JP7463383B2 - 実店舗小売店における価格テスト及び最適化のためのシステム及び方法 - Google Patents

実店舗小売店における価格テスト及び最適化のためのシステム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、価格最適化方法及びそのための装置に関する。より詳細には、本発明は、実店舗小売店において商品の最適価格を決定するためのプロモーション及び基準価格の生成及びテストのためのコンピュータ実行方法及びコンピュータ実行装置に関する。
プロモーションとは、特定の製品又はサービスの売り上げ並びに/あるいはそのような売り上げに伴う収益を増加させるように設計された様々な実践を指す。一般的に言えば、人々は多くの場合、プロモーションを、消費財(例えば、食品、ホームケア及びパーソナルケア)、耐久消費財(例えば、家電製品、消費者電化製品、自動車リース)、消費者向けサービス(例えば、小売金融サービス、ヘルスケア、保険、住宅修理、美容、及びパーソナルケア)、並びに旅行及びホスピタリティ(例えば、ホテル、航空会社のフライト及びレストラン)を含む消費者向け商品及びサービスの販売に関連付ける。プロモーションは、消費財(例えば、最終消費者に販売するために包装された消費者向け商品)の販売に特に大きく関与している。しかしながら、プロモーションは、(購入者が最終消費者であるか、生産者と最終消費者との間の中間エンティティであるかにかかわらず)購入者に商品又はサービスをオファーするほとんどの産業において行われる。
プロモーションという用語は、例えば、特定の製品又はサービスの販売数量を(例えば、物理的又は電子的なクーポン又はコードを使用して)増加させるように設計された割引を提供することを指すことができる。プロモーションの一態様はまた、販売数量を改善することができるように、商品又はサービスを一括販売して、より望ましい販売ユニットを作成することを指すことができる。プロモーションの別の態様は、その販売数量を増加させることを目的とした特定の製品の(外観、重量、デザイン、色などに関する)商品化設計又は陳列を指すことができる。これには、需要を推進するために店内で、マーケティング資料上で、又は包装上で使用される行動喚起要素又は広告スローガンが含まれる。プロモーションは、出血価格の宣伝、小売店における二次陳列又は通路エンドキャップ、棚札、一時的な包装、小売店のチラシ/折り込みチラシ/クーポンブックへの掲載、色付きの価格タグ、宣伝文句、又はその他の検討及び購買行動を促進することを目的とした特別なインセンティブのすべて又は一部で構成され得る。これらの例は、例示的であり、限定的ではないことを意味する。
プロモーション活動に加えて、基準価格(例えば、非プロモーション価格)の最適化を行うことも望ましい。多くの場合、小売店は、基準価格の設定を製造業者の推奨小売価格(MSRP)に依存している。他の状況では、基準価格は競合分析に基づいて設定され、小売店は競合企業の価格を監視し、店舗内の商品の一部又はすべてについて競合企業の価格と一致させるか又は競合企業の価格を打ち負かすことができる。あるいは、一部の小売店は、商品の所望のマージン又は販売数量を設定し、それに応じて価格を設定することができる。しかしながら、一般に、実店舗での商品の基準価格は、価格表示及び販売時点情報管理(POS)データベースの更新の物流上の問題、消費者の概ね一貫した基準価格への期待、及び小売店が行動パターンを継続する傾向(例えば、「これは、我々が常に行ってきたことである」)のために、大きくは変化しない。
本発明の様々な実施形態の説明にあたり、説明及び理解をより容易にするために、消費財(以下「CPG」)の販売を採用する。しかしながら、本明細書で説明するプロモーション及び基準価格の最適化方法及び装置は、価格の柔軟性が従来から存在するか又は今後採用される可能性のあるいかなる産業にも適用され得ることに留意されたい。
さらに、本明細書のプロモーション方法及び装置を説明するための例として、価格割引を採用する。しかしながら、販売数量に影響を与えるために、プロモーション最適化を採用して割引以外の要因を操作してもよいことを理解されたい。そのような他の要因の例は、陳列又は包装上の行動喚起要素、CPG商品のサイズ、店舗又はメディアのいずれかにおける商品の表示又は宣伝又は広告の手法などを含むことができる。
一般的に言えば、消費財(CPG)産業の収益の平均17%が、消費財を試し、及び/又は購入するように消費者を誘導するように設計された、割引を含む様々な種類のプロモーションに資金供給するために費やされると推定されている。典型的な例では、小売店(食料品店など)は、オンラインで又は印刷チラシを介して消費者に割引をオファーすることができる。プロモーションは、個々の消費者を(例えば、その消費者の属性又は過去の購買行動に基づいて)特に対象としてもよい。あるいは、割引は、広く一般の人々にオファーされてもよい。一般の人々にオファーされるプロモーションの例には、例えば、商品と引き換え可能な、特定のCPG商品の印刷された又は電子的な割引(例えば、クーポン又はコード)が含まれる。別のプロモーション例は、例えば、特定の地域内でのCPG商品の割引価格の一般向け広告を含むことができる。別のプロモーション例は、ロイヤルティカードユーザのみを対象とした特定のCPG商品の店内値下げを含むことができる。
一例では、消費者がクーポン又は電子コードを商品と引き換える場合、消費者はCPG商品の価格割引を受ける権利を有する。商品と引き換えられた割引による小売店への収益損失は、CPG商品の製造業者によって、別の取引で全体的又は部分的に補償され得る。
プロモーション及び基準価格テストは、(例えば、プロモーションキャンペーンを実施し、表示価格を修正する手間、及び/又は消費者が割引を利用することを決定した場合の小売店/製造業者への単位当たりの収益損失という点で)費用がかかるため、プロモーション費用の投資収益率を最大化しながらプロモーション費用を最小化する取り組みが絶えず行われている。この取り組みは、プロモーション最適化として業界で知られている。
例えば、典型的なプロモーション最適化方法は、特定のCPG商品の販売数量を(例えば数週間など)経時的に調べることを含み得る。販売数量は、例えば、時間の関数として需要曲線によって表され得る。特定の期間中の需要曲線の(ベースラインを超える)上昇又は(ベースラインを下回る)下降を調べることで、そのCPG商品の販売数量がそのような期間中に増加又は減少する理由を理解する。
図1は、ある期間にわたるブランドXクッキーの例示的な需要曲線102を示す。図1の例では、需要曲線102の2つの上昇110及び114並びに1つの下降112が示されている。上昇110は、ブランドXクッキーの需要が少なくとも2週目の間はベースラインを超えていることを示す。マーケティング担当者は、従来、ブランドXクッキーに関して(例えば、1~4週目又は2週目付近などの)該当期間中に行われたプロモーション活動を調べることによって、販売数量に対するプロモーション活動の有効性を判断しようと試みてきた。販売数量がプロモーション活動によって引き起こされたとみなされ、所定の財務実績基準を満たしている場合、そのプロモーション活動は成功したとみなされ、販売数量を増加させる試みとして将来繰り返され得る。一方、需要が(例えば、図1の3週目及び4週目などの)該当期間中に減少すると、その理由を理解するために減少112を調べる。需要の減少が2週目のプロモーションによるものであった場合(示されている販売数量が消費者への販売を反映しているのか、小売店への販売を反映しているのかにより、消費者の買いだめ又は小売店の先物買いとしても知られる)、3週目及び4週目のこの減少は、2週目の有効性としてカウントされるべきである。
従来技術で使用されるアプローチに関する1つの問題は、従来技術のアプローチが過去の集計データに基づく後ろ向きのアプローチであるという事実であった。言い換えれば、従来技術のアプローチは、過去に収集された集計データを調べることによって、プロモーションと販売数量との関係の性質及び程度を確認しようとする。過去のデータの使用は、(本明細書で後述する)いくつかの欠点を有するが、必ずしも問題ではない。しかし、そのようなデータが(特定の店舗又は地域におけるブランドXクッキーの販売数量対時間といった単純な観点での)集計データの形態である場合、そのような過去の集計データから、需要曲線の特定の上昇又は下降をより論理的に説明することができる他の要因のすべてを抽出することは不可能である。
詳述すると、現在のプロモーション及び基準価格最適化のアプローチは、割引の度合い(例えば、CPG商品の割引はいくらであったか)、割引期間(例えば、プロモーションキャンペーンがどのくらい続いたか)、タイミング(例えば、関連する特別な休日又はイベント又は天候があったかどうか)、及びプロモーションを分析する際のプロモーションの種類(例えば、プロモーションが価格割引のみであったかどうか、ブランドXクッキーが目立つように陳列されていたかどうか、ブランドXクッキーがプロモーション用の印刷物で大きく取り上げられていたかどうか)の4つの主な要因の関数として、売り上げの増加又は減少を評価する傾向がある。
しかしながら、売り上げの増加又は減少に寄与する他の要因が存在する可能性があり、そのような要因は多くの場合、ブランドXクッキーの過去の集計販売数量データを後ろ向きな方法で調べることでは発見できない。これは、売り上げの増加中及び減少中に発生した可能性があり、実際に売り上げの増加及び減少に寄与した可能性がある、予想外の又は一見無関係なイベントに関する情報を抽出できる程度に十分な情報が集計販売数量データ内にないためである。
例えば、需要曲線102の上昇110が発生している間に、ブランドXクッキーの割引プロモーションがあったと仮定する。しかしながら、同じ期間に、多くの消費者がブランドXクッキーの同等の代替品であると考える競合クッキーブランドであるブランドYクッキーの流通チェーンの崩壊があった。店舗ではブランドYクッキーが不足していたため、多くの消費者は代わりに便宜的にブランドXを購入した。何千マイルも離れたブランドXのマーケティング部門が、この事実の後にブランドXクッキーの過去の集計販売数量データを単独で調査しても、この事実は突き止められないであろう。その結果、ブランドXのマーケティング担当者は、ブランドXクッキーの販売数量の増加の大部分に寄与したのは無関係な事象であったのにもかかわらず、ブランドXクッキーの費用のかかるプロモーション活動のみが売り上げ増加の原因であり、従ってこれを継続すべきであると誤って推定するおそれがある。
別の例として、例えば、特定の無関係な業者によって生産された牛乳が、ブランドXクッキーの売り上げ増加110があった週の間に、同じ食料品店又は近くの別の食料品店で大々的に宣伝されたと仮定する。牛乳は、例えば、その週のチラシで強調され、店舗の非常に目立つ場所に配置されていてもよく、及び/又は牛乳産業の専門家が、買い物客に牛乳の購入を勧めるために店舗に派遣されていてもよい。多くの消費者はこの取り組みのために牛乳を購入することになったが、牛乳プロモーション中に購入したこれらの消費者の一部は、前の週に購入した牛乳を消費し終えるまでに一週間ほどかかった可能性がある。さらに、この期間中に牛乳を購入した消費者の多くは、いつものミルク・アンド・クッキーの習慣からクッキーも購入した。ブランドXクッキーの過去の集計販売数量データからは、ブランドXクッキーの過去の集計販売数量データを分析する人がその週にたまたま店舗にいて、牛乳がその週に大々的に宣伝されたことに気付き、かつ牛乳の購入の増加がブランドXクッキーの販売数量に影響を及ぼした可能性があるという洞察を有していない限り、その事実は明らかにならないであろう。
ソフトウェアは、これらの予想外の事象のいくつかを考慮しようとするかもしれないが、その店舗内及び買い物圏内の店舗内のすべてのSKU(在庫管理ユニット)、及びブランドXクッキーの売り上げに明らかに関連しているか否かにかかわらず、すべての事象がモデル化されない限り、過去の集計売り上げデータに基づく後ろ向きの分析からデータノイズを排除することは不可能である。
予想外の要因が存在しない場合であっても、ブランドXのマーケティング担当者は、比較的控えめな売り上げの上昇114が、ブランドXクッキーの常連の購入者による購入によるものであるのか、又は、プロモーションキャンペーンの何らかの局面によって誘導されてブランドXクッキーを初めて購入した新たな購入者によるものであるのかを知りたいと考えるかもしれない。上昇114にわたるプロモーション期間中の売り上げ増加の大部分がブランドXクッキーの新しい消費者によるものであることをブランドXのマーケティング担当者が確認できた場合、このマーケティング担当者は、既存のブランドXの購入者への売り上げを一時的に増加させるよりも、ブランドの新たな購入者を開拓した方が長期的には会社にとって非常に有益であるように思われるために、この特定の種類のプロモーションのための自身の広告宣伝費のROI(投資収益率)がマイナスとなる寸前まで、同じ種類のプロモーションにより多くの資金を投入しようとするおそれがある。この場合も同様に、ブランドXクッキーの過去の集計販売数量データを後ろ向きに調査しても、そのような情報は得られないであろう。
さらに、すべての無関係な及び関係する事象及び要因をモデル化することができたとしても、アプローチが後ろ向きであるという事実は、その事象が過去に既に発生しているために、その事象が販売数量に及ぼす影響に関する仮説を検証する手立てがないことを意味する。ブランドXクッキーの売り上げに牛乳のプロモーションが及ぼす効果に関する例については、牛乳不足の問題を再現すること以外に、理論を検証する方法はない。テストの目的で牛乳不足の問題が再現される可能性があるとしても、その期間に牛乳を購入したほとんどの消費者は、当面の間は牛乳を再び購入する必要がないか、又は購入することができないという事実を含めて、他の条件が変化してしまっている。天候などのいくつかの要因は再現することができず、理論検証は困難である。
製品のプロモーションにおいて、非集計販売データを使用する試みがなされている。例えば、いくつかの企業は、個々の消費者による購入を継続的に追跡するために、(食料品店又はドラッグストアで一般的に使用される種類などの)ロイヤルティカードプログラムを採用する場合がある。例えば、ある消費者が無糖シリアルを購入した場合、新しい種類の全粒穀物シリアルの製造業者は、無糖シリアルを購入した人々は一般的なシリアルを消費する人々よりも健康意識が高く、したがって全粒穀物シリアルを購入する可能性が高いという理論に基づいて、その消費者を新しい全粒穀物シリアルを試すように誘導するために、その特定の消費者に割引をオファーすることを望む可能性がある。そのような個人向けの割引は、例えば、その個人に郵送又は電子メール送信されたクーポン又は割引コードなどの商品と引き換え可能な割引の形態をとる場合がある。
いくつかの企業は、例えば、販売時点情報管理端末で消費者が購入した商品を確認し、購入レシートに商品と引き換え可能なコードを提示するなどのようにアプローチを変える場合がある。採用されたアプローチに関係なく、非集計販売データの利用は、典型的には個人向けのオファーをもたらすものであり、いかなる意味においても、特定のCPG商品を一般の人々にプロモーションするための最もコスト効率が高く、最も高いリターンが得られる方法を決定するためのプロモーション最適化に向けた取り組みへと処理又は統合されていない。
後ろ向きのアプローチに頼るのではなく、消費者自身から将来の購買行動の指標を得る試みもなされている。例えば、消費者が好みを述べるように求められる、表明選好法の1つであるコンジョイント研究が試みられている。例示的なコンジョイント研究では、消費者は、店舗でアプローチされ、異なるプロモーションが提示された場合に消費者の将来の購買行動を明らかにするように設計された一連の質問を受けることができる。質問は、例えば、「ブランドXとブランドYのどちらが好みですか?」又は「食料品にかける費用は毎週100ドルよりも少ないか、それとも100ドルよりも多いですか?」又は「チョコレートクッキーとオートミールクッキーのどちらが好みですか?」又は「クッキーの50セントオフのクーポンと2個買うとうと1個無料の割引クーポンのどちらを好みますか?」を含んでもよい。消費者は、提示された質問のそれぞれに対して自分の好みを述べることができる(したがって、この研究を表明選好に関するコンジョイント研究とする)。
しかしながら、そのようなコンジョイント研究は、過去のものではないデータを得るための費用のかかる方法であることが証明されている。コンジョイント研究がコンピュータを介して提示される場合、ほとんどのユーザは質問を無視し、及び/又は参加を拒否することができる。個々の消費者と会話してコンジョイント研究を行うために現場職員が採用される場合、そのような研究のコストは、現場職員の給与コストのために非常に高くなる傾向があり、そのようなコンジョイント研究の広範な利用を非現実的にするおそれがある。
さらに、より重要なことには、コンジョイント研究は、将来の消費者による実際の購買行動を測定するに当たっては幾分信頼性が低いことが知られている。個人は、自責の念及び減量が必要であるという自覚から、割引に関係なく、今後6ヶ月間はクッキーを購入しないと述べる可能性がある。実際には、そのようなパッケージが自責の念を起こさせにくい小さなサイズで売られている場合、及び/又はクッキーのパッケージが牛乳コーナーの隣に目立つように陳列されている場合、及び/又は10%オフの割引クーポンが利用できる場合、その個人はクッキーのパッケージを毎週手に取る可能性がある。プロモーション活動がそのような欠陥のある表明選好データを根拠としている場合には、割引が将来非効率的に展開され、必要以上に多額のプロモーション費用が製造業者にかかるおそれがある。
最後に、いずれのアプローチも、個人の購買行動に対するプロモーションがブランドエクイティに及ぼす長期的な影響を経時的に追跡していない。一部のプロモーションは、従来の短期的措置によって成功したように見えても、長期的には不利な結果をもたらす可能性がある。例えば、価格ベースの割引の増加は、消費者が購入決定を行う際の価格の重要性を増大させ、消費者をよりディールプローンに、また定価での購入に消極的にし、ブランドや小売店への忠誠心を低下させる可能性がある。
本出願人による以前の開示は、一般の人々への費用対効果が高く、高リターンでタイムリーなプロモーションをもたらす方法で上記の問題を克服するために、複数の消費者セグメントにわたる複数のテストプロモーションを迅速に生成し実施する能力に焦点を当てていた。しかしながら、これらの方法は、オンラインツール、ソーシャルメディアウェブサイト、及び/又はウェブページに完全に依存したものである。それらは、最も効果的なプロモーション値を決定する際には非常に強力なツールとなるが、物理的小売スペースにおける直接の購買行動とは同一ではない。このことは本質的に、収集されたデータにある程度の歪みをもたらす。
さらに、広告予算は先取り的ではなく後追い的に費やされることが多い。例えば、閲覧履歴を追跡し、消費者が探している製品の広告を生成するためにクッキーが使用されてきた。そのような後追い的な戦略は範囲が限られており、かなりの量の未活用のプロモーション機会を逃してしまう。
したがって、物理的小売店内のプロモーション活動の費用効果の高い正確な最適化だけでなく、基準価格の最適化をも可能にするシステム及び方法が緊急に必要とされていることは明らかである。そのようなシステム及び方法は、最適な基準価格を計算する際に、価格に無関係な変数を最小化することを可能とする。
上記を達成するために、本発明によれば、実店舗小売店において最適な基準価格を生成及びテストするためのシステム及び方法が提供される。
いくつかの実施形態では、物理的小売店内の製品の基準価格を最適化することは、最初に一連の物理的小売スペース内の製品の取引ログを収集することを含む。これらのログは検証され、調整され、製品間の弾力性(elasticity、順応性、変動性)が計算される。調整は、日別、小売店別及び多様な外部要因(例えば、天候)別に行われてもよい。調整はまた、正規化及び不正確なログデータの除去を含んでもよい。弾力性(変動性)が、一般化線形モデルによって計算される。次に、制約のセットが受信され、弾力性と共に使用されて、以下:

制約条件式:
Ax≦mかつx≧c
を最大化することにより、製品ごとの最適価格が生成される。
次いで、製品ごとの推定最適価格を上回るテスト値及び下回るテスト値が計算され、その後、3つの小売店グループで評価される。評価することには、交換アルゴリズムを使用したD-最適計画及びボックス-ベーンケン(Box-Behnken)計画が含まれる。小売店はそれぞれ、これら3つのグループのうちの1つにランダムに割り当てられる。評価の結果は、計算された弾力性を改良するために使用される。推定最適価格は、その後、改良された弾力性を使用して更新されてもよい。これを、各々がランダムに割り当てられた4つの小売店グループでテスト値及び対照価格と共に検証することもできる。
取引ログは、指示の遵守を確認するために、小売店に提供された価格指示セットと実際に発生した価格との比較を可能にする情報を含む。取引ログは、日別及び小売店別に集計することができる。
なお、上述した本発明の種々の特徴は、単独で実施してもよいし、組み合わせて実施してもよい。本発明のこれら及び他の特徴は、以下の本発明の詳細な説明において、添付の図面と組み合わせてより詳細に説明される。
本発明をより明確に確認することができるように、以下に添付図面を参照しながらいくつかの実施形態を例を挙げて説明する。
ある期間にわたるブランドXクッキーの例示的な需要曲線102を示す。
本発明の一実施形態による、前向きプロモーション最適化方法の概念図を示す。
本発明の一実施形態による、一般向けプロモーションを生成するためのステップを示す。
本発明の一実施形態よる、図2の実施ステップ206をユーザの観点からより詳細に示したものである。
本発明の一実施形態による、図2の実施ステップ206を前向きプロモーション最適化システムの観点からより詳細に示したものである。
意図的にセグメント化された部分母集団を生成するために使用され得る様々な例示的なセグメント化基準を示す。
テストプロモーションをテスト対象のセグメント化された部分母集団の個人に伝達するための様々な例示的方法を示す。
いくつかの実施形態による様々な例示的なプロモーション有意応答を示す。
いくつかの実施形態による、典型的なテストプロモーションの様々な態様に影響を及ぼす様々な例示的なテストプロモーション変数を示す。
いくつかの実施形態による、前向きプロモーション最適化システムの一般的なハードウェア/ネットワーク図を示す。
いくつかの実施形態による、電子タグを使用してほぼリアルタイムのプロモーションテストを提供する実店舗小売店のブロック図である。
いくつかの実施形態による、小売店スペース内に展開された電子タグシステムの例示的な図である。
いくつかの実施形態による、小売店で使用するためのユーザ固有の電子ディスプレイの例示的な図である。 いくつかの実施形態による、小売店で使用するためのユーザ固有の電子ディスプレイの例示的な図である。 いくつかの実施形態による、小売店で使用するためのユーザ固有の電子ディスプレイの例示的な図である。
いくつかの実施形態による、実店舗小売店スペース内でのプロモーションの生成及びテストのための例示的な方法のフロー図である。
いくつかの実施形態による、実店舗環境における最適な基準価格の決定のための例示的な方法のフロー図である。
いくつかの実施形態による、実店舗環境における最適なプロモーション価格の決定のための例示的な方法のフロー図である。
いくつかの実施形態による、実店舗環境における最適なセルスルー価格の決定のための例示的な方法のフロー図である。
いくつかの実施形態による、実店舗環境における個人向けプロモーションのための例示的な方法のフロー図である。
いくつかの実施形態による、実店舗環境における個人向けプロモーションの動的な供給のための例示的な方法のフロー図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化のためのシステムを示すブロック図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化のための方法を示すフロー図である。 いくつかの実施形態による、基準価格最適化のための方法を示すフロー図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化テストの例示的な展開の図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化テストの例示的な弾力性マトリックスの図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化テストの例示的な展開の売り上げグラフの図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化テストの例示的な改良の図である。
いくつかの実施形態による、基準価格最適化テストの例示的な改良の売り上げグラフの図である。
いくつかの実施形態による、完成した基準価格最適化テストの一例の図である。
計画行列の生成及び推奨オーバーレイのためのシステムを実装可能な例示的なコンピュータシステムである。 計画行列の生成及び推奨オーバーレイのためのシステムを実装可能な例示的なコンピュータシステムである。
本発明を、添付の図面に示す本発明のいくつかの実施形態を参照しながら詳細に説明する。以下の説明に、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの特定の詳細の一部又は全部がなくても実施形態を実施することができることは、当業者には明らかであろう。他の例では、本発明を不必要に不明瞭にしないために、周知の工程及び/又は構造は詳細には説明されていない。実施形態の特徴及び利点は、以下の図面及び説明を参照することでより十全に理解され得る。
本発明の例示的な実施形態の態様、特徴及び利点は、添付の図面と関連させて以下の説明を読むことでより良好に理解されるであろう。本明細書で提供される本発明に記載の実施形態は例示的なものに過ぎず、非限定的であり、単なる例として提示されていることは当業者に明らかである。本明細書に開示されるすべての特徴は、特に明記されない限り、同じ又は同様の目的を果たす代替的な特徴によって置き換えられてもよい。したがって、その修正の多くの他の実施形態は、本明細書で定義される本発明の範囲内及びそれと等価であると考えられる。したがって、例えば、「する」、「しない」、「する」、「しない」、「しない」、「しなければならない」、「してはならない」、「まず」、「最初に」、「次に」、「続いて」、「前に」、「後に」、「最後に」、及び「最後に」などの絶対的及び/又は連続的な用語の使用は、本明細書に開示された実施形態が単なる例示であるため、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。
本発明は、実店舗の小売スペース内でほぼリアルタイムに展開されるプロモーション活動及び基準価格の生成の最適化に関する。「実店舗(brick and mortar)」という用語は、任意の物理的小売スペースを含み、TargetやWalmartなどの一般的な小売店、専門のブティック小売店、Safewayなどのスーパーマーケットなどが例として挙げられる。物理的小売店スペースにおけるプロモーションテスト及び基準価格テストの利点は、消費者の期待及び、効果的なプロモーションテストが可能となるように小売店内の価格表示を物理的に更新する大きな負担のために、従来は不可能であった。
このテスト活動は、非常に効果的な一般向けプロモーション及び/又は基準価格をより効率的に特定するための、プロモーション及び基準価格の最も効果的な実験のためのインテリジェントなテスト設計を含むことができる。そのようなシステム及び方法は、管理職のユーザが広告キャンペーンを生成及び展開し、小売店全体の価格を最適化することを支援する。そのようなシステム及び方法は、任意のプロモーション環境システムで利用することができるが、そのようなインテリジェントなプロモーション設計システムは、一般向けプロモーションの展開の前に意図的にセグメント化された部分母集団に対してテストプロモーションを多数かつ反復的に実施することによってプロモーションを最適化するためのシステムと組み合わせた場合に、特に優れている。1つ以上の実施形態では、本発明の前向きプロモーション最適化(forward-looking promotion optimization:FL-PO)は、物理的小売スペースでの展開を通じて、テスト対象のセグメント化された部分母集団の個々の消費者から実際の明らかにされた好みを取得することを含む。したがって、以下の開示のいくつかは、特に物理的小売スペース内で、インテリジェントなプロモーション設計システムがどのようなコンテキストにおいて優れているのかを理解するために、前向きプロモーション最適化のメカニズムに焦点を当てる。
以下に、いくつかの実施形態を複数のサブセクションで説明する。見出しを付けたサブセクションの使用は、本発明をより明確かつ構造的にすることを意図している。いかなる点においても、サブセクションは、そこに含まれる開示を限定又は制限することを意図していない。したがって、任意の1つのセクションの開示は、他のすべてのセクションに例として当てはまることが意図されている。
I.前向きプロモーション最適化
前向きプロモーション最適化において、明らかにされた好みは、個々の消費者が具体的に設計された実際のテストプロモーションに応答するときに得られる。明らかにされた好みは、個々の消費者に関連付けられた個々のコンピュータ実装アカウント(これは、例えば、集中型データベース内のレコードを介して実装され、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して販売者又は消費者にアクセス可能にすることができる。)で追跡されてもよく、又は取引記録に基づいて物理的小売店で収集されてもよい。例えば、消費者が、自身のスマートフォン、ウェブブラウザを使用して、又は取引の完了を通じて物理的店舗で、特定の消費財(CPG)商品を20%引でオファーするテストプロモーションに応答すると、その応答は、個人のコンピュータ実装アカウント又は取引記録内で追跡される。そのようなコンピュータ実装アカウントは、例えば、ロイヤルティカードプログラム、スマートフォン上のアプリ、コンピュータ化された記録、ソーシャルメディアニュースフィードなどを介して実装することができる。
1つ以上の実施形態では、複数のテストプロモーションは、複数の消費者グループ(消費者グループは、本明細書では「部分母集団」と呼ばれる)で設計及びテストされてもよい。消費者による応答は記録及び分析され、分析結果は、さらなるテストプロモーションを生成するため、又は一般向けプロモーションを策定するために使用される。小売店スペースでの物理的テストの場合、ロイヤルティプログラム情報などを使用して消費者ベースをセグメント化することが可能であり得る。しかしながら、別の状況では、小売店で買い物をする個人は、地理的に自己選択しているため、「部分母集団」と見なされてもよく、このことが属性、社会経済的立場などへの洞察を提供する。
本明細書で後述するように、消費者が実際にオファーを商品と引き換えた場合、1つの種類の応答が記録され、その消費者のコンピュータ実装アカウントに記録される。消費者によるアクションが、プロモーションオファーをすぐに実際に商品と引き換えたり、実際に利用したりすることを含まない場合であっても、その消費者によるアクションは、関心の高さ又は関心の欠如を示す応答を構成し、消費者の好み(又はその欠如)を明らかにするために依然として有用であり得る。例えば、消費者が自身の電子クーポンフォルダに(テストプロモーションの一部としてオファーされた)電子クーポンを保存するか、あるいは電子メール又はソーシャルウェブサイトを介してそのクーポンを友人に転送した場合には、そのアクションは一定レベルの関心を示すことができ、所与のテストプロモーションの有効性を判定するのに有用であり得る。物理的小売店スペースで、消費者が製品を見るために立ち止まったり、製品を手に取ったりしたものの、レジで購入しないことを選択した場合、そのような行動は、確実に測定される限り、取引が完了していないにもかかわらず、プロモーションに関心があることを示し得る。1つ以上の実施形態では、消費者による異なる種類の応答/アクションに異なる重みが与えられてもよい。
プロモーションテストに関与する消費者のグループは、テストプロモーションをテストする目的で特別に設計されたセグメント化基準に従って意図的にセグメント化された人々のセグメントを表す。本明細書で使用される部分母集団という用語は、単に部分母集団内の所与の数のメンバーから構成すること以外の基準に基づいてそのメンバーが選択されている場合に、意図的にセグメント化されていると見なされる。属性、購買行動、行動経済、地理(例えば、特定の実店舗小売店で購入するなど)は、プロモーションテストのために集団を意図的に部分母集団にセグメント化するために使用され得る基準の例である。一例では、セグメント化された集団は、数十人又は数百人、さらには数千人の個人であってもよい。これに対し、一般集団は、数万人、数十万人、又は数百万人の潜在的な顧客を意味してもよい。
本発明の実施形態は、プロモーションテストのために一般の人々を意図的に小さな部分母集団にセグメント化することによって、属性(例えば、年齢、収入、性別、婚姻状況、住所など)、購買行動(例えば、ブランドXクッキーを定期購入している、高級食品をよく買う、頻繁に旅行に行くなど)、天気、買い物習慣、生活スタイル、及び/又は部分母集団の作成に使用するのに適した任意の他の基準などの変数に対する制御を行うことができる。より重要なことに、テストプロモーション応答挙動に関連するデータを得るための複数のテストプロモーションを、様々な部分母集団に対して、同時に又は異なる時点で、過度のコスト又は遅延なしに実行することができるように、部分母集団が小さく保たれる。意図的にセグメント化された部分母集団に対してテストプロモーションを作成及び実行する低コスト/低遅延の態様は、例えば、what-ifテスト、統計的に有意なテスト数でのテスト、及び/又は反復テストにより、テストプロモーションで勝因となった(winning)特徴を発見することを可能にする。
一般的に言えば、個々のテストプロモーションは、1つ以上のテストプロモーション変数をテストするように設計されてもよい。これらのテストプロモーション変数が、例えば、サイズ、形状、色、陳列方法、割引方法、宣伝方法、プロモーション対象の商品/サービスの普及方法に関連してもよい。
非常に簡単な例として、あるテストプロモーションが、ミディアムソルト味のファンシーカットのポテトチップスの12オンスパッケージを通常価格からの30%オフに関するものであってもよい。このテストプロモーションを、年間所得範囲が30,000~50,000ドルの35~40歳の専門職従事者からなる意図的にセグメント化された部分母集団を対象としてテストすることができる。別のテストプロモーションが、年間所得範囲が100,000~150,000ドルとより高い35~40歳の専門職従事者からなる別の意図的にセグメント化された部分母集団を対象とする、同じミディアムソルト味のポテトチップスの12オンスパッケージの30%オフに関するものであってもよい。これら2つのテストプロモーションの応答は、統計的に有意な数で繰り返された場合には、収入範囲を除くすべての変数を制御することによって、35~40歳の専門家の収入と、ミディアムソルト味のファンシーカットのポテトチップスの12オンスパッケージに対する彼らの実際の好みとの間の関係に関するかなり正確な情報をもたらす可能性が高い。
様々なテストプロモーションを設計する際に、テストプロモーション変数の1つ以上を変化させてもよく、又は意図的にセグメント化された部分母集団を作成するために使用されるセグメント化基準の1つ以上を変化させてもよい。次いで、部分母集団中の個人からのテストプロモーション応答を収集し、分析して、どのテストプロモーション又はテストプロモーション変数が最も望ましい応答をもたらすのかを(例えば、いくつかの予め定義された成功基準に基づいて)判定する。
さらに、テストプロモーションはまた、テストプロモーション応答に関して、どの部分母集団が最良又は良好に機能するかに関する洞察を明らかにすることができる。このようにして、テストプロモーション応答分析は、テストプロモーション及び/又はテストプロモーション変数の相対的な効果に関する洞察だけでなく、集団のセグメント化及び/又はセグメント化基準に関する洞察も提供する。一実施形態では、セグメントは、任意に又はランダムにグループにセグメント化されてもよく、特定の種類のプロモーションに良好に反応する個人の特性に関する洞察を得るために、これらの任意にセグメント化されたグループに対してテストプロモーションが実行されてもよいことが企図されている。
一実施形態では、最も望ましい応答をもたらす特定されたテストプロモーション変数は、次いで、一般向けプロモーション(general public promotion:GPP)を策定するために使用されてもよく、これがその後、より多くの人々にオファーされてもよい。一般向けプロモーションは、一般向けプロモーションが売り上げ又は収益を増加又は最大化するために一般の人々にオファーされるように設計されたプロモーションであるのに対し、テストプロモーションは、プロモーションテストの目的で特定のセグメント化基準に適合する少数の個人グループを対象とするように設計されている点で、テストプロモーションとは異なる。一般向けプロモーションの例としては、(限定されないが)新聞に印刷された広告、公共フォーラム及びウェブサイトでの公開、一般配布用チラシ、ラジオ又はテレビでのアナウンス、広く一般の人々に伝達又は利用可能にされるプロモーション、及び/又はより広範な一連の物理的小売店舗に対して展開されるプロモーションが挙げられる。一般向けプロモーションは、例えば、より大規模な一般集団向けに同じプロモーションをオファーする紙又は電子チラシの形態をとることができる。
あるいは又は加えて、プロモーションテストを、(同じ又は異なるセグメント化基準を使用してセグメント化された)異なる部分母集団及び(テストプロモーション変数の同じ又は異なる組み合わせを使用して考案された)異なるテストプロモーションで何度も繰り返すことで、一般向けプロモーションの作成前に1つ以上のテストプロモーション応答分析結果を検証してもよい。このようにして、「偽陽性」を低減することができる。
テストプロモーションは多くのテストプロモーション変数を含み得るので、上述の反復テストプロモーションテストは、特定の部分母集団又は一般の人々に対して最も望ましいテストプロモーション応答をもたらす変数(例えば、プロモーション特徴)をピンポイントで示すのに役立ち得る。
例えば、製造業者が包装されたポテトチップスについて最も効果的なテストプロモーションを見出すことを望むと仮定する。1つのテストプロモーションにより、消費者は、緑色の紙袋と比較して、茶色の紙袋に包装されている場合、より多くの量のポテトチップスを購入する傾向があることが明らかになる場合がある。その「勝因」テストプロモーション変数値(例えば、茶色の紙袋包装)は、同じ又は異なる意図的にセグメント化された部分母集団に対するテストプロモーション変数の(例えば、異なる価格、異なる陳列オプションなどの)異なる組み合わせを使用して、別の一連のテストプロモーションで再テストされてもよい。例えば、消費者が他の種類のポテトチップス包装よりも茶色の紙袋のポテトチップス包装をより好むことを立証するために、フォローアップテストプロモーションを様々なテストプロモーション変数の組み合わせ及び/又は異なるテスト部分母集団で複数回繰り返してもよい。
さらに、様々なテストプロモーションからの個々の「勝因」テストプロモーション変数値を組み合わせて、作成される一般向けプロモーションの有効性を高めることができる。例えば、2個買うと1個無料の割引が(例えば、消費者は、2個買うと1個無料の割引がオファーされると、より多くの量のポテトチップスを購入する傾向があるなどの)別の勝因変数値であることが分かった場合、勝因テストプロモーション変数(例えば、割引の度合い)のその勝因テストプロモーション変数値(例えば、前述の2個買うと1個無料の割引)を茶色の紙製包装の勝因変数値と組み合わせて、茶色の紙袋包装のポテトチップスを2個買うと1個無料の割引を含むプロモーションを生成してもよい。
茶色の紙袋包装のポテトチップスを2個買うと1個無料の割引を含むプロモーションをさらにテストして、そのような組み合わせが、茶色の紙袋包装のみを使用したテストプロモーションからの応答、又は2個買うと1個無料の割引のみを使用したテストプロモーションからの応答よりも望ましい応答を引き出すという仮説を立証してもよい。必要に応じた数の「勝因」テストプロモーション変数値を、単一のプロモーションで特定し、組み合わせてもよい。場合によっては、1つ以上の実施形態において、(1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の「勝因」テストプロモーション変数を含む)「勝因」テストプロモーション変数の組み合わせを使用して、一般向けプロモーションを作成してもよい。
1つ以上の実施形態において、テストプロモーションは、テストプロモーション変数の異なる組み合わせを使用して、意図的にセグメント化された様々な部分母集団に対して反復的及び/又は継続的に実行され、消費者の実際の明らかにされた好みへの洞察を、それらの好みが時間とともに変化する場合であっても得続けることができる。テストプロモーションから得られる消費者の反応は、表明選好ではなく実際の明らかにされた好みであることに留意されたい。換言すれば、本発明の実施形態に従って実施されるテストプロモーションから得られるデータは、個々の消費者が実際のプロモーションを提示されたときに実際に行うことに関する。データは、テストプロモーションに関与する個々の消費者の個々のコンピュータ実装アカウントにおける分析及び/又は検証のために追跡及び利用可能である。この顕示選好アプローチは、例えば、仮定的に提示されたコンジョイントテスト質問に応答して、消費者が仮定的に何を行うかを述べるときに表明選好データが得られる表明選好アプローチとは対照的である。
このように、本発明の実施形態に従って得られる実際の好みのテストプロモーション応答データは、一般向けプロモーションにおいて同じ又は同様のプロモーションを提示されたときに一般の人々がどのように振る舞うと予想され得るかのより信頼できる指標である。したがって、このようなテストプロモーション応答データに基づいて一般向けプロモーションが生成される場合、(テストプロモーションに応答して得られた)テストプロモーション応答挙動と、一般の人々の応答挙動との間には、より密接な関連性が存在する。
また、表明選好テストは、たとえ洞察に統計的妥当性があるとしても、表面的妥当性が低いために実践上の課題があり、そのようなテストを行うCPG製造業者は、その後、現実世界の挙動を変えるために小売店に洞察を伝えなければならず、事後にこれらのテストの妥当性を小売店に納得させることは、これらのテストの重要なコンセプトが、元のテスト設計に関与していなかった第三者である小売店によって再解釈されるために、信用の低下及び採用率の低下、又は「信号損失」につながるおそれがある。
本明細書に開示する本発明のテストプロモーション最適化方法及び装置の実施形態は、複数のテストプロモーションが一般向けプロモーションの策定に先立ってセグメント化された部分母集団で生成及びテストされるという点で、前向きベースで実施されることが理解されるべきである。換言すれば、意図的にセグメント化された様々な部分母集団に対する複数のテストプロモーションの実施からの分析結果が、将来の一般向けプロモーションの生成に使用される。このようにして、提案された一般向けプロモーションが一般に公開される前であっても、提案された一般向けプロモーションの「予想される」有効性に関するデータを得ることができる。これは、低コストで非常に効果的な一般向けプロモーションを行うための原動力の1つである。
さらに、部分母集団は、高度に細分化されたセグメント化基準で生成することができることから、一部は製造業者又は販売者では制御できないおそれのあるいくつかの要因に起因して発生し得るデータノイズの制御を可能にする。これは、従来技術の集計データアプローチとは対照的である。
例えば、2つの異なるテストプロモーションが同じ日に同じ小売店で買い物をする2つの部分母集団に対して実施される場合、時刻又は交通状況による応答挙動の変動は、(時刻又は日又は交通状況は、テスト対象の2つの部分母集団に実質的に同じように影響を及ぼすことから)結果において本質的に排除されるか又は実質的に最小化される。
テストプロモーション自体は、(前述のポテトチップスの茶色い紙製包装又は16オンスサイズの包装などの)特定のテストプロモーション変数を発見するように策定されてもよい。この点も、従来技術の集計データアプローチとは対照的である。
したがって、1つ以上の実施形態において、個々の勝因プロモーション変数を発見し、組み合わせて、より効果的なプロモーションキャンペーンとすることができる。さらに、テストプロモーション応答データを、特定の部分母集団属性又は特定のテストプロモーション変数に関する質問に回答するために分析してもよい。本発明の実施形態によれば、テスト部分母集団応答データから、「月曜日に買い物をする18~25歳の男性が購入するポテトチップスの量を10%増やすには、どの程度の割引が必要か?」などの質問に回答すること、又はそのような質問に回答するように特に設計されたテストプロモーションを生成することが可能である。従来技術の後ろ向きの過去の集計データアプローチを使用してそのようなデータ細分化度及び分析結果を達成することは不可能であった。
1つ以上の実施形態では、テストするプロモーションのコンセプトについてのアイデアを生成するためのプロモーションアイデアモジュールが提供される。プロモーションアイデア生成モジュールは、典型的なプロモーション構成コンセプトの概要を述べる一連の予め構築された文構造に基づく。例えば、Xを購入し、YをZドルの価格で手に入れることは1つの文構造であり、Xを購入した場合にYをZドルで手に入れることは別の文構造である。これら2つの例における消費者の行動喚起要素が大きく異なり、一方の文構造を使用する場合と他方の文構造を使用する場合とでプロモーション応答が同じになるとは言えない点を認識することが重要である。この解決策は柔軟かつ動的であるため、X、Y及びZが特定されると、複数の有効な文構造をテストすることができる。さらに、「買う」を「急いで買いに行く」又は「今すぐ行動する」又は「近くの店に掛け付けて手に入れる」に置き換えるなど、文中の他の変数を変更してもよい。この解決策は、複数の製品、オファー、及びそのようなオファーを効果的に表現する様々な方法を素人のユーザが容易に生成できるプラットフォームを提供する。テストする組み合わせの量は無限であり得る。さらに、生成は自動化されてもよく、プロモーションコンセプトを生成する際の時間及び労力を節減する。以下のセクションでは、プロモーション生成の自動化のための1つのメカニズムである計画行列をより詳細に説明する。
1つ以上の実施形態では、本願技術は、一連のコンセプトが開発されると、有利には、a)オファーを、例えば、現地法に違反していないもの、ブランディングガイドラインと対立しないもの、実質的な妥当性を欠く不採算のコンセプトをもたらさないもの、小売店のシステム上で実行することができるものなどの「実行可能なプロモーション」のみをテストするように制限し、及び/又は、b)任意の所与の時点でどの変数の組み合わせをテストするかを決定するためのマイクロテスト(micro-testing)の実験設計にリンクする。
1つ以上の実施形態では、テスト環境外での従来のプロモーション(例えば、一般向けプロモーションなど)を計画する目的で、実行可能なオファーを技術者ではないユーザが選択できるようにするためのオファー選択モジュールが提供される。オファー選択モジュールは、フィルタ及び高度な消費者品質のグラフィックを使用することにより、テストで最高の実績を上げたコンセプトのみを、可能な限り製品レベルのアートワークと共に示すように制約される。そうすることによって、オファー選択モジュールは、従来はExcelベースであった、又は著しく数値に偏っていた実績レポートを、従来の分析ツールから解放する。ユーザは、一般の人々向けのオファーに含めるための、事前にふるい分けされたプロモーションのいずれかを選択することによって、「フレームワーク内の自由度」を得ることができるが、オファーは最高実績のコンセプトのみが含まれるように制約されているため、小売店又は製造業者に価値がもたらされる。重要なコンセプトからの逸脱は、特定の変更がテストプロセスを通じて実行され、オファー選択ウィンドウ内に現れた場合にのみ行うことができる。
一実施形態では、一般集団及び/又は部分母集団は、(例えば、Facebook(商標)、Twitter(商標)、Google+(商標)などの)ソーシャルメディアサイト参加者から選択され得ることが明確に企図される。ソーシャルメディアは、多くのアクティブな参加者を提供し、多くの場合、プロモーションのオファー及びプロモーションに対する応答の受信を効率化する、(例えば、電子メール、チャット、会話ストリーム、ランニングポストなどの)様々なコミュニケーションツールとなる。ソーシャルメディアサイトの会員の特性を明らかにするための様々なツール及びデータソースが存在し、(例えば、年齢、性別、嗜好、特定の話題に関する姿勢などの)その特性を、高度に細分化されたセグメント化基準として採用することによって、セグメント化計画を単純化することができる
食料品店及び他の実店舗は、本明細書の様々な例で説明されているが、本発明の実施形態は、オンラインショッピング及びオンライン広告/プロモーション並びにオンライン会員/顧客にも適用されることが明確に企図されている。
本発明の実施形態のこれら及び他の特徴及び利点は、以下の図面及び説明を参照することでより十全に理解され得る。
図2Aは、本発明の一実施形態による、前向きプロモーション最適化方法の概念図を示す。図2Aに示すように、複数のテストプロモーション102a、102b、102c、102d及び102eは、意図的にセグメント化された部分母集団104a、104b、104c、104d及び104eに対してそれぞれ実施される。上述のように、テストプロモーション(102a~102e)はそれぞれ、1つ以上のテストプロモーション変数をテストするように設計されてもよい。
図2Aの例では、例えば、包装のサイズ(例えば、12オンス対16オンス)、陳列方法(例えば、通路の端対棚の上)、及び割引(例えば、10%オフ対2個買うと1個無料)を表すことができる3つのテストプロモーション変数X、Y、及びZをテストするテストプロモーション102a~102dが示されている。これらのプロモーション変数は、当然のことながら、単なる例示であり、消費者がテストプロモーション変数の1つ以上の変化にどのように応答するかを判定することに関心がある場合、包装された製品の製造、包装、陳列、プロモーション、割引などに関わるほとんどの変数は、テストプロモーション変数と見なされ得る。さらに、図2Aの例には少数のテストプロモーション変数しか示されていないが、テストプロモーションは、必要に応じて多数又は少数のテストプロモーション変数を含んでもよい。例えば、テストプロモーション102eは、4つのテストプロモーション変数(X、Y、Z、及びT)をテストすることが示されている。
テストプロモーション変数の1つ以上が、テストプロモーション間で異なってもよい。図2Aの例では、テストプロモーション102aはテスト変数X1(テスト変数Xの所与の値又は属性を表す)を含み、テストプロモーション102bはテスト変数X2(テスト変数Xの異なる値又は属性を表す)を含む。テストプロモーションは、別のテストプロモーションと比較して、(テストプロモーション102aと102bとの間の比較で分かるように)1つのテストプロモーション変数、又は(テストプロモーション102aと102dとの間の比較で分かるように)多くのテストプロモーション変数が異なってもよい。また、(テストプロモーション102aと102eとの間の比較で分かるように)すべてのテストプロモーションが同じ数のテストプロモーション変数を有する必要はないが、単一の変数の効果を検証する目的では、(テストプロモーション102aと102bとの間の比較で分かるように)他の変数(例えば、制御変数)の数及び値をテスト間で比較的一定に保つことが有用であり得る。
一般的に言えば、テストプロモーションは、例えば、テストプロモーション変数及び/又はテストプロモーション変数の値及び/又はテストプロモーション変数の数を変化させて様々なテストプロモーションを作り出す自動化されたテストプロモーション生成ソフトウェア110を使用して生成することができる。
図2Aの例では、意図的にセグメント化された部分母集団104a~104dが、4つのセグメント化基準A、B、C、Dを使用してセグメント化されて示されており、これらの4つのセグメント化基準は、例えば、消費者の年齢、世帯収入、郵便番号、特定の物理的小売店で買い物をする消費者グループ、及びその人が、過去の購買行動から、高級品購入者であるか値打ち品購入者であるかを表すことができる。これらのセグメント化基準は、当然のことながら単なる例示であり、特定の部分母集団がテストプロモーションにどのように応答する可能性が高いかを判定することに関心がある場合、主観的であるか、客観的であるか、データソース(過去の購入データ又は現在の購入データを含む)から補間されたものであるかなどにかかわらず、ほぼすべての属性、行動、姿勢などをセグメント化基準として使用することができる。さらに、図2Aの例では、部分母集団104a~104dに関連して少数のセグメント化基準しか示されていないが、セグメント化は、必要に応じて多数又は少数のセグメント化基準を含むことができる。例えば、意図的にセグメント化された部分母集団104eは、5つのセグメント化基準(A、B、C、D、及びE)を使用してセグメント化されることが示されている。
本開示では、意図的にセグメント化された部分母集団とランダムにセグメント化された部分母集団とを区別する。前者は、1つ以上のセグメント化基準又は属性に基づいて個人をグループ化する意識的な取り組みを意味する。後者は、個人の属性に関わらずグループを形成することを目的としたランダムなグループ化を意味する。ランダムにセグメント化された部分母集団は、場合によっては有用であるが、差異が明確である場合には、意図的にセグメント化された部分母集団と区別可能である。
セグメント化基準の1つ以上は、意図的にセグメント化された部分母集団間で異なってもよい。図2Aの例では、意図的にセグメント化された部分母集団104aは、セグメント化基準値A1(セグメント化基準Aの所与の属性又は一連の属性を表す)を含み、意図的にセグメント化された部分母集団104cは、セグメント化基準値A2(同じセグメント化基準Aの異なる属性又は一連の属性を表す)を含む。
図から分かるように、意図的にセグメント化された異なる部分母集団は、異なる数の個人を含むことができる。一例として、意図的にセグメント化された部分母集団104aは4名の個人(P1~P4)を含むのに対して、意図的にセグメント化された部分母集団104eは6名の個人(P17~P22)を含む。意図的にセグメント化された部分母集団は、(属性AがA1からA2に変化する、意図的にセグメント化された部分母集団104aと意図的にセグメント化された部分母集団104cとの比較で分かるように)単一のセグメント化基準の値、又は(属性A、B、C、及びDの値がすべて異なる意図的にセグメント化された部分母集団104aと意図的にセグメント化された部分母集団104dとの比較から分かるように)同時に多くのセグメント化基準の値が、別の意図的にセグメント化された部分母集団とは異なってもよい。意図的にセグメント化された部分母集団104aと意図的にセグメント化された部分母集団104bとの比較で分かるように、2つの意図的にセグメント化された部分母集団は、(例えば、それらの基準に同じセグメント化基準及び同じ値を使用して)同様にセグメント化されてもよい。
また、(意図的にセグメント化された部分母集団104eが5つの基準を使用してセグメント化され、意図的にセグメント化された部分母集団104aが4つの基準のみを使用してセグメント化されている、意図的にセグメント化された部分母集団104aと104eとの比較で分かるように)すべての意図的にセグメント化された部分母集団が同じ数のセグメント化基準を使用してセグメント化される必要はないが、単一の基準の効果を検証する目的では、他のセグメント化基準(例えば、制御基準)の数及び値を意図的にセグメント化された部分母集団間で相対的に一定に保つことが有用であり得る。
一般的に言えば、意図的にセグメント化された部分母集団は、例えば、セグメント化基準及び/又はセグメント化基準の値及び/又はセグメント化基準の数を変化させて様々な意図的にセグメント化された部分母集団を作り出す自動化されたセグメント化ソフトウェア112を使用して生成することができる。
1つ以上の実施形態では、テストプロモーションは、意図的にセグメント化された部分母集団の個々のユーザの応答が後の分析のために記録され得るような方法で、意図的にセグメント化された部分母集団の個々のユーザに対して実施される。一例として、電子クーポンが、個々のユーザのコンピュータ実装アカウント(例えば、ショッピングアカウント又はロイヤルティアカウント)で提示されるか、電子メールで送信されるか、又はその個人のスマートフォンに送信されてもよい。一例では、ユーザは、小売店で商品と引き換え可能な電子クーポンを自身のスマートフォン上で提供されてもよい。図2Aでは、この実施は、テストプロモーション102aから意図的にセグメント化された部分母集団104aの個人P1~P4のそれぞれに延びる線によって表される。ユーザ(ユーザP1など)がプロモーション有意応答を行った場合、その応答はデータベース130に記録される。
プロモーション有意応答は、プロモーション対象の商品/サービスに対する関心又は無関心のある程度のレベルを示す応答として定義される。前述の例では、ユーザP1が店舗で電子クーポンを商品と引き換えた場合、商品との引き換えは、オファーされた商品に対するユーザP1の関心を強く示す。しかしながら、実際の商品との引き換え又は実際の購入に至らない応答も、プロモーション分析の目的のために依然として重要であり得る。例えば、ユーザが自分のスマートフォン上の自分の電子クーポンフォルダに電子クーポンを保存した場合、そのようなアクションは、プロモーション対象の商品に対する一定レベルの関心を示すと見なされ得る。別の一例として、ユーザが電子クーポンを友人又はソーシャルネットワークサイトに転送した場合、そのような転送もまた、プロモーション対象の商品に対する別のレベルの関心を示すと見なされ得る。別の一例として、ユーザがクーポンを即座にゴミ箱に移動させた場合、このアクションはまた、プロモーション対象の商品に対する高レベルの無関心を示し得る。1つ以上の実施形態では、様々なユーザ応答に重みが与えられて、テストプロモーションに対するユーザの応答に関連する関心/無関心のレベルを反映してもよい。例えば、実際の商品との引き換えには1の重みが与えられ得るが、電子フォルダへの保存には0.6の重みのみが与えられ、電子クーポンの即時削除には-0.5の重みが与えられる。
分析エンジン132は、テストプロモーションに対する消費者の応答を分析するためのソフトウェアエンジンを表す。応答分析は、テストプロモーション変数、部分母集団属性、及びプロモーション応答の間の相関の種類及び程度を明らかにすることができる任意の分析技術(統計分析を含む)を使用することができる。分析エンジン132は、例えば、月曜日の夜のサッカーの直前に電子クーポンとしてオファーされた場合の32オンスのソフトドリンクについて、特定のテストプロモーション変数値(2個買うと1個無料の割引など)が別のテストプロモーション変数値(25%オフなど)よりも効果的であり得ることを確認することができる。そのような相関を、一般向けプロモーション生成ソフトウェア(160)による一般向けプロモーション(150)の策定に使用することができる。この一連の説明から理解され得るように、最適化は、意図的にセグメント化された部分母集団に対して事前に実施されたテストプロモーションの結果が、後日公開される一般向けプロモーションを生成するために使用されるという点で、前向き最適化である。
1つ以上の実施形態では、分析エンジン132によって確認された相関を使用して、同じ又は別の意図的にセグメント化された部分母集団セットに対して実施するための更なるテストプロモーション(矢印172、174、176)を生成することができる。反復テストを、(同じテストプロモーションを別の意図的にセグメント化された部分母集団に対して実施することによって、又は「勝因」テストプロモーション値を他のテストプロモーション変数と組み合わせ、策定し直されたテストプロモーションを同じ又は別の意図的にセグメント化された部分母集団セットに対して実施することによって)相関の一貫性及び/又は強度を検証するために使用してもよい。
1つ以上の実施形態では、1つのテストプロモーションからの「勝因」テストプロモーション値(例えば、表示価格からの20%オフ)を、別のテストプロモーションからの別の「勝因」テストプロモーション値(例えば、無地の茶色の紙袋に包装されている)と組み合わせて、さらに別のテストプロモーションを生成することができる。複数の「勝因」テストプロモーション値から作成されたテストプロモーションを、そのような組み合わせがテスト対象からさらにより望ましい応答を引き出すかどうかを確認するために、様々な意図的にセグメント化された部分母集団に対して実施してもよい。
意図的にセグメント化された部分母集団は小さく、高度に細分化されたセグメント化基準でセグメント化され得るので、多数のテストプロモーションを(高度に細分化されたテストプロモーション変数を用いて)生成することができ、テストプロモーション/意図的にセグメント化された部分母集団の多数の組み合わせを迅速かつ比較的低コストで実行することができる。同じ数のプロモーションを一般向けプロモーションとしてオファーすると、実施にかかる費用は非常に高額となり、また多数のプロモーションが失敗した場合は、製造業者/小売店の負担が大きい。対照的に、テストプロモーションが失敗した場合は、テストプロモーションが1つ以上のセグメント化された部分母集団内の少数の消費者のみに対して、又は限られた時間にわたって限られた数の物理的場所でのみオファーされたという事実により、失敗のコストは限定されたものとなる。したがって、多数のこれらのテストプロモーションが所望の応答を引き出すのに「失敗」した場合であっても、これらの小規模なテストプロモーションの実施にかかるコストは依然として非常に小さい。
一実施形態では、数十、数百、又は数千のこれらのテストプロモーションを、数十、数百、又は数千のセグメント化された部分母集団に対して同時に又は時間をずらして実施可能であることが想定される。さらに、実施された(又は反復的に実施された)多数のテストプロモーションは、分析エンジンによって確認される相関の統計的妥当性を改善する。これは、テストプロモーション変数値、部分母集団属性などのバリエーションの数が多くなり、したがって豊富な細分化された結果データを得ることができるからである。豊富な結果データが得られることで、分析エンジンがテストプロモーション変数、部分母集団属性、及び応答の種類/程度間の高度に細分化された相関を生成すること、並びに経時的な変化を追跡することが可能になる。さらに、これらのより正確な/細分化された相関は、これらの相関から作成された一般向けプロモーションが一般の人々から所望の応答を引き出す可能性を向上させるのに役立つ。また、時間の経過に伴って、特定のカテゴリ、ブランド、小売店、及び個々の買い物客に関する、例えば買い物客1は競争を好み、買い物客2は当座の倹約を好むなどのプロモーションプロファイルが作成される。
図2Bは、本発明の一実施形態による、一般向けプロモーションを生成するためのステップを示す。1つ以上の実施形態では、図2Bの各ステップ、一部のステップ、又はすべてのステップは、前向きプロモーション最適化プロセスを自動化するためのソフトウェアを介して自動化することができる。ステップ202において、複数のテストプロモーションが生成される。これらのテストプロモーションは、図2Aのテストプロモーション102a~102eに関連して説明してきたものであり、一実施形態において、これらの複数の実際のプロモーションが、小さな意図的にセグメント化された部分母集団に対して実施されることにより、分析エンジンが、テストプロモーション変数、部分母集団属性、及び応答の種類/程度の間の非常に正確な/細分化された相関を明らかにできることを表しているが、これらのテストプロモーションは、テストプロモーション変数のうちの1つ以上を、例えば発見的方法に従ってランダムに、及び/又は分析エンジン132からの相関に関する仮説に応答して変化させる自動化されたテストプロモーション生成ソフトウェアを使用して生成することができる。
ステップ204において、セグメント化された部分母集団が生成される。一実施形態では、セグメント化された部分母集団は、ランダムにセグメント化された部分母集団を表す。別の一実施形態では、セグメント化された部分母集団は、意図的にセグメント化された部分母集団を表す。別の一実施形態では、セグメント化された部分母集団は、ランダムにセグメント化された部分母集団と意図的にセグメント化された部分母集団との組み合わせを表し得る。一実施形態では、これらのセグメント化された部分母集団は、セグメント化基準のうちの1つ以上を、例えば発見的方法に従ってランダムに、及び/又は分析エンジン132からの相関に関する仮説に応答して変化させる自動化された部分母集団セグメント化ソフトウェアを使用して生成することができる。
ステップ206において、ステップ202で生成された複数のテストプロモーションは、ステップ204で生成された複数のセグメント化された部分母集団に対して実施される。一実施形態では、テストプロモーションは、セグメント化された部分母集団内の個人に対して実施され、個々の応答が取得され、データベースに記録される(ステップ208)。
一実施形態では、自動化されたテストプロモーションソフトウェアは、例えば、ソーシャルメディアサイト、ロイヤルティカードプログラム、個々の消費者との以前の連絡、又は第三者から購入された潜在的な消費者データなどから事前に取得され得る電子連絡先データを使用して、セグメント化された部分母集団へのテストプロモーションを自動的に実施する。いくつかの代替的な実施形態では、以下でより詳細に説明するように、テストプロモーションは、物理的小売店舗内に表示された電子価格タグを介して実施することができる。そのような物理的テストプロモーションは、物流上の問題のために、展開時間が制約される可能性がある。応答は、例えば、販売時点情報管理端末で、又はウェブサイトもしくはプログラムを介して、ソーシャルメディアを介して、又は個人が使用するスマートフォンに実装されたアプリを介して取得することができる。
ステップ210において、応答が分析され、テストプロモーション変数、部分母集団属性、及び応答の種類/程度の間の相関が明らかにされる。
ステップ212において、一般向けプロモーションは、部分母集団向けテストプロモーションによって得られたデータを基に分析エンジンによって明らかにされた相関データから策定される。一実施形態では、一般向けプロモーションは、少なくともテストプロモーション変数及び/又は部分母集団セグメント化基準及び/又はテスト対象応答及び/又は分析エンジン132によって提供される分析を利用する一般向けプロモーション生成ソフトウェアを使用して自動的に生成することができる。
ステップ214において、一般向けプロモーションが一般の人々に公開され、商品/サービスが宣伝される。
1つ以上の実施形態では、セグメント化された部分母集団に対するテストプロモーションを使用したプロモーションテストは、一般向けプロモーションの公開と並行して開始され、相関仮説を検証するため、並びに/あるいは、同じ又は異なる分析結果に基づいて新たな一般向けプロモーションを導出するために継続的に実施されてもよい。分析エンジン132によって明らかにされた相関仮説に関する反復プロモーションテストが望まれる場合、同じテストプロモーション又は新しいテストプロモーションが生成され、必要に応じて同じセグメント化された部分母集団又は異なるセグメント化された部分母集団に対して実施されてもよい(経路216/222/226又は216/224/226又は216/222/224/226)。上述のように、反復プロモーションテストは、相関仮説を検証し、「偽陽性」を排除し、並びに/あるいはテスト対象からさらにより好ましい、又は異なる応答を引き出すことのできるテストプロモーション変数の組み合わせを明らかにするのに役立ち得る。
上述のように、プロモーションテストは、セグメント化された部分母集団の同じ又は異なるセットに対して、同じ又は異なるテストプロモーションセットを使用して継続的に実施することができる(経路218/222/226又は218/224/226又は218/222/224/226又は220/222/226又は220/224/226又は220/222/224/226)。
図3Aは、本発明の一実施形態による図2の実施ステップ206を、ユーザの観点からより詳細に示したものである。ステップ302において、テストプロモーションが、(テストプロモーションを生成するために使用されるソフトウェアを実行する)テストプロモーション生成サーバから受信される。例として、テストプロモーションは、(例えば、電子クーポン又は割引コードの場合に、製品、販売場所、販売時間などに関する関連するプロモーション情報と共に)ユーザのスマートフォン又はタブレットに、テスト対象のセグメント化された部分母集団の一員であるユーザに関連付けられた(ロイヤルティプログラムアカウントなどの)コンピュータ実装アカウントで、1つ以上のソーシャルメディアサイトを介して受信されてもよく、あるいは小売店の物理的店舗内の電子価格タグに表示されてもよい。ステップ304において、テストプロモーションがユーザに提示される。ステップ306において、テストプロモーションに対するユーザの応答が取得され、分析のためにデータベースに送信される。
図3Bは、本発明の一実施形態による図2の実施ステップ206を、前向きプロモーション最適化システムの観点からより詳細に示したものである。ステップ312において、テストプロモーションが、(テストプロモーションを生成するために使用されるソフトウェアを実行する)テストプロモーション生成サーバを使用して生成される。ステップ314において、テストプロモーションが、(例えば、ユーザのスマートフォン又はタブレット又はコンピュータに送信又は電子メール送信される、ユーザのロイヤルティアカウントを使用してユーザと共有される、物理的小売店内で表示されるなど)ユーザに提供される。ステップ316において、システムは、後の分析のためにユーザの応答を受信し、ユーザの応答をデータベースに格納する。
図4は、意図的にセグメント化された部分母集団を生成するために使用され得る様々な例示的なセグメント化基準を示す。図4に示すように、属性基準(例えば、性別、所在地、世帯規模、世帯収入など)、購買行動(カテゴリ購入指数、最も頻繁に買い物をする時間帯、節約志向の買物客か高級志向の買物客かなど)、過去/現在の購入履歴、チャネル(例えば、頻繁に買い物をする店舗か、買い物圏内の競争の激しい地域かなど)、行動経済学的要因などをすべて使用して、高度に細分化されたセグメント化された部分母集団を生成することができる。図4の例は、例示的であることを意味し、網羅的又は限定的であることを意味しない。上述のように、本発明の1つ以上の実施形態は、セグメント化基準の値に基づいてセグメント化された部分母集団を生成する自動化された集団セグメント化ソフトウェアを使用して、セグメント化された部分母集団を自動的に生成する。
図5は、テストプロモーションをテスト対象のセグメント化された部分母集団の個人に伝達するための様々な例示的方法を示す。図5に示すように、テストプロモーションは、個人に郵送され、テキスト又は電子チラシ又はクーポン又は割引コードの形式で電子メールで送信され、個人がコンピュータ又はスマートフォン又はタブレットを介して自身のショッピングアカウント又はロイヤルティアカウントにアクセスしたときにウェブページに表示され、最後に小売店内の電子価格タグに表示されてもよい。商品との引き換えは、例えば、販売時点情報管理端末での印刷されたクーポン(郵送されてもよいし、クーポンの電子バージョンから印刷されてもよい)の使用、クーポンの電子バージョン(例えば、スクリーン画像又はQRコード(登録商標))の使用、店舗端末又は販売時点情報管理端末への割引コードの口頭での提供又は手動入力、あるいはプロモーションが表示された物理的場所での商品の購入によって行われてもよい。図5の例は、例示的であることを意味し、網羅的又は限定的であることを意味しない。本発明の1つ以上の実施形態は、テストプロモーションを自動的に伝達/電子メール送信/郵送/実施するソフトウェアを使用して、セグメント化された部分母集団内の個人にテストプロモーションを自動的に伝達する。このようにして、部分母集団テストプロモーションを自動的に実施することができ、これにより、製造業者及び小売店は、低コスト/少ない遅延で多数のテストプロモーションを生成及び実施することが可能となる。
図6は、一実施形態による様々な例示的なプロモーション有意応答を示す。上述のように、テストオファーの商品との引き換えは、プロモーションへの関心を示す強力な指標の1つである。しかしながら、プロモーションの受信に応答したその他の消費者アクションもまた、関心/無関心のレベルを明らかにすることができ、どのテストプロモーション変数が所望の応答を引き出す可能性が高いか又は低いかを確認するために分析エンジンによって使用され得る。図6に示す例は、商品との引き換え(高い関心)、プロモーションオファーの削除(低い関心)、電子クーポンフォルダへの保存(中程度から高い関心)、クリックしてさらに読むこと(中程度の関心)、自分のサイト又は他人のサイト又はソーシャルメディアサイトへの転送(中程度から高い関心)、店舗内で商品を見るために立ち止まること(中程度の関心)、及び物理的店舗内で商品を手に取るが最終的に商品を購入しないこと(高い関心)を含む。上述のように、様々な消費者の反応に重みを与えることで、分析エンジンがスコアを割り当て、フォローアップテストプロモーションの策定及び/又は一般向けプロモーションの策定に使用するためのユーザ関心データを提供することを可能にしてもよい。例えば、低い関心には-0.75~-0.25のスコアが与えられ、中程度の関心には0.1~0.5のスコアの重みが与えられ、高い関心には0.5~0.8のスコアが与えられ、製品の購入には1のスコアが与えられてもよい。図6の例は、例示的であることを意味し、網羅的又は限定的であることを意味しない。
図7は、本発明の一実施形態による、典型的なテストプロモーションの様々な態様に影響を及ぼす様々な例示的なテストプロモーション変数を示す。図7に示すように、例示的なテストプロモーション変数は、価格、割引アクション(例えば、10%の割引、1ドルの割引、2個買うと1個無料のオファーなど)、アートワーク(例えば、関心を引くためにテストプロモーションで使用される画像)、ブランド(例えば、ブランドXのポテトチップス対ブランドYのポテトチップス)、価格層(例えば、プレミアム価格、標準小売価格、セール価格)、サイズ(例えば、32オンス、16オンス、8オンス)、パッケージ(例えば、単一、6パック、12パック、紙、缶など)、チャネル(例えば、電子メール対紙クーポン対ロイヤルティアカウントにおける通知)を含む。図7の例は、例示的であることを意味し、網羅的又は限定的であることを意味しない。上述のように、本発明の1つ以上の実施形態は、テストプロモーション変数の1つ以上をランダムに、又は他のテストプロモーションの分析もしくは一般向けプロモーションの分析からのフィードバックに基づいて変化させることにより、自動化されたテストプロモーション生成ソフトウェアを使用してテストプロモーションを自動的に生成することを含む。
図8は、本発明の一実施形態による、前向きプロモーション最適化システム800の一般的なハードウェア/ネットワーク図を示す。一般に、説明した様々な機能は、1つ以上のサーバ(実際のサーバ及び/又は仮想サーバを含む)に実装することができるソフトウェアモジュールとして実装することができる。図8には、テストプロモーション変数に従ってテストプロモーションを生成するためのテストプロモーション生成モジュール802が示されている。セグメント化基準に従ってセグメント化された部分母集団を生成するための集団セグメント化モジュール804も示されている。複数のテストプロモーションを複数のセグメント化された部分母集団に対して実施するためのテストプロモーション実施モジュール806も示されている。前述のようにテストプロモーションに対する応答を分析するための分析モジュール808も示されている。テストプロモーションからのデータの分析結果を使用して一般向けプロモーションを生成するための一般向けプロモーション生成モジュール810も示されている。応答を受信するためのソフトウェア/ハードウェアモジュールを表すモジュール812も示されている。モジュール812は、例えば、ユーザ応答を受信することのできる店舗内の販売時点情報管理端末、オンラインショッピングウェブサイト上のショッピングカート、スマートフォン上のアプリ、コンピュータ上に表示されたウェブページ、ソーシャルメディアニュースフィードなどを表してもよい。
モジュール802~812のうちの1つ以上が、上述のように、1つ以上のサーバ上に実装されてもよい。ユーザデータ及び/又はテストプロモーション及び/又は一般向けプロモーションデータ及び/又は応答データのためのデータストアを表すデータベース814が示されている。データベース814は、単一のデータベースによって実装されても、又は複数のデータベースによって実装されてもよい。サーバ及びデータベースは、ローカルエリアネットワーク、イントラネット、インターネット、又はそれらの任意の組み合わせ(参照番号830で示す)を使用して互いに結合することができる。
テストプロモーション実施及び/又はユーザ応答の取得のためのユーザ対話が、1つ以上のユーザ対話デバイスを介して行われてもよい。そのようなユーザ対話デバイスの例は、有線ラップトップ840、有線コンピュータ844、無線ラップトップ846、無線スマートフォン又はタブレット848である。テストプロモーションはまた、郵便物852又は印刷チラシ854を介してテストプロモーションをユーザに伝達する印刷/郵送モジュール850を介して実施されてもよい。図8の例示的な構成要素は単なる説明のためのものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。生成された一般向けプロモーションは、本明細書で説明されるユーザ対話デバイス/方法の一部又はすべてを使用して一般の人々に伝達することができる。
当業者に理解され得るように、一般向けプロモーションのための最適な結果をもたらす推奨セットを提供することは、テストプロモーション最適化におけるより重要なタスクの1つである。
1つ以上の実施形態では、自動化されたプロモーションテストのための適応実験及び最適化プロセスが提供される。テストは、一般向けプロモーションの目標と一致する所望の応答をもたらす可能性が高い方法でテストプロモーションが生成される場合に、自動化されていると称される。
例えば、ある新作ブランドのポテトチップスの販売収益を最大化することが目標である場合、本発明の実施形態は、人間の介入を必要とせずに、最適かつ適応的にテストプロモーションを計画し、テストプロモーションを繰り返してテストプロモーション変数を最適な方法でテストし、最適な結果をもたらす一連のテストプロモーションを導出できるように学習し、検証し、そのような最適な結果をもたらす一連のテストプロモーションを、新作ブランドのポテトチップスの販売収益を最大化するという目標を達成するための一般向けプロモーションのための推奨として提供する。
「人間の介入を必要とせずに」という用語は、人間の介入が0であることを意味しない。しかしながら、この用語は、自動化されたプロモーションテストのための適応実験及び最適化プロセスが、所望の場合には人間の介入なしに実行され得ることを意味する。しかしながら、本発明の実施形態は、自動化されたプロモーションテストのための適応実験及び最適化プロセスに人間の知能又は経験又はタイミング又は判断を導入するために、自動化されたプロモーションテストプロセスのための適応実験及び最適化プロセスへの人間、特に専門家の任意選択の参加が様々な段階で望まれる場合、そのような参加を排除しない。さらに、この用語は、(テストプロモーションの生成を開始するための「ラン」コマンドの発行、又は取得した推奨を送信するための「送信」コマンドの発行などの)自動化することもできる任意選択の必須でない補助的な人間の活動を除外しない。
II.物理的小売スペース内でのほぼリアルタイムのテスト
これまで、効果的かつ統計的に有効な価格テストは、物理的小売スペース内では制約を受けてきた。消費者は従来、日用品の価格の変化に敏感であり、また、価格表示を更新するという物流上のハードルは、厳密なテストを困難にしている。物理的スペース内の価格を効果的にテストするためには、多数の価格(及び他の変数)を定期的かつ継続的に更新する必要がある。気象に依存する要因、マクロ経済の影響、及び季節性の問題などの外部要因を最小限に抑えるためには、変数の更新の速度及び頻度を高くしなければならない。
店舗内のプロモーション変数の定期的、頻繁かつ継続的な更新の必要性は、それに応じて店舗を物理的に更新する必要性と抵触する。このことには、最低限でも価格表示をほぼ絶えず置き換えることが含まれる。24時間(又はほぼ24時間)営業の何千もの商品を扱う食料品店の場合、この活動は控えめに言っても完了困難であり、ほとんどの小売店にとっては、人員体制レベルにかかわらず完了不可能である可能性が高い。週次サイクルであれば、紙の価格表示の置き換えを行うことが可能であるため、大多数の小売店は現在のところ、紙の価格タグを更新する既存の週次プロセスを実施している。既存の紙タグの価格最適化アプローチは、実行可能であり、電子店舗のラベルと同じ最適化フレームワークに従うが、価格変更のサイクルが週次の変更又は既存の小売店の価格タグ変更サイクルに限定される。電子タグ(Eタグ)を活用することにより、このプロセスをほぼ瞬時に行うことができ、リアルタイムの変数変更が可能となる。このことは、24時間営業の小売スペースにおいてさえ以前は不可能であった効果的なプロモーション又は基準価格テストを可能にすることができる。
図9は、いくつかの実施形態による、電子タグ910を使用してほぼリアルタイムのプロモーションテストを提供する実店舗小売店920A~Dのブロック図900である。Eタグは、製品の価格を表示するのに十分な大きさの単純な低電力「電子ペーパー」ディスプレイを含むことができる。Eタグはまた、ディスプレイを遠隔で更新することを可能にする受信機を含む。通常、小売店内に配置され、店舗内のWi-Fiに結合されたサーバ940が、Eタグに表示される価格を制御するために使用される。データベース980が、小売店内のプロモーションを効果的にテストするために変更されるべきプロモーション変数に関するサーバ情報を提供する。
最も単純なEタグは、単に製品価格を表示するのに十分な大きさの単色ディスプレイを含むことができるが、より高度なEタグは、より動的なディスプレイ特性及び追加のディスプレイ領域を可能にすることができる。これは、プロモーションテストの上記の説明において企図される(例えば、画像、様々なより複雑なプロモーション構造などの)画像及び他のプロモーション変数を可能にする。以下の説明の多くは、主要なプロモーション変数としての価格、及び最小限の情報の表示に限定されるEタグに焦点を当てていることを理解されたい。これは明確化を目的として行われたものであり、限定を意図するものではない。本明細書で説明されるシステム及び方法は、より動的なディスプレイにも同様に適用可能であり、広範囲のプロモーション変数を包含する。Eタグがより容易に採用され、安価に展開できるようになるのに伴い、より広範囲のプロモーション変数のテストが有利になり、本開示によって企図される。Eタグ製造業者の例には、Altierre、Displaydata、Pricer、SES-imagotag及び寺岡精工が含まれるが、これらに限定されない。
例えば、既存のEタグは、先進モデルであっても、一般には所与のサイズのカラー表示に限定される。ホログラフィックディスプレイが実用的になるのに伴い、そのような技術は、Eタグに採用され、プロモーション変数としてテストされ得る。同様に、音声キュー、匂いなどの非視覚的出力を有するEタグも採用され得る。例えば、ポテトチップス売り場で消費者が近くにいる時に、ディスプレイがBBQポテトチップスの匂いを発することができるというようなことが想定され得る。正確な匂い及び強さが、テスト対象の2つの更なるプロモーション変数を構成する可能性がある。
いくつかの実施形態では、ローカルサーバ940がテスト用のプロモーション変数を決定するために必要な処理を実行し、テストの実施を計画することができる。しかしながら、ネットワーク950を介して様々な小売店920A~Dに接続するリモートサーバ960を有すると、通常はより有益であり、リソース効率が高い。ネットワーク950は、プライベート企業ネットワーク又は他のローカルエリアネットワークを含んでもよい。あるいは、ネットワークは、インターネット又はセルラーネットワークなどの広域ネットワーク、あるいはそれらの何らかの組み合わせを含んでもよい。プロモーションテストを実行する集中型サーバ960を有することにより、単一の小売店におけるテストの結果を他の小売店に応用し、より大きなテストスループット及び検証を効果的に可能にすることができる。さらに、分析されるデータの量が多いためにサーバの処理要件が大きくなる可能性があることから、複数の並列処理ユニットを備えるリモートサーバが、処理能力がより制限される可能性のあるローカルサーバよりも、プロモーションテスト計画の生成により好適であってもよい。
最後に、集中型サーバは、様々な小売店920A~D間の活動を調整することができる。例えば、いくつかの小売店920B~Dが同じ地域970内に位置している場合がある。チェーン小売業者は従来から既に、地域店舗クラスタを特定している。これらの店舗は、通常、同じように扱われ、共通の広告、共通の価格、及び多くの場合共同管理を採用している。これにより、ユーザがどの店舗をひいきとするかにかかわらず、より一貫したユーザ体験が可能になる。本システムは同様に、地域店舗クラスタ内での共通のテストを可能にしてもよい。代替的な実施形態では、特定の変数値を具体的にテストするために、いくつかの変数を地域内でクラスタ化された店舗間で変化させることが望ましくてもよい。特定変数テストは、大まかな変数値が既に決定された後に価格又はプロモーションを微調整する場合に有用であり得る。単一の地域970内の小売店間で限られた方法で変数をテストする能力は、これらの小売店に来店する消費者が同じ顧客セグメントであると推定されるため、特に有用である。単一の地域内の小売店間で変数を変化させても、価格の大部分(95%以上)及び他の変数は店舗間で一貫性を保つことが重要である。店舗間でより大きな不一致があると、小売店間で変数値を比較する能力が限定される可能性がある。
小売店内では、プロモーションをテストするために使用される電子サイネージは、小売店の好みに基づいて均一であっても、又は様々であってもよい。図10は、スーパーマーケットスタイルの小売店内の電子タグ展開のそのような一例の図1000を示す。これは、商品固有タグ1022~1052、大型サイネージディスプレイ1010、中型のエンドキャップスタイルのプロモーション用プラカード1060、レジ又はセルフチェックアウトキオスクの中型から小型のサイネージを含むことができる。
静的電子タグに加えて(又はその代わりに)、モバイル電子ディスプレイをユーザと共に配置することが望ましい場合がある。例えば、図11Aは、電子ディスプレイが、ヘッドアップディスプレイ、モバイルディスプレイモニタ、タブレット型デバイス、プロジェクタ、3Dディスプレイ、さらにはホログラフィックプロジェクタ(まとめてディスプレイと呼ばれる)1120として、又はさらにはゴーグル眼鏡などの装着器具1160としてショッピングカート1110と直接結合することによってユーザ1180を追跡する、考えられる使用例を示す。同様に、図11B及び図11Cでは、ディスプレイ1130及び1140はそれぞれ、ショッピングカート1110上の異なる位置に取り付けられているものとして示されている。
いくつかの実施形態では、デジタルディスプレイは、ショッピングカートに恒久的に固定されてもよい。別の状況では、ディスプレイはドッキング可能であり、ユーザは小売店に入るときにディスプレイをカートに取り付け、店舗を出る前に充電及び安全保管のために取り外すことができる。ディスプレイの取り外しは、精算時にレジ係によって完了されてもよく、場合によってはユーザが担当してもよい。取り外しをユーザに委ねる場合、ディスプレイは、デバイスが小売店から不注意に持ち出される/カートに取り残される可能性を減らすために、盗難防止システムをトリガする無線周波数識別(RFID)チップを組み込むことができる。
そのようなRFIDを使用して、小売店内のユーザを追跡することもできる。このようにして、ユーザが特定の場所にいると小売店が判定すると、近くの製品に関連する価格及びプロモーションが(ローカルサーバから)デバイスに送信され、表示されてもよい。これがWi-Fi信号又は他の無線伝送媒体を介して行われてもよい。このようにして、モバイルデジタルディスプレイは、サーバによって通知された内容を単に表示しているだけなので、処理能力及び記憶能力を軽減することができる。
あるいは、RFID又は他の近接送信機を小売店全体に配置して、モバイルディスプレイが位置認識できるようにしてもよい。ユーザが所有するゴーグル眼鏡又は他のディスプレイの場合、ディスプレイは外部サーバシステムではなくデバイスによって制御されることが望ましい場合がある。デバイスは、店舗内のその知覚された位置に基づいてどのプロモーションを表示すべきかについてデータベースに問い合わせるための実行可能プログラムを必要とする。
静的(非モバイル)電子タグのコンテキストでは、有効であるためにユーザの位置を知る必要はない。しかしながら、ユーザの現在及び過去の位置を知ることによって、プロモーションをある程度個人向けとすることが可能であり得る。したがって、各ショッピングカートにモバイルデジタルディスプレイが取り付けられていない場合であっても、店舗全体のユーザの動きを追跡するために各ショッピングカートがRFIDを含むことが同様に企図される。あるいは、カメラ又は他の光学追跡を利用して、ユーザの動きを監視することができる。最後に、携帯電話のpingを追跡することによって、(店舗全体に配置されたセンサからの振幅及び三角測量を介して)ユーザの位置をかなり高い成功度で追跡することができる。
III.物理的小売店内でのプロモーションテスト
次に、図12は、図9~図11Dに記載されたシステムを使用して、実店舗小売店スペース内でプロモーションを生成及びテストするための例示的な方法のフロー図1200を示す。このプロセスは、(1210で)前述のように通常は小売チェーンによって事前定義される小売店地域クラスタを定義することから始まる。次いで、(1220で)商品の基準価格がこの地域内で最適化される。図13は、最適な基準価格を定義するこのプロセスのより詳細なフロー図を提供する。
プロモーションは、予想されるように、通常、最大限の収益を可能にするように設計されている。全体的な収益性は有利であるが、それは必ずしも製品の最良の長期戦略と一致するとは限らない。例えば、多くの場合、収益性の最大化は、持続不可能な方法でマージンを圧迫する。供給又は需要のわずかな混乱のために壊滅的な損失がもたらされる可能性があり、危機的な操業状態に陥るおそれがある。したがって、ほとんどの小売店は、収益(又は他のメトリック)を最適化するのではなく、所望のマージンに従って製品の基準価格を設定することを望む。基準価格を設定するプロセスのために、小売店は、(1310で)最初にこの目標マージンをシステムに提供しなければならない。そして、システムは、(1320で)現在の価格からの偏差(通常、最大10%までの変動)を設定して、収益性への影響を確認する。固定マージン目標は商品の設定価格に等しいため、価格を変動させすぎると不利であると判断される。しかし、マージン目標を中心に価格を変動させることで、微調整可能な地域的な収益性の最大値を特定することができる。
価格変更は、好ましくは、店が閉まっている夜間に更新される。24時間営業の小売店の場合は、これを短い時間帯に設定することができ、店舗内のすべての価格を同時に更新することができる。場合によっては、価格更新後に、1時間の猶予期間(又は他の許容可能な時間枠)が24時間営業の小売店によって設けられてもよい。この猶予期間内に購入を完了した消費者には、その商品について表示された価格のうち低い方が適用される。例えば、11:59PMにアイスクリームが3.99ドル、冷凍ピザが9.99ドルで提供され、12:01AMにアイスクリーム及びピザの価格がそれぞれ4.99ドル及び9.50ドルに変更された場合、消費者が1:00AMより前に商品を購入すれば、課金される価格はそれぞれ3.99ドル及び9.50ドルになる。そのような利点のために、購買行動をかなり遅い時間に変更する消費者はほとんどいないため、小売店の損失は限定的である。しかしながら、このような猶予期間を採用することによって得られる信用は、ほとんどの小売店にとって有利である。
価格が更新された後に、(1330で)商品の取引データが収集される。これには、経時的な販売数量、ショッピングカート内容の変更などが含まれる。このデータは、設定された期間(数量の多い商品の場合は1日又は2日など)にわたって収集されても、又は取引番号に関連付けられてもよい。例えば、食料品店の靴みがき剤など、一部の商品は数量が非常に少ないと考えられる。通常の状況では、このような製品の数量は週当たり一桁単位で表される。商品自体は、(棚スペースの損失を考慮すると)小売店に在庫の負担をかけるものの、消費者に「ワンストップショップ」を提供することによって、小売店にとって価値があると見なすことができる。そのような商品の場合、数日間(又は数週間)の価格変更は、プロモーション変数の変更に関する統計的に有用な情報を得るには不十分であり得る。したがって、数量が比較的少ない製品の場合、統計的に有意な数の取引(例えば400など)を設定し、この数の取引が満たされた後にのみ価格を変更することがより有利であり得る。さらに、持続期間の長い製品の場合、需要を確認するために、テスト期間を長くする(製品の持続期間に応じたものとする)ことも有利であり得る。例えば、Glade Plug Inカートリッジは、30日間持続することが意図されている。プロモーションが1日間であり、ほとんどの消費者が、最後のカートリッジがまだ持続しているためにその商品を必要としていない場合、そのような短期間のプロモーションテストでは、プロモーションの影響を適切に把握できない可能性がある。
データがすべてレジスタから取得された後に、(1340で)テスト期間の取引数量、マージン、及び収益をベースライン価格と比較することができる。マージンが依然として目標マージンの許容範囲内にあり、かつ数量及び/又は収益の統計的に有意な増加がある場合には、(1350で)ベースラインをテスト価格に調整することができる。次いで、方法は、(1360で)異なる基準価格でテストを継続するか否かを検討する。不成功のテスト期間(分析後に基準価格が同じままである期間)が複数回続いた後にのみ、システムは「最良の」基準価格に達したと確定する。この時点で、基準価格は、(1380で)より幅広い小売店環境セットへと展開され得る。当然ながら、特に根本的なコスト又は競争の状況が変化するのに伴って、継続的なテストが常に行われてもよい。
しかしながら、プロセスがまだ完了していない場合、価格は、比較的小さい程度で再度調整され、最後の「最良の」価格から店舗で再テストされてもよい(1370)。例えば、リンゴの単価が現在1.49ドルであり、価格が1.35ドルに調整されると仮定する。マージンは縮小するが、依然として小売店が許容できると考える範囲内にある。しかし、テスト期間中の数量はあまり変化しないため、全体的な収益は実際には減少する。したがって、基準価格は1.49ドルのままであるが、ここで単価1.65ドルで再テストされる。これも許容可能なマージンであり、数量はわずかに減少する。しかし、収益は統計的に妥当な量(信頼度95%超)だけ高いので、更新後の基準価格は1.65ドルとなる。その後、価格はシステムによって1.69ドルに調整され、分析が繰り返される。ここで、価格弾力性により収益が低下し、数量が減少する。基準価格は1.65ドルのままであり、次いで1.59ドルでテストされる。この例では、これを以前の価格よりも好ましい価格(統計的に有意な収益増加及び依然としてマージン範囲内)にするのに十分な程度に販売が回復している。複数回のそのような反復の後、理想的な基準価格は1.62ドルであることが分かる。この例では、価格変更がこれを上回るか又は下回ると、収益性が低下する。次いで、この基準価格を、小売チェーン内のより幅広い店舗セット、特に同じタイプの消費者にサービスを提供する店舗に周知させてもよい。この商品の全体的な売り上げ及び、基準価格の商品の全体的な収益性が増加を示すかどうかを監視してもよい。増加が検出されない場合、(場合によっては異なるテスト店舗セットでの)更なるテストが必要であってもよい。前述の例は、製品ごとのテストプロセスを示しているが、システムは、同じ売り上げ-マージン目標を同時に有する製品カテゴリ又はグループを最適化していることに留意されたい。カテゴリ内のすべての製品の最適価格ポイントは、製品の自己弾力性及び、そのカテゴリ内の別の製品と比較した1つの製品の需要に影響を及ぼす製品の交差弾力性を含む、そのカテゴリの全体的な目的関数を最大化することによって設定される。例えば、システムが、Sargentoシュレッドチーズの価格を上昇させ得るシュレッドチーズの価格テストを行うと、このカテゴリにおける代替可能性として、買い物客がKraftシュレッドチーズをより多く購入することが予測される。結果として、交差弾力性効果が考慮され、SargentoとKraftの両方の価格がテストされ、両方のブランドの最適値が決定され、その最適値もテストされて予測が検証される。すべての価格変更は、この場合には一定レベルのマージンを維持しながらシュレッドチーズカテゴリの数量を増加させることになる目的関数によって導出される。
図12に戻ると、基準価格が最適化された後に、本方法は、(1230で)理想的なプロモーション条件への最適化を行うことができる。図14は、そのようなプロセスのフロー図を示す。前述の手順及び方法の多くを、店内プロモーションテストにも同様に採用することができる。利用可能な場合には、様々な種類のプロモーション(例えば、パーセントオフ、1個買うと1個無料、値下げなど)を採用することができる。電子タグを利用できる場合には、様々な画像、配色、音、匂い、及び映像の影響をテストすることができる。ここでも、(1410で)任意のプロモーション変数の変更は、通常、店舗が閉まっている間、又は24時間営業の小売店の場合には交通量の最も少ない時間帯に更新される。しかしながら、基準価格の最適化とは異なり、プロモーション変数の変更は、必ずしも特定のマージン要件に従うものではなく、また特定のパーセンテージの変更に限定されるものではない。
基準価格の最適化と同様に、(1420で)この変更のためのデータは、統計的に妥当な期間(設定された時間又は取引回数のいずれか)にわたって収集される。(1430で)プロモーション対象の商品の収益レベルが計算され、(1440で)プロセスが別の変数について繰り返される。場合によっては、商品が一定の割合の時間だけプロモーションされること、及び/又はプロモーションの間に「クールダウン」期間があることを小売店が要求することがある。そのような制約は、後続のプロモーションの間に考慮される。
ここでも、(1450で)新たなプロモーションの収益が計算され、(1460で)更なるプロモーションが望ましい否かが判定される。多くの商品について、プロモーション変数のテストスペースを完全に調査するためには、数十又は数百のプロモーション変数が望ましい。プロモーション条件の「最良の」セットを決定するために、「勝因」プロモーション変数値を複数のプロモーション間で共通に収集及び採用してもよい。プロモーションスペースのほとんどを調査し尽くした後に初めて、「最良」のプロモーション値を完全に特定することができる。電子タグサイネージを使用することで、リアルタイムでは法外な費用がかかり、(人員体制レベルにかかわらず)完了不可能な、そのような活動が可能となる。
(1470で)収益性を最大化するこれらの変数値がすべて特定されると、(1480で)これらの変数値は、地域内のすべての小売店、さらにはチェーン内のすべての小売店を対象とした一般向けプロモーションのための他の勝因変数値と組み合わされる。図12に戻ると、好ましいプロモーション変数値がすべて特定された後に、(1240で)最適なセルスルー価格を決定することによってプロセスを継続することができる。
図15は、実店舗環境における最適なセルスルー価格を決定するためのこのプロセスのより詳細なフロー図を示す。製品のセルスルー活動が予想されない限り、このプロセスは、セルスルー事象が必要になるまで省略又は延期され得ることに留意されたい。この理由は、典型的には漸増的かつ大幅な割引を含むセルスルーポリシーは、数量目標を達成し得るものの、通常は収益性などの他のメトリクスでは不十分であるためである。供給過剰が存在する場合、更なる製品のスペースを確保するために在庫を整理する必要がある場合、又は製品の期限切れの可能性がある場合には、そのようなセルスルー活動が望まれる可能性がある。しかし、日常的には、耐久性のある通年商品にとってセルスルー活動は必ずしも望ましいとは限らない。
しかしながら、セルスルー活動が予想される場合には、特定の製品がプロモーション変数にどのように応答してセルスルー目標を満たすかを明らかにするために、テストを実施することが有益であり得る。セルスルー活動の根拠は、当然のことながら、小売店が処分したい製品の数量、及び前述の目標を達成するための時間枠に関する情報である。これらは、(1510で)小売店から、(1520で)セルスルー活動に更なる制限を課すビジネスルールと共に受信される。これらの制限は、価格又はマージンの下限、価格変更のパーセント値又は通貨値の限度、価格変更の頻度の制限などを含むことができる。図示されていないが、セルスルー活動を補助するために、プロモーション最適化から得られる情報を活用してもよい。例えば、(電子タグがカラー対応である場合に)特定の表示色がより大きな売り上げレベルをもたらすことをプロモーションテストが示した場合、この変数値をセルスルー活動に組み込んでもよい。さらに、既にテストされたプロモーション変数は、様々な価格ポイント(及び他のプロモーション変数)に関連した数量増加の少なくともベースラインとなる指針を提供する。理想的な状況では、セルスルー目標は、最適化されたプロモーション変数と同様の変数値を使用して達成することができる。そのような状況では、セルスルー数量目標を達成しながら、収益を最大化(又はほぼ最大化)させることができる。しかしながら、現実的には、多くの場合、セルスルー数量は、プロモーション最適化のための最適化された値又はこれに近い値であるプロモーション変数値を使用して達成可能な数量よりも多い。
セルスルーテストは、(1530で)漸増的により大幅な商品価格の割引を行い、(1540で)商品の売り上げ情報を収集することによって進行する。(1550で)このデータを使用して、商品の完全な価格弾力性曲線を生成することができる。これを、セルスルー事象の売り上げを推定及び計画するために将来使用することができる。例えば、価格弾力性曲線がグラフ1において以下の通りであると仮定する。
グラフ1
1日当たりユニット
この例示的なグラフでは、製品の価格がx軸に示され、販売数量がy軸に示されている。この製品の場合、小売店の商品当たりのコストは約1ドルであり、収益曲線は、以下のグラフ2に示す通りとなる。
グラフ2
1日当たり収益
グラフ2でも、商品価格がx軸上に示されている。1日当たりの収益は、商品当たりの収益に数量を乗算したものであり、y軸に示されている。この例では、(400%のベースラインマージンが望まれるため)ベースライン価格が5.00ドルで最適化されており、プロモーション最適化価格が3.00ドルである(収益が最大化される)と仮定する。この例では、簡略化のために更なるプロモーション変数は無視され、当然ながら、更なる変数は現実世界の状況に合わせて最適化され得る。
小売店が、1週間以内に合計500ユニットを販売する必要があることを示す場合、システムは、全体的な収益を最大化しながらこの目標を達成する、この期間にわたる価格スケジュールを設計することができる。このスケジューリングは、収益の式を生成し、セルスルー期間にわたる様々な価格について曲線の下側の面積を測定する。この例では、(小売店のビジネスルールによって指示されるように)価格を変更することができるのが2日ごとのみであると仮定する。これは、セルスルー期間にわたって最大4つの異なる価格が存在することを意味する。プロセスは、最初の5日間は価格を3ドルに設定し、その後の最後の2日間は価格を2ドルに設定するという結論を下す。この結果、7日間で500ユニットのセルスルーとなり、このプロモーション期間中に760ドルで収益が最大化される。
この例示的な価格弾力性曲線及び対応する収益曲線は、例示の目的で非常に単純化されていることが容易に理解されるはずである。実際の弾力性曲線は、しばしばより複雑かつ微妙であり、販売される製品の数量に関連する様々なコスト、保管コスト及び在庫コスト、小売スペースの損失、在庫コストなどに基づいて、収益性がさらに混乱する。このように、実際のセルスルースケジュールははるかに複雑になる傾向があり、商品の実際の売り上げを予想されるセルスルー数量と比較することで、数多くの価格変更がセルスルー期間を通して定期的に更新され得る。
図12に戻ると、すべての変数値が様々な使用例(基準価格、一般的な最適化及びセルスルー)について最適化された後の最後のステップで、(1260で)価格設定ポリシーがより大きな小売施設セットに展開される。このことが、これらの価格及びプロモーションの調査結果を、類似している(過去の取引傾向が類似している)他の小売店に展開することのみを含んでもよく、又はより広いセグメントの実店舗小売店に展開されてもよい。2つの店舗がどの程度類似しているかを判定する際に、システムが利用可能ないくつかの選択肢がある。第1は、小売店の取引履歴を比較し、クラスタリングアルゴリズム(最小二乗平均や距離アルゴリズムなど)を使用して、過去の売り上げパターンが類似した小売店を判定することである。「似ている」店舗と「異なる」店舗との間の類似の度合いは、小売店によって設定された調整可能な閾値であってもよい。あるいは、小売店は、すべての店舗が所定数のグループにクラスタリングされ、類似度の高い店舗がそれに応じてクラスタリングされることを示すことができる。
あるいは、クラスタリングは、様々なプロモーション変数に対する反応に基づいてもよい。例えば、2つの店舗は、過去の取引記録は大きく異なるが、商品の特定のプロモーション変数の変更に基づく数量増加が類似している場合がある。これらの店舗の消費者のベースラインの好みは大きく異なるが、消費者の行動がプロモーション活動に応答してどのように変化するかが類似している場合がある。したがって、これらの店舗は、価格/プロモーション活動に対する反応の観点から、過去の取引がより類似している店舗間よりも類似性が高い場合がある。ここでも、当技術分野で既に知られているクラスタリングアルゴリズムを使用して、どの店舗間でプロモーション変数値の変更に対する反応が類似しているのかを判定することができる。
店舗の反応を使用することが、「類似性」によって店舗の位置をクラスタリングする好ましい方法であることは明白であるが、これには、変更が特定のプロモーション変数に及ぼす影響に関して店舗ごとに収集された実質的なデータが必要である。多くの場合、そのようなデータは単に利用不可能であるか又は不完全であり、これらの状況では、代わりに過去の取引に依拠することができる。
上記のプロセスは線形として示されているが、適用に際しては、これらのステップは任意の順序で行うことができる。例えば、小売店は、プロモーションの最適化を徹底的にテストし、次いでこれらを様々な他の店舗に迅速に展開することを望む場合がある。そのような小売店は、消費者ベースが特定の「通常の」価格に使用されるため、基準価格を変更することを気にしなくてもよい。さらに、展開後であっても、任意の変数の最適化中に行われた決定は、日常的かつ継続的に再検査、再テスト及び検証される。これにより、テストにおけるあらゆるエラーが確実に修正され、また消費者が静的ではないという事実、すなわち、消費者の嗜好、購買行動及び反応が時間とともに進展するという事実が説明される。
詳細に説明した上述の多店舗テストに加えて、実店舗小売店内での電子タグの使用により、非電子タグではこれまで不可能であった更なる機能を利用できるようになる。例えば、消費者が小売スペースを精査する際に、消費者ごとのディスプレイ及びプロモーションを個人向けとすることが可能となり得る。図16は、実店舗環境におけるそのような個人向けプロモーションのための例示的な方法のフロー図1600を示す。このプロセスは、(1610で)小売スペース内のユーザ/消費者を追跡することに基づく。前述のように、そのような追跡は、小売スペース全体にわたって信号を検知するショッピングカートによって、又はより一般的には、小売スペース内のセンサのアレイを介して行うことができる。これらのセンサは、ショッピングカート、又は事実上すべての消費者によって一般的に携帯されるデバイス(例えば、携帯電話)から発せられる信号(例えば、RFID、Bluetooth、ワイヤレスISMバンド無線信号など)を追跡することができる。あるいは、画像認識又は他のバイオメトリックデータを利用して、小売スペース全体にわたって消費者を追跡してもよい。
位置データを、ユーザ、店舗内の行動などについての既知のデータと組み合わせて、(1620で)ユーザが店舗内を移動するのに伴って個人向けプロモーションをユーザに提示してもよい。図17は、(1710で)買い物客に関する既知のデータが最初に収集される、このサブプロセスのより詳細な図を提供する。場合によっては、消費者/ユーザは白紙状態であり、この個人に関する既知の情報はない。他の場合には、ユーザは、自身の電話機にロードされたロイヤルティアプリケーション、又は個人を識別するための他の機構を用いて、より大規模な小売店インフラストラクチャに接続することができる。そのようなアプリケーションは、ユーザの識別情報を小売店に入店時にping送信するようにプログラムすることができる。ユーザは、結果として実現される金銭的な節約と、よりパーソナライズされたショッピング体験のために、そのようなサービスを選択する可能性が高い。
ユーザの識別情報を、以前の購入、小売店のロイヤルティアプリケーション上の選択、及び他の公的に利用可能な情報と照合して、ユーザが通常はどのような製品を購入しているのかを調べることができる。そのユーザで特に有効であったプロモーション変数値を特定してもよい。
(1720で)ユーザの店舗内の移動を利用して、ユーザが特定の商品に興味を持っているかどうかを追跡してもよい。例えば、ユーザがシリアルの通路に入り、特定の場所で一瞬立ち止まった場合、ユーザは、限られた数の商品のうちの1つを見ているか、又はこれを棚から取り出していると仮定してもよい。次いで、(1730で)ユーザの既知の属性及び移動データを組み合わせて、(1740で)この特定のユーザのための可能な限り最良の個人向けプロモーションを生成することができる。例えば、ユーザが同じ買い物で牛乳とシリアルとを購入することが知られており、かつたまに牛乳と高マージンのクッキーとを購入する場合、システムは、ユーザがシリアルの近くで停止した後に、やがては牛乳の通路に行くであろうとリアルタイムで判定することができる。この通路内にいる間に、電子タグは、ユーザの好みのクッキーブランドを牛乳と共に購入した場合の割引に関する条件をユーザに提示することができる。ユーザは、小売店への入店時にはクッキーを購入することを考えていなかった可能性が高いが、この電子タグ表示に基づくより高いマージンの商品で、店舗内での全体的な支出を増やすように促され得る。
図16に戻ると、(1630で)これらの個人向けプロモーションの有効性が、販売時点情報管理によって追跡されてもよい。このデータは、利用可能な場合、ユーザのアカウント/プロファイルに追加されてもよい。ユーザがそのような永続的なアイデンティティを持たない場合にも、より効果的なプロモーションが、小売スペース内で同様の動きをする買い物客用に記憶され、再利用されてもよい。このようにして、より効果的なプロモーションのみが所与のユーザに表示されるように、(1640で)個人向けプロモーションを時間の経過に伴って改良することができる。例えば、全体として、牛乳の通路でクッキーを割引することは特に効果的ではないが、ユーザがホットドッグ及びハンバーガーパティの前にいるときにバンズの特売を表示することは効果的であり、バンズ及び肉製品の両方の販売を増加させると判断することができる。この有効性追跡は、個人へのプロモーションをパーソナライズできることによって、さらに強力となり得る。例えば、あるユーザが1個買うと1個無料の特売の影響を極端に受けやすいと仮定する。このようなプロモーションが他の消費者よりも頻繁にこのユーザに表示されて、個々の消費者レベルでの販売を増加させてもよい。
IV.物理的小売店内での基準価格の最適化
上記で開示されたプロモーションテスト方法、及び実店舗小売店内の特定のプロモーション最適化に加えて、本開示はさらに、小売店内の製品の基準価格の最適化に焦点を当てる。前述のように、小売店における商品又はサービスの「通常の」価格は、通常、製造業者の推奨(MSRP)、競合企業と比較した価格設定ポリシー、又は小売店の何らかの種類の内部メトリック(例えば、特定のマージン目標又は数量目標)に基づいて決定される。これらの基準価格は、通常、特定の製品が特定の基準価格を有するという消費者の期待、価格表示及び販売時点情報管理システムの更新のコスト及び困難さ、旧来の商慣行への依存、及び基準価格を更新しようとすることの一般的には効果のない性質のために、非常に静的である。ほとんどの小売店にとって、従来の基準価格設定方法は「十分良好」であり、これらの基準価格を改良するためのコスト及び労力は、予想される最小の利益に対して大きすぎると認識され得る。
しかしながら、オンライン小売店が標準となるにつれて、物理的小売スペース内の基準価格への取り組みに新たに関心が集まっている。第一に、小売分野は、オンラインショッピングが盛んになっているため、これまで以上に競争が激化している。このような競争の激しい市場では、価格設定のわずかな改善でさえも価値がある。さらに、オンライン小売店は、基準価格で日常的にテストを行っており、(物理的価格表示とは異なり)ウェブページを更新するためのコストはほとんどなく、これらの企業はより動的でより革新的である傾向があり、そのため価格変更への抵抗が少ない。その結果、消費者は、変動する基準価格の概念に対してよりオープンになっている。
しかしながら、物理的小売店は、オンライン小売店が対処する必要がないであろう一連の弊害に依然として悩まされている。物理的小売スペースで価格テストを実行するためのより大きなコストが依然として存在する。さらに、オンライン小売店は、個々の消費者及びプラットフォーム全体にわたって価格モデルをテストすることができ、最新のサンプリング及びテストモデルを使用することができる。これにより、そのようなテストの結果に影響を及ぼす無関係な変数のリスクのすべてではないにしても多くが取り除かれる。対照的に、物理的小売店は、依然として、販売結果に影響を及ぼすおそれのあるより多くの無関係な変数に対処しなければならない。例えば、店舗の消費者はすべて同じような地域に所在しているため、地域のイベント、天候、交通などがテストに影響を及ぼす可能性がある。オンライン小売店は、無数の方法でウェブサイトを構成することができるが、物理的小売店は、基準価格テストの精度に影響を及ぼし得る特定の建物、人員体制レベル及びその他の要因に束縛される。このように、物理的小売店での基準価格テストは、よりコストがかかるだけでなく、結果が正確ではないことが多いために、ほとんどの物理的小売店では基準価格テストはあまり行われていない。
本開示のシステム及び方法は、テストデータの忠実性を保証し、小売チェーン内の多くの小売店にわたるテスト展開を強化し、外部要因が基準価格テスト結果に過度に影響を与える可能性を最小限に抑えるための高度な分析によって、これらの懸念に対処する。価格は漸増的にテストされ、継続的な検証が行われる間に最適化が採用される。したがって、本開示のテストの結果は、基準価格最適化技術の従来の方法よりもはるかに正確である。テスト価格の漸増的な変化(及びオンライン小売店によって課される順化)は、そのようなテストに対する消費者の嫌悪感を最小限に抑える。最後に、効率的なテスト設計及び最適化された結果の早期採用により、小売店のコストが大幅に削減される。事実、以前に開示された電子サイネージと組み合わせた場合には、コストはテスト開始時でさえ無視できる可能性があり、テストが完了する前(グローバルな採用前)であっても正味の利益をもたらす。これにより、物理的小売店がこれまで不可能であった方法で市場でより効果的に競争することが可能となる。
図18は、いくつかの実施形態による、基準価格最適化のためのシステム1800を示すブロック図である。この例では、ブロック図データ1810が分析のために使用される。このデータ1810は、典型的には、過去の取引情報(t-log)の集合である。これらの取引データセットは、小売チェーン内の個々の店舗別、かつ日別に集計することができる。いくつかの高度な実施形態では、t-logデータは、購買習慣のより詳細な分析を提供するために、より細分化されたレベルで、例えば時間単位で集計することも可能である。しかしながら、一般に物理的小売店は、店舗内の価格を1日に複数回変更することで店舗内の顧客が混乱する可能性があるために、(そのような機能が電子タグを使用して利用可能となり得るとしても)そのような変更を望まないであろう。このように、より細分化された集計は、価格が行動に及ぼす影響に対する興味深い洞察を提供することができるが、そのような分析の程度は、そのような詳細な分析に基づいて行動を起こすことが実際的ではないであろうことから、場合によっては学術的なものでしかない。
小売店は、電子タグ及び自動化された価格展開ソフトウェアを備えている場合であっても、価格変更を一貫して忠実に行うわけではないことが知られている。これは、価格変更の決定が企業本部ではなく第三者によって行われる場合に特に顕著である。このことは、本開示の価格テスト及び基準価格最適化のためのシステム及び方法が、自社の価格ソリューションとして小売店によって採用され得るか、あるいは小売店の収益を最大化するためにコンサルタント会社によって提供され得るという点で、特に関連している。ほとんどの小売店はデータ分析会社ではなく、従ってこの種のテストを社内で展開するためのインフラストラクチャ、ITの専門知識及びノウハウを有していない。したがって、ほとんどの小売店にとっては、第三者によってこのプロセスを実行させることがより効率的かつ経済的であり得る。しかしながら、実施すべき価格について第三者が店舗に指示を与える場合に、店長又は他の管理職の従業員が、価格変更、又は価格変更の開始日及び終了日を遵守しない場合がある。これは、t-logデータを破損させる可能性があり、最適化の精度を保証するために、モデリングプロセスにおいて識別及び補正されるべきである。価格監査部1820が、価格テストのための展開計画と取引ログに収集された実際のデータとの間の比較を店舗別及び日別に行うことができる。
価格監査部1820によるデータ検証後、一連の調整部1830が、外部変数の影響を低減するようにデータを修正し、データを正規化することができる。店舗別及び日別調整部1833が、データを日別及び店舗別に変更してもよい。例えば、多くの場所では、一般に平日よりも週末の方が販売数量が大きく増加する。日別調整部は、そのような日別の違いを考慮するために、t-logデータをグローバルに修正することができる。さらに、特定の日は、特定の商品又は商品クラスをより大きく増加させる傾向がある。例えば、卵がイースター前、焼き物が夏の土曜日、特に7月4日の前に高値で販売される場合がある。
日別調整は、年の各日を数値的にコード化し、その日に適用される関連する調整セットを有することができる。各日に関連付けられた別個の調整セットを適用することにより、季節性などの影響が考慮される。さらに、チャヌカや春節など、毎年異なる日に発生する既知のイベントも同様に考慮することができ、これらのイベントの調整を正しい数値日に適用することができる。
システムはまた、所与の日の傾向に合わせて数量を調整することに加えて、販売数量の変動に相関させることの可能な外部データフィードを利用してもよく、これらを、t-logデータを適宜調整するために使用してもよい。そのような外部情報の分かりやすい一例に、気象フィードが含まれ得る。例えば、非常に暑い時期には、冷凍菓子の数量が異常なほどに増加し、コーヒーのような熱い飲料は売り上げが落ち込む場合がある。考慮され得る他の要因には、大規模なスポーツイベント又は娯楽イベント(例えば、スーパーボウル、W杯、大規模なコンサートなど)、選挙などの政治的イベント、社会的混乱、自然災害、都市部の異常な交通渋滞、マクロ経済的要因(例えば、消費者心理指数、雇用率、インフレーション率など)、大規模な国内又は世界的な出来事(例えば、戦争、テロ攻撃、貿易摩擦など)、及び競合小売店における価格変更が含まれる。これらの一連の考えられ得る外部フィード及びそれに応じた調整は網羅的ではなく、より細分化された過去のデータを収集することができるため、更なる外部フィード及び調整を組み込む価値が高まる可能性がある。
価格とは全く無関係な数量の変動を考慮したこのような調整を、店舗別及び日別調整部によって適用してもよい。同様に、各店舗が様々な顧客セグメントに対応している場合があり、このことが販売される製品の数量に影響を及ぼす可能性がある。特定の店舗が他の店舗よりも多くの製品を常に販売していることがt-logデータから分かる場合、その店舗が元来備えている販売数量の多さの利点の分だけ価格の影響を調整する必要がある。
日別及び店舗別の調整(及び必要に応じて外部要因別の調整)が適用された後に、t-logデータを店舗レベル属性ごとに正規化してもよい。例えば、店舗別カテゴリ売り上げは、店舗のカテゴリ別の売り上げの割合、店舗の平均ショッピングカートサイズ、店舗総取引高などの関数であり得る。これらの実績店舗属性を、係数調整として、あるいはGLM法又はOLS法を用いてこれらの属性に依存するモデル化された値ごとに売り上げを正規化することによって、カテゴリ売り上げに直接適用してもよい。最後に、プロモーション調整方法が、プロモーション調整部1835によって使用されてもよい。これらのプロモーション調整方法は、例えば、回帰法又は相対的ペアワイズ法を含み得る。カテゴリ内のプロモーション活動を、消費者の購買嗜好から製品がどのように相互作用するかを考慮して説明することが重要である。プロモーション対象ではない製品群の価格弾力性の測定値が、プロモーションに関連する時間、店舗、及び特定の製品ライングループを考慮し、例えば、プロモーション効果も明らかにしながらそのような弾力性係数を抽出しようとする回帰ベースのモデルでプロモーション要因又は変数が検討されるようにすることによって推定される。別のアプローチは、カテゴリ内のプロモーション対象の製品群に対するプロモーション活動が、プロモーション対象ではない製品ライングループのテスト価格ポイントが異なる店舗間で同じである場合にのみ、これらの弾力性係数を推定することを目的とする。これらの特定の種類の店舗を二つ一組で比較することにより、プロモーション対象ではないテスト対象の製品ライングループでも同様に交差弾力的なプロモーション効果を上げることができる。
すべての調整が適用された後に、増分計算部1840が、価格変更の大きさ及び統計的差異の程度によって決定された対照価格、並びに過去のテストされた価格から、販売価格の継続的な価格計算を行うことができる。例えば、大きさの変更が10%の変更に制限されてもよく、またシステムは、互いの差が3セント未満の異なる価格間には統計的に測定可能な差異がないと規定してもよい。対照価格が1.99ドルである場合、最初のテスト価格は1.79ドル及び2.19ドル(10%の変更制限内)であり得る。数量及びマージンは、1.79ドルで対照価格に対してより大きな収益をもたらすと判断され得る。次の反復では、変更率の制限、及び1.99ドルが既にテストされているという事実により、テスト価格は1.65ドル及び1.89ドルとなり得る。このサイクルでは、収益性(及び価格構造の成功を判断するために使用される他のメトリック)が1.89ドルのレベルで改善されると判断することができる。次の反復では、価格は1.85ドル及び1.95ドルに設定され得る。このサイクルの後、1.85ドルが好ましい価格であると決定され、いかなる価格変更も以前にテストされた価格との統計的な差異がない3セントの値の範囲内であるため、(定期的な検証以外の)さらなるテストは必要とされなくてもよい。
モデラ1850は、調整されたt-logデータを消費して、小売店内の様々な製品の推定値間の弾力性を計算する。モデラ1850は、調整されたデータに加えて、ルールエンジン1870からの制約を消費することができ、これについては以下でより詳細に説明する。弾力性計算は当技術分野で公知であり、弾力性のための任意の適切な技術又は計算を使用することができる。さらに、モデラは目的関数を計算することができる。いくつかの実施形態では、製品の自己弾力性及び製品間弾力性を推定するために、一般的な線形モデルを構築することができる。擬似的な弾力性効果が除外されてもよく、また、単純な集計技術によって個々に推定された弾力性の数を減らすことによって、統計的効果を評価するための統計的有意性レベルも調整すること(例えば、ボンフェローニ調整など)によって、及び最後にサンプリング技術を用いてモデル及びそれらの弾力性推定値を交差検証することによって、誤差への過剰適合が回避されてもよい。目的モデルは、様々なソルバによって容易に消費されるように構築することができる。
モデラ1850からの出力は、制約エンジン1870からの制約及び弾力性推定値の下で、目的関数を解くためにオプティマイザ(最適化装置)1860によって利用され得る。カテゴリ目的関数を、以下の関数の一般化された最大化について解くことができる:
Δx
式中、eは価格弾力性の行列であり、Tは弾力性行列の転置であり、Δxは所与のカテゴリ内の製品ライングループの価格変更(又はデルタ)のベクトルであり、xは価格であり、pは製品ライングループ番号である。価格変更を乗算した弾力性の多次元表現は、数量(又は売り上げ)の変化をもたらす。この関数の一般的な最大化は、以下を条件とする:
Ax≧mかつx≦c
式中、Aは、製品ライングループ価格xをカテゴリマネージャによって設定された累積ベクトルマージンm以上に制約するマージンパーセンテージの行列であり、cは、製品ライングループ価格がそれ未満に留まらなければならない価格制約のベクトルである。価格制約の定義又は規則は、単純な価格閾値よりも複雑であり得るが、他の製品ライングループ間の価格関係(すなわち、x-0.5x≦0又はx≦0.5x)も包含する。この一般的な最大化に使用され得る方法は、線形プログラミングソルバ(Simplex及びInterior Point)、逐次最小二乗プログラミング、分析的解決のための勾配上昇、一般化線形モデルソルバ(ガウス-ニュートン法など)、及び推奨を伴う一般化線形モデルを含むことができる。
上記の方法を使用して最適価格を解明した後に、テスト価格ポイントの最近傍を、最大目標値などのアルゴリズム方法を使用して選択してもよい。次いで、3つのテスト価格ポイントのうちの最良のポイント、最適価格、及び価格変動制約内の新しいテスト価格が推奨される。これらの推奨は、利用可能な物理的小売店内でテスト設計を生成するために、再び制約エンジン1870からの制約に従って、テスト設計部1880によって使用される。制約エンジン1870は、ブランド、包装サイズ、最大許容価格及び最小許容価格、価格の最終桁、価格と別の小売店との間の競合ギャップ、店舗実行ルール、及び店舗間の最大価格変更に関するルールを含むことができる。このルールのリストは単に例示的であることを意図したものであり、小売店の需要又は製造要件に基づいてさらなるルールを採用することができる。これらのルールを、前述のようにモデラ1850及びテスト設計部1880によって消費される制約の標準セットへと変更するために、ルール変換が行われる。
テスト設計部1880は、制約下で複数の製品について同時に複数の価格変更を行う実験的な設計のためのアルゴリズムを使用する。以下に、テスト設計に使用される方法をより詳細に説明する一連の例を示す。しかしながら、一般に、テスト設計は、価格展開のためのランダムな店舗割り当て、交換アルゴリズムを使用したD-最適計画及びボックス-ベーンケン計画を含む。次いで、テスト結果が取引ログに記録され、取引ログは、常に拡張するデータ1810のコーパスの一部になる。
図19A及び図19Bは、いくつかの実施形態による、基準価格最適化のための方法を示すフロー図を示す。図19Aでは、この例示的なプロセス1900は、前述のように、(1910で)日別及び店舗別の取引データの最初の集計と共に示されている。これは、利用可能な場合には長年の過去の価格及び取引データの集計、並びに価格テストの結果を提供するすべての将来の取引の集合を含むことができる。上述のように、小売店は指示通りに価格を展開するのが不得意であることが多いため、割り当てられた価格テストに対する精度についてデータを検証することができる(1920)。次に、(1930で)t-logデータが調整される。この調整プロセスは、図19Bでより詳細に示されており、価格監査部によって特定された破損データが除去される(1931)。価格は、(1933で)日別に、(1935で)店舗別に、及び、上記に詳述した任意の外部要因別に調整されてもよい。(1937で)取引が正規化され、(1939で)プロモーションが回帰法及び相対ペアワイズ法によって調整されてもよい。
図19Aに戻ると、データが調整された後に、(1940で)目的関数を解き、制約に従って既知の製品間の既知の弾力性を使用することによって、テスト価格が漸増的に計算される。(1950で)これらのテスト価格を実験し、結果を収集する。これにより、(1960で)より良好な弾力性モデルを生成することができる。ここでも、(1970で)最適化が解かれ、(1970で)この改良されたテスト価格セットがテストされてもよい。これにより、取引データの反復的なセットを収集し、検証し、調整し、弾力性モデルを更新するために使用することが可能になる。各テスト反復は、製品ごとの最適価格ポイントにより近い価格をテストすることを可能にする。特定された最適価格は、(1990で)進行中の検証の発生を最小限に抑えながら多数の小売店に展開することができる。
価格テストによる基準価格最適化のためのシステム及び方法を詳細に開示したところで、テスト設計及び小売チェーン内の一連の小売店への展開の説明を容易にするための一連の例に注目する。これらの例では、あるクラスの商品、ここではバタースプレッド及びマーガリンスプレッドの基準価格を決定しようとする、66店舗を擁する小売チェーンに着目する。店舗の数及び商品の種類は完全に例示的なものであり、本システム及び方法は、実質的にいかなる数の物理的場所を有するいかなる種類の小売店にも適用可能である。しかしながら、テストの効率及び外部変数の影響を最小限とするために、最小数のテスト店舗が望ましい場合があることに留意されたい。例えば、テスト店舗が10未満である場合には、最適価格の正確な結果を得るために、価格変更及び冗長テストの数を増やす必要があり得る。これは、テストの店舗ごとのコストを増加させる可能性があり、したがって小売チェーンにとってあまり魅力的ではない可能性がある。
例えば、図20は、全体が2000で示される、基準価格最適化テストの例示的な展開の図を示す。この例では、66店舗を均等に3つのグループに分けている。各グループには、バターの各在庫管理単位(SKU)の現在の(過去の)価格(薄い灰色で示す)、より低いテスト価格(中程度の灰色で示す)、及びより高いテスト価格(最も濃い灰色で示す)のいずれかが割り当てられる。この例では、より低いテスト価格は現在の価格よりも10セント低く変更されており、より高い価格は現在の価格よりも10セント高く変更されている。どの店舗グループがより低い、現在の、又はより高い価格を割り当てられるかは、どの店舗が各店舗グループに入れられるのかと同様にランダムであってもよい。この例では、次いで、価格は、店舗グループ間で週ごとにローテーションされる。各店舗からの取引データがこの展開から収集され、図21に示すように弾力性マトリックス2100を生成することを可能にする。この行列では、列及び行の先頭に各製品が列挙されている。したがって、対角線上の共通部分は製品の自己弾力性(薄い灰色)であり、各所与の製品間の交差弾力性は、マトリックスの他の部分(濃い灰色)で表されている。様々な店舗で価格がテストされ、取引が収集されると、これらの製品の対のそれぞれの弾力性の程度を計算することができる。いくつかの実施形態では、店舗内のすべての製品がこの交差弾力性マトリックスに含まれてもよいが、共通点の全くない商品間では交差弾力性の程度が低いことから、これが望ましくなく、特に、そのような大規模な商品グループの場合には交差弾力性の計算にかなり大きな処理要求がかかる場合がある。例えば、所与のブランドのバターの価格は、シリアルの販売にほとんど影響を与えない可能性が高い。これらの商品間の交差弾力性の計算は、基本的に価値がないにもかかわらず、かなりの処理リソースを消費する。したがって、同じカテゴリ内の製品及びいくつかの十分に定着した関連製品(例えば、グラハムクラッカー、大きなマシュマロ及びハーシーチョコレートバー)間でのみ交差弾力性を計算することが望ましいであろう。同様に、テストのコスト及び必要とされる大量のデータ処理は、製品カテゴリ内のすべての製品の分析を不要かつ望ましくないものにする可能性がある。例えば、場合によっては、製品の販売数量の(収益での)上位80%のみが所与のカテゴリでテストされてもよい。これは、小売店に最大の収益をもたらす製品のみに分析を集中させるのに役立つ。前述のように、物理的小売店における価格テスト特有の課題は、テスト活動に過大なコストがかかることである。このテストは、小売店にとって有利となるために可能な限り効率的に行われる必要がある。次いで、ルールベースの価格設定ポリシーを、カテゴリ内の製品の下位20%で採用することができる。テストによって決定された最適な価格ほど良好ではないが、このルールベースの価格は、販売された数量が比較的少ないことを考慮すると、「十分に良好」であり得る。
価格の設定にルール及び制約が適用されてもよく、これらの例では、制約は、最終桁が「9」又は「4」でなければならないことを含んでもよく、上限価格の制限があってもよい。同様に、最適化のために目標が設定されてもよい。一般に、基準価格の目標は、制約を条件とした最大の収益性であるが、他の目標がマージン又は数量の増加目標を含んでもよい。
図22は、基準価格最適化テストの例示的な展開についての売り上げグラフ2200の図を示す。このグラフは、カテゴリグループ価格に対して売り上げ(濃い灰色)及びマージン(薄い灰色)がプロットされている、テスト対象の商品のカテゴリ全体の弾力性曲線である。これら2つのメトリック(マージンと売り上げ)の最大値は一致しておらず、目標の1つを一次目標(ここではマージンの増加)として指定する必要がある。次いで、カテゴリ目標が、一次目標の最大値及び二次目標の最大値の加重平均に基づいて決定される。この例示的な図では、一次目標は非常に重く重み付けされているため、カテゴリ目標はこの曲線の最大値に近い。しかしながら、カテゴリ目標は、重み付けに基づいて2つの曲線最大値の間のどこにでも存在し得る。
現在の価格構造をグラフ上にプロットすることもでき、現在の価格構造と目標との間の差が、このカテゴリの製品の最適化機会である。これらの曲線は、価格の徹底的なテストに基づく正確な弾力性測定に基づく。
最初のテストセット後に、プロセスは最適な価格構造へと集中し始めることができる。この段階で、店舗グループは4つの店舗グループへと組み替えられる。図23は、全体が2300で示される、基準価格最適化テストの例示的な改良の図を示す。ここでは、3つのテストスコアよりもサイズが小さい対照店舗グループが定義されている。これらのグループのいずれかへの店舗割り当ては、ランダム化によって行われる。対照店舗グループは、元の「対照」価格(最も薄い灰色)に維持される。残りの店舗には、最適価格(やや薄い灰色)、最適価格より低いテスト価格(やや濃い灰色)より低い、最適価格より高いテスト価格(最も濃い灰色)という推定値が割り当てられる。結果が収集されるのに伴って、最適価格推定値が継続的に改良されてもよく、新たなより低い価格及びより高い価格が、すべて制約を条件として生成されてもよい。結果として、時間の経過に伴い、図24のプロット2400に示す弾力性曲線の改良がもたらされる。価格構造も、時間の経過に伴って最適カテゴリ目標に近づく。
最適価格がある程度の信頼度で決定されると、システムは検証段階に入る。図25は、2500に示すように、この検証に入った完成した基準価格最適化テストの一例の図を示す。この例では、依然として4つの店舗カテゴリがあるが、現在、店舗のほぼ半分に最適価格(やや薄い灰色)が割り当てられている。次いで、残りの店舗は、対照価格店舗(薄い灰色)と、最適価格より低いテスト価格(やや濃い灰色)又は最適価格より高い価格(濃い灰色)のいずれかを割り当てられる2つのテスト店舗グループとにほぼ等しく分割される。システムは、このモードで永続的に動作してもよく、あるいは最適価格が正しいという何らかの第2のより高い信頼度に達した場合には、より多くの、又はさらにはすべての小売店への最適価格の展開に再び切り替わってもよい。そのような場合、システムは、最適価格が時間の経過に伴って変化していないか確認するために、定期的にテスト段階に再び入ってもよい。
V.システムの実施形態
物理的小売店環境におけるプロモーション変数及び基準価格の最適化のためのシステム及び方法が説明されたので、ここで、上記の機能をリアルタイムで実行することができる装置に注目する。この説明を容易にするために、図26A及び図26Bは、本発明の実施形態を実施するのに適したコンピュータシステム2600を示す。図26Aは、コンピュータシステム2600の可能な物理的形態の一例を示す。当然のことながら、コンピュータシステム2600は、プリント回路基板、集積回路、及び小型ハンドヘルドデバイスから巨大なスーパーコンピュータに至るまで、多くの物理的形態を有することができる。コンピュータシステム2600は、モニタ2602、ディスプレイ2604、ハウジング2606、ディスクドライブ2608、キーボード2610、及びマウス2612を含むことができる。ディスク2614は、コンピュータシステム2600との間でデータを転送するために使用されるコンピュータ可読媒体である。
図26Bは、コンピュータシステム2600のブロック図の一例である。システムバス2620には、多種多様なサブシステムが取り付けられている。プロセッサ2622(中央処理装置又はCPUとも呼ばれる)は、メモリ2624を含む記憶装置に結合される。メモリ2624は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読み出し専用メモリ(ROM)を含む。当技術分野でよく知られているように、ROMは、データ及び命令をCPUに単方向に転送するように機能し、RAMは、典型的には、データ及び命令を双方向に転送するために使用される。これらの両方の種類のメモリは、後述する任意の適切なコンピュータ可読媒体を含むことができる。固定ディスク2626もまた、プロセッサ2622に双方向に結合されてもよく、追加のデータ記憶容量を提供し、後述するコンピュータ可読媒体のいずれかを含むこともできる。固定ディスク2626は、プログラム、データなどを記憶するために使用されてもよく、典型的には、一次記憶よりも遅い二次記憶媒体(ハードディスクなど)である。固定ディスク2626内に保持される情報は、適切な場合には、メモリ2624内の仮想メモリとして標準的な方法で組み込まれてもよいことが理解されよう。リムーバブルディスク2614は、後述するコンピュータ可読媒体のいずれかの形態をとることができる。
プロセッサ2622はまた、ディスプレイ2604、キーボード2610、マウス2612及びスピーカ2630などの様々な入出力装置に結合される。一般に、入出力装置は、ビデオディスプレイ、トラックボール、マウス、キーボード、マイクロフォン、タッチセンシティブディスプレイ、トランスデューサカードリーダ、磁気又は紙テープリーダ、タブレット、スタイラス、音声又は手書き認識装置、バイオメトリックリーダ、モーションセンサ、脳波リーダ、又は他のコンピュータのいずれかであってもよい。プロセッサ2622は、任意選択的に、ネットワークインターフェース2640を使用して別のコンピュータ又は電気通信ネットワークに結合されてもよい。そのようなネットワークインターフェース2640を用いて、プロセッサ2622は、ネットワークから情報を受信してもよく、又は物理的店舗内で上述のプロモーションの最適化及び実施を行う過程でネットワークに情報を出力してもよいことが企図されている。さらに、本発明の方法の実施形態は、プロセッサ2622上でのみ実行されてもよく、又は処理の一部を共有するリモートCPUによってインターネットなどのネットワークを介して実行されてもよい。
ソフトウェアは、通常、不揮発性メモリ及び/又はドライブユニットに格納される。実際、大規模なプログラムでは、プログラム全体をメモリに格納することさえできない場合がある。それにもかかわらず、ソフトウェアは、実行のために必要に応じて処理に適したコンピュータによる読み取りの可能な場所に移動され、その位置は、本開示では例示の目的でメモリと呼ばれることを理解されたい。ソフトウェアが実行のためにメモリに移動される場合であっても、プロセッサは、典型的には、ソフトウェアに関連する値を記憶するためのハードウェアレジスタと、理想的には実行を高速化するように機能するローカルキャッシュとを利用する。本明細書で使用される場合、ソフトウェアプログラムは、ソフトウェアプログラムが「コンピュータ可読媒体に実装されている」と呼ばれる場合、(不揮発性記憶装置からハードウェアレジスタまでの)任意の既知の又は便利な場所に記憶されると想定される。プロセッサは、プログラムに関連する少なくとも1つの値がプロセッサによって読み取り可能なレジスタに格納されている場合に、「プログラムを実行するように構成されている」と見なされる。
動作に際しては、コンピュータシステム2600は、ディスクオペレーティングシステムなどのファイル管理システムを含むオペレーティングシステムソフトウェアによって制御することができる。関連するファイル管理システムソフトウェアを有するオペレーティングシステムソフトウェアの一例は、ワシントン州レドモンドのMicrosoft CorporationのWindows(登録商標)として知られているオペレーティングシステムのファミリ及びそれらに関連するファイル管理システムである。関連するファイル管理システムソフトウェアを有するオペレーティングシステムソフトウェアの別の一例は、Linux(登録商標)オペレーティングシステム及びこれに関連するファイル管理システムである。ファイル管理システムは、通常、不揮発性メモリ及び/又はドライブユニットに格納され、プロセッサに、オペレーティングシステムがデータを入出力し、不揮発性メモリ及び/又はドライブユニットにファイルを格納することを含む、メモリにデータを格納するために必要な様々な動作を実行させる。
詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算のアルゴリズム及び記号表現に関して提示されてもよい。これらのアルゴリズムの記述及び表現は、データ処理技術の当業者によって、それらの研究の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用される手段である。アルゴリズムは、ここでは一般に、所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連の動作であると考えられる。動作は、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、必ずしもそうとは限らないが、これらの量は、記憶、転送、結合、比較、及び他の方法で操作することができる電気信号又は磁気信号の形態をとる。これらの信号をビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数字などとして参照することは、主に一般的な使用の理由から、時には便利であることが判明している。
本明細書に提示されるアルゴリズム及びディスプレイは、いかなる特定のコンピュータ又は他の装置にも本質的に関連しない。様々な汎用システムが、本明細書の教示によるプログラムと共に使用されてもよく、又はいくつかの実施形態の方法を実行するためのより特殊化された装置を構築することが好都合であることが判明してもよい。様々なこれらのシステムに必要な構造は、以下の説明から明らかになるであろう。加えて、技術は、いかなる特定のプログラミング言語を参照しても説明されず、したがって、様々な実施形態は、様々なプログラミング言語を使用して実施され得る。
代替的な実施形態では、機械はスタンドアロン装置として動作するか、又は他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてもよい。ネットワーク化された配置では、機械は、クライアント-サーバネットワーク環境におけるサーバ又はクライアントマシンとして、又はピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作することができる。
機械は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、iPhone(登録商標)、Blackberry、プロセッサ、電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチもしくはブリッジ、又はその機械によって行われるべき動作を指定する(シーケンシャルな又はその他の)命令セットを実行することができる任意の機械であってもよい。
機械可読媒体又は機械可読記憶媒体は、例示的な実施形態では単一の媒体であるように示されているが、「機械可読媒体」及び「機械可読記憶媒体」という用語は、1つ以上の命令セットを格納する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベース、並びに/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むと解釈されるべきである。「機械可読媒体」及び「機械可読記憶媒体」という用語はまた、機械による実行のための命令のセットを記憶、符号化、又は搬送することができ、かつ現在開示されている技術及び革新の方法のうちの任意の1つ以上を機械に実行させる任意の媒体を含むと解釈されるべきである。
一般に、本開示の実施形態を実施するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステム又は特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、もしくは「コンピュータプログラム」と呼ばれる命令のシーケンスの一部として実施されてもよい。コンピュータプログラムは、典型的には、コンピュータ内の様々なメモリ及び記憶デバイスに様々な時点で設定される1つ以上の命令を含み、コンピュータ内の1つ以上の処理ユニット又はプロセッサによって読み取られ実行されると、コンピュータに、本開示の様々な態様を含む要素を実行する動作を実行させる。
さらに、実施形態は、完全に機能するコンピュータ及びコンピュータシステムの文脈で説明されているが、当業者は、様々な実施形態が様々な形態のプログラム製品として配布されることが可能であり、本開示が、実際に配布を行うために使用される機械又はコンピュータ可読媒体の特定の種類にかかわらず等しく適用されることを理解するであろう。
本発明をいくつかの実施形態に関して説明してきたが、様々な変更、修正、置換及び代替的な等価物も本発明の範囲に含まれる。本発明の説明を助けるために、サブセクションタイトルが提供されているが、これらのタイトルは単なる例示であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の方法及び装置を実装する多くの代替的な方法があることにも留意されたい。したがって、以下の添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神及び範囲内に含まれるすべてのそのような変更、修正、置換、及び代替的な等価物を含むと解釈されることが意図される。

Claims (18)

  1. 物理的小売店内の製品の基準価格を最適化するための方法であって、
    基準価格最適化のためのシステムが、複数の物理的小売スペース内の製品の取引ログを収集してデータベースに記録することと、
    前記基準価格最適化のためのシステムの価格監査部が、前記データベースに収集された前記取引ログを検証し、破損データ又は外部変数を特定することと、
    前記基準価格最適化のためのシステムの調整部が、検証された前記取引ログを、前記破損データを除去する又は前記外部変数の影響を低減するように、調整することと、
    前記基準価格最適化のためのシステムのモデラが、調節された前記取引ログを使用して前記製品の弾力性を計算することと、
    前記基準価格最適化のためのシステムの制約エンジンが、制約を受信することと、
    前記基準価格最適化のためのシステムのオプティマイザが、前記弾力性及び前記制約に応答して、製品ごとの推定最適価格を計算することであって、当該推定最適価格を計算することは、弾力性行列の転置に製品ライングループの価格変更のベクトルを乗じた関数を最大化することを含み、前記関数は、前記製品ライングループの価格変更が前記制約以下であること、およびマージンパーセンテージの行列と前記製品ライングループの価格変更の積が累積ベクトルマージン以上であることを条件として最大化されることと、
    前記基準価格最適化のためのシステムの反復価格計算部が、製品ごとの前記推定最適価格を上回るテスト値及び下回るテスト値を設定することと、
    前記基準価格最適化のためのテスト設計部が、前記推定最適価格及びテスト値を3つの小売店グループで評価することであって、複数の前記物理的小売スペースの各々が前記3つのグループのうちの1つにランダムに割り当てられ、当該物理的小売スペース内の製品の価格を前記推定最適価格及びテスト値に設定して、前記製品の取引のテストを行う、ことと、
    含む、方法。
  2. 前記取引ログを検証することは、複数の前記物理的小売スペースに提供された価格指示セットを前記取引ログと比較することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記取引ログを収集することは、前記取引ログを日別及び物理的小売スペース別に集計することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記調整することは、日別、物理的小売スペース別及び外部要因別に調整することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記調整することは、前記取引ログを正規化することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記調整することは、前記検証中に不正確であると考えられるデータについて前記取引ログを除去することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記弾力性を計算することは、一般化線形モデルを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記評価することは、交換アルゴリズムを使用したD-最適計画及びボックス-ベーンケン計画を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 改良された前記弾力性を使用して前記推定最適価格を更新することと、更新された前記推定最適価格、テスト値及び対照価格を4つの小売店グループで検証することと、をさらに含み、複数の前記物理的小売スペースはそれぞれ、前記4つのグループのうちの1つにランダムに割り当てられる、請求項1に記載の方法。
  10. 物理的小売店内の製品の基準価格を最適化するためのシステムであって、
    複数の物理的小売スペース内の製品の取引ログの集合を記録するデータベースと、
    前記データベース内の前記取引ログを検証するための価格監査部であって、前記取引ログを検証し、破損データ又は外部変数を特定する価格監査部と、
    前記取引ログを調整する価格調整部であって、検証された前記取引ログを、前記破損データを除去する又は前記外部変数の影響を低減するように、調整する価格調整部と、
    調節された前記取引ログを使用して前記製品の弾力性を計算するためのモデラと、
    制約を受信するための制約エンジンと、
    前記弾力性及び前記制約に応答して、製品ごとの推定最適価格を計算するためのオプティマイザであって、前記推定最適価格を計算することは、弾力性行列の転置に製品ライングループの価格変更のベクトルを乗じた関数を最大化することを含み、前記関数は、前記製品ライングループの価格変更が前記制約以下であること、およびマージンパーセンテージの行列と前記製品ライングループの価格変更の積が累積ベクトルマージン以上であることを条件として最大化される、オプティマイザと、
    製品ごとの前記推定最適価格を上回るテスト値及び下回るテスト値を設定するための反復価格計算部と、
    前記推定最適価格及びテスト値を3つの小売店グループで評価するためのテスト設計部であって、複数の前記物理的小売スペースの各々が前記3つのグループのうちの1つにランダムに割り当てられ、当該物理的小売スペース内の製品の価格を前記推定最適価格及びテスト値に設定して、前記製品の取引のテストを行う、テスト設計部と、
    備える、システム。
  11. 前記取引ログを検証することは、複数の前記物理的小売スペースに提供された価格指示セットを前記取引ログと比較することを含む、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記取引ログを収集することは、前記取引ログを日別及び各物理小売スペース別に集計することを含む、請求項10に記載のシステム。
  13. 前記調整することは、日別、各物理的小売スペース別及び外部要因別に調整することを含む、請求項10に記載のシステム。
  14. 前記調整することは、前記取引ログを正規化することを含む、請求項10に記載のシステム。
  15. 前記調整することは、前記検証中に不正確であると考えられるデータについて前記取引ログを除去することを含む、請求項10に記載のシステム。
  16. 前記弾力性を計算することは、一般化線形モデルを含む、請求項10に記載のシステム。
  17. 前記評価することは、交換アルゴリズムを使用したD-最適計画及びボックス-ベーンケン計画を含む、請求項10に記載のシステム。
  18. 前記オプティマイザは、改良された前記弾力性を使用して前記推定最適価格を改良し、前記テスト設計部は、更新された前記推定最適価格、テスト値及び対照価格を4つの小売店グループで検証し、複数の前記物理的小売スペースはそれぞれ、前記4つのグループのうちの1つにランダムに割り当てられる、請求項10に記載のシステム。
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