JP7472061B2 - 板材の接合構造、板材の接合方法、及びキャビネット - Google Patents

板材の接合構造、板材の接合方法、及びキャビネット Download PDF

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Description

本発明は、板材の接合構造、板材の接合方法、及びキャビネットに関するものである。
従来、キャビネットに使用される側板等の板材に、天板、底板、背板等の板材を取り付ける構造では、板材の接合部にダボを取り付け、接着剤を塗布することが一般的に行われている。この際、塗布する接着剤の量や、板材の寸法のバラツキ等により、キャビネットを支持する強度にバラツキが生じる。さらに家具やキャビネット等に付属の扉の開閉動作等による振動により、或いはキャビネットへの大きな積載物荷重等により、接合部が弛んでくるおそれがある。
この接合部の弛みを防ぐために、板材の間に補強具を取り付ける場合もあるが、この補強具が露出し目立つので外観を損ね、キャビネットの商品価値を低下させるおそれがある。さらに、背板と側板を構成する板材に、補強具などをねじによって接合させなければならず、そのねじ止め作業のために組み立てに時間が掛かり、その分人件費等が多く嵩み、低コストでキャビネットを組み立てることができなかった。
また、キャビネットを組み立てる際に、接着剤を用いることで、接着が完了するまでの養生時間が必要となる。このため、接着剤を養生させるためにさらに時間が掛かり、このことも低コストでキャビネットを組み立てることができない一因となっていた。
これらの問題点を踏まえ、板材の接合の際に接着剤を必要とせず、接合箇所が目立ちにくく外観を損ないにくいようにすることを目的とした接合構造のキャビネットも提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、第一パネルに主平面上の接合部位に開口する第一挿入孔を設け、これと対応させて第二パネルに接合端面に開口する第二挿入孔を設け、第二パネルにはその主平面に開口し且つ第二挿入孔に連通する係止用分岐孔を設け、第一挿入孔及び第二挿入孔には結合部材が挿入され、結合部材の第一挿入孔への挿入側表面には抜止凸部を、第二挿入孔への挿入側先端部に係合部を設け、この係合部に係合する係止部を持つ係止部材を係止用分岐孔から挿入して結合部材を止着した構成のキャビネットが開示されている。
特開2002-106525号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来のキャビネットでは、結合部材を止着するために、第一接合孔及び第二接合孔だけでなく、係止部材を挿入するための係止用分岐孔を設ける必要がある。このため、特許文献1に開示された従来のキャビネットでは、この係止用分岐孔に挿入された係止部材の上端面が、キャビネットの外側から見える箇所である場合は、目につき、外観を損ねるおそれがあるという問題点があった。また、特許文献1に開示された従来のキャビネットでは、接合構造がやや煩雑なことから、コストアップにつながるうえに、工具を用い、それなりの組立要領が必要とされることも加わり、作業者の負担が多く、組立の作業性が良いとは言えないという問題点もあった(同文献1の図1~図4等を参照)。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合構造、板材の接合方法、及びキャビネットを提供することにある。
前記目的を達成するために、第1発明に係る板材の接合構造は、第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合構造において、前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部と、が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、その主平面の前記端面の長さ方向に対して平行な面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端に設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を備え、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部が、前記第1開口部から挿入され、前記第1係合凸部が、前記第1係合凹部に嵌合されていると共に、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部が、前記第2開口部から挿入され、前記第2係合凸部が、前記第2係合凹部に嵌合されていることを特徴とする。
第2発明に係る板材の接合構造は、第1発明において、前記第1接合孔と、前記第2接合孔とは、前記接合部材の嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていると共に、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部と、前記第2足部及び前記第2係合凸部とは、前記接合部材の嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていることを特徴とする。
第3発明に係る板材の接合構造は、第1発明又は第2発明において、前記第1足部の前記第1接合孔の前記第1開口部に挿入する際に接する第1案内面と、前記第2足部の前記第2接合孔の前記第2開口部に挿入する際に接する第2案内面と、は、断面略弧状の曲面に形成されていることを特徴とする。
第4発明に係る板材の接合構造は、第1発明~第3発明の何れかにおいて、前記接合部材の前記接合部材本体部における前記第1板材及び前記第2板材と接合される側と反対側の面は、略直交する前記第1板材の前記主平面と、前記第2板材の前記主平面と、の交わり部に略倣った形状に形成されていることを特徴とする。
第5発明に係るキャビネットは、第1発明~第4発明の何れかの板材の接合構造により接合された前記第1板材及び前記第2板材を含むことを特徴とする。
第6発明に係る板材の接合方法は、第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合方法において、前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、その主平面の前記端面の長さ方向に対して平行な面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端に設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を用い、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部を、当該接合部材を前記第2板材の前記主平面に向かって回転させながら、前記第2開口部から挿入し、前記第2係合凸部を、前記第2係合凹部に嵌合させると共に、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部を、前記第1板材の前記主平面を当該接合部材に向かって回転させながら、前記第1開口部から挿入し、前記第1係合凸部を、前記第1係合凹部に嵌合させることを特徴とする。
第7発明に係る板材の接合構造は、第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合構造において、前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、その主平面の前記端面の長さ方向と平行な面内方向に向けて延設されると共に、当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に、前記主平面に向けて開口された断面略C字型であり、外側に弾性変形可能なその両端が互いに内側に向けて折り曲げられ、前記長さ方向に沿って嵌合された被接合部材によって形成された第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端にくびれ部を介して当該くびれ部より厚さ方向に拡幅されて設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を備え、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部が、前記第1開口部から挿入され、前記第1係合凸部が、前記第1係合凹部に嵌合されていると共に、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部が、前記第2開口部から挿入され、前記第2係合凸部が、前記第2係合凹部に嵌合されていることを特徴とする。
第8発明に係る板材の接合構造は、第7発明において、前記第2板材は、前記端面があるその幅方向が、その長さ方向よりも短い棒状部材であることを特徴とする。
第9発明に係る板材の接合構造は、第7発明又は第8発明において、前記第1板材の前記主平面に第1補強係合凹部が設けられ、前記第2板材の前記主平面に第2補強係合凹部が設けられていると共に、前記接合部材に第1補強係合凸部及び第2補強係合凸部が設けられており、前記接合部材の前記第1補強係合凸部が、前記第1補強係合凹部に挿入され嵌合されていると共に、前記接合部材の前記第2補強係合凸部が、前記第2補強係合凹部に挿入され嵌合されていることを特徴とする。
第10発明に係る板材の接合構造は、第7発明~第9発明の何れかにおいて、前記第2接合孔は、前記被接合部材の少なくとも片側の側面と離間するように形成されていることを特徴とする。
第11発明に係る板材の接合構造は、第7発明~第10発明の何れかにおいて、前記第1足部の前記第1接合孔の第1開口部に挿入する際に接する案内面は、断面略弧状の曲面に形成されていることを特徴とする。
第12発明に係るキャビネットは、第7発明~第11発明の何れかの板材の接合構造により接合された前記第1板材及び前記第2板材を含むことを特徴とする。
第13発明に係る板材の接合方法は、第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合方法において、前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、その主平面の前記端面の長さ方向と平行な面内方向に向けて延設されると共に、当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に、前記主平面に向けて開口された断面略C字型であり、外側に弾性変形可能なその両端が互いに内側に向けて折り曲げられ、前記長さ方向に沿って嵌合された被接合部材によって形成された第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端にくびれ部を介して当該くびれ部より厚さ方向に拡幅されて設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を用い、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部を、当該接合部材を前記第1板材の前記主平面に向かって回転させながら、前記第1開口部から挿入し、前記第1係合凸部を、前記第1係合凹部に嵌合させると共に、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部を、前記第2板材を前記主平面が当該接合部材に向かうように押しながら、前記第2開口部から挿入し、前記第2係合凸部を、前記第2係合凹部に嵌合させることを特徴とする。
第1発明に係る板材の接合構造によれば、嵌合する接合部材を用いることで、第1板材の主平面に第2板材の端面を接合する。これによって、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合構造を提供することができる。
特に、第2発明に係る板材の接合構造によれば、第1接合孔と、第2接合孔とは、接合部材の嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていると共に、接合部材の第1足部及び第1係合凸部と、第2足部及び第2係合凸部とは、接合部材の嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされている。これによって、接合部材の嵌合向きを、第1板材と第2板材に対して逆にして用いることもできるので、使い勝手が良く、さらに、第1接合孔と第2接合孔とを、同一の孔開具を用いて開けることができるので、製造段階における品質管理等を容易にすることもできる。
特に、第3発明に係る板材の接合構造によれば、第1足部の第1接合孔の第1開口部に挿入する際に接する第1案内面と、第2足部の第2接合孔の第2開口部に挿入する際に接する第2案内面と、は、断面略弧状の曲面に形成されている。これによって、第1足部及び第2足部を第1接合孔の第1開口部及び第2接合孔の第2開口部にそれぞれ挿入する際に、第1案内面と第2案内面とによりスムーズに挿入できるので、組立の作業性をより良くすることができる。
特に、第4発明に係る板材の接合構造によれば、接合部材の接合部材本体部における第1板材及び第2板材と接合される側と反対側の面は、略直交する第1板材の主平面と、第2板材の主平面と、の交わり部に略倣った形状に形成されている。これによって、接合部材の外側面が第1板材の主平面と、第2板材の主平面と、の交わり部に略倣った形状なので、外観を損なわずに済み、接合部材の部材量を少なくすることができるので、より低コストで実施できる。
第5発明に係るキャビネットによれば、第1発明~第4発明に係る板材の接合構造により接合された第1板材及び第2板材を含むので、上記した第1発明~第4発明に係る板材の接合構造の何れかの効果を奏するキャビネットを提供することができる。
第6発明に係る板材の接合方法によれば、嵌合する接合部材を用いるので、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合を行うことができる。
第7発明に係る板材の接合構造によれば、嵌合する接合部材を用いることで、第1板材の主平面に第2板材の端面を接合する。これによって、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合構造を提供することができる。
特に、第8発明に係る板材の接合構造によれば、第2板材は、端面があるその幅方向が、その長さ方向よりも短い棒状部材である。これによって、キャビネットの補助幕板のような棒状部材の接合にも対応することができる。
特に、第9発明に係る板材の接合構造によれば、接合部材の第1補強係合凸部が、第1板材の第1補強係合凹部に挿入され嵌合されていると共に、接合部材の第2補強係合凸部が、第2板材の第2補強係合凹部に挿入され嵌合されている。これによって、これらの補強のための嵌合があるので、第1板材と第2板材との接合強度を高めることができる。
特に、第10発明に係る板材の接合構造によれば、第2接合孔は、被接合部材の少なくとも片側の側面と離間するように形成されている。これによって、被接合部材の側面が第2接合孔の内側面と干渉し難くなるので、接合部材と第2板材との接合をよりスムーズに行え、組立の作業性をより良くすることができる。
特に、第11発明に係る板材の接合構造によれば、第1足部の第1接合孔の第1開口部に挿入する際に接する案内面は、断面略弧状の曲面に形成されている。これによって、第1足部を第1接合孔の第1開口部に挿入する際に、案内面によりスムーズに挿入できるので、組立の作業性をより良くすることができる。
第12発明に係るキャビネットによれば、第7発明~第11発明に係る板材の接合構造により接合された第1板材及び第2板材を含むので、上記した第7発明~第11発明に係る板材の接合構造の何れかの効果を奏するキャビネットを提供することができる。
第13発明に係る板材の接合方法によれば、嵌合する接合部材を用いるので、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態1に係るキャビネットを示す斜視図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造を示す側面図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造の組立段階を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造の組立段階を示す斜視図である。 図5は、本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造の組立段階を示す斜視図である。 図6は、本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造の組立完了段階を示す斜視図である。 図7は、本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造を示す斜視図である。 図8は、本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造に用いられる第1板材を示す斜視図である。 図9は、図8の第1板材における第1接合孔の部分を示す部分断面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る板材の第2の接合構造に用いられる第2板材を示す斜視図である。 図11は、図10の第2板材における被接合部材によって形成された第2接合孔周辺の部分を一部破断して示す側面図である。 図12は、図10の第2板材における第2開口部の内部に嵌合される被接合部材を示す斜視図である。 図13は、本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造に用いられる接合部材を示す斜視図である。 図14は、本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造における第2板材と接合部材との接合状態の部分を一部破断して示す側面図である。 図15は、本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造の組立段階を示す斜視図である。 図16(a)は、本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造の組立段階において、被接合部材に第2係合凸部を挿入する前の状態を示す側面図であり、図16(b)は、被接合部材に第2係合凸部を挿入中の状態を示す側面図であり、図16(c)は、被接合部材に第2係合凸部を挿入後の状態を示す側面図である。 図17は、本発明の実施形態2に係るキャビネットを示す斜視図である。
以下、本発明を適用して例示した実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1に係るキャビネット100は、図1に示すように、第1の接合構造10Aと第2の接合構造10Bにより接合された複数の板材を含む棚等である。キャビネット100は、例えばキッチンのシンクの下に取り付けられるシンクキャビネットでもよい。また、キャビネット100は、実施形態2で後述するように、壁面に取り付けられる吊戸棚等であってもよい。
このキャビネット100は、第1側板11と、背板12と、底板13と、第2側板14と、補助幕板15と、のそれぞれを接合することで構成されている。このキャビネット100では、背板12と、底板13と、が第1の接合構造10Aにより接合され、第1側板11と、補助幕板15、及び第2側板14と、補助幕板15と、がそれぞれ第2の接合構造10Bにより接合されている。なお、その他の板材は、不図示の接着剤を必要としない他の接合構造により接合されているので、説明は省略する。すなわち、本発明のキャビネットは、第1の接合構造10A又は第2の接合構造10Bより接合された2つの板材を含んでいればよい。
上記したように、本実施形態に係るキャビネット100は、背板12と、底板13と、が第1の接合構造10Aにより接合され、第1側板11と、補助幕板15、及び第2側板14と、補助幕板15と、がそれぞれ第2の接合構造10Bにより接合されている。よって、第1の接合構造10A及び第2の接合構造10Bについて以下で詳細に説明する。
(第1の接合構造10A)
本発明の実施形態に係る板材の第1の接合構造10Aは、図2に示すように、第1板材1Aの主平面1aに第2板材2Aの端面2bを接合するための板材の接合構造である。ここで、上記したキャビネット100において、背板12が第1板材1Aであり、底板13が第2板材2Aである。
この第1の接合構造10Aは、図2に示すように、第1板材1Aと、第2板材2Aと、接合部材3Aと、を備えている。
第1板材1Aは、主平面1aの端面1bの長さ方向に対して平行な面内方向に向けて両端面を貫通するように延設されると共に主平面1aに開口された第1開口部41と、第1開口部41の内部に第1係合凹部42と、が設けられた第1接合孔4Aを有する。なお、第1接合孔4Aは、一端面のみを貫通させたり、両端面を貫通さなかったりして実施してもよい。また、第1係合凹部42と対向する位置の凹部43は、第1接合孔4Aを開けるための孔開具の単なる機能上で設けられたものであり、無くてもよい。
なお、第1板材1Aには、無垢材、合板、集成材、MDF(Medium density fiberboard)又はパーチクルボード等の木材が使用されている。但し、これに限定されず、第1板材1Aには、例えば鋼板やステンレス等の金属材を使用してもよいし、或いは、アクリル系、ウレタン系、及びFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂材を使用してもよい。
第2板材2Aは、主平面2aの端面2bの長さ方向に対して平行な面内方向に向けて両端面を貫通するように延設されると共に主平面2aに開口された第2開口部51と、第2開口部51の内部に第2係合凹部52と、が設けられた第2接合孔5Aを有する。なお、第2接合孔5Aは、一端面のみを貫通させたり、両端面を貫通さなかったりして実施してもよい。また、第2係合凹部52と対向する位置の凹部53も、第1接合孔5Aを開けるための孔開具の単なる機能上で設けられたものであり、無くてもよい。
なお、第2板材2Aには、無垢材、合板、集成材、MDF(Medium density fiberboard)又はパーチクルボード等の木材が使用されている。但し、これに限定されず、第2板材2Aには、例えば鋼板やステンレス等の金属材を使用してもよいし、或いは、アクリル系、ウレタン系、及びFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂材を使用してもよい。
接合部材3Aは、断面略L字型の接合部材本体部30Aから略直角な2方向に突出する第1足部31及び第2足部32と、第1足部31の先端に設けられ、第1足部31より厚さ方向に薄い第1係合凹部42に嵌合可能な第1係合凸部311と、第2足部32の先端に設けられ、第2足部32より厚さ方向に薄い第2係合凹部52に嵌合可能な第2係合凸部321と、を有する。
なお、接合部材3Aには、樹脂製のものが使用されているが、これに限定されず、例えば金属製やその他の材料からなるものを使用してもよい。
そして、第1の接合構造10Aは、接合部材3Aの第1足部31及び第1係合凸部311が、第1開口部41から挿入され、第1係合凸部311が、第1係合凹部42に嵌合されていると共に、接合部材3Aの第2足部32及び第2係合凸部321が、第2開口部51から挿入され、第2係合凸部321が、第2係合凹部52に嵌合された構成である。
ここで、第1接合孔4Aと、第2接合孔5Aとは、接合部材3Aの嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていると共に、接合部材3Aの第1足部31及び第1係合凸部311と、第2足部32及び第2係合凸部321とは、接合部材3Aの嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされている。
また、第1足部31の第1接合孔4Aの第1開口部41に挿入する際に接する第1案内面31aと、第2足部32の第2接合孔5Aの第2開口部51に挿入する際に接する第2案内面32aと、は、断面略弧状の曲面に形成されている。
さらに、接合部材3Aの接合部材本体部30Aにおける第1板材1A及び第2板材2Aと接合される側と反対側の面33は、略直交する第1板材1Aの主平面1aと、第2板材2Aの主平面2aと、の交わり部Xに略倣った形状に形成されている。
次に、上述した板材の第1の接合構造10Aの接合方法について説明する。
先ず、図3に示すように、接合部材3Aの第2係合凸部321を、第2板材2Aの第2接合孔5Aに向けて移動させる。
そして、接合部材3Aの第2足部32及び第2係合凸部321を、接合部材3Aを第2板材2Aの主平面2aに向かって回転させながら、第2開口部51から挿入し、図4に示すように、第2係合凸部321を、第2係合凹部52に嵌合させる。なお、接合部材3Aの第2足部32及び第2係合凸部321を、第2板材2Aの端面2A側からスライドして挿入し、第2係合凸部321を、第2係合凹部52に嵌合させてもよい。
続いて、第1板材1Aの第1接合孔4Aを、接合部材3Aの第1係合凸部311に向けて移動させ、図5に示すように、接合部材3Aの第1足部31及び第1係合凸部311を、第1板材1Aの主平面1aを接合部材3Aに向かって回転させながら、第1開口部41から挿入する。
そして、第1係合凸部311を、第1係合凹部42に嵌合させると、図6に示すように、第1の接合構造10Aが完成する。なお、接合部材3Aの第1足部31及び第1係合凸部311も、第1板材1Aの端面1A側からスライドして挿入し、第1係合凸部311を、第1係合凹部42に嵌合させてもよい。
また、これとは逆の手順で、第1板材1Aの第1係合凹部42に接合部材3Aの第1係合凸部311を嵌合させてから、接合部材3Aの第2係合凸部312を第2板材2Aの第2係合凹部52に嵌合させるようにして実施してもよい。
(第2の接合構造10B)
本発明の実施形態に係る板材の第2の接合構造10Bは、図7に示すように、第1板材1Bの主平面1aに第2板材2Bの端面2bを接合するための板材の接合構造である。ここで、上記したキャビネット100において、第1側板11及び第2側板14が第1板材1Bであり、補助幕板15が第2板材2Bである。
この第2の接合構造10Bは、図7に示すように、第1板材1Bと、第2板材2Bと、接合部材3Bと、を備えている。
第1板材1Bは、図8及び図9に示すように、主平面1aの端面1bの長さ方向に対して平行な面内方向に向けて両端面を貫通させずに延設される共に主平面1aに開口された第1開口部41と、第1開口部41の内部に第1係合凹部42と、第1開口部41の両端に開口された円形の第1補強係合凹部44,44 とが設けられた第1接合孔4Bを有する。なお、第1接合孔4Bは、一端面のみを貫通させたり、両端面を貫通させたりして実施してもよい。また、第1係合凹部42と対向する位置の凹部43は、第1接合孔4Bを開けるための孔開具の単なる機能上で設けられたものであり、無くてもよい。さらに、第1補強係合凹部44は設けないで実施してもよいし、その他の箇所に設けて実施してもよい。
なお、第1板材1Bには、無垢材、合板、集成材、MDF(Medium density fiberboard)又はパーチクルボード等の木材が使用されている。但し、これに限定されず、第1板材1Bには、例えば鋼板やステンレス等の金属材を使用してもよいし、或いは、アクリル系、ウレタン系、及びFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂材を使用してもよい。
第2板材2Bは、図10~図12に示すように、主平面2aの端面2bの長さ方向に対して平行な面内方向に向けて一端面のみを貫通するように延設されると共に主平面2aに開口された第2開口部51と、第2開口部51の内部の凹部55に、主平面2aに向けて開口された断面略C字型であり、外側に弾性変形可能なその両端が互いに内側に向けて折り曲げられ、長さ方向に沿って嵌合された被接合部材6によって形成された第2係合凹部52Bと、が設けられた第2接合孔5Bと、円形の第2補強係合凹部54,54とを有する。
なお、第2板材2Bには、無垢材、合板、集成材、MDF(Medium density fiberboard)又はパーチクルボード等の木材が使用されている。但し、これに限定されず、第2板材2Bには、例えば鋼板やステンレス等の金属材を使用してもよいし、或いは、アクリル系、ウレタン系、及びFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂材を使用してもよい。また、被接合部材6には、樹脂製 のものが使用されているが、これに限定されず、例えば金属製やその他の材料からなるものを使用してもよい。
接合部材3Bは、図13に示すように、接合部材本体部30Bから略直角な2方向に突出する第1足部31B及び第2足部32Bと、第1足部31Bの先端に設けられ、第1係合凹部42に嵌合可能な第1係合凸部311と、第2足部32Bの先端にくびれ部322を介してくびれ部322より厚さ方向に拡幅されて設けられ、第2係合凹部52Bに嵌合可能な第2係合凸部323と、2つの第1補強係合凹部44,44にそれぞれ嵌合可能な2つの第1補強係合凸部333,333と、2つの第2補強係合凹部54,54にそれぞれ嵌合可能な2つの第2補強係合凸部334,334とを有する。なお、補強の必要がない場合は、第1補強係合凸部333,333と、第2補強係合凸部334,334とは、設けないで実施してもよい。
なお、接合部材3Bには、樹脂製のものが使用されているが、これに限定されず、例えば金属製やその他の材料からなるものを使用してもよい。
そして、第2の接合構造10Bは、接合部材3Bの第1足部31B及び第1係合凸部311が、第1開口部41から挿入され、第1係合凸部311が、第1係合凹部42に嵌合され、第1補強係合凸部333,333が第1補強係合凹部44,44に嵌合されていると共に、接合部材3Bの第2足部32B及び第2係合凸部323が、第2開口部51Bから挿入され、第2係合凸部323が、第2係合凹部52Bに嵌合され、第2補強係合凸部334,334が、第2補強係合凹部54,54に嵌合された構成である。
ここで、図14に示すように、第2接合孔5Bにおける第2開口部51の内部の凹部55の両側面は、被接合部材6の両側面61,61と離間するように形成されている。なお、この離間は無くてもよいし、被接合部材6の片側面61のみ離間するように実施してもよい。
また、図13に示すように、第1足部31Bの第1接合孔5Bの第1開口部51に挿入する際に接する案内面31a1は、断面略弧状の曲面に形成されている。
さらに、図11、図13及び図14に示すように、第2係合凸部323の先端面は、丸みを帯びた形状とされ、被係合部材6の係止部62が、側面61との角度が90°より小さくなるように湾曲し、形成され、係止部62は、互いの幅dが第2係合凸部323の幅より小さく、且つくびれ部322の幅より小さくなるように形成されている。なお、係止部62は、互いの幅dが第2係合凸部323の幅より小さく、且つくびれ部322の幅以上となるように形成して実施してもよい。また、図14におけるLは、第2係合凸部323の中心線である。
次に、上述した板材の第2の接合構造10Bの接合方法について説明する。
先ず、図15に示すように、接合部材3Bの第1足部31B及び第1係合凸部311を、第1板材1Bの主平面1aに向かって回転させながら、第1開口部41から挿入し、第1係合凸部311を、第1係合凹部42に嵌合させ、2つの第1補強係合凸部333,333は2つの第1補強係合凹部44,44にそれぞれ嵌合させる。
そして、接合部材3Bの第2足部32B及び第2係合凸部323を、第2板材2Bを主平面2aが接合部材3Bに向かうように押しながら、第2開口部51 から挿入し、第2係合凸部323を、第2係合凹部52Bに嵌合させ、第2補強係合凸部334,334は、第2補強係合凹部54,54に嵌合させると、図7に示すように、第2の接合構造10Bが完成する。
なお、これとは逆の手順で、第2板材2Bと接合部材3Bとの接合を行い、その後、接合部材3Bに第1板材1Bを接合するようにして実施してもよい。
以上説明した本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造10Aによれば、嵌合する接合部材3Aを用いることで、第1板材1Aの主平面1aに第2板材2Aの端面2bを接合する。これによって、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合構造10Aを提供することができる。
また、この実施形態1に係る板材の第1の接合構造10Aによれば、第1接合孔4Aと、第2接合孔5Aとは、接合部材3Aの嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていると共に、接合部材3Aの第1足部31及び第1係合凸部311と、第2足部32及び第2係合凸部321とは、接合部材3Aの嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされている。これによって、接合部材3Aの嵌合向きを、第1板材1Aと第2板材2Aに対して逆にして用いることもできるので、使い勝手が良く、さらに、第1接合孔4Aと第2接合孔5Aとを、同一の孔開具を用いて開けることができるので、製造段階における品質管理等を容易にすることもできる。
また、この実施形態1に係る板材の第1の接合構造10Aによれば、第1足部31の第1接合孔4Aの第1開口部41に挿入する際に接する第1案内面31aと、第2足部32の第2接合孔5Aの第2開口部51に挿入する際に接する第2案内面32aと、は、断面略弧状の曲面に形成されている。これによって、第1足部31及び第2足部32を第1接合孔4Aの第1開口部41及び第2接合孔5Aの第2開口部51にそれぞれ挿入する際に、第1案内面31aと第2案内面32aとによりスムーズに挿入できるので、組立の作業性をより良くすることができる。
また、この実施形態1に係る板材の第1の接合構造10Aによれば、接合部材3Aの接合部材本体部30Aにおける第1板材1A及び第2板材2Aと接合される側と反対側の面33は、略直交する第1板材1Aの主平面1aと、第2板材2Aの主平面2aと、の交わり部Xに略倣った形状に形成されている。これによって、接合部材3Aの外側面が第1板材1Aの主平面1aと、第2板材2Aの主平面2aと、の交わり部Xに略倣った形状なので、外観を損なわずに済み、接合部材の部材量を少なくすることができるので、より低コストで実施できる。
本発明の実施形態1に係るキャビネット100によれば、上記した接合構造10Aにより接合された第1板材1A及び第2板材2Aを含むので、上記した本発明の実施形態1に係る板材の第1の接合構造10Aの作用効果を奏するキャビネット100を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る板材の接合構造10Aの接合方法によれば、工具を使用せずに済み、挿入、回転、或いはスライドさせるだけで嵌合する接合部材3Aを用いるので、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合を行うことができる。
本発明の実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、嵌合する接合部材3Bを用いることで、第1板材1Bの主平面1aに第2板材2Bの端面2bを接合する。これによって、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合構造10Bを提供することができる。
また、この実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、第2板材2Bは、端面があるその幅方向が、その長さ方向よりも短い棒状部材である。これによって、キャビネット100の補助幕板15のような棒状部材の接合にも好適に対応することができる。
また、この実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、接合部材3Bの2つの第1補強係合凸部333,333が、第1板材1Bの2つの第1補強係合凹部44,44にそれぞれ挿入され嵌合されていると共に、接合部材3Bの2つの第2補強係合凸部334,334が、第2板材2Bの2つの第2補強係合凹部54,54にそれぞれ挿入され嵌合されている。これによって、これらの補強のための嵌合があるので、第1板材1Bと第2板材2Bとの接合強度を高めることができる。
また、この実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、第2接合孔5Bにおける第2開口部51の内部の凹部55の両側面は、被接合部材6の両側面61,61と離間するように形成されている。これによって、被接合部材6の両側面が第2接合孔5Bの凹部55の両側面と干渉し難くなるので、接合部材3Bと第2板材2Bとの接合をよりスムーズに行え、組立の作業性をより良くすることができる。
また、この実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、第1足部31Bの第1接合孔5Bの第1開口部51に挿入する際に接する案内面31a1は、断面略弧状の曲面に形成されている。これによって、第1足部31Bを第1接合孔5Bの第1開口部51に挿入する際に、案内面31a1によりスムーズに挿入できるので、組立の作業性をより良くすることができる。
さらに、この実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、第2係合凸部323の先端面は、丸みを帯びた形状とされ、被係合部材6の係止部62が、側面61との角度が90°より小さくなるように湾曲し、形成され、係止部62は、互いの幅dが第2係合凸部323の幅より小さく、且つくびれ部322の幅より小さくなるように形成されている。これによって、図16(a)~図16(c)に示すように、この第2の接合構造10Bの組立段階において、第2係合凹部52Bに第2係合凸部323を押し込むと、被係合部材6の係止部62に外側の方向fに力が働いて弾性変形し、被接合部材6に第2係合凸部323を挿入させることが容易となり、作業者の負担を減らすことができる。さらに、図16(c)に示すように、係止部62がくびれ部51を挟持することにより、第2係合凸部323を係止して、接合部材3Bと第2板材2Bとの接合構造の強度、ひいては第1板材1Bと第2板材2Bとの接合構造の強度を向上させることができる。すなわち、この実施形態1に係る板材の第2の接合構造10Bによれば、第2係合凸部323が、第2係合凹部52Bに嵌合しやすく、係止部62はその復元力で略元の位置に戻り、抜けにくい構成とすることができる。
本発明の実施形態1に係るキャビネット100によれば、上記した接合構造10Bにより接合された第1板材1B及び第2板材2Bを含むので、上記した本発明の実施形態に係る板材の第1の接合構造10Bの作用効果を奏するキャビネット100を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る板材の接合構造10Bの接合方法によれば、工具を使用せずに済み、挿入、回転させるだけで嵌合する接合部材3Bを用いるので、接着剤を必要とせず、外観を損なわず、低コストで実施でき、且つ組立の作業性が良い板材の接合を行うことができる。
[実施形態2]
次に、図17を用いて、本発明の実施形態2に係るキャビネット100について説明する。図17は、実施形態2に係るキャビネット100を示す斜視図である。上述の第1実施形態に係るキャビネット100と相違する点は、主に、吊戸棚であることなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
この実施形態2に係るキャビネット100は、図17に示すように、壁2、床3、天井4、壁5を有するキッチン等の部屋1の壁2の表面に吊られるように設けられた吊戸棚である。
このキャビネット100は、背板110、第1の側板120、天板130、底板140、第2の側板150と、のそれぞれを接合することで構成されている。このキャビネット100では、背板110と天板130、及び背板110と底板14が、それぞれ第1の接合構造10Aにより接合されている。残る接合は、不図示の接着剤を必要としない他の接合構造によって接合されている。
本発明の実施形態2に係るキャビネット100によれば、背板110と天板130、及び背板110と底板14が、それぞれ上記した断面略L字型の接合部材本体部30Aを有する接合部材3Aで第1板材1Aと第2板材2Aとを接合する第1の接合構造10Aにより接合されているので、特に鉛直方向の荷重に十分耐え得る強度を有する吊戸棚であるキャビネット100を提供することができる。
さらに、この実施形態2に係るキャビネット100では、引出し等のかさばる付属部品が少なく、輸送コストを下げられ、設置現場での組立に特に適している。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 キャビネット
1A,1B 第1板材
1a 主平面
1b 端面
2A,2B 第2板材
2a 主平面
2b 端面
10A,10B 接合構造
41 第1開口部
42 第1係合凹部
44 第1補強係合凹部
4A,4B 第1接合孔
51 第2開口部
52 第2係合凹部
52B 第2係合凹部
54 第2補強係合凹部
5A,5B 第2接合孔
3A,3B 接合部材
30A,30B 接合部材本体部
31 第1足部
31B 第1足部
32 第2足部
32B 第2足部
322 くびれ部
323 第2係合凸部
311 第1係合凸部
321 第2係合凸部
31a 第1案内面
32a 第2案内面
31a1 案内面
33 面
X 交わり部
6 被接合部材
61 被接合部材の側面
44 第1補強係合凹部
54 第2補強係合凹部
333 第1補強係合凸部
334 第2補強係合凸部

Claims (13)

  1. 第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合構造において、
    前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部と、が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、
    その主平面の前記端面の長さ方向に対して平行な面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、
    接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端に設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を備え、
    前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部が、前記第1開口部から挿入され、前記第1係合凸部が、前記第1係合凹部に嵌合されていると共に、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部が、前記第2開口部から挿入され、前記第2係合凸部が、前記第2係合凹部に嵌合されていること
    を特徴とする板材の接合構造。
  2. 前記第1接合孔と、前記第2接合孔とは、前記接合部材の嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていると共に、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部と、前記第2足部及び前記第2係合凸部とは、前記接合部材の嵌合方向における断面の形状及びサイズが略同一とされていること
    を特徴とする請求項1に記載の板材の接合構造。
  3. 前記第1足部の前記第1接合孔の前記第1開口部に挿入する際に接する第1案内面と、前記第2足部の前記第2接合孔の前記第2開口部に挿入する際に接する第2案内面と、は、断面略弧状の曲面に形成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の板材の接合構造。
  4. 前記接合部材の前記接合部材本体部における前記第1板材及び前記第2板材と接合される側と反対側の面は、略直交する前記第1板材の前記主平面と、前記第2板材の前記主平面と、の交わり部に略倣った形状に形成されていること
    を特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の板材の接合構造。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載の板材の接合構造により接合された前記第1板材及び前記第2板材を含むこと
    を特徴とするキャビネット。
  6. 第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合方法において、
    前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、
    その主平面の前記端面の長さ方向に対して平行な面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、
    接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端に設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を用い、
    前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部を、当該接合部材を前記第2板材の前記主平面に向かって回転させながら、前記第2開口部から挿入し、前記第2係合凸部を、前記第2係合凹部に嵌合させると共に、前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部を、前記第1板材の前記主平面を当該接合部材に向かって回転させながら、前記第1開口部から挿入し、前記第1係合凸部を、前記第1係合凹部に嵌合させること
    を特徴とする板材の接合方法。
  7. 第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合構造において、
    前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、
    その主平面の前記端面の長さ方向と平行な面内方向に向けて延設されると共に、当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に、前記主平面に向けて開口された断面略C字型であり、外側に弾性変形可能なその両端が互いに内側に向けて折り曲げられ、前記長さ方向に沿って嵌合された被接合部材によって形成された第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、
    接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端にくびれ部を介して当該くびれ部より厚さ方向に拡幅されて設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を備え、
    前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部が、前記第1開口部から挿入され、前記第1係合凸部が、前記第1係合凹部に嵌合されていると共に、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部が、前記第2開口部から挿入され、前記第2係合凸部が、前記第2係合凹部に嵌合されていること
    を特徴とする板材の接合構造。
  8. 前記第2板材は、前記端面があるその幅方向が、その長さ方向よりも短い棒状部材であること
    を特徴とする請求項7に記載の板材の接合構造。
  9. 前記第1板材の前記主平面に第1補強係合凹部が設けられ、前記第2板材の前記主平面に第2補強係合凹部が設けられていると共に、前記接合部材に第1補強係合凸部及び第2補強係合凸部が設けられており、前記接合部材の前記第1補強係合凸部が、前記第1補強係合凹部に挿入され嵌合されていると共に、前記接合部材の前記第2補強係合凸部が、前記第2補強係合凹部に挿入され嵌合されていること
    を特徴とする請求項7又は8に記載の板材の接合構造。
  10. 前記第2接合孔は、前記被接合部材の少なくとも片側の側面と離間するように形成されていること
    を特徴とする請求項7~9の何れか1項に記載の板材の接合構造。
  11. 前記第1足部の前記第1接合孔の第1開口部に挿入する際に接する案内面は、断面略弧状の曲面に形成されていること
    を特徴とする請求項7~10の何れか1項に記載の板材の接合構造。
  12. 請求項7~11の何れか1項に記載の板材の接合構造により接合された前記第1板材及び前記第2板材を含むこと
    を特徴とするキャビネット。
  13. 第1板材の主平面に第2板材の端面を接合するための板材の接合方法において、
    前記主平面の面内方向に向けて延設されると共に当該主平面に開口された第1開口部と、当該第1開口部の内部に第1係合凹部が設けられた第1接合孔を有する前記第1板材と、
    その主平面の前記端面の長さ方向と平行な面内方向に向けて延設されると共に、当該主平面に開口された第2開口部と、当該第2開口部の内部に、前記主平面に向けて開口された断面略C字型であり、外側に弾性変形可能なその両端が互いに内側に向けて折り曲げられ、前記長さ方向に沿って嵌合された被接合部材によって形成された第2係合凹部と、が設けられた第2接合孔を有する前記第2板材と、
    接合部材本体部から略直角な2方向に突出する第1足部及び第2足部と、前記第1足部の先端に設けられ、前記第1係合凹部に嵌合可能な第1係合凸部と、前記第2足部の先端にくびれ部を介して当該くびれ部より厚さ方向に拡幅されて設けられ、前記第2係合凹部に嵌合可能な第2係合凸部と、を有する接合部材と、を用い、
    前記接合部材の前記第1足部及び前記第1係合凸部を、当該接合部材を前記第1板材の前記主平面に向かって回転させながら、前記第1開口部から挿入し、前記第1係合凸部を、前記第1係合凹部に嵌合させると共に、前記接合部材の前記第2足部及び前記第2係合凸部を、前記第2板材を前記主平面が当該接合部材に向かうように押しながら、前記第2開口部から挿入し、前記第2係合凸部を、前記第2係合凹部に嵌合させること
    を特徴とする板材の接合方法。
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