JP7466898B2 - 電気分解装置及びそれを用いた植物工場 - Google Patents

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Description

本発明は、養液栽培に用いる養液の電気分解を行う電気分解装置及びそれを用いた植物工場に関する。
植物を養液栽培する際、その根の部分等から養液中に滲出される安息香酸等の成長阻害物質や、該養液中に含まれる微生物などが、該植物の成長を阻害する場合がある。このような事情に鑑み、養液中の成長阻害物質や微生物等の濃度を電気分解によって低下させる電気分解装置が従来公知である。具体的には、電気分解装置が、前記養液中に浸される一対の電極と、一対の前記電極の間に電圧を印加する電源とを備えている(例えば、特許文献1を参照。)。
特許文献1の電気分解装置によれば、前記養液中の成長阻害物質や微生物等の濃度が低下する一方で、電源が直流電源であることに起因して、電気分解を行なっている最中にマイナス側の電極から析出物が析出し、これによって養液中の養分の欠乏等の不具合が発生する場合がある。この他、直流電源による電気分解に起因して養液の温度が上昇し、これによって植物の根腐れ等の不具合が発生する場合もある。これらの不具合も結果として植物の生長を阻害する要因になる。
一方、一対の前記電極の間に交流電圧を印加することにより、前記養液中の対象物の濃度を低下させる電気分割装置及びそれを用いた植物工場が公知になっている(例えば、特許文献2を参照。)。
特許文献2の電気分解装置によれば、養液の温度上昇や養分の欠乏等を生じさせることなく、対象物の成長を阻害する対象物の養液中の濃度を低下させることが可能になる。
ただし、植物の種類によって養液の好適な状態は異なり、植物の生育をより効率化させるという点で、まだ課題が残る。
特許第5177739号公報 特開2016-208862号公報
本発明は、養液栽培に用いる養液の電気分解を行う電気分解装置及びそれを用いた植物工場であって、植物の生育をより効率化させることが可能な電気分解装置及びそれを用いた植物工場を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の電気分解装置は、養液栽培に用いる養液の電気分解を行う電気分解装置であって、養液栽培に用いる養液中に少なくともその一部が浸される一対の電極と、一対の前記電極の間に交流電圧を印加する電源と、前記電源を介して前記電極間の電圧を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記養液に含有される成長阻害物質又は微生物の少なくとも一方である対象物の前記養液中の濃度を低下させるために、前記養液の電気分解を行う電気分解制御が実行可能なように構成され、前記制御部は、植物の種類に応じた前記電気分解制御に関する情報である制御情報を取得し、該制御情報を利用することによって、養液栽培の対象となる植物である対象植物の種類に応じて、電気分解制御の実行の有無又は実行内容を切り替えるように構成されたことを特徴とする。
前記制御情報が記憶される記憶部を備え、前記制御部は前記記憶部に記憶された制御情報を取得するように構成されたものとしてもよい。
ネットワークを介した通信を可能とする通信手段を備え、前記制御部は、前記通信手段によって前記ネットワーク経由で前記制御情報を取得するように構成されたものとしてもよい。
前記養液中の対象物を検出する検出手段を備え、前記制御部は、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記電気分解制御を実行の有無又は実行内容を切り替えるように構成されたものとしてもよい。
前記対象物は安息香酸を含み、前記検出手段は、予め定めた所定の範囲の波長を有する赤外線を前記養液に向かって照射する発光部と、前記発光部から発光されて前記養液により反射されてくるか、或いは該養液を透過してくる赤外線を受光する受光部とを有し、該受光部で受光された赤外線の状態に基づいて安息香酸の前記養液中の濃度を導出するように構成されたものとしてもよい。
前記養液中の有効塩素の濃度を検出する有効塩素濃度検出手段を備え、前記養液中の塩素イオン濃度が予め定めた所定の値又は範囲以上に設定され、前記制御部は、殺菌作用を有する有効塩素を発生させる目的で、前記電気分解制御の一種である殺菌制御を実行可能に構成され、また、前記制御部は、前記有効塩素濃度検出手段による検出結果に基づいて、前記殺菌制御を実行の有無又は実行内容を切り替えるように構成されたものとしてもよい。
前記有効塩素濃度検出手段は、前記養液の酸化還元電位を検出する酸化還元電位検出手段であり、前記制御部は、前記酸化還元電位検出手段によって検出される前記養液の酸化還元電位が、予め定めた所定の値又は範囲である開始電位以下になっていることを1つの条件として、前記殺菌制御を実行するように構成されたものとしてもよい。
前記制御部は、前記殺菌制御の実行中、前記酸化還元電位検出手段によって検出される前記養液の酸化還元電位が、予め定めた所定の値又は範囲である終了電位以上になっている場合、前記殺菌制御の実行を終了するように構成され、前記終了電位が前記開始電位よりも大きい値又は範囲に設定されたものとしてもよい。
前記養液中にエアを導入するエア導入手段を備え、前記制御部は、前記殺菌制御を実行している最中、前記エア導入手段によって前記養液中にエアを導入するように構成されたものとしてもよい。
一方、本発明の植物工場は、前記電気分解装置と、前記電気分解装置による電気分解の対象になっている養液によって植物を生育させる生育部と、前記生育部の空調の管理を行う空調設備又は前記生育部の植物に光を照射する照明設備の少なくとも一方である生育側設備とを備えたことを特徴とする。
前記制御部は、前記生育側設備の稼働を制御する稼働制御も実行可能に構成され、前記制御部は、電力の消費を規制すべき状態である規制状態になっているか否かを識別する規制状態識別処理を行い、その結果、前記規制状態になっている場合には、前記電気分解制御又は前記稼働制御の実行を規制するように構成されたものとしてもよい。
時間に関連する情報を取得する時間関連情報取得手段と、所定の地域における時間帯毎の消費電力に関する情報である消費電力情報が記憶される記憶部とを備え、前記制御部は、前記規制状態識別処理を行っている最中、前記消費電力情報と、前記時間関連情報取得手段によって取得される時間に関する情報とを利用して、前記規制状態であるか否かを識別するように構成されたものとしてもよい。
ネットワークを介した通信を可能とする通信手段を備え、前記制御部は、前記規制状態識別処理を行っている最中、発電設備側からネットワークを介して送信されてくる節電に関する指示である節電指示の有無によって、前記規制状態であるか否かを識別するように構成されたものとしてもよい。
前記生育側設備には誘導電動機が含まれ、前記制御部は、前記稼働制御の実行を規制している最中、前記誘導電動機を停止させずに消費電力を低下させるように構成されたものとしてもよい。
取得された制御情報を利用して養液の電気分解を行うことにより、該養液を植物の種類に応じた好適な状態にすることが可能になるため、植物の生育をさらに効率化できる。
本発明を適用した植物工場の構成を概念的に説明する説明図である。 制御コンピュータの構成を示すブロック図である。 記憶部に記憶される情報の更新を行うためのルーチン処理である情報更新ルーチンの処理フロー図である。 電気分解制御の実行の有無又はその実行内容を切り替えるためのルーチンである切替ルーチンに関する処理フロー図である。 稼働制御の実行の有無又はその実行内容を切り替えるためのルーチンである稼働制御切替ルーチンに関する処理フロー図である。 殺菌制御の実行の有無又はその実行内容を切り替えるためのルーチンである殺菌制御切替ルーチンに関する処理フロー図である。 本発明の別実施形態の構成を示す説明図である。 本発明の別実施形態の構成を示す説明図である。 「対照区」、「病原菌添加区」及び「病原菌添加+電気分解区」の夫々の状態を示す写真である。 「対照区」、「病原菌添加区」及び「病原菌添加+電気分解区」の夫々について、24時間経過時に採取して5日間培養した3つのサンプルのコロニー数の平均値及び標準偏差値と、48時間経過時に採取して5日間培養した3つのサンプルのコロニー数の平均値及び標準偏差値と、96時間経過時に採取して5日間培養した3つのサンプルのコロニー数の平均値及び標準偏差値とを示したグラフである。 「対照区」、「病原菌添加区」及び「病原菌添加+電気分解区」の夫々について、24時間経過時に採取して5日間培養した後のサンプルの写真と、48時間経過時に採取して5日間培養した後のサンプルの写真と、96時間経過時に採取して5日間培養した後のサンプルの写真である。 (A)は本発明を適用した植物工場の要部を示す写真であり、(B)は(A)に示す植物工場で生育させたワサビの生育度合いを示す写真である。
図1は本発明を適用した植物工場の構成を概念的に説明する示す説明図である。この植物工場は、生育対象の植物である対象植物を生育させる生育部1と、生育部1とは別に設けられ且つ生育部1で使用する養液2を貯留する処理槽(処理部)3と、前記養液2の電気分解を行う電気分解装置4と、生育部1側に設けられた設備である生育側設備とを備えている。
生育部1は、定植された対象植物の少なくとも一部(例えば、対象植物の下側の根の部分)が浸される前記養液が貯留される栽培槽6を有している。該生育部1には、養液槽6の直上に配置されて前記対象植物の少なくとも一部(例えば、対象植物の茎や葉の部分)に光を照射する生育側設備である照明設備7と、栽培槽6及び照明設備7を含む空間である生育スペース8の空調管理を行う生育側設備である空調設備9とが配置されている。
生育側設備として設けられた供給ポンプ11は、処理槽3の内部の養液2を、供給配管10を介して栽培槽6に供給する一方で、栽培槽6の内部の養液2は排出配管12を介して処理槽3に戻される。すなわち、養液2は、処理槽3と栽培槽6との間で循環される。
このように養液2を循環させる目的について説明すると、栽培槽6の内部の養液2には、対象植物の根の部分等から安息香酸等の成長阻害物質が滲出される他、該養液2中には、微生物が発生し、これらの成長阻害物質や微生物等が該養液2による対象植物の成長を阻害させる。
本植物工場では、これらの成長阻害物質や微生物等の少なくとも一部(本例では全て)を対象物とし、該対象物の養液2中の含有率等の濃度を低減させるために、電気分解装置4を用いる。すなわち、処理槽3は、このような電気分解の処理を行うために設けられている。
このような目的を達成するため、電気分解装置4は、一対の電極13a,13bを含む電極ユニット13と、一対の電極13a,13bの間に交流電圧を印加する電源14と、該電源14を介して電極13a,13b間の電圧の値、周波数及び有無等を制御して電気分解を行う電気分解制御を実行する制御コンピュータ(制御部)16とを備えている。
一対の電極13a,13bは、処理槽3又は栽培槽6(本例では、栽培槽6)の内部の養液2に少なくとも一部(本例では全部)が浸されている。具体的な構成を説明すると、電極ユニット13は、その全体が養液2中に浸され、該養液2が流動する流路13cと、該流路13cの流動上流側端部に配置された電極13aと、流動下流側端部に配置された電極13bとを一体的に有している。
ちなみに、この電極ユニット13は排出配管12における処理槽3への排出側の端部に装着され、前記流路13cが上下方向に形成されるように、その姿勢が定められている。一対の電極13a,13bは流路13cの上下の端部に夫々配置されている。
なお、流動路13cを流動する養液2の流動量や流速によって電気分解の処理量も変わるが、これらの物理量は供給ポンプ11によって制御可能である。このため、前記電気分解制御の実行の際、供給ポンプ11を、一対の電極13a,13bと共に、制御コンピュータ16による制御の対象としてもよい。
以上のように構成される植物工場によれば、処理槽3での電気分解制御が適宜実行され、これによって対象物の前記養液2中の濃度が低下して最適化される。このように最適化された養液2が供給ポンプ11によって順次循環されるため、対象植物を効率的に生育できる。
ところで、生育対象とする植物の種類によって養液2の最適な状態は異なる。このため、前記電気分解制御の実行の有無や実行内容の切替を、生育対象とする植物に応じて、適宜変更する必要がある。具体的には、植物の種類毎にまとめられた養液2の好適な状態と、この状態を実現させるための前記電気分解制御に関する状態とを含む制御情報を、制御コンピュータ16に記憶させ、この制御情報を利用して、前記切替を適宜実行する。詳細は後述する。
また、この植物工場の含む所定の地域である直接地域と、該直接地域から場所的に近い地域である近接地域と、該直接地域と消費電力が類似の傾向を示す地域である間接地域と、この植物工場に電力を供給する電力会社の管内に含まれる地域である関連地域との何れかである対象地域において消費電力が大きくなる時間帯は、ピークカットの観点から、前記電気分解制御の実行等を規制した方が望ましい。
このような観点から、制御コンピュータ16は、電力の消費を規制すべき状態である規制状態の場合には、電気分解制御の実行を規制する。このような処理を実現させるため、前記対象地域における時間帯毎の消費電力に関する情報を含む消費電力情報が制御コンピュータ16に記憶され、該制御コンピュータ16は、該消費電力情報を利用することによって、その時点において規制状態になっているか否かを識別する規制状態識別処理を行い、その結果に基づいて、前記電気分解制御の実行の規制の有無も切り替える。詳細は後述する。
なお、制御コンピュータ2は、図1に示すように、生育側設備として設けられた照明設備7、空調設備9及び供給ポンプ11の稼働も制御可能であり、これらの制御である稼働制御の実行の有無や、その実行内容を切り替える際にも、前記規制状態識別処理の結果を利用し、これらの生育側設備7,9,11の稼働の有無や、その稼働内容の切替を行う。
次に、図2乃至図5に基づいて、制御コンピュータ16の構成を詳述する。
図2は制御コンピュータの構成を示すブロック図である。制御コンピュータ16は、CPU及びRAMを含み各種プログラムの実行によって各種の処理を行う処理部17と、前記制御情報及び前記消費電力情報等を含む各種の情報が記憶されるROM、HDD又はSSD等の記憶部18と、各種の情報を手動又は自動で入力する入力手段19と、各種の情報を画面表示やプリントアウト等によって出力する出力手段21と、ネットワークNを介した有線通信又は無線通信を可能とする通信手段22とを備えている。
処理部17は、自身のCPUの周波数等を利用したタイマーや、ネットワークNを介してNTPサーバからの時刻情報の取得処理によって時間関連情報取得手段17aを有している。なお、この時間関連情報取得手段17aによって取得される時刻や時間的間隔等の時間に関連する情報である時間関連情報は、処理部17外に設けられ且つ該処理部17と情報のやり取りが可能な時計等によって実現することも勿論可能である。
記憶部18には、自信の制御対象である植物工場において生育対象としている対象植物の種類や生育開始時期や生育期間に関する情報が格納された対象植物情報格納部18aと、前記制御情報が格納される制御情報格納部18bと、前記消費電力情報が格納される消費電力情報格納部18cとが記憶領域として確保されている。
記憶部18に記憶される上述した各種情報は、入力手段19によって手動的に入力される情報によって更新されるか、或いは、ネットワークNを介して自動的に取得される情報によって更新される。
制御コンピュータ16には、処理槽3及び栽培槽6の一方又は両方(本例では、処理槽3)に貯留された養液2の中の対象物(本例では、成長阻害物質である安息香酸)の濃度を検出する対象物検出手段23が入出力可能又は入力可能に接続されている。一方、制御コンピュータ16には、前記電源14及び上述した各種の生育側設備7,9,11も入出力可能又は出力可能に接続されている。
このような接続環境によって、前記制御コンピュータ16の処理部17は、電源14の電圧の印加の有無や電圧の値若しくは周波数等を制御可能になるとともに、生育側設備7,9,11の稼働の有無やその稼働内容も制御可能になる。
対象検出手段23は、対象植物から前記養液2に排出される安息香酸に対応した特定の範囲の波長を有する赤外線を養液2に向かって照射する発光部と、発光部から発光されて養液2により反射されるか、或いは該養液2を透過してくる赤外線を受光する受光部とを有し、受光部により受光される赤外線の状態に基づいて、予め定めた所定量の養液2に含まれる安息香酸の量や、該養液2中の安息香酸の含有率等の濃度の情報又はこれらに関連する情報を導出することができるように構成されている。
ちなみに、例えば、成長阻害物質の一種である安息香酸(芳香族化合物)は、3100~3000[cm-1]の範囲の波長を有する赤外線と、1400~1450[cm-1]の範囲の波長を有する赤外線と、900~675[cm-1]の範囲の波長を有する赤外線とを吸収する特性を有している。
このため、これらの波長を含む赤外線を、発光部から養液2に向かって照射し、該養液2から反射してきたものか、或いは該養液を透過してきた赤外線を受光部によって受け、該受光部に受光された赤外線のスペクトル分析を行い、これによって安息香酸を識別するようにしてもよい。
なお、対象物検出手段23は、対象物の1つである微生物の一種であって対象植物の病気の原因になる病原菌を検出可能とすることも可能であり、この場合には、該対象物検出手段23を、前記養液の濁りの度合い(濁度)を検出する濁度計等によって構成する。検出される濁度に関する情報によって、前記養液2中での病原菌の量又は濃度等の含有率を導出(推定)する。
ちなみに、図2に示す通り、制御コンピュータ16と、対象物検出手段23と、電源14と、生育側設備7,9,11とによって制御装置24が構成されている。
図3は記憶部に記憶される情報の更新を行うためのルーチン処理である情報更新ルーチンの処理フロー図である。処理部17は、入力手段19による情報の入力があった場合、或いは通信手段22による情報の受信があった場合に実行される。情報更新ルーチンでは、上述のようにして入力又は受信された情報を記憶部18に記憶する情報更新処理(S101)を行い、このルーチンを終了させる。
情報更新処理の内容について説明すると、例えば、新規、更新希望又はさらなる蓄積希望の対象植物情報が、植物工場の管理者や担当者等によって、入力手段19によって入力されるか、或いは情報端末TからネットワークNを介して送信されてきた場合、該対象植物情報を対象植物情報格納部18aに記憶する。
また、例えば、新規、更新希望又はさらなる蓄積希望の制御情報が、植物工場の管理者や担当者等によって、入力手段19によって入力されるか、或いは情報端末TからネットワークNを介して送信されてきた場合、該制御情報を、情報更新処理によって、制御情報格納部18bに記憶する。
さらに、例えば、新規、更新希望又はさらなる蓄積希望の消費電力情報が、植物工場の管理者や担当者等又は電力会社若しくはその関連会社の社員等によって、入力手段19によって入力されるか、或いは情報端末TからネットワークNを介して送信されてきた場合にも、情報更新処理によって、該消費電力情報を消費電力情報格納部18cに記憶する。また、この電力消費情報は、電力会社若しくはその関連会社が管理又は所有するサーバ等から自動的にネットワークを介して送信されてくる場合も考えられ、この場合にも同様の処理を行う。
図4は電気分解制御の実行の有無又はその実行内容を切り替えるためのルーチンである切替ルーチンに関する処理フロー図である。処理部17は、この切替ルーチンを所定間隔毎に繰り返し実行する。
処理部17は、切替ルーチンの実行が開始されると、まず、ステップS201から処理を開始する。ステップS201では、対象植物情報格納部18a又は通信手段22から前記対象植物情報を取得する対象植物情報取得処理を行い、ステップS202に進む。ステップS202では、処理部17は、制御情報格納部18b又は通信手段22から前記制御情報を取得する制御情報取得処理を行い、ステップS203に進む。
ステップS203では、対象物検出手段23によって導出される上述の情報である対象物情報を、該対象物検出手段23を利用して取得する対象物情報取得処理を行い、ステップS204に進む。ステップ204では、消費電力情報格納部18c又は通信手段22から、その植物工場に対応した前記対象地域の前記消費電力情報を取得する消費電力情報取得処理を行い、ステップS205に進む。
ステップS205では、時間関連情報取得手段17aによって取得される時間関連情報と、直近の消費電力情報取得処理によって取得した消費電力情報とに基づいて、判断の対象になっている時間帯(例えば、その時点)に前記規制状態になっているか否かを判断する上述の規制状態識別処理を行い、ステップS206に進む。
ステップS206では、直近の対象植物情報取得処理によって取得された対象植物情報と、直近の制御情報取得処理によって取得された制御情報と、直近の対象物情報取得処理によって得られた対象物情報と、直近の規制状態識別処理による識別結果とを考慮して、前記電気分解制御の実行の有無や、その制御の内容についての切替の必要性や優先順位等について判定する判定処理を行い、ステップS207に進む。
ステップS207では、直近の判定処理による判定結果に基づいて、前記電気分解制御の実行の有無又はその実行内容を切り替える切替処理を実行し、その処理をステップS201に戻す。
ちなみに、判定処理による判定内容は、例えば、規制状態であるとの識別結果が下されていれば、通常よりも厳しい条件下でなければ、電気分解制御が実行されるような切替を行わないようにしてもよく、さらには完全に電気分解制御の実行を禁止してもよい。
また、養液2の状態は対象物情報によって判断されるが、その程度に応じて、一対の電極13a,13bの間に印加する電圧の値、周波数、処理時間等を適宜変更する実行内容の切替を行ってもよい。
また、電気分解制御の制御対象として供給ポンプ11を上述のように含める場合には、この稼働の可否や、稼働する場合の出力の程度についても、適宜調整する。
さらに、前記制御情報を有効に活用すれば、前記対象植物の種類に応じて、前記電気分解制御の実行の有無や、その実行内容の切替を、より適切に行うことが可能になる。
図5は稼働制御の実行の有無又はその実行内容の切り替えるためのルーチンである稼働制御切替ルーチンに関する処理フロー図である。処理部17は、この稼働制御切替ルーチンを、切替ルーチンとは別に、所定間隔毎に繰り返し実行する。
処理部17は、切替ルーチンの実行が開始されると、まず、ステップS301から処理を開始する。ステップS301では、前記消費電力情報取得処理を行い、ステップS302に進む。ステップS302では、前記規制状態識別処理を行い、ステップS303に進む。
ステップ303では、直近の前記規制状態識別処理による識別結果を加味して、前記稼働制御の実行の有無や、その実行内容の切替の必要性や優先順位等について判定する稼働制御用判定処理を行い、ステップS304に処理を進める。
ステップS304では、直近の稼働制御用判定処理による判定結果に基づいて、前記稼働制御の実行の有無又はその実行内容を切り替える稼働制御切替処理を実行し、その処理をステップS301に処理を戻す。
ちなみに、稼働制御用判定処理による判定において、例えば、規制状態であるとの識別結果が下されている場合には、稼働制御の実行が行われないような判定結果を出すようにしてもよい。
また、この場合に、稼働制御を実行しつつ、その一部を制限して消費電力が抑えるような判定結果にしてもよい。例えば、生育側設備として各種部分を駆動させる三相式の誘導電動機を設けた場合において、該誘導電動機は、起動させる際に大きな電流が流れ、これが停電等の各種の不具合の発生させる原因になる。このため、前記誘導電動機の駆動中に前記規制状態と判断された場合、この誘導電動機は、その消費電力を低い抑えた状態で、該駆動した状態で保持してもよい。
以上のように構成された植物工場によれば、消費電力のピークカットに貢献しつつ、対象植物を効率的に生育させることが容易である。
なお、対象物検出手段23、電源14又は生育側設備7,9,11をIoT端末として機能させれば、通信手段23によるやり取りが可能になるため、制御コンピュータ16に物理的に接続させる必要もなくなる。これは、制御コンピュータに接続される後述の各種部材でも同様である。
次に、図2及び図6に基づいて本発明の別実施形態について上述の形態と異なる点を説明する。
前記養液2に含有されている前記病原菌は、有効塩素を利用して除去することも可能である。この有効塩素は、前記養液2の塩素イオン濃度が予め定めた所定以上の含まれた養液2を、電気分解することによって、発生させることが可能であり、また、水道水の有効塩素濃度も所定以上であることが通常である。
このような事情に鑑み、まず、塩素イオン濃度を予め定めた所定値以上(具体的には、0.1[mg/L]、好ましくは数[mg/L])に設定された養液2を、処理槽3及び栽培槽6に導入する。そして、電気分解制御の一種である殺菌制御を、適切なタイミングで且つ適切な内容で実行することによって、養液2の中に次亜塩素酸イオン等の有効塩素を殺菌成分として発生させ、これによって殺菌を行い、養液2中の前記病原菌の含有率等の濃度を低下させる。
以上のような処理を実現させるため、まず、制御コンピュータ16には、処理槽3及び栽培槽6の一方又は両方の養液2中の有効塩素濃度を検出(モニタリング)する有効塩素濃度検出手段26が入力可能又は入出力可能に接続される。具体的には、有効塩素濃度検出手段26が、有効塩素濃度を間接的に検出する酸化還元電位検出手段(さらに具体的には、ORP電極)によって構成されている。
図6は殺菌制御の実行の有無又はその実行内容を切り替えるためのルーチンである殺菌制御切替ルーチンに関する処理フロー図である。処理部17は、この殺菌制御切替ルーチンを、上述した切替ルーチン及び稼働制御切替ルーチンとは別に、所定間隔毎に繰り返し実行する。
処理部17は、殺菌制御切替ルーチンの実行が開始されると、まず、ステップS401から処理を開始する。ステップS401では、ORP電極26によって、前記養液2の中の酸化還元電位を検知することによって間接的に有効塩素濃度を取得する有効塩素濃度情報取得処理を行い、ステップS402に進む。ステップS402では、前記消費電力情報取得処理を行い、ステップS403に進む。ステップS403では、前記規制状態識別処理を行い、ステップS404に進む。
ステップ404では、直近の前記有効塩素濃度情報取得処理によって取得された有効塩素濃度情報と、直近の規制状態識別処理による識別結果とを考慮して、前記殺菌制御の実行の有無や、その制御の内の切替の必要性や優先順位等については判定する殺菌制御用判定処理を行い、ステップS405に進む。
ステップS405では、直近の殺菌制御用判定処理による判定結果に基づいて、前記電気分解制御の実行の有無又はその実行内容を切り替える殺菌制御切替処理を実行し、その処理をステップS401に戻す。
ちなみに、判定処理による判定内容は、例えば、規制状態であるとの識別結果が下されていれば、通常よりも厳しい条件下でなければ、殺菌制御が実行されるような切替を行わないようにしてもよく、さらには完全に殺菌制御の実行を禁止してもよい。
また、殺菌制御が実行されていない状態において、直近の有効塩素濃度情報取得処理によって取得された前記酸化還元電位が、予め定めた所定の値又は範囲(本例では、-50[mV])である開始電位以下になっていることを、制御の実行の開始条件の1つとする。
一方、殺菌制御が実行されている最中において、直近の有効塩素濃度情報取得処理によって取得された酸化還元電位が、予め定めた所定の値又は範囲(本例では0[mV]、好ましくは100[mV])である終了電位以上になっている場合、制御の実行を終了させる。
このように、開始電位を終了電位よりも小さい値又は範囲に設定することによって、設定した閾値の近傍で、殺菌制御の実行の有無の切替が無駄に繰り返されることが防止される。
このようにして、有効塩素濃度が最適な範囲(具体的には0.1[mg/L]以上、好ましくは数[mg/L]以上)に保持され、養液2中の病原菌を効率的に殺菌することが可能になる。
なお、図2に示す通り、酸化還元電位の上昇(有効塩素濃度の上昇)を促進する目的で、前記養液2中に空気を導入するコンプレッサ等のエア導入手段27を、出力可能又は入出力可能に制御コンピュータ16に接続して設けてもよい。エア導入手段27による養液2へのエアの導入は、殺菌制御の実行中に行われ、殺菌に適した状態に養液2を切り替える処理を、より迅速化させる。
次に、図4乃至図6と、図7とに基づいて本発明の別実施形態について上述の形態と異なる点を説明する。
図7は本発明の別実施形態の構成を示す説明図である。上述した実施形態では、規制状態識別の判断材料として、消費電力情報取得処理により取得される消費電力情報を利用したが、本実施形態では、図4、図5及び図6での処理において、発電設備やそれを所有する会社の発電設備側コンピュータCから、ネットワークNを介して送信されてくる節電に関する指示である節電指示を取得する節電指示取得処理を、前記消費電力情報取得処理に代えて実行する。
また、図4、図5又は図6における前記規制状態識別処理では、前記節電指示取得処理により取得した前記節電指示を参考にして、規制状態とすべきか否かの識別を行う。
次に、図2及び図8に基づいて本発明の別実施形態について上述の形態と異なる点を説明する。
図8は本発明の別実施形態の構成を示す説明図である。本実施形態では、制御コンピュータ16を、植物工場の主要設備から離れた位置に配置するとともに、該制御コンピュータ16とネットワークNを介して通信可能であって且つ植物工場の主要設備側に配置された現場端末28を設けている。
現場端末28には、対象物検出手段23、有効塩素濃度検出手段26、電源14、エア導入手段27及び生育側設備7,9,11が接続され、制御コンピュータ16には、これらを接続していない。
次に、電気分解による殺菌作用に関する実験結果について説明する。
苺の根腐萎凋病の病原菌(Cylindrocarpon destructans)を電分解によって殺菌する実験を行った。
使用した病原菌について説明すると、まず、予めPSD(ジャガイモ煎汁、スクロース、寒天)培地で前記病原菌を培養し、これをPS(ジャガイモ煎汁、スクロース)液体培地(20[mL])に接種して26±2[℃]の環境下で4日間振とう培養することにより菌体含有液を得た。この菌体含有液に対して2330gの遠心力を作用させる遠心分離処理を15分間行うことにより、該菌体含有液を、下側に沈殿する菌体以外の液体(培地液)である沈殿物と、その上側の懸濁液状の菌体とに分離させ、その後、該沈殿物を除去することにより、菌体を得た。
一方、養液2としては、園試処方50%濃度であって且つEC値が1.4[mS/cm]の培養液を用いた。この養液2が10[L]入った容器を3つ用意した。この3つの容器のうちの1つを「対照区」とし、もう1つを「病原菌添加区」とし、残りの1つを「病原菌添加+電気分解区」とした。「病原菌添加区」及び「病原菌添加+電気分解区」の養液2には前記病原菌の菌体を予め定めた量(具体的には0.8[g])だけ添加した。これに対して「対照区」の養液2には何も添加しなかった。
「対照区」及び「病原菌添加区」では、何の処理も行わずに経過を観察する一方で、「病原菌添加+電気分解区」では、前記電極ユニット13によって電気分解を継続的に行いつつ、その経過を観察した。この電気分解の処理にあたり、一対の電極13a,13b間には、周波数が550[Hz]、デューティー比が50[%]、最大電圧値が24[V]の交流電圧を印加した。この電圧値を、電流値が1.7[A]になるように調整した。
ちなみに、これらの各区の状態を図9に示す。同図の左側には「対照区」が示され、同図の右下側には「病原菌添加区」が示され、同図の右上側には「病原菌添加+電気分解区」が示されている。
各区において、24時間経過時と、48時間経過時と、96時間経過時との夫々において、養液2をサンプルとして3個ずつ採取した。すなわち、サンプルは3つの各区において3×3で合計9個分採取した。各サンプルの容量は10[μL]とした。各サンプルは、シャーレの底面上に形成され且つ100[ppm]のクロラムフェニコールを添加されたPSA培地に塗布し、5日間培養した。
検定は、上述のようにして5日間培養した後の3つのサンプルについて、コロニー数をカウントすることにより行う。この検定(カウント)は、各区において、24時間経過時と、48時間経過時と、96時間経過時との夫々について、2回行った。
図10は、「対照区」、「病原菌添加区」及び「病原菌添加+電気分解区」の夫々について、24時間経過時に採取して5日間培養した3つのサンプルのコロニー数の平均値及び標準偏差値と、48時間経過時に採取して5日間培養した3つのサンプルのコロニー数の平均値及び標準偏差値と、96時間経過時に採取して5日間培養した3つのサンプルのコロニー数の平均値及び標準偏差値とを示したグラフである。
図11は、「対照区」、「病原菌添加区」及び「病原菌添加+電気分解区」の夫々について、24時間経過時に採取して5日間培養した後のサンプルの写真と、48時間経過時に採取して5日間培養した後のサンプルの写真と、96時間経過時に採取して5日間培養した後のサンプルの写真である。
図10及び図11によれば、「対照区」では、前記病原菌が検出されず、用いた養液2の適正が立証された。「病原菌添加区」では、電気分解を行っていないので、前記病原菌が次第に増加している状態が確認された。一方、「病原菌添加+電気分解区」では、電気分解の継続的な処理によって前記病原菌の増加が抑制されている状態が明確に確認された。特に、電気分解を行っていない「病原菌添加区」と比べ、「病原菌添加+電気分解区」における殺菌効果の高さは一目瞭然である。
次に、本発明を適用して行ったワサビの栽培の結果について説明する。
図12(A)は本発明を適用した植物工場の要部を示す写真であり、(B)は(A)に示す植物工場で生育させたワサビの生育度合いを示す写真である。養液2として園試処方25%の培養液を用い、養液2は2週間毎に交換した。蛍光灯の照射時間は一日当たり16時間に設定した。気温は昼夜を問わず20℃に設定した。期間は3ヶ月とした。その結果は、同図(B)に示す通りであり、通常は、半年程度かかる程度のワサビを、その約半分の期間で、生育させることができた。
1 生育部
2 養液
3 処理槽(処理部)
4 電気分解装置
6 栽培槽
7 照明設備
8 生育スペース
9 空調設備
10 供給配管
11 供給ポンプ
12 排出配管
13 電極ユニット
13a 電極
13b 電極
13c 流路
14 電源
16 制御コンピュータ(制御部)
17 処理部
17a 時間関連情報取得手段
18 記憶部
18a 対象植物情報格納部
18b 制御情報格納部
18c 消費電力情報格納部
19 入力手段
21 出力手段
22 通信手段
23 対象物検出手段
24 制御装置
26 塩素濃度検出手段(酸化還元電位検出手段,ORP電極)
27 エア導入手段

Claims (14)

  1. 養液栽培に用いる養液の電気分解を行う電気分解装置であって、
    養液栽培に用いる養液中に少なくともその一部が浸される一対の電極と、
    一対の前記電極の間に交流電圧を印加する電源と、
    前記電源を介して前記電極間の電圧を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記養液に含有される成長阻害物質又は微生物の少なくとも一方である対象物の前記養液中の濃度を低下させるために、前記養液の電気分解を行う電気分解制御が実行可能なように構成され、
    前記制御部は、植物の種類に応じた前記電気分解制御に関する情報である制御情報を取得し、該制御情報を利用することによって、養液栽培の対象となる植物である対象植物の種類に応じて、電気分解制御の実行の有無又は実行内容を切り替えるように構成された
    ことを特徴とする電気分解装置。
  2. 前記制御情報が記憶される記憶部を備え、
    前記制御部は前記記憶部に記憶された制御情報を取得するように構成された
    請求項1に記載の電気分解装置。
  3. ネットワークを介した通信を可能とする通信手段を備え、
    前記制御部は、前記通信手段によって前記ネットワーク経由で前記制御情報を取得するように構成された
    請求項1に記載の電気分解装置。
  4. 前記養液中の対象物を検出する検出手段を備え、
    前記制御部は、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記電気分解制御を実行の有無又は実行内容を切り替えるように構成された
    請求項1乃至3の何れかに記載の電気分割装置。
  5. 前記対象物は安息香酸を含み、
    前記検出手段は、予め定めた所定の範囲の波長を有する赤外線を前記養液に向かって照射する発光部と、前記発光部から発光されて前記養液により反射されてくるか、或いは該養液を透過してくる赤外線を受光する受光部とを有し、該受光部で受光された赤外線の状態に基づいて安息香酸の前記養液中の濃度を導出するように構成された
    請求項4に記載の電気分解装置。
  6. 前記養液中の有効塩素の濃度を検出する有効塩素濃度検出手段を備え、
    前記養液中の塩素イオン濃度が予め定めた所定の値又は範囲以上に設定され、
    前記制御部は、殺菌作用を有する有効塩素を発生させる目的で、前記電気分解制御の一種である殺菌制御を実行可能に構成され、
    また、前記制御部は、前記有効塩素濃度検出手段による検出結果に基づいて、前記殺菌制御を実行の有無又は実行内容を切り替えるように構成された
    請求項1乃至5の何れかに記載の電気分解装置。
  7. 前記有効塩素濃度検出手段は、前記養液の酸化還元電位を検出する酸化還元電位検出手段であり、
    前記制御部は、前記酸化還元電位検出手段によって検出される前記養液の酸化還元電位が、予め定めた所定の値又は範囲である開始電位以下になっていることを1つの条件として、前記殺菌制御を実行するように構成された
    請求項6に記載の電気分解装置。
  8. 前記制御部は、前記殺菌制御の実行中、前記酸化還元電位検出手段によって検出される前記養液の酸化還元電位が、予め定めた所定の値又は範囲である終了電位以上になっている場合、前記殺菌制御の実行を終了するように構成され、
    前記終了電位が前記開始電位よりも大きい値又は範囲に設定された
    請求項7に記載の電気分解装置。
  9. 前記養液中にエアを導入するエア導入手段を備え、
    前記制御部は、前記殺菌制御を実行している最中、前記エア導入手段によって前記養液中にエアを導入するように構成された
    請求項7又は8の何れかに記載の電気分解装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載の電気分解装置と、
    前記電気分解装置による電気分解の対象になっている養液によって植物を生育させる生育部と、
    前記生育部の空調の管理を行う空調設備又は前記生育部の植物に光を照射する照明設備の少なくとも一方である生育側設備とを備えた
    ことを特徴とする植物工場。
  11. 前記制御部は、前記生育側設備の稼働を制御する稼働制御も実行可能に構成され、
    前記制御部は、電力の消費を規制すべき状態である規制状態になっているか否かを識別する規制状態識別処理を行い、その結果、前記規制状態になっている場合には、前記電気分解制御又は前記稼働制御の実行を規制するように構成された
    請求項10に記載の植物工場。
  12. 時間に関連する情報を取得する時間関連情報取得手段と、
    所定の地域における時間帯毎の消費電力に関する情報である消費電力情報が記憶される記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記規制状態識別処理を行っている最中、前記消費電力情報と、前記時間関連情報取得手段によって取得される時間に関する情報とを利用して、前記規制状態であるか否かを識別するように構成された
    請求項11に記載の植物工場。
  13. ネットワークを介した通信を可能とする通信手段を備え、
    前記制御部は、前記規制状態識別処理を行っている最中、発電設備側からネットワークを介して送信されてくる節電に関する指示である節電指示の有無によって、前記規制状態であるか否かを識別するように構成された
    請求項11に記載の植物工場。
  14. 前記生育側設備には誘導電動機が含まれ、
    前記制御部は、前記稼働制御の実行を規制している最中、前記誘導電動機を停止させずに消費電力を低下させるように構成された
    請求項11乃至13の何れかに記載の植物工場。
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