JP7480109B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を実行する遊技機に関する。
特許文献1には、封入式の遊技機(管理遊技機)が記載されている。
特開2019-122874号公報
近年では、いずれも似通った遊技機ばかりが提案されており、斬新な遊技機が望まれている。
そこで、本発明は、斬新な遊技機を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するため以下の解決手段を採用する。なお、以下の解決手段及び括弧書中の文言はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、本発明は、以下の解決手段に示す各発明特定事項を少なくとも1つ含む発明とすることができる。さらに、以下の解決手段に示す各発明特定事項には、発明特定事項を限定する要素を追加して下位概念化することができ、発明特定事項を限定する要素を削除して上位概念化することもできる。
〔第1の技術的特徴:主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信制御について〕
解決手段A1:本解決手段の遊技機は、第1制御手段と、前記第1制御手段及び外部基板と通信可能な第2制御手段とを備え、前記第2制御手段から前記外部基板に送信する第1情報の送信間隔を第1値とし、1回の前記第1情報に含まれる第2情報の最大数を第2値とし、前記第1制御手段から前記第2制御手段に送信する前記第2情報の送信間隔を第3値とした場合、前記第1制御手段は、前記第3値が、前記第1値を前記第2値で除算した値以上となる状態で、前記第2制御手段に前記第2情報を送信することを特徴とする遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)が設けられている。第1制御手段には、第1CPU(主制御CPU)が搭載されている。
(2)第1制御手段及び外部基板(専用ユニットのCM基板)と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)が設けられている。第2制御手段には、第2CPU(枠制御CPU)が搭載されている。
(3)第2制御手段から外部基板に送信する第1情報の送信間隔を第1値とする。
(4)1回の第1情報に含まれる第2情報の最大数を第2値とする。
(5)第1制御手段から第2制御手段に送信する第2情報の送信間隔を第3値とする。
(6)第1制御手段は、第3値が、第1値を第2値で除算した値以上となる状態で、第2制御手段に第2情報を送信する。
本解決手段によれば、第1制御手段は、第3値が、第1値を第2値で除算した値以上となる状態で、第2制御手段に第2情報を送信するため、第1制御手段において、第2制御手段への情報送信を適切に、また効率良く行うことができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
また、本解決手段によれば、第2制御手段においても、所定数を超えた第2情報を次回送信時まで保存する処理が不要となり、受信した第2情報の保存領域も最小限にすることができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段A2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記第1情報は、外部装置に送信するための情報であり、前記第2情報は、遊技に関する情報であることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(1)第1情報は、外部装置(例えば、ホールコンピュータ、専用ユニット)に送信するための情報(ホールコン・不正監視情報)である。
(2)第2情報は、遊技に関する情報(例えば、遊技情報)である。
本解決手段によれば、外部装置に送信するための情報や遊技に関する情報を効率良く送信することができる。
〔第2の技術的特徴:主制御基板なしでも球抜き可能な構成〕
解決手段B1:本解決手段の遊技機は、第1制御手段と、前記第1制御手段と通信可能な第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、遊技球の発射許可状態又は遊技球の発射不許可状態を示す発射許可信号を前記第2制御手段に送信可能であり、前記第2制御手段は、前記発射許可信号が前記発射許可状態を示している場合、遊技球を発射可能であり、前記発射許可信号は、前記第1制御手段と前記第2制御手段とが接続されており所定条件を満たしている第1状態と、前記第1制御手段と前記第2制御手段とが接続されていない第2状態とにおいて、前記発射許可状態に設定されることを特徴とする遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)が設けられている。第1制御手段には、第1CPU(主制御CPU)が搭載されている。
(2)第1制御手段と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)が設けられている。第2制御手段には、第2CPU(枠制御CPU)が搭載されている。
(3)第1制御手段は、遊技球の発射許可状態(0)又は遊技球の発射不許可状態(1)を示す発射許可信号を第2制御手段に送信可能である。
(4)第2制御手段は、発射許可信号が発射許可状態(0)を示している場合、遊技球を発射可能である。
(5)発射許可信号は、第1制御手段と第2制御手段とが接続されており所定条件を満たしている第1状態と、第1制御手段と第2制御手段とが接続されていない第2状態とにおいて、発射許可状態(0)に設定される。
本解決手段によれば、第2制御手段のみ(本体のみ、すなわち、第1制御手段を含む遊技盤が第2制御手段に接続されていない状態)でも、遊技球を発射して球抜きを行うことが可能となり、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段B2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記所定条件は、前記第1制御手段が前記発射許可信号に前記発射許可状態を設定している場合に満たされる条件であることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、所定条件は、第1制御手段が発射許可信号に発射許可状態(0)を設定している場合に満たされる条件である。
本解決手段によれば、第1制御手段が発射許可信号に発射許可状態(0)を設定することにより、第1制御手段と第2制御手段との接続時において確実に遊技球を発射することができる。
〔第3の技術的特徴:管理遊技機の主制御基板における、球抜き状態信号の受信確認タイミングについて〕
解決手段C1:本解決手段の遊技機は、第1制御手段と、前記第1制御手段と通信可能な第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、電源投入時の初期化処理が完了した後のメインループ処理に移行した後に、前記第2制御手段から情報を受信可能な受信可能状態となり、前記第2制御手段は、所定の操作部材の操作に基づく特別状態に移行した場合、前記第1制御手段が前記受信可能状態となった後に、前記第2制御手段が前記特別状態に移行したことを示す特別情報を前記第1制御手段に送信し、前記第1制御手段は、受信した前記特別情報に基づいて、前記第2制御手段が前記特別状態に移行したことを確認可能とすることを特徴とする遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)が設けられている。第1制御手段には、第1CPU(主制御CPU)が搭載されている。
(2)第1制御手段と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)が設けられている。第2制御手段には、第2CPU(枠制御CPU)が搭載されている。
(3)第1制御手段は、電源投入時の初期化処理が完了した後のメインループ処理に移行した後に、第2制御手段から情報を受信可能な受信可能状態となる。
(4)第2制御手段は、所定の操作部材(球抜きスイッチ)の操作に基づく特別状態(球抜き状態)に移行した場合、第1制御手段が受信可能状態となった後に、第2制御手段が特別状態に移行したことを示す特別情報(主コマンド)を第1制御手段に送信する。
(5)第1制御手段は、受信した特別情報に基づいて、第2制御手段が特別状態に移行したことを確認可能とする。
本解決手段によれば、受信した特別情報に基づいて第2制御手段が特別状態に移行したことを確認可能とするため、第1制御手段において、特別状態の把握を適切に行うことが可能となり、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段C2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記所定の操作部材は、球抜きスイッチであり、前記特別状態は、球抜き状態であり、前記特別情報は、前記球抜き状態に移行したことを示す情報であることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(1)所定の操作部材は、球抜きスイッチ(球抜き状態に移行させためのスイッチ)である。
(2)特別状態は、球抜き状態(遊技球を発射して遊技機から遊技球を取り出すことが可能な状態)である。
(3)特別情報は、球抜き状態に移行したことを示す情報である。
本解決手段によれば、第1制御手段において、球抜き状態の把握を適切に行うことが可能となる。
本発明によれば、斬新な遊技機を提供することができる。
管理遊技機のブロック図である。 主制御基板から枠制御基板に送信する遊技情報コマンドを示す図である。 主制御基板から枠制御基板に送信する遊技情報の一例を示す図である。 枠制御管理処理のプログラムを示す図である(1/3)。 枠制御管理処理のプログラムを示す図である(2/3)。 枠制御管理処理のプログラムを示す図である(3/3)。 枠制御管理処理の手順例を示すフローチャートである(1/3)。 枠制御管理処理の手順例を示すフローチャートである(2/3)。 枠制御管理処理の手順例を示すフローチャートである(3/3)。 枠コマンド設定処理のプログラムを示す図である(1/2)。 枠コマンド設定処理のプログラムを示す図である(2/2)。 枠コマンド設定処理の手順例を示すフローチャートである(1/2)。 枠コマンド設定処理の手順例を示すフローチャートである(1/2)。 枠コマンド送信処理のプログラムを示す図である。 枠コマンド送信処理の手順例を示すフローチャートである。 遊技情報設定処理のプログラムを示す図である(1/3)。 遊技情報設定処理のプログラムを示す図である(2/3)。 遊技情報設定処理のプログラムを示す図である(3/3)。 遊技情報設定処理の手順例を示すフローチャートである(1/3)。 遊技情報設定処理の手順例を示すフローチャートである(2/3)。 遊技情報設定処理の手順例を示すフローチャートである(3/3)。 CPU初期化処理のプログラムを示す図である。 内蔵レジスタ設定用テーブルのプログラムを示す図である。 CPU初期化処理の手順例を示すフローチャートである(1/2)。 CPU初期化処理の手順例を示すフローチャートである(2/2)。 ダイナミック点灯処理のプログラムを示す図である。 ダイナミック点灯処理の手順例を示すフローチャートである(1/2)。 ダイナミック点灯処理の手順例を示すフローチャートである(1/2)。 遊技機状態フラグの内容を示す図である。 出力ポートの一例を示す図である。 電源断時の退避処理のプログラムを示す図である。 電源断時の退避処理の手順例を示すフローチャートである(1/2)。 電源断時の退避処理の手順例を示すフローチャートである(2/2)。 発射制御処理のプログラムを示す図である。 発射制御処理の手順例を示すフローチャートである。 主制御電源投入時処理の手順例を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順例を示すフローチャートである。 主コマンド受信処理の手順例を示すフローチャートである。 主コマンド受信処理の手順例を示すフローチャートである(1/3)。 主コマンド受信処理の手順例を示すフローチャートである(2/3)。 主コマンド受信処理の手順例を示すフローチャートである(3/3)。 枠情報の詳細を示す図である。 受信確認処理のプログラムを示す図である。 チェックサム確認処理のプログラムを示す図である。 情報格納処理のプログラムを示す図である。 起動情報確認処理のプログラムを示す図である。 サブコマンド群設定処理のプログラムを示す図である。 遊技球数クリア発生指定コマンドセット処理のプログラムを示す図である。 計数発生指定コマンドセット処理のプログラムを示す図である。 枠エラーコマンド設定処理のプログラムを示す図である。 管理遊技機のシステム構成図を示す図である。 通信条件を示す図である。 データ構成の概要を示す図である。 データ構成の詳細を示す図である。 主制御基板-枠制御基板間電文一覧を示す図である。 遊技機設置情報通知の詳細を示す図である。 遊技機種類のコード体系(1バイト)を示す図である。 遊技機種類一覧表の一例を示す図である。 主制御チップID番号の生成方法を示す図である(第1チップの場合)。 主制御チップID番号の生成方法を示す図である(第2チップの場合)。 主制御チップID番号の識別コードを示す図である。 遊技機設置情報応答の詳細を示す図である。 遊技機情報通知の詳細を示す図である(1/2)。 遊技機情報通知の詳細を示す図である(2/2)。 主制御状態1を示す図である。 主制御状態2を示す図である。 不正検知状態を示す図である。 遊技情報の詳細を示す図である。 種別情報の詳細を示す図である。 種別情報のデータ種別の詳細を示す図である。 種別情報のデータ番号を示す図である(1/2)。 種別情報のデータ番号を示す図である(2/2)。 外部端子板パルス出力のデータ番号について示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)1=始動口入賞において、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合の例を示す図である。 (例2)2=特別電動役物作動による大入賞口入賞において、15個賞球の大入賞口2に3個入賞した場合の例を示す図である。 (例3)3=入賞口入賞において、1個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。 (例4)4=ゲート通過において、通過ゲート1を1回通過した場合の例を示す図である。 (例5)4=普図作動口入賞において、3個賞球の普図作動口2に1個入賞した場合の例を示す図である。 (例6)5=普通電動役物作動による始動口入賞において、普通電動役物作動による3個賞球の入賞口に1個入賞した場合の例を示す図である。 (例7)6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞において、役物連続作動装置作動による15個賞球の大入賞口1に1個入賞した場合の例を示す図である。 (例8)7=普通電動役物作動による入賞において、普通電動役物作動による10個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。 (例9)8=その他役物作動による入賞において、その他役物作動による10個賞球の入賞口1に1個入賞した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)図柄確定回数において、特別図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。 (例2)図柄確定回数において、普通図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)役物連続作動装置が作動(大当り)において、役物連続作動装置が1回作動(大当り)した場合の例を示す図である。 (例2)役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)において、役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が1回作動(小当り)した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)普通図柄当りにおいて、普通図柄当りが1回発生した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)役物回数において、役物1が1回開放した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)特定領域通過において、特定領域1を1回通過した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)外部端子板パルス出力において、専用ユニットの外部端子板パルス出力信号端子1から1回パルス出力する場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)性能情報状態通知において、高ベース中へ状態変化した場合の例を示す図である。 遊技機情報応答の詳細を示す図である。 電源投入からの通信手順を示す図である。 設定変更又は設定確認時の通信手順を示す図である。 通信回線断検知1の手順を示す図である。 通信回線断検知2の手順を示す図である。 球抜き状態の手順を示す図である。 出力構成図を示す図である。 標準20ポートを示す図である(1/2)。 標準20ポートを示す図である(2/2)。 拡張ポートを示す図である。 管理遊技機のシステム構成図を示す図である。 枠制御-CM間通信条件を示す図である。 枠制御-CM間データ構成の詳細を示す図である。 枠制御-CM間電文一覧を示す図である。 遊技機情報通知の詳細を示す図である。 遊技機種類のコード体系(1バイト)を示す図である。 遊技機種類一覧表の一例を示す図である。 遊技機情報種別に「0x00:遊技機性能情報」を設定した場合の電文を示す図である。 遊技機情報種別に「0x01:遊技機設置情報」を設定した場合の電文を示す図である。 枠制御チップID番号の生成方法を示す図である(第1チップの場合)。 枠制御チップID番号の生成方法を示す図である(第2チップの場合)。 遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文を示す図である(1/3)。 遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文を示す図である(2/3)。 遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文を示す図である(3/3)。 不正検知状態1を示す図である。 不正検知状態2を示す図である。 不正検知状態3を示す図である。 データ種別(上位4Bit)の詳細を示す図である。 データ種別毎に設定するデータ番号(下位4Bit)の詳細を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)始動口入賞において、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合の例を示す図である。 (例2)大入賞口入賞において、15個賞球の大入賞口2に3個入賞した場合の例を示す図である。 (例3)入賞口入賞において、1個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)全始動口入賞において、主たる遊技に関わる始動口、普図作動口に1個入賞又はゲートを1個通過した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)図柄確定回数において、主たる遊技に関わる図柄が1回停止した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)役物連続作動装置が作動(大当り)において、役物連続作動装置が1回作動(大当り)した場合の例を示す図である。 (例2)役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)において、役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が1回作動(小当り)した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)役物回数において、役物1が1回開放した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)特定領域通過において、特定領域通過1を1回通過した場合の例を示す図である。 カウント情報の詳細を示す図である。 (例1)予備において、予備1が1回発生した場合の例を示す図である。 計数通知の詳細を示す図である。 貸出通知の詳細を示す図である。 貸出受領結果応答の詳細を示す図である。 基本通信シーケンスを示す図である。 遊技機が先に起動した場合のシーケンスを示す図である。 CMが先に起動した場合のシーケンスを示す図である。 遊技機情報通知シーケンスにおいて適用する通知条件を示す図である。 遊技機情報通知の基本シーケンス(遊技情報なし)を示す図である。 ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)と遊技機設置情報/遊技機性能情報が重なった場合のシーケンスを示す図である(1/2)。 ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)と遊技機設置情報/遊技機性能情報が重なった場合のシーケンスを示す図である(2/2)。 計数通知シーケンスを示す図である(1/2)。 計数通知シーケンスを示す図である(2/2)。 貸出通知シーケンスを示す図である。 専用ケーブル断線時の復旧シーケンスを示す図である(1/2)。 専用ケーブル断線時の復旧シーケンスを示す図である(2/2)。 計数中の通信異常を示す図である(1/2)。 計数中の通信異常を示す図である(2/2)。 貸出時の通信異常を示す図である。 計数条件表を示す図である。 (1)長押し基本パターンを示す図である。 (2)長押し連続パターン(その1)を示す図である。 (2)長押し連続パターン(その2)を示す図である。 (3)長押し特殊パターンを示す図である。 (4)短押し基本パターン(その1)を示す図である。 (4)短押し基本パターン(その2)を示す図である。 (5)短押し特殊パターン(その1)を示す図である。 (5)短押し特殊パターン(その2)を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、管理遊技機のブロック図である。
管理遊技機100は、管理遊技機遊技盤10と、管理遊技機枠20とを備えており、機械単体内で一定数の遊技球を循環させ、遊技に用いる遊技球や遊技者に遊技球を直接払い出すことを不要とした封入式の遊技機である。管理遊技機100は、管理遊技機専用の専用ユニット(ICカードユニット)と接続することで遊技が可能になる。
管理遊技機遊技盤10は、遊技板(アクリル板)、図柄表示装置(特別図柄表示装置、普通図柄表示装置)、入賞・球通過検知機構(各種スイッチ)、風車、遊技くぎ、その他の演出用装置(演出用可動体、液晶表示器、情報表示装置、スピーカ、ランプ)、入賞表示装置、落下の方向に変化を与える装置(可動部材、蓋部材)等を備えている。
管理遊技機枠20は、遊技球、発射装置、電源装置、球磨き装置、遊技球循環装置、遊技球数等表示装置、ガラス板、夜間監視装置、その他演出用装置、鉄球検出装置、前飾り、計数スイッチ等を備えている。
管理遊技機100では、管理遊技機枠20の前飾りを開放状態にすることが可能となっている。前飾りを開放状態にすると、前飾り及びガラス板が開放し、ガラス板の後方に配置されている管理遊技機遊技盤10が露出する。
管理遊技機100には、専用ユニット200が接続されている。専用ユニット200のCM基板201(SC基板)と枠制御基板50とは通信可能である。管理遊技機100は、専用ユニット200(CM基板201)を通じて、ホールコンピュータに情報を送信することができる。
〔管理遊技機の概要〕
管理遊技機の概要は、以下の通りである。
(1)管理遊技機100は、パチンコ機と同一の分類に属し、遊技者は、遊技球を管理遊技機遊技盤10の盤面に打ち出すことにより、遊技を行う。
(2)管理遊技機100は、構造的に上皿・下皿が無く、遊技者が直接遊技球に触れることができない。
(3)管理遊技機100は、発射に必要な最小数の遊技球を管理遊技機100内で循環させ、循環途中には、発射装置、球磨き装置、及び、遊技球循環装置が設けられている。
(4)発射装置は、現行遊技機の発射性能を有しており、下部発射であっても上部発射であってもよい。
(5)球磨き装置は、遊技球の汚れを落とすための研磨布がカセット内に収納されており、一定期間毎に交換する。
(6)遊技球数や獲得遊技球数は、数値データとして管理遊技機100(枠制御基板50)で管理して、表示する。
(7)遊技終了時は、計数スイッチ53(計数ボタン)を押下することで管理遊技機100(枠制御基板50)が管理していた遊技球数を専用ユニットに移行して管理することができる。
管理遊技機遊技盤10は、主制御基板30(第1制御手段)と、演出制御基板40(演出制御手段)とを備えている。
主制御基板30は、遊技の進行に関する内容を制御する。演出制御基板40は、遊技の演出に関する内容を制御する。主制御基板30は、演出制御基板40及び枠制御基板50と通信可能である。演出制御基板40は、主制御基板30と通信可能であるが、この通信は、主制御基板30から演出制御基板40への片方向のみで行われ、双方向の通信は行われない。
主制御基板30には、入賞口スイッチ31及びアウトスイッチ32が接続されている。入賞口スイッチ31は、普通図柄や特別図柄に対応する入賞口、大入賞口、普通入賞口(一般入賞口)等の各スイッチを含んでいる。アウトスイッチ32は、アウト通路に配置されている。遊技領域(盤面)に打ち出された遊技球は、遊技領域を流下し、入賞口又はアウト口に入球するが、いずれの場合であっても、アウト通路に導かれ、アウトスイッチ32により検出される。
演出制御基板40には、液晶表示器41、スピーカ42及びランプ43が接続されている。演出制御基板40は、主制御基板30から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて演出の内容を決定し、液晶表示器41、スピーカ42及びランプ43を用いて演出を実行する。
管理遊技機枠20は、枠制御基板50(第2制御手段)を備えている。枠制御基板50は、遊技球数に関する内容を制御する。枠制御基板50は、主制御基板30と通信可能である。枠制御基板50には、減算センサ51、ファール球センサ52、計数スイッチ53、遊技球数等表示装置54、遊技球数クリアスイッチ55及び球抜きスイッチ56が接続されている。
枠制御基板50は、主制御基板30から賞球数コマンド(獲得遊技球数の要求)を受信した場合、賞球数コマンドに含まれる賞球数を遊技球数へ加算し、遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、減算センサ51が遊技球の発射を検出した場合、遊技球数を1減算し、遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、ファール球センサ52が遊技球の通過を検出した場合、遊技球数を1加算し、遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、計数スイッチ53が押下された場合、計数球数を専用ユニットへ送信し、遊技球数から計数球数を減算し、減算後の遊技球数を遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、専用ユニットから貸球数の個数情報を受信した場合、その個数情報と遊技球数とを加算した個数を遊技球数として遊技球数等表示装置54に表示する。なお、ファール球(戻り球)とは、発射装置により遊技球を発射したものの遊技領域に到達せずに戻ってきた遊技球である。遊技球数クリアスイッチ55を押下した状態で電源を投入すると、遊技球数をクリアすることができる。遊技球数が0の状態で球抜きスイッチ55を押下しながら起動するか、遊技球数クリアスイッチ55及び球抜きスイッチ56を押下しながら起動すると、枠制御基板50は球抜き状態(球抜きモード)に移行する。
本実施形態の遊技機(管理遊技機)は、主に3つの技術的特徴を含んでいる。
第1の技術的特徴は、〔主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信制御について〕である。第2の技術的特徴は、〔主制御基板なしでも球抜き可能な構成〕である。第3の技術的特徴は、〔管理遊技機の主制御基板における、球抜き状態信号の受信確認タイミングについて〕である。
以下、各技術的特徴を順番に説明する。なお、各技術的特徴との関係性が低い部分については、説明を簡略化したり省略したりしている箇所もある。
〔第1の技術的特徴:主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信制御について〕
〔1.コマンド送信制御について〕
管理遊技機では、主制御基板は、始動口入賞等のコマンドを枠制御基板に送信し、枠制御基板はそれらの情報を「遊技機情報通知コマンド(遊技機情報通知)」として、定期的にCM基板(セキュリティ監視基板)に送信する。なお、枠制御基板からCM基板に送信するその他のコマンドについては省略する。
〔(1)遊技機情報通知について〕
遊技機情報通知コマンドは、コマンドの種類・電文の長さ等に加えて、以下のいずれかの情報を含む。
(a)ホールコン・不正監視情報
ホールコン・不正監視情報は300msに1回送信する。
ホールコン・不正監視情報には、始動口入賞・大当り発生などの情報が0~15個含まれる。
(b)遊技機設置情報
遊技機設置情報は、60秒に1回送信する。
遊技機設置情報には、主制御基板及び枠制御基板のメーカコード、製品コード、チップID等が含まれる。
(c)遊技機性能情報
遊技機性能情報は、180秒に1回送信する。
遊技機性能情報には、総発射数・総賞球数等が含まれる。
〔(2)遊技機情報通知の送信優先順について〕
管理遊技機では、「遊技情報がある場合のホールコン・不正監視情報>遊技機性能情報>遊技機設置情報>遊技情報がない場合のホールコン・不正監視情報」の順に優先して送信する。このため、遊技情報がある場合は、300msに1回のホールコン・不正監視情報送信タイミングに確実に送信することができる。なお、「遊技情報がある場合」とは、大当り、確変、時短、入賞球数、遊技球数等の情報がある場合である。
〔2.主制御基板から枠制御基板に送信するコマンドについて〕
主制御基板から枠制御基板に送信するコマンドは以下の3種類がある。
(a)起動情報コマンド
このコマンドにより、主制御基板が起動したことを枠制御基板に通知することができる。
(b)予備情報コマンド
このコマンドにより、主制御基板の予備の情報を枠制御基板に通知することができる。
(c)遊技情報コマンド
このコマンドにより、主制御基板の遊技に関する情報を枠制御基板に通知することができる。
〔(1)遊技情報コマンドについて〕
遊技情報コマンドは、起動情報及び予備情報送信後に定期的に枠制御基板に送信するコマンドである。
遊技情報コマンドは、主制御基板から枠制御基板に送信する15バイトのコマンドであり、2バイトの遊技情報を1つ含む。遊技情報コマンドの内容は、図2に示す通りである。
図2は、主制御基板から枠制御基板に送信する遊技情報コマンドを示す図である。
「順序」は遊技情報コマンドの何バイト目の情報であるかを示しており、「内容」は情報の種別を示しており、「コマンド内容」は情報の具体的な内容を示している。
「順序1(1バイト目)」は「遊技情報コマンド」であり、「01H(固定)」が格納される。
「順序2(2バイト目)」は「主制御状態1」であり、「大当り中等の情報」が格納される。
「順序3(3バイト目)」は「主制御状態2」であり、「確変・時短・エラー等の情報」が格納される。
「順序4(4バイト目)」は「不正検知状態」であり、「設定変更中等の情報」が格納される。
「順序5,6(5,6バイト目)」は「遊技情報」であり、「種別情報及びカウント情報」が格納される。なお、詳細は、図3において説明する。
「順序7(7バイト目)」は「役物比率」であり、主制御基板で算定した役物比率の値が格納される。
「順序8(8バイト目)」は「連続役物比率」であり、主制御基板で算定した連続役物比率の値が格納される。
「順序9,10(9,10バイト目)」は「大当り回数」であり、大当り回数の値が格納される。
「順序11~14(11~14バイト目)」は「性能表示モニタ表示値」であり、主制御基板で算定したベース値をLED表示データに変換した値が格納される。
「順序15(15バイト目)」は「チェックサム」であり、順序1~14の和の下位1バイトが格納される。
〔(2)遊技情報について〕
主制御基板から枠制御基板に送信する2バイトの遊技情報は、機種によって異なるが、一例を図3に示す。遊技情報のフォーマットは、管理遊技機の仕様として定められており、最初の4ビットが情報の種類、次の4ビットが同種の情報内の番号、次の4ビットが賞球数、最後の4ビットが1固定である。なお、CM基板に送信しない情報は、このフォーマットとは無関係である。
図3は、主制御基板から枠制御基板に送信する遊技情報の一例を示す図である。
「契機」は遊技情報を送信する状況を示しており、「遊技情報」は遊技情報の具体的な値を示しており、「備考」はCM基板への送信の有無等を示している。
「契機」が「情報なし」である場合、「遊技情報」は「0000H」となる。この情報は、CM基板には送信しない。
「契機」が「始動口1入賞(第1特別図柄入賞)」である場合、「遊技情報」は「1131H」となる。
「契機」が「始動口2入賞(第2特別図柄入賞)」である場合、「遊技情報」は「1211H」となる。
「契機」が「大入賞口入賞」である場合、「遊技情報」は「21A1H」となる。
「契機」が「普図作動口入賞(普通図柄のゲート通過)」である場合、「遊技情報」は「3111H」となる。
「契機」が「入賞口2入賞(普通入賞口入賞)」である場合、「遊技情報」は「3241H」となる。
「契機」が「入賞口3入賞(普通入賞口入賞)」である場合、「遊技情報」は「3341H」となる。
「契機」が「始動口1・2入賞」である場合、「遊技情報」は「4101H」となる。
「契機」が「特別図柄確定」である場合、「遊技情報」は「9101H」となる。この情報は、特別図柄大当り時及び小当り時の特定領域通過時において使用することもできる。
「契機」が「大当り発生」である場合、「遊技情報」は「A101H」となる。
「契機」が「特定領域通過」である場合、「遊技情報」は「D101H」となる。
「契機」が「呼び出しボタン押下」である場合、「遊技情報」は「E101H」となる。
「契機」が「性能情報・通常時」である場合、「遊技情報」は「F100H」となる。この情報は、CM基板には送信しない。
「契機」が「性能情報・時短中」である場合、「遊技情報」は「F101H」となる。この情報は、CM基板には送信しない。
「契機」が「性能情報・大当り中」である場合、「遊技情報」は「F102H」となる。この情報は、CM基板には送信しない。
「契機」が「性能情報・潜伏中(潜伏確変中)」である場合、「遊技情報」は「F104H」となる。この情報は、CM基板には送信しない。
「契機」が「性能情報・確変中」である場合、「遊技情報」は「F105H」となる。この情報は、CM基板には送信しない。
〔(3)主制御基板から枠制御基板に送信する遊技情報の数について〕
主制御基板で発生した遊技の情報については、1個ずつコマンドを送信する必要がある。例えば、入賞口2(賞球4個)に遊技球が3球入賞した場合、賞球12個のコマンドを1回送信することはできない。賞球4個のコマンド「3241H」を3回送信することになる。
このため、主制御基板で発生した内容を、ただちに枠制御基板に送信した場合、300ms間に15個を超える遊技情報を送信する可能性がある。そうなった場合、枠制御基板側で16個目以降のコマンドを保存しておくRWM(メモリ)が必要になる。遊技機のRWMの使用可能量は非常に小さく(使用領域512バイト、領域外512バイトが最大であるため)、無限にコマンドを保存することはできない。また、枠制御基板側で16個目以降のコマンドを保存しておくようにすると、枠制御基板のプログラムも複雑になる。
そこで、本実施形態では、主制御基板から枠制御基板に送信するコマンドの量を制限することで、枠制御基板側で貯めておくコマンドの量を減らすようにしている。
本実施形態の管理遊技機では、ホールコン・不正監視情報の送信間隔の最大が300msであり、一度に送れる始動口入賞等の情報が0~15個であるため、主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信を20msに1回とすれば、枠制御基板側で保存する情報が300msで15個を超えることがなくなる。
しかし、主制御基板のタイマ割込み処理の負荷が変動することにより、300msに16個目のコマンドを送信してしまう可能性もある。
そこで、本実施形態では、主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信を20msに1回ではなく、24msに1回としている。300÷24=12.5であるため、300ms間に送信するコマンドは、最大13個となる。このため、枠制御基板側は、最大13個の情報を保存できればよいことになる。
主制御基板のタイマ割込み処理の中で、枠制御基板にコマンド送信を行う処理は、比較的後ろの方(タイマ割込み処理の中の最後の方の処理)に配置している。このため、他の処理(普通図柄や特別図柄に係る処理、始動口入賞時の先読み処理、エラー処理及び主コマンド受信処理等)が重なると、20msに1回の送信を行っているつもりでも、前回から19msや21ms後に送信することもあり得える。このような状況を考慮して、20msよりも多い数で割込み4msの倍数である24msを採用している。ただし、枠制御基板にコマンド送信を行う処理を主制御基板のタイマ割込み処理の最初の方に配置している場合や、主制御基板の性能が安定するような場合においては、主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信を20msに1回とするようにしてもよい。
〔3.遊技情報数の制御を行うモジュールについて〕
〔(1)枠制御管理処理(WAK_PRC)〕
枠制御管理処理は、主制御基板のタイマ割込み中に実行されるモジュールである。枠制御管理処理では、枠制御基板に送信するコマンドの内容を決定する。本処理において特に重要な箇所は、冒頭のタイマ減算を行う部分である。
図4~図6は、枠制御管理処理のプログラムを示す図である。
枠制御管理処理のプログラム(コード)は、以下の通りである。なお、枠制御管理処理(WAK_PRC)から枠コマンド設定処理(WCD_SET)を呼び出す際は、子モジュールとして呼び出す場合と(CALLF命令やJR命令を実行する部分)、そのまま処理を継続する(フォールスルー処理をする)場合がある(コードの最後の部分)。
「WAK_PRC:」は、枠制御管理処理の開始(先頭アドレス)を示すラベルである。
「CALLEX E_YJFMK」は、不正検知情報生成処理を呼び出す処理である。本処理では、遊技機で発生する不正を検知して検知結果に関する情報を生成する処理を実行する。
〔枠コマンドインターバルタイマ確認処理〕
「DECMQ (LOW R_WIT_TMR)」は、枠コマンドインターバルタイマをデクリメント(更新)する処理である。DECMQ命令により、枠コマンドインターバルタイマが1以上であれば1減算する。
「RTQ NZ,(LOW R_WIT_TMR)」は、枠コマンドインターバルタイマが0以外であればリターンする処理である。RTQ命令により、減算後の値が0でなければ呼び出し元(タイマ割込み処理)に戻る。
このような処理により、主制御基板から枠制御基板へのコマンド送信を24msに1回とすることができる。
〔枠コマンド許可信号確認処理1〕
「RBITQ Z,@IN1_WKE_POS,(LOW R_IN1_PRT)」は、入力ポート1状態フラグの枠コマンド許可信号ビットが0であればリターンする処理である。
〔電源断予告信号確認処理〕
「RIBIT Z,@IN3_PWF_POS,(LOW @IN3_PRT)」は、入力ポート3の電源断予告信号ビットが0であればリターンする処理である。
〔枠コマンド許可信号確認処理2〕
「JBITQ Z,@IN1_WKE_POS,(LOW R_IN1_PON),WAK_PRC_10」は、入力ポート1オン検出フラグの枠コマンド許可信号ビットが0であれば、WAK_PRC_10に分岐する処理である。
「CLRWQ (LOW R_WAK_PHS)」は、枠制御フェーズをクリアする処理である。
「WAK_PRC_10:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔枠制御フェーズ確認処理〕
「JCPQ C,(LOW R_WAK_PHS),@WCP_YOB,WAK_PRC_20」は、枠制御フェーズと予備情報送信指定値を比較しキャリーフラグが1であれば、WAK_PRC_20に分岐する処理である。
「JR NZ,WAK_PRC_30」は、ゼロフラグが0であれば、WAK_PRC_30に分岐する処理である。
「RTQ Z,(LOW R_WAT_ACK)」は、返答受信済フラグが0であればリターンする処理である。
「WAK_PRC_20:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔枠コマンド設定処理〕
「CALLF WCD_SET」は、枠コマンド設定処理を呼び出す処理である。枠コマンド設定処理の詳細は後述する。
「INCQ (LOW R_WAK_PHS)」は、枠制御フェーズを1加算する処理である。
「RET」は、呼び出し元に復帰する処理である。
「WAK_PRC_30:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔性能情報関連処理〕
「LDQ A,(LOW R_BIG_FLG)」は、条件装置作動中フラグをロードする処理である。
「CP A,@TZ__BHT」は、特別図柄大当り情報と比較する処理である。
「LDQ A,(LOW R_STS_FLG)」は、遊技状態フラグをロードする処理である。
「JR NZ,WAK_PRC_40」は、ゼロフラグが0であれば、WAK_PRC_40に分岐する処理である。
「LD A,@CNT_SNJ_BG」は、性能情報大当り中ビットをセットする処理である。
「WAK_PRC_40:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔性能情報状態保存バッファ確認処理〕
「SET @SNJ_SND_POS,A」は、性能情報送信フラグビットをセットする処理である。
「JCPQ Z,A,(LOW R_SJF_DAT),WAK_PRC_50」は、性能情報保存バッファと比較しゼロフラグが1であれば、WAK_PRC_50に分岐する処理である。
「LDQ (LOW R_SJF_DAT),A」は、性能情報保存バッファにセーブする処理である。
「RES @SNJ_SND_POS,A」は、性能情報送信フラグビットをリセットする処理である。
「LD C,@TYP_SNJ」は、性能情報種別情報をセットする処理である。
「LD B,A」は、性能情報をセットする処理である。
「JR WCD_SET」は、枠コマンド設定処理を呼び出す処理である。
「WAK_PRC_50:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔遊技機状態フラグ確認処理〕
「JTQ NZ,(LOW R_YUG_CND),WAK_PRC_80」は、遊技機状態フラグが0以外であれば、WAK_PRC_80WAK_PRC_80に分岐する処理である。
「LDF HL,D_YGJ_DAT」は、遊技情報テーブルのアドレスをセットする処理である。
「LDQ DE,LOW R_PAY_INB_1」は、賞球制御カウンタ1のアドレスをセットする処理である。
〔ループ回数設定処理〕
「LD B,@D_YGJ_DAT_LOP」は、チェック対象情報数をセットする処理である。
「WAK_PRC_60:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔賞球制御カウンタ確認処理〕
「LDIN AC,(HL)」は、種別情報及びカウント情報をロードする処理である。
「TEST (DE)」は、発生回数を確認する処理である。
「JR Z,WAK_PRC_70」は、ゼロフラグが1であれば、WAK_PRC_70に分岐する処理である。
「DEC (DE)」は、発生回数を1減算する処理である。
「LD B,A」は、カウント情報をセットする処理である。
「JR WCD_SET」は、枠コマンド設定処理を呼び出す処理である。
「WAK_PRC_70:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔ループ回数判定処理〕
「INC DE」は、DEレジスタをインクリメントする処理である。
「DJNZ WAK_PRC_60」は、ループ継続であれば、WAK_PRC_60に分岐する処理である。
「WAK_PRC_80:」は、枠制御管理処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔情報クリア処理〕
「CLR BC」は、種別情報及びカウント情報をクリアする処理である。
なお、この後は、呼び出し元に戻らず、そのまま枠コマンド設定処理(WCD_SET)へ続く。
図7~図9は、枠制御管理処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図4~図6のプログラムに対応している。本処理は、主制御基板(主制御CPU)が実行する。
ステップS100:主制御基板は、不正検知情報生成処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS101:主制御基板は、枠コマンドインターバルタイマが0でなければ1減算する処理を実行する。
ステップS102:主制御基板は、枠コマンドインターバルタイマが0でないか否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠コマンドインターバルタイマが0でないことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、内部結合子(2)に移行して呼び出し元に戻る。一方、枠コマンドインターバルタイマが0でないことを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS103を実行する。
ステップS103:主制御基板は、枠コマンド許可信号が不許可状態であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠コマンド許可信号が不許可状態であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、内部結合子(2)に移行して呼び出し元に戻る。一方、枠コマンド許可信号が不許可状態であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS104を実行する。
ステップS104:主制御基板は、電源断予告信号がオンであるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、電源断予告信号がオンであることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、内部結合子(2)に移行して呼び出し元に戻る。一方、電源断予告信号がオンであることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS105を実行する。
ステップS105:主制御基板は、枠コマンド許可信号がオフからオンに変化したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠コマンド許可信号がオフからオンに変化したことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS106を実行する。一方、枠コマンド許可信号がオフからオンに変化したことを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS107を実行する。
ステップS106:主制御基板は、枠制御フェーズをクリアする処理を実行する。
ステップS107:主制御基板は、枠制御フェーズが1未満であるか(すなわち0であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠制御フェーズが1未満であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、内部結合子(1)に移行してステップS110を実行する。一方、枠制御フェーズが1未満であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS108を実行する。
ステップS108:主制御基板は、枠制御フェーズが1でないか(すなわち2であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠制御フェーズが1でないことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS112(図8)を実行する。一方、枠制御フェーズが1でないことを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS109を実行する。
ステップS109:主制御基板は、返答受信済フラグが0であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、返答受信済フラグが0であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、内部結合子(2)に移行して呼び出し元に戻る。一方、返答受信済フラグが0であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、内部結合子(1)に移行してステップS110を実行する。
ステップS110:主制御基板は、枠コマンド設定処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS111:主制御基板は、枠制御フェーズに1を加算する処理を実行する。
そして、ステップS111の処理を終えると、主制御基板は、呼び出し元に戻る。
ステップS112:主制御基板は、条件装置作動中フラグをロードする処理を実行する。
ステップS113:主制御基板は、条件装置作動中フラグと特別図柄大当り情報値とを比較する処理を実行する。
ステップS114:主制御基板は、遊技状態フラグをロードする処理を実行する。
ステップS115:主制御基板は、ゼロフラグが0であるか(すなわち、条件装置作動中以外であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが0であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS117を実行する。一方、ゼロフラグが0であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS116を実行する。
ステップS116:主制御基板は、性能情報大当り中ビットをセットする処理を実行する。
ステップS117:主制御基板は、性能情報送信フラグビットをセットする処理を実行する。
ステップS118:主制御基板は、性能情報送信フラグビットが性能情報保存バッファの値と一致しているか否かを確認する処理を実行する。
その結果、性能情報送信フラグビットが性能情報保存バッファの値と一致していることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、外部結合子(2)に移行してステップS123(図9)を実行する。一方、性能情報送信フラグビットが性能情報保存バッファの値と一致していることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS119を実行する。
ステップS119:主制御基板は、性能情報送信フラグビットを性能情報保存バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS120:主制御基板は、性能情報送信フラグビットをリセットする処理を実行する。
ステップS121:主制御基板は、性能情報種別情報をセットする処理を実行する。
ステップS122:主制御基板は、性能情報(カウント情報)をセットする処理を実行する。
ステップS122の処理を終えると、主制御基板は、外部結合子(3)に移行して枠コマンド設定処理に移行する(図9の最後)。
ステップS123:主制御基板は、遊技情報フラグが0以外であるか(すなわち、遊技可能状態以外であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、遊技情報フラグが0以外であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、内部結合子(2)に移行してステップS132を実行する。一方、遊技情報フラグが0以外であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS124を実行する。
ステップS124:主制御基板は、遊技情報テーブルのアドレス、賞球制御カウンタ1のアドレス及びチェック対象情報数をセットする処理を実行する。
ステップS125:主制御基板は、種別情報及びカウント情報をロードする処理を実行する。
ステップS126:主制御基板は、(入賞等の)発生回数を確認する処理を実行する。
ステップS127:主制御基板は、ゼロフラグが1か(すなわち、発生回数が0か)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが1であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS130を実行する。一方、ゼロフラグが1であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS128を実行する。
ステップS128:主制御基板は、(入賞等の)発生回数を1減算する処理を実行する。
ステップS129:主制御基板は、カウント情報をセットする処理を実行する。
ステップS129の処理を終えると、内部結合子(3)に移行して枠コマンド設定処理に移行する。
ステップS130:主制御基板は、DEレジスタをインクリメント(すなわち、次の賞球等のアドレスをセット)する処理を実行する。
ステップS131:主制御基板は、ループ継続であるか(すなわち、ステップS125からステップS130までの処理を再び実行するか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ループ継続であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS125を実行する。一方、ループ継続であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS132を実行する。
ステップS132:主制御基板は、種別情報及びカウント情報をクリアする処理を実行する。
ステップS132の処理を終えると、主制御基板は、枠コマンド設定処理へ移行する。
〔(2)枠コマンド設定処理(WCD_SET)〕
枠コマンド設定処理は、枠制御管理処理から呼ばれる主制御基板のモジュールである。枠コマンド設定処理は、枠制御管理処理で決定したコマンドを実際に送信する処理である。本処理において特に重要な箇所は、最後のタイマ設定を行う部分である。
図10及び図11は、枠コマンド設定処理のプログラムを示す図である。
枠コマンド設定処理のコードは、以下の通りである。
「WCD_SET:」は、枠コマンド設定処理の開始を示すラベルである。
〔枠制御フェーズコマンド送信処理〕
「LD E,0」は、Eレジスタに0をセットする処理である。
「LDQ A,(LOW R_WAK_PHS)」は、枠制御フェーズをロードする処理である。
「LD D,A」は、枠制御フェーズをセットする処理である。
「LDF HL,D_INF_TBL」は、情報1テーブルのアドレスをセットする処理である。
「ADDALD A,(HL)」は、Aレジスタに値をセットする処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「DEC D」は、枠制御フェーズを確認する処理である。
「JR Z,WCD_SET_10」は、ゼロフラグが1であれば、WCD_SET_10に分岐する処理である。
〔情報3,4,5送信処理〕
「LDQ A,(LOW R_YUG_ST1)」は、主制御状態1フラグをロードする処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「LDQ A,(LOW R_YUG_ST2)」は、主制御状態2フラグをロードする処理である。
「LD HL,R_ERW_MSE」は、主制御エラーバッファのアドレスをセットする処理である。
「OR A,(HL)」は、主制御エラーバッファを論理和する処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「LD A,(R_ERW_YFB)」は、不正検知状態1バッファをロードする処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「CLRQ (LOW R_RMC_FLG)」は、ラムクリアフラグをクリアする処理である。
「DEC D」は、枠制御フェーズを確認する処理である。
「JR NZ,WCD_SET_10」は、ゼロフラグが0であれば、WCD_SET_10に分岐する処理である。
〔遊技情報送信処理〕
「LD A,C」は、種別情報をセットする処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「LD A,B」は、カウント情報をセットする処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「WCD_SET_10:」は、枠コマンド設定処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔送信対象アドレス選択処理〕
「LDQ A,(LOW R_WAK_PHS)」は、枠制御フェーズをロードする処理である。
「LDF HL,D_CMD_BLK」は、コマンドブロックテーブルのアドレスをセットする処理である。
「MUL A,3」は、Aレジスタを乗算する処理である。
「ADDALD B,(HL)」は、Bレジスタに値をセットする処理である。
「INC HL」は、HLレジスタをインクリメントする処理である。
「LD HL,(HL)」は、送信対象アドレスをロードする処理である。
「WCD_SET_20:」は、枠コマンド設定処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔送信対象アドレス送信処理〕
「LDIN A,(HL)」は、送信対象データをロードする処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「DJNZ WCD_SET_20」は、ループ継続であれば、WCD_SET_20に分岐する処理である。
「RST WCD_SND」は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理である。
「LDQ (LOW R_WIT_TMR),@TMR_INT_CMD」は、枠コマンドインターバルタイマに枠コマンドインターバル時間をセーブする処理である。枠コマンドの送信完了後、LDQ命令により、枠コマンドインターバルタイマに24msを表す6(=@TMR_INT_CMD)を代入する。なお、主制御基板のタイマ割込みは4msに1回発生する。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
図12及び図13は、枠コマンド設定処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10及び図11のプログラムに対応している。本処理は、主制御基板(主制御CPU)が実行する。
ステップS140:主制御基板は、Eレジスタに0をセット(すなわち、チェックサムを初期化)する処理を実行する。
ステップS141:主制御基板は、枠制御フェーズをロードする処理を実行する。
ステップS142:主制御基板は、枠制御フェーズをセットする処理を実行する。
ステップS143:主制御基板は、情報1テーブルのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS144:主制御基板は、Aレジスタに値をセット(すなわち、Aレジスタにコマンド値をロード)する処理を実行する。
ステップS145:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS146:主制御基板は、枠制御フェーズを確認する処理を実行する。
ステップS147:主制御基板は、ゼロフラグが1であるか(すなわち、枠制御フェーズが1であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが1であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、外部結合子(2)に移行してステップS163(図13)を実行する。一方、ゼロフラグが1であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS148を実行する。
ステップS148:主制御基板は、主制御状態1フラグをロードする処理を実行する。
ステップS149:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS150:主制御基板は、主制御状態2フラグをロードする処理を実行する。
ステップS151:主制御基板は、主制御エラーバッファのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS152:主制御基板は、主制御エラーバッファを論理和する処理を実行する。
ステップS153:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS154:主制御基板は、不正検知状態1バッファをロードする処理を実行する。
ステップS155:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS156:主制御基板は、ラムクリアフラグをクリアする処理を実行する。
ステップS156の処理を終えると、主制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS157(図13)を実行する。
ステップS157:主制御基板は、枠制御フェーズを確認する処理を実行する。
ステップS158:主制御基板は、ゼロフラグが0でるか(すなわち、枠制御フェーズが2でないか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが0であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS163を実行する。一方、ゼロフラグが0であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS159を実行する。
ステップS159:主制御基板は、種別情報をセットする処理を実行する。
ステップS160:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS161:主制御基板は、カウント情報をセットする処理を実行する。
ステップS162:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS163:主制御基板は、枠制御フェーズをロードする処理を実行する。
ステップS164:主制御基板は、コマンドブロックテーブルのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS165:主制御基板は、枠制御フェーズの3倍を算定する処理を実行する。
ステップS166:主制御基板は、Bレジスタにコマンド数をロードする処理を実行する。
ステップS167:主制御基板は、送信対象アドレスをセットする処理を実行する。
ステップS168:主制御基板は、送信対象データをロードする処理を実行する。
ステップS169:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS170:主制御基板は、ループ継続であるか(すなわち、ステップS168及びステップS169の処理を再び実行するか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ループ継続であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS168を実行する。一方、ループ継続であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS171を実行する。
ステップS171:主制御基板は、枠コマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS172:主制御基板は、枠コマンドインターバルタイマにインターバル時間をセーブする処理を実行する。
以上の処理を終えると、主制御基板は、呼び出し元に戻る。
〔(3)枠コマンド送信処理(WCD_SND)〕
枠コマンド送信処理は、Aレジスタに設定されたコマンドを送信FIFO(送信用バッファ)に設定し、また、チェックサムを算定する処理である。
図14は、枠コマンド送信処理のプログラムを示す図である。
枠コマンド送信処理のコードは、以下の通りである。
「WCD_SND:」は、枠コマンド送信処理の開始を示すラベルである。
〔枠コマンド送信処理〕
「OUT (LOW @S0DT___),A」は、SCU0データレジスタアドレスに枠コマンドを出力する処理である。
「ADD A,E」は、チェックサムに枠コマンドを加算する処理である。
「LD E,A」は、更新後のチェックサムをセットする処理である。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
図15は、枠コマンド送信処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図14のプログラムに対応している。本処理は、主制御基板(主制御CPU)が実行する。
ステップS180:主制御基板は、SCU0データレジスタにコマンド値を出力する処理を実行する。
ステップS181:主制御基板は、コマンド値(Aレジスタ)にチェックサム(Eレジスタ)を加算する処理を実行する。
ステップS182:主制御基板は、加算結果(Aレジスタ)をチェックサム(Eレジスタ)にセットする処理を実行する。
ステップS182の処理を終えると、主制御基板は、呼び出し元に戻る。
〔(4)遊技情報設定処理(YGINFST)〕
遊技情報設定処理は、枠制御基板のモジュールである。
枠制御基板は、メインループで主制御通信処理(MCMDTRX)を呼び出す。その処理において、主制御基板から遊技情報を受信していた場合、遊技情報設定処理(YGINFST)を呼び出す。
枠制御基板では、300msの間に12個又は13個のコマンドを受信するが、14個目以降の遊技情報を受信した場合に、そのコマンドに対する解析と保存を行わないように制御する。本処理において特に重要な箇所は、図17の「YGINFST_10:」の次の4行分のプログラムの部分である。
図16~図18は、遊技情報設定処理のプログラムを示す図である。
遊技情報設定処理のコードは、以下の通りである。
「YGINFST:」は、遊技情報設定処理の開始を示すラベルである。
「CALLF MNSTSST」は、主制御状態受信処理を呼び出す処理である。
〔種別情報及びカウント情報解析処理〕
「LD DE,(R_MRC_BUF+4)」は、主制御受信バッファをロードする処理である。
「JR TZ,YGINFST_50」は、種別情報及びカウント情報が0であれば、YGINFST_50に分岐する処理である。
「LD A,E」は、種別情報をセットする処理である。
「JCP NZ,A,0F1H,YGINFST_10」は、F1Hでなければ、YGINFST_10に分岐する処理である。
「LDQ (LOW R_SJO_INF),D」は、性能情報通知にカウント情報をセーブする処理である。
「JR YGINFST_40」は、YGINFST_40に移行する処理である。
「YGINFST_10:」は、遊技情報設定処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「LDQ HL,LOW R_YIF_PNT」は、遊技情報ポインタのアドレスをセットする処理である。
「LD A,(HL)」は、遊技情報ポインタをロードする処理である。
「ICPLM (HL),@YUG_INF_BUF」は、遊技情報ポインタを更新する処理である。
「JR NC,YGINFST_50」は、上限値に達しているのであれば、YGINFST_50に分岐する処理である。
ICPLM命令により、現在の遊技情報ポインタと上限値(@YUG_INF_BUF=13)を比較し、上限値未満であれば遊技情報ポインタに1を加算する。JR命令により、先ほどの比較結果が上限値以上であれば分岐し、コマンドに対する処理を行わないようにする。このような構成を採用することにより、枠制御基板が用意するべき遊技情報のバッファは、26バイト(13個×2バイト)で良いこととなる。
「ADD A,A」は、ポインタを2倍にする処理である。
「LDQ HL,LOW R_YINFBF」は、遊技情報バッファのアドレスをセットする処理である。
「ADDWB HL,A」は、ポインタを加算する処理である。
「LD (HL),DE」は、遊技情報バッファに受信データをセーブする処理である。
「INCQ (LOW R_YUG_INF)」は、遊技情報数を1加算する処理である。
「LD A,D」は、カウント情報をセットする処理である。
「SRL A,4」は、4回右シフトする処理である。
「JR Z,YGINFST_40」は、上位4ビットが0の場合は、YGINFST_40に分岐する処理である。
「LDQ (LOW R_GET_BAL),A」は、獲得遊技球数をセーブする処理である。
「LDQ IX,LOW R_YUG_BAL」は、遊技球数記憶領域のアドレスをセットする処理である。
「RST ADD__3B」は、3バイト加算処理を呼び出す処理である。
「JR NC,YGINFST_50」は、上限値に達しているのであれば、YGINFST_50に分岐する処理である。
「CALLEX E_BLGET」は、領域外獲得遊技球数管理処理を呼び出す処理である。
「LDQ A,(LOW R_GET_BAL)」は、獲得遊技球数をロードする処理である。
「ADDQ A,(LOW R_PAY_ALL)」は、総賞球球数を加算する処理である。
「LDQ (LOW R_PAY_ALL),A」は、総賞球球数にセーブする処理である。
「YGINFST_40:」は、遊技情報設定処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「LDQ (LOW R_HCP_FLG),@SET_FLG」は、HC不正監視優先フラグにフラグ値をセーブする処理である。
「YGINFST_50:」は、遊技情報設定処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「LD HL,(R_MRC_BUF+6)」は、主制御受信バッファをロードする処理である。
「LDQ (LOW R_YKH_SET),HL」は、受信役物比率及び受信連続役物比率にセーブする処理である。
「LD HL,(R_MRC_BUF+8)」は、主制御受信バッファをロードする処理である。
「LDQ (LOW R_YRS_SET),HL」は、受信大当り回数にセーブする処理である。
「LD HL,(R_MRC_BUF+10)」は、主制御受信バッファをロードする処理である。
「LDQ (LOW R_SBS_SET+0),H」は、受信識別セグにセーブする処理である。
「LDQ (LOW R_SBS_SET+1),L」は、受信識別セグにセーブする処理である。
「LD HL,(R_MRC_BUF+12)」は、主制御受信バッファをロードする処理である。
「LDQ (LOW R_HRS_SET+0),H」は、受信比率セグにセーブする処理である。
「LDQ (LOW R_HRS_SET+1),L」は、受信比率セグにセーブする処理である。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
図19~図21は、遊技情報設定処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図16~図18のプログラムに対応している。本処理は、枠制御基板(枠制御CPU)が実行する。
ステップS190:枠制御基板は、主制御状態受信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS191:枠制御基板は、主制御状態バッファをロードする処理を実行する。
ステップS192:枠制御基板は、種別情報及びカウント情報が0であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、種別情報及びカウント情報が0であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、外部結合子(2)に移行してステップS217(図21)を実行する。一方、種別情報及びカウント情報が0であることを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS193を実行する。
ステップS193:枠制御基板は、種別情報をセットする処理を実行する。
ステップS194:枠制御基板は、種別情報がF1H以外であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、種別情報がF1H以外であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、ステップS196を実行する。一方、種別情報がF1H以外であることを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS195を実行する。
ステップS195:枠制御基板は、性能情報通知にカウント情報をセットする処理を実行する。
ステップS195の処理を終えると、枠制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS216(図21)を実行する。
ステップS196:枠制御基板は、遊技情報ポインタのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS197:枠制御基板は、遊技情報ポインタをロードする処理を実行する。
ステップS198:枠制御基板は、遊技情報ポインタが13未満であれば1を加算する処理を実行する。
ステップS199:枠制御基板は、ステップS198の処理において、加算を行わなかったか(すなわち、既に上限値であったか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、加算を行わなかったことを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、外部結合子(2)に移行してステップS217(図21)を実行する。一方、加算を行わなかったことを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS200を実行する。
ステップS200:枠制御基板は、加算前の遊技情報ポインタを2倍する処理を実行する。
ステップS201:枠制御基板は、遊技情報バッファのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS202:枠制御基板は、加算前の遊技情報のポインタの2倍を加算する処理を実行する。
ステップS203:枠制御基板は、遊技情報バッファに受信データ(種別情報及びカウント情報)をセーブする処理を実行する。
ステップS204:枠制御基板は、遊技情報数に1を加算する処理を実行する。
ステップS205:枠制御基板は、カウント情報をセットする処理を実行する。
ステップS206:枠制御基板は、カウント情報を4ビット右シフト(賞球数を取得)する処理を実行する。
ステップS207:枠制御基板は、カウント情報の上位4ビットが0であるか(賞球数が0であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、カウント情報の上位4ビットが0であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS216(図21)を実行する。一方、カウント情報の上位4ビットが0であることを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS208を実行する。
ステップS208:枠制御基板は、獲得遊技球数にセーブする処理を実行する。
ステップS209:枠制御基板は、遊技球数記憶領域のアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS210:枠制御基板は、3バイト加算処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS211:枠制御基板は、遊技球数の上限に到達したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、遊技球数の上限に到達したことを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、外部結合子(2)に移行してステップS217(図21)を実行する。一方、遊技球数の上限に到達したことを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS212を実行する。
ステップS212:枠制御基板は、領域外獲得遊技球数管理処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS213:枠制御基板は、獲得遊技球数をロードする処理を実行する。
ステップS214:枠制御基板は、総賞球数を加算する処理を実行する。
ステップS215:枠制御基板は、総賞球数にセーブする処理を実行する。
ステップS215の処理を終えると、枠制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS216(図21)を実行する。
ステップS216:枠制御基板は、HC(ホールコンピュータ)不正監視優先フラグにフラグ値(01H)をセーブする処理を実行する。
ステップS217:枠制御基板は、主制御受信バッファをロード(7バイト目及び8バイト目)する処理を実行する。
ステップS218:枠制御基板は、受信役物比率及び受信連続役物比率にセーブする処理を実行する。
ステップS219:枠制御基板は、主制御受信バッファをロード(9バイト目及び10バイト目)する処理を実行する。
ステップS220:枠制御基板は、受信大当り回数にセーブする処理を実行する。
ステップS221:枠制御基板は、主制御受信バッファをロード(11バイト目及び12バイト目)する処理を実行する。
ステップS222:枠制御基板は、受信識別セグにセーブする処理を実行する。
ステップS223:枠制御基板は、主制御受信バッファをロード(13バイト目及び14バイト目)する処理を実行する。
ステップS224:枠制御基板は、受信比率セグにセーブする処理を実行する。
ステップS224の処理を終えると、枠制御基板は、呼び出し元に戻る。
〔第1の技術的特徴の課題〕
管理遊技機の主制御基板において、枠制御基板へのコマンド送信を適切に、また効率良く行いたい。
〔第1の技術的特徴の具体的構成〕
管理遊技機において、主制御基板から枠制御基板にコマンドを送信する際、C≧A÷Bとなるよう、Cを定める。
A:枠制御基板からCM基板に対するホールコン・不正監視情報の送信間隔(300ms)。
B:1回のホールコン・不正監視情報における遊技情報の最大数(15個)。
C:主制御から枠制御に送信する遊技情報の送信間隔(ms)。
C(枠コマンドインターバルタイマに設定するインターバル時間;ステップS172)は、割り込み周期4msの倍数とすることが好ましい。また、C=20msでも問題ないが、割り込み周期4msのずれや処理負荷の変動を考慮して、C=20msよりも余裕を持たせたC=24msとすることが好ましい。C=24msは、C>A÷Bとなる数であって、割り込み周期の倍数のうち最も小さい数(待機時間を短くしつつ情報量を多くする数)である。
〔第1の技術的特徴の効果〕
主制御基板において、枠制御基板へのコマンド送信を適切に、また効率良く行うことが可能となる。また、枠制御基板においても、「15個を超えた遊技情報を次回送信時まで保存する処理」が不要となり、受信した遊技情報の保存領域も最小限にできる。
〔第1の技術的特徴のまとめ〕
本実施形態の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)が設けられている。
(2)第1制御手段及び外部基板(専用ユニットのCM基板)と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)が設けられている。
(3)第2制御手段から外部基板に送信する第1情報(ホールコン・不正監視情報)の送信間隔を第1値(A)とする。
(4)1回の第1情報に含まれる第2情報(遊技情報)の最大数を第2値(B)とする。
(5)第1制御手段から第2制御手段に送信する第2情報の送信間隔を第3値(C)とする。
(6)第1制御手段は、第3値が、第1値を第2値で除算した値以上となる状態(C≧A÷Bとなる状態)で、第2制御手段に第2情報を送信する。
第1の技術的特徴によれば、第1制御手段は、第3値が、第1値を第2値で除算した値以上となる状態(C≧A÷Bとなる状態)で、第2制御手段に第2情報を送信するため、第1制御手段において、第2制御手段への情報送信を適切に、また効率良く行うことができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
また、第1の技術的特徴によれば、第2制御手段においても、所定数(15個)を超えた第2情報を次回送信時まで保存する処理が不要となり、受信した第2情報の保存領域も最小限にすることができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
さらに、第1の技術的特徴によれば、外部装置(例えば、ホールコンピュータ、専用ユニット)に送信するための情報(ホールコン・不正監視情報)や遊技に関する情報(例えば、遊技情報)を効率良く送信することができる。
〔第2の技術的特徴:主制御基板なしでも球抜き可能な構成〕
〔1.球抜き状態について〕
管理遊技機では、遊技球が筐体内に密封され、遊技者が直接遊技球を触れないようになっている。管理遊技機が遊技場に納品された状態では、管理遊技機に遊技球が入っていないため、電源を入れても遊技球を発射することができない。このため、電源を入れてガラス扉を開け、遊技球を45球前後アウト口に流し込む。そうすることで遊技球が本体内部を循環し、遊技球を発射できるようになる。
これとは逆に、遊技球を抜く場合は以下のようにする。
遊技球数(遊技者が借りた又は遊技の結果得た遊技球の数)が0でない場合、以下のいずれかの方法で遊技球数を0にする。
(a)遊技球数が0になるまで計数する(0になるまで遊技球を発射してもよい)。
(b)枠制御基板の遊技球数クリアスイッチを押下しながら電源を投入する。
遊技球数が0の状態で、枠制御基板の球抜きスイッチを押しながら管理遊技機を起動すると、枠制御基板が球抜き状態(球抜きモード)に移行する。そして、主制御基板と枠制御基板との間でコマンドの送受信を行うことで、主制御基板は、枠制御基板が球抜き状態に移行したことを把握することができる。なお、「遊技球数クリアスイッチ」及び「球抜きスイッチ」の両方を押下しながら電源を投入した場合、枠制御基板は、遊技球数を0にした上で球抜き状態に移行する。
球抜きスイッチは、枠制御基板上にあり、主制御基板のソフトは直接その状態を確認することができない。遊技球数についても枠制御基板のRWMに保存されており、主制御基板のソフトは直接その値を確認することができない。
このため、球抜きを行う場合、内部的には以下の手順により、球抜きを行う。
(a)電源投入により、主制御基板及び枠制御基板がそれぞれ起動する。
(b)主制御基板は、設定キーなどの状態を読み取る。
(c)枠制御基板は、球抜きスイッチ及び遊技球数クリアスイッチの状態を読み取る。
(d)主制御基板、枠制御基板とも初期化処理を行い、メインループへ進む。
(e)メインループでは互いにコマンド許可信号をセットし、コマンドの送受信ができるようになる。
(f)主制御基板は、起動コマンドを送信し、それに対して枠制御が返答コマンドを送信する。
(g)主制御基板は、枠制御基板から返答コマンドを受信するまでの間、待機状態として、遊技に関する処理や設定変更に関する処理を行わない。
(h)主制御基板は、枠制御基板から返答コマンドを受信することで、球抜き状態とするか否か、確定することができる。
〔2.発射可能となる条件について〕
枠制御基板では、次の4つの条件を全て満たした場合に、ハードウェア的に発射可能になる。
(条件1)ハンドルが回されており、ストップスイッチが押されていないこと。
(条件2)主制御基板の発射許可信号が許可状態であること。
(条件3)枠制御基板の発射許可信号が許可状態であること。
(条件4)ハンドルのタッチセンサが検出済であること(手などによる操作であること。)。
なお、条件1及び条件4は、ハードウェアで判定する条件であるため、ソフトでは制御しない。
そして、本実施形態では、「主制御基板が発射許可信号を許可状態で出力している状態」及び「主制御基板が接続されていない状態」で、枠制御基板から見た主制御の発射許可信号(上記条件2)が同一になるように設定している(ハードを構成する)。
〔(1)主制御の発射許可信号について〕
本実施形態において、主制御基板の発射許可信号は、負論理としている。つまり、主制御基板が枠制御基板に対して0を出力すると発射許可となり、主制御基板が枠制御基板に対して1を出力すると発射不許可となり、従来の一般的な遊技機とは逆になっている。
そして、条件2の主制御の発射許可信号については、主制御基板が接続されている場合、以下の値が設定される。
(a)電源投入からプログラム動作開始までは0(発射許可)。
(b)初期化中及び電源断時の退避処理中は1(発射不許可)。
(c)初期化後は、遊技可能状態か球抜き状態であれば0(発射許可)、それ以外(待機状態・設定変更状態等)であれば1(発射不許可)。
主制御基板で発射許可信号を制御するのは、CPU初期化処理、ダイナミック点灯処理及び電源断時の退避処理である。
一方、主制御基板が接続されていない場合に、枠制御基板に入力される発射許可信号は0(0V)となり、発射許可状態となる。
〔(2)枠制御の発射許可信号について〕
枠制御基板における発射許可信号は、以下の通りである。
(a)初期化中及び電源断時の退避処理中は0(0V)。
(b)初期化後は、球抜き状態であれば1(5V)、球抜き状態でない場合は、VL信号がONであれば1(5V)、OFFであれば0(0V)。
枠制御基板では、発射制御処理(BL_SHOT)で、発射許可信号を制御する。
〔3.主制御基板及び枠制御基板のソフトの処理について〕
以下、主制御基板及び枠制御基板のソフトのモジュールについて、「主制御基板なしでも球抜き可能な構成」と関連するモジュールについて説明する。
〔(1)CPU初期化処理(CPUINIT)〕
電源が投入され、主制御基板のソフトが動作開始した時点で、発射許可信号は0(0V)であり発射可能である。このため、ただちに発射許可信号を1(5V)に設定する。
図22は、CPU初期化処理のプログラムを示す図である。
CPU初期化処理のコードは、以下の通りである。
「CPUINIT_10:」は、CPU初期化処理の開始を示すラベルである。
〔内蔵レジスタ初期設定処理〕
「LDF HL,D_REG_SET」は、内蔵レジスタ設定テーブルのアドレスをセットする処理である。
「LDIN BQ,(HL)」は、内蔵レジスタアドレス及び格納数データをセットする処理である。
「LDINTQR (HL)」は、内蔵レジスタを設定する処理である。
「LDIN BQ,(HL)」は、内蔵レジスタアドレス及び格納数データをセットする処理である。
「LDINTQR (HL)」は、内蔵レジスタを設定する処理である。
「LD Q,HIGH @RM_RAMADR」は、RWM上位番地をセットする処理である。
本実施形態で用いる内蔵レジスタは、FE00H~FEFFHまでの機能設定レジスタ、FF00H~FFCFHまでの機能制御レジスタに分かれている。また、外部との信号のやり取りに使用する外部チップセレクトは、FFD0H~FFFFHの範囲となる。
LDINTQR命令は、RWM、内蔵レジスタ及び外部チップセレクトに対して一括で値を書き込む命令である。ただし、この命令は、書き込むアドレスの上位バイトをQレジスタで設定する必要がある。このため、上位バイトが異なる場合、処理を分ける必要がある。
最初のLDIN命令とLDINTQR命令で、FE00H~FEFFHまでの機能設定レジスタをまとめて設定し、2回目のLDIN命令とLDINTQR命令で、FF00H~FFCFHまでの機能制御レジスタを設定するが、発射許可信号を含む出力ポート1(FFF1H)も、上位バイトはFFHである。よって、2回目のLDINTQR命令で、同時にセットすることが可能である。
LDF命令は、HL命令にデータ領域のアドレスをセットする命令である。従来は「LD HL,D_REG_SET」のように3バイトを使用していたが、1200H~1DFFHまでの範囲に限り、LDF命令によって2バイトで記載できるようになっている。
LDIN命令は、HLレジスタが示すアドレスからデータをロードしつつ、HLレジスタの値を更新する。レジスタの組み合わせとしては、「CA」「EA」及び「BQ」も含まれている。
LDINTQR命令は、以下の一連の流れを自動的に行う2バイトの命令である。
(a)HLレジスタの指すテーブルから設定対象レジスタの下位バイトをロード。
(b)HLレジスタに1を加算。
(c)HLレジスタの指すテーブルから設定対象データをロード。
(d)HLレジスタに1を加算。
(e)Qレジスタを上位バイト、最初にロードしたデータを下位バイトとするアドレスに、設定対象データをセーブ(あるいは出力ポートに出力)。
(f)Bレジスタを1減算。
(g)減算後のBレジスタが0になるまで、上記を繰り返す。
図23は、内蔵レジスタ設定用テーブルのプログラムを示す図である。
内蔵レジスタ設定用テーブルのコードは、以下の通りである。
「D_REG_SET:」は、内蔵レジスタ設定用テーブルの開始を示すラベルである。テーブルの先頭部分は省略している(中略)。
〔アドレス上位バイト 格納数データ〕
「DB HIGH @S0CM___ ,@D_REG_LP2」は、SCU0コマンドレジスタアドレスと、格納数データとを示している。
「@D_REG_DT2:」は、内蔵レジスタ設定用テーブルの途中のアドレスを示すラベルである。
〔レジスタアドレス 格納データ〕
「DB LOW @S0CM___ ,11000000B」は、SCU0コマンドレジスタアドレスとSCU0コマンドレジスタの格納データとを示している。
なお、格納データの各ビットは、以下の制御内容を示している。
(a)bit7 0:何もしない [1]:送信バッファクリア
(b)bit6 0:何もしない [1]:受信バッファクリア
(c)bit5-1 00000固定
(d)bit0 [0]:何もしない 1:ブレークコード送信
「DB LOW @S2CMS__ ,00000010B」は、STU2コマンドステータスレジスタアドレスと、STU2コマンドステータスレジスタの格納データとを示している。
なお、格納データの各ビットは、以下の制御内容を示している。
(a)bit7(送信完了を示すビット)
(b)bit6(送信FIFOトリガレベルを示すビット)
(c)bit5-2 0000固定
(d)bit1 0:何もしない [1]:送信バッファクリア
(e)bit0 [0]:何もしない 1:ブレークコード送信
管理遊技機では、発射許可信号が負論理なので、まずは発射を不許可とする。
「DB LOW @OT1_PRT ,@OT1_LCE_BIT」は、出力ポート1アドレスと出力ポート1の格納データとを示している。
なお、格納データのbit6は、発射許可信号(負論理)を示している。bit6に1を設定することにより、発射を不許可とすることができる。
「@D_REG_LP2 EQU ($-@D_REG_DT2)/2」は、機能制御レジスタ設定項目数を示している。
図中の中略の部分は、FE00H~FEFFまでの内蔵レジスタに対して出力を行うためのテーブルであり、CPU初期化処理の1回目の「LDIN BQ,(HL)」命令及び「LDINTQR (HL)」命令で使用する。CPU初期化処理の2回目の「LDIN BQ,(HL)」命令により、QレジスタにはHIGH @SC0CM___(FFH)、Bレジスタには@D_REG_LP2(3)がロードされる。
続く2回目の「LDINTQR (HL)」命令によって、以下の動作を行う。
(a)SCU0の送信バッファ及び受信バッファをクリア(枠制御との送受信用)。
(b)STU2の送信バッファをクリア(サブ制御への送信用)。
(c)出力ポート1に発射許可信号を出力(負論理なので発射不許可に設定)。
図24及び図25は、CPU初期化処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図22のプログラムに一部が対応している。本処理は、主制御基板(主制御CPU)が実行する。
ステップS230:主制御基板は、スタックエリアベースアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS231:主制御基板は、内蔵レジスタ設定テーブルのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS232:主制御基板は、内蔵レジスタアドレスの上位バイト及び設定データ数をロードする処理を実行する。
ステップS233:主制御基板は、内蔵レジスタ(FFxxH)を設定する処理を実行する。
ステップS234:主制御基板は、内蔵レジスタアドレスの上位バイト及び設定データ数をロードする処理を実行する。
ステップS235:主制御基板は、内蔵レジスタ(FFxxH)及び発射許可信号の設定する処理を実行する。
ステップS236:主制御基板は、Qレジスタに作業領域先頭アドレスの上位バイトをセットする処理を実行する。
ステップS237:主制御基板は、電源投入時の入力サポートの状態を取得する処理を実行する。
ステップS238:主制御基板は、サブ制御起動待ち(演出制御基板の起動待ち)、かつ、主制御基板の電源が安定することを確認する処理を実行する。
ステップS239:主制御基板は、RWMアクセスプロテクトレジスタにRAMアクセス許可値を出力する処理を実行する。
ステップS240:主制御基板は、設定確認及び不正検出状態をクリアする処理を実行する。
ステップS241:主制御基板は、チェックサム確認処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS242:主制御基板は、チェックサムが正常であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、チェックサムが正常であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS243を実行する。一方、チェックサムが正常であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、外部結合子(2)に移行してステップS246(図25)を実行する。
ステップS243:主制御基板は、RWMクリアスイッチが押下されていたか否かを確認する処理を実行する。RWMクリアスイッチは、主制御装置に接続されている。
その結果、RWMクリアスイッチが押下されていたことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、外部結合子(3)に移行してステップS247(図25)を実行する。一方、RWMクリアスイッチが押下されていたことを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS244を実行する。
ステップS244:主制御基板は、電源復帰時の初期設定を実行する。
ステップS245:主制御基板は、設定確認処理への移行確認を実行する。
ステップS245の処理を終えると、主制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS253(図25)を実行する。
ステップS246:主制御基板は、領域外チェック処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS247:主制御基板は、作業領域初期化処理を実行する。
ステップS248:主制御基板は、RWM異常であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、RWM異常であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS249を実行する。一方、RWM異常であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS250を実行する。
ステップS249:主制御基板は、RWM異常状態指定値をセットする処理を実行する。次に、主制御基板は、ステップS252を実行する。
ステップS250:主制御基板は、設定変更条件を満たしたか否かを確認する処理を実行する。
その結果、設定変更条件を満たしたことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS251を実行する。一方、設定変更条件を満たしたことを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS252を実行する。
ステップS251:主制御基板は、設定切り替え状態指定をセットする処理を実行する。
ステップS252:主制御基板は、遊技機状態フラグを更新する処理を実行する。
ステップS253:主制御基板は、電源投入時設定処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS254:主制御基板は、枠コマンド待機状態をセットする処理を実行する。
ステップS255:主制御基板は、デイジーチェーンをリセットする処理を実行する。
ステップS256:主制御基板は、割込みを禁止する処理を実行する。
ステップS257:主制御基板は、初期値乱数更新処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS258:主制御基板は、サブコマンド送信処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS259:主制御基板は、割込みを許可する処理を実行する。
ステップS259の処理を終えると、主制御基板は、ステップS256の処理に戻って処理を継続する。これにより、メインループ処理が開始する。
〔(2)ダイナミック点灯処理(DYM_OUT)〕
初期化終了後、メインループに入り、タイマ割込みを待つ状態となる。
発射許可信号は、タイマ割込み中のダイナミック点灯処理(DYM_OUT)で制御する。ダイナミック点灯で表示するLEDのコモン信号と、発射許可信号が同じ出力ポート1に属するため、LEDのコモン信号と表示データを出力するついでに(出力する際に)、発射許可信号(及び主コマンド許可信号)を設定する。
図26は、ダイナミック点灯処理のプログラムを示す図である。
ダイナミック点灯処理のコードは、以下の通りである。
「DYM_OUT:」は、ダイナミック点灯処理の開始を示すラベルである。
〔出力ポートクリア処理〕
「XOR A,A」は、[00H]をセットする処理である。
「OUT (LOW @OT0_PRT),A」は、出力ポート0に出力する処理である。
「OUT (LOW @OTC_PRT),A」は、出力ポート12に出力する処理である。
「LD C,@OT1_MNE_BIT」は、主コマンド許可信号をセットする処理である。
「LDQ A,(LOW R_YUG_CND)」は、遊技機状態フラグをロードする処理である。
「DEC A」は、遊技機状態フラグを確認する処理である。
「CP A,@YUG_PUL_BAL-1」は、遊技機状態フラグと球抜き状態指定値と比較する処理である。
「SET C,@OT1_LCE_POS,C」は、キャリーフラグが1であればCレジスタの発射許可信号ビットに1をセットする処理である。
〔出力データ選択処理〕
「LDQ HL,LOW R_COM_CNT」は、コモンカウンタのアドレスをセットする処理である。
「ICPLDA (HL),@COM_LMT」は、コモンカウンタを更新する処理である。
「LDF HL,D_DYM_SEL」は、ダイナミック表示選択テーブルのアドレスをセットする処理である。
「RST WORDSEL」は、ワードデータ選択処理を呼び出す処理である。ワードデータ選択処理は、ワードサイズ(2バイト)のデータを取得する処理である。
「OR A,C」は、主コマンド許可信号及び発射許可信号を論理和する処理である。
〔ダイナミックポート出力処理〕
「OUT (LOW @OT1_PRT),A」は、出力ポート1に出力する処理である。
「LDQ A,(H)」は、表示データをロードする処理である。
「JTQ Z,(LOW R_YUG_CND),DYM_OUT_10」は、遊技機状態フラグが0であれば、DYM_OUT_10に分岐する処理である。
「OUT (LOW @OTC_PRT),A」は、出力ポート12に出力する処理である。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
「DYM_OUT_10:」は、ダイナミック点灯処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「OUT (LOW @OT0_PRT),A」は、出力ポート0に出力する処理である。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
遊技機状態フラグが00Hまたは20H~27Hである場合、発射可能となり、01H~17Hである場合、発射不可能となる。よって、遊技機状態フラグから1を減算した値が00H~1FHの場合、発射許可信号ビットを1(5V)、そうでない場合は0(0V)とする。なお、8ビット符号なしの演算であるため、遊技可能状態の場合は00Hから1を減算してFFH(255)となる。
図27及び図28は、ダイナミック点灯処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図26のプログラムに対応している。本処理は、主制御基板(主制御CPU)が実行する。
ステップS260:主制御基板は、Aレジスタに[00H]をセットする処理を実行する。
ステップS261:主制御基板は、出力ポート0に出力(メイン表示器データをクリア)する処理を実行する。
ステップS262:主制御基板は、出力ポート12に出力(エラー表示モニタデータをクリア)する処理を実行する。
ステップS263:主制御基板は、Cレジスタに主コマンド許可信号[80H]をセットする処理を実行する。
ステップS264:主制御基板は、遊技機状態フラグをロードする処理を実行する。
ステップS265:主制御基板は、遊技機状態フラグを確認する処理を実行する。
ステップS266:主制御基板は、球抜き状態指定値[20H]-1と比較しキャリーフラグを更新する処理を実行する。
ステップS267:主制御基板は、キャリーフラグがセット(C)ならば発射許可信号ビットをセットする処理を実行する。
ステップS268:主制御基板は、コモンカウンタのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS269:主制御基板は、コモンカウンタを更新し、更新後の値をAレジスタにロードする処理を実行する。
ステップS270:主制御基板は、ダイナミック表示選択テーブルのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS271:主制御基板は、ワードデータ選択処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS271の処理を終えると、主制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS272(図28)を実行する。
ステップS272:主制御基板は、主コマンド許可信号及び発射許可信号を論理和する処理を実行する。
ステップS273:主制御基板は、出力ポート1に出力(主コマンド許可信号、発射許可信号及び両表示器のコモン信号を出力)する処理を実行する。
ステップS274:主制御基板は、表示データをロードする処理を実行する。
ステップS275:主制御基板は、遊技機状態フラグが0であるか(すなわち、通常遊技中であるか)か否かを確認する処理を実行する。
その結果、遊技機状態フラグが0であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS277を実行する。一方、遊技機状態フラグが0であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS276を実行する。
ステップS276:主制御基板は、出力ポート12に出力(エラー表示モニタに出力)する処理を実行する。
ステップS277:主制御基板は、出力ポート0に出力(メイン表示器に出力)する処理を実行する。
ステップS276又はステップS277の処理を終えると、主制御基板は、呼び出し元に戻る。
図29は、遊技機状態フラグの内容を示す図である。
「遊技機状態フラグ」は、遊技の状態を示すフラグである。「遊技」は「可」が遊技可能を示しており、「不可」が遊技不能を示している。「発射」は「可」が発射可能を示しており、「不可」が発射不能を示している。「エラー表示モニタ」は、エラー中の表示態様を示している。「メイン表示器」は、メイン表示器に表示される表示態様を示している。詳細は、以下の通りである。
遊技機状態フラグ:遊技可能状態(00H)
遊技 :可
発射 :可
エラー表示モニタ:全消灯
メイン表示器 :通常表示
遊技機状態フラグ:設定変更状態(01H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Rn.-3
メイン表示器 :全消灯
なお、エラー表示モニタに表示される数字は、設定値を示している。この表示例は、設定値が3の場合の表示例である。
遊技機状態フラグ:設定確認状態(02H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Rn.3
メイン表示器 :全消灯
なお、エラー表示モニタに表示される数字は、設定値を示している。この表示例は、設定値が3の場合の表示例である。
遊技機状態フラグ:設定異常状態(03H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Er.1
メイン表示器 :全消灯
遊技機状態フラグ:RWM異常状態(04H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Er.2
メイン表示器 :全消灯
遊技機状態フラグ:バックアップ異常状態(05H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Er.3
メイン表示器 :全消灯
遊技機状態フラグ:不正検出状態(06H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Er.4
メイン表示器 :全消灯
遊技機状態フラグ:差球異常状態(07H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:Er.5
メイン表示器 :全消灯
遊技機状態フラグ:枠コマンド待機状態1(10H)、枠コマンド待機状態2(11H)、枠コマンド待機状態3(12H)、枠コマンド待機状態4(13H)、枠コマンド待機状態5(14H)、枠コマンド待機状態6(15H)、枠コマンド待機状態7(17H)
遊技 :不可
発射 :不可
エラー表示モニタ:全消灯
メイン表示器 :全消灯
遊技機状態フラグ:球抜き状態1(20H)、球抜き状態2(21H)、球抜き状態3(22H)、球抜き状態4(23H)、球抜き状態5(24H)、球抜き状態6(25H)、球抜き状態7(27H)
遊技 :不可
発射 :可
エラー表示モニタ:bp.表示
メイン表示器 :全消灯
図30は、出力ポートの一例を示す図である。
「名称」は、出力ポートの種別を示している。「番地」は出力ポートのアドレスを示している。「Bit」はBit0~7のうち何ビット目に対応しているかを示している。「論理」は「H」が正論理を示しており、「L」が負論理を示している。「内容」は、出力ポートの内容を示している。詳細は、以下の通りである。
名称 :出力ポート0
番地 :FFF0H(XCS0)
Bit:Bit0~7
論理 :H
内容 :Bit0=メイン表示器データ信号0、Bit1=メイン表示器データ信号1、Bit2=メイン表示器データ信号2、Bit3=メイン表示器データ信号3、Bit4=メイン表示器データ信号4、Bit5=メイン表示器データ信号5、Bit6=メイン表示器データ信号6、Bit7=メイン表示器データ信号7
名称 :出力ポート1
番地 :FFF1H(XCS1)
Bit:Bit0~7(ただし、Bit4及びBit5は未使用)
論理 :Bit0~3、7=H、Bit6=L
内容 :Bit0=メイン表示器データ信号7、Bit1=メイン表示器・エラー表示コモン信号1、Bit2=メイン表示器・エラー表示コモン信号2、Bit3=メイン表示器・エラー表示コモン信号3、Bit4、5=未使用、Bit6=発射許可信号(負論理)、Bit7=主コマンド許可信号
名称 :出力ポート3
番地 :FFF3H(XCS3)
Bit:Bit0~7(ただし、Bit2~7は未使用)
論理 :Bit0、1=H
内容 :Bit0=普通電動役物ソレノイド、Bit1=大入賞口ソレノイド、Bit2~7=未使用
名称 :出力ポート12
番地 :FFF7H(XCS7)
Bit:Bit0~7
論理 :H
内容 :Bit0=エラー表示モニタデータ信号0、Bit1=エラー表示モニタデータ信号1、Bit2=エラー表示モニタデータ信号2、Bit3=エラー表示モニタデータ信号3、Bit4=エラー表示モニタデータ信号4、Bit5=エラー表示モニタデータ信号5、Bit6=エラー表示モニタデータ信号6、Bit7=エラー表示モニタデータ信号7
〔(3)電源断時の退避処理(PRFPROC)〕
メインループで電源断予告信号がONとなった場合、割込み処理である電源断時の退避処理を開始する。この処理の冒頭で、出力ポート1に発射許可信号として1を出力する。出力ポート1の発射許可信号以外のビットは0が出力されるため、コモン信号及び主コマンド許可信号はオフになる。
図31は、電源断時の退避処理のプログラムを示す図である。
電源断時の退避処理のコードは、以下の通りである。
「PRFPROC:」は、電源断時の退避処理の開始を示すラベルである。
〔電源断予告信号検出確認処理〕
「JIBIT Z,@IN3_PWF_POS,(LOW @IN3_PRT),PRFPROC_10」は、入力ポート3の電源断予告信号ビットが0であれば、PRFPROC_10に分岐する処理である。
「EI」は、割込みを許可する処理である。
「RETI」は、割り込み前のアドレスに戻る処理である。
「PRFPROC_10:」は、電源断時の退避処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔出力ポートクリア処理〕
「OUT (LOW @OT1_PRT),@OT1_LCE_BIT」は、出力ポート1に発射許可信号を出力する処理である。
「LDF HL,D_OUT_PRT」は、出力ポートアドレステーブルのアドレスをセットする処理である。
「LD B,@PRT_CLR_LOP」は、出力ポート初期化ループカウンタをセットする処理である。
「XOR A,A」は、[00H]をセットする処理である。
「PRFPROC_20:」は、電源断時の退避処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「LD C,(HL)」は、対象アドレスの内容をロードする処理である。
「OUT (C),A」は、出力ポートに出力する処理である。
「INC HL」は、HLレジスタをインクリメントする処理である。
「DJNZ PRFPROC_20」は、ループ継続であれば、PRFPROC_20に分岐する処理である。
「CALLEX E_CLSUM」は、チェックサム算定処理を呼び出す処理である。
〔RAMプロテクト設定処理〕
「OUT (LOW @RAP____),A」は、RAMアクセスプロテクトレジスタにRAMアクセス禁止値を出力する処理である。
「PRFPROC_30:」は、電源断時の退避処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔電源断予告信号チェック処理〕
「LD HL,@PWF_LOP」は、電源断予告信号確認設定値をセットする処理である。
「PRFPROC_40:」は、電源断時の退避処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「JIBIT Z,@IN3_PWF_POS,(LOW @IN3_PRT),PRFPROC_30」は、入力ポート3の電源断予告信号ビットが0であれば、PRFPROC_30に分岐する処理である。
「DEC HL」は、HLレジスタをデクリメントする処理である。
「JR NTZ,PRFPROC_40」は、第2ゼロフラグが0であれば、PRFPROC_40に分岐する処理である。
「JP CPUINIT」は、[0000H]番地へジャンプする処理である。
図32及び図33は、電源断時の退避処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図31のプログラムに対応している。本処理は、主制御基板(主制御CPU)が実行する。
ステップS280:主制御基板は、電源断予告信号がONであるか否かを確認(再確認)する処理を実行する。
その結果、電源断予告信号がONであることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS282を実行する。一方、電源断予告信号がONであることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS281を実行する。
ステップS281:主制御基板は、割込みを許可する処理を実行する。
ステップS281の処理を終えると、主制御基板は、割込み前のアドレスに戻る。
ステップS282:主制御基板は、出力ポート1に発射許可信号を出力する処理を実行する。
ステップS283:主制御基板は、出力ポートアドレステーブルのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS284:主制御基板は、出力ポート初期化ループカウンタをセットする処理を実行する。
ステップS285:主制御基板は、Aレジスタに[00H]をセットする処理を実行する。
ステップS286:主制御基板は、対象アドレスの内容をロードする処理を実行する。
ステップS287:主制御基板は、出力ポートに[00H]を出力する処理を実行する。
ステップS288:主制御基板は、HLレジスタをインクリメントする処理を実行する。
ステップS289:主制御基板は、ループ継続であるか(すなわち、ステップS286からステップS288までの処理を再び実行するか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ループ継続であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS286を実行する。一方、ループ継続であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS290(図33)を実行する。
ステップS290:主制御基板は、チェックサム算定処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS291:主制御基板は、RWMアクセスプロテクトレジスタにRAMアクセス禁止値を出力する処理を実行する。
ステップS292:主制御基板は、電源断予告信号確認設定値をセットする処理を実行する。
ステップS293:主制御基板は、電源断予告信号がオンであるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、電源断予告信号がオンであることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS292を実行する。一方、電源断予告信号がオンであることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS294を実行する。
ステップS294:主制御基板は、HLレジスタをデクリメントする処理を実行する。
ステップS295:主制御基板は、第2ゼロフラグが0であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、第2ゼロフラグが0であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS293を実行する。一方、第2ゼロフラグが0であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、[0000H]番地にジャンプする処理を実行する。
〔(4)発射制御処理(BL_SHOT)〕
図34は、発射制御処理のプログラムを示す図である。発射制御処理は、枠制御基板が実行する。
発射制御処理のコードは、以下の通りである。
「BL_SHOT:」は、発射制御処理の開始を示すラベルである。
〔発射停止処理〕
「RESQ @OT3_HKS_NUM,(LOW R_OT3_PRT)」は、発射許可信号をリセットする処理である。
〔球抜き状態確認処理〕
「LD A,(R_E_TMN_FLG)」は、球抜き状態フラグをロードする処理である。
「JR NTZ,BL_SHOT_10」は、0以外(球抜き)であれば、BL_SHOT_10に分岐する処理である。
〔VL信号確認処理〕
「CALLF VLCHECK」は、VL信号確認処理を呼び出す処理である。
「RET Z」は、確認結果が0であればリターンする処理である。
「BL_SHOT_10:」は、発射制御処理の途中のアドレスを示すラベルである。
〔発射許可処理〕
「SETQ @OT3_HKS_NUM,(LOW R_OT3_PRT)」は、発射許可信号をセットする処理である。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
このプログラムでは、まず、出力ポート3バッファの発射許可信号ビット(ビット2)をリセットする。続いて、球抜き状態であるか否かを調べ、球抜き状態であればBL_SHOT_10へ分岐し、発射許可信号ビットをセットする。球抜き状態でない場合は、VL信号確認処理を呼び出し、CM基板が接続されているかを確認する。CM基板が接続されていない場合、呼び出し元に戻る。CM基板が接続されている場合は、発射許可信号ビットをセットする。本モジュールで設定した出力ポート3バッファの値を、出力ポート3に実際に出力するのは、ポート出力処理(OUT_PRC)になる。この処理もタイマ割込み中に呼ばれる処理である。なお、VL信号確認処理及びポート出力処理の詳細は省略する。
図35は、発射制御処理の手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図34のプログラムに対応している。本処理は、枠制御基板(枠制御CPU)が実行する。
ステップS300:枠制御基板は、出力ポート3バッファの発射許可信号をリセットする処理を実行する。
ステップS301:枠制御基板は、球抜き状態フラグをロードする処理を実行する。
ステップS302:枠制御基板は、第2ゼロフラグが0であるか(すなわち、球抜き状態であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、第2ゼロフラグが0であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、ステップS305を実行する。一方、第2ゼロフラグが0であることを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS303を実行する。
ステップS303:枠制御基板は、VL信号確認処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS304:枠制御基板は、ゼロフラグが0であるか(すなわち、CM基板と未接続であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが0であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板は、呼び出し元に戻る。一方、ゼロフラグが0であることを確認できない場合(No)、枠制御基板は、ステップS305を実行する。
ステップS305:枠制御基板は、出力ポート3バッファの発射許可信号をセットする処理を実行する。
ステップS305の処理を終えると、枠制御基板は、呼び出し元に戻る。
〔第2の技術的特徴の課題〕
管理遊技機において、本体のみ(主制御基板を含む遊技盤がない状態)でも球抜きをしたい。以下、「主制御基板を含む遊技盤」を単に「主制御基板」と表記することもある。
〔第2の技術的特徴の具体的構成〕
本実施形態では、「主制御基板が接続されており、主制御基板が発射許可信号を許可状態にした場合」及び「主制御基板が接続されていない場合」において、枠制御基板が読み取る発射許可信号の内容を一致させている。
例えば、本実施形態の場合、主制御が出力する発射許可信号を負論理としており、発射許可状態=0(0V)、発射不許可状態=1(5V)となる。主制御基板が接続されていない場合は発射許可信号が0(0V)となり、発射許可状態と一致する。
〔主制御基板と枠制御基板とが接続されている場合〕
初期化中、設定変更中などの場合は発射許可信号に1(発射不可能)を設定し、発射を不可能とする。この状態で、枠制御基板から球抜きコマンドを受信した場合、球抜き中となり、発射許可信号に0(発射可能)を設定する。これにより、球抜きのための発射を行うことが可能となる。
〔主制御基板と枠制御基板とが接続されていない場合〕
主制御基板が接続されていないため、枠制御基板が発射許可信号を読み取ると0となり、これは発射可能である状態と同一である。このため、枠制御基板は発射を行うことが可能となる。
〔第2の技術的特徴の効果〕
本体のみ(主制御基板を含む遊技盤がない状態)でも、球抜きのための発射を行うことが可能となる。
〔第2の技術的特徴のまとめ〕
本実施形態の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)が設けられている。
(2)第1制御手段と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)が設けられている。
(3)第1制御手段は、遊技球の発射許可状態(0)又は遊技球の発射不許可状態(1)を示す発射許可信号を第2制御手段に送信可能である。
(4)第2制御手段は、発射許可信号が発射許可状態(0)を示している場合、遊技球を発射可能である。
(5)発射許可信号は、第1制御手段と第2制御手段とが接続されており所定条件を満たしている(主制御基板が発射許可信号に0(発射可能状態)を設定している)第1状態と、第1制御手段と第2制御手段とが接続されていない第2状態とにおいて、発射許可状態(0)に設定される。
第2の技術的特徴によれば、第2制御手段のみ(本体のみ、すなわち、第1制御手段を含む遊技盤が第2制御手段に接続されていない状態)でも、遊技球を発射して球抜きを行うことが可能となり、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
また、第2の技術的特徴によれば、第1制御手段が発射許可信号に発射許可状態(0)を設定することにより、第1制御手段と第2制御手段との接続時において確実に遊技球を発射することができる。
〔第3の技術的特徴:管理遊技機の主制御基板における、球抜き状態信号の受信確認タイミングについて〕
〔1.球抜き状態について〕
球抜き状態については、〔第2の技術的特徴:主制御基板なしでも球抜き可能な構成〕で説明した通りである。
主制御基板・枠制御基板とも、ソフトの状態はおおまかに「初期化」、「メインループ・タイマ割込み」及び「電源断時の退避処理」の3つに分けることができる。このうち、枠制御基板とコマンドの送受信を行うのは「メインループ・タイマ割込み」のみである。このため、主制御基板のソフトは、初期化の時点では球抜き状態であるか否かを把握することができない。
主制御基板は、設定変更条件を満たして起動し、枠制御基板は、球抜き条件を満たして起動することがあり得る。そのような場合、主制御基板は、設定変更を行うものとして、ラムクリア等を実施し、メインループに入る。このとき、主制御基板は、設定変更の待機状態であるが、球抜きコマンドを受信した場合、設定変更に進まず球抜き状態に移行する。
枠制御基板からの返答コマンド受信前の主制御基板は、待機状態として、遊技に係る処理・設定変更に係る処理・エラー報知処理等は行わないし、遊技球の発射も不可能である。球抜き状態では、遊技球数は0であるが、遊技球を発射することができる。そして、この状態は、電源断により終了する。なお、主制御基板が設定変更状態であり、枠制御基板が球抜き状態である場合、設定変更は行わず球抜き状態となるが、主制御基板は設定変更の条件を満たしていたことはバックアップにより記憶している。
電源断により球抜き状態を終了し、再度電源投入を行った場合、主制御基板は、設定変更状態となる。つまり、設定変更中に電源断を行った場合と同様になる。なお、設定確認については、電源断で終了する。よって、再度電源を投入した場合に設定確認の条件を満たしていなければ、設定確認状態には移行しない。
次に、主制御基板側の手順例の概略を説明する。
図36は、主制御電源投入時処理の手順例を示すフローチャートである。
ステップS310:主制御基板は、設定変更の条件を満たしたか否かを確認する処理を実行する。
その結果、設定変更の条件を満たしたことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS311を実行する。一方、設定変更の条件を満たしたことを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS313を実行する。
ステップS311:主制御基板は、遊技機状態フラグに設定変更をセットする処理を実行する。
ステップS312:主制御基板は、設定値以外の使用領域のRWMをクリアする処理を実行する。
ステップS313:主制御基板は、その他初期化処理を実行する。
ステップS314:主制御基板は、遊技機状態フラグから球抜き状態を削除し、待機状態を付加する処理を実行する。
ステップS315:主制御基板は、メインループの処理(タイマ割込み待ち処理)を実行する(メインループに移行する)。
図37は、タイマ割込み処理の手順例を示すフローチャートである。
ステップS320:主制御基板は、主コマンド受信処理を呼び出す処理を実行する。主コマンドは、枠制御基板から送信されてくるコマンドである。
ステップS321:主制御基板は、枠制御管理処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS322:主制御基板は、その他のタイマ割込み処理を実行する。
ステップS322の処理を終えると、主制御基板は、メインループに戻る。
図38は、主コマンド受信処理の手順例を示すフローチャートである。
ステップS330:主制御基板は、枠制御基板から返答コマンドを受信したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠制御基板から返答コマンドを受信したことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS331を実行する。一方、枠制御基板から返答コマンドを受信したことを確認できない場合(No)、主制御基板は、タイマ割込み処理(図37)に戻る。
ステップS331:主制御基板は、遊技機状態フラグから待機状態を削除する処理を実行する。
ステップS332:主制御基板は、枠制御基板から受信したコマンドに球抜きが含まれているか否か(球抜き状態を示す情報が含まれているか否か)を確認する処理を実行する。
その結果、枠制御基板から受信したコマンドに球抜きが含まれていることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS333を実行する。一方、枠制御基板から受信したコマンドに球抜きが含まれていることを確認できない場合(No)、主制御基板は、タイマ割込み処理(図37)に戻る。
ステップS333:主制御基板は、遊技機状態フラグに球抜き状態を付加する処理を実行する。
ステップS333の処理を終えると、主制御基板は、タイマ割込み処理(図37)に戻る。
〔2.主コマンド受信処理(RCV_PRC)の詳細〕
主コマンド受信処理では、枠制御基板から返答コマンドを受信したときに、球抜き状態であるか否かを調べて主制御基板の状態を確定する。
〔(1)主コマンド受信処理の詳細〕
図39~図41は、主コマンド受信処理の手順例を示すフローチャートである。なお、図38のフローチャートは、主コマンド受信処理の概要を示しており、図39~図41のフローチャートは、主コマンド受信処理の詳細を示している。
ステップS340:主制御基板は、受信FIF0に3バイト以上のデータが存在しているか否かを確認する処理を実行する。
その結果、受信FIF0に3バイト以上のデータが存在していることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS341を実行する。一方、受信FIF0に3バイト以上のデータが存在していることを確認できない場合(No)、主制御基板は、外部結合子(2)に移行して呼び出し元に戻る(図41)。
ステップS341:主制御基板は、SCU0データレジスタのアドレスをセットする処理を実行する。
ステップS342:主制御基板は、枠情報をロード(受信FIF0からコマンドを取得)する処理を実行する。
ステップS343:主制御基板は、差球情報をロード(受信FIF0からコマンドを取得)する処理を実行する。
ステップS344:主制御基板は、チェックサムを算定する処理を実行する。
ステップS345:主制御基板は、チェックサムを確認する(受信FIF0からコマンドを取得し、算定したチェックサムと比較する)処理を実行する。
ステップS346:主制御基板は、受信FIF0をクリアする処理を実行する。
ステップS347:主制御基板は、チェックサムが正しいか否かを確認する処理を実行する。
その結果、チェックサムが正しいことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS348を実行する。一方、チェックサムが正しいことを確認できない場合(No)、主制御基板は、外部結合子(2)に移行して呼び出し元に戻る(図41)。
ステップS348:主制御基板は、差球情報保存バッファに差球情報をセーブする処理を実行する。
ステップS349:主制御基板は、枠情報を16で除算し、起動情報及び契機情報をBレジスタにセットし、エラー番号をAレジスタにセットする処理を実行する。
ステップS350:主制御基板は、枠制御エラー番号保存バッファにエラー番号をセーブする処理を実行する。
ステップS351:主制御基板は、Bレジスタを4で除算し、起動情報をBレジスタ、契機情報をAレジスタにセットする処理を実行する。
ステップS352:主制御基板は、契機情報をデクリメントしゼロフラグを更新する処理を実行する。
ステップS353:主制御基板は、デクリメント後の契機情報をCレジスタに退避する処理を実行する。
ステップS354:主制御基板は、Aレジスタに遊技機状態フラグをロードする処理を実行する。
ステップS354の処理を終えると、主制御基板は、外部結合子(1)に移行してステップS355(図40)を実行する。
ステップS355:主制御基板は、ゼロフラグが0(NZ)であるか(すなわち、契機情報が返答以外であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが0(NZ)であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS358を実行する。一方、ゼロフラグが0(NZ)であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS356を実行する。
ステップS356:主制御基板は、返答受信済フラグに[01H]をセーブする処理を実行する。
ステップS357:主制御基板は、Aレジスタの枠コマンド待機状態ビットをリセットする処理を実行する。
ステップS358:主制御基板は、起動情報(Bレジスタ)を2回デクリメントしゼロフラグを更新する処理を実行する。
ステップS359:主制御基板は、ゼロフラグが1(Z)ならば、Aレジスタの球抜き状態ビットをセットする処理を実行する。
ステップS360:主制御基板は、Aレジスタが変化した(Aレジスタの値が変わった)か否かを確認する処理を実行する。
その結果、Aレジスタが変化したことを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS361を実行する。一方、Aレジスタが変化したことを確認できない場合(No)、主制御基板は、外部結合子(3)に移行してステップS369(図41)を実行する。
ステップS361:主制御基板は、遊技状態フラグにAレジスタの値をセーブする処理を実行する。
ステップS362:主制御基板は、BCレジスタを退避(Bレジスタは起動情報-2)する処理を実行する。
ステップS363:主制御基板は、ワードデータ選択処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS364:主制御基板は、BCレジスタを復帰する処理を実行する。
ステップS365:主制御基板は、Bレジスタをインクリメントしゼロフラグを更新する処理を実行する。
ステップS366:主制御基板は、ゼロフラグが0(NZ)であるか(すなわち、契機情報が遊技球数クリア以外であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが0(NZ)であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、外部結合子(3)に移行してステップS369(図41)を実行する。一方、ゼロフラグが0(NZ)であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS367を実行する。
ステップS367:主制御基板は、サブコマンド「遊技球数クリア指定」をセットする処理を実行する。
ステップS368:主制御基板は、サブコマンドセット処理を呼び出す処理を実行する。サブコマンドセット処理は、演出制御基板に送信するコマンドをコマンド送信用のバッファにセットする処理である。
ステップS368の処理を終えると、主制御基板は、外部結合子(3)に移行してステップS369(図41)を実行する。
ステップS369:主制御基板は、起動情報(Cレジスタ)をデクリメントしゼロフラグを更新する処理を実行する。
ステップS370:主制御基板は、ゼロフラグが0(NZ)であるか(すなわち、起動情報が計数以外であるか)否かを確認する処理を実行する。
その結果、ゼロフラグが0(NZ)であることを確認した場合(Yes)、主制御基板は、ステップS373を実行する。一方、ゼロフラグが0(NZ)であることを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS371を実行する。
ステップS371:主制御基板は、サブコマンド「計数発生指定」をセットする処理を実行する。
ステップS372:主制御基板は、サブコマンドセット処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS373:主制御基板は、枠制御エラー番号保存バッファをAレジスタにロードする処理を実行する。
ステップS374:主制御基板は、Aレジスタのビット7をセットする処理を実行する。
ステップS375:主制御基板は、枠制御エラー番号が前回値と一致するか否かを確認する処理を実行する。
その結果、枠制御エラー番号が前回値と一致することを確認した場合(Yes)、主制御基板は、呼び出し元に戻る。一方、枠制御エラー番号が前回値と一致することを確認できない場合(No)、主制御基板は、ステップS376を実行する。
ステップS376:主制御基板は、枠制御エラー番号前回値にAレジスタをセーブする処理を実行する。
ステップS377:主制御基板は、枠制御エラー番号保存バッファをAレジスタにロードする処理を実行する。
ステップS378:主制御基板は、サブコマンド「計数発生指定」をセットする処理を実行する。
ステップS379:主制御基板は、サブコマンドセット処理を呼び出す処理を実行する。
ステップS379の処理を終えると、主制御基板は、呼び出し元に戻る。
〔(2)主コマンドの詳細〕
主コマンドは2バイトのデータと1バイトのチェックサムで構成されており、合計3バイトである。1バイト目は枠情報であり、内容は以下の通り2ビットの起動情報、2ビットの契機情報及び4ビットのエラー情報を合成したものである。
図42は、枠情報の詳細を示す図である。
「bit7、6」は「起動情報」を示している。具体的には、「0:復電」であり、「1:遊技球数クリア」であり、「2:球抜き状態」であり、「3:初期化」である。
「bit5、4」は「契機情報」を示している。具体的には、「0:エラー発生・解除」であり、「1:返答」であり、「2:計数」であり、「3:貸出」である。
「bit3~0」は「エラー情報(0~15)」を示している。具体的には、「0:エラー未発生」であり、「1:専用ケーブル断線」である。その他は省略する。
2バイト目は、枠制御制御で計算した差球情報を1000で除算した結果が格納される。なお、差球がマイナスの場合は、0となる。3バイト目はチェックサムであり、1バイト目と2バイト目の和の下位1バイトが格納される。
〔(3)主コマンド受信処理の詳細〕
主コマンド受信処理の詳細は、以下の通りである。
〔(a)受信確認処理〕
主コマンドはデータ2バイト、チェックサム1バイトの3バイト構成である。送信FIFOに3バイトの受信データがセットされていない場合、ここで呼び出し元に戻る。
図43は、受信確認処理のプログラムを示す図である。なお、以下の図43~図50のプログラムは、図39~図41のフローチャートに対応している。
「RCV_PRC:」は、受信確認処理の開始を示すラベルである。
〔SCU0受信FIFOトリガレベル確認処理〕
「RIBIT Z,@S0RFTL_POS,(LOW @S0ST___)」は、SCU0ステータスレジスタアドレスのSCU0受信FIFOトリガレベルフラグビットが0であればリターンする処理である。
〔(b)チェックサム確認処理〕
チェックサム確認処理では、受信FIFOからデータを取得し、チェックサムを算定する。
図44は、チェックサム確認処理のプログラムを示す図である。
〔チェックサム確認処理〕
「LD HL,@S0DT___」は、SCU0データレジスタアドレスをセットする処理である。
「LD B,(HL)」は、対象アドレスの内容をロードする処理である。
「LD C,(HL)」は、対象アドレスの内容をロードする処理である。
「LD A,B」は、チェックサムを算定する処理である。
「ADD A,C」は、Aレジスタの値にCレジスタの値を加算する処理である。
「SUB A,(HL)」は、チェックサムを確認する処理である。
「OUT (LOW @S0CM___),@S0RCL__」は、SCU0送信FIFOクリアビットクリアを出力する処理である。
「RET NZ」は、ゼロフラグが0であればリターンする処理である。
Bレジスタに枠情報を読み出し、Cレジスタに差球情報を読み出し、その和を求めてチェックサムデータを減算する。その結果が0でない場合、チェックサム異常として呼び出し元に戻る。なお、特にエラー報知はしない。
主コマンドは、データが3バイト構成であることから、途中にノイズが入ってしまうと、その後データの構成がずれてしまう。
「枠情報」+「差球情報」+「チェックサム」が送信されていても、主制御側は「ノイズ」+「枠情報」+「差球情報」の形式で受信してしまう。その次のコマンドも「前コマンドのチェックサム」+「枠情報」+「差球情報」となってしまい、コマンドがずれた状態が永久に続く。それを防ぐため、3バイト受信するごとに受信FIFOをクリアする。この場合でも「ノイズ」が入ってしまったコマンドは破棄することになるが、その時点でFIFOをクリアするため、次のコマンドからは正しく受信することができる。
〔(c)情報格納処理〕
情報格納処理では、チェックサムが正しい場合、受信したコマンドの解析を行う。
図45は、情報格納処理のプログラムを示す図である。
〔情報格納処理〕
「LDQ (LOW R_MY__CNT),C」は、差球情報保存バッファにセーブする処理である。
(#1)「DIV A,B,16」は、枠情報を16で除算する処理である。
「LDQ (LOW R_WAK_ERR),A」は、枠制御エラー番号保存バッファにセーブする処理である。
(#2)「DIV A,B,4」は、枠情報を4で除算する処理である。
(#3)「DEC A」は、契機情報を確認する処理である。
「LD C,A」は、Aレジスタの値をCレジスタにロードする処理である。
「LDQ A,(LOW R_YUG_CND)」は、遊技機状態フラグをロードする処理である。
(#4)「JR NZ,RCV_PRC_10」は、ゼロフラグが0であれば、RCV_PRC_10に分岐する処理である。
「LDQ (LOW R_WAT_ACK),01H」は、返答受信済フラグに[01H]をセットする処理である。
「RES @YUG_WAT_POS,A」は、枠コマンド待機状態ビットをリセットする処理である。
(#1)では、枠情報をエラー情報とそれ以外に切り分ける。この結果、Bレジスタに起動情報及び契機情報が、Aレジスタにエラー情報が設定される。
(#2)では、起動情報と契機情報の切り分けを行う。この結果、Bレジスタに起動情報を格納し、Aレジスタに契機情報を格納する。
(#3)では、契機情報を1減算する。減算前の契機情報が1(返答)であった場合ゼロフラグがセットされ、そうでない場合はリセットされる。
(#4)では、(#3)でゼロフラグがリセットされた場合(契機情報が返答でない場合)、RCV_PRC_10へ分岐する。
契機情報が返答である場合、返答受信済フラグに[01H]をセットし、また、遊技機状態フラグの枠コマンド待機状態ビットをリセットする。
〔(d)起動情報確認処理〕
起動情報確認処理では、球抜き状態であるか否かの確認を行う。
図46は、起動情報確認処理のプログラムを示す図である。
「RCV_PRC_10:」は、起動情報確認処理の開始を示すラベルである。
〔起動情報確認処理〕
「DEC B」は、起動情報を確認(デクリメント)する処理である。
「DEC B」は、起動情報を確認(デクリメント)する処理である。
(#1)「SET Z,@YUG_PUL_POS,A」は、ゼロフラグが1であればAレジスタの球抜き状態ビットに1をセットする処理である。
起動情報(Bレジスタ)が2(球抜き)である場合、「DEC B」命令を2回実行するとゼロフラグがセットされる。そうでない場合、ゼロフラグがリセットされる。
(#1)では、ゼロフラグがセットされていた場合(球抜きの場合)、Aレジスタの球抜き状態ビットに1をセットする。
〔(e)サブコマンド群設定処理〕
サブコマンド群設定処理では、「(c)情報格納処理」及び「(d)起動情報確認処理」で、Aレジスタが更新された場合、遊技機状態フラグを更新する。
図47は、サブコマンド群設定処理のプログラムを示す図である。
「JCPQ Z,A,(LOW R_YUG_CND),RCV_PRC_20」は、遊技機状態フラグと比較しゼロフラグが1であれば、RCV_PRC_20に分岐する処理である。
「LDQ (LOW R_YUG_CND),A」は、遊技機状態フラグにセーブする処理である。
「PUSH BC」は、BCレジスタを退避する処理である。
「CALLF SBSTAUP」は、サブコマンド群セット処理を呼び出す処理である。
「POP BC」は、BCレジスタを復帰する処理である。
(#1)では、遊技機状態フラグを変更するか否かを判定する。遊技状態フラグを変更する場合、(#2)でAレジスタを遊技機状態フラグにセーブする。また、(#3)でサブコマンド群セット処理を呼び出し、起動コマンドを含むコマンド群のセットを行う。
〔(f)遊技球数クリア発生指定コマンドセット処理〕
遊技球数クリア発生指定コマンドセット処理では、サブコマンド群設定処理の後、遊技球数クリア発生指定コマンドのセットを行う。
図48は、遊技球数クリア発生指定コマンドセット処理のプログラムを示す図である。
「INC B」は、Bレジスタをインクリメントする処理である。
「JR NZ,RCV_PRC_20」は、ゼロフラグが0であれば、RCV_PRC_20に分岐する処理である。
〔遊技球数クリア発生指定コマンドセット処理〕
「LD DE,@CMD_WAK_YCL」は、遊技球数クリア発生指定をセットする処理である。
「RST SBCMDST」は、サブコマンドセット処理を呼び出す処理である。
Bレジスタの起動情報は、本来の値よりマイナス2されているため、遊技球数クリアの場合は1ではなく-1(FFH)が格納されている。そこで、「INC B」命令により1を加算し、その結果が0であれば遊技球数クリア発生指定コマンドを設定する。
〔(g)計数発生指定コマンドセット処理〕
計数発生指定コマンドセット処理において、Cレジスタの契機情報は、本来より1マイナスされた値が格納されている。よって、計数(2)の場合は、Cレジスタには1が格納されており、「DEC C」命令でさらに1を減らした結果、0となれば計数であり、0でなければ計数でないと判断する。計数であるなら計数発生指定コマンドをセットする。
図49は、計数発生指定コマンドセット処理のプログラムを示す図である。
「RCV_PRC_20:」は、計数発生指定コマンドセット処理の開始を示すラベルである。
「DEC C」は、契機情報を確認する処理である。
「JR NZ,RCV_PRC_25」は、ゼロフラグが0であれば、RCV_PRC_25に分岐する処理である。
〔計数発生指定コマンドセット処理〕
「LD DE,@CMD_WAK_KEI」は、計数発生指定をセットする処理である。
「RST SBCMDST」は、サブコマンドセット処理を呼び出す処理である。
〔(h)枠エラーコマンド設定処理〕
枠エラーコマンド設定処理では、枠エラーの状態が変化した場合、枠制御エラー発生指定コマンドをセットする。また、枠エラーコマンド設定処理では、エラー未発生の場合にもコマンドを送信する。
図50は、枠エラーコマンド設定処理のプログラムを示す図である。
「RCV_PRC_25:」は、枠エラーコマンド設定処理の開始を示すラベルである。
〔枠エラーコマンド設定処理〕
「LDQ A,(LOW R_WAK_ERR)」は、枠制御エラー番号保存バッファをロードする処理である。
「SET 7,A」は、Aレジスタのビット7に1をセットする処理である。
「JCPQ Z,A,(LOW R_WAK_OLD),RCV_PRC_30」は、枠制御エラー番号前回値と比較しゼロフラグが1であれば、RCV_PRC_30に分岐する処理である。
「LDQ (LOW R_WAK_OLD),A」は、枠制御エラー番号前回値にセーブする処理である。
「LDQ A,(LOW R_WAK_ERR)」は、枠制御エラー番号保存バッファをロードする処理である。
「LD DE,@CMD_WAK_ERR」は、枠制御エラー発生指定をセットする処理である。
「RST SBCMDST」は、サブコマンドセット処理を呼び出す処理である。
「RCV_PRC_30:」は、枠エラーコマンド設定処理の途中のアドレスを示すラベルである。
「RET」は、呼び出し元に戻る処理である。
〔第3の技術的特徴の課題〕
管理遊技機の主制御基板において、球抜き状態の把握を適切に行いたい。
〔第3の技術的特徴の具体的構成〕
管理遊技機の電源投入後、主制御基板のソフトは初期化を完了させたのち、メインループ処理に移行し、コマンド受信可能状態となる。
枠制御基板のソフトは、枠制御基板に搭載された球抜きスイッチの操作に基づき、主制御基板がコマンド受信可能となった後(主制御基板から起動コマンドを受信した後)、球抜きコマンド(主コマンドの起動情報に含まれる球抜き状態に移行したことを示す情報)を送信する。
主制御基板のソフトは、枠制御基板からの球抜きコマンドを受信し、球抜き状態へ移行するか否かを決定する。
〔第3の技術的特徴の効果〕
主制御基板において、球抜き状態の把握を適切に行うことが可能となる。
〔第3の技術的特徴のまとめ〕
本実施形態の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)が設けられている。
(2)第1制御手段と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)が設けられている。
(3)第1制御手段は、電源投入時の初期化処理が完了した後のメインループ処理に移行した後に、第2制御手段から情報を受信可能な受信可能状態となる。
(4)第2制御手段は、所定の操作部材(球抜きスイッチ)の操作に基づく特別状態(球抜き状態)に移行した場合、第1制御手段が受信可能状態となった後に、第2制御手段が特別状態に移行したことを示す特別情報(主コマンドの起動情報に含まれる球抜き状態に移行したことを示す情報)を第1制御手段に送信する。
(5)第1制御手段は、受信した特別情報に基づいて、第2制御手段が特別状態(球抜き状態)に移行したことを確認可能とする(球抜き状態ビットの1をセットする)。
第3の技術的特徴によれば、受信した特別情報に基づいて第2制御手段が特別状態(球抜き状態)に移行したことを確認可能とするため、第1制御手段において、特別状態の把握を適切に行うことが可能となり、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
また、第3の技術的特徴によれば、第1制御手段において、球抜き状態の把握を適切に行うことが可能となる。
次に、管理遊技機の詳細について説明する。
以下に説明する第1章及び第2章は、各章に記載されている内容を単独で用いることもでき、各章に記載されている内容を組み合わせて用いることもできる。また、各章に記載されている内容は、上述した管理遊技機と組み合わせて用いることもできる。なお、以下の各章においては、同一の機能を有する部材であっても、各章ごとに異なる符号を付して説明している場合もある。また、上述した管理遊技機と同一の機能を有しているか否かに関わらず、上述した管理遊技機と異なる符号を付して説明している場合もある。一の章の内容が他の章の内容と異なる場合は、いずれかの章の内容を採用することができ、各章の内容によって説明の内容が不足している場合は、別の章の内容又は上述した管理遊技機の説明によって補うことができる。
以下、第1章及び第2章を順番に説明する。
〔第1章〕
〔主制御基板-枠制御基板間のインターフェースの仕様〕
〔1.用語説明〕
以下、本章で使用する用語について説明する。
〔No1〕
管理遊技機とは、遊技機情報センタに遊技機の各種情報を出力可能な機能を有する遊技機である(以下、単に遊技機という場合もある)。
〔No2〕
主制御CPUとは、遊技機の主制御基板に搭載されたCPUである(以下、単に主制御という場合もある)。
〔No3〕
枠制御CPUとは、遊技機の枠制御基板に搭載されたCPUである(以下、単に枠制御という場合もある)。
〔No4〕
専用ユニットとは、遊技機専用のユニットである。
〔No5〕
専用ユニットメイン基板とは、専用ユニットのメイン基板である(以下、DM(Dedicated unit Main substrate)という場合もある)。
〔No6〕
制御マイコンとは、専用ユニット制御CPUである(以下、DC(Dedicated unit control CPU)という場合もある)。
〔No7〕
CM基板(Communication security Monitoring)とは、DMに搭載されて、遊技機との通信及びDMを介して遊技機情報センタと通信するためのセキュリティ監視基板である。
〔No8〕
CMマイコンとは、CM基板に搭載されたセキュリティマイコンである(以下、CMという場合もある)。
〔No9〕
専用インターフェースとは、遊技機と専用ユニット間の通信仕様を規定するためのインターフェースである。
〔No10〕
遊技機情報センタとは、遊技機から出力される各種情報を収集するセンタである。
〔No11〕
カード会社データセンタとは、遊技機情報センタと接続するカード会社のセンタである(以下、各社センタという場合もある)。
〔No12〕
管理コンピュータとは、専用ユニットと接続するコンピュータである。
〔No13〕
ホールコンピュータとは、ホールコン出力BOXから出力される各種情報を収集するコンピュータ(以下、HCという場合もある)。
〔No14〕
ホールコン出力BOXとは、専用ユニットと接続して、HCへ各種情報を出力するためのシリアル/パルス変換機器である(以下、HCBOXという場合もある)。
〔No15〕
主制御チップID番号とは、遊技機の主制御チップID番号である。ID番号は、製造メーカにより呼称が異なる。例えば、V5世代チップの呼称は、チップ個別ナンバーという場合もあれば、チップコードという場合もある。V6世代チップの呼称は、IDナンバーである。
〔No16〕
枠制御チップID番号とは、遊技機の枠制御チップID番号である。ID番号は、製造メーカにより呼称が異なる。例えば、V5世代チップの呼称は、チップ個別ナンバーという場合もあれば、チップコードという場合もある。V6世代チップの呼称は、IDナンバーである。
〔No17〕
遊技球数とは、遊技機で発射可能な球数である。
〔No18〕
計数球数とは、遊技機が送信した計数球数である。
〔No19〕
貸出球数とは、専用ユニットが送信した貸出球数である。
〔No20〕
持ち球数とは、専用ユニットが受信した計数球数、及び、カード会社で管理する球数である。
〔No21〕
遊技機情報とは、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の総称である。
〔No22〕
遊技機設置情報とは、遊技機種類、主/枠制御のメーカコード、製品コード、チップID番号である。
〔No23〕
遊技機性能情報とは、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率等である。
〔No24〕
ホールコン情報とは、大当り、確率変動、変動時間短縮、各入賞口の入賞球数等である。
〔No25〕
不正監視情報とは、不正検知状態1を示す情報である。
〔No26〕
エラー情報とは、遊技機エラー状態を示す情報である。
〔2.適用範囲〕
以下に示す構成は、主制御基板と枠制御基板間のインターフェースの仕様に適用可能である(図51のA参照)。
〔3.システム構成図〕
図51は、管理遊技機のシステム構成図を示す図である。
図中の二重線は、ハードインターフェースを示しており、実線はソフトインターフェース(通信電文)を示している。
〔ハードインターフェース〕
遊技機情報センタ3010、各社センタ3020、管理コンピュータ3030、専用ユニット3040、HCBOX3090、HC3100は、ハードインターフェースにより接続されている。
専用ユニット3040、遊技機3120は、ハードインターフェースにより接続されている。
専用ユニット3040は、DM3050を備えている。
DM3050は、DC3060、CM3072を有するCM基板3070、専用回路3080を備えている。
DC3060、CM3072、専用回路3080は、ハードインターフェースにより接続されている。
遊技機3120は、計数スイッチ3130、専用回路3140、枠制御3150、主制御3160を備えている。
計数スイッチ3130、専用回路3140、枠制御3150、主制御3160は、ハードインターフェースにより接続されている。
専用ユニット3040、遊技機3120は、専用回路3080及び専用回路3140を接続する専用ケーブル3110によるハードインターフェースにより接続されている。
〔ソフトインターフェース〕
管理コンピュータ3030、各社センタ3020、遊技機情報センタ3010は、ソフトインターフェースにより接続されている。
管理コンピュータ3030、専用ユニット3040は、ソフトインターフェースにより接続されている。
DC3060、HCBOX3090、CM3072は、専用回路3080、専用回路3140、枠制御3150、主制御3160は、ソフトインターフェースにより接続されている。
〔4.概要〕
主制御基板と枠制御基板間のインターフェースは、遊技機設置情報、遊技機情報を非同期シリアルポートで電文方式による通信を行う。
遊技機設置情報は、遊技機種類、主制御チップID番号・メーカコード・製品コードを電源投入時に一電文で送信する。
遊技機情報は、ホールコン情報、不正監視情報、遊技機性能を算出するための情報を一定時間毎に一電文で送信する。
〔5.通信条件〕
図52は、通信条件を示す図である。
通信速度は、31250bpsである。
ビット構成は、「スタートビット:1」であり、「データビット:8」であり、「ストップビット:1」であり、「パリティ:無」である。
通信方式は、非同期シリアル通信である。
通信制御は、全二重通信であり、通信周期は108msである。
〔6.データ構成〕
図53は、データ構成の概要を示す図である。
データの先頭から順番に、「電文長」、「コマンド」、「通番」、「データ部」、「チェックサム」が並ぶ。データの先頭から最後までが電文範囲である。
電文は、必ず1フレームで完結させ、分割送信しないことが好ましい。
また、「電文長」を受信後、20ms以内に「チェックサム」まで受信できなかった場合、それまでの受信データをキャンセルし、再度、「電文長」から受信する。
図54は、データ構成の詳細を示す図である。
〔No1〕
名称:電文長
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文長~チェックサムまでの電文の長さ(範囲:5~25)
〔No2〕
名称:コマンド
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文のコマンドコード
〔No3〕
名称:通番
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:通信通番を意味する。通番のシーケンス番号である(範囲:0~255(サイクリック))。
〔No4〕
名称:データ部
データ長:1~21バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文のデータ
〔No5〕
名称:チェックサム
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文長からデータ部までの加算した結果
〔6.1.主制御基板-枠制御基板間バイトオーダ〕
本章のバイトオーダは、Bをビックエンディアン、Lをリトルエンディアンと定義する。
〔7.主制御基板-枠制御基板間業務電文〕
〔7.1.主制御基板-枠制御基板間電文一覧〕
図55は、主制御基板-枠制御基板間電文一覧を示す図である。
〔No1〕
電文名:遊技機設置情報通知
送信方向:主制御基板→枠制御基板
コマンド:0x01
概要:遊技機設置情報を通知する。
〔No2〕
電文名:遊技機設置情報応答
送信方向:枠制御基板→主制御基板
コマンド:0x11
概要:遊技機設置情報受領結果を応答する。
〔No3〕
電文名:遊技機情報通知
送信方向:主制御基板→枠制御基板
コマンド:0x02
概要:遊技機情報を通知する。
〔No4〕
電文名:遊技機情報応答
送信方向:枠制御基板→主制御基板
コマンド:0x12
概要:遊技機情報受領結果と枠制御状態を応答する。
〔7.2.主制御基板-枠制御基板間電文詳細〕
〔7.2.1.遊技機設置情報通知〕
図56は、遊技機設置情報通知の詳細を示す図である。
電文名:遊技機設置情報通知
電文方向:主制御基板→枠制御基板
電文概要:主制御基板は枠制御基板に対して遊技機設置情報を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x19
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x01
〔No3〕
データ名:通信通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0固定
〔No4〕
データ名:遊技機設置情報の遊技機種類
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:(注1)
〔No5〕
データ名:遊技機設置情報の主制御チップID番号
データ長:9バイト
バイトオーダ:B
内容:(注2)
〔No6〕
データ名:遊技機設置情報の主制御チップメーカコード
データ長:3バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載したメーカコード
〔No7〕
データ名:遊技機設置情報の主制御チップ製品コード
データ長:8バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載した製品コード
〔No8〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.1.1.電源投入時の通知処理〕
主制御基板は、電源投入時に遊技機設置情報を通知する。なお、主制御基板は遊技機設置情報応答を受信するまで通常遊技を不可とする。
〔主制御基板→枠制御基板のコマンドがノイズ影響等で正常な値でない場合の挙動について〕
正常な値でない場合としては、例えば、以下の場合が挙げられる。
(1)主制御基板から枠制御基板に送信される「遊技機設置情報通知」の遊技機種類の中身が予備を示す内容である場合(bit4~6が2~7の予備の値になっている場合、bit0~3が5~15の予備の値になっている場合)
(2)主制御基板から枠制御基板に送信される「遊技機情報通知」の未使用部分(主制御状態1のbit7、主制御状態2のbit3~7等)に値が入っていた場合
(3)主制御基板から枠制御基板に送信される「遊技機情報通知」において、主制御状態1で大当り中を示しているが、主制御状態2では大当り中+時短を示していない等、整合がとれていないコマンドを受信した場合
上記の(1)~(3)の場合において、枠制御基板は、正常時と同様の挙動を実行する。「遊技機情報応答」の遊技機情報受領結果も「0x00=受領OK」の値で主制御基板に送信する。
これにより、枠制御基板側でコマンド内容のチェックを実行しないようにすることができ、枠制御基板の処理負荷を軽減することができる。
また、枠制御基板側は主制御基板から上記のような誤ったコマンドを受信したとしても、それに基づいた内容で枠制御基板からCMへ遊技機状態通知を送信する。
例えば、上記の(1)に示すように、主制御基板から枠制御基板に送信される「遊技機設置情報通知」の遊技機種類の中身が予備を示す内容である場合(bit4~6が2~7の予備の値になっている場合、bit0~3が5~15の予備の値になっている場合)、枠制御基板からCMに送られる「遊技機情報通知」の遊技機種類の中身も予備を示す内容(bit4~6が2~7の予備の値、bit0~3が5~15の予備の値)となる。
これにより、処理容量に規定(制限、上限)がないCM側に、コマンド内容の不整合の判定を任せることができる。
図57は、(注1)遊技機種類のコード体系(1バイト)を示す図である。
Bit7:管理媒体(0=遊技球、1=遊技メダル)
Bit6~Bit4:団体区分(0=A組合、1=B組合、2~7=予備)
Bit3~Bit0:遊技機種類(1=ぱちんこ遊技機、2=回胴式遊技機、3=アレンジボール遊技機、4=じやん球遊技機、5~15=予備、0=未使用)
図58は、遊技機種類一覧表の一例を示す図である。
コード:0x01
遊技機:ぱちんこ遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技球
コード:0x82
遊技機:回胴式遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x83
遊技機:アレンジボール遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x84
遊技機:じやん球遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x92
遊技機:回胴式遊技機
団体:B組合
管理媒体:遊技メダル
図59は、(注2)主制御チップID番号の生成方法を示す図である(第1チップの場合)。
〔第1チップAの場合〕
主制御チップID番号は、チップ個別ナンバーレジスタ(CID)から生成する。
上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、IDリーダーに表示されるチップ個別ナンバーが「12345678」の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップ個別ナンバーは4バイトであり(0x12345678)、識別コード(※)は、1バイトである(0x21)。
〔第1チップBの場合〕
主制御チップID番号は、チップ個別ナンバー2レジスタ(CID2)から生成する。このナンバーを上位8バイトに埋め、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、IDリーダーに表示されるチップ個別ナンバー2が「0123456789ABCDEF」の場合、チップ個別ナンバー2は、8バイトであり(0x0123456789ABCDEF)、識別コード(※)は、1バイトである(0x23)。
図60は、(注2)主制御チップID番号の生成方法を示す図である(第2チップの場合)。
主制御チップID番号は、チップコードレジスタ(CPCODE)から生成する。
上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、IDリーダーに表示されるチップコードが「34567812」の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップコードは、4バイトであり(0x34567812)、識別コード(※)は、1バイトである(0x41)。
図61は、(※)主制御チップID番号の識別コードを示す図である。
識別コードは、1バイトである。
CPUメーカは、Bit5~7で識別する。
CPU種別は、Bit0~4で識別する。
Bit5~7が「1」である場合、CPUメーカは「第1メーカ」である。
Bit5~7が「2」である場合、CPUメーカは「第2メーカ」である。
Bit5~7が「3~7、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5~7が「1」であり、かつ、Bit0~4が「1」である場合、CPU種別は「第1チップA」である。
Bit5~7が「1」であり、かつ、Bit0~4が「2」である場合、CPU種別は「特別チップ」である。
Bit5~7が「1」であり、かつ、Bit0~4が「3」である場合、CPU種別は「第1チップB」である。
Bit5~7が「1」であり、かつ、Bit0~4が「4~31、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5~7が「2」であり、かつ、Bit0~4が「1」である場合、CPU種別は「第2チップA」である。
Bit5~7が「2」であり、かつ、Bit0~4が「2」である場合、CPU種別は「第2チップB」である。
Bit5~7が「2」であり、かつ、Bit0~4が「3」である場合、CPU種別は「第2チップC」である。
Bit5~7が「2」であり、かつ、Bit0~4が「4~31、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5~7が「3~7」であり、かつ、Bit0~4が「1~31、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5~7=0、Bit0~4=0は、未使用である。
〔7.2.2.遊技機設置情報応答〕
図62は、遊技機設置情報応答の詳細を示す図である。
電文名:遊技機設置情報応答
電文方向:枠制御基板→主制御基板
電文概要:枠制御基板は主制御基板に対して遊技機設置情報通知の受領結果を応答する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x11
〔No3〕
データ名:通信通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0固定。(※注1)枠制御基板は、遊技機設置情報通知で受信した通信通番をそのまま応答する。なお、0以外の通信通番を受信した場合、無応答とする。
〔No4〕
データ名:遊技機設置情報受領結果
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:受領結果。0x00=受領OK、0x01=球抜き状態。
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:電文長からデータ部までの加算した結果
〔7.2.3.遊技機情報通知〕
図63及び図64は、遊技機情報通知の詳細を示す図である。
電文名:遊技機情報通知
電文方向:主制御基板→枠制御基板
電文概要:主制御基板は枠制御基板に対して遊技機情報(ホールコン情報、不正監視情報)を通知する。なお、遊技機情報通知は、設定確認時(設定確認中)に送信可能である。これにより、バックアップされていた賞球等に関する情報は、設定確認時(設定確認中)に、主制御基板から枠制御基板に対して送信される。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x09~0x13
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x02
〔No3〕
データ名:通信通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:シーケンス番号(0~255)(注1)
〔No4〕
データ名:主制御状態1(注2)
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:大当り1、Bit1:大当り2、Bit2:大当り3、Bit3:遊技機状態信号1、Bit4:遊技機状態信号2、Bit5:遊技機状態信号3、Bit6:遊技機状態信号4、Bit7:未使用。
〔No5〕
データ名:主制御状態2(注3)
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:大当り中+時短(変動時間短縮)中又は有利状態中、Bit1:高確率中、Bit2:時短(変動時間短縮)又は有利状態中、Bit3:未使用、Bit4:未使用、Bit5:未使用、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
〔No6〕
データ名:遊技機エラー状態
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:遊技機で発生中のエラーコード。Bit0~5:エラーコード(000000(B)=エラー無)、Bit6:0=枠制御、1=主制御、Bit7:0=発報のみ、1=発報+ホールコン出力、Bit0~7:0=エラー未発生。
〔No7〕
データ名:不正検知状態1(注4)
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:設定変更中信号、Bit1:設定確認中信号、Bit2:RWMクリア信号、Bit3:不正検知信号1、Bit4:不正検知信号2、Bit5:不正検知信号3、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
〔No8〕
データ名:遊技情報(注5)の遊技情報数
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:種別情報・カウント情報の個数(n)、n=0~5(可変長)
〔No9〕
データ名:遊技情報の種別情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:種別情報1
〔No10〕
データ名:遊技情報のカウント情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:カウント1
〔No11〕
データ名:遊技情報の種別情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:種別情報n
〔No12〕
データ名:遊技情報のカウント情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:カウント情報n
〔No13〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:電文長からデータ部までの加算した結果
(注1)通信通番
主制御基板は、遊技機情報通知時に通信通番を1加算する。なお、通信通番は、255の次を0とする。
図65は、(注2)主制御状態1を示す図である。
(注2)主制御状態1の各ビットの詳細は、以下の通りとする。
Bit:0
名称:大当り1
詳細:大当り1情報、報知する大当り中(大当り中であることを明確に報知する大当り中、所定の大当り中)に「1」をセット
Bit:1
名称:大当り2
詳細:大当り2情報、全ての大当り中に「1」をセット
Bit:2
名称:大当り3
詳細:大当り3情報、遊タイム、小当りRUSH、C時短(突然時短)等任意の状態中に「1」をセット
Bit:3
名称:遊技機状態信号1(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号1がON中に「1」をセット
Bit:4
名称:遊技機状態信号2(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号2がON中に「1」をセット
Bit:5
名称:遊技機状態信号3(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号3がON中に「1」をセット
Bit:6
名称:遊技機状態信号4(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号4がON中に「1」をセット
Bit:7
名称:未使用
詳細:0固定
(※1)遊技機状態信号は、専用ユニットの拡張外部端子板から状態を出力するために使用する。また、遊技機状態信号1~4は、専用ユニットの拡張外部端子板から出力される「外部端子板状態出力信号端子1~4」に対応する。
図66は、(注3)主制御状態2を示す図である。
(注3)主制御状態2の各ビットの詳細は、以下の通りとする。
Bit:0
名称:大当り+時短(変動時間短縮)中又は有利状態中
詳細:遊技状態情報、大当り中、及び、時短(変動時間短縮)又は有利状態中に(確変又は保留消化中など)「1」をセット
Bit:1
名称:高確率中(※2)
詳細:遊技状態情報、高確率中に「1」をセット
Bit:2
名称:時短(変動時間短縮)中又は有利状態中
詳細:遊技状態情報、時短(変動時間短縮)又は有利状態中に「1」をセット
Bit:3~7
名称:未使用
詳細:0固定
(※2)確率変動機能が作動していることを報知しない遊技機の場合は出力しないようにしてもよい。
図67は、(注4)不正検知状態を示す図である。
(注4)不正検知状態は、以下の通りとする。
Bit:0
名称:設定変更中信号(※1)
詳細:設定変更中を示す。0=正常、1=設定変更中。
Bit:1
名称:設定確認中信号(※1)
詳細:設定確認中を示す。0=正常、1=設定確認中。
Bit:2
名称:RWM(RAM)クリア信号
詳細:RWMが初期化されたことを示す。0=正常、1=RWMクリア発生。
主制御基板は、RWMクリア信号の情報(Bit2の情報)を電源断まで保持することができる。これにより、主制御基板の処理負担やプログラム容量を削減することができる。
Bit:3
名称:不正検知信号1(※2)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。(緊急度:弱)(※3)0=正常、1=異常発生。
Bit:4
名称:不正検知信号2(※2)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。(緊急度:中)(※3)0=正常、1=異常発生。
Bit:5
名称:不正検知信号3(※2)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。(緊急度:強)(※3)0=正常、1=異常発生。
Bit:6~7
名称:未使用
詳細:0固定
(※1)枠制御基板が記憶を行い、発射又は計数まで信号オンを継続し、その後30秒で信号をオフする。
(※2)遊技機の種類によって検知する不正の内容が異なる。また、各種不正を検知する機能を有している遊技機に限る。
(※3)緊急度は、機歴サーバにて報知されるレベルとなるので、不正として軽いものから順に「弱」、「中」、「強」として出力する。
〔不正検知信号1,2,3の内容について〕
不正検知信号1,2,3は、例えば以下の情報を対応させることができる。
(1)不正検知信号1(緊急度:弱)
不正入賞(普通電動役物非開放時の入賞、特別電動役物非開放時の入賞)
振動エラー(意図せず発生する場合もあるので弱とする)
(2)不正検知信号2(緊急度:中)
電波エラー、確変領域異常通過
(3)不正検知信号3(緊急度:強)
遊技不可状態(RWM異常、設定値異常(例えば、設定値が7以上の場合等))
図68は、(注5)遊技情報の詳細を示す図である。
遊技情報は、主制御基板で発生した始動口入賞、大入賞口入賞、図柄確定回数等を枠制御基板へ通知する。以下に遊技情報の詳細を示す。
遊技情報(2バイト)は、(1)種別情報(上位1バイト)と、(2)カウント情報(下位1バイト)の合計2バイトで構成される。
〔(1)種別情報〕
図69は、種別情報の詳細を示す図である。
種別情報(1バイト)は、データ種別(上位4Bit、Bit4~7)と、データ番号(下位4Bit、Bit0~3)で構成され、データ種別毎にデータ番号が設定される。
図70は、種別情報のデータ種別の詳細を示す図である。
種別情報のデータ種別(Bit4~7)は、以下の通りとする。
Bit4~7:0
種別名称:未使用
内容:-
Bit4~7:1
種別名称:始動口入賞
内容:始動口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:2
種別名称:特別電動役物作動による大入賞口入賞
内容:大入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:3
種別名称:入賞口入賞
内容:入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:4
種別名称:ゲート通過又は普図作動口入賞
内容:ゲート通過又は普図作動口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:5
種別名称:普通電動役物作動による始動口入賞
内容:普通電動役物作動により始動口へ入賞したことを通知する。
Bit4~7:6
種別名称:役物連続作動装置作動による大入賞口入賞
内容:役物連続作動装置作動により大入賞口へ入賞したことを通知する。
Bit4~7:7
種別名称:普通電動役物作動による入賞
内容:普通電動役物作動により入賞口へ入賞したことを通知する。
Bit4~7:8
種別名称:その他役物作動による入賞
内容:非電動役物作動により入賞口へ入賞したことを通知する。
Bit4~7:9
種別名称:図柄確定回数
内容:特別図柄又は普通図柄の変動回数を通知する。
Bit4~7:10
種別名称:特別図柄当り
内容:役物連続作動装置が作動又は役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動したことを通知する。
Bit4~7:11
種別名称:普通図柄当り
内容:普通図柄の当りを通知する。
Bit4~7:12
種別名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:役物連続作動装置が未作動時の大入賞口の開放を通知する。
Bit4~7:13
種別名称:特定領域通過
内容:遊技球が特定の領域を通過したことを通知する。
Bit4~7:14
種別名称:外部端子板パルス出力
内容:専用ユニットからパルス出力することを指示する。
Bit4~7:15
種別名称:性能情報状態通知
内容:枠制御基板が性能情報を計算するために必要となる状態を通知する。
〔遊技機情報通知のデータ種別の優先度について〕
図70におけるBit4~7の0~15までのデータ種別については、同時に情報を記憶していた場合に送信する優先度を予め定めておいてもよい。
優先度は、例えば、以下の順番である。
「15(性能情報状態通知)」>「1(始動口入賞)」>「2(特別電動役物作動による大入賞口入賞)」>「3(入賞口入賞)」>・・・>「14(外部端子板パルス出力)」
そのため、例えば始動口入賞が5回発生し、入賞口に2回入賞し、普通図柄当りも1回発生したという情報を記憶している場合において電断して復帰した場合、1回の遊技機情報通知を送信する場合には、
(15)性能情報状態通知
(1)始動口入賞
(1)始動口入賞
(1)始動口入賞
(1)始動口入賞
といった順番で、5つのデータ種別を含んだ遊技機情報通知が送信される。なお、この例は、遊技状態通知の1回の送信で含ませられるデータ種別の上限が5つである場合の例である。
また、その後の遊技機情報通知において残りの情報が送信される。今回のケースであれば、
(1)始動口入賞
(3)入賞口入賞
(3)入賞口入賞
(11)普通図柄当り
といった順番で、残りの4つのデータ種別を含んだ遊技機情報通知が送信される。
そのため、電断復帰時及び遊技状態の切り替え時(例えば、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する場合、高確率状態から低確率状態に移行する場合、時間短縮状態から非時間短縮状態に移行する場合等)においては、遊技機情報通知のデータ種別は常に(15)性能情報状態通知が先頭で送信される。
図71及び図72は、種別情報のデータ番号を示す図である。
種別情報のデータ番号(Bit0~3)は、以下の通りとする。
種別情報(1バイト)には、データ種別(Bit4~7;種別名称)とデータ番号(Bit0~3;内容)が含まれる。
Bit4~7:1
種別名称:始動口入賞
内容:始動口番号を示す。1=始動口1、2=始動口2、3=始動口3、4=その他役物作動による始動口1、5=その他役物作動による始動口2、6=その他役物作動による始動口3、0と7~15は未使用。
Bit4~7:2
種別名称:特別電動役物作動による大入賞口入賞
内容:大入賞口番号を示す。1=大入賞口1、2=大入賞口2、0と3~15は未使用。
Bit4~7:3
種別名称:入賞口入賞
内容:入賞口番号を示す。1~15=入賞口1~15、0は未使用。
Bit4~7:4
種別名称:ゲート通過又は普図作動口入賞
内容:通過ゲート番号又は普図作動口番号を示す。1~15=通過ゲート又は普図作動口1~15、0は未使用。
Bit4~7:5
種別名称:普通電動役物作動による始動口入賞
内容:始動口番号を示す。1=始動口1、2=始動口2、3=始動口3、0と4~15は未使用。
Bit4~7:6
種別名称:役物連続作動装置作動による大入賞口入賞
内容:大入賞口番号を示す。1=大入賞口1、2=大入賞口2、0と3~15は未使用。
Bit4~7:7
種別名称:普通電動役物作動による入賞
内容:入賞口番号を示す。1~15=入賞口1~15、0は未使用。
Bit4~7:8
種別名称:その他役物作動による入賞
内容:入賞口番号を示す。1~15=入賞口1~15、0は未使用。
Bit4~7:9
種別名称:図柄確定回数
内容:特図番号、普図番号を示す。1=特図1、2=特図2、3=普図1、4=普図2、5=普図3、6=普図4、0と7~15は未使用。
Bit4~7:10
種別名称:特別図柄当り
内容:特別図柄当り種別を示す。1=役物連続作動装置が作動(大当り)、2=役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)、0と3~15は未使用。
Bit4~7:11
種別名称:普通図柄当り
内容:当り普図番号を示す。1=普図1、2=普図2、3=普図3、4=普図4、0と5~15は未使用。
Bit4~7:12
種別名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:役物番号を示す。1=役物1、0と2~15は未使用。
Bit4~7:13
種別名称:特定領域通過
内容:1=特定領域1、0と2~15は未使用。
Bit4~7:14
種別名称:外部端子板パルス出力
内容:専用ユニットの外部端子板パルス出力信号端子を示す(※1)。
Bit4~7:15
種別名称:性能情報状態通知
内容:1固定、0と2~15は未使用。
図73は、(※1)外部端子板パルス出力のデータ番号について示す図である。
外部端子板パルス出力は、専用ユニットの拡張外部端子板からパルス出力を指示するために使用し、データ番号で専用ユニットの出力信号端子を指定する。
データ番号と出力信号端子は、以下の通りとする。
種別情報には、データ種別(Bit4~7)とデータ番号(Bit0~3)が含まれる。
データ種別(Bit4~7):外部端子板パルス出力(Bit4~7=14)
データ番号(Bit0~3):0
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:未使用
データ種別(Bit4~7):外部端子板パルス出力(Bit4~7=14)
データ番号(Bit0~3):1
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子1
データ種別(Bit4~7):外部端子板パルス出力(Bit4~7=14)
データ番号(Bit0~3):2
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子2
データ種別(Bit4~7):外部端子板パルス出力(Bit4~7=14)
データ番号(Bit0~3):3
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子3
データ種別(Bit4~7):外部端子板パルス出力(Bit4~7=14)
データ番号(Bit0~3):4
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子4
データ種別(Bit4~7):外部端子板パルス出力(Bit4~7=14)
データ番号(Bit0~3):5~15
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:未使用
〔(2)カウント情報〕
カウント情報は、データ種別毎に異なる回数情報が設定される。
以下に、データ種別毎のカウント情報詳細とデータ格納例を示す。
(a)データ種別が1=始動口入賞、2=特別電動役物作動による大入賞口入賞、3=入賞口入賞、4=ゲート通過又は普図作動口入賞、5=普通電動役物作動による始動口入賞、6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞、7=普通電動役物作動による入賞、8=その他役物作動による入賞の場合
図74は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は賞球球数(上位4Bit、Bit4~7)と入賞個数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、1~15(個)である。4=ゲート通過は賞球球数を0とする。また、普図作動口入賞は賞球球数を1~15(個)とする。
入賞個数(Bit0~3)は、1(個)であり、0と2~15は未使用である。
図75は、(例1)1=始動口入賞において、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x1131
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):1=始動口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報:0x1131
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):1=始動口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x1131が2データとなる。
図76は、(例2)2=特別電動役物作動による大入賞口入賞において、15個賞球の大入賞口2に3個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x22F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報:0x22F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報:0x22F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x22F1が3データとなる。
図77は、(例3)3=入賞口入賞において、1個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x3211
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):3=入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):1=1個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x3211が1データとなる。
図78は、(例4)4=ゲート通過において、通過ゲート1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x4101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):4=ゲート通過又は普図作動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=通過ゲート1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):0=0個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1回通過
遊技情報は、0x4101が1データとなる。
図79は、(例5)4=普図作動口入賞において、3個賞球の普図作動口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x4231
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):4=ゲート通過又は普図作動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=作動口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x4231が1データとなる。
図80は、(例6)5=普通電動役物作動による始動口入賞において、普通電動役物作動による3個賞球の入賞口に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x5131
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):5=普通電動役物作動による始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x5131が1データとなる。
図81は、(例7)6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞において、役物連続作動装置作動による15個賞球の大入賞口1に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x61F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=大入賞口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x61F1が1データとなる。
図82は、(例8)7=普通電動役物作動による入賞において、普通電動役物作動による10個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x72A1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):7=普通電動役物作動による入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):10=10個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x72A1が1データとなる。
図83は、(例9)8=その他役物作動による入賞において、その他役物作動による10個賞球の入賞口1に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x81A1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):8=その他役物作動による入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=入賞口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):10=10個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x81A1が1データとなる。
(b)データ種別が9=図柄確定回数の場合
図84は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と図柄確定回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
図柄確定回数(Bit0~3)は、1(回)であり、0と2~15は未使用である。
図85は、(例1)図柄確定回数において、特別図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x9101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):9=図柄確定回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=特別図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の図柄確定回数(Bit0~3):1=1回停止
遊技情報は、0x9101となる。
図86は、(例2)図柄確定回数において、普通図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x9301
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):9=図柄確定回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):3=普通図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の図柄確定回数(Bit0~3):1=1回停止
遊技情報は、0x9301となる。
(c)データ種別が10=特別図柄当りの場合
図87は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と当り回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
当り回数(Bit0~3)は、1(回)であり、0と2~15は未使用である。
図88は、(例1)役物連続作動装置が作動(大当り)において、役物連続作動装置が1回作動(大当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xA101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=大当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0~3):1=1回発生
遊技情報は、0xA101となる。
図89は、(例2)役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)において、役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が1回作動(小当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xA201
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=小当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0~3):1=1回発生
遊技情報は、0xA201となる。
(d)データ種別が11=普通図柄当りの場合
図90は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と当り回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
当り回数(Bit0~3)は、1(回)であり、0と2~15は未使用である。
図91は、(例1)普通図柄当りにおいて、普通図柄当りが1回発生した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xB101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):11=普通図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=普通図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0~3):1=1回発生
遊技情報は、0xB101となる。
(e)データ種別が12=役物回数(大入賞口開放回数)の場合
図92は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と役物回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
役物回数(Bit0~3)は、1(回)であり、0と2~15は未使用である。
図93は、(例1)役物回数において、役物1が1回開放した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xC101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):12=役物回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=役物1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の回数(Bit0~3):1=1回開放
遊技情報は、0xC101となる。
(f)データ種別が13=特定領域通過の場合
図94は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と特定領域通過数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
特定領域通過数(Bit0~3)は、1(回)であり、0と2~15は未使用である。
図95は、(例1)特定領域通過において、特定領域1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xD101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):13=特定領域通過
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=特定領域1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の回数(Bit0~3):1=1回通過
遊技情報は、0xD101となる。
(g)データ種別が14=外部端子板パルス出力の場合
図96は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)とパルス出力回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
パルス出力回数(Bit0~3)は、1(回)であり、0と2~15は未使用である。
図97は、(例1)外部端子板パルス出力において、専用ユニットの外部端子板パルス出力信号端子1から1回パルス出力する場合の例を示す図である。
遊技情報:0xE101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):14=外部端子板パルス出力
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=外部端子板パルス出力信号端子1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の回数(Bit0~3):1=1回パルス出力
遊技情報は、0xE101となる。
(h)データ種別が15=性能情報状態通知の場合
図98は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と状態フラグ(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
本通知は、遊技中の状態変化時、電源投入時及び設定変更又は設定確認中から遊技可能状態に移行したときに通知する。
未使用(Bit4~7)は、0固定である。
状態フラグ(Bit0~3)は、Bit0:ベース(0=低ベース中、1=高ベース中)、Bit1:大当り中(0=通常時、1=大当り中)、Bit2:高確率中(0=低確率、1=高確率)、Bit3:未使用である。
図99は、(例1)性能情報状態通知において、高ベース中へ状態変化した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xF101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):15=性能情報状態通知
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1固定
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の状態フラグ(Bit0~3):Bit0:ベース(1=高ベース中)、Bit1:大当り中(0=通常時)、Bit2:高確率中(0=低確率)、Bit3:0固定
遊技情報は、0xF101となる。
〔7.2.4.遊技機情報応答〕
図100は、遊技機情報応答の詳細を示す図である。
電文名:遊技機情報応答
電文方向:枠制御基板→主制御基板
電文概要:枠制御基板は主制御基板に対して遊技機情報通知の受領結果と枠制御状態を応答する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x12
〔No3〕
データ名:通信番号
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:通信用シーケンス番号(0~255)。枠制御基板は、遊技機情報通知で受信した通信通番をそのまま応答する。
〔No4〕
データ名:遊技機情報受領結果
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:受領結果(0x00=受領OK)
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:電文長からデータ部までの加算した結果。
〔8.主制御基板と枠制御基板間通信手順〕
〔8.1.通信手順〕
〔8.1.1.電源投入からの通信手順〕
図101は、電源投入からの通信手順を示す図である。
〔F100〕主制御基板560及び枠制御基板550に電源が投入される。
〔F101〕主制御基板560は、起動時間3分で起動する(※1)。
〔F102〕主制御基板560は、遊技機設置情報通知(通信番号=0)を、枠制御基板550に送信する。
〔F103〕枠制御基板550は、遊技機設置情報応答(通信番号=0)を、主制御基板560に送信する。この際、主制御基板560は、発射を許可する。
〔F104〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F105〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=1)を、主制御基板560に送信する。
〔F106〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=2)を、枠制御基板550に送信する。
〔F107〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=2)を、主制御基板560に送信する。
〔F108〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=3)を、枠制御基板550に送信する。
〔F109〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=3)を、主制御基板560に送信する。
なお、主制御基板560が各情報を送信する間隔は、108msである。
(1)主制御基板560は、電源投入後、遊技機設置情報を通知する。
(2)主制御基板560は、遊技機設置情報応答を正常受信後、遊技可能状態になると、発射を許可し、一定周期(108ms)で遊技機情報を通知する。
なお、枠制御基板550が性能情報(遊技機性能情報)を計算(生成)するため、遊技機情報通知(通信通番=1)は、性能情報状態通知(データ種別15)を先頭で通知する。電断復帰時にバッファされている遊技情報より先に通知する。
(※1)枠制御基板550は、起動から3分以内に遊技機設置情報通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーを報知する。なお、通信回線断後、遊技機設置情報通知を正常受信した場合、エラー報知を解除する。
〔8.1.2.設定変更又は設定確認時の通信手順〕
図102は、設定変更又は設定確認時の通信手順を示す図である。
〔F110〕主制御基板560及び枠制御基板550に電源が投入される。
〔F111〕主制御基板560は、起動時間3分で起動する(※1)。
〔F112〕主制御基板560は、遊技機設置情報通知(通信番号=0)を、枠制御基板550に送信する。
〔F113〕枠制御基板550は、遊技機設置情報応答(通信番号=0)を、主制御基板560に送信する。
〔F114〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F115〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=1)を、主制御基板560に送信する。
〔F116〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=n)を、枠制御基板550に送信する。
〔F117〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=n)を、主制御基板560に送信する。この際、主制御基板560は、発射を許可する。
〔F118〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=n+1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F119〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=n+1)を、主制御基板560に送信する。
なお、主制御基板560が各情報を送信する間隔は、108msである。
図中、点線で囲んでいる部分は、設定変更状態又は設定確認状態である。
(1)主制御基板560は、電源投入後、遊技機設置情報を通知する。
(2)主制御基板560は、遊技機設置情報応答を正常受信後、設定変更状態又は設定確認状態に移行し、一定周期(108ms)で遊技機情報を通知する。遊技機情報は、主制御状態1、主制御状態2、遊技機エラー状態に0をセットし、不正検知状態1のみ該当するフラグをセットし通知する。
(3)設定変更又は設定確認が終了後、遊技可能状態になると、発射を許可し、遊技機情報を通知する。
なお、枠制御基板550が性能情報を計算するため、遊技機情報通知(通信通番=n+1)は、性能情報状態通知(データ種別15)を先頭で通知する。電断復帰時にバッファされている遊技情報より先に通知する。
(※1)枠制御基板550は、起動から3分以内に遊技機設置情報通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーを報知する。
なお、通信回線断後、遊技機設置情報通知を正常受信した場合、エラー報知を解除する。
〔8.2.通信回線断検知1〕
図103は、通信回線断検知1の手順を示す図である。
〔F120〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n)を、枠制御基板550に送信する。
〔F121〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n)を、主制御基板560に送信する。しかし、主制御基板560には到達しない。
〔F122〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F123〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n+1)を、主制御基板560に送信する。しかし、主制御基板560には到達しない。
〔F124〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+2)を、枠制御基板550に送信する。
〔F125〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n+2)を、主制御基板560に送信する。しかし、主制御基板560には到達しない。
〔F126〕主制御基板560は、応答未受信が10回発生すると、通信回線が断線していると判断する。
このように、主制御基板560は、10回累積で応答を受信できなかった場合、通信回線断としてエラー報知を行う。なお、通信回線断後、電源のオフ/オンにより通信回線断から復帰する。
〔8.3.通信回線断検知2〕
図104は、通信回線断検知2の手順を示す図である。
〔F130〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n)を、枠制御基板550に送信する。
〔F131〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n)を、主制御基板560に送信する。
〔F132〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+1)を、枠制御基板550に送信する。しかし、枠制御基板550には到達しない。
〔F133〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+2)を、枠制御基板550に送信する。しかし、枠制御基板550には到達しない。
〔F134〕枠制御基板550は、最初の通知電文受信から100msが経過しても通知電文を受信しない場合、通信回線が断線していると判断する。
このように、枠制御基板550は、通知電文を受信してから1000ms間、次の通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーを報知する。なお、通信回線断後、通知電文を正常受信した場合、エラー報知を解除する。
〔8.4.球抜き状態〕
図105は、球抜き状態の手順を示す図である。
〔F140〕主制御基板560及び枠制御基板550に電源が投入される。
〔F141〕主制御基板560は、遊技機設置情報通知(通信番号=0)を、枠制御基板550に送信する。
〔F103〕枠制御基板550は、遊技機設置情報応答(通信番号=0)を、主制御基板560に送信する(※1球抜き状態)。
枠制御基板550は、電源投入時の遊技機設置情報応答で球抜き状態を通知する。
(※1)主制御基板560及び枠制御基板550は、球抜き状態の送受信を行ったあとは通信を行わない。なお、「球抜き状態」は、電源投入から電源オフまで動作を継続する。
主制御基板560が遊技機設置情報応答を受信し、枠制御基板550が受信OKの場合、主制御基板560は、発射を許可し通常遊技へ移行する。球抜き状態の場合、発射を許可し、無限ループ処理に移行する。無限ループ処理は、普通図柄や特別図柄の変動、普通電動役物や特別電動役物の作動が行えない遊技停止状態である。
〔遊技球の発射可の条件〕
遊技球の発射可の条件は、以下の通りである。
〔設定変更〕
球抜き状態 :発射可
球抜き状態でない:発射不可
〔設定確認〕
球抜き状態 :発射可
球抜き状態でない:発射不可
〔通常遊技(遊技可能状態)〕
球抜き状態 :発射可
球抜き状態でない:発射可
〔RWM(RAM)異常〕
球抜き状態 :発射可
球抜き状態でない:発射不可
〔9.外部端子板出力〕
〔9.1.出力構成図〕
図106は、出力構成図を示す図である。
主制御基板560は、遊技盤の遊技仕様から出力すべき信号を選定し、遊技情報(コマンド)と状態フラグにより、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号を出力する。
遊技盤の主制御基板560は、パルス出力(遊技情報(コマンド))(個数/回数情報)が可能である。主制御基板560は、遊技情報(コマンド)でパルス出力する。
出力例は、図柄確定回数、始動口、外部端子板パルス出力信号1~4等である。
また、遊技盤の主制御基板560は、状態出力(状態フラグ)(ON/OFF信号)が可能である。主制御基板560は、主制御状態1、主制御状態2で状態を設定する。
出力例は、大当り1、大当り2、外部端子板状態出力信号1~4等である。
遊技盤の主制御基板560と、遊技機枠の枠制御基板550とは、シリアル通信可能である。
主制御基板560からのパルス出力(遊技情報)及び状態出力(状態フラグ)は、専用ユニット3040、ホールコン出力BOX790、ホールコンピュータ又はデータランプ792等に送信可能である。
遊技機枠の枠制御基板550と、専用ユニット700とは、シリアル通信可能である。
専用ユニット700と、ホールコン出力BOX790とは、シリアル通信可能である。
ホールコン出力BOX790は、大当り1、大当り2、外部端子板状態出力信号1~4(拡張ポート)等の状態出力(13ポート)や、図柄確定回数、始動口、外部端子板パルス出力信号端子1~4(拡張ポート)等のパルス出力(15ポート)をホールコンピュータ又はデータランプ792等に送信可能である。
〔9.2.ホールコン出力BOX 外部端子板出力信号一覧〕
〔9.2.1 標準20ポート〕
図107及び図108は、標準20ポートを示す図である。
標準20ポートは、以下に示す遊技情報(コマンド)の送信と状態フラグの設定により、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号が出力される。
項番:1
ホールコン出力信号名称:発射数
ホールコン出力信号内容:発射球データ10球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):(※1)
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:2
ホールコン出力信号名称:賞球
ホールコン出力信号内容:枠制御で管理している賞球データ10球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):(※1)
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:3
ホールコン出力信号名称:図柄確定回数1
ホールコン出力信号内容:特図1(第1特別図柄)停止1回で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):9101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:4
ホールコン出力信号名称:図柄確定回数2
ホールコン出力信号内容:特図2(第2特別図柄)停止1回で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):9201H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:5
ホールコン出力信号名称:始動口1
ホールコン出力信号内容:始動口1通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):1111H~11F1H、1411H~14F1H、5111H~51F1H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:6
ホールコン出力信号名称:始動口2
ホールコン出力信号内容:始動口2通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):1211H~12F1H、1511H~15F1H、5211H~52F1H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:7
ホールコン出力信号名称:通過ゲート1
ホールコン出力信号内容:ゲート1通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):4101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:8
ホールコン出力信号名称:通過ゲート2
ホールコン出力信号内容:ゲート2通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):4201H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:9
ホールコン出力信号名称:役物回数(大入賞口開放回数)
ホールコン出力信号内容:役物連続作動装置が未作動時の大入賞口の開放1回で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):C101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:10
ホールコン出力信号名称:役物入賞個数(大入賞口入賞個数)
ホールコン出力信号内容:役物(大入賞口)内の各カウント口通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):2111H~21F1H、2211H~22F1H、6111H~61F1H、6211H~62F1H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:11
ホールコン出力信号名称:特定領域通過
ホールコン出力信号内容:特定の領域通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):D101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:12
ホールコン出力信号名称:大当り1
ホールコン出力信号内容:報知する大当りの時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit0が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:13
ホールコン出力信号名称:大当り2
ホールコン出力信号内容:全ての大当りの時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit1が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:14
ホールコン出力信号名称:大当り3
ホールコン出力信号内容:時短又は有利状態となる大当りの時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit2が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:15
ホールコン出力信号名称:大当り中+時短
ホールコン出力信号内容:大当り、時短又は有利状態中に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態2のBit0が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:16
ホールコン出力信号名称:高確率中
ホールコン出力信号内容:高確率中に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態2のBit1が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:17
ホールコン出力信号名称:時短中
ホールコン出力信号内容:時短又は有利状態中に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態2のBit2が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:18
ホールコン出力信号名称:扉開放
ホールコン出力信号内容:前飾り又は裏機構部が開放状態の時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:(※1)
信号種別:状態
項番:19
ホールコン出力信号名称:不正
ホールコン出力信号内容:主制御及び枠制御で不正検出時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:不正検知状態1のBit0~Bit5のいずれかが「1」の時ON
信号種別:状態
項番:20
ホールコン出力信号名称:遊技機エラー
ホールコン出力信号内容:主制御及び枠制御でエラー検出時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:遊技機エラー状態にエラーコードがセットされかつBit7が「1」の時ON
信号種別:状態
(※1)枠制御から専用ユニットへ通知される情報である。主制御が生成する情報ではない。
〔9.2.2 拡張ポート〕
図109は、拡張ポートを示す図である。
標準20ポート以外の信号を出力する場合、拡張ポートを使用し、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号を出力する。
以下に示す遊技情報(コマンド)の送信と状態フラグの設定により、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号が出力される。
項番:21
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子1
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子1のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:22
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子2
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子2のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E201H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:23
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子3
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子3のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E301H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:24
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子4
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子4のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E401H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:-
信号種別:パルス
項番:25
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子1
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号1が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit3が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:26
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子2
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号2が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit4が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:27
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子3
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号3が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit5が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:28
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子4
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号4が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):-
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit6が「1」の時ON
信号種別:状態
〔第2章〕
〔専用インターフェース仕様〕
〔1.用語説明〕
基本的には、第1章で説明した内容と同様である。
ただし、以下の用語は、別の意味で用いる場合もある。
「遊技機情報」とは、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の総称でる。
「遊技機設置情報」とは、主/枠制御のメーカコード、製品コード、チップID番号である。
「不正監視情報」とは、遊技球数、不正検知状態1、不正検知状態2、不正検知状態3を示す。遊技球数については、CMで遊技機の遊技球数、遊技機が送信した計数球数を監視し不正を検知する。
〔2.適用範囲〕
以下に示す構成は、遊技機情報ネットワークシステムの専用インターフェースの仕様に適用可能である(図110のB参照)。
〔3.システム構成図〕
図110は、管理遊技機のシステム構成図を示す図である。
なお、図中B以外の内容は、図51の内容と同様であるため、説明は省略する。
〔4.概要〕
専用インターフェースは、遊技球を貸出する情報、遊技球を計数する情報、遊技機情報を非同期シリアルポートで電文方式による通信を行う。
遊技球を貸出する情報は、CMと枠制御間で球数を単位とした電文で送受信する。
遊技球を計数する情報は、枠制御が球数を単位とした電文で送信する。
遊技機情報は、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の3つがあり、通知条件に応じて、枠制御がいずれか1つを電文で通知する。
〔5.枠制御-CM間通信条件〕
図111は、枠制御-CM間通信条件を示す図である。
通信方式は、非同期シリアル通信である。
通信速度は、62500bpsである。
ビット構成は、「スタートビット:1」であり、「データビット:8」であり、「ストップビット:1」であり、「パリティ:無し」である。
通信制御は、全二重通信であり、一次局は枠制御であり、二次局はCMである。
〔6.枠制御-CM間データ構成〕
枠制御-CM間データ構成は、図53に示す構成と同様である。このため、説明は省略する。
図112は、枠制御-CM間データ構成の詳細を示す図である。
〔No1〕
名称:電文長
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:電文長からチェックサムまでの電文の長さを格納する(範囲:0x05~0x39(5~57))。
〔No2〕
名称:コマンド
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:電文のコマンドコードを格納する。
〔No3〕
名称:通番
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:通番、計数通番、貸出通番を格納する。通番のシーケンス番号の範囲は、0x00~0xFF(0~255)である。
〔No4〕
名称:データ部
データ長:1~53バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:電文のデータを格納する。
〔No5〕
名称:チェックサム
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文長からデータ部までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。
〔6.1.枠制御-CM間バイトオーダ〕
本章のバイトオーダは、Bをビックエンディアアンと定義し、Lをリトルエンディアンと定義する。
〔7.枠制御-CM間業務電文〕
〔7.1.枠制御-CM間電文一覧〕
図113は、枠制御-CM間電文一覧を示す図である。
〔No1〕
電文名:遊技機情報通知
送信方向:枠制御→CM
コマンド:0x01
概要:枠制御は、CMに対して遊技機情報を通知する。
〔No2〕
電文名:計数通知
送信方向:枠制御→CM
コマンド:0x02
概要:枠制御は、CMに対して計数情報を通知する。
〔No3〕
電文名:貸出通知
送信方向:CM→枠制御
コマンド:0x13
概要:CMは、枠制御に対して貸出情報を通知する。
〔No4〕
電文名:貸出受領結果応答
送信方向:枠制御→CM
コマンド:0x03
概要:枠制御は、CMに対して貸出情報の受領結果を応答する。
〔7.2.枠制御-CM間電文詳細〕
〔7.2.1.遊技機情報通知〕
図114は、遊技機情報通知の詳細を示す図である。
電文名:遊技機情報通知
電文長:18~57バイト(可変長)
送信方向:枠制御→CM
電文概要:枠制御は、CMに対して本電文で遊技機情報を通知する。遊技機情報は、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の3つがあり、各情報の通知条件に応じて、いずれか1つを通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x12~0x39
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x01
〔No3〕
データ名:通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:シーケンス番号:0x00~0xFF(0~255)
〔No4〕
データ名:遊技機種類
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:遊技機の種類を示す
〔No5〕
データ名:遊技機情報種別
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x00:遊技機性能情報、0x01:遊技機設置情報、0x02:ホールコン・不正監視情報
〔No6〕
データ名:遊技機情報(種別コードで設定された下記のいずれかひとつを通知する)の遊技機性能情報(詳細は7.2.1.4に示す)
データ長:51バイト
バイトオーダ:-
内容:総発射遊技球数、総獲得遊技球数、出球率、分間獲得遊技球数(低ベース)、役物比率、連続役物比率など
データ名:遊技機情報の遊技機設置情報(詳細は7.2.1.5に示す)
データ長:40バイト
バイトオーダ:-
内容:主/枠制御CPUのメーカコード、製品コード、チップID番号
データ名:遊技機情報のホールコン・不正監視情報(詳細は7.2.1.6に示す)
データ長:12~42バイト
バイトオーダ:-
内容:大当り、確率変動、時間短縮、各入賞口の入賞球数、遊技球数など
〔No7〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.1.1.通番(7.2.1.No3)について〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で通番を通知する。
(1)電源投入時は、通番「0x00(0)」を通知する。
(2)電源投入以降は、通知する毎に通番を更新(+1)する。
(3)通番「0xFF(255)」の次の値は「0x01(1)」に更新(+2)する。
〔7.2.1.2.遊技機種類(7.2.1.No.No4)について〕
コード体系と、遊技機種一覧は、以下に示す通りである。
図115は、遊技機種類のコード体系(1バイト)を示す図である。
Bit7:管理媒体(0=遊技球、1=遊技メダル)
Bit6~Bit4:団体区分(0=A組合、1=B組合、2~7=未使用)
Bit3~Bit0:遊技機種類(1=ぱちんこ遊技機、2=回胴式遊技機、3=アレンジボール遊技機、4=じやん球遊技機、0、5~15=未使用)
図116は、遊技機種類一覧表の一例を示す図である。
コード:0x01
遊技機:ぱちんこ遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技球
コード:0x82
遊技機:回胴式遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x83
遊技機:アレンジボール遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x84
遊技機:じやん球遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x92
遊技機:回胴式遊技機
団体:B組合
管理媒体:遊技メダル
〔7.2.1.3.遊技機情報種別(7.2.1.No5)について〕
枠制御は、以下に示すコードで遊技機情報の種別を通知する。
(1)種別コード0x00:遊技機性能情報
総発射遊技球数、総獲得遊技球数、出球率、分間獲得遊技球数(低ベース)、役物比率、連続役物比率などを通知する。
(2)種別コード0x01:遊技機設置情報
主/枠制御CPUのメーカコード、製品コード、チップID番号を通知する。
(3)種別コード0x02:ホールコン・不正監視情報
大当り、確率変動、時間短縮、各入賞口の入賞球数、遊技球数、不正監視情報などを通知する。
〔7.2.1.4.遊技機情報種別に「0x00:遊技機性能情報」を設定した場合の電文〕
図117は、遊技機情報種別に「0x00:遊技機性能情報」を設定した場合の電文を示す図である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の総発射遊技球数
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:0x000000~0xFFFFFF(0球~16777215球)。格納例は、総発射遊技球数10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の総獲得遊技球数
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:0x000000~0xFFFFFF(0球~16777215球)。格納例は、総獲得遊技球数10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の出球率
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:0x0000~0xFFFF(0%~65535%)(小数点切り捨て)。格納例は、出球率125%の場合、0x7D00である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の分間獲得遊技球数(低ベース)
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:0x00~0xFFFF(0球~65535球)(小数点切り捨て)。格納例は、分間獲得遊技球数100球の場合、0x6400である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の役物比率
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x00~0x64(0%~100%)(小数点切り捨て)。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の連続役物比率
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x00~0x64(0%~100%)(小数点切り捨て)。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の役物連続作動装置の作動回数
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:0x0000~0xFFFF(0回~65535回)。格納例は、役物連続作動装置の作動回数100回の場合、0x6400である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の最大差球
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:0x000000~0xFFFFFF(0球~16777215球)。格納例は、最大差球10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の予備
データ長:31バイト
バイトオーダ:-
内容:予備(使用しない場合は0x00固定)。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の予約
データ長:3バイト
バイトオーダ:-
内容:CMで使用する(遊技機は0x00固定)(CMで算出する最大MY)。
〔7.2.1.5.遊技機情報種別に「0x01:遊技機設置情報」を設定した場合の電文〕
図118は、遊技機情報種別に「0x01:遊技機設置情報」を設定した場合の電文を示す図である。
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の主制御チップID番号
データ長:9バイト
バイトオーダ:B
内容:遊技機の主制御チップID番号
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の主制御チップメーカコード
データ長:3バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載したメーカコード
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の主制御チップ製品コード
データ長:8バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載した製品コード
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の枠制御チップID番号
データ長:9バイト
バイトオーダ:B
内容:遊技機の枠制御チップID番号
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の枠制御チップメーカコード
データ長:3バイト
バイトオーダ:B
内容:枠制御チップの管理エリアに記載しメーカコード
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の枠制御チップ製品コード
データ長:8バイト
バイトオーダ:B
内容:枠制御チップの管理エリアに記載した製品コード
〔7.2.1.5.1.主制御チップID番号〕
主制御チップID番号の生成方法は、図60及び図61で示した内容と同様である。このため、説明は省略する。
〔7.2.1.5.2.枠制御チップID番号〕
図119は、枠制御チップID番号の生成方法を示す図である(第1チップの場合)。
〔第1チップAの場合〕
枠制御チップID番号は、チップ個別ナンバーレジスタ(CID)から生成する。
上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、IDリーダーに表示されるチップ個別ナンバーが「87654321」の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップ個別ナンバーは4バイトであり(0x87654321)、識別コード(※)は、1バイトである(0x21)。
〔第1チップBの場合〕
枠制御チップID番号は、チップ個別ナンバー2レジスタ(CID2)から生成する。
このナンバーを上位8バイトに埋め、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、IDリーダーに表示されるチップ個別ナンバー2が「FEDCBA9876543210」の場合、0埋めは、チップ個別ナンバー2は、8バイトであり(0xFEDCBA9876543210)、識別コード(※)は、1バイトである(0x23)。
図120は、枠制御チップID番号の生成方法を示す図である(第2チップの場合)。
枠制御チップID番号は、チップコードレジスタ(CPCODE)から生成する。
上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、IDリーダーに表示されるチップコードが「21876543」の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップコードは4バイトであり(0x21876543)、識別コード(※)は1バイトである(0x41)。
(※)識別コードの内容は、図61と同様である。このため、説明を省略する。
〔7.2.1.6.遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文〕
図121~図123は、遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文を示す図である。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の遊技球数
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:現在の遊技球数、0x000000~0x301B0F(0球~990000球)。格納例は、遊技球数10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の発射球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:発射した球の個数:0x80~0x7F(-128個~127個)。上位1Bitを符号(+/-)ビットとする。バック球がある場合は、バック球数分を減算する(送信時に複数発射された球がある場合は合算する)。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の総賞球球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:遊技情報・カウント情報1~nの賞球球数×入賞個数の合計:0x00~0xFF(0個~255個)。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の主制御状態1
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:大当り1、Bit1:大当り2、Bit2:大当り3、Bit3:遊技機状態信号1、Bit4:遊技機状態信号2、Bit5:遊技機状態信号3、Bit6:遊技機状態信号4、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の主制御状態2
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:大当り中+時短(変動時間短縮)中又は有利状態中(確変又は保留消化中など)、Bit1:高確率中、Bit2:時短(変動時間短縮)又は有利状態中、Bit3:未使用、Bit4:未使用、Bit5:未使用、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の遊技機エラー状態
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:遊技機で発生中のエラーコード、Bit0~5:エラーコード、000000=エラー無、Bit6:0=枠制御、1=主制御、Bit7:0=発報のみ、1=発報+ホールコン出力、Bit0~7:0=エラー未発生。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の不正検知状態1(主制御)
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:設定変更中信号、Bit1:設定確認中信号、Bit2:RWMクリア信号、Bit3:不正検知信号1、Bit4:不正検知信号2、Bit5:不正検知信号3、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の不正検知状態2(枠制御)
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:前飾り開放、Bit1:裏機構部開放、Bit2:不正電波検知、Bit3:遊技球数クリア検知、Bit4:入賞球数異常1検知、Bit5:入賞球数異常2検知、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の不正検知状態3(枠制御)
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:Bit0:小球検知、Bit1:鉄球検知、Bit2:未使用、Bit3:未使用、Bit4:未使用、Bit5:未使用、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技情報の遊技情報数
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:種別情報・カウント情報の個数(n)、n=0x00~0x0F(0個~15個)。
データ名:遊技情報の種別情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:種別情報1
データ名:遊技情報のカウント情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:カウント情報1
データ名:遊技情報の種別情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:種別情報n
データ名:遊技情報のカウント情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:カウント情報n
〔7.2.1.6.1 主制御状態1〕
主制御状態1の各ビット詳細は、図65に示す内容と同様である。このため、説明は省略する。
遊技機状態信号1~4は、大当り1、大当り2、大当り3以外の遊技機状態を設定する場合に使用する。なお、遊技機状態信号1~4の信号は、遊技機の機種によって使用用途が異なる。
〔7.2.1.6.2 主制御状態2〕
主制御状態2の各ビットの詳細は、図66に示す内容と同様である。このため、説明は省略する。
〔7.2.1.6.3 不正検知状態1〕
図124は、不正検知状態1を示す図である。
不正検知状態1の詳細は、以下の通りである。
Bit:0
名称:設定変更中信号
詳細:設定変更中及び設定変更が行われたことを示す。なお、設定変更中~設定変更後の発射又は計数まで信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフする。0=正常、1=設定変更中及び設定変更後。
Bit:1
名称:設定確認中信号
詳細:設定確認中及び設定確認が行われたことを示す。なお、設定確認中~設定確認後の発射又は計数までは信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフする。0=正常、1=設定確認中及び設定確認後。
Bit:2
名称:RWMクリア信号
詳細:RWMが初期化されたことを示す。なお、発射又は計数まで信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフにする。0=正常、1=RWMクリア発生。
Bit:3
名称:不正検知信号1(※)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。0=正常、1=異常発生。
Bit:4
名称:不正検知信号2(※)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。0=正常、1=異常発生。
Bit:5
名称:不正検知信号3(※)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。0=正常、1=異常発生。
Bit:6~7
名称:未使用
詳細:0固定
(※)遊技機の種類によって検知する不正の内容が異なる。また、各種不正を検知する機能を有している遊技機に限る。
〔7.2.1.6.4 不正検知状態2〕
図125は、不正検知状態2を示す図である。
不正検知状態2の詳細の詳細は、以下の通りである。
Bit:0
名称:前飾り開放
詳細:前飾り開放を検知したことを示す。0=正常、1=前飾り開放検知。
Bit:1
名称:裏機構部開放
詳細:裏機構部開放を検知したことを示す。0=正常、1=裏機構部開放検知。
Bit:2
名称:不正電波検知
詳細:管理遊技機枠で不正な電波を検知したことを示す。0=正常、1=不正電波検知。
Bit:3
名称:遊技球数クリア検知
詳細:遊技球数クリアを検知したことを示す。なお、遊技球数クリア後の発射又は計数まで信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフする。0=正常、1=遊技球数クリア検知。
Bit:4
名称:入賞球数異常1検知
詳細:主制御が検出した入賞個数と枠制御が検出した入賞個数の差が100球以上となったことを示す。0=正常、1=入賞球数異常1検知。
Bit:5
名称:入賞球数異常2検知
詳細:発射球数と総戻り球数(入賞個数+非入賞個数)の差が100球以上となったことを示す。0=正常、1=入賞球数異常2検知
Bit:6,7
名称:未使用
詳細:0固定
〔7.2.1.6.5 不正検知状態3〕
図126は、不正検知状態3を示す図である。
不正検知状態3の詳細の詳細は、以下の通りである。
Bit:0
名称:小球検知
詳細:10.7mm以下の球を検知したことを示す。0=正常、1=小球検知。
Bit:1
名称:鉄球検知
詳細:鉄球を検知したことを示す。0=正常、1=鉄球検知。
Bit:2~7
名称:未使用
詳細:0固定
〔7.2.1.6.6 遊技情報〕
遊技情報は、種別情報(上位1バイト)とカウント情報(下位1バイト)の計2バイトで構成される。種別情報は、遊技機で発生した入賞口入賞等の情報である。また、カウント情報は種別情報で発生した個数情報である。
遊技情報の詳細は、図68の内容と同様である。このため、説明を省略する。
〔(1)種別情報〕
種別情報の詳細は、図69の内容と同様である。このため、説明を省略する。
〔(a)データ種別(上位4Bit)の詳細〕
図127は、データ種別(上位4Bit)の詳細を示す図である。
Bit4~7:0
種別名称:未使用
内容:-
Bit4~7:1
種別名称:始動口入賞
内容:始動口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:2
種別名称:大入賞口入賞
内容:大入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:3
種別名称:入賞口入賞
内容:入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4~7:4
種別名称:全始動口入賞
内容:主たる遊技に関わる始動口又は普図作動口へ入賞、ゲート通過したことを通知する。
Bit4~7:5~8
種別名称:未使用
内容:-
Bit4~7:9
種別名称:図柄確定回数
内容:主たる遊技に関わる図柄の変動回数を通知する。
Bit4~7:10
種別名称:大当り回数
内容:役物連続作動装置が作動したことを通知する。
Bit4~7:11
種別名称:未使用
内容:-
Bit4~7:12
種別名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:主に旧2種遊技機において、小当り時の大入賞口開放回数をスタート回数としたい場合に、役物連続作動装置が未作動時の大入賞口の開放を通知する。
Bit4~7:13
種別名称:特定領域通過
内容:特定領域を通過したことを通知する。
Bit4~7:14
種別名称:予備
内容:データ種別「1~4、9、10、12、13」以外のデータを通知する場合に使用する。予備は、遊技機の機種によって使用用途が異なる。
Bit4~7:15
種別名称:未使用
内容:-
〔(b)データ種別毎に設定するデータ番号(下位4Bit)の詳細〕
図128は、データ種別毎に設定するデータ番号(下位4Bit)の詳細を示す図である。
種別情報(1バイト)には、データ種別(Bit4~7)とデータ番号(Bit0~3)が含まれる。
データ種別(Bit4~7):0=未使用
データ番号(Bit0~3):0~15=未使用
データ種別(Bit4~7):1=始動口入賞
データ番号(Bit0~3):始動口番号を示す。1=始動口1、2=始動口2、3=始動口3、0と4~15は未使用。
データ種別(Bit4~7):2=大入賞口入賞
データ番号(Bit0~3):大入賞口番号を示す。1=大入賞口1、2=大入賞口2、0と3~15=未使用。
データ種別(Bit4~7):3=入賞口入賞
データ番号(Bit0~3):入賞口番号を示す。1~15=入賞口番号1~15、0=未使用。
データ種別(Bit4~7):4=全始動口入賞
データ番号(Bit0~3):主たる遊技に関わる始動口又は普通図柄作動口へ入賞、ゲート通過したことを通知する。1=入賞又は通過、0と2~15=未使用。
データ種別(Bit4~7):5~8=未使用
データ番号(Bit0~3):-
データ種別(Bit4~7):9=図柄確定回数
データ番号(Bit0~3):主たる遊技に関わる図柄の確定回数を示す。1=主たる遊技に関わる図柄の確定回数、0と2~15は未使用。
データ種別(Bit4~7):10=大当り回数
データ番号(Bit0~3):大当り回数を示す。1=役物連続作動装置が作動(大当り)、0と2~15は未使用。
データ種別(Bit4~7):11=未使用
データ番号(Bit0~3):-
データ種別(Bit4~7):12=役物回数(大入賞口開放回数)
データ番号(Bit0~3):役物番号を示す。1=役物1、0と2~15は未使用。
データ種別(Bit4~7):13=特定領域通過
データ番号(Bit0~3):1=特定領域1、0と2~15=未使用。
データ種別(Bit4~7):14=予備
データ番号(Bit0~3):1~4=予備番号、0と5~15=未使用。
データ種別(Bit4~7):15=未使用
データ番号(Bit0~3):0~15=未使用
〔(2)カウント情報〕
カウント情報は、データ種別毎に設定内容が異なる。
以下に、データ種別毎の詳細内容とデータ格納例を示す。
(a)データ種別が始動口入賞、大入賞口入賞、入賞口入賞の場合
図129は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は賞球球数(上位4Bit、Bit4~7)と入賞個数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、種別情報毎の入賞時の賞球球数を示しており、1~15=賞球球数(1(個)~15(個))である。
入賞個数(Bit0~3)は、種別情報毎の入賞個数を示しており、1(個)固定である。
図130は、(例1)始動口入賞において、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):1=始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報:遊技情報2
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):1=始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
なお、遊技情報は、0x1131が2データ(遊技情報1、遊技情報2)設定される。
図131は、(例2)大入賞口入賞において、15個賞球の大入賞口2に3個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報:遊技情報2
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報:遊技情報3
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
なお、遊技情報は、0x22F1が3データ(遊技情報1、遊技情報2、遊技情報3)設定される。
図132は、(例3)入賞口入賞において、1個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):3=入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4~7):1=1個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0~3):1=1個入賞
遊技情報は、0x3211が1データ(遊技情報1)設定される。
(b)データ種別がゲート通過の場合
図133は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と全始動口入賞(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0~3)は、全始動口入賞を示しており、1(回)固定である。
図134は、(例1)全始動口入賞において、主たる遊技に関わる始動口、普図作動口に1個入賞又はゲートを1個通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):4=全始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=主たる遊技に関わる始動口など
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の全始動口入賞(Bit0~3):1=1回通過
遊技情報は、0x4101が1データ(遊技情報1)設定される。
(c)データ種別が図柄確定回数の場合
図135は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と図柄確定回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0~3)は、図柄確定回数を示しており、1(回)固定である。
図136は、(例1)図柄確定回数において、主たる遊技に関わる図柄が1回停止した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):9=図柄確定回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=主たる遊技に関わる図柄
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の図柄確定回数(Bit0~3):1=1回停止
なお、遊技情報は、0x9101が1データ(遊技情報1)設定される。
(d)データ種別が特別図柄当りの場合
図137は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と当り回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0~3)は、当り回数を示しており、1(回)固定である。
図138は、(例1)役物連続作動装置が作動(大当り)において、役物連続作動装置が1回作動(大当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):10=大当り回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=大当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0~3):1=1回発生
なお、遊技情報は、0xA101が1データ(遊技情報1)設定される。
図139は、(例2)役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)において、役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が1回作動(小当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):2=小当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0~3):1=1回発生
なお、遊技情報は、0xA201が1データ(遊技情報1)設定される。
(e)データ種別が役物回数(大入賞口開放回数)の場合
図140は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と役物回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0~3)は、役物回数を示しており、1(回)固定である。
図141は、(例1)役物回数において、役物1が1回開放した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):12=役物回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=役物1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の役物回数(Bit0~3):1=1回開放
なお、遊技情報は、0xC101が1データ(遊技情報1)設定される。
(f)データ種別が特定領域通過の場合
図142は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と特定領域通過(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0~3)は、特定領域通過を示しており、1(回)固定である。
図143は、(例1)特定領域通過において、特定領域通過1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):13=特定領域通過
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=特定領域1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の役物回数(Bit0~3):1=1回通過
なお、遊技情報は、0xD101が1データ(遊技情報1)設定される。
(g)データ種別が特定領域通過の場合
図144は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4~7)と回数(下位4Bit、Bit0~3)で構成されている。
賞球球数(Bit4~7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0~3)は、回数を示しており、1(回)固定である。
図145は、(例1)予備において、予備1が1回発生した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4~7):14=予備
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0~3):1=予備1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4~7):0固定
カウント情報(1バイト)の役物回数(Bit0~3):1=1回発生
なお、遊技情報は、0xE101が1データ(遊技情報1)設定される。
〔7.2.2.計数通知〕
図146は、計数通知の詳細を示す図である。
電文名:計数通知
電文長:7バイト
送信方向:枠制御→CM
電文概要:枠制御は、CMに対して本電文で計数情報を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x07
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x02
〔No3〕
データ名:計数通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:シーケンス番号(0x00~0xFF(0~255))
〔No4〕
データ名:計数球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:計数球数(0x00~0xFA(0球~250球))
〔No5〕
データ名:計数累積球数
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:計数累積球数(0x00~0xFFFF(0球~65535球))。格納例は、計数累積球数10000球の場合、0x1027である。
〔No6〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.2.1.計数通番(計数通番7.2.2.No3)通知について)〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で計数通番(7.2.2.No3)を通知する。
(1)電源投入時は、通番「0x00(0)」を通知する。
(2)電源投入以降は、通知する毎に通番を更新(+1)する。
(3)計数通番「0xFF(255)」の次の値は「0x01(1)」に更新(+2)する。
〔7.2.2.2.計数累積球(計数累積球(計数累積球(7.2.2.No5)通知について)〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で計数累積球数(7.2.2.No5)を通知する。
(1)計数累積球数が「0xFFFF(65535球)」の次の値は「0x0000(0球)」に更新する。
(2)遊技機の電源投入時は、計数累積球数を「0」クリアする。
〔7.2.3.貸出通知〕
図147は、貸出通知の詳細を示す図である。
電文名:貸出通知
電文長:5バイト
送信方向:CM→枠制御
電文概要:CMは、枠制御に対して本電文で貸出情報を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x13
〔No3〕
データ名:貸出通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:シーケンス番号(0x00~0xFF(0~255))
〔No4〕
データ名:貸出球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:遊技球の貸出球数(0x00~0xFF(0球~255球))
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:チェックサムのデータ
〔「CM→枠制御」のコマンド「貸出通知」を受信した場合の枠制御に挙動について〕
例えば、遊技球数が989999球の状況で10球の貸出球数を受信した場合に990000球までの加算は行い残りの球数の情報は破棄するということは行わず、遊技球数を989999球までの情報で維持し10球の貸出球数の情報を破棄することができる。
このように構成することで、枠制御→CMへは貸出球数受領結果「異常(0x01)」を応答し、受信した情報は全て受け付けていないことを示すことができる。
1球分を加算し9球分を破棄する処理を行うと、CMへ向けてその情報を通達する必要があるため処理が煩雑になるが、全ての情報を破棄することによりそのような煩雑な処理を設けなくてもよくなる。
〔7.2.3.1.貸出通知(7.2.3.)について〕
CMは、計数通知を受信した場合に枠制御に対して貸出通知を通知する。
ただし、以下のいずれかに該当する場合は、貸出球数「0」で通知する。
(1)遊技機情報通知が未受信の場合
(2)遊技機情報種別「0x02:ホールコン・不正監視情報」以外で通知された場合
(3)計数通知の計数球数が「1」以上で通知された場合
上記に該当しない場合限り、CMは枠制御に対して貸出球数「1」以上を通知可能とする。
〔7.2.3.2.貸出通番(7.2.3.No3)について〕
CMは、枠制御に対して以下の制御で貸出通番を通知する。
(1)枠制御と通信開始時は、通番を「0」で通知する。
(2)貸出受領結果応答で受信した貸出通番を更新(+1)して次回の貸出通知で通知する。
(3)貸出通番「0xFF(255)」の次の値は「0x01(1)」に更新(+2)する。
〔7.2.4.貸出受領結果応答〕
図148は、貸出受領結果応答の詳細を示す図である。
電文名:貸出受領結果応答
電文長:5バイト
送信方向:枠制御→CM
電文概要:枠制御は、CMに対して貸出情報の受領結果を応答する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:0x03
〔No3〕
データ名:貸出通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:シーケンス番号(0x00~0xFF(0~255))
〔No4〕
データ名:貸出球数受領結果
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:貸出球数受領結果、0x00=正常、0x01=異常、上記以外の値が通知された場合は、異常とする。
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:-
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.4.1.貸出通番(7.2.4.No3)について〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で貸出通番を応答する。
(1)貸出球数受領結果が正常(0x00)の時は、CMから受信した貸出通番を応答する。
(2)貸出球数受領結果が異常(0x01)の時は、貸出受領結果が正常(0x00)の時にCMから受信した貸出通番を応答する。
(3)遊技機の電源投入時は、貸出通番を「0」クリアする。
〔7.2.4.2.貸出球数受領結果(7.2.4.No4)について〕
枠制御は、以下の場合に貸出球数受領結果「異常(0x01)」を応答する。
(1)CMから通知された貸出通番(7.2.3.No3)が連続していない場合
(2)遊技機が球抜き動作中の場合
(3)遊技球数に貸出球数を加算した結果が990000球を超える場合
〔8.枠制御とCM間通信シーケンス〕
〔8.1.基本通信シーケンス〕
図149は、基本通信シーケンスを示す図である。
枠制御3150は、1次局であり、CM3072は、2次局である。
〔F200〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n)を、CM3072に送信する。
〔F201〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m)を、CM3072に送信する。
〔F202〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k)を、枠制御3150に送信する。
〔F203〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k)を、CM3072に送信する。
〔F204〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1)を、CM3072に送信する。
枠制御3150は、CM3072に対して300ms(※1)の周期で遊技機情報通知(7.2.1.)を通知し、遊技機情報通知(7.2.1.)から100ms(※2)経過後に計数通知(7.2.2.)を通知する。
CM3072は、計数通知(7.2.2.)を受信してから枠制御3150に対して170ms以内に貸出通知(7.2.3.)を通知する。
枠制御3150は、CM3072からの貸出通知(7.2.3.)に対して10ms以内に貸出受領結果応答(7.2.4.)を応答する。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、計数通知を90ms以上100ms以内の範囲で通知する。
〔8.2.起動シーケンス〕
〔8.2.1.遊技機が先に起動した場合のシーケンス〕
図150は、遊技機が先に起動した場合のシーケンスを示す図である。
〔F210〕電源オフの状態で、〔F211〕枠制御3150のVLはOFFであり、〔F212〕CM3072のVLとPSIはOFFである。
〔F213〕電源オンとなり、枠制御3150及びCM3072に電源が供給される。
〔F214〕枠制御3150のVLはOFFであり、〔F215〕CM3072のVLとPSIはOFFである。CM3072は、起動完了までVL=OFFとする。
〔F216〕遊技機起動中の状態から〔F217〕遊技機起動完了の状態に移行する。〔F218〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=0)を、CM3072に送信する。〔F219〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=0)を、CM3072に送信する。遊技機は、CM3072の起動完了に関係なく、電文を送信し、通番も更新して通知する。ただし、CM3072は、〔F220〕CM起動中の状態であるため、遊技機からの電文は受信できない。
〔F221〕CM3072の起動が完了する。
これにより、〔F222〕遊技球の発射が可能となり(VL=ON)、計数ボタンが有効となる(PSI=ON)。
〔F223〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n)を、CM3072に送信する。
〔F224〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m)を、CM3072に送信する。
起動が完了したCM3072は、これらの通知を受信可能である。
CM3072は、起動完了後、遊技機から通知された電文の受信を開始する。通知された通番から管理する。
〔8.2.2.CMが先に起動した場合のシーケンス〕
図151は、CMが先に起動した場合のシーケンスを示す図である。
〔F230〕枠制御3150が電源オフの状態で、〔F231〕CM3072が電源オンとなる。
〔F232〕CM3072では、VL=OFF、PSI=OFFである。
CM3072が、〔F233〕CM起動中の状態から、〔F234〕CM起動完了の状態に移行すると、〔F235〕CM3072では、VL=ON、PSI=ONとなる。CM3072は、これ以降は、遊技機情報通知を受信するまで、〔F236〕遊技機接続待ちの状態となる。
〔F237〕枠制御3150の電源がオンとなり、〔F238〕遊技機起動中の状態から、〔F239〕遊技機起動完了の状態に移行すると、〔F240〕枠制御3150及びCM3072では、VL=ON、PSI=ONとなる。
〔F241〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=0)を、CM3072に送信する。
〔F242〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=0)を、CM3072に送信する。
遊技機は、起動完了後、CM3072に対して電文を通知する。電源ON後は、通番0から開始する。
CM3072は、遊技機から通知された電文の受信を開始する。通知された通番から管理する。
〔F243〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n)を、CM3072に送信する。
〔F244〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m)を、CM3072に送信する。
〔8.3.遊技機情報通知シーケンス〕
図152は、遊技機情報通知シーケンスにおいて適用する通知条件を示す図である。
枠制御は、CMに対して以下の通知条件で遊技機情報を通知する。なお、通知条件が重なった場合は、優先順位に応じて通知する。
遊技機情報種別:(1)ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)
通知条件:遊技機起動完了から300ms(※1)の周期で通知する。
優先順位:1
遊技機情報種別:(2)遊技機設置情報
通知条件:遊技機起動完了から60s(※2)経過後に通知する。その後、60s(※2)周期で通知する。
優先順位:2
遊技機情報種別:(3)遊技機性能情報
通知条件:遊技機起動完了から180s(※3)経過後に通知する。その後、180s(※3)周期で通知する。
優先順位:3
遊技機情報種別:(4)ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし)
通知条件:遊技機起動完了から300ms(※1)周期で通知する。その後、300ms(※1)周期で通知する。
優先順位:4
〔8.3.1.遊技機情報通知の基本シーケンス(遊技情報なし)〕
図153は、遊技機情報通知の基本シーケンス(遊技情報なし)を示す図である。
〔F250〕遊技機の起動が完了すると、〔F251〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
この情報を受信するまでは、CM3072は、〔F252〕遊技機接続待ちの状態である。
〔F253〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F254〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F255〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F256〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F257〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F258〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F259〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F260〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F261〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機設置情報)を、CM3072に送信する。
〔F262〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機設置情報)を、CM3072に送信する。ここでは、遊技機設置情報と遊技機性能情報の通知タイミングが重なったため、優先順位が高い遊技機設置情報を先に通知する。
〔F263〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F264〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F265〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F266〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機性能情報)を、CM3072に送信する。ここでは、遊技機設置情報を通知後、遊技機性能情報を通知している。
(※1)枠制御3150は、ホールコン・不正監視情報を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、遊技機設置情報を60s以上62s以内の範囲で通知する。
(※3)枠制御3150は、遊技機性能情報を180s以上186s以内の範囲で通知する。
〔8.3.2.ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)と遊技機設置情報/遊技機性能情報が重なった場合〕
図154及び図155は、ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)と遊技機設置情報/遊技機性能情報が重なった場合のシーケンスを示す図である。
〔F270〕遊技機の起動が完了すると、〔F271〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
この情報を受信するまでは、CM3072は、〔F272〕遊技機接続待ちの状態である。
〔F273〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F274〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F275〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F276〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F277〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり))を、CM3072に送信する。遊技機設置情報を通知するタイミングで、遊技情報を保持している場合は、ホールコン・不正監視情報を先に通知する。
〔F278〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F279〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F280〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F281〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機設置情報)を、CM3072に送信する。保持している遊技情報がなくなったタイミングで、遊技機設置情報を通知する。
〔F282〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F283〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F284〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F285〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F286〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり))を、CM3072に送信する。遊技機性能情報を通知するタイミングで、遊技情報を保持している場合は、ホールコン・不正監視情報を通知する。
〔F287〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F288〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F289〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F290〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機性能情報)を、CM3072に送信する。保持している遊技情報がなくなったタイミングで、遊技機性能情報を通知する。
(※1)枠制御3150は、ホールコン・不正監視情報を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、遊技機設置情報を60s以上62s以内の範囲で通知する。
(※3)枠制御3150は、遊技機性能情報を180s以上186s以内の範囲で通知する。
〔8.4.計数通知シーケンス〕
図156及び図157は、計数通知シーケンスを示す図である。
〔F300〕枠制御3150において、計数ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F301〕遊技球数=1000であり、〔F302〕持ち球数=100である。
〔F303〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F304〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250)。CM3072は、持ち球数に計数球数を加算する(持ち球数=100+250)。
この時点で、〔F305〕遊技球数=750であり、〔F306〕持ち球数=350である。
〔F307〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F308〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F309〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=750)を、CM3072に送信する。
〔F310〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500)。CM3072は、持ち球数に計数球数を加算する(持ち球数=350+250)。
この時点で、〔F311〕遊技球数=500であり、〔F312〕持ち球数=600である。
〔F313〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k+1、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F314〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k+1、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F315〕枠制御3150において、計数ボタン離す(非押下)を検知したものとする。
〔F316〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=500)を、CM3072に送信する。
〔F317〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。
この時点で、〔F318〕遊技球数=500であり、〔F319〕持ち球数=600である。
〔F320〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k+2、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F321〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k+2、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F322〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+3、遊技球数=500)を、CM3072に送信する。
(※1)枠制御3150は、計数通知を90ms以上100ms以内の範囲で通知する。
〔8.5.貸出通知シーケンス〕
図158は、貸出通知シーケンスを示す図である。
〔F330〕CM3072において、貸出ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F331〕遊技球数=50である。貸出ボタンは、管理遊技機の場合は球貸ボタンとすることができる。
〔F332〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=50)を、CM3072に送信する。
〔F333〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F334〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=125)を、枠制御3150に送信する。CM3072は、貸出を通知する(貸出通番=k、貸出球数=125)。DCは、1球~125球の範囲で通知する。
〔F335〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、貸出球数を遊技球数へ加算し(遊技球数=50+125)、貸出球数受領結果を応答する(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)。CM3072は、貸出球数受領結果を確認する。
〔F336〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=175)を、CM3072に送信する。
この時点で、〔F337〕遊技球数=175である。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
〔8.6.専用ケーブル断線時の復旧シーケンス〕
図159及び図160は、専用ケーブル断線時の復旧シーケンスを示す図である。
最初の時点で、〔F340〕遊技球数=175である。
〔F341〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F342〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F343〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F344〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F345〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F346〕ここで、専用ケーブル3110が断線したものとする。CM3072は、DCに専用ケーブル断線を通知し、VL=OFFとする。
これにより、〔F347〕枠制御3150では、VL=OFF(発射不能状態)となり、〔F348〕CM3072では、VL=OFF(発射不能状態)、PSI=OFF(計数ボタン無効状態)となる。
〔F349〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。計数ボタン無効となるため、計数球数0球を通知する(計数通番=m+1、計数球数=0、計数累積球数=0)。ただし、この通知は、CM3072に到達しない。
〔F350〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。ただし、この通知は、CM3072に到達しない。
この時点で、〔F351〕遊技球数=1000である。
〔F351〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。ただし、この通知は、CM3072に到達しない。
〔F353〕ここで、専用ケーブル3110が復旧したものとする。枠制御3150及びCM3072では、VL=ON(遊技球の発射許可状態)となり、PSI=ON(計数ボタン有効状態)となる。店員処理で遊技球数を確認し、エラーを復帰させる。CM3072は、VL=ON後に専用ケーブル接続状況を確認する。
〔F354〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+3、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F355〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+3、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F356〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=0、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。遊技機との接続開始時に貸出通番0を通知する。
この時点で、〔F357〕遊技球数=1000である。
〔F358〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=異常)を、CM3072に送信する。
〔F359〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+4、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F360〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+4、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F361〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k+1(=1)、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。貸出受領結果応答の貸出である。通番を更新して通知する。
〔F362〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k+1、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔8.7.計数中の通信異常〕
図161及び図162は、計数中の通信異常を示す図である。
〔F370〕枠制御3150において、計数ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F371〕遊技球数=1000であり、〔F372〕持ち球数=100である。
〔F373〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F374〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m、計数球数=250)。CM3072は、持ち球数に計数球数を加算する(持ち球数=100+250)。
この時点で、〔F375〕遊技球数=750であり、〔F376〕持ち球数=350である。
〔F377〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F378〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F379〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=750)を、CM3072に送信する。
〔F380〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m+1、計数球数=250)。しかし、この通知は、CM3072に到達しない。
この時点で、〔F381〕遊技球数=500であり、〔F382〕持ち球数=350である。
〔F383〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=500)を、CM3072に送信する。しかし、この通知は、CM3072に到達しない。CM3072は、遊技機情報通知の通信異常を検知し、最大300ms後にVL=OFFとする。
〔F384〕枠制御3150では、VL=OFF(発射不能状態)となり、〔F385〕CM3072では、VL=OFF(発射不能状態)、PSI=OFF(計数ボタン無効状態)となる。
この時点で、〔F386〕遊技球数=500である。
〔F387〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。計数ボタンが無効となるため、計数球数0球を通知する(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500)。しかし、この通知は、CM3072に到達しない。
〔F388〕CM3072は、DCのエラー復旧待ちの状態となる。店員処理で遊技球数及び持ち球数を確認し、エラーを復旧させる。CMは、DCがエラー復旧してからVL=ONとする。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、計数通知を90ms以上100ms以内の範囲で通知する。
〔8.8.貸出時の通信異常〕
図163は、貸出時の通信異常を示す図である。
〔F400〕CM3072において、貸出ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F401〕遊技球数=50である。
〔F402〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=50)を、CM3072に送信する。
〔F403〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F404〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=125)を、枠制御3150に送信する。CM3072は、貸出を通知する(貸出通番=k、貸出球数=125)。DCは、貸球単価・貸出金額により1球~125球の範囲で通知する。貸出通知は、計数通知を受信してから170ms以内に送信することが好ましい。
この時点で、〔F405〕遊技球数=175である。
〔F406〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。しかし、この応答は、CM3072に到達しない。CM3072は、所定時間以内(例えば、10ms以内)において、貸出受領結果応答未受信のため、貸出未完了と判断する。
〔F407〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=175)を、CM3072に送信する。
〔F408〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F409〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=125)を、枠制御3150に送信する。前回通知した貸出通知が枠制御に届いているか分からないため、再送する。貸出通知は、計数通知を受信してから170ms以内に送信することが好ましい。
この時点で、〔F410〕遊技球数=175である。
〔F411〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=異常)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、貸出通知の貸出通番の連続性をチェックし、連続していない場合は、異常を応答する。CM3072は、前回の貸出通知と通番が一致している場合、貸出通知が枠制御に届いていると判断し、貸出を完了する。
この時点で、〔F412〕遊技球数=175である。
〔F413〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=175)を、CM3072に送信する。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
〔管理遊技機における計数タイミング〕
〔計数の基本仕様〕
管理遊技機における計数とは、遊技機に記録された遊技球数を遊技機外の装置(専用ユニット)に送信することをいう。
遊技球数の計数は、「短押し」、「長押し」のいずれかを検知した場合に行う。
「短押し」一回につき、遊技球数1個の計数を行う。
「長押し」を検知した場合、遊技球数250個の計数を行う。なお、遊技球数が250球に満たない場合は、全部の遊技球数を計数する。
遊技球数の計数は、300ms間隔の計数通知タイミングにおいて行う。
ボタン検知フラグは、ボタン検知フラグがOFFのときに、計数ボタンが連続で50ms押下されたときONになる。
ボタン検知フラグは、ボタン検知フラグがONのときに、計数ボタンが連続で50ms離されたときOFFになる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグがONのとき、かつ、計数ボタンが押下されていれば、2ms毎にカウントアップする。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグがOFF→ONのとき、又は、計数通知タイミングにおいてボタン検知フラグがOFFのときにクリアする(計数後)。
ボタン押下タイマは、最大(255)までカウントするとそれ以上増えない(リセットされない)。
枠制御CPU(枠制御基板)は、計数通知タイミングにおいて、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが1以上250未満である場合、短押しであると判断する。
枠制御CPUは、計数通知タイミングにおいて、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが250以上である場合、長押しであると判断する。
図164は、計数条件表を示す図である。
枠制御CPUは、この表(テーブル等)に基づいて、短押しであるか、長押しであるかを判断する。
枠制御CPUは、ボタン検知フラグがOFFであり、かつ、ボタン押下タイマが1以上250未満(249以下)である場合、短押しであると判断する。
枠制御CPUは、ボタン検知フラグがONであり、かつ、ボタン押下タイマが250以上である場合、長押しであると判断する。
図165は、(1)長押し基本パターンを示す図である。
300msごとに図示されている縦線(T1,T2,T3,T4,T5等)は、計数通知タイミングである(以下、同様)。
ここでは、計数ボタンを700ms間押下後、離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、4回目の計数通知タイミングT4と、5回目の計数通知タイミングT5との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していき(例えば、2msごとに+1、1msごとに+1、2msごとに+2等)、最大で255となる。なお、ボタン押下タイマは、5回目の計数通知タイミングT5でリセットされる。
計数通知タイミングT3では、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが250未満であるため、計数を行わない。ただし、計数を行わない場合であっても、枠制御CPUは、計数を行わない内容の計数通知(0球)を、専用ユニットに送信することができる(以下、同様)。
計数通知タイミングT4では、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが250以上であるため、250球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、長押しの計数条件が成立したと判断し、長押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
計数通知タイミングT5では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが250以上であるため、計数を行わない。
本パターンによれば、長押しの基本的な動作に対応することができる。
図166は、(2)長押し連続パターン(その1)を示す図である。
ここでは、計数ボタンを930ms間押下後、離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、4回目の計数通知タイミングT4と、5回目の計数通知タイミングT5との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していき、最大で255となる。なお、ボタン押下タイマは、6回目の計数通知タイミングT6でリセットされる。
計数通知タイミングT4,T5では、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが250以上であるため、250球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、長押しの計数条件が成立したと判断し、計数通知タイミングT4,T5において、長押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
計数通知タイミングT6では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが250以上であるため、計数を行わない。
本パターンによれば、連続した長押しに対応することができる。
図167は、(2)長押し連続パターン(その2)を示す図である。
ここでは、計数ボタンを800ms間押下後離し、30ms後250ms間押下後離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、4回目の計数通知タイミングT4と、5回目の計数通知タイミングT5との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
また、4回目の計数通知タイミングT4と、5回目の計数通知タイミングT5との間で、計数ボタンがONとなり、5回目の計数通知タイミングT5と、6回目の計数通知タイミングT6との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、最初の計数ボタンのONから50ms後にONとなり、最後の計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。途中の計数ボタンON→OFF→ONでは、ボタン検知フラグの値は変化しない。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していき、最大で255となる。なお、ボタン押下タイマは、6回目の計数通知タイミングT6でリセットされる。
ボタン検知フラグがクリアされるためには、累計50ms間ボタンを離している必要があり、このような短い間隔(図示の例では30ms)だけで計数ボタンを離しても、長押しの計数が継続して実行される。
計数通知タイミングT4,T5では、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが250以上であるため、250球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、長押しの計数条件が成立したと判断し、計数通知タイミングT4,T5において、長押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
計数通知タイミングT6では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが250以上であるため、計数を行わない。
本パターンによれば、長押し中に僅かなボタン離れがあったとしても長押しが継続しているものとすることができる。
図168は、(3)長押し特殊パターンを示す図である。
ここでは、計数ボタンを600ms間押下後、離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、3回目の計数通知タイミングT3と、4回目の計数通知タイミングT4との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していき、最大で255となる。なお、ボタン押下タイマは、4回目の計数通知タイミングT4でリセットされる。
計数通知タイミングでボタン検知フラグがOFFである場合、短押しの判定のみで長押しの判定は行わないため、図示のような押下の仕方だと、どちらの計数も行われない。
計数通知タイミングT4では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが250以上であるため、計数を行わない。
本パターンによれば、押下時間だけみれば長押しとなるような押下態様であっても、一定の条件を満たした場合に、長押しと判断しないようにすることができる。
図169は、(4)短押し基本パターン(その1)を示す図である。
ここでは、計数ボタンを100ms間押下後、離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、2回目の計数通知タイミングT2と、3回目の計数通知タイミングT3との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していくが250には到達していない。なお、ボタン押下タイマは、3回目の計数通知タイミングT3でリセットされる。
短押しであると判定されるためには、計数通知タイミングにおいてボタン検知フラグがOFFである必要がある。また、ボタン押下タイマが1以上250未満でなければならないため、短押しの判定には最短で52msのボタン押下が必要となる。
計数通知タイミングT3では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが1以上250未満であるため、1球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、短押しの計数条件が成立したと判断し、短押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
本パターンによれば、短押しの基本的な動作に対応することができる。
図170は、(4)短押し基本パターン(その2)を示す図である。
ここでは、計数ボタンを100ms間押下後、離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していくが250には到達していない。なお、ボタン押下タイマは、3回目の計数通知タイミングT3でリセットされる。
短押しの判定には、計数通知タイミングにおいてボタン検知フラグがOFFである必要がある。また、管理遊技機では、計数ボタンを離してからも50msが経過するまではボタン検知フラグがOFFにならない。
このため、計数通知タイミングT2では、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが1以上250未満であるため、計数を行わない。
計数通知タイミングT3では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが1以上250未満であるため、1球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、短押しの計数条件が成立したと判断し、短押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
本パターンによれば、短押し終了の直後に計数通知タイミングが到来するような場合に、次の計数通知タイミングに計数を先送りすることができる。
図171は、(5)短押し特殊パターン(その1)を示す図である。
ここでは、計数ボタンを100ms間押下後離し、60ms後100ms間押下後離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、2回目の計数通知タイミングT2と、3回目の計数通知タイミングT3との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
また、2回目の計数通知タイミングT2と、3回目の計数通知タイミングT3との間で、計数ボタンがONとなり、2回目の計数通知タイミングT2と、3回目の計数通知タイミングT3との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していくが250には到達していない。なお、ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグがOFF→ONのときや、3回目の計数通知タイミングT3でリセットされる。
このように、同一の計数通知タイミングで短押しの計数を2回行うようなボタンの押下である場合、計数が1球しか行われないことがある。
計数通知タイミングT3では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが1以上250未満であるため、1球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、短押しの計数条件が成立したと判断し、短押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
本パターンによれば、同一の計数通知タイミングにおいては、短押しを1回だけ受け付けることができる。
図172は、(5)短押し特殊パターン(その2)を示す図である。
ここでは、計数ボタンを200ms間隔で100ms押下後離す例で説明する。
1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがONとなり、1回目の計数通知タイミングT1と、2回目の計数通知タイミングT2との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
また、2回目の計数通知タイミングT2と、3回目の計数通知タイミングT3との間で、計数ボタンがONとなり、2回目の計数通知タイミングT2と、3回目の計数通知タイミングT3との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
さらに、3回目の計数通知タイミングT3と、4回目の計数通知タイミングT4との間で、計数ボタンがONとなり、3回目の計数通知タイミングT3と、4回目の計数通知タイミングT4との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
さらにまた、4回目の計数通知タイミングT4と、5回目の計数通知タイミングT5との間で、計数ボタンがONとなり、4回目の計数通知タイミングT4と、5回目の計数通知タイミングT5との間で、計数ボタンがOFFとなっている。
ボタン検知フラグは、計数ボタンのONから50ms後にONとなり、計数ボタンのOFFから50ms後にOFFとなる。
ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグのONから値が徐々に上昇していくが250には到達していない。なお、ボタン押下タイマは、ボタン検知フラグがOFF→ONのときや、6回目の計数通知タイミングT6でリセットされる。
短押しの判定には、計数通知タイミングにおいてボタン検知フラグがOFFである必要がある。計数通知タイミングでボタン検知フラグがONであれば短押しと判定されない。
このため、本図に示すように計数通知タイミングの度にボタン検知フラグがONになるようなボタンの押下である場合、短押しが検知されずに計数が行われない。
計数通知タイミングT2~T5では、ボタン検知フラグがONかつボタン押下タイマが1以上250未満であるため、計数を行わない。
計数通知タイミングT6では、ボタン検知フラグがOFFかつボタン押下タイマが1以上250未満であるため、1球の計数を行う。この場合、枠制御CPUは、短押しの計数条件が成立したと判断し、短押しに応じた計数通知(250球)を、専用ユニットに送信する。
本パターンによれば、短押し終了の直後に計数通知タイミングが到来するような状況が連続する場合に、最後の短押しに基づくボタン検知フラグがOFFになった時点の次の計数通知タイミングT6において計数を行うことができる。
上述した各パターンは、枠制御CPU(枠制御基板)、又は、枠制御CPUを搭載していない場合には主制御CPU(主制御基板)が、所定の周期ごと(例えば、1msの割込み周期ごと)に計数制御処理を実行することにより制御することができる。計数制御処理は、枠制御CPU等によるメインループ処理の実行中に、計数制御処理の実行契機が発生した場合に呼び出されて実行される。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。例えば、上述した実施形態は、以下の変形が可能である。
(1)第1制御手段が主制御基板であり、第2制御手段が枠制御基板である例で説明したが、第1制御手段と第2制御手段との組み合わせはこれに限定されるものではない。第1制御手段と第2制御手段とは、主制御基板、枠制御基板、払出制御基板、メダル数制御基板、演出制御基板等のうちいずれか2つを選択した任意の組み合わせであってもよい。
(2)上述したプログラム及びフローチャートはあくまで例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
(3)本発明は、スロットマシンにも適用可能である。すなわち、遊技の実行と遊技の停止を制御する主制御基板と、メダルの払出しを制御するメダル数制御基板とを備えるスロットマシンにおいても、本発明は適用可能である。
この場合、主制御基板が、遊技で消費したメダル枚数情報と、遊技で獲得したメダル枚数情報とをメダル数制御基板に送信し、メダル数制御基板が差枚数を算出する。そして、メダル数制御基板が算出した差枚数情報を主制御基板に送信し、主制御基板は受信した差枚数情報に基づいて遊技停止状態を設定してもよい。
また、主制御基板が、遊技で獲得したメダル枚数情報をメダル数制御基板に送信し、メダル数制御基板が、遊技で獲得したメダル枚数情報と遊技で消費したメダル枚数情報とに基づいて差枚数を算出する。そして、メダル数制御基板が算出した差枚数情報を主制御基板に送信し、主制御基板は受信した差枚数情報に基づいて遊技停止状態を設定してもよい。
10 管理遊技機遊技盤
20 管理遊技機枠
30 主制御基板
31 入賞口スイッチ
32 アウトスイッチ
40 演出制御基板
41 液晶表示器
42 スピーカ
43 ランプ
50 枠制御基板
51 減算センサ
52 ファール球センサ
53 計数スイッチ
54 遊技球数等表示装置
100 管理遊技機

Claims (1)

  1. 第1制御手段と、
    前記第1制御手段と通信可能な第2制御手段とを備え、
    前記第1制御手段は、電源投入時の初期化処理が完了した後のメインループ処理に移行した後に、前記第2制御手段から情報を受信可能な受信可能状態となり、
    前記第2制御手段は、所定の操作部材の操作に基づく特別状態に移行した場合、前記第1制御手段が前記受信可能状態となった後に、前記第2制御手段が前記特別状態に移行したことを示す特別情報を前記第1制御手段に送信し、
    前記第1制御手段は、受信した前記特別情報に基づいて、前記第2制御手段が前記特別状態に移行したことを確認可能とし、
    前記所定の操作部材は、球抜きスイッチであり、
    前記特別状態は、球抜き状態であり、
    前記特別情報は、前記球抜き状態に移行したことを示す情報であり、
    前記第1制御手段が設定変更状態に移行する条件を満たして起動し、前記第2制御手段が前記球抜き状態に移行する条件を満たして起動した場合、前記設定変更状態に移行せず前記球抜き状態に移行し、電断復帰後、前記設定変更状態に移行することを特徴とする遊技機。
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