JP7466748B1 - 肝機能の維持又は改善用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】肝機能の維持又は改善に適しており、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善に優れた組成物を提供することを目的とする。【解決手段】β-カリオフィレンを有効量含有する、肝機能の維持又は改善用組成物を提供する。また、上記成分を含有する、飲酒後の不快感の軽減又は改善用組成物、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善用組成物、γ-GTP、AST、及び、ALTからなる群より選択される少なくとも1種の肝機能酵素値の改善用組成物を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は肝機能の維持又は改善用組成物、飲酒後の不快感の軽減又は改善用組成物、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善用組成物、γ-GTP、AST、及び、ALTからなる群より選択される少なくとも1種の肝機能酵素値の改善用組成物に関する。
アルコール飲料の摂取は、生理的状態や心理的状態に影響を及ぼし、少量の摂取であれば、気分を向上させることや、入眠時間を短縮させる等の効果が期待される。
一方で、過剰なアルコール飲料の摂取は、悪心(胃のむかつき等)、嘔吐、頭痛、めまい等の二日酔いや悪酔いの状態を引き起こす。
アルコールは体内で、アセトアルデヒドを経て、アルデヒドデヒドロゲナーゼ2により酢酸に代謝され、更に二酸化炭素と水に分解される。アセトアルデヒドが十分に代謝されない場合、その毒性により二日酔いや悪酔いの状態が生じ得る。
遺伝的にアルデヒドデヒドロゲナーゼ2を有しない者や酵素活性が低い者では、少量のアルコール摂取によっても、二日酔いや悪酔いの状態を生じやすい。
二日酔いや悪酔いの状態に対して、ガルシニアインディカを用いることが提案されている(特許文献1)。
特開2021-123578号公報
本発明の課題は、肝機能の維持又は改善に適しており、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善に優れた組成物を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者等が鋭意検討した結果、香辛料やハーブなど植物の精油に含まれる天然成分であるβ-カリオフィレンにおいて肝機能の維持又は改善効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に掲げる組成物を提供する。
[1]
β-カリオフィレンを有効量含有する、肝機能の維持又は改善用組成物。
[2]
飲酒後の不快感の軽減又は改善用である、[1]に記載の組成物。
[3]
二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善用である、[1]に記載の組成物。
[4]
γ-GTP、AST、及び、ALTからなる群より選択される少なくとも1種の肝機能酵素値の改善用である、[1]に記載の組成物。
[5]
前記β-カリオフィレンの一日摂取量が、5~300mgである、[1]~[4]のいずれか1に記載の組成物。
[6]
飲酒前、飲酒後、又は、飲酒の翌日に摂取することを特徴とする、[1]~[4]のいずれか1に記載の組成物。
[7]
経口用、経肺用、又は、経鼻用、舌下用、又は、経皮用である、[1]~[4]のいずれか1に記載の組成物。
本発明によれば、天然成分であるβ-カリオフィレンを用いることにより、肝機能の維持又は改善に適しており、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善に優れた組成物を提供することが可能となる。
図1は、試験例1における、β-カリオフィレンの飲酒に対する効果の評価結果を示すグラフである。 図2は、試験例1における、β-カリオフィレンの飲酒に対する効果の評価結果を示すグラフである。
[肝機能の維持又は改善用組成物]
一つの実施形態において、本発明の肝機能の維持又は改善用組成物は、β-カリオフィレンを含有する。
(β-カリオフィレン)
β-カリオフィレンは、フトモモ科植物であるクローブ等から得られる精油に含有されている天然の揮発性成分であり、食品でも利用可能な香料として用いられている。
β-カリオフィレンは、下記式1にて示される化合物である。
β-カリオフィレンには、以下の異性体が含まれ、特に限定されないが、(-)-β-カリオフィレンであることが好ましい。
(-)-β-カリオフィレン:
(1R,1β,4E,9α)-4,11,11-トリメチル-8-メチレン-ビシクロ[7.2.0]ウンデカ-4-エン
(+)-β-カリオフィレン:
(1S,4E,9R)-4,11,11-トリメチル-8-メチレンビシクロ[7.2.0]ウンデカ-4-エン
β-カリオフィレンは、植物から抽出及び/又は精製して得てもよく、合成して得てもよく、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、高砂香料工業株式会社製、東京化成工業株式会社製、及び和光純薬工業株式会社製等が知られている。
β-カリオフィレンは、フリー体であってもよく、薬学的に許容される塩もしくはエステル体の形態であってもよい。
β-カリオフィレンの薬学的に許容される塩としては、例えば、無機塩基または有機塩基との塩、または塩基性アミノ酸との塩等が挙げられる。
無機塩基としては、例えば、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩;カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩やアルミニウム塩等が挙げられる。
有機塩基としては、例えば、エタノールアミンなどの第一級アミン;ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミンなどの第二級アミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピコリンなどの第三級アミン等が挙げられる。
塩基性アミノ酸としては、例えばリジン、アルギニンおよびオルニチン等が挙げられる。
β-カリオフィレンのエステルとしては、例えばβ-カリオフィレン中のメチル基がカルボン酸とエステル化して形成されるβ-カリオフィレンのエステル化物を挙げることができる。具体的には、例えば、メチル基がカルボン酸とエステル化して形成される14-アセトキシ-β-カリオフィレン等を挙げることができる。
上記のβ-カリオフィレンを含有する植物としては、特に限定されないが、例えば、クローブ(Syzygium aromaticum)、アサ(Cannabis sativa)、ローズマリー(Salvia rosmarinus)、ホップ(Humulus lupulus)等が挙げられる。
抽出部位としては、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされず、植物の全草あるいは必要部位(花、頭花、花芽、つぼみ、花穂、葉、枝、枝葉、根茎、根皮、根、樹皮、果実、果皮、豆果、種子などいずれであってもよい。抽出部位は、例えば、根、茎、葉、及び、花からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられ、茎、葉、及び、花からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、茎、及び、花からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
抽出方法は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされず、連続抽出、浸漬抽出、向流抽出等等の公知の方法を用いることができ、通常の抽出法、精製方法、濃縮方法、合成方法、乾燥粉末化方法等が採用される。抽出物は、粗抽出物そのままでも、更にそれを精製処理したものでも良く、濃縮処理したものでも良い。
一例として、クローブの抽出物は、クローブの茎や花から、水及び/又は有機溶媒で浸漬抽出し、残査を濾別することにより得られる抽出液、この抽出液から溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、又は、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどを利用でき、市販品を用いることも可能である。
本明細書において、植物の抽出物を用いる場合、より詳細には、抽出溶媒として、水(熱水を含む)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素類、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒(すべて含水であってもよい)などを適宜用いることができ、1種または2種の任意の混合液であってもよい。これらの溶媒のうち、水、エタノール、1,3-ブチレングリコールまたはこれらの混合溶液が好ましい。本明細書に記載の抽出物は、各種原料品会社から入手することができ、それらは通常、賦形剤を含めた形で販売されている場合が多いが限定はされない。
一例として、クローブの抽出物の抽出溶媒は、本発明の効果を奏する限り、制限されないが、水、エタノール、または含水エタノールであることが好ましく、含水エタノールであることがより好ましい。
β-カリオフィレンの含有量は、特に限定されないが、例えば、組成物全量に対して、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.3%質量%以上、0.5質量%以上、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上であってよく、90質量%以下、50質量%以下、25質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、1質量%以下であってもよい。好ましくは0.01~95質量%であり、より好ましくは0.05~70質量%であり、更に好ましくは0.1~50質量%であり、特に好ましくは0.5~30質量%である。
[用途]
本発明の組成物は、肝機能の維持又は改善に好適に用いられる。限定はされないが、肝機能の維持又は改善作用により、アルコールの代謝を促し、飲酒後の不快感の軽減又は改善効果を奏し得る。後述の実施例(試験例)において、本発明の組成物を、ヒトに摂取させた場合に、飲酒後の不快感の軽減又は改善効果が確認されている。
飲酒後の不快感としては、飲酒に伴い感じられる不快感であれば特に限定されないが、例えば、頭痛、吐き気、悪心(胃のむかつき、胃もたれ、胸やけ等)、動悸、眠気、気分の悪さ、疲労感、脱力感、倦怠感、下痢、食欲不振、震え、口渇、関節痛等が挙げられる。
上記のように、本発明の組成物は、飲酒後の不快感の軽減又は改善することが可能であるため、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善に好適に用いられ得る。
本発明の組成物は、肝機能の維持又は改善作用により、γ-GTP、AST、及び、ALTからなる群より選択される少なくとも1種の肝機能酵素値の改善効果を奏し得る。
本明細書において、二日酔いとは、飲酒を行った翌日に上述の不快感のうち、1種又は2種以上が感じられることをいう。限定はされないが、例えば、飲酒後8時間~14時間頃に現れる不快感をいう。
また、悪酔いとは、飲酒を行った後、短時間のうちに上述の不快感の1種又は2種以上が感じられることをいう。限定はされないが、例えば、飲酒後2時間~6時間頃に現れる不快感をいう。
本発明の組成物の摂取タイミングは、特に限定されないが、本発明の効果を奏する観点から、例えば、飲酒前、飲酒後、又は、飲酒の翌日に摂取することが挙げられる。
本発明の組成物を飲酒前や、日常的に摂取することは、肝機能の維持又は改善等の目的から好適である。限定はされないが、飲酒を行うイベントが予定されている場合に、本発明の組成物を、数日前から1日1回~2回摂取すること、当該イベントの前日に1回~2回摂取すること、当該イベントの直前に摂取すること、飲酒の2時間以内に摂取すること、飲酒の1時間以内に摂取すること、又は、飲酒の30分以内に摂取すること等が挙げられる。このように本発明の組成物を摂取することで、肝機能の維持又は改善作用を奏し、飲酒後の不快感の軽減又は改善に繋がり得る。または、飲酒後の不快感が生じることの不安を低減し得る。
本発明の組成物を飲酒を行うイベント時や飲酒の直後に摂取することも、肝機能の維持又は改善等の目的から好適である。限定はされないが、飲酒後に上述の不快感の1種又は2種以上が感じられた際、本発明の組成物を摂取することで、早期に当該不快感を軽減又は改善することに繋がり得る。
本発明の組成物を飲酒の翌日に摂取することも、肝機能の維持又は改善等の目的から好適である。限定はされないが、飲酒の翌日に上述の不快感の1種又は2種以上が感じられた際、本発明の組成物を摂取することで、早期に当該不快感を軽減又は改善することに繋がり得る。
本発明の組成物は、例えば、食品、飲料、飼料、ペットフードに添加又はこれらと混合して使用することができる。または、例えば、そのままで飲料又は食品として使用することができる。限定はされないが、肝機能の維持又は改善、飲酒後の不快感の軽減又は改善、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善等に関する旨の表示を明示又は暗示した飲食品、すなわち、健康食品、機能性表示食品、病者用食品及び特定保健用食品として使用することができる。
上記機能性に関する表示としては、例えば、「飲み会対策」、「飲む前に飲む」、「飲む後に飲む」、「飲む人のためのサプリメント」、「酔いのためのサプリメント」、「お酒が好きな方のためのサプリメント」、「お酒の席で楽しみたい方のためのサプリメント」、「酒豪のためのサプリメント」、「乾杯のためのサプリメント」、「飲みすぎ」、「飲み疲れ」、「肝臓の数値が気になる方のためのサプリメント」、「飲み会翌日もご機嫌に過ごしたい方へ」等や、これらに類する表示が挙げられる。
また、上記機能性に関する表示を明示又は暗示していなくとも、病院及び/又は医院にて、医師から提供されるいわゆるドクターズサプリメントとして使用することができる。例えば、肝機能に関して受診した者が、内科等や薬局において提案され、処方又は選択し得るサプリメントが挙げられる。
本発明の組成物は、例えば、経口用、経肺用、又は、経鼻用、舌下用、又は、経皮用として用いられ得る。後述の実施例においては、本発明の組成物を、ヒトに経口摂取させた場合に、飲酒後の不快感の軽減又は改善効果が確認されている。本発明の組成物に含有されているβ-カリオフィレンは揮発性成分であるため、経口摂取だけでなく、経鼻吸収や経肺吸収によっても、本発明の効果を奏し得る。また、本発明の組成物に含有されているβ-カリオフィレンは、舌下錠、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、飴剤等の公知の方法により口腔内で保持し、舌下吸収することによっても、本発明の効果を奏し得る。
本発明の組成物は、例えば、固形製剤(錠剤、口腔内崩壊錠、舌下錠、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、チュアブル錠、飴剤など)や液剤(シロップ剤、懸濁剤、噴霧剤、クリーム剤、ジェル剤、軟膏)、流動食等の各種製剤形態として使用することができる。本発明の組成物を食品組成物として調製する場合は、公知の医薬製剤と同様に製造することができ、例えば、有効成分と、医薬品や食品として許容できる賦形剤等の担体等とを混合した後、慣用の手段を用いて製造することができる。製剤形態としては、限定はされないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、錠剤、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、飴剤、顆粒剤、散剤、噴霧剤又は液剤であることが好ましい。
例えば、錠剤であれば、粉末状の活性成分と製薬上許容される担体成分(賦形剤など)とを混合して圧縮成形することにより調製でき、キャンディー(飴)などの製菓錠剤は型に注入する方法で調製してもよい。錠剤には、糖衣コーティングを施し、糖衣錠としてもよい。さらに、錠剤は単層錠であってもよく、二層錠などの積層錠であってもよい。
顆粒剤などの粉粒剤は、種々の造粒法(押出造粒法、粉砕造粒法、乾式圧密造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、高速攪拌造粒法など)により調製してもよく、錠剤は、上記造粒法、打錠法(湿式打錠法、直接打錠法)などを適当に組み合わせて調製できる。
カプセル剤は、慣用の方法により、カプセル(軟質又は硬質カプセル)内に粉粒剤(粉剤、顆粒剤など)を充填することにより調製できる。
液剤は、各成分を担体成分である水性媒体(精製水、エタノール含有精製水など)に溶解又は分散させ、必要により濾過又は滅菌処理し、所定の容器に充填し、滅菌処理することにより調製できる。液剤における担体成分は特に限定されないが、本発明の効果を奏する観点から、例えば、MCTオイル(中鎖脂肪酸油)であることが好ましい。
本発明の固形製剤における好ましい剤形は、カプセル剤又は錠剤であり、軟質カプセル(軟カプセル剤、ソフトカプセル)であることがより好ましい。
軟カプセル剤は表面が滑らかで飲み込みやすく、使用者に好まれる。一般的な軟カプセル剤の製造方法として、平板式、ロータリー方式、シームレス方式が例示される。
ロータリー方式(打ち抜き法)の製造は、シート状カプセル皮膜が、流動する充填内容物を挟み込み、回転する円筒型の金型の穴に沿ってカプセル形状に形成する。一方で、シームレス方式(滴下法)の製造は、同心円の多重ノズルからカプセル皮膜組成物と内容物が同時に吐出され、継ぎ目の無いカプセル形状に形成される。
軟カプセル剤の皮膜の基剤は、特に限定はされないが、デンプン、プルラン、セルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、コハク化ゼラチン等を用いることができ、デンプン、ゼラチン、コハク化ゼラチンが好ましく、ゼラチン、コハク化ゼラチンが更に好ましい。これらは単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
また、スープ類、ジュース類、果汁飲料、牛乳、乳飲料、乳清飲料、乳酸菌飲料、茶飲料、アルコール飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料、清涼飲料水、水飲料、ココア飲料、ゼリー状飲料、スポーツ飲料、ダイエット飲料等の液状飲料、プリン、ヨーグルトなどの半固形食品、麺類、菓子類、スプレッド類等として、本発明の組成物を製造することができる。
本発明の組成物を食品組成物として調製する場合は、種々の食品添加物を配合してもよい。食品添加物としては、例えば、酸化防止剤、色素、香料、調味料、甘味料、酸味料、pH調整剤、品質安定剤、保存剤等が挙げられる。
また、舌下吸収を主たる目的として本発明の組成物を調製する場合は、例えば、口腔内での保持時間が長い形態が好ましく、トローチ、チューインガム、打錠キャンディー、グミキャンディー、キャラメル等の食品の製剤形態であってもよく、歯磨き(粉歯磨き、潤性歯磨き、練り歯磨き、水歯磨き等)、マウスウォッシュなどの口腔衛生剤等の製剤形態であってもよい。
また、経肺吸収を主たる目的として本発明の組成物を調製する場合は、例えば、空気中での滞留時間が長い形態が好ましく、吸入液剤をネブライザーにより投与する方法、吸入エアゾール剤を噴霧器により噴霧する方法、又は吸入粉末剤を、吸入器を用いて吸入させる方法等であってもよい。
限定はされないが、経肺吸収を主たる目的として本発明の組成物を調製する場合は、組成物をエアロゾル化して行われることが好ましい。本明細書において、エアロゾルは、気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子と周囲の気体の混合体を意味する。組成物をエアロゾルの形態とする方法は特に限定されず、例えば、ネブライザー、噴霧器、吸入器によって組成物をエアロゾル化することができる。
経肺吸収を主たる目的として本発明の組成物を調製する場合は、例えば、ネブライザーを用いてエアロゾル化することが好ましい。ネブライザーの種類は特に限定されず、例えば、ジェット式、超音波式、コンプレッサー式、メッシュ式のネブライザーを使用することができる。本発明の組成物が液体の場合には、例えば、エアロゾル化するためにソフトミスト吸入器を用いてもよい。また、組成物が粉末などの固体である場合には、例えば、噴霧器、吸入器によって組成物をエアロゾル化して投与することが好ましい。組成物は、適用する噴霧器や吸入器に応じて適した剤型に加工してもよい。例えば、エアロゾル製剤、ドライパウダー製剤、吸入懸濁液を挙げることができる。
エアロゾルに含まれる液体又は固体の粒子径は特に限定されないが、0.001μm~20μmであることが好ましく、0.001μm~10μmであることがさらに好ましく、0.001μm~5μmであることが特に好ましい。
経皮吸収を主たる目的として本発明の組成物を調製する場合は、例えば、クリーム剤、ジェル剤、軟膏等の公知の液剤により飲酒後の不快感を生じた部位に塗布することで用いることも可能である。限定はされないが、飲酒により頭痛が生じた場合には、例えば、こめかみやひたいに当該液剤を塗布することが挙げられ、飲酒により関節痛が生じた場合には、例えば、関節に当該液剤を塗布することが挙げられる。
β-カリオフィレンの成人1日あたりの摂取量は、個体の状態、体重、性別、年齢、素材の活性、摂取又は投与経路、摂取又は投与スケジュール、製剤形態又はその他の要因により適宜決定することができる。β-カリオフィレンの摂取量は、例えば、5mg以上が好ましく、10mg以上がより好ましく、15mg以上が更に好ましく、20mg以上が特に好ましい。β-カリオフィレンの摂取量は、例えば、300mg以下が好ましく、250mg以下がより好ましく、200mg以下が更に好ましく、150mg以下が特に好ましい。β-カリオフィレンの摂取量は、例えば、5~300mgが好ましく、10~300mg、15~300mg、20~300mg、5~250mg、10~250mg、15~250mg、20~250mg、5~200mg、10~200mg、15~200mg、20~200mg、5~150mg、10~150mg、15~150mg、20~150mg等が挙げられる。
また、別の実施形態において、経肺吸収を主たる目的として本発明の組成物を調製する場合、例えば、液体製剤では、1mL~10mL/minの量で3分~20分間摂取することが好ましく、固体製剤では、1回につき1~2000μgを噴霧器又は吸入器等によって摂取することが好ましい。
なお、成人1日あたりの経口による摂取量又は投与量は、剤形に合わせて、例えばカプセル剤であれば、1~6カプセル、1~4カプセル、1~3カプセル、又は1~2カプセルに分けて服用してもよく、例えば錠剤であれば、1~6錠、1~4錠、1~3錠、又は1~2錠に分けて服用してもよい。
本発明の組成物は、1日1回~数回に分け、通常、1日1~6回、1日1~3回、1日1~2回又は任意の期間及び間隔で摂取若しくは投与され得るが、1日1回又は用時に1回が好ましい。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[試験例1.β-カリオフィレン摂取による飲酒への影響評価]
β-カリオフィレンをヒトに摂取させ、飲酒後の不快感に対して、どのような影響を生じるかを評価した。
(実施例1.β-カリオフィレン含有サンプルの調製)
β-カリオフィレン含有サンプルを、以下の通りに調製した。
純度80%のβ-カリオフィレン10mLとMCTオイル10mLとを精密に計量し、これらを混合した。その混合物をスポイト付きのガラス容器に移し、β-カリオフィレン含有サンプルとして用いた。
(試験例1.β-カリオフィレンの飲酒に対する効果の確認試験)
具体的な試験方法は以下の通りである。
被験者として、健常な成人12名を無作為に選出し、事前に各被験者で二日酔いを生じる飲酒量を確認した。別日において、各被験者に対して、飲酒前に上記β-カリオフィレン含有サンプルを、β-カリオフィレンの一日摂取量として約100mg摂取させ、各被験者で二日酔いを生じる飲酒量を飲酒し、翌朝にアンケートを実施した。β-カリオフィレン含有サンプルの摂取は、舌下により行っている。当該摂取方法では、舌下により吸収される他、唾液と共に経口摂取され、β-カリオフィレンが揮発性成分であるため、経鼻摂取や経肺摂取も同時に行い得る。
二日酔いに対する効果は、評点法を用い、以下の基準に従って回答した。β-カリオフィレン含有サンプルを摂取せずに、二日酔いを生じた場合を基準とした。

<評価基準>
1点:全く効果を感じなかった
2点:あまり効果を感じなかった
3点:わからない
4点:効果を感じた
5点:とても効果を感じた

結果を図1に示す。
更に、被験者が実感した効果をアンケートにより回答した。結果を図2に示す。
実感した効果は、以下の7項目であり、該当する効果にチェックをすることにより回答した。
・胃もたれが軽減した
・胃もたれが軽減した
・頭痛が軽減した
・吐き気がなくなった
・激しい動機が落ち着いた
・疲労感・脱力感が減った
・その他(自由回答)
図1に示す通り、β-カリオフィレンを摂取することにより、65%以上の被験者において、二日酔いに対する良好な効果が確認された。
また、図2に示す通り、β-カリオフィレンを摂取することにより、飲酒後の胃もたれ、胸やけ、頭痛、吐き気、動悸、疲労感、脱力感、倦怠感等の不快感を軽減できることが確認された。限定はされないが、胃もたれ、頭痛、吐き気については、40%以上の被験者において良好な効果が確認された。また、このような飲酒後の不快感の軽減又は改善がなされたことにより、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善効果を体感できることが確認された。

Claims (4)

  1. β-カリオフィレンを有効量含有する、飲酒後の不快感、二日酔い又は悪酔いの軽減又は改善用組成物。
  2. 前記β-カリオフィレンの一日摂取量が、5~300mgである、請求項1に記載の組成物。
  3. 飲酒前、飲酒後、又は、飲酒の翌日に摂取することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. 経口用、経肺用、又は、経鼻用、舌下用、又は、経皮用である、請求項1に記載の組成物。
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