷物とする(1E)。そして、ユーザBは、印刷物に手書きで必要事項を書き込む。
ユーザBは、必要事項を書き込んだ印刷物を、画像形成装置10bを使用してスキャンし、書き込みをした印刷物の画像を取り込む(1F)。そして、ユーザBは、取り込んだ画像を電子文書として、管理サーバ30にアップロードする(1G)。
なお、このとき、ユーザBは、ダウンロードした電子文書を印刷せずに、端末装置20bにて表示し、表示された画面に対し、入力デバイスを使用して、書き込みを行ってもよい。このとき、マウスやスタイラスペンを使用して、手書きで書き込みを行うことができる。
そして、未記入箇所がある場合は、端末装置20bに対し、通知や警告を行う(1I)。ユーザBは、上述した手順で未記入箇所について記入を行い、修正後の電子文書を、再び管理サーバ30にアップロードする(1J)。そして、修正後の電子文書は、管理サーバ30のストレージに保存される(1K)。
次に、管理サーバ30について詳述する。ここではまず、管理サーバ30の第1の実施形態について説明を行う。第1の実施形態では、管理サーバ30が、ユーザが記入した電子文書の中から、未記入箇所を特定する。
図4は、第1の実施形態の管理サーバ30の機能構成例について説明したブロック図である。
なお、ここでは、管理サーバ30が有する種々の機能のうち本実施の形態に関係するものを選択して図示している。
また、保存部33は、グループ毎にグループIDを付与することができる。これにより、保存する電子文書をグループ毎に管理する。グループIDは、電子文書ととともに、グループ情報として保存する。また、詳しくは後述するが、他の情報もグループ情報として保存することもできる。
具体的には、表、図面、文章の位置の類似度を判断する方法がある。そして、表、図面、文章の位置が、ほぼ一致する場合、同じグループに属する電子文書であると判断する。また、表の罫線を基に類似度を判断する方法がある。即ち、電子文書中に記載されている罫線を抽出する。そして、この罫線の交点の数が一致するとともに、電子文書中の交点の座標がほぼ一致する場合、同じグループに属する電子文書であると判断する。
なお、複数のグループが、この条件を満たした場合は、決定部34は、差分の量が0%により近い方のグループを選択することができる。また、決定部34は、電子文書の中の予め定められた項目が一致するか否かで、グループを選択することができる。この項目は、例えば、電子文書に種類を表す文言であり、具体的には、「見積書」、「請求書」、「顛末書」、「稟議書」、「申込書」などの文言が該当する。
この比較として、特定部35は、決定部34により決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分により、未記入箇所を特定する。つまり、受け付けられた電子文書の画像と、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像との差分を作成する。この差分は、これらの画像の中で互いに異なる領域が抽出される。そして、受け付けられた電子文書について、差分が負になる領域を、未記入箇所とする。ここで、「差分が負になる」とは、過去の電子文書には記載があるが、受け付けられた電子文書には記載がないことを意味する。つまり、受け付けられた電子文書に、未記入箇所があった場合、負の差分を検出することで、この箇所を特定できる。実際には、特定部35は、差分の量が予め定められた範囲内の場合は、差分が存在した箇所を未記入箇所とする。例えば、差分の量Xが、例えば、-5%≦X≦0%のとなった箇所を、特定部35は、未記入箇所とする。なお、逆に、過去の電子文書には記載がないが、受け付けられた電子文書には記載がある場合は、「差分が正になる」と言うことができる。これは、例えば、電子文書が変更になり、記載事項が増加した場合が該当する。
このうち、図5(a)は、受け付けられた電子文書の画像であり、図5(b)は、決定されたグループに属する電子文書の画像である。また、図5(c)は、図5(a)の画像と図5(b)の画像とを基に抽出した未記入領域を示している。
ここで、図5(a)に示すように、受け付けられた電子文書には、未記入箇所M1とユーザが記入した記入箇所K1とが存在する。また、図5(b)では、未記入箇所M1の箇所は、記入箇所K2として記入されている。なお、図5(b)では、図5(a)の記入箇所K1については、同様に記入され、記入箇所K3として図示している。そしてこれらの画像の差分を求めることで、図5(c)に示すように、差分が負になる領域として、図5(a)の未記入箇所M1が抽出される。未記入箇所M1は、例えば、枠で囲われ、赤色で表示したりハイライトで表示することで、ユーザに対し提示することができる。
このうち、図6(a)は、印刷用データの画像であり、ユーザが、書き込みを行う前の状態を示す。また、図6(b)は、スキャンデータの画像であり、ユーザが、書き込みを行った後の状態を示す。また、図6(c)は、図6(a)の画像と図6(b)の画像との差分の画像である。
ここで、図6(a)に示すように、印刷用データの画像は、領域R1の範囲を占める。そして、図6(b)に示すように、記入領域R2にユーザが記入する。そして、これらの画像の差分の画像は、図6(c)に示すようになり、ユーザの記入領域R2が抽出される。
振分部32、決定部34および特定部35は、例えば、CPUに対応する。
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。
図7は、第1の実施形態の変形例における情報処理システム1の概略動作について示した図である。
まず、端末装置20aを操作するユーザAが、電子文書の作成を行う。そして、ユーザAは、作成した電子文書の提出を行う(2A)。
このように、ここでは、ユーザA~Dにより、電子文書の受け渡しが行われる。そして、このフローは、ユーザA~Dが、電子文書を処理する2A~2Dの4つのステップを含む。
なお、各ユーザが、作成、認可した電子文書は、画像形成装置10によりスキャンしたスキャンデータであってもよく、印刷用データであってもよい。
以上説明した変形例は、扱う電子文書の種類が少ない場合に、特に有効である。
次に、第1の実施形態における管理サーバ30の動作の説明について説明する。
図8は、第1の実施形態における管理サーバ30の動作を説明したフローチャートである。
まず、送受信部31が、端末装置20から、電子文書を受け付ける(ステップ101)。
次に、決定部34が、送受信部31で受け付けられた電子文書が、何れのグループに属するかを決定する(ステップ102)。これは、上述したように、受け付けられた電子文書の画像とグループに属する電子文書の画像との差分や電子文書のファイル名から、類似度を判断することで決定する。
その結果、未記入箇所が存在しない場合(ステップ104でNo)、振分部32は、受け付けられた電子文書を、決定部34で決定されたグループに振り分け、保存部33に保存する(ステップ105)。また、このとき振分部32は、上述したグループID等をグループ情報として保存する。
図示するグループ情報は、1つのグループに対するグループ情報であり、実際には、これが、グループの数だけ存在する。
このグループ情報は、グループID、交点の数、OCR結果、交点の座標、保存データ数、保存データ1~n、記入領域座標からなる。
このうち、交点の数は、上述した罫線の交点の数である。また、交点の座標は、罫線の交点の座標である。そして、OCR結果は、上述した電子文書の中の予め定められた箇所のOCRの結果であり、例えば、見積書、請求書などの項目である。そして、保存データ数は、このグループ内に属する電子文書の数である。さらに、保存データ1~nは、電子文書のデータである。ここでは、グループ内にn個の電子文書が属する。なお、保存データ1~nは、グループ情報に含めて保存してもよく、グループ情報とは別に保存してもよい。そして、記入領域座標は、これらの電子文書の中で、記入領域R2(図6参照)の座標であり、ユーザが記入する箇所の座標である。
そして、送受信部31が、修正後の電子文書が受け付けられたか否かを判断する(ステップ107)。
その結果、受け付けられていない場合(ステップ107でNo)、ステップ106に戻る。
対して、受け付けられた場合(ステップ107でYes)、ステップ103に戻る。
次に、管理サーバ30の第2の実施形態について説明を行う。第2の実施形態では、管理サーバ30が、受け付けられた電子文書hについて、ユーザの未記入箇所の特定を行うだけでなく、電子文書が修正版であるか否かを検出する。
第2の実施形態の管理サーバ30の機能構成例は、図4と同様である。即ち、管理サーバ30は、送受信部31、振分部32、保存部33、決定部34および特定部35を備える。このうち、送受信部31、振分部32、保存部33および特定部35の機能は、第1の実施形態と同様である。一方、決定部34については、第1の実施形態についての機能に加え、第2の実施形態についての機能を備える。よって、以下、決定部34を中心に説明を行う。
また第2の実施形態では、これに加え、決定部34は、受け付けられた電子文書が、決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する。ここで、「変更版」とは、元の電子文書に対し、一部が変更された電子文書である。これは、「変更版」は、元の電子文書に対し、マイナーチェンジが行われた電子文書であると言うこともできる。
そこで、第2の実施形態では、決定部34は、受け付けられた電子文書が、変更版であるか否かを判別する。
具体的には、決定部34は、第1の実施形態と同様に、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分を求める。そして、この差分により、受け付けられた電子文書が変更版であるか否かを判別する。
決定部34は、差分の傾向が従来とは異なる場合に、受け付けられた電子文書が変更版であると推定する。つまり、決定部34は、グループに属し過去に処理した電子文書で生じた差分と比較して、受け付けられた電子文書で生じた差分が予め定められた変化をしたときに、変更版であると推定する。
「差分が予め定められた変化をしたとき」とは、例えば、以下のような場合である。
従来の電子文書の差分の量が、例えば、-2%であったのが、受け付けられた電子文書では、-4%になった場合、差分の量が変化している。これは、例えば、記載すべき欄の数が増加した変更版が受け付けられた場合に生じる。欄の数が増加する場合の例としては、承認者が多くなるような場合が該当する。
従来の電子文書の差分の量が、例えば、-2%であったのが、受け付けられた電子文書では、2%になった場合、差分の正負が、負から正に変化している。これは、例えば、ユーザの選択肢が増加した変更版が受け付けられた場合に生じる。ユーザの選択肢が増加する例としては、保育園の入園申請の申込書について、元の電子文書に対し、変更版では、選択できる保育園の数が増加したような場合が該当する。
従来の電子文書の差分が生じる箇所に比較して、受け付けられた電子文書の差分が生じる箇所が変化した場合である。これは、例えば、印鑑を押下する箇所が、移動した場合が該当する。
また、請求書や見積書などの項目により、電子文書の種別は明確に特定でき、これについての差はないが、変更版では、他の箇所に変化が生じた場合が、これに該当する。
また、一部の領域にだけ大きく正の差分が生じる場合は、従来の電子文書には、なかった事項が、受け付けられた電子文書では、付加されていることを意味する。例えば、契約書の約款以外は同じだが、変更版では、確認すべき約款が新たに追加された場合が、これに該当する。
従来の電子文書に対して、受け付けられた電子文書は、色を考慮すると差分が生じるが、2値化し白黒とすると差分が生じなくなる場合がある。これは、変更版では、色が変化したことを意味する。例えば、変更版では、印鑑の色が、赤色から青色に変更された場合が該当する。
「予め定められた判定」は、決定部34が、差分の特徴点を見いだし、この特徴点が予め定められた条件を満たしたときに、変更版であるとする。これは、例えば、以下のような場合である。
(ユーザへの問い合わせ)
ユーザへの問い合わせの結果として、変更版であるとの回答があった場合は、変更版とする。このとき、決定部34は、例えば、従来の電子文書と、受け付けた電子文書とを並べて表示し、差分が生じた箇所をユーザに提示してもよい。これにより、担当者の変更があったような場合でも、ユーザは変更版であるか否かの判定をすることができる。この場合、差分の特徴点は、差分が生じている箇所に対するユーザの回答であり、決定部34は、ユーザの回答が、変更版である旨の回答があったときに、変更版であるとする。
従来の電子文書の差分の量が、例えば、-2%であったときに、受け付けられた電子文書の差分の量が、従来の電子文書の差分の量である-2%から±1%以内であったとき(すなわち、-1%以下-3%以上であった場合)は、決定部34は、変更版と判定する。この場合、差分の特徴点は、差分の量であり、決定部34は、差分の量が、予め定められた範囲のときに、変更版であるとする。ここでは基準となる差分の量を、従来の電子文書の差分の量としたが、基準を差分がない0%の場合としてもよい。
予め定められた期間内で、同じような差分の量を有する電子文書が、予め定められた数以上受け付けられた場合は、決定部34は、これらは、変更版と判定する。この場合、差分の特徴点は、同じような差分が生じた時期、差分の量および受け付けられた電子文書の数である。また、この場合、特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに差分が同程度である場合の一例である。そして、決定部34は、予め定められた期間内に、予め定められた範囲内の差分の量を有する電子文書が、予め定められた数以上受け付けられたときに、これらを変更版であるとする。
複数人から、同じような差分の量を有する電子文書が受け付けられた場合は、決定部34は、変更版と判定する。この場合、差分の特徴点は、ユーザの数、および差分の量である。また、この場合、特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに差分が同程度である場合の一例である。そして、決定部34は、複数人から、予め定められた範囲内の差分の量を有する電子文書が受け付けられたときに、これらを変更版であるとする。
差分が生じた箇所について、インターネットやデータベースなどで、変更が確認された場合は、決定部34は、変更版と判定する。例えば、本社や支社の移転などによる住所変更などは、インターネットやデータベースなどへの問い合わせで、確認することが可能である。この場合、差分の特徴点は、差分が生じている箇所に対し変更が確認されることであり、決定部34は、差分が生じている箇所に対し変更が確認されたときは、変更版であるとする。
差分が生じた箇所が、電子文書のフォームの変更や数字の追加など、予め定められた種別の変更である場合は、決定部34は、変更版と判定する。この場合、差分の特徴点は、差分が生じた箇所が、予め定められた種別であることである。決定部34は、例えば、電子文書の活字部分と手書き部分とを判別し、差分が生じた箇所が、活字部分である場合は、変更版と判定する。即ち、決定部34は、ユーザが記載する箇所である記入箇所とそれ以外の箇所について区別して特徴点を見いだす。この場合は、変更版の登録を予期して、ユーザが事前にフォームや数字の変更や追加が行われうることを示す指示またはモードを作成しておくようにしてもよい。
差分が生じた箇所が、見積書、請求書、顛末書、稟議書、申込書などの項目以外である場合は、決定部34は、変更版と判定する。この場合、差分の特徴点は、差分が生じた箇所が、予め定められた項目以外であることである。特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに予め定められた箇所が変更されない場合の一例である。決定部34は、予め定められた項目を判別し、差分が生じた箇所が、これ以外である場合は、変更版と判定する。
次に、第2の実施形態における管理サーバ30の動作の説明について説明する。
図10は、第2の実施形態における管理サーバ30の動作を説明したフローチャートである。
このうち、ステップ201~ステップ202は、図8のステップ101~ステップ102と同様であるので、説明を省略する。
ステップ203以降は、決定部34が、受け付けられた電子文書で生じた差分が、予め定められた変化をしているか否かを判断する(ステップ203)。予め定められた変化としては、上述した差分の量や電子文書の中で差分の生じた箇所が変化したような場合が該当する。
その結果、差分が、予め定められた変化をしていた場合(ステップ203でYes)、決定部34は、差分の特徴点を見いだし、この特徴点が予め定められた条件を満たすか否かを判断する(ステップ204)。差分の特徴点としては、上述した差分の量や受け付けの時期が該当する。
そして、特徴点が予め定められた条件を満たした場合(ステップ204でYes)、決定部34は、受け付けられた電子文書が、変更版であると判断する(ステップ205)。
対して、差分が、予め定められた変化をしていない場合(ステップ203でNo)、および特徴点が予め定められた条件を満たさない場合(ステップ204でNo)は、決定部34は、受け付けられた電子文書が、変更版ではないと判断する(ステップ206)。
また、第2の実施形態では、これに加え、受け付けられた電子文書が、変更版であるか否かを判別することができ、グループ分けの精度が、より向上する。
また、上述した例では、言及しなかったが、管理サーバ30は、未記入箇所を特定し、ユーザに修正をさせるだけでなく、この後に、ユーザが指定した処理など、他の処理を行ってもよい。他の処理の例としては、例えば、スキャンした電子文書を他の機器に転送するなどの処理である。また、未記入箇所について、ユーザに確認を求め、ユーザが未記入事項ではないと判断したときは、この箇所を未記入箇所として扱わないようにすることもできる。
また、グループ内に電子文書が多く蓄積され、電子文書の中の記入領域R2が、より明確になったときは、特定部35は、図9で示した記入領域座標を用いて、未記入箇所の特定をしてもよい。即ち、記入領域座標により、ユーザが記載する箇所の座標がわかるため、この箇所に記入がない場合は、未記入箇所であると特定する。
そして、記入領域R2についてユーザに確認を求め、記入領域R2についての精度を向上させるようにしてもよい。
ここで、以上説明を行った本実施の形態の管理サーバ30で行う処理は、例えば、ソフトウェア等のプログラムとして用意される。そして、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。
Claims (12)
- プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けし、
受け付けられた電子文書が、グループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分の特徴点を見いだし、当該特徴点が予め定められた条件を満たしたときに、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別し、
受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記プロセッサは、決定されたグループに属し過去に処理した電子文書で生じた差分と比較して、受け付けられた電子文書で生じた差分が予め定められた変化をしたときに、前記変更版であると推定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記プロセッサは、予め定められた変化として差分の量および電子文書の中で差分の生じた箇所の少なくとも一方が変化したときに、前記変更版であると推定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに差分が同程度である場合であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記特徴点は、受け付けられた複数の電子文書が、同じグループであるとともに予め定められた箇所が変更されない場合であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記プロセッサは、ユーザが記載する箇所である記入箇所とそれ以外の箇所について区別して前記特徴点を見いだすことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けし、
受け付けられた電子文書が、グループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、電子文書を予め定められた区分に区切り、当該区分毎に比較することで、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別し、
受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記プロセッサは、電子文書の中の予め定められた記号により前記区分を区切ることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 画像の処理を行う画像処理装置と、
前記画像処理装置を利用する際に用いる電子文書について、ユーザが記入しなかった未記入箇所を特定する処理を行う情報処理装置と、
を備え、
前記情報処理装置は、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分部と、
受け付けられた電子文書が、前記振分部によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分の特徴点を見いだし、当該特徴点が予め定められた条件を満たしたときに、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定部と、
受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定部と、
を備える情報処理システム。 - コンピュータに、
電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分機能と、
受け付けられた電子文書が、前記振分機能によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、決定されたグループに属する電子文書のそれぞれの画像と、受け付けられた電子文書の画像との差分の特徴点を見いだし、当該特徴点が予め定められた条件を満たしたときに、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定機能と、
受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定機能と、
を実現させるためのプログラム。 - 画像の処理を行う画像処理装置と、
前記画像処理装置を利用する際に用いる電子文書について、ユーザが記入しなかった未記入箇所を特定する処理を行う情報処理装置と、
を備え、
前記情報処理装置は、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分部と、
受け付けられた電子文書が、前記振分部によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、電子文書を予め定められた区分に区切り、当該区分毎に比較することで、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定部と、
受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定部と、
を備える情報処理システム。 - コンピュータに、
電子文書の類似度から、過去に処理した電子文書をグループ分けする振分機能と、
受け付けられた電子文書が、前記振分機能によりグループ分けされたグループの何れに対応するかを決定するとともに、電子文書を予め定められた区分に区切り、当該区分毎に比較することで、当該受け付けられた電子文書が決定されたグループに属する電子文書が部分的に変更された変更版であることを判別する決定機能と、
受け付けられた電子文書と決定されたグループに属する電子文書との比較により、受け付けられた電子文書の中の未記入箇所を特定する特定機能と、
を実現させるためのプログラム。
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