JP7465373B2 - 電磁誘導連続流式流体加熱器を備えた自動飲料調製機 - Google Patents

電磁誘導連続流式流体加熱器を備えた自動飲料調製機 Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
この特許出願は、2020年6月19日に出願された欧州特許出願第20181250.0号、および2020年9月18日に出願されたイタリア特許出願第102020000022039号の優先権を主張し、それらの開示を参照によりここに援用する。
本発明は、一般には自動飲料調製機の分野に関し、詳細には電磁誘導連続流式流体加熱器を備えた卓上型または自立型の自動飲料調製機に関する。
自動飲料調製機は、一般には飲料、詳細には液体さらには気体であり得る流体製品を加熱することによって得られるホット飲料を調製することで知られている。上記液体には例えば、コーヒー、紅茶などを調製するための水や、ホットミルク、カプチーノなどを調製するためのあらゆる種類のミルクまたはミルクベースの混合物などがあり、上記気体には例えば、飲料の調製に使用される成分を加熱するための加熱手段などとして使用される空気または気体混合物などがある。
上記のホット飲料を調製する目的のために、既知の自動飲料調製機は流体製品加熱器を備えている。上記流体製品加熱器は通常、貯蔵式加熱器(ボイラ、ケトル)または連続流式もしくは貫流式加熱器の形をしている。
上記連続流式流体加熱器は、この分野では非常に一般的な抵抗加熱と、それに対してあまり一般的ではない電磁誘導加熱という2つの異なる技術に基づいて動作する。
第1の技術では、加熱対象の流体の流れと直接的または間接的に接触している発熱体の両端に、電位差が印加される。したがって発熱体で電流が発生し、ジュール効果によって発熱体は熱の形でエネルギーを放散し、伝導によって上記流体を加熱する。
この第1の技術の2つの実施形態が、特許文献1に開示されている。
第2の技術では、電磁誘導を利用して、流体を流す加熱対象のダクトに渦電流を発生させて、流体を加熱する。
上記ダクトが導電性材料からなる単一の管状体で形成される場合、そのダクトはほぼ直線状の流路を形成し得る。渦電流は、ジュール効果によってエネルギーを熱の形で放散し、それによってダクト内を流れる流体を加熱する。
あるいは、ダクトは、ねじれた形状や、一般的にらせん状の流路を形成し得る。この場合、挿入体が上記管状体の内部に収容され、その管状体と共にらせん状流路を形成する。
らせん状流路を有する電磁誘導連続流式流体加熱器が、特許文献2およびそれに対応する特許文献3に開示されている。両方とも本出願人の名義である。
上記の特許文献では、電磁誘導連続流式流体加熱器は、水を加熱することを意図している。この電磁誘導は、管状体のすぐ周囲に巻かれた電磁誘導巻線によって発生する。
別の実施形態では、誘導巻線を管状体の周りに巻くことによって電磁誘導を発生させるが、その誘導巻線は管状体から一定間隔離れている。
他の実施形態では、誘導巻線を上記挿入体と関連付けることによって電磁誘導を発生させる。
特許文献4および特許文献5には、自動飲料調製機における別の電磁誘導連続流式水加熱器が開示されている。この水加熱器は、金属加熱ダクトと電気誘導巻線を含み、そのコイルは、上記金属ダクトが収容される内部空洞を有する、電気絶縁材料製のスプールの周りに巻かれている。この金属ダクトとスプールは、上記空洞内の間隙によって少なくとも部分的に分離されている。これは、金属ダクトと電気巻線を別々に保守できるようにするためである。
実験および試験の過程で、本出願人は、自身の特許文献2および特許文献3の主題である電磁誘導連続流式水加熱器の、脂肪物質を含む液体、詳細には液体乳の加熱に対する特定の有効性について気付いた。液体乳は飲料の調製に使用され、その飲料とは、ホットミルクやラテマキアートなどの、ベースとなるミルクが大部分を占める飲料や、加圧されたお湯で抽出可能なコーヒーや茶飲料などの物質を抽出することによって生成される、泡立有りまたは無しの温かいまたは冷たい液体乳を含んだエスプレッソマキアート、カプチーノなどのホット飲料である。
詳細には、本出願人は、この特定の有効性が、水加熱器が液体乳をそこに含まれる脂肪を焦がさず従ってその官能特性を変化させることなく加熱することにより、もたらされることを突き止めた。
本出願人はまた、あらゆるタイプの液体乳について、かかる水加熱器が効果的に加熱できる方法を確かめた。この液体乳のタイプには、天然由来乳、人工由来乳、動物由来乳(ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、バッファローなど)、植物由来乳、生乳、新鮮乳、低温殺菌乳、全乳、部分脱脂または完全脱脂乳、UHT乳、ラクトース・フリー乳、高消化性乳などがあり、他のあらゆるタイプのミルクが含まれる。
脂肪物質を含んだ液体物質または混合物を加熱するための電磁誘導連続流式流体加熱器が、特許文献6およびそれに対応する特許文献7の主題である。両方とも本出願人の名義である。
最後に、本出願人はまた、自身の特許文献2および特許文献3の主題である水加熱器の、自動飲料調製機で使用する他のタイプの流体の加熱に対する有効性も突き止めた。他のタイプの流体とは、例えば、気体または気体混合物、特にミルクの泡立てに使用される空気、またはすでに製造された飲料の後加熱に使用される空気である。飲料の後加熱は、その飲料の温度が満足のいくものでない場合、または使用者が想定した温度とは異なる温度にする必要がある場合に行われる。
本出願人が行った実験のポイントは概ね、短時間で流体を加熱できるということから電磁誘導連続流式流体加熱器が特に有利になっているという点にある。
流体発泡機、特にミルク発泡機における別の流体加熱器が、特許文献8および特許文献9に開示されている。
上述の電磁誘導連続流式流体加熱器は、一般に自動ホット飲料調製機における、流体の加熱に対して機能的に有効な解決策となる。
しかしながら、本出願人は、効率的な加熱が、流体が流れるダクトの注意深い毎日の清掃と、フィルタのいくつかの構成部品の定期的な交換に左右されることと、その一方で、こういった清掃/交換操作は非常にやりづらく、それに必要な介入時間が比較的長くなることを突き止めた。
この原因は、既知の加熱器が、流体の流路にアクセスできるように開閉可能または分解可能になっているものの、実際には自動飲料調製機のケーシング内部の、到達が困難な位置に収容されているということにある。その位置は、ケーシングの部品の分解に付随して必要があれば加熱器の清掃および/または交換が行われるようなところである。当然ながら、保守/交換後の再稼働には逆の操作が必要になる。
いくつかの事例では、ケーシングの分解が速やかにできず、容易でない。というのは、ケーシングが、場合により審美的な理由から、形状までもが複雑になったハーフシェルまたは半割部品で構成されているためである。こういったハーフシェルまたは半割部品は「隠れた」ねじまたはボルトによって互いに連結されているため、速やかにアクセスすることができない。
いくつかの事例では、加熱器の保守のために自動飲料調製機を傾けたり、完全にひっくり返したりする必要さえあり、それによって保守技術者はやりづらい状態での作業を強いられる。このように傾けるのは、加熱器を開けたり、自動飲料調製機内の油圧または空気圧回路から加熱器を切り離したりした後に、液体が漏れないようにするためでもある。
このような作業には時間がかかり、比較的大きな支持/操作スペースが必要になることは明らかであり、そういったスペースは、自動飲料調製機が配置されている場所では通常用意できない。
欧州特許出願公開第2044869号 イタリア特許出願第102019000007166号 国際出願第PCT/IB2020/052950号 国際公開第2015/063572号 国際公開第2017/191529号 イタリア特許出願第102020000014692号 国際出願第PCT/IB2021/051201号 米国特許出願公開第2018/193807号 国際公開第2017/216015号
本発明の目的は、上記の問題を簡単かつ経済的な形で解決することを可能にし、特に、加熱器への速やかなアクセスと、その容易な保守を可能にする設計上の特徴を有する電磁誘導連続流式流体加熱器を備えた自動飲料調製機を提供することである。
本発明によると、請求項1に記載の電磁誘導連続流式流体加熱器を備えた自動飲料調製機が提供される。
機能できるまたは飲料分配する構成になっている、本発明による自動調合飲料製造機の好ましい一実施形態の概略斜視図である。 図1に類似し、保守する構成になっている、図1に示されている自動飲料調製機の概略斜視図である。明確にするためにいくつかの部品が取り外されている。 図1に示されている自動飲料調製機の断面図である。 図3の線IV-IVに沿った断面図である。 一部分が分解された保守構成になっている、図2に示されている自動飲料調製機の部分図である。
次に、本発明を、当業者が実現し利用できるように、添付の図面を参照して詳細に説明する。ここで示す実施形態の様々な変更形態が当業者にはすぐに明らかになるであろう。本明細書で開示する一般原理は、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の保護範囲から逸脱することなく、他の実施形態および応用形態に適用され得る。したがって、本発明は、ここで説明し示している実施形態に限定されるとみなされるべきではなく、本明細書および特許請求の範囲に記載の特徴に従って最も広い保護範囲が認められるべきである。
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明に関連する分野の当業者によって一般的に使用されるのと同じ意味を有する。それに矛盾が生じた場合は、ここに提示する定義を含む本明細書の記載が拘束力を持つものとする。さらに、本明細書の実施例は、例示のみを目的として提供されているものであり、限定的なものと見なすべきではない。
本明細書で使用する用語は、好ましい実施形態を説明するためだけのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
図1および図2を参照すると、参照番号1は、一般に飲料、詳細にはホット飲料を調製するように動作可能な自動飲料調製機を示す。上記ホット飲料の調製ではまず、加熱対象の流体を、調製される飲料のタイプ/温度、および加熱対象の流体の化学物理的および官能的特徴に応じて予め設定された温度にする。
以下、「流体」という用語は、水やミルクなどの任意の液体製品または任意の液体混合物、あるいは空気などの任意の加熱可能な気体物質または混合物を示すことを意図している。空気またはそれと同等の気体混合物は、紅茶、コーヒーなどの飲料の抽出に使用されるか、あるいは、天然または人工の液体乳などの他の物質の泡立てに使用される。
さらに図1を参照すると、自動飲料調製機1はケーシング2を含み、ケーシング2は、土台壁3、上壁4、2つの側壁5、および使用時に使用者に面する前壁6を含む。土台壁3、上壁4、側壁5および前壁6は互いにしっかりと連結されている。
ここに記載の実施例では、ケーシング2は、正面凹部7(図3)を有する。正面凹部7は、底部が、飲料が分配される容器9のための載置面8によって画定され、上部が、壁8A(図3)によって画定される。壁8Aからは、飲料ディスペンサ10が、容器9に飲料を分配するために突き出ている。
図3を参照すると、ケーシング2は、流体を加熱することによって飲料を調製かつ分配するための飲料調製グループ12を収容する。この場合、流体とは、水やミルクなどの液体と、空気や混合ガスなどの気体の両方である。
飲料調製グループ12は、加熱対象の流体を受け取るための流体供給回路13と、受け取った流体を加熱するための加熱装置(飲料調製組立体)14と、加熱された流体が供給される流体出口回路15とを備える。上記流体出口回路15は、流体分配ノズル10に接続される流体出口を有する。
上記加熱装置14は、電磁誘導連続流式流体加熱器であり、上記流体供給回路13の流体出口に接続される流体入口14Aと、上記流体出口回路15に接続される流体出口14Bとを有する。
上記流体供給回路13は、三方選択弁18を備える。上記三方選択弁18は、給水ダクト19に流体接続される入口ポートと、ミルクや洗浄液など、水とは異なる液体を供給するために設けられた液体供給ダクト20に流体接続される入口ポートと、選択された液体を供給する流体出口18Aとを備える。
上記流体供給回路13はさらに、吸気を制御するように動作可能な比例弁21と、T字管継手22を備える。上記T字管継手22は、上記三方選択弁18および比例弁21の出口に流体接続される入口と、回転ポンプ23および圧力センサ24を介して上記流体出口回路15の入口に流体接続される出口とを有する。上記回転ポンプ23および圧力センサ24はそれ自体既知であり、詳細には説明しない。
図3および特に図4を参照すると、上記加熱装置14は、2つの加熱器(電磁誘導連続流式加熱器)25および26を備える。上記加熱器25および26は、ケーシング2に収容され、そのケーシング2にしっかりと結合されており、流体供給回路13から供給される流体の流れの方向に、互いに直列に配置されている。
必須ではないが好都合には、各加熱器25、26は、本出願人の名義で2020年6月19日に出願された特許文献6に記載されているタイプのものである。この文献をここで参照し、その開示の全体を必要な部分に関してここに援用する。
好都合には、2つの加熱器25および26は構造的に同一である。好ましくは、2つの加熱器25および26は、図2および4に示されているように、隣り合って配置され、ケーシング2にしっかりと結合される。
図示されていない一変形形態では、2つの加熱器25および26は積み重ねられる。
一変形形態では、2つの加熱器25および26は構造的に異なる。
好ましくは、加熱器25、26はそれぞれ管状体27、28を備え、管状体27、28はそれぞれ長手方向の軸27A、28Aを有する。好都合には、軸27Aと28Aは互いに平行であり、載置面8と角度Aをなす(図3)。
非限定的なここに記載の好ましい実施形態では、管状体27および28はほぼ円筒形であり、軸27Aと28Aは両方とも直線状である。
形状に関係なく、各管状体27、28は、電磁誘導場による電磁誘導によって加熱できるように、導電性および透磁性を有する材料でできている。
加熱器25および26はさらに、それぞれの電気巻線29、30を備え、ここに記載の実施例では、上記電気巻線29、30は、軸27Aと28Aと同軸にそれぞれの管状体27、28の周りに巻かれ、電磁誘導場を発生させるように電気で動作可能である。
好都合には、電気巻線29および30は独立して制御される。好都合には、電気巻線29は、流体を5℃~40℃の間の温度に加熱するように制御される。
その代わり電気巻線30は、加熱器25から供給された流体の温度を、例えば70℃の温度まで上昇させるように制御可能である。
一変形形態では、電気巻線29および30は、電気的に直列に接続され、同時に制御される。
再び図3を参照すると、上記加熱器25は、流体接続装置31によって上記流体供給回路13の出口に流体接続されている。ここに記載の実施例では、上記流体接続装置31はプラグタイプのものであり、固定される中空の鍔環32と流体通路を画定する閉鎖プラグ33とを備える。鍔環32の内部には、管状体27の下端部分が突出し、閉鎖プラグ33は、上記鍔環にねじ34で固定されて、その鍔環と共に、流体密封チャンバK部分を画定する。チャンバK内には、管状体27の端が開口している。
図4を参照すると、加熱器26は、流体接続装置31と構造的に同一の流体接続装置43によって、流体出口回路15の入口に流体接続される。
図2および4を参照すると、加熱器25および26は、流体接続組立体35によって互いに接続されている。流体接続組立体35は、管状体27に関連する流体接続装置37と、管状体28に関連する流体接続装置38と、流体接続装置37および38を接続する配管39とを備える。
好都合には、流体接続装置37および38は、流体接続装置31と構造的に同一または同様であり、それぞれの鍔環37Aおよび38Aと、それぞれのプラグ37Bおよび38Bとを備える。これらのプラグは、それぞれの流体通路を画定し、ねじ(連結手段)40によってそれぞれの鍔環37Aおよび38Aに固定されて、その鍔環と共に、それぞれの流体密封チャンバK部分を画定する。このチャンバK内には、管状体27、28の自由端が開口し、突き出ている(図3、4および5)。
好都合には、各プラグ37B、38Bは、専門用語で「オーガ(auger)」と呼ばれる長手方向の挿入体(案内部材)41を安定的に担持する。上記挿入体41は、それぞれの管状体27、28の内部に延び、加熱対象の流体を、所定の湾曲したまたはねじれた経路を介して案内するように構成される。
図示されていない一変形形態では、プラグ37Bおよび38Bから挿入体41が除かれ、流体は軸27Aおよび28Aに沿って管状体27、28の中を長手方向に流れる。
再び図3、4、および5を参照すると、流体接続組立体35は、ケーシング2の固定された側壁46の外側に延びる。側壁46は、上壁4に隣接して、正面凹部7および流体分配ノズル10の上方に配置されており、ケーシングの内部を外部と連通させる一対の開口45を備える。
ここに記載の実施例では、管状体27および28は、側壁46からケーシング2の内側に延びる一方、鍔環37Aおよび38Aは、側壁46から突出している。
したがって、ここに記載の実施例では、鍔環37Aおよび38Aと、それらに対応するプラグ37Bおよび38Bと、配管39は、ケーシング2の完全に外側に配置される。また、それらはチャンバ47の内部に収容される(図2)。
チャンバ47は、側壁46によって画定される背面の壁を有し、成形されたハッチ48によって閉鎖される。好都合には、ハッチ48は、図1に示されているチャンバ47が閉じられる閉位置と、図2に示されている開位置との間で、ヒンジ軸49を中心に回転するように、上壁4にヒンジで取り付けられる。
飲料を分配する時は、ハッチ48を閉位置に保持し、それによって流体接続組立体35を外部から隔離する。一方、加熱器25および26を保守する必要がある時は、ハッチ48を開位置に動かし、ねじ40を取り外して、プラグ37B、38Bおよび鍔環をケーシング2から解放する。この時点で、図5に示すように、プラグ37B、38Bのうちの少なくとも一方から配管39を切り離すか、または切り離さずに、プラグ37Bおよび38Bを、それに関連する挿入体41が設けられている場合はそれと共に、抜き取ると、それによって、管状体27および28の内部へのアクセスが見てわかるようになる(図5)。
上記の状態では、清掃作業担当の作業者が管状体27および28の中に管清掃具を挿入し、それらを清掃することが容易である。清掃後は、プラグ37Bおよび38Bを元の位置に戻して再びねじ止めし、配管39を再接続し、ハッチ48を閉じる。自動飲料調製機1は再び運転できる状態になる。
上記から明らかなように、ケーシング2の部品を分解する必要なく、外側から管状体27、28の内側に直接アクセスすることが可能になり、自動飲料調製機を同じ稼働位置に留めておくことが可能になるため、清掃と保守の操作が大きく簡素化され、介入時間が大幅に短縮される。特に、石灰スケールを除去するための清掃の全ての操作が容易になる。
これに加えて、保守は、機械の通常操作に必要なスペース以外の操作スペースを必要とせず、液体または他の物質の漏れによって、自動飲料調製機1の周囲の環境が汚れることもない。この漏れは、場合によっては機械を傾けただけでも発生し得る。
加熱器25および26の上記の特別な設計と制御によって、加熱対象の流体の温度を正確かつ徐々に制御することが可能になる。この制御の目的は、処理されている流体が何であれ、特に影響を受けやすい液体の存在下で、温度変動を回避し、したがって確実に最適処理ができるようにすることである。
上記から明らかなように、独立請求項によって規定される保護の範囲を超えることなく、説明した自動飲料調製機1に対して修正および変更を加えることができる。
特に、流体接続装置37および38は、説明したものとは異なる構成にすることができる。詳細には、プラグ37Bおよび38Bとそれに関連する鍔環37Aおよび38Aが、例として示したものとは異なる形で構成され、示したものとは異なる形で互いに連結され、示したものとは異なる形でケーシング2に連結され得る。その例としては、例えばバヨネットやスナップオンデバイス等のクイック着脱デバイスなどがある。
それだけでなく、流体接続装置37および38は、ケーシング2の完全に外側には配置されず、少なくとも部分的に開口45を通ってケーシング2の内側に延びていてもよく、さらには、ケーシング2の内側に配置されてもよい。このとき開口45は、ケーシング2内へのアクセスを可能にするように構成され、外側からプラグ37Bおよび38Bを取り外すことができるように構成される。これにより、ケーシングを分解する必要なく、外側から管状体27、28に直にアクセス自在となる。
各開口45は、独立したものではなく、単一の開口の一部分であってもよい。
同様に、上記実施形態に関係なく、流体接続組立体35とプラグ37Bおよび38Bは、流体分配ノズル10に対して、例として示したものとは異なるケーシング2の領域に配置することができ、例えば、自動飲料調製機1の側壁5さらには後壁の外側凹部に配置してもよい。
好ましい一実施形態では、加熱器25および26の配置が、やはりケーシング2を貫通して形成されたアクセス開口を通して外部から流体接続装置43へのアクセスが可能になるような位置に行われてもよい。好都合には、流体接続装置31および43の2つのアクセス開口は向かい合わせになっており、一方が加熱器25および26の上に、もう一方が下に配置される。
さらに、チャンバ47は、例として示したものと異なるハッチによって閉じられてもよく、さらには開放チャンバであってもよく、その場合ハッチ48は無くてもよい。
最後に、上記から明らかなように、加熱装置14は、1つの加熱器のみ、例えば加熱器25のみを備えてもよい。この場合、流体出口回路15は流体接続装置37から延びる。
1 自動飲料調製機
2 ケーシング
3 土台壁
4 上壁
5 側壁
6 前壁
7 正面凹部
8 載置面
8A 壁
9 容器
10 飲料ディスペンサ、流体分配ノズル
12 飲料調製グループ
13 流体供給回路
14 加熱装置
14A 加熱装置の流体入口
14B 加熱装置の流体出口
15 流体出口回路
18 三方選択弁
18A 三方選択弁の流体出口
19 給水ダクト
20 液体供給ダクト
21 比例弁
22 T字管継手
23 回転ポンプ
24 圧力センサ
25 ヒータ
26 ヒータ
27 管状体
27A 長手方向の軸
28 管状体
28A 長手方向の軸
29 電気巻線
30 電気巻線
31 流体接続装置
32 鍔環
33 閉鎖プラグ
34 ねじ
35 流体接続組立体
37 流体接続装置(流体接続手段)
37A 鍔環
37B プラグ
38 流体接続装置
38A 鍔環
38B プラグ
39 配管
40 ねじ
41 挿入体
43 流体接続装置
45 開口
46 側壁
47 チャンバ
48 ハッチ
49 ヒンジ軸
K 流体密封チャンバ

Claims (11)

  1. 容器(9)内に飲料を調製し分配するように動作可能な自動飲料調製機(1)において、前記自動飲料調製機(1)は、ケーシング(2)、前記容器(9)用の支持体(8)、および前記容器(9)内に飲料を調製かつ分配するように動作可能な飲料調製組立体(14)を備え、
    前記飲料調製組立体(14)は、前記飲料を調製するための加熱対象の流体を供給するように動作可能な流体供給回路(13)と、加熱された流体を供給するための流体出口回路(15)と、前記流体供給回路(13)および前記流体出口回路(15)に流体接続される少なくとも1つの電磁誘導連続流式加熱器(25)とを備え、
    前記電磁誘導連続流式加熱器(25)は、前記流体供給回路(13)および前記流体出口回路(15)と流体連通する管状体(27)であって、前記加熱対象の流体が流れるための経路を画定する前記管状体(27)と、前記管状体(27)の端部分と前記流体出口回路(15)との間に配置される流体接続手段(37)とを備え、
    前記流体接続手段(37)は、前記管状体(27)の前記端部分が開口するチャンバ(K)を画定し、前記流体接続手段(37)は、前記チャンバ(K)を閉鎖する栓状体(37A、37B)であって、前記チャンバ(K)と連通する流体通路を画定するように構成される栓状体(37A、37B)と、前記栓状体(37A、37B)を保持する解放可能な連結手段(40)と、前記管状体(27)内を流れる流体を加熱するための電磁誘導場を発生させるように電気で動作可能である電気巻線(29)とを備える、自動飲料調製機(1)であって、
    前記ケーシング(2)が、その内部と外部を連通させる開口(45)を有し、前記栓状体(37A、37B)が、前記ケーシング(2)の外側に配置される、または前記開口(45)を通して前記ケーシング(2)から抜き取り可能であり、前記解放可能な連結手段(40)の取り外しが、前記ケーシング(2)の外側から実行することによって可能である、自動飲料調製機(1)。
  2. 前記管状体(27)が、前記栓状体(37A、37B)を通る長手方向の軸(27A)を有し、前記軸(27A)が前記開口(45)を通る、請求項1に記載の自動飲料調製機(1)。
  3. 前記ケーシング(2)に結合されたハッチ(48)をさらに備え、
    前記ハッチ(48)が、前記栓状体(37A、37B)へのアクセスが防止される閉鎖位置と、前記栓状体(37A、37B)の分離および取り外しと、前記流体通路への直接アクセスが可能になる開位置との間で、移動可能である、請求項1または請求項2に記載の自動飲料調製機(1)。
  4. 前記開口(45)が、前記支持体(8)の上方に配置された前記ケーシング(2)の壁に形成される、請求項1に記載の自動飲料調製機(1)。
  5. 前記容器(9)に飲料を分配するために、前記ケーシング(2)の外側に配置された流体分配ノズル(10)をさらに備え、
    前記開口(45)が前記流体分配ノズル(10)の上に形成される、請求項1または請求項2に記載の自動飲料調製機(1)。
  6. 前記支持体(8)が前記容器(9)のための載置面を含み、前記栓状体(37A、37B)を通る長手方向の軸(27A)が前記載置面に対して傾斜している、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の自動飲料調製機(1)。
  7. 前記電磁誘導連続流式加熱器(25)に直列接続された少なくとももう1つの電磁誘導連続流式加熱器(26)をさらに含み、
    前記もう1つの電磁誘導連続流式加熱器(26)は、前記加熱対象の流体が流れるためのもう1つの経路を画定する少なくとももう1つの管状体(28)を備え、
    もう1つの流体接続手段(38、39)が、2つの前記電磁誘導連続流式加熱器(25、26)の間に配置され、前記もう1つの流体接続手段(38、39)は、前記もう1つの管状体(28)の端部分が開口するもう1つのチャンバ(K)を画定し、
    前記もう1つの流体接続手段(38、39)は、前記チャンバ(K)を閉鎖するもう1つの栓状体(38A、38B)であって、前記もう1つのチャンバ(K)と連通するもう1つの流体通路を画定するように構成される前記もう1つの栓状体(38A、38B)を備え、
    もう1つの解放可能な連結手段(40)が前記もう1つの栓状体(38A、38B)の取り外しを可能にするように設けられ、
    前記もう1つの管状体(28)内を流れる流体を加熱するための電磁誘導場を発生させるように電気で動作可能であるもう1つの電気巻線(30)が設けられ、
    前記もう1つの栓状体(38A、38B)は、前記ケーシング(2)の外側に配置される、または前記ケーシング(2)に形成されたもう1つの開口(45)を通して前記ケーシング(2)から抜き取り可能であり、
    前記解放可能な連結手段(40)の取り外しが、前記ケーシング(2)の外側から実行することによって可能である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の自動飲料調製機(1)。
  8. 前記流体接続手段が、前記チャンバ(K)を前記もう1つのチャンバ(K)に接続するための流体接続配管(39)を備え、
    前記流体接続配管(39)は、前記ケーシング(2)の外側に少なくとも部分的に延び、前記チャンバ(K)の少なくとも一方から分離されるように構成される、請求項7に記載の自動飲料調製機(1)。
  9. 前記管状体(27、28)の少なくとも一方が、前記流体の流れを加熱中に湾曲した経路に沿って案内する案内部材(41)を収容し、
    前記案内部材(41)は、関連する前記栓状体(37A、37B、38A、38B)にしっかりと連結され、関連する前記開口(45)を通して抜き取り可能である、請求項7に記載の自動飲料調製機(1)。
  10. 前記栓状体(37A、37B、38A、38B)が隣り合って配置される、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の自動飲料調製機(1)。
  11. 前記電気巻線(29、30)が動作上独立しており、それぞれの経路に沿って流れる前記流体を異なる温度に加熱するように選択的に電気で動作可能である、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の自動飲料調製機(1)。
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