JP7461166B2 - 熱交換コア、熱交換器及び熱交換コアの製造方法 - Google Patents
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Description
軸方向に沿って延在する複数の軸方向流路を含むコア本体部と、
前記コア本体部の前記軸方向における少なくとも一方の端部に隣接し、前記複数の軸方向流路と連通するヘッダ流路を有するヘッダ部と、を備え、
前記ヘッダ流路は、
径方向に沿って延在する少なくとも一本の径方向流路と、
何れかの前記径方向流路から分岐して1以上の前記軸方向流路にそれぞれ連通する複数本の周方向流路と、
を含み、
前記複数本の周方向流路は、
第1周方向流路と、
前記第1周方向流路よりも径方向内側に位置し、前記第1周方向流路よりも大きい総角度範囲に亘って周方向に配置された第2周方向流路と、
を含む。
上記(1)構成の熱交換コアと、
前記熱交換コアを収容するケーシングと、
を備える。
熱交換コアの製造方法であって、
積層造型によって、軸方向に沿って延在する複数の軸方向流路を含むコア本体部を形成する工程と、
積層造型によって、前記コア本体部の前記軸方向における少なくとも一方の端部に隣接し、前記複数の軸方向流路と連通するヘッダ流路を有するヘッダ部を形成する工程と、を備え、
前記ヘッダ部を形成する工程は、
径方向に沿って延在する少なくとも一本の径方向流路と、
何れかの前記径方向流路から分岐して1以上の前記軸方向流路にそれぞれ連通する複数本の周方向流路と、
を含むように前記ヘッダ流路を形成し、
前記ヘッダ部を形成する工程は、
第1周方向流路と、
前記第1周方向流路よりも径方向内側に位置し、前記第1周方向流路よりも大きい総角度範囲に亘って周方向に配置された第2周方向流路と、
を含むように前記複数本の周方向流路を形成する。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1及び図2に示すように、幾つかの実施形態に係る熱交換器1は、熱交換コア10と、熱交換コア10を収容するケーシング20とを備えている。
幾つかの実施形態に係る熱交換器1は、例えば、ガスタービン、CO2回収装置等の化学プラント、あるいは空気調和機や冷凍庫等の図示しない装置に組み込むことができ、例えば第1流体と第2流体とを熱交換させる。例えば第1流体の温度は相対的に高く、第2流体の温度は相対的に低い。これとは逆に、第1流体の温度が相対的に低く、第2流体の温度が相対的に高くてもよい。
幾つかの実施形態に係る熱交換コア10は、コア本体部13と、コア本体部13の軸方向における一方及び他方の端部に隣接するヘッダ部11A、11Bとを備える。説明の便宜上、コア本体部13の軸方向における一方の端部に隣接するヘッダ部11Aを第1ヘッダ部11Aとも称し、該軸方向における他方の端部に隣接するヘッダ部11Bを第2ヘッダ部11Bとも称する。
幾つかの実施形態に係るヘッダ部11A、11Bのそれぞれは、後で詳述するように、複数の軸方向流路3と連通するヘッダ流路6を有する(図6参照)。
幾つかの実施形態に係る熱交換器1は、図3Aに示す第1横断面C1、図4に示す第2横断面C2、及び図5に示す第3横断面C3を含んでいる。これらの横断面C1~C3はいずれも、円形状を呈している。熱交換コア10の全体の外形は、円柱状に形成されている。熱交換コア10は、同心円状に配置されて第1流路群G1と第2流路群G2とを隔てる隔壁(第1隔壁)W1と、熱交換コア10の最外周に配置される側壁W0とを含んでいる。
幾つかの実施形態に係る第2流路群G2は、熱交換コア10の軸方向D1の一端部10A(図1)から他端部10B(図1)までに亘り延びている。軸方向D1は、横断面C1~C3に対して直交している。すなわち、幾つかの実施形態では、複数の第2流路102は、軸方向流路3に含まれる。
各図には、第1流体の流れを実線の矢印で示し、第2流体の流れを破線の矢印で示している。
第1流路101及び第2流路102は、熱交換コア10の径方向の全体に亘り、つまり、熱交換コア10の軸心近傍、すなわち軸線AXの近傍まで配置されていることが好ましい。図3A、図3B、図4、及び図5では、一部の第1流路101及び一部の第2流路102のみが示されている。「・・・」で示した領域における残りの第1流路101及び第2流路102の図示は省略されている。
本実施形態のように、熱交換コア10の径方向の全体に亘り第1流路101及び第2流路102が配置されることにより、熱交換コア10の全体を熱交換に寄与させることができる。
第1流体及び第2流体が、同じ向きに軸方向D1に沿って流れていてもよい。その場合、第1流体及び第2流体は並行流をなしている。
また、第1流路101及び第2流路102がそれぞれ、区分壁W2により区画Sに細分化されることにより、流体と接触する流路の表面積が増大するため、伝熱効率を向上させることができる。
D=4A/L ・・・(1)
A:区画Sの断面積
L:円周方向D2における区画Sの長さ(周長)
熱伝達率は流路径の逆数に相当するから、これに基づいて適切な流路径を区画Sに与えることが好ましい。
幾つかの実施形態では、金属材料を用いた積層造形により得られた熱交換コア10における壁W1等の厚みは、例えば、0.3~3mmである。
幾つかの実施形態に係る熱交換コア10は、金属材料を用いる積層造形により、第1流路群G1及び第2流路群G2を成形するステップを行うことを経て、製造される。積層造形による成形ステップにより得られた成形物に対して、必要に応じて、研磨等を施すことができる。幾つかの実施形態に係る熱交換コア10の製造方法については、後で詳述する。
なお、幾つかの実施形態に係る熱交換コア10は、積層造形に限らず、切削等により一体に成形することもできる。
ガスケットを用いる場合は、部材間を確実に封止するため、適切な弾性変形量をガスケットに与える必要がある。そうすると、流体の漏れを防ぐため、熱交換コアの部材を分解してガスケットを部材間に締め直すといった整備を行う必要がある。ガスケットの公差や組み付け公差、流体の圧力変化やガスケットの経時変化等による変形量の変化、あるいは熱応力等によるガスケットの損傷等が起こり得るため、特にガスケットに関して整備の必要性が高い。
それに対して、幾つかの実施形態に係る一体成形の熱交換コア10によれば、ガスケットを備えていないことで、整備の手間を大幅に低減することができる。
幾つかの実施形態に係るケーシング20は、図1及び図2に示すように、全体として略円筒状に形成されている。ケーシング20は、流体に適した特性を備えた、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム合金等を用いて形成されている。
幾つかの実施形態に係るケーシング20は、熱交換コア10の外径に対応した内径を有し、円形状の横断面を呈するケーシング本体21と、ケーシング本体21に対して径が拡大されている大径部22とを備えている。大径部22は、軸方向D1におけるケーシング本体21の両端に設けられている。これらの大径部22は、第1入口ヘッダ221及び第1出口ヘッダ222として機能する。
これらのヘッダ221,222はそれぞれ、熱交換コア10の側壁W0の周りに、連通空間としての円環状の内部空間221A,222A(図2)を有している。
幾つかの実施形態では、入口ポート22Aは、1箇所に限らず、円周方向D2における複数箇所に設けられていてもよい。例えば、2つの入口ポート22Aが、第2横断面C2の中心に対して点対称に配置されていてもよい。出口ポート22Bに関しても同様である。
幾つかの実施形態では、第2入口ヘッダ31のフランジ31Aと、ケーシング20のフランジ231との間は、図示しない円環状のシール部材により封止されている。第2出口ヘッダ32のフランジ32Aと、ケーシング20のフランジ232との間も同様である。
幾つかの実施形態では、第2流路群G2は、第2入口ヘッダ31の内部及び第2出口ヘッダ32の内部に接続されている。第2流路102のそれぞれの始端は、第2入口ヘッダ31の内部で開口している。第2流路102のそれぞれの終端は、第2出口ヘッダ32の内部で開口している。
例えば、上述の説明内容とは逆に、第1流体を第2流路群G2に流通させ、第2流体を第1流路群G1に流通させてもよい。
幾つかの実施形態において、ケーシング20の横断面は、必ずしも厳密に円形状である必要はなく、概ね円形状とみなせる「略円形状」であってもよい。なお、「円形状」は、真円に対して公差が許容される。
「略円形状」には、例えば、頂点の多い多角形状(例えば10~20角形)や、n回転対称の形状であって、例えばnが10~20であるもの等が含まれる。その他、円周方向D2のおおよそ全体に亘り円弧が連続しており、円周上の一部において凹凸が存在する形状も、「略円形状」に含まれるものとする。
突起103を備えた熱交換コア10は、積層造形のプロセスにより、一体に形成することができる。
但し、ケーシング20や熱交換コア10の横断面が略円形状であったり、第1横断面C1において第1流路101及び第2流路102が略円環状であったり、第1流路群G1及び第2流路群G2が全体として略同心円状に配置されていたりする場合も、本実施形態による後述の効果と同等の効果を得ることができる。
以下、幾つかの実施形態に係る第2横断面C2及び第2横断面C2に表れる径方向流路61及び周方向流路66の概略について説明する。なお、幾つかの実施形態に係る径方向流路61及び周方向流路66の詳細については、別途説明する。
図2のIV-IV線断面に対応する図4に示すように、熱交換コア10には、第1流路群G1及び第2流路群G2を横断し、第1流路群G1のみと連通した径方向流路61が形成されている。径方向流路61は、図4に示す第2横断面C2において、熱交換コア10の径方向に延び、図2に示すように第1入口ヘッダ221の内部空間221Aと連通している。径方向流路61は、図1及び図2に示すように、側壁W0を厚さ方向に貫通している。
径方向流路61の数が多いほど、各径方向流路61を流れる第1流体の流量が均一化され易い。そうすると、円周方向D2の全体に亘り均等に流れる第1流体と、第2流体との間で十分に熱の授受が行われる。これを考慮すると、第2横断面C2,C2xのそれぞれにおいて、4以上の径方向流路61が分布していることが好ましい。但し、第2横断面C2,C2xのそれぞれにおいて、径方向流路61の数が3以下(1個を含む)であっても許容される。
さらには、幾つかの実施形態では、径方向流路61のそれぞれの流路断面積が等しいことが好ましい。そうすると、第1流体及び第2流体が軸方向D1に沿って対向流で流れる区間の長さを第1流路101及び第2流路102の円周方向D2において均一に確保することができる。なお、径方向流路61のそれぞれにおける流路断面積の公差は許容される。
熱交換コア10の外周側に位置する第1流路101から、熱交換コア10の軸心近傍に位置する図示しない第1流路までの全ての第1流路101は、熱交換コア10の軸心近傍から放射状に延びている複数の径方向流路61を通じて第1入口ヘッダ221及び第1出口ヘッダ222のそれぞれの内部空間221A,222Aと連通し、さらに、熱交換コア10の外部とも連通している。
図2及び図6のV-V線断面に対応する図5は、軸方向D1において第2横断面C2よりも外側に位置する第3横断面C3を示している。
幾つかの実施形態では、上述の径方向流路61に連通する第1流路群G1には、図6に示すように、軸方向D1における第2横断面C2よりも外側に位置する閉塞壁W4が設けられている。第1流路群G1を流れる第1流体は、軸方向D1に対して交差した閉塞壁W4を軸方向D1に超えては流れない。閉塞壁W4は、隣接する第1隔壁W1,W1間を塞いでいる。
第2流路群G2は、熱交換コア10の端部において、第2入口ヘッダ31及び第2出口ヘッダ32にそれぞれ開放されている。
幾つかの実施形態では、図6に示すように、閉塞壁W4により、第3横断面C3xにおいて第1流路群G1は閉塞されている。そのため、第3横断面C3xには第2流路群G2のみが存在している。
図2、図4、及び図6を参照し、熱交換コア10における第1流体及び第2流体のそれぞれの流れを説明する。図6は、熱交換コア10の縦断面の一部を示している。
幾つかの実施形態では、図6に破線の矢印で示すように、図示しない入口ポートを通じて第2入口ヘッダ31の内部に流入した第2流体は、第2流路群G2の第2流路102のそれぞれの始端に流入する。このとき、第2流路群G2が第3横断面C3の中心、すなわち軸線AXに対して対称に形成されているため、第2流路102のそれぞれに、円周方向D2の全体に亘り第2流体が均一に流入し、第2流路102を軸方向D1に流れる。第2流体は第2流路102の終端から第2出口ヘッダ32の内部へと流出し、さらに図示しない出口ポートを通じて熱交換器1の外部へと流出する。
このとき、入口ポート22Aに近い一部の径方向流路61に偏ることなく、第1入口ヘッダ221から複数の径方向流路61のそれぞれに第1流体が分配され、各径方向流路61において、第1流体は、熱交換コア10の径方向の内側に向けて、図6に二点鎖線で示す横断壁W3の内側を通り、各第1流路101へと分配される。
第1流路101のそれぞれを軸方向D1に流れる第1流体は、第1流路101の終端部に至ると、流れの向きを軸方向D1から径方向に転向し、熱交換コア10の軸心から放射状に配置されている径方向流路61のそれぞれにおいて、横断壁W3の内側を通り、合流しつつ、熱交換コア10の径方向の外側に向けて径方向流路61を流れる。そして、径方向流路61から第1出口ヘッダ222の内部へと流出した第1流体が、出口ポート22Bから熱交換器1の外部へと流出する。
以上で説明した幾つかの実施形態に係る熱交換器1によれば、ケーシング20が軸心に対して対称な形状であるばかりでなく、第1流路群G1及び第2流路群G2が対称で同心円状に積層されてなる熱交換コア10の構成に基づいて、流体の圧力等により作用する応力を熱交換コア10の全体に均一に分散させつつ、第1流体と第2流体との伝熱面積を大きく確保しながら、第1流体及び第2流体が均等に流れる熱交換コア10の全体に亘り効率よく熱交換を行うことができる。
以上より、熱交換コア10の破損を未然に防いで信頼性を向上させることができるとともに、同一の熱交換能力をより小型の熱交換コア10により得ることができる。
以下、幾つかの実施形態に係る径方向流路及び周方向流路の詳細について説明する。
図8Aは、一実施形態に係る径方向流路及び周方向流路を説明するための模式的な図であり、第2横断面C2を表す図である。
図8Bは、他の実施形態に係る径方向流路及び周方向流路を説明するための模式的な図であり、第2横断面C2を表す図である。
図9は、総角度範囲について説明するための模式的な図であり、第2横断面C2の一部を表す図に相当する。なお、図9では、図8Bに示した他の実施形態における第2横断面C2の一部を拡大して示している。
ヘッダ流路6に少なくとも一本の径方向流路61と、何れかの径方向流路61から分岐して1以上の軸方向流路3にそれぞれ連通する複数本の周方向流路66とを含めることで、ヘッダ部11を比較的小型化できる。
幾つかの実施形態に係る熱交換器1では、ヘッダ部11の容積拡大を抑制しつつ、第1流体の流量の差を抑制するために、以下で説明するような構成を有している。以下、ヘッダ部11の容積拡大を抑制しつつ、第1流体の流量の差を抑制するための構成を順次説明する。
以下の説明では、周方向流路66において一方端66aから他方端66bまでの周方向に沿った長さを流路長Lcと呼ぶ。
また、以下の説明では、径方向に沿って層状に配置された周方向流路66における各層のそれぞれをセグメント流路66sとも称する。
したがって、該周方向流路66-2における総角度範囲θtは、2層目のセグメント流路66sの角度範囲θ2と3層目のセグメント流路66sの角度範囲θ3との和となる。
したがって、該周方向流路66-3における総角度範囲θtは、4層目のセグメント流路66sの角度範囲θ4と、5層目のセグメント流路66sの角度範囲θ5と、6層目のセグメント流路66sの角度範囲θ6との和となる。
折り返し部66fを有する周方向流路66については、後で詳述する。
なお、図9に表れている最外周の周方向流路66では、折り返し部66fが存在しないので、折返し数は0である。
説明の便宜上、第1周方向流路661についての周方向に沿った流路長Lcを第1流路長L1と称し、第2周方向流路662についての周方向に沿った流路長Lcを第2流路長L2と称する。
また、例えば、図9に表れた範囲において径方向で最も内側の周方向流路66-3と、他の周方向流路66-1、66-2との関係では、径方向で最も内側の周方向流路66-3は第2周方向流路662に該当し、他の周方向流路66-1、66-2は第1周方向流路661に該当する。
なお、図9に表れた範囲における最外周の周方向流路66-1の径方向外側に存在する不図示の周方向流路を含めると、該不図示の周方向流路及び最外周の周方向流路66-1と、他の周方向流路66-2、66-3との関係では、該不図示の周方向流路及び最外周の周方向流路66-1は第1周方向流路661に該当し、他の周方向流路66-2、66-3は第2周方向流路662に該当する。
以上、図9を参照して第1周方向流路661と第2周方向流路662とについて説明したが、図8Bに示した他の実施形態だけはなく、図8Aに示した一実施形態に係る各周方向流路66についても同様である。
具体的には、幾つかの実施形態に係る熱交換コア10では、後述するように、第1周方向流路661と、第1周方向流路661よりも径方向内側に位置し、第1周方向流路661よりも大きい総角度範囲θtに亘って周方向に配置された第2周方向流路662とを含むように複数本の周方向流路66を構成している。
すなわち、幾つかの実施形態に係る熱交換コア10では、後述するように、第1周方向流路661の総角度範囲θtが第2周方向流路662の総角度範囲θtよりも小さくなるようにしている。
以下、図8Aに示す一実施形態に係るヘッダ部11における径方向流路61について主に説明する。なお、周方向流路66についての内容であっても、説明の便宜上、径方向流路61との関係で説明した方がよい内容については、周方向流路66についても説明する。
図8Aに示す一実施形態に係るヘッダ部11では、径方向の長さが異なる複数の径方向流路61が周方向に間隔を空けて配置されている。より具体的には、図8Aに示す一実施形態に係るヘッダ部11には、側壁W0から径方向内側の端部までの距離が異なる複数種類の径方向流路61が形成されている。図8Aに示す一実施形態に係る径方向流路61は、径方向長さが一番短い第1種径方向流路611と、径方向長さが2番目に短い第2種径方向流路612と、径方向長さが3番目に短い第3種径方向流路613と、径方向長さが4番目に短い(径方向長さが一番長い)第4種径方向流路614とを含んでいる。
なお、図8Aに示す一実施形態に係るヘッダ部11では、周方向流路66には折り返し部66fは設けられていない。
なお、一実施形態に係る径方向流路61は、図8Aに示した例に限定されず、径方向長さが異なる少なくとも2種類の径方向流路61を含んでいればよい。また、一実施形態に係る径方向流路61は、図8Aに示した例に限定されず、径方向長さが異なる5種類の径方向流路61を含んでいてもよい。
例えば、径方向長さが一番短い第1種径方向流路611と、径方向長さが2番目に短い第2種径方向流路612とについて説明する場合、第1種径方向流路611が第1径方向流路601に該当し、2番目に短い第2種径方向流路612が第2径方向流路602に該当する。
同様に、例えば、径方向長さが2番目に短い第2種径方向流路612と、径方向長さが4番目に短い第4種径方向流路614とについて説明する場合、第2種径方向流路612が第1径方向流路601に該当し、第4種径方向流路614が第2径方向流路602に該当する。
また、例えば、図8Aに示す一実施形態では、第1種周方向流路671及び第2種周方向流路672と、第3種周方向流路673及び第4種周方向流路674との関係では、第1種周方向流路671及び第2種周方向流路672は第1周方向流路661に該当し、第3種周方向流路673及び第4種周方向流路674は第2周方向流路662に該当する。
例えば、図8Aに示す一実施形態では、第4種周方向流路674と、他の種類の周方向流路671、672、673との関係では、第4種周方向流路674は第2周方向流路662に該当し、他の種類の周方向流路671、672、673は第1周方向流路661に該当する。
図8Aに示す一実施形態では、例えば、径方向長さが4番目に短い(径方向長さが一番長い)第4種径方向流路614が2本設けられていて、軸線AXを挟んで互いに180度ずれた位置に配置されているものとする。そして、2本の第4種径方向流路614の一方が90度の角度位置に配置され、他方が270度の角度位置に配置されているものとする。
また、図8Aにおける図示上方を90度の角度位置とし、図示下方を270度の角度位置とし、図示右方を0度の角度位置とし、図示左方を180度の角度位置とする。
なお、図示はしていないが、第2隔壁W5は、さらに、第2隔壁W5を挟んで周方向の一方側と他方側とに第2流路102を隔てるように形成されていてもよい。
図8Aに示す一実施形態では、上半領域Ruと下半領域Rdとが、第2隔壁W5を挟んで対称となるように形成されていてもよい。
なお、図8Aに示す一実施形態では、上述したように、2本の第4種径方向流路614の一方が90度の角度位置に配置され、他方が270度の角度位置に配置されているので、周方向に沿って均等ピッチで2本配置されている。
これにより、第1径方向流路601の配置が不均等ピッチである場合と比べて、接続されている第1径方向流路601によって周方向流路66の流路の長さに差が生じることを抑制でき、周方向流路66において流路毎に流量がばらつくことを抑制できる。同様に、第2径方向流路602の配置が不均等ピッチである場合と比べて、接続されている第2径方向流路602によって周方向流路66の流路の長さに差が生じることを抑制でき、周方向流路66において流路毎に流量がばらつくことを抑制できる。これにより、熱交換効率の低下を抑制できる。
また、均等ピッチに配置することで径方向流路61を効率的に配置でき、径方向流路61の数を抑制できる。これにより、軸方向から見たときのヘッダ部11の断面(第2横断面C2)において径方向流路61が占める領域の割合を抑止して周方向流路66が占める領域の割合を増やすことができる。
すなわち、図8Aに示す一実施形態では、第1径方向流路601の数は、第2径方向流路602の数よりも多い。
これにより、第1径方向流路601の数が第2径方向流路602の数よりも少ない場合と比べて、周方向で隣り合う2つの第1径方向流路601が周方向に沿って離間する距離を小さくすることができるので、第1周方向流路661の第1流路長L1を抑制できる。これにより、第1周方向流路661の第1流路長L1と第2周方向流路662の第2流路長L2との差を抑制できるので、第2周方向流路662と第1周方向流路661との圧損の差を抑制して、第1周方向流路661と第2周方向流路662とにおける流速の差を抑制できる。
以下、図8Aに示す一実施形態に係るヘッダ11部における周方向流路66について、上述の説明において触れられていない点を主に説明する。
図8Aに示す一実施形態に係るヘッダ11部では、周方向流路66のそれぞれは、上述したように、開口端である一方端66aにおいて何れかの径方向流路61に接続されている。図8Aに示す一実施形態に係る周方向流路66のそれぞれは、他方端66bにおいて該径方向流路61とは異なる他の径方向流路61における横断壁W3によって該他の径方向流路61と隔てられているか、該周方向流路66と周方向で隣接する他の周方向流路66と第2隔壁W5によって隔てられている。
同様に、図8Aに示す一実施形態では、例えば、第3種周方向流路673は、周方向において、第2種径方向流路612を通過して、第3種径方向流路613から第2種径方向流路612を挟んで反対側まで延びている。
図8Aに示す一実施形態では、例えば、第4種周方向流路674は、周方向において、第3種径方向流路613を通過して、第4種径方向流路614から第3種径方向流路613を挟んで反対側まで延びている。
これにより、第1周方向流路661及び第2周方向流路662の形状を複雑化することなく、第1周方向流路661よりも第2周方向流路662の総角度範囲θtを大きくすることができ、第1周方向流路661と第2周方向流路662との流速の差を抑制できる。
これにより、第1径方向流路601から第1周方向流路661へ第1流体が流れる場合、第1径方向流路601からの第1流体の全てを第1周方向流路661に供給できるので、第1周方向流路661への第1流体の供給量が不足することを抑制でき、熱交換効率の低下を抑制できる。
同様に、第2径方向流路602から第2周方向流路662へ第1流体が流れる場合、第2径方向流路602からの流体の全てを第2周方向流路662に供給できるので、第2周方向流路662への第1流体の供給量が不足することを抑制でき、熱交換効率の低下を抑制できる。
また、第1周方向流路661から第1径方向流路601へ第1流体が流れる場合、第2周方向流路662からの第1流体が第1径方向流路601へ流入しないので、第1径方向流路601を流れる第1流体の流量が第2周方向流路662からの第1流体によって増えることを防止できる。これにより、第1径方向流路601における圧損の上昇を抑制でき、第1周方向流路661における流量低下を抑制して熱交換効率の低下を抑制できる。
同様に、第2周方向流路662から第2径方向流路602へ第1流体が流れる場合、第1周方向流路661からの第1流体が第2径方向流路602へ流入しないので、第2径方向流路602を流れる第1流体の流量が第1周方向流路661からの流体によって増えることを防止できる。これにより、第2径方向流路602における圧損の上昇を抑制でき、第2周方向流路662における流量低下を抑制して熱交換効率の低下を抑制できる。
これにより、径方向流路61が該径方向流路61に対して周方向の一方側又は他方側の何れか一方に位置する周方向流路66とだけ接続されている場合と比べて、径方向流路61の数を抑制できる。これにより、軸方向から見たときのヘッダ部11の断面において径方向流路61が占める領域の割合を抑止して周方向流路66が占める領域の割合を増やすことができる。
以下、図9も参照しつつ、図8Bに示す他の実施形態に係るヘッダ部11における径方向流路61について主に説明する。
図8Bに示す他の実施形態に係るヘッダ部11では、径方向の長さが等しい複数の径方向流路61が周方向に間隔を空けて配置されている。より具体的には、図8Bに示す他の実施形態に係るヘッダ部11には、側壁W0から径方向内側の端部までの距離が等しい同じ種類の径方向流路61が周方向に均等ピッチで4本形成されている。
このように、複数の径方向流路61が周方向に均等ピッチで配置されることで、径方向流路61の配置が不均等ピッチである場合と比べて、接続されている径方向流路61によって周方向流路66の流路長Lcに差が生じることを抑制でき、周方向流路66において流路毎に流量がばらつくことを抑制できる。
また、均等ピッチに配置することで径方向流路61を効率的に配置でき、径方向流路61の数を抑制できる。これにより、軸方向から見たときのヘッダ部11の断面(第2横断面C2)において径方向流路61が占める領域の割合を抑止して周方向流路66が占める領域の割合を増やすことができる。
他の実施形態に係る径方向流路61は、周方向の一方側と他方側とで隣接する周方向流路66とは、該周方向流路66の一方端66aにおいて連通している。すなわち、図8Bに示す他の実施形態に係るヘッダ部11では、第1周方向流路661と第2周方向流路662とが、同一の径方向流路61に連通している。
これにより、第1周方向流路661と第2周方向流路662とが異なる径方向流路61に接続されている場合と比べて、径方向流路61の数を抑制できる。これにより、軸方向から見たときのヘッダ部11の断面(第2横断面C2)において径方向流路61が占める領域の割合を抑止して周方向流路66が占める領域の割合を増やすことができる。
図8Bに示す他の実施形態では、例えば、4本の径方向流路61が90度毎に配置されている。4本の径方向流路61は、0度の角度位置、90度の角度位置、180度の角度位置、及び270度の角度位置に配置されているものとする。
また、図8Bにおける図示上方を90度の角度位置とし、図示下方を270度の角度位置とし、図示右方を0度の角度位置とし、図示左方を180度の角度位置とする。
なお、図示はしていないが、第2隔壁W5は、さらに、第2隔壁W5を挟んで周方向の一方側と他方側とに第2流路102を隔てるように形成されていてもよい。
図8Bに示す一実施形態では、上半領域Ruと下半領域Rdとが、0度及び180度の角度位置に配置された径方向流路61を挟んで対称となるように形成されていてもよい。また、図8Bに示す一実施形態では、90度及び270度の角度位置に配置された径方向流路61を挟んで対称となるように形成されていてもよい。
図8Bに示す他の実施形態に係るヘッダ部11では、周方向流路66のそれぞれは、上述したように、開口端である一方端66aにおいて何れかの径方向流路61に接続されている(図9参照)。図8Bに示す他の実施形態に係る周方向流路66のそれぞれは、他方端66bにおいて該径方向流路61における横断壁W3によって該径方向流路61と隔てられているか、該周方向流路66と周方向で隣接する他の周方向流路66と第2隔壁W5によって隔てられている。
第1セグメント流路66s-1によって構成された周方向流路66、第2セグメント流路66s-2によって構成された周方向流路66、及び第3セグメント流路66s-3によって構成された周方向流路66では、第1流体は、一方端66aから他方端66bまで周方向に沿って流通しながら軸方向に沿って軸方向流路3に向かって流通する。
第1周方向流路661より第2周方向流路662における折り返し数を多くすることで、第2周方向流路662における総角度範囲θtを大きくして第2流路長L2を確保できる。これにより、第1周方向流路661と第2周方向流路662との流速の差を抑制できる。
なお、図8Bに示す他の実施形態に係るヘッダ部11において、折り返し数は、図8Bの例に限定されず、3以上であってもよい。
これにより、一方の径方向流路61に接続された周方向流路66が配置される周方向の範囲と、他方の径方向流路61に接続された周方向流路66が配置される周方向の範囲とを第2隔壁W5によって規定できる。
以下、上述した幾つかの実施形態に係る熱交換コア10の製造方法の一例について説明する。
図10は、上述した幾つかの実施形態に係る熱交換コア10の製造方法における処理手順を示したフローチャートである。
上述した幾つかの実施形態に係る熱交換コア10の製造方法は、積層造型によって、軸方向に沿って延在する複数の軸方向流路3を含むコア本体部13を形成するコア本体部形成工程S1と、積層造型によって、コア本体部13の軸方向における少なくとも一方の端部に隣接し、複数の軸方向流路3と連通するヘッダ流路6を有するヘッダ部11を形成するヘッダ部形成工程S3と、を備える。
また、ヘッダ部形成工程S3は、第1周方向流路661と、第1周方向流路661よりも径方向内側に位置し、第1周方向流路661よりも大きい総角度範囲θtに亘って周方向に配置された第2周方向流路662と、を含むように複数本の周方向流路66を形成する。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る熱交換コア10は、コア本体部13と、ヘッダ部11とを備える。コア本体部13は、軸方向に沿って延在する複数の軸方向流路3を含む。ヘッダ部11は、コア本体部13の軸方向における少なくとも一方の端部に隣接し、複数の軸方向流路3と連通するヘッダ流路6を有する。
ヘッダ流路6は、径方向に沿って延在する少なくとも一本の径方向流路61を含む。ヘッダ流路6は、何れかの径方向流路61から分岐して1以上の軸方向流路3にそれぞれ連通する複数本の周方向流路66を含む。
複数本の周方向流路66は、第1周方向流路661を含む。複数本の周方向流路66は、第1周方向流路661よりも径方向内側に位置し、第1周方向流路661よりも大きい総角度範囲θtに亘って周方向に配置された第2周方向流路662を含む。
なお、単に、ヘッダ流路6に少なくとも一本の径方向流路61と、何れかの径方向流路61から分岐して1以上の軸方向流路3にそれぞれ連通する複数本の周方向流路66とを含めただけでは、同じ総角度範囲θtであっても径方向の位置の違いから、第1周方向流路661における第1流路長L1と第2周方向流路662における第2流路長L2とでは、第1流路長L1の方が長くなるので、流路幅(径方向の幅)が同じであれば、第2周方向流路662よりも第1周方向流路661の方が圧損が大きくなって第1流体が流れにくくなる。
その点、上記(1)の構成の熱交換コア10であれば、第1周方向流路661の総角度範囲θtが第2周方向流路662の総角度範囲θtよりも小さいので、第1周方向流路661と第2周方向流路662とで総角度範囲θtが同じである場合と比べて、第1流路長L1と第2流路長L2との差を抑制できる。これにより、第2周方向流路662よりも第1周方向流路661の方が圧損が大きくなることを抑制して、第1周方向流路661と第2周方向流路662とにおける流速の差を抑制できる。したがって、第1周方向流路661に連なる軸方向流路3における第1流体の流量と第2周方向流路662に連なる軸方向流路3における第1流体の流量との差を抑制して、熱交換コア10における熱交換効率を向上できる。
少なくとも一本の径方向流路61は、第1径方向流路601と、第2径方向流路602とを含む。第1径方向流路601は、第1周方向流路661に連通している。第2径方向流路602は、第1径方向流路601が占める径方向範囲と、該径方向範囲よりも径方向内側の範囲とに亘って設けられ、第2周方向流路662に連通している。第2周方向流路662は、周方向において、第1径方向流路601を通過して、第2径方向流路602から第1径方向流路601を挟んで反対側まで延びている。
同様に、第2径方向流路602から第2周方向流路662へ第1流体が流れる場合、第2径方向流路602からの流体の全てを第2周方向流路662に供給できるので、第2周方向流路662への第1流体の供給量が不足することを抑制でき、熱交換効率の低下を抑制できる。
また、第1周方向流路661から第1径方向流路601へ第1流体が流れる場合、第2周方向流路662からの第1流体が第1径方向流路601へ流入しないので、第1径方向流路601を流れる第1流体の流量が第2周方向流路662からの第1流体によって増えることを防止できる。これにより、第1径方向流路601における圧損の上昇を抑制でき、第1周方向流路661における流量低下を抑制して熱交換効率の低下を抑制できる。
同様に、第2周方向流路662から第2径方向流路602へ第1流体が流れる場合、第1周方向流路661からの第1流体が第2径方向流路602へ流入しないので、第2径方向流路602を流れる第1流体の流量が第1周方向流路661からの流体によって増えることを防止できる。これにより、第2径方向流路602における圧損の上昇を抑制でき、第2周方向流路662における流量低下を抑制して熱交換効率の低下を抑制できる。
また、均等ピッチに配置することで径方向流路61を効率的に配置でき、径方向流路61の数を抑制できる。これにより、軸方向から見たときのヘッダ部11の断面(第2横断面C2)において径方向流路61が占める領域の割合を抑止して周方向流路66が占める領域の割合を増やすことができる。
また、第1周方向流路661より第2周方向流路662における折り返し数を多くすることで、第2周方向流路662における総角度範囲θtを大きくして第2流路長L2を確保できる。これにより、第1周方向流路661と第2周方向流路662との流速の差を抑制できる。
また、均等ピッチに配置することで径方向流路61を効率的に配置でき、径方向流路61の数を抑制できる。これにより、軸方向から見たときのヘッダ部11の断面(第2横断面C2)において径方向流路61が占める領域の割合を抑止して周方向流路66が占める領域の割合を増やすことができる。
ヘッダ部形成工程S3は、径方向に沿って延在する少なくとも一本の径方向流路61と、何れかの前記径方向流路61から分岐して1以上の軸方向流路3にそれぞれ連通する複数本の周方向流路66と、を含むようにヘッダ流路6を形成する。ヘッダ部形成工程S3は、第1周方向流路661と、第1周方向流路661よりも径方向内側に位置し、第1周方向流路661よりも大きい総角度範囲θtに亘って周方向に配置された第2周方向流路662と、を含むように複数本の周方向流路66を形成する。
3 軸方向流路
6 ヘッダ流路
10 熱交換コア
11 ヘッダ部
11A ヘッダ部(第1ヘッダ部)
11B ヘッダ部(第2ヘッダ部)
13 コア本体部
20 ケーシング
61 径方向流路
66 周方向流路
101 第1流路
102 第2流路
601 第1径方向流路
602 第2径方向流路
661 第1周方向流路
662 第2周方向流路
W0 側壁
W3 横断壁
W5 隔壁(第2隔壁)
Claims (15)
- 軸方向に沿って延在する複数の軸方向流路を含むコア本体部と、
前記コア本体部の前記軸方向における少なくとも一方の端部に隣接し、前記複数の軸方向流路と連通するヘッダ流路を有するヘッダ部と、を備え、
前記ヘッダ流路は、
径方向に沿って延在する少なくとも一本の径方向流路と、
何れかの前記径方向流路から分岐して1以上の前記軸方向流路にそれぞれ連通する複数本の周方向流路と、
を含み、
前記複数本の周方向流路は、
第1周方向流路と、
前記第1周方向流路よりも径方向内側に位置し、前記第1周方向流路よりも大きい総角度範囲に亘って周方向に配置された第2周方向流路と、
を含む
熱交換コア。 - 前記少なくとも一本の径方向流路は、
前記第1周方向流路に連通する第1径方向流路と、
前記第1径方向流路が占める径方向範囲と、該径方向範囲よりも径方向内側の範囲とに亘って設けられ、前記第2周方向流路に連通する第2径方向流路と、
を含み、
前記第2周方向流路は、前記周方向において、前記第1径方向流路を通過して、前記第2径方向流路から前記第1径方向流路を挟んで反対側まで延びている
請求項1に記載の熱交換コア。 - 前記第1径方向流路は、前記第2周方向流路と連通しておらず、
前記第2径方向流路は、前記第1周方向流路と連通していない、
請求項2に記載の熱交換コア。 - 前記第1径方向流路は、1本以上配置され、
前記第2径方向流路は、前記周方向に沿って複数本配置されており、
前記第1径方向流路の数は、前記第2径方向流路の数よりも多い
請求項2又は3に記載の熱交換コア。 - 前記第1径方向流路は、2本以上が前記周方向に沿って均等ピッチで配置され、
前記第2径方向流路は、2本以上が前記周方向に沿って均等ピッチで配置されている、
請求項2乃至4の何れか1項に記載の熱交換コア。 - 前記第1周方向流路と前記第2周方向流路とが、同一の前記径方向流路に連通しており、
前記第2周方向流路は、前記第1周方向流路よりも内部を流通する流体の周方向への流れの向きが変更される折り返し数が多い
請求項1に記載の熱交換コア。 - 前記径方向流路は、前記周方向に離間して2本以上設けられ、
前記周方向で隣り合う2本の前記径方向流路の間には、該2本の前記径方向流路の一方から分岐した複数本の前記周方向流路と、該2本の前記径方向流路の他方から分岐した複数本の前記周方向流路とを、前記周方向に隔てる隔壁が形成されている
請求項6に記載の熱交換コア。 - 前記径方向流路は、前記周方向に沿って均等ピッチで複数本配置されている、
請求項6又は7に記載の熱交換コア。 - 前記径方向流路は、該径方向流路に対して前記周方向の一方側及び他方側にそれぞれ位置する前記周方向流路と接続されている
請求項1乃至8の何れか1項に記載の熱交換コア。 - 前記複数の軸方向流路は、前記軸方向から見たときに円環状に配置されている
請求項1乃至9の何れか1項に記載の熱交換コア。 - 前記少なくとも一本の径方向流路は、2本以上の前記径方向流路であり、
前記2本以上の前記径方向流路は、それぞれ等しい流路断面積が与えられている
請求項1乃至10の何れか1項に記載の熱交換コア。 - 前記複数の軸方向流路は、それぞれ前記周方向において複数の区画に区分されている
請求項1乃至11の何れか1項に記載の熱交換コア。 - 前記複数の軸方向流路は、前記複数の区画の流路径が均一化されている、
請求項12に記載の熱交換コア。 - 請求項1乃至13の何れか1項に記載の熱交換コアと、
前記熱交換コアを収容するケーシングと、
を備える
熱交換器。 - 熱交換コアの製造方法であって、
積層造型によって、軸方向に沿って延在する複数の軸方向流路を含むコア本体部を形成する工程と、
積層造型によって、前記コア本体部の前記軸方向における少なくとも一方の端部に隣接し、前記複数の流路と連通するヘッダ流路を有するヘッダ部を形成する工程と、を備え、
前記ヘッダ部を形成する工程は、
径方向に沿って延在する少なくとも一本の径方向流路と、
何れかの前記径方向流路から分岐して1以上の前記軸方向流路にそれぞれ連通する複数本の周方向流路と、
を含むように前記ヘッダ流路を形成し、
前記ヘッダ部を形成する工程は、
第1周方向流路と、
前記第1周方向流路よりも径方向内側に位置し、前記第1周方向流路よりも大きい総角度範囲に亘って周方向に配置された第2周方向流路と、
を含むように前記複数本の周方向流路を形成する
熱交換コアの製造方法。
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