JP7468745B2 - 樹脂充填方法 - Google Patents
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Description
なお、「ビカット軟化温度」は、実施例に記載の方法により測定することができる。
そして、本発明の樹脂充填方法は、空中で映像又は画像を結像することができるイメージング装置に備えられうる、特殊な構造を有する光学素子を製造する際に、好適に採用することができる。
以下、本発明の樹脂充填方法で用いうる基材、熱可塑性樹脂シート、及び本発明の樹脂充填方法に含まれる各工程について、それぞれ詳述する。
基材は、凹部及び凸部よりなる凹凸パターンを片側に有することを必要とする。基材の「片側」とは、基材の主面(表面及び裏面)の何れか一方を指す。そして、基材における、凹凸パターンを有さない側の面は、平坦面であり得る。ここで、凸部は、例えば、種々の形状の凸条により形成されうる。そして、凹部は、複数の凸部(凸条)が基材の主面上で平行配置されている状態にて、隣接する凸部(凸条)間の間隙として構成されうる。
具体的には、基材を構成する熱可塑性樹脂は、脂環式構造含有樹脂が挙げられ、中でも、ノルボルネン系樹脂を好適に用いることができ、特に、ノルボルネン系開環重合体よりなる樹脂を好適に用いることができる。なお、基材を構成する熱可塑性樹脂、及び後述する熱可塑性樹脂シートのうちの少なくとも一方が、透明樹脂であることが好ましい。本発明の樹脂充填方法を経て得られる光学素子等の製品の透明性を高めることができるからである。なお、「透明」とは、厚さ3mmの射出成形片を用いて、JIS K7375:2008に従って測定した全光線透過率が、80%以上であることを意味する。
本発明の樹脂充填方法で用いる熱可塑性樹脂シートは、上述した基材(熱可塑性樹脂基材)のビカット軟化温度よりも低いビカット軟化温度を有する限りにおいて特に限定されることなく、あらゆる熱可塑性樹脂シートでありうる。熱可塑性樹脂シートとしては、上述した基材と同様に、熱可塑性である限りにおいてあらゆる樹脂よりなるシートを用いることができる。さらに、熱可塑性樹脂シートは、ビカット軟化温度が105℃未満であることが好ましく、100℃未満であることがより好ましく、90℃未満であることがより好ましく、80℃未満であることがさらに好ましい。
また、熱可塑性樹脂シートの屈折率が、基材を構成する熱可塑性樹脂の屈折率の0.8倍以上1.2倍以下であることが好ましく、0.9倍以上1.1倍以下であることがより好ましい。なお、「屈折率」は、実施例に記載の方法により測定することができる。
なお、熱可塑性樹脂シートの厚みは、基材の凹凸パターンの凹部のサイズに応じて、適宜選択することができる。
なお、以下に説明する本発明の樹脂充填方法を構成する各工程に先立って、任意で、上述したような、基材を製造する工程、及び/又は、熱可塑性樹脂シートを製造する工程を含んでも良い。
減圧工程では、基材の凹凸パターン上に、熱可塑性樹脂シートを直接積層して積層体とし、該積層体をチャンバー内に配置して該チャンバー内を減圧状態とする。積層体を内部に配置するためのチャンバーとしては、密閉性を有している限りにおいて特に限定されることなく、あらゆるチャンバーを用いることができる。具体的には、「チャンバー」は、真空プレス装置に備えられた真空隔室でありうる。なお、本工程、及び後続する熱プレス工程は、共に、真空プレス装置を用いて実施することができる。
ここで、上側プレス板51と、熱可塑性樹脂シート20とは、本工程では上側プレス板51の熱が熱可塑性樹脂シート20に伝導しないよう、十分に離間させた状態とすることが重要である。即ち、減圧工程では、熱可塑性樹脂シートを加温しないようにすること、より詳細には、熱可塑性樹脂シートをシート加温温度Hs℃で加温しないようにすることが重要である。後続する熱プレス工程に先立って、減圧工程を実施することにより、基材と、該基材の凹部に充填された熱可塑性樹脂シート由来の熱可塑性樹脂との間の界面に気泡が包含されることを効果的に抑制することができる。
また、減圧工程にて減圧されたチャンバー内の雰囲気は、熱プレス工程においても略そのままの圧力で保持される。
熱プレス工程では、チャンバー内にて、積層体の熱可塑性樹脂シートを、シート加温温度Hs℃で加温するとともに、積層体の基材を加温せずに、或いは、基材加温温度Hb℃で加温しながら、積層体をプレスする。この際に、シート加温温度Hs℃は、熱可塑性樹脂シートのビカット軟化温度以上である必要がある。シート加温温度Hs℃が熱可塑性樹脂シートのビカット軟化温度未満である場合には、熱可塑性樹脂シートが軟化せず、基材の凹部に熱可塑性樹脂を充填することができない。さらに、シート加温温度Hs℃が、熱可塑性樹脂シートのビカット軟化温度よりも、40℃以上180℃以下大きいことが好ましく、60℃以上130℃以下大きいことがより好ましい。シート加温温度Hs℃が、かかる好適下限値以上であれば、熱可塑性樹脂シート由来の熱可塑性樹脂による基材凹部の充填率を効果的に高めることができるとともに、基材の凹凸パターンが変形することを効果的に抑制することができる。また、シート加温温度Hs℃が上記好適上限値以下であれば、基材の凹凸パターンが変形することを効果的に抑制することができる。
そして、上側プレス板51/下側プレス板52を上記したような所定の温度に調節するタイミングは特に限定されることなく、例えば、上述した減圧工程の前段階でありうる。
任意で行い得る接合工程について、図5を参照して説明する。図5にて、2つの充填構造体以外の他の要素は、図2と同様である。図5に示す2つの充填構造体は、構成、サイズ等同一であるが、接合の際に互いに異なる向きとなるように配置されている。以下、便宜的に、図上上側に配置した充填構造体を上側充填構造体100と称し、図上下側に配置した充填構造体を下側充填構造体200と称することとする。
熱可塑性樹脂基材及び熱可塑性樹脂シートの形成材料である各樹脂を用いて、それぞれ厚さ3mmの射出成形片を作製し、試験試料とした。かかる試験試料を用いて、JISK7206:2016のB50法に準拠して、HDTテスターS-3M(東洋精機製作所社製)を使用し、ビカット軟化温度を測定した。
<屈折率>
カルニュー屈折計(カルニュー光学工業社製、KPR-200)を用いてVブロック法により測定した。基材樹脂層及び充填樹脂層の形成材料である各樹脂を用いて40mm×40mm×3.0mmの樹脂成形体を使用し、25℃で、波長587.6nmの光における屈折率を測定した。
―評価方法―
基材の凹凸パターンの変形を評価するにあたり、下記式(1)に従って凸部の垂直面の垂直性パラメータの値を算出した。
H1/H0・・・(1)
(式(1)にて、H1は、略三角形状の凸部の垂直面において基材の主面に対して垂直な部分の長さ(高さ)を示し、H2は、略三角形状の凸部の斜面に一致する直線が、垂直面に沿う基材主面の法線と交差する位置の高さである。H0及びH1の関係について明確にするために、図7を示す。)
図7は、基材の一方の主面上に設けられた複数の凸部11の整列方向における断面図である。図7において、直角三角形状の凸部11は、垂直面13を有している。そして、かかる垂直面と、凸部11の斜辺(斜面)15とにより、凸部11間の間隙(凹部)12の少なくとも一部が画定されている。そして、凸部11の垂直面に一致する主面Msの法線である直線Lv及び凸部11の斜辺(斜面)15に一致する直線Lhは交点Cで交差する。この場合、垂直面13と直線Lvとが一致する最高点の高さが上記H1に相当し、交点Cの高さが上記H0に相当する。
かかる断面を、実施例、比較例で作製した光制御パネルを主面方向で9等分して得た各区画について取得し、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX-1000)を用いて、各断面あたり10個の凸部を観察して、垂直性パラメータ(VI)の値を算出した。得られた90個の値の平均値を、下記の基準に従って評価した。
―評価基準―
A:0.85以上
B:0.7以上、0.85未満
C:0.7未満
―評価方法―
基材の凹凸パターンにおける凹部が、熱可塑性樹脂シート由来の熱可塑性樹脂により充填されなかった割合を示す、「空隙率」を下記式(2)に従って算出した。
L1/L0・・・(2)
(式(2)にて、L1は、熱可塑性樹脂により充填されなかった隙間の高さを、L0は、凸部の高さを示す。L1及びL0の関係を明確にするために、図8を示す。)
図8は、基材の一方の主面上に設けられた複数の凸部11の整列方向における断面図である。図8において、直角三角形状の凸部11は、垂直面13を有している。そして、かかる垂直面と、隣接する凸部11の斜辺(斜面)15とにより、凸部11間の間隙(凹部)の少なくとも一部が画定されている。熱可塑性樹脂シート20由来の熱可塑性樹脂20’が、かかる間隙(凹部)の一部を充填し、間隙(凹部)の一部が空隙Gとして残留している。このような場合に、基材の主面Msから、空隙Gの最高点までの高さをL1とし、凸部の最高点の高さをL0とする。
かかる断面を、実施例、比較例で作製した光制御パネルを主面方向で9等分して得た各区画について取得し、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX-1000)を用いて、各断面あたり10個の凹部を観察して、「空隙率」の値を算出した。得られた90個の値の平均値を、下記の基準に従って評価した。
―評価基準―
A:0.01未満
B:0.01以上、0.1未満
C:0.1以上
熱可塑性樹脂(日本ゼオン社製、ZEONEX(登録商標)K26R、非晶性、厚さ3mmの射出成形片での、JIS K7375:2008に従う全光透過率92%、屈折率1.534)を用いて、下記寸法の凹凸パターンを有する基材を、下記条件に従う射出成形法により成形して基材としてのプリズムプレート得た。かかる基材について、上記方法に従って測定したビカット軟化温度は147℃であった。
プリズム部サイズ:100mm×100mm
プリズム金型形状:幅500μm、高さ500μm
成形装置:射出成形装置((株)日本製鋼所製J450EL II)
成形条件:射出速度50mm/秒、保圧50MPa
そして、得られたプリズムプレートの垂直面に対して、金属蒸着により鏡面を形成した。
<<熱可塑性樹脂シート1の準備>>
熱可塑性樹脂(ZEONEX(登録商標)5000、非晶性、厚さ3mmの射出成形片での、JIS K7375:2008に従う全光透過率92%、屈折率1.531)をフィルム押出し成形機(GSIクレイオス社製、単軸押出機、φ=20mm、)により、下記の製膜条件に従ってシート状に成形して、熱可塑性樹脂シート1(上記方法に従って測定したビカット軟化温度が69℃)を得た。
製膜条件:材料としての熱可塑性樹脂を220℃で溶融し、溶融した熱可塑性樹脂をTダイから押し出し、冷却し、裁断して、厚み300μm、幅280mmのシートを得た。
<<熱可塑性樹脂シート2の準備>>
熱可塑性樹脂として、ZEONOR(登録商標)1060R(非晶性、厚さ3mmの射出成形片での、JIS K7375:2008に従う全光透過率92%、屈折率1.531)を用い、溶融温度を230℃に変更した以外は、熱可塑性樹脂シート1の準備の際と同様の操作を行って、熱可塑性樹脂シート2(上記方法に従って測定したビカット軟化温度が104℃)を得た。
<<熱可塑性樹脂シート3の準備>>
熱可塑性樹脂として、ZEONEX(登録商標)K26Rを用い、溶融温度を250℃に変更した以外は、熱可塑性樹脂シート1の準備の際と同様の操作を行って、熱可塑性樹脂シート3(上記方法に従って測定したビカット軟化温度が147℃)を得た。
上記に従って準備した基材、及び熱可塑性樹脂シート1(ビカット軟化温度:69℃)を用いて、真空プレス装置(ミカドテクノス社製、真空熱加圧装置「VS30-3030」)により下記の各工程を行った。減圧工程に先立って、真空プレス装置の下側プレス板を30℃(基材加温温度Hb℃)、上側プレス板を170℃(シート加温温度Hs℃)に設定し、かかる設定温度まで昇温させた。
<減圧工程>
まず、下側プレス板上に、下側支持板、下側剥離シート、基材、熱可塑性樹脂シート1、及び上側剥離シートをこの順で配置し、上側剥離シート側に、基材-熱可塑性樹脂シート1の積層体に対して圧力がかからないようにして、上側支持板を配置した。かかる位置関係を保持したまま、積層体を真空チャンバー内に導入した。
そして、真空チャンバー内をゲージ圧で-100kPaまで減圧した。
<熱プレス工程>
熱プレス工程では、まず、上側プレス板を下降させて、基板から10mm離れた位置で停止し、5分間保持した。その後、上側プレス板を下降させて、圧力1MPaで積層体を加圧し、1分間保持した後に、さらに上側プレス板を下降させて、5MPaまで昇圧して、1分間保持した。そして、真空チャンバー内を大気圧に戻した後に上側プレス板を上昇させて、真空チャンバーから、充填構造体である樹脂充填済みのプリズムプレートを取り出した。
得られたプリズムプレートについて、上記に従って各種評価を行った。結果を表1に示す。
シート加温温度Hs℃を、表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
シート加温温度Hs℃、及び基材加温温度Hb℃を、それぞれ表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
熱可塑性樹脂シートとして、ビカット軟化温度が104℃である熱可塑性樹脂シート2を用い、更に、シート加温温度Hs℃を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
減圧工程におけるチャンバー内の圧力を、ゲージ圧で-80kPaに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
熱プレス工程にて、積層体をプレスするプレス圧を、低圧から高圧に変化させず、5MPaで一定とした以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
熱可塑性樹脂シートとして、ビカット軟化温度が147℃である熱可塑性樹脂シート3を用いた以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
熱可塑性樹脂シートとして、ビカット軟化温度が147℃である熱可塑性樹脂シート3を用い、シート加温温度Hs℃を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様の<減圧工程>及び<熱プレス工程>に代えて、下記のような順序に従う各種操作を行った以外は、実施例1と同様にして充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得た。
まず、実施例と同様に、真空プレス装置の下側プレス板を30℃(基材加温温度Hb℃)、上側プレス板を170℃(シート加温温度Hs℃)に設定し、かかる設定温度まで昇温させた。
次いで、下側プレス板上に、下側支持板、下側剥離シート、基材、熱可塑性樹脂シート1、及び上側剥離シートをこの順で配置し、上側剥離シート側に、基材-熱可塑性樹脂シート1の積層体に対して圧力がかからないようにして、上側支持板を配置した。かかる位置関係を保持したまま、積層体を真空チャンバー内に導入した。
ここで、上側プレス板を下降させて、基板から10mm離れた位置で停止し、5分間保持した。その後、真空チャンバー内をゲージ圧で-100kPaまで減圧した。即ち、本例では、減圧工程よりも先に熱プレス工程を開始した。
そして、上側プレス板を下降させて、圧力1MPaで積層体を加圧し、1分間保持した後に、さらに上側プレス板を下降させて、5MPaまで昇圧して、1分間保持した。そして、真空チャンバー内を大気圧に戻した後に上側プレス板を上昇させて、真空チャンバーから充填構造体である、樹脂充填済みのプリズムプレートを取り出した。
得られたプリズムプレートについて、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
なお、得られた充填構造体の断面を目視観察したところ、基材と、該基材の凹部に充填された熱可塑性樹脂シート1由来の熱可塑性樹脂との間の界面に気泡が包含されていた。
熱可塑性樹脂シートとして、ビカット軟化温度が104℃である熱可塑性樹脂シート2を用い、更に、シート加温温度Hs℃及び基材加温温度Hb℃を、それぞれ表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
基材加温温度Hb℃を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、充填構造体としての樹脂充填済みのプリズムプレートを得て、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
11 凸条(凸部)
12 間隙(凹部)
13 垂直面
14 主面(平坦面)
15 斜辺(斜面)
20 熱可塑性樹脂シート
31 上側剥離シート
32 下側剥離シート
41 上側支持板
42 下側支持板
51 上側プレス板
52 下側プレス板
100 上側充填構造体
200 下側充填構造体
101,201 凸条(凸部)
102,202 凹部
103,203 鏡面
300 光学素子
MS 主面
Claims (3)
- 凹部及び凸部よりなる凹凸パターンを片側に有する基材の前記凹部に対して、熱可塑性樹脂シートを用いて熱可塑性樹脂を充填する樹脂充填方法であって、
前記基材の凹凸パターンは、前記基材の主面に対して垂直な面に対応する辺を一辺とする直角三角形状の凸部を有するパターンであり、
前記基材が、熱可塑性樹脂基材であり、該熱可塑性樹脂基材のビカット軟化温度が、前記熱可塑性樹脂シートのビカット軟化温度よりも30℃以上高く、
前記基材の前記凹凸パターン上に、前記熱可塑性樹脂シートを直接積層して積層体とし、該積層体をチャンバー内に配置して該チャンバー内を減圧状態とする減圧工程と、
前記チャンバー内にて、前記積層体の前記熱可塑性樹脂シートを、シート加温温度Hs℃で加温するとともに、前記積層体の前記基材を加温せずに、或いは、基材加温温度Hb℃で加温しながら、前記積層体をプレスする熱プレス工程と、
をこの順で含み、
前記熱プレス工程における、前記シート加温温度Hs℃が、前記熱可塑性樹脂シートのビカット軟化温度以上であり、且つ、前記基材加温温度Hb℃が、前記シート加温温度Hs℃以下であるとともに、前記基材のビカット軟化温度以下であり、且つ、
前記熱プレス工程において、前記積層体をプレスするプレス圧を、2MPaを境界に低圧から高圧に変化させることを含む、
樹脂充填方法。 - 前記熱プレス工程における前記シート加温温度Hs℃が、前記熱可塑性樹脂シートのビカット軟化温度よりも、40℃以上180℃以下大きい、請求項1に記載の樹脂充填方法。
- 前記減圧工程において、前記チャンバー内の圧力をゲージ圧で-70kPa以下とする、請求項1又は2に記載の樹脂充填方法。
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