<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシン10に本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、図3は筐体11の正面図である。
図2及び図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、図1及び図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12は筐体11の左側部に設けられた軸部15を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明の材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2及び図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル20の下方左側には図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルのいずれかである遊技媒体(又は遊技価値)が所定数以上ベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側にはメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(図1参照)。なお、ホッパ装置53は、後述するメインラインML上に遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。
表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48とが設けられている。本スロットマシン10では一度にベット(すなわち賭け設定)することが可能な遊技媒体(メダル又は仮想メダル)の数が「3」となる状況と「2」となる状況とが存在している。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが3枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「2」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、ベット可能な数に対する現状のベット数の差よりも少ない場合に第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には、ベット数がその仮想メダルの枚数分増加するとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が1枚であって現状のベット数が「0」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、ベット数が「1」となるとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
第1クレジット投入ボタン47は第2クレジット投入ボタン48よりも、遊技者によるボタン操作に際して押圧されることとなる押圧面が広い。これにより、第1クレジット投入ボタン47の操作性が高められている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2及び図3に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「1」から「6」の範囲で変更するために、遊技ホールの管理者が保有する設定キーが挿入されて操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」~「20」まで付されているが、これら番号は後述する主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。所定数以上の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図6は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1補填入賞、第2補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第6補填入賞、第7補填入賞、第8補填入賞、第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第7補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第8補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第9補填入賞となる。第1補填入賞~第9補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2ベル入賞となる。第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「15」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「4」となる。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、「2」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「2」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1CB入賞及び第2CB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1CB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第2CB入賞となる。第1CB入賞が成立した場合には遊技状態が第1CB状態ST2に移行し、第2CB入賞が成立した場合には遊技状態が第2CB状態ST3に移行する(図19参照)。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は、メインラインMLに小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると遊技媒体が遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。つまり、非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。一方、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、中リール32M及び右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われる。
なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3において、最大1図柄分までしか滑らせないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らせない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らせないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らせないリール制御が行われてもよい。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であれば第1ベル入賞が成立し得る。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも第1ベル入賞が成立し得る。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。つまり、画像表示装置63では表示演出が実行される。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示を行い、さらには遊技履歴の管理結果を報知するための表示を行う兼用表示部66と、遊技区間が第2区間であることに対応した表示を行う区間表示部67とが設けられている。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
図7(a)は兼用表示部66及び区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bが横方向に並設された兼用表示部66と、1個の発光部からなる区間表示部67とが集約されている。
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、非CB状態において第1~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。非CB状態において第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aに「1」が表示されるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「15」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態において第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「5」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態においてチェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「2」が表示されることによって「2」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においては小役の入賞により付与される遊技媒体の数は「1」となる。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において小役の入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
一方、いずれかのリプレイ入賞及びいずれかのCB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われたゲームの次ゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序と、第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序とが存在している。
画像表示装置63における停止順序の報知は、非CB状態において役の抽選処理にて、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、又は第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合に実行され得る。具体的には、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第1~第6補填入賞のいずれかが成立し得る。第1ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第1~第6補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第7~第9補填入賞のいずれかが成立し得る。第2ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第7~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
図8(a)及び図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1~G3が表示されるとともに各単位表示画像G1~G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
兼用表示部66は共通表示領域68において中央側に配置されているのに対して、区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。区間表示部67は、遊技区間が第1区間SC1及び第2区間SC2のうち第2区間SC2であることを報知するための表示部である(図19参照)。第2区間SC2とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が「0」を上回り得る有利な遊技状態(具体的には疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5)が開始され得る区間であって当該有利な遊技状態が継続し得る区間である。一方、第1区間SC1とは、記有利な遊技状態が開始されない区間であって上記有利な遊技状態が継続しない区間である。
区間表示部67は、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役又はリール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞成立の有無が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで遊技媒体の獲得期待値が「0」を上回る有利遊技状態である場合には点灯状態となる。この場合に、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5は上記有利遊技状態に該当する一方、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない第2区間SC2は上記有利遊技状態に該当しない。したがって、第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換わる場合もあれば切り換わらない場合もある。第2区間SC2に移行した場合に区間表示部67が消灯状態に維持された場合、当該第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が開始される場合に区間表示部67は消灯状態から点灯状態となる。区間表示部67は、点灯状態となった場合、その後に第2区間SC2が終了するまでその点灯状態が維持され、第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する場合に消灯状態となる。
上記のように区間表示部67は第2区間SC2において一旦点灯状態とされると当該第2区間SC2が終了するまではその点灯状態が維持される構成において、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者に対して目立ち過ぎないようにした構成において、第2区間SC2である状況では共通表示領域68において区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって区間表示部67の確認の容易化が図られる。
なお、第2区間SC2においては区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて第2区間SC2においては区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図3に示すようにリールユニット31の上方には主制御装置70が設けられている。主制御装置70は筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。主制御基板71の一方の板面である素子搭載面にはMPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離させたとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
スロットマシン10には図2に示すように、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は主制御装置70と同様に基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて乱数を所定の数値範囲内において順次更新する乱数回路75と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路とが設けられている。また、それ以外にもMPU72には、割込回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、並びに電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、兼用表示部66、区間表示部67及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、第2区間SC2である場合において報知開始契機が発生した場合に第2区間SC2であることの報知が行われるように区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を備えている。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作された状態で電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS102)。設定キーによるON操作が行われた状態で電源ONが行われている場合には(ステップS102:YES)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されていないのであれば(ステップS103:NO)、一部クリア処理を実行した後に(ステップS104)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一方、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されているのであれば(ステップS103:YES)、全部クリア処理を実行した後に(ステップS105)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一部クリア処理(ステップS104)では主側RAM74の一部のエリアを初期化し、全部クリア処理(ステップS105)では主側RAM74の全部のエリアを初期化する。一部クリア処理では主側RAM74において第2CB当選データが記憶されるエリア以外のエリアが「0」クリアされて初期化され、全部クリア処理では第2CB当選データが記憶されるエリアを含めて全てのエリアが「0」クリアされて初期化される。
設定値更新処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、クレジット表示部65に現在の設定値を表示する。設定値更新処理が実行される場合には、その前に一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のいずれかが実行されているため、設定値更新処理の開始に際してクレジット表示部65には設定値が「1」であることに対応する表示が行われる。設定値更新処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を「1」更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部65に表示する。なお、設定値が「6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に、その時点で選択されている設定値が今回の設定値更新処理において設定された設定値となり、設定値更新処理を終了する。この場合、クレジット表示部65における設定値の表示が終了される。その後、通常処理に移行する(ステップS107)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS102:NO)、ステップS108以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「1」~「6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS109)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされている。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS110)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS108~ステップS110の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS111)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS112)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS113)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS114)。
一方、ステップS108~ステップS110のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図11)の実行を禁止し(ステップS115)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS116)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS117)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
次に、主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49ミリ秒ごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS202では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常であるか否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え無限ループに入る。
ステップS202にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。
ステップS207では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS208では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS210では、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS211では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS212では、先のステップS201にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。
ステップS213では遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する内容を兼用表示部66に表示させるための管理用処理を実行する。具体的には、全体のゲーム数に対する後述する第2区間SC2の総ゲーム数の比率が計算され、その計算結果の比率が兼用表示部66に表示される。この場合、全体のゲーム数に対する第2区間SC2の総ゲーム数の比率の計算が設定値ごとに行われる構成としてもよい。当該構成においては、設定値が変更されたとしても設定値ごとに行われている上記比率の情報が初期化されずに計算が継続される構成としてもよい。その後、ステップS214にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について図12のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う(ステップS301)。その後、開始待ち処理を実行する(ステップS302)。開始待ち処理では、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立している場合には前回のベット数と同数のベット設定を、主側RAM74に設けられたベット数設定カウンタ74a(図9参照)にセットする。ベット数設定カウンタ74aは、実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立していない場合には、現状の遊技状態が第2CB状態ST3ではないのであれば今回のゲームのベット上限数として「3」をセットし、現状の遊技状態が第2CB状態ST3であれば今回のゲームのベット上限数として「2」をセットする。ベット数設定カウンタ74aの値が今回のベット上限数ではないことを条件として、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であって有効なベット操作が行われたか否かを判定する。主側RAM74には貯留記憶されている仮想メダルの数を記憶するためのエリアとしてクレジットカウンタ74b(図9参照)が設けられている。クレジットカウンタ74bの値が1以上である場合に有効なベット操作が行われた場合、ベット設定処理を実行する。
ベット設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値をベット上限数に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。また、ベット数設定処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値を「2」に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。
開始待ち処理では、メダル投入口45にメダルが投入されていることにより投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルが検出されている場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数未満であればベット数設定カウンタ74aの値を1加算し、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であれば主側RAM74のクレジットカウンタ74bの値を1加算する。ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であってクレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数(具体的には「50」)以上となった場合、受付禁止処理を実行する。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
開始待ち処理では精算ボタン51が操作されている場合、精算処理を実行する。精算処理では、リプレイ入賞の成立後ではない場合にはベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、ベット数設定カウンタ74aが「0」クリアされるとともにクレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。一方、リプレイ入賞の成立後である場合にはクレジットカウンタ74bの値に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、クレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。
ステップS302にて開始待ち処理を実行した後は、ゲームを開始することが可能な数のベット設定が完了したか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303にて否定判定をした場合にはステップS302に戻る。ステップS303にて肯定判定をした場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。スタートレバー41が操作されていない場合にはステップS302に戻る。
スタートレバー41が操作された場合には(ステップS304:YES)、メインラインMLを有効化させた後に受付禁止処理を実行する(ステップS305)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
その後、ステップS306にてゲームが開始された場合の各種設定を行うための開始時の設定処理を実行し、ステップS307にて今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し、ステップS308にて各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、媒体付与処理を実行する(ステップS309)。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ74bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS310)。また、スロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS311)。その後、受付許可処理を実行する(ステップS312)。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
次に、通常処理(図12)のステップS307にて実行される役の抽選処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS401では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されるとその時点における乱数を乱数回路75からラッチする構成となっている。乱数回路75は「0」~「65535」の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した場合に乱数回路75においてラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。乱数回路75は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS402)。本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の設定値が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの設定値に対応する当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定の役の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても、ベットされている遊技媒体の数が「2」の場合よりも「3」の場合の方が遊技者にとって有利となる。また、遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が存在している。ステップS402では、現状の設定値と、現状のベット数と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非CB状態における抽選テーブルについて説明する。図14はベット数が「3」である場合に選択される3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図であり、図15はベット数が「2」である場合に選択される2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図16の説明図を適宜参照する。
役抽選テーブルには3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても、図14及び図15に示すように、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる当選データ(すなわち役)がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応するインデックス値IVの当選確率を乱数回路75の最大値(「65535」)との関係で定めるものである。また、インデックス値IVの数は3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっており、各インデックス値IVに設定されている当選データの種類はインデックス値IV=17を除いて3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっている。
具体的には、インデックス値IV=1~6には、第1ベル当選データが設定されているとともに第1~第6補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図16に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=2で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第4補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=3で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=4で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第6補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=5で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=6で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第5補填入賞が成立し得る。
本スロットマシン10においては既に説明したとおり非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第9補填入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1CB入賞及び第2CB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=7~9には、第2ベル当選データが設定されているとともに第7~第9補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第7補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=8で当選となった場合、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第9補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=9で当選となった場合、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第8補填入賞が成立し得る。
インデックス値IV=10には、図14及び図15に示すように、第1ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=11には、図14及び図15に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=11で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。インデックス値IV=12には、図14及び図15に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=12で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=13には、図14及び図15に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=13で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=14には、図14及び図15に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=14で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15には、図14及び図15に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=15で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16には、図14及び図15に示すように、通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=16で当選となった場合、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=17には、3枚ベット時の役抽選テーブルであれば図14に示すように第1CB当選データのみが設定されており、2枚ベット時の役抽選テーブルであれば図15に示すように第2CB当選データのみが設定されている。つまり、第1CB当選データは遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第1CB入賞は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ成立し得る。また、第2CB当選データは遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第2CB入賞は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ成立し得る。第1CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第1CB入賞が成立しない可能性がある。第2CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「2」であれば、図16に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第2CB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、第1CB当選データ及び第2CB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1CB当選データ及び第2CB当選データは、主側RAM74のクリア処理(第1CB当選データについては一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)、第2CB当選データについては全部クリア処理(ステップS105))が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれか一方が持ち越されている状態のゲームにおいては第1CB当選データ及び第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。
つまり、ベット数が「3」である状況でゲームが行われた結果、第1CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第1CB入賞が成立していないことで当該第1CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。また、ベット数が「2」である状況でゲームが行われた結果、第2CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第2CB入賞が成立していないことで当該第2CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが既に記憶保持されているにも関わらず第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のCB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
図14の3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、インデックス値IV=3の際に当選となる確率、インデックス値IV=4の際に当選となる確率、インデックス値IV=5の際に当選となる確率及びインデックス値IV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=7の際に当選となる確率、インデックス値IV=8の際に当選となる確率及びインデックス値IV=9の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=10の際に当選となる確率は、約1/9.4である。また、インデックス値IV=11の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=12の際に当選となる確率は、約1/146である。また、インデックス値IV=13の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=14の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=15の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=16の際に当選となる確率は、約1/7.3である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/3.3である。
一方、図15の2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合よりも低い確率となる。具体的には、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合の確率の2/3以下の確率となっている。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームよりも、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームの方が、遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率を高くすることが可能となる。
但し、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/2.2である。これに対して、上記のとおり3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/3.3である。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第2CB当選データが主側RAM74に記憶される確率を、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第1CB当選データが主側RAM74に記憶される確率よりも高くすることが可能となる。
なお、主側ROM73には、3枚ベット時の役抽選テーブル及び2枚ベット時の役抽選テーブル以外にも第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3である場合のそれぞれにおける役の抽選処理(図13)にて参照されるCB用抽選テーブルが記憶されている。CB用抽選テーブルにはインデックス値IVが1個のみ設定されており、その1個のインデックス値IVには通常リプレイ当選データが設定されている。当該インデックス値IVで当選となる確率は3/10であり、当該インデックス値IVに当選となった場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。一方、上記インデックス値IVに当選となったものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、又は上記インデックス値IVで当選とならなかった場合には第1ベル入賞が成立し得る。
ここで、インデックス値IV=12及び15以外のインデックス値IVは「1」~「6」の設定値の間で当選確率が同一となっている。これは遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれにおいても該当する。これに対して、インデックス値IV=12及び15の当選確率は「1」~「6」の設定値の間で相違している。具体的には、インデックス値IV=12で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。また、インデックス値IV=15で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。これにより、「1」~「6」の設定値の間で有利度に差を設けることが可能となる。
役の抽選処理(図13)の説明に戻り、ステップS402にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを「1」とした後に(ステップS403)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS404)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS401にて取得した乱数の値を現在の判定値DVとし、この乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS405)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS405:YES)、そのときのインデックス値IVと対応する当選データを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS406)。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS405:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS407)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS408)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS404に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS404では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS405では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS406の処理を実行した場合、又はステップS408にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS409)。その後、ステップS410にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS411にて遊技区間の第1制御処理を実行する。これらステップS410及びステップS411の処理内容については後に説明する。
その後、停止順報知制御処理を実行する(ステップS412)。停止順報知制御処理では、現状の遊技状態が後述する疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5(図19参照)である場合、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合には、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。また、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は、上記のような停止順序の報知に対応するコマンドを受信した場合、当該コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるように画像表示装置63を表示制御する。なお、今回のゲームのベット数が「2」である場合には疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選したとしても画像表示装置63及び兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されないが、ベット数が「3」である場合と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成としてもよい。
その後、ゲーム開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS413)。当該送信処理では、今回の役の抽選処理(図13)にていずれかの役に当選となっている場合にはその当選となった役に対応する情報と、現状の遊技状態に対応する情報と、ステップS410及びステップS411の処理結果に対応する情報とをゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信する。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された各種情報を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける各種情報を当該ゲーム開始コマンドから把握し、その把握した各種情報に応じた態様で演出の内容を決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
次に、通常処理(図12)のステップS308にて実行されるリール制御処理について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS501)。回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定められたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過している場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
その後、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS502)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS502の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42~44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS503)。停止指令が発生していない場合には、ステップS502に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS502の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS504)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止指令コマンドを送信した場合には回転中のリールを停止させるべくステップS505~ステップS511に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS505)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS506)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS506では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS507)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS508)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS509)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS510)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS511)、ステップS502に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図13)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図13)のステップS409にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図17)のステップS511にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
ステップS510にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS512にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS513)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
次に、通常処理(図12)のステップS310にて実行される遊技終了時の対応処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常処理(図12)におけるステップS310の処理はリール制御処理(ステップS308)よりも後に実行されるため、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
まず第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3の移行制御と進行制御とを行うためのCB用処理を実行する(ステップS601)。CB用処理では、今回のゲームにて第1CB入賞が成立している場合、主側RAM74の第1CB状態フラグに「1」をセットし、主側RAM74の第1CB当選データをクリアする。そして、第1CB状態ST2に移行したことを示す第1CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、遊技状態が第1CB状態ST2となる。第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。CB用処理では、今回のゲームにて第2CB入賞が成立している場合、主側RAM74の第2CB状態フラグに「1」をセットし、主側RAM74の第2CB当選データをクリアする。そして、第2CB状態ST3に移行したことを示す第2CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、遊技状態が第2CB状態ST3となる。第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においては、今回のゲームにて第1ベル入賞が成立している場合、主側RAM74に設けられた合計付与カウンタの値を1加算する。合計付与カウンタは、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が開始された場合に「0」クリアされる。1加算後における合計付与カウンタの値が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の終了基準数である「30」となった場合、今回のCB状態ST2,ST3に対応するCB状態フラグを「0」クリアする。そして、現状のCB状態ST2,ST3が終了したことを示すCB終了コマンドを演出側MPU92に送信する。
遊技終了時の対応処理ではステップS601にてCB用処理を実行した後は、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもないことを条件として(ステップS602:NO)、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS603)。具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST1である場合には通常用処理を実行し(ステップS604)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合には疑似ボーナス用処理を実行し(ステップS605)、遊技状態がAT状態ST5である場合にはAT用処理を実行し(ステップS606)、遊技状態が終了準備状態ST6である場合には遊技区間の第2制御処理を実行する(ステップS607)。また、ステップS604の通常用処理、ステップS605の擬似ボーナス用処理及びステップS606のAT用処理のいずれかを実行した場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS607)を実行する。また、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS607)を実行する。ステップS604~ステップS607の処理内容については後に詳細に説明する。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはステップS602にて肯定判定をすることで、ステップS604の通常用処理、ステップS605の疑似ボーナス用処理及びステップS606のAT用処理を実行しない。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、通常遊技状態ST1を進行させるための処理、疑似ボーナス状態ST4を進行させるための処理及びAT状態ST5を進行させるための処理が実行されない。一方、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であってもステップS607における遊技区間の第2制御処理を実行する。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合であっても第2区間SC2を進行させるための処理が実行される。
<遊技状態及び遊技区間について>
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。図19は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST1と、第1CB状態ST2と、第2CB状態ST3と、疑似ボーナス状態ST4と、AT状態ST5と、終了準備状態ST6とが存在している。これら遊技状態ST1~ST6は相互に重複して発生することはない。
通常遊技状態ST1は、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、通常遊技状態ST1において発生した第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合、終了準備状態ST6が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。
通常遊技状態ST1は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が0以下となる。また、通常遊技状態ST1には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
第1CB状態ST2は、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第1CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、遊技媒体のベット数が「2」である場合には1ゲームを実行することができない。また、第2CB状態ST3は、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第2CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、ベット上限数が「2」に設定されるため「3」の遊技媒体をベットすることができない。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。
疑似ボーナス状態ST4は通常遊技状態ST1において疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。疑似ボーナス状態ST4は当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合に終了する。疑似ボーナス状態ST4が終了する場合であってAT状態ST5への移行条件が成立していない場合、終了準備状態ST6に移行する。
疑似ボーナス状態ST4は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。疑似ボーナス状態ST4には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。疑似ボーナス状態ST4である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が「0」を上回り、疑似ボーナス状態ST4である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が0以下となる。
AT状態ST5は疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。AT状態ST5は遊技媒体の残りの付与数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合、終了準備状態ST6に移行する。また、AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
AT状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。AT状態ST5には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
AT状態ST5ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、AT状態ST5ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。AT状態ST5である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が「0」を上回り、AT状態ST5である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が0以下となる。
終了準備状態ST6は、AT状態ST5への移行条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に移行する遊技状態である。また、終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなくAT状態ST5が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST6は1ゲームが実行された場合に終了する。終了準備状態ST6が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。終了準備状態ST6は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。終了準備状態ST6は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が0以下となる遊技状態である。また、終了準備状態ST6には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
上記のように各種遊技状態ST1~ST6が存在している構成において、これら遊技状態ST1~ST6とは別に遊技区間が設定されている。遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「2」及び「3」の遊技媒体のベット数と、「1」~「6」の設定値と、各種遊技状態ST1~ST6と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間とが存在している。
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が「0」を上回り得る有利な遊技状態(疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には通常遊技状態ST1であって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。
第1区間SC1において役の抽選処理(図13)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで、当該第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。この場合、第1区間SC1においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得る一方、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2への移行契機は発生しない。したがって、第1区間SC1において第2区間SC2への移行を期待する遊技者は、ベット数が「2」であるゲームを実行するのではなく、ベット数が「3」であるゲームを実行する必要がある。第2区間SC2は、上記有利な遊技状態が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。第2区間SC2は疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5又は終了準備状態ST6が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合に終了する。第2区間SC2が終了した場合には第1区間SC1へ移行する。
第2区間SC2の終了条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、AT状態ST5の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにてAT状態ST5が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5及び終了準備状態ST6には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては、各ゲームにおける役の抽選処理(図13)の結果に基づいて疑似ボーナス状態ST4への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。また、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては、1ゲームが実行される度に主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタの値が「0」である場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が確定することとなるが、当該解除ゲーム数カウンタの減算はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、第2区間SC2における通常遊技状態ST1において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5においてはベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が有利である構成であっても、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームにて付与された遊技媒体の数は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数として加算されるとともに、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。この点からも、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2であっても第1区間SC1と同様に第1CB入賞が成立し得るとともに第2CB入賞が成立し得る。第2区間SC2において第1CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第1CB状態ST2となるとともに第1CB状態ST2である場合及び第1CB状態ST2が終了した後も第2区間SC2が維持される。また、第2区間SC2において第2CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第2CB状態ST3となるとともに第2CB状態ST3である場合及び第2CB状態ST3が終了した後も第2区間SC2が維持される。第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも既に説明したとおり、当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態である。その一方、第2区間SC2における第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかにおいて実行されたゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3で実行されたゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。したがって、第2区間SC2において第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が発生した場合には遊技者にとってより不利となる。
<第2区間SC2について>
次に、第2区間SC2について説明する。まず主側MPU72にて実行される遊技区間の第1制御処理について図20のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第1制御処理は役の抽選処理(図13)において役の当否判定が完了した後に実行される処理であるステップS411にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS701)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS701:YES)、ステップS702以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS706の直撃抽選処理及びステップS710の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS701:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS702)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS702:YES)、ステップS703以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS705の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS706の直撃抽選処理及びステップS710の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS702:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS703)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS703:NO)、ステップS704以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS705の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS706の直撃抽選処理及びステップS710の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS703:YES)、今回の役の抽選処理(図13)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS704)。今回の役の抽選処理(図13)が外れであった場合には(ステップS704:NO)、ステップS705以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図13)にて外れとなった場合には、ステップS705の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS706の直撃抽選処理及びステップS710の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回の役の抽選処理(図13)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS704:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74に設けられた継続ゲーム数カウンタ74c(図9参照)及び合計獲得数カウンタ74d(図9参照)のそれぞれを「0」クリアする(ステップS705)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
継続ゲーム数カウンタ74cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、AT状態ST5の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
合計獲得数カウンタ74dは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、AT状態ST5の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
その後、直撃抽選処理を実行する(ステップS706)。直撃抽選処理では、主側ROM73に設けられた直撃抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とするか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には2%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には1%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には5%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には2%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる。この場合、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図13)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となった場合(ステップS707:YES)、主側RAM74に設けられた第1移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS708)。第1移行確定フラグは、第2区間SC2に移行する場合に実行された直撃抽選処理(ステップS706)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS709)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とならなかった場合(ステップS707:NO)、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS710)。解除ゲーム数とは、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数のことである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタにセットする(ステップS711)。解除ゲーム数カウンタは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
その後、区間表示部67の点灯抽選処理を実行する(ステップS712)。区間表示部67の点灯抽選処理では、主側ROM73に設けられた点灯抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の第2区間SC2の設定に際して当初から区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち即点灯)、又はその後の疑似ボーナス状態ST4への移行に際して区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち点灯待機)を抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にて、インデックス値IV=1~10のいずれかに当選している場合には50%の確率で即点灯が選択され50%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=11に当選している場合には65%の確率で即点灯が選択され35%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=12に当選している場合には62%の確率で即点灯が選択され38%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=13に当選している場合には80%の確率で即点灯が選択され20%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=14に当選している場合には75%の確率で即点灯が選択され25%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=15に当選している場合には70%の確率で即点灯が選択され30%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=16に当選している場合には40%の確率で即点灯が選択され60%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=17に当選している場合には30%の確率で即点灯が選択され70%の確率で点灯待機が選択される。この場合、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど即点灯が選択される確率が高くなっている。
区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS712)にて即点灯が選択された場合には(ステップS713:YES)、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS714)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
一方、区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS712)にて点灯待機が選択された場合には(ステップS713:NO)、主側RAM74に設けられた点灯待機フラグに「1」をセットする(ステップS715)。点灯待機フラグは、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
次に、主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理について図21のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第2制御処理は遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS607にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、遊技区間の第2制御処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS801:YES)、主側RAM74のフラグの状態を確認することで現状の遊技状態が終了準備状態ST6であるか否かを判定する(ステップS802)。AT状態5への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合、又は第2区間SC2のエンディング条件が成立することなくAT状態ST5が終了する場合に終了準備状態ST6に移行する。
終了準備状態ST6である場合(ステップS802:YES)、主側RAM74に設けられた終了準備完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS803)。終了準備完了フラグは、終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技終了時の対応処理(図18)における疑似ボーナス用処理(ステップS605)では、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともにその後に通常遊技状態ST1に移行することが特定された場合、終了準備状態ST6とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。また、遊技終了時の対応処理(図18)におけるAT用処理(ステップS606)では、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となり通常遊技状態ST1に移行することが特定された場合、終了準備状態ST6とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。
終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS803:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS804)、ステップS805以降の処理を実行する。終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS803:YES)、終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたことを意味する。この場合、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS814)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS815)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS816)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
終了準備状態ST6ではない場合(ステップS802:NO)、又はステップS804の処理を実行した場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値を1加算する(ステップS805)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、1加算後における継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS806)。継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500以上である場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS806にて肯定判定をして、ステップS814~ステップS816における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS814~ステップS816の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、AT状態ST5の途中であったとしても当該AT状態ST5は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500未満である場合(ステップS806:NO)、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS807)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS807の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS807の判定の対象となる。
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS807:NO)、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dから今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を減算する(ステップS808)。この場合、前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立しており、今回のゲームが当該リプレイ入賞の成立による再遊技に該当するゲームであったとしても、今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を合計獲得数カウンタ74dから減算する。
合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付きの合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞)が成立したか否かを判定する(ステップS809)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS809の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS809の判定の対象となる。ステップS809にて肯定判定をした場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dに今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を加算する(ステップS810)。
ステップS809にて否定判定をした場合、又はステップS810の処理を実行した場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値が0以上であるか否かを判定する(ステップS811)。合計獲得数カウンタ74dの値が0未満である場合(ステップS811:NO)、合計獲得数カウンタ74dを「0」クリアする(ステップS812)。
上記のとおりステップS808にて合計獲得数カウンタ74dから今回のゲーム数のベット数が減算されるため、例えば第2区間SC2に移行した直後の通常遊技状態ST1におけるゲームにおいていずれの小役入賞も成立しなかった場合、合計獲得数カウンタ74dの値は0未満となる。この場合、ステップS811にて否定判定をすることで、ステップS812にて合計獲得数カウンタ74dが「0」クリアされる。これにより、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数を、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測することが可能となる。
ステップS807にて肯定判定をした場合、ステップS811にて肯定判定をした場合、又はステップS812の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS813)。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えている場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS813にて肯定判定をして、ステップS814~ステップS816における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS814~ステップS816の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、AT状態ST5の途中であったとしても当該AT状態ST5は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
ここで、いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、ステップS807にて肯定判定をすることでステップS808~ステップS812の処理を実行しない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS808~ステップS812の処理を実行しないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
その一方、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、ステップS813にて、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
ステップS813にて否定判定をした場合、エンディング対応処理を実行する(ステップS817)。エンディング対応処理では、主側RAM74に設けられた第1エンディングフラグに「1」がセットされていないことを条件として主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタ74eの値をAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値で除算した値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する。AT継続カウンタ74eは、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値は約5枚である。第2区間SC2の上限ゲーム数は既に説明したとおり1500ゲームに設定されている。なお、第2区間SC2の上限ゲーム数は1500ゲームに限定されることはなく、1500ゲームよりも少ないゲーム数であってもよく、1500ゲームよりも多いゲーム数であってもよい。
上記和の値が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっている場合、主側RAM74の第1エンディングフラグに「1」をセットする。第1エンディングフラグは継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合、AT状態ST5において残りの付与数の上乗せが発生しない状態となる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST5の残りの付与数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
なお、本スロットマシン10においては疑似ボーナス状態ST4の途中で上記和の値が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となることはない構成であるが、上限ゲーム数以上となり得る構成としてもよい。この場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続ウンタの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタ74eの値をAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値で除算した値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となった場合に第1エンディングフラグに「1」をセットする構成とするとよい。
第1エンディングフラグに「1」をセットした場合、第1エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合、その時点の遊技状態がAT状態ST5であれば、当該第1エンディングコマンドの受信を契機として、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。一方、演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合であって遊技状態がAT状態ST5ではない場合にはAT状態ST5に移行した場合に、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。
エンディング対応処理では、主側RAM74に設けられた第2エンディングフラグに「1」がセットされていないことを条件として、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値と、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値との和が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっているか否かを判定する。第2区間SC2の上限純増枚数は既に説明したとおり2400枚に設定されている。なお、第2区間SC2の上限純増枚数は2400枚に限定されることはなく、2400枚よりも少ない枚数であってもよく、2400枚よりも多い枚数であってもよい。
上記和の値が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっている場合、主側RAM74の第2エンディングフラグに「1」をセットする。第2エンディングフラグは、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグに「1」がセットされた場合、AT状態ST5において残りの付与数の上乗せが発生しない状態となる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST5の残りの付与数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
なお、本スロットマシン10においては疑似ボーナス状態ST4の途中で上記和の値が第2区間SC2の上限純増枚数以上となることはない構成であるが、上限純増枚数以上となり得る構成としてもよい。この場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値に疑似ボーナス状態ST4における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値と、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値との和が第2区間SC2の上限純増枚数以上となった場合に第2エンディングフラグに「1」をセットする構成とするとよい。
第2エンディングフラグに「1」をセットした場合、第2エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合、その時点の遊技状態がAT状態ST5であれば、当該第2エンディングコマンドの受信を契機として、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。一方、演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合であって遊技状態がAT状態ST5ではない場合にはAT状態ST5に移行した場合に、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。
<通常遊技状態ST1について>
次に、通常遊技状態ST1における処理内容ついて説明する。
通常遊技状態ST1においては役の抽選処理(図13)におけるゲーム開始時の有利抽選処理(ステップS410)において、主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされていること、現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3ではないこと、並びに主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であることを条件として、今回の役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したか否かを判定し、当選している場合には移行抽選処理を実行する。移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4に移行させるか否かを抽選により決定する。この場合、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる確率が高くなっている。移行抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の移行当選となった場合、主側RAM74に設けられた第2移行確定フラグに「1」をセットする。
通常遊技状態ST1では、遊技終了時の対応処理(図18)における通常用処理(ステップS604)において、主側RAM74の第1移行確定フラグ又は第2移行確定フラグに「1」がセットされている場合には疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。第1移行確定フラグは既に説明したとおり遊技区間の第1制御処理(図20)における直撃抽選処理(ステップS706)にて直撃当選となった場合に「1」がセットされ、第2移行確定フラグは既に説明したとおりゲーム開始時の有利抽選処理(ステップS410)における移行抽選処理にて移行当選となった場合に「1」がセットされる。第1移行確定フラグに「1」がセットされている場合には主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに「50」をセットすることで、ベット数が「3」であるゲームが50回実行されるまで継続する疑似ボーナス状態ST4に設定する。第2移行確定フラグに「1」がセットされている場合には主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに「20」をセットすることで、ベット数が「3」であるゲームが20回実行されるまで継続する疑似ボーナス状態ST4に設定する。また、疑似ボーナス状態ST4に移行したことを示すコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は当該コマンドを受信することで、疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
通常用処理(ステップS604)では、主側RAM74の第1移行確定フラグ及び第2移行確定フラグの両方に「1」がセットされていない場合、主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされていること、現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3ではないこと、並びに主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であることを条件として、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタの値を1減算する。1減算後における解除ゲーム数カウンタの値が「0」である場合、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに「20」をセットすることで、ベット数が「3」であるゲームが20回実行されるまで継続する疑似ボーナス状態ST4に設定する。また、疑似ボーナス状態ST4に移行したことを示すコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は当該コマンドを受信することで、疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
通常用処理(ステップS604)では、疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行した場合であって、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」がセットされている場合、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始される。
<疑似ボーナス状態ST4について>
次に、疑似ボーナス状態ST4における処理内容について説明する。図22は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図13)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS411)よりも前に実行される処理であるステップS410にて実行される。そして、ゲーム開始時の有利状態用処理は、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5である状況においてゲーム開始時の有利抽選処理が実行された場合に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS901)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS901:NO)、ステップS902以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS902以降における処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS901:YES)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS902)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS902:YES)、ステップS903以降の処理を実行しない。これにより、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグ又はAT状態フラグに「1」がセットされている状況であっても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS903以降における処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3ではない場合(ステップS902:NO)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを判定する(ステップS903)。現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS903:NO)、現状の遊技状態がAT状態ST5であることを意味するため、ゲーム開始時のAT状態用処理を実行する(ステップS904)。当該ゲーム開始時のAT状態用処理については後に説明する。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS903:YES)、主側RAM74に設けられたAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS905)。AT移行確定フラグは、疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。AT移行確定フラグに既に「1」がセットされている場合(ステップS905:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立していることを意味するため、ステップS906以降におけるAT状態ST5に移行させるか否かを決定するための処理を実行しない。
AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS905:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS906:YES)、AT移行抽選処理を実行する(ステップS907)。AT移行抽選処理では、主側ROM73に設けられたAT移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には40%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率でAT移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどAT移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図13)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
AT移行当選となった場合(ステップS908:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS909)。その後、AT移行当選となったことを示すAT移行当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS910)。演出側MPU92はAT移行当選コマンドを受信した場合、AT移行当選となったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
次に、主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理について図23のフローチャートを参照しながら説明する。疑似ボーナス用処理は遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS605にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、疑似ボーナス用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1001)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1001:NO)、ステップS1002以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には疑似ボーナス用処理(図23)自体が実行されないため、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態から疑似ボーナス状態ST4が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1001:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS1002)。その後、当該疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1003)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1003:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1004)。
AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1004:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立したことを意味する。この場合、まず主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS1005)。その後、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタ74eにAT状態ST5の初期付与数である「200」に対応する情報をセットする(ステップS1006)。また、主側RAM74のAT状態フラグに「1」をセットする(ステップS1007)。そして、AT状態ST5への移行が発生することを示すAT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1008)。演出側MPU92はAT移行コマンドを受信した場合、AT状態ST5への移行が発生することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
一方、AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1004:NO)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS1009)。当該設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。また、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS1010)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST6では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図21)におけるステップS802にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS803:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図21)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS803:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS814~ステップS816)。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
ステップS1010の処理を実行した後は、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示すボーナス終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1011)。演出側MPU92はボーナス終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
<AT状態ST5について>
次に、AT状態ST5における処理内容について説明する。図24は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時のAT状態用処理は既に説明したとおりゲーム開始時の有利状態用処理(図22)におけるステップS904にて実行される。
まず、主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1101)。第1エンディングフラグは既に説明したとおり、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグは既に説明したとおり、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされている場合には(ステップS1101:YES)、ステップS1102以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高い状況、又は遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては、ステップS1102以降におけるAT状態ST5の残りの付与数を上乗せするための処理が実行されないことになる。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS1101:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS1102:YES)、上乗せ抽選処理を実行する(ステップS1103)。上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が増加することとなる上乗せを発生させるか否かを抽選により決定する。この場合、上乗せ当選となった場合に残りの付与数を増加させる態様として、当該ゲームにおいて即座に増加させる直撃態様と、当該ゲームから前兆状態に対応する待機ゲーム数(具体的には10ゲーム)のゲームが消化された場合に残りの付与数を増加させる本前兆状態の態様との2種類が設定されている。また、上乗せ抽選処理では、上乗せ当選とならなかった場合であっても偽前兆当選となり得る。偽前兆当選となった場合には、当該ゲームから上記待機ゲーム数(具体的には10ゲーム)のゲームが消化されるまで偽前兆状態を発生させる。
本前兆状態及び偽前兆状態ではいずれも、画像表示装置63における各ゲームの演出内容としてAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数の増加が発生する期待度が高い演出が実行され易くなるように、前兆状態に対応するテーブルに従って演出内容が決定される。この場合、本前兆状態及び偽前兆状態では、開始ゲーム側よりも最終ゲーム側の方が派手な演出が実行される。具体的には、本前兆状態及び偽前兆状態の最終ゲームを含めて連続する一部のゲームにおいては、複数のゲーム間において同一のキャラクタが表示される演出又は一連のストーリーに従った演出が実行され得る。また、本前兆状態の方が偽前兆状態よりも期待度が高い演出が実行され易い。本前兆状態では上記待機ゲーム数のゲームにおける最終ゲームにおいて残りの付与数の増加が発生することを遊技者に認識させるための演出が表示され、偽前兆状態では上記待機ゲーム数のゲームにおける最終ゲームにおいて残りの付与数の増加が発生しないことを遊技者に認識させるための演出が表示される。
上乗せ抽選処理について具体的には、インデックス値IV=11に当選している場合には、5%の確率で付与対象数が30枚となる直撃当選が選択され、5%の確率で付与対象数が30枚となる本前兆状態の当選が選択され、5%の確率で付与対象数が50枚となる直撃当選が選択され、5%の確率で付与対象数が50枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で偽前兆状態の当選が選択され、70%の確率で外れとなる。インデックス値IV=12に当選している場合には、5%の確率で付与対象数が20枚となる直撃当選が選択され、5%の確率で付与対象数が20枚となる本前兆状態の当選が選択され、5%の確率で付与対象数が40枚となる直撃当選が選択され、5%の確率で付与対象数が40枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で偽前兆状態の当選が選択され、70%の確率で外れとなる。インデックス値IV=13に当選している場合には、10%の確率で付与対象数が30枚となる直撃当選が選択され、10%の確率で付与対象数が30枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で付与対象数が50枚となる直撃当選が選択され、10%の確率で付与対象数が50枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で付与対象数が100枚となる直撃当選が選択され、10%の確率で付与対象数が100枚となる本前兆状態の当選が選択され、20%の確率で偽前兆状態の当選が選択され、20%の確率で外れとなる。インデックス値IV=14に当選している場合には、10%の確率で付与対象数が20枚となる直撃当選が選択され、10%の確率で付与対象数が20枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で付与対象数が40枚となる直撃当選が選択され、10%の確率で付与対象数が40枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で付与対象数が90枚となる直撃当選が選択され、10%の確率で付与対象数が90枚となる本前兆状態の当選が選択され、20%の確率で偽前兆状態の当選が選択され、20%の確率で外れとなる。インデックス値IV=15に当選している場合には、5%の確率で付与対象数が30枚となる直撃当選が選択され、5%の確率で付与対象数が30枚となる本前兆状態の当選が選択され、5%の確率で付与対象数が50枚となる直撃当選が選択され、5%の確率で付与対象数が50枚となる本前兆状態の当選が選択され、10%の確率で偽前兆状態の当選が選択され、70%の確率で外れとなる。
上記のとおり役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ当選となる確率が高くなっている。また、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされる付与数の期待値が多くなる。また、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど偽前兆状態の当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図13)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選が選択された場合(ステップS1104:YES)、今回の上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選として選択された付与数の値を主側RAM74のAT継続カウンタ74eに加算する(ステップS1105)。その後、直撃当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1106)。直撃当選コマンドは上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となったこと及び当該直撃当選における付与数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は直撃当選コマンドを受信した場合、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて本前兆状態の当選が選択された場合(ステップS1107:YES)、今回の上乗せ抽選処理(ステップS1103)に本前兆状態の当選として選択された付与数の値を主側RAM74に設けられた予定数カウンタ74f(図9参照)に加算する(ステップS1108)。予定数カウンタ74fは本前兆状態における待機ゲーム数の最終ゲームにおいてAT継続カウンタ74eに加算する付与数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、主側RAM74に設けられた本前兆フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1109)。本前兆フラグは、現状が本前兆状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。本前兆フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1109:NO)、主側RAM74に設けられた偽前兆フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1110)。偽前兆フラグは、現状が偽前兆状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。偽前兆フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1110:NO)、本前兆状態が継続することとなる待機ゲーム数に対応する値として「10」を、主側RAM74に設けられた待機カウンタ74g(図9参照)にセットする(ステップS1111)。待機カウンタ74gは、本前兆状態又は偽前兆状態である場合における残りの待機ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
既に本前兆状態である状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選した場合には上乗せ抽選処理が実行される。そして、当該上乗せ抽選処理にて直撃当選となった場合には本前兆状態の途中であっても当該直撃当選として選択された付与数が主側RAM74のAT継続カウンタ74eに加算される。
既に本前兆状態である状況において実行された上乗せ抽選処理にて本前兆状態の当選となった場合には、当該本前兆状態の当選として選択された付与数が主側RAM74の予定数カウンタ74fに加算されるため、現状の本前兆状態が終了した場合にはその加算後における予定数カウンタ74fの値がAT継続カウンタ74eに加算される。つまり、本前兆状態の途中で本前兆状態の当選となった場合には、現状の本前兆状態が終了する場合にAT継続カウンタ74eに加算される付与数がその新たに当選となった本前兆状態において選択された付与数分増加する。但し、新たに本前兆状態の当選となったとしても既に主側RAM74の本前兆フラグに「1」がセットされている状況になっている場合にはステップS1109にて肯定判定をすることで、ステップS1111における待機カウンタ74gに対する待機ゲーム数のセットは行われない。したがって、本前兆状態の途中で上乗せ抽選処理にて本前兆状態の当選となったとしても、本前兆状態の待機ゲーム数は延長されない。これにより、本前兆状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
既に偽前兆状態である状況において実行された上乗せ抽選処理にて本前兆状態の当選となった場合には、当該本前兆状態の当選として選択された付与数が主側RAM74の予定数カウンタ74fに加算されるため、偽前兆状態が途中で本前兆状態に昇格することとなる。そして、その昇格後の本前兆状態が終了した場合には予定数カウンタ74fの値がAT継続カウンタ74eに加算される。但し、偽前兆状態の途中で本前兆状態の当選となったとしても既に主側RAM74の偽前兆フラグに「1」がセットされている状況になっている場合にはステップS1110にて肯定判定をすることで、ステップS1111における待機カウンタ74gに対する待機ゲーム数のセットは行われない。したがって、偽前兆状態の途中で上乗せ抽選処理にて本前兆状態の当選となったとしても、その昇格後の本前兆状態は昇格前の偽前兆状態の残りの待機ゲーム数のゲームが消化された場合に終了する。これにより、偽前兆状態及び本前兆状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1109にて肯定判定をした場合、ステップS1110にて肯定判定をした場合又はステップS1111の処理を実行した場合、本前兆コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1112)。本前兆コマンドは上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて本前兆状態の当選となったこと及び当該本前兆状態の当選における付与数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は本前兆コマンドを受信した場合、本前兆状態に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74の本前兆フラグに「1」をセットし、主側RAM74に設けられた偽前兆フラグを「0」クリアする(ステップS1113)。
上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選が選択された場合(ステップS1114:YES)、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS1115)。待機カウンタ74gの値が「0」である場合(ステップS1115:NO)、偽前兆状態が継続することとなる待機ゲーム数に対応する値として「10」を、待機カウンタ74gにセットする(ステップS1116)。その後、偽前兆コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1117)。偽前兆コマンドは上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選となったことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は偽前兆コマンドを受信した場合、偽前兆状態に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74の偽前兆フラグに「1」をセットする(ステップS1118)。
一方、偽前兆状態の当選となった場合であっても待機カウンタ74gの値が1以上である場合(ステップS1115:YES)、ステップS1116~ステップS1118における偽前兆状態を開始させるための処理を実行しない。したがって、既に本前兆状態又は偽前兆状態である状況において上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選となったとしても、偽前兆状態が新たに設定されることはなく、さらに実行中である本前兆状態又は偽前兆状態の待機ゲーム数が増加されることもない。これにより、前兆状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
図25は主側MPU72にて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。AT用処理は遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS606にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、AT用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1201)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1201:NO)、ステップS1202以降の処理を実行しない。これにより、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、AT状態ST5の残りの付与数が減算されることはなく、さらにAT状態ST5において本前兆状態又は偽前兆状態が発生している場合には当該前兆状態の待機ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合にはAT用処理(図25)自体が実行されないため、AT状態ST5の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数はAT状態ST5において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、AT状態ST5の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの付与数の状態からAT状態ST5が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1201:YES)、今回のゲームにおいて小役入賞が成立して、ベット数である「3」を上回る数の遊技媒体の付与が発生したか否かを判定する(ステップS1202)。具体的には、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。ステップS1202にて肯定判定をした場合、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が1以上であることを条件として(ステップS1203:YES)、AT継続カウンタ74eの減算処理を実行する(ステップS1204)。当該減算処理では、今回のゲームにおける遊技媒体の付与数からベット数である「3」を減算し、その減算後の値をAT継続カウンタ74eから減算する。
なお、上記構成に限定されることはなく、AT継続カウンタ74eの値が1以上である状況で遊技媒体の付与が発生した場合にはベット数を減算することなくその付与数自体をAT継続カウンタ74eの値から減算する構成としてもよい。この場合、AT状態ST5は遊技媒体の合計払出数が終了基準数以上となった場合に終了することとなる。また、ベット数を上回る遊技媒体の付与又はリプレイ入賞が成立しなかった場合にはゲームの実行によって減少した分の遊技者の遊技媒体数をAT継続カウンタ74eに加算する構成としてもよい。この場合、AT状態ST5は遊技媒体の合計純増数が終了基準数以上となった場合に終了することとなる。
ステップS1202にて否定判定をした場合、ステップS1203にて否定判定をした場合又はステップS1204の処理を実行した場合、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が1以上であることを条件として(ステップS1205:YES)、待機カウンタ74gの値を1減算する(ステップS1206)。そして、その1減算後における待機カウンタ74gの値が「0」である場合(ステップS1207:YES)、主側RAM74の本前兆フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1208)。
本前兆フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1208:YES)、今回終了する前兆状態が本前兆状態であることを意味する。この場合、残り付与数の加算処理を実行する(ステップS1209)。当該加算処理では、主側RAM74の予定数カウンタ74fにセットされた値をAT継続カウンタ74eに加算する。これにより、本前兆状態の最終ゲームが終了する場合に、当該本前兆状態において付与対象となった遊技媒体の付与数がAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数に加算されることとなる。
ステップS1208にて否定判定をした場合又はステップS1209の処理を実行した場合、主側RAM74の本前兆フラグ及び偽前兆フラグのそれぞれを「0」クリアする(ステップS1210)。これにより、現状が本前兆状態であれば当該本前兆状態が終了し、現状が偽前兆状態であれば当該偽前兆状態が終了する。
ステップS1205にて否定判定をした場合、ステップS1207にて否定判定をした場合又はステップS1210の処理を実行した場合、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1211)。AT継続カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS1211:YES)、今回のAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったことを意味する。この場合、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が「0」であるか否かを判定することで、現状が本前兆状態又は偽前兆状態であるか否かを判定する(ステップS1212)。
現状が本前兆状態及び偽前兆状態のいずれでもなく、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が「0」である場合(ステップS1212:YES)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS1213)。当該設定処理では、主側RAM74のAT状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74の終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS1214)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST6では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図21)におけるステップS802にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS803:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図21)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS803:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS814~ステップS816)。これにより、AT状態ST5が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
その後、AT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1215)。AT終了コマンドはAT状態ST5が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92はAT終了コマンドを受信した場合、AT状態ST5が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
一方、現状が本前兆状態又は偽前兆状態であり主側RAM74の待機カウンタ74gの値が1以上である場合(ステップS1212:NO)、AT継続カウンタ74eの値が「0」であり今回のAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」であったとしても、ステップS1213~ステップS1215のAT状態ST5を終了させるための処理を実行しない。これにより、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったとしても本前兆状態又は偽前兆状態である場合には、AT状態ST5は終了することなく継続する。本前兆状態であった場合には当該本前兆状態の最終ゲームにおいて主側RAM74の予定数カウンタ74fの値がAT継続カウンタ74eに加算されるため、本前兆状態が終了した後においてもAT状態ST5は継続する。偽前兆状態であった場合には当該偽前兆状態の最終ゲームにおいてAT継続カウンタ74eの値が加算されないものの、偽前兆状態の途中で上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となった場合には選択対象となった付与数がAT継続カウンタ74eに加算されるため、偽前兆状態が終了した後においてもAT状態ST5が継続し得る。
図26は演出側MPU92にて実行されるAT用の演出制御処理を示すフローチャートである。AT用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
主側MPU72からAT移行コマンドを受信している場合(ステップS1301:YES)、演出側ROM93に予め記憶されたAT用ベーステーブルを演出側RAM94に読み出す(ステップS1302)。当該AT用ベーステーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61においてAT状態ST5のベース演出に対応する発光演出が行われ、スピーカ62においてAT状態ST5のベース演出に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63においてAT状態ST5のベース演出に対応する表示演出が行われる。
図27(a)は画像表示装置63におけるAT状態ST5のベース演出の一例を説明するための説明図である。図27(a)に示すようにAT状態ST5用のベース演出においてはベースキャラクタ画像によるベース画像G11の動画表示が行われる。また、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を報知するための残付与数表示画像G12が表示されるとともに、AT状態ST5に獲得した遊技媒体数を報知するための獲得数表示画像G13が表示される。演出側MPU92は主側MPU72から受信するコマンドに基づいてAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数及びAT状態ST5において獲得した遊技媒体数を把握可能となっており、その把握した情報に応じて残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13の表示内容を適宜更新する。
主側MPU72から直撃当選コマンドを受信している場合(ステップS1303:YES)、当該直撃当選コマンドに含まれる情報から今回の直撃当選における付与数を把握し(ステップS1304)、その把握した付与数に対応する直撃当選用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1305)。当該直撃当選用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において直撃当選に対応する発光演出が行われ、スピーカ62においてAT状態ST5の直撃当選に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において直撃当選に対応する表示演出が行われる。この場合、画像表示装置63では、AT状態ST5のベース演出の一部に重ねて、今回の直撃当選における付与数を報知するための画像が表示され、当該表示が行われた後に当該付与数が残付与数表示画像G12の数字に加算される表示が行われる。残付与数表示画像G12では、それまでの残りの付与数に対して今回の直撃当選における付与数が加算された結果の数字が表示される。これにより、遊技者は直撃当選によって残りの付与数が増加したことを把握することができる。
ここで、本前兆状態又は偽前兆状態において直撃当選となった場合にも当該直撃当選となったゲームにおいて、画像表示装置63では本前兆状態又は偽前兆状態の演出の一部に重ねて、今回の直撃当選における付与数を報知するための画像が表示され、当該表示が行われた後に当該付与数が残付与数表示画像G12の数字に加算される表示が行われる。したがって、遊技者は本前兆状態又は偽前兆状態の途中であっても、直撃当選によって残りの付与数が増加したことを把握することができる。
主側MPU72から偽前兆コマンドを受信している場合(ステップS1306:YES)、偽前兆用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1307)。当該偽前兆用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において偽前兆状態に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において偽前兆状態に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において偽前兆状態に対応する表示演出が行われる。
図27(b)は画像表示装置63における偽前兆状態又は本前兆状態に対応する表示演出の一例を説明するための説明図である。図27(b)に示すように偽前兆状態又は本前兆状態に対応する表示演出においてはAT状態ST5用のベース演出と同様に残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13が表示される。また、偽前兆状態又は本前兆状態に対応する表示演出においては前兆演出キャラクタ画像による前兆演出画像G14の動画表示が行われる。当該前兆演出画像G14では、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数の増加が発生する期待度が高い演出が実行され易くなる。また、偽前兆状態又は本前兆状態の開始ゲーム側よりも最終ゲーム側の方が派手な演出が実行される。具体的には、最終ゲームを含めて連続する一部のゲームにおいては、複数のゲーム間において同一のキャラクタが表示される演出又は一連のストーリーに従った演出が実行され得る。また、偽前兆状態の最終ゲームでは、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が増加しないことを遊技者に認識可能とさせる画像が表示される。なお、図27(b)に示す状況においては、偽前兆状態の途中でAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となっているため、残付与数表示画像G12には「残り0枚」と表示されているが、偽前兆状態の途中であるためAT状態ST5は終了することなく継続している。
主側MPU72から本前兆コマンドを受信している場合(ステップS1308:YES)、今回の本前兆コマンドの送信契機となった本前兆状態当選により選択された付与数を本前兆コマンドに含まれる情報から把握し、その把握した予定数を演出側RAM94に設けられた付与予定数カウンタに加算する(ステップS1309)。その後、現状が本前兆状態又は偽前兆状態の演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS1310)。
本前兆状態又は偽前兆状態の演出の実行中ではない場合(ステップS1310:NO)、本前兆用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1311)。当該本前兆用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において本前兆状態に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において本前兆状態に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において本前兆状態に対応する表示演出が行われる。本前兆状態に対応する画像表示装置63の表示演出の内容は最終ゲームを除いて、偽前兆状態に対応する表示演出の内容と同様であり、図27(b)に示すように残付与数表示画像G12、獲得数表示画像G13及び前兆演出画像G14の動画表示が行われる。本前兆状態の最終ゲームでは、演出側RAM94の付与予定数カウンタの値に対応する付与数を報知するための画像が表示され、当該表示が行われた後に当該付与数が残付与数表示画像G12の数字に加算される表示が行われる。残付与数表示画像G12では、それまでの残りの付与数に対して今回の本前兆状態の終了時における付与数が加算された結果の数字が表示される。これにより、遊技者は本前兆状態によって残りの付与数が増加したことを把握することができる。
本前兆状態又は偽前兆状態の演出の実行中である場合(ステップS1310:YES)、修正処理を実行する(ステップS1312)。修正処理では、現状が偽前兆状態の途中であれば、演出側RAM94に読み出されている偽前兆用テーブルにおける最終ゲームの演出に対応するデータを、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が増加することに対応する演出の実行を可能とするとともに演出側RAM94の付与定数カウンタの値に対応する付与数の報知を可能とするデータに変更する。また、現状が本前兆状態の途中であれば、演出側RAM94に読み出されている本前兆用テーブルにおける最終ゲームの演出に対応するデータを、ステップS1309にて加算した後における演出側RAM94の付与定数カウンタの値に対応する付与数の報知を可能とするデータに変更する。
既に説明したとおり偽前兆状態又は本前兆状態の途中で本前兆状態の当選となったとしても主側RAM74の待機カウンタ74gの値は変更されないため、現状の前兆状態における残りの待機ゲーム数は変更されることはなく、当該本前兆状態の当選後には当該残りの待機ゲーム数が消化されることで本前兆状態が終了する。したがって、演出側MPU92においても偽前兆状態又は本前兆状態の途中で本前兆状態の当選となったとしても、現状の前兆状態に対応する演出を実行するための前兆用テーブルにおける最終ゲームのデータを修正するだけで、前兆状態に対応する演出が実行されるゲームを増加させる処理は行わない。これにより、主側MPU72において主側RAM74の予定数カウンタ74fの値が主側RAM74のAT継続カウンタ74eに加算されるゲームにおいてその加算対象となる付与数が遊技者に報知されるようにすることが可能となる。
主側MPU72からAT終了コマンドを受信している場合(ステップS1313:YES)、AT終了用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1314)。当該AT終了用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61においてAT状態ST5の終了に対応する発光演出が行われ、スピーカ62においてAT状態ST5の終了に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63においてAT状態ST5の終了に対応する表示演出が行われる。
図27(c)は画像表示装置63におけるAT状態ST5の終了に対応する表示演出の一例を説明するための説明図である。図27(c)に示すようにAT状態ST5の終了に対応する表示演出においては終了キャラクタ画像による終了画像G15の動画表示が行われる。また、AT状態ST5が終了したことを明示するための「END」という文字画像G16が表示されるとともに、今回のAT状態ST5に獲得した合計遊技媒体数を報知するための合計遊技媒体数画像G17が表示される。
AT用の演出制御処理(図26)では上記各処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS1315)。その他の処理では、ゲームの進行に伴って各種テーブルにおいて参照すべきデータを更新させて、演出内容を更新させる処理を実行する。また、遊技媒体の付与が発生した場合に、それに合わせて残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13の表示内容を更新させる処理を実行する。また、主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドを受信した場合に、エンディング演出が行われるようにするための処理を実行する。
次に、前兆状態に対応する演出が進行していく様子について、図28のタイムチャートを参照しながら説明する。図28(a)はAT状態ST5である期間を示し、図28(b)は主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値を示し、図28(c)は主側RAM74の待機カウンタ74gの値を示し、図28(d)は上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となったタイミングを示し、図28(e)は本前兆状態である期間を示し、図28(f)は偽前兆状態である期間を示す。
まず偽前兆状態の途中でAT継続カウンタ74eの値が「0」となるとともに偽前兆状態が終了した場合にAT状態ST5が終了する場合について説明する。
t1のタイミングで図28(a)に示すようにAT状態ST5が開始される。この場合、図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eにAT状態ST5の初期付与数である「200」がセットされる。AT状態ST5においてゲームが繰り返し実行され、当該ゲームにおいてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで、図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が徐々に減少していく。
その後、t2のタイミングで図28(d)に示すように上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となる。したがって、当該t2のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が増加する。
その後、t3のタイミングで上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて本前兆状態の当選となることで、図28(e)に示すように本前兆状態が開始されるとともに図28(c)に示すように待機カウンタ74gに待機ゲーム数に対応する「10」がセットされる。本前兆状態であってもゲームが実行されてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が徐々に減少していく。また、本前兆状態においてゲームが実行されることで、図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が徐々に減少していく。
その後、t4のタイミングで図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が「0」となることで、図28(e)に示すように本前兆状態が終了する。この場合、当該本前兆状態が開始された場合に主側RAM74の予定数カウンタ74fにセットされた付与数がAT継続カウンタ74eに加算されることで、図28(b)に示すように当該AT継続カウンタ74eの値が増加する。
その後、t5のタイミングで上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が開始されるとともに図28(c)に示すように待機カウンタ74gに待機ゲーム数に対応する「10」がセットされる。偽前兆状態であってもゲームが実行されてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が徐々に減少していく。また、偽前兆状態においてゲームが実行されることで、図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が徐々に減少していく。その後、t6のタイミングで図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が「0」となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が終了する。偽前兆状態においては付与数の加算は発生しないため、図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの増加は発生しない。
その後、t7のタイミングで上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が開始されるとともに図28(c)に示すように待機カウンタ74gに待機ゲーム数に対応する「10」がセットされる。偽前兆状態であってもゲームが実行されてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が徐々に減少していく。また、偽前兆状態においてゲームが実行されることで、図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が徐々に減少していく。
その後、偽前兆状態の途中であるt8のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が「0」となる。但し、当該t8のタイミングでは図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が1以上であり偽前兆状態の途中であるため、AT継続カウンタ74eの値が「0」となったとしてもAT状態ST5は終了することなく継続する。その後、t9のタイミングで図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が「0」となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が終了する。偽前兆状態においては付与数の加算は発生しないため、図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの増加は発生しない。また、t9のタイミングでは図28(b)に示すように既にAT継続カウンタ74eの値が「0」となっている。したがって、当該t9のタイミングで図28(a)に示すようにAT状態ST5が終了する。
次に、偽前兆状態の途中でAT継続カウンタ74eの値が「0」となるとともに偽前兆状態の途中で直撃当選となる場合について説明する。
図28(a)に示すようにAT状態ST5であるt10のタイミングで上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が開始されるとともに図28(c)に示すように待機カウンタ74gに待機ゲーム数に対応する「10」がセットされる。偽前兆状態であってもゲームが実行されてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が徐々に減少していく。また、偽前兆状態においてゲームが実行されることで、図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が徐々に減少していく。
その後、偽前兆状態の途中であるt11のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が「0」となる。但し、当該t11のタイミングでは図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が1以上であり偽前兆状態の途中であるため、AT継続カウンタ74eの値が「0」となったとしてもAT状態ST5は終了することなく継続する。
その後、偽前兆状態の途中であるt12のタイミングで図28(d)に示すように上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となる。したがって、当該t12のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eに直撃当選において選択された付与数が加算されることで、当該AT継続カウンタ74eの値が1以上となる。AT継続カウンタ74eの値が1以上となることで、偽前兆状態においてゲームが実行されてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで図28(b)に示すように当該AT継続カウンタ74eの値の減算が行われる。
その後、t13のタイミングで図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が「0」となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が終了する。偽前兆状態においては付与数の加算は発生しないため、図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの増加は発生しない。但し、当該t13のタイミングでは図28(b)に示すようにt12のタイミングで増加した分の付与数が「0」となっていないため、AT継続カウンタ74eの値が1以上となっている。したがって、偽前兆状態が終了したとしてもAT状態ST5は継続される。その後、t14のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が「0」となることで、図28(a)に示すようにAT状態ST5が終了する。
次に、偽前兆状態の途中でAT継続カウンタ74eの値が「0」となるとともに偽前兆状態の途中で本前兆状態の当選となる場合について説明する。
図28(a)に示すようにAT状態ST5であるt15のタイミングで上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆状態の当選となることで、図28(f)に示すように偽前兆状態が開始されるとともに図28(c)に示すように待機カウンタ74gに待機ゲーム数に対応する「10」がセットされる。偽前兆状態であってもゲームが実行されてベット数を上回る遊技媒体の付与が行われることで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が徐々に減少していく。また、偽前兆状態においてゲームが実行されることで、図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が徐々に減少していく。
その後、偽前兆状態の途中であるt16のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が「0」となる。但し、当該t16のタイミングでは図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が1以上であり偽前兆状態の途中であるため、AT継続カウンタ74eの値が「0」となったとしてもAT状態ST5は終了することなく継続する。
その後、偽前兆状態の途中であるt17のタイミングで上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて本前兆状態の当選となることで、図28(e)及び図28(f)に示すように偽前兆状態から本前兆状態に昇格する。但し、図28(c)に示すように待機カウンタ74gへの待機ゲーム数の再セットは行われることなく、残りの待機ゲーム数はそのまま引き継がれる。
t18のタイミングで図28(c)に示すように待機カウンタ74gの値が「0」となることで、図28(e)に示すように本前兆状態が終了する。この場合、当該本前兆状態が開始された場合に主側RAM74の予定数カウンタ74fにセットされた付与数がAT継続カウンタ74eに加算されることで、図28(b)に示すように当該AT継続カウンタ74eの値が増加する。したがって、本前兆状態が終了したとしてもAT状態ST5は継続される。その後、t19のタイミングで図28(b)に示すようにAT継続カウンタ74eの値が「0」となることで図28(a)に示すようにAT状態ST5が終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
AT状態ST5において本前兆状態又は偽前兆状態である場合にはAT継続カウンタ74eの値が「0」、すなわちAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったとしてもAT状態ST5が終了することなく継続する。これにより、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったとしてもAT状態ST5が継続し得る状況を生じさせることが可能となる。また、本前兆状態又は偽前兆状態における演出の実行がAT状態ST5の終了に伴って途中で終了してしまわないようにすることが可能となる。
特に、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を増加させる契機とならない偽前兆状態である場合に、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったとしてもAT状態ST5が終了することなく継続する構成である。これにより、遊技媒体の残りの付与数が「0」ではない状況においては遊技者の利益に変動を与えない演出としての役割のみを有する偽前兆状態を、遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況においてはAT状態ST5を継続させるための状態とすることが可能となり、偽前兆状態に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
偽前兆状態であることでAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」であったとしてもAT状態ST5が継続された場合、当該残りの付与数が「0」のまま偽前兆状態が終了した場合にAT状態ST5も終了する。これにより、AT状態ST5が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
AT状態ST5において上乗せ抽選処理にて直撃当選となった場合、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が増加するため、遊技者はAT状態ST5において直撃当選が発生することを期待することとなる。この場合に、偽前兆状態であることで上記残りの付与数が「0」であったとしてもAT状態ST5が継続された場合、この継続されている状況において直撃当選となった場合には上記残りの付与数が増加する。これにより、偽前兆状態であることでAT状態ST5が継続されている状況においても直撃当選となることを遊技者に期待させることが可能となる。
本前兆状態又は偽前兆状態において本前兆当選や偽前兆当選となったとしても前兆状態の残りのゲーム数は増加することなく維持される。これにより、偽前兆状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態ではリプレイ入賞の成立態様及び疑似ボーナス状態ST4における遊技の内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図29は通常リプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞となる図柄の組合せを説明するための説明図である。
図29に示すように本実施形態では、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。
本実施形態ではリプレイ入賞として通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞の他に、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞が設定されている。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1特殊リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2特殊リプレイ入賞となる。
本スロットマシン10においては上記第1の実施形態と同様に非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る。第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては成立しないことが起こり得る入賞態様である。
図30は設定値が「3」である場合であってベット数が「3」である場合に選択される本実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図31の説明図を適宜参照する。
インデックス値IV=1~16には上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(図14)と同一の当選データ及びポイント値PVが設定されている。また、インデックス値IV=19には上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(図14)のインデックス値IV=17と同一の当選データ及びポイント値PVが設定されている。
インデックス値IV=17には、通常リプレイ当選データ及び第1特殊リプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=17で当選となった場合、図31に示すように、第1停止が左リール32L又は中リール32Mである場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びにストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。一方、第1停止が右リール32Rである場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類に関係なく、第1特殊リプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかが確実に成立する。この場合、リール32L,32M,32Rの回転位置に対する各ストップボタン42~44の操作タイミングが第1特殊リプレイ入賞を成立させることが可能なタイミングであれば当該第1特殊リプレイ入賞の成立が優先され、当該操作タイミングが第1特殊リプレイ入賞を成立させることが不可であるタイミングであれば通常リプレイ入賞が成立する。
インデックス値IV=18には、通常リプレイ当選データ、第1特殊リプレイ当選データ及び第2特殊リプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=18で当選となった場合、図31に示すように、第1停止が左リール32L又は中リール32Mである場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びにストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。一方、第1停止が右リール32Rである場合、第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類に関係なく、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかが確実に成立する。この場合、リール32L,32M,32Rの回転位置に対する各ストップボタン42~44の操作タイミングが第1特殊リプレイ入賞を成立させることが可能なタイミングであれば当該第1特殊リプレイ入賞の成立が優先され、当該操作タイミングが第2特殊リプレイ入賞を成立させることが可能なタイミングであれば当該第2特殊リプレイ入賞の成立が優先され、当該操作タイミングが第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞を成立させることが不可であるタイミングであれば通常リプレイ入賞が成立する。
ここで、本実施形態における各リール32L,32M,32Rの図柄配列は、図4に示す上記第1の実施形態における各リール32L,32M,32Rの図柄配列と同一となっている。上記のとおりインデックス値IV=18に当選した場合において第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞を成立させるためには第1停止として右リール32Rを停止させる必要がある構成において、図4に示すように右リール32Rにおいては「赤7」図柄と「BAR」図柄との間には最大スベリ数分の図柄数である4図柄よりも多い数の図柄が存在している。したがって、インデックス値IV=18に当選した場合において第1特殊リプレイ入賞を成立させることを狙って右リール32RのメインラインML上に「赤7」図柄が停止するように右ストップボタン44を停止操作した場合には、メインラインML上に「BAR」図柄が停止することはなく、「BAR」図柄が停止しないことで第2特殊リプレイ入賞が成立することはない。また、インデックス値IV=18に当選した場合において第2特殊リプレイ入賞を成立させることを狙って右リール32RのメインラインML上に「BAR」図柄が停止するように右ストップボタン44を停止操作した場合には、メインラインML上に「赤7」図柄が停止することはなく、「赤7」図柄が停止しないことで第1特殊リプレイ入賞が成立することはない。つまり、インデックス値IV=18に当選した場合において右リール32Rが第1停止された場合、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞が通常リプレイ入賞よりも優先されるように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる構成において、当該停止制御において第1特殊リプレイ入賞と第2特殊リプレイ入賞との間での優先度が設定されておらず、遊技者によるストップボタン42~44の操作タイミングによって第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のうちいずれを成立させるのかを選択することが可能となる。
図30に示すようにインデックス値IV=17にはポイント値PVとして「600」が設定されており、インデックス値IV=18にはポイント値PVとして「200」が設定されているため、インデックス値IV=17で当選となる確率は約1/109であり、インデックス値IV=18で当選となる確率は約1/328である。つまり、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞の両方が成立し得るインデックス値IV=18の方が、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のうち第1特殊リプレイ入賞のみが成立し得るインデックス値IV=17よりも当選確率が低く設定されている。
疑似ボーナス状態ST4において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選した場合、メインラインML上に第1特殊リプレイ入賞の成立を促す報知が行われる。また、疑似ボーナス状態ST4において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合、疑似ボーナス状態ST4の前半状況であればメインラインML上に第1特殊リプレイ入賞の成立を促す報知が行われ、疑似ボーナス状態ST4の後半状況であればメインラインML上に第2特殊リプレイ入賞の成立を促す報知が行われる。これら報知について図32(a)及び図32(b)の説明図を参照しながら説明する。図32(a)はメインラインML上に第1特殊リプレイ入賞の成立を促す報知が行われる様子を説明するための説明図であり、図32(b)はメインラインML上に第2特殊リプレイ入賞の成立を促す報知が行われる様子を説明するための説明図である。なお、疑似ボーナス状態ST4の前半状況とは当該疑似ボーナス状態ST4が開始された場合における初期継続ゲーム数(20ゲーム又は50ゲーム)のうち半分のゲームが消化されるまでの状況のことであり、疑似ボーナス状態ST4の後半状況とは当該初期継続ゲーム数のうち半分のゲームが消化された後の状況のことである。
疑似ボーナス状態ST4において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選した場合又は疑似ボーナス状態ST4の前半状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合、画像表示装置63では、図32(a1)に示すように第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図32(a2)に示すように第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともに各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作することにより図32(a3)に示すようにメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。
疑似ボーナス状態ST4においてインデックス値IV=17に当選した場合又は疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合には、当該疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することが確定することとなる。この場合に、このような状況においては右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべき報知が行われ、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作することによって、図32(a3)に示すようにメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止結果を利用してAT状態ST5への移行が確定したことを遊技者に報知することが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4においては通常リプレイ当選データのみが設定されているインデックス値IV=16に役の抽選処理(図13)にて当選した場合にも、所定の確率(例えば20%)で、右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべき報知が行われる。この場合、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作したとしても、第2停止までのリール32L,32M,32RについてはメインラインML上に「赤7」図柄が停止するものの、第3停止のリール32L,32M,32RについてはメインラインML上に「赤7」図柄が停止しない。これにより、上記のような「赤7」図柄を狙わせる報知を利用してAT状態ST5への移行を期待させる演出を行うことが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4においてインデックス値IV=17に当選した場合又は疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合であって、上記のような「赤7」図柄を狙わせる報知が発生した場合であっても、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させなかった場合、又は各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄が停止するタイミングでストップボタン42~44を停止操作しなかった場合、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されることはなく、通常リプレイ入賞が成立する。但し、この場合であっても疑似ボーナス状態ST4が終了した後にAT状態ST5に移行する。これにより、AT状態ST5への移行という利益が遊技者の停止操作態様によって消失されてしまわないようにすることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4の後半状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合、画像表示装置63では、図32(b1)に示すように第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rにおいて「BAR」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図32(b2)に示すように第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともに各リール32L,32M,32Rにおいて「BAR」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作することにより図32(b3)に示すようにメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。
疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合には、当該疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することが確定するとともに疑似ボーナス状態ST4においてインデックス値IV=17に当選した場合及び疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合よりも有利なAT状態ST5に移行する。具体的には、AT状態ST5の初期付与数が他の条件でAT状態ST5に移行した場合よりも多い数となる。この場合に、このような状況においては右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべき報知が行われ、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作することによって、図32(b3)に示すようにメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止結果を利用してより有利なAT状態ST5への移行が確定したことを遊技者に報知することが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4の後半状況においては通常リプレイ当選データのみが設定されているインデックス値IV=16に役の抽選処理(図13)にて当選した場合にも、所定の確率(例えば10%)で、右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべき報知が行われる。この場合、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作したとしても、第2停止までのリール32L,32M,32RについてはメインラインML上に「BAR」図柄が停止するものの、第3停止のリール32L,32M,32RについてはメインラインML上に「BAR」図柄が停止しない。これにより、上記のような「BAR」図柄を狙わせる報知を利用してより有利なAT状態ST5への移行を期待させる演出を行うことが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合であって、上記のような「BAR」図柄を狙わせる報知が発生した場合であっても、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させなかった場合、又は各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄が停止するタイミングでストップボタン42~44を停止操作しなかった場合、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されることはなく、通常リプレイ入賞が成立する。但し、この場合であっても疑似ボーナス状態ST4が終了した後により有利なAT状態ST5に移行する。これにより、より有利なAT状態ST5への移行という利益が遊技者の停止操作態様によって消失されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、インデックス値IV=17に第1特殊リプレイ当選データが設定されているとともにインデックス値IV=18に第1特殊リプレイ当選データ及び第2特殊リプレイ当選データが設定されている。疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてはインデックス値IV=17又は18に当選した場合にメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させるための報知が行われる。一方、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてはインデックス値IV=18に当選した場合にメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させるための報知が行われる。これにより、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させるためのインデックス値IV=18を利用して、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止する確率を高くすることが可能となる。
インデックス値IV=17に当選した場合、右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作すると、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態であってもメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されてしまう。疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたとしても遊技者には再遊技以外の利益は付与されない。この場合にインデックス値IV=18に第1特殊リプレイ当選データが設定されていない構成において疑似ボーナス状態ST4の前半状況にてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される確率を同一のものとしようとすると、インデックス値IV=17の当選確率を高くする必要が生じるが、インデックス値IV=17の当選確率を高くすると、それだけ疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される確率が高くなってしまう。これに対して、上記のようにインデックス値IV=18に第2特殊リプレイ当選データだけではなく第1特殊リプレイ当選データを設定するとともに疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合にはメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させるための報知が行われるようにすることで、インデックス値IV=17の当選確率が高くなり過ぎてしまわないようにしながら、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される確率を所定の確率とすることが可能となる。
また、既に説明したとおり右リール32Rにおいては「赤7」図柄と「BAR」図柄との間には最大スベリ数分の図柄数である4図柄よりも多い数の図柄が存在している。したがって、インデックス値IV=18に当選した場合において第1特殊リプレイ入賞を成立させることを狙って右リール32RのメインラインML上に「赤7」図柄が停止するように右ストップボタン44を停止操作した場合には、メインラインML上に「BAR」図柄が停止することはなく、「BAR」図柄が停止しないことで第2特殊リプレイ入賞が成立することはない。また、インデックス値IV=18に当選した場合において第2特殊リプレイ入賞を成立させることを狙って右リール32RのメインラインML上に「BAR」図柄が停止するように右ストップボタン44を停止操作した場合には、メインラインML上に「赤7」図柄が停止することはなく、「赤7」図柄が停止しないことで第1特殊リプレイ入賞が成立することはない。つまり、インデックス値IV=18に当選した場合において右リール32Rが第1停止された場合、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞が通常リプレイ入賞よりも優先されるように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる構成において、当該停止制御において第1特殊リプレイ入賞と第2特殊リプレイ入賞との間での優先度が設定されておらず、遊技者によるストップボタン42~44の操作タイミングによって第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のうちいずれを成立させるのかを選択することが可能となる。これにより、インデックス値IV=18に当選した場合、疑似ボーナス状態ST4の前半状況ではメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させるための報知を行い、疑似ボーナス状態ST4の後半状況ではメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させるための報知を行うことで、インデックス値IV=18に第1特殊リプレイ当選データ及び第2特殊リプレイ当選データが設定された構成において、各状況に適した図柄の組合せがメインラインML上に停止表示されるようにすることが可能となる。
図33は主側MPU72にて実行される本実施形態における停止順報知制御処理を示すフローチャートである。なお、停止順報知制御処理は役の抽選処理(図13)におけるステップS412にて実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1401)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1401:NO)、ステップS1402以降の処理を実行しない。今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1401:YES)、現状の遊技状態がAT状態ST5であれば(ステップS1402:YES)、有利状態用の報知制御処理を実行する(ステップS1403)。有利状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合には第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。また、有利状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS1404:YES)、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選しているのであれば(ステップS1405:YES)、右第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS1406)。これにより、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、赤7報知用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1407)。図34は演出側MPU92にて実行される報知制御処理を示すフローチャートである。報知制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。演出側MPU92は赤7報知用コマンドを受信した場合(ステップS1501:YES)、赤7報知用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1502)。これにより、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示、及び各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が画像表示装置63において開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
停止順報知制御処理(図33)の説明に戻り、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合であって(ステップS1404:YES)、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選している場合(ステップS1408:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4の前半状況であるか否かを判定する(ステップS1409)。既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST4の前半状況とは当該疑似ボーナス状態ST4が開始された場合における初期継続ゲーム数(20ゲーム又は50ゲーム)のうち半分のゲームが消化されるまでの状況のことであり、疑似ボーナス状態ST4の後半状況とは当該初期継続ゲーム数のうち半分のゲームが消化された後の状況のことである。
疑似ボーナス状態ST4の前半状況である場合(ステップS1409:YES)、右第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS1410)。これにより、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、赤7報知用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1411)。演出側MPU92は赤7報知用コマンドを受信した場合には既に説明したとおり、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示、及び各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
疑似ボーナス状態ST4の後半状況である場合(ステップS1409:NO)、右第1停止用の表示データの設定処理を実行する(ステップS1412)。これにより、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、BAR報知用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1413)。演出側MPU92は報知制御処理(図34)においてBAR報知用コマンドを受信した場合(ステップS1503:YES)、BAR報知用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1504)。これにより、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示、及び各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを示す表示が画像表示装置63において開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
停止順報知制御処理(図33)の説明に戻り、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合であって(ステップS1404:YES)、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17及び18のいずれにも当選しなかった場合(ステップS1408:NO)、その他の処理を実行する(ステップS1414)。その他の処理では、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合には第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。また、その他の処理では、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。
その他の処理では、通常リプレイ当選データのみが設定されているインデックス値IV=16に役の抽選処理(図13)にて当選した場合、報知抽選処理を実行し、当該報知抽選処理にて「赤7」報知当選(当選確率は例えば20%)となった場合には赤7報知用コマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は赤7報知用コマンドを受信した場合には既に説明したとおり、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示、及び各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。この場合、右第1停止用の表示データの設定処理は実行されることはなく、兼用表示部66において第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示は行われない。
疑似ボーナス状態ST4の後半状況において通常リプレイ当選データのみが設定されているインデックス値IV=16に役の抽選処理(図13)にて当選した場合、報知抽選処理を実行し、当該報知抽選処理にて「BAR」報知当選(当選確率は例えば10%)となった場合にはBAR報知用コマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92はBAR報知用コマンドを受信した場合には既に説明したとおり、第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示、及び各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを示す表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。この場合、右第1停止用の表示データの設定処理は実行されることはなく、兼用表示部66において第1停止が右リール32Rであり第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序に対応する表示は行われない。
図35は主側MPU72にて実行される本実施形態における疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。疑似ボーナス用処理は遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS605にて実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1601)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1601:NO)、ステップS1602以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には疑似ボーナス用処理(図35)自体が実行されないため、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態から疑似ボーナス状態ST4が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1601:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS1602)。その後、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)においてインデックス値IV=17に当選したか否かを判定する(ステップS1603)。インデックス値IV=17に当選している場合(ステップS1603:YES)、主側RAM74に設けられた移行時有利カウンタの値を1加算する(ステップS1604)。移行時有利カウンタは、疑似ボーナス状態ST4が終了した後にAT状態ST5に移行させるか否か、及びAT状態ST5に移行させる場合にそのAT状態ST5の有利度を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行時有利カウンタは疑似ボーナス状態ST4に移行した場合に「0」クリアされる。また、ステップS1604では移行時有利カウンタの値を1加算する構成であり、移行時有利カウンタの値が大きい値であるほど疑似ボーナス状態ST4の終了後におけるAT状態ST5の初期付与数が多い数となる。よって、疑似ボーナス状態ST4において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選する回数が多いほど、その後に有利なAT状態ST5が発生することになる。
その後、移行時有利カウンタが1加算されたこと及び1加算後における移行時有利カウンタの値の情報を含む第1有利発生コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1605)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において当該第1有利発生コマンドを受信した場合、その他の処理(ステップS1513)にて、当該第1有利発生コマンドの情報に対応するテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。これにより、1加算後に移行時有利カウンタの値が「1」となった状況であればAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、1加算後に移行時有利カウンタの値が2以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
疑似ボーナス用処理(図35)の説明に戻り、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)においてインデックス値IV=18に当選している場合(ステップS1606:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4の前半状況であれば(ステップS1607:NO)、主側RAM74の移行時有利カウンタの値を1加算する(ステップS1608)。移行時有利カウンタの値が「0」である状況でステップS1608にて1加算されたのであればAT状態ST5への移行が確定したことになり、移行時有利カウンタの値が1以上である状況でステップS1608にて1加算されたのであれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことになる。
その後、移行時有利カウンタが1加算されたこと及び1加算後における移行時有利カウンタの値の情報を含む第1有利発生コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1609)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において当該第1有利発生コマンドを受信した場合、その他の処理(ステップS1513)にて、当該第1有利発生コマンドの情報に対応するテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。これにより、1加算後に移行時有利カウンタの値が「1」となった状況であればAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、1加算後に移行時有利カウンタの値が2以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
疑似ボーナス用処理(図35)の説明に戻り、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)においてインデックス値IV=18に当選している場合であって(ステップS1606:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4の後半状況である場合(ステップS1607:YES)、主側RAM74の移行時有利カウンタの値を2加算する(ステップS1610)。移行時有利カウンタの値が「0」である状況でステップS1610にて2加算されたのであれば有利なAT状態ST5への移行が確定したことになり、移行時有利カウンタの値が1以上である状況でステップS1610にて2加算されたのであれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことになる。
その後、移行時有利カウンタが2加算されたこと及び2加算後における移行時有利カウンタの値の情報を含む第2有利発生コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1611)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において当該第2有利発生コマンドを受信した場合、その他の処理(ステップS1513)にて、当該第2有利発生コマンドの情報に対応するテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。これにより、2加算後に移行時有利カウンタの値が「2」となった状況であれば有利なAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、2加算後に移行時有利カウンタの値が3以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
ステップS1605の処理を実行した場合、ステップS1606にて否定判定をした場合、ステップS1609の処理を実行した場合又はステップS1611の処理を実行した場合、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1612)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1612:YES)、主側RAM74の移行時有利カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS1613)。
移行時有利カウンタの値が1以上である場合(ステップS1613:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立したことを意味する。この場合、まず主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS1614)。その後、AT継続カウンタ74eへの設定処理を実行する(ステップS1615)。当該設定処理では、主側RAM74の移行時有利カウンタの値に対応する初期付与数を選択し、その選択した初期付与数を主側RAM74のAT継続カウンタ74eにセットする。具体的には、移行時有利カウンタの値が「1」であれば初期付与数として「200」を選択し、移行時有利カウンタの値が「2」であれば初期付与数として「300」を選択し、移行時有利カウンタの値が「3」であれば初期付与数として「400」を選択するというように、「200」を初期付与数の最低値として移行時有利カウンタの値が1増加する毎に初期付与数を「100」増加させる。これにより、移行時有利カウンタの値が大きい値であるほど、有利なAT状態ST5が発生することになる。
その後、主側RAM74のAT状態フラグに「1」をセットする(ステップS1616)。そして、AT状態ST5への移行が発生することを示すAT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1617)。演出側MPU92はAT移行コマンドを受信した場合、AT状態ST5への移行が発生することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
一方、主側RAM74の移行時有利カウンタの値が「0」である場合(ステップS1613:NO)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS1618)。当該設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。また、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS1619)。また、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示すボーナス終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1620)。演出側MPU92はボーナス終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図36は主側MPU72にて実行される本実施形態における入賞判定処理を示すフローチャートである。なお、入賞判定処理はリール制御処理(図17)のステップS512にて実行される。
今回のゲームで第1特殊リプレイ入賞(メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止)が成立している場合(ステップS1701:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4であれば(ステップS1702:YES)、第1特殊成立コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1703)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において第1特殊成立コマンドを受信した場合(ステップS1505:YES)、第1特殊成立用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1506)。これにより、第1特殊リプレイ入賞が成立したこと、すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST4においてインデックス値IV=17に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止結果に関係なく当該リール32L,32M,32Rの回転停止後に疑似ボーナス用処理(図35)のステップS1605にて主側MPU72から第1有利発生コマンドが演出側MPU92に送信されることに基づいて、1加算後に移行時有利カウンタの値が「1」となった状況であればAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、1加算後に移行時有利カウンタの値が2以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。また、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止結果に関係なく当該リール32L,32M,32Rの回転停止後に疑似ボーナス用処理(図35)のステップS1609にて主側MPU72から第1有利発生コマンドが演出側MPU92に送信されることに基づいて、1加算後に移行時有利カウンタの値が「1」となった状況であればAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、1加算後に移行時有利カウンタの値が2以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。また、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止結果に関係なく当該リール32L,32M,32Rの回転停止後に疑似ボーナス用処理(図35)のステップS1611にて主側MPU72から第2有利発生コマンドが演出側MPU92に送信されることに基づいて、2加算後に移行時有利カウンタの値が「2」となった状況であれば有利なAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、2加算後に移行時有利カウンタの値が3以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
これに対して、上記のとおり疑似ボーナス状態ST4において第1特殊リプレイ入賞が成立した場合にはメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことを示す赤7成立演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。この場合に、当該赤7成立演出は、上記AT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出よりも前に実行される。当該赤7成立演出が所定期間(例えば5秒)に亘って行われた後に、上記AT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が特定期間(例えば10秒)に亘って行われる。
また、疑似ボーナス状態ST4においてインデックス値IV=17に当選するとともに第1停止が右リール32Rであって各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知が実行されものの第1特殊リプレイ入賞が成立しなかった場合には、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されなかったことを示す演出が所定期間(例えば5秒)に亘って行われた後に、上記AT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が特定期間(例えば10秒)に亘って行われる。また、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選するとともに第1停止が右リール32Rであって各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知が実行されものの第1特殊リプレイ入賞が成立しなかった場合には、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されなかったことを示す演出が所定期間(例えば5秒)に亘って行われた後に、上記AT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が特定期間(例えば10秒)に亘って行われる。
入賞判定処理(図36)の説明に戻り、今回のゲームで第2特殊リプレイ入賞(メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止)が成立している場合(ステップS1705:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4の後半状況であれば(ステップS1706:YES、ステップS1708:YES)、第2特殊成立コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1709)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において第2特殊成立コマンドを受信した場合(ステップS1507:YES)、第2特殊成立用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1508)。これにより、第2特殊リプレイ入賞が成立したこと、すなわちメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止結果に関係なく当該リール32L,32M,32Rの回転停止後に疑似ボーナス用処理(図35)のステップS1611にて主側MPU72から第2有利発生コマンドが演出側MPU92に送信されることに基づいて、2加算後に移行時有利カウンタの値が「2」となった状況であれば有利なAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行され、2加算後に移行時有利カウンタの値が3以上となった状況であれば既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
これに対して、上記のとおり疑似ボーナス状態ST4において第2特殊リプレイ入賞が成立した場合にはメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことを示すBAR成立演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。この場合に、当該BAR成立演出は、上記有利なAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出よりも前に実行される。当該BAR成立演出が所定期間(例えば5秒)に亘って行われた後に、上記有利なAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が特定期間(例えば10秒)に亘って行われる。
また、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選するとともに第1停止が右リール32Rであって各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを示す報知が実行されものの第2特殊リプレイ入賞が成立しなかった場合には、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されなかったことを示す演出が所定期間(例えば5秒)に亘って行われた後に、上記有利なAT状態ST5への移行が確定したことを示す演出又は上記AT状態ST5がより有利なものとなったことを示す演出が特定期間(例えば10秒)に亘って行われる。
入賞判定処理(図36)の説明に戻り、今回のゲームで第1特殊リプレイ入賞が成立した場合であって(ステップS1701:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS1702:NO)、第1イレギュラーコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1704)。また、今回のゲームで第2特殊リプレイ入賞が成立した場合であって(ステップS1705:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS1706:NO)、第1イレギュラーコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1707)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において第1イレギュラーコマンドを受信した場合(ステップS1509:YES)、第1イレギュラー用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1510)。第1イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第1イレギュラー報知音としてリプレイ入賞が成立したことを遊技者に認識可能とさせる報知音が出力される。当該報知音の内容は、リプレイ入賞が成立したことを遊技者が認識可能であれば任意であるが、例えば「リプレイだよ。」という音声が出力される。
疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたとしても、再遊技の特典は付与されるものの再遊技の特典以外の利益は付与されない。この場合に、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合には第1イレギュラー報知音が出力されるようにすることで、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたものの再遊技の特典以外の利益は付与されないことを遊技者に認識させることが可能となる。
第1イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第1イレギュラー報知音が出力されるものの、上部ランプ61及び画像表示装置63では疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知は実行されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知が目立ち過ぎてしまわないようにすることが可能となる。
入賞判定処理(図36)の説明に戻り、今回のゲームで第2特殊リプレイ入賞が成立した場合であって(ステップS1705:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4の前半状況である場合(ステップS1706:YES、ステップS1708:NO)、第2イレギュラーコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1710)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において第2イレギュラーコマンドを受信した場合(ステップS1511:YES)、第2イレギュラー用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1512)。第2イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第2イレギュラー報知音として、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせる報知音が出力される。当該報知音の内容は、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者が認識可能であれば任意であるが、例えば「赤7成立と同じだよ。」という音声が出力される。
疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたとしても、再遊技の特典が付与されるとともに主側RAM74の移行時有利カウンタの値が1加算されるだけで、移行時有利カウンタの値が2加算されるわけではない。この場合に、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合には第2イレギュラー報知音が出力されるようにすることで、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたものの、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同じ利益のみが付与されることを遊技者に認識させることが可能となる。
第2イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第2イレギュラー報知音が出力されるものの、上部ランプ61及び画像表示装置63では疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知は実行されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知が目立ち過ぎてしまわないようにすることが可能となる。
なお、入賞判定処理(図36)では上記各種処理以外にもその他の処理を実行する(ステップS1711)。その他の処理では、今回のゲームにおける入賞結果に対応する処理のうちステップS1701~ステップS1710以外の処理を実行する。
次に、各遊技状態において第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が成立した場合における動作内容について、図37のタイムチャートを参照しながら説明する。図37(a)は1ゲームの実行期間を示し、図37(b)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図37(c)は疑似ボーナス状態ST4の後半状況である期間を示し、図37(d)は役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選したタイミングを示し、図37(e)は役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選したタイミングを示し、図37(f)は第1停止が右リール32Rであって各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知(以下、赤7報知という)が画像表示装置63にて行われている期間を示し、図37(g)は第1停止が右リール32Rであって各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを示す報知(以下、BAR報知という)が画像表示装置63にて行われている期間を示し、図37(h)はメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたタイミングを示し、図37(i)はメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたタイミングを示し、図37(j)はスピーカ62から第1イレギュラー報知音が出力されている期間を示し、図37(k)はスピーカ62から第2イレギュラー報知音が出力されている期間を示す。
まず疑似ボーナス状態ST4の前半状況である場合について説明する。
図37(b)及び図37(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4の前半状況において、t1のタイミングで図37(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、図37(d)に示すように役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選するため、当該t1のタイミングで図37(f)に示すように赤7報知が開始される。そして、当該赤7報知に従って右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rが停止されるとともにメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されることにより、t2のタイミングで図37(h)に示すように第1特殊リプレイ入賞が成立する。すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。これにより、疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することを遊技者に認識させることが可能となる。
その後、t3のタイミングで図37(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、図37(e)に示すように役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選する。現状は疑似ボーナス状態ST4の前半状況であるため、当該t3のタイミングで図37(f)に示すように赤7報知が開始される。そして、当該赤7報知に従って右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rが停止されるとともにメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されることにより、t4のタイミングで図37(h)に示すように第1特殊リプレイ入賞が成立する。すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。これにより、既に移行が確定しているAT状態ST5がより有利なものとなったことを遊技者に認識させることが可能となる。
その後、t5のタイミングで図37(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、図37(e)に示すように役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選する。現状は疑似ボーナス状態ST4の前半状況であるため、当該t5のタイミングで図37(f)に示すように赤7報知が開始される。但し、当該赤7報知に従わずに、右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rを停止させるもののメインラインML上に「BAR」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されることにより、t6のタイミングで図37(i)に示すように第2特殊リプレイ入賞が成立する。すなわちメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。この場合、t6のタイミング~t7のタイミングに亘って図37(k)に示すようにスピーカ62から第2イレギュラー報知音として「赤7成立と同じだよ。」という音声が出力される。これにより、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたものの、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同じ利益のみが付与されることを遊技者に認識させることが可能となる。
次に、疑似ボーナス状態ST4の後半状況である場合について説明する。
図37(b)及び図37(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4の後半状況において、t8のタイミングで図37(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、図37(e)に示すように役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選する。現状は疑似ボーナス状態ST4の後半状況であるため、当該t8のタイミングで図37(g)に示すようにBAR報知が開始される。そして、当該BAR報知に従って右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rが停止されるとともにメインラインML上に「BAR」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されることにより、t9のタイミングで図37(i)に示すように第2特殊リプレイ入賞が成立する。すなわちメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。これにより、より有利なAT状態ST5が発生することを遊技者に認識させることが可能となる。
次に、疑似ボーナス状態ST4ではない場合について説明する。
図37(b)に示すように疑似ボーナス状態ST4ではない状況において、t10のタイミングで図37(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、図37(d)に示すように役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選する。但し、疑似ボーナス状態ST4ではない状況であるため図37(f)に示すように赤7報知は開始されない。赤7報知が実行されていない状況ではあるものの右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rが停止されるとともにメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されることにより、t11のタイミングで図37(h)に示すように第1特殊リプレイ入賞が成立する。すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。この場合、t11のタイミング~t12のタイミングに亘って図37(j)に示すようにスピーカ62から第1イレギュラー報知音として「リプレイだよ。」という音声が出力される。これにより、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたものの、再遊技の特典以外の利益は付与されないことを遊技者に認識させることが可能となる。
その後、図37(b)に示すように疑似ボーナス状態ST4ではない状況において、t13のタイミングで図37(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、図37(e)に示すように役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選する。但し、疑似ボーナス状態ST4ではない状況であるため図37(f)に示すように赤7報知が開始されることはなく、さらに図37(g)に示すようにBAR報知が開始されることもない。BAR報知が実行されていない状況ではあるものの右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rが停止されるとともにメインラインML上に「BAR」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されることにより、t14のタイミングで図37(i)に示すように第2特殊リプレイ入賞が成立する。すなわちメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。この場合、t14のタイミング~t15のタイミングに亘って図37(j)に示すようにスピーカ62から第1イレギュラー報知音として「リプレイだよ。」という音声が出力される。これにより、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたものの、再遊技の特典以外の利益は付与されないことを遊技者に認識させることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
インデックス値IV=17に第1特殊リプレイ当選データが設定されているとともにインデックス値IV=18に第1特殊リプレイ当選データ及び第2特殊リプレイ当選データが設定されている。疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてはインデックス値IV=17又は18に当選した場合にメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させるための報知が行われる。一方、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてはインデックス値IV=18に当選した場合にメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させるための報知が行われる。これにより、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させるためのインデックス値IV=18を利用して、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止する確率を高くすることが可能となる。
インデックス値IV=17に当選した場合、右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44を停止操作すると、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態であってもメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されてしまう。疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたとしても遊技者に再遊技以外の利益は付与されない。この場合にインデックス値IV=18に第1特殊リプレイ当選データが設定されていない状況において疑似ボーナス状態ST4の前半状況にてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される確率を同一のものとしようとすると、インデックス値IV=17の当選確率を高くする必要が生じるが、インデックス値IV=17の当選確率を高くすると、それだけ疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される確率が高くなってしまう。これに対して、上記のようにインデックス値IV=18に第2特殊リプレイ当選データだけではなく第1特殊リプレイ当選データを設定するとともに疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合にはメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させるための報知が行われるようにすることで、インデックス値IV=17の当選確率が高くなり過ぎてしまわないようにしながら、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される確率を所定の確率とすることが可能となる。
右リール32Rにおいては「赤7」図柄と「BAR」図柄との間には最大スベリ数分の図柄数である4図柄よりも多い数の図柄が存在している。したがって、インデックス値IV=18に当選した場合において第1特殊リプレイ入賞を成立させることを狙って右リール32RのメインラインML上に「赤7」図柄が停止するように右ストップボタン44を停止操作した場合には、メインラインML上に「BAR」図柄が停止することはなく、「BAR」図柄が停止しないことで第2特殊リプレイ入賞が成立することはない。また、インデックス値IV=18に当選した場合において第2特殊リプレイ入賞を成立させることを狙って右リール32RのメインラインML上に「BAR」図柄が停止するように右ストップボタン44を停止操作した場合には、メインラインML上に「赤7」図柄が停止することはなく、「赤7」図柄が停止しないことで第1特殊リプレイ入賞が成立することはない。つまり、インデックス値IV=18に当選した場合において右リール32Rが第1停止された場合、第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞が通常リプレイ入賞よりも優先されるように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる構成において、当該停止制御において第1特殊リプレイ入賞と第2特殊リプレイ入賞との間での優先度が設定されておらず、遊技者によるストップボタン42~44の操作タイミングによって第1特殊リプレイ入賞及び第2特殊リプレイ入賞のうちいずれを成立させるのかを選択することが可能となる。これにより、インデックス値IV=18に当選した場合、疑似ボーナス状態ST4の前半状況ではメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させるための報知を行い、疑似ボーナス状態ST4の後半状況ではメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させるための報知を行うことで、インデックス値IV=18に第1特殊リプレイ当選データ及び第2特殊リプレイ当選データが設定された構成において、各状況に適した図柄の組合せがメインラインML上に停止表示されるようにすることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてインデックス値IV=17又は18に当選してメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたとしても、再遊技の特典は付与されるものの再遊技の特典以外の利益は付与されない。この場合に、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合には第1イレギュラー報知音が出力されるようにすることで、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたものの再遊技の特典以外の利益は付与されないことを遊技者に認識させることが可能となる。
特に、第1イレギュラー報知音では再遊技の特典が付与されたことを示す「リプレイだよ。」という音声が出力される。これにより、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてインデックス値IV=17又は18に当選してメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたとしても、再遊技の特典のみが付与されたことを遊技者に認識させることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてインデックス値IV=17又は18に当選した場合に右リール32Rが第1停止されたものの、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されなかった場合には第1イレギュラー報知音が出力されない。これにより、第1イレギュラー報知音の出力が過剰に実行されてしまわないようにすることが可能となる。
第1イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第1イレギュラー報知音が出力されるものの、上部ランプ61及び画像表示装置63では疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知は実行されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4ではない遊技状態においてメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ又は「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知が目立ち過ぎてしまわないようにすることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4の前半状況において第2特殊リプレイ入賞が成立した場合、スピーカ62から第2イレギュラー報知音として、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせる報知音が出力される。当該報知音の内容は、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者が認識可能であれば任意であるが、例えば「赤7成立と同じだよ。」という音声が出力される。疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたとしても、再遊技の特典が付与されるとともに主側RAM74の移行時有利カウンタの値が1加算されるだけで、移行時有利カウンタの値が2加算されるわけではない。この場合に、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合には第2イレギュラー報知音が出力されるようにすることで、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたものの、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合と同じ利益のみが付与されることを遊技者に認識させることが可能となる。
第2イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第2イレギュラー報知音が出力されるものの、上部ランプ61及び画像表示装置63では疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知は実行されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知が目立ち過ぎてしまわないようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では入賞判定処理の処理構成が上記第2の実施形態と相違している。以下、上記第2の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第2の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図38は主側MPU72にて実行される本実施形態における入賞判定処理を示すフローチャートである。
第2特殊リプレイ入賞が成立した場合(ステップS1807:YES)におけるステップS1808~ステップS1812の処理内容及びステップS1813のその他の処理の処理内容は、上記第2の実施形態における入賞判定処理(図36)のステップS1706~ステップS1711と同一である。また、疑似ボーナス状態ST4ではない状況において第1特殊リプレイ入賞が成立した場合(ステップS1801:YES、ステップS1802:NO)におけるステップS1803の処理内容は、上記第2の実施形態における入賞判定処理(図36)のステップS1704と同一である。
疑似ボーナス状態ST4において第1特殊リプレイ入賞(メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止)が成立している場合(ステップS1801:YES、ステップS1802:YES)、現状が疑似ボーナス状態ST4の後半状況であって今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選したか否かを判定する(ステップS1804)。現状が疑似ボーナス状態ST4の前半状況である場合又は今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選している場合(ステップS1804:NO)、第1特殊成立コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1805)。演出側MPU92は演出制御処理(図34)において第1特殊成立コマンドを受信した場合(ステップS1505:YES)、第1特殊成立用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS1506)。これにより、第1特殊リプレイ入賞が成立したこと、すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
現状が疑似ボーナス状態ST4の後半状況であって今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選している場合(ステップS1804:YES)、第1停止が右リール32Rであって各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを示すBAR報知が行われているにも関わらず、右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されたことで、第1特殊リプレイ入賞が成立したこと、すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことを意味する。この場合、第3イレギュラーコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1806)。
演出側MPU92は第3イレギュラーコマンドを受信した場合、第3イレギュラー用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。第3イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第3イレギュラー報知音として、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせる報知音が出力される。当該報知音の内容は、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者が認識可能であれば任意であるが、例えば「BAR成立と同じだよ。」という音声が出力される。
上記構成によれば、疑似ボーナス状態ST4の後半状況において役の抽選処理(図13)においてインデックス値IV=18に当選してBAR報知が行われているにも関わらず、右リール32Rを第1停止させるとともに各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に「赤7」図柄を狙ってストップボタン42~44が停止操作されたことで、第1特殊リプレイ入賞が成立した場合、すなわちメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示された場合、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合と同一の利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせる第3イレギュラー報知音が出力される。これにより、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたものの、メインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示された場合と同じ利益が付与されることを遊技者に認識させることが可能となる。
第3イレギュラー用テーブルが読み出された場合、スピーカ62から第3イレギュラー報知音が出力されるものの、上部ランプ61及び画像表示装置63では疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選したにも関わらずメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知は実行されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選したにも関わらずメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されたことに対応する報知が目立ち過ぎてしまわないようにすることが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態ではAT状態ST5の遊技内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図39は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時のAT状態用処理は既に説明したとおりゲーム開始時の有利状態用処理(図22)におけるステップS904にて実行される。
主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1901:NO)、主側RAM74に設けられた上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで現状が上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS1902)。上乗せ期間とは、AT状態ST5における上乗せ期間ではない状況よりも当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が増加し易くなる期間のことである。上乗せ期間カウンタは、現状が上乗せ期間であるか否か及び上乗せ期間である場合には当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS1902:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS1903:YES)、上乗せ期間への移行抽選処理を実行する(ステップS1904)。上乗せ期間への移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、上乗せ期間に移行させるか否かを抽選により決定する。
上乗せ期間には第1上乗せ期間と第2上乗せ期間とが存在している。第2上乗せ期間は第1上乗せ期間よりもAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を増加させる期待値が高く設定されている。したがって、第1上乗せ期間及び第2上乗せ期間はいずれもAT状態ST5における上乗せ期間ではない状況よりも遊技者にとって有利であるが、さらに第2上乗せ期間の方が第1上乗せ期間よりも遊技者にとって有利となる。
上乗せ期間への移行抽選処理について具体的には、インデックス値IV=11に当選している場合には、8%の確率で第1上乗せ期間への移行当選となり、2%の確率で第2上乗せ期間への移行当選となり、90%の確率で外れとなる。インデックス値IV=12に当選している場合には、4%の確率で第1上乗せ期間への移行当選となり、1%の確率で第2上乗せ期間への移行当選となり、95%の確率で外れとなる。インデックス値IV=13に当選している場合には、30%の確率で第1上乗せ期間への移行当選となり、10%の確率で第2上乗せ期間への移行当選となり、60%の確率で外れとなる。インデックス値IV=14に当選している場合には、25%の確率で第1上乗せ期間への移行当選となり、5%の確率で第2上乗せ期間への移行当選となり、70%の確率で外れとなる。インデックス値IV=15に当選している場合には、8%の確率で第1上乗せ期間への移行当選となり、2%の確率で第2上乗せ期間への移行当選となり、90%の確率で外れとなる。
上乗せ期間への移行抽選処理にて第1上乗せ期間への移行当選となった場合(ステップS1905:YES)、主側RAM74に設けられた第1上乗せ当選フラグに「1」をセットする(ステップS1906)。第1上乗せ当選フラグは第1上乗せ期間への移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、第1上乗せ期間の当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1907)。演出側MPU92は第1上乗せ期間の当選コマンドを受信した場合、第1上乗せ期間への移行当選となったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
上乗せ期間への移行抽選処理にて第2上乗せ期間への移行当選となった場合(ステップS1905:NO、ステップS1908:YES)、主側RAM74に設けられた第2上乗せ当選フラグに「1」をセットする(ステップS1909)。第2上乗せ当選フラグは第2上乗せ期間への移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、第2上乗せ期間の当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1910)。演出側MPU92は第2上乗せ期間の当選コマンドを受信した場合、第2上乗せ期間への移行当選となったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
なお、上乗せ期間への移行抽選処理にて外れとなった場合(ステップS1905:NO、ステップS1908:NO)、その他の処理を実行する(ステップS1911)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理(図24)のステップS1103~ステップS1118に対応する処理を実行する。
図40は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるAT用処理を示すフローチャートである。AT用処理は遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS606にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、AT用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74のベット数設定カウンタの値が「3」である場合(ステップS2001:YES)、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、現状が第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS2002)。上乗せ期間カウンタの値が「0」であり第1上乗せ期間及び第2上乗せ期間のいずれでもない場合(ステップS2002:YES)、主側RAM74の第1上乗せ当選フラグ及び第2上乗せ当選フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2003)。
第1上乗せ当選フラグ及び第2上乗せ当選フラグのいずれかに「1」がセットされている場合(ステップS2003:YES)、主側RAM74の上乗せ期間カウンタに「10」をセットする(ステップS2004)。これにより、上乗せ期間となる。また、上乗せ期間の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2005)。この場合、第1上乗せ当選フラグに「1」がセットされているのであれば第1上乗せ期間であることを示す情報が上乗せ期間の開始コマンドに含まれ、第2上乗せ当選フラグに「1」がセットされているのであれば第2上乗せ期間であることを示す情報が上乗せ期間の開始コマンドに含まれる。演出側MPU92は、第1上乗せ期間の情報を含む上乗せ期間の開始コマンドを受信した場合、第1上乗せ期間に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにし、第2上乗せ期間の情報を含む上乗せ期間の開始コマンドを受信した場合、第2上乗せ期間に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上である場合(ステップS2002:NO)、上乗せ期間カウンタの値を1減算する(ステップS2006)。そして、その1減算後における上乗せ期間カウンタの値が「0」である場合(ステップS2007:YES)、主側RAM74の第1上乗せ当選フラグ及び第2上乗せ当選フラグのそれぞれを「0」クリアする(ステップS2008)。また、上乗せ期間の終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2009)。演出側MPU92は、上乗せ期間の終了コマンドを受信した場合、上乗せ期間が終了することに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
ステップS2003にて否定判定をした場合、ステップS2005の処理を実行した場合、ステップS2007にて否定判定をした場合又はステップS2009の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップS2010)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるAT用処理(図25)のステップS1202~ステップS1215に対応する処理を実行する。この場合、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上である場合、すなわち第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間である場合、ステップS1204におけるAT継続カウンタ74eの減算処理を実行しない。これにより、第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間においてはAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が減少しないことになる。
ゲーム開始時のAT状態用処理(図39)の説明に戻り、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上である場合、すなわち第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間である場合(ステップS1902:YES)、上乗せ期間用処理を実行する(ステップS1912)。図41は上乗せ期間用処理を示すフローチャートである。
主側RAM74の第2上乗せ当選フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2101:NO)、現状の上乗せ期間が第1上乗せ期間であることを意味するため、主側ROM73から第1上乗せ期間用の抽選テーブルを読み出す(ステップS2102)。一方、主側RAM74の第2上乗せ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2101:YES)、現状の上乗せ期間が第2上乗せ期間であることを意味するため、主側ROM73から主側RAM74に第2上乗せ期間用の抽選テーブルを読み出す(ステップS2103)。
ステップS2102又はステップS2103の処理を実行した場合、上乗せ期間用の上乗せ抽選処理を実行する(ステップS2104)。当該上乗せ抽選処理では主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから抽選用数値情報を取得し、その取得した抽選用数値情報をステップS2102又はステップS2103にて主側RAM74に読み出した抽選テーブルに対して照合する。上乗せ期間用の上乗せ抽選処理では外れとなることはなく、10枚以上の付与数が選択される。
その後、上乗せ期間用の上乗せ抽選処理(ステップS2104)にて選択された付与数を、主側RAM74のAT継続カウンタ74eに加算する(ステップS2105)。また、その加算した付与数の情報を含む上乗せ期間中コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2106)。演出側MPU92は上乗せ期間中コマンドを受信した場合、今回加算された付与数を遊技者に認識可能とさせる演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図42は第1上乗せ期間用の抽選テーブルを参照して上乗せ期間用の上乗せ抽選処理(ステップS2104)が実行された場合における付与数の選択態様、及び第2上乗せ期間用の抽選テーブルを参照して上乗せ期間用の上乗せ抽選処理(ステップS2104)が実行された場合における付与数の選択態様を説明するための説明図である。
図42に示すように第1上乗せ期間では各ゲームにおいて、25%の確率で10枚の付与数が選択され、25%の確率で20枚の付与数が選択され、10%の確率で30枚の付与数が選択され、10%の確率で40枚の付与数が選択され、10%の確率で50枚の付与数が選択され、10%の確率で60枚の付与数が選択され、5%の確率で80枚の付与数が選択され、5%の確率で100枚の付与数が選択される。この場合、役の抽選処理(図13)にて当選確率が低いインデックス値IVが当選したゲームの方が、多い付与数が選択され易くなるように第1上乗せ期間用の抽選テーブルが設定されている。第1上乗せ期間においては選択され得る付与数はいずれも「2」の倍数となっている。
図42に示すように第2上乗せ期間では各ゲームにおいて、20%の確率で60枚の付与数が選択され、20%の確率で80枚の付与数が選択され、10%の確率で100枚の付与数が選択され、10%の確率で120枚の付与数が選択され、10%の確率で140枚の付与数が選択され、10%の確率で160枚の付与数が選択され、10%の確率で180枚の付与数が選択され、10%の確率で200枚の付与数が選択される。この場合、役の抽選処理(図13)にて当選確率が低いインデックス値IVが当選したゲームの方が、多い付与数が選択され易くなるように第2上乗せ期間用の抽選テーブルが設定されている。第2上乗せ期間においては選択され得る付与数はいずれも「4」の倍数となっている。また、各ゲームにおいて選択される付与数の期待値及び上乗せ期間の全体で付与される付与数の期待値は、第2上乗せ期間の方が第1上乗せ期間よりも高くなっている。
次に、第1上乗せ期間及び第2上乗せ期間において画像表示装置63にて実行される演出の実行内容について説明する。
図43(a)~図43(c)は第1上乗せ期間において画像表示装置63にて実行される演出の実行内容を説明するための説明図である。
第1上乗せ期間においては図43(a)~図43(c)に示すように画像表示装置63の表示面は左右に2分割される。この2分割された左側領域A1及び右側領域A2は略同一の形状及びサイズとなっている。左側領域A1及び右側領域A2においてはそれぞれ演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23が行われるが、これら演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23の内容は左側領域A1と右側領域A2とで同一となっている。具体的には、図43(a)では左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれで演出用の動画表示G21が行われているが、これら演出用の動画表示G21の内容は左側領域A1と右側領域A2とで同一となっている。また、図43(b)では左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれで演出用の動画表示G22が行われているが、これら演出用の動画表示G22の内容は左側領域A1と右側領域A2とで同一となっている。また、図43(c)では左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれで付与数報知表示G23が行われているが、これら付与数報知表示G23の内容は左側領域A1と右側領域A2とで同一となっている。
図43(c)に示す付与数報知表示G23について詳細には、左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれにおいて付与数報知表示G23として「+40枚」の画像が表示されている。これは第1上乗せ期間におけるゲームにおいて80枚の付与数が付与されたことを示している。既に説明したとおり第1上乗せ期間においては選択され得る付与数はいずれも「2」の倍数となっている。したがって、第1上乗せ期間において選択された付与数がいずれであっても、その付与数を「2」で除算した商の付与数に対応する付与数報知表示G23を左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれで行うことが可能となる。
第1上乗せ期間では画像表示装置63の表示面が2分割された左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれで同一の演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23が行われる構成において、これら左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない各種情報表示G31~G35が行われる。具体的には、図43(a)~図43(c)に示すように第1上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を報知するための残り継続ゲーム数画像G31は左側領域A1のみに表示される。また、AT状態ST5において獲得した遊技媒体数を報知するための獲得数表示画像G32及びAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を報知するための残付与数表示画像G33は右側領域A2のみに表示される。
AT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には第1ベル入賞又は第2ベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることとなるが、図43(a)に示すように当該停止順序を報知するための停止順報知画像G34は左側領域A1及び右側領域A2の分割に関係なく左側領域A1及び右側領域A2の境界を跨いで表示される。また、画像表示装置63における動画表示の内容を変更、追加又は進行させる契機を発生させるために演出用操作装置121(図45参照)が操作されることがあるが、図43(b)に示すように当該演出用操作装置121の操作を促すための操作報知画像G35は左側領域A1及び右側領域A2の分割に関係なく左側領域A1及び右側領域A2の境界を跨いで表示される。演出用操作装置121はスロットマシン10の前面部に設けられている。図43(b)に示すように操作報知画像G35が表示されている状況は演出用操作装置121の操作が有効である操作有効期間であり、当該操作有効期間において演出用操作装置121が操作された場合、それを契機として、図43(c)に示すように左側領域A1及び右側領域A2に付与数報知表示G23が行われる。
図44(a)~図44(c)は第2上乗せ期間において画像表示装置63にて実行される演出の実行内容を説明するための説明図である。
第2上乗せ期間においては図44(a)~図44(c)に示すように画像表示装置63の表示面は上下左右に4分割される。この4分割された左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14は略同一の形状及びサイズとなっている。左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14においてはそれぞれ演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43が行われるが、これら演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43の内容は左上側領域A11と右上側領域A12と左下側領域A13と右下側領域A14とで同一となっている。具体的には、図44(a)では左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれで演出用の動画表示G41が行われているが、これら演出用の動画表示G41の内容は左上側領域A11と右上側領域A12と左下側領域A13と右下側領域A14とで同一となっている。また、図44(b)では左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれで演出用の動画表示G42が行われているが、これら演出用の動画表示G42の内容は左上側領域A11と右上側領域A12と左下側領域A13と右下側領域A14とで同一となっている。また、図44(c)では左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれで付与数報知表示G43が行われているが、これら付与数報知表示G43の内容は左上側領域A11と右上側領域A12と左下側領域A13と右下側領域A14とで同一となっている。
図44(c)に示す付与数報知表示G43について詳細には、左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれにおいて付与数報知表示G43として「+50枚」の画像が表示されている。これは第2上乗せ期間におけるゲームにおいて200枚の付与数が付与されたことを示している。既に説明したとおり第2上乗せ期間においては選択され得る付与数はいずれも「4」の倍数となっている。したがって、第2上乗せ期間において選択された付与数がいずれであっても、その付与数を「4」で除算した商の付与数に対応する付与数報知表示G43を左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれで行うことが可能となる。
第2上乗せ期間では画像表示装置63の表示面が4分割された左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれで同一の演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43が行われる構成において、これら左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない各種情報表示G31~G35が行われる。具体的には、図44(a)~図44(c)に示すように第2上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を報知するための残り継続ゲーム数画像G31は左上側領域A11のみに表示される。また、AT状態ST5において獲得した遊技媒体数を報知するための獲得数表示画像G32及びAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を報知するための残付与数表示画像G33は右上側領域A12のみに表示される。
AT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には第1ベル入賞又は第2ベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることとなるが、図44(a)に示すように当該停止順序を報知するための停止順報知画像G34は左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14の分割に関係なく左下側領域A13及び右下側領域A14の境界を跨いで表示される。また、画像表示装置63における動画表示の内容を変更、追加又は進行させる契機を発生させるために演出用操作装置121(図45参照)が操作されることがあるが、図44(b)に示すように当該演出用操作装置121の操作を促すための操作報知画像G35は左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14の分割に関係なく左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14の境界を跨いで表示される。演出用操作装置121はスロットマシン10の前面部に設けられている。図44(b)に示すように操作報知画像G35が表示されている状況は演出用操作装置121の操作が有効である操作有効期間であり、当該操作有効期間において演出用操作装置121が操作された場合、それを契機として、図44(c)に示すように左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14に付与数報知表示G43が行われる。
上記のような第1上乗せ期間及び第2上乗せ期間における画像表示を可能とするための電気的構成について、図45のブロック図を参照しながら説明する。
演出制御装置90の演出制御基板91には、図45に示すように、演出側MPU92以外にも、メモリモジュール101と、VRAM102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)103とが搭載されている。
演出側MPU92は、演出制御装置90においてメイン制御部としての機能を有しており、制御プログラム等の読み出し、解釈及び実行を行う。詳細には、演出側MPU92は演出制御基板91に搭載された入力ポート104に対してバスを介して接続されており、主側MPU72から送信された各種コマンドは入力ポート104を通じて演出側MPU92に入力される。なお、演出側MPU92において主側MPU72からコマンドを受信するとは、主側MPU72からコマンドを直接受信する構成に限定されることはなく、中継基板に中継されたコマンドを受信する構成も含まれる。
演出側MPU92は、バスを介してVDP103と接続されており、主側MPU72から受信したコマンドに基づいて、画像表示装置63に画像信号を出力させる描画指示を行う。VDP103は、演出側MPU92からの描画指示に基づき、メモリモジュール101に記憶されている画像データをVRAM102に読み出し、その読み出した画像データを用いて、具体的には加工することにより、画像表示装置63に対して描画を行う画像生成デバイスであり、画像表示装置63において液晶表示部63aを駆動制御するように組み込まれた画像処理デバイス63bを操作する一種の描画回路である。VDP103はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。
メモリモジュール101は、画像表示装置63に表示される図柄やキャラクタなどのスプライトデータ、背景データ、及び動画像データなどを含む各種画像データを予め記憶している。当該メモリモジュール101は、記憶保持に外部からの電力供給が不要な不揮発性の半導体メモリを有している。また、当該メモリモジュール101は、スロットマシン10の使用に際して読み出し専用のメモリ(ROM)として用いられる。
ここで、各スプライトデータは、キャラクタの外形や模様を規定するビットマップ形式データと、ビットマップ画像の各ピクセルでの表示色を決定する際に参照されるカラーパレットテーブルとの組合せを少なくとも含んでいる。背景データは、静止画像データが圧縮された状態のJPEG形式データとして記憶保持されている。動画像データは、複数の静止画像データが圧縮された状態のMPEG形式データとして記憶保持されている。
VRAM102は、画像表示装置63に対して画像出力を行うために必要な各種データを一時的に記憶しておくための記憶手段である。VRAM102は、記憶保持に外部からの電力供給が必要な揮発性の半導体メモリを有してなり、詳細には当該半導体メモリとしてSDRAMが用いられている。なお、記憶容量は2Gビットであるが、かかる記憶容量は演出制御装置90における制御が良好に実行されるのであれば任意である。VRAM102は、スロットマシン10の使用に際して、読み書き両用として用いられる。
VRAM102は展開用バッファ105を備えている。展開用バッファ105には、VDP103からメモリモジュール101へのデータ転送指示に基づき、当該メモリモジュール101から画像データが転送される。また、VRAM102には、VDP103により描画データが作成されるフレームバッファ106が設けられている。なお、VRAM102がVDP103に内蔵されていてもよい。
VDP103について詳細に説明する。VDP103は、制御部111と、レジスタ112と、動画デコーダ113と、表示回路114とを備えている。また、これら各回路はバスを介して相互に接続されているとともに、演出側MPU92用のI/F115及びVRAM102用のI/F116と接続されている。
VDP103は、演出側MPU92から送信された描画指示情報としての描画リストをレジスタ112に記憶させる。レジスタ112に描画リストが記憶されることにより、制御部111では描画リストに従ったプログラムが起動されて予め定められた処理が実行される。なお、制御部111が動作するための制御プログラムの全てが描画リストにより提供される構成としてもよく、制御プログラムを予め記憶したメモリを制御部111に内蔵させ、当該制御プログラムと描画リストの内容とによって制御部111が所定の処理を実行する構成としてもよい。また、メモリモジュール101から制御プログラムを事前に読み出す構成としてもよい。
上記処理として制御部111は、メモリモジュール101に記憶されている画像データをVRAM102の展開用バッファ105に読み出す。また、制御部111は、展開用バッファ105に読み出された画像データを用いて(又は加工することにより)、フレームバッファ106に1フレーム分の描画データを作成する。1フレーム分の描画データとは、予め定められた更新タイミングで画像表示装置63の表示面における画像が更新される構成において、一の更新タイミングにおける画像を表示させるために必要なデータのことをいう。
フレームバッファ106には、複数のフレーム領域106a,106bが設けられている。具体的には、第1フレーム領域106aと第2フレーム領域106bとが設けられている。これら各フレーム領域106a,106bは、それぞれ1フレーム分の描画データを記憶可能な容量に設定されている。具体的には、各フレーム領域106a,106bにはそれぞれ、液晶表示部63a(すなわち表示面)のドット(画素)に所定の倍率で対応させた多数の単位エリアが含まれている。各単位エリアは、いずれの色を表示するかを特定するためのデータを格納可能な記憶容量を有している。より詳細には、フルカラー方式が採用されており、各ドットにおいてR(赤),G(緑),B(青)のそれぞれに256色の設定が可能となっている。これに対応させて、各単位エリアにおいては、RGB各色に1バイト(8ビット)が割り当てられている。つまり、各単位エリアは、少なくとも3バイトの記憶容量を有している。
フレームバッファ106に第1フレーム領域106a及び第2フレーム領域106bが設けられていることにより、一方のフレーム領域に作成された描画データを用いて画像表示装置63への描画が実行されている状況において、他のフレーム領域に対して今後用いられる描画データの作成が実行される。つまり、フレームバッファ106として、ダブルバッファ方式が採用されている。
表示回路114では、第1フレーム領域106a又は第2フレーム領域106bに作成された描画データに基づいて液晶表示部63aの各ドットに対応した画像信号が生成され、その画像信号が、表示回路114に接続された出力ポート107を介して画像表示装置63に出力される。詳細には、出力対象のフレーム領域106a,106bから表示回路114へ描画データが転送される。その転送された描画データは画像表示装置63の解像度に対応したものとなるように、図示しないスケーラにより解像度調整が行われて階調データに変換される。そして、当該階調データに基づいて画像表示装置63の各ドットに対応した画像信号が生成されて出力される。また、動画デコーダ113では、VRAM102の展開用バッファ105に転送された動画像データのデコードを実行する。
次に、第1上乗せ期間及び第2上乗せ期間における画像表示を可能とするための処理構成について説明する。図46は演出側MPU92にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒)で繰り返し実行される。
まず上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行するために使用されるデータを設定するための演出設定処理を実行する(ステップS2201)。その後、演出設定処理にて設定されたデータに基づきVDP103に描画リストを出力するための表示制御処理(ステップS2202)、演出設定処理にて設定されたデータに基づき上部ランプ61の発光制御を行うための発光制御処理(ステップS2203)、及び演出設定処理にて設定されたデータに基づきスピーカ62の音出力制御を行うための音出力制御処理(ステップS2204)を実行する。また、ポインタ更新処理を実行する(ステップS2205)。ポインタ更新処理では、演出設定処理にて演出側RAM94に読み出されたテーブルのポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。
図47はタイマ割込み処理(図46)におけるステップS2201の演出設定処理のうち上乗せ期間に関する処理を行うための上乗せ期間用の演出設定処理を示すフローチャートである。
主側MPU72から第1上乗せ期間の当選コマンドを受信している場合(ステップS2301:YES)、第1当選対応テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS2302)。当該第1当選対応テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第1上乗せ期間に当選したことに対応する発光演出が行われ、スピーカ62において第1上乗せ期間に当選したことに対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において第1上乗せ期間に当選したことに対応する表示演出が行われる。その後、演出側RAM94に設けられた第1上乗せ演出フラグに「1」をセットする(ステップS2303)。第1上乗せ演出フラグは、第1上乗せ期間に当選したことを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
主側MPU72から第2上乗せ期間の当選コマンドを受信している場合(ステップS2304:YES)、第2当選対応テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS2305)。当該第2当選対応テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第2上乗せ期間に当選したことに対応する発光演出が行われ、スピーカ62において第2上乗せ期間に当選したことに対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において第2上乗せ期間に当選したことに対応する表示演出が行われる。その後、演出側RAM94に設けられた第2上乗せ演出フラグに「1」をセットする(ステップS2306)。第2上乗せ演出フラグは、第2上乗せ期間に当選したことを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
主側MPU72から上乗せ期間の開始コマンドを受信している場合(ステップS2307:YES)、期間開始テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS2308)。この場合、第1上乗せ期間が新たに開始される場合には第1上乗せ期間に対応する期間開始テーブルを読み出し、第2上乗せ期間が新たに開始される場合には第2上乗せ期間に対応する期間開始テーブルを読み出す。当該期間開始テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間に対応する表示演出が行われる。その後、演出側RAM94に設けられた上乗せ期間フラグに「1」をセットする(ステップS2309)。上乗せ期間フラグは第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間に対応する演出を実行している状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
主側MPU72から上乗せ期間中コマンドを受信している場合(ステップS2310:YES)、当該上乗せ期間中コマンドに含まれる情報から今回選択された付与数を把握する(ステップS2311)。その後、演出側RAM94の第1上乗せ演出フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2312:YES)、第1上乗せ演出テーブルの読み出し処理を実行する(ステップS2313)。演出側ROM93には第1上乗せ期間において選択され得る付与数(図42参照)のそれぞれに対して複数種類の第1上乗せ演出テーブルが予め記憶されている。第1上乗せ演出テーブルの読み出し処理では、ステップS2311にて把握した付与数に対応する第1上乗せ演出テーブル群の中から今回利用する第1上乗せ演出テーブルを抽選により決定する。そして、その決定した種類の第1上乗せ演出テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該第1上乗せ演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第1上乗せ期間における1ゲーム分の発光演出が行われ、スピーカ62において第1上乗せ期間における1ゲーム分の音出力演出が行われ、画像表示装置63において第1上乗せ期間における1ゲーム分の表示演出が行われる。この場合、画像表示装置63において第1上乗せ期間における1ゲーム分の表示演出が行われる場合には図43(a)~図43(c)に示すような画像表示が行われる。
一方、演出側RAM94の第1上乗せ演出フラグに「1」がセットされていない場合、すなわち演出側RAM94の第2上乗せ演出フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2312:NO)、第2上乗せ演出テーブルの読み出し処理を実行する(ステップS2314)。演出側ROM93には第2上乗せ期間において選択され得る付与数(図42参照)のそれぞれに対して複数種類の第2上乗せ演出テーブルが予め記憶されている。第2上乗せ演出テーブルの読み出し処理では、ステップS2311にて把握した付与数に対応する第2上乗せ演出テーブル群の中から今回利用する第2上乗せ演出テーブルを抽選により決定する。そして、その決定した種類の第2上乗せ演出テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該第2上乗せ演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第2上乗せ期間における1ゲーム分の発光演出が行われ、スピーカ62において第2上乗せ期間における1ゲーム分の音出力演出が行われ、画像表示装置63において第2上乗せ期間における1ゲーム分の表示演出が行われる。この場合、画像表示装置63において第2上乗せ期間における1ゲーム分の表示演出が行われる場合には図44(a)~図44(c)に示すような画像表示が行われる。
演出側RAM94の上乗せ期間フラグに「1」がセットされている状況であって(ステップS2315:YES)、演出用操作装置121の操作有効期間である場合(ステップS2316:YES)、当該演出用操作装置121が操作されたか否かを判定する(ステップS2317)。演出用操作装置121の操作有効期間は第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間における1ゲームの途中の期間として設定されている。当該操作有効期間においては図43(b)又は図44(b)に示すような操作報知画像G35が画像表示装置63に表示される。
演出用操作装置121が操作されている場合(ステップS2317:YES)、操作対応処理を実行する(ステップS2318)。操作体操処理では、演出側RAM94に読み出されている第1上乗せ演出テーブル又は第2上乗せ演出テーブルにおいて参照すべき箇所を演出用操作装置121の操作後に対応する箇所に変更する。これにより、図43(c)又は図44(c)に示すような付与数報知表示G23,G43が画像表示装置63にて行われる。
主側MPU72から上乗せ期間の終了コマンドを受信している場合(ステップS2319:YES)、期間終了テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS2320)。当該期間終了テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間が終了したことに対応する発光演出が行われ、スピーカ62において第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間が終了したことに対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間が終了したことに対応する表示演出が行われる。その後、フラグクリア処理を実行する(ステップS2321)。フラグクリア処理では、演出側RAM94の上乗せ期間フラグ、第1上乗せ演出フラグ及び第2上乗せ演出フラグを「0」クリアする。
図48はタイマ割込み処理(図46)におけるステップS2202の表示制御処理のうち上乗せ期間に関する処理を行うための上乗せ期間用の表示制御処理を示すフローチャートである。
演出側RAM94の第1上乗せ演出フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2401:YES)、2分割指定情報を演出側MPU92のレジスタに記憶し(ステップS2402)、演出側RAM94に読み出されている期間開始テーブル及び第1上乗せ演出テーブルのうち参照すべきテーブルにおいて今回の処理回にて参照すべきデータから、画像表示装置63の左側領域A1及び右側領域A2に演出用の動画表示G21,G22又は付与数報知表示G23を行わせるために必要な分割側の画像データを把握するとともに(ステップS2403)、当該分割側の画像データに適用するパラメータを把握する(ステップS2404)。このパラメータには、分割側の画像データに適用する座標、倍率及びα値の情報などが含まれる。
現状がゲームの実行中ではない場合には期間開始テーブルが参照すべきテーブルとなり、現状がゲームの実行中である場合には第1上乗せ演出テーブルが参照すべきテーブルとなる。また、期間開始テーブル及び第1上乗せ演出テーブルには左側領域A1及び右側領域A2に対応する分割側の画像データがそれぞれ個別に設定されているのではなく、左側領域A1に対応する分割側の画像データのみが設定されており、ステップS2403ではその分割側の画像データを把握する。この把握された分割側の画像データの情報は描画リストに設定されてVDP103に送信されることとなる。VDP103は当該描画リストに基づきその分割側の画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出し、その読み出した分割側の画像データを利用して左側領域A1に演出用の動画表示G21,G22又は付与数報知表示G23を行わせるための描画データを作成し、さらにその描画データを右側領域A2側の描画データとしてコピーする。これにより、期間開始テーブル及び第1上乗せ演出テーブルに左側領域A1及び右側領域A2に対応する分割側の画像データの情報をそれぞれ個別に設定する必要がないため、これら期間開始テーブル及び第1上乗せ演出テーブルのデータ容量を抑えることが可能となる。また、VDP103は左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに対して個別に描画データを作成する必要がないため、描画処理の処理負荷を軽減することが可能となる。
上記のとおり第1上乗せ演出テーブルには、付与数報知表示G23を行わせるために必要な分割側の画像データの情報が左側領域A1に対してのみ設定されている。これに対して、上乗せ期間用の演出設定処理(図47)では上乗せ期間中コマンドを受信した場合に今回の上乗せ期間用の上乗せ抽選処理(ステップS2104)にて選択された付与数を把握する。この付与数は、左側領域A1の付与数報知表示G23にて報知される付与数と、右側領域A2の付与数報知表示G23にて報知される付与数との合計分である。したがって、第1上乗せ演出テーブルに設定されている付与数報知表示G23を行わせるために必要な分割側の画像データの情報は、上乗せ期間中コマンドに設定されている付与数、すなわちステップS2311にて把握した付与数を「2」で除算した商の値を示す画像データの情報となっている。
演出側RAM94の第1上乗せ演出フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2401:NO)、4分割指定情報を演出側MPU92のレジスタに記憶し(ステップS2405)、演出側RAM94に読み出されている期間開始テーブル及び第2上乗せ演出テーブルのうち参照すべきテーブルにおいて今回の処理回にて参照すべきデータから、画像表示装置63の左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14に演出用の動画表示G41,G42又は付与数報知表示G43を行わせるために必要な分割側の画像データを把握するとともに(ステップS2406)、当該分割側の画像データに適用するパラメータを把握する(ステップS2407)。このパラメータには、分割側の画像データに適用する座標、倍率及びα値の情報などが含まれる。
現状がゲームの実行中ではない場合には期間開始テーブルが参照すべきテーブルとなり、現状がゲームの実行中である場合には第2上乗せ演出テーブルが参照すべきテーブルとなる。また、期間開始テーブル及び第2上乗せ演出テーブルには左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14に対応する分割側の画像データがそれぞれ個別に設定されているのではなく、左上側領域A11に対応する分割側の画像データのみが設定されており、ステップS2406ではその分割側の画像データを把握する。この把握された分割側の画像データの情報は描画リストに設定されてVDP103に送信されることとなる。VDP103は当該描画リストに基づきその分割側の画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出し、その読み出した分割側の画像データを利用して左上側領域A11に演出用の動画表示G41,G42又は付与数報知表示G43を行わせるための描画データを作成し、さらにその描画データを右上側領域A12側、左下側領域A13側及び右下側領域A14側のそれぞれの描画データとしてコピーする。これにより、期間開始テーブル及び第2上乗せ演出テーブルに左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14に対応する分割側の画像データの情報をそれぞれ個別に設定する必要がないため、これら期間開始テーブル及び第2上乗せ演出テーブルのデータ容量を抑えることが可能となる。また、VDP103は左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれに対して個別に描画データを作成する必要がないため、描画処理の処理負荷を軽減することが可能となる。
上記のとおり第2上乗せ演出テーブルには、付与数報知表示G43を行わせるために必要な分割側の画像データの情報が左上側領域A11に対してのみ設定されている。これに対して、上乗せ期間用の演出設定処理(図47)では上乗せ期間中コマンドを受信した場合に今回の上乗せ期間用の上乗せ抽選処理(ステップS2104)にて選択された付与数を把握する。この付与数は、左上側領域A11の付与数報知表示G43にて報知される付与数と、右上側領域A12の付与数報知表示G43にて報知される付与数と、左下側領域A13の付与数報知表示G43にて報知される付与数と、右下側領域A14の付与数報知表示G43にて報知される付与数との合計分である。したがって、第2上乗せ演出テーブルに設定されている付与数報知表示G43を行わせるために必要な分割側の画像データの情報は、上乗せ期間中コマンドに設定されている付与数、すなわちステップS2311にて把握した付与数を「4」で除算した商の値を示す画像データの情報となっている。
ステップS2404又はステップS2407の処理を実行した場合、遊技履歴に対応する履歴画像データを把握する(ステップS2408)。当該履歴画像データには、残り継続ゲーム数画像G31を表示するための画像データ、獲得数表示画像G32を表示するための画像データ及び残付与数表示画像G33を表示するための画像データが含まれる。演出側MPU92は主側MPU72から受信する各種コマンドに基づいて、第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間の残りの継続ゲーム数、AT状態ST5において獲得した遊技媒体数及びAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を特定可能となっており、その特定している各種情報に対応する履歴画像データをステップS2408にて把握する。また、その把握した履歴画像データに適用するパラメータを把握する(ステップS2409)。このパラメータには、履歴画像データに適用する座標、倍率及びα値の情報などが含まれており固定の情報となっている。この固定の情報は演出側ROM93に予め設定されている。
その後、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知を行うべき状況である場合(ステップS2410:YES)、今回表示対象となる停止順報知画像G34を表示するための停止順画像データを把握する(ステップS2411)。演出側MPU92は主側MPU72から受信する各種コマンドに基づいて、リール32L,32M,32Rの停止順序を報知すべき状況であるか否か、及び停止順序の報知を行う場合にはその停止順序の種類を特定可能となっており、その特定している各種情報に応じて停止順画像データをステップS2411にて把握する。また、その把握した停止順画像データに適用するパラメータを把握する(ステップS2412)。このパラメータには、停止順画像データに適用する座標、倍率及びα値の情報などが含まれており固定の情報となっている。この固定の情報は演出側ROM93に予め設定されている。
ステップS2410にて否定判定をした場合又はステップS2412の処理を実行した場合、演出用操作装置121の操作有効期間において当該演出用操作装置121が操作されたか否かを判定する(ステップS2413)。演出用操作装置121の操作有効期間か否かは、演出側RAM94に読み出されている第1上乗せ演出テーブル又は第2上乗せ演出テーブルから特定される。操作有効期間において演出用操作装置121が操作された場合(ステップS2413:YES)、演出側RAM94に読み出されている第1上乗せ演出テーブル又は第2上乗せ演出テーブルにおいて今回の処理回にて参照すべきデータから、操作報知画像G35を表示するための操作演出画像データを把握するとともに(ステップS2414)、当該操作演出画像データに適用するパラメータを把握する(ステップS2415)。このパラメータには、操作演出画像データに適用する座標、倍率及びα値の情報などが含まれており固定の情報となっている。
ステップS2413にて否定判定をした場合又はステップS2415の処理を実行した場合、描画リストの出力処理を実行する(ステップS2416)。描画リストの出力処理では、ステップS2401~ステップS2415にて把握した各種画像データの情報、各種画像データの適用するパラメータ及びその他の情報を描画リストに設定し、その設定後の描画リストをVDP103に送信する。この場合、ステップS2402にて2分割指定情報が演出側MPU92のレジスタに記憶されている場合には当該2分割指定情報が描画リストに設定され、ステップS2405にて4分割指定情報が演出側MPU92のレジスタに記憶されている場合には当該4分割指定情報が描画リストに設定される。
VDP103は受信した描画リストに従って画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出すとともに、その読み出した画像データをパラメータの適用及び各種加工を行った状態でフレームバッファ106のうち描画データの作成対象となるフレーム領域106a,106bに設定する。これにより、描画リストに対応する描画データがフレーム領域106a,106bに作成され、その作成された描画データが画像表示装置63の画像処理デバイス63bに設定されることにより当該描画データに対応する画像が画像表示装置63にて表示される。
図49は第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間においてVDP103にて実行される分割画像の描画処理を示すフローチャートである。図50(a)~図50(d)は当該分割画像の描画処理が実行されることによりフレームバッファ106の描画対象のフレーム領域106a,106bに描画データが作成される様子を説明するための説明図である。
受信している描画リストに2分割指定情報が設定されている場合(ステップS2501:YES)、当該描画リストに設定されている分割側の画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出すとともに(ステップS2502)、当該分割側の画像データに適用するパラメータを描画リストから把握する(ステップS2503)。そして、ステップS2503にて把握したパラメータを適用した状態で、ステップS2502にて展開用バッファ105に読み出した分割側の画像データをフレームバッファ106における第1,第2フレーム領域106a,106bのうち描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2504)。この場合、ステップS2503にて把握したパラメータには、ステップS2502にて把握した分割側の画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち左側領域A1に描画するための座標及び倍率が設定されている。したがって、図50(a)に示すように、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の左側領域A1に対応する2分割時の第1区間領域DA1に分割側の画像データD1が描画された状態となる。当該分割側の画像データD1は演出用の動画表示G22を表示させるためのデータであるが、演出用の動画表示G21及び付与数報知表示G23を行わせる場合についても同様である。
その後、2分割時の第1区間領域DA1に描画された分割側の画像データD1を、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の右側領域A2に対応する2分割時の第2区間領域DA2にコピーする(ステップS2505)。これにより、図50(b)に示すように、描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける2分割時の第1区画領域DA1及び2分割時の第2区画領域DA2のそれぞれに同一の分割側の画像データD1が描画された状態となる。
その後、描画リストに設定されている履歴画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出す(ステップS2506)。そして、当該履歴画像データに適用するパラメータを描画リストから読み出し、その読み出したパラメータを適用した状態で、ステップS2506にて読み出した履歴画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2507)。したがって、図50(c)に示すように、描画対象となるフレーム領域106a,106bに、残り継続ゲーム数画像G31に対応する画像データD2、獲得数表示画像G32に対応する画像データD3、及び残付与数表示画像G33に対応する画像データD4が描画された状態となる。この場合、残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32及び残付与数表示画像G33が演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23よりも手前に表示されるように、これら画像データD2~D4は描画対象となるフレーム領域106a,106bにおいて分割側の画像データD1に対して不透明のα値を適用した状態で上書きされる。但し、半透明のα値を適用した状態でブレンドされる構成としてもよい。
その後、描画リストに停止順画像データが設定されている場合には(ステップS2508:YES)、描画リストに設定されている停止順画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出す(ステップS2509)。そして、当該停止順画像データに適用するパラメータを描画リストから読み出し、その読み出したパラメータを適用した状態で、ステップS2509にて読み出した停止順画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2510)。したがって、描画対象となるフレーム領域106a,106bに、停止順報知画像G34に対応する画像データが描画された状態となる。この場合、停止順報知画像G34が演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23よりも手前に表示されるように、停止順報知画像G34に対応する画像データは描画対象となるフレーム領域106a,106bにおいて分割側の画像データD1に対して不透明のα値を適用した状態で上書きされる。但し、半透明のα値を適用した状態でブレンドされる構成としてもよい。
その後、描画リストに操作演出画像データが設定されている場合には(ステップS2511:YES)、描画リストに設定されている操作演出画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出す(ステップS2512)。そして、当該操作演出画像データに適用するパラメータを描画リストから読み出し、その読み出したパラメータを適用した状態で、ステップS2512にて読み出した操作演出画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2513)。したがって、図50(d)に示すように、描画対象となるフレーム領域106a,106bに、操作報知画像G35に対応する画像データD5が描画された状態となる。この場合、操作報知画像G35が演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23よりも手前に表示されるように、操作報知画像G35に対応する画像データD5は描画対象となるフレーム領域106a,106bにおいて分割側の画像データD1に対して不透明のα値を適用した状態で上書きされる。但し、半透明のα値を適用した状態でブレンドされる構成としてもよい。
受信している描画リストに2分割指定情報が設定されていない場合(ステップS2501:NO)、すなわち4分割指定情報が設定されている場合、当該描画リストに設定されている分割側の画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出すとともに(ステップS2514)、当該分割側の画像データに適用するパラメータを描画リストから把握する(ステップS2515)。そして、ステップS2515にて把握したパラメータを適用した状態で、ステップS2514にて展開用バッファ105に読み出した分割側の画像データをフレームバッファ106における第1,第2フレーム領域106a,106bのうち描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2516)。この場合、ステップS2515にて把握したパラメータには、ステップS2514にて把握した分割側の画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち左上側領域A11に描画するための座標及び倍率が設定されている。したがって、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の左上側領域A11に対応する4分割時の第1区間領域に分割側の画像データが描画された状態となる。
その後、4分割時の第1区間領域に描画された分割側の画像データを、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の右上側領域A12に対応する4分割時の第2区画領域、左下側領域A13に対応する4分割時の第3区画領域及び右下側領域A14に対応する4分割時の第4区画領域のそれぞれにコピーする(ステップS2517)。これにより、描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける4分割時の第1区画領域、4分割時の第2区画領域、4分割時の第3区画領域及び4分割時の第4区画領域のそれぞれに同一の分割側の画像データが描画された状態となる。
その後、描画リストに設定されている履歴画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出す(ステップS2506)。そして、当該履歴画像データに適用するパラメータを描画リストから読み出し、その読み出したパラメータを適用した状態で、ステップS2506にて読み出した履歴画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2507)。したがって、描画対象となるフレーム領域106a,106bに、残り継続ゲーム数画像G31に対応する画像データ、獲得数表示画像G32に対応する画像データ、及び残付与数表示画像G33に対応する画像データが描画された状態となる。この場合、残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32及び残付与数表示画像G33が演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43よりも手前に表示されるように、これら画像データは描画対象となるフレーム領域106a,106bにおいて分割側の画像データに対して不透明のα値を適用した状態で上書きされる。但し、半透明のα値を適用した状態でブレンドされる構成としてもよい。
その後、描画リストに停止順画像データが設定されている場合には(ステップS2508:YES)、描画リストに設定されている停止順画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出す(ステップS2509)。そして、当該停止順画像データに適用するパラメータを描画リストから読み出し、その読み出したパラメータを適用した状態で、ステップS2509にて読み出した停止順画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2510)。したがって、描画対象となるフレーム領域106a,106bに、停止順報知画像G34に対応する画像データが描画された状態となる。この場合、停止順報知画像G34が演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43よりも手前に表示されるように、停止順報知画像G34に対応する画像データは描画対象となるフレーム領域106a,106bにおいて分割側の画像データに対して不透明のα値を適用した状態で上書きされる。但し、半透明のα値を適用した状態でブレンドされる構成としてもよい。
その後、描画リストに操作演出画像データが設定されている場合には(ステップS2511:YES)、描画リストに設定されている操作演出画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出す(ステップS2512)。そして、当該操作演出画像データに適用するパラメータを描画リストから読み出し、その読み出したパラメータを適用した状態で、ステップS2512にて読み出した操作演出画像データを描画対象となるフレーム領域106a,106bに描画する(ステップS2513)。したがって、描画対象となるフレーム領域106a,106bに、操作報知画像G35に対応する画像データが描画された状態となる。この場合、操作報知画像G35が演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43よりも手前に表示されるように、操作報知画像G35に対応する画像データは描画対象となるフレーム領域106a,106bにおいて分割側の画像データに対して不透明のα値を適用した状態で上書きされる。但し、半透明のα値を適用した状態でブレンドされる構成としてもよい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける2分割時の第1区画領域DA1及び2分割時の第2区画領域DA2のそれぞれに分割時の画像データD1が設定されることにより、画像表示装置63の表示面における左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23が表示される。これにより、画像表示装置63の表示面における左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23を表示する場合に、同一の画像データを利用して2分割時の第1区画領域DA1及び2分割時の第2区画領域DA2のそれぞれに同一の分割時の画像データD1を設定するだけでよい。よって、画像表示装置63における表示を好適に行うことが可能となる。
分割時の第1区画領域DA1に画像データを利用して描画された分割時の画像データD1が分割時の第2区画領域DA2にコピーされることによって、当該分割時の第2区画領域DA2に分割時の画像データD1が設定される。これにより、分割時の第1区画領域DA1及び分割時の第2区画領域DA2のそれぞれに対して、画像データを利用して分割時の画像データD1を描画する構成に比べて処理負荷を軽減することが可能となる。また、分割時の第1区画領域DA1に描画された分割時の画像データD1を利用して分割時の第2区画領域DA2に分割時の画像データD1を設定することが可能となる。
画像表示装置63の表示面において区画された左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれにて同一の演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23が表示された状態で、左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35が表示される。これにより、左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに表示される演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23に注目させながら、これら演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23とは別の表示内容を、左側領域A1及び右側領域A2とは独立して表示される残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35によって提供することが可能となる。よって、画像表示装置63における表示が好適に行われるようにすることが可能となる。
左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれにて演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23が表示された状態で残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35が表示される構成において、残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35は左側領域A1及び右側領域A2よりも手前に存在しているように表示されるため、残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35を目立たせることが可能となる。
演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23は左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれの範囲内で表示されるのに対して、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35は左側領域A1及び右側領域A2の境界を跨ぐようにしてこれら左側領域A1及び右側領域A2に亘って表示される。これにより、演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23よりも大きいサイズで停止順報知画像G34及び操作報知画像G35を表示することが可能となる。
第1上乗せ期間においては画像表示装置63の表示面が左側領域A1及び右側領域A2に2分割されるのに対して、第2上乗せ期間においては画像表示装置63の表示面が左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14に4分割される。これにより、複数の表示領域を利用して演出用の動画表示G21,G22,G41,G42、付与数報知表示G23,G43を表示する場合における表示内容の多様化を図ることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では分割画像の描画処理の処理構成が上記第4の実施形態と相違している。以下、上記第4の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第4の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図51はVDP103にて実行される本実施形態における分割画像の描画処理を示すフローチャートである。
受信している描画リストに2分割指定情報が設定されている場合(ステップS2601:YES)、当該描画リストに設定されている分割側の画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出すとともに(ステップS2602)、当該分割側の画像データに適用するパラメータを描画リストから把握する(ステップS2603)。そして、ステップS2603にて把握したパラメータを適用した状態で、ステップS2602にて展開用バッファ105に読み出した分割側の画像データをVRAM102の展開用バッファ105に描画する(ステップS2604)。
その後、2分割時の倍率設定処理を実行する(ステップS2605)。2分割時の倍率設定処理では、ステップS2604にて展開用バッファ105に描画した描画データのサイズが、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の左側領域A1に対応する2分割時の第1区間領域DA1のサイズと同一となるように、上記描画データのサイズを変更する。そして、そのサイズを変更した後の描画データを、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の左側領域A1に対応する2分割時の第1区間領域DA1及び画像表示装置63の表示面の右側領域A2に対応する2分割時の第2区間領域DA2のそれぞれにコピーする(ステップS2606)。これにより、図50(b)に示すように、描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける2分割時の第1区画領域DA1及び2分割時の第2区画領域DA2のそれぞれに同一の分割側の画像データD1が描画された状態となる。
その後、ステップS2607~ステップS2614の処理を実行する。当該ステップS2607~ステップS2614の処理内容は、上記第4の実施形態における分割画像の描画処理(図49)におけるステップS2506~ステップS2513の処理内容と同一である。
受信している描画リストに2分割指定情報が設定されていない場合(ステップS2601:NO)、すなわち4分割指定情報が設定されている場合、当該描画リストに設定されている分割側の画像データをメモリモジュール101からVRAM102の展開用バッファ105に読み出すとともに(ステップS2615)、当該分割側の画像データに適用するパラメータを描画リストから把握する(ステップS2616)。そして、ステップS2616にて把握したパラメータを適用した状態で、ステップS2615にて展開用バッファ105に読み出した分割側の画像データをVRAM102の展開用バッファ105に描画する(ステップS2617)。
その後、4分割時の倍率設定処理を実行する(ステップS2618)。4分割時の倍率設定処理では、ステップS2617にて展開用バッファ105に描画した描画データのサイズが、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の左上側領域A11に対応する4分割時の第1区間領域のサイズと同一となるように、上記描画データのサイズを変更する。そして、そのサイズを変更した後の描画データを、描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち画像表示装置63の表示面の左上側領域A11に対応する4分割時の第1区間領域、画像表示装置63の表示面の右上側領域A12に対応する4分割時の第2区間領域、画像表示装置63の表示面の左下側領域A13に対応する4分割時の第3区画領域及び画像表示装置63の表示面の右下側領域A14に対応する4分割時の第4区画領域のそれぞれにコピーする(ステップS2619)。これにより、描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける4分割時の第1区間領域、4分割時の第2区間領域、4分割時の第3区画領域及び4分割時の第4区画領域のそれぞれに同一の分割側の画像データが描画された状態となる。
その後、ステップS2607~ステップS2614の処理を実行する。当該ステップS2607~ステップS2614の処理内容は、上記第4の実施形態における分割画像の描画処理(図49)におけるステップS2506~ステップS2513の処理内容と同一である。
上記構成によれば分割側の画像データをVRAM102の展開用バッファ105に一旦描画し、その描画した分割側の画像データを、2分割表示を行う場合であれば描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける2分割時の第1区間領域及び2分割時の第2区間領域のそれぞれにコピーし、4分割表示を行う場合であれば描画対象となるフレーム領域106a,106bにおける4分割時の第1区間領域、4分割時の第2区間領域、4分割時の第3区画領域及び4分割時の第4区画領域のそれぞれにコピーする構成である。これにより、描画対象となるフレーム領域106a,106bの一部の領域に描画したデータを当該フレーム領域106a,106bの他の領域に描画することなく、2分割表示を行う場合であれば画像表示装置63の左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれに同一の演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23を表示することが可能となり、4分割表示を行う場合であれば画像表示装置63の左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14のそれぞれに同一の演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43を表示することが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では疑似ボーナス状態ST4が終了した場合における画像表示装置63の表示内容及びAT状態ST5が終了した場合における画像表示装置63の表示内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図52(a)~図52(c)は、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了した場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。
AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して回転停止操作が行われて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合、画像表示装置63には図52(a)に示すようにボーナス終了表示としてボーナス終了画像G51(具体的には「ボーナス終了」の文字画像)の表示が開始される。ボーナス終了表示の内容は、疑似ボーナス状態ST4が終了するとともにAT状態ST5への移行が発生しないことを遊技者が認識可能であれば任意であり、「ボーナス終了」の文字画像とは異なる内容の文字画像であってもよく、背景画像又はキャラクタ画像に合わせて疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す文字画像が表示される構成であってもよい。
ボーナス終了表示が開始されてから所定期間(具体的には1秒)が経過した場合、図52(b)に示すように、ボーナス終了画像G51が表示されている状況において画像表示装置63には注意表示として注意画像G52(具体的には「遊技はほどほどに」の文字画像)の表示が開始される。注意表示は、遊技者が遊技にのめり込んでしまうことを防止するために遊技へののめり込みに対して注意を促すための表示(「のめり込み防止表示」)である。本スロットマシン10では注意画像G52として「遊技はほどほどに」という文字画像が表示されるが、のめり込み防止を促すことが可能であれば具体的な表示内容は任意であり、異なる内容の文字画像であってもよく、背景画像又はキャラクタ画像に合わせてのめり込み防止を促す文字画像が表示される構成であってもよい。
注意表示は予め定められた所定の表示継続期間(具体的には3秒)に亘って表示が維持される。この場合、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了して次のゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われた場合には、図52(c)に示すように、画像表示装置63にてそれまで表示されていたボーナス終了表示は終了されて、通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始されることとなるが、この時点で注意画像G52の表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過していない場合には、図52(c)に示すように通常遊技状態ST1の画像G53が表示されている状況において注意画像G52の表示が維持される。この注意画像G52の表示は、新たに開始された通常遊技状態ST1のゲームの途中であっても、注意画像G52の表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過した場合に終了する。
一方、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意画像G52の表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過するまでに新たなベット設定が行われなかった場合、ボーナス終了画像G51の表示が継続されている状況において注意画像G52の表示が終了する。この場合、画像表示装置63の表示内容は、図52(a)に示すような表示内容となる。
図53は主側MPU72にて実行される本実施形態における疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。なお、疑似ボーナス用処理は上記第1の実施形態と同様に遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS605にて実行され、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、疑似ボーナス用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」である場合(ステップS2701:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS2702)。その後、その1減算後における疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、今回終了するゲームが疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームであるか否かを判定する(ステップS2703)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2703:NO)、ステップS2704以降の疑似ボーナス状態ST4を終了させるための処理を実行することなく、本疑似ボーナス用処理を終了する。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」である場合(ステップS2703:YES)、ステップS2704以降の疑似ボーナス状態ST4を終了させるための処理を実行する。
疑似ボーナス状態ST4を終了させるための処理では、まず主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS2704)。AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2704:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立したことを意味する。この場合、まず主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS2705)。その後、主側RAM74のAT継続カウンタ74eにAT状態ST5の初期付与数である「200」に対応する情報をセットする(ステップS2706)。また、主側RAM74のAT状態フラグに「1」をセットする(ステップS2707)。そして、AT状態ST5への移行が発生することを示すAT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2708)。演出側MPU92はAT移行コマンドを受信した場合、AT状態ST5への移行が発生することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
一方、AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2704:NO)、今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立しなかったことを意味する。この場合、疑似ボーナス状態ST4及び第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS2709)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。また、第2区間SC2の初期化処理では、主側RAM74のAT継続カウンタ74e及びAT状態フラグを「0」クリアする。これにより、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS2710)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、AT状態ST5への移行を伴うことなく疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示すボーナス終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2711)。演出側MPU92はボーナス終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図54(a)は演出側MPU92にて実行される疑似ボーナス用の演出制御処理を示すフローチャートである。疑似ボーナス用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
AT移行コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2801:YES)、AT移行表示の設定処理を実行する(ステップS2802)。AT移行表示の設定処理では、疑似ボーナス状態ST4が終了してAT状態ST5が開始されることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。なお、疑似ボーナス状態ST4が終了してAT状態ST5に移行する場合には注意表示は実行されない。
ボーナス終了コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS2803:YES)、ボーナス終了表示の設定処理を実行する(ステップS2804)。ボーナス終了表示の設定処理では、AT状態ST5への移行を伴うことなく疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が上部ランプ61,スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。この場合、画像表示装置63を表示制御するためのデータとして、ボーナス終了表示の実行を可能とするデータが演出側RAM94に設定される。これにより、画像表示装置63において図52(a)に示すようなボーナス終了画像G51の表示が開始される。
その後、注意表示の開始タイマカウンタ131の設定処理を実行する(ステップS2805)。演出側RAM94のデータ構成を説明するための説明図である図54(b)に示すように、注意表示の開始タイマカウンタ131は演出側RAM94に設けられている。注意表示の開始タイマカウンタ131はボーナス終了表示が開始されてから注意表示を開始するまでの所定期間を演出側MPU92にて計測するために利用されるカウンタである。ステップS2805では、当該所定期間として1秒を計測するための値に対応する情報を、注意表示の開始タイマカウンタ131にセットする。
ステップS2802の処理を実行した場合、ステップS2803にて否定判定をした場合、又はステップS2805の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップS2806)。その他の処理では、疑似ボーナス状態ST4における上記各種演出とは異なる演出を実行するための処理を実行する。
図55は演出側MPU92にて実行される各種終了表示の制御処理を示すフローチャートである。各種終了表示の制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
画像表示装置63にてボーナス終了表示又は後述するAT終了表示の実行中である場合(ステップS2901:YES)、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたか否かを判定する(ステップS2902)。主側MPU72は新たなゲームを開始することが可能な状況においてメダル投入口45へのメダルの投入又はクレジット投入ボタン47,48の操作により遊技媒体のベット設定が行われた場合、それに対応するコマンドを演出側MPU92に送信する。当該コマンドは1以上の遊技媒体がベットされる度に送信されるが、ゲームを開始することが可能となる数の遊技媒体のベットが完了した場合に送信される構成としてもよい。演出側MPU92は当該コマンドを受信している場合、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたとして、ステップS2902にて肯定判定をする。
ステップS2902にて肯定判定をした場合、実行中の終了表示の終了処理を実行する(ステップS2903)。当該終了処理では、ボーナス終了表示が実行中である場合には当該ボーナス終了表示を実行させるためのデータを消去し、通常遊技状態ST1の画像G53(図52(c)参照)の表示が開始されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいてボーナス終了表示が画像表示装置63にて実行されている状態は新たなゲームを開始させるためのベット設定が行われた場合に終了して、通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。なお、画像表示装置63にて注意表示が実行されている状況において当該終了処理が実行されたとしても、当該注意表示は終了されることなく継続される。また、AT終了表示が実行されている状況において当該終了処理が実行された場合にはAT終了表示が終了することとなるが、この内容については後に説明する。
図56は演出側MPU92にて実行される注意表示の制御処理を示すフローチャートである。注意表示の制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
注意表示の開始タイマカウンタ131の値が1以上である場合(ステップS3001:YES)、注意表示の開始タイマカウンタ131の値を1減算する(ステップS3002)。そして、その1減算後における注意表示の開始タイマカウンタ131の値が「0」である場合(ステップS3003:YES)、注意表示の設定処理を実行する(ステップS3004)。注意表示の設定処理では、遊技者が遊技にのめり込んでしまうことを防止するための注意表示が画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。これにより、画像表示装置63にて図52(b)に示すようにボーナス終了画像G51が表示されている状況において注意画像G52の表示が開始される。その一方、注意表示の設定処理では、上部ランプ61及びスピーカ62を制御するためのデータの設定は行われない。これにより、上部ランプ61及びスピーカ62では疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出がそのまま継続されるようにしながら、画像表示装置63にてボーナス終了画像G51が表示されている状況において注意画像G52の表示が開始されるようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、注意画像G52の表示が開始された場合にはそれに合わせて上部ランプ61にて発光が行われる構成としてもよく、注意画像G52の表示が開始された場合にはそれに対応する音の出力がスピーカ62にて実行される構成としてもよい。
その後、注意表示の継続タイマカウンタ132の設定処理を実行する(ステップS3005)。図54(b)に示すように、注意表示の継続タイマカウンタ132は演出側RAM94に設けられている。注意表示の継続タイマカウンタ132は注意表示が開始されてから注意表示を終了するまでの所定の表示継続期間を演出側MPU92にて計測するために利用されるカウンタである。ステップS3005では、当該所定の表示継続期間として3秒を計測するための値に対応する情報を、注意表示の継続タイマカウンタ132にセットする。注意表示の継続タイマカウンタ132にセットされた値は、演出側MPU92にて定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行されるタイマ更新処理が実行される度に1減算される。
注意表示の制御処理では、注意表示の継続タイマカウンタ132の値が1以上である場合(ステップS3006:YES)、注意表示の継続タイマカウンタ132の値を1減算する(ステップS3007)。そして、その1減算後における注意表示の継続タイマカウンタ132の値が「0」である場合(ステップS3008:YES)、注意表示の終了処理を実行する(ステップS3009)。当該終了処理では、注意表示を実行させるためのデータを消去する。これにより、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意表示が画像表示装置63にて実行されている状態は、新たなゲームを開始させるための遊技媒体のベット設定が実行されたか否かに関係なく、注意表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過した場合に終了する。
図57はAT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了する場合にボーナス終了表示及び注意表示が実行される様子を示すタイムチャートである。図57(a)はゲームが実行されている期間を示し、図57(b)は全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングを示し、図57(c)は遊技媒体のベット設定が行われたタイミングを示し、図57(d)は区間表示部67が点灯状態となっている期間を示し、図57(e)はボーナス終了表示が実行されている期間を示し、図57(f)は注意表示が実行されている期間を示す。
まず疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームに対して次のゲームが開始される前に注意表示が終了する場合について説明する。
t1のタイミングで図57(a)に示すように、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが開始される。その後、t2のタイミングで図57(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。当該t2のタイミングで図57(d)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了する。また、当該t2のタイミングで図57(e)に示すように画像表示装置63においてボーナス終了表示が開始される。
その後、t2のタイミングから所定期間(具体的には1秒)が経過したタイミングであるt3のタイミングで図57(f)に示すように画像表示装置63において注意表示が開始される。この場合、画像表示装置63ではボーナス終了表示が実行されている状況において注意表示が開始されることとなる。なお、t3のタイミングは、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了して新たなゲームを開始させることが可能な状況である。但し、当該構成に限定されることはなく、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了する前に、すなわち当該最終ゲームに対して次のゲームを新たに開始させることが可能な状況となる前に注意表示が開始される構成としてもよい。
その後、t4のタイミングでt3のタイミングから所定の表示継続期間(具体的には3秒)が経過することで、図57(f)に示すように画像表示装置63における注意表示が終了する。この場合、未だに新たなゲームを開始させるためのベット設定が行われていないため、図57(e)に示すように画像表示装置63におけるボーナス終了表示は継続される。
その後、t5のタイミングで図57(c)に示すように遊技媒体のベット設定が行われる。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定であってもよく、3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる「3」の遊技媒体のベット設定であってもよく、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる「2」の遊技媒体のベット設定であってもよい。当該t5のタイミングで図57(e)に示すように画像表示装置63におけるボーナス終了表示が終了する。この場合、画像表示装置63では通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。その後、t6のタイミングでスタートレバー41が操作されることにより図57(a)に示すように新たなゲームが開始される。
次に、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームに対して次のゲームが開始された以降も注意表示が継続する場合について説明する。
t7のタイミングで図57(a)に示すように、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが開始される。その後、t8のタイミングで図57(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。当該t8のタイミングで図57(d)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了する。また、当該t8のタイミングで図57(e)に示すように画像表示装置63においてボーナス終了表示が開始される。
その後、t8のタイミングから所定期間(具体的には1秒)が経過したタイミングであるt9のタイミングで図57(f)に示すように画像表示装置63において注意表示が開始される。この場合、画像表示装置63ではボーナス終了表示が実行されている状況において注意表示が開始されることとなる。なお、t9のタイミングは、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了して新たなゲームを開始させることが可能な状況である。但し、当該構成に限定されることはなく、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了する前に、すなわち当該最終ゲームに対して次のゲームを新たに開始させることが可能な状況となる前に注意表示が開始される構成としてもよい。
その後、t9のタイミングから所定の表示継続期間(具体的には3秒)が経過するよりも前のタイミングであるt10のタイミングで図57(c)に示すように遊技媒体のベット設定が行われる。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定であってもよく、3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる「3」の遊技媒体のベット設定であってもよく、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる「2」の遊技媒体のベット設定であってもよい。当該t10のタイミングで図57(e)に示すように画像表示装置63におけるボーナス終了表示が終了する。この場合、画像表示装置63では通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。但し、未だに所定の表示継続期間が経過していないため、図57(f)に示すように画像表示装置63における注意表示が継続される。したがって、図52(c)に示すように画像表示装置63では注意画像G52の表示が継続されている状況において通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。
その後、t11のタイミングでスタートレバー41が操作されることにより図57(a)に示すように新たなゲームが開始される。この場合であっても未だに所定の表示継続期間が経過していないため、図57(f)に示すように画像表示装置63における注意表示が継続される。その後、t11のタイミングで開始されたゲームの途中のタイミングであるt12のタイミングで、t9のタイミングから所定の表示継続期間が経過することで、図57(f)に示すように画像表示装置63における注意表示が終了する。
上記構成であることによりAT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了する場合には画像表示装置63にて注意表示が実行されるため、遊技者が遊技にのめり込んでしまわないように注意を促すことが可能となる。この場合に、この注意表示は疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了して新たなゲームが開始されたか否かに関係なく、所定の表示継続期間(具体的には3秒)に亘って継続される。これにより、遊技者が注意表示を確認する機会を担保することが可能となる。
画像表示装置63にてボーナス終了表示が実行されている状況において注意表示が開始される。これにより、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了することを遊技者に認識させた後に注意表示が開始されるようにすることが可能となる。
画像表示装置63にてボーナス終了表示が継続されている状況であっても、所定の表示継続期間が経過した場合には注意表示が終了する。これにより、注意表示が必要以上に長い期間に亘って継続してしまわないようにすることが可能となる。
図58(a)及び図58(b)は、AT状態ST5が終了した場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。
AT状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して回転停止操作が行われて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合、画像表示装置63には図58(a)に示すようにAT終了表示として、AT状態ST5が終了することを遊技者に認識可能とさせるための終了明示画像G61(具体的には「RUSH終了」の文字画像)、今回のAT状態ST5において消化されたゲームの合計数を示す合計ゲーム数画像G62(具体的には「680G」の文字画像)、及び今回のAT状態ST5において遊技者に付与された遊技媒体の合計数を示す合計獲得数画像G63(具体的には「TOTAL 1800枚」の文字画像)の表示が開始される。AT終了表示の内容は、AT状態ST5が終了することを遊技者が認識可能であれば任意であり、例えば終了明示画像G61は表示されるものの、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の少なくとも一方は表示されない構成としてもよい。
なお、AT状態ST5が開始される場合には既に説明したとおり主側RAM74のAT継続カウンタ74eにAT状態ST5の初期付与数である「200」に対応する情報がセットされ、付与数の上乗せが発生した場合にはその上乗せ対象となった付与数がAT継続カウンタ74eの値に加算され、上記第1の実施形態と同様にベット数が「3」であるゲームが実行されて4以上の遊技媒体が付与された場合にはベット数である「3」を超えた分の数がAT継続カウンタ74eの値から減算され、その減算後におけるAT継続カウンタ74eの値が「0」となった場合にAT状態ST5が終了する。この場合において、AT状態ST5ではAT継続カウンタ74eに記憶されている残りの付与数に対応する数字が画像表示装置63に表示される。また、AT状態ST5では、当該AT状態ST5において消化された合計のゲーム数及びAT状態ST5において遊技者に付与された合計の遊技媒体数が画像表示装置63に表示される。合計のゲーム数の表示は、ベット数が「3」のゲームが実行される度に1加算されるが、ベット数が「2」のゲームが実行された場合には当該加算は実行されない。合計の遊技媒体数の表示は、ベット数を超える遊技媒体の付与が行われた場合にそのベット数を超えた分の数が加算される。
AT終了表示が開始されてから所定期間(具体的には1秒)が経過した場合、図58(b)に示すように、終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63が表示されている状況において画像表示装置63には注意表示として注意画像G52(具体的には「遊技はほどほどに」の文字画像)の表示が開始される。この注意画像G52はAT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて画像表示装置63に表示される注意画像G52と同一である。より詳細には、演出側ROM93には注意画像G52を表示させるために利用される注意画像用データが予め記憶されており、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合、及びAT状態ST5の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合のいずれであっても同一の注意画像用データが利用される。これにより、それぞれの状況に対応した注意画像用データを用意する構成に比べて、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。また、画像表示装置63において注意画像G52が表示される位置及びサイズも、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合、及びAT状態ST5の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合のいずれであっても同一である。これにより、注意画像G52を表示させるための処理構成を共通化させることが可能となる。
なお、これに限定されることはなくAT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合、及びAT状態ST5の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合とで異なる注意画像用データが利用される構成としてもよい。この場合、それぞれの状況に対応する内容の注意画像G52を表示させることが可能となる。また、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合、及びAT状態ST5の最終ゲームにおいて注意画像G52を表示させる場合とで同一の注意画像用データが利用されるものの、画像表示装置63において注意画像G52が表示される位置及びサイズのうち少なくとも一方が相違する構成としてもよい。この場合、それぞれの状況に適した位置又はサイズで注意画像G52を表示させることが可能となる。
注意表示は既に説明したとおり、遊技者が遊技にのめり込んでしまうことを防止するために遊技へののめり込みに対して注意を促すための表示(「のめり込み防止表示」)である。本スロットマシン10では注意画像G52として「遊技はほどほどに」という文字画像が表示されるが、のめり込み防止を促すことが可能であれば具体的な表示内容は任意であり、異なる内容の文字画像であってもよく、背景画像又はキャラクタ画像に合わせてのめり込み防止を促す文字画像が表示される構成であってもよい。
AT状態ST5の最終ゲームにおいて表示が開始された注意表示は、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて注意表示が開始された場合と同様に、予め定められた所定の表示継続期間(具体的には3秒)に亘って表示が維持される。この場合、AT状態ST5の最終ゲームでは全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に新たなゲームの開始を阻止するフリーズ期間(具体的には5秒)が発生する。そして、このフリーズ期間である状況において注意表示が開始されるとともに、フリーズ期間が継続している状況において注意表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過するため、フリーズ期間が継続している状況で注意表示が終了する。したがって、AT状態ST5の最終ゲームに対して次のゲームが開始される前に注意表示は確実に終了することになる。
一方、AT終了表示は、AT状態ST5の最終ゲームが終了して次のゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われた場合に終了する。したがって、AT状態ST5の最終ゲームでは、図58(a)に示すようにAT終了表示が行われているものの注意表示が行われていない状況→図58(b)に示すようにAT終了表示及び注意表示の両方が行われている状況→図58(a)に示すようにAT終了表示が行われているものの注意表示が行われていない状況となるように、画像表示装置63の表示内容が変更される。
図59は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるAT用処理を示すフローチャートである。なお、AT用処理は上記第1の実施形態と同様に遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS606にて実行され、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、AT用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3101)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3101:NO)、ステップS3202以降の処理を実行しない。これにより、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、AT状態ST5の残りの付与数が減算されることはなく、さらにAT状態ST5において本前兆状態又は偽前兆状態が発生している場合には当該前兆状態の待機ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には上記第1の実施形態と同様にAT用処理(図59)自体が実行されないため、AT状態ST5の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲームはAT状態ST5において消化されたゲームとして扱われない。したがって、AT状態ST5の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの付与数の状態からAT状態ST5が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3101:YES)、AT中ゲーム数の加算処理を実行し(ステップS3102)、AT中純増数の更新処理を実行する(ステップS3103)。AT中ゲーム数の加算処理では、主側RAM74に設けられたAT中ゲーム数カウンタの値を1加算する。AT中ゲーム数カウンタは、AT状態ST5において実行された合計のゲーム数を計測するためのカウンタであり、AT状態ST5が終了する場合に「0」クリアされる。AT中純増数の更新処理では、今回のゲームにおいてリプレイ入賞及び遊技媒体の付与に対応する小役入賞のいずれにも成立していない場合には主側RAM74に設けられたAT中純増数カウンタの値から「3」を減算し、今回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立している場合にはAT中純増数カウンタの値を維持し、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合には今回のゲームで付与された遊技媒体数から「3」を減算した結果の値をAT中純増数カウンタの値に加算する。AT中純増数カウンタは遊技者が所有している遊技媒体のAT状態ST5における増減を計測するためのカウンタであり、AT状態ST5が終了する場合に「0」クリアされる。AT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値を含むコマンドが、ゲームが実行される度に主側MPU72から演出側MPU92に送信される。演出側MPU92は当該コマンドを受信したことに基づき、AT状態ST5において画像表示装置63に表示している合計のゲーム数の表示及び合計の遊技媒体数の表示を更新させる。
その後、今回のゲームにおいて小役入賞が成立して、ベット数である「3」を上回る数の遊技媒体の付与が発生したか否かを判定する(ステップS3104)。具体的には、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。ステップS3104にて肯定判定をした場合、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が1以上であることを条件として(ステップS3105:YES)、AT継続カウンタ74eの減算処理を実行する(ステップS3106)。当該減算処理では、今回のゲームにおける遊技媒体の付与数からベット数である「3」を減算し、その減算後の値をAT継続カウンタ74eから減算する。ステップS3106では、減算後の値が「0」を下回りボローフラグに「1」がセットされた場合には、AT継続カウンタ74eの値を「0」クリアする。
なお、上記構成に限定されることはなく、AT継続カウンタ74eの値が1以上である状況で遊技媒体の付与が発生した場合にはベット数を減算することなくその付与数自体をAT継続カウンタ74eの値から減算する構成としてもよい。この場合、AT状態ST5は遊技媒体の合計払出数が終了基準数以上となった場合に終了することとなる。また、ベット数を上回る遊技媒体の付与又はリプレイ入賞が成立しなかった場合にはゲームの実行によって減少した分の遊技者の遊技媒体数をAT継続カウンタ74eに加算する構成としてもよい。この場合、AT状態ST5は遊技媒体の合計純増数が終了基準数以上となった場合に終了することとなる。
ステップS3104にて否定判定をした場合、ステップS3105にて否定判定をした場合又はステップS3106の処理を実行した場合、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が1以上であることを条件として(ステップS3107:YES)、待機カウンタ74gの値を1減算する(ステップS3108)。そして、その1減算後における待機カウンタ74gの値が「0」である場合(ステップS3109:YES)、主側RAM74の本前兆フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3110)。
本前兆フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3110:YES)、今回終了する前兆状態が本前兆状態であることを意味する。この場合、残り付与数の加算処理を実行する(ステップS3111)。当該加算処理では、主側RAM74の予定数カウンタ74fにセットされた値をAT継続カウンタ74eに加算する。これにより、本前兆状態の最終ゲームが終了する場合に、当該本前兆状態において付与対象となった遊技媒体の付与数がAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数に加算されることとなる。
ステップS3110にて否定判定をした場合又はステップS3111の処理を実行した場合、主側RAM74の本前兆フラグ及び偽前兆フラグのそれぞれを「0」クリアする(ステップS3112)。これにより、現状が本前兆状態であれば当該本前兆状態が終了し、現状が偽前兆状態であれば当該偽前兆状態が終了する。
ステップS3107にて否定判定をした場合、ステップS3109にて否定判定をした場合又はステップS3112の処理を実行した場合、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3113)。AT継続カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS3113:YES)、今回のAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったことを意味する。この場合、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が「0」であるか否かを判定することで、現状が本前兆状態又は偽前兆状態であるか否かを判定する(ステップS3114)。
現状が本前兆状態及び偽前兆状態のいずれでもなく、主側RAM74の待機カウンタ74gの値が「0」である場合(ステップS3114:YES)、AT状態ST5及び第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。具体的には、まずAT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3115)。当該AT終了コマンドには、主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれる。演出側MPU92は当該AT終了コマンドを受信した場合、画像表示装置63にてAT終了表示を開始させるための処理を実行する。
その後、フリーズカウンタへの設定処理を実行する(ステップS3116)。当該設定処理では、主側RAM74に設けられたフリーズカウンタにフリーズ期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする。フリーズカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図11)が実行される度に当該タイマ割込み処理(図11)のタイマ減算処理(ステップS208)にて減算される。
その後、主側RAM74のフリーズカウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS3117)。フリーズカウンタの値が1以上である場合には(ステップS3117:YES)、そのまま待機する。これにより、フリーズ期間が経過するまではAT用処理(図59)の進行が待機され、AT用処理(図59)の進行が待機されることにより通常処理(図12)の進行が待機されることになる。
フリーズカウンタの値が「0」である場合(ステップS3117:NO)、第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS3118)。第2区間SC2の初期化処理の処理内容は上記第1の実施形態における第2区間SC2の初期化処理(ステップS814)と同一である。具体的には、主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS3119)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3120)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことを把握することが可能となる。
図60は主側MPU72にて実行される本実施形態における遊技区間の第2制御処理を示すフローチャートである。なお、遊技区間の第2制御処理は上記第1の実施形態と同様に遊技終了時の対応処理(図18)におけるステップS607にて実行され、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、遊技区間の第2制御処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS3201:YES)、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値を1加算する(ステップS3202)。継続ゲーム数カウンタ74cは上記第1の実施形態と同様に、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、1加算後における継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS3203)。継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500以上である場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS3203にて肯定判定をして、ステップS3211~ステップS3216における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500未満である場合(ステップS3203:NO)、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS3204)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS3204の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS3204の判定の対象となる。
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS3204:NO)、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dから今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を減算する(ステップS3205)。この場合、前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立しており、今回のゲームが当該リプレイ入賞の成立による再遊技に該当するゲームであったとしても、今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を合計獲得数カウンタ74dから減算する。
合計獲得数カウンタ74dは上記第1の実施形態と同様に第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付きの合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、上記第1の実施形態と同様に「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞)が成立したか否かを判定する(ステップS3206)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS3206の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS3206の判定の対象となる。ステップS3206にて肯定判定をした場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dに今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を加算する(ステップS3207)。
ステップS3206にて否定判定をした場合、又はステップS3207の処理を実行した場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値が0以上であるか否かを判定する(ステップS3208)。合計獲得数カウンタ74dの値が0未満である場合(ステップS3208:NO)、合計獲得数カウンタ74dを「0」クリアする(ステップS3209)。
上記のとおりステップS3205にて合計獲得数カウンタ74dから今回のゲーム数のベット数が減算されるため、例えば第2区間SC2に移行した直後の通常遊技状態ST1におけるゲームにおいていずれの小役入賞も成立しなかった場合、合計獲得数カウンタ74dの値は0未満となる。この場合、ステップS3208にて否定判定をすることで、ステップS3209にて合計獲得数カウンタ74dが「0」クリアされる。これにより、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数を、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測することが可能となる。
ステップS3204にて肯定判定をした場合、ステップS3208にて肯定判定をした場合、又はステップS3209の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS3210)。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えていない場合(ステップS3210:NO)、エンディング対応処理を実行する(ステップS3217)。エンディング対応処理の処理内容は上記第1の実施形態における遊技区間の第2制御処理(図21)のエンディング対応処理(ステップS817)と同一である。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えている場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS3210にて肯定判定をして、ステップS3211~ステップS3216における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
ここで、いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、ステップS3204にて肯定判定をすることでステップS3205~ステップS3209の処理を実行しない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS3205~ステップS3209の処理を実行しないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
その一方、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、ステップS3210にて、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
ステップS3211~ステップS3216における第2区間SC2を終了させるための処理について詳細には、まずAT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3211)。当該AT終了コマンドには主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれる。演出側MPU92は当該AT終了コマンドを受信した場合、画像表示装置63にてAT終了表示を開始させるための処理を実行する。
その後、フリーズカウンタへの設定処理を実行する(ステップS3212)。当該設定処理では、主側RAM74に設けられたフリーズカウンタにフリーズ期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする。フリーズカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図11)が実行される度に当該タイマ割込み処理(図11)のタイマ減算処理(ステップS208)にて減算される。
その後、主側RAM74のフリーズカウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS3213)。フリーズカウンタの値が1以上である場合には(ステップS3213:YES)、そのまま待機する。これにより、フリーズ期間が経過するまでは遊技区間の第2制御処理(図60)の進行が待機され、遊技区間の第2制御処理(図60)の進行が待機されることにより通常処理(図12)の進行が待機されることになる。
フリーズカウンタの値が「0」である場合(ステップS3213:NO)、第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS3214)。第2区間SC2の初期化処理の処理内容は上記第1の実施形態における第2区間SC2の初期化処理(ステップS814)と同一である。具体的には、主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS3215)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3216)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことを把握することが可能となる。
上記のステップS3211~ステップS3216における第2区間SC2を終了させるための処理は、AT用処理(図59)のステップS3115~ステップS3120におけるAT状態ST5を終了させるための処理と同一である。したがって、AT状態ST5において残りの付与数が「0」となることで当該AT状態ST5が終了する場合、及びAT状態ST5において第2区間SC2のエンディング条件が成立することで当該AT状態ST5が終了する場合のいずれであっても、フリーズ期間が設定されるとともに当該フリーズ期間において画像表示装置63にてAT終了表示及び注意表示が行われ、さらにフリーズ期間が完了する場合に区間表示部67が消灯状態となるという内容は同一となる。
図61は演出側MPU92にて実行されるAT用の演出制御処理を示すフローチャートである。AT用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
ステップS3301では主側MPU72から偽前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。偽前兆コマンドは、上記第1の実施形態と同様に主側MPU72におけるゲーム開始時のAT状態用処理(図24)において待機カウンタ74gの値が「0」である状況において偽前兆当選となった場合に(ステップS1114:YES、ステップS1115:NO)、ステップS1117にて送信される。主側MPU72から偽前兆コマンドを受信している場合(ステップS3301:YES)、偽前兆用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS3302)。当該偽前兆用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において偽前兆状態に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において偽前兆状態に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において偽前兆状態に対応する表示演出が行われる。
ステップS3303では主側MPU72から本前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。本前兆コマンドは、上記第1の実施形態と同様に主側MPU72におけるゲーム開始時のAT状態用処理(図24)において本前兆当選となった場合に(ステップS1107:YES)、ステップS1112にて送信される。主側MPU72から本前兆コマンドを受信している場合(ステップS3303:YES)、今回の本前兆コマンドの送信契機となった本前兆状態当選により選択された付与数を本前兆コマンドに含まれる情報から把握し、その把握した予定数を演出側RAM94に設けられた付与予定数カウンタに加算する(ステップS3304)。その後、現状が偽前兆状態の演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS3305)。
偽前兆状態の演出の実行中ではない場合(ステップS3305:NO)、前兆演出の残りのゲーム数に対応する本前兆用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す(ステップS3306)。具体的には、偽前兆状態の演出及び本前兆状態の演出のいずれも実行していない状況である場合には前兆演出の初期のゲーム数である10ゲームに亘って本前兆状態の演出が実行されるようにするための本前兆用テーブルを読み出す。一方、本前兆状態の演出を実行している状況である場合には、ステップS3304の処理が実行されたことで加算された付与予定数に対応する本前兆状態の演出が、その時点における前兆演出の残りのゲーム数に亘って実行されるようにするための本前兆用テーブルを読み出す。本前兆用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において本前兆状態に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において本前兆状態に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において本前兆状態に対応する表示演出が行われる。本前兆状態の最終ゲームでは、演出側RAM94の付与予定数カウンタの値に対応する付与数を報知するための画像が表示され、当該表示が行われた後に当該付与数が残付与数表示画像G12の数字に加算される表示が行われる。残付与数表示画像G12では、それまでの残りの付与数に対して今回の本前兆状態の終了時における付与数が加算された結果の数字が表示される。これにより、遊技者は本前兆状態によって残りの付与数が増加したことを把握することができる。
偽前兆状態の演出の実行中である場合(ステップS3305:YES)、本前兆変更用テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出すための処理を実行する(ステップS3307)。具体的には、ステップS3304の処理が実行されたことで加算された付与予定数に対応する本前兆状態の演出が、それまでの偽前兆状態の演出における残りのゲーム数に亘って実行されるようにするための本前兆変更用テーブルを読み出す。当該本前兆変更用テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において本前兆変更に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において本前兆変更に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において本前兆変更に対応する表示演出が行われる。
この場合、本前兆変更に対応する本前兆状態の最終ゲームでは、当初は今回の前兆状態が偽前兆状態であったことを示す演出が実行され、その後に実際には本前兆状態であったことを示す演出が実行される。本前兆変更に対応する本前兆状態の最終ゲームにおける画像表示装置63の表示演出について詳細には、前兆状態の最終ゲームまでは味方キャラクタと敵キャラクタとによる対決演出が展開され、最終ゲームにおいては当初は今回の前兆状態が偽前兆状態であったことを示す演出として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したような表示演出が行われ、その後に実際には本前兆状態であったことを示す演出として味方キャラクタが復活して敵キャラクタを倒す表示演出が行われる。そして、当該本前兆状態であったことを示す演出が実行された場合に、演出側RAM94の付与予定数カウンタの値に対応する付与数を報知するための画像が表示され、当該表示が行われた後に当該付与数が残付与数表示画像G12の数字に加算される表示が行われる。残付与数表示画像G12では、それまでの残りの付与数に対して今回の本前兆状態の終了時における付与数が加算された結果の数字が表示される。これにより、遊技者は本前兆状態によって残りの付与数が増加したことを把握することができる。
ここで、本前兆変更用テーブルに従って前兆演出の実行制御が行われている状況において当該前兆演出の最終ゲームにて主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である場合、当該最終ゲームにて主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が1以上である場合とは異なる演出として復活対応演出が実行される。復活対応演出について図58(a)及び図58(b)に加えて図58(c)を参照しながら説明する。図58(c)は復活演出を説明するための説明図である。
本前兆変更用テーブルを利用して前兆演出の実行制御が行われている状況において当該前兆演出の最終ゲームにて主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である場合、当該最終ゲームでは、実際にはAT状態ST5が継続する状況においてAT状態ST5が終了すると遊技者に認識させる演出を実行した後にAT状態ST5が継続することを遊技者に認識させる復活演出が実行されることになる復活対応演出が実行される。具体的には、当該復活対応演出が実行されるゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して回転停止操作が行われて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合、画像表示装置63には図58(a)に示すようにAT終了表示の表示が開始される。また、AT終了表示が開始されてから所定期間(具体的には1秒)が経過した場合、図58(b)に示すように、AT終了表示が行われている状況において画像表示装置63には注意表示が開始される。その後、復活演出の実行タイミングとなった場合又は次のゲームを開始させるためのベット設定が行われた場合、図58(c)に示すようにAT終了表示及び注意表示が終了されて、復活演出における復活表示として復活画像G64(具体的には「まだまだー」の文字画像)が画像表示装置63に表示される。復活画像G64の画像内容はAT状態ST5が継続することを遊技者が認識可能であれば任意である。これにより、AT状態ST5が終了すると思っていた遊技者に対してAT状態ST5が継続するという意外性を与えることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、当該復活演出が実行される場合であっても当該復活演出の前段階でAT終了表示だけではなく注意表示も行われるようにすることで、復活演出が実行される前段階において、AT状態ST5が終了してしまうと遊技者に思わせ易くなる。
AT用の演出制御処理(図61)におけるステップS3308では主側MPU72からAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドは、既に説明したとおりAT用処理(図59)におけるステップS3115又は遊技区間の第2制御処理(図60)におけるステップS3211にて送信される。つまり、AT状態ST5の最終ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された後であってフリーズ期間が設定される前に、主側MPU72から演出側MPU92にAT終了コマンドが送信される。
AT終了コマンドを受信している場合(ステップS3308:YES)、AT終了表示の設定処理を実行する(ステップS3309)。AT終了表示の設定処理では、AT状態ST5が終了したことを示す演出が上部ランプ61,スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。この場合、画像表示装置63を表示制御するためのデータとして、AT終了表示の実行を可能とするデータが演出側RAM94に設定される。これにより、画像表示装置63において図58(a)に示すような終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始される。
AT終了表示が実行されている場合、各種終了表示の制御処理(図55)ではステップS2901にて肯定判定をして、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたか否かを判定する(ステップS2902)。主側MPU72は新たなゲームを開始することが可能な状況においてメダル投入口45へのメダルの投入又はクレジット投入ボタン47,48の操作により遊技媒体のベット設定が行われた場合、それに対応するコマンドを演出側MPU92に送信する。当該コマンドは1以上の遊技媒体がベットされる度に送信されるが、ゲームを開始することが可能となる数の遊技媒体のベットが完了した場合に送信される構成としてもよい。演出側MPU92は当該コマンドを受信している場合、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたとして、ステップS2902にて肯定判定をする。
ステップS2902にて肯定判定をした場合、実行中の終了表示の終了処理(ステップS2903)においてAT終了表示を実行させるためのデータを消去し、通常遊技状態ST1の画像G53(図52(c)参照)の表示が開始されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、AT状態ST5の最終ゲームにおいてAT終了表示が画像表示装置63にて実行されている状態は新たなゲームを開始させるためのベット設定が行われた場合に終了して、通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。
AT用の演出制御処理(図61)ではステップS3309の処理を実行した後は、注意表示の開始タイマカウンタ131の設定処理を実行する(ステップS3310)。当該設定処理の処理内容は疑似ボーナス用の演出制御処理(図54)におけるステップS2805と同一の処理を実行する。具体的には、AT終了表示が開始されてから注意表示を開始するまでの所定期間(具体的には1秒)を計測するための値に対応する情報を、演出側RAM94における注意表示の開始タイマカウンタ131にセットする。
注意表示の開始タイマカウンタ131の値が1以上である場合、既に説明したとおり注意表示の制御処理(図56)におけるステップS3001にて肯定判定をすることで注意表示の開始タイマカウンタ131の値を1減算し(ステップS3002)、その1減算後における注意表示の開始タイマカウンタ131の値が「0」である場合(ステップS3003:YES)、注意表示の設定処理を実行する(ステップS3004)。これにより、画像表示装置63にて図58(b)に示すように終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63が表示されている状況において注意画像G52の表示が開始される。なお、注意表示の設定処理では、上部ランプ61及びスピーカ62を制御するためのデータの設定は行われないことは既に説明したとおりである。その後、所定の表示継続期間として3秒を計測するための値に対応する情報を、注意表示の継続タイマカウンタ132にセットする(ステップS3005)。
注意表示の継続タイマカウンタ132の値が1以上である場合、既に説明したとおり注意表示の制御処理(図56)におけるステップS3006にて肯定判定をすることで注意表示の継続タイマカウンタ132の値を1減算し(ステップS3007)、その1減算後における注意表示の継続タイマカウンタ132の値が「0」である場合(ステップS3008:YES)、注意表示の終了処理を実行する(ステップS3009)。当該終了処理では、注意表示を実行させるためのデータを消去する。これにより、AT状態ST5の最終ゲームにおいて注意表示が画像表示装置63にて実行されている状態は、新たなゲームを開始させるための遊技媒体のベット設定が実行されたか否かに関係なく、注意表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過した場合に終了する。
AT用の演出制御処理(図61)では本前兆変更用テーブルを利用して演出の実行制御を行っている場合(ステップS3311:YES)、復活対応演出用処理を実行する(ステップS3312)。図62は復活対応演出用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームが本前兆変更用テーブルに対応する前兆演出の最終ゲームであって、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である状況であるか否かを判定する(ステップS3401)。主側MPU72は新たなゲームを開始する場合にはAT継続カウンタ74eの値に対応する情報を設定した状態でゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信するため、演出側MPU92は当該コマンドからAT継続カウンタ74eの値が「0」であるか否かを把握することが可能である。
ステップS3401にて肯定判定をした場合、今回のゲームにおいて第3停止指令に対応する停止指令コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する(ステップS3402)。第3停止指令に対応する停止指令コマンドは、最後に回転中である1個のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が操作されて、当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。
ステップS3402にて肯定判定をした場合、AT終了表示の設定処理を実行する(ステップS3403)。AT終了表示の設定処理の処理内容は、AT用の演出制御処理(図61)においてAT終了コマンドを受信した場合にステップS3309にて実行されるAT終了表示の設定処理と同一である。これにより、画像表示装置63において図58(a)に示すような終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始される。
その後、注意表示の開始タイマカウンタ131の設定処理を実行する(ステップS3404)。当該設定処理の処理内容は、AT用の演出制御処理(図61)においてステップS3310にて実行される注意表示の開始タイマカウンタ131の設定処理と同一である。これにより、AT終了表示が開始されてから注意表示を開始するまでの所定期間(具体的には1秒)を計測するための値に対応する情報が、演出側RAM94における注意表示の開始タイマカウンタ131にセットされる。
注意表示の開始タイマカウンタ131の値が1以上である場合、既に説明したとおり注意表示の制御処理(図56)におけるステップS3001にて肯定判定をすることで注意表示の開始タイマカウンタ131の値を1減算し(ステップS3002)、その1減算後における注意表示の開始タイマカウンタ131の値が「0」である場合(ステップS3003:YES)、注意表示の設定処理を実行する(ステップS3004)。これにより、画像表示装置63にて図58(b)に示すように終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63が表示されている状況において注意画像G52の表示が開始される。なお、注意表示の設定処理では、上部ランプ61及びスピーカ62を制御するためのデータの設定は行われないことは既に説明したとおりである。その後、所定の表示継続期間として3秒を計測するための値に対応する情報を、注意表示の継続タイマカウンタ132にセットする(ステップS3005)。
注意表示の継続タイマカウンタ132の値が1以上である場合、既に説明したとおり注意表示の制御処理(図56)におけるステップS3006にて肯定判定をすることで注意表示の継続タイマカウンタ132の値を1減算し(ステップS3007)、その1減算後における注意表示の継続タイマカウンタ132の値が「0」である場合(ステップS3008:YES)、注意表示の終了処理を実行する(ステップS3009)。当該終了処理では、注意表示を実行させるためのデータを消去する。これにより、AT状態ST5の最終ゲームにおいて注意表示が画像表示装置63にて実行されている状態は、新たなゲームを開始させるための遊技媒体のベット設定が実行されたか否かに関係なく、注意表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過した場合に終了する。
復活対応演出用処理(図62)ではステップS3401にて肯定判定をした場合であってステップS3402にて否定判定をした場合、本前兆変更用テーブルに設定されている現状の参照すべきデータが復活演出の発生タイミングに対応しているか否か、又は新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたか否かを判定する(ステップS3405)。
既に説明したとおり本前兆変更用テーブルに従って前兆演出の実行制御が行われている状況において当該前兆演出の最終ゲームにて主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である場合、当該最終ゲームでは、実際にはAT状態ST5が継続する状況においてAT状態ST5が終了すると遊技者に認識させる演出を実行した後にAT状態ST5が継続することを遊技者に認識させる復活演出が実行されることになる復活対応演出が実行される。具体的には、当該復活対応演出が実行されるゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して回転停止操作が行われて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合、画像表示装置63には図58(a)に示すようにAT終了表示の表示が開始される。また、AT終了表示が開始されてから所定期間(具体的には1秒)が経過した場合、図58(b)に示すように、AT終了表示が行われている状況において画像表示装置63にて注意表示が開始される。この場合に、復活演出の発生タイミングとは、AT終了表示が開始されてから予め定められた復活前期間(具体的には4.5秒)が経過したタイミングである。当該復活前期間は、AT終了表示が開始されてから注意表示が終了されるまでの期間(すなわち所定期間(具体的には1秒)+所定の表示継続期間(具体的には3秒))よりも長い期間であってAT状態ST5の最終ゲームにおいて発生するフリーズ期間(具体的には5秒)以下の期間として設定されている。これにより、復活対応演出が実行されるゲームにおいては新たなベット設定が行われない限りは、AT状態ST5の最終ゲームにおいてフリーズ期間が設定されている状況と同一の態様でAT終了表示及び注意表示が実行されることになる。
また、主側MPU72は新たなゲームを開始することが可能な状況においてメダル投入口45へのメダルの投入又はクレジット投入ボタン47,48の操作により遊技媒体のベット設定が行われた場合、それに対応するコマンドを演出側MPU92に送信する。当該コマンドは1以上の遊技媒体がベットされる度に送信されるが、ゲームを開始することが可能となる数の遊技媒体のベットが完了した場合に送信される構成としてもよい。演出側MPU92は当該コマンドを受信している場合、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたとして、ステップS3405にて肯定判定をする。
ステップS3405にて肯定判定をした場合、本前兆変更用テーブルにおいて参照すべきデータを復活演出用データに設定する(ステップS3406)。また、ステップS3407にてAT終了表示の終了処理を実行することでAT終了表示を実行させるためのデータを消去するとともに、ステップS3408にて注意表示の終了処理を実行することで注意表示を実行させるためのデータを消去する。これにより、図58(c)に示すようにAT終了表示及び注意表示が終了されて、復活表示として復活画像G64(具体的には「まだまだー」の文字画像)が画像表示装置63に表示される。当該表示はスタートレバー41の操作に伴って新たなゲームが開始された場合に終了される。
その後、カウンタのクリア処理を実行する(ステップS3409)。当該クリア処理では、注意表示の開始タイマカウンタ131の値が1以上であれば当該注意表示の開始タイマカウンタ131を「0」クリアし、注意表示の継続タイマカウンタ132の値が1以上であれば当該注意表示の継続タイマカウンタ132を「0」クリアする。
AT用の演出制御処理(図61)では上記各処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS3313)。その他の処理では、ゲームの進行に伴って各種テーブルにおいて参照すべきデータを更新させて、演出内容を更新させる処理を実行する。また、遊技媒体の付与が発生した場合に、それに合わせて残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13の表示内容を更新させる処理を実行する。また、主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドを受信した場合に、エンディング演出が行われるようにするための処理を実行する。
図63はAT状態ST5においてAT終了表示及び注意表示が実行される様子を示すタイムチャートである。図63(a)はゲームが実行されている期間を示し、図63(b)は全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングを示し、図63(c)は遊技媒体のベット設定が行われたタイミングを示し、図63(d)はフリーズ期間が発生している期間を示し、図63(e)は区間表示部67が点灯状態となっている期間を示し、図63(f)はAT終了表示が実行されている期間を示し、図63(g)は注意表示が実行されている期間を示し、図63(h)は復活表示が実行されている期間を示す。
まずAT状態ST5の最終ゲームにおいてAT終了表示及び注意表示が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図63(a)に示すように、AT状態ST5の最終ゲームが開始される。その後、t2のタイミングで図63(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。当該t2のタイミングで図63(d)に示すようにフリーズ期間が設定されるとともに図63(f)に示すように画像表示装置63においてAT終了表示が開始される。ここで、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームでは全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングで区間表示部67が点灯状態から消灯状態に切り換えられるが、AT状態ST5の最終ゲームでは全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングでは図63(e)に示すように区間表示部67が点灯状態に維持される。
その後、t2のタイミングから所定期間(具体的には1秒)が経過したタイミングであるt3のタイミングで図63(g)に示すように画像表示装置63において注意表示が開始される。この場合、画像表示装置63ではAT終了表示が実行されている状況において注意表示が開始されることとなる。当該t3のタイミングでは図63(d)に示すように未だフリーズ期間が設定されているため、通常処理(図12)では受付許可処理(ステップS312)が実行されておらずメダル投入口45にメダルが投入されたとしても当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなく排出されるとともに、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48の操作は無効化されている。つまり、新たなベット設定を行うことができない状況である。
その後、t4のタイミングでt3のタイミングから所定の表示継続期間(具体的には3秒)が経過することで、図63(g)に示すように画像表示装置63における注意表示が終了する。この場合、未だに新たなゲームを開始させるためのベット設定が行われていないため、図63(e)に示すように画像表示装置63におけるAT終了表示は継続される。当該t4のタイミングでは図63(d)に示すように未だフリーズ期間が設定されているため、通常処理(図12)では受付許可処理(ステップS312)が実行されておらずメダル投入口45にメダルが投入されたとしても当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなく排出されるとともに、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48の操作は無効化されている。つまり、新たなベット設定を行うことができない状況である。
その後、t5のタイミングで、図63(d)に示すようにフリーズ期間が経過する。これにより、通常処理(図12)では受付許可処理(ステップS312)が実行されるため、メダル投入口45に投入されたメダルは投入メダル検出センサ45aにて検出され、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48の操作も有効化される。また、当該t5のタイミングで図63(e)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了する。つまり、AT状態ST5の最終ゲームでは全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングよりも後のタイミングであるフリーズ期間が経過したタイミングで、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了する。
その後、t6のタイミングで図63(c)に示すように遊技媒体のベット設定が行われる。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定であってもよく、3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる「3」の遊技媒体のベット設定であってもよく、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる「2」の遊技媒体のベット設定であってもよい。当該t6のタイミングで図63(f)に示すように画像表示装置63におけるAT終了表示が終了する。この場合、画像表示装置63では通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。
次に、AT状態ST5の途中で復活表示が行われる場合であって注意表示が終了した後に新たなベット設定が行われたことに基づき当該復活表示が開始される場合について説明する。
t7のタイミングで図63(a)に示すように、AT状態ST5において、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である状況で、本前兆変更用テーブルを利用した前兆演出の最終ゲームが開始される。その後、t8のタイミングで図63(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。当該ゲームはAT状態ST5の最終ゲームではないため図63(d)に示すようにフリーズ期間は設定されない。一方、当該t8のタイミングで図63(f)に示すように画像表示装置63においてAT終了表示が開始される。
その後、t8のタイミングから所定期間(具体的には1秒)が経過したタイミングであるt9のタイミングで図63(g)に示すように画像表示装置63において注意表示が開始される。この場合、画像表示装置63ではAT終了表示が実行されている状況において注意表示が開始されることとなる。
その後、t10のタイミングでt9のタイミングから所定の表示継続期間(具体的には3秒)が経過することで、図63(g)に示すように画像表示装置63における注意表示が終了する。この場合、図63(f)に示すように画像表示装置63におけるAT終了表示は継続される。
その後、t11のタイミングでt8のタイミングから復活前期間(具体的には4.5秒)が経過することで、復活演出の発生タイミングとなる。この場合、当該t11のタイミングで、図63(f)に示すように画像表示装置63におけるAT終了表示が終了するとともに、図63(h)に示すように画像表示装置63における復活表示が開始される。当該復活表示はスタートレバー41の操作に伴って新たなゲームが開始された場合に終了される。
次に、AT状態ST5の途中で復活表示が行われる場合であって注意表示が終了する前に新たなベット設定が行われたことに基づき当該復活表示が開始される場合について説明する。
t12のタイミングで図63(a)に示すように、AT状態ST5において、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である状況で、本前兆変更用テーブルを利用した前兆演出の最終ゲームが開始される。その後、t13のタイミングで図63(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。当該ゲームはAT状態ST5の最終ゲームではないため図63(d)に示すようにフリーズ期間は設定されない。一方、当該t13のタイミングで図63(f)に示すように画像表示装置63においてAT終了表示が開始される。
その後、t13のタイミングから所定期間(具体的には1秒)が経過したタイミングであるt14のタイミングで図63(g)に示すように画像表示装置63において注意表示が開始される。この場合、画像表示装置63ではAT終了表示が実行されている状況において注意表示が開始されることとなる。
その後、t14のタイミングから所定の表示継続期間(具体的には3秒)が経過するタイミングよりも前のタイミングであるt15のタイミングで図63(c)に示すように遊技媒体のベット設定が行われる。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定であってもよく、3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる「3」の遊技媒体のベット設定であってもよく、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる「2」の遊技媒体のベット設定であってもよい。当該t15のタイミングで図63(f)に示すように画像表示装置63におけるAT終了表示が終了するとともに図63(g)に示すように画像表示装置63における注意表示が終了し、図63(h)に示すように画像表示装置63における復活表示が開始される。当該復活表示はスタートレバー41の操作に伴って新たなゲームが開始された場合に終了される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了する場合には画像表示装置63にて注意表示が実行されるため、遊技者が遊技にのめり込んでしまわないように注意を促すことが可能となる。この場合に、この注意表示は疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームに対して次のゲームが開始された場合にも継続され得る。これにより、注意表示の実行が新たなゲームの実行に際して終了されることなく継続される状況を生じさせることが可能となり、注意表示を遊技者に認識させる機会を担保することが可能となる。
AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて表示が開始された注意表示が、その次のゲームが開始される前に終了されることがある。これにより、注意表示が疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームに対して次のゲームにおいて継続される場合だけではなく、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームに対して次のゲームが開始される前に終了される状況を発生させることが可能となる。これにより、注意表示の実行とゲームとの関係を多様化させることが可能となる。
注意表示は疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了して新たなゲームが開始されたか否かに関係なく、所定の表示継続期間(具体的には3秒)に亘って継続される。これにより、注意表示を遊技者が確認する期間を所定の表示継続期間に亘って確実に担保することが可能となるとともに、注意表示の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
画像表示装置63にてボーナス終了表示が実行されている状況において注意表示が開始される。これにより、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了することを遊技者に認識させた後に注意表示が開始されるようにすることが可能となる。
画像表示装置63にてボーナス終了表示が継続されている状況であっても、所定の表示継続期間が経過した場合には注意表示が終了する。これにより、注意表示が必要以上に長い期間に亘って継続してしまわないようにすることが可能となる。
AT状態ST5が終了する場合に画像表示装置63にて注意表示が実行されるため、遊技者が遊技にのめり込んでしまわないように注意を促すことが可能となる。この場合に、AT状態ST5の最終ゲームではリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合に新たなゲームの開始を阻止するフリーズ期間が発生することとなるが、当該フリーズ期間において注意表示が実行される。これにより、注意表示に遊技者を注目させることが可能となる。
フリーズ期間が開始された後に注意表示が開始される。これにより、フリーズ期間であり画像表示装置63に遊技者が注目している状況において注意表示を開始させることが可能となり、注意表示に遊技者を注目させることが可能となる。
フリーズ期間が終了する前に注意表示が終了される。これにより、注意表示の途中で新たなゲームが開始されてしまわないようにすることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームと同様にAT状態ST5の最終ゲームであっても、注意表示は所定の表示継続期間(具体的には3秒)に亘って継続される。これにより、注意表示を遊技者が確認する期間を所定の表示継続期間に亘って確実に担保することが可能となるとともに、注意表示の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
AT状態ST5の最終ゲームでは画像表示装置63にてAT終了表示が実行されるため、AT状態ST5が終了することを遊技者に明確に認識させることが可能となる。この場合に、AT終了表示が実行されている状況において注意表示が開始されるため、AT状態ST5が終了することを遊技者に認識させた後に注意表示が開始されるようにすることが可能となる。
注意表示はフリーズ期間の範囲内で終了するのに対して、AT終了表示はフリーズ期間が終了した後も継続され得る。これにより、AT終了表示が継続される期間を長く確保することが可能となり、AT状態ST5が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
AT状態ST5が終了することを遊技者に認識可能とさせる演出が実行された後に実際にはAT状態ST5が継続されることを遊技者に認識可能とさせる復活演出が実行されることになる復活対応演出の発生ゲームであっても、画像表示装置63において注意表示が実行される。これにより、AT状態ST5が終了するゲーム以外のゲームであっても注意表示が実行されるようにすることが可能となり、注意表示が実行される頻度を高めることが可能となる。また、AT状態ST5が終了するゲームにおいて注意表示が実行される構成において、復活対応演出が実行されるゲームであっても注意表示が実行されることにより、復活対応演出が開始されたことを確認した遊技者に、当該ゲームでAT状態ST5が終了する可能性があると思わせることが可能となる。
AT状態ST5が終了するゲームにおいては注意表示は所定の表示継続期間が経過することで終了するのに対して、AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいては注意表示は遊技媒体のベット設定が行われた場合に終了する。これにより、AT状態ST5が終了するゲームと復活対応演出が発生するゲームとで注意表示の終了条件が異なることとなり、注意表示の終了条件をそれぞれのゲームに適したものとすることが可能となる。
AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいては、遊技媒体のベット設定が行われた場合だけではなく所定の表示継続期間が経過した場合にも注意表示が終了する。これにより、復活対応演出が発生するゲームにおける注意表示は、AT状態ST5が終了するゲームにおける注意表示と同じ契機で終了されるようにしながら、それとは異なる契機であっても終了し得るようにすることが可能となる。
AT状態ST5が終了するゲームにおいてはフリーズ期間において注意表示が実行されるのに対して、復活対応演出が発生するゲームにおいてはフリーズ期間ではない状況において注意表示が実行される。これにより、復活対応演出に対応する注意表示の実行中であっても新たなゲームを開始させられるようにすることが可能となる。
第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5である場合には区間表示部67が点灯状態となるため、区間表示部67を確認することにより第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であるか否かを把握することが可能となる。この場合、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4が終了することを契機として第2区間SC2が終了する場合と、AT状態ST5が終了することを契機として第2区間SC2が終了する場合とで、ゲームにおいて発生する各種契機のうち区間表示部67の点灯状態を終了させる契機が異なる。これにより、区間表示部67の点灯状態を終了させるタイミングを、第2区間SC2が終了する契機の種類に対応させた適切なタイミングとすることが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4の終了を契機として第2区間SC2が終了する場合及びAT状態ST5の終了を契機として第2区間SC2が終了する場合のそれぞれで第2区間SC2の終了に伴って区間表示部67の点灯状態が終了するタイミングが相違する構成において、いずれの場合であっても全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止するタイミング以降のタイミングで区間表示部67の点灯状態が終了する。これにより、区間表示部67の点灯状態が終了するタイミングをそれぞれの契機に応じて相違させた構成であっても、リール32L,32M,32Rの回転が行われている途中で区間表示部67の点灯状態が終了されてしまわないようにすることが可能となる。
AT状態ST5の終了を契機として第2区間SC2が終了する場合、疑似ボーナス状態ST4の終了を契機として第2区間SC2が終了する場合よりも、1ゲームの範囲内で後側のタイミングで発生する契機が発生したことに基づいて区間表示部67の点灯状態が終了する。これにより、第2区間SC2が終了する契機の種類に応じて、区間表示部67の点灯状態が終了するゲームにおいて当該点灯状態が継続される期間を異ならせることが可能となる。また、相対的に有利度が高いAT状態ST5の方が相対的に有利度が低い疑似ボーナス状態ST4よりも区間表示部67が点灯状態に維持される期間を長く確保することが可能となる。
AT状態ST5の最終ゲームにおいては全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に新たなゲームの開始を阻止するフリーズ期間が発生することとなるが、当該フリーズ期間が解除された場合に区間表示部67の点灯状態が終了する。これにより、AT状態ST5の最終ゲームにおいて区間表示部67が点灯状態に維持される期間を確実に確保することが可能となる。
AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいて画像表示装置63にてAT終了表示が実行された後に復活表示が開始されるタイミングは、AT状態ST5の最終ゲームにおいて区間表示部67の点灯状態が終了するタイミング以前のタイミングである。これにより、AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいてAT終了表示が実行されている状況で区間表示部67を確認したとしても、当該AT終了表示がAT状態ST5の最終ゲームにおいて実行されているものであるのか又は復活対応演出に関連して実行されているものであるのかを、遊技者が区別できないようにすることが可能となる。よって、AT終了表示が実行されている状況においてその後に復活表示が発生することを遊技者に期待させることが可能となり遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
AT状態ST5が終了するゲームでは全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合にフリーズ期間が発生し当該フリーズ期間が経過した場合に区間表示部67の点灯状態が終了する。この場合に、復活対応演出が発生するゲームにおいては全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止してから上記フリーズ期間に相当する期間が経過する前に復活表示が開始される。これにより、AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいてAT終了表示が実行されている状況で区間表示部67を確認したとしても、当該AT終了表示がAT状態ST5の最終ゲームにおいて実行されているものであるのか又は復活対応演出に関連して実行されているものであるのかを、遊技者が区別できないようにすることが可能となる。
AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームでは全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止してから復活前期間が経過する前であっても遊技媒体のベット設定が発生した場合に復活表示が開始される。これにより、復活表示が開始される契機を多様化させることが可能となる。
<第6の実施形態の別形態>
・全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合にボーナス終了表示が開始される構成に限定されることはなく、最後の回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44の操作が行われて停止指令が発生した場合にボーナス終了表示が開始される構成としてもよい。また、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合にAT終了表示が開始される構成に限定されることはなく、最後の回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44の操作が行われて停止指令が発生した場合にAT終了表示が開始される構成としてもよい。
・AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて画像表示装置63にて注意画像G52の表示が開始された場合には、所定の表示継続期間が経過するまでは新たなゲームが開始されたとしても当該注意画像G52の表示が継続されるとともに、新たなゲームが開始されない場合には所定の表示継続期間が経過したとしても遊技媒体のベット設定が行われるまで又は新たなゲームが開始されるまでは注意画像G52の表示が継続される構成としてもよい。この場合、AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了して新たなゲームが開始されることなく放置される状況においては、注意画像G52の表示を継続させることが可能となり、注意画像G52を遊技者が確認する機会を多くすることが可能となる。
・AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて画像表示装置63にて注意画像G52の表示が開始された場合には、所定の表示継続期間が経過するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成に代えて、遊技媒体のベット設定が行われるまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームが開始されるまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームにおいてリール32L,32M,32Rの加速期間が完了するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームにおいて第1停止が発生するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームが終了するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよい。
・AT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームにおいて画像表示装置63にてボーナス終了表示が開始される前に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよく、ボーナス終了表示が開始される場合に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよい。また、ボーナス終了表示が終了する場合に注意画像G52の表示が終了される構成としてもよく、ボーナス終了表示が終了した後に注意画像G52の表示が終了される構成としてもよい。ボーナス終了表示が開始される場合に注意画像G52の表示が開始され、ボーナス終了表示が終了される場合に注意画像G52の表示が終了される構成とした場合、注意画像G52の表示期間はその全体がボーナス終了表示の表示期間と一致することになる。
・AT状態ST5の最終ゲームにおいて画像表示装置63にて注意画像G52の表示が開始された場合には、所定の表示継続期間が経過するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成に代えて、遊技媒体のベット設定が行われるまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームが開始されるまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームにおいてリール32L,32M,32Rの加速期間が完了するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームにおいて第1停止が発生するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよく、新たなゲームが終了するまで当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよい。
・AT状態ST5の最終ゲームにおいて画像表示装置63にてAT終了表示が開始される前に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよく、AT終了表示が開始される場合に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよく、フリーズ期間が開始される前に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよく、フリーズ期間が開始される場合に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよい。また、AT終了表示が終了する場合に注意画像G52の表示が終了する構成としてもよく、AT終了表示が終了した後に注意画像G52の表示が終了する構成としてもよく、フリーズ期間が終了した場合に注意画像G52の表示が終了する構成としてもよい。AT終了表示が開始される場合に注意画像G52の表示が開始され、AT終了表示が終了する場合に注意画像G52の表示が終了する構成とした場合、注意画像G52の表示期間はその全体がAT終了表示の表示期間と一致することになる。また、フリーズ期間が開始される場合に注意画像G52の表示が開始され、フリーズ期間が終了する場合に注意画像G52の表示が終了する構成とした場合、注意画像G52の表示期間はその全体がフリーズ期間と一致することになる。
・AT状態ST5の最終ゲームにおいて画像表示装置63にて注意画像G52の表示が開始された場合には、フリーズ期間が経過した後であっても遊技媒体のベット設定が行われるまで又は新たなゲームが開始されるまでは当該注意画像G52の表示が継続される構成としてもよい。これにより、注意画像G52の表示が長く継続されるようにすることが可能となる。
・AT状態ST5における復活対応演出が実行されるゲームにおいて復活演出の発生タイミングは、AT終了表示が開始されてから注意表示が開始されるまでの所定期間(具体的には1秒)よりも長い期間であってAT終了表示が開始されてから注意表示が終了されるまでの期間(すなわち所定期間(具体的には1秒)+所定の表示継続期間(具体的には3秒))未満の期間として設定されている構成としてもよい。これにより、復活対応演出が実行されるゲームにおいては注意表示が開始された後であって注意表示の所定の表示継続期間が経過するタイミング以前のタイミングで、復活演出が実行されることになる。
・注意画像G52として、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことを可能とする画像が表示される構成に加えて又は代えて、遊技者が使用可能な金額又は遊技者が使用可能な遊技媒体数を記憶保持することが可能な記憶媒体をスロットマシン10に並設された貸しメダル装置に置き忘れてしまうことに対して遊技者に注意を促すことを可能とする画像が表示される構成としてもよく、スロットマシン10に対する不正行為を行わないように遊技者に注意を促すことを可能とする画像が表示される構成としてもよい。
・AT状態ST5において復活対応演出が実行されるゲームにおいてAT終了表示が開始されてから注意表示が開始されるまでに要する期間が、AT終了表示が開始されてから新たなゲームが開始可能となるまでに要する期間以下である構成としてもよい。この場合、AT終了表示及び注意表示が開始された後に新たなベット設定が可能となるため、復活対応演出が実行されるゲームでは確実に注意表示が実行されることになる。
・AT状態ST5において復活対応演出が実行されるゲームでは、AT終了表示が開始されてから所定の期間が経過した場合に復活表示が開始される構成としたが、期間の経過を契機とした復活表示の開始が設定されていない構成としてもよい。この場合、当該ゲームでは新たなベット設定が行われた場合に復活表示が開始されることとなる。
・AT状態ST5において復活対応演出が実行されるゲームであっても、AT状態ST5の最終ゲームと同様に新たなゲームの開始を阻止するフリーズ期間が設定される構成としてもよい。この場合、復活対応演出が実行されるゲームにおいてAT終了表示及び注意表示の表示態様だけではなく新たなゲームの開始阻止の態様も含めて、AT状態ST5の最終ゲームと同様の態様とすることが可能となる。
また、当該構成において、復活対応演出が実行されるゲームにてフリーズ期間が解除される場合に復活表示が開始される構成としてもよい。AT状態ST5の最終ゲームではフリーズ期間が解除される場合に区間表示部67の点灯状態が終了されるため、復活対応演出が実行されるゲームではAT状態ST5の最終ゲームにて区間表示部67の点灯状態が終了するタイミングで復活表示が開始されることになる。
・疑似ボーナス状態ST4が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合には全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、AT状態ST5が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合にはフリーズ期間が終了した場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としたが、これに限定されない。
例えば、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームであってもフリーズ期間が発生する構成においては、疑似ボーナス状態ST4が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合及びAT状態ST5が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合の一方ではフリーズ期間が開始される場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、他方ではフリーズ期間が終了する場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。また、疑似ボーナス状態ST4が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合及びAT状態ST5が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合の一方ではフリーズ期間が開始される場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、他方ではフリーズ期間の途中で区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。また、疑似ボーナス状態ST4が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合及びAT状態ST5が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合の一方ではフリーズ期間の途中で区間表示部67の点灯状態が終了され、他方ではフリーズ期間が終了する場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。また、疑似ボーナス状態ST4が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合及びAT状態ST5が終了することに対応して第2区間SC2が終了する場合の一方では全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、他方では全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後において遊技媒体のベット設定が行われた場合又は新たなゲームが開始された場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。
・AT状態ST5の終了条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合とエンディング条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合とで区間表示部67の点灯状態の終了タイミングが同一である構成に限定されることはなく、これらの終了タイミングが相違する構成としてもよい。
例えば、AT状態ST5の終了条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合及びエンディング条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合の一方ではフリーズ期間が開始される場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、他方ではフリーズ期間が終了する場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。また、AT状態ST5の終了条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合及びエンディング条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合の一方ではフリーズ期間が開始される場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、他方ではフリーズ期間の途中で区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。また、AT状態ST5の終了条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合及びエンディング条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合の一方ではフリーズ期間の途中で区間表示部67の点灯状態が終了され、他方ではフリーズ期間が終了する場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。また、AT状態ST5の終了条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合及びエンディング条件が成立したことに応じて第2区間SC2が終了する場合の一方では全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合に区間表示部67の点灯状態が終了され、他方では全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後において遊技媒体のベット設定が行われた場合又は新たなゲームが開始された場合に区間表示部67の点灯状態が終了される構成としてもよい。
・第2区間SC2であっても疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない状況においては区間表示部67が消灯状態であることがあり得る構成としたが、これに限定されることはなく、第2区間SC2である場合には疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5である場合だけではなく、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない状況であっても区間表示部67が点灯状態となる構成としてもよい。
・区間表示部67に設けられた発光部は単色発光タイプのものに限定されることはなく、複数色発光タイプのものとしてもよい。この場合、第2区間SC2においては区間表示部67が点灯状態となるものの、その状況に応じて発光色が相違する構成としてもよい。例えば、第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない状況では区間表示部67が緑色に点灯し、第2区間SC2であって疑似ボーナス状態ST4である状況では区間表示部67が青色に点灯し、第2区間SC2であってAT状態ST5である状況では区間表示部67が赤色に点灯する構成とする。これにより、区間表示部67を確認することで、第2区間SC2であるか否かだけではなく第2区間SC2におけるいずれの状況であるのかを特定することが可能となる。
・遊技ののめり込みに対して遊技者に注意を促すために注意画像G52が画像表示装置63に表示される構成に加えて又は代えて、遊技ののめり込みに対して遊技者に注意を促すための音や音声がスピーカ62から出力される構成としてもよい。
・AT状態ST5の最終ゲームでは、1個のリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合であって2個のリール32L,32M,32Rの回転が継続されている状況においてフリーズ期間が発生する構成としてもよく、2個のリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合であって1個のリール32L,32M,32Rの回転が継続されている状況においてフリーズ期間が発生する構成としてもよい。この場合、当該フリーズ期間において画像表示装置63にて注意表示が行われる構成としてもよい。
<第7の実施形態>
本実施形態では演出側MPU92にて実行される復活対応演出用処理の処理構成が上記第6の実施形態と相違している。以下、上記第6の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第6の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図64は演出側MPU92にて実行される本実施形態における復活対応演出用処理を示すフローチャートである。
ステップS3501~ステップS3504では上記第6の実施形態における復活対応演出用処理(図62)のステップS3401~ステップS3404と同一の処理を実行する。ステップS3501にて肯定判定をした場合であってステップS3502にて否定判定をした場合、本前兆変更用テーブルに設定されている現状の参照すべきデータが復活演出の発生タイミングに対応しているか否か、又は新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたか否かを判定する(ステップS3505)。復活演出の発生タイミングの内容は上記第6の実施形態と同様であり、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定の内容も上記第6の実施形態と同様である。
ステップS3505にて肯定判定をした場合、本前兆変更用テーブルにおいて参照すべきデータを復活演出用データに設定し(ステップS3506)、AT終了表示の終了処理を実行する(ステップS3507)。その後、注意表示の開始タイマカウンタ131の値が1以上であれば当該注意表示の開始タイマカウンタ131を「0」クリアする(ステップS3508)。但し、ステップS3508では注意表示の継続タイマカウンタ132の「0」クリアを実行しない。
図65(a)~図65(c)は復活演出の発生タイミングとなる前に新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われる場合における復活対応演出の実行内容を説明するための説明図である。
復活対応演出が実行されるゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して回転停止操作が行われて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合、画像表示装置63には図65(a)に示すようにAT終了表示の表示が開始される。また、AT終了表示が開始されてから所定期間(具体的には1秒)が経過した場合、図65(b)に示すように、AT終了表示が行われている状況において画像表示装置63には注意表示の表示が開始される。その後、復活演出の実行タイミングとなる前であって注意表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過する前のタイミングで、次のゲームを開始させるためのベット設定が行われた場合、既に説明したとおり復活対応演出用処理(図64)では復活演出用データを設定するための処理(ステップS3506)、及びAT終了表示の終了処理(ステップS3507)は実行されるものの、注意表示の継続タイマカウンタ132を「0」クリアする処理は実行されない。また、注意表示を終了させるための処理も実行されない。したがって、図65(c)に示すようにAT終了表示が終了されるとともに復活表示として復活画像G64(具体的には「まだまだー」の文字画像)が画像表示装置63に表示されるものの、注意表示として表示されている注意画像G52の表示は継続される。
注意画像G52の表示は、当該注意画像G52の表示が開始されてから所定の表示継続期間(具体的には3秒)が経過して注意表示の継続タイマカウンタ132の値が「0」となったことが注意表示の制御処理(図56)にて特定され、ステップS3009にて注意表示の終了処理が実行されるまで継続される。したがって、次のゲームの開始タイミングが所定の表示継続期間が経過するタイミングよりも後であれば、復活表示が行われている状況において注意表示が終了される。また、次のゲームの開始タイミングが所定の表示継続期間が経過するタイミングよりも前のタイミングであれば、復活表示が終了してAT状態ST5の通常画像の表示が開始された状況においても注意表示が継続される。
上記構成によれば、復活対応演出として注意表示が実行される場合であっても当該注意表示が実行された場合には、当該注意表示が開始されてから所定の表示継続期間が経過するまでは、途中で復活表示が開始された場合及び当該復活表示が終了した場合のいずれであっても、注意表示が継続される。これにより、注意表示が開始された場合には確実に所定の表示継続期間に亘って当該注意表示が継続されるようにすることが可能となり、注意表示が開始される機会をある程度制限しながらも、注意表示が実行される場合には当該注意表示を遊技者が確認する期間を担保することが可能となる。
なお、AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいて注意画像G52の表示が開始される前に当該ゲームの次のゲームを開始させるための遊技媒体のベット設定が行われた場合には復活対応演出用処理(図64)におけるステップS3508にて注意表示の開始タイマカウンタ131の値が「0」クリアされることにより注意画像G52の表示が開始されることなく復活表示が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、復活対応演出用処理にステップS3508の処理が設定されていないようにすることで、復活対応演出が発生するゲームにおいては当該ゲームの次のゲームを開始させるための遊技媒体のベット設定が行われたタイミングに関係なく注意画像G52の表示が開始される構成としてもよい。これにより、注意画像G52の表示が行われる機会を多くすることが可能となる。
また、AT状態ST5における復活対応演出が発生するゲームにおいてAT終了表示が開始された後に注意画像G52の表示が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、AT終了表示が開始される場合に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよい。
<第8の実施形態>
本実施形態ではAT状態ST5における画像表示装置63の表示内容が上記第6の実施形態と相違しているとともにAT状態ST5の終了契機が上記第6の実施形態と相違している。以下、上記第6の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第6の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図66(A)は画像表示装置63にて報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図であり、図66(B)は画像表示装置63にて報知されている停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。
まず図66(A)を参照しながら、画像表示装置63にて報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる場合における画像表示装置63の表示内容を説明する。
図66(a1)に示すようにAT状態ST5においては画像表示装置63に、今回のAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を示す残付与数表示画像G12が表示されるとともに、今回のAT状態ST5において獲得した合計の遊技媒体数を示す獲得数表示画像G13が表示される。
残付与数表示画像G12の値は主側RAM74におけるAT継続カウンタ74eの値と一致しており、ゲームが実行されたことに基づいてAT継続カウンタ74eの値が変動した場合にはそれに応じて残付与数表示画像G12に表示されている値も変動する。なお、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームやCB状態ST2,ST3のゲームが実行されたとしてもAT継続カウンタ74eの値は変動しないため、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームやCB状態ST2,ST3のゲームが実行されたとしても残付与数表示画像G12の表示内容は変更されない。
獲得数表示画像G13は、AT状態ST5において1ゲームのベット数よりも多くの遊技媒体が付与された場合には1ゲームのベット数を超えた分の値が獲得数表示画像G13においてそれまで表示されていた値に加算されるように更新される。また、獲得数表示画像G13は、AT状態ST5において1ゲームのベット数の方が付与された遊技媒体数よりも多い場合にはベット数のうち付与対象となった遊技媒体数を超えた分の値が獲得数表示画像G13においてそれまで表示されていた値から減算されるように更新される。また、獲得数表示画像G13は、AT状態ST5においてリプレイ入賞が成立した場合にはそれまで表示されていた値がそのまま維持される。また、獲得数表示画像G13は、AT状態ST5において小役入賞及びリプレイ入賞のいずれも成立しなかった場合には、そのゲームのベット数の値が獲得数表示画像G13においてそれまで表示されていた値から減算されるように更新される。
AT状態ST5においては上記第1の実施形態と同様にベット数が「3」であるゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合、画像表示装置63にてベル入賞(第1ベル入賞又は第2ベル入賞)の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。図66(a1)においては役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=4に当選して第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lであることを報知するための停止順画像G65が画像表示装置63に表示されている様子を示す。停止順画像G65において報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより、リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく、図66(a2)に示すようにメインラインML上に第1ベル入賞が成立する。
第1ベル入賞が成立することでベット数である「3」よりも多い数である「15」の遊技媒体が遊技者に付与される。したがって、残付与数表示画像G12に表示されている値は、今回のゲームが開始された場合に表示されていた「100」から「12」減算されて「88」となる。また、獲得数表示画像G13に表示されている値は、今回のゲームが開始された場合に表示されていた「800」に「12」加算されて「812」となる。この場合に、これら残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13のそれぞれの値の更新は一度に行われるのではなく、ゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に向けて徐々に更新される。具体的には、残付与数表示画像G12は所定の更新期間(具体的には0.5秒)が経過する毎に値が1減少するように更新が行われ、獲得数表示画像G13は所定の更新期間(具体的には0.5秒)が経過する毎に値が1増加するように更新が行われる。図66(a3)では第1ベル入賞が成立して所定の更新期間が経過した場合に画像表示装置63に表示されている画像を示しており、残付与数表示画像G12の値はゲーム開始時の「100」から1減算されて「99」となっており、獲得数表示画像G13の値はゲーム開始時の「800」から1加算されて「801」となっている。その後、所定の更新期間が経過する毎に残付与数表示画像G12の値が1減算されるとともに獲得数表示画像G13の値が1加算されることにより、図66(a4)に示すタイミングでは残付与数表示画像G12の値が「94」となるとともに獲得数表示画像G13の値が「806」となり、最終的に図66(a5)に示すように残付与数表示画像G12の値が「88」となるとともに獲得数表示画像G13の値が「812」となる。これにより、遊技者は遊技媒体の獲得数が増加した代わりにAT状態ST5における残りの付与数が減少したことを明確に把握することが可能となる。
なお、上記のように小役入賞に対して残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13のそれぞれの値が所定の更新期間が経過する毎に更新されるのは、インデックス値IV=1~3,5,6,10のいずれかに当選して第1ベル入賞が成立した場合、インデックス値IV=7~9のいずれかに当選して第2ベル入賞が成立した場合、インデックス値IV=11に当選して第1スイカ入賞が成立した場合、インデックス値IV=12に当選して第2スイカ入賞が成立した場合、及びインデックス値IV=13に当選してチェリー入賞が成立した場合も同様である。また、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13のいずれの値も更新されない。
次に、図66(B)を参照しながら、画像表示装置63にて報知されている停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる場合における画像表示装置63の表示内容を説明する。
図66(b1)に示すように画像表示装置63にて第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lであることを報知するための停止順画像G65が表示されているにも関わらず、当該停止順画像G65において報知されている停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合、報知されている停止順序とは異なる停止順序であることが特定されたタイミングで、画像表示装置63の全体に視認性低下用エフェクトG66が表示されることになる。具体的には、画像表示装置63の全体がそれまでよりも暗く表示されることになる。但し、視認性低下用エフェクトG66が表示されたとしても、視認性は低下するものの残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13の表示は継続され、明確ではないものの遊技者は残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13のそれぞれにおいて表示されている値を把握することが可能な状態となる。
停止順画像G65において報知されている停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止されることで、図66(b2)に示すようにメインラインML上に第6補填入賞が成立する。なお、リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の操作タイミングによっては第6補填入賞を含めていずれの入賞も成立しないことがある。
第6補填入賞が成立することでベット数である「3」よりも少ない数である「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。したがって、獲得数表示画像G13に表示されている値は、今回のゲームが開始された場合に表示されていた「800」から「2」減算されて「798」となる。
これに対して、AT状態ST5では役の抽選処理(図13)にて小役当選に対応するインデックス値IVに当選した場合、そのインデックス値IVに設定されている最大数の遊技媒体の付与に対応する入賞が成立したか否かに関係なく、その最大数の遊技媒体からベット数である「3」を減算した値が、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値から減算されるため、残付与数表示画像G12に表示されている値についても同様の減算が行われる。具体的には、インデックス値IV=1~6,10のいずれかに当選したゲームであれば第1ベル入賞が成立したか否かに関係なく当該第1ベル入賞に対応する「15」からベット数である「3」を減算した値がAT継続カウンタ74eの値から減算されるとともに残付与数表示画像G12に表示されている値から減算される。また、インデックス値IV=7~9のいずれかに当選したゲームであれば第2ベル入賞が成立したか否かに関係なく当該第2ベル入賞に対応する「15」からベット数である「3」を減算した値がAT継続カウンタ74eの値から減算されるとともに残付与数表示画像G12に表示されている値から減算される。また、インデックス値IV=11又は12に当選したゲームであれば第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立したか否かに関係なく第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞に対応する「5」からベット数である「3」を減算した値がAT継続カウンタ74eの値から減算されるとともに残付与数表示画像G12に表示されている値から減算される。また、インデックス値IV=13に当選したゲームであればチェリー入賞が成立したか否かに関係なくチェリー入賞に対応する「4」からベット数である「3」を減算した値がAT継続カウンタ74eの値から減算されるとともに残付与数表示画像G12に表示されている値から減算される。なお、インデックス値IV=11又は12に当選したものの対応するスイカ入賞が成立しなかった場合及びインデックス値IV=13に当選したもののチェリー入賞が成立しなかった場合には、視認性低下用エフェクトG66は表示されない。今回は役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=4に当選した場合であって第6補填入賞が成立した場合、残付与数表示画像G12に表示されている値は今回のゲームが開始された場合に表示されていた「100」から「12」減算されて「88」となる。
インデックス値IV=4に当選したものの第6補填入賞が成立した場合には上記のとおり残付与数表示画像G12の値が「100」から「88」に更新されるとともに獲得数表示画像G13の値が「800」から「798」に更新されることとなるが、これらの更新は第1ベル入賞が成立した場合よりも短い期間で行われる。具体的には、1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で、ゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に更新される。今回の場合では、図66(b1)に示すように残付与数表示画像G12に表示されている値が「100」であり獲得数表示画像G13に表示されている値が「800」である状態から、1回の所定の更新期間で図66(b3)に示すように残付与数表示画像G12に表示されている値が「88」であり獲得数表示画像G13に表示されている値が「798」である状態となる。これにより、誤った停止操作を行ったことに起因して第1ベル入賞が成立しなかったにも関わらずAT状態ST5の残りの付与数が第1ベル入賞の成立時と同様に減算されたことを遊技者に対して目立たせないようにすることが可能となる。また、上記更新は画像表示装置63の全体に視認性低下用エフェクトG66が表示されている状況において行われる。この点からも、誤った停止操作を行ったことに起因して第1ベル入賞が成立しなかったにも関わらずAT状態ST5の残りの付与数が第1ベル入賞の成立時と同様に減算されたことを遊技者に対して目立たせないようにすることが可能となる。
残付与数表示画像G12に表示されている値の更新及び獲得数表示画像G13に表示されている値の更新が完了した後に、図66(b4)に示すように、視認性低下用エフェクトG66の表示が終了される。なお、上記のように誤った停止操作が行われたことにより残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13のそれぞれの値がゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に1回の所定の更新期間で行われることは、インデックス値IV=1~3,5,6のいずれかに当選して第1ベル入賞が成立しなかった場合、インデックス値IV=7~9のいずれかに当選して第2ベル入賞が成立しなかった場合、インデックス値IV=11に当選して第1スイカ入賞が成立しなかった場合、インデックス値IV=12に当選して第2スイカ入賞が成立しなかった場合、及びインデックス値IV=13に当選してチェリー入賞が成立しなかった場合も同様である。
図67は演出側MPU92にて実行される停止順監視処理を示すフローチャートである。停止順監視処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
ステップS3601では主側MPU72から停止順指示コマンドを受信しているか否かを判定する。主側MPU72は上記第1の実施形態と同様に、役の抽選処理(図13)におけるステップS412の停止順報知制御処理にて、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5である場合には、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするための停止順指示コマンドを演出側MPU92に送信する。また、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするための停止順指示コマンドを演出側MPU92に送信する。
停止順指示コマンドを受信している場合(ステップS3601:YES)、停止順データの記憶処理を実行する(ステップS3602)。停止順データの記憶処理では、今回受信した停止順指示コマンドに設定されているリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する停止順データを演出側RAM94に記憶する。また、停止順表示データの設定処理を実行する(ステップS3603)。停止順表示データの設定処理では、今回受信した停止順指示コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序を報知するための停止順画像G65が表示されるように画像表示装置63を表示制御する。なお、今回のゲームのベット数が「2」である場合には疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選したとしても画像表示装置63及び兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されないが、ベット数が「3」である場合と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成としてもよい。
ステップS3604では主側MPU72から停止指令コマンドを受信しているか否かを判定する。主側MPU72は上記第1の実施形態と同様に回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が操作されて有効な停止指令が発生した場合、当該停止指令の対象となったリール32L,32M,32Rの種類に対応する情報、並びに今回のゲームにおいて今回の停止指令が第1停止、第2停止及び第3停止のいずれに対応しているのかを示す情報が設定された停止指令コマンドをリール制御処理(図17)のステップS504にて演出側MPU92に送信する。
停止指令コマンドを受信している場合(ステップS3604:YES)、今回のゲームに対応する停止順データが演出側RAM94に記憶されているのであれば(ステップS3605:YES)、今回受信した停止指令コマンドに設定されている停止指令の対象となったリール32L,32M,32Rの種類に対応する情報並びに今回の停止指令が第1停止、第2停止及び第3停止のいずれに対応しているのかを示す情報が、演出側RAM94に記憶されている停止順データと一致しているか否かを判定する(ステップS3606)。例えば、今回のゲームにてインデックス値IV=4に当選している場合、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lであることに対応する停止順データが演出側RAM94に記憶されていることとなる。この場合、今回受信した停止指令コマンドに停止指令の対象が中リール32Mであって第1停止であることを示す情報が設定されている場合、及び今回受信した停止指令コマンドに停止指令の対象が右リール32Rであって第2停止であることを示す情報が設定されている場合には、ステップS3606にて停止順序が一致していると判定する。一方、今回受信した停止指令コマンドに停止指令の対象が左リール32L若しくは右リール32Rであって第1停止であることを示す情報が設定されている場合、又は今回受信した停止指令コマンドに停止指令の対象が左リール32L若しくは中リール32Mであって第2停止であることを示す情報が設定されている場合には、ステップS3606にて停止順序が一致していないと判定する。
停止順序が一致していると判定した場合にはステップS3606にて肯定判定をするため、ステップS3607の処理を実行することなく本停止順監視処理を終了する。停止順序が一致していないと判定した場合にはステップS3606にて否定判定をするため、ステップS3607にて不一致表示データの設定処理を実行する。不一致表示データの設定処理では、画像表示装置63の全体に視認性低下用エフェクトG66が表示されるようにするための不一致表示データを演出側RAM94に設定する。これにより、画像表示装置63の全体に視認性低下用エフェクトG66が表示される。具体的には、画像表示装置63の全体がそれまでよりも暗く表示されることになる。よって、画像表示装置63に表示されている残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13のそれぞれにおいて表示されている値の視認性が低下することになる。
なお、不一致表示データは新たなゲームを開始するためのベット設定が行われた場合に演出側RAM94から消去され、不一致表示データが演出側RAM94から消去されることで画像表示装置63における視認性低下用エフェクトG66の表示が終了される。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定、1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる1以上の遊技媒体のベット設定、及び1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる1以上の遊技媒体のベット設定のいずれかである。
図68は主側MPU72にて実行される本実施形態における媒体付与処理を示すフローチャートである。なお、媒体付与処理は通常処理(図12)におけるステップS309にて実行される。
AT状態ST5にてベット数が「3」であるゲームが実行された場合(ステップS3701:YES)、今回のゲームにてインデックス値IV=1~10のいずれかに当選したか否かを判定する(ステップS3702)。今回のゲームにてインデックス値IV=1~10のいずれかに当選している場合(ステップS3702:YES)、第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立しているのであれば(ステップS3703:YES)、ベル当選時の一致コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS3704)、第1ベル入賞及び第2ベル入賞が成立していないのであれば(ステップS3703:NO)、ベル当選時の不一致コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3705)。ベル当選時の不一致コマンドには、第1~第9補填入賞のいずれかが成立したか否かを示す情報が設定される。
AT状態ST5にてベット数が「3」であるゲームが実行された場合(ステップS3701:YES)、今回のゲームにてインデックス値IV=11~13のいずれかに当選したか否かを判定する(ステップS3706)。今回のゲームにてインデックス値IV=11~13のいずれかに当選している場合(ステップS3706:YES)、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞のうち当選しているインデックス値IVに対応している入賞が成立しているのであれば(ステップS3707:YES)、成立コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS3708)、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞のうち当選しているインデックス値IVに対応している入賞が成立していないのであれば(ステップS3707:NO)、不成立コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3709)。成立コマンド及び不成立コマンドにはいずれも、自身のコマンド種別を特定可能とする情報だけではなく、今回当選したインデックス値IVに対応する情報が設定される。
媒体付与処理では、上記各種処理以外にもその他の処理を実行する(ステップS3710)。その他の処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ74bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立している場合には「15」の遊技媒体が付与されるようにし、第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立している場合には「5」の遊技媒体が付与されるようにし、チェリー入賞が成立している場合には「4」の遊技媒体が付与されるようにする。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
図69(a)は演出側MPU92にて実行される表示情報更新処理を示すフローチャートである。表示情報更新処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
主側MPU72からベル当選時の一致コマンドを受信している場合(ステップS3801:YES)、ベル当選時の順次更新データの設定処理を実行する(ステップS3802)。当該設定処理では、画像表示装置63における残付与数表示画像G12の値及び獲得数表示画像G13の値のそれぞれを、ゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に向けて徐々に更新するためのデータ設定を行う。
図69(b)は演出側RAM94の記憶エリアを説明するための説明図である。図69(b)に示すように演出側RAM94にはAT中残付与数カウンタ135及び演出側のAT中純増数カウンタ136が設けられている。AT中残付与数カウンタ135は、今回のAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を計測するためのカウンタであり、その値は主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値と一致することになる。演出側のAT中純増数カウンタ136は、遊技者が所有している遊技媒体のAT状態ST5における増減を計測するためのカウンタであり、その値は主側RAM74に設けられたAT中純増数カウンタの値と一致することになる。
ステップS3802の設定処理では、残付与数表示画像G12の値として、その時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値が表示されている状態から、ベル入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(ベル入賞時の媒体付与数である「15」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算した値が表示されている状態に向けて、所定の更新期間(具体的には0.5秒)が経過する毎に「1」減算されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、ベル入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(ベル入賞時の媒体付与数である「15」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算する。
また、ステップS3802の設定処理では、獲得数表示画像G13の値として、その時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値が表示されている状態から、ベル入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(ベル入賞時の媒体付与数である「15」からベット数である「3」を減算した値)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値に加算した値が表示されている状態に向けて、所定の更新期間(具体的には0.5秒)が経過する毎に「1」加算されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、ベル入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(ベル入賞時の媒体付与数である「15」からベット数である「3」を減算した値)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値に加算する。
主側MPU72からベル当選時の不一致コマンドを受信している場合(ステップS3803:YES)、ベル当選時の一括更新データの設定処理を実行する(ステップS3804)。当該設定処理では、画像表示装置63における残付与数表示画像G12の値及び獲得数表示画像G13の値のそれぞれを、ゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新するためのデータ設定を行う。
具体的には、ステップS3804の設定処理では、残付与数表示画像G12の値として、その時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値が表示されている状態から、ベル入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(ベル入賞時の媒体付与数である「15」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算した値が表示されている状態に、1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、ベル入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(ベル入賞時の媒体付与数である「15」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算する。
また、ステップS3804の設定処理では、獲得数表示画像G13の値として、その時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値が表示されている状態から、今回のゲームにおける遊技者の所有遊技媒体の減少数(いずれかの補填入賞の成立時であればベット数である「3」から補填入賞時の媒体付与数である「1」を減算した値であり、補填入賞の不成立時であればベット数である「3」)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値から減算した値が表示されている状態に、1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、今回のゲームにおける遊技者の所有遊技媒体の減少数(いずれかの補填入賞の成立時であればベット数である「3」から補填入賞時の媒体付与数である「1」を減算した値であり、補填入賞の不成立時であればベット数である「3」)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値から減算する。
主側MPU72から成立コマンドを受信している場合(ステップS3805:YES)、取りこぼし対象当選時の順次更新データの設定処理を実行する(ステップS3806)。当該設定処理では、画像表示装置63における残付与数表示画像G12の値及び獲得数表示画像G13の値のそれぞれを、ゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に向けて徐々に更新するためのデータ設定を行う。
ステップS3806の設定処理では、残付与数表示画像G12の値として、その時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値が表示されている状態から、今回の入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(スイカ入賞時であればスイカ入賞時の媒体付与数である「5」からベット数である「3」を減算した値、チェリー入賞時であればチェリー入賞時の媒体付与数である「4」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算した値が表示されている状態に向けて、所定の更新期間(具体的には0.5秒)が経過する毎に「1」減算されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、今回の入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(スイカ入賞時であればスイカ入賞時の媒体付与数である「5」からベット数である「3」を減算した値、チェリー入賞時であればチェリー入賞時の媒体付与数である「4」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算する。
また、ステップS3806の設定処理では、獲得数表示画像G13の値として、その時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値が表示されている状態から、今回の入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(スイカ入賞時であればスイカ入賞時の媒体付与数である「5」からベット数である「3」を減算した値、チェリー入賞時であればチェリー入賞時の媒体付与数である「4」からベット数である「3」を減算した値)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値に加算した値が表示されている状態に向けて、所定の更新期間(具体的には0.5秒)が経過する毎に「1」加算されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、今回の入賞時における遊技者の所有遊技媒体の増加数(スイカ入賞時であればスイカ入賞時の媒体付与数である「5」からベット数である「3」を減算した値、チェリー入賞時であればチェリー入賞時の媒体付与数である「4」からベット数である「3」を減算した値)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値に加算する。
主側MPU72から不成立コマンドを受信している場合(ステップS3807:YES)、取りこぼし対象当選時の一括更新データの設定処理を実行する(ステップS3808)。当該設定処理では、画像表示装置63における残付与数表示画像G12の値及び獲得数表示画像G13の値のそれぞれを、ゲーム開始時における更新前の値からゲーム結果を反映した更新後の値に1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新するためのデータ設定を行う。
具体的には、ステップS3808の設定処理では、残付与数表示画像G12の値として、その時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値が表示されている状態から、今回の当選役(第1スイカ役、第2スイカ役又はチェリー役)が入賞した場合における遊技者の所有遊技媒体の増加数(第1スイカ役又は第2スイカ役であればスイカ入賞時の媒体付与数である「5」からベット数である「3」を減算した値、チェリー役であればチェリー入賞時の媒体付与数である「4」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算した値が表示されている状態に、1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、今回の当選役(第1スイカ役、第2スイカ役又はチェリー役)が入賞した場合における遊技者の所有遊技媒体の増加数(第1スイカ役又は第2スイカ役であればスイカ入賞時の媒体付与数である「5」からベット数である「3」を減算した値、チェリー役であればチェリー入賞時の媒体付与数である「4」からベット数である「3」を減算した値)をその時点におけるAT中残付与数カウンタ135の値から減算する。
また、ステップS3808の設定処理では、獲得数表示画像G13の値として、その時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値が表示されている状態から、今回のゲームにおける遊技者の所有遊技媒体の減少数(ベット数である「3」)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値から減算した値が表示されている状態に、1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、今回のゲームにおける遊技者の所有遊技媒体の減少数(ベット数である「3」)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値から減算する。
表示情報更新処理(図69(a))では上記各種処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS3809)。その他の処理では、AT状態ST5においてベット数が「3」であるゲームが実行された結果、役の抽選処理(図13)にて外れ結果となった場合には、獲得数表示画像G13の値として、その時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値が表示されている状態から、今回のゲームにおける遊技者の所有遊技媒体の減少数(ベット数である「3」)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値から減算した値が表示されている状態に、1回の所定の更新期間(具体的には0.5秒)で更新されるようにするための表示データを演出側RAM94に設定する。また、当該表示データの設定を行った後に、今回のゲームにおける遊技者の所有遊技媒体の減少数(ベット数である「3」)をその時点における演出側のAT中純増数カウンタ136の値から減算する。一方、残付与数表示画像G12の表示内容は変更することなく維持させるとともに、AT中残付与数カウンタ135の値も更新しない。
なお、AT状態ST5においてベット数が「3」であるゲームが実行された結果、リプレイ入賞が成立した場合には、残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13の表示内容は変更されることなく維持されるとともに、AT中残付与数カウンタ135及び演出側のAT中純増数カウンタ136の値も変更されることなく維持される。また、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合、そのゲームにおける入賞結果に関係なく、残付与数表示画像G12及び獲得数表示画像G13の表示内容は変更されることなく維持されるとともに、AT中残付与数カウンタ135及び演出側のAT中純増数カウンタ136の値も変更されることなく維持される。
図70は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるAT用処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3901)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3901:NO)、ステップS3902以降の処理を実行しない。これにより、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、AT状態ST5の残りの付与数が減算されることはなく、AT状態ST5の残りの付与数が「0」となった状況における残り1ゲームの減算も行われない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には上記第1の実施形態と同様にAT用処理(図59)自体が実行されないため、AT状態ST5の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲームはAT状態ST5において消化されたゲームとして扱われない。したがって、AT状態ST5の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの付与数の状態からAT状態ST5が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3901:YES)、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3902)。AT継続カウンタ74eの値が1以上である場合(ステップS3902:NO)、AT中ゲーム数の加算処理を実行し(ステップS3903)、AT中純増数の更新処理を実行する(ステップS3904)。AT中ゲーム数の加算処理では主側RAM74に設けられたAT中ゲーム数カウンタの値を1加算する。AT中ゲーム数カウンタは、AT状態ST5において実行された合計のゲーム数を計測するためのカウンタであり、AT状態ST5が終了する場合に「0」クリアされる。AT中純増数の更新処理では、今回のゲームにおいてリプレイ入賞及び遊技媒体の付与に対応する小役入賞のいずれも成立していない場合には主側RAM74に設けられたAT中純増数カウンタの値から「3」を減算し、今回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立している場合にはAT中純増数カウンタの値を維持し、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合には今回のゲームで付与された遊技媒体数から「3」を減算した結果の値をAT中純増数カウンタの値に加算する。AT中純増数カウンタは遊技者が所有している遊技媒体のAT状態ST5における増減を計測するためのカウンタであり、AT状態ST5が終了する場合に「0」クリアされる。
その後、今回のゲームにおいてベット数である「3」を上回る数の遊技媒体の付与を可能とする役が設定されたインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS3905)。具体的には、インデックス値IV=1~13のいずれかに当選したか否かを判定する。ステップS3905にて肯定判定をした場合、AT継続カウンタ74eの減算処理を実行する(ステップS3906)。当該減算処理では、今回のゲームの入賞結果に関係なく今回当選したインデックス値IVにおいて入賞時の遊技媒体の付与数が最大となる付与数からベット数である「3」を減算した値を、AT継続カウンタ74eの値から減算する。
具体的には、インデックス値IV=1~6,10のいずれかに当選したゲームであれば第1ベル入賞が成立したか否かに関係なく当該第1ベル入賞に対応する「15」からベット数である「3」を減算した値をAT継続カウンタ74eの値から減算する。また、インデックス値IV=7~9のいずれかに当選したゲームであれば第2ベル入賞が成立したか否かに関係なく当該第2ベル入賞に対応する「15」からベット数である「3」を減算した値をAT継続カウンタ74eの値から減算する。また、インデックス値IV=11又は12に当選したゲームであれば第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立したか否かに関係なく第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞に対応する「5」からベット数である「3」を減算した値をAT継続カウンタ74eの値から減算する。また、インデックス値IV=13に当選したゲームであればチェリー入賞が成立したか否かに関係なくチェリー入賞に対応する「4」からベット数である「3」を減算した値をAT継続カウンタ74eの値から減算する。なお、ステップS3905では、減算後の値が「0」を下回りボローフラグに「1」がセットされた場合には、AT継続カウンタ74eの値を「0」クリアする。
ステップS3906にてAT継続カウンタ74eの減算処理を実行した場合、その減算後におけるAT継続カウンタ74eの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3907)。AT継続カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS3907:YES)、AT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3908)。当該AT終了コマンドには、主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれる。演出側MPU92は当該AT終了コマンドを受信した場合、画像表示装置63にてAT終了表示を開始させるための処理を実行する。
その後、主側RAM74に設けられた終了待機カウンタに「1」をセットする(ステップS3909)。AT状態ST5は本実施形態においては、当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームから終了待機数のゲームが消化された場合に終了する。当該終了待機数のゲームとして、本実施形態では1ゲームが設定されているが、2ゲーム、3ゲーム又は4ゲーム以上といったように所定の複数ゲームが設定されている構成としてもよい。終了待機カウンタは、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームから終了待機数のゲームが消化されたか否かを主側MPU72にて計測するためのカウンタである。
AT状態ST5においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合であって(ステップS3901:YES)、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS3902:YES)、前回のゲームでAT状態ST5における残りの付与数が「0」となり今回のゲームが終了待機の対象となるゲームであることを意味する。この場合、主側RAM74の終了待機カウンタの値を1減算する(ステップS3910)。なお、前回のゲームでAT状態ST5における残りの付与数が「0」となった場合であっても次回のゲームでベット数が「2」であるゲームが実行された場合、ステップS3901にて否定判定をすることでステップS3910の処理は実行されないため、当該ゲームが実行された後もAT状態ST5は継続することになる。
ステップS3910にて主側RAM74の終了待機カウンタの値を1減算した場合、当該終了待機カウンタの値が「0」となっていることを条件として(ステップS3911:YES)、AT状態ST5及び第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS3912)。第2区間SC2の初期化処理の処理内容は上記第1の実施形態における第2区間SC2の初期化処理(ステップS814)と同一である。具体的には、主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS3913)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3914)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことを把握することが可能となる。
図71は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。
主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合であって(ステップS4001:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選している場合(ステップS4002:YES)、主側RAM74の終了待機カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。終了待機カウンタの値が1以上である場合(ステップS4003:NO)、ステップS4004以降におけるAT状態ST5の遊技媒体の残りの付与数を上乗せするための処理を実行しない。
つまり、AT状態ST5は当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームから終了待機数のゲームが消化された場合に終了することとなるが、当該終了待機のゲームにおいてはインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したとしてもAT状態ST5の遊技媒体の残りの付与数を増加させる契機は発生しない。これにより、AT状態ST5が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
終了待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS4003:YES)、上乗せ抽選処理を実行する(ステップS4004)。上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が増加することとなる上乗せを発生させるか否かを抽選により決定する。具体的には、インデックス値IV=11に当選している場合には、10%の確率で付与対象数が30枚となる上乗せ当選が選択され、10%の確率で付与対象数が50枚となる上乗せ当選が選択され、80%の確率で外れとなる。インデックス値IV=12に当選している場合には、10%の確率で付与対象数が20枚となる上乗せ当選が選択され、10%の確率で付与対象数が40枚となる上乗せ当選が選択され、80%の確率で外れとなる。インデックス値IV=13に当選している場合には、20%の確率で付与対象数が30枚となる上乗せ当選が選択され、20%の確率で付与対象数が50枚となる上乗せ当選が選択され、20%の確率で付与対象数が100枚となる上乗せ当選が選択され、40%の確率で外れとなる。インデックス値IV=14に当選している場合には、20%の確率で付与対象数が20枚となる上乗せ当選が選択され、20%の確率で付与対象数が40枚となる上乗せ当選が選択され、20%の確率で付与対象数が90枚となる上乗せ当選が選択され、40%の確率で外れとなる。インデックス値IV=15に当選している場合には、10%の確率で付与対象数が30枚となる上乗せ当選が選択され、10%の確率で付与対象数が50枚となる上乗せ当選が選択され、80%の確率で外れとなる。
上乗せ抽選処理(ステップS4004)にて上乗せ当選となった場合(ステップS4005:YES)、今回の上乗せ抽選処理(ステップS4004)にて選択された付与数の値を主側RAM74のAT継続カウンタ74eに加算する(ステップS4006)。その後、上乗せコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4007)。上乗せコマンドは上乗せ抽選処理(ステップS4004)にて上乗せ当選となったこと及び当該上乗せ当選として選択された付与数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せコマンドを受信した場合、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図72は演出側MPU92にて実行される本実施形態におけるAT用の演出制御処理を示すフローチャートである。
ステップS4101では主側MPU72からAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドは、既に説明したとおりAT用処理(図70)におけるステップS3908にて送信される。つまり、AT状態ST5においてベット数が「3」であるゲームが実行され、インデックス値IV=1~13のいずれかに当選し、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの減算処理が実行されることで当該AT継続カウンタ74eの値が「0」となった場合にAT終了コマンドが送信される。また、AT終了コマンドは、上記第6の実施形態と同様に遊技区間の第2制御処理(図60)におけるステップS3211にて送信される。つまり、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合には終了待機数のゲームの消化が発生することなくAT状態ST5が終了することとなるが、この場合にはフリーズ期間が発生する前の段階でAT終了コマンドが送信される。
AT終了コマンドを受信している場合(ステップS4101:YES)、AT終了表示の設定処理を実行するとともに(ステップS4102)、注意表示の設定処理を実行する(ステップS4103)。AT終了表示の設定処理ではAT状態ST5が終了したことを示す演出が上部ランプ61,スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。この場合、画像表示装置63を表示制御するためのデータとして、AT終了表示の実行を可能とするデータが演出側RAM94に設定される。また、注意表示の設定処理では、遊技者が遊技にのめり込んでしまうことを防止するための注意表示が画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。これにより、画像表示装置63において図58(b)に示すような終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63及び注意画像G52の表示が開始される。
つまり、AT状態ST5は当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームから終了待機数のゲームが消化された場合に終了することとなるが、遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームが終了する場合、すなわち終了待機のゲームが開始される前に、画像表示装置63にてAT終了表示及び注意表示が開始される。また、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合にはエンディング条件が成立したゲームにてフリーズ期間が発生する前の段階でAT終了コマンドが送信されることとなるが、この場合には、フリーズ期間が発生する前の段階で、画像表示装置63にてAT終了表示及び注意表示が開始される。
ここで、AT終了コマンドには主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれるが、AT中ゲーム数カウンタの値を更新するための処理であるAT中ゲーム数の加算処理(ステップS3903)及びAT中純増数カウンタの値を更新するための処理であるAT中純増数の更新処理(ステップS3904)は主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が1以上である状況で実行されたゲームでは実行されるが、AT継続カウンタ74eの値が「0」となった終了待機のゲームでは実行されることはなく、さらにAT終了表示の表示内容を決定付ける情報が設定されたAT終了コマンドはAT継続カウンタ74eの値が「0」となったゲームにおいて演出側MPU92に送信され、終了待機のゲームでは送信されない。したがって、AT終了表示における合計ゲーム数画像G62に表示されるゲーム数はAT状態ST5において遊技媒体の残りの付与数が「0」となるまでに消化されたゲームの合計ゲーム数であり、終了待機のゲームとして実行されたゲーム数は含まれない。また、AT終了表示における合計獲得数画像G63に表示される遊技媒体数はAT状態ST5において遊技媒体の残りの付与数が「0」となるまでに消化されたゲームにおいて獲得した遊技媒体の合計数であり、終了待機のゲームにおいて獲得した遊技媒体数は含まれない。
ステップS4104では主側MPU72から第2区間初期化コマンドを受信しているか否かを判定する。第2区間初期化コマンドは、既に説明したとおりAT用処理(図70)におけるステップS3914にて送信される。つまり、AT状態ST5において遊技媒体の残りの付与数が「0」となり、さらに終了待機数のゲームが実行された場合に第2区間初期化コマンドが送信される。また、第2区間初期化コマンドは、上記第6の実施形態と同様に遊技区間の第2制御処理(図60)におけるステップS3216にて送信される。つまり、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合には終了待機数のゲームの消化が発生することなくAT状態ST5が終了することとなるが、この場合にはフリーズ期間が経過した場合に第2区間初期化コマンドが送信される。
第2区間初期化コマンドを受信している場合(ステップS4104:YES)、演出側RAM94に設けられた初期化コマンド受信済みフラグに「1」をセットする(ステップS4105)。初期化コマンド受信済みフラグは、AT状態ST5において既に第2区間初期化コマンドを受信済みであることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
初期化コマンド受信済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップS4106:YES)、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたか否かを判定する(ステップS4107)。主側MPU72は新たなゲームを開始することが可能な状況においてメダル投入口45へのメダルの投入又はクレジット投入ボタン47,48の操作により遊技媒体のベット設定が行われた場合、それに対応するコマンドを演出側MPU92に送信する。当該コマンドは1以上の遊技媒体がベットされる度に送信されるが、ゲームを開始することが可能となる数の遊技媒体のベットが完了した場合に送信される構成としてもよい。演出側MPU92は当該コマンドを受信している場合、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたとして、ステップS4107にて肯定判定をする。
ステップS4107にて肯定判定をした場合、AT終了表示の終了処理を実行するとともに(ステップS4108)、注意表示の終了処理を実行する(ステップS4109)。AT終了表示の終了処理ではAT終了表示を実行させるためのデータを消去するとともに通常遊技状態ST1の画像G53(図52(c)参照)の表示が開始されるようにするためのデータ設定を行い、注意表示の終了処理では注意表示を実行させるためのデータを消去する。これにより、AT状態ST5の最終ゲームにおいてAT終了表示及び注意表示が画像表示装置63にて実行されている状態は新たなゲームを開始させるためのベット設定が行われた場合に終了して、通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。なお、ステップS4107にて肯定判定をした場合に初期化コマンド受信済みフラグを「0」クリアする。
AT用の演出制御処理(図72)では上記各処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS4110)。その他の処理では、ゲームの進行に伴って各種テーブルにおいて参照すべきデータを更新させて、演出内容を更新させる処理を実行する。また、主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドを受信した場合に、エンディング演出が行われるようにするための処理を実行する。
図73はAT状態ST5においてAT終了表示及び注意表示が実行される様子を示すタイムチャートである。図73(a)はゲームが実行されている期間を示し、図73(b)はAT状態ST5の遊技媒体の残りの付与数が「0」となってから終了待機数のゲームが実行されてAT状態ST5が終了するまでの期間である終了待機期間である状況を示し、図73(c)は全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングを示し、図74(d)は第2区間SC2のエンディング条件が成立したタイミングを示し、図74(e)は遊技媒体のベット設定が行われたタイミングを示し、図74(f)はフリーズ期間が発生している期間を示し、図74(g)は区間表示部67が点灯状態となっている期間を示し、図74(h)はAT終了表示が実行されている期間を示し、図74(i)は注意表示が実行されている期間を示す。
まず第2区間SC2のエンディング条件が成立することなくAT状態ST5が終了する場合について説明する。
t1のタイミングで図73(a)に示すように、AT状態ST5において新たなゲームが開始される。そして、t2のタイミングで図73(c)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。今回のゲームではインデックス値IV=1~13のいずれかに当選しており、入賞の成立の有無に関係なくその当選したインデックス値IVにおいて遊技媒体の最大付与数がAT継続カウンタ74eの値から減算された結果、当該AT継続カウンタ74eの値が「0」となる。したがって、t2のタイミングで図73(h)及び図73(i)に示すように画像表示装置63にてAT終了表示及び注意表示が開始される。
その後、t3のタイミングで図73(a)に示すように今回のゲームが終了する。これにより、図73(b)に示すように終了待機ゲーム数(具体的には1ゲーム)のゲームが実行される実行されるまでAT状態ST5の終了が待機される終了待機期間となる。
その後、t4のタイミングで図73(e)に示すように新たなベット設定が行われた後にt5のタイミングでスタートレバー41が操作されることにより、当該t5のタイミングで図73(a)に示すようにAT状態ST5において新たなゲームが開始される。そして、t6のタイミングで図63(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。当該t6のタイミングでAT状態ST5を終了させるための処理が実行されることで、図73(g)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態に切り換えられる。
その後、t7のタイミングで、図73(a)に示すように今回のゲームが終了するとともに図73(b)に示すように終了待機期間が終了する。この場合、通常処理(図12)では受付許可処理(ステップS312)が実行されるため、メダル投入口45に投入されたメダルは投入メダル検出センサ45aにて検出され、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48の操作も有効化される。そして、t8のタイミングで図73(e)に示すように遊技媒体のベット設定が行われる。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定であってもよく、3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる「3」の遊技媒体のベット設定であってもよく、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる「2」の遊技媒体のベット設定であってもよい。当該t8のタイミングで図73(h)及び図73(i)に示すように、画像表示装置63におけるAT終了表示及び注意表示が終了する。この場合、画像表示装置63では通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。
次に、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合について説明する。
t9のタイミングで図73(a)に示すように、AT状態ST5において新たなゲームが開始される。そして、t10のタイミングで図63(b)に示すように、当該ゲームにおける全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止する。今回のゲームでは図73(d)に示すように、第2区間SC2のエンディング条件が成立する。したがって、当該t10のタイミングで図73(f)に示すようにフリーズ期間が設定される。また、t10のタイミングで図73(h)及び図73(i)に示すように画像表示装置63にてAT終了表示及び注意表示が開始される。
その後、t11のタイミングで、図73(f)に示すようにフリーズ期間が経過する。これにより、図73(a)に示すように今回のゲームが終了し、通常処理(図12)では受付許可処理(ステップS312)が実行されるため、メダル投入口45に投入されたメダルは投入メダル検出センサ45aにて検出され、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48の操作も有効化される。また、当該t11のタイミングで図73(g)に示すように区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了する。
その後、t12のタイミングで図73(e)に示すように遊技媒体のベット設定が行われる。当該ベット設定は、メダル投入口45に1枚のメダルが投入されたことによる「1」の遊技媒体のベット設定であってもよく、3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作されたことによる「3」の遊技媒体のベット設定であってもよく、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作されたことによる「2」の遊技媒体のベット設定であってもよい。当該t12のタイミングで図73(h)及び図73(i)に示すように、画像表示装置63におけるAT終了表示及び注意表示が終了する。この場合、画像表示装置63では通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
AT状態ST5において残りの付与数が「0」となった場合にはAT状態ST5が終了するのではなく、終了待機期間となり当該AT状態ST5において1回のゲームが実行される。つまり、AT状態ST5においては残りの付与数が「0」となるまでは各ゲームにおける遊技媒体の付与数に遊技者は注目し、残りの付与数が「0」となった場合には1ゲームが消化されることに遊技者は注目する。よって、AT状態ST5において終了契機を特定するために注目する対象が途中で変更されることになり、AT状態ST5への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
終了待機期間は複数ゲームに亘って継続するのではなく1ゲームで終了する。これにより、終了待機期間が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
AT状態ST5において残りの付与数が「0」となったゲームで、AT状態ST5が終了することを示すAT終了表示が開始される。これにより、終了待機期間の1ゲームが実行された場合にAT終了表示が開始される構成に比べて、当該AT終了表示を遊技者が確認する機会を多くすることが可能となる。
AT終了表示には合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63が含まれるため、AT終了表示を確認した遊技者はAT状態ST5が終了することだけではなく、当該AT状態ST5において実行された各ゲームの結果を把握することが可能となる。この場合に、終了待機期間の1ゲームの結果はAT終了表示における合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の内容に反映されない。これにより、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63を含むAT終了表示の表示期間を長く確保した構成において、表示が開始された合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の内容が途中で変更されてしまわないようにすることが可能となる。
エンディング条件が成立して第2区間SC2が終了することに伴ってAT状態ST5が終了する場合、当該AT状態ST5において残りの付与数が「0」となっていない状況であっても終了待機期間における1ゲームが実行されることなく当該AT状態ST5が終了する。これにより、AT状態ST5が終了する場合に1ゲームの終了待機期間となるようにした構成において、第2区間SC2が終了したにも関わらずAT状態ST5が継続してしまわないようにすることが可能となる。
AT状態ST5においてはベット数を超える遊技媒体数の付与が発生した場合にその超えた分の値が主側RAM74のAT継続カウンタ74eにおいて計測されている残りの付与数から減算され、当該残りの付与数が「0」となった場合に1ゲームだけ実行される終了待機期間となり、当該1ゲームが実行された場合にAT状態ST5が終了する。この場合に、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には正解となる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させた場合にはベット数である「3」よりも多い「15」の遊技媒体が付与されるのに対して、当該正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させた場合にはベット数である「3」を超える遊技媒体の付与は発生しない構成において、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には正解の停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合及び正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合のいずれであっても、「15」からベット数である「3」を減算した結果である「12」が残りの付与数から減算される。これにより、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には「15」の遊技媒体が付与されたか否かに関係なく、残りの付与数から「12」が減算されるため、遊技者の停止操作態様によってAT状態ST5の終了時期が遅延されてしまわないようにすることが可能となる。
AT状態ST5においては画像表示装置63にて残りの付与数に対応する残付与数表示画像G12が表示されるため、遊技者は残付与数表示画像G12を確認することでAT状態ST5の終了時期を予測することが可能となる。この場合に、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合において正解の停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には残りの付与数の減算に応じた残付与数表示画像G12の更新が順次行われるのに対して、正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には残りの付与数の減算に応じた残付与数表示画像G12の更新が一括で行われる。これにより、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合に「15」の遊技媒体が付与されたか否かに関係なく、残りの付与数が「12」減算される構成において、それに合わせて「15」の遊技媒体が付与されたか否かに関係なく残付与数表示画像G12の値の更新が行われるようにしながら、その更新表示の表示態様を「15」の遊技媒体が付与されたか否かに対応する適切な表示態様とすることが可能となる。
インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合において正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合における残付与数表示画像G12の値の更新表示の表示態様は、正解の停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合における残付与数表示画像G12の値の更新表示の表示態様よりも遊技者にとって認識しづらい表示態様である。これにより、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選したものの「15」の遊技媒体が付与されなかったにも関わらず残りの付与数が「12」減算されたことを、遊技者に認識しづらくさせることが可能となる。
インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合において正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合における残付与数表示画像G12の値の更新表示に要する期間は、正解の停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合における残付与数表示画像G12の値の更新表示に要する期間よりも短い期間となる。これにより、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選したものの「15」の遊技媒体が付与されなかったにも関わらず残りの付与数が「12」減算されている状況を、遊技者が確認する可能性を低減することが可能となる。
インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合において正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には画像表示装置63に対して視認性低下用エフェクトG66が付与されることにより、当該画像表示装置63において表示されている内容の視認性がそれまでよりも低下された状態となる。そして、当該視認性低下用エフェクトG66が付与された状況において残付与数表示画像G12の値の更新表示が行われる。これにより、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選したものの「15」の遊技媒体が付与されなかったにも関わらず残りの付与数が「12」減算されたことを、遊技者に認識しづらくさせることが可能となる。
インデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合において正解の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されていない状況であっても停止順序が正解の停止順序とは異なることが特定された場合に視認性低下用エフェクトG66が付与される。そして、この状況において全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合に残付与数表示画像G12の値の更新表示が行われる。これにより、視認性低下用エフェクトG66が付与されていることで画像表示装置63の視認性が低下している状況において、残付与数表示画像G12の値の更新表示が行われるようにすることが可能となる。
<第8の実施形態の別形態>
・AT状態ST5が開始された場合には主側RAM74のAT継続カウンタ74eに初期付与数が設定され、ベット数である「3」を超える遊技媒体の付与が行われた場合には当該ベット数を超えた分の値がAT継続カウンタ74eの残りの付与数から減算され、当該残りの付与数が「0」となった場合には1ゲームに亘って継続する終了待機期間が発生し、1ゲームが実行されて当該終了待機期間が終了した場合にAT状態ST5が終了する構成としたが、これに限定されない。例えば、AT状態ST5が開始された場合にはAT継続カウンタ74eに初期ゲーム数が設定され、ベット数が「3」であるゲームが実行される度にAT継続カウンタ74eの残りのゲーム数から「1」が減算され、当該残りのゲーム数が「0」となった場合にはAT継続カウンタ74eに終了待機用の付与数が設定されることで終了待機期間となり、当該終了待機期間においてベット数である「3」を超える遊技媒体の付与が行われた場合には当該ベット数を超えた分の値がAT継続カウンタ74eの残りの付与数から減算され、当該残りの付与数が「0」となることで当該終了待機期間が終了した場合にAT状態ST5が終了する構成としてもよい。上記終了待機用の付与数が、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の純増期待数(付与期待数から「3」を減算した値)以下である構成としてもよい。この場合、終了待機期間は基本的に1ゲームで終了し、状況に応じて複数ゲームに亘って継続することとなる。また、上記終了待機用の付与数が、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の純増期待数(付与期待数から「3」を減算した値)を超える値である構成としてもよい。この場合、終了待機期間は複数ゲームに亘って継続することとなる。
また、AT状態ST5が開始された場合にはAT継続カウンタ74eに初期成立数が設定され、ベット数が「3」であるゲームにおいて第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立する度にAT継続カウンタ74eの残りの成立回数から「1」が減算され、当該残りの成立回数が「0」となった場合には所定ゲーム数に亘って継続する終了待機期間が発生し、所定ゲーム数が実行されて当該終了待機期間が終了した場合にAT状態ST5が終了する構成としてもよい。上記所定ゲーム数は1ゲームであってもよく、2ゲーム、3ゲーム又は4ゲーム以上といった複数ゲームであってもよい。
このように初期成立数が設定される構成においては、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序がベル入賞の成立に対応する正解の停止順序であった場合及び正解の停止順序とは異なる停止順序であった場合のいずれであっても、AT継続カウンタ74eの残りの成立回数から「1」が減算される構成としてもよい。この場合、画像表示装置63における残付与数表示画像G12では残りの成立回数が表示されることになるが、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合であってベル入賞が成立する停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には上記実施形態における順次更新態様のように遊技者が認識し易い表示態様で残付与数表示画像G12の値の減算が行われ、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合であってベル入賞が成立しない停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には上記実施形態における一括更新態様のように遊技者が認識しづらい表示態様で残付与数表示画像G12の値の減算が行われる構成としてもよい。
また、AT状態ST5の最初に上記のように初期成立数が設定される構成において、終了待機期間ではAT継続カウンタ74eに終了待機用の付与数が設定され、当該終了待機期間においてベット数である「3」を超える遊技媒体の付与が行われた場合には当該ベット数を超えた分の値がAT継続カウンタ74eの残りの付与数から減算され、当該残りの付与数が「0」となることで当該終了待機期間が終了した場合にAT状態ST5が終了する構成としてもよい。上記終了待機用の付与数が、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の純増期待数(付与期待数から「3」を減算した値)以下である構成としてもよく、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の純増期待数(付与期待数から「3」を減算した値)を超える値である構成としてもよい。
また、AT状態ST5の最初に初期付与数又は初期ゲーム数が設定される構成において、終了待機期間ではAT継続カウンタ74eに終了待機用の成立回数が設定され、当該終了待機期間においてベット数が「3」であるゲームにて第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立する度にAT継続カウンタ74eの残りの成立回数から「1」が減算され、当該残りの成立回数が「0」となることで当該終了待機期間が終了した場合にAT状態ST5が終了する構成としてもよい。上記終了待機用の成立回数は1回であってもよく、2回、3回又は4回以上といった複数回であってもよい。
・AT状態ST5においてベット数である「3」を超える数の遊技媒体の付与が発生した場合にその付与された遊技媒体数からベット数である「3」を減算した値が、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値から減算される構成としたが、これに限定されることはなく、AT状態ST5において遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与された遊技媒体数がAT継続カウンタ74eの値から減算される構成としてもよい。
・AT状態ST5において残りの付与数が「0」となった後における終了待機期間が1ゲームの実行によって終了する構成に限定されることはなく、終了待機期間が2ゲーム、3ゲーム又は4ゲーム以上の終了待機ゲーム数の実行によって終了する構成としてもよい。この場合、残りの付与数が「0」となった後にAT状態ST5が複数ゲームに亘って継続することとなる。
・AT状態ST5の終了待機期間におけるゲームの結果がいずれの結果であっても残りの付与数が再度1以上となることがない構成としたが、終了待機期間におけるゲームの結果に応じて残りの付与数が再度1以上となり得る構成としてもよい。例えば、終了待機期間における役の抽選処理(図13)の結果が所定の結果となった場合又は所定の入賞結果となった場合に上乗せ抽選処理が実行され、当該上乗せ抽選処理にて1以上の付与数が選択された場合にはその選択された付与数がAT継続カウンタ74eに加算されることで、残りの付与数が再度1以上となる。この場合、残りの付与数が「0」となるまでAT状態ST5が継続するとともに、残りの付与数が「0」となった場合には終了待機期間が再度発生する構成としてもよく、終了待機期間が再度発生することはない構成としてもよい。
・AT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合、ベル入賞が成立したか否かに関係なく、画像表示装置63における残付与数表示画像G12の値の減算が同一の表示態様で行われる構成としてもよい。
・AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が減算されることなく維持されるとともに残付与数表示画像G12の値も減算されることなく維持される構成としたが、これに限定されない。AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合であってもベット数を超える数の遊技媒体が付与された場合にはその超えた分の数がAT継続カウンタ74eの残りの付与数から減算されるとともに残付与数表示画像G12の値からも減算される構成としてもよい。
・AT状態ST5に終了待機期間が存在していない構成としてもよい。この場合、残りの付与数が「0」となったゲームでAT状態ST5が終了することとなる。当該構成であっても、AT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合にはベル入賞が成立したか否かに関係なくベル入賞成立による遊技媒体の付与数からベット数である「3」を減算した値をAT継続カウンタ74eの残りの付与数から減算するとともに、残付与数表示画像G12の値から減算する構成とすることが好ましい。また、当該残付与数表示画像G12の値を減算する場合における表示態様も上記実施形態にて説明した表示態様とすることが好ましい。
・AT状態ST5において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合であってベル入賞の成立を可能とする停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われた場合、残付与数表示画像G12の一括表示及び画像表示装置63に対する視認性低下用エフェクトG66の付与のうち一方のみが行われる構成としてもよい。
<第9の実施形態>
本実施形態ではAT終了表示の合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63への反映対象となるゲームの種類が上記第8の実施形態と相違している。以下、上記第8の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第8の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図74は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるAT用処理を示すフローチャートである。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS4201:YES)、AT継続カウンタ74eの値に関係なく、AT中ゲーム数の加算処理を実行するとともに(ステップS4202)、AT中純増数の更新処理を実行する(ステップS4203)。AT中ゲーム数の加算処理の処理内容は上記第8の実施形態におけるAT用処理(図70)のステップS3903と同一であり、AT中純増数の更新処理の処理内容は上記第8の実施形態におけるAT用処理(図70)のステップS3904と同一である。これにより、AT継続カウンタ74eの値が1以上である場合に開始されたゲームだけではなく、AT継続カウンタ74eの値が「0」である場合に開始されたゲーム、すなわち終了待機のゲームの内容も、主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタ及びAT中純増数カウンタの値に反映されることになる。つまり、終了待機のゲームが実行された場合にはAT中ゲーム数カウンタの値が1加算されるとともに当該終了待機のゲームにおける入賞結果に応じてAT中純増数カウンタの値が更新される。
その後、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS4204)。AT継続カウンタ74eの値が1以上である場合(ステップS4204:NO)、ステップS4205~ステップS4209の処理を実行する。ステップS4205~ステップS4209の処理内容は、上記第8の実施形態におけるAT用処理(図70)のステップS3905~ステップS3909と同一である。この場合、ステップS4208ではAT終了コマンドが演出側MPU92に送信されるが、当該AT終了コマンドには主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれない。
AT継続カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS4204:YES)、前回のゲームでAT状態ST5における残りの付与数が「0」となり今回のゲームが終了待機の対象となるゲームであることを意味する。この場合、主側RAM74の終了待機カウンタの値を1減算する(ステップS4210)。なお、前回のゲームでAT状態ST5における残りの付与数が「0」となった場合であっても次回のゲームでベット数が「2」であるゲームが実行された場合、ステップS4201にて否定判定をすることでステップS4210の処理は実行されないため、当該ゲームが実行された後もAT状態ST5は継続することになる。
ステップS4210にて主側RAM74の終了待機カウンタの値を1減算した場合、当該終了待機カウンタの値が「0」となっていることを条件として(ステップS4211:YES)、AT状態ST5及び第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS4212)。第2区間SC2の初期化処理の処理内容は上記第1の実施形態における第2区間SC2の初期化処理(ステップS814)と同一である。具体的には、主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS4213)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。
その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4214)。当該第2区間初期化コマンドには、主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれる。なお、本実施形態であっても上記第6の実施形態と同様に遊技区間の第2制御処理(図60)におけるステップS3216にて第2区間初期化コマンドが送信されるが、当該第2区間初期化コマンドにも主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれる。
図75は演出側MPU92にて実行される本実施形態におけるAT用の演出制御処理を示すフローチャートである。
ステップS4301では主側MPU72からAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドは、既に説明したとおりAT用処理(図74)におけるステップS4208にて送信される。つまり、AT状態ST5においてベット数が「3」であるゲームが実行され、インデックス値IV=1~13のいずれかに当選し、主側RAM74のAT継続カウンタ74eの減算処理が実行されることで当該AT継続カウンタ74eの値が「0」となった場合にAT終了コマンドが送信される。また、AT終了コマンドは、上記第6の実施形態と同様に遊技区間の第2制御処理(図60)におけるステップS3211にて送信される。つまり、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合には終了待機数のゲームの消化が発生することなくAT状態ST5が終了することとなるが、この場合にはフリーズ期間が発生する前の段階でAT終了コマンドが送信される。
AT終了コマンドを受信している場合(ステップS4301:YES)、終了明示表示の設定処理を実行する(ステップS4302)。終了明示表示の設定処理では、AT状態ST5が終了することを遊技者に認識可能とさせる演出が上部ランプ61,スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータ設定が行われる。この場合、画像表示装置63を表示制御するためのデータとして、AT状態ST5が終了することを遊技者に認識可能とさせるための終了明示画像G61(具体的には「RUSH終了」の文字画像)の表示を可能とするデータが演出側RAM94に設定される。一方、本実施形態ではAT終了コマンドを受信した段階では、合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63及び注意画像G52を画像表示装置63に表示させるためのデータ設定は行われない。
図76(a)は終了明示表示の設定処理が実行された場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。図76(a)に示すように画像表示装置63には終了明示画像G61(具体的には「RUSH終了」の文字画像)が表示されている一方、合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63及び注意画像G52は表示されていない。
ステップS4303では主側MPU72から第2区間初期化コマンドを受信しているか否かを判定する。第2区間初期化コマンドは、既に説明したとおりAT用処理(図74)におけるステップS4214にて送信される。つまり、AT状態ST5において遊技媒体の残りの付与数が「0」となり、さらに終了待機数のゲームが実行された場合に第2区間初期化コマンドが送信される。また、第2区間初期化コマンドは、上記第6の実施形態と同様に遊技区間の第2制御処理(図60)におけるステップS3216にて送信される。つまり、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合には終了待機数のゲームの消化が発生することなくAT状態ST5が終了することとなるが、この場合にはフリーズ期間が経過した場合に第2区間初期化コマンドが送信される。
第2区間初期化コマンドを受信している場合(ステップS4303:YES)、結果表示の設定処理を実行するとともに(ステップS4304)、注意表示の設定処理を実行する(ステップS4305)。結果表示の設定処理では、第2区間初期化コマンドに設定されている主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値を把握し、その把握した値に対応する合計ゲーム数画像G62のデータを演出側RAM94に設定する。また、結果表示の設定処理では、第2区間初期化コマンドに設定されている主側RAM74のAT中純増数カウンタの値を把握し、その把握した値に対応する合計獲得数画像G63のデータを演出側RAM94に設定する。また、注意表示の設定処理では、遊技者が遊技にのめり込んでしまうことを防止するための注意表示が画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータを演出側RAM94に設定する。
図76(b)は終了明示表示の設定処理が実行された後において第2区間初期化コマンドの受信を契機として結果表示の設定処理(ステップS4304)及び注意表示の設定処理(ステップS4305)が実行された場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。図76(b)に示すように画像表示装置63には、終了明示画像G61(具体的には「RUSH終了」の文字画像)に加えて、合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63及び注意画像G52が表示されている。
つまり、AT状態ST5は当該AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームから終了待機数のゲームが消化された場合に終了することとなるが、遊技媒体の残りの付与数が「0」となったゲームではなく、終了待機のゲームが消化された場合に、画像表示装置63にて結果表示及び注意表示が開始される。また、第2区間SC2のエンディング条件が成立することでAT状態ST5が終了する場合にはエンディング条件が成立したゲームにてフリーズ期間が経過した後に第2区間初期化コマンドが送信されることとなるが、この場合には、フリーズ期間が経過した場合に、画像表示装置63にて結果表示及び注意表示が開始される。
ここで、第2区間初期化コマンドには主側RAM74のAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が含まれるが、AT中ゲーム数カウンタの値を更新するための処理であるAT中ゲーム数の加算処理(ステップS4202)及びAT中純増数カウンタの値を更新するための処理であるAT中純増数の更新処理(ステップS4203)は主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が1以上である状況で実行されたゲームで実行されたゲームだけではなく、AT継続カウンタ74eの値が「0」となった終了待機のゲームにおいても実行される。そして、当該終了待機のゲームの内容が反映されたAT中ゲーム数カウンタの値及びAT中純増数カウンタの値が設定された状態で第2区間初期化コマンドが送信される。したがって、結果表示における合計ゲーム数画像G62に表示されるゲーム数はAT状態ST5において遊技媒体の残りの付与数が「0」となるまでに消化されたゲーム及び終了待機期間として消化されたゲームの合計ゲーム数である。また、結果表示における合計獲得数画像G63に表示される遊技媒体数は、AT状態ST5において遊技媒体の残りの付与数が「0」となるまでに消化されたゲームにおいて獲得した遊技媒体数、及び終了待機期間として消化されたゲームにおいて獲得した遊技媒体数の合計の遊技媒体数である。
ステップS4304及びステップS4305の処理を実行した後は、演出側RAM94に設けられた初期化コマンド受信済みフラグに「1」をセットする(ステップS4306)。初期化コマンド受信済みフラグは、AT状態ST5において既に第2区間初期化コマンドを受信済みであることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
初期化コマンド受信済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップS4307:YES)、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたか否かを判定する(ステップS4308)。主側MPU72は新たなゲームを開始することが可能な状況においてメダル投入口45へのメダルの投入又はクレジット投入ボタン47,48の操作により遊技媒体のベット設定が行われた場合、それに対応するコマンドを演出側MPU92に送信する。当該コマンドは1以上の遊技媒体がベットされる度に送信されるが、ゲームを開始することが可能となる数の遊技媒体のベットが完了した場合に送信される構成としてもよい。演出側MPU92は当該コマンドを受信している場合、新たなゲームを開始するための遊技媒体のベット設定が行われたとして、ステップS4308にて肯定判定をする。
ステップS4308にて肯定判定をした場合、終了明示表示の終了処理(ステップS4309)、結果表示の終了処理(ステップS4310)及び注意表示の終了処理(ステップS4311)を実行する。終了明示表示の終了処理では終了明示表示を実行させるためのデータを消去するとともに通常遊技状態ST1の画像G53(図52(c)参照)の表示が開始されるようにするためのデータ設定を行う。また、結果表示の終了処理では結果表示を実行させるためのデータを消去し、注意表示の終了処理では注意表示を実行させるためのデータを消去する。これにより、AT状態ST5の最終ゲームにおいて終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63及び注意画像G52が画像表示装置63に表示されている状態は新たなゲームを開始させるためのベット設定が行われた場合に終了して、通常遊技状態ST1の画像G53の表示が開始される。なお、ステップS4308にて肯定判定をした場合に初期化コマンド受信済みフラグを「0」クリアする。
AT用の演出制御処理(図75)では上記各処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS4312)。その他の処理では、ゲームの進行に伴って各種テーブルにおいて参照すべきデータを更新させて、演出内容を更新させる処理を実行する。また、主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドを受信した場合に、エンディング演出が行われるようにするための処理を実行する。
上記構成によれば、AT状態ST5において残りの付与数が「0」となった場合には画像表示装置63にて終了明示画像G61の表示が開始される一方、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示は開始されない。そして、終了待機期間の1ゲームが実行された場合に当該1ゲームの結果を含めた状態で合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始される。これにより、終了明示画像G61の表示期間を長く確保した構成において、AT状態ST5の全体の結果に対応する合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が行われるようにすることが可能となる。
終了待機期間の1ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合に合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始される。これにより、当該1ゲームの結果を踏まえた状態で合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、終了待機期間の1ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合に画像表示装置63にて合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始されるとともに注意画像G52の表示が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始された後に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよく、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63の表示が開始される前に注意画像G52の表示が開始される構成としてもよい。
<第10の実施形態>
本実施形態のスロットマシン10では、リール32L,32M,32Rの制御態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、この相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図77は左リール32Lの組立斜視図である。なお、中リール32M及び右リール32Rも左リール32Lと同様の構成となっている。
左リール32Lは、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材141と、その外周面において無端状に巻かれた帯状のベルト(図77では図示略)とを備えている。そして、その巻かれた状態を維持するように、ベルトの長辺両側に沿って形成された一対のシール部を介して円筒骨格部材141に貼付されている。帯状のベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている。円筒骨格部材141の中心部はステッピングモータ142の駆動軸に取り付けられている。したがって、ステッピングモータ142の駆動軸が回転することによりその駆動軸を中心として円筒骨格部材141が回転され、左リール32Lが回転するようになっている。
ステッピングモータ142は、リールユニット31内において起立状態に配置されたモータプレート143の側面にねじ固定されている。モータプレート143には、発光素子144aと受光素子144bとが所定間隔をおいて保持されたリールインデックスセンサ144が設置されている。一方、円筒骨格部材141には、半径方向に延びるセンサカットバン145がねじ固定されている。このセンサカットバン145の先端部145aは、略直角に屈曲されてリールインデックスセンサ144の両素子144a,144bの間を通過できるように位置合わせがなされている。そして、左リール32Lが1回転するごとにセンサカットバン145の先端部145aの通過をリールインデックスセンサ144が検出し、その検出の都度、主側MPU72に検出信号が出力される。したがって、主側MPU72はこの検出信号に基づいて左リール32Lの角度位置を1回転ごとに確認し補正できる。
ステッピングモータ142は例えば504パルスの励磁信号を与えることにより504ステップ進むことで1回転されるように設定されており、このステップ数によってステッピングモータ142の回転位置、すなわち左リール32Lの回転位置が制御される。各リール32L,32M,32Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。したがって、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り換えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、リールインデックスセンサ144の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が表示窓部21Lから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を表示窓部21Lから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
<ステッピングモータ142の動作原理>
図78(a)はステッピングモータ142の駆動系を示す接続図であり、図78(b)はステッピングモータ142の駆動特性を示す図である。
ステッピングモータ142として、ハイブリッド(HB)型の2相ステッピングモータを使用している。なお、ステッピングモータ142はハイブリッド型に限らず、種々のステッピングモータを使用することができる。
ハイブリッド型のステッピングモータ142は、図78(a)に示すように、中央に配置された回転子151と、回転子151の周囲に配置され第1~第4ポール153~156を有する固定子152とを備えている。回転子151は、N極に着磁された手前側回転子151aと、S極に着磁された奥側回転子151bとで構成され、手前側回転子151aの周囲に設けられた歯と歯の間に、奥側回転子151bの周囲に設けられた歯が位置するように1/2ピッチだけ相対的にずらされた状態で回転軸に取り付けられている。そして、手前側回転子151aと奥側回転子151bとの間には図示しない筒状磁石が取着されている。
第1ポール153と第3ポール155には、図78(b)に示すように、励磁コイルL0と励磁コイルL2がバイファイラ巻きされ、励磁コイルL0の巻き終わり端と励磁コイルL2の巻き始め端とが結線され、ここに所定の直流電源+B(例えば+24ボルト)が印加される。同じく、第2ポール154と第4ポール156にも励磁コイルL1と励磁コイルL3がバイファイラ巻きされ、励磁コイルL1の巻き終わり端と励磁コイルL3の巻き始め端とが結線され、ここに上述した直流電源+Bが印加される。
第1ポール153の励磁コイルL0に励磁信号を印加し、第1ポール153をS極に励磁するとともに第3ポール155をN極に励磁する相をA相とし、これとは逆に第3ポール155の励磁コイルL2に励磁信号を印加し、第1ポール153をN極に励磁するとともに第3ポール155をS極に励磁する相を逆A相と称する。同様に、第2ポール154の励磁コイルL1に励磁信号を印加し、第2ポール154をS極に励磁するとともに第4ポール156をN極に励磁する相をB相とし、これとは逆に第4ポール156の励磁コイルL3に励磁信号を印加し、第2ポール154をN極に励磁するとともに第4ポール156をS極に励磁する相を逆B相と称する。
ステッピングモータ142に対する励磁信号は励磁データとして、図78(b)に示すモータドライバ157に与えられる。この励磁データは主側RAM74に格納されており、タイマ割込み処理によって適切な励磁データが出力される。この励磁データによってステッピングモータ142に対する励磁相が定まり、その励磁相に対して励磁信号(電流)が通電される。
ステッピングモータ142が1相励磁駆動方式の場合には、A相、B相、逆A相及び逆B相に対して順次励磁信号を印加することにより、回転子151を時計方向又は反時計方向に回転駆動させることができる。つまり、例えばまずA相に通電すると、S極になった第1ポール153の突起と手前側回転子151aの歯、N極になった第3ポール155の突起と奥側回転子151bの歯とがそれぞれ吸引力により向き合い、次にB相に通電すると、S極になった第2ポール154の突起と手前側回転子151aの歯、N極になった第4ポール156の突起と奥側回転子151bの歯とがそれぞれ吸引力により向き合い、次に逆A相に通電すると、N極になった第1ポール153の突起と奥側回転子151bの歯、S極になった第3ポール155の突起と手前側回転子151aの歯とがそれぞれ吸引力により向き合い、次に逆B相に通電すると、N極になった第2ポール154の突起と奥側回転子151bの歯、S極になった第4ポール156の突起と手前側回転子151aの歯とがそれぞれ吸引力により向き合う。この順序で励磁することにより、回転子151は図78(a)において時計方向に回転する。
本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rの回転を開始させて定速回転となるまでの加速期間及び定速回転を維持させるための定速期間においては、1相励磁と2相励磁とを交互に行う1-2相励磁駆動が採用されている。これら加速期間及び定速期間において1-2相励磁駆動を行うために主側MPU72により参照されるテーブルとして励磁順テーブルが存在している。励磁順テーブルはスロットマシン10の製造段階において主側ROM73に予め記憶されている。図79は励磁順テーブルの内容を説明するための説明図である。
励磁順テーブルは図79に示すように、「0」~「7」の励磁順ポインタが設定されているとともに、各励磁順ポインタのそれぞれに励磁相の種類が設定されている。「0」の励磁順ポインタにはA相に通電する1相励磁が設定されており、「1」の励磁順ポインタにはA相及びB相の両方に通電する2相励磁が設定されており、「2」の励磁順ポインタにはB相に通電する1相励磁が設定されており、「3」の励磁順ポインタにはB相及び逆A相の両方に通電する2相励磁が設定されており、「4」の励磁順ポインタには逆A相に通電する1相励磁が設定されており、「5」の励磁順ポインタには逆A相及び逆B相の両方に通電する2相励磁が設定されており、「6」の励磁順ポインタには逆B相に通電する1相励磁が設定されており、「7」の励磁順ポインタには逆B相及びA相の両方に通電する2相励磁が設定されている。励磁順ポインタが「7」である状況においてリール32L,32M,32Rの加速期間又は定速期間が継続される場合には、制御対象となる励磁順ポインタが「0」に戻り、「0」の励磁順ポインタによる駆動制御が行われることとなる。なお、本実施形態のスロットマシン10では504パルスの励磁信号によりリール32L,32M,32Rが1周する構成であるため、1パルスの励磁信号に基づく角度変化、すなわち1ステップあたりの角度変化は約0.714°となる。
上記構成のステッピングモータ142を使用する場合、スタートレバー41が操作されてからステッピングモータ142が回転を始め一定の定速回転に至るまでの加速期間と定速期間とに大別できる。また、定速期間は、ストップボタン42~44が操作されるまで回転速度を維持しつづける維持期間と、ストップボタン42~44の操作に基づいて所定のスベリを伴いながら停止する停止期間とに分けられる。停止期間については、ストップボタン42~44を操作してから最大190ミリ秒以内にステッピングモータ142を停止させる必要がある。
図80(a)は、リール32L,32M,32Rの回転を開始させる場合における励磁パターンが設定された加速用テーブル158を説明するための説明図である。
加速時の初期励磁相としては、特定の励磁相のみを駆動する1相励磁の他に特定の2つの励磁相を同時に駆動する2相励磁が考えられる。リールの大きさやイナーシャなどによっても相違するが、通常のスロットマシンであれば1相励磁でもリールを初速ゼロから加速させることが可能である。しかしながら、2相励磁の方が1相励磁よりも回転トルクが大きいため、十分な初速を得るためには初期励磁は2相励磁の方が好ましい。
図80(a)に示す励磁パターンでは、1.49ミリ秒ごとの割込みタイミングに同期して2相励磁に設定してからは130割込みの間、この励磁状態を保持する。2相励磁の状態をタイマ割込み処理(図11)の130割込みに亘って保持した後は、1-2相励磁を交互に繰り返すが、相励磁の保持期間として、図80(a)に示すように1相励磁の励磁保持期間と2相励磁の励磁保持期間とが細かく制御される。具体的には、初期励磁である2相励磁に続く1相励磁がタイマ割込み処理(図11)の8割込み分行われ、その次の2相励磁はタイマ割込み処理(図11)の7割込み分だけ行われるというように、保持期間が徐々に短くなるように設定されている。そして、最終的にタイマ割込み処理(図11)の2割込みの間隔で1相励磁と2相励磁とが交互に繰り返され、最後には1相励磁がタイマ割込み処理(図11)の2割込みに亘って行われるように設定されている。このように加速用テーブル158の最後が1相励磁であるため、定速回転期間における最初の相励磁の種類は2相励磁となる。各相励磁における保持期間を定速回転に近づくにつれ順次短くすることで、高速な加速処理を短時間で実現することができるとともに、定速回転へのスムーズな移行が可能になる。定速回転においてはタイマ割込み処理(図11)の1割込みの間隔で1相励磁と2相励磁とが交互に繰り返される。
ステッピングモータ142を停止させる際には4相励磁が利用される。4相励磁では、A相、逆A相、B相及び逆B相の全てを励磁する。相反する2相を励磁した場合には磁束を打ち消し合うことになるが、ステッピングモータ142の回転中は誘導電圧によって逆起電力が生じ、例えばA相と逆A相とに流れる電流の差分のトルクが発生する。そして、4相励磁とした場合、相反する2相同士において当該トルクが発生する。したがって、4相励磁であっても制動力を生じさせることが可能である。但し、4相励磁をした場合における制動力は、1相励磁の場合よりも小さい。
4相励磁を利用してステッピングモータ142が停止される場合について図80(b)の説明図を参照しながら説明する。図80(b)は、リール32L,32M,32Rの回転を停止させる場合における励磁パターンが設定された停止用テーブル159を説明するための説明図である。
ステッピングモータ142が停止される場合、図80(b)に示すように、1相励磁と2相励磁とが交互に繰り返されている状況において停止指令が発生することにより4相励磁が開始される。この場合、4相励磁が開始されるタイミングは、1割込みに亘って2相励磁が実行された後のタイミングに定められている。この4相励磁は、100割込み(149ミリ秒)に亘って継続される。そして、100割込みに亘って4相励磁を行った後は、1相励磁を34割込み(50.7ミリ秒)に亘って行った後に、当該1相励磁を終了させる。この1相励磁の対象となる相は、目標とする停止角度の位置に対応する1相となっている。
上記のように制動の開始に際して最も制動力が弱い4相励磁を利用することによりステッピングモータ142の回転子151を滑らかに停止させることが可能となる。但し、制動力が弱いことに起因して4相励磁を行った場合、4相励磁を開始したタイミングから慣性によってある程度は回転子151が進むこととなる。この慣性で進むステップ数はリールユニット31の仕様によって相違するものであり、そのステップ数はリールユニット31を利用した実験によって設計段階である程度は把握することが可能であるものの一定とはならずにある程度のばらつきが生じ得る。これに対して、4相励磁を所定期間に亘って行った後に、目標とする停止角度の位置に対応する1相を対象とした1相励磁を所定期間に亘って行うことにより、停止位置を設計した位置とすることが可能となる。
各リール32L,32M,32Rの回転位置を把握する場合には、ステッピングモータ142のステップ数が利用される。具体的には、既に説明したとおり本スロットマシン10では各リール32L,32M,32Rの各ベルト上に21個の図柄が描かれており、1回転するために要するステップ数は504ステップとなっている。この場合、所定の位置(表示窓部21L,21M,21Rから視認可能は範囲における各リール32L,32M,32Rの下段の位置)においてある図柄から次の図柄へ切り換える場合に必要なステップ数(すなわち各図柄に割り当てられているステップ数)は24ステップで一定となる。したがって、各リール32L,32M,32Rに対応するリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された時点からのステップ数、すなわち1パルスの励磁信号を出力した回数(すなわち励磁相を切り換えた回数)に基づき、各リール32L,32M,32Rの回転位置を把握する。
図81は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるリール制御処理を示すフローチャートである。
リール制御処理では、まず前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定められた開始ウエイト期間(例えば4.1秒)が経過したか否かを判定する(ステップS4401)。開始ウエイト期間が経過していない場合には開始ウエイト期間が経過するまでステップS4401にて待機する。開始ウエイト期間が経過した場合には、次回のゲームのための開始ウエイト期間を再設定するとともに(ステップS4402)、主側RAM74に設けられた回転開始フラグに「1」をセットする(ステップS4403)。これにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータ142の加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。
その後、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS4404)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS4404の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、主側RAM74に設けられた有効期間フラグ162a~162c(図82参照)のうち今回操作が行われたストップボタン42~44に対応する有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4405)。有効期間フラグ162a~162cは、各ストップボタン42~44(すなわち各リール32L,32M,32R)に1対1で対応させて設けられている。各有効期間フラグ162a~162cは、対応するリール32L,32M,32Rの回転が開始されて加速期間が完了して定速回転となった場合に「1」がセットされ、対応するリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合に「0」クリアされる。つまり、有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされている状況が対応するリール32L,32M,32Rに対するストップボタン42~44の操作が有効化されている状況に該当する。
ステップS4404にて操作有りと判定されたストップボタン42~44に対応する有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされていない場合には(ステップS4405:NO)、ステップS4404に戻る。したがって、「1」がセットされていない有効期間フラグ162a~162cに対応するストップボタン42~44が操作されたとしてもその操作は無効なものとして扱われる。ステップS4404にて操作有りと判定されたストップボタン42~44に対応する有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされている場合には(ステップS4405:YES)、今回のストップボタン42~44の操作が有効であることを意味する。したがって、今回操作されたストップボタン42~44に対応するリール32L,32M,32Rを停止させるための処理を実行する。
具体的には、まずボタン消灯処理を実行する(ステップS4406)。各ストップボタン42~44の裏側にはそれぞれ図示しない発光部が設けられている。当該発光部は、対応するリール32L,32M,32Rの定速回転が開始されて対応するストップボタン42~44の操作が有効化されたタイミングで点灯状態となり、対応するストップボタン42~44の操作に基づき対応するリール32L,32M,32Rを停止させるための制御が開始された場合に消灯状態となる。ボタン消灯処理では、今回操作されたストップボタン42~44を含めて全てのストップボタン42~44に対応する発光部が消灯状態となるようにする。一のリール32L,32M,32Rに対して停止制御が開始された場合には、有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされているか否かに関係なく、他のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44の操作が無効化される。この場合に、一のリール32L,32M,32Rに対して停止制御が開始された場合にはボタン消灯処理(ステップS4406)を実行して回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44を含めて、全てのストップボタン42~44を消灯状態とすることで、ストップボタン42~44の操作が無効化されていることを遊技者に認識させることが可能となる。なお、今回停止指令が発生したリール32L,32M,32Rの停止制御が完了したタイミングで、未だ停止指令が発生していないリール32L,32M,32Rが存在している場合にはその未だ停止指令が発生していないリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44の発光部が点灯状態とされる。
その後、停止指令コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4407)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。その後、今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rにおいて、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS4408)。具体的には、今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rに対応するリールインデックスセンサ144の検出信号が入力された時点から出力した励磁信号のパルス数(すなわち励磁相を切り換えた回数)により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS4409)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS4409では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS4410)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS4411)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS4412)。主側RAM74にはリール32L,32M,32Rに1対1で対応させて停止指示フラグ163a~163cが設けられており、リール停止処理ではこれら停止指示フラグ163a~163cのうち今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rに対応する停止指示フラグ163a~163cに「1」をセットする。これにより、後述する停止制御用処理(図85)にて今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rが停止されるようにするための制御が開始される。
その後、今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rの停止が完了したか否かを判定する(ステップS4413)。主側RAM74にはリール32L,32M,32Rに1対1で対応させて停止完了フラグ164a~164c(図82参照)が設けられており、ステップS4413では今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rに対応する停止完了フラグ164a~164cに「1」がセットされているか否かを判定する。今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rの停止が完了していない場合にはステップS4413にて待機する。今回停止対象となっているリール32L,32M,32Rの停止が完了している場合(ステップS4413:YES)、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS4414)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行った後に(ステップS4415)、ステップS4404に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図13)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図13)のステップS409にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図81)のステップS4415にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
ステップS4414にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS4416にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいていずれかのメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。
入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4417)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
次に、各リール32L,32M,32Rを回転制御させるための構成について説明する。図82は各リール32L,32M,32Rの回転制御を実行するために利用される主側RAM74の各エリアを説明するための説明図である。
図82に示すように主側RAM74には加速完了フラグ161a~161cが設けられている。加速完了フラグ161a~161cとして、左リール32Lに対応させて左用加速完了フラグ161aと、中リール32Mに対応させて中用加速完了フラグ161bと、右リール32Rに対応させて右用加速完了フラグ161cとが設けられている。左リール32Lの回転が開始された後であって当該左リール32Lの加速期間が完了して定速回転が開始された場合に左用加速完了フラグ161aに「1」がセットされ、左リール32Lの停止が完了した場合に左用加速完了フラグ161aが「0」クリアされる。中リール32Mの回転が開始された後であって当該中リール32Mの加速期間が完了して定速回転が開始された場合に中用加速完了フラグ161bに「1」がセットされ、中リール32Mの停止が完了した場合に中用加速完了フラグ161bが「0」クリアされる。右リール32Rの回転が開始された後であって当該右リール32Rの加速期間が完了して定速回転が開始された場合に右用加速完了フラグ161cに「1」がセットされ、右リール32Rの停止が完了した場合に右用加速完了フラグ161cが「0」クリアされる。
主側RAM74には、有効期間フラグ162a~162cが設けられている。有効期間フラグ162a~162cとして、左リール32Lに対応させて左用有効期間フラグ162aと、中リール32Mに対応させて中用有効期間フラグ162bと、右リール32Rに対応させて右用有効期間フラグ162cとが設けられている。左リール32Lの定速回転が開始された後であって左リール32Lに対応するリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された場合に左用有効期間フラグ162aに「1」がセットされ、左リール32Lの停止が完了した場合に左用有効期間フラグ162aが「0」クリアされる。中リール32Mの定速回転が開始された後であって中リール32Mに対応するリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された場合に中用有効期間フラグ162bに「1」がセットされ、中リール32Mの停止が完了した場合に中用有効期間フラグ162bが「0」クリアされる。右リール32Rの定速回転が開始された後であって右リール32Rに対応するリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された場合に右用有効期間フラグ162cに「1」がセットされ、右リール32Rの停止が完了した場合に右用有効期間フラグ162cが「0」クリアされる。
主側RAM74には停止指示フラグ163a~163cが設けられている。停止指示フラグ163a~163cとして、左リール32Lに対応させて左用停止指示フラグ163aと、中リール32Mに対応させて中用停止指示フラグ163bと、右リール32Rに対応させて右用停止指示フラグ163cとが設けられている。左用有効期間フラグ162aに「1」がセットされている状況において左ストップボタン42が操作されたことに基づきリール制御処理(図81)のリール停止処理(ステップS4412)が実行された場合に左用停止指示フラグ163aに「1」がセットされ、左リール32Lの停止が完了した場合に左用停止指示フラグ163aが「0」クリアされる。中用有効期間フラグ162bに「1」がセットされている状況において中ストップボタン43が操作されたことに基づきリール制御処理(図81)のリール停止処理(ステップS4412)が実行された場合に中用停止指示フラグ163bに「1」がセットされ、中リール32Mの停止が完了した場合に中用停止指示フラグ163bが「0」クリアされる。右用有効期間フラグ162cに「1」がセットされている状況において右ストップボタン44が操作されたことに基づきリール制御処理(図81)のリール停止処理(ステップS4412)が実行された場合に右用停止指示フラグ163cに「1」がセットされ、右リール32Rの停止が完了した場合に右用停止指示フラグ163cが「0」クリアされる。
主側RAM74には停止完了フラグ164a~164cが設けられている。停止完了フラグ164a~164cとして、左リール32Lに対応させて左用停止完了フラグ164aと、中リール32Mに対応させて中用停止完了フラグ164bと、右リール32Rに対応させて右用停止完了フラグ164cとが設けられている。左リール32Lの停止が完了した場合に左用停止完了フラグ164aに「1」がセットされ、全リール32L,32M,32Rの回転が停止されてリール制御処理(図81)のステップS4414にて肯定判定をした場合に左用停止完了フラグ164aが「0」クリアされる。中リール32Mの停止が完了した場合に中用停止完了フラグ164bに「1」がセットされ、全リール32L,32M,32Rの回転が停止されてリール制御処理(図81)のステップS4414にて肯定判定をした場合に中用停止完了フラグ164bが「0」クリアされる。右リール32Rの停止が完了した場合に右用停止完了フラグ164cに「1」がセットされ、全リール32L,32M,32Rの回転が停止されてリール制御処理(図81)のステップS4414にて肯定判定をした場合に右用停止完了フラグ164cが「0」クリアされる。
主側RAM74には加速カウンタ165a~165cが設けられている。加速カウンタ165a~165cとして、左リール32Lに対応させて左用加速カウンタ165aと、中リール32Mに対応させて中用加速カウンタ165bと、右リール32Rに対応させて右用加速カウンタ165cとが設けられている。各加速カウンタ165a~165cは、対応するリール32L,32M,32Rが加速用テーブル158(図80(a))を利用した加速制御が実行されている状況であるか否か、及び加速制御が実行されている状況である場合には加速用テーブル158におけるいずれの加速順序に対応する加速制御を実行している状況であるのかを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
左リール32Lの加速制御が新たに開始される場合に左用加速カウンタ165aに「24」がセットされ、加速用テーブル158において左リール32Lの加速制御のために参照すべき加速順序のデータが変更される度に左用加速カウンタ165aの値が1減算される。その1減算後において左用加速カウンタ165aの値が「0」となった場合、左リール32Lの加速が完了したと特定される。中リール32Mの加速制御が新たに開始される場合に中用加速カウンタ165bに「24」がセットされ、加速用テーブル158において中リール32Mの加速制御のために参照すべき加速順序のデータが変更される度に中用加速カウンタ165bの値が1減算される。その1減算後において中用加速カウンタ165bの値が「0」となった場合、中リール32Mの加速が完了したと特定される。右リール32Rの加速制御が新たに開始される場合に右用加速カウンタ165cに「24」がセットされ、加速用テーブル158において右リール32Rの加速制御のために参照すべき加速順序のデータが変更される度に右用加速カウンタ165cの値が1減算される。その1減算後において右用加速カウンタ165cの値が「0」となった場合、右リール32Rの加速が完了したと特定される。
主側RAM74には励磁カウンタ166a~166cが設けられている。励磁カウンタ166a~166cとして、左リール32Lに対応させて左用励磁カウンタ166aと、中リール32Mに対応させて中用励磁カウンタ166bと、右リール32Rに対応させて右用励磁カウンタ166cとが設けられている。各励磁カウンタ166a~166cは、対応するリール32L,32M,32Rが加速用テーブル158(図80(a))を利用した加速制御が実行されている場合に、現状の加速制御の対象となっている加速順序の残りの励磁期間を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
左リール32Lの加速制御において所定の加速順序の励磁が開始される場合には、加速用テーブル158(図80(a))において当該所定の加速順序に対応させて設定されている切り換え間隔のデータが左用励磁カウンタ166aにセットされる。左用励磁カウンタ166aにセットされた値はタイマ割込み処理(図11)が実行される度に1減算され、その1減算後における左用励磁カウンタ166aの値が「0」となった場合、左用加速カウンタ165aの値が1減算され、その1減算後における左用加速カウンタ165aの値が1以上であれば加速用テーブル158(図80(a))において当該左用加速カウンタ165aの値に対応する加速順序に対応させて設定されている切り換え間隔のデータが左用励磁カウンタ166aにセットされる。中リール32Mの加速制御において所定の加速順序の励磁が開始される場合には、加速用テーブル158(図80(a))において当該所定の加速順序に対応させて設定されている切り換え間隔のデータが中用励磁カウンタ166bにセットされる。中用励磁カウンタ166bにセットされた値はタイマ割込み処理(図11)が実行される度に1減算され、その1減算後における中用励磁カウンタ166bの値が「0」となった場合、中用加速カウンタ165bの値が1減算され、その1減算後における中用加速カウンタ165bの値が1以上であれば加速用テーブル158(図80(a))において当該中用加速カウンタ165bの値に対応する加速順序に対応させて設定されている切り換え間隔のデータが中用励磁カウンタ166bにセットされる。右リール32Rの加速制御において所定の加速順序の励磁が開始される場合には、加速用テーブル158(図80(a))において当該所定の加速順序に対応させて設定されている切り換え間隔のデータが右用励磁カウンタ166cにセットされる。右用励磁カウンタ166cにセットされた値はタイマ割込み処理(図11)が実行される度に1減算され、その1減算後における右用励磁カウンタ166cの値が「0」となった場合、右用加速カウンタ165cの値が1減算され、その1減算後における右用加速カウンタ165cの値が1以上であれば加速用テーブル158(図80(a))において当該右用加速カウンタ165cの値に対応する加速順序に対応させて設定されている切り換え間隔のデータが右用励磁カウンタ166cにセットされる。
主側RAM74には停止位置エリア167a~167cが設けられている。停止位置エリア167a~167cとして、左リール32Lに対応させて左用停止位置エリア167aと、中リール32Mに対応させて中用停止位置エリア167bと、右リール32Rに対応させて右用停止位置エリア167cとが設けられている。各停止位置エリア167a~167cは、対応するリール32L,32M,32Rの停止が完了した場合における当該対応するリール32L,32M,32Rの停止位置に対応するデータを記憶するための記憶エリアである。回転中の左リール32Lが停止した場合には当該左リール32Lの停止位置に対応するデータが左用停止位置エリア167aに記憶される。回転中の中リール32Mが停止した場合には当該中リール32Mの停止位置に対応するデータが中用停止位置エリア167bに記憶される。回転中の右リール32Rが停止した場合には当該右リール32Rの停止位置に対応するデータが右用停止位置エリア167cに記憶される。
図83はタイマ割込み処理(図11)のステップS206にて実行されるステッピングモータ制御処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられた回転中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4501)。回転中フラグはリール32L,32M,32Rの回転が開始された場合に「1」がセットされ、全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了した場合に「0」クリアされる。回転中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4501:NO)、主側RAM74の回転開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4502)。既に説明したとおりリール制御処理(図81)にて開始ウエイト期間が経過したと判定された場合に(ステップS4401:YES)、ステップS4403にて回転開始フラグに「1」がセットされる。
回転開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4502:YES)、図80(a)に示す加速用テーブル158を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS4503)。そして、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるための回転開始処理を実行する(ステップS4504)。回転開始処理では、加速用テーブル158の最初の加速順序に設定されているデータに従って各リール32L,32M,32Rに対して2相励磁を開始する。その後、主側RAM74の回転中フラグに「1」をセットする(ステップS4505)。また、左用加速カウンタ165aに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし(ステップS4506)、左用励磁カウンタ166aに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする(ステップS4507)。また、中用加速カウンタ165bに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし(ステップS4508)、中用励磁カウンタ166bに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする(ステップS4509)。また、右用加速カウンタ165cに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし(ステップS4510)、右用励磁カウンタ166cに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする(ステップS4511)。また、主側RAM74の回転開始フラグを「0」クリアする(ステップS4512)。
主側RAM74の回転中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4501:YES)、主側RAM74に設けられた対象リールカウンタに「1」をセットする(ステップS4513)。対象リールカウンタは、ステップS4514~ステップS4525の処理の実行対象となるリール32L,32M,32Rを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。対象リールカウンタの値が「1」である場合、左リール32LがステップS4514~ステップS4525の処理の実行対象となり、対象リールカウンタの値が「2」である場合、中リール32MがステップS4514~ステップS4525の処理の実行対象となり、対象リールカウンタの値が「3」である場合、右リール32RがステップS4514~ステップS4525の処理の実行対象となる。
その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止完了フラグ164a~164cに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4514)。ステップS4514にて肯定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止が既に完了していることを意味するため、ステップS4515~ステップS4525の処理を実行することなくステップS4526に進む。
ステップS4514にて否定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止指示フラグ163a~163cに「1」がセットされている場合には(ステップS4515:YES)、停止制御用処理を実行し(ステップS4516)、停止指示フラグ163a~163cに「1」がセットされていないものの現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされている場合には(ステップS4517:YES)、定速制御用処理を実行する(ステップS4518)。これら定速制御用処理及び停止制御用処理については後に説明する。
現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされていない場合(ステップS4517:NO)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速完了フラグ161a~161cに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4519)。ステップS4519にて否定判定をした場合、加速制御用処理を実行する(ステップS4520)。
図84は加速制御用処理を示すフローチャートである。
まず現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの励磁カウンタ166a~166cの値を1減算する(ステップS4601)。そして、その1減算後における励磁カウンタ166a~166cの値が「0」であれば(ステップS4602:YES)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速カウンタ165a~165cの値を1減算する(ステップS4603)。その後、1減算後における加速カウンタ165a~165cの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS4604)。
ステップS4604にて否定判定をした場合、励磁切り換え処理を実行する(ステップS4605)。励磁切り換え処理では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rのステッピングモータ142に対する励磁を、図79に示す励磁順テーブルに設定されている順序に従って切り換える。この場合、現状が1相励磁であれば2相励磁に切り換えられ、現状が2相励磁であれば1相励磁に切り換えられる。その後、対応する励磁カウンタ166a~166cの設定処理を実行する(ステップS4606)。具体的には、今回の制御対象となっている加速カウンタ165a~165cの値に対応する切り換え間隔のデータを加速用テーブル(図80(a))から読み出し、その読み出した切り換え間隔のデータを今回の制御対象となっている励磁カウンタ166a~166cにセットする。ステップS4604にて肯定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速完了フラグ161a~161cに「1」をセットする(ステップS4607)。
ステッピングモータ制御処理(図83)の説明に戻り、対応する加速完了フラグ161a~161cに「1」がセットされている場合(ステップS4519:YES)、定速制御用処理を実行する(ステップS4521)。定速制御用処理では、タイマ割込み処理(図11)の1割込みの間隔で1相励磁と2相励磁とが交互に繰り返されるように1パルスの励磁信号を出力して励磁相を切り換える。その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rのリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出されたか否かを判定する(ステップS4522)。リールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された場合(ステップS4522:YES)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの有効期間フラグ162a~162cに「1」をセットする(ステップS4523)。これにより、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rに対するストップボタン42~44の操作が有効化される。
ここで、定速回転が開始された後にリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出されるタイミングは、各リール32L,32M,32Rの回転開始が同時に行われ、さらに同一の加速用テーブル158を利用して加速制御が行われたとしても、各リール32L,32M,32Rの前回の停止位置に応じて相違することとなる。これに対して、ステップS4522及びステップS4523の処理、すなわちリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された場合に有効期間フラグ162a~162cに「1」をセットする処理は各リール32L,32M,32Rに対して個別に行われる。したがって、ストップボタン42~44が有効化されるタイミングはリール32L,32M,32R毎に異なるものとなる。よって、ストップボタン42~44の有効化が全てのリール32L,32M,32Rに対して同時に行われる構成に比べて、リール32L,32M,32Rの停止操作を早期に開始させることが可能となる。
その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rのストップボタン42~44が既に点灯状態となっているか否かを判定する(ステップS4524)。ストップボタン42~44が消灯状態である状況でリール32L,32M,32Rの回転が開始されるため、有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされたタイミングにおいては基本的に対応するストップボタン42~44は消灯状態となっている。したがって、基本的にはステップS4524にて否定判定をして、ボタン点灯処理を実行する(ステップS4525)。ボタン点灯処理では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rのストップボタン42~44を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、操作が有効化されたストップボタン42~44から順に消灯状態から点灯状態に切り換えられることとなり、操作が有効であるストップボタン42~44を遊技者が認識し易くなる。
一方、リール32L,32M,32Rの回転が脱調などによって正常に行われなくなった場合には、後述する脱調対応処理(ステップS4528)が実行されることによって、その回転が異常であるリール32L,32M,32Rの再加速が行われる。この場合、当該リール32L,32M,32Rの加速が完了して定速回転が開始されさらに当該リール32L,32M,32Rに対応するリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出されるまでは対応するストップボタン42~44の操作は有効化されない。これに対して、後述する脱調対応処理(ステップS4528)では再加速の対象となったリール32L,32M,32Rのストップボタン42~44を消灯状態とするための処理は実行されない。したがって、既にストップボタン42~44の操作が有効化されて当該ストップボタン42~44が発光状態である状況において、対応するリール32L,32M,32Rに回転異常が発生することで再加速が行われた場合には、そのストップボタン42~44の点灯状態は操作が有効化される前であっても維持される。よって、このような再加速に基づいてステップS4523の処理が実行された場合には、既に対応するストップボタン42~44が点灯状態となっているため、ステップS4524にて肯定判定をしてステップS4525の処理を実行しない。
現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされている場合(ステップS4517:YES)、定速制御用処理を実行する(ステップS4518)。当該定速制御用処理では、ステップS4521の定速制御用処理と同様に、タイマ割込み処理(図11)の1割込みの間隔で1相励磁と2相励磁とが交互に繰り返されるように1パルスの励磁信号を出力して励磁相を切り換える。これにより、対応するストップボタン42~44の操作が有効化された状態において対応するリール32L,32M,32Rの定速回転が維持される。この状況で当該リール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が操作された場合にはリール制御処理(図81)のステップS4412にてリール停止処理が実行されることで、対応する停止指示フラグ163a~163cに「1」がセットされる。
ステッピングモータ制御処理(図83)では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止指示フラグ163a~163cに「1」がセットされている場合(ステップS4515:YES)、停止制御用処理を実行する(ステップS4516)。
図85は停止制御用処理を示すフローチャートである。
まず現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rに対応させて主側RAM74に設けられた停止制御中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4701)。停止制御中フラグは、各リール32L,32M,32Rに1対1で対応させて設けられており、対応するリール32L,32M,32Rに対する停止制御が開始されたか否かを主側MPU72にて特定するために利用される。対応する停止制御中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4701:NO)、図80(b)に示す停止用テーブル159を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS4702)。この読み出された停止用テーブル159は現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rを停止させるために利用され、他のリール32L,32M,32Rについて停止制御を開始する場合には停止用テーブル159が主側ROM73から主側RAM74に新たに読み出される。その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止制御中フラグに「1」をセットする(ステップS4703)。
ステップS4701にて肯定判定をした場合、又はステップS4703の処理を実行した場合、停止制御実行処理を実行する(ステップS4704)。停止制御実行処理では、図80(b)に示す停止用テーブル159に従って、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止を行う。
その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの回転の停止が完了したか否かを判定する(ステップS4705)。具体的には、当該リール32L,32M,32Rに対応させて読み出されている停止用テーブル159において最後の励磁順序である1相励磁が34割込みに亘って維持されたか否かを判定する。停止が完了している場合(ステップS4705:YES)、各種フラグクリア処理を実行する(ステップS4706)。各種フラグクリア処理では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速完了フラグ161a~161c、有効期間フラグ162a~162c、停止指示フラグ163a~163c及び停止制御中フラグを「0」クリアする。そして、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止完了フラグ164a~164cに「1」をセットする(ステップS4707)。これにより、当該リール32L,32M,32Rがステッピングモータ制御処理(図83)における制御対象のリール32L,32M,32RとなったとしてもステップS4514にて肯定判定をすることで、ステップS4515~ステップS4525の処理が実行されない状態となる。
その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの停止位置エリア167a~167cに、当該リール32L,32M,32Rの停止位置に対応するデータを記憶させる(ステップS4708)。具体的には、当該リール32L,32M,32Rのリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が前回検出されてからのステッピングモータ142のステップ数のデータを停止位置エリア167a~167cに記憶させる。なお、リール制御処理(図81)の入賞判定処理(ステップS4416)では、各停止位置エリア167a~167cに記憶されたデータに基づいてメインラインML上に今回のゲームで停止した図柄の組み合わせを把握する。
その後、停止完了フラグ164a~164cの全てに「1」がセットされているか否かを判定することで、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止したか否かを判定する(ステップS4709)。ステップS4709にて否定判定をした場合には、有効期間フラグ162a~162cに「1」がセットされているリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44を消灯状態から点灯状態に切り換える(ステップS4710)。既に説明したとおりストップボタン42~44は操作が有効化されたタイミングで点灯状態とされるが、一のリール32L,32M,32Rに対する停止制御が開始された場合にはリール制御処理(図81)のステップS4406にてボタン消灯処理が実行されることで、回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44であっても消灯状態とされる。これに対して、ステップS4710にてボタン点灯処理が実行されることで、一のリール32L,32M,32Rの回転の停止が完了して残りのリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化された場合には、それに対応させて停止操作が有効となったストップボタン42~44を点灯状態とすることが可能となる。一方、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した場合には(ステップS4709:YES)、主側RAM74の回転中フラグを「0」クリアする(ステップS4711)。
ステッピングモータ制御処理(図83)の説明に戻り、ステップS4514にて肯定判定をした場合、ステップS4516の処理を実行した場合、ステップS4518の処理を実行した場合、ステップS4520の処理を実行した場合、ステップS4522にて否定判定をした場合、ステップS4524にて肯定判定をした場合又はステップS4525の処理を実行した場合、主側RAM74の対象リールカウンタの値を1加算する(ステップS4526)。1加算後における対象リールカウンタの値が3以下である場合(ステップS4527:NO)、ステップS4514に戻る。これにより、回転制御の実行対象が次の順番のリール32L,32M,32Rに対して、ステップS4514~ステップS4525の処理が実行される。1加算後における対象リールカウンタの値が「4」である場合(ステップS4527:YES)、ステップS4528にて脱調対応処理を実行した後に本ステッピングモータ制御処理を終了する。
脱調対応処理では、回転中の各リール32L,32M,32Rについてリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が前回検出されてから計測されたステップ数が1周分のステップ数よりも大きい数として設定された基準ステップ数以上となっているか否かを判定する。基準ステップ数以上となっている場合、そのリール32L,32M,32Rに対して脱調などの回転異常が発生している可能性が高いため、そのリール32L,32M,32Rに対応する加速完了フラグ161a~161c、有効期間フラグ162a~162c、停止指示フラグ163a~163c及び停止制御中フラグを「0」クリアするとともに、ステップS4503~ステップS4511のうち当該リール32L,32M,32Rに対応する処理を実行して再加速を開始させる。この場合、回転異常が特定されたリール32L,32M,32R以外のリール32L,32M,32Rに対しては再加速の処理を実行しない。また、脱調対応処理では、再加速の処理の実行対象となったリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44を含めて、ストップボタン42~44の消灯処理を実行しない。したがって、点灯状態となっているストップボタン42~44に対応するリール32L,32M,32Rが再加速の対象となったとしても、当該ストップボタン42~44の点灯状態は維持される。
図86は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理は上記第1の実施形態と同様に主側MPU72に動作電力の供給が開始された場合に実行される。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS4801)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作された状態で電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS4802)。設定キーによるON操作が行われた状態で電源ONが行われている場合には(ステップS4802:YES)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されていないのであれば(ステップS4803:NO)、一部クリア処理を実行した後に(ステップS4804)、設定値更新処理を実行する(ステップS4806)。一方、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されているのであれば(ステップS4803:YES)、全部クリア処理を実行した後に(ステップS4805)、設定値更新処理を実行する(ステップS4806)。一部クリア処理(ステップS4804)、全部クリア処理(ステップS4805)及び設定値更新処理(ステップS4806)の処理内容は上記第1の実施形態と同様である。その後、設定値更新処理を実行した後は、通常処理(図12)に移行する(ステップS4807)。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS4802:NO)、ステップS4808以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS4808)。具体的には、設定値が「1」~「6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4809)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされている。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS4810)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS4808~ステップS4810のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図11)の実行を禁止し(ステップS4811)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS4812)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS4813)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、一部クリア処理(ステップS4804)又は全部クリア処理(ステップS4805)が実行されることにより解除される。
ステップS4808~ステップS4810の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS4814)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS4815)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS4816)、復帰用処理を実行する(ステップS4817)。
図87は復帰用処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の回転中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4901)。回転中フラグはリール32L,32M,32Rの回転が開始された場合に「1」がセットされ、全てのリール32L,32M,32Rの停止が完了した場合に「0」クリアされる。つまり、ステップS4901では、少なくとも1個のリール32L,32M,32Rの回転中に動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が開始され当該復帰用処理が実行された状況であるか否かを判定する。回転中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4901:NO)、電源遮断前のアドレスの処理に復帰する。
回転中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4901:YES)、主側RAM74の左用停止完了フラグ164aに「1」がセットされているか否かを判定することで、左リール32Lの停止が完了していない状況で動作電力の供給が停止されたか否かを判定する(ステップS4903)。左用停止完了フラグ164aに「1」がセットされていない場合(ステップS4903:NO)、左リール32Lの停止が完了していない状況で動作電力の供給が停止されたことを意味する。この場合、左リール32Lの回転を新たに開始させるための処理を実行する。
具体的には、まず左用フラグのクリア処理を実行する(ステップS4904)。当該左用フラグのクリア処理では、左用加速完了フラグ161a、左用有効期間フラグ162a及び左用停止指示フラグ163aのそれぞれを「0」クリアする。その後、左用加速カウンタ165aに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし(ステップS4905)、左用励磁カウンタ166aに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする(ステップS4906)。
ステップS4903にて肯定判定をした場合、又はステップS4906の処理を実行した場合、主側RAM74の中用停止完了フラグ164bに「1」がセットされているか否かを判定することで、中リール32Mの停止が完了していない状況で動作電力の供給が停止されたか否かを判定する(ステップS4907)。中用停止完了フラグ164bに「1」がセットされていない場合(ステップS4907:NO)、中リール32Mの停止が完了していない状況で動作電力の供給が停止されたことを意味する。この場合、中リール32Mの回転を新たに開始させるための処理を実行する。
具体的には、まず中用フラグのクリア処理を実行する(ステップS4908)。当該中用フラグのクリア処理では、中用加速完了フラグ161b、中用有効期間フラグ162b及び中用停止指示フラグ163bのそれぞれを「0」クリアする。その後、中用加速カウンタ165bに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし(ステップS4909)、中用励磁カウンタ166bに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする(ステップS4910)。
ステップS4907にて肯定判定をした場合、又はステップS4910の処理を実行した場合、主側RAM74の右用停止完了フラグ164cに「1」がセットされているか否かを判定することで、右リール32Rの停止が完了していない状況で動作電力の供給が停止されたか否かを判定する(ステップS4911)。右用停止完了フラグ164cに「1」がセットされていない場合(ステップS4911:NO)、右リール32Rの停止が完了していない状況で動作電力の供給が停止されたことを意味する。この場合、右リール32Rの回転を新たに開始させるための処理を実行する。
具体的には、まず右用フラグのクリア処理を実行する(ステップS4912)。当該右用フラグのクリア処理では、右用加速完了フラグ161c、右用有効期間フラグ162c及び右用停止指示フラグ163cのそれぞれを「0」クリアする。その後、右用加速カウンタ165cに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし(ステップS4913)、右用励磁カウンタ166cに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする(ステップS4914)。
ステップS4911にて肯定判定をした場合、又はステップS4914の処理を実行した場合、途中停止時のアドレスの処理に移行する。具体的には、リール制御処理(図81)におけるステップS4404の処理を実行する。また、当該リール制御処理(図81)が実行されている状況においてタイマ割込み処理(図11)が割り込んで起動された場合には、ステッピングモータ制御処理(図83)において回転中フラグに「1」がセットされている状況における処理、すなわちステップS4513~ステップS4528の処理が実行される。この場合、動作電力の供給が停止された場合に停止が完了していないリール32L,32M,32RはステップS4903~ステップS4914にて回転を新たに開始させるための処理が実行されているため、加速制御が新たに開始され、加速が完了した場合に定速制御が開始され、定速制御が実行されている状況においてリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出された場合に停止操作が有効化される。
上記構成であることにより、リール32L,32M,32Rの回転の停止が完了する前である状況において主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合、主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合には回転の停止が完了する前であったリール32L,32M,32Rの加速制御が新たに開始される。これにより、動作電力の供給が再開された場合にはステッピングモータ制御処理(図83)におけるステップS4528の脱調対応処理にてリール32L,32M,32Rの回転異常が検出されるまで待つことなく、回転の停止が完了する前であったリール32L,32M,32Rの新たな加速を開始することが可能となり、主側MPU72への動作電力の供給が再開された後においてリール32L,32M,32Rの加速制御が完了して定速制御が早期に開始されるようにすることが可能となる。
主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合に回転停止が完了していたリール32L,32M,32Rについては主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合に回転が再開されない。これにより、既に停止が完了しているリール32L,32M,32Rについては再度の回転が発生しないようにしながら、動作電力の供給が停止された場合に停止が完了していなかったリール32L,32M,32Rについてのみ早期に定速回転となるようにすることが可能となる。
メイン処理(図86)では前回の動作電力の供給停止時に回転停止が完了していなかったリール32L,32M,32Rについては、その回転状況に関係なく、加速制御を新たに開始させるための情報設定を行う。これにより、動作電力の供給開始時における処理負荷を軽減しながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合に回転の停止が完了していないリール32L,32M,32Rについて、主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合に加速制御を新たに開始する構成としたが、これに限定されない。例えば、停止指令が発生してリール制御処理(図81)においてスベリ数の算出(ステップS4409)が行われて停止図柄の決定(ステップS4410)が行われた場合にそのリール32L,32M,32Rに対応する停止完了フラグ164a~164cに「1」がセットされる構成としてもよい。この場合、主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合に上記停止図柄の決定が完了していないリール32L,32M,32Rについて主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合に加速制御を新たに開始し、主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合に上記停止図柄の決定が完了しているリール32L,32M,32Rについては停止がその時点で完了していなくても主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合に加速制御を新たに開始しないことになる。ちなみに、当該構成において入賞判定は、実際にリール32L,32M,32Rが停止している状況における各図柄の位置ではなく、ステップS4410にて決定された停止図柄の情報を利用して行われる。
また、主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合に一部のリール32L,32M,32Rは停止が完了しているものの他のリール32L,32M,32Rは停止が完了していない場合には、停止が完了していなかったリール32L,32M,32Rのみが主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合に加速制御が新たに開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合に1個のリール32L,32M,32Rでも停止が完了していなかった場合には主側MPU72への動作電力の供給が再開された場合に全てのリール32L,32M,32Rについて加速制御が新たに開始される構成としてもよい。
<第11の実施形態>
本実施形態ではリール32L,32M,32Rの制御処理の実行態様が上記第10の実施形態と相違している。以下、この相違する構成について説明する。なお、上記第10の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図88は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるリール制御処理を示すフローチャートである。
開始ウエイト期間が経過している場合(ステップS5001:YES)、次回のゲームのための開始ウエイト期間を再設定する(ステップS5002)。その後、今回のゲームが疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームであることを条件として(ステップS5003:YES)、主側RAM74に設けられた左用疑似ボーナス開始フラグ、中用疑似ボーナス開始フラグ及び右用疑似ボーナス開始フラグのそれぞれに「1」をセットする(ステップS5004)。左用疑似ボーナス開始フラグは左リール32Lに対応させて設けられており、中用疑似ボーナス開始フラグは中リール32Mに対応させて設けられており、右用疑似ボーナス開始フラグは右リール32Rに対応させて設けられている。各疑似ボーナス開始フラグは疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームにおいて当該開始ゲームに対応するリール演出を実行すべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS5003にて否定判定をした場合又はステップS5004の処理を実行した場合、主側RAM74の回転開始フラグに「1」をセットする(ステップS5005)。これにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータ142の加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。ステップS5006~ステップS5019では、上記第10の実施形態におけるリール制御処理(図81)のステップS4404~ステップS4417と同一の処理を実行する。
図89は主側MPU72にて実行される本実施形態における加速制御用処理を示すフローチャートである。なお、加速制御用処理は上記第10の実施形態と同様にステッピングモータ制御処理(図83)におけるステップS4520にて実行される。
まず現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似停止制御フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS5101)。疑似停止制御フラグは主側RAM74に設けられており、左リール32Lに対応させて左用疑似停止制御フラグが設けられており、中リール32Mに対応させて中用疑似停止制御フラグが設けられており、右リール32Rに対応させて右用疑似停止制御フラグが設けられている。疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームにおいては各リール32L,32M,32Rの回転が開始されて加速が完了した後に、疑似停止用図柄の組合せがメインラインML上に存在している状態で各リール32L,32M,32Rの小刻みな上下動が行われる疑似停止が発生する。各疑似停止制御フラグは、対応するリール32L,32M,32Rについての加速が完了した後において当該リール32L,32M,32Rを疑似停止位置に配置している状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS5101にて否定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの励磁カウンタ166a~166cの値を1減算する(ステップS5106)。そして、その1減算後における励磁カウンタ166a~166cの値が「0」であれば(ステップS5107:YES)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速カウンタ165a~165cの値を1減算する(ステップS5108)。その後、1減算後における加速カウンタ165a~165cの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS5109)。
ステップS5109にて否定判定をした場合、励磁切り換え処理を実行する(ステップS5110)。ここで、疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームでは当該開始ゲームに対応するリール演出として、疑似停止用図柄の組合せがメインラインML上に存在している状態で各リール32L,32M,32Rの小刻みな上下動が行われる疑似停止が発生する。疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームでは最初にリール32L,32M,32Rの回転が開始されて加速が完了した後に、疑似停止の回転位置にリール32L,32M,32Rが留まるように停止用テーブル159を利用して停止制御が行われることになるが、当該停止用テーブル159を利用する場合には加速用テーブル158を利用して加速制御が行われる場合と同様に、加速カウンタ165a~165c及び励磁カウンタ166a~166cが利用される。また、疑似停止が行われている状況においては主側ROM73に設けられた疑似停止中テーブル171(図91参照)が利用されることとなるが、当該疑似停止中テーブル171を利用する場合には加速用テーブル158を利用して加速制御が行われる場合と同様に、加速カウンタ165a~165c及び励磁カウンタ166a~166cが利用される。
ステップS5110の励磁切り換え処理では、利用対象となっているテーブルが加速用テーブル158の場合と、停止用テーブル159の場合と、疑似停止中テーブル171の場合とでその処理内容が異なる。疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームとは異なるゲームである場合、停止用テーブル159及び疑似停止中テーブル171が利用対象となることはなく、加速用テーブル158が利用対象となる。一方、疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームである場合、リール32L,32M,32Rの回転が最初に開始されて加速が完了するまで及び疑似停止が完了した後において再度の加速が完了するまでは加速用テーブル158が利用対象となり、最初の加速が完了した後において疑似停止の回転位置にリール32L,32M,32Rを留めるために停止制御が行われる場合には停止用テーブル159が利用対象となり、疑似停止が行われている状況では疑似停止中テーブル171が利用対象となる。まずは加速用テーブル158が利用対象となっている場合について説明し、停止用テーブル159又は疑似停止中テーブル171が利用対象となっている場合については後に説明する。
加速用テーブル158が利用対象となっている場合における励磁切り換え処理では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rのステッピングモータ142に対する励磁を、図79に示す励磁順テーブルに設定されている順序に従って切り換える。この場合、現状が1相励磁であれば2相励磁に切り換えられ、現状が2相励磁であれば1相励磁に切り換えられる。その後、対応する励磁カウンタ166a~166cの設定処理を実行する(ステップS5111)。具体的には、今回の制御対象となっている加速カウンタ165a~165cの値に対応する切り換え間隔のデータを加速用テーブル(図80(a))から読み出し、その読み出した切り換え間隔のデータを今回の制御対象となっている励磁カウンタ166a~166cにセットする。
ステップS5109にて肯定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似ボーナス開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS5112)。疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームとは異なるゲームである場合には、ステップS5112にて否定判定をする。また、疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームであったとしても疑似停止が完了した後において再度の加速が行われた状況であれば、ステップS5112にて否定判定をする。ステップS5112にて否定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速完了フラグ161a~161cに「1」をセットする(ステップS5113)。
疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームにおいて疑似停止後の加速期間が開始される前であれば疑似ボーナス開始フラグに「1」がセットされているため、ステップS5112にて肯定判定をする。ステップS5112にて肯定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの初期加速完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS5114)。初期加速完了フラグは主側RAM74に設けられており、左リール32Lに対応させて左用初期加速完了フラグが設けられており、中リール32Mに対応させて中用初期加速完了フラグが設けられており、右リール32Rに対応させて右用初期加速完了フラグが設けられている。
現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの初期加速完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS5114:NO)、当該対応する初期加速完了フラグに「1」をセットする(ステップS5115)。その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似停止制御フラグに「1」をセットする(ステップS5116)。
対応する疑似停止制御フラグに「1」がセットされている場合にはステップS5101にて肯定判定をしてステップS5102に進む。ステップS5102では、定速制御用処理を実行する(ステップS5102)。定速制御用処理では、ステッピングモータ制御処理(図83)におけるステップS4518及びステップS4521と同様に、タイマ割込み処理(図11)の1割込みの間隔で1相励磁と2相励磁とが交互に繰り返されるように1パルスの励磁信号を出力して励磁相を切り換える。その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの回転位置が、停止制御を行った後に当該リール32L,32M,32Rの位置が疑似停止用位置となる停止開始位置となったか否かを判定する(ステップS5103)。
ステップS5103にて肯定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似停止制御フラグを「0」クリアする(ステップS5104)。その後、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rに対して停止用テーブル159による停止制御を開始するための処理を実行する(ステップS5105)。
具体的には、主側ROM73から主側RAM74に停止用テーブル159を読み出す。また、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速カウンタ165a~165cに停止用テーブル159に設定されている励磁順序の数に対応する「2」をセットするとともに、当該リール32L,32M,32Rの励磁カウンタ166a~166cに停止用テーブル159における最初の励磁順序のデータに設定されている切り換え間隔のデータである「100」をセットする。また、対応するリール32L,32M,32Rのステッピングモータ142に対して4相励磁を開始する。
励磁カウンタ166a~166cにセットされたデータはステップS5106の処理が実行される度に1減算され、1減算後における励磁カウンタ166a~166cの値が「0」となった場合には(ステップS5107:YES)、対応する加速カウンタ165a~165cの値が1減算される(ステップS5108)。1減算後の加速カウンタ165a~165cの値が「1」であれば(ステップS5109:NO)、励磁切り換え処理(ステップS5110)にて、対応するリール32L,32M,32Rのステッピングモータ142に対して1相励磁を開始する。また、ステップS5111にて、対応するリール32L,32M,32Rの励磁カウンタ166a~166cに停止用テーブル159の2番目の励磁順序に設定されている切り換え間隔のデータである「34」をセットする。一方、1減算後の加速カウンタ165a~165cの値が「0」であれば(ステップS5109:YES)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似ボーナス開始フラグ及び初期加速完了フラグの両方に「1」がセットされているため、ステップS5112及びステップS5114にて肯定判定をしてステップS5117に進む。
ステップS5117では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似停止完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。疑似停止完了フラグは主側RAM74に設けられており、左リール32Lに対応させて左用疑似停止完了フラグが設けられており、中リール32Mに対応させて中用疑似停止完了フラグが設けられており、右リール32Rに対応させて右用疑似停止完了フラグが設けられている。
ステップS5117にて否定判定をした場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似停止完了フラグに「1」をセットする(ステップS5118)。その後、疑似停止の開始処理を実行する(ステップS5119)。
図90は疑似停止の開始処理を示すフローチャートである。
まず主側ROM73に予め記憶された疑似停止中テーブル171を主側RAM74に読み出す(ステップS5201)。疑似停止中テーブル171は、疑似停止として、疑似停止用図柄の組合せがメインラインML上に存在している状態で各リール32L,32M,32Rの小刻みな上下動が行われるようにするためのデータが設定されている。
図91は疑似停止中テーブル171を説明するための説明図である。
疑似停止中テーブル171には、1番目の励磁順序として1相励磁としてA相の励磁が設定されており、当該A相の励磁保持期間はタイマ割込み処理(図11)の167割込み分として設定されている。2番目の励磁順序にはいずれの励磁も行わない無励磁が設定されており、当該無励磁の保持期間はA相の励磁保持期間と同様に、タイマ割込み処理(図11)の167割込み分として設定されている。3番目の励磁順序には1相励磁としてB相の励磁が設定されており、当該B相の励磁保持期間はA相の励磁保持期間及び無励磁の保持期間と同様に、タイマ割込み処理(図11)の167割込み分として設定されている。4番目の励磁順序にはいずれの励磁も行わない無励磁が設定されており、当該無励磁の保持期間はA相の励磁保持期間、2番目の無励磁の保持期間及びB相の励磁保持期間と同様に、タイマ割込み処理(図11)の167割込み分として設定されている。その後、上記1番目~4番目の励磁順序の内容が3回繰り返される。
つまり、疑似停止中にはステッピングモータ142に対して無励磁期間を間に挟んでA相の励磁とB相の励磁とが交互に繰り返されることになる。A相励磁とB相励磁とが交互に繰り返される場合、リール32L,32M,32Rは同一方向に回転するのではなく、所定の回転位置で上下動を繰り返すことになる。図92(a)~図92(c)は疑似停止中に、疑似停止用図柄の組合せがメインラインML上に存在している状態で各リール32L,32M,32Rの小刻みな上下動が行われる様子を説明するための説明図である。
図92(a)に示すように、疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームにおいて各リール32L,32M,32Rの回転が開始されて加速が完了し所定の停止開始位置にて停止用テーブル159を利用した停止制御が実行されることで、メインラインML上に疑似停止用図柄の組合せが存在した状態でリール32L,32M,32Rが留まった状態となる。疑似停止用図柄の組合せとして、左から「白7」図柄、「白7」図柄及び「白7」図柄の組合せが利用されているが、当該疑似停止用図柄の組合せは任意であり、同一の「赤7」図柄の組合せといったように他の同一の図柄の組合せを利用してもよく、異なる種類の図柄の組合せを利用してもよい。
上記の状態で疑似停止中テーブル171を利用した制御が実行されることにより、メインラインML上に疑似停止用図柄の組合せが存在している状態において図92(b)に示すようにこれら疑似停止用図柄の組合せが若干下方に移動するようにリール32L,32M,32Rが回転し、その後に図92(c)に示すように疑似停止用図柄の組合せが若干上方に移動するようにリール32L,32M,32Rが回転し、その後は図92(b)に示す回転位置と図92(c)に示す回転位置との間でリール32L,32M,32Rが上下動を繰り返すことになる。これにより、リール32L,32M,32Rが完全に停止していない状況において疑似停止用図柄の組合せをメインラインML上に疑似停止させる演出が行われていると遊技者に認識させることが可能となる。
疑似停止においてはリール32L,32M,32Rを小刻みに上下動させることによってリール32L,32M,32Rの停止状態ではないことを遊技者に認識可能とさせている。特に、A相の励磁が開始されてから500ミリ秒が経過する前にB相の励磁が開始され、B相の励磁が開始されてから500ミリ秒が経過する前にA相の励磁が開始されるようにするとともに、A相の励磁及びB相の励磁のそれぞれを200ミリ秒以上継続させることにより、リール32L,32M,32Rの上下動を遊技者に認識させることが可能となり、リール32L,32M,32Rが実際には停止していないという印象を遊技者に与えやすくなる。但し、このようにA相とB相との励磁のみが繰り返し継続される構成の場合、ステッピングモータ142の温度が上昇してしまうおそれがある。これに対して、A相の励磁とB相の励磁との間、及びB相の励磁とA相の励磁との間にはそれぞれ無励磁期間が設定されている。これにより、ステッピングモータ142の温度上昇を抑えることが可能となる。
疑似停止の開始処理(図90)では、ステップS5201にて疑似停止中テーブル171を主側RAM74に読み出した後に、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速カウ0ンタ165a~165cに疑似停止中テーブル171の励磁順序の初期値である「16」をセットする(ステップS5202)。その後、さらに現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの励磁カウンタ166a~166cに疑似停止中テーブル171における最初の励磁順序に対応する切り換え間隔のデータである「167」をセットする(ステップS5203)。
励磁カウンタ166a~166cにセットされたデータは、加速制御用処理(図89)におけるステップS5106の処理が実行される度に1減算され、1減算後における励磁カウンタ166a~166cの値が「0」となった場合には(ステップS5107:YES)、対応する加速カウンタ165a~165cの値が1減算される(ステップS5108)。1減算後の加速カウンタ165a~165cの値が1以上であれば(ステップS5109:NO)、励磁切り換え処理(ステップS5110)にて、疑似停止中テーブル171において当該加速カウンタ165a~165cの値に対応する励磁内容の設定が行われる。つまり、加速カウンタ165a~165cの値が偶数の励磁順序に対応している場合には無励磁とされ、加速カウンタ165a~165cの値が「3」、「7」、「11」及び「15」のいずれかであればB相の励磁が開始され、加速カウンタ165a~165cの値が「5」、「9」及び「13」のいずれかであればA相の励磁が開始される。その後、疑似停止中テーブル171において加速カウンタ165a~165cの値に対応する励磁順序に対して設定されている切り換え間隔のデータを、対応する励磁カウンタ166a~166cにセットする(ステップS5111)。
一方、1減算後の加速カウンタ165a~165cの値が「0」であれば(ステップS5109:YES)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似ボーナス開始フラグ、初期加速完了フラグ及び疑似停止完了フラグのそれぞれに「1」がセットされているため、ステップS5112、ステップS5114及びステップS5117のそれぞれにて肯定判定をしてステップS5120に進む。ステップS5120では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rについて、疑似停止用のクリア処理を実行する。当該クリア処理では、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似ボーナス開始フラグ、初期加速完了フラグ及び疑似停止完了フラグのそれぞれを「0」クリアする。
その後、再加速用処理として、疑似停止後における再加速を開始させるための処理を実行する(ステップS5121)。具体的には、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速カウンタ165a~165cに加速開始時の初期値に対応する「24」をセットし、当該リール32L,32M,32Rの励磁カウンタ166a~166cに加速用テーブル158(図80(a))における最初の加速順序に対応する切り換え間隔のデータである「130」をセットする。
励磁カウンタ166a~166cにセットされたデータは、加速制御用処理(図89)におけるステップS5106の処理が実行される度に1減算され、1減算後における励磁カウンタ166a~166cの値が「0」となった場合には(ステップS5107:YES)、対応する加速カウンタ165a~165cの値が1減算される(ステップS5108)。1減算後の加速カウンタ165a~165cの値が1以上であれば(ステップS5109:NO)、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rのステッピングモータ142に対する励磁を図79に示す励磁順テーブルに設定されている順序に従って切り換える。この場合、現状が1相励磁であれば2相励磁に切り換えられ、現状が2相励磁であれば1相励磁に切り換えられる。その後、対応する励磁カウンタ166a~166cの設定処理を実行する(ステップS5111)。具体的には、今回の制御対象となっている加速カウンタ165a~165cの値に対応する切り換え間隔のデータを加速用テーブル(図80(a))から読み出し、その読み出した切り換え間隔のデータを今回の制御対象となっている励磁カウンタ166a~166cにセットする。
一方、1減算後の加速カウンタ165a~165cの値が「0」であれば(ステップS5109:YES)、ステップS5112にて、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの疑似ボーナス開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。疑似停止が終了した後における再度の加速が完了した段階では、疑似ボーナス開始フラグに「1」がセットされていないため、ステップS5109にて否定判定をする。この場合、現状の対象リールカウンタの値に対応するリール32L,32M,32Rの加速完了フラグ161a~161cに「1」をセットする(ステップS5113)。
図93は疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームにおいて疑似停止が行われる様子を示すタイムチャートである。図93(a)はゲームが実行されている期間を示し、図93(b)は加速制御が実行されている期間を示し、図93(c)は停止制御が実行されている期間を示し、図93(d)は疑似停止が実行されている期間を示し、図93(e)はA相の励磁が行われている期間を示し、図93(f)はB相の励磁が行われている期間を示し、図93(g)は無励磁となっている期間を示す。なお、各リール32L,32M,32Rの加速制御、停止制御及び疑似停止の制御は個別に行われるが、これらの制御は各リール32L,32M,32Rにおいて同一又は略同一のタイミングで実行されるため、以下の説明では各リール32L,32M,32Rの各制御が同時期に行われるものとして説明する。
t1のタイミングで図93(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームが開始される。当該t1のタイミングで図93(b)に示すように各リール32L,32M,32Rの回転が開始されて加速が行われ、t2のタイミングで加速が完了する。加速が完了するとともに各リール32L,32M,32Rの回転位置が停止開始位置となることで、図93(c)に示すように停止用テーブル159を利用した停止制御が開始され、t3のタイミングで当該停止制御が完了する。この場合、メインラインML上に疑似停止用図柄の組合せが存在している位置で各リール32L,32M,32Rが留まった状態となる。
t3のタイミングで図93(d)に示すように各リール32L,32M,32Rにて疑似停止が開始される。この場合、まずt3のタイミング~t4のタイミングで図93(e)に示すようにA相の励磁が行われ、その後にt4のタイミング~t5のタイミングで図93(g)に示すように無励磁期間となり、その後にt5のタイミング~t6のタイミングで図93(f)に示すようにB相の励磁が行われ、その後にt6のタイミング~t7のタイミングで図93(g)に示すように無励磁期間となる。そして、t7のタイミング~t11のタイミング、t11のタイミング~t15のタイミング、及びt15のタイミング~t19のタイミングのそれぞれで、t3のタイミング~t7のタイミングと同様の制御が行われる。これにより、無励磁期間を挟んで、A相の励磁とB相の励磁とが交互に繰り返されることによる。また、A相の励磁期間、無励磁期間及びB相の励磁期間はいずれも約249ミリ秒で同一の期間となっている。また、A相の励磁期間とそれに続く無励磁期間とを合計した期間は500ミリ秒未満であるとともに、B相の励磁期間とそれに続く無励磁期間とを合計した期間は500ミリ秒未満である。
t18のタイミング~t19のタイミングで図93(g)に示すように最後の無励磁期間が発生し、当該無励磁期間が終了するt19のタイミングで、図93(d)に示すように疑似停止が終了する。そして、当該t19のタイミングで、図93(b)に示すようにリール32L,32M,32Rの加速が再度行われ、当該加速期間はt20のタイミングで終了する。加速期間が終了した後においてリールインデックスセンサ144にてセンサカットバン145が検出されることで、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される。
上記構成によれば、疑似停止期間ではA相の励磁とB相の励磁とが交互に繰り返される構成において、A相の励磁とB相の励磁との間にステッピングモータ142に励磁を行わない無励磁期間が設定されている。これにより、ステッピングモータ142の温度上昇を抑えながら、リール32L,32M,32Rの回転を利用した演出を行うことが可能となる。
無励磁期間はA相の励磁が行われる期間以下であってB相の励磁が行われる期間以下である。これにより、リール32L,32M,32Rの回転を利用した演出が行われる疑似停止期間においてリール32L,32M,32Rが停止している期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
疑似停止期間ではA相の励磁とB相の励磁とが交互に繰り返される構成において、A相の励磁とB相の励磁との間に無励磁期間が設定されているだけではなく、B相の励磁とA相の励磁との間にも無励磁期間が設定されている。これにより、ステッピングモータ142の温度上昇をより確実に抑えることが可能となる。
A相の励磁とB相の励磁との間に発生する無励磁期間と、B相の励磁とA相の励磁との間に発生する無励磁期間と、は同一の期間である。これにより、無励磁期間を制御するための構成を個別に用意する必要がないため、当該制御用の構成を簡素化させることが可能となる。
<第11の実施形態の別形態>
・疑似停止期間におけるA相の励磁とB相の励磁との間に存在している無励磁期間と、B相の励磁とA相の励磁との間に存在している無励磁期間とが同一である構成としたが、これに限定されることはなく、これら無励磁期間が若干相違するものの略同一である構成としてもよく、これら無励磁期間が大きく相違する構成としてもよい。
・疑似停止期間における無励磁期間はA相の励磁期間と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、無励磁期間とA相の励磁期間とが若干相違するものの略同一である構成としてもよく、無励磁期間とA相の励磁期間とが大きく相違する構成としてもよい。また、疑似停止期間における無励磁期間はB相の励磁期間と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、無励磁期間とB相の励磁期間とが若干相違するものの略同一である構成としてもよく、無励磁期間とB相の励磁期間とが大きく相違する構成としてもよい。
・疑似停止期間におけるA相の励磁期間とB相の励磁期間とが同一である構成としたが、これに限定されることはなく、A相の励磁期間とB相の励磁期間とが若干相違するものの略同一である構成としてもよく、A相の励磁期間とB相の励磁期間とが大きく相違する構成としてもよい。
・疑似停止期間にはA相の励磁とB相の励磁との間に無励磁期間が存在しているとともに、B相の励磁とA相の励磁との間に無励磁期間が存在している構成としたが、これら無励磁期間のうち一方は存在していない構成としてもよい。
<第12の実施形態>
本実施形態では主側MPU72にて実行される所定の抽選処理の実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図94は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。なお、ゲーム開始時の有利状態用処理は役の抽選処理(図13)におけるゲーム開始時の有利抽選処理(ステップS410)の一部の処理として実行される。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS5301:YES)現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3ではないことを条件として(ステップS5302:NO)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを判定する(ステップS5303)。現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS5303:NO)、現状の遊技状態がAT状態ST5であることを意味するため、ゲーム開始時のAT状態用処理を実行する(ステップS5304)。ゲーム開始時のAT状態用処理の処理内容は上記第1の実施形態と同様である。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS5303:YES)、主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから抽選用乱数を取得する(ステップS5305)。抽選カウンタは「0」~「255」の数値範囲において数値が順次更新されるループカウンタとして構成されている。なお、抽選用乱数を更新するための専用回路が設けられている構成としてもよい。また、主側ROM73に予め記憶されたAT移行抽選テーブル172を主側RAM74に読み出す(ステップS5306)。
図95はAT移行抽選テーブル172を説明するための説明図である。AT移行抽選テーブル172には、「k」~「k+7」の連番となるアドレスに対して1対1で対応させて抽選判定値が設定されている。「k」、「k+6」及び「k+7」のアドレスには抽選判定値として「0」が設定されており、「k+1」及び「k+5」のアドレスには抽選判定値として「80」が設定されており、「k+2」のアドレスには抽選判定値として「70」が設定されており、「k+3」のアドレスには抽選判定値として「128」が設定されており、「k+4」のアドレスには抽選判定値として「110」が設定されている。
ステップS5306にてAT移行抽選テーブル172を読み出した後は、ステップS5307及びステップS5308にて、AT移行抽選テーブル172から抽選判定値を読み出すために利用されるオフセット値を算出するための処理を実行する。具体的には、まず主側RAM74に設けられたAT移行確定フラグの値を主側MPU72の汎用レジスタに読み出し、その読み出した値を反転させる処理を実行する(ステップS5307)。AT移行確定フラグは上記第1の実施形態と同様に、疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。AT移行確定フラグは「0」又は「1」の2値の値を取るため、主側MPU72の汎用レジスタには「0」又は「1」が読み出され、それに対して反転させる処理が実行されることにより、AT移行確定フラグの値が「0」であった場合には汎用レジスタには反転値として「1」が記憶され、AT移行確定フラグの値が「1」であった場合には汎用レジスタには反転値として「0」が記憶される。
その後、ステップS5307にて算出した反転値に「7」を掛け算した結果の値に、今回の役の抽選処理(図13)にて選択されたインデックス値IVの値を足し算し、さらにその結果から当該インデックス値IVの最大値である「17」を引き算した結果をオフセット値として算出する(ステップS5308)。なお、役の抽選処理(図13)にていずれのインデックス値IVにも当選しなかった場合にはインデックス値IV=「0」とする。また、「17」を引き算した結果が「0」を下回る結果となった場合には演算結果を「0」クリアすることで、オフセット値を「0」とする。
オフセット値として詳細には、AT移行確定フラグに「1」がセットされている状況においては反転値が「0」となるため、それに「7」を掛け算した結果も「0」となる。この場合、役の抽選処理(図13)にて選択されたインデックス値IVから「17」を引き算した結果がオフセット値となるが、「17」はインデックス値IVの最大値であるため、オフセット値は「0」又は「0」を下回る結果となり、結果的にオフセット値は「0」となる。一方、AT移行確定フラグの値が「0」である状況においては反転値が「1」となるため、それに「7」を掛け算した結果は「7」となる。この場合、「7」に対して役の抽選処理(図13)にて選択されたインデックス値IVを足し算した結果から「17」を引き算した結果がオフセット値となる。したがって、役の抽選処理(図13)にて外れとなった場合又はインデックス値IV=「1」~「10」のいずれかに当選した場合にはオフセット値は「0」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「11」に当選した場合にはオフセット値は「1」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「12」に当選した場合にはオフセット値は「2」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「13」に当選した場合にはオフセット値は「3」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「14」に当選した場合にはオフセット値は「4」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「15」に当選した場合にはオフセット値は「5」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「16」に当選した場合にはオフセット値は「6」となり、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「17」に当選した場合にはオフセット値は「7」となる。
その後、AT移行抽選テーブル172の開始アドレスである「k」に、ステップS5308にて算出したオフセット値を加算する(ステップS5309)。この場合、AT移行確定フラグに「1」がセットされている状況においては役の抽選処理(図13)にて選択されたインデックス値IVがいずれの値であったとしてもオフセット値は「0」となるため、ステップS5309にて算出されるアドレスは「k」のままである。また、AT移行確定フラグの値が「0」である状況においては役の抽選処理(図13)にて外れとなった場合又はインデックス値IV=「1」~「10」のいずれかに当選した場合にはオフセット値は「0」となるため、ステップS5309にて算出されるアドレスは「k」のままである。また、AT移行確定フラグの値が「0」である状況においては役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「11」に当選した場合にはオフセット値は「1」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+1」であり、インデックス値IV=「12」に当選した場合にはオフセット値は「2」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+2」であり、インデックス値IV=「13」に当選した場合にはオフセット値は「3」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+3」であり、インデックス値IV=「14」に当選した場合にはオフセット値は「4」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+4」であり、インデックス値IV=「15」に当選した場合にはオフセット値は「5」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+5」であり、インデックス値IV=「16」に当選した場合にはオフセット値は「6」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+6」であり、インデックス値IV=「17」に当選した場合にはオフセット値は「7」となるためステップS5309にて算出されるアドレスは「k+7」である。
その後、AT移行抽選テーブル172においてステップS5309にて算出したアドレスに対応させて設定されている抽選判定値を取得し(ステップS5310)、ステップS5305にて取得した抽選用乱数に対してその抽選判定値を足し算した結果を抽選対象値として記憶する(ステップS5311)。そして、その抽選対象値が抽選用乱数の最大値である「255」を超えたか否かを判定する(ステップS5312)。抽選対象値が「255」を超えた場合、今回のAT移行抽選処理にて当選となったことを意味する。
既に説明したとおりAT移行抽選テーブル172における「k」、「k+6」及び「k+7」のアドレスには抽選判定値として「0」が設定されており、「k+1」及び「k+5」のアドレスには抽選判定値として「80」が設定されており、「k+2」のアドレスには抽選判定値として「70」が設定されており、「k+3」のアドレスには抽選判定値として「128」が設定されており、「k+4」のアドレスには抽選判定値として「110」が設定されている。抽選判定値が「0」の場合には抽選用乱数の値に関係なく抽選対象値が「255」を超えることはない。したがって、AT移行確定フラグに「1」がセットされている状況においては今回のAT移行抽選処理にて確実に外れとなる。これにより、AT状態ST5への移行当選が重複して発生してしまわないようにすることが可能となる。AT移行確定フラグの値が「0」である状況であったとしても役の抽選処理(図13)にて外れ結果となった場合又はインデックス値IV=「1」~「10」,「16」,「17」のいずれかに当選した場合には今回のAT移行抽選処理にて確実に外れとなる。
AT移行確定フラグの値が「0」である状況において、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「11」に当選した場合には抽選判定値が「80」となるため、約31%の確率でAT移行当選となる。AT移行確定フラグの値が「0」である状況において、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「12」に当選した場合には抽選判定値が「70」となるため、約27%の確率でAT移行当選となる。AT移行確定フラグの値が「0」である状況において、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「13」に当選した場合には抽選判定値が「128」となるため、約50%の確率でAT移行当選となる。AT移行確定フラグの値が「0」である状況において、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「14」に当選した場合には抽選判定値が「110」となるため、約43%の確率でAT移行当選となる。AT移行確定フラグの値が「0」である状況において、役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=「15」に当選した場合には抽選判定値が「80」となるため、約31%の確率でAT移行当選となる。
ステップS5312にて肯定判定をした場合、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS5313)。また、AT移行当選となったことを示すAT移行当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS5314)。演出側MPU92はAT移行当選コマンドを受信した場合、AT移行当選となったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
上記構成によれば、AT移行抽選テーブル172にはAT移行抽選において確実に外れであると判定されることになる抽選判定値が設定された選択対象(詳細にはアドレス)が設定されている。これにより、AT移行抽選を実行するか否かを振り分けるための判定処理をプログラムにおいて用意しなくても、AT移行抽選にて当選とならない状況を作り出すことが可能となる。
ちなみに、AT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かに応じてAT移行抽選を実行するか否かを振り分けるための判定処理をプログラムにおいて用意するためには6バイトのデータ容量を要することとなる。これに対して、AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合に選択される選択対象として抽選判定値が「0」である選択対象をAT移行抽選テーブル172に追加するために必要なデータ容量は2バイトであり、当該選択対象をAT移行抽選テーブル172に追加することに伴って追加された処理プログラムのデータ容量は2バイトである。したがって、AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合に選択される選択対象として抽選判定値が「0」である選択対象をAT移行抽選テーブル172に追加することにより、AT移行抽選を実行するか否かを振り分けるための判定処理をプログラムにおいて用意する場合に比べて、必要なデータ容量を2バイト少なくすることが可能となる。
AT移行抽選において当選であると判定され得る抽選判定値が設定された選択対象(詳細にはアドレス)がAT移行抽選テーブル172に複数設定されている構成において、AT移行抽選において確実に外れであると判定されることになる抽選判定値が設定された選択対象(詳細にはアドレス)がAT移行抽選テーブル172に設定されている。これにより、当選となり得る選択対象を複数設定するために用意されたAT移行抽選テーブル172に、確実に外れとなる選択対象を追加で設定するだけで、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
ゲーム開始時の有利状態処理(図94)では主側RAM74のAT移行確定フラグの値を反転させた値と、役の抽選処理(図13)において選択されたインデックス値IVとを利用してステップS5308の所定の演算処理を実行することによってオフセット値を算出し、その算出したオフセット値をAT移行抽選テーブル172の開始アドレスに加算することにより選択対象に対応する抽選判定値を特定する。この場合に、AT移行抽選において確実に外れであると判定されることになる抽選判定値が設定された選択対象(詳細にはアドレス)がAT移行抽選テーブル172に設定されていることにより、所定の演算処理を実行してオフセット値を算出するとともにその算出したオフセット値を開始アドレスに加算することに基づき選択対象に対応する抽選判定値を特定する構成を利用して上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、インデックス値IV=16及び17が存在していない構成としてもよく、インデックス値IV=16及び17に役の抽選処理(図13)にて当選した場合にもAT移行当選となり得る構成としてもよい。これらの場合、AT移行抽選テーブル172には「k」のアドレス以外のアドレスには1以上の抽選判定値が設定されることになる。
また、確実に外れとなる選択対象が抽選テーブルに設定される構成を、AT移行抽選以外の抽選処理に対して適用してもよい。例えば、疑似ボーナス状態ST4への移行抽選処理に対して上記構成を適用してもよく、AT状態ST5における残りの付与数の上乗せ抽選処理に対して上記構成を適用してもよい。
<第13の実施形態>
本実施形態では主側MPU72にて実行される所定の抽選処理の実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図96は主側MPU72にて実行される初期付与数の抽選処理を示すフローチャートである。なお、初期付与数の抽選処理は、疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行当選となり、疑似ボーナス状態ST4が終了してAT状態ST5が開始される場合に実行される。初期付与数の抽選処理ではAT状態ST5における遊技媒体の初期付与数を抽選により決定する。
まず主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから抽選用乱数を抽選対象値として主側MPU72の汎用レジスタに取得する(ステップS5401)。抽選カウンタは「0」~「255」の数値範囲において数値が順次更新されるループカウンタとして構成されている。なお、抽選用乱数を更新するための専用回路が設けられている構成としてもよい。
その後、主側RAM74に設けられた抽選数カウンタの値に最大抽選回数の値である「7」をセットする(ステップS5402)。抽選数カウンタは後述するステップS5406~ステップS5408の抽選を実行する対象の種類を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、今回開始されるAT状態ST5が特別ATであるか否かを判定する(ステップS5403)。本実施形態では上記第1の実施形態と同様に疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5に移行させるか否かを決定するためのAT移行抽選処理が実行されるが、当該AT移行抽選処理ではAT状態ST5の移行当選となった場合に通常AT及び特別ATのいずれにするのかを抽選により決定する。特別ATは遊技媒体の初期付与数が通常ATよりも多くなり易いAT状態ST5である。また、通常ATと特別ATとの選択確率は任意であるが、例えばAT状態ST5への移行当選となった場合における70%が通常ATとなり30%が特別ATとなる。
今回開始されるAT状態ST5が通常ATである場合(ステップS5403:NO)、第1初期付与数抽選テーブル173を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS5404)。一方、今回開始されるAT状態ST5が特別ATである場合(ステップS5403:YES)、第2初期付与数抽選テーブル174を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS5405)。
図97(a)は第1初期付与数抽選テーブル173を説明するための説明図であり、図97(b)は第2初期付与数抽選テーブル174を説明するための説明図である。
図97(a)及び図97(b)に示すように第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174には、連番の数値情報が設定されている抽選数のデータと、当該抽選数のデータに1対1で対応している抽選判定値のデータとが設定されている。第1初期付与数抽選テーブル173には、抽選数のデータとして「1」~「7」のデータが設定されており、それぞれの抽選数のデータに対応させて1以上の数値情報である抽選判定値のデータが設定されている。これら抽選判定値の合計数は「256」であり、抽選カウンタの数値情報の最大値である「255」よりも「1」大きい数である。また、第2初期付与数抽選テーブル174には、抽選数のデータとして「4」~「7」のデータが設定されており、それぞれの抽選数のデータに対応させて1以上の数値情報である抽選判定値のデータが設定されている。これら抽選判定値の合計数は「256」である。
初期付与数の抽選に際しては抽選カウンタから取得した抽選用乱数に最初に抽選数が「7」に対応する抽選判定値が加算され、その加算後の値である抽選対象値が抽選カウンタの数値情報の最大値である「255」を超えた場合に当該抽選数に当選したと判定する。抽選対象値が「255」を超えなかった場合には抽選数カウンタの値が1減算されることにより抽選対象となる抽選数が「6」に変更され、当該「6」の抽選数に対応する抽選判定値が上記抽選対象値に加算されることで新たな抽選対象値が導出され、当該抽選対象値が「255」を超えた場合には当該抽選数に当選したと判定し、「255」を超えなかった場合には次の順番の抽選数について抽選判定値を利用した抽選対象値の導出とその導出後の抽選対象値が「255」を超えたか否かの判定が行われる。この場合に、上記のとおり第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のいずれであっても抽選判定値の合計数が「256」であることにより、第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のいずれが参照された場合であっても、いずれかの抽選数が抽選対象である状況においてその時点における抽選対象値が「255」を超えることになる。つまり、第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のいずれが参照された場合であっても、いずれかの抽選数に確実に当選することになる。
初期付与数の抽選処理(図96)ではステップS5404又はステップS5405の処理を実行した場合、主側RAM74の抽選数カウンタの値に対応する抽選判定値を第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のうち主側RAM74に読み出されているテーブルから読み出す(ステップS5406)。例えば、抽選数カウンタの値が「7」であり、第1初期付与数抽選テーブル173が主側RAM74に読み出されている場合には抽選判定値として「10」を読み出す。また、抽選数カウンタの値が「4」であり、第2初期付与数抽選テーブル174が主側RAM74に読み出されている場合には抽選判定値として「64」を読み出す。
その後、現状の抽選対象値に対してステップS5406にて読み出した抽選判定値を加算することにより、今回の抽選対象値を導出する(ステップS5407)。抽選数カウンタの値が「7」である場合には現状の抽選対象値はステップS5401にて取得した抽選カウンタの抽選用乱数であるため、第1初期付与数抽選テーブル173が主側RAM74に読み出されている場合にはその抽選用乱数に「10」を加算した結果が今回の抽選対象値となり、第2初期付与数抽選テーブル174が主側RAM74に読み出されている場合にはその抽選用乱数に「64」を加算した結果が今回の抽選対象値となる。また、抽選数カウンタの値が6以下である場合には、前回算出した抽選対象値に現状の抽選数カウンタの値に対応する抽選判定値を加算した結果が今回の抽選対象値となる。
その後、ステップS5407にて算出した抽選対象値が「255」を超えているか否かを判定する(ステップS5408)。「255」を超えていない場合には(ステップS5408:NO)、主側RAM74の抽選数カウンタの値を1減算した後に(ステップS5409)、その1減算後における抽選数カウンタの値についてステップS5406~ステップS5408の処理を実行する。
「255」を超えている場合(ステップS5408:YES)、初期付与数テーブル175を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS5410)。図97(c)は初期付与数テーブル175を説明するための説明図である。初期付与数テーブル175には、抽選数のデータとして「1」~「7」のデータが設定されているとともに、それぞれの抽選数のデータに対応させて1以上の数値情報である初期付与数のデータが設定されている。この場合、抽選数の値が大きいほど初期付与数が大きい数字となり、抽選数の値が小さいほど初期付与数が小さい数字となるように設定されている。
ステップS5410にて初期付与数テーブル175を主側RAM74に読み出した後は、現状の抽選数カウンタの値、すなわち現状の抽選数に対応する初期付与数を初期付与数テーブル175から読み出す(ステップS5411)。この場合、初期付与数抽選テーブルとして第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のいずれが読み出されている場合であっても、共通の初期付与数テーブル175が読み出される。
初期付与数テーブル175から初期付与数の読み出しについて詳細には、例えば抽選数カウンタの値が「7」であれば初期付与数テーブル175から読み出される初期付与数は「300」であるため、今回開始するAT状態ST5の遊技媒体の初期付与数は「300」となる。また、抽選数カウンタの値が「4」であれば初期付与数テーブル175から読み出される初期付与数は「150」であるため、今回開始するAT状態ST5の遊技媒体の初期付与数は「150」となる。また、抽選数カウンタの値が「1」であれば初期付与数テーブル175から読み出される初期付与数は「50」であるため、今回開始するAT状態ST5の遊技媒体の初期付与数は「50」となる。
上記構成によれば、抽選対象となる抽選数の種類数が最大の種類数である「7」よりも少ない「4」となる第2初期付与数抽選テーブル174が参照される場合であっても、当該第2初期付与数抽選テーブル174には抽選数の最大値が「7」であり抽選数の最小値が「4」となるようにして当該抽選数が連番で設定されている。これにより、第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のいずれが参照される場合であっても抽選の開始に際して抽選数として共通の最大値である「7」を設定すればよいため、抽選を行う場合における処理構成を共通化させることが可能となる。
第2初期付与数抽選テーブル174における抽選数のそれぞれに設定されている抽選判定値の合計数は、抽選カウンタにおいて更新される抽選用乱数の最大値である「255」を超えている。これにより、第2初期付与数抽選テーブル174に設定されている抽選数の最小値が「4」である構成であっても、第2初期付与数抽選テーブル174に設定されている「4」~「7」のいずれかにて当選となるため、「3」以下の抽選数が抽選対象となってしまうことはない。
また、第1初期付与数抽選テーブル173では抽選対象となる抽選数の種類数が「7」であり「1」~「7」の連番で抽選数が設定されている構成において、第2初期付与数抽選テーブル174では抽選対象となる抽選数の種類が「4」であるため「1」~「4」の連番で抽選数が設定される構成とした場合、第2初期付与数抽選テーブル174における「4」の抽選数に対応する初期付与数を第1初期付与数抽選テーブル173における「7」の抽選数に対応する初期付与数と同一にしようとすると、第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のそれぞれに対応させて初期付与数テーブル175を複数設ける、又は第2初期付与数抽選テーブル174を参照して決定された抽選数を第1初期付与数抽選テーブル173の抽選数に対応付けるための変換処理を行う必要が生じてしまう。前者の場合にはそれだけ記憶容量が増大化してしまい、後者の場合にはそれだけ処理負荷が増加してしまう。これに対して、上記のとおり抽選対象となる抽選数の種類数が最大の種類数である「7」よりも少ない「4」となる第2初期付与数抽選テーブル174が参照される場合であっても、当該第2初期付与数抽選テーブル174には抽選数の最大値が「7」であり抽選数の最小値が「4」となるようにして当該抽選数が連番で設定されているため、第2初期付与数抽選テーブル174を参照して決定された抽選数を第1初期付与数抽選テーブル173の抽選数に対応付けるための変換処理の実行を不要としながら、第1初期付与数抽選テーブル173が参照された場合に利用される初期付与数テーブル175をそのまま利用することが可能となる。
<第13の実施形態の別形態>
・初期付与数の抽選を行うための抽選テーブルとして、第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174以外にも第3初期付与数抽選テーブルが設けられている構成としてもよい。この場合、第3初期付与数抽選テーブルにおいても抽選数の最大値を第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174の最大値と同一とするとともに、第3初期付与数抽選テーブルの抽選数を連番として設定することにより、初期付与数の抽選を行うための処理構成を共通化させることが可能となるとともに初期付与数テーブル175を共通して利用することが可能となる。
・第1初期付与数抽選テーブル173に設定されている一部の抽選数については抽選判定値が「0」に設定されている構成としてもよい。この場合、当該抽選判定値が「0」に設定された抽選数では確実に外れとなる。当該構成においては第1初期付与数抽選テーブル173において抽選数を第2初期付与数抽選テーブル174の最大値から続く連番として設定しながら、第1初期付与数抽選テーブル173において外れとすべき抽選数を設定することが可能となる。
・第2初期付与数抽選テーブル174に設定されている一部の抽選数については抽選判定値が「0」に設定されている構成としてもよい。この場合、当該抽選判定値が「0」に設定された抽選数では確実に外れとなる。当該構成においては第2初期付与数抽選テーブル174において抽選数を第1初期付与数抽選テーブル173の最大値から続く連番として設定しながら、第2初期付与数抽選テーブル174において外れとすべき抽選数を設定することが可能となる。
・第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174のデータ構成を、初期付与数の抽選処理とは異なる抽選処理において利用される抽選テーブルに対して適用してもよい。
<第14の実施形態>
本実施形態では主側MPU72においてプログラムを利用した処理が実行される場合にサブルーチンを呼び出すための命令の内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図98(a)は主側ROM73に記憶されているプログラムと主側ROM73のアドレスとの関係を説明するための説明図である。
図98(a)に示すように主側ROM73には1バイト単位の記憶エリアが多数設けられており、各記憶エリアには2バイトのアドレスが対応付けられている。この2バイトのアドレスを主側ROM73の管理コントローラに提供することにより、当該管理コントローラにおいてそのアドレスに対応する記憶エリアからのプログラム又はデータの読み出しが行われる。この読み出されたプログラム又はデータは、主側MPU72のレジスタ又は主側RAM74にて記憶される。
主側ROM73には2バイトのアドレスとして「8000h」~「93FFh」が割り当てられている。なお、「h」は数値が16進数であることを示している。この場合、タイマ減算処理(ステップS5608)を実行するために必要なプログラムが、その開始アドレスが主側ROM73の開始アドレスである「8000h」となるように主側ROM73に予め記憶されている。また、タイマ減算処理(ステップS5608)に続けて、ベット枚数のイン・アウトカウンタ処理(ステップS5609)、コマンド出力処理(ステップS5610)、ポート出力処理(ステップS5611)、管理用処理(ステップS5613)、開始待ち処理(ステップS5702)、受付禁止処理(ステップS5705)、開始時の設定処理(ステップS5706)、及び外部出力設定処理(ステップS5711)が主側ROM73にこの順序で予め記憶されている。これら各種処理のプログラムは主側ROM73の開始アドレスである「8000h」~「8BFFh」のアドレス範囲に記憶されており、これら各種処理のうち最後の順番に記憶されている外部出力設定処理(ステップS5711)における最後の1バイトのデータが「8BFFh」のアドレスの記憶エリアに記憶されている。主側MPU72において上記各種処理以外の処理(一部クリア処理(ステップS5504)、全部クリア処理(ステップS5505)及び設定値更新処理(ステップS5506)など)のプログラムは、「8C00h」~「93FFh」のアドレス範囲となる記憶エリアに予め記憶されている。
主側MPU72は上記各種処理を呼び出す場合、CALLS命令を実行する。図99は主側MPU72にて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。ステップS5501~ステップS5517の処理内容は上記第1の実施形態におけるメイン処理(図10)のステップS101~ステップS117と同一である。この場合、ステップS5504の一部クリア処理、ステップS5505の全部クリア処理、ステップS5506の設定値更新処理及びステップS5507の通常処理では、CALLS命令によってアドレス指定をすることにより、これら処理を実行するためのプログラムが主側ROM73から読み出される。
図100は主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップS5601~ステップS5614の処理内容は上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図11)のステップS201~ステップS214と同一である。この場合、ステップS5603の停電時処理、ステップS5606のステッピングモータの制御処理、ステップS5607のセンサ監視処理、ステップS5608のタイマ減算処理、ステップS5609のベット枚数のイン・アウトカウンタ処理、ステップS5610のコマンド出力処理、ステップS5611のポート出力処理及びステップS5613の管理用処理では、CALLS命令によってアドレス指定をすることにより、これら処理を実行するためのプログラムが主側ROM73から読み出される。
図101は主側MPU72にて実行される通常処理を示すフローチャートである。ステップS5701~ステップS5712の処理内容は上記第1の実施形態における通常処理(図12)のステップS301~ステップS312と同一である。この場合、ステップS5702の開始待ち処理、ステップS5705の受付禁止処理、ステップS5706の開始時の設定処理、ステップS5707の役の抽選処理、ステップS5708のリール制御処理、ステップS5709の媒体付与処理、ステップS5710の遊技終了時の対応処理及びステップS5711の外部出力設定処理では、CALLS命令によってアドレス指定をすることにより、これら処理を実行するためのプログラムが主側ROM73から読み出される。
CALLS命令は、呼び出し対象となる処理の種類のそれぞれに対応させて主側ROM73に予め記憶されている。CALLS命令は、自身がCALLS命令であることを示す命令識別データと、呼び出し対象となる処理のプログラムの開始アドレスを主側ROM73の管理コントローラにて把握可能とするためのアドレスデータとを有している。この場合、CALLS命令は、アドレスデータとして指定される開始アドレスが主側ROM73における2バイトのアドレスの「8000h」~「8BFFh」に含まれるか否かによって、バイト数が異なっている。具体的には、アドレスデータとして指定される開始アドレスが「8000h」~「8BFFh」に含まれない場合すなわち「8C00h」~「93FFh」に含まれる場合には3バイトのCALLS命令となり、アドレスデータとして指定される開始アドレスが「8000h」~「8BFFh」に含まれる場合には2バイトのCALLS命令となる。
図98(b)は3バイトのCALLS命令のデータ構成を説明するための説明図である。3バイトのCALLS命令は、それぞれ1バイトの上位バイトUB11、中間バイトUB12及び下位バイトUB13を有している。上位バイトUB11には自身がCALLS命令であることを示す命令識別データが設定されており、中間バイトUB12及び下位バイトUB13には読み出し対象となるプログラムの開始アドレスである2バイトのデータがアドレスデータとして設定されている。当該アドレスデータには、主側ROM73における「8C00h」~「93FFh」の範囲におけるいずれかの2バイトのアドレスが設定される。例えば、一部クリア処理のプログラムを読み出すための3バイトのCALLS命令におけるアドレスデータには「8C00h」が設定される。主側MPU72は3バイトのCALLS命令を実行する場合、当該CALLS命令のアドレスデータから読み出し対象となるプログラムの開始アドレスとなる2バイトのアドレスを直接読み出すことができる。
図98(c)は2バイトのCALLS命令のデータ構成を説明するための説明図である。2バイトのCALLS命令は、それぞれ1バイトの上位バイトUB21及び下位バイトUB22を有している。上位バイトUB21における最上位のビットD7から当該最上位のビットD7に続くビットD4までの4ビットには自身がCALLS命令であることを示す命令識別データが設定されており、上位バイトUB21における下位側のビットD3~最下位ビットD0の4ビットと下位バイトUB22の8ビットとからなる12ビットには読み出し対象となるプログラムの開始アドレスである2バイトのデータのうち最上位のビットから続く4ビットを除いた部分の12ビットのデータがアドレスデータとして設定されている。
図98(d)は2バイトのCALLS命令が実行された場合に、読み出し対象となるプログラムの2バイトの開始アドレスを主側ROM73の管理コントローラに提供するために主側MPU72に設けられた回路構成を説明するための説明図である。主側MPU72にはマスク回路181と、加算回路182とが設けられている。主側MPU72にて2バイトのCALLS命令が実行された場合、当該CALLS命令の16ビットのデータがマスク回路181に提供される。当該マスク回路181では提供されたCALLS命令の16ビットのデータのうち、上位バイトUB21における最上位のビットD7から当該最上位のビットD7に続くビットD4までの4ビットが「0」クリアされるようにマスク制御を実行する。例えば、タイマ減算処理のプログラムを読み出すためのCALLS命令が実行された場合には、マスク回路181によるマスク制御が実行された後のデータは「0000h」となる。
マスク回路181によるマスク制御が実行された後のデータは加算回路182に提供される。加算回路182はマスク回路181によるマスク制御が実行された後のデータに「8000h」が加算されるようにするための加算制御を実行する。当該加算制御が実行された後のデータは、CALLS命令による読み出し対象となった処理のプログラムの開始アドレスとなる。例えば、タイマ減算処理のプログラムを読み出すためのCALLS命令が実行された場合には、上記のとおりマスク回路181によるマスク制御が実行された後のデータは「0000h」となるため、加算回路182による加算制御が実行された後のデータは「8000h」となる。このデータは、タイマ割込み処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。加算回路182による加算制御が実行された後のデータがアドレスデータとして主側ROM73の管理コントローラに提供されることにより、CALLS命令による読み出し対象となった処理のプログラムが主側ROM73から読み出される。
上記のように2バイトのアドレスのうち上位4ビットが16進数の「8」で固定となるアドレスについては主側MPU72に設けられたマスク回路181及び加算回路182を利用することによりCALLS命令において指定するアドレスデータを12ビットに圧縮して2バイトのCALLS命令によって読み出す構成とすることで、3バイトのCALLS命令のみを利用してプログラムの読み出しが実行される構成に比べて、主側ROM73においてプログラムを記憶するために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
ここで、上位4ビットが16進数の「8」で固定となるアドレスは、「8000h」~「8BFFh」だけではなく、「8C00h」~「8FFFh」も含まれる。したがって、理論上はこれら「8C00h」~「8FFFh」のアドレス範囲に含まれる処理のプログラムについても2バイトのCALLS命令を利用して読み出すことが可能である。しかしながら、本実施形態のスロットマシン10では、「8C00h」~「8FFFh」のアドレス範囲に含まれる処理のプログラムを読み出すために2バイトのCALLS命令を利用してしまうと、当該アドレス範囲のうち一部のアドレスについてのCALLS命令のデータ構成が他の2バイト命令のデータ構成と一致してしまう。したがって、本実施形態のスロットマシン10では「8C00h」~「8FFFh」のアドレス範囲については3バイトのCALLS命令によってプログラムの読み出しを行う構成となっている。但し、他の2バイト命令のデータ構成と一致してしまうという事象が発生しない場合には、「8C00h」~「8FFFh」を含めた「8000h」~「8FFFh」のアドレス範囲に含まれるアドレスのプログラムの読み出しを行う場合に2バイトのCALLS命令が実行され、「9000h」~「93FFh」のアドレス範囲に含まれるアドレスのプログラムの読み出しを行う場合に3バイトのCALLS命令が実行される構成としてもよい。
2バイトのCALLS命令によるプログラムの読み出し対象となる処理は既に説明したとおり、タイマ減算処理(ステップS5608)に続けて、ベット枚数のイン・アウトカウンタ処理(ステップS5609)、コマンド出力処理(ステップS5610)、ポート出力処理(ステップS5611)、管理用処理(ステップS5613)、開始待ち処理(ステップS5702)、受付禁止処理(ステップS5705)、開始時の設定処理(ステップS5706)、及び外部出力設定処理(ステップS5711)である。これら2バイトのCALLS命令の対象となる処理の各プログラム容量は、「8C00h」~「93FFh」のアドレス範囲となる記憶エリアに記憶されている一部クリア処理(ステップS5504)、全部クリア処理(ステップS5505)及び設定値更新処理(ステップS5506)など)の処理の各プログラム容量よりも少ない容量となっている。これにより、2バイトのCALLS命令によってプログラムを読み出すことを可能とする処理の種類数を多く確保することが可能となる。
<第14の実施形態の別形態>
・2バイトのCALLS命令により読み出し対象とされるアドレス範囲は「8000h」~「8BFFh」に限定されることはなく、「8000h」~「8FFFh」であってもよい。この場合であっても上位4ビットが16進数の「8」で固定となるため、2バイトのCALLS命令により指定された12ビットのアドレスデータに対して、マスク回路181及び加算回路182を利用して16進数の「8」である上位4ビットを付加することで、読み出し対象となるアドレスを導出することができる。
・上位4ビットが16進数の「8」で固定されるアドレス範囲に対して2バイトのCALLS命令が適用される構成に限定されることはなく、上位4ビットが16進数の「9」といったように「8」以外の数字で固定されるアドレス範囲に対して2バイトのCALLS命令が適用される構成としてもよい。
・2バイトのCALLS命令を複数用意し、一方の2バイトのCALLS命令では上位4ビットが16進数の「8」で固定されるアドレス範囲のプログラムが読み出し対象となり、他方の2バイトのCALLS命令では上位4ビットが16進数の「9」で固定されるアドレス範囲のプログラムが読み出し対象となる構成としてもよい。
<第15の実施形態>
本実施形態では2バイトのCALLS命令によるプログラムの読み出し対象となる処理の種類が上記第14の実施形態と相違している。以下、上記第14の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第14の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。また、本実施形態では主側MPU72における各種処理の実行内容は上記第6の実施形態を前提としている。
図102は主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。ステップS5801~ステップS5811の処理内容は上記第6の実施形態における疑似ボーナス用処理(図53)のステップS2701~ステップS2711と同一である。この場合、ステップS5809の第2区間SC2の初期化処理及びステップS5810の区間表示部67の消灯処理では、CALLS命令によってアドレス指定をすることにより、これら処理を実行するためのプログラムが主側ROM73から読み出される。
図103は主側MPU72にて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。ステップS5901~ステップS5920の処理内容は上記第6の実施形態におけるAT用処理(図59)のステップS3101~ステップS3120と同一である。この場合、ステップS5902のAT中ゲーム数の加算処理、ステップS5903のAT中純増数の更新処理、ステップS5911の残り付与数の加算処理、ステップS5916のフリーズカウンタへの設定処理、ステップS5918の第2区間SC2の初期化処理及びステップS5919の区間表示部67の設定処理ではCALLS命令によってアドレス指定をすることにより、これら処理を実行するためのプログラムが主側ROM73から読み出される。
図104は主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理を示すフローチャートである。ステップS6001~ステップS6017の処理内容は上記第6の実施形態における通常処理(図12)のステップS3201~ステップS3217と同一である。この場合、ステップS6012のフリーズカウンタへの設定処理、ステップS6014の第2区間SC2の初期化処理、ステップS6015の区間表示部67の消灯処理及びステップS6017のエンディング対応処理ではCALLS命令によってアドレス指定をすることにより、これら処理を実行するためのプログラムが主側ROM73から読み出される。
図105は本実施形態における主側ROM73に記憶されているプログラムと主側ROM73のアドレスとの関係を説明するための説明図である。
本実施形態であっても上記第14の実施形態と同様に主側ROM73における「8000h」~「8BFFh」のアドレス範囲に含まれるプログラムを読み出す場合には2バイトのCALLS命令が実行され、「8C00h」~「93FFh」のアドレス範囲に含まれるプログラムを読み出す場合には3バイトのCALLS命令が実行される。この場合に、2バイトのCALLS命令による読み出し対象となるプログラムは3バイトのCALLS命令による読み出し対象となるプログラムよりも読み出し頻度が高いプログラムとなっている。詳細には、一部クリア処理、全部クリア処理、設定値更新処理、AT中ゲーム数の加算処理、AT中純増数の更新処理、AT継続カウンタの減算処理、残り付与数の加算処理及びエンディング対応処理などの「8C00h」~「93FFh」のアドレス範囲にプログラムが含まれている処理は、1個の処理においてのみ読み出し対象となる。これら1個の処理においてのみ読み出し対象となる処理のプログラムは「8C00h」~「93FFh」のアドレス範囲に設定されているため、その読み出しに際しては3バイトのCALLS命令が実行される。
これに対して、第2区間SC2の初期化処理は、疑似ボーナス用処理(図102)、AT用処理(図103)及び遊技区間の第2制御処理(図104)のそれぞれで読み出し対象となる。また、区間表示部67の消灯処理は、疑似ボーナス用処理(図102)、AT用処理(図103)及び遊技区間の第2制御処理(図104)のそれぞれで読み出し対象となる。また、フリーズカウンタへの設定処理は、AT用処理(図103)及び遊技区間の第2制御処理(図104)のそれぞれで読み出し対象となる。また、これら処理以外にも前兆ゲーム数の抽選処理及び上乗せ処理も複数の処理において読み出し対象となる。そして、これら複数の処理において読み出し対象となる処理のプログラムは、「8000h」~「8BFFh」のアドレス範囲に設定されているため、その読み出しに際しては2バイトのCALLS命令が実行される。
上記構成であることにより、相対的に読み出し頻度が低い処理のプログラムを読み出す場合には3バイトのCALLS命令が実行され、相対的に読み出し頻度が高い処理のプログラムを読み出す場合には2バイトのCALLS命令が実行される。これにより、CALLS命令を記憶するために必要な主側ROM73の記憶容量を抑えることが可能となる。
<第16の実施形態>
本実施形態では主側MPU72においてプログラムを利用した処理が実行される場合にサブルーチンを呼び出すための命令の内容が上記第14の実施形態と相違している。以下、上記第14の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第14の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。また、本実施形態では主側MPU72における各種処理の実行内容は上記第6の実施形態を前提としている。
図106は本実施形態における主側ROM73に記憶されているプログラムと主側ROM73のアドレスとの関係を説明するための説明図である。
本実施形態であっても上記第14の実施形態と同様に3バイトのCALLS命令だけではなく2バイトのCALLS命令が設定されている。「8000h」~「8BFFh」のアドレス範囲に記憶されているプログラムを読み出す場合には2バイトのCALLS命令が実行される。また、「8C00h」~「900Fh」のアドレス範囲に記憶されているプログラムを読み出す場合には3バイトのCALLS命令が実行される。これら2バイトのCALLS命令及び3バイトのCALLS命令のデータ構成は上記第14の実施形態と同一である。
本実施形態では「9010h」~「93FFh」のアドレス範囲に記憶されているプログラムを読み出す場合には3バイトのCALLS命令ではなく、CALLV命令が実行される。CALLV命令は、呼び出し対象となる処理の種類のそれぞれに対応させて主側ROM73に予め記憶されている。
図107(a)はCALLV命令のデータ構成を説明するための説明図である。CALLV命令は1バイトであり、最上位ビットD7から続く上位側の4ビットD4~D7には自身がCALLV命令であることを示す命令識別データが設定されており、最下位ビットD0に続く下位側の4ビットD0~D3にはインデックスデータが設定されている。インデックスデータは、今回の読み出し対象となるプログラムのアドレスを主側ROM73に予め記憶されたインデックステーブル183から特定する場合に利用される。
図107(b)はインデックステーブル183を説明するための説明図である。インデックステーブル183には、16進数で「1h」~「Fh」の連番となるインデックスデータが設定されているとともに、当該インデックスデータに1対1で対応させて「9010h」~「93FFh」のアドレス範囲に設定された複数のプログラムの開始アドレスであるアドレスデータが設定されている。各インデックスデータは4ビットであり、各アドレスデータは2バイトである。インデックステーブル183には16個のインデックスデータが設定されており、これらインデックスデータのそれぞれに対応付けられているアドレスデータは「9010h」~「93FFh」のアドレス範囲に設定されている16個のプログラムの開始アドレスである。
図107(c)はCALLV命令が実行された場合に読み出し対象となるプログラムの2バイトの開始アドレスを主側ROM73の管理コントローラに提供するための回路構成を説明するための説明図である。主側MPU72にはインデックス把握回路184とアドレス読み出し回路185とが設けられている。主側MPU72にてCALLV命令が実行された場合、当該CALLV命令の8ビットのデータがインデックス把握回路184に提供される。当該インデックス把握回路184では提供されたCALLV命令の8ビットのデータのうち、下位側4ビットD0~D3のデータが抽出される。その抽出された下位側4ビットD0~D3のデータは、アドレス読み出し回路185に提供される。アドレス読み出し回路185では、主側ROM73から読み出したインデックステーブル183の各インデックスデータのうち、提供された下位側4ビットD0~D3のデータと一致するインデックスデータを特定し、インデックステーブル183において当該インデックスデータに対応するアドレスデータを読み出す。この読み出されたアドレスデータは「9010h」~「9315h」のいずれかに対応しており、CALLV命令による読み出し対象となった処理のプログラムの開始アドレスとなる。アドレス読み出し回路185により読み出されたアドレスデータが主側ROM73の管理コントローラに提供されることにより、CALLV命令による読み出し対象となった処理のプログラムが主側ROM73から読み出される。
図108は主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。ステップS6101~ステップS6111の処理内容は上記第6の実施形態における疑似ボーナス用処理(図53)のステップS2701~ステップS2711と同一である。図109は主側MPU72にて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。ステップS6201~ステップS6220の処理内容は上記第6の実施形態におけるAT用処理(図59)のステップS3101~ステップS3120と同一である。図110は主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理を示すフローチャートである。ステップS6301~ステップS6317の処理内容は上記第6の実施形態における遊技区間の第2制御処理(図60)のステップS3201~ステップS3217と同一である。
上記各処理のうち第2区間SC2の初期化処理は、疑似ボーナス用処理(図108)、AT用処理(図109)及び遊技区間の第2制御処理(図110)のそれぞれで読み出し対象となる。また、区間表示部67の消灯処理は、疑似ボーナス用処理(図108)、AT用処理(図109)及び遊技区間の第2制御処理(図110)のそれぞれで読み出し対象となる。また、フリーズカウンタへの設定処理は、AT用処理(図109)及び遊技区間の第2制御処理(図110)のそれぞれで読み出し対象となる。また、これら処理以外にも前兆ゲーム数の抽選処理及び上乗せ処理も複数の処理において読み出し対象となる。上記のように複数の処理において読み出し対象となる処理は、第2区間SC2の初期化処理、区間表示部67の点灯処理、フリーズカウンタへの設定処理、前兆ゲーム数の抽選処理及び上乗せ処理を含めて16個存在している。この処理の数は、インデックステーブル183に設定されているインデックスデータの数、すなわちCALLV命令によりプログラムの読み出し対象とすることが可能な処理数と一致している。
複数の処理において読み出し対象となる処理のプログラムは図106に示すように、2バイトのCALLS命令によるプログラムの読み出し対象とすることが不可である「8C00h」~「93FFh」のアドレス範囲に記憶されており、具体的には「9010h」~「93FFh」のアドレス範囲に記憶されている。そして、既に説明したとおりインデックステーブル183における16個のインデックスデータのそれぞれに対応付けられているアドレスデータは「9010h」~「93FFh」のアドレス範囲に設定されている16個のプログラムの開始アドレスである。つまり、複数の処理において読み出し対象となる処理のプログラムは、1バイトの命令であるCALLV命令によって読み出される。これにより、相対的に読み出し頻度が高い処理のプログラムを読み出す場合にはCALLS命令よりもデータ容量が小さいCALLV命令を利用することが可能となり、プログラムを読み出す命令を記憶するために必要な主側ROM73の記憶容量を抑えることが可能となる。
1バイトの命令であるCALLV命令によって読み出し対象となるアドレスが、2バイトのCALLS命令によって読み出し対象とすることが不可であるアドレス範囲に設定されていることにより、3バイトのCALLS命令によって読み出し対象となるアドレスを極力少なくすることが可能となる。よって、読み出し命令を用意するために必要な記憶容量を少なくすることが可能となる。
2バイトのCALLS命令によるプログラムの読み出し対象となる処理は上記第14の実施形態と同様に、タイマ減算処理(ステップS5608)、ベット枚数のイン・アウトカウンタ処理(ステップS5609)、コマンド出力処理(ステップS5610)、ポート出力処理(ステップS5611)、管理用処理(ステップS5613)、開始待ち処理(ステップS5702)、受付禁止処理(ステップS5705)、開始時の設定処理(ステップS5706)、及び外部出力設定処理(ステップS5711)である。これら2バイトのCALLS命令の対象となる処理の各プログラム容量は、3バイトのCALLS命令によるプログラムの読み出し対象となる「8C00h」~「900Fh」のアドレス範囲となる記憶エリアに記憶されている一部クリア処理(ステップS5504)、全部クリア処理(ステップS5505)及び設定値更新処理(ステップS5506)など)の処理の各プログラム容量よりも少ない容量となっている。これにより、2バイトのCALLS命令によってプログラムを読み出すことを可能とする処理の種類数を多く確保することが可能となる。
なお、CALLV命令において設定可能なインデックスデータのデータ容量は4ビットに限定されることはなく、7ビット、6ビット、5ビット、3ビット又は2ビットといったように8ビット未満となる他のビット数であってもよい。
また、CALLV命令において読み出し対象となるアドレスは2バイトのCALLS命令による読み出し対象となるアドレス範囲の外部のアドレスである構成に限定されることはなく、2バイトのCALLS命令による読み出し対象となるアドレス範囲のアドレスである構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)上記第1の実施形態においてAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」となったことに基づいて当該AT状態ST5が終了する構成に限定されることはなく、AT状態ST5における残りの継続ゲーム数が「0」となったことに基づいて当該AT状態ST5が終了する構成としてもよく、AT状態ST5において成立した所定の入賞の回数が上限回数となったことに基づいて当該AT状態ST5が終了する構成としてもよい。この場合であっても、偽前兆状態又は本前兆状態である場合には、AT状態ST5における残りの継続ゲーム数が「0」となる又はAT状態ST5において成立した所定の入賞の回数が上限回数となったとしても当該AT状態ST5が継続する構成としてもよい。
(2)上記第1の実施形態において偽前兆状態にて主側RAM74のAT継続カウンタ74eの値が「0」となりAT状態ST5が継続されている状況で上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となった場合、当該直撃当選において選択された付与数が即座に付与される構成に限定されることはなく、当該付与数は実行途中の偽前兆状態が終了した場合に付与される構成としてもよい。この場合、偽前兆状態が継続している状況においては遊技媒体が付与されたとしてもAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」に維持され、偽前兆状態が終了してAT状態ST5が継続した状況において発生した遊技媒体の付与によって、上記直撃当選による付与数が減算対象となる。よって、AT状態ST5がより長く継続し易くなる。
(3)上記第1の実施形態において偽前兆状態である場合に上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆当選となった場合には偽前兆状態の残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよい。例えば偽前兆状態である場合に偽前兆当選となった場合には、偽前兆状態の残りの継続ゲーム数として初期継続ゲーム数である10ゲームが再セットされることで残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよく、偽前兆状態の残りの継続ゲーム数に初期継続ゲーム数である10ゲームが加算されることで残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよい。当該事象が偽前兆状態であってAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況で発生した場合、継続されているAT状態ST5が終了するまでに要するゲーム数が実質的に増加することとなるため、遊技者は偽前兆当選となることに期待することとなる。
また、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」ではない状況における偽前兆状態において偽前兆当選となったとしても当該偽前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させることなく、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況における偽前兆状態において偽前兆当選となった場合には当該偽前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させる構成としてもよい。これにより、偽前兆状態が単なる演出として提供されている状況においては偽前兆当選が発生したとしても偽前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させないようにしながら、偽前兆状態によってAT状態ST5が継続している状況においては偽前兆当選が発生することによってその継続しているAT状態ST5が終了するまでに要するゲーム数を実質的に増加させることが可能となる。
(4)上記第1の実施形態において偽前兆状態である場合に上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて本前兆当選となった場合には本前兆状態に昇格するとともに当該本前兆状態の残りの継続ゲーム数がそれまでの偽前兆状態の残りの継続ゲーム数よりも増加する構成としてもよい。例えば偽前兆状態である場合に本前兆当選となった場合には、本前兆状態の残りの継続ゲーム数として初期継続ゲーム数である10ゲームが再セットされることで残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよく、それまでの偽前兆状態の残りの継続ゲーム数に初期継続ゲーム数である10ゲームが加算されることで残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよい。当該事象が偽前兆状態であってAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況で発生した場合、継続されているAT状態ST5が終了するまでに要するゲーム数が実質的に増加することとなるため、遊技者は本前兆当選となることに期待することとなる。
また、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」ではない状況における偽前兆状態において本前兆当選となったとしてもその後の本前兆状態においてはそれまでの偽前兆状態の残りの継続ゲーム数を引き継ぎ、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況における偽前兆状態において本前兆当選となった場合にはその後の本前兆状態の残りの継続ゲーム数をそれまでの偽前兆状態における残りの継続ゲーム数よりも増加させる構成としてもよい。これにより、偽前兆状態が単なる演出として提供されている状況においては本前兆当選が発生したとしてもその後の本前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させないようにしながら、偽前兆状態によってAT状態ST5が継続している状況においては本前兆当選が発生することによってその継続しているAT状態ST5が終了するまでに要するゲーム数を実質的に増加させることが可能となる。
(5)上記第1の実施形態において本前兆状態である場合に上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて偽前兆当選又は本前兆当選となった場合には本前兆状態の残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよい。例えば本前兆状態である場合に偽前兆当選又は本前兆当選となった場合には、本前兆状態の残りの継続ゲーム数として初期継続ゲーム数である10ゲームが再セットされることで残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよく、本前兆状態の残りの継続ゲーム数に初期継続ゲーム数である10ゲームが加算されることで残りの継続ゲーム数が増加する構成としてもよい。当該事象が本前兆状態であってAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況で発生した場合、継続されているAT状態ST5が終了するまでに要するゲーム数が実質的に増加することとなるため、遊技者は偽前兆当選又は本前兆当選となることに期待することとなる。
また、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」ではない状況における本前兆状態において偽前兆当選又は本前兆当選となったとしても当該本前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させることなく、AT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況における本前兆状態において偽前兆当選又は本前兆当選となった場合には当該本前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させる構成としてもよい。これにより、本前兆状態が単なる演出として提供されている状況においては偽前兆当選又は本前兆当選が発生したとしても本前兆状態の残りの継続ゲーム数を増加させないようにしながら、本前兆状態によってAT状態ST5が継続している状況においては偽前兆当選又は本前兆当選が発生することによってその継続しているAT状態ST5が終了するまでに要するゲーム数を実質的に増加させることが可能となる。
(6)上記第1の実施形態において偽前兆状態又は本前兆状態であってAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況で上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となった場合には、その他の状況で上乗せ抽選処理(ステップS1103)にて直撃当選となった場合よりも多くの付与数が付与され易くなる構成としてもよい。これにより、偽前兆状態又は本前兆状態であってAT状態ST5における遊技媒体の残りの付与数が「0」である状況において直撃当選となることの有利度を高めることが可能となる。
(7)上記第2,第3の実施形態において疑似ボーナス状態ST4における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選したとしても、右リール32Rを第1停止させないと又はメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させないと主側RAM74の移行時有利カウンタの値を1加算するという利益が付与されない構成としてもよい。また、疑似ボーナス状態ST4の前半状況における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選したとしても、右リール32Rを第1停止させないと又はメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを停止させないと主側RAM74の移行時有利カウンタの値を1加算するという利益が付与されない構成としてもよい。また、疑似ボーナス状態ST4の後半状況における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選したとしても、右リール32Rを第1停止させないと又はメインラインML上に「BAR」図柄、「BAR」図柄及び「BAR」図柄の組合せを停止させないと主側RAM74の移行時有利カウンタの値を2加算するという利益が付与されない構成としてもよい。
(8)上記第2,第3の実施形態において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選した場合、右リール32Rを第1停止させた場合にのみ第1特殊リプレイ入賞が成立し得る構成としたが、これに限定されることはなく、中リール32Mを第1停止させた場合にのみ第1特殊リプレイ入賞が成立し得る構成としてもよく、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合に第1特殊リプレイ入賞が成立し得る構成としてもよい。
(9)上記第2,第3の実施形態において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合、右リール32Rを第1停止させた場合にのみ第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が成立し得る構成としたが、これに限定されることはなく、中リール32Mを第1停止させた場合にのみ第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が成立し得る構成としてもよく、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合に第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が成立し得る構成としてもよい。
(10)上記第2,第3の実施形態において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合、右リール32Rを第1停止させた場合には第1特殊リプレイ入賞が成立し得るのに対して第2特殊リプレイ入賞が成立不可となり、中リール32Mを第1停止させた場合には第2特殊リプレイ入賞が成立し得るのに対して第1特殊リプレイ入賞が成立不可となる構成としてもよい。この場合、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=17又は18に当選した場合、及び疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=17に当選した場合には、第1停止が右リール32RであってメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを遊技者に認識可能とさせる赤7報知が実行され、疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合には、第1停止が中リール32MであってメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを遊技者に認識可能とさせるBAR報知が実行されるようにすることで、疑似ボーナス状態ST4の前半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合に第2特殊リプレイ入賞が成立すること、及び疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選した場合に第1特殊リプレイ入賞が成立することの確率を低減することが可能となる。
(11)上記第2,第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4ではない状況において第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が成立した場合には第1イレギュラー報知音としてリプレイ入賞が成立したことを遊技者に認識可能とさせる報知音が出力される構成としたがこれに限定されない。例えば、第1イレギュラー報知音としてAT状態ST5への移行契機とならないことを明示する報知音が出力される構成としてもよく、現状が疑似ボーナス状態ST4ではないことを明示する報知音が出力される構成としてもよい。
(12)上記第2,第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4ではない状況において第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が成立した場合にはスピーカ62から第1イレギュラー報知音が出力される一方、上部ランプ61及び画像表示装置63においてイレギュラー報知が実行されない構成としたが、これに限定されることはなく、スピーカ62から第1イレギュラー報知音が出力される構成に加えて又は代えて、上部ランプ61において第1イレギュラーに対応する発光が行われる構成としてもよく、画像表示装置63において第1イレギュラーに対応する画像が表示される構成としてもよい。
(13)上記第2,第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4の前半状況において第2特殊リプレイ入賞が成立した場合にはスピーカ62から第2イレギュラー報知音が出力される一方、上部ランプ61及び画像表示装置63においてイレギュラー報知が実行されない構成としたが、これに限定されることはなく、スピーカ62から第2イレギュラー報知音が出力される構成に加えて又は代えて、上部ランプ61において第2イレギュラーに対応する発光が行われる構成としてもよく、画像表示装置63において第2イレギュラーに対応する画像が表示される構成としてもよい。
(14)上記第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4の後半状況においてインデックス値IV=18に当選したものの第1特殊リプレイ入賞が成立した場合にはスピーカ62から第3イレギュラー報知音が出力される一方、上部ランプ61及び画像表示装置63においてイレギュラー報知が実行されない構成としたが、これに限定されることはなく、スピーカ62から第3イレギュラー報知音が出力される構成に加えて又は代えて、上部ランプ61において第3イレギュラーに対応する発光が行われる構成としてもよく、画像表示装置63において第3イレギュラーに対応する画像が表示される構成としてもよい。
(15)上記第2,第3の実施形態では役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合、疑似ボーナス状態ST4の前半状況であれば赤7報知が実行され、疑似ボーナス状態ST4の後半状況であればBAR報知が実行される構成としたが、これに限定されない。例えば、疑似ボーナス状態ST4においてインデックス値IV=18に当選した場合には赤7報知を実行することで第1特殊リプレイ入賞の成立を遊技者に促し、AT状態ST5においてインデックス値IV=18に当選した場合にはBAR報知を実行することで第2特殊リプレイ入賞の成立を遊技者に促す構成としてもよい。この場合、疑似ボーナス状態ST4以外の状態においてインデックス値IV=18に当選して第1特殊リプレイ入賞が成立した場合にはそれに対応するイレギュラー報知を実行し、AT状態ST5以外の状態においてインデックス値IV=18に当選して第2特殊リプレイ入賞が成立した場合にはそれに対応するイレギュラー報知を実行する構成としてもよい。
(16)上記第2,第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=17に当選した場合には確実に主側RAM74における移行時有利カウンタの値が1加算される構成としたが、これに限定されることはなく、インデックス値IV=17に当選した場合に抽選処理が実行されて当該抽選処理にて当選となった場合に主側RAM74における移行時有利カウンタの値が1加算される構成としてもよい。この場合、当該抽選処理にて当選となった場合に第1停止が右リール32RであってメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す赤7報知が実行され、当選抽選処理にて外れとなった場合には上記赤7報知が実行されないようにすることが好ましい。
(17)上記第2,第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4の前半状況における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合には確実に主側RAM74における移行時有利カウンタの値が1加算される構成としたが、これに限定されることはなく、インデックス値IV=18に当選した場合に抽選処理が実行されて当該抽選処理にて当選となった場合に主側RAM74における移行時有利カウンタの値が1加算される構成としてもよい。この場合、当該抽選処理にて当選となった場合に第1停止が右リール32RであってメインラインML上に「赤7」図柄を狙うべきことを示す赤7報知が実行され、当選抽選処理にて外れとなった場合には上記赤7報知が実行されないようにすることが好ましい。
(18)上記第2,第3の実施形態では疑似ボーナス状態ST4の後半状況における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=18に当選した場合には確実に主側RAM74における移行時有利カウンタの値が2加算される構成としたが、これに限定されることはなく、インデックス値IV=18に当選した場合に抽選処理が実行されて当該抽選処理にて当選となった場合に主側RAM74における移行時有利カウンタの値が2加算される構成としてもよい。この場合、当該抽選処理にて当選となった場合に第1停止が右リール32RであってメインラインML上に「BAR」図柄を狙うべきことを示すBAR報知が実行され、当選抽選処理にて外れとなった場合には上記BAR報知が実行されないようにすることが好ましい。
(19)上記第4,第5の実施形態では第1上乗せ期間において画像表示装置63の表示面を横方向に2分割することで左側領域A1及び右側領域A2に区画する構成としたが、これに限定されることはなく、第1上乗せ期間において画像表示装置63の表示面を縦方向に2分割することで上側領域及び下側領域に区画する構成としてもよい。また、第2上乗せ期間において画像表示装置63の表示面を縦方向及び横方向のそれぞれに2分割することで左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14に区画する構成としたが、これに限定されることはなく、第2上乗せ期間において画像表示装置63の表示面を縦方向に4分割することで4個の表示領域に区画する構成としてもよく、横方向に4分割することで4個の表示領域に区画する構成としてもよい。
(20)上記第4,第5の実施形態では画像表示装置63の表示面を複数の表示領域に分割させる演出が第1上乗せ期間又は第2上乗せ期間において発生する構成としたが、これに限定されることはなく、他の状況において発生する構成としてもよい。また、画像表示装置63の表示面を複数の表示領域に分割させる演出として、2分割の演出と4分割の演出とが設定されている構成としたが、これに加えて又は代えて、3分割の演出、5分割の演出、8分割の演出及び9分割の演出などが存在している構成としてもよい。
(21)上記第4,第5の実施形態では描画対象となるフレーム領域106a,106bのうち少なくとも2分割時の第2区画領域DA2には分割時の画像データD1がコピーされる構成としたが、これに限定されることはなく、2分割時の第1区画領域DA1に対して画像データを利用して分割時の画像データD1が描画されるとともに、2分割時の第2区画領域DA2に対して画像データを利用して分割時の画像データD1が描画される構成としてもよい。この場合であっても、2分割時の第1区画領域DA1に対して分割時の画像データD1を描画するために利用される画像データと、2分割時の第2区画領域DA2に対して分割時の画像データD1を描画するために利用される画像データとが同一であることにより、これら分割時の画像データD1を描画するためにメモリモジュール101から読み出す画像データの量を抑えることが可能となる。
(22)上記第4,第5の実施形態では画像表示装置63の表示面における左側領域A1及び右側領域A2のそれぞれには演出用の動画表示G21,G22又は付与数報知表示G23として同一の画像が表示される構成としたが、異なる画像が表示され得る構成としてもよい。この場合であっても左側領域A1及び右側領域A2を跨ぐようにして停止順報知画像G34又は操作報知画像G35を表示することで、これら停止順報知画像G34及び操作報知画像G35を目立たせることが可能となる。
(23)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(24)主側MPU72から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置63などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置63などにおいて行うことが可能となる。
(25)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(26)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はARTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。また、遊技者に有利なボーナス状態が存在している構成としてもよい。
(27)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(28)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
(29)上記第1~第16の実施形態の特徴的な構成を任意の組合せで相互に適用してもよい。例えば上記第1の実施形態の特徴的な構成と、上記第2の実施形態の特徴的な構成と、上記第4の実施形態の特徴的な構成と、上記第6の実施形態の特徴的な構成と、上記第14の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよく、上記第3の実施形態の特徴的な構成と、上記第5の実施形態の特徴的な構成と、上記第8の実施形態の特徴的な構成と、上記第10の実施形態の特徴的な構成と、上記第13の実施形態の特徴的な構成と、上記第16の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよい。また、上記第1~16の実施形態の特徴的な構成を所定の組合せで適用した構成に対して、上記別形態の構成を任意の組合せで適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては理解の容易のため上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者に有利な有利遊技状態(AT状態ST5)においてゲームが実行されて更新契機(遊技媒体の付与)が発生したことに基づいて継続基準記憶手段(第1の実施形態におけるAT継続カウンタ74e)に記憶された継続基準情報を終了情報(「0」)に近付ける側に更新する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1204の処理を実行する機能)と、
前記継続基準情報が前記終了情報となったことに基づいて前記有利遊技状態を終了させる終了手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1213~ステップS1215の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において所定演出実行状況(偽前兆状態)である場合に前記継続基準情報が前記終了情報となったとしても、前記終了手段により前記有利遊技状態を終了させることなく当該有利遊技状態を継続させる状態継続手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1212にて否定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、所定演出実行状況である場合には継続基準情報が終了情報となったとしても有利遊技状態が終了することなく継続される。これにより、継続基準情報が終了情報となったとしても有利遊技状態が継続し得る状況を生じさせることが可能となる。また、所定演出実行状況が有利遊技状態の終了に伴って途中で終了してしまわないようにすることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記終了手段は、前記有利遊技状態において前記所定演出実行状況である場合に前記継続基準情報が前記終了情報となり前記有利遊技状態が継続された場合、前記継続基準情報が前記終了情報である状況で前記所定演出実行状況が終了した場合に前記有利遊技状態を終了させることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所定演出実行状況であることで継続基準情報が終了情報であったとしても有利遊技状態が継続された場合、継続基準情報が終了情報のまま所定演出実行状況が終了した場合に有利遊技状態も終了する。これにより、有利遊技状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A3.前記有利遊技状態において所定契機(ステップS1103の上乗せ抽選処理にて直撃当選となること)が発生したことに基づいて、前記継続基準情報を前記終了情報から遠ざける側に更新する所定更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1105の処理を実行する機能)を備え、
当該所定更新手段は、前記状態継続手段により前記有利遊技状態が継続されている状況において前記所定契機が発生したことに基づいて、前記継続基準情報を前記終了情報から遠ざける側に更新することを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、有利遊技状態において所定契機が発生したことに基づいて継続基準情報が終了情報から遠ざかる側に更新される。したがって、遊技者は有利遊技状態において所定契機が発生することを期待することとなる。この場合に、所定演出実行状況であることで継続基準情報が終了情報であったとしても有利遊技状態が継続された場合、この継続されている状況において所定契機が発生した場合には継続基準情報が終了情報から遠ざかる側に更新される。これにより、当該継続されている状況においても所定契機が発生することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴A4.前記所定演出実行状況は複数ゲーム数である所定ゲーム数に亘って継続し、前記所定演出実行状況における各ゲームでは当該所定演出実行状況に対応する態様で演出の実行内容が決定されることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、所定演出実行状況は複数ゲーム数である所定ゲーム数に亘って継続するとともに、所定演出実行状況における各ゲームでは当該所定演出実行状況に対応する態様で演出の実行内容が決定されるため、所定演出実行状況において複数ゲームに亘る一連の演出を提供することが可能となる。この場合に、上記特徴A1の構成を備え、所定演出実行状況である場合には継続基準情報が終了情報となったとしても有利遊技状態が終了することなく継続されるため、所定演出実行状況における複数ゲームに亘る一連の演出が有利遊技状態の終了に伴って途中で終了してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A5.演出開始契機が発生したことに基づいて前記所定演出実行状況を開始させる所定演出開始手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1116~ステップS1118の処理を実行する機能)を備え、
当該所定演出開始手段は、前記所定演出実行状況において前記演出開始契機が発生したとしても前記所定演出実行状況を新たに開始させるのではなく実行中の前記所定演出実行状況を継続させることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、所定演出実行状況において演出開始契機が発生したとしても所定演出実行状況は新たに開始されることなく実行中の所定演出実行状況が継続される。これにより、所定演出実行状況が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A6.前記所定演出実行状況は複数ゲーム数である所定ゲーム数に亘って継続し、
前記所定演出開始手段は、前記所定演出実行状況において前記演出開始契機が発生したとしても当該所定演出実行状況の残りの継続ゲーム数を増加させないことを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定演出実行状況において演出開始契機が発生したとしても当該所定演出実行状況の残りの継続ゲーム数が増加されないため、所定演出実行状況が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A7.前記所定演出実行状況は、前記継続基準情報を前記終了情報から遠ざける側に更新させる契機とならないことを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定演出実行状況は継続基準情報を終了情報から遠ざける側に更新させる契機とならないにも関わらず、所定演出実行状況である場合には継続基準情報が終了情報となったとしても有利遊技状態が終了することなく継続される。これにより、継続基準情報が終了情報ではない状況においては遊技者の利益に変動を与えない演出としての役割のみを有する所定演出実行状況を、継続基準情報が終了情報である状況においては有利遊技状態を継続させるための状況とすることが可能となり、所定演出実行状況に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A8.前記状態継続手段は、前記有利遊技状態において特定演出実行状況(本前兆状態)である場合に前記継続基準情報が前記終了情報となったとしても、前記終了手段により前記有利遊技状態を終了させることなく当該有利遊技状態を継続させ、
前記特定演出実行状況は、前記継続基準情報を前記終了情報から遠ざける側に更新させる契機となることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、特定演出実行状況である場合に継続基準情報が終了情報となったとしても有利遊技状態は継続し、さらに特定演出実行状況は継続基準情報を終了情報から遠ざける側に更新させる契機となる。これにより、継続基準情報が終了情報となったとしても所定演出実行状況又は特定演出実行状況であることで有利遊技状態が継続された場合には、遊技者は特定演出実行状況であることを期待することとなる。
特徴A9.前記情報更新手段は、前記所定演出実行状況において前記継続基準情報が前記終了情報ではない場合、ゲームが実行されて前記更新契機が発生したことに基づいて前記継続基準情報を前記終了情報に近付ける側に更新することを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定演出実行状況であっても継続基準情報が終了情報ではない場合にはゲームが実行されて更新契機が発生したことに基づいて継続基準情報が終了情報に近付く側に更新される。これにより、所定演出実行状況であることの有利度が高くなり過ぎてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴A1~A9の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴B群>
特徴B1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72における媒体付与処理及び遊技終了時の対応処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記役の抽選処理にて当選となる役として特別役(第2,第3の実施形態におけるインデックス値IV=17又は18)が設定されており、
前記絵柄表示制御手段は、前記特別役に当選した場合に所定停止態様(右リール32Rを第1停止するとともにメインラインML上に「赤7」図柄を狙う停止操作態様、又は右リール32Rを第1停止するとともにメインラインML上に「BAR」図柄を狙う停止操作態様)で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて所定停止結果(第2,第3の実施形態における「赤7」図柄の組合せ、又は「BAR」図柄の組合せ)が表示されることを可能とし、
本遊技機は、
所定の報知対象状況(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合には疑似ボーナス状態ST4、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合には疑似ボーナス状態ST4の後半状況)において前記特別役に当選した場合、前記所定停止態様で前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる特別報知(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合には赤7報知、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合にはBAR報知)が実行されるようにする特別報知制御手段(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72のステップS1406~ステップS1408及びステップS1410~ステップS1411の処理を実行する機能、演出側MPU92のステップS1502の処理を実行する機能、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72のステップS1412~ステップS1413の処理を実行する機能、演出側MPU92のステップS1504の処理を実行する機能)と、
前記特別役に当選したものの前記特別報知が実行されていない所定の非報知状況(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合には疑似ボーナス状態ST4ではない状況、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合には疑似ボーナス状態ST4の後半状況ではない状況)において前記所定停止態様で前記停止操作手段が操作されて前記所定停止結果が表示されたことに基づいて所定表示報知(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合には第2,第3の実施形態における第1イレギュラー報知音又は第3の実施形態における第3イレギュラー報知音、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合には第1イレギュラー報知音又は第2イレギュラー報知音)が実行されるようにする所定表示報知制御手段(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72のステップS1704の処理を実行する機能及び演出側MPU92におけるステップS1510の処理を実行する機能、第3の実施形態における主側MPU72のステップS1803又はステップS1806の処理を実行する機能、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72のステップS1707又はステップS1710の処理を実行する機能及び演出側MPU92におけるステップS1510又はステップS1512の処理を実行する機能、第3の実施形態における主側MPU72のステップS1809又はステップS1812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定の報知対象状況において特別役に当選した場合には所定停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる特別報知が実行されるため、当該特別報知に従って所定停止態様で停止操作手段を操作することで所定停止結果が表示されるようにすることが可能となる。この場合に、特別役に当選したものの特別報知が実行されていない所定の非報知状況において所定停止態様で停止操作手段が操作されて所定停止結果が表示されたことに基づいて所定表示報知が実行される。これにより、所定停止結果が表示されるべきではない状況において所定停止結果が表示されたことを遊技者に認識させることが可能となり、所定停止結果が表示されたことに対して遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。よって、遊技が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴B2.前記絵柄表示手段は、前記絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記所定停止態様は、複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示を所定停止順序(右リール32Rを第1停止)で停止させる態様を含み、
前記特別役に当選した場合に複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が前記所定停止順序で停止するように前記停止操作手段が操作されたとしても前記所定停止結果が表示されないことがある構成であり、
前記所定表示報知制御手段は、前記所定の非報知状況において複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が前記所定停止順序で停止するように前記停止操作手段が操作されたとしても前記所定停止結果が表示されなかった場合、前記所定表示報知を実行しないことを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定の非報知状況において所定停止順序で絵柄の変動表示が停止されたとしても所定停止結果が表示されなかった場合には所定表示報知が実行されない。これにより、所定表示報知が実行される状況を、所定の非報知状況において所定停止結果が表示された状況に制限することが可能となり、所定表示報知が過剰に実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴B3.前記所定の非報知状況において前記所定停止結果が表示されたとしても遊技者にペナルティは付与されないことを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、所定の非報知状況において所定停止結果が表示された場合、所定表示報知が実行されるものの遊技者にペナルティは付与されない。これにより、操作ミスによって所定の非報知状況において所定停止結果を表示させてしまった遊技者に対して不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
特徴B4.前記所定の報知対象状況において前記特別役に当選すること及び前記所定停止結果が表示されることのいずれか一方である所定事象が発生した場合に所定利益を遊技者に付与し、前記所定の非報知状況において前記所定事象が発生したとしても前記所定利益を遊技者に付与しない所定利益付与手段(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72のステップS1604又はステップS1608の処理を実行する機能、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72のステップS1610の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、所定の報知対象状況において特別役に当選すること及び所定停止結果が表示されることのいずれか一方である所定事象が発生した場合に所定利益が遊技者に付与され、所定の非報知状況において上記所定事象が発生したとしても所定利益が付与されない構成において、所定の非報知状況において所定停止結果が表示された場合には所定表示報知が実行される。これにより、所定の非報知状況において所定停止結果が表示されたにも関わらず所定利益が付与されなかったことに対して遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B5.前記所定の非報知状況において前記特別役に当選して前記所定停止結果が表示された場合に前記所定利益よりも遊技者の有利度が低い特定利益を遊技者に付与する特定利益付与手段(所定停止結果が「赤7」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72の再遊技の利益を実行する機能、所定停止結果が「BAR」図柄の組合せである場合:第2の実施形態における主側MPU72の再遊技の利益を実行する機能及び主側MPU72のステップS1604又はステップS1608の処理を実行する機能)を備え、
前記所定表示報知は、前記特定利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせるように実行されることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、所定の非報知状況において特定役に当選して所定停止結果が表示された場合には、所定の報知対象状況において特別役に当選すること及び所定停止結果が表示されることのいずれか一方である所定事象が発生した場合に遊技者に付与される所定利益よりも遊技者の有利度が低い特定利益が遊技者に付与される構成において、所定の非報知状況において特定役に当選して所定停止結果が表示された場合には特定利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせるように所定表示報知が実行される。これにより、所定の非報知状況において特定役に当選して所定停止結果が表示された場合に所定利益ではなく特定利益が付与されたことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B6.前記特定利益付与手段は、前記所定の非報知状況において前記特別役に当選した場合、いずれの停止結果であったとしても前記特定利益を遊技者に付与することを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、所定の非報知状況において特別役に当選した場合にはいずれの停止結果であったとしても特定利益が遊技者に付与される構成において、所定の非報知状況において特定役に当選して所定停止結果が表示された場合には特定利益が付与されたことを遊技者に認識可能とさせるように所定表示報知が実行されるため、所定の非報知状況において所定停止結果が表示されることは利益に影響を与えないことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B7.前記特定利益は再遊技の利益であることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特定利益として再遊技の利益が付与される構成において、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴B8.前記絵柄表示制御手段は、前記特別役に当選した場合に特定停止態様(右リール32Rを第1停止するとともにメインラインML上に「赤7」図柄を狙う停止操作態様、この場合、所定停止態様は右リール32Rを第1停止するとともにメインラインML上に「BAR」図柄を狙う停止操作態様)で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて特定停止結果(「赤7」図柄の組合せ、この場合、所定停止結果は「BAR」図柄の組合せ)が表示されることを可能とし、
本遊技機は、特定の報知対象状況(疑似ボーナス状態ST4の前半状況、この場合、所定の報知対象状況は疑似ボーナス状態ST4の後半状況)において前記特別役に当選した場合、前記特定停止態様で前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる所定報知(赤7報知、この場合、特別報知BAR報知)が実行されるようにする所定報知制御手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1410~ステップS1411の処理を実行する機能、演出側MPU92のステップS1502の処理を実行する機能、この場合、特別報知制御手段は、第2の実施形態における主側MPU72のステップS1412~ステップS1413の処理を実行する機能、演出側MPU92のステップS1504の処理を実行する機能)を備え、
前記所定の非報知状況は、前記特別役に当選し前記所定報知が実行されている状況であることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特別役に当選した場合に所定停止態様で停止操作手段が操作されたことに基づいて所定停止結果が表示され特定停止態様で停止操作手段が操作されたことに基づいて特定停止結果が表示される構成において、所定の報知対象状況において特別役に当選した場合には所定停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる特別報知が実行されるとともに特定の報知対象状況において特別役に当選した場合には特定停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる所定報知が実行される。これにより、特別役に当選した場合における状況において停止表示を促す停止結果の種類を異ならせることが可能となる。この場合に、特定の報知対象状況において特別役に当選し特定停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる所定報知が実行されている状況において所定停止態様で停止操作手段が操作されて所定停止結果が表示された場合には所定表示報知が実行される。これにより、報知対象となった停止結果とは異なる停止結果が表示されたことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B9.前記所定の報知対象状況において前記特別役に当選した場合及び前記所定停止結果が表示されることのいずれか一方である所定事象が発生した場合に所定利益を遊技者に付与する所定利益付与手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1610の処理を実行する機能)と、
前記特定の報知対象状況において前記特別役に当選した場合及び前記特定停止結果が表示されることのいずれか一方である特定事象が発生した場合に特定利益を遊技者に付与する特定利益付与手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1608の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定利益は前記特定利益よりも遊技者の有利度が高いことを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、相対的に有利度が低い特定利益が付与され得る特定の報知対象状況において相対的に有利度が高い所定利益の付与に対応する所定停止結果が表示された場合には所定表示報知が実行される。これにより、利益の付与対象が所定利益ではないことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B10.前記所定の報知対象状況において前記特別役に当選し前記特別報知が実行されているものの前記特定停止態様で前記停止操作手段が操作されて前記特定停止結果が表示されたことに基づいて特定表示報知(第3の実施形態における第3イレギュラー報知音)が実行されるようにする手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS1806の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B8又はB9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、所定の報知対象状況において特別役に当選し所定停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる特別報知が実行されている状況において特定停止態様で停止操作手段が操作されて特定停止結果が表示された場合には特定表示報知が実行される。これにより、報知対象となった停止結果とは異なる停止結果が表示されたことを遊技者に認識させることが可能となる。
なお、特徴B1~B10の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数有する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72における媒体付与処理及び遊技終了時の対応処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記役の抽選処理にて当選となる役として、
複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が所定停止順序で停止された場合に第1停止結果(第2,第3の実施形態における「赤7」図柄の組合せ)が表示可能となる第1役(第2,第3の実施形態におけるインデックス値IV=17)と、
複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が前記所定停止順序で停止された場合に前記第1停止結果が表示可能であって当該第1停止結果が表示されない場合に第2停止結果(第2,第3の実施形態における「BAR」図柄の組合せ)が表示可能である第2役(第2,第3の実施形態におけるインデックス値IV=18)と、
が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第1役に当選した場合には複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止された場合に第1停止結果が表示可能となり、第2役に当選した場合には複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止された場合に第1停止結果が表示可能であって当該第1停止結果が表示されない場合に第2停止結果が表示可能となる。これにより、所定の状況において複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止された場合に第2停止結果が表示され得るようにするための第2役を利用して、上記所定の状況とは異なる状況において複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止された場合に第1停止結果が表示可能となる確率を高めることが可能となる。第1停止結果が表示可能となる確率を所定の確率とするために第1役の確率を所定の確率とした場合、上記所定の状況においても第1役に所定の確率で当選することとなってしまうが、上記のように第2役に当選した場合であっても第1停止結果が表示可能であることにより、上記所定の状況とは異なる状況においては第1停止結果が表示可能となる確率を所定の確率としながら、上記所定の状況においては第1停止結果が表示可能となる確率を所定の確率よりも低い確率とすることが可能となる。そして、このような効果を、第2停止結果を表示可能とする第2役を利用して生じさせることが可能となる。よって、遊技が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴C2.前記絵柄表示制御手段は、前記第1役に当選した場合又は前記第2役に当選した場合において複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が前記所定停止順序で停止された場合であって第1操作タイミング(メインラインML上に「赤7」図柄を狙ったタイミング)で前記停止操作手段が操作された場合に前記第1停止結果が表示されることを可能とし、前記第2役に当選した場合において複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が前記所定停止順序で停止された場合であって第2操作タイミング(メインラインML上に「BAR」図柄を狙ったタイミング)で前記停止操作手段が操作された場合に前記第2停止結果が表示されることを可能とすることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第1役に当選した場合又は第2役に当選した場合において複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止されるとともに第1操作タイミングで停止操作手段が操作された場合に第1停止結果が表示され、第2役に当選した場合において複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止されるとともに第2操作タイミングで停止操作手段が操作された場合に第2停止結果が表示される。これにより、第2役に当選した場合において複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定停止順序で停止された場合に第1停止結果が表示可能であって当該第1停止結果が表示されない場合に第2停止結果が表示可能となる構成において、停止操作手段の操作タイミングによって表示対象となる停止結果を第1停止結果と第2停止結果とで異ならせることが可能となる。
特徴C3.第1報知対象状況(疑似ボーナス状態ST4の前半状況)において前記第1役に当選した場合及び前記第1報知対象状況において前記第2役に当選した場合のいずれであっても、複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示を前記所定停止順序で停止させ前記第1操作タイミングで前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第1報知が実行されるようにする第1報知制御手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1406~ステップS1408及びステップS1410~ステップS1411の処理を実行する機能、演出側MPU92のステップS1502の処理を実行する機能)と、
第2報知対象状況(疑似ボーナス状態ST4の後半状況)において前記第2役に当選した場合、複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示を前記所定停止順序で停止させ前記第2操作タイミングで前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第2報知が実行されるようにする第2報知制御手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1412~ステップS1413の処理を実行する機能、演出側MPU92のステップS1504の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1報知対象状況においては第1役に当選した場合及び第2役に当選した場合のいずれであっても複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を所定停止順序で停止させるとともに第1操作タイミングで停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第1報知が実行される。これにより、第1報知対象状況においては第1役に当選した場合及び第2役に当選した場合のいずれであっても第1停止結果が表示されるようにすることが可能となる。一方、第2報知対象状況においては第2役に当選した場合に複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を所定停止順序で停止させるとともに第2操作タイミングで停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第2報知が実行される。これにより、第2報知対象状況においては第2役に当選した場合に第2停止結果が表示されるようにすることが可能となる。
特徴C4.前記第1報知制御手段は、前記第2報知対象状況において前記第1役に当選した場合、前記第1報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第1報知対象状況だけではなく第2報知対象状況においても第1役に当選した場合に第1報知が実行されるため、第1報知対象状況においては第1役に当選した場合に第1停止結果が表示されるようにすることが可能となる。つまり、第1報知対象状況においては第1停止結果が表示可能となる確率が第1役及び第2役の当選確率の合計分となるのに対して、第2報知対象状況においては第1停止結果が表示可能となる確率が第1役の当選確率に対応するとともに第2停止結果が表示可能となる確率が第2役の当選確率に対応することとなる。
特徴C5.前記第1報知対象状況においては前記第1役に当選して前記第1停止結果が表示された場合及び前記第2役に当選して前記第1停止結果が表示された場合のいずれであっても同一の第1利益(主側RAM74における移行時有利カウンタの値を1加算)が遊技者に付与されることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、第1報知対象状況において第1役に当選して第1停止結果が表示された場合及び第2役に当選して第1停止結果が表示された場合のいずれであっても同一の第1利益が遊技者に付与されるため、第1報知対象状況においては第1役に当選した場合及び第2役に当選した場合のいずれであっても第1停止結果が表示されるように遊技者の停止操作が行われる構成において第1報知対象状況にて第1停止結果が表示されることの有利度を一定のものとすることが可能となる。
特徴C6.前記第1報知対象状況において前記第1役に当選した場合及び前記第2役に当選した場合のいずであっても第1利益を遊技者に付与する第1利益付与手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1604及びステップS1608の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、第1報知対象状況において第1役又は第2役に当選した場合には絵柄の変動表示後の停止結果に関係なく第1利益が遊技者に付与されるため、遊技者の停止操作ミスによって第1利益の付与が消失してしまわないようにすることが可能となる。
特徴C7.前記第2報知対象状況において前記第2役に当選すること及び前記第2停止結果が表示されることのいずれか一方である第2対象事象が発生した場合に第2利益(主側RAM74における移行時有利カウンタの値を2加算)を遊技者に付与する第2利益付与手段(第2の実施形態における主側MPU72のステップS1610の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C5又はC6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、第2報知対象状況において第2役に当選すること及び第2停止結果が表示されることのいずれか一方である第2対象事象が発生することで第2利益が遊技者に付与されるため、第2報知対象状況において遊技者は第2対象事象が発生することを期待することとなる。
特徴C8.前記第2利益の方が前記第1利益よりも遊技者の有利度が高いことを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、第2利益の方が第1利益よりも遊技者の有利度が高いため、第1報知対象状況において第1役又は第2役に当選することや第1報知対象状況において第1停止結果が表示されることよりも、第2報知対象状況において遊技者は第2対象事象が発生することを期待することとなる。
特徴C9.複数の前記絵柄表示領域として、左側絵柄表示領域(左リール32L)と、中側絵柄表示領域(中リール32M)と、右側絵柄表示領域(右リール32R)とを備え、
前記所定停止順序において最初に前記絵柄の変動表示を停止させる対象となる前記絵柄表示領域は、前記左側絵柄表示領域以外の所定絵柄表示領域(右リール32R)であることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、第1役に当選したとしても左側絵柄表示領域以外の所定絵柄表示領域における絵柄の変動表示を最初に停止させないと第1停止結果が表示されることはなく、第2役に当選したとしても左側絵柄表示領域以外の所定絵柄表示領域における絵柄の変動表示を最初に停止させないと第1停止結果及び第2停止結果が表示されることはない。これにより、絵柄の変動表示の停止順序が報知されていない状況において第1停止結果及び第2停止結果が表示される可能性を低下させることが可能となる。
なお、特徴C1~C9の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴B群及び上記特徴C群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴D群>
特徴D1.表示部(第4,第5の実施形態における液晶表示部63a)を有する表示手段(第4,第5の実施形態における画像表示装置63)と、
画像データを予め記憶した表示用記憶手段(第4,第5の実施形態におけるメモリモジュール101)と、
前記画像データを利用して設定用記憶領域(第4,第5の実施形態における第1フレーム領域106a及び第2フレーム領域106b)に描画データを設定し、当該描画データに応じた画像信号を前記表示手段に出力することに基づき前記表示部に画像を表示させる表示制御手段(第4,第5の実施形態における演出側MPU92及びVDP103)と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記設定用記憶領域において前記表示部における第1表示領域(左側領域A1)に対応する第1設定領域(2分割時の第1区画領域DA1)、及び前記設定用記憶領域において前記表示部における第2表示領域(右側領域A2)に対応する第2設定領域(2分割時の第2区画領域DA2)のそれぞれに、所定対応画像(演出用の動画表示G21,G22、付与数報知表示G23)を表示させることを可能とする所定描画データ(分割時の画像データD1)を設定する所定描画実行手段(第4の実施形態におけるVDP103のステップS2502~ステップS2505の処理を実行する機能、第5の実施形態におけるVDP103のステップS2602~ステップS2606の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、設定用記憶領域における第1設定領域及び第2設定領域のそれぞれに所定描画データが設定されることにより、表示部における第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれに所定対応画像が表示される。これにより、表示部における第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれに所定対応画像を表示する場合に、同一の画像データを利用して第1設定領域及び第2設定領域のそれぞれに同一の所定描画データを設定するだけでよい。よって、表示手段における表示を好適に行うことが可能となる。
特徴D2.前記所定描画実行手段は、前記第2設定領域に前記所定描画データをコピーするコピー実行手段(第4の実施形態におけるVDP103のステップS2505の処理を実行する機能、第5の実施形態におけるVDP103のステップS2606の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、第2設定領域に所定描画データがコピーさせることによって当該第2設定領域に所定描画データが設定される。これにより、第1設定領域及び第2設定領域のそれぞれに対して、画像データを利用して所定描画データを設定する構成に比べて処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴D3.前記所定描画実行手段は、前記第1設定領域に前記画像データを利用して前記所定描画データを設定する手段(第4の実施形態におけるVDP103のステップS2504の処理を実行する機能)を備え、
前記コピー実行手段は、前記第1設定領域に設定された前記所定描画データを前記第2設定領域にコピーすることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第1設定領域に画像データを利用して設定された所定描画データが第2設定領域にコピーされることによって、当該第2設定領域に所定描画データが設定される。これにより、第1設定領域に設定した所定描画データを利用して第2設定処理に所定描画データを設定することが可能となる。
特徴D4.前記所定描画実行手段は、前記設定用記憶領域とは異なる記憶領域(展開用バッファ105)に前記画像データを利用して前記所定描画データを設定する手段(第5の実施形態におけるVDP103のステップS2604の処理を実行する機能)を備え、
前記コピー実行手段は、前記異なる記憶領域に設定された前記所定描画データを前記第1設定領域及び前記第2設定領域のそれぞれにコピーすることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D4によれば、設定用記憶領域とは異なる記憶領域に画像データを利用して所定描画データが設定され、その設定された所定描画データが第1設定領域及び第2設定領域のそれぞれにコピーされる。これにより、設定用記憶領域への描画処理を行うことなく、第1設定領域及び第2設定領域へのコピー元となる所定描画データを作成することが可能となる。
特徴D5.前記表示制御手段は、前記第1表示領域及び前記第2表示領域のそれぞれにおける前記所定対応画像の表示に加えて、前記第1表示領域及び前記第2表示領域のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない別対応画像(残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35)を表示させることを可能とする別対応描画データ(残り継続ゲーム数画像G31に対応する画像データD2、獲得数表示画像G32に対応する画像データD3、残付与数表示画像G33に対応する画像データD4、停止順報知画像G34に対応する画像データ及び操作報知画像G35に対応する画像データD5)を前記設定用記憶領域に設定する別対応設定手段(第4の実施形態におけるVDP103のステップS2506~ステップS2513の処理を実行する機能、第5の実施形態におけるVDP103のステップS2607~ステップS2614の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれに所定対応画像を表示させながら、第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない別対応画像を表示させることが可能となる。
特徴D6.前記別対応設定手段は、前記第1表示領域及び前記第2表示領域を含む表示領域に前記別対応画像が表示されるように、前記第1設定領域及び前記第2設定領域を含む設定領域に前記別対応描画データを設定することを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、別対応画像は第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域に表示されるため、第1表示領域及び第2表示領域の区画を行いながらも当該区画にとらわれない表示を行うことが可能となる。
特徴D7.前記別対応設定手段は、前記第1設定領域及び前記第2設定領域のそれぞれに前記所定描画データが設定された後に、前記第1設定領域及び前記第2設定領域を含む設定領域に前記別対応描画データを設定することを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、第1設定領域及び第2設定領域のそれぞれに所定描画データが設定された後に、第1設定領域及び第2設定領域を含む設定領域に別対応描画データが設定されることにより、第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれの区画において所定対応画像が表示されている手前に、第1表示領域及び第2表示領域の区画にとらわれないように別対応画像が表示される。これにより、第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれにおいて表示される所定対応画像、及び第1表示領域及び第2表示領域の区画にとらわれないように表示される別対応画像のそれぞれに遊技者を注目させることが可能となる。
特徴D8.前記表示制御手段は、前記第1表示領域及び前記第2表示領域を含む表示領域に特定対応画像を表示させることを可能とする特定描画データを前記第1設定領域及び前記第2設定領域を含む設定領域に設定する手段(VDP103における図27(a)~図27(c)に示す表示を行わせる機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D8によれば、第1表示領域及び第2表示領域の区画が行われない状況で特定対応画像を表示する表示期間も生じさせることが可能となる。
なお、特徴D1~D8の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.表示部(第4,第5の実施形態における液晶表示部63a)を有する表示手段(第4,第5の実施形態における画像表示装置63)と、
前記表示部に画像を表示させる表示制御手段(第4,第5の実施形態における演出側MPU92及びVDP103)と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記表示部が複数の表示領域(2分割時であれば左側領域A1及び右側領域A2、4分割時であれば左上側領域A11、右上側領域A12、左下側領域A13及び右下側領域A14)に区画され、それら複数の表示領域のそれぞれにて区画側画像(2分割時であれば演出用の動画表示G21,G22及び付与数報知表示G23、4分割時であれば演出用の動画表示G41,G42及び付与数報知表示G43)が表示された状態で、複数の表示領域のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない別対応画像(残り継続ゲーム数画像G31、獲得数表示画像G32、残付与数表示画像G33、停止順報知画像G34及び操作報知画像G35)が表示されるように前記表示手段を表示制御する区画対応制御手段(第4,第5の実施形態における演出側MPU92の上乗せ期間用の表示制御処理を実行する機能及びVDP103の分割画像の描画処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、表示部において区画された複数の表示領域のそれぞれにて区画側画像が表示された状態で、複数の表示領域のそれぞれに同一の内容で表示される画像ではない別対応画像が表示される。これにより、複数の表示領域のそれぞれに表示される区画側画像に注目させながら、これら区画側画像とは別の表示内容を、複数の表示領域とは独立して表示される別対応画像によって提供することが可能となる。よって、表示手段における表示が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴E2.前記別対応画像は前記複数の表示領域よりも手前に存在しているように表示されることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、複数の表示領域のそれぞれにて区画側画像が表示された状態で別対応画像が表示される構成において、当該別対応画像は複数の表示領域よりも手前に存在しているように表示されるため、別対応画像を目立たせることが可能となる。
特徴E3.前記別対応画像は、複数の前記表示領域の境界を跨ぐようにして複数の前記表示領域に亘って表示されることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、区画側画像はそれぞれの表示領域の範囲内で表示されるのに対して、別対応画像は複数の表示領域の境界を跨ぐようにして複数の表示領域に亘って表示される。これにより、区画側画像よりも大きいサイズで別対応画像を表示することが可能となる。
特徴E4.前記別対応画像は所定の内容を遊技者に報知するための画像であることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、所定の内容を遊技者に報知するための別対応画像は複数の表示領域に制限されることなく独立して表示されるため、所定の内容の報知を好適に行うことが可能となる。
特徴E5.前記表示制御手段は、操作有効期間に操作手段(演出用操作装置121)が操作されたことに基づいて操作後画像(2分割時であれば付与数報知表示G23、4分割時であれば付与数報知表示G43)が前記表示部に表示されるようにする手段(VDP103における図43(c)又は図44(c)に示す表示を行わせる機能)を備え、
前記別対応画像は、前記操作有効期間において前記操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる画像であることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、操作有効期間において操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる別対応画像は複数の表示領域に制限されることなく独立して表示されるため、操作有効期間において操作手段を操作すべきことの報知を好適に行うことが可能となる。
特徴E6.第1表示状況(2分割時)と第2表示状況(4分割時)とで前記複数の表示領域として表示される当該表示領域の数が異なることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、第1表示状況と第2表示状況とで複数の表示領域として表示される当該表示領域の数が異なるものとなるため、複数の表示領域を利用して区画側画像を表示する場合における表示内容の多様化を図ることが可能となる。
特徴E7.前記複数の表示領域のそれぞれにおける前記区画側画像は同一の画像データを利用して表示されることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、複数の表示領域のそれぞれにおける区画側画像は同一の画像データを利用して表示されるため、処理負荷の軽減を図りながら区画側画像を表示することが可能となる。
なお、特徴E1~E7の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴D群及び上記特徴E群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては表示手段における表示が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.所定開始契機(遊技媒体がベットされている状況におけるスタートレバー41の操作)が発生したことに基づいて遊技回(ゲーム)が開始され、所定終了契機(全てのリール32L,32M,32Rに対するストップボタン42~44による回転停止操作)が発生したことに基づいて当該遊技回が終了するように、各遊技回の実行制御を行う遊技回制御手段(主側MPU72におけるステップS305~ステップS312の処理を実行する機能)と、
所定対象の遊技回(第6の実施形態ではAT状態ST5への移行を伴わない疑似ボーナス状態ST4の最終ゲーム、第8の実施形態ではAT状態ST5において残りの付与数が「0」となったゲーム又はエンディング条件が成立したゲーム)の発生に応じて、遊技者に所定の注意を促すことを可能とする所定注意事象(注意画像G52の表示による注意表示)が実行されるようにする注意事象制御手段(第6の実施形態では演出側MPU92における注意表示の制御処理を実行する機能、第8の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4103及びステップS4109の処理を実行する機能、第9の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4305及びステップS4309の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定注意事象が実行されている状況において前記所定対象の遊技回に対して次の遊技回が開始された場合に、当該所定注意事象の実行が継続され得ることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所定対象の遊技回の発生に応じて所定注意事象が実行されるため、所定対象の遊技回の発生に応じて遊技者に所定の注意を促すことが可能となる。この場合に、所定注意事象が実行されている状況において所定対象の遊技回に対して次の遊技回が開始された場合に当該所定注意事象の実行が継続され得る。これにより、所定注意事象の実行が新たな遊技回の実行に際して終了されることなく継続される状況を生じさせることが可能となり、所定注意事象を遊技者に認識させる機会を担保することが可能となる。
特徴F2.前記所定注意事象は、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことを可能とする事象であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、所定注意事象が実行されることにより、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことが可能となる。そして、上記特徴F1の構成を備えていることにより、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促す事象を遊技者に認識させる機会を担保することが可能となる。
特徴F3.前記所定対象の遊技回に対して次の遊技回が開始される前に前記所定注意事象の実行が終了される状況が発生し得ることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、所定対象の遊技回に対して次の遊技回が開始された場合に所定注意事象の実行が継続される場合だけではなく、所定対象の遊技回に対して次の遊技回が開始される前に所定注意事象の実行が終了される状況を発生させることが可能となる。これにより、所定注意事象の実行と遊技回との関係を多様化させることが可能となる。
特徴F4.前記注意事象制御手段は、前記所定注意事象の実行が開始されてから予め定められた所定継続期間が経過したことに基づいて当該所定注意事象の実行を終了させる手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS3009の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、所定注意事象はその実行が開始されてから予め定められた所定継続期間が経過したことに基づいて終了されるため、所定注意事象を遊技者が確認する期間を所定継続期間に亘って確実に確保することが可能となるとともに、所定注意事象の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴F5.前記所定対象の遊技回は、所定遊技状態(第6の実施形態では疑似ボーナス状態ST4,第8,第9の実施形態ではAT状態ST5)が終了する場合の遊技回であることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、所定遊技状態が終了する場合に所定対象の遊技回が発生する構成において、当該所定対象の遊技回の発生に応じて所定注意事象が実行されるため、所定遊技状態が終了する場合に遊技者に所定の注意を促すことが可能となる。
特徴F6.前記所定遊技状態が終了する場合に当該所定遊技状態の終了に対応する終了対応表示(第6の実施形態ではボーナス終了表示、第8の実施形態ではAT終了表示、第9の実施形態では終了明示画像G61、合計ゲーム数画像G62及び合計獲得数画像G63)が行われるようにする終了対応制御手段(第6の実施形態では演出側MPU92におけるステップS2804及びステップS2903の処理を実行する機能、第8の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4102及びステップS4108の処理を実行する機能、第9の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4302、ステップS4304、ステップS4309及びステップS4310の処理を実行する機能)を備え、
前記所定注意事象の実行期間は、前記終了対応表示の実行期間の全体又は一部と重複し得ることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
特徴F6によれば、所定遊技状態が終了する場合には終了対応表示が行われるため、所定遊技状態が終了することを遊技者に明確に認識させることが可能となる。この場合に、所定注意事象の実行期間は、終了対応表示の実行期間の全体又は一部と重複し得る。これにより、終了対応表示に注目している遊技者に対して所定注意事象も認識させることが可能となる。
特徴F7.前記注意事象制御手段は、前記終了対応表示が実行されている状況において前記所定注意事象が開始されるようにする手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS2805及びステップS3002~ステップS3004の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、終了対応表示が実行されている状況において所定注意事象が開始されるため、所定注意事象が所定遊技状態の終了を契機として実行されたことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴F8.前記終了対応表示の実行が終了する前に前記所定注意事象が終了する状況と、前記終了対応表示の実行が終了した後に前記所定注意事象が終了する状況とのそれぞれが発生し得ることを特徴とする特徴F6又はF7に記載の遊技機。
特徴F8によれば、終了対応表示の実行が終了する前に所定注意事象が終了する状況と、終了対応表示の実行が終了した後に所定注意事象が終了する状況とのそれぞれが発生し得るため、終了対応表示の終了タイミングとの関係で所定注意事象が終了するタイミングを多様化させることが可能となる。
特徴F9.前記終了対応制御手段は、前記終了対応表示が実行されている状況において遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機(遊技媒体のベット設定)が発生したことに基づいて当該終了対応表示を終了させる手段(第6の実施形態では演出側MPU92のステップS2903の処理を実行する機能、第8の実施形態では演出側MPU92のステップS4108の処理を実行する機能、第9の実施形態では演出側MPU92のステップS4309及びステップS4310の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F6乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F9によれば、終了対応表示が実行されている状況において遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機が発生したことに基づいて当該終了対応表示が終了されるため、終了対応表示が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴F1~F9の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.遊技者の操作に基づき所定遊技(スタートレバー41の操作を契機とした役の抽選処理(図13)の実行に基づくリール32L,32M,32Rの回転及びストップボタン42~44の操作を契機としたリール32L,32M,32Rの回転の停止)を進行させる所定遊技進行手段(主側MPU72のリール制御処理を実行する機能)と、
制限契機(第6の実施形態におけるAT状態ST5の最終ゲームの終了)が発生したことに基づいて前記所定遊技の開始又は進行が制限される進行制限状況(第6の実施形態におけるフリーズ期間)を発生させる制限発生手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS3116、ステップS3117、ステップS3212及びステップS3213の処理を実行する機能)と、
前記進行制限状況において遊技者に所定の注意を促すことを可能とする所定注意事象(注意画像G52の表示による注意表示)が実行されるようにする注意事象制御手段(第6の実施形態では演出側MPU92におけるAT状態ST5において注意表示の制御処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、所定対象事象が実行されることにより遊技者に所定の注意を促すことが可能となる。この場合に、所定遊技の開始又は進行が制限される進行制限状況において所定注意事象が実行されるため所定注意事象に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴G2.前記所定注意事象は、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことを可能とする事象であることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、所定注意事象が実行されることにより、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことが可能となる。そして、上記特徴G1の構成を備えていることにより、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促す事象に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴G3.前記注意事象制御手段は、前記進行制限状況が開始された後に前記所定注意事象の実行が開始されるようにすることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、進行制限状況が開始された後に所定注意事象の実行が開始されるため、所定遊技の進行が制限された状況下において所定注意事象の実行を開始させることが可能となる。
特徴G4.前記注意事象制御手段は、前記進行制限状況が終了する前に前記所定注意事象の実行が終了されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、進行制限状況が終了する前に所定注意事象の実行が終了するため、所定注意事象の途中で所定遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。
特徴G5.前記注意事象制御手段は、前記所定注意事象の実行が開始されてから予め定められた所定継続期間が経過したことに基づいて当該所定注意事象の実行を終了させる手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS3009の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、所定注意事象はその実行が開始されてから予め定められた所定継続期間が経過したことに基づいて終了されるため、所定注意事象を遊技者が確認する期間を所定継続期間に亘って確実に確保することが可能となるとともに、所定注意事象の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴G6.前記制限発生手段は、所定遊技状態(第6の実施形態におけるAT状態ST5)が終了する場合に前記進行制限状況を発生させ、
前記注意事象制御手段は、前記所定遊技状態が終了する場合における前記進行制限状況において前記所定注意事象が実行されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、所定遊技状態が終了する場合に進行制限状況が発生するとともに当該進行制限状況において所定注意事象が実行される。これにより、所定遊技状態が終了する場合に遊技者に所定の注意を促すことが可能となる。
特徴G7.前記所定遊技状態が終了する場合に当該所定遊技状態の終了に対応する終了対応表示(第6の実施形態におけるAT終了表示)が行われるようにする終了対応制御手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS2804及びステップS2903の処理を実行する機能)を備え、
前記終了対応表示は前記進行制限状況が終了した後も継続され得ることを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、所定遊技状態が終了する場合には終了対応表示が行われるため、所定遊技状態が終了することを遊技者に明確に認識させることが可能となる。この場合に、終了対応表示は進行制限状況が終了した後も継続され得るため、所定遊技状態が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴G8.前記注意事象制御手段は、前記終了対応表示が実行されている状況において前記所定注意事象が開始されるようにする手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS2805及びステップS3002~ステップS3004の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G7に記載の遊技機。
特徴G8によれば、終了対応表示が実行されている状況において所定注意事象が開始されるため、所定注意事象が所定遊技状態の終了を契機として実行されたことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴G9.前記終了対応制御手段は、前記終了対応表示が実行されている状況において前記進行制限状況が終了して遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機(遊技媒体のベット設定)が発生したことに基づいて当該終了対応表示を終了させる手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS2903の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G7又はG8に記載の遊技機。
特徴G9によれば、終了対応表示が実行されている状況において遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機が発生したことに基づいて当該終了対応表示が終了されるため、終了対応表示が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴G1~G9の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.所定遊技状態(第6,第7の実施形態におけるAT状態ST5)が終了する場合に遊技者に所定の注意を促すことを可能とする所定注意事象(注意画像G52の表示による注意表示)が実行されるようにする第1注意事象制御手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS3310の処理及び注意表示の制御処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態が継続する場合に前記所定注意事象が実行されるようにする第2注意事象制御手段(第6の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3404及びステップS3408の処理を実行する機能並びに注意表示の制御処理を実行する機能、第7の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3504及び注意表示の制御処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、所定遊技状態が終了する場合に所定注意事象が実行されることにより、所定遊技状態が終了する場合に遊技者に所定の注意を促すことが可能となる。また、所定遊技状態が継続する場合であっても所定注意事象が実行されることにより、所定注意事象が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴H2.前記所定注意事象は、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことを可能とする事象であることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、所定注意事象が実行されることにより、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促すことが可能となる。そして、上記特徴H1の構成を備えていることにより、遊技へののめり込みに対して遊技者に注意を促す事象が発生する状況を多様化させることが可能となる。
特徴H3.前記所定遊技状態が継続する場合であっても当該所定遊技状態が終了する可能性があることを遊技者に認識可能とさせる演出が実行された後に、実際には当該所定遊技状態が継続することを遊技者に認識可能とさせる演出が実行される復活対応演出(第6,第7の実施形態における復活対応演出)を発生させる手段(第6の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3401~ステップS3407の処理を実行する機能、第7の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3501~ステップS3507の処理を実行する機能)を備え、
前記第2注意事象制御手段は、前記復活対応演出が発生する状況において前記所定注意事象が実行されるようにすることを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、復活対応演出が実行されることにより、所定遊技状態が終了すると遊技者に思わせた後に実際には所定遊技状態が継続するという意外性を与えることが可能となる。この場合に、復活対応演出が発生する状況において、所定遊技状態が実際に終了する場合と同様に所定注意事象が実行されることにより、復活対応演出において所定遊技状態が終了する可能性があることを遊技者に認識可能とさせる演出が実行されている状況で所定遊技状態が終了すると遊技者に思わせ易くなる。
特徴H4.前記第1注意事象制御手段は、第1終了契機(所定の表示継続期間の経過)が発生したことに基づいて前記所定注意事象の実行を終了させる第1終了手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS3005~ステップS3009の処理を実行する機能)を備え、
前記第2注意事象制御手段は、前記第1終了契機とは異なる第2終了契機(遊技媒体のベット設定)が発生したことに基づいて前記所定注意事象の実行を終了させる第2終了手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS3408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H4によれば、所定遊技状態が終了する場合に実行される所定注意事象と所定遊技状態が継続する場合に実行される所定注意事象とで終了条件を異ならせることにより、所定注意事象の終了条件をそれぞれの状況に適したものとすることが可能となる。
特徴H5.前記第2注意事象制御手段は、第1終了契機が発生したことに基づいて前記所定注意事象の実行を終了させることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
特徴H5によれば、所定遊技状態が継続する場合に実行される所定注意事象は第2終了契機が発生した場合だけではなく第1終了契機が発生した場合にも終了する。これにより、所定遊技状態が継続する場合に実行される所定注意事象は、所定遊技状態が終了する場合に実行される所定注意事象と同じ契機で終了させることを可能としながら、それとは異なる契機であっても終了し得るようにすることが可能となる。
特徴H6.前記第1終了契機は、前記所定注意事象の実行が開始されてから予め定められた所定継続期間(所定の表示継続期間)が経過することであることを特徴とする特徴H4又はH5に記載の遊技機。
特徴H6によれば、所定遊技状態が終了する場合に実行される所定注意事象はその実行が開始されてから予め定められた所定継続期間が経過したことに基づいて終了されるため、所定注意事象を遊技者が確認する期間を所定継続期間に亘って確実に確保することが可能となるとともに、所定注意事象の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴H7.前記第2終了契機は、遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機(遊技媒体のベット設定)が発生することであることを特徴とする特徴H4乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H7によれば、所定遊技状態が継続する場合に実行される所定注意事象は遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機が発生したことに基づいて終了されるため、当該所定注意事象が新たな遊技回が開始されている状況において継続されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H8.遊技者の操作に基づき所定遊技(スタートレバー41の操作を契機とした役の抽選処理(図13)の実行に基づくリール32L,32M,32Rの回転及びストップボタン42~44の操作を契機としたリール32L,32M,32Rの回転の停止)を進行させる所定遊技進行手段(主側MPU72のリール制御処理を実行する機能)と、
制限契機(第6の実施形態におけるAT状態ST5の最終ゲームの終了)が発生したことに基づいて前記所定遊技の開始又は進行が制限される進行制限状況(第6の実施形態におけるフリーズ期間)を発生させる制限発生手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS3116、ステップS3117、ステップS3212及びステップS3213の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1注意事象制御手段は、前記進行制限状況において前記所定注意事象が実行されるようにし、
前記第2注意事象制御手段は、前記進行制限状況ではない状況において前記所定注意事象が実行されるようにすることを特徴とする特徴H1乃至H7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H8によれば、所定遊技状態が終了する場合に実行される所定注意事象は所定遊技の開始又は進行が制限された進行制限状況において実行されるため、当該所定注意事象の実行途中で所定遊技が開始又は進行してしまわないようにすることが可能となる。その一方、所定遊技状態が継続する場合に実行される所定注意事象は進行制限状況ではない状況において実行されるため、当該所定注意事象の実行途中であっても所定遊技を開始又は進行させることが可能となる。
なお、特徴H1~H8の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群、上記特徴G群及び上記特徴H群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技が適切に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴I群>
特徴I1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS705の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(第6の実施形態における疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72のステップS604の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS2706及びステップS2707の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況において報知状態(点灯状態)となるように有利報知手段(区間表示部67)を制御する有利報知制御手段(主側MPU72におけるステップS714の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況が終了する場合にゲームにおいて特定契機(第6の実施形態において、疑似ボーナス状態ST4の場合は全てのリール32L,32M,32Rの回転停止、AT状態ST5の場合はフリーズ期間の終了)が発生したことに基づいて前記有利報知手段における前記報知状態を終了させる報知終了手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS2710、ステップS3119及びステップS3215の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行可能状況が終了する契機として、第1状況終了契機(第6の実施形態における疑似ボーナス状態ST4の終了に伴って第2区間SC2が終了する場合)と第2状況終了契機(第6の実施形態におけるAT状態ST5の終了に伴って第2区間SC2が終了する場合)とが少なくとも存在しており、
前記第1状況終了契機が発生したことに基づき前記有利移行可能状況が終了する場合と、前記第2状況終了契機が発生したことに基づき前記有利移行可能状況が終了する場合とで、前記特定契機が異なることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、有利移行可能状況である場合に有利遊技状態に遊技状態が移行し得るため、遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。また、有利移行可能状況において報知状態となる有利報知手段が設けられていることにより、当該有利報知手段を確認することにより有利移行可能状況であるか否かを把握することが可能となる。この場合に、有利移行可能状況が終了する契機として第1状況終了契機と第2状況終了契機とが少なくとも存在している構成において、第1状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合と第2状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合とで、ゲームにおいて発生する各種契機のうち有利報知手段における報知状態を終了させる特定契機が異なる。これにより、有利報知手段における報知状態を終了させるタイミングを、有利移行可能状況が終了する契機の種類に対応させた適切なタイミングとすることが可能となる。
特徴I2.前記有利遊技状態として、相対的に有利度が相違する第1有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)と第2有利遊技状態(AT状態ST5)とが少なくとも存在しており、
前記第1状況終了契機は、前記第1有利遊技状態が終了することに対応して前記有利移行可能状況が終了する契機であり、
前記第2状況終了契機は、前記第2有利遊技状態が終了することに対応して前記有利移行可能状況が終了する契機であることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、第1有利遊技状態が終了することに対応して有利移行可能状況が終了する場合と、第2有利遊技状態が終了することに対応して有利移行可能状況が終了する場合とで、ゲームにおいて発生する各種契機のうち有利報知手段における報知状態を終了させる特定契機が異なる。これにより、有利報知手段における報知状態を終了させるタイミングを、有利移行可能状況が終了する契機となる有利遊技状態の種類に対応させた適切なタイミングとすることが可能となる。
特徴I3.各ゲームにおいて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)を備え、
前記第1状況終了契機が発生したことに基づき前記有利移行可能状況が終了する場合における前記特定契機、及び前記第2状況終了契機が発生したことに基づき前記有利移行可能状況が終了する場合における前記特定契機はいずれも前記絵柄の変動表示が終了するタイミング以降のタイミングで発生することを特徴とする特徴I1又はI2に記載の遊技機。
特徴I3によれば、第1状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合における特定契機、及び第2状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合における特定契機はいずれも絵柄の変動表示が終了するタイミング以降のタイミングで発生する。これにより、有利報知手段における報知状態を終了させるタイミングを有利移行可能状況が終了する契機の種類に対応させた構成であっても、絵柄の変動表示が行われている途中で有利報知手段における報知状態が終了してしまわないようにすることが可能となる。
特徴I4.前記第2状況終了契機が発生したことに基づき前記有利移行可能状況が終了する場合における前記特定契機である第2特定契機(第6の実施形態においてフリーズ期間の終了)は、前記第1状況終了契機が発生したことに基づき前記有利移行可能状況が終了する場合における前記特定契機である第1特定契機(第6の実施形態において全てのリール32L,32M,32Rの回転停止)よりも1ゲームの範囲内において後のタイミングで発生する契機であることを特徴とする特徴I1乃至I3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I4によれば、第2状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合、第1状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合よりも、1ゲームの範囲内で後側のタイミングで発生する特定契機が発生したことに基づいて有利報知手段における報知状態が終了する。これにより、有利移行可能状況が終了する契機の種類に応じて、有利報知手段の報知状態が終了するゲームにおいて当該報知状態が継続される期間を異ならせることが可能となる。
特徴I5.前記第2特定契機は、前記第1特定契機が発生してから特定期間(フリーズ期間)が経過した場合に発生する契機であることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
特徴I5によれば、第2状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合、第1状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合よりも、有利報知手段の報知状態が終了するゲームにおいて当該報知状態が継続される期間を確実に長く確保することが可能となる。
特徴I6.遊技者の操作に基づき所定遊技(スタートレバー41の操作を契機とした役の抽選処理(図13)の実行に基づくリール32L,32M,32Rの回転及びストップボタン42~44の操作を契機としたリール32L,32M,32Rの回転の停止)を進行させる所定遊技進行手段(主側MPU72のリール制御処理を実行する機能)と、
前記第1特定契機が発生したことに基づいて前記所定遊技の開始又は進行が制限される進行制限状況(第6の実施形態におけるフリーズ期間)を発生させる制限発生手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS3116、ステップS3117、ステップS3212及びステップS3213の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2特定契機は前記進行制限状況が解除されることであることを特徴とする特徴I4又はI5に記載の遊技機。
特徴I6によれば、1ゲームにて第1特定契機が発生したことに基づいて進行制限状況が発生し得る構成において、第2状況終了契機が発生したことに基づき有利移行可能状況が終了する場合、進行制限状況が解除された場合に有利報知手段の報知状態が終了する。これにより、有利移行可能状況が終了する契機の種類に応じて有利報知手段の報知状態が終了するゲームにおいて当該報知状態が継続される期間を異ならせるようにした構成において、有利報知手段の報知状態が終了する前に新たなゲームが開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴I7.前記有利遊技状態として、第1有利遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)と当該第1有利遊技状態よりも遊技者に有利な第2有利遊技状態(AT状態ST5)とが少なくとも存在しており、
前記第1状況終了契機は、前記第1有利遊技状態が終了することに対応して前記有利移行可能状況が終了する契機であり、
前記第2状況終了契機は、前記第2有利遊技状態が終了することに対応して前記有利移行可能状況が終了する契機であることを特徴とする特徴I4乃至I6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I7によれば、第1有利遊技状態よりも遊技者に有利な第2有利遊技状態が終了することに対応して有利移行可能状況が終了する場合の方が、第1有利遊技状態が終了することに対応して有利移行可能状況が終了する場合よりも、有利報知手段の報知状態が終了するゲームにおいて当該報知状態が終了するタイミングが後のタイミングとなる。これにより、相対的に有利な有利遊技状態が終了することに対応して有利移行可能状況が終了する場合に有利報知手段の報知状態が継続される期間を長く確保することが可能となる。
なお、特徴I1~I7の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴I群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技状況に応じた報知が適切に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴J群>
特徴J1.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS705の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況である場合に、遊技者に有利な有利遊技状態(第6の実施形態におけるAT状態ST5)に遊技状態を移行させる有利移行手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS2706及びステップS2707の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況において報知状態(点灯状態)となるように有利報知手段(区間表示部67)を制御する有利報知制御手段(主側MPU72におけるステップS714の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態及び前記有利移行可能状況が終了する場合のゲームにおいて特定契機(第6の実施形態においてフリーズ期間の終了)が発生したことに基づいて、前記有利報知手段における前記報知状態を終了させる報知終了手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS3119及びステップS3215の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態が継続する場合であっても当該有利遊技状態が終了する可能性があることを遊技者に認識可能とさせる第1演出(AT終了表示)が実行された後に、実際には当該有利遊技状態が継続することを遊技者に認識可能とさせる第2演出(復活表示)が実行される復活対応演出(第6,第7の実施形態における復活対応演出)を発生させる復活対応制御手段(第6の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3401~ステップS3407の処理を実行する機能、第7の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3501~ステップS3507の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記復活対応演出が実行されるゲームにおいて前記第2演出が開始されるタイミングは、前記有利報知手段における前記報知状態が終了するゲームにおいて前記特定契機が発生するタイミング以前のタイミングであることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、有利移行可能状況である場合に有利遊技状態に遊技状態が移行し得るため、遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。また、有利移行可能状況において報知状態となる有利報知手段が設けられていることにより、当該有利報知手段を確認することにより有利移行可能状況であるか否かを把握することが可能となる。また、復活対応演出が実行されることにより、所定遊技状態が終了すると遊技者に思わせた後に実際には所定遊技状態が継続するという意外性を与えることが可能となる。
この場合に、復活対応演出が実行されるゲームにおいて第2演出が開始されるタイミングは、有利報知手段における報知状態が終了するゲームにおいて特定契機が発生するタイミング以前のタイミングである。これにより、第1演出が実行されている状況において有利報知手段を確認したとしても、当該第1演出が実際に有利遊技状態の終了に際して実行されている演出であるのか又は復活対応演出に関連した演出であるのかを、遊技者が区別できないようにすることが可能となる。よって、第1演出が実行されている状況においてその後に第2演出が発生することを遊技者に期待させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴J2.各ゲームにおいて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)を備え、
前記特定契機は、前記絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間(フリーズ期間)が経過した場合に発生する契機であることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、有利遊技状態及び有利移行可能状況が終了する場合、ゲームにおいて絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間が経過した場合に有利報知手段における報知状態が終了する構成において、復活対応演出が実行されるゲームでは絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間が経過するタイミング以前のタイミングで第2演出が開始される。これにより、第1演出が実行されている状況において有利報知手段を確認したとしても、当該第1演出が実際に有利遊技状態の終了に際して実行されている演出であるのか又は復活対応演出に関連した演出であるのかを、遊技者が区別できないようにすることが可能となる。
特徴J3.遊技者の操作に基づき前記絵柄の変動表示を含む所定遊技(スタートレバー41の操作を契機とした役の抽選処理(図13)の実行に基づくリール32L,32M,32Rの回転及びストップボタン42~44の操作を契機としたリール32L,32M,32Rの回転の停止)を進行させる所定遊技進行手段(主側MPU72のリール制御処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態及び前記有利移行可能状況が終了する場合のゲームにおいて前記所定タイミングとなったことに基づいて前記所定遊技の開始又は進行が制限される進行制限状況(第6の実施形態におけるフリーズ期間)を発生させる制限発生手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS3116、ステップS3117、ステップS3212及びステップS3213の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記進行制限状況は前記特定期間が経過したことに基づいて終了することを特徴とする特徴J2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、有利遊技状態及び有利移行可能状況が終了する場合のゲームでは絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間が経過するまでは進行制限状況となるとともに当該進行制限状況が終了した場合に有利報知手段における報知状態が終了するため、当該ゲームでは確実に絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間が経過するまでは有利報知手段における報知状態が終了されない。これに対して、復活対応演出が実行されるゲームでは絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間が経過するタイミング以前のタイミングで第2演出が開始される。これにより、第1演出が実行されている状況において有利報知手段を確認したとしても、当該第1演出が実際に有利遊技状態の終了に際して実行されている演出であるのか又は復活対応演出に関連した演出であるのかを、遊技者が区別できないようにすることが可能となる。
特徴J4.前記復活対応制御手段は、前記復活対応演出が実行されるゲームにおいて前記絵柄の変動表示が終了した前記所定タイミングから前記特定期間よりも短い期間として設定された切換対応期間(復活前期間)が経過したことに基づいて前記第2演出を開始させる手段(第6の実施形態における演出側MPU92の復活前期間が経過したことに基づいてステップS3405にて肯定判定をしてステップS3406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J2又はJ3に記載の遊技機。
特徴J4によれば、復活対応演出が実行されるゲームにおいては絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから特定期間よりも短い期間として設定された切換対応期間が経過したことに基づいて第2演出が開始されるため、有利遊技状態及び有利移行可能状況が終了する場合のゲームにおいて有利報知手段における報知状態が終了するタイミングよりも前のタイミングで確実に第2演出が開始されるようにすることが可能となる。
特徴J5.前記復活対応制御手段は、前記復活対応演出が実行されるゲームにおいて前記絵柄の変動表示が終了した前記所定タイミングから前記切換対応期間が経過していなくても遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機(遊技媒体のベット設定)が発生したことに基づいて前記第2演出を開始させる手段(第6の実施形態における演出側MPU92の次ゲームのベットが発生したことに基づいてステップS3405にて肯定判定をしてステップS3406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J4に記載の遊技機。
特徴J5によれば、復活対応演出が実行されるゲームにおいて絵柄の変動表示が終了した所定タイミングから切換対応期間が経過していなくても遊技回を新たに開始させるために必要な特定契機が発生したことに基づいて第2演出が開始されるため、第2演出が開始される契機を多様化させることが可能となる。
特徴J6.前記有利遊技状態及び前記有利移行可能状況が終了する場合のゲームにおいて前記特定契機が発生する前に前記第1演出が実行されるようにする手段(第6の実施形態における演出側MPU92のステップS3309の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J6によれば、有利遊技状態及び有利移行可能状況が終了する場合のゲームにおいて特定契機が発生する前に第1演出が実行されるため、有利遊技状態及び有利移行可能状況が終了することを遊技者に認識させることが可能となる。この場合に、復活対応演出が実行されるゲームでは第2演出が実行される前に第1演出が実行される。これにより、第1演出が実行されている状況において有利遊技状態が継続することを遊技者に期待させることが可能となる。
なお、特徴J1~J6の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴J群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴K群>
特徴K1.遊技者に有利な有利遊技状態(第8の実施形態におけるAT状態ST5)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72のステップS2706及びステップS2707の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態においてゲームが実行されることで変動し得る数である第1対象数(AT継続カウンタ74eにおいて計測される残りの付与数)が終了対象数(「0」)となったことに基づいて、前記有利遊技状態の終了前状態(第8の実施形態における終了待機期間)に設定する終了前設定手段(第8の実施形態では主側MPU72のステップS3909の処理を実行する機能、第9の実施形態では主側MPU72のステップS4209の処理を実行する機能)と、
前記終了前状態においてゲームが実行されることで変動し得る数である第2対象数(終了待機カウンタにおいて計測される残りのゲーム数)が終了対象数(「0」)となったことに基づいて、前記有利遊技状態を終了させる有利終了手段(第8の実施形態では主側MPU72のステップS3912及びステップS3913の処理を実行する機能、第9の実施形態では主側MPU72のステップS4212及びステップS4213の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、有利遊技状態において第1対象数が終了対象数となった場合には有利遊技状態が終了するのではなく、当該有利遊技状態における終了前状態となり、当該終了前状態において第2対象数が終了対象数となった場合に有利遊技状態が終了する。これにより、有利遊技状態において終了契機を特定するために注目する対象が途中で変更されることになり、遊技者に有利な有利遊技状態への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴K2.前記第1対象数は前記有利遊技状態において付与可能又は増加可能な残りの遊技価値の数であり、
前記第2対象数は前記終了前状態において実行可能な残りのゲーム数であることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2によれば、有利遊技状態における終了前状態となる前においては残りの遊技価値の数が終了対象数となるか否かに遊技者は注目し、当該有利遊技状態において終了前状態となった場合には残りのゲーム数が終了対象数となるか否かに遊技者は注目することになる。一般的に残りの遊技価値の数が終了対象数となるか否かよりも、残りのゲーム数が終了対象数となるか否かの方が遊技者にとって分かり易いため、上記のように残りのゲーム数が終了対象数となった場合に終了前状態が終了する構成とすることで、有利遊技状態において終了契機を特定するために注目する対象が途中で変更される構成において有利遊技状態の終了契機を遊技者が特定し易くなる。
特徴K3.前記終了前状態は1ゲームで終了することを特徴とする特徴K2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、終了前状態は1ゲームで終了するため、終了前状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴K4.前記終了前状態が開始される場合に前記有利遊技状態の終了に対応する終了対応表示(第8の実施形態ではAT終了表示、第9の実施形態では終了明示表示)が開始されるようにする終了対応制御手段(第8の実施形態では演出側MPU92のステップS4102の処理を実行する機能、第9の実施形態では演出側MPU92のステップS4302の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K4によれば、終了前状態が開始される場合に終了対応表示が開始されるため、終了前状態が終了する場合に終了対応表示が開始される構成に比べて当該終了対応表示を遊技者が確認する機会を多くすることが可能となる。
特徴K5.前記終了対応表示には、前記有利遊技状態において実行された各ゲームの結果に対応する結果対応表示(合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63)が含まれる構成であり、
前記終了前状態において実行されたゲームの結果は前記結果対応表示の内容に反映されないことを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
特徴K5によれば、終了対応表示には有利遊技状態において実行された各ゲームの結果に対応する結果対応表示が含まれるため、終了対応表示を確認した遊技者は有利遊技状態が終了することだけではなく、当該有利遊技状態において実行された各ゲームの結果を把握することが可能となる。この場合に、終了前状態において実行されたゲームの結果は終了対応表示における結果対応表示の内容に反映されない。これにより、結果対応表示を含む終了対応表示の表示期間を長く確保した構成において、表示が開始された結果対応表示の内容が途中で変更されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴K6.前記終了対応表示には、前記有利遊技状態において実行された各ゲームの結果に対応する結果対応表示(合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63)が含まれない構成であり、
本遊技機は、前記終了前状態のゲームが実行された場合に当該終了前状態において実行されたゲームを含めて今回の前記有利遊技状態において実行された各ゲームの結果に対応する結果対応表示(合計ゲーム数画像G62、合計獲得数画像G63)が行われるようにする結果対応制御手段(第9の実施形態における演出側MPU92のステップS4304の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
特徴K6によれば、有利遊技状態において実行された各ゲームの結果に対応する結果対応表示は終了対応表示に含まれることはなく、終了前状態のゲームが実行された場合に当該終了前状態において実行されたゲームを含めて今回の有利遊技状態において実行された各ゲームの結果に対応する結果対応表示が行われる。これにより、終了対応表示の表示期間を長く確保した構成において、有利遊技状態の全体の結果に対応する結果対応表示が行われるようにすることが可能となる。
特徴K7.各ゲームにおいて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)を備え、
前記結果対応制御手段は、前記終了前状態のゲームにおいて前記絵柄の変動表示が終了した場合に前記結果対応表示を開始させることを特徴とする特徴K6に記載の遊技機。
特徴K7によれば、終了前状態のゲームにおいて絵柄の変動表示が終了した場合に結果対応表示が開始されるため、終了前状態のゲームの結果を踏まえた内容の結果対応表示を行うことが可能となる。
特徴K8.有利移行可能状況(第2区間SC2)に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS705の処理を実行する機能)と、
前記有利移行可能状況において状況終了契機(エンディング条件の成立)が発生したことに基づいて前記有利移行可能状況を終了させる状況終了手段(主側MPU72におけるステップS3214及びステップS3215の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行手段は、前記有利移行可能状況である場合に前記有利遊技状態に遊技状態を移行させるものであり、
前記状況終了契機が発生したことに基づいて前記有利移行可能状況が終了する場合、前記有利遊技状態において前記第1対象数が前記終了対象数となっていない状況であっても前記終了前状態が発生することなく当該有利遊技状態が終了することを特徴とする特徴K1乃至K7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K8によれば、有利移行可能状況である場合に有利遊技状態に遊技状態が移行し得るため、遊技者は有利移行可能状況となることを期待することとなる。また、状況終了契機が発生したことに基づいて有利移行可能状況が終了するため、有利移行可能状況が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、状況終了契機が発生したことに基づいて有利移行可能状況が終了する場合、有利遊技状態において第1対象数が終了対象数となっていない状況であっても終了前状態が発生することなく当該有利遊技状態が終了する。これにより、有利遊技状態が終了する場合に終了前状態となるようにした構成において、有利移行可能状況が終了したにも関わらず有利遊技状態が継続してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴K1~K8の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴K群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技者に有利な有利遊技状態への遊技者の注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴L群>
特徴L1.所定遊技状態(第8の実施形態におけるAT状態ST5)において更新契機(役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~13のいずれかに当選すること)が発生したことに基づいて、終了契機記憶手段(AT継続カウンタ74e)の終了契機情報(AT継続カウンタ74eの数値情報)を終了対象情報(「0」)に近付ける側に更新する情報更新手段(第8の実施形態における主側MPU72のステップS3906の処理を実行する機能)と、
前記終了契機情報が前記終了対象情報となった後に、前記所定遊技状態を終了させる手段(第8の実施形態における主側MPU72のステップS3912~ステップS3914の処理を実行する機能)と、
所定の更新契機(役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選すること)が発生した場合であって遊技者により付与対応操作(第1ベル入賞又は第2ベル入賞の成立を可能とする停止順序のストップボタン42~44の操作)が行われた場合に所定特典(「15」の遊技媒体の付与)が遊技者に付与され、前記所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により前記付与対応操作が行われなかった場合に前記所定特典が遊技者に付与されないようにする所定特典付与手段(第8の実施形態における主側MPU72のステップS3710の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報更新手段は、前記所定の更新契機が発生した場合、遊技者により前記付与対応操作が行われた場合及び前記付与対応操作が行われなかった場合のいずれであっても、前記終了契機情報を共通の数値情報(「15」からベット数である「3」を減算した結果である「12」)分、前記終了対象情報に近付ける側に更新することを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、所定遊技状態において更新契機が発生したことに基づいて終了契機記憶手段の終了契機情報が終了対象情報に近付く側に更新され、終了契機情報が終了対象情報となったことに基づいて所定遊技状態が終了する。この場合に、所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により付与対応操作が行われた場合には所定特典が遊技者に付与され、所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により付与対応操作が行われなかった場合には所定特典が遊技者に付与されない構成において、所定の更新契機が発生した場合には遊技者により付与対応操作が行われた場合及び付与対応操作が行われなかった場合のいずれであっても、終了契機情報が共通の数値情報分、終了対象情報に近付ける側に更新される。これにより、所定の更新契機が発生した場合には所定特典が付与されたか否かに関係なく、終了契機情報が共通の数値情報分、終了対象情報に近付ける側に更新されるため、遊技者の操作態様によって所定遊技状態の終了時期が遅延されてしまわないようにすることが可能となる。よって、遊技が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴L2.前記終了契機情報に対応する終了契機対応表示(残付与数表示画像G12)が行われるように所定表示手段(画像表示装置63)を表示制御する所定表示制御手段(第8の実施形態における演出側MPU92)を備え、
当該所定表示制御手段は、
前記所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により前記付与対応操作が行われた場合、前記終了契機対応表示にて表示されている値の前記共通の数値情報に対応する値分の更新表示が第1更新表示態様(図66(A)に示す順次更新)で行われるようにする第1更新制御手段(第8の実施形態における演出側MPU92のステップS3802の処理を実行する機能)と、
前記所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により前記付与対応操作が行われなかった場合、前記終了契機対応表示にて表示されている値の前記共通の数値情報に対応する値分の更新表示が第2更新表示態様(図66(B)に示す視認性低下用エフェクトG66及び一括更新)で行われるようにする第2更新制御手段(第8の実施形態における演出側MPU92のステップS3607及びステップS3804の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
特徴L2によれば、所定遊技状態において更新契機が発生したことに基づいて終了契機記憶手段の終了契機情報が終了対象情報に近付く側に更新され、終了契機情報が終了対象情報となったことに基づいて所定遊技状態が終了する構成において、終了契機情報に対応する終了契機対応表示が所定表示手段にて行われる。これにより、遊技者は終了契機対応表示を確認することで所定遊技状態の終了時期を予測することが可能となる。
この場合に、所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により付与対応操作が行われた場合、終了契機対応表示にて表示されている値の共通の数値情報に対応する値分の更新表示が第1更新表示態様にて行われ、所定の更新契機が発生した場合であって遊技者により付与対応操作が行われなかった場合、終了契機対応表示にて表示されている値の共通の数値情報に対応する値分の更新表示が第2更新表示態様にて行われる。これにより、所定の更新契機が発生した場合には所定特典が付与されたか否かに関係なく、終了契機情報が共通の数値情報分、終了対象情報に近付ける側に更新される構成において、それに合わせて所定特典が付与されたか否かに関係なく終了契機対応表示にて表示されている値が共通の数値情報に対応する値分更新されるようにしながら、その更新表示の表示態様を所定特典が付与されたか否かに対応する適切な表示態様とすることが可能となる。
特徴L3.前記第2更新表示態様は、前記共通の数値情報に対応する値分の更新表示が前記第1更新表示態様よりも遊技者にとって認識しづらい表示態様であることを特徴とする特徴L2に記載の遊技機。
特徴L3によれば、第2更新表示態様は終了契機対応表示にて表示されている値を共通の数値情報に対応する値分更新する場合における更新表示の表示態様が第1更新表示態様よりも遊技者にとって認識しづらい表示態様であるため、所定の更新契機が発生したものの所定特典が付与されないにも関わらず、終了契機情報が共通の数値情報分、終了対象情報に近付ける側に更新されたことを遊技者に認識しづらくさせることが可能となる。
特徴L4.前記第2更新表示態様は、前記共通の数値情報に対応する値分の更新表示が完了するまでに要する期間が前記第1更新表示態様よりも短い期間となる表示態様であることを特徴とする特徴L2又はL3に記載の遊技機。
特徴L4によれば、第2更新表示態様は終了契機対応表示にて表示されている値を共通の数値情報に対応する値分更新する場合における更新期間が第1更新表示態様よりも短い期間となる表示態様であるため、所定の更新契機が発生したものの所定特典が付与されないにも関わらず、終了契機情報が共通の数値情報分、終了対象情報に近付ける側に更新されている状況を遊技者が確認する可能性を低減することが可能となる。
特徴L5.前記第2更新制御手段は、
前記所定表示手段において表示されている内容の視認性がそれまでよりも低下した視認性低下状態(視認性低下用エフェクトG66)とする視認性低下手段(第8の実施形態における演出側MPU92のステップS3607の処理を実行する機能)と、
前記視認性低下状態において前記終了契機対応表示にて表示されている値の前記共通の数値情報に対応する値分の更新表示が行われるようにする更新実行手段(第8の実施形態における演出側MPU92のステップS3804の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴L2乃至L4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L5によれば、所定の更新契機が発生したものの所定特典が付与されない場合には、所定表示手段において表示されている内容の視認性がそれまでよりも低下した視認性低下状態とされ、当該視認性低下状態において終了契機対応表示にて表示されている値の共通の数値情報に対応する値分の更新表示が行われるため、終了契機情報が終了対象情報に近付ける側に更新されたことを遊技者に認識しづらくさせることが可能となる。
特徴L6.絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記付与対応操作は、複数の前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示を所定順序で停止させる操作であり、
前記視認性低下手段は、全ての前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が停止されていない状況であっても前記絵柄の変動表示の停止順序が前記所定順序とは異なる順序であることが特定された場合に前記視認性低下状態とし、
前記更新実行手段は、全ての前記絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示が停止された場合に前記終了契機対応表示にて表示されている値の前記共通の数値情報に対応する値分の更新表示が行われるようにすることを特徴とする特徴L5に記載の遊技機。
特徴L6によれば、所定の更新契機が発生した場合であって所定順序で絵柄の変動表示が停止された場合に所定特典が付与される構成において、全ての絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されていない状況であっても絵柄の変動表示の停止順序が所定順序とは異なる順序であることが特定された場合に視認性低下状態となる。これにより、遊技者は停止順序の間違いによって視認性低下状態となったと認識する。そして、この状況において全ての絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止された場合に終了契機対応表示にて表示されている値の共通の数値情報に対応する値分の更新表示が行われるため、視認性低下状態となっていることで所定表示手段への遊技者の注目度が低下している状況で終了契機対応表示の更新を行うことが可能となる。よって、所定特典が付与されていないにも関わらず、終了契機情報が終了対象情報に近付ける側に更新されたことを遊技者に認識しづらくさせることが可能となる。
特徴L7.前記所定の更新契機は、役抽選処理にて所定役(インデックス値IV=1~9)に当選したことに基づいて発生し、
前記付与対応操作は、前記所定役に当選した場合において所定態様で絵柄の変動表示の停止操作が行われることであることを特徴とする特徴L1乃至L6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L7によれば、所定役に当選した場合であって所定態様で絵柄の変動表示の停止操作が行われた場合に所定特典が付与され、所定役に当選した場合であって所定態様とは異なる態様で絵柄の変動表示の停止操作が行われた場合に所定特典が付与されない構成において、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴L1~L7の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴L群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技が好適に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴M群>
特徴M1.所定の周回体(リール32L,32M,32R)と、
当該所定の周回体を回転させる駆動手段(ステッピングモータ142)と、
当該駆動手段を駆動制御する駆動制御手段(第10の実施形態における主側MPU72のリール制御処理及びステッピングモータ制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記駆動制御手段は、
前記所定の周回体を加速させるための加速制御を実行する加速制御手段(第10の実施形態における主側MPU72のステップS4503~ステップS4511、ステップS4601~ステップS4607及びステップS4903~ステップS4914の処理を実行する機能)と、
前記加速制御が完了した後に前記所定の周回体を定速で回転させるための定速制御を実行する定速制御手段(第10の実施形態における主側MPU72のステップS4518及びステップS4521の処理を実行する機能)と、
所定停止契機(ストップボタン42~44の操作)が発生した場合に前記所定の周回体の回転を停止させるための停止制御を実行する停止制御手段(第10の実施形態における主側MPU72の停止制御用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記加速制御手段は、前記所定の周回体の停止が完了する前である所定動作状況において動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開された場合に前記所定の周回体の前記加速制御を新たに開始させる供給後開始手段(第10の実施形態における主側MPU72のステップS4903~ステップS4914の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴M1によれば、所定の周回体の停止が完了する前である所定動作状況において動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開された場合には所定の周回体の加速制御が新たに開始される。これにより、動作電力の供給が再開された場合には所定の周回体の回転異常が検出されるまで待つことなく所定の周回体の新たな加速を開始することが可能となり、動作電力の供給が再開された後において所定の周回体の加速制御が完了して定速回転が開始されるまでに要する期間を短くすることが可能となる。よって、周回体の回転を利用した遊技が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴M2.前記所定の周回体の回転が正常に行われていないことを特定した場合、当該所定の周回体の前記加速制御が新たに開始されるようにする手段(第10の実施形態における主側MPU72のステップS4528の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
特徴M2によれば、所定の周回体の回転が正常に行われていないことが特定された場合には当該所定の周回体の加速制御が新たに開始されるため、所定の周回体の回転に異常が発生した場合には回転の新たな開始によってそれに対処することが可能となる。この場合に、上記特徴M1の構成を備えていることにより、所定の周回体の停止が完了する前である所定動作状況において動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開された場合には所定の周回体の加速制御が新たに開始される。これにより、動作電力の供給が再開された場合には所定の周回体の回転異常を検出するまで待つことなく所定の周回体の新たな加速を開始することが可能となり、動作電力の供給が再開された後において所定の周回体の加速制御が完了して定速回転が開始されるまでに要する期間を短くすることが可能となる。
特徴M3.前記供給後開始手段は、前記所定の周回体の加速制御が完了した後であって前記所定動作状況において動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給が再開された場合に前記所定の周回体の前記加速制御を新たに開始させることを特徴とする特徴M1又はM2に記載の遊技機。
特徴M3によれば、所定の周回体の加速制御が完了した後において動作電力の供給が停止された場合であっても動作電力の供給が再開された場合に所定の周回体の加速制御が新たに開始されるため、動作電力の供給が再開された場合には加速制御の完了の有無を特定することなく所定の周回体の加速制御を新たに開始すればよく、動作電力の供給開始時における処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴M4.前記所定の周回体とは別の周回体(リール32L,32M,32R)を備え、
前記加速制御手段は、前記別の周回体の停止が完了した後であって前記所定の周回体の停止が完了する前である前記所定動作状況において動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開された場合に前記別の周回体については前記加速制御を実行することなく前記所定の周回体の前記加速制御を新たに開始させることを特徴とする特徴M1乃至M3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M4によれば、所定の周回体については停止が完了する前である所定動作状況であり別の周回体については停止が完了している状況において動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開された場合には別の周回体については加速制御が実行されることなく所定の周回体については加速制御が新たに開始される。これにより、既に停止が完了している周回体については再度の回転が発生しないようにしながら、所定動作状況であった周回体についてのみ早期に定速回転となるようにすることが可能となる。
特徴M5.前記所定の周回体が前記所定動作状況である場合に所定動作情報(「1」の情報)を記憶する所定動作記憶手段(第10の実施形態における主側RAM74の回転中フラグ及び各停止完了フラグ164a~164c)と、
動作電力の供給が停止されている状況において前記所定動作記憶手段において前記所定動作情報の記憶保持を可能とする電断中電力を供給する手段(電源装置54)と、
を備えていることを特徴とする特徴M1乃至M4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M5によれば、所定の周回体が所定動作状況である場合に所定動作情報が記憶されることになる所定動作記憶手段に電断中電力が供給されるため、動作電力の供給が開始された場合に所定動作記憶手段に所定動作情報が記憶されているか否かを特定するだけで、所定の周回体に対する加速制御を新たに開始させるべきか否かを特定することが可能となる。
なお、特徴M1~M5の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴N群>
特徴N1.周回体(リール32L,32M,32R)と、
前記周回体を回転させる駆動手段(ステッピングモータ142)と、
前記駆動手段を駆動制御する駆動制御手段(第11の実施形態における主側MPU72のリール制御処理及び加速制御用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記駆動手段は、励磁されることにより前記周回体を回転させるステッピングモータ(ステッピングモータ142)であり、
前記駆動制御手段は、前記駆動手段に対して所定相の励磁(A相の励磁)を行った後に特定相の励磁(B相の励磁)を行う特別励磁パターン(疑似停止中テーブル171による一部の励磁パターン)を繰り返し発生させる特別制御手段(第11の実施形態における主側MPU72のステップS5101~ステップS5111及びステップS5114~ステップS5119の処理を実行する機能)を備え、
前記特別制御手段は、前記特別励磁パターンにおいて前記所定相の励磁を行った後であって前記特定相の励磁を行う前に、前記駆動手段に対して何ら励磁を行わない無励磁期間を発生させることを特徴とする遊技機。
特徴N1によれば、駆動手段に対して所定相の励磁を行った後に特定相の励磁を行う特別励磁パターンが繰り返される状況が発生するため、周回体の回転を利用して演出を行うことが可能となる。この場合に、特別励磁パターンにおいて所定相の励磁を行った後であって特定相の励磁を行う前に無励磁期間が発生する。これにより、駆動手段の温度上昇を抑えながら、周回体の回転を利用した演出を行うことが可能となる。よって、周回体の回転を利用した遊技が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴N2.前記無励磁期間は、前記特別励磁パターンにおける前記所定相の励磁が行われる期間以下であって、前記特別励磁パターンにおける前記特定相の励磁が行われる期間以下であることを特徴とする特徴N1に記載の遊技機。
特徴N2によれば、無励磁期間は特別励磁パターンにおける所定相の励磁が行われる期間以下であって特別励磁パターンにおける特定相の励磁が行われる期間以下であるため、周回体の回転を利用した演出が行われている期間において当該周回体が停止している期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴N3.前記特別制御手段は、前記特別励磁パターンを繰り返し発生させる場合において前記特定相の励磁を行った後であって前記所定相の励磁を行う前に、前記駆動手段に対して何ら励磁を行わない無励磁期間を発生させることを特徴とする特徴N1又はN2に記載の遊技機。
特徴N3によれば、特別励磁パターンが繰り返される状況において所定相の励磁を行った後であって特定相の励磁を行う前だけではなく特定相の励磁を行った後であって所定相の励磁を行う前にも無励磁期間が発生する。これにより、駆動手段の温度上昇を抑えながら、周回体の回転を利用した演出を行うことが可能となる。
特徴N4.前記所定相の励磁を行った後であって前記特定相の励磁を行う前に発生する前記無励磁期間と、前記特定相の励磁を行った後であって前記所定相の励磁を行う前に発生する前記無励磁期間とは同一又は略同一であることを特徴とする特徴N3に記載の遊技機。
特徴N4によれば、特別励磁パターンが繰り返される状況において所定相の励磁を行った後であって特定相の励磁を行う前に無励磁期間が発生するだけではなく特定相の励磁を行った後であって所定相の励磁を行う前にも無励磁期間が発生する構成において、これら無励磁期間は同一又は略同一である。これにより、無励磁期間を制御するための構成を個別に用意する必要がないため、当該制御用の構成を簡素化させることが可能となる。
なお、特徴N1~N4の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴M群及び上記特徴N群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては周回体の回転を利用した遊技が好適に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴O群>
特徴O1.複数種類の選択対象(第12の実施形態におけるAT移行抽選テーブル172に設定された各種アドレス)のうち抽選対象となる選択対象を特定する対象特定手段(第12の実施形態における主側MPU72のステップS5307~ステップS5309の処理を実行する機能)と、
前記複数種類の選択対象に対応付けて抽選用数値情報(第12の実施形態におけるAT移行抽選テーブル172に設定された各種抽選判定値)が設定された抽選用集合情報(第12の実施形態におけるAT移行抽選テーブル172)を予め記憶する情報記憶手段(第12の実施形態における主側ROM73)と、
前記対象特定手段により特定された前記選択対象に対応する前記抽選用数値情報を、前記抽選用集合情報を利用して読み出す情報読み出し手段(第12の実施形態における主側MPU72のステップS5310の処理を実行する機能)と、
当該情報読み出し手段が読み出した前記抽選用数値情報を利用して、当否判定を実行する当否判定手段(第12の実施形態における主側MPU72のステップS5311及びステップS5312の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記抽選用集合情報には、前記当否判定において確実に外れであると判定されることになる前記抽選用数値情報が設定された前記選択対象(第12の実施形態のAT移行抽選テーブル172における「k」のアドレス)が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴O1によれば、抽選対象として特定された選択対象に対応する抽選用数値情報が抽選用集合情報を利用して読み出され、その読み出された抽選用数値情報を利用して当否判定が実行される。この場合に、抽選用集合情報には当否判定において確実に外れであると判定されることになる抽選用数値情報が設定された選択対象が設定されている。これにより、当否判定を実行するか否かを振り分けるための判定処理を用意しなくても、当否判定にて当選とならない状況を作り出すことが可能となる。よって、抽選処理を好適に行うことが可能となる。
特徴O2.前記抽選用集合情報には、前記当否判定において当選であると判定され得る前記抽選用数値情報が設定された前記選択対象(第12の実施形態のAT移行抽選テーブル172における「k+1」~「k+5」のアドレス)が複数設定されていることを特徴とする特徴O1に記載の遊技機。
特徴O2によれば、当否判定にて当選であると判定され得る抽選用数値情報が設定された選択対象が抽選用集合情報に複数設定された構成において、当否判定にて確実に外れであると判定されることになる抽選用数値情報が設定された選択対象が抽選用集合情報に設定されている。これにより、当選となり得る選択対象を複数設定するために用意された抽選用集合情報に確実に外れとなる選択対象を追加で設定するだけで、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴O3.前記抽選用集合情報において前記複数種類の選択対象は所定の順序で設定されており、
前記対象特定手段は、前記抽選用集合情報においていずれの順序の前記選択対象を前記抽選対象とするのかを特定するために前記所定の順序のうち最初の順序に対するオフセット値を特定することを特徴とする特徴O1又はO2に記載の遊技機。
特徴O3によれば、抽選用集合情報における最初の順序に対するオフセット値を特定するための構成を利用して、当否判定にて確実に外れとなる状況を生じさせることが可能となる。
特徴O4.前記対象特定手段は、所定遊技状況(主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」がセットされている状況)においては、前記当否判定にて確実に外れであると判定されることになる前記抽選用数値情報が設定された前記選択対象を前記抽選対象として特定することを特徴とする特徴O1乃至O3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴O4によれば、所定遊技状況においては当否判定にて確実に外れとなるため、所定遊技状況であるか否かを特定し所定遊技状況である場合には当否判定が実行されないようにするという判定処理を用意しなくても、所定遊技状況においては当否判定にて当選となる事象が発生しないようにすることが可能となる。
特徴O5.前記対象特定手段は、特定遊技状況(主側RAM74のAT移行確定フラグの値が「0」である状況)においては前記当否判定において当選であると判定され得る前記抽選用数値情報が設定された前記選択対象であって遊技内容事象(役の抽選処理(図13)の結果)に対応する前記選択対象を前記抽選対象として特定し、前記所定遊技状況においては前記遊技内容事象がいずれであっても前記当否判定において確実に外れであると判定されることになる前記抽選用数値情報が設定された前記選択対象を前記抽選対象として特定することを特徴とする特徴O4に記載の遊技機。
特徴O5によれば、特定遊技状況においては当否判定における当選の有無が遊技内容事象に応じて発生する構成において、所定遊技状況においては遊技内容事象がいずれであっても当否判定にて確実に外れとなる。これにより、所定遊技状況であるか否かを特定し所定遊技状況である場合には当否判定が実行されないようにするという判定処理を用意しなくても、所定遊技状況においては当否判定にて当選となる事象が発生しないようにすることが可能となる。
なお、特徴O1~O5の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴P群>
特徴P1.連番となる複数の選択対象数値情報(第13の実施形態における抽選数)に対応付けて抽選用数値情報(第13の実施形態における抽選判定値)が設定された抽選用情報群(第13の実施形態における第1初期付与数抽選テーブル173及び第2初期付与数抽選テーブル174)を予め記憶する情報記憶手段(主側ROM73)と、
前記抽選用情報群において抽選対象となっている前記選択対象数値情報に対応する前記抽選用数値情報を読み出す情報読み出し手段(第13の実施形態における主側MPU72のステップS5406の処理を実行する機能)と、
当該情報読み出し手段が読み出した前記抽選用数値情報を利用して所定当否判定(第13の実施形態における主側MPU72のステップS5408)を実行する所定当否判定手段(第13の実施形態における主側MPU72のステップS5407及びステップS5408の処理を実行する機能)と、
前記所定当否判定にて外れとなった場合に前記抽選対象となる前記選択対象数値情報を前記抽選用情報群における次の順番の前記選択対象数値情報に更新することで、当該選択対象数値情報が前記所定当否判定の対象となるようにする選択更新手段(第13の実施形態における主側MPU72のステップS5409の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記抽選用情報群として前記情報記憶手段には、所定遊技状況(通常AT)において利用される第1抽選用情報群(第13の実施形態における第1初期付与数抽選テーブル173)と特定遊技状況(特別AT)において利用される第2抽選用情報群(第13の実施形態における第2初期付与数抽選テーブル174)とが少なくとも記憶されており、
前記第1抽選用情報群には、前記複数の選択対象数値情報が設定されており、
前記第2抽選用情報群には、前記複数の選択対象数値情報のうちの一部であって連番となる複数の選択対象数値情報が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴P1によれば、所定遊技状況においては第1抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報が順次抽選対象となり、抽選対象となった選択対象数値情報に対応する抽選用数値情報が第1抽選用情報群から読み出されて所定当否判定が行われる。また、特定遊技状況においては第2抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報が順次抽選対象となり、抽選対象となった選択対象数値情報に対応する抽選用数値情報が第2抽選用情報群から読み出されて所定当否判定が行われる。
この場合に、第1抽選用情報群には複数の選択対象数値情報が設定されているのに対して、第2抽選用情報群には当該複数の選択対象数値情報のうちの一部であって連番となる複数の選択対象数値情報が設定されている。これにより、第2抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報の数が第1抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報の数よりも少ない構成であったとしても、これら選択対象数値情報を共通化させることが可能となる。よって、抽選処理が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴P2.前記第2抽選用情報群に設定されている前記選択対象数値情報は、その最大値が前記第1抽選用情報群に設定されている前記選択対象数値情報の最大値と同一であってその最小値が前記第1抽選用情報群に設定されている前記選択対象数値情報の最小値よりも大きい数値であり連番となる数値情報であることを特徴とする特徴P1に記載の遊技機。
特徴P2によれば、第2抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報は、その最大値が第1抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報の最大値と同一であってその最小値が第1抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報の最小値よりも大きい数値であり連番となる数値情報である。これにより、第2抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報の数が第1抽選用情報群に設定されている選択対象数値情報の数よりも少ない構成であったとしても、これら選択対象数値情報の最大値を合わせることが可能となり、共通の最大値の選択対象数値情報から順次、所定当否判定の対象としていくことが可能となる。
特徴P3.前記所定遊技状況及び前記特定遊技状況のいずれであっても対象記憶手段(第13の実施形態における主側RAM74の抽選数カウンタ)に前記最大値を設定する手段(第13の実施形態における主側MPU72のステップS5402の処理を実行する機能)を備え、
前記情報読み出し手段は、前記対象記憶手段に記憶されている値の前記選択対象数値情報に対応する前記抽選用数値情報を読み出す構成であり、
前記選択更新手段は、前記所定遊技状況である状況において前記所定当否判定にて外れとなった場合に前記対象記憶手段に記憶されている値を1減算する構成であることを特徴とする特徴P2に記載の遊技機。
特徴P3によれば、所定遊技状況及び特定遊技状況のいずれであっても所定当否判定が開始される場合には第1抽選用情報群及び第2抽選用情報群のそれぞれにおいて共通の選択対象数値情報の最大値が対象記憶手段に設定される。そして、対象記憶手段に記憶されている値の選択対象数値情報に対応する抽選用数値情報が第1抽選用情報群又は第2抽選用情報群から読み出され、その読み出された抽選用数値情報を利用して所定当否判定が実行される。当該所定当否判定において外れとなった場合には対象記憶手段に記憶されている値が1減算され、その1減算後の値の選択対象数値情報が新たな抽選対象となって所定当否判定が実行される。このように第1抽選用情報群と第2抽選用情報群とで選択対象数値情報の最大値が共通となっていることにより、第1抽選用情報群が参照される場合及び第2抽選用情報群が参照される場合のいずれであっても共通の処理構成で所定当否判定を行うことが可能となる。
特徴P4.前記第2抽選用情報群から前記抽選用数値情報を読み出して前記所定当否判定が行われる場合、当該第2抽選用情報群のいずれかの前記選択対象数値情報が前記所定当否判定にて当選と判定されることを特徴とする特徴P1乃至P3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴P4によれば、第2抽選用情報群には複数の選択対象数値情報のうちの一部であって連番となる複数の選択対象数値情報が設定されている構成であったとしても、第2抽選用情報群から抽選用数値情報を読み出して所定当否判定が行われる場合には当該第2抽選用情報群のいずれかの選択対象数値情報が所定当否判定にて当選と判定されるため、第2抽選用情報群が参照される状況において当該第2抽選用情報群に設定されていない選択対象数値情報が所定当否判定の対象となってしまわないようにすることが可能となる。
特徴P5.前記情報記憶手段には、前記第1抽選用情報群の前記選択対象数値情報に対応させて結果対応情報(第13の実施形態における初期付与数)が設定された結果対応情報群(第13の実施形態における初期付与数テーブル175)が予め記憶されており、
本遊技機は、前記所定当否判定において当選となった前記選択対象数値情報に対応する前記結果対応情報を前記結果対応情報群から読み出して利用する手段(第13の実施形態における主側MPU72のステップS5411の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴P1乃至P4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴P5によれば、所定当否判定にて当選となった場合に抽選対象であった選択対象数値情報に対応する結果対応情報が結果対応情報群から読み出されて利用される構成において、第2抽選用情報群には複数の選択対象数値情報のうちの一部であって連番となる複数の選択対象数値情報が設定されている構成であるため、第2抽選用情報群を利用して所定当否判定が行われる状況であっても第1抽選用情報群を利用して所定当否判定が行われる場合に利用される結果対応情報群をそのまま利用することが可能となる。
なお、特徴P1~P5の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴O群及び上記特徴P群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては抽選処理が好適に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴Q群>
特徴Q1.プログラムを読み出すための読み出し命令(第14,第15の実施形態ではCALLS命令、第16の実施形態ではCALLS命令及びCALLV命令)を予め記憶するプログラム記憶手段(第14~第16の実施形態における主側ROM73)と、
前記読み出し命令の対象となったプログラムを読み出してそのプログラムによる処理を実行するプログラム実行手段(第14~第16の実施形態における主側MPU72の各種読み出し命令を実行する機能)と、
を備え、
前記読み出し命令には、データ量が相違する第1読み出し命令(第14~第16の実施形態における3バイトのCALLS命令)と第2読み出し命令(第14,第15の実施形態では2バイトのCALLS命令、第16の実施形態では2バイトのCALLS命令又はCALLV命令)とが含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴Q1によれば、プログラムを読み出すための読み出し命令として、データ量が相違するように第1読み出し命令と第2読み出し命令とが設定されている。これにより、データ量が少ない側の読み出し命令を利用することでプログラム容量を抑えながら、データ量が少ない側の読み出し命令を利用できない状況においてはデータ量が多い側の読み出し命令を利用することでプログラムの読み出しを適切に行うことが可能となる。よって、プログラムを利用した処理の実行が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴Q2.前記第1読み出し命令及び前記第2読み出し命令はいずれもバイト単位のデータ容量であり、
前記第2読み出し命令は、前記第1読み出し命令よりもデータ容量が所定バイト数、少ないことを特徴とする特徴Q1に記載の遊技機。
特徴Q2によれば、第1読み出し命令と第2読み出し命令とでデータ容量が異なる構成において、いずれもバイト単位のデータ容量であるため、バイト単位の命令として扱うことが可能となる。
特徴Q3.前記第2読み出し命令は、前記プログラム記憶手段において所定範囲のアドレス(「8000h」~「8BFFh」)に記憶されているプログラムを読み出すための命令(第14~第16の実施形態における2バイトのCALLS命令)であり、
前記第1読み出し命令は、前記プログラム記憶手段において前記所定範囲の外部のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令(第14~第16の実施形態における3バイトのCALLS命令)であることを特徴とする特徴Q1又はQ2に記載の遊技機。
特徴Q3によれば、第2読み出し命令はプログラム記憶手段において所定範囲のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令であり、第1読み出し命令はプログラム記憶手段において所定範囲の外部のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令である。これにより、データ容量が異なる読み出し命令の種類に応じて、読み出し対象となるアドレスの範囲を異ならせることが可能となる。
特徴Q4.前記所定範囲に含まれるアドレスは、当該アドレスの最上位ビットを含めて当該最上位ビットから連続する所定数のビットであって当該アドレスの一部のビットである上位範囲ビット(上位4ビット)の数値情報が同一となるアドレスであることを特徴とする特徴Q3に記載の遊技機。
特徴Q4によれば、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスは当該アドレスの最上位ビットを含めて当該最上位ビットから連続する所定数のビットであって当該アドレスの一部のビットである上位範囲ビットの数値情報が同一となるアドレスである。これにより、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスにおける上位範囲ビットの数値情報を同一のものとすることが可能となる。
特徴Q5.前記第1読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定されており、
前記第2読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスのうち前記上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビット(上位4ビットを除いた12ビット)の情報が設定されていることを特徴とする特徴Q4に記載の遊技機。
特徴Q5によれば、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスにおける上位範囲ビットの数値情報が同一となる構成において、当該第2読み出し命令では読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスのうち上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビットの情報が設定される。これにより、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定される第1読み出し命令に比べて、第2読み出し命令に設定されるアドレスの情報が少なくなり、当該第2読み出し命令のデータ容量を第1読み出し命令よりも少なくすることが可能となる。
特徴Q6.前記プログラム実行手段は、前記第2読み出し命令に設定されている前記指定ビットの情報に前記上位範囲ビットの数値情報を組み合わせることで、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスを導出する手段(第14~第16の実施形態におけるマスク回路181、加算回路182)を備えていることを特徴とする特徴Q5に記載の遊技機。
特徴Q6によれば、第2読み出し命令には読み出し対象となる所定のアドレスのうち上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビットの情報が設定されている構成において、第2読み出し命令が実行された場合には当該第2読み出し命令に設定されている指定ビットの情報に上位範囲ビットの数値情報を組み合わせることで、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスが導出される。これにより、第2読み出し命令に所定のアドレスの全体ではなくその一部である指定ビットの情報が設定されている構成において、第2読み出し命令によって当該所定のアドレスの全体を導出することが可能となる。
特徴Q7.前記第2読み出し命令の方が前記第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成であり、
前記第2読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムは、前記第1読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムよりも、実行頻度が高いプログラムであることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴Q7によれば、第2読み出し命令の方が第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成において、第2読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムは第1読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムよりも実行頻度が高いプログラムであることにより、実行頻度が高いプログラムを読み出すための読み出し命令のデータ容量を少なくすることが可能となる。
特徴Q8.前記第2読み出し命令の方が前記第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成であり、
前記第2読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムは、前記第1読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムよりも、データ容量が小さいプログラムであることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴Q8によれば、第2読み出し命令の方が第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成において、第2読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムは第1読み出し命令により読み出し対象とされるプログラムよりもデータ容量が小さいプログラムであることにより、データ容量が相対的に小さい第2読み出し命令によって読み出すことが可能なプログラムの数を多く確保することが可能となる。
特徴Q9.前記プログラム記憶手段に記憶されているプログラムを読み出すために必要な所定のアドレスと当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報(インデックスデータ)との対応関係が設定された対応関係情報群(第16の実施形態におけるインデックステーブル183)を予め記憶する手段(第16の実施形態における主側ROM73のインデックステーブル183を記憶する記憶エリア)を備え、
前記第1読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定されており、
前記第2読み出し命令には、前記識別情報が設定されていることを特徴とする特徴Q1乃至Q8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴Q9によれば、プログラムを読み出すために必要な所定のアドレスと当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報との対応関係が設定された対応関係情報群が予め記憶されており、第2読み出し命令には所定のアドレス自体ではなく、上記識別情報が設定されている。これにより、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定されている第1読み出し命令よりも、第2読み出し命令のデータ容量を小さくすることが可能となる。
特徴Q10.前記プログラム実行手段は、前記第2読み出し命令に設定されている前記識別情報に対応するアドレスを前記対応関係情報群から読み出す手段(第16の実施形態におけるインデックス把握回路184、アドレス読み出し回路185)を備えていることを特徴とする特徴Q9に記載の遊技機。
特徴Q10によれば、第2読み出し命令には識別情報が設定されている構成において、第2読み出し命令が実行された場合には当該第2読み出し命令に設定されている識別情報に対応するアドレスが対応関係情報群から読み出される。これにより、第2読み出し命令に所定のアドレスの全体ではなく当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報が設定されている構成において、第2読み出し命令によって当該所定のアドレスの全体を導出することが可能となる。
特徴Q11.前記プログラム記憶手段に記憶されているプログラムを読み出すために必要なアドレスと当該アドレスよりもデータ容量が小さい識別情報(インデックスデータ)との対応関係が設定された対応関係情報群(第16の実施形態におけるインデックステーブル183)を記憶する手段(第16の実施形態における主側ROM73のインデックステーブル183を記憶する記憶エリア)を備え、
前記第2読み出し命令は、前記プログラム記憶手段において所定範囲(「8000h」~「8BFFh」)のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令(第16の実施形態における2バイトのCALLS命令)であり、
前記第1読み出し命令は、前記プログラム記憶手段において前記所定範囲の外部のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令(第16の実施形態における3バイトのCALLS命令)であり、
前記第2読み出し命令の方が前記第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成であり、
前記読み出し命令には、前記識別情報が設定されている第3読み出し命令(第16の実施形態におけるCALLV命令)が含まれており、
前記識別情報に対応するプログラムは、前記プログラム記憶手段において前記所定範囲の外部のアドレスに記憶されていることを特徴とする特徴Q1乃至Q8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴Q11によれば、第2読み出し命令はプログラム記憶手段において所定範囲のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令であり、第1読み出し命令はプログラム記憶手段において所定範囲の外部のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令である。これにより、データ容量が異なる読み出し命令の種類に応じて、読み出し対象となるアドレスの範囲を異ならせることが可能となる。
また、プログラムを読み出すために必要な所定のアドレスと当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報との対応関係が設定された対応関係情報群が予め記憶されており、第3読み出し命令には所定のアドレス自体ではなく、上記識別情報が設定されている。これにより、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定されている第1読み出し命令よりも、第3読み出し命令のデータ容量を小さくすることが可能となる。
また、対応関係情報群に設定されている識別情報に対応するプログラムは、プログラム記憶手段において第2読み出し命令によりアドレスが指定される所定範囲ではなく、第1読み出し命令によりアドレスが指定される所定範囲の外部に記憶されている。これにより、第1読み出し命令及び第2読み出し命令のうち相対的にデータ容量が小さい第2読み出し命令による読み出し対象とならない範囲のアドレスを、第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい第3読み出し命令により読み出すようにすることが可能となる。
特徴Q12.前記プログラム実行手段は、前記第3読み出し命令に設定されている前記識別情報に対応するアドレスを前記対応関係情報群から読み出す手段(第16の実施形態におけるインデックス把握回路184、アドレス読み出し回路185)を備えていることを特徴とする特徴Q11に記載の遊技機。
特徴Q12によれば、第3読み出し命令には識別情報が設定されている構成において、第3読み出し命令が実行された場合には当該第2読み出し命令に設定されている識別情報に対応するアドレスが対応関係情報群から読み出される。これにより、第3読み出し命令に所定のアドレスの全体ではなく当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報が設定されている構成において、第3読み出し命令によって当該所定のアドレスの全体を導出することが可能となる。
特徴Q13.前記所定範囲に含まれるアドレスは、当該アドレスの最上位ビットを含めて当該最上位ビットから連続する所定数のビットであって当該アドレスの一部のビットである上位範囲ビット(上位4ビット)の数値情報が同一となるアドレスであり、
前記第1読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定されており、
前記第2読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスのうち前記上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビット(上位4ビットを除いた12ビット)の情報が設定されており、
前記第3読み出し命令の方が前記第2読み出し命令よりもデータ容量が小さいことを特徴とする特徴Q11又はQ12に記載の遊技機。
特徴Q13によれば、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスは当該アドレスの最上位ビットを含めて当該最上位ビットから連続する所定数のビットであって当該アドレスの一部のビットである上位範囲ビットの数値情報が同一となるアドレスである。これにより、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスにおける上位範囲ビットの数値情報を同一のものとすることが可能となる。
また、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスにおける上位範囲ビットの数値情報が同一となる構成において、当該第2読み出し命令では読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスのうち上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビットの情報が設定される。これにより、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定される第1読み出し命令に比べて、第2読み出し命令に設定されるアドレスの情報が少なくなり、当該第2読み出し命令のデータ容量を第1読み出し命令よりも少なくすることが可能となる。
また、上記のように第2読み出し命令の方が第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成において、第3読み出し命令の方が第2読み出し命令よりもデータ容量が小さい。これにより、データ容量の観点で読み出し命令の種類を多様化させることが可能となる。
なお、特徴Q1~Q13の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴R群>
特徴R1.プログラムを読み出すための読み出し命令(第14~第16の実施形態におけるCALLS命令及びCALLV命令)を予め記憶するプログラム記憶手段(第14~第16の実施形態における主側ROM73)と、
前記読み出し命令の対象となったプログラムを読み出してそのプログラムによる処理を実行するプログラム実行手段(第14~第16の実施形態における主側MPU72の各種読み出し命令を実行する機能)と、
を備えた構成において、
前記プログラム記憶手段に記憶されているプログラムを読み出すために必要なアドレスと当該アドレスよりもデータ容量が小さい識別情報(インデックスデータ)との対応関係が設定された対応関係情報群(第16の実施形態におけるインデックステーブル183)を記憶する手段(第16の実施形態における主側ROM73のインデックステーブル183を記憶する記憶エリア)を備え、
前記読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体ではなく前記識別情報が設定されている特定読み出し命令(第16の実施形態におけるCALLV命令)が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴R1によれば、プログラムを読み出すために必要な所定のアドレスと当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報との対応関係が設定された対応関係情報群が予め記憶されており、特定読み出し命令には所定のアドレスの全体ではなく、上記識別情報が設定されている。これにより、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定される構成に比べて、特定読み出し命令のデータ容量を小さくすることが可能となる。よって、プログラムを利用した処理の実行が好適に行われるようにすることが可能となる。
特徴R2.前記プログラム実行手段は、前記特定読み出し命令に設定されている前記識別情報に対応するアドレスを前記対応関係情報群から読み出す手段(第16の実施形態におけるインデックス把握回路184、アドレス読み出し回路185)を備えていることを特徴とする特徴R1に記載の遊技機。
特徴R2によれば、特定読み出し命令には識別情報が設定されている構成において、特定読み出し命令が実行された場合には当該特定読み出し命令に設定されている識別情報に対応するアドレスが対応関係情報群から読み出される。これにより、特定読み出し命令に所定のアドレスの全体ではなく当該所定のアドレスよりもデータ容量が小さい識別情報が設定されている構成において、特定読み出し命令によって当該所定のアドレスの全体を導出することが可能となる。
特徴R3.前記読み出し命令には、第1読み出し命令(第16の実施形態における3バイトのCALLS命令)及び当該第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい第2読み出し命令(第16の実施形態における2バイトのCALLS命令)が含まれており、
前記第2読み出し命令は、前記プログラム記憶手段において所定範囲(「8000h」~「8BFFh」)のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令であり、
前記第1読み出し命令は、前記プログラム記憶手段において前記所定範囲の外部のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令であり、
前記識別情報に対応するプログラムは、前記プログラム記憶手段において前記所定範囲の外部のアドレスに記憶されていることを特徴とする特徴R1又はR2に記載の遊技機。
特徴R3によれば、第2読み出し命令はプログラム記憶手段において所定範囲のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令であり、第1読み出し命令はプログラム記憶手段において所定範囲の外部のアドレスに記憶されているプログラムを読み出すための命令である。これにより、データ容量が異なる読み出し命令の種類に応じて、読み出し対象となるアドレスの範囲を異ならせることが可能となる。
また、対応関係情報群に設定されている識別情報に対応するプログラムは、プログラム記憶手段において第2読み出し命令によりアドレスが指定される所定範囲ではなく、第1読み出し命令によりアドレスが指定される所定範囲の外部に記憶されている。これにより、第1読み出し命令及び第2読み出し命令のうち相対的にデータ容量が小さい第2読み出し命令による読み出し対象とならない範囲のアドレスを、第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい特定読み出し命令により読み出すようにすることが可能となる。
特徴R4.前記所定範囲に含まれるアドレスは、当該アドレスの最上位ビットを含めて当該最上位ビットから連続する所定数のビットであって当該アドレスの一部のビットである上位範囲ビット(上位4ビット)の数値情報が同一となるアドレスであり、
前記第1読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定されており、
前記第2読み出し命令には、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスのうち前記上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビット(上位4ビットを除いた12ビット)の情報が設定されており、
前記特定読み出し命令の方が前記第2読み出し命令よりもデータ容量が小さいことを特徴とする特徴R3に記載の遊技機。
特徴R4によれば、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスは当該アドレスの最上位ビットを含めて当該最上位ビットから連続する所定数のビットであって当該アドレスの一部のビットである上位範囲ビットの数値情報が同一となるアドレスである。これにより、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスにおける上位範囲ビットの数値情報を同一のものとすることが可能となる。
また、第2読み出し命令により読み出し対象となるプログラムのアドレスにおける上位範囲ビットの数値情報が同一となる構成において、当該第2読み出し命令では読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスのうち上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビットの情報が設定される。これにより、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスの全体が設定される第1読み出し命令に比べて、第2読み出し命令に設定されるアドレスの情報が少なくなり、当該第2読み出し命令のデータ容量を第1読み出し命令よりも少なくすることが可能となる。
また、上記のように第2読み出し命令の方が第1読み出し命令よりもデータ容量が小さい構成において、特定読み出し命令の方が第2読み出し命令よりもデータ容量が小さい。これにより、データ容量の観点で読み出し命令の種類を多様化させることが可能となる。
特徴R5.前記プログラム実行手段は、前記第2読み出し命令に設定されている前記指定ビットの情報に前記上位範囲ビットの数値情報を組み合わせることで、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスを導出する手段(第14~第16の実施形態におけるマスク回路181、加算回路182)を備えていることを特徴とする特徴R4に記載の遊技機。
特徴R5によれば、第2読み出し命令には読み出し対象となる所定のアドレスのうち上位範囲ビットを除いたビット分である指定ビットの情報が設定されている構成において、第2読み出し命令が実行された場合には当該第2読み出し命令に設定されている指定ビットの情報に上位範囲ビットの数値情報を組み合わせることで、読み出し対象となるプログラムの所定のアドレスが導出される。これにより、第2読み出し命令に所定のアドレスの全体ではなくその一部である指定ビットの情報が設定されている構成において、第2読み出し命令によって当該所定のアドレスの全体を導出することが可能となる。
なお、特徴R1~R5の構成に対して、特徴A1~A9、特徴B1~B10、特徴C1~C9、特徴D1~D8、特徴E1~E7、特徴F1~F9、特徴G1~G9、特徴H1~H8、特徴I1~I7、特徴J1~J6、特徴K1~K8、特徴L1~L7、特徴M1~M5、特徴N1~N4、特徴O1~O5、特徴P1~P5、特徴Q1~Q13、特徴R1~R5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴Q群及び上記特徴R群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においてはプログラムを利用した処理の実行が好適に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。