JP7461871B2 - 機器、システム、及び、通信方法 - Google Patents

機器、システム、及び、通信方法 Download PDF

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Description

本開示は、機器、システム、及び、通信方法に関する。
近年、生活家電(機器ともいう)が、当該機器を制御するクラウドである家電制御クラウド(制御クラウドともいう)にネットワークを介して接続され、制御クラウドによる制御の下で動作する形態がある(特許文献1参照)。
特開2016-63520号公報
しかし、機器を使用するユーザが、必ずしも、ネットワークに接続するための設定などをして、機器を制御クラウドに接続するとは限らない。機器が制御クラウドに接続されなければ、制御クラウドによる機器の制御が実現しないという問題がある。
そこで、本開示は、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る機器などを提供する。
本開示における機器は、前記機器を管理するサーバに、互いに異なる複数の回線網を介して接続するための複数の無線の通信モジュールと、前記複数の回線網それぞれの通信に関する特性を記憶している記憶部と、前記複数の通信モジュールそれぞれを用いた前記サーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する取得部と、前記複数の通信モジュールのうち、前記通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、前記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する特定部と、前記特定部が特定した前記特定通信モジュールを前記サーバと通信可能に接続させる制御部とを備える。
これによれば、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、サーバと通信可能であり、かつ、回線網の通信に関する特性に基づいて選択される通信モジュールによりサーバと適切に接続され通信できる。よって、機器は、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、前記複数の通信モジュールは、複数の遠距離無線通信用の通信モジュールである複数の遠距離通信モジュールを含み、前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信の安定性の高さを示す第一指標が対応付けられており、前記特定部は、前記複数の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第一指標がより高い安定性を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定してもよい。
これによれば、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、通信の安定性がより高い通信モジュールによってサーバと通信できる。よって、機器は、安定性がより高い通信を利用して、より適切に制御クラウドに接続される。
また、前記複数の通信モジュールは、複数の遠距離無線通信用の通信モジュールである複数の遠距離通信モジュールを含み、前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信の速度の大きさを示す第二指標が対応付けられており、前記特定部は、前記複数の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第二指標がより大きな速度を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定してもよい。
これによれば、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、速度がより遅い通信モジュールによってサーバと通信できる。速度がより遅い通信は、一般に、通信に要する情報処理の量が小さいので、通信に要する消費電力が小さく、また、通信に要する費用がより低い。よって、機器は、速度がより遅い通信を利用することで、情報処理量及び消費電力を押さえながら、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、前記特定部は、有限長のデータを前記特定通信モジュールにより送信するのに要する時間を算出し、算出した前記時間が閾値より長いときには、前記特定通信モジュールとは異なる遠距離モジュールを新たな前記特定通信モジュールとして特定してもよい。
これによれば、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち速度がより遅い通信モジュールを選択した場合に、通信があまりに長い時間に及ぶことが予想されるときに、それとは異なる通信モジュールを改めて選択することで、そのような長い時間に及ぶ通信を未然に回避することができる。よって、機器は、通信があまりに長い時間に及ぶことを回避しながら、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、前記複数の通信モジュールは、複数の遠距離無線通信用の通信モジュールである遠距離通信モジュールを含み、前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信に要する費用を示す第三指標が対応付けられており、前記特定部は、前記複数の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第三指標がより低い費用を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定してもよい。
これによれば、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、通信に要する費用がより低い通信モジュールによってサーバと通信できる。よって、機器は、通信に要する費用がより低い通信を利用することで、情報処理量及び消費電力を押さえながら、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、前記複数の通信モジュールは、遠距離無線通信用の通信モジュールである遠距離通信モジュールと、近距離無線通信用の通信モジュールである近距離通信モジュールとを含み、前記特定部は、前記近距離通信モジュールにより通信が可能であることが前記通信可否情報により示される場合には、前記遠距離通信モジュールによる前記サーバとの通信の可否にかかわらず、前記近距離通信モジュールを前記特定通信モジュールとして特定してもよい。
これによれば、機器は、当該機器が近距離通信モジュールを備えている場合には、その近距離通信モジュールによってサーバと通信できる。近距離通信モジュールは、宅内に配置された基地局(アクセスポイント)と通信リンクを確立して通信をし、基地局からサーバまでの通信路は、別途ユーザによって容易されていることが想定される。この場合、機器から基地局までの通信経路において、比較的高速、かつ、消費電力が比較的小さい通信が実現し得る。また、機器から基地局までの通信に要する費用は、ゼロ又は比較的小額に抑えられる利点もある。よって、機器は、比較的高速、かつ、消費電力が比較的小さい通信を利用することで、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、複数の前記機器が一の宅内に設置されており、複数の前記機器が備える前記複数の通信モジュールは、遠距離無線通信用の通信モジュールである遠距離通信モジュールと、近距離無線通信用の通信モジュールである近距離通信モジュールとを含み、複数の前記機器のうちの一の機器を除く他の機器の特定部は、前記他の機器の近距離通信モジュールにより前記一の機器と直接接続し、複数の前記機器のうちの前記一の機器の特定部は、前記一の機器の前記遠距離通信モジュールを前記特定通信モジュールとして特定し、前記一の機器の前記近距離通信モジュールにより前記他の機器と直接接続し、複数の前記機器のうちの前記一の機器の制御部は、さらに、前記一の機器の前記遠距離通信モジュールと前記一の機器の前記近距離通信モジュールとの間で通信を中継させてもよい。
これによれば、複数の機器が宅内に存在している場合に、一の機器だけが遠距離通信モジュールによってサーバと通信し、その他の機器が近距離通信モジュールにより当該一の機器に接続し、当該一の機器による通信の中継を利用してサーバと通信できる。これにより、遠距離通信モジュールによる通信を行う機器を1つだけに抑えながら、複数の機器すべてがサーバに通信できるようになる。よって、機器は、1つの機器による遠距離通信を利用して、複数の機器がより適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、複数の前記機器のうちの前記一の機器は、複数の前記機器が備える前記複数の遠距離通信モジュールのうち、通信品質がより高い遠距離通信モジュールを備える機器であってもよい。
これによれば、複数の機器のうちの一の機器だけが遠距離通信モジュールによってサーバと通信するときに、通信品質がより高い通信モジュールを利用してサーバと通信する。よって、機器は、1つの機器による遠距離通信を利用して、複数の機器がより高品質に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、前記複数の通信モジュールは、遠距離通信モジュールとして、キャリア系LPWA(Low Power, Wide Area)の通信モジュールと、ノンキャリア系LPWAの通信モジュールとを含み、近距離通信モジュールとして、Wi-Fi(登録商標)の通信モジュールを含んでもよい。
これによれば、機器は、遠距離通信モジュールとしてのキャリア系LPWAの通信モジュールとノンキャリア系LPWAの通信モジュール、及び、近距離通信モジュールとしてのWi-Fiの通信モジュールを利用して、より容易に、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、本開示におけるシステムは、上記の機器と、前記機器を管理する前記サーバとを備える。
これにより、上記機器と同様の効果を奏する。
また、本開示における通信方法は、機器が実行する通信方法であって、前記機器は、前記機器を管理するサーバに、互いに異なる複数の回線網を介して接続するための複数の無線の通信モジュールと、前記複数の回線網それぞれの通信に関する特性を記憶している記憶部とを備え、前記通信方法は、前記複数の通信モジュールそれぞれを用いた前記サーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する取得ステップと、前記複数の通信モジュールのうち、前記通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、前記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する特定ステップと、前記特定ステップで特定した前記特定通信モジュールを前記サーバと通信可能に接続させる制御ステップとを含む。
これにより、上記機器と同様の効果を奏する。
本開示の機器は、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
図1は、生活家電の進化を示す説明図である。 図2は、第三世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携の例を示す説明図である。 図3は、第三世代の生活家電のアーキテクチャとAIスピーカー連携の例を示す説明図である。 図4は、第三世代の生活家電の第一の課題を示す説明図である。 図5は、第三世代の生活家電の第二の課題を示す説明図である。 図6は、ネット接続機能内蔵家電のネット接続率を示す説明図である。 図7は、クラウド生活家電のネット接続などを示す説明図である。 図8は、LPWAの3方式を示す説明図である。 図9は、第四世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第一の説明図である。 図10は、第四世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第二の説明図である。 図11は、第四世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第三の説明図である。 図12は、第四世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第四の説明図である。 図13は、IoT家電である機器のブロックを示す構成図である。 図14は、複数の通信方式に対応した機器を示す説明図である。 図15は、Wi-Fiの接続ができない場合の通信方式の選択の仕方の第一例を示すフローチャートである。 図16は、所定時間ごとに使用可能なSIMカードの枚数を示す説明図である。 図17は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする構成を示す第一の説明図である。 図18は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする構成を示す第二の説明図である。 図19は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする構成を示す第三の説明図である。 図20は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする処理を示すフローチャートである。 図21は、Wi-Fiの接続ができない場合の通信方式の選択の仕方の第二例を示す説明図である。 図22は、機器のブロックを示す他の構成図である。 図23は、機器が実行する通信方法を示すフロー図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
以降において、本発明に至る背景、及び、本発明により解決すべき課題を詳細に説明した後で、実施の形態を説明する。
(本発明に至る背景)
図1は、生活家電の進化を示す説明図である。
図1に生活家電(洗濯機、冷蔵庫等の白物家電とエアコン、加湿空気清浄機等)のアーキテクチャの進化を示す。
第一世代(1990年以前)の生活家電機器は、コンプレッサ、モーター等のハードウェアを、LSI(Large-scale Integrated Circuit)等で作った制御ロジックにより実現していたため、単機能の製品となっていた。
第二世代(1990年以降2010年くらいまで)のマイコン内蔵生活家電機器には、マイコンが導入され、マイコンのソフトウェアを作成することにより、複雑な制御が可能になったことにより、多機能な家電が実現できた。しかしながら、出荷後マイコンを変更することで機能を変更、追加することはできなかった。
第三世代(2012年以降)のクラウド家電は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)(以下BTとする)等の通信機能を持ち、ホームGW(ゲートウェイ)とブロードバンド回線網とを経由してIoT(Internet of Things)家電制御クラウドに接続可能になった。このため、出荷後もクラウドから本体内のマイコンのソフトウェアを更新することもできるようになった。マイコンのソフトウェアは更新しないで、クラウド側の該当機器の制御機構を更新すること等により、出荷後も機能追加、更新を行うことができるようになった。ここで、IoT家電制御クラウドとは、ブロードバンド回線網などの通信路を通じて家電機器を制御するクラウド(サーバとネットワークとの集合体)であり、クラウド型のサービスの1つである。
図2は、第三世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携の例を示す説明図である。
第三世代のクラウド生活家電(洗濯機、冷蔵庫等の白物家電とエアコン、加湿)の場合は、スマートフォンのAPPs(アプリケーション)からIoT家電制御クラウドの各生活家電制御機構を経由して、家庭内の各生活家電にアクセスすることが可能になる。
このため、スマートフォンのAPPsから各生活家電の動作状況を遠隔監視したり、遠隔動作制御(起動、停止、温度調節、洗剤投入等)することができる。また、ECサービスクラウド又は見守りサービスクラウド等の外部サービス群と、IoT家電制御クラウド内の各生活家電制御機構とが連携することにより、各種クラウドサービスから生活家電を制御したり、生活家電の動作情報(ログ等)を取り出し、それを外部サービスで利用したりすることが可能になる。
図3は、第三世代の生活家電のアーキテクチャとAI(Artificial Intelligence、人工知能)スピーカー連携の例を示す説明図である。
第三世代のクラウド生活家電(洗濯機、冷蔵庫等の白物家電とエアコン、加湿)の場合は、音声対話機能を実現するAIスピーカーから、ホームGW経由でクラウド内のAIスピーカー制御機構にアクセスし、そのAIスピーカー制御機構が各生活家電制御機構にアクセスすることで、ユーザがAIスピーカーから音声対話で各生活家電を遠隔制御することも可能になる。
(解決すべき課題)
図4は、第三世代の生活家電の第一の課題を示す説明図である。第一の課題は、Wi-Fi GWがない家庭では、第三世代の家電の機能を使うことができない、という課題である。
ある家庭が第三世代のクラウド生活家電(洗濯機、冷蔵庫等の白物家電とエアコン、加湿)を購入した場合でも、その家庭にWi-Fi等のホームGWがなくブロードバンド回線網に接続できない場合は、クラウド家電がIoT家電制御クラウドに接続できない。この場合、IoT家電制御クラウドから家電にアクセスすることが不可能なため、第三世代の生活家電が掲げる、購入後のクラウド側での機能進化による商品付加価値向上という目的を達成することができない。そのため、IoT家電でありながら製造時に機能が固定されていた従来型の第二世代生活家電(マイコン生活家電)としてしか使用できない。
図5は、第三世代の生活家電の第二の課題を示す説明図である。第二の課題は、Wi-Fi GWが家庭にあってもユーザが第三世代の生活家電をWi-Fi GWに接続しない、という課題である。
スマホ、タブレット、PC等の情報機器、又は、AIスピーカーは、Wi-Fi等によるインターネット接続機能がないと、ユーザがその製品に望む本来の機能が使えない。また、スマホ(iPhone(登録商標))又はAIスピーカーには、インターネットに接続し、ユーザ情報(メールアドレス、アカウント等)を設定しないと、そもそも使えない機器もある。ユーザはそれらの機能を使いたいためにその機器を購入したため、ユーザは必ずユーザID設定又はWi-Fi設定を行い、インターネットに接続させる。
スマートTVの場合も、Youtube、Netflix、Amazon Prime Video等の映像配信サービスが普及しており、これらの映像コンテンツを大画面TVで視聴するために、ユーザ(もしくは設置業者)がWi-Fiの設定を行うことが多い。
クラウド生活家電の場合は、ユーザが面倒なWi-Fi設定を行ったことで利用可能になるインターネットサービスが判り難かったり、このインターネットサービスの利用価値性がユーザにとって必要な機能と思えなかったりするため、ユーザは最初からインターネット接続設定を行わないことが多い。
また、購入直後は、Wi-Fi設定を行うが、インターネットサービスの利便性が比較的高くないとユーザが考えた場合は、折角接続したものを解除したり、何らかの理由で接続が切れても再接続しない場合も多い。
従って、情報機器とAIスピーカーとについてはほぼ100%接続が期待できるため、インターネットに接続されることを前提に各種クラウドサービスを開発することが可能であるが、TV又は生活家電の場合は、100%の接続率はほぼ期待されない。
図6は、ネット接続機能内蔵家電(AVと生活家電)のネット接続率を示す説明図である。
前述のクラウド生活家電は、Wi-Fi又はBluetoothなどの通信手段が実装されることによって、IoT家電制御クラウドへの接続が実現され、各種クラウドサービスを利用することで、マイコン生活家電にない顧客価値を提供できる。このため、Wi-Fi等の通信手段をクラウド生活家電に実装することによるコスト増加を上回る顧客価値を提供できることで顧客満足度を向上させることができる。
しかしながら、前述の通信手段は、以下に示すような多くのケースで機器を保有するユーザによる設定がなされないという課題、つまりはクラウド生活家電がクラウドへ接続されないと、マイコン生活家電と同じ顧客価値しか提供できないという課題がある。
(1)Wi-Fiを接続するためには、ユーザは宅内にWi-Fiのアクセスポイントを用意する必要がある。しかしながら、インターネットの接続はスマートフォンからしか行わないユーザ、つまり通信キャリアが用意する通信網しか使用しないユーザにとってWi-Fiのアクセスポイントを宅内に保有していないケースがある。
(2)Wi-Fiのアクセスポイントが宅内に存在していたとしても、家電の接続設定の煩雑さ、例えばWi-Fiのパスワード入力を筆頭とする接続作業のために、万人が容易にWi-Fiの接続設定を出来るとは言い難い。
実際、図6のように2017年の日本市場でのクラウド対応TV又はクラウド生活家電のネットワーク接続率は、50%以下に留まり、多くのユーザがクラウド生活家電をマイコン生活家電として使っていることがわかる。
図7は、クラウド生活家電のネット接続などを示す説明図である。
クラウド生活家電がクラウドに接続されていない場合、IoT家電制御クラウドからクラウド生活家電にアクセスすることが不可能である。このため、クラウド生活家電で実現可能な、購入後のクラウド側での機能進化による商品付加価値向上機能を利用することができない。
そのため、クラウド生活家電でありながら、製造時に機能が固定されていた従来型のマイコン生活家電と同等の機能しか使えない。
本来のクラウド生活家電であれば、万が一リコールなどが発生した際にも対象家電に対して緊急停止指示、リモートファーム更新、又は、ユーザへのメール通知などの対応を取ることができる。しかし、接続率の低い、現状では、製造メーカは、これらのIoT家電制御クラウドから、クラウド生活家電を制御する機能をつかうことができないことが多い。このため、対象クラウド生活家電の全部に対して、遠隔監視、制御ができれば実現可能な、リモートメンテナンス又はリコール通知等の機能が十分機能しない。
そこで、Wi-Fi又はBT等の通信手段が実装されたクラウド生活家電が、実際にはクラウドへ接続されづらい状況もあるなか、家電以外の機器又はセンサをIoT化するための様々な通信手段が利用可能になってきた。
特に、LPWA(Low Power Wide Area)と総称されるIoT向け利用に特化して開発された無線通信手段が実用化され、IoT時代に適した通信方式として注目されている。
LPWA無線の特徴は、LTE(Long Term Evolution)に比べ、小規模の半導体実装により端末コストを削減できること、非常に長い通信距離(~10km)が得られる低レート変調により基地局数を削減できることとによって、無線回路とインフラ設備との両方の低コスト化を実現したことである。反面、伝送レートを下げて受信感度を改善する手法を取っているため、伝送できるデータ量は小さい。
LPWA無線を家電機器に搭載することにより、利用者がインターネット回線を契約する必要がなくなり、家電機器が直接的に基地局に接続されて、クラウドサーバに接続したサービスを非常に低コストに実現できる可能性がある。
LPWAは、セルラーLPWAとノンセルラーLPWAとに分類される。セルラーLPWAは、セルラーキャリアに割り当てられた周波数バンド(ライセンスバンド)を用い、セルラー回線(LTEなど)の1つとして提供されるものである。
ノンセルラーLPWAは、各国に存在するノンライセンスバンドを用いてチャネル使用費用が不要となることを利用してLPWA無線を使用するものである。ノンライセンスバンドは他の無線システムとの共用利用となるため、チャネルを独占しないための制限が各国の電波法で規定されている。
以下に代表的なLPWA方式について述べる。
図8は、LPWAの3方式を示す説明図である。
(1)セルラーLPWA
(1-1)NB-IoT
GSM(登録商標)(2G)方式を起源とし、低伝送レート化とLTE通信シーケンスの優位性を適用し、IoT向けのデータ伝送に特化した仕様となっている。チャンネル間隔をGSMと同じ200kHzにすることで、GSMチャネルへの置換え運用を容易にしている。上り送信のピークレートを62.5kbpsと低速化し、また複数回の繰返し送信(64回)で蓄積受信することで、感度点の改善を行っている。最大リンクバジェットは130dBと大きい。また、送信電力を100mW(GSMは2W)に抑える仕様とし、ピーク電流を抑えて電池1本での運用を可能としている。
(1-2)LTE-M(CAT-M)
LTE(4G)方式を起源とし、LTEの最小チャネル間隔(1.4MHz)を用いて通信を行う方式である。LTEのスロット構成に準拠しているため、従来LTEの通信スロットに混在させて運用することができる。上り送信のピークレートを1Mbpsと低速化し、繰り返し送信で蓄積受信することで、感度点の改善を行っている。最大リンクバジェットは130dBである。
伝送レートがやや高いため、電池駆動時の消費電力が最も小さい。送信電力は200mWである。
(2)ノンセルラーLPWA
(2-1)LoRa
従来の小電力無線バンド(ISMバンド)を用いるが、超低レート変調により受信感度を改善している。超低レート変調の実現方法は、LoRaチャープ変調と呼ばれる特殊な拡散変調を用いる。LoRaチャープ変調の特徴は、250bpsの低伝送レートと拡散帯域125kHzとを実現し、妨害ノイズに強く高感度が得られることである。また、同一帯域幅で複数のデータレートを選択でき、これらを同一チャネルで同時に受信できるので、通信容量のキャパシティが改善される。最大リンクバジェットは149dBである。送信電力は20mWである。
従来の小電力無線の特徴(小電力、小電流ピーク)を継承しており、電池1本で10年駆動又はコイン電池での駆動が可能である。
LoRa Allianceで仕様を統一し、事業者間の相互接続を可能とした。
(2-2)SIGFOX
従来の小電力無線バンド(ISMバンド)を用いるが、超低レート変調により受信感度を改善している。超低レート変調の実現方法は、狭帯域FSK変調であり、基地局側でデジタル復調処理を工夫することで、周波数誤差の問題を克服した。SIGFOX変調では、上り100bps、下り600bpsの固定レートとなる。周波数を変えた複数回送信をすることで妨害ノイズの影響を回避している。固定レートおよび同時多重受信不可のため、通信容量のキャパシティは比較的小さい。最大リンクバジェットは158dBである。送信電力は20mWである。
SIGFOXは、従来の小電力無線の特徴(小電力、小電流ピーク)を継承しており、電池1本で10年駆動又はコイン電池での駆動が可能である。
SIGFOX独自仕様となり、基地局をSIGFOX1社で独占する形態をとる。
SIGFOXは、片方向通信しかできないため、センサ系IoTには使えるが、IoT生活家電には適さない。
(実施の形態)
以降において、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る機器について説明する。
図9は、第四世代の生活家電(常時接続IoT家電)のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第一の説明図である。生活家電は、例えば、洗濯機、冷蔵庫等の白物家電とエアコン、加湿であり、単に機器ともいう。
第三世代の生活家電の課題を解決するためには、生活家電を利用する全てのユーザがWi-Fi GWを持ち、生活家電をインターネットに接続し継続的に利用したいと思わせるサービス開発を行い、かつ、簡単にWi-Fi設定をできるようにする必要があった。
しかし、近年多様な通信手段の台頭により従来よりも簡単に家電をクラウドに接続できる、LPWA(Low Power Wide Area)と総称される通信手段が提唱され、注目されている。
LPWAの特徴は、ユーザが設定することなく利用することができ、非常に長い通信距離(~10km)を実現し、電波の届くところなら必ず基地局につながることである。
第四世代の生活家電(常時接続IoT家電)においては、LPWAを生活家電に搭載することにより、ユーザがWi-Fi GWを用意し、面倒なWi-Fi設定をすることなく、クラウドと接続することが可能となり、購入後のクラウド側での機能拡張などが可能となる。
図10は、第四世代の生活家電(常時接続IoT家電)のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第二の説明図である。
LPWAは、前述の通り優れた特徴を持つ反面、伝送レートを下げて受信感度を改善する手法を取っているため、伝送できるデータ量はWi-Fi又はLTEなどに比べて小さい。そのため、第四世代の生活家電(常時接続IoT家電)においてはLPWAだけでなく、第三世代の生活家電同様Wi-Fiも併せ持つことで用途に応じた適切な通信を可能とする。
図11は、第四世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第三の説明図である。
第三世代の生活家電の大きな課題の一つであった、ユーザに面倒なWi-Fi設定を強いるという点も、以下に例を示すようにLPWAをWi-Fi設定に活用することで設定を簡単にすることができる。
(1)クラウドにWi-Fi設定を入力し、第四世代の生活家電(常時接続IoT家電)はLPWAを利用して、クラウドからWi-Fi設定を取得しWi-Fi GWに接続する。
(2)一台の第四世代の生活家電(常時接続IoT家電)にWi-Fi設定を入力し、LPWA経由で、宅内他機器に送信、他機器はその設定を用いてWi-Fi GWに接続する。
図12は、第四世代の生活家電のアーキテクチャと外部サービス連携を示す第四の説明図である。
LPWAは、前述の通り、伝送できるデータ量はWi-Fiなどに比べて小さいという課題に関しても、複数のLPWAを同時に持つことで解決することができる。LPWAは主だった体系としてセルラーLPWAとノンセルラーLPWAとに分類される。セルラーLPWAは、セルラーキャリアに割り当てられた周波数バンド(ライセンスバンド)を用いるため、ノンセルラーLPWAに比べ伝送できるデータ量が大きいという特徴があり、ノンセルラーLPWAはライセンス不要のため、家電メーカ主導で置局することも可能なため、カバーエリアを管理しやすいという特徴がある。Wi-Fiに加え少なくとも一つ以上のLPWAを持つことで家電稼働中は常にクラウドにつながった状態を保持できる常時接続IoT家電を実現する。
図13は、IoT家電である機器10のブロックを示す第一の構成図である。
図13に示されるように、機器10は、通信モジュール101と、記憶部103と、制御部104と、機能モジュール107と、保持部108と、電源部109と、バッテリ110と、操作部111と、表示部112とを備える。制御部104は、取得部105と特定部106とを有する。
通信モジュール101は、機器10を管理するサーバに、互いに異なる複数の回線網を介して接続するための複数の無線の通信モジュール101A、101B及び101Cを有する。通信モジュール101A、101B及び101Cは、それぞれ、当該通信モジュールのモジュールIDを保持している保持部102A、102B及び102Cを有する。
なお、通信モジュール101Aなどについて、稼働とは、当該通信モジュールに電力を供給して、送受信フレームを含む電波の送受信に係る処理、送信するフレームの生成処理、受信したフレームの読み取り処理、及び、通信接続の確立に係る処理などをさせることをいう。
記憶部103は、複数の回線網それぞれの通信に関する特性を記憶している。
取得部105は、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cそれぞれを用いたサーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する。
特定部106は、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cのうち、通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、上記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する。
制御部104は、特定部106が特定した特定通信モジュールをサーバと通信可能に接続させる。
機能モジュール107は、機器10の機能を発揮するモジュールである。
保持部108は、機器10ごとの固有のIDを保持している記憶装置である。
電源部109は、外部電源から電力を受け、機器10内部の構成要素に電力を供給する。
バッテリ110は、通信モジュール101などに電力を供給する電池である。バッテリ110は、一次電池であってもよいし、二次電池であってもよい。
操作部111は、機器10に対するユーザによる操作を受け付ける入力装置である。
表示部112は、さまざまな情報を画像として表示する表示装置である。
機器10の構成について、冷蔵庫を例として詳しく説明する。
IoT機器としてネット接続されているとしても、冷蔵庫である機器10は、家電として利用されるものであり、家電として本来の機能を実現するための各種モジュールを備えている。冷蔵庫であれば、庫内を冷却するためのコンプレッサ、扉が開かれた際に庫内を照らす照明装置、庫内の温度又は湿度を測定するためのセンサなどがこうしたモジュールにあたる。このようなモジュールが機能モジュール107に相当する。また、冷蔵庫又はエアコンなどの大型家電機器は、電源部109を介して外部電源に接続される構成が一般的である。
また、近年の家電機器では様々な便利機能を制御するために、マイクロコンピューター又はプロセッサを用いた制御部104が搭載されていることが一般的である。例えば、製氷機能を持つ冷蔵庫であれば、製氷された氷を保存しておく専用皿内に設置されたセンサで製氷の是非を判断し、新たな氷を作るような動作を行う。こうした詳細な動作を行うために、マイクロコンピューター又はプロセッサと、そこで実行されるソフトウェアによって制御が行われている。
さらに、機器10は、ユーザに対して様々な情報を提示するための表示部112、又は、ユーザが複雑な操作を行うための操作部111をもつ。
従来の機器の表示部は、複数のランプ又は数桁の数字での表示など限定的な方法で、異常状態の表示又は通電の有無など最低限必要な表示だけを行っていた。また、操作も数個のボタンだけで、急速冷凍の指示又は異常時のリセット操作などシンプルな操作を行ってきた。
これに対して、機器10は、小型のタッチパネルディスプレイを、操作部111及び表示部112として備え、より複雑な状態の表示、及び、各種の設定が可能である。
機器10に対し、IoT家電を特徴付けるものが、通信モジュール101である。通信モジュール101は、デバイスつまり通信モジュール101A、101B及び101Cごとに識別できる通信モジュールIDをそれぞれ保持部102A、102B及び102Cに保持し、Wi-Fi又はLTEなど様々な通信手段のなかのいずれか、または複数の方式でインターネットへの接続を可能とする。通信モジュールが複数搭載されている場合にはそれぞれ通信モジュールごとに独立した通信モジュールIDが付与され、通信方式によっては例えばLTEにおける電話番号のように通信識別子としての役割をになう。インターネットと接続することにより、制御部104で収集した各種情報をサーバに送付すること、又は、反対にサーバから機器10の制御に必要となる情報を取得することが可能である。さらに、近年ではLPWAと呼ばれる、通信速度は低いものの、低消費電力でネット接続が可能な技術も出てきている。LPWAでは、外部電源とは別に機器10内にバッテリ110を持つことで、外部電源に接続されていない場合でも最低限の通信が可能となる。また、通信によっては、特定の家電機器を指定して制御を行う必要もあるため、機器10ごとの固有IDを保持する保持部108を備えることも想定される。
ここで、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cは、複数の遠距離無線通信用の通信モジュールである複数の遠距離通信モジュールを含み、複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、上記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信の安定性の高さを示す第一指標が対応付けられていてもよい。そして、特定部106は、複数の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている第一指標がより高い安定性を示す遠距離通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する。
また、複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、上記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信の速度の大きさを示す第二指標が対応付けられていてもよい。その場合、特定部106は、複数の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている第二指標がより大きな速度を示す遠距離通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する。
ここで、特定部106は、有限長のデータを特定通信モジュールにより送信するのに要する時間を算出し、算出した時間が閾値より長いときには、特定通信モジュールとは異なる遠距離モジュールを新たな特定通信モジュールとして特定してもよい。
また、複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、上記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信に要する費用を示す第三指標が対応付けられていてもよい。その場合、特定部106は、複数の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている第三指標がより低い費用を示す遠距離通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する。
なお、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cは、遠距離無線通信用の通信モジュールである遠距離通信モジュールと、近距離無線通信用の通信モジュールである近距離通信モジュールとを含んでいてもよい。その場合、特定部106は、近距離通信モジュールにより通信が可能であることが通信可否情報により示される場合には、遠距離通信モジュールによるサーバとの通信の可否にかかわらず、近距離通信モジュールを特定通信モジュールとして特定する。
また、複数の機器が一の宅内に設置されており、複数の機器が備える複数の通信モジュールは、遠距離無線通信用の通信モジュールである遠距離通信モジュールと、近距離無線通信用の通信モジュールである近距離通信モジュールとを含んでいるときには、複数の機器のうちの一の機器を除く他の機器の特定部106は、他の機器の近距離通信モジュールにより当該一の機器と直接接続する。また、複数の機器のうちの当該一の機器の特定部106は、当該一の機器の遠距離通信モジュールを特定通信モジュールとして特定し、当該一の機器の近距離通信モジュールにより他の機器と直接接続する。そして、複数の機器のうちの当該一の機器の制御部104は、さらに、当該一の機器の遠距離通信モジュールと当該一の機器の近距離通信モジュールとの間で通信を中継させる。
なお、複数の機器のうちの当該一の機器は、複数の機器が備える複数の遠距離通信モジュールのうち、通信品質がより高い遠距離通信モジュールを備える機器であってもよい。
なお、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cは、遠距離通信モジュールとして、キャリア系LPWA(Low Power, Wide Area)の通信モジュールと、ノンキャリア系LPWAの通信モジュールとを含み、近距離通信モジュールとして、Wi-Fiの通信モジュールを含んでもよい。
以降において、機器10の動作及び処理を、さらに詳しく説明する。
図14は、複数の通信方式に対応した機器10を示す説明図である。
様々な通信方式(Wi-Fi、Bluetooth、LPWA等)を機器10に適用するにあたっては、各通信方式毎にメリット、デメリットがある。そこで、2つ以上の通信方式を機器10に適用することによって、IoT化された機器10の使われ方、機器10が設置される環境、又は、機器10に対するアプリ若しくはサービスに応じて、最適な通信方式を選択できる構成を提案する。
図14は、Wi-Fi、キャリア系LPWA、ノンキャリア系LPWAの3種類の通信モジュールを搭載した機器10と、各通信方式を収容するクラウドを示している。ここで、通信モジュール101AがWi-Fiの通信モジュールに相当し、通信モジュール101Bがキャリア系LPWAの通信モジュールに相当し、通信モジュール101Cがノンキャリア系の通信モジュールに相当する。なお、さらに通信方式が増えてもよいし、2種類の通信方式でもよい。
図14において、「家電クラウド」とは、機器10の管理又は制御を担うクラウドである。Wi-Fi経由、LPWA経由など、どの回線網を介したケースでも、機器10に関する情報又は機器10の制御などは家電クラウドが担う。
「キャリア系LPWAを収容するクラウド」とは、キャリア系のLPWA通信モジュールを介して家電クラウドに接続される機器10を収容するクラウドである。機器10に関する情報(制御情報、家電のステータスなど)は、キャリア系LPWAを収容するクラウドを介して家電クラウドと送受信される。
「ノンキャリア系LPWAを収容するクラウド」とは、ノンキャリア系のLPWA通信モジュールを介して家電クラウドに接続される機器10を収容するクラウドである。機器10に関する情報(制御情報、家電のステータスなど)は、ノンキャリア系LPWAを収容するクラウドを介して家電クラウドと送受信される。
次に、複数の通信方式に対応した機器10が、どの通信方式を使うかについて説明する。
様々な通信方式(Wi-Fi、ノンキャリア系LPWA(LoRa等)、キャリア系LPWA(NB-IoT等))が実装された機器10が、機器10の状態、又は、制御に必要な情報を家電クラウドとの間で送受信するにあたって、どの通信方式を使用するかは、下記の優先度で選択される。なお、以下の優先度の基本的な考え方であり、後で述べる諸条件により優先度を適宜変えることで、機器10と家電クラウドとの間で好適な通信が実現されうる。
(1)優先度1:Wi-Fi
機器10を設置している宅内に既にWi-Fiのアクセスポイント(AP)があり、機器10がAPに接続されている場合、光ファイバー(FTTH(Fiber to the Home))、又は、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)などの広帯域な方式で機器10がインターネットに接続される。Wi-Fiで機器10がインターネットに接続された場合、データの送受信速度が速い、機器10と家電クラウドとの間のデータ送受信の際の遅延が小さい、などのメリットがある。また、Wi-Fiを介した接続に要するインターネット回線(FTTH又はADSLなど)は、多くの場合、スマートフォン、又は、VoDを受信するTV若しくはタブレット等向けに機器10を保有するユーザが、既に保有しているものであり、上記目的のために回線使用料を支払っているため、機器10を追加的にWi-Fi接続したとしても、回線使用料が増加することはない。
(2)優先度2:ノンキャリア系LPWA(LoRaなど)
ノンキャリア系LPWAの通信は、Non License bandの電波帯域を利用するため、通信回線の品質が不安定だが安価である。
技術的には、送信電力の制約、又は、連続的な送信に制約があることが多く、データ通信容量が小さい、反応速度が不安定で遅延量が大きいなどの課題がある。一方、使用する電波帯域は、上記制約を守る限り免許不要で使用できるため、通信網を必要とする企業が、自由に自営網を構築することも可能である。
(3)優先度3:キャリア系LPWA(NB-IoT、Cat-M1等)
キャリア系LPWAの通信は、特定のキャリアに付与されたLicense Bandを利用するため、通信回線の品質は安定しており、ノンキャリア系LPWAに比較して、通信容量が大きく、遅延量が小さい。しかしながら、通信容量又は遅延量を制御するために通信モジュールが複雑になるとともに、通信を収容する基地局側でも複雑な処理を行うため、通信に要する価格は高い。
キャリア毎に価格体系が異なるが、多くのケースで、SIM(Subscriber Identity Module)カード(単に「SIM」ともいう)についての費用、及び、通信に要する費用がかかることが多い。SIMについての費用について、SIMは、固有のIDが付与されたIC(Integrated Circuit)カード、又は、eSIM(embedded Subscriber Identity Module)である。キャリア系LPWAの通信にはSIMについての費用が必要となる。具体的には、SIMの付与そのもの、又は、SIM機能のON/OFF(有効化/無効化)に費用がかかることがある。また、通信に要する費用は、キャリア系LPWAを介した通信を行った際に送受信するデータ量に比して要する費用である。
なお、「SIMのON」又は「SIM機能のON」とは、SIMカードの機能を有効にすることであり、より具体的には、当該SIMカードに対応した通信モジュールの稼働を開始させ、当該SIMカードに記載されたIMSI(International Mobile Subscriber Identity)を用いて、当該SIMカードを搭載している機器を回線網に、通信可能に接続することをいう。また、「SIMのOFF」又は「SIM機能のOFF」とは、SIMカードの機能を無効にすることであり、より具体的には、当該SIMカードに対応した通信モジュールの稼働を停止させ、当該SIMカードを搭載している装置を回線網から切断することをいう。
SIMのON/OFFのコストに関して以下で詳しく説明する。
キャリア系LPWAを使う場合、通信品質が安定しているので、LPWA利用サービス側は、LPWAの品質について考慮する必要がない。しかしキャリア系LPWAによる通信を使い過ぎると、コストがかかりすぎるので、エンドユーザから通信費用を回収できるサービスでないと成り立たない。
そこで、品質は不安定だがコストの安いノンキャリア系LPWAを、サービス内容、時間帯、帯域の状況等を考慮して併用することが好適である。この場合、通信費用の考え方に応じて、回線の使い方を工夫する必要があるため、通信費用について下記(1)~(4)のように考える。
(1)通信費用について、SIMの枚数に応じて固定通信料金を払う必要がある場合がある。この場合、「通信可能な状況にあるSIMの枚数」は、以下のような数え方が考えられる。
(a)月、週、日、時間等のような期間(比較的長い期間)ごとに、同時に動作可能であるSIMの最大数
(b)1秒間等のような非常に短い期間(比較的短い期間)ごとに、同時に動作可能なSIMの最大数
ここで、SIMの枚数は、上記(a)又は(b)のような期間の設定に加えて、地域パラメーター(キャリア系LPWAの基地局がカバーする範囲など)も含めて決めてもよい。また、SIMの割り当ては、機器10の特性(通信の発生頻度、発生データ量)に応じて決めてもよい。例えば、1日1回稼働しているかどうかを家電クラウドへ通知するだけの機器10にSIMは割り当てず、機器10のもっと詳細なデータ(毎秒のエアコンの温度センサ/湿度センサなど)を送信する機器10に優先的に割り当てるなどしてもよい。
(2)通信費用について、SIMの枚数による課金はなく、通信回線を通るデータ量の総量により課金される場合がある。
(3)通信費用について、SIMのON/OFFごとに課金される場合がある。
ユーザのクラウドシステム側から、機器10のSIMのON/OFFができることを要する。また、上記の代わりに、機器10側でも必要に応じてSIMのON/OFFが出来るようになっていてもよい。このSIMのON/OFFには、若干のコストがかかると考えられる。
(4)通信費用について、SIMのON/OFFの回数に、端末ごと、または契約者の全端末に関して一定期間毎に上限がある可能性がある。
次に、通信方式の選択の仕方について説明する。
(1)通信可能状況のSIMの枚数に応じた課金体系の場合
機器10が設置された場所にWi-Fiのアクセスポイント(AP)が無い場合には、あるいはアクセスポイントがあったとしても、機器10をWi-Fiのアクセスポイントに繋ぐ作業の手間などが障壁となり、機器10がWi-Fiに接続する設定がなされない場合において、機器10と家電クラウド間の通信を実現するために、ノンキャリア系LPWAとキャリア系LPWAとを切り替えながら使用する。これにより、機器10、あるいは機器10に関連するスマートフォンアプリを操作するユーザの快適性(機器10/アプリのレスポンスなど)と、通信に要する費用とのバランスをとる。
最初のケースとして、キャリア系LPWAのSIMの課金体系として、通信可能状況にあるSIMの枚数に応じて固定通信料金を払う必要があり、「通信可能状況にあるSIMの枚数」が、月、週、日、時間等の一定期間ごとに、最大動作可能なSIMの枚数が決まっているケースを考える。
上記所定期間中のSIMの最大数の決め方としては、例えば、時間帯ごとにONに設定するSIMの最大数を以下のように、時間帯毎に稼動していると想定される機器10の数に基づいて、ONとするSIMの枚数を設定することが考えられる。
(a)平日昼間(つまり共働き家庭が多く機器10がそれほど多く動作していない時間帯)には、割り当てられるSIMの枚数が少ない。
(b)平日夜間(つまり、動作している機器10が比較的多い)には、割り当てられるSIMの枚数が多い。
(c)週末(動作している機器10が多い)には、割り当てられるSIMの枚数が多い。
なお、このような時間帯毎の稼働状況は、過去の同じ時間帯の機器10の稼動状況を元に算出することが考えられる。
また、過去の稼動状況だけでなく、稼動時の季節、天気、機器10の種類など、機器10を稼動させるかどうかに影響を及ぼすパラメーターによって、SIMの枚数を可変してもよい。
例えば、夏場は洗濯機の使用回数が増える傾向があることがつかめている場合、夏場の週末には、冬場の週末よりも洗濯機に割り当てるSIMの枚数を増やすなどをしてもよい。
このように機器10の過去の稼働状況、及び、機器10の稼働状況に影響を及ぼす要因(天気など)を使うことで、最大動作可能なSIMの枚数を好適に設定し、通信可能状況にあるSIMの枚数に対してかかるコストを最小化することが可能となる。
次に、前述の課金体系のときに、機器10側の通信方式がどのように切り替わるべきかを説明する。ここで、各通信経路は下記を前提とする。
キャリア系LPWAについては、所定の時間帯にはON(SIMがON)になっており通信可能(データの送受信可能)であり、所定の時間帯以外ではOFF(SIMがOFF)となっており通信不能(データの送受信不可能)である。
Wi-Fiについては、接続設定されている場合には通信可能である。
ノンキャリア系LPWAについては、常時通信可能であり、無償であるか、又は、通信量に応じた課金されてもキャリア系LPWAに比較して非常に安価である。
図15は、Wi-Fiの接続ができない場合の通信方式の選択の仕方の第一例を示すフローチャートである。図15は、機器10において家電クラウドへ送信すべきデータが発生した場合に、どの通信方式を使ってデータを送信するかを示すフローチャートである。なお、図15では、機器10が備える複数の遠距離通信モジュールのうち、第一指標つまり通信の安定性がより高い通信モジュールを用いて通信する処理が示されている。また、機器10が近距離通信モジュールを備えており、近距離通信モジュールによる通信が可能である場合には近距離通信モジュールによる通信を行う処理が示されている。
図15に示されるように、機器10は、送信データが発生すると(ステップS101)、Wi-Fiによる通信が可能であるか否かを判定する(ステップS102)。機器10は、判定結果を通信可否情報として保持する。
Wi-Fiによる通信が可能でないと判定した場合(ステップS102でNo)には、さらに、キャリア系LPWAによる通信が可能であるか否かを判定する(ステップS103)。機器10は、判定結果を通信可否情報として保持する。
キャリア系LPWAによる通信が可能でないと判定した場合(ステップS103でNo)には、機器10は、ノンキャリア系LPWAを使ってデータを送信する(ステップS104)。
Wi-Fiによる通信が可能であると判定した場合(ステップS102でYes)には、機器10は、Wi-Fiを使ってデータを送信する(ステップS111)。
キャリア系LPWAによる通信が可能であると判定した場合(ステップS103でYes)には、機器10は、キャリア系LPWAを使ってデータを送信する(ステップS115)。
なお、図15のフローチャートには記載していないが、「キャリア系LPWAを使いデータを送信」している途中で、キャリア系LPWAの通信の有効期限が切れる場合には、(a)SIMの有効期間を延長(例えば15時まで通信可能であったものを、データを送信完了するまで延長、あるいは15時5分など所定の時刻まで延長)してもよいし、(b)再度、フローチャート中の「Wi-Fiによる通信可否は?」に戻り、通信可能な通信経路を確認することで、Wi-Fiまたはノンキャリア系LPWAを使って残りのデータを送信してもよい。
このように、所定の時間帯毎に使えるSIMの枚数で通信費が発生する場合には、キャリア系LPWAが通信可能である限り使用することで、通信速度が遅いノンキャリア系LPWAをなるべく使わずに済むため、同じコスト(割り当てられた有効なSIMの枚数)で、より速い通信速度での通信が可能となる。
前述のSIMがON状態にある期間の延長は、キャリア系LPWAを収容するクラウドに延長可否を問い合わせてもよいし、あらかじめ機器毎、あるいは時間帯毎に延長可能な時間を決めていてもよい。
なお、フローチャートの中で、「キャリア系LPWAによる通信可否は?」の判定は、キャリア系LPWAのSIMのON/OFF状態で判断してもよいし、所定時間内で許容されているSIMの枚数を使い切っているかどうかをキャリア系LPWAを収容するクラウド、または家電クラウドへ問い合わせ、使い切っていない場合には、SIMをONにすることでキャリア系LPWAによる通信が可能と判定してもよい。
SIMのON/OFFは、図16のような表をもって機器10が行ってもよい。また、上記表は、家電クラウドが把握している過去の機器10の稼働状況から時間帯の区割り、又は、SIMの枚数を含めて更新されてもよい。
次に、家庭内でONにするSIMの枚数を最小限にする方法について説明する。前述の課金体系のように、同時動作するSIMの枚数に応じて課金される場合について考察する。
例えば、図17に示すように1つの家の中に2つの機器10A及び10Bがあり、機器10A及び10Bそれぞれが、キャリア系LPWAの通信モジュール、Wi-Fiの通信モジュール、及び、ノンキャリア系LPWAの通信モジュールを備えているケースを考える。例えば、機器10Aの機器IDが0001であり、機器10Bの機器IDが0002である。
このとき、機器10A及び10Bの両方のキャリア系LPWAが通信可能(SIMがON状態)となると、SIM2枚分の課金がなされる。SIM2枚分の課金を回避するための方法について説明する。説明のために下記の条件を前提にする。
(a)機器10A及び10Bの両方ともWi-Fiを使ってして家電クラウドへは接続されていない(Wi-Fiで家電クラウドに接続済みであれば、LPWAを使う必要がない)
(b)機器10Aのキャリア系LPWAは通信可能(SIMがON状態)、機器10Bのキャリア系LPWAは通信不能(SIMがOFF状態)
(c)機器10A及び10Bの両方ともノンキャリア系LPWAは通信可能
このとき、機器10Bが、家電クラウドに対してデータを送信したいケースにおいては、通常はノンキャリア系LPWAを使用して非常に低速で送信するか、ノンキャリア系LPWAでは通信速度が遅すぎて使えない場合には、機器10BのSIMをONにして、キャリア系LPWAを使うしかなかった。
ところで、機器10A及び10Bは、Wi-Fiによる通信機能を具備しているが、Wi-Fiの機能の1つとして、2つの機器間を直接接続する、アドホックモードと呼ばれる接続が可能である。
図18は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする構成を示す第二の説明図である。図18に示されるように、アドホックモードで機器10A及び10Bを互いに接続することは、機器10A及び10BのWi-Fiについて、(1)ESSID(SSID)、(2)無線チャンネル、(3)WEP(暗号化キー)の3つの値を同じにすることで実現される。このようにWi-Fiのアドホックモードにより機器10Aと機器10Bを接続することで、機器10Bは、機器10Aを通じて家電クラウドとの通信が可能となる。このような接続形態によりONにするSIMは1枚だけですむため、ONとなるSIMの枚数に比したコストが低減されうる。
図19は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする構成を示す第三の説明図である。図20は、家庭内で使用するSIMカードの枚数を最小限にする処理を示すフローチャートである。
前述の機器10Bが通信を行いたい場合に、どのように機器10A及び10Bの間でWi-Fiのアドホック通信を確立するかを説明する。
図20に示されるように、ステップS201で機器10Bにおいて送信すべきデータ(送信データ)が発生したとする。すると、機器10Bは、ノンキャリア系LPWAを介して同一宅内の機器10AのSIMのON又はOFFの状態を確認する(ステップS202)。
機器10AのSIMがONである場合(ステップS202で「機器10AのSIMがON」)には、家電クラウドは、アドホックモードの確立のため、下記の接続情報を生成してノンキャリア系LPWAを使って機器10A及び10Bに送信する(ステップS203)。接続情報は、ESSID(SSID)、無線チャネル及びWEP(暗号化キー)を含む。
機器10A及び10Bは、家電クラウドが送信した接続情報を受信し、受信した接続情報を使用して互いにアドホックモードでの直接接続を行い、アドホック通信を開始する(ステップS204)。
機器10Bは、ステップS201で発生したデータをアドホック通信を使って機器10Aへデータを送信する(ステップS205)。
機器10Aは、ステップS205でアドホック通信を介して機器10Bから受信したデータを機器10Aのキャリア系LPWAを使って家電クラウドへ送信する(ステップS206)。
ステップS202で機器10AのSIMがOFFである場合(ステップS202で「機器10AのSIMがOFF」)には、機器10Bは、機器10Bが保有するノンキャリア系LPWA又はキャリア系LPWAの通信モジュールを使ってデータを送信する。なお、上記送信の際に必要であれば、使用する通信モジュールのSIMをONにする。
このようにして、家電クラウド内において、機器10A及び10Bが同一の家にあることが判明した場合には、繋がっている通信手段(図19ではノンキャリア系LPWA)を使って、機器10A及び10Bでアドホック通信を確立し、機器10Bのデータの送信(受信も可)は、アドホック通信を介することで、機器10Aのキャリア系LPWAを使って行う。
このようにすることで、機器10BのSIMをONにする必要がないため、SIMの枚数に応じた課金の際のコストを低減できる。
なお、アドホック通信の確立のためにノンキャリア系LPWAを使用したが、例えば機器10A及び10Bがブルートゥース(登録商標)の通信機能も備えている場合、スマートフォンのブルートゥース機能を使って、スマートフォンと機器10A及び10Bの接続を確立し、スマートフォンを介して家電クラウドよりESSIDなどを取得し、機器10A及び10Bのアドホックモードの接続を確立してもよい。
また、機器10Aは、キャリア系LPWAを使ってアドホックモード確立に必要な情報を家電クラウドから取得してもよい。また、このように同じ宅内において、複数の機器の送受信に使うキャリア系LPWAを1つに絞ることが出来るため、キャリア系LPWAが収容する家電の数を抑制し、収容機器が多いことによる電波障害を回避することも可能となる。
(2)通信回線を通るデータ量の総量で課金される場合
機器10が設置された場所にWi-Fiのアクセスポイント(AP)が無い場合には、あるいはアクセスポイントがあったとしても、機器10をWi-Fiのアクセスポイントに繋ぐ作業の手間などが障壁となり、機器10がWi-Fiに接続する設定がなされない場合において、機器10と家電クラウド間の通信を実現するために、ノンキャリア系LPWAとキャリア系LPWAとを切り替えながら使用する。これにより、機器10、あるいは機器10に関連するスマートフォンアプリを操作するユーザの快適性(機器10/アプリのレスポンスなど)と、通信に要する費用とのバランスをとる。
2番目のケースとして、キャリア系LPWAのSIMの課金体系として、SIMの枚数は自由、通信回線を通るデータ量の総量で課金される、場合を考える。
この場合、キャリア系LPWAを使った通信機能を使うほど、通信に多くの費用を要することとなる。反対に、費用を抑えるためにノンキャリア系LPWAを優先して使用すると、ノンキャリア系LPWAの通信速度の遅さに起因し、対応アプリのレスポンスが落ちたり、機器10の故障発生など緊急で家電クラウドに機器10の故障状態を通知する必要がある際に、通知に時間を要する、つまり機器10のカスタマーサポート、又は、機器10のユーザが故障を検知することが遅れたりしてしまう。
したがって、機器10からクラウドへ送信すべきデータの、データサイズ、データの緊急度(いつまでに送信完了すべきデータか)、想定されるキャリア系LPWA及びノンキャリア系LPWAの速度によって、適切に使用する通信方式を選択する必要がある。
次に、前述の課金体系の時に、機器10側の通信方式がどのように切り替わるべきかを説明する。ここで、各通信経路は下記を前提とする。
キャリア系LPWAについては、常時通信可能であり、通信量に応じて課金される。
Wi-Fiについては、接続設定されている場合には通信可能である。
ノンキャリア系LPWAについては、常時通信可能であり、無償か、通信量に応じて課金される。ただし、キャリア系LPWAに比較して非常に安価である。
図21は、Wi-Fiの接続ができない場合の通信方式の選択の仕方の第二例を示す説明図である。より具体的には、図21は、機器10内で家電クラウドへ送信すべきデータが発生した場合に、どの通信方式を使ってデータを送信するかを示すフローチャートである。なお、図21では、機器10が備える複数の遠距離通信モジュールのうち、第二指標つまり通信の速度がより遅い通信モジュール、又は、第三指標つまり通信に要する費用がより低い通信モジュールを用いて通信する処理が示されている。また、特定した通信モジュールを用いて通信する場合の通信時間が比較的長い場合に、別の通信モジュールを特定する処理も示されている。
図21に示されるように、ステップS301で機器10において送信すべきデータ(送信データ)が発生したとする。すると、機器10は、Wi-Fiによる通信可否を確認する、つまり、Wi-Fiによる通信が可能であるか否かを判定する(ステップS302)。機器10は、判定結果を通信可否情報として保持する。
Wi-Fiによる通信が可能でないと判定した場合(ステップS302でNo)には、機器10は、下記の情報を取得する(ステップS303)。機器10が取得する情報は、送信データサイズDと、送信データの送信完了必須時間(送信開始から完了までの時間)Tと、ノンキャリア系の想定通信速度Sとである。
次に、機器10は、送信データを送信するのに要する時間(D/S)が、送信データの送信完了必須時間Tに収まるか否か、つまり、時間D/Sが時間T以下であるか(D/S≦Tが成立するか)否かを判定する(ステップS304)。
時間D/Sが時間T以下でないと判定した場合(ステップS304でNo)には、機器10は、キャリア系LPWAを使ってステップS301で発生したデータを送信する(ステップS305)。なお、このとき、キャリア系LPWAとノンキャリア系LPWAとの双方を使ってデータを送信してもよい。
時間D/Sが時間T以下であると判定した場合(ステップS304でYes)には、機器10は、ノンキャリア系LPWAを使ってデータを送信する(ステップS315)。
また、ステップS302でWi-Fiによる通信が可能でないと判定した場合(ステップS302でNo)には、機器10は、Wi-Fiを使ってデータを送信する(ステップS311)。
なお、図21のフローチャートには記載していないが、「ノンキャリア系LPWAを使いデータを送信」している途中で、実際の通信速度S’と、未送信のデータ量D’と、送信完了すべき必須時間の残りT’とについて、「D’/S’>T’」が成立した場合には、当初にTの時間でデータの送信が完了しないことになるため、途中からキャリア系LPWAの通信に切り替えてもよい。
このように、送信するデータのサイズ、送信データの送信完了必須時間、ノンキャリア系LPWAの想定通信速度を使い、できる限りノンキャリア系LPWAを使ってデータを送信することで、コストのかかるキャリア系LPWAの使用時間(通信量)を減らし、通信費用を削減することができる。
ノンキャリア系の想定通信速度Sは、過去の通信速度を機器10に記憶しておいて使ってもよい。またこの時、過去の同じ曜日、同じ時間帯など比較的ノンキャリア系LPWAの使われ方が似ていると考えられる時の通信速度を記憶しておいて使ってもよい。
また、ノンキャリア系LPWA、あるいはキャリア系LPWAで通信中も、適宜Wi-Fi接続の通信可否を検知するようにし、Wi-Fi接続が通信できるようになった時に、ノンキャリア系LPWA及びキャリア系LPWAの通信を停止し、Wi-Fiを使った通信に移行させてもよい。このようにすることで、Wi-Fiのアクセスポイントが一時的に停止していた状態から復帰した際にも、スムーズにWi-Fiへ通信方式を変えることが可能となる。
また、キャリア系LPWAによる通信に要するコスト(通信費)が所定のデータ量までは定額である場合には、所定のデータ量に達するまでは、D、T及びSの値に関わらず、キャリア系LPWAを使って通信をしてもよい。
また、D、T及びSの値に関わらず、とにかく速い通信を望む場合(危険を伴うエラー通知など)には、発生データの属性の1つとして使うべき通信手段の指定があってもよい。例えば、危険を伴うエラー通知の場合には、D、T及びSの値に関係なく、通信手段としてキャリア系LPWAを使うことが必須となっていてもよい。
(まとめ)
ここまで、クラウドに接続されることで、機器10の使用者にさまざまなアプリ・サービスを提供可能となるIoT家電に関して、クラウドに接続する際の通信手段として、IoT家電が複数の通信方式(Wi-Fi、キャリア系LPWA、ノンキャリア系LPWAとしたが、これに限定されない)を具備し、各々の通信方式の特徴(通信速度、遅延時間、通信に要するコストなど)と、機器10が送信するデータの属性(サイズ、データの緊急性=送信を完了するまでの時間など)を鑑みて通信方式を適宜切り替えることで、通信費の抑制と、通信速度のバランスをとる事が出来ることを説明した。
また複数の通信方式を具備したIoT家電により、これを使用するユーザはWi-Fiの設定なしに様々なアプリ・サービス、例えば外出先からエアコン制御など、を享受可能となる。
なお、機器10の構成、及び、機器10が実行する通信方法についての他の例を説明する。
図22は、機器10の構成の他の例として、機器10Cのブロックを示す構成図である。
図22に示されるように、機器10Cは、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cと、記憶部103と、制御部104と、取得部105と、特定部106とを備える。
複数の通信モジュール101A、101B及び101Cは、機器10Cを管理するサーバに、互いに異なる複数の回線網を介して接続するための複数の無線の通信モジュールである。
記憶部103は、複数の回線網それぞれの通信に関する特性を記憶している。
取得部105は、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cそれぞれを用いたサーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する。
特定部106は、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cのうち、通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、上記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する。
制御部104は、特定部106が特定した特定通信モジュールをサーバと通信可能に接続させる。
図23は、機器10が実行する通信方法の他の例として、機器10Cが実行する通信方法を示すフロー図である。
ステップS401(取得ステップ)において、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cそれぞれを用いたサーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する。
ステップS402(特定ステップ)において、複数の通信モジュール101A、101B及び101Cのうち、通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、上記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する。
ステップS403(制御ステップ)において、特定ステップで特定した特定通信モジュールをサーバと通信可能に接続させる。
これにより、機器10Cは、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
以上のように、本実施の形態の機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、サーバと通信可能であり、かつ、回線網の通信に関する特性に基づいて選択される通信モジュールによりサーバと適切に接続され通信できる。よって、機器は、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、通信の安定性がより高い通信モジュールによってサーバと通信できる。よって、機器は、安定性がより高い通信を利用して、より適切に制御クラウドに接続される。
また、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、速度がより遅い通信モジュールによってサーバと通信できる。速度がより遅い通信は、一般に、通信に要する情報処理の量が小さいので、通信に要する消費電力が小さく、また、通信に要する費用がより低い。よって、機器は、速度がより遅い通信を利用することで、情報処理量及び消費電力を押さえながら、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち速度がより遅い通信モジュールを選択した場合に、通信があまりに長い時間に及ぶことが予想されるときに、それとは異なる通信モジュールを改めて選択することで、そのような長い時間に及ぶ通信を未然に回避することができる。よって、機器は、通信があまりに長い時間に及ぶことを回避しながら、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、機器は、当該機器が備えている複数の通信モジュールのうち、通信に要する費用がより低い通信モジュールによってサーバと通信できる。よって、機器は、通信に要する費用がより低い通信を利用することで、情報処理量及び消費電力を押さえながら、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、機器は、当該機器が近距離通信モジュールを備えている場合には、その近距離通信モジュールによってサーバと通信できる。近距離通信モジュールは、宅内に配置された基地局(アクセスポイント)と通信リンクを確立して通信をし、基地局からサーバまでの通信路は、別途ユーザによって容易されていることが想定される。この場合、機器から基地局までの通信経路において、比較的高速、かつ、消費電力が比較的小さい通信が実現し得る。また、機器から基地局までの通信に要する費用は、ゼロ又は比較的小額に抑えられる利点もある。よって、機器は、比較的高速、かつ、消費電力が比較的小さい通信を利用することで、より適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、複数の機器が宅内に存在している場合に、一の機器だけが遠距離通信モジュールによってサーバと通信し、その他の機器が近距離通信モジュールにより当該一の機器に接続し、当該一の機器による通信の中継を利用してサーバと通信できる。これにより、遠距離通信モジュールによる通信を行う機器を1つだけに抑えながら、複数の機器すべてがサーバに通信できるようになる。よって、機器は、1つの機器による遠距離通信を利用して、複数の機器がより適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、複数の機器のうちの一の機器だけが遠距離通信モジュールによってサーバと通信するときに、通信品質がより高い通信モジュールを利用してサーバと通信する。よって、機器は、1つの機器による遠距離通信を利用して、複数の機器がより高品質に制御クラウドに接続され、制御され得る。
また、機器は、遠距離通信モジュールとしてのキャリア系LPWAの通信モジュールとノンキャリア系LPWAの通信モジュール、及び、近距離通信モジュールとしてのWi-Fiの通信モジュールを利用して、より容易に、適切に制御クラウドに接続され、制御され得る。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記実装を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、適切に制御クラウドに接続され、制御され得るに適用可能である。具体的には、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの家電機器などに、本開示は適用可能である。
10、10A、10B、10C 機器
101、101A、101B、101C 通信モジュール
102、102A、102B、102C、108 保持部
103 記憶部
104 制御部
105 取得部
106 特定部
107 機能モジュール
109 電源部
110 バッテリ
111 操作部
112 表示部

Claims (8)

  1. 機器であって、
    前記機器を管理するサーバに、互いに異なる複数の回線網を介して無線で接続するための複数の通信モジュールと、
    前記複数の回線網それぞれの通信に関する特性を記憶している記憶部と、
    前記複数の通信モジュールそれぞれを用いた前記サーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する取得部と、
    前記複数の通信モジュールのうち、前記通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、前記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する特定部と、
    前記特定部が特定した前記特定通信モジュールを前記サーバと通信可能に接続させる制御部とを備え、
    前記複数の通信モジュールは、複数の遠距離無線通信用の通信モジュールである複数の遠距離通信モジュールを含み、
    前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信の速度の大きさを示す第二指標が対応付けられており、
    前記特定部は、前記特定通信モジュールを特定する際には、
    有限長のデータを前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれにより送信するのに要する時間を算出し、
    前記複数の遠距離通信モジュールのなかで、算出した前記時間が閾値以下である1以上の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第二指標がより大きな速度を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定する
    機器。
  2. 前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信の安定性の高さを示す第一指標が対応付けられており、
    前記特定部は、前記特定通信モジュールを特定する際には、
    前記1以上の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第一指標がより高い安定性を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定する
    請求項1に記載の機器。
  3. 前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジュールによる通信に要する費用を示す第三指標が対応付けられており、
    前記特定部は、前記特定通信モジュールを特定する際には、
    前記1以上の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第三指標がより低い費用を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定する
    請求項1又は2に記載の機器。
  4. 機器であって、
    複数の前記機器が一の宅内に設置されており、
    複数の前記機器が備える前記複数の通信モジュールは、遠距離無線通信用の通信モジュールである遠距離通信モジュールと、近距離無線通信用の通信モジュールである近距離通信モジュールとを含み、
    複数の前記機器のうちの一の機器を除く他の機器の特定部は、
    前記他の機器の近距離通信モジュールにより前記一の機器と直接接続し、
    複数の前記機器のうちの前記一の機器の特定部は、
    前記一の機器の前記遠距離通信モジュールを前記特定通信モジュールとして特定し、前記一の機器の前記近距離通信モジュールにより前記他の機器と直接接続し、
    複数の前記機器のうちの前記一の機器の制御部は、さらに、
    前記一の機器の前記遠距離通信モジュールと前記一の機器の前記近距離通信モジュールとの間で通信を中継させる
    請求項1に記載の機器。
  5. 複数の前記機器のうちの前記一の機器は、複数の前記機器が備える前記複数の遠距離通信モジュールのうち、通信品質がより高い遠距離通信モジュールを備える機器である
    請求項4に記載の機器。
  6. 前記複数の通信モジュールは、
    遠距離通信モジュールとして、キャリア系LPWA(Low Power, Wide
    Area)の通信モジュールと、ノンキャリア系LPWAの通信モジュールとを含み、
    近距離通信モジュールとして、Wi-Fi(登録商標)の通信モジュールを含む
    請求項1~5のいずれか1項に記載の機器。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の機器と、
    前記機器を管理する前記サーバとを備える
    システム。
  8. 機器が実行する通信方法であって、
    前記機器は、
    前記機器を管理するサーバに、互いに異なる複数の回線網を介して無線で接続するための複数の通信モジュールと、
    前記複数の回線網それぞれの通信に関する特性を記憶している記憶部とを備え、
    前記複数の通信モジュールは、複数の遠距離無線通信用の通信モジュールである複数の遠距離通信モジュールを含み、
    前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれには、前記特性として、当該遠距離通信モジ
    ュールによる通信の速度の大きさを示す第二指標が対応付けられており、
    前記通信方法は、
    前記複数の通信モジュールそれぞれを用いた前記サーバとの通信が可能であるか否かを示す通信可否情報を取得する取得ステップと、
    前記複数の通信モジュールのうち、前記通信可否情報により通信が可能であることが示される通信モジュールであって、前記特性に基づいて選択される通信モジュールを、特定通信モジュールとして特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで特定した前記特定通信モジュールを前記サーバと通信可能に接続させる制御ステップ部とを含み、
    前記特定ステップでは、前記特定通信モジュールを特定する際には、
    有限長のデータを前記複数の遠距離通信モジュールそれぞれにより送信するのに要する時間を算出し、
    前記複数の遠距離通信モジュールのなかで、算出した前記時間が閾値以下である1以上の遠距離通信モジュールのうち、当該遠距離通信モジュールに対応付けられている前記第二指標がより大きな速度を示す遠距離通信モジュールを、前記特定通信モジュールとして特定する
    通信方法。
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