いくつかの例および実施形態の態様および特徴が、本明細書で説明/記載される。いくつかの例および実施形態のいくつかの態様および特徴は、従来通りに実装され得、これらは、簡潔さのために詳細に議論/説明されない。したがって、詳細に説明されていない本明細書で説明される装置および方法の態様および特徴は、そのような態様および特徴を実装するための任意の従来の技法に従って実装され得ることが認識されよう。
本開示は、ハイブリッドデバイスを含む、e-シガレットなどのエアロゾル供給システムとも呼ばれる蒸気供給システムに関する。以下の説明を通して、「e-シガレット」又は「電子タバコ」という用語が使用されることがあるが、この用語は、蒸気供給システム/デバイス及び電子蒸気供給システム/デバイスと互換的に使用され得ることが理解されるであろう。さらに、技術分野において一般的であるように、「蒸気」および「エアロゾル」という用語、ならびに「気化する」、「揮発させる」および「エアロゾル化する」などの関連する用語は、それぞれ、一般に互換的に使用され得る。
蒸気供給システム(e-シガレット)は、常にではないが、エアロゾル供給デバイスと交換可能な(使い捨ての)カートリッジ部品の両方を含むモジュール式アセンブリを備えることが多い。しばしば、交換可能なカートリッジ部品は、蒸気前駆体材料(本明細書ではエアロゾル化可能材料と呼ぶこともある)を含み、気化器およびエアロゾル供給デバイスは、電源(例えば、充電式電池)、起動機構(例えば、ボタンまたは吸煙センサー)、および制御回路を含む。しかしながら、これらの異なる部品は、機能に応じてさらなる要素を備えてもよいことが理解されよう。例えば、ハイブリッドデバイスの場合、カートリッジ部品は、インサート(「ポッド」)として提供される、追加の風味またはエアロゾル修飾要素、例えば、タバコの一部も含み得る。そのような場合、香味要素インサートは、それ自体が使い捨てカートリッジ部品から取り外し可能であってもよく、したがって、例えば香味を変えるために、または香味要素インサートの使用可能な寿命がカートリッジの蒸気発生構成要素の使用可能な寿命よりも短いために、カートリッジとは別個に交換することができる。他の実施態様では、風味要素はカートリッジと一体的に提供される。再利用可能な装置部品は、ユーザ入力を受信し、動作状態特性を表示するためのユーザインタフェースなどの追加の構成要素も備えることが多い。
モジュール式デバイスの場合、カートリッジおよび制御ユニットは、例えば、ねじ山、ラッチ、または適切に係合する電気接点を有するバヨネット固定を用いて、使用の際に電気的および機械的に互いに結合される。カートリッジ内の蒸気前駆体材料が使い尽くされたとき、またはユーザが異なる蒸気前駆体材料を有する異なるカートリッジに切り替えたいとき、カートリッジを制御ユニットから取り外し、交換カートリッジをその場所に取り付けることができる。このタイプの2部品モジュール構成に適合するデバイスは、一般に、2部品デバイスまたはマルチ部品デバイスと呼ばれ得る。
複数部分からなる装置を含む電子タバコは、概して細長い形状を有することが比較的一般的であり、具体的な例を提供するために、本明細書に記載される開示のある実施形態は、タバコポッドインサートを有する使い捨てカートリッジを使用する概して細長い複数部分からなる装置を含むと解釈される。より一般的には、本開示に係るある実施形態は、本明細書に記載の原理に従って活性化機能を提供するように構成された電子タバコに基づいており、記載の活性化機能を提供するように構成された電子タバコの特定の構造的態様は、主要な意味を持たないことが理解されよう。
図1は、本開示のある実施形態に係る例示的な電子タバコ1の断面図である。電子タバコ1は、2つの主要な構成要素、すなわち、以下の説明においてエアロゾル供給デバイスと呼ばれる再使用可能な部品2と、交換可能/使い捨てのカートリッジ部品4とを備える。このある例では、電子タバコ1は、一盛りの刻みタバコを収容するインサートハウジングを備える取り外し可能なインサート8を含むカートリッジ部品4を有するハイブリッドデバイスであると想定される。しかしながら、この例がハイブリッドデバイスであるという事実は、本明細書でさらに説明するように、それ自体がデバイス起動機能にとって直接重要ではない。
通常の使用では、エアロゾル供給デバイス2およびカートリッジ部品4は、インターフェース6において互いに解放可能に結合される。カートリッジ部品が使い尽くされたとき、または使用者が単に異なるカートリッジ部品に切り替えたいとき、カートリッジ部品をエアロゾル供給デバイスから取り外し、交換用カートリッジ部品をその場所でエアロゾル供給デバイスに取り付けることができる。インターフェース6は、2つの部品の間の構造的、電気的、および空気経路接続を提供し、例えば、ねじ山、ラッチ機構、またはバヨネット固定に基づいて、適切に配置された電気接点および開口部を用いて、2つの部品の間の電気的接続および空気経路を適切に設けるために、従来の技術に従って設けられ得る。カートリッジ部品4がエアロゾル供給デバイス2に機械的に取り付けられる特定の方法は、本明細書に記載される原理にとって重要ではないが、具体的な例のために、本明細書では、例えば、カートリッジの一部が、協働するラッチ係合要素(図1には表されていない)を有するエアロゾル供給デバイスの対応するレセプタクル内に受容されるラッチ機構を備えると仮定される。しかし、以下に簡単に説明するように、インターフェース6は、データ記憶ユニット60をリーダ62によって読み取ることができるように構成される。また、いくつかの実装形態では、インターフェース6は、それぞれの部品間の電気的接続をサポートしなくてもよいことも理解されよう。例えば、いくつかの実施態様では、気化器は、カートリッジ部ではなくエアロゾル供給デバイスに設けられてもよく、またはエアロゾル供給デバイスからカートリッジ部への電力の伝達は、エアロゾル供給デバイスとカートリッジ部との間の電気的接続が必要とされないように、無線(例えば、電磁誘導に基づく)であってもよい。
カートリッジ部品4は、本開示のある実施形態によれば、広く従来のものであり得る。図1において、カートリッジ部4は、プラスチック材料で形成されたカートリッジハウジング42を備える。カートリッジハウジング42は、カートリッジ部品の他の構成要素を支持し、エアロゾル供給デバイス2aとの機械的インターフェース6を提供する。カートリッジハウジングは、カートリッジ部品がエアロゾル供給デバイス2に結合する縦軸に関して概ね円対称である。この例では、カートリッジ部品は、約4cmの長さ及び約1.5cmの直径を有する。しかしながら、特定の幾何学的形状、より一般的には使用される全体的な形状および材料は、異なる実装形態では異なり得ることが理解されよう。
カートリッジハウジング42内には、液体蒸気前駆体材料を収容するリザーバ44がある。液体蒸気前駆体材料は、従来のものであってもよく、e-液体と呼ばれてもよい。液体リザーバ44は、この例では、カートリッジハウジング42によって画定される外壁と、カートリッジ部品4を通る空気経路52を画定する内側壁とを有する環形状を有する。リザーバ44は、e-液体を収容するために端壁で各端部が閉じられている。リザーバ44は、従来技術に従って形成することができ、例えば、プラスチック材料を含むことができ、カートリッジハウジング42と一体成形することができる。
この例における香味要素インサート(タバコポッド)8は、制御ユニット2に結合するカートリッジ4の端部とは反対側の空気経路52の開放端に挿入され、摩擦嵌めによって保持される。香味要素インサート8のハウジングは、カートリッジハウジング42の端部に当接して過剰挿入を防止するカラー(collar)を含む。風味要素インサート8のためのハウジングはまた、使用中に空気経路52に沿って引き込まれた空気が風味要素インサート8を通過し、したがって、ユーザ吸入のためにマウスピース出口50を通ってカートリッジ4を出る前に内部の風味剤(この例ではタバコ)から風味を拾い上げることを可能にするために、各端部に開口部を含む。
カートリッジ部4は、マウスピース出口50とは反対側のリザーバ44の端部に向かって配置された芯46およびヒータ(気化器)48をさらに備える。この例では、芯46は、カートリッジ空気経路52を横切って横方向に延び、その端部は、リザーバ44の内壁の開口部を通ってeリキッドのリザーバ44内に延びる。リザーバの内壁の開口部は、ウィック46の寸法に概ね一致するようにサイズ決めされ、ウィックを過度に圧縮することなく、液体リザーバからカートリッジ空気経路への漏れに対して合理的なシールを提供し、これは、ウィックの流体移送性能に有害であり得る。
芯46およびヒータ48は、芯46およびヒータ48の周りのカートリッジ空気経路52の領域が実際にカートリッジ部品の気化領域を画定するように、カートリッジ空気経路52内に配置される。リザーバ44内のeリキッドは、リザーバ44内に延びるウィックの端部を通ってウィック46に浸透し、表面張力/毛管作用(すなわち、ウィッキング)によってウィックに沿って引き込まれる。この例におけるヒータ48は、芯46の周りに巻かれた電気抵抗ワイヤを備える。この例では、ヒータ48はニッケルクロム合金(Cr20Ni80)ワイヤを含み、芯46はガラス繊維束を含むが、特定の気化器構成は本明細書に記載の原理にとって重要ではないことが理解されよう。使用時には、加熱器48に電力を供給して、芯46によって加熱器48の近傍に引き込まれたある量のeリキッド(蒸気前駆体材料)を気化させることができる。気化したeリキッドは、その後、気化領域からカートリッジ空気経路に沿って引き込まれた空気に同伴され、香味要素インサート8を通り、ユーザ吸入のためにマウスピース出口50から出る。
eリキッドが気化器(ヒータ)48によって気化される速度は、使用中にヒータ48に供給される電力の量(レベル)に依存する。したがって、電力をヒータに印加して、カートリッジ部品4内のeリキッドから蒸気を選択的に発生させることができ、さらに、例えばパルス幅および/または周波数変調技術によって、ヒータ48に供給される電力量を変化させることによって、蒸気発生速度を変化させることができる。
エアロゾル供給デバイス2は、電子タバコのための空気入口28を画定する開口部を有する外側ハウジング12と、電子タバコに動作電力を供給するための電池26と、電子タバコの動作を制御及び監視するための制御回路20と、ユーザ入力ボタン14と、この例では圧力センサチャンバ18内に配置された圧力センサを備える吸入センサ(吸煙検出器)16と、視覚ディスプレイ24とを備える。
外側ハウジング12は、例えば、プラスチックまたは金属材料から形成されてもよく、この例では、カートリッジ部品4の形状およびサイズに概ね一致する円形断面を有し、それにより、インターフェース6において2つの部品の間に滑らかな移行を提供する。この例では、エアロゾル供給デバイスは約8cmの長さを有するので、カートリッジ部品とエアロゾル供給デバイスとが互いに結合されたときの電子タバコの全長は約12cmである。しかしながら、既に述べたように、本開示の実施形態を実施する電子タバコの全体的な形状及び縮尺は、本明細書に記載の原理にとって重要ではないことが理解されるであろう。
空気入口28は、エアロゾル供給デバイス2bを通って空気経路30に接続する。エアロゾル供給デバイス空気経路30は、エアロゾル供給デバイス2およびカートリッジ部4が互いに接続されると、インターフェース6を横切ってカートリッジ空気経路52に順に接続する。圧力センサ16を含む圧力センサチャンバ18は、エアロゾル供給デバイス2内の空気経路30と流体連通している(すなわち、圧力センサチャンバ18は、エアロゾル供給デバイス2内の空気経路30から分岐している)。したがって、ユーザがマウスピース開口部50で吸入するとき、圧力センサ16によって検出され得る圧力センサチャンバ18内の圧力の低下があり、また、空気は、空気入口28を通って、エアロゾル供給デバイス空気経路30に沿って、インターフェース6を横切って、アトマイザー48の近傍の蒸気発生領域(気化されたeリキッドは、気化器が起動しているときに空気流に同伴される)を通って、カートリッジ空気経路52に沿って、ユーザ吸入のためにマウスピース開口部50を通って吸い出される。
この例におけるバッテリ26は、再充電可能であり、例えば、比較的短い期間にわたって比較的高い電流の供給を必要とする電子タバコおよび他の用途において通常使用される種類の従来型のものであってもよい。電池26は、エアロゾル供給デバイスハウジング12内の充電コネクタ、例えばUSBコネクタを介して再充電されてもよい。
この例におけるユーザ入力ボタン14は、従来の機械的ボタンであり、例えば、電気的接触を確立するためにユーザによって押され得るばね搭載構成要素を備える。この点に関して、入力ボタンは、端末デバイスのための手動入力機構を提供すると見なされ得るが、ボタンが実装されるといった特定の様式は重要ではない。例えば、異なる形態の機械的ボタンまたはタッチ感知ボタン(例えば、容量または光学感知技法に基づく)が、他の実装で使用されてもよい。ボタンが実装される特定の方法は、例えば、所望の美的外観を考慮して選択され得る。
ディスプレイ24は、電子タバコに関連する様々な特性、例えば、現在の電力設定情報、バッテリ残量などをユーザに視覚的に示すために設けられる。ディスプレイは、様々な方法で実装され得る。この例では、ディスプレイ24は、従来の技術に従って所望の情報を表示するように駆動され得る従来の画素式LCDスクリーンを備える。
制御回路20は、電子たばこの動作を制御して、本明細書でさらに説明されるような本開示の実施形態による機能を提供するように、ならびにそのようなデバイスを制御するための確立された技法に従って電子たばこの従来の動作機能を提供するように、適切に構成/プログラムされる。制御回路(プロセッサ回路)20は、論理的には、本明細書に記載の原理に従った電子タバコの動作の様々な態様、並びにディスプレイ駆動回路及びユーザ入力検出などの電子タバコの他の従来の動作態様に関連付けられた様々なサブユニット/回路要素を含むと考えることができる。制御回路20の機能は、様々な異なる方法で、例えば、1つ以上の適切にプログラムされたプログラム可能なコンピュータ及び/又は所望の機能を提供するように構成された1つ以上の適切に構成された特定用途向け集積回路/回路/チップ/チップセットを使用して提供され得ることが理解されるであろう。
したがって、蒸気供給システム1は、ユーザ入力ボタン14および吸入センサ16を備える。本開示のある実施形態によれば、制御回路20は、吸入センサ16から信号を受信し、この信号を使用してユーザが電子タバコを吸入しているかどうかを判定し、また、入力ボタン14から信号を受信し、この信号を使用してユーザが入力ボタンを押している(すなわち、起動している)かどうかを判定するように構成される。電子タバコの動作のこれらの態様(すなわち、吸煙検出およびボタン押下検出)は、それ自体が、確立された技法に従って(例えば、従来の吸入センサおよび吸入センサ信号処理技法を使用して、ならびに従来の入力ボタンおよび入力ボタン信号処理技法を使用して)実行され得る。吸煙制御応答のさらなる詳細は、本出願人らの同時係属中の英国特許出願GB1718462.3に見出すことができる。
以下でより詳細に説明するように、カートリッジ4は、いくつかの例では、カートリッジ4のハウジング42の外面の一部を形成するデータ記憶ユニット60を含むように構成される。エアロゾル供給デバイス2は、データ記憶ユニット60からデータを読み取るように構成されたコントローラ20に接続されたリーダ62を含む。一例では、データ記憶ユニット18は、カートリッジ4の識別に関連する識別子を記憶するように構成される。これは、以下により詳細に説明される。1つのデータ記憶ユニット18のみが図1に示されているが、カートリッジ4は、1つまたは複数のデータ記憶ユニット60を備えてもよく、それぞれが同じまたは異なる情報(各データ記憶ユニットに対して同じ識別子または異なる識別子、例えば、2以上の異なる識別子であってもよい)を有することを理解されたい。
図2aおよび図2bは、図1に示すエアロゾル供給システムの別の例示的な構成を提供し、同じ部品は同じ数字表示を有する。図2aは、3次元表現を提供し、図2bは、側面図を提供する。図2aに示すように、エアロゾル供給デバイス2は、より涙滴形状の湾曲した側壁を有するハウジング12で構成され、エアロゾル供給デバイス2は、エアロゾル供給デバイス2内に設けられたチャネル内にカートリッジ4を部分的に受容することができるインターフェース6を含んで構成される。図1に示す例示的な実施形態と同様に、データ記憶ユニットは、カートリッジ41のハウジング42の一部を形成する。図2bに示されるように、データ記憶ユニット60は、データ記憶ユニット60がリーダ62によって読み取られ得る場所でカートリッジ4内に位置付けられる。リーダ62は、カートリッジ4がエアロゾル供給デバイス2のインターフェース6内に受容されたときに、リーダ62がデータストア60上に存在するデータを読み取ることができるように、エアロゾル供給デバイス2上または中に位置する。
図1、図2aおよび図2bの例示的な実施形態によって示されるように、データ記憶ユニット60は、データを記憶するのに適した複数のトランジスタを含み得る様々な回路が中に配置された略立方状のボックスである。データ記憶ユニット60は、ハウジング42の外面に埋め込むことができる。しかしながら、他の実装形態では、データ記憶ユニット60は、ハウジング42の外面とは対照的に、カートリッジ4のハウジング42内に配置され得る。例えば、データ記憶ユニット60は、ハウジング42の2つの副層の間に配置されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、データ記憶ユニット60は、カートリッジ4の構成要素、例えばハウジング42の層と一体的に形成されてもよい。データ記憶ユニット42は、例えば、ハウジング42の製造中にハウジング内に一体的に形成されてもよい。
一例では、データ記憶ユニット60は、カートリッジ4に関する情報として、カートリッジ4を識別する識別子を記憶してもよい。データリーダ62は、データ記憶ユニット60を読み取って識別子を取得してもよい。データリーダ62は、任意の適切なデータ接続、例えば導電性ワイヤ62aを介して制御ユニット20に結合され、識別子を示す信号を制御回路20aに送信するように構成される。以下でより詳細に説明するように、制御回路20は、カートリッジ4の識別子を示す信号を受信し、識別子に基づいてデバイス4に動作を実行させるように構成される。
本例におけるデータ記憶ユニット62は、識別子のデジタル表現(例えば、128ビットの識別番号)を記憶するように構成される。例えば、識別子は、バイナリシーケンスまたは16進数シーケンスの形態であってもよい。
この例では、データ記憶ユニット62はプログラム可能であり、識別子をデータ記憶ユニット62にプログラムすることができることを意味する。すなわち、2つのカートリッジ用のデータ記憶ユニット62は、構造的に同じであってもよいが、それに応じて異なる識別子を記憶するようにプログラムすることができる。プログラミングは、カートリッジ4の製造前、製造中、または製造後に行われ得る。これは、特にデータ記憶ユニット62をカートリッジに適用する際に、製造プロセスを簡略化することができる。データ記憶ユニット62は、追記型データ記憶ユニット62(たとえば、追記型(WORM)データ記憶ユニット62)であり得る。すなわち、データ記憶ユニット62は、一度(すなわち、識別子が適用されたときに)書き込むことができ、その後、容易に再び書き込むことができない。他の実装形態では、データ記憶ユニット62は、手近なアプリケーションに応じて書き換え可能であり得る(すなわち、複数回書き込むことができる)。
識別子は、カートリッジを識別するために設けられる。これは、カートリッジ10のエアロゾル化可能材料44のタイプに基づいてもよい。代替的または追加的に、識別子は、カートリッジ44の起源(地理的および/または製造)を識別してもよい。代替的または追加的に、識別子は、カートリッジ4を一意的に識別してもよい。
上述したように、カートリッジ4は、カートリッジを識別する識別子またはカートリッジ4に関連付けられた特性の表示など、カートリッジ4に関する情報を記憶するように構成されたデータ記憶ユニット60を含み、エアロゾル供給デバイス30は、カートリッジと係合されたときにデータ記憶ユニット60に記憶された情報を検出するように構成される。データ記憶ユニット60は、ハウジングの1つ以上の壁と一体的に形成される。例えば、データ記憶ユニットは、ハウジング42の表面の下にデータ記憶ユニット60を形成する回路を埋め込むことによって、データ記憶ユニット60またはカートリッジ4の一方または両方が動作不能になるようにデータ記憶ユニットまたはカートリッジ4のいずれかを損傷することなく回路を取り外すことができない効果を伴って、ハウジング42の1つ以上の壁と一体的に形成されてもよい。
図3a、図3bおよび図3cは、カートリッジ41のさらなる詳細図を提供する。図3aは、上記で説明したように、エアロゾル化可能材料44を含み、使用時に上記で説明した原理に従ってユーザのためにエアロゾルを生成するように構成されたカートリッジ4の3次元表現を提供する。3次元表現として図3aに示されるように、データ記憶ユニット60は、カートリッジ42の表面の下に埋め込まれる。図3aの位置B,Cからのカートリッジ60の態様および平面図を提供する図3b,3cに示されるように、データ記憶ユニット60は、カートリッジ60のハウジングの壁のうちの1つの中に埋め込まれる。一例では、データ記憶ユニット60は、カートリッジ4の表面の下に埋め込まれる。この例では、データ記憶ユニット60は、カートリッジのハウジングの壁のうちの1つの表面の下に埋め込まれる。一例では、データ記憶ユニット60は、接着剤を使用してハウジングの材料に結合されてもよく、その結果、データ記憶ユニット60の除去は、カートリッジ41のハウジングよりもむしろデータ記憶ユニット60を破損させる可能性が高い。また、ユーザがカートリッジ4によって生成されたエアロゾルを吸入することができないという影響で、データ記憶ユニット60を取り外そうとすることによってハウジング自体が破られる可能性もあるが、いくつかの例では、これは、データ記憶ユニットの強度と比較してハウジング壁の相対的な強度の結果として起こりにくい傾向がある。一例では、ハウジングは、データ記憶ユニット60が取り外された場合に崩壊することがある何らかの形態のプラスチックなどの脆性または脆性材料から形成することができる。
図3a、図3bおよび図3cに示す構成の関連図を、カートリッジ41の構造の図を提供する図4a、図4bおよび図4cとして示す。代替例として、カートリッジ4は、図1に示す例と同様のロッドとして示されている。図3a,3b,3cに示される実施形態から示されるように、データ記憶ユニット62は、一例では、ハウジングの表面の下でカートリッジ4内に形成されてもよい。図4a,4b,4cは、物品70のハウジングが、例えばプラスチック層をオーバーモールドすることによって、第1および第2の層70a、70bから形成されるカートリッジ4の構造の図を示す。図4aに示すように、ハウジング70aの第1の層が形成され、データ記憶ユニット60が第1の層70aの表面上に配置される。次いで、第2の層70bが、矢印80によって示されるように、ハウジングの第1の層70aの頂部の上に形成され、その結果、図4cに示される完成した物品は、矢印82によって示されるように、第2の層70bが第1の層の上にある状態で、第1および第2の層から形成され、その結果、データ記憶ユニット60は、第2の層の製造の間に、第2の層または外側層70bの表面の下に、第2の層に形成された空洞内に埋め込まれる。これにより、データ記憶ユニット60は、カートリッジ42の壁内に埋め込まれる。この例によれば、オーバーモールド技術を使用して、第1の層70aを成形し、第1の層50a上にデータ記憶ユニットを配置し、次いで、第1の層70aおよびデータ記憶ユニット60の上に第2の層70bを成形する。第1および第2の層70a、70bは、プラスチックから形成され得る。
さらなる例示的な実施形態を図5aおよび図5bに示す。図5aは、データ記憶ユニット60がカートリッジ4のハウジングの壁のうちの1つの凹部に埋め込まれる構成を示す平面図を提供し、図5bは、図5aの断面A-Aを通る平面図の立面図を示す。図5aおよび図5bに示すように、データ記憶ユニット60は、カートリッジ42のハウジングの表面の下に埋め込まれる。図5aの平面図に示すように、データ記憶ユニット60のための回路160を形成する様々なワイヤが、データ記憶ユニット60に接続するカートリッジ4のハウジングの表面に印刷される。印刷されたワイヤの1つは、バッテリ162への接続を提供する。立面図の図5bに示されるように、バッテリ162およびデータ記憶ユニット60は、カートリッジ4の表面164の下に埋め込まれ、データ記憶ユニット60を含む回路160を形成するワイヤは、カートリッジの表面に印刷される。したがって、データ記憶ユニット60を取り外そうとすると、回路が破壊され、それによってエアロゾル供給デバイス内に配置されたときのカートリッジの動作が妨げられる。
図6は、データ記憶ユニット60がカートリッジ4のハウジング70の壁のうちの1つに埋め込まれた別の例示的な実施形態を提供する。しかしながら、図6に示す例では、カートリッジ4は2つの部品170、172から構成され、これらの部品の間に、データ記憶ユニットが配置される凹部174が形成される。したがって、製造中に形成されると、2つの部品は、データ記憶ユニット60を収容することができる凹部174を備えて構成される。別の例では、メモリ及び/又は回路は、消耗品の重複部分(例えば、液体リザーバの2つの半体)上のカートリッジの表面上に配置/印刷される。ユーザが2つの半体を開くことによってカートリッジを再充填しようとすると、メモリ/回路が破壊される。これは、凹部にも埋め込むことができる。この場合も、データ記憶ユニット60を取り外そうとすると、2つの部品170、172が分離し、それによってカートリッジが動作不能になる。したがって、カートリッジ170、172の2つの部品/半体は、不正開封防止シールとして作用して、例えば、無認可の液体のカートリッジへの再充填を防止することができる。データ記憶ユニット60が取り外されるかまたは破壊されると、カートリッジ4は、エアロゾル供給デバイス30内に配置されたときにもはや機能しなくなる。この例によれば、カートリッジ4のハウジング70は、互いに接合された2つの別個の部品/層170、172から形成されてもよく、別個の部品は、データ記憶ユニット60を収容するための凹部を画定する。図4a、図4b、図5aおよび図5bに示す例に関して、データ記憶ユニット60は、ユーザがデータ記憶ユニット60に物理的にアクセスできないように、カートリッジ4の壁/ハウジング内に完全に埋め込まれてもよい。一実装形態では、メモリおよび/または回路は、消耗品の重複部分(たとえば、液体リザーバの2つの半体)上のカートリッジの表面上に配置/印刷される。ユーザが2つの半体を開くことによってカートリッジを再充填しようとすると、メモリ/回路が破壊される。
図7は、データ記憶ユニット60を形成する回路が、ユーザによって外部から見ることができるようにカートリッジ4の表面上に配置されたさらなる例を提供する。したがって、データ記憶ユニット60および関連する回路160は、既知のソースによって製造されているカートリッジの認証を表すように構成することができる認識可能なパターンを提供するように構成することができる。したがって、ユーザは、カートリッジが純正品であることを確信することができる。
別の例示的な実施形態を図8に示す。図8は、データ記憶ユニット60を含むカートリッジ4の3次元表現を提供し、データ記憶ユニット60は、電気回路への接続を有する物品のハウジングの貫通孔180内に脆弱に取り付けられるように構成される。この例によれば、貫通孔180は、空気が自由に通過する通路を提供する。しかしながら、データ記憶ユニット60が貫通孔180内に配置されると、エアロゾルが吸入器に通過することができるように貫通孔のシールが形成されるが、エアロゾルが貫通孔180を通過するデータ記憶ユニット60がなければ、ユーザがエアロゾルを吸入するのを防止する。貫通孔180内のハウジングの壁にデータ記憶ユニット60を壊れやすい取り付けで取り付けることによって、データ記憶ユニット60を取り外そうとすると、データ記憶ユニット60が損傷し、カートリッジが動作不能になる。いくつかの実施形態では、データ記憶ユニット60を形成する回路160は、異なる構成要素を含んでもよく、そのうちのいくつかは、貫通孔180を遮断してもよく、一方、1つ以上の他の構成要素は、カートリッジの筐体の壁に埋め込まれてもよい。その結果、データ記憶ユニット60を取り外そうとすると、貫通孔60が開いているので、データ記憶ユニット60が動作不能になり、カートリッジが動作可能になる可能性が高い。
上記の例示的な実施形態によれば、データ記憶ユニット60は、交換されるべき1つのカートリッジからのデータ記憶ユニットの取り外しを防止するか又は少なくとも妨げる構成を有するカートリッジのハウジング/壁の上又は中に設けられる。
一例では、データ記憶ユニットは、カートリッジの表面に印刷されてもよく、または印刷によってカートリッジに取り付けられてもよい。データ記憶ユニットは、デバイス上のリーダに近接/近接されたときに、例えば、以下に説明される実施形態によるRFIDタグ(パッシブまたはアクティブ)を介して、無線で読み取られてもよい。データ記憶ユニット60をカートリッジの表面に印刷することは、データ記憶ユニット60を取り外すいかなる試みも、データ記憶ユニット自体に損傷を与える可能性があり、したがって、本物のカートリッジであり得る1つのカートリッジから、例えば偽造カートリッジなどの第2のカートリッジへのデータ記憶ユニットの移植を妨げるという効果を有し得る。
上記の例の各々についてのデータ記憶ユニットへの電気的接続に関して、データ記憶ユニット60は、無線で動作されてもよく、またはデータ記憶ユニット60は、例えば、エアロゾル供給デバイスのバッテリに結合する物理的電気接点を有してもよい。いくつかの実施形態では、データ記憶ユニット60は、ハウジング内に完全に埋め込まれてもよいが、他の実施形態では、ハウジング/壁は、部分的に埋め込まれたデータ記憶ユニットを有してもよい。例えば、ハウジングは、データ記憶ユニットを受け入れるための凹部を画定することができる。しかし、データ記憶ユニットの一方の面が露出していてもよい。凹部の縁部とデータ記憶ユニットの縁部との間の公差は、非常に小さくてもよく、例えば、ねじ回しなどの先端よりも小さくてもよく(500マイクロメートル未満)、これは、ユーザがデータ記憶ユニットを容易に取り外したり、改ざんしたりすることができないことを意味する。
以下のいくつかの例で説明されるように、データ記憶ユニットは、小型化されたRFIDタグ(RFIDダストと呼ばれる)を介して提供されてもよく、小型化されたRFIDタグは、例えば1mm×1mm程度の小さいサイズを有し、一般に短い送信範囲を有する。これらのRFIDタグは、カートリッジを形成する材料(例えば、プラスチックハウジング)内に、またはカートリッジ内の任意の他の位置に埋め込むことができる。したがって、小型化されたRFIDタグをカートリッジから分離して取り外すことは不可能であり、さらに、非本物の消耗品への本物のタグの移植を妨げる。
上述の実施形態は、いくつかの点で、いくつかの特定の例示的なエアロゾル供給システムに焦点を当てているが、同じ原理を、他の技術を使用するエアロゾル供給システムに適用することができることが理解されよう。すなわち、エアロゾル供給システムの様々な態様が機能する特定の方法は、本明細書に記載の実施例の根底にある原理に直接関連しない。
上述の例示的な実施形態によって示されるように、本技術を具現化する電子タバコのカートリッジは、異なる形状で構成することができるが、これらは、エアロゾル供給デバイスと互換性があるように配置され、その結果、デバイスのリーダは、データ記憶ユニットに記憶されたデータを読み取ることができる。
本開示によれば、実施形態は、ユーザ吸入のためのエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給システムを提供することができ、エアロゾル供給システムは、エアロゾル化可能材料を含むハウジングを備えるカートリッジと、エアロゾル供給デバイスとを含む。いくつかの例において。エアロゾル供給システムは、「不燃性」として説明することができ、エアロゾル供給システム(またはその構成要素)の構成要素であるエアロゾル生成材料は、少なくとも1つの物質の使用者への送達を促進するために燃焼または焼却されない。いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、電力式不燃性エアロゾル供給システムであってもよい。
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、ベイピング装置または電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子たばこであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は必須ではないことに留意されたい。
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの例は、タバコ加熱システムである。
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、エアロゾル生成材料の組み合わせを使用してエアロゾルを発生させるためのハイブリッドシステムであり、その1つまたは複数が加熱され得る。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体、またはゲルの形態であってもよく、ニコチンを含有してもしなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体またはゲルエアロゾル生成材料および固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコまたは非タバコ製品を含んでもよい。
典型的には、不燃性エアロゾル供給システムは、不燃性エアロゾル供給デバイスと、不燃性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品(またはカートリッジ)とを備え得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル生成材料を含み、不燃性エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示全体を通して物品と呼ばれることがある。
いくつかの実施形態では、その不燃性エアロゾル供給デバイスなどの不燃性エアロゾル供給システムは、電源およびコントローラを備えてもよい。電源は、例えば、電源または発熱電源であり得る。いくつかの実施形態では、発熱電源は、発熱電源に近接するエアロゾル生成材料または熱伝達材料に熱の形態で電力を分配するようにエネルギーが供給され得る炭素基材を含む。
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、消耗品を受容するための領域、エアロゾル発生器、エアロゾル発生領域、筐体、マウスピース、フィルタ、および/またはエアロゾル修飾剤を備えてもよい。
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品(またはカートリッジ)は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル発生器、エアロゾル発生領域、ハウジング、ラッパー、フィルター、マウスピース、および/またはエアロゾル修飾剤を含み得る。
様々な問題に対処し、技術を進歩させるために、本開示は、特許請求される発明が実施され得る様々な実施形態を例示として示す。本開示の利点および特徴は、実施形態の代表的な例にすぎず、網羅的および/または排他的ではない。これらは、特許請求の範囲に記載された発明の理解を助け、教示するためにのみ提示される。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本開示に対する限定または特許請求の範囲の均等物に対する限定と見なされるべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用され得、修正が行われ得ることを理解されたい。様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載されたもの以外の開示された要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを適切に含むか、それらから構成されるか、またはそれらから本質的に構成されることができ、したがって、従属請求項の特徴は、請求項に明示的に記載されたもの以外の組合せで独立請求項の特徴と組み合わせることができることが理解されよう。本開示は、現在請求されていないが、将来請求され得る他の発明を含み得る。